JP2013245899A - 火力発電設備及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】石炭火力発電所で燃焼する複数の炭種の混合量を、排ガス中の塵埃を除去する電気集塵装置のスパーク頻度又は煤塵濃度を基に制御することで燃焼系と排ガス処理系を併せてトータルで高効率な運転を達成する。
【解決手段】複数種類の石炭の供給を行う複数の供給装置と、電気集塵装置の荷電条件を制御する荷電制御装置と、前記電気集塵装置のスパーク頻度を検出するスパーク頻度検出器と、前記電気集塵装置の排ガス経路の下流に設けた煤塵濃度計と、発電設備の発電量を検出する発電量検出器とを備え、スパーク頻度信号、煤塵濃度信号、発電量信号の入力信号を基に、石炭供給量を制御するとともに、前記荷電制御装置によって前記電気集塵装置に印加される電圧、電流の調整及び荷電方式の切替を行う運転制御装置を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭火力発電所等の排ガス処理に使用される電気集塵装置の性能維持に好適な火力発電設備とその運転方法に関し、特に燃料として2種類以上の石炭の混焼を行う火力発電設備およびその運転方法に関する。
石炭火力発電所では、燃料の微粉炭を燃焼して発生する排ガス処理として窒素酸化物(NOx)に対しては脱硝装置が、硫黄酸化物(SOx)に対しては脱硫装置が、そして塵埃除去装置としては通常、電気集塵装置が使用されている。この電気集塵装置の原理は、集塵極と放電極間に高電圧を印加し、排ガス中の塵埃を帯電させた後、クーロン力によって集塵極に帯電した塵埃を付着させるものである。集塵極に付着した塵埃の電荷は、塵埃層を通過し、集塵極及び集塵極を支持する部材を通って高圧電源のアースに戻ることで、電流のループが形成されている。
ここで、電気集塵装置の集塵率には石炭燃焼により排出される塵埃の電気抵抗率が影響し、通常、10〜1010(Ω・cm)においては良好な集塵が行われるが、それ以上の電気抵抗率では付着した塵埃層に掛かる電界が塵埃層中の空気(排ガス)の絶縁破壊強度を超えて空気(排ガス)をイオン化し塵埃の帯電を中和してしまう、いわゆる逆電離現象を起こして集塵性能が低下する。このように、電気集塵装置の集塵性能は炭種に依存するが、石炭火力発電所では石炭調達のコストや供給安定性等の事情から炭種の多様化が進んでおり、火力発電所の運転中の炭種切り替えや混焼なども日常的に行われている。
電気集塵装置を効率良く運転するには、印加電圧、電流、荷電方式などの運転条件を、使用される炭種に合わせて選択・設定することが必要であるが、更に上流の燃焼系すなわち燃焼炉への石炭供給と併せてトータルで効率的な運転を達成することが望まれている。
特開平8−229433号 特開2010−279922号 特開平5−136660号
従来技術として特許文献1には、あらかじめ設定された燃焼計画に対応させて、被処理ガス中に含まれるダストの電気抵抗の経時変化を算出し、制御周期ごとの電気抵抗の値、及び荷電設定値の関係に基づいてパルス荷電と連続荷電(通常荷電)との切替え、並びにパルス荷電におけるベース電圧及びパルス電圧を制御する技術が開示されている。しかし、あらかじめ燃焼計画やダスト(塵埃)の電気抵抗率が分かっていない場合には適用できない。
また、特許文献2には、石炭と、5酸化2リン(P)が灰組成比率で10%〜30%となる炭化燃料とを所定の割合で混合し、混合された石炭と炭化燃料とを微粉化して、石炭ボイラで混焼することを特徴とする集塵効率改善方法が開示されている。しかし、特定の炭化燃料の使用が可能な場合に限定される。なお、電気集塵装置の集塵性能に影響する荷電状況(例えばスパーク頻度)に応じた石炭と炭化燃料の混合設定については記載が無い。
一方、特許文献3には、電源コンデンサとパルストランスの間に逆並列接続のサイリスタを設け,ダストの電気抵抗に対応してサイリスタを制御することにより,パルス幅を可変できるように構成した電気集塵装置のパルス荷電装置が開示されている。しかし、石炭の混合及びスパーク頻度との組み合わせでