JP2013246740A - 配信サーバ、路側通信装置、ソフトウェア配信方法およびソフトウェア配信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】車載通信装置がソフトウェアの更新情報を受信完了できなかった場合でも、再度途中から更新情報を受信させ、更新情報の受信を完了させることができる路側通信装置およびデータ配信システムを提供する。
【解決手段】車載通信装置31に搭載されたソフトウェアに関する情報および車両の移動情報を受信し、ソフトウェアに関する情報に基づいて車載通信装置に適合するソフトウェアを選択し、車両の移動情報に基づいて車両の移動先にある、配信先となる一つ以上の路側通信装置20(1),20(2)を予測して、ソフトウェアの更新データを配信する。さらに、車載通信装置がソフトウェアの更新データ全体に対してどこまで受信したかを示す受信進捗情報55に基づいて、各路側通信装置から更新データの不足分56を送信する。
【選択図】図1
【解決手段】車載通信装置31に搭載されたソフトウェアに関する情報および車両の移動情報を受信し、ソフトウェアに関する情報に基づいて車載通信装置に適合するソフトウェアを選択し、車両の移動情報に基づいて車両の移動先にある、配信先となる一つ以上の路側通信装置20(1),20(2)を予測して、ソフトウェアの更新データを配信する。さらに、車載通信装置がソフトウェアの更新データ全体に対してどこまで受信したかを示す受信進捗情報55に基づいて、各路側通信装置から更新データの不足分56を送信する。
【選択図】図1
Description
本明細書で開示される主題は、配信サーバ、路側通信装置、ソフトウェア配信方法およびソフトウェア配信システムに関する。
近年、ITS(Intelligent Transport Systems)技術が進歩しており、ドライバへの交通情報提供や安全運転支援といった多様なサービスが実用化されている。ドライバへの安全運転支援を主な目的としたシステムの例として、路車間や車車間の通信に用いられるシステム(以下、路車間・車車間通信システムという)がある。道路脇に設置された路側通信装置と車両に搭載された車載通信装置との間の無線通信や、複数車両の車載通信装置同士の無線通信を利用して、道路上の危険をドライバに通知または警告するシステムである。車車間通信を利用したアプリケーションの例として、見通しの悪い交差点付近で車両同士が出合い頭衝突するのを防ぐため、車載通信装置同士で相互に位置および/または車速情報を通知し合い、車両同士が過度に接近すると画面および/または音声を通してドライバに警告を発する、というものがある。このようなアプリケーションでは通信遅延を100ms以内に抑える必要がある。
同様のサービスを提供するシステムとして携帯電話網を利用するテレマティクスシステムがあるが、無線通信の際にサーバを経由し通信遅延が大きくなるため、車両同士の出会い頭衝突防止などドライバに安全運転支援を行うためのアプリケーションには、サーバを経由しない、路車間・車車間通信システムの方が適している。
上記アプリケーションを実現するソフトウェアや、当該ソフトウェアに用いる地図データ等の各種データは、定期的に追加または更新されることが予想される。例えば、車載通信装置の普及が必要な「交差点における出会い頭衝突防止のための警告アプリケーション」が追加されたり、自転車や「コミュータ」と呼ばれる近距離用の自動車等が新たな車種として追加された際に、新たな車種ごとに警告判定のパラメータ変更がなされてアプリケーションソフトウェアが更新されたり、地図データが更新されたり、することが考えられる。
もし、上記アプリケーションソフトウェアの追加または更新が必要な場合でも追加または更新がなされない場合、相手車両の存在は認識できても、追加された車種に応じた動作ができない等、自車両の車載通信装置に搭載されたアプリケーションの動作に影響を与える可能性が高くなる。そこで、アプリケーションソフトウェアの追加または更新が必要な場合には、確実に車載通信装置のアプリケーションソフトウェアの追加または更新を行う必要がある。また、正確な経路案内のために地図データの更新を行う必要があるなど、アプリケーションソフトウェアが利用する各種データの更新が必要になる場合がある。
この課題に関連する技術として、特開2004−134948号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、自動的に移動端末内のデータ更新システムを起動して、通信事業者と接続して更新情報をダウンロードし、移動端末内のデータを自動的に更新する仕組みについて記載されている(請求項1)。
また、車両が高速に移動して、更新情報を車両通信装置に送信する路側通信装置が頻繁に切り替わる場合でも、更新情報を配信することが可能な発明として、特開2004−171294号公報(特許文献2)がある。特許文献2には、ナビゲーション機能を備える車載通信装置が、自車両の走行経路と走行経路中の複数地点の通過予定時刻を配信サーバに送信すると、配信サーバが車両通過予定エリア内の複数の路側通信装置に対して配信情報を分割して配信する仕組みが記載されている(請求項1、6、7、8、9)。
また、車載通信装置に搭載されているソフトウェアの情報を確認し、確認結果に応じて配信する情報の決定が可能な発明として、特開2001−273591号公報(特許文献3)がある。特許文献3には、車載通信装置から路側通信装置に対して、車載通信装置がどのようなアプリケーションソフトウェアを備えているかを表す情報を送信すると、路側通信装置がその情報に基づいて、車載通信装置に搭載されているアプリケーションソフトウェアで利用可能なサービスを提供する仕組みが記載されている(請求項1、5)。
上記特許文献1では、移動端末内のデータを自動的に更新する仕組みが記載されている。しかし、高速に移動する車両に搭載された車載通信装置を用いた通信では、配信サーバとの通信で経由する路側通信装置が頻繁に切り替わる。そのため、車載通信装置のアプリケーションソフトウェアの更新要求を配信サーバが受信したとしても、配信サーバはどの路側通信装置に対して更新情報を配信すればよいかがわからないという問題が生じる。
上記特許文献2では、ナビゲーション機能を持つ車載通信装置から送信される走行経路情報と走行経路中の複数地点における通過予定時刻情報を基に、配信サーバが車両通過予定エリア内の複数の路側通信装置に対して更新情報を配信する仕組みが記載されている。これにより特許文献1で生じる問題を解決することができる。
しかし、安価な車両も含めた幅広い普及が検討されている車載通信装置に必ずしもナビゲーション機能が搭載されているとは限らないため、ナビゲーション機能を前提にはできない。もしナビゲーション機能が搭載されていたとしても、運転の度に目的地を設定して走行経路を検索するのはドライバにとって煩わしい操作である。
また、車両の高速な移動により配信サーバとの通信で経由する路側通信装置が頻繁に切り替わるため、車載通信装置が更新情報を受信完了できなかった場合への対処が重要となる。しかし、特許文献2ではそのような場合への対処方法は記載されていない。さらに、メーカやモデルごとに異なる車載通信装置に適合する更新情報を配信することについて考慮されていない。
上記特許文献3では、路側通信装置が、車載通信装置で利用可能なアプリケーションの種類に応じたサービス配信を行う仕組みが記載されている。しかし先に述べたとおり、車両の高速な移動により配信サーバとの通信で経由する路側通信装置が頻繁に切り替わり、車載通信装置が更新情報を受信完了できなかった場合への対処ができず、更新情報を再び最初からダウンロードし始めることになり効率が悪い。
上記課題は、アプリケーションソフトウェアに限らず、ミドルウェアなど車載通信装置で実行されるその他のソフトウェアおよび/または地図データ等各種データの更新にも存在する。
したがって、より改善されたソフトウェアおよび/または各種データの更新技術が求められている(以下の説明では、ソフトウェアおよび/または各種データを単にソフトウェアと称する)。
本明細書で開示されるのは、上記の課題を解決するデータ配信システムであり、具体的に開示されるのは、車載通信装置から受信する車両の移動情報を基に、車両の移動先エリアを予測して、更新情報の配信先となる路側通信装置を決定する配信サーバと、車載通信装置がソフトウェアの更新情報を受信完了できなかった場合でも、再度途中から更新情報を受信させ、更新情報の受信を完了させることができる路側通信装置である。
以下では、開示される配信サーバおよび路側通信装置がそれぞれどのように上記の課題を解決するかを述べる。
配信サーバは、車両の移動情報を基に車両の移動先エリアを予測し、更新ソフトウェアの配信先となる路側通信装置を決定して更新ソフトウェアを配信する。配信サーバはまず、車両の位置および/または車速といった移動情報や、車載通信装置に搭載されたソフトウェアのバージョンやプラットフォームに関する情報を受信する。受信した車両の移動情報や車載通信装置に搭載されたソフトウェアに関する情報を基に更新の要否を判定する。 もし更新の必要があれば、配信サーバが車載通信装置に適合する更新ソフトウェアを記憶装置から選択し、これに有効期限を設定して配信情報を作成する。更新の必要がなければその旨を車載通信装置に通知するための情報を作成し、これに、有効期限を設定してこれを配信情報とする。その後、車両の移動情報から車両の移動先エリアを予測し、移動先エリアに含まれる一つまたは複数の路側通信装置に作成した配信情報を配信する。
また、路側通信装置は、車載通信装置と通信する路側通信装置が頻繁に切り替わり車載通信装置が更新ソフトウェアを受信完了できなかった場合でも、再び更新ソフトウェアを送信する際に、車載通信装置が受信していない部分を送信する。
路側通信装置は、配信サーバから配信情報を受信し、路側通信装置内の記憶装置に記憶している更新データ群に更新データとして追加する。配信サーバが設定した有効期限を過ぎた更新データはその時点で記憶装置から削除されるように構成してもよい。また、記憶装置に記憶されているものと同じ配信情報を受信した場合には、有効期限を新しい配信情報の有効期限に書き換える。
車載通信装置から車両の移動情報や車載通信装置に搭載されたソフトウェアに関する情報を受信したら、車載通信装置に適合する更新データを記憶しているかを判定する。もし、適合する更新データを記憶していれば、車載通信装置に対して更新データを記憶していることを通知する情報を作成して送信し、持っていなければ、配信サーバに車両の移動情報や車載通信装置に搭載されたソフトウェアに関する情報を送信する。車載通信装置から更新情報の受信進捗情報を受信したら、車載通信装置に不足分更新情報を送信する。
上記態様における配信サーバは、ナビゲーション機能を利用した車両の走行経路情報が車載通信装置から配信サーバに送信されなくても、車両の移動情報を基に、配信サーバが車両の移動先エリアを予測して、更新情報の配信先となる路側通信装置を決定して更新情報を配信することができる。
また、上記態様における路側通信装置は、車載通信装置と通信する路側通信装置が頻繁に切り替わり車載通信装置が更新情報を受信完了できなかった場合でも、再び更新を効率よく行うことができる。
開示によれば、車載通信装置に搭載されるソフトウェアが追加または更新されないまま動作することを防ぐことが可能になる。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、実施形態におけるシステム構成例を示した図である。
路車間・車車間通信を用いて安全運転支援を行うためのシステムは、車載通信装置31および車速センサ32を備えた車両30と、道路上に設置されており、無線通信および有線通信機能を備えた路側通信装置20を含んで構成される。車両30や路側通信装置20は複数存在しており、相互に、例えば位置、車速、移動方向、そして、時刻などの情報を、規格化されたフォーマットで、無線通信により送受信する。
当該システムにおける車載通信装置31は、もし、車両同士が過度に接近する等の危険がある場合には、画面および/または音声を用いてドライバに警告を発することが可能になる。また路側通信装置20は、交通事故や道路工事等のイベント情報を検出すると、別の路側通信装置20に転送したり、車両30に通知したりして注意喚起することもできる。
図1に示すように、路車間・車車間通信システムを用いて車載通信装置31に搭載されたソフトウェアを更新する際の構成要素は、車載通信装置31および車速センサ32を備えた車両30および路側通信装置20に加え、車載通信装置31用の更新ソフトウェアを配信する配信サーバ10と、路側通信装置20と配信サーバ10が通信するための通信網40である。
ここで通信網40は、公衆回線または路車間・車車間通信システム専用回線のどちらでもよい。また、車載通信装置31と車速センサ32との通信に用いる車載ネットワークは、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、FlexRay、MOST(Media Oriented Systems Transport)、IEEE1394、Ethernet(登録商標)等の規格に準拠したネットワークであればよい。
また、配信サーバ10、路側通信装置20、車載通信装置31の間で送受信される情報として、更新確認情報51、更新確認要求情報52、配信情報53、更新確認結果情報54、受信進捗情報55、不足分更新情報56がある。
更新確認情報51は、車載通信装置31に搭載されたソフトウェアの更新が必要かどうかを確認するための要求を示す。
更新確認要求情報52は、更新確認情報51を受信した路側通信装置20が、送信元の車載通信装置31に適合する更新の要否を示す更新データを持っていない場合に、配信サーバ10に更新が必要かどうかを確認するための情報を示す。
配信情報53は、配信サーバ10から路側通信装置20に送信される、更新確認結果と更新要の場合の更新ソフトウェアを含んだ情報を示す。配信サーバ10が車載通信装置31に搭載されたソフトウェアの更新が必要かどうかを確認した後、確認結果を車載通信装置31に通知するために用いられる。
更新確認結果情報54は、路側通信装置20から車載通信装置31に送信される、車載通信装置31に搭載されたソフトウェアの更新が必要かどうかの確認結果を通知するための情報を示す。
受信進捗情報55は、車載通信装置31から路側通信装置20に送信される、路側通信装置31から受信する更新ソフトウェアの全体に対して車載通信装置31がどこまでを受信しているかを表す進捗情報である。
不足分更新情報56は、路側通信装置20が受信進捗情報55に基づいて作成した、車載通信装置31がまだ受信していない更新情報の部分を示す。
なお、配信サーバ10と路側通信装置20との間で更新確認要求情報52、配信情報53を送受信する際には、IP(Internet Protocol)を利用し、宛先を指定したユニキャスト通信が行われる。また、路側通信装置20と車載通信装置31との間で更新確認情報51、更新確認結果情報54、受信進捗情報55、不足分更新情報56を送受信する際には、宛先を指定しないブロードキャストで路車間・車車間通信システム専用の無線通信が行われる。
路車間・車車間通信システムを用いて車載通信装置31に搭載されたソフトウェアを更新する際のシステム全体の動作の流れについて説明する。
まず、車載通信装置31に予め搭載されているソフトウェアを更新するための更新確認プログラムが起動する。更新確認プログラムは一ヶ月〜半年に一度の頻度で自動的に起動するのが望ましい。車載通信装置31は、更新確認プログラムが起動すると、ソフトウェアの更新が必要かどうかを確認するため、車両30の移動情報や車載通信装置31に搭載されたソフトウェアに関する情報を含んだ更新確認情報51を繰り返し、例えば周期的に、周囲に送信する。車載通信装置31は更新確認プログラムが終了するまで更新確認情報51を周囲に送信し続ける。
車載通信装置31が路側通信装置20(1)の通信エリア内に入り、路側通信装置20(1)が更新確認情報51を受信すると、まず路側通信装置20(1)が持つ記憶装置に、車載通信装置31に適合する更新データが、更新データ群に記憶されているかどうかを判定する。更新データは、ソフトウェアの更新の要否を示す情報と、更新の必要がある場合の更新ソフトウェアと、を含む。適合する更新データがない場合には、路側通信装置20は、通信網40を経由して配信サーバ10に更新が必要かどうかを確認するための更新確認要求情報52を送信する。
配信サーバ10は、受信した更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置31に搭載されたソフトウェアに関する情報に適合する配信情報53を作成する。そして、更新確認要求情報52に含まれる移動情報から車両30の移動先エリアを予測して配信先を決定し、配信先となる路側通信装置20(2)に配信情報53を配信する。
車載通信装置31を搭載した車両30が路側通信装置20(2)の通信エリア内に入り、路側通信装置20(2)が車載通信装置31から更新確認情報51を受信すると、路側通信装置20(2)はソフトウェアの更新が必要かどうかの確認結果を通知するための更新確認結果情報54をブロードキャストする。
車載通信装置31が更新確認結果情報54を受信すると、車載通信装置31が更新情報の全体に対してどこまでを受信しているかを路側通信装置20(2)に通知するための受信進捗情報55をブロードキャストする。
路側通信装置20(2)は受信進捗情報55を受信すると、不足分更新情報56を作成してブロードキャストする。
車載通信装置31が不足分更新情報56を受信し、更新ソフトウェアの受信が完了し、更新ソフトウェアが車載通信装置31にインストールされて更新が完了すると、更新確認プログラムは終了する。
次に、配信サーバ10のハードウェア構成について説明する。
図2に示すように、配信サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203、有線通信処理装置204、記憶装置205を備えている。
CPU201は、本実施例で説明する配信サーバ10の各機能を実現する制御プログラムを実行する部分である。実行する制御プログラムはROM202に記憶されており、実行前にRAM203に読み出され、CPU201で実行される。
記憶装置205には、配信情報53を作成するための更新ソフトウェア、車両の移動先を予測するために使用する道路形状データ、路側通信装置位置データ、配信先検索範囲設定情報が記憶されている。
有線通信処理装置204は、通信網40を経由して路側通信装置20から更新確認要求情報52を受信したり、配信先となる路側通信装置20に配信情報53を配信したりするための通信処理装置である。
次に、路側通信装置20のハードウェア構成について説明する。
図3に示すように、路側通信装置20は、有線通信処理装置301、CPU302、ROM303、RAM304、無線通信処理装置305、記憶装置306を備えており、これらは、バスなどの内部通信線で接続されている。
CPU302は、本実施例で説明する路側通信装置20の各機能を実現する制御プログラムを実行する演算装置である。実行する制御プログラムはROM303に記憶されており、実行前にRAM304に読み出され、CPU302で実行される。制御プログラムはあらかじめROM303に記憶されていても良いし、必要な時に、通信網40を介して他の装置から導入(インストール)されても良い。
有線通信処理装置301は、通信網40を経由して、配信サーバ10に更新確認要求情報52を送信したり、配信サーバ10から配信情報53を受信したりするための通信処理装置である。
記憶装置306は、配信サーバ10から受信した配信情報53を、車載通信装置31受信した更新確認情報への応答のための、更新データとして記憶するための記憶装置である。
無線通信処理装置305は、車載通信装置31との間で更新確認情報51、更新確認結果情報54、受信進捗情報55、不足分更新情報56を無線通信により送受信するための通信処理装置である。
次に、配信サーバ10の機能構成について説明する。
図4に示すように、配信サーバ10は、更新確認要求情報受信部401、更新要否判定部402、配信情報作成部403、配信先路側通信装置抽出部404、配信情報送信部405および記憶装置205に記憶された更新ソフトウェア406、道路形状データ407、路側通信装置位置データ408、配信先検索範囲設定情報409を備えている。
更新確認要求情報受信部401は、路側通信装置20から通信網40を経由して更新確認要求情報52を受信して更新要否判定部402に出力する。
更新要否判定部402は、更新確認要求情報52と更新ソフトウェア406を基にして、車載通信装置31に搭載されたソフトウェアの更新が必要かどうかを判定する。
配信情報作成部403は、更新要否判定部402における更新要否の判定結果に基づく配信情報53を作成する。
配信先路側通信装置抽出部404は、受信した更新確認要求情報52に含まれる車両30の移動情報に基づいて車両30の移動先エリアを予測し、配信先となる路側通信装置20を抽出する。ここでは道路形状データ407、路側通信装置位置データ408、配信先検索範囲設定情報409に基づいて、車両30の移動先エリアを予測し、配信情報53の配信先となる路側通信装置20を抽出する処理が実行される。
配信情報送信部405は、配信情報作成部403で作成された配信情報53を配信先路側通信装置抽出部404で抽出された配信先の路側通信装置20に配信する。
次に、路側通信装置20の機能構成について説明する。
図5に示すように、路側通信装置20は、更新情報の中継処理(図16参照)を行うための無線通信情報受信部501、受信情報振分部502、更新データ記憶有無判定部503、更新確認要求情報送信部504、更新確認結果情報作成部505、無線通信情報送信部506、不足分更新情報作成部507、配信情報を受信し記憶する処理(図17参照)を行うための配信情報受信部508、配信情報記憶部509、更新データの削除処理(図18参照)を行うための更新データ削除部510、記憶装置に記憶された更新データ群511を備えている。
無線通信情報受信部501は、車載通信装置31から送信された無線通信情報を受信して受信情報振分部502に出力する。
受信情報振分部502は、受信した無線通信情報を更新確認情報51または受信進捗情報55に分類する。
更新データ記憶有無判定部503は、受信情報振分部502で無線通信情報を分類した結果が更新確認情報51であった場合に、更新データ群511を検索し、適合する更新データを記憶しているかどうかを判定する。判定の結果、適合する更新データがなければ更新確認要求情報送信部504により更新確認要求情報52を配信サーバ10に送信する。判定の結果、適合する更新データがあれば、更新確認結果情報作成部505により更新確認結果情報54を作成し、無線通信情報送信部506で車載通信装置31に送信する。
不足分更新情報作成部507は、受信情報振分部502が無線通信情報を分類した結果が受信進捗情報55であった場合に、受信進捗に基づいて不足分更新情報を作成し、無線通信情報送信部506により送信する。
配信情報受信部508は、配信サーバ10から配信情報53を受信し、配信情報記憶部509に出力する。
配信情報記憶部509は、配信情報受信部から取得した配信情報53を更新データとして、更新データ群511に追加記憶する。配信情報53の記憶に際して、配信情報53とファイル名の等しい更新ソフトウェアが更新データ群511内に存在する場合に、更新データ群511内に存在する更新ソフトウェアに設定されている有効期限を、配信情報53に設定されている有効期限に置き換える。また、もし記憶装置306の未使用領域が配信情報53を記憶するのに十分でない場合には、更新データ群511のうち最も有効期限が近いものを削除した上で配信情報53を記憶する。
更新データ削除部510は、定期的に更新データ群511の有効期限を確認し、有効期限を過ぎた更新データを削除する。
上述したように、路側通信装置20の各機能は、ROM303に格納された制御プログラムをCPU302が読み出して実行することにより、実現される。制御プログラムは、予め、ROM303に格納されていても良いし、必要な時に、有線通信処理装置301または無線通信処理装置305が利用可能な通信媒体を介して他の装置から導入(インストール)されても良い。通信媒体とは、たとえば、有線、無線、光などのネットワーク、または当該ネットワークを伝搬する搬送波やディジタル信号である。
次に、車載通信装置31と路側通信装置20の無線通信で用いられる無線通信データフォーマットについて説明する。
図6に示すように、本実施形態で車載通信装置31と路側通信装置20の無線通信に用いられる共通のデータフォーマット601は、情報種別ID602、通信装置ID603、移動情報604、時刻609、ソフトウェアバージョン610、付加情報611を含んで構成される。ここで、移動情報604は、緯度605、経度606、車速607、移動方向608の内、いずれか一つ以上を含んで構成される。
情報種別ID602は、無線通信共通データフォーマット601を用いる更新確認情報51、受信進捗情報55、更新確認結果情報54、不足分更新情報56および安全運転支援や交通情報提供のアプリケーションで利用するための無線通信情報を分類するために用いられるIDである。
通信装置ID603は、路側通信装置20または車載通信装置31を一意に識別するために用いられる固有のIDであり、それぞれ路側通信装置20または車載通信装置31に記憶されている。路側通信装置20または車載通信装置31が無線通信情報を送信する際には、自身が記憶している通信装置ID603を使用する。
移動情報604に含まれる緯度605は、無線通信情報の送信元の車両30または路側通信装置20の位置の緯度を示しており、経度606は送信元の車両30または路側通信装置20の位置の経度を示す。
移動情報604に含まれる車速607は、無線通信情報の送信元が車両30の場合には車両30が持つ車速センサ32が取得した車両30の速度の大きさを示す。送信元が路側通信装置20の場合には「0」が設定される。
移動情報604に含まれる移動方向608は、無線通信情報の送信元が車両30の場合には車両30が持つ車速センサ32が取得した車両30の速度ベクトルの向きを示す。車両30が停止している場合、または送信元が路側通信装置20の場合には移動していないことを示す「0」が設定される。
時刻609は、路側通信装置20または車載通信装置31が無線通信情報を作成する際に、路側通信装置20または車載通信装置31内部で取得した時刻を示す。
ソフトウェアバージョン610は、車載通信装置31に搭載された全てのアプリケーションソフトウェアを一まとめにしたアプリケーションセットのバージョンを示す。本実施例では、車載通信装置31に搭載されたアプリケーションソフトウェア一つ一つのバージョンではなく、アプリケーションセットのバージョンを用いるものとする。無線通信情報の送信元が路側通信装置20の場合には、配信サーバ10から受信した配信情報53に基づいてソフトウェアバージョン610が設定される。
付加情報611には、無線通信共通データフォーマット601を用いる更新確認情報51、受信進捗情報55、更新確認結果情報54、不足分更新情報56それぞれで異なる情報が含まれる。
図7(A)に示すように、更新確認情報51には、無線通信共通データフォーマット601における付加情報611として車載通信装置プラットフォームID701が含まれている。
車載通信装置プラットフォームID701は、車載通信装置31のハードウェア構成やOS(Operating System)等によって決まるIDである。車載通信装置31に適合する更新ソフトウェアを路側通信装置20が記憶している更新データ群511の中から検索するために用いられる。車載通信装置プラットフォームIDが等しい車載通信装置31には、全く同じ更新ソフトウェアを導入(インストール)してもアプリケーションは動作する。なお、本実施例における更新確認情報51の情報種別IDには「#100」が設定されるものとする。更新確認情報51は、車載通信装置31にて更新確認プログラムが起動している間、繰り返し、例えば周期的に、ブロードキャストされる。
図7(B)に示すように、更新確認結果情報54には、無線通信共通データフォーマット601における付加情報611として車載通信装置ID709、更新要否確認結果703、最新ソフトウェアバージョン704、データサイズ705が含まれている。車載通信装置ID709は、車載通信装置31を一意に識別するために用いられる固有のIDである。このIDは、更新確認結果情報54を受信した車載通信装置31が、更新確認結果情報54が自身に送信されたものであるかどうかを判定するために用いられる。
更新要否確認結果703は、更新確認情報51の送信元である車載通信装置31のソフトウェアの更新が必要かどうかを示す確認結果である。更新データ群511に該当する更新データがなく、ソフトウェアの更新の必要性が不明の場合は、配信サーバ10への問い合わせが行われる。この場合は、その旨を示す情報が更新要否確認結果703に格納されるように構成しても良い。
最新ソフトウェアバージョン704は、車載通信装置プラットフォームID701に対応する最新のアプリケーションセットのバージョンを示す。データサイズ705は、更新データのデータサイズを示す。なお、更新が必要ない場合には「0KB」となる。なお、本実施例における更新確認結果情報54の情報種別IDには「#200」が設定されるものとする。更新確認結果情報54は、車載通信装置31が送信した更新確認情報51に適合する更新データを路側通信装置20が記憶していた際に路側通信装置20からブロードキャストされる。
図7(C)に示すように、受信進捗情報55には、無線通信共通データフォーマット601における付加情報611として不足分データサイズ702が含まれている。不足分データサイズ702は、路側通信装置20から受信した更新確認結果情報54に含まれる更新データのデータサイズ705に対して、まだ受信できていない不足分のデータサイズを示す。なお、本実施例における受信進捗情報55の情報種別IDには「#300」が設定されるものとする。受信進捗情報55は、路側通信装置20から更新確認結果情報54を受信した後、更新情報のうち不足分の送信を路側通信装置20に要求するために車載通信装置31からブロードキャストされる。
図7(D)に示すように、不足分更新情報56には、無線通信共通データフォーマット601における付加情報611として車載通信装置ID709、最新ソフトウェアバージョン706、不足分データサイズ707、不足分データ708が含まれている。車載通信装置ID709は、車載通信装置31を一意に識別するために用いられる固有のIDである。このIDは、不足分更新情報56を受信した車載通信装置31が、不足分更新情報56が自身に送信されたものであるかどうかを判定するために用いられる。最新ソフトウェアバージョン706は、不足分更新情報56の宛先となる車載通信装置31の車載通信装置プラットフォームIDに対応する最新のアプリケーションセットのバージョンを示す。路側通信装置20から受信した更新確認結果情報54に含まれる最新ソフトウェアバージョン704と同じ値が設定される。車載通信装置31が不足分更新情報56を受信完了し、更新ソフトウェアがインストールされると車載通信装置31のソフトウェアバージョンが最新ソフトウェアバージョン706になる。
不足分データサイズ707は、路側通信装置20から受信した更新確認結果情報54に含まれる更新データのデータサイズ705に対して、車載通信装置31がまだ受信できていない不足分の更新データのサイズを示す。車載通信装置31から受信した受信進捗情報55に含まれる不足分データサイズ702と同じ値が入る。不足分データ708は、不足分データサイズ707で示される、車載通信装置31がまだ受信できていない不足分の更新データそのものである。なお、本実施例における不足分更新情報56の情報種別IDには「#400」が設定されるものとする。不足分更新情報56は、車載通信装置31から受信進捗情報55を受信した後、更新情報のうち車載通信装置31がまだ受信していない不足分を送信するために路側通信装置20からブロードキャストされる。
次に、路側通信装置20から配信サーバ10に送信される更新確認要求情報52のデータフォーマットについて説明する。更新確認要求情報52は、車載通信装置31から更新確認情報51を受信した後、配信サーバ10に更新が必要かどうかを確認するために送信される。
図8に示すように、路側通信装置20から配信サーバ10に送信される更新確認要求情報52のデータフォーマットは、車載通信装置プラットフォームID801、車速802、移動方向803、ソフトウェアバージョン804の内、いずれか一つ以上を含んで構成される。
車載通信装置プラットフォームID801は、車載通信装置31のハードウェア構成やOS等によって決まるIDである。車載通信装置31に適合する更新ソフトウェアを配信サーバ10が記憶している更新ソフトウェア406の中から検索するために用いられる。車載通信装置31から路側通信装置20への更新確認情報51に含まれる車載通信装置プラットフォームID701と等しい値が設定される。
車速802は、車両30が持つ車速センサ32が取得した車両30の速度の大きさを示す。車載通信装置31から路側通信装置20への更新確認情報51に含まれる移動情報604のうち、車速607と等しい値が設定される。
移動方向803は、車両30が持つ車速センサ32が取得した車両30の速度ベクトルの向きを示す。車載通信装置31から路側通信装置20への更新確認情報51に含まれる移動情報604のうち、移動方向608と等しい値が設定される。
ソフトウェアバージョン804は、車載通信装置31に搭載された全てのアプリケーションソフトウェアを一まとめにしたアプリケーションセットのバージョンを示す。車載通信装置31から路側通信装置20への更新確認情報51に含まれるソフトウェアバージョン610と等しい値が設定される。
なお、上記フォーマットには、路側通信装置を特定する情報は含まれていないが、送信元の路側通信装置のアドレス(通信にTCP/IPを利用する場合は、IPアドレス)を用いることが可能である。
次に、配信サーバ10から路側通信装置に配信される配信情報53のデータフォーマットについて説明する。配信情報53は、路側通信装置20から更新確認要求情報52を受信した後、車載通信装置31に適合する更新ソフトウェアを路側通信装置31に配信する際に用いられる。
図9に示すように、配信サーバ10から路側通信装置に配信される配信情報53のデータフォーマットは、車載通信装置プラットフォームID901、更新要否確認結果902、ソフトウェアバージョン903、最新ソフトウェアバージョン904、データサイズ905、更新ソフトウェア906、有効期限907を含んで構成される。
車載通信装置プラットフォームID901は、車載通信装置31のハードウェア構成やOS等によって決まるIDである。車載通信装置31に適合する更新データを路側通信装置20が記憶している更新データ群511の中から検索するために用いられる。路側通信装置20から配信サーバ10への更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801と等しい値が設定される。
更新要否確認結果902は、更新確認情報51の送信元である車載通信装置31のソフトウェアの更新が必要かどうかを示す確認結果である。更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804と、更新ソフトウェア406を照合して更新要否の判定結果を代入する。
ソフトウェアバージョン903は、車載通信装置31に搭載されているアプリケーションセットのバージョンと照合するためのバージョンである。路側通信装置20から配信サーバ10への更新確認要求情報52に含まれるソフトウェアバージョン804と等しい値が設定される。
ここで、ソフトウェアバージョン903を配信情報53に含める理由は、現在車載通信装置31に搭載されているソフトウェアバージョンに対応する更新ソフトウェア906を配信することにより、更新時にアプリケーションセット全体を入れ替える必要をなくすためである。配信サーバ10が、車載通信装置31に搭載されているソフトウェアバージョンごとの更新ソフトウェアを保持しているため、現在のアプリケーションセットとの差分を配信すればよいことになる。
最新ソフトウェアバージョン904は、更新ソフトウェア406の中で、更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804に対応する最新のアプリケーションセットのバージョンを示す。したがって更新ソフトウェア406の最新ソフトウェアバージョン1003と等しい値が設定される。
データサイズ905は、更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804に対応する更新ソフトウェアのデータサイズを示す。更新の必要がない場合は「0KB」が設定される。
更新ソフトウェア906は、更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804に対応する更新ソフトウェアのデータそのものを示す。
有効期限907は、路側通信装置20において配信情報53が削除される時刻を示す。配信サーバ10が配信情報53を作成する際に設定される。
次に、配信サーバ10の配信サーバ記憶装置205に記憶されている更新ソフトウェア406のデータセットテーブルについて説明する。
図10に示すように、本実施形態における更新ソフトウェア406のデータセットテーブルの各レコードは、車載通信装置プラットフォームID1001、ソフトウェアバージョン1002、最新ソフトウェアバージョン1003、更新ソフトウェアファイル名1004、データサイズ1005を含んで構成される。
車載通信装置プラットフォームID1001は、車載通信装置31のハードウェア構成やOS等によって決まるIDである。車載通信装置31に適合する更新ソフトウェアを検索するために用いられる。
ソフトウェアバージョン1002は、更新確認要求情報52のソフトウェアバージョン804と照合するためのバージョンを示す。
最新ソフトウェアバージョン1003は、車載通信装置プラットフォームID1001に対しての最新のアプリケーションセットのバージョンを示す。
更新ソフトウェアファイル名1004は、対応する更新ソフトウェアのファイル名を示す。ファイル名からソフトウェアバージョン1002および最新ソフトウェアバージョン1003がわかるようになっているとよい。
データサイズ1005は、対応する更新ソフトウェアのデータサイズを示す。
新しく車載通信装置31用の更新ソフトウェアが公開される場合、更新ソフトウェア406のデータセットテーブル中の該当する車載通信装置プラットフォームID1001の更新ソフトウェアは全て削除され、新たに更新ソフトウェアが記憶されることになる。更新ソフトウェア406のデータセットテーブル自体の更新作業は、配信サーバ10の保守担当者等が定期的に実施してもよいし、新しい更新ソフトウェアが公開されるたびに実施してもよい。
図10の例において、1つ目の更新ソフトウェアは、車載通信装置プラットフォームID1001「PF1」およびソフトウェアバージョン1002「1.0」に対応し、最新ソフトウェアバージョン1003が「1.1」で、データサイズ1005が「150KB」で、更新ソフトウェアファイル名1004は「xxxx−1.0to1.1」であることを示す。
2つ目の更新ソフトウェアは、車載通信装置プラットフォームID1001「PF2」およびソフトウェアバージョン1002「1.0」に対応し、最新ソフトウェアバージョン1003が「1.2」で、データサイズ1005が「200KB」で、更新ソフトウェアファイル名1004は「yyyy−1.0to1.2」であることを示す。
3つ目の更新ソフトウェアは、車載通信装置プラットフォームID1001「PF2」およびソフトウェアバージョン1002「1.1」に対応し、最新ソフトウェアバージョン1003が「1.2」で、データサイズ1005が「100KB」で、更新ソフトウェアファイル名1004は「yyyy−1.1to1.2」であることを示す。
4つ目の更新ソフトウェアは、車載通信装置プラットフォームID1001「PF3」およびソフトウェアバージョン1002「1.0」に対応し、最新ソフトウェアバージョン1003が「2.0」で、データサイズ1005が「800KB」で、更新ソフトウェアファイル名1004は「zzzz−1.0to2.0」であることを示す。
次に、配信サーバ10の配信サーバ記憶装置205に記憶されている道路形状データ407のデータセットテーブルについて説明する。
図11に示すように、本実施形態における道路形状データ407のデータセットテーブルの各レコードは、リンクID1101、始点ノードID1102、終点ノードID1103、道路種別1104、リンクの方位角1105を含んで構成される。
リンクID1101は、ある長さで区切られた道路に相当するリンクを識別するためのIDである。
始点ノードID1102は、リンクの始点となるノードを識別するためのIDであり、終点ノードID1103は、終点となるノードを識別するためのIDである。
道路種別1104は、対応するリンクが一般道路であるか、高速道路であるかの種別を示す。
リンクの方位角1105は、リンクの傾きの角度を示す。例えば、北向きを「0度」として時計回りに角度が増えるように方位角を設定する。
道路形状データ407は、予め実際の道路形状を基に作成され、配信サーバ10に記憶されているものである。
図11の例において、1つめのリンクは、リンクID1101が「L1」で、始点ノードID1102が「N1」で、終点ノードID1103が「N2」、道路種別1104が「一般道路」、リンクの方位角1105が「75度」であることを示している。
1つめのリンクは、リンクID1101が「L1」で、始点ノードID1102が「N1」で、終点ノードID1103が「N2」、道路種別1104が「一般道路」、リンクの方位角1105が「75度」であることを示している。
2つめのリンクは、リンクID1101が「L2」で、始点ノードID1102が「N2」で、終点ノードID1103が「N3」、道路種別1104が「高速道路」、リンクの方位角1105が「30度」であることを示している。
3つめのリンクは、リンクID1101が「L3」で、始点ノードID1102が「N2」で、終点ノードID1103が「N4」、道路種別1104が「一般道路」、リンクの方位角1105が「110度」であることを示している。
次に、配信サーバ10の配信サーバ記憶装置205に記憶されている路側通信装置位置データ408のデータセットテーブルについて説明する。
図12に示すように、本実施形態における路側通信装置位置データ408のデータセットテーブルの各レコードは、路側通信装置ID1201、緯度1202、経度1203、IPアドレス1204、設置道路種別1205、対応リンクID1206、道のり1207のいずれか、一つ以上を含んで構成される。
路側通信装置ID1201は、路側通信装置20の各々を一意に識別するためのIDを示す。
緯度1202は、路側通信装置20が設置されている位置の緯度を示しており、経度1203は、経度を示す。
IPアドレス1204は、配信サーバ10がTCP/IP通信を用いて路側通信装置20の宛先を指定したり、送信元となる路側通信装置を特定したりするためのIPアドレスを示す。
設置道路種別1205は、路側通信装置20が設置されている道路が一般道路であるか、高速道路であるかを示す種別である。
対応リンクID1206は、路側通信装置20が設置されている道路のリンクIDであり、道路形状データ407のリンクID1101と対応している。
道のり1207は、路側通信装置20が設置された道路の対応リンクID1206の始点ノードから、路側通信装置20の設置位置までの実際の道路に沿った道のりを示す。始点ノードは道路形状データ407の始点ノードID1102から参照可能である。
路側通信装置位置データ408は、予め実際に道路に設置された路側通信装置20に関する情報を基に作成され、配信サーバ10に記憶されているものである。
図12において、1つ目の路側通信装置20は、路側通信装置IDが「RSU1」で、緯度1202が「42.197026」、経度1203が「103.910457」、IPアドレス1204が「192.168.156.123」、設置道路種別1205が「一般道路」、対応リンクID1206が「L1」、道のり1207が「345.9m」であることを示している。
2つ目の路側通信装置20は、路側通信装置IDが「RSU2」で、緯度1202が「42.229601」、経度1203が「105.005134」、IPアドレス1204が「192.168.23.99」、設置道路種別1205が「高速道路」、対応リンクID1206が「L2」、道のり1207が「523.1m」であることを示している。
3つ目の路側通信装置20は、路側通信装置IDが「RSU3」で、緯度1202が「42.804460」、経度1203が「105.661203」、IPアドレス1204が「192.168.23.100」、設置道路種別1205が「高速道路」、対応リンクID1206が「L2」、道のり1207が「1945.2m」であることを示している。
次に、配信サーバ10の記憶装置205に記憶されている配信先検索範囲設定情報409について説明する。配信先検索範囲設定情報409は、配信サーバ10が配信する配信情報53のデータサイズ905の大きさによって変更される、配信先の路側通信装置20の検索範囲を道路種別ごとに示したテーブルである。データサイズが大きいほど車載通信装置31が更新情報を受信完了できない可能性が高くなるため、データサイズが大きい場合は路側通信装置20の検索範囲を拡大する。
図13に示すように、本実施形態における配信先検索範囲設定情報409は、道路種別1301、データサイズ1302によって決まる。
道路種別1301は、更新確認要求情報52の配信元の路側通信装置20が設置された道路が一般道路であるか、高速道路であるかを示す種別である。路側通信装置位置データテーブル408の設置道路種別1205に対応する種別が選択される。
データサイズ1302は、配信サーバ10が配信する更新ソフトウェアのサイズを示す。配信情報53に含まれるデータサイズ905に対応するデータサイズの範囲が選択される。
道路種別1301およびデータサイズ1302によって決まる値を、配信先となる路側通信装置20の検索範囲として設定する。
図13において、道路種別1301が「高速道路」の場合、データサイズ1302が「0〜100KB」のときは「3台」、「100〜500KB」のときは「4台」、「500〜1000KB」のときは「5台」、「1000KB〜」のときは「6台」が配信先となる路側通信装置の検索範囲となる。更新確認要求情報52の配信元である路側通信装置20が設置されたリンクから、車両の移動方向803の方向にリンクをたどり、検索範囲の台数分の路側通信装置を検索する。
道路種別1301が「一般道路」の場合、データサイズ1302が「0〜100KB」のときは「2km」、「100〜500KB」のときは「3km」、「500〜1000KB」のときは「4km」、「1000KB〜」のときは「5km」が配信先となる路側通信装置の検索範囲となる。更新確認要求情報52の配信元である路側通信装置20の設置位置を中心とする、検索範囲を半径とする扇形エリア内の路側通信装置を検索する。データサイズ1302が大きいと通信遅延が大きくなり、車載通信装置31が路側通信装置20から更新情報を受信完了できない可能性が高くなるため、配信先として検索する路側通信装置20の数を大きくしている。
図13に示した配信先検索範囲の値はあくまでも一例であり、データ送信の際の通信遅延や、路側通信装置20の設置間隔等に基づいて変更してもよい。
次に、路側通信装置20の記憶装置306に記憶されている更新データ群511のデータセットテーブルについて説明する。
図14に示すように、本実施形態における更新データ群511のデータセットテーブルの各レコードは、車載通信装置プラットフォームID1401、更新要否確認結果1402、ソフトウェアバージョン1403、最新ソフトウェアバージョン1404、更新ソフトウェアファイル名1405、データサイズ1406、有効期限1407を含んで構成される。
車載通信装置プラットフォームID1401は、車載通信装置31のハードウェア構成やOS等によって決まるIDである。車載通信装置31に適合する更新ソフトウェアを路側通信装置20が記憶している更新データ群511の中から検索するために用いられる。路側通信装置20から配信サーバ10への更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID901と等しい値が設定される。
更新要否確認結果1402は、更新確認情報51の送信元である車載通信装置31のソフトウェアの更新が必要かどうかを示す確認結果である。配信サーバ10から受信した配信情報53に含まれる更新要否確認結果902と等しい値が設定される。
ソフトウェアバージョン1403は、車載通信装置31に搭載されているアプリケーションセットのバージョンと照合するためのバージョンである。配信サーバ10から受信した配信情報53に含まれるソフトウェアバージョン903と等しい値が設定される。
最新ソフトウェアバージョン1404は、更新ソフトウェア406の中で、更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804に対応する最新のアプリケーションセットのバージョンを示す。配信サーバ10から受信した配信情報53に含まれる最新ソフトウェアバージョン904と等しい値が設定される。
更新ソフトウェアファイル名1405には、配信サーバ10から受信した配信情報53に含まれる更新ソフトウェア906のファイル名を示す。
データサイズ1406は、更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804に対応する更新ソフトウェアのデータサイズを示す。配信サーバ10から受信した配信情報53に含まれるデータサイズ905と等しい値が設定される。
有効期限1407は、路側通信装置20において配信情報53が削除される時刻を示す。配信サーバ10から受信した配信情報53に含まれる有効期限907と等しい値が設定される。
更新データ群511は、路側通信装置20が配信サーバ10から受信した配信情報53を記憶するたびに変更される。また、有効期限1407が過ぎた更新データは更新データ削除部により記憶装置306から削除される。
図14において、1つ目の更新データ群511は、車載通信装置プラットフォームID1401が「PF1」で、更新要否確認結果1402が「有」で、ソフトウェアバージョン1403が「1.0」で、最新ソフトウェアバージョン1404が「1.1」で、更新ソフトウェアファイル名1405が「xxxx−1.0to1.1」で、データサイズ1406が「150KB」で、有効期限1407が「2012−01−31−10:29」であることを示している。
2つ目の更新データ群511は、車載通信装置プラットフォームID1401が「PF2」で、更新要否確認結果1402が「無」で、ソフトウェアバージョン1403が「1.2」で、最新ソフトウェアバージョン1404が「1.2」で、更新ソフトウェアファイル名1405が「なし」で、データサイズ1406が「0KB」で、有効期限1407が「2012−02−03−03:47」であることを示している。
次に、配信サーバ10が路側通信装置20から更新確認要求情報52を受信したときの配信サーバ10の処理フローを説明する。
図15に示すように、配信サーバ10が路側通信装置20から更新確認要求情報52を受信する(S1501)と、更新確認要求情報52に含まれる車載通信装置プラットフォームID801およびソフトウェアバージョン804と、更新ソフトウェア406に含まれる車載通信装置プラットフォームID1001およびソフトウェアバージョン1002を照合し、更新の必要があるかどうかを判定する(S1502)。判定結果が「Yes」の場合には更新ソフトウェア906を含む配信情報53を作成し(S1503)、「No」の場合には更新ソフトウェア906を含まない配信情報53を作成する(S1504)。
配信情報53を作成した後、図12に示す路側通信装置位置データ408と更新確認要求情報52の送信元アドレスとに基づいて、更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の位置を判定し、さらに、更新確認要求情報52に含まれる車両30の移動方向803を利用して、リンク上における車両の移動方向を判定する(S1505)。
続いて、更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の設置道路種別1205を、路側通信装置位置データ408から判定する(S1506)。
判定結果が「高速道路」であれば、配信先検索範囲設定情報409から路側通信装置20の検索範囲の台数を決定(S1507)した後、リンク上の車両30の向きに存在するリンクに設置された路側通信装置20を検索範囲分探しだし、配信先として抽出する(S1509)。
S1507およびS1509において配信先となる路側通信装置20を決定するステップを具体的に説明する。
更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の設置道路種別1205が「高速道路」である場合、車両30が進む方向の道路はカーブや分岐の少ない道路が続くことが予測される。そこで高速道路では、移動方向803と対応リンクID1206と道のり1207を使って、車両30が進む方向の道路にある路側通信装置20を、道路のリンクをたどることにより検索する。
まず図13において、道路種別1301は「高速道路」である。データサイズ1302は、S1503またはS1504で作成した配信情報53に含まれるデータサイズ905(図9参照)により決まるため、配信先検索範囲として何台までの路側通信装置20を検索するかを決定できる。
次に、車両30が進む方向の道路のリンクをたどり、配信先検索範囲の台数分の路側通信装置20を検索する。S1505にて判定されている、更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の位置と、リンク上における車両の向きを用いて、車両の向きにあるノードを特定する(図11参照)。そのノードの先に接続されたリンク上の路側通信装置20を、図11のリンクID1101および図12の対応リンクID1206を照合することにより抽出し、配信先に加える。同じ要領で、ここで検索したリンクのさらに1つ先のリンク上の路側通信装置20を抽出し、配信先に加える。検索の際に、もし同じリンクに複数の路側機が存在していた場合、図12の始点ノードからの道路に沿う道のり1207の小さい方から配信先として抽出する。この処理を、配信先の路側通信装置20が配信先検索範囲の台数に達するまで繰り返す。S1506の判定結果が「高速道路」である場合には上記のようにして配信先となる路側通信装置20を決定する。
S1506の判定結果が「一般道路」であれば、配信先検索範囲設定情報409から路側通信装置20の検索範囲の半径を決定(S1508)した後、リンク上の車両の向きを中心とする扇形エリアに設置された全ての路側通信装置20を配信先として抽出する(S1510)。
S1508およびS1510において配信先となる路側通信装置20を決定するステップを具体的に説明する。
更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の設置道路種別1205が「一般道路」である場合、車両30が進む方向はカーブや分岐が多く複雑な形状の道路が続くことが予測される。そこで一般道路では、緯度1202と経度1203とリンクの方位角1105を使って、車両30が進む方向に、更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の位置を中心とする扇形を描き、扇形エリアに含まれる全ての路側通信装置20を配信先として抽出する。
まず図13において、道路種別1301は「一般道路」である。データサイズ1302は、S1503またはS1504で作成した配信情報53に含まれるデータサイズ905(図9参照)により決まるため、配信先検索範囲として半径何kmの扇形を描いて路側通信装置20を抽出するかを決定できる。
次に、更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の位置(図12の緯度1202および経度1203)を中心とし、S1508で決定した配信先検索範囲を半径とする円を描く。この円の中に存在する路側通信装置20が一時的に配信先候補となる。円の中に存在する路側通信装置20は、中心となる路側通信装置との距離が半径以内に収まる路側機を図12の路側通信装置位置データ408の緯度1202および経度1203を用いて選択できる。
S1505にて判定されている、更新確認要求情報52の送信元である路側通信装置20の位置からリンク上における車両の向きに延長した線を基準線とし、基準線に対する中心角が±60度の範囲にある路側通信装置20を抽出する。基準線に対する中心角が±60度の範囲にある路側通信装置20を抽出するには、まず、図11の道路形状データ407より、扇形の基準線の方位角がリンクの方位角1105が決まる。また、扇形の中心と配信先候補の路側通信装置20とを結んだ直線の方位角も図12の路側通信装置位置データ408の緯度1202および経度1203から算出可能である。これにより、基準線と、扇形の中心と配信先候補の路側通信装置20とを結んだ直線がなす角度を決定できる。この角度が±60度の範囲に収まる路側通信装置20全てを配信先として決定する。ただし、ここで用いた中心角±60度はあくまでも一例であり、別の角度範囲であってもよい。さらに、路側通信装置20を抽出するためにエリア形状を「扇形」としたのはあくまでも一例であり、「円形」や「四角形」等、他の形状であってもよい。
以上の処理により、道路種別に応じて配信情報53の配信先となる路側通信装置20を決定した後、配信先として決定した路側通信装置20のIPアドレスを宛先にして、配信情報53を配信する(S1511)。
次に、路側通信装置20が車載通信装置31から無線通信情報を受信した際の、更新情報の中継処理フローを説明する。
図16に示すように、路側通信装置20は、車載通信装置31から無線通信情報を受信(S1601)した後、情報種別ID602に基づいて無線通信情報の振分を行う(S1602)。
振分結果が、ソフトウェア更新の要否を確認するための更新確認情報51であれば、更新データ群511の中から、ソフトウェアバージョン601および車載通信装置プラットフォームID701が一致するものがあるか(ソフトウェア更新の要否を確認できるか)どうかを判定する(S1603)。
判定結果が「Yes」であれば、車載通信装置31に更新要否の確認結果を送信する旨を通知するための更新確認結果情報54を作成(S1606)し、車載通信装置31に送信する(S1607)。判定結果が「No」であれば、更新確認要求情報52を作成し、配信サーバ10に送信する(S1605)。S1605において、判定結果が「No」であることを通知する更新確認結果情報54を作成して車載通信装置31へ送信しても良い。
S1602における振分結果が受信進捗情報55であれば、不足分データサイズ702に基づいて不足分更新情報56を作成し(S1604)、車載通信装置31に不足分更新情報56を送信する(S1608)。
S1602における振分結果がその他アプリケーションソフトウェア動作用に通知された他車両の情報であれば、更新情報の中継処理フローは実行されず、そのまま終了する。
次に、路側通信装置20が配信サーバ10から配信情報51を受信した際の、受信処理フローを説明する。
図17に示すように、路側通信装置20は、配信サーバ10から配信情報53を受信(S1701)した後、受信した配信情報53と一致するものが記憶している更新データ群511中にあるかどうかを判定する(S1702)。
判定結果が「Yes」の場合には、該当する既存の更新データの有効期限1407を新しく受信した配信情報53の有効期限907に更新する(S1703)。
判定結果が「No」の場合には、記憶装置306の未使用領域が配信情報53のサイズ以上かどうかを判定する(S1704)。判定結果が「Yes」の場合はそのまま配信情報53を記憶する(S1705)。判定結果が「No」の場合は、更新データ群511の中で最も有効期限が近いものを削除(S1706)し、S1704に戻り、再判定する。 次に、路側通信装置20が定期的に行う更新データ群511の削除処理フローについて説明する。
図18に示すように、路側通信装置20は更新データ群511の中で有効期限を過ぎたものがあるかどうかを判定する(S1801)。判定結果が「Yes」であれば有効期限を過ぎたものを削除する(S1802)。判定結果が「No」であれば削除処理は行わずに処理フローを終了する。
次に、車載通信装置31、路側通信装置20、配信サーバ10を組み合わせた場合の処理の流れについて説明する。
図19に示すように、本実施例では車載通信装置31、2台の路側通信装置20(1)、20(2)、配信サーバ10があるとする。
まず、車載通信装置31に搭載された更新確認プログラムが起動する(S1901)。更新確認プログラムは一ヶ月〜半年に一度の頻度で自動的に起動するのが望ましい。更新確認プログラムは、車載通信装置31のソフトウェアに更新の必要があるかどうかを確認するため、周囲に更新確認情報51を送信する。
車両30が路側通信装置20(1)の通信エリア内を走行中である場合、路側通信装置20(1)が更新確認情報51を受信し、適合する更新データが記憶されているかを判定する(S1902)。判定結果が「更新データ記憶無し」の場合、配信サーバ10に更新確認要求情報52を送信する。配信サーバ10は配信情報および配信先を決定(S1903)した後、配信情報を配信先の路側通信装置20(2)に配信する。
車載通信装置31に搭載された更新確認プログラムは、定期的に周囲に更新確認情報51を送信し続けている。車両30が路側通信装置20(2)の通信エリア内に入ると、路側通信装置20(2)が更新確認情報51を受信し、適合する更新データが記憶されているかを判定する(S1904)。路側通信装置20(2)は既に配信サーバ10から受信した配信情報53を更新データとして記憶しているため判定結果は「更新データ記憶有り」となる。
路側通信装置20(2)は、車載通信装置31に更新情報を送信する旨を通知するための更新確認結果情報54を送信する。その後、車載通信装置31から路側通信装置20(2)に更新情報の受信進捗情報55が送信される。路側通信装置20(2)は、不足分更新情報を作成し、車載通信装置31に送信する。車載通信装置31が更新情報を受信完了すると、更新確認プログラムは終了する(S1905)。
以上説明した内容は、その他のハードウェア、ソフトウェアの具体的な構成を含め、適宜変更して実施することができる。
10:配信サーバ、20:路側通信装置、30:車両、31:車載通信装置、32:車速センサ、40:通信網、51:更新確認情報、52:更新確認要求情報、53:配信情報、54:更新確認結果情報、55:受信進捗情報、56:不足分更新情報、401:更新確認要求情報受信部、402:更新要否判定部、403:配信情報作成部、404:配信先路側通信装置抽出部、405:配信情報送信部、406:更新ソフトウェア、407:道路形状データ、408:路側通信装置位置データ、409:配信先検索範囲設定情報、501:無線通信情報受信部、502:受信情報振分部、503:更新データ記憶有無判定部、504:更新確認要求情報送信部、505:更新確認結果情報作成部、506:無線通信情報送信部、507:不足分更新情報作成部、508:配信情報受信部、509:配信情報記憶部、510:更新データ削除部、群511:更新データ。
Claims (11)
- 配信サーバと、一つ以上の路側通信装置と、車載通信装置を搭載した車両と、を含み、前記配信サーバから、前記車載通信装置へ、前記路側通信装置を介して、ソフトウェアを配信するソフトウェア配信システムであって、
前記車載通信装置は、ソフトウェア更新の要否を確認するための更新確認情報を送信し、
前記更新確認情報を受信した前記路側通信装置は、
前記車載通信装置のソフトウェア更新の要否を調べ、
要否を確認できない場合は、前記配信サーバへ、更新確認要求情報を送信し、
前記配信サーバは、受信した更新確認要求情報に基づいて、
前記車載通信装置についてのソフトウェア更新の要否と、要の場合の更新ソフトウェアと、を含む配信情報を作成し、
前記配信情報の配信先となる路側通信装置を予測し、
予測した路側通信装置へ、前記配信情報を配信し、
前記配信先となる前記路側通信装置は、受信した前記配信情報を、更新データとして記憶する
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項1に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記更新確認情報を受信した前記路側通信装置は、前記更新データに基づき、前記ソフトウェア更新の要否を確認できる場合は、更新確認結果情報を作成して送信する
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項2に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記車載通信装置が、前記更新確認結果情報を受信し、自装置内のソフトウェアの更新要を確認した場合は、
受信進捗情報を作成して送信し、
前記受信進捗情報を受信した前記路側通信装置は、不足分更新情報を作成して送信し、
送信した前記受信進捗情報に対応する不足分更新情報を受信した前記車載通信装置は、含まれる不足分データを用いて、自装置内のソフトウェアを更新する
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項1から3のいずれか一に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記配信サーバは、
前記路側通信装置毎の位置を管理し、
受信した前記更新確認要求情報の送信元情報に基づき、送信元である前記路側通信装置の位置を特定し、
受信した前記更新確認要求情報に含まれる移動情報と、送信元として特定した前記路側通信装置の位置と、に基づき、前記配信情報の配信先となる路側通信装置を予測する
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項4に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記配信サーバは、前記配信情報に含める、前記ソフトウェア更新の要否と、要の場合の更新ソフトウェアのデータサイズと、を参照して、配信先となる路側通信装置の前記予測を行う
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項5に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記配信サーバは、
道路形状データと路側通信装置位置データとを記憶しており、
前記道路形状データと前記路側通信装置位置データとを参照して、前記移動情報に基づき、配信先となる路側通信装置の前記予測を行う
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項6に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記配信サーバは、前記予測の際に、受信した前記更新確認要求情報の送信元である前記路側通信装置が設置された道路種別に適合する方法により、配信先となる路側通信装置を検索する
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 請求項1から7のいずれか一に記載のソフトウェア配信システムにおいて、
前記配信情報を受信した前記路側通信装置は、
一致する配信情報をすでに記憶している場合は、当該配信情報の有効期限を更新し、
一致する配信情報を記憶しておらず、記憶装置の未使用領域のサイズが前記配信情報のサイズ以上であるかを判定し、
判定結果がNoである場合はYesとなるまで、有効期限の最も近い、記憶している前記更新データを順に削除する
ことを特徴とするソフトウェア配信システム。 - 一つ以上の路側通信装置を介して、車両に搭載した車載通信装置へソフトウェアを配信するソフトウェア配信システムに用いる配信サーバであって、
前記路側通信装置から、車両に搭載した前記車載通信装置のソフトウェアの更新確認要求情報を受信し、
前記車載通信装置の前記ソフトウェアの更新の要否と、要の場合の更新ソフトウェアと、を含む配信情報を作成し、
前記配信情報の配信先となる路側通信装置を予測し、
予測した路側通信装置へ、前記配信情報を配信する
ことを特徴とする配信サーバ。 - 車両に搭載した車載通信装置へソフトウェアを配信するソフトウェア配信システムに用いる路側通信装置であって、
車両に搭載した前記車載通信装置からソフトウェア更新の要否を確認するための更新確認情報を受信し、
前記車載通信装置のソフトウェア更新の要否を調べ、
要否を確認できない場合は、配信サーバへ、更新確認要求情報を送信し、
記憶している更新データ群に基づき、前記ソフトウェア更新の要否を確認できる場合は、更新確認結果情報を作成して、送信する
ことを特徴とする路側通信装置。 - 請求項10に記載の路側通信装置において、
前記配信サーバから、前記車載通信装置についてのソフトウェア更新の要否と、要の場合の更新ソフトウェアと、を含む配信情報を受信した場合は、前記更新データ群に、更新データとして記憶する
ことを特徴とする路側通信装置。
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JP2012121489A JP2013246740A (ja) | 2012-05-29 | 2012-05-29 | 配信サーバ、路側通信装置、ソフトウェア配信方法およびソフトウェア配信システム |
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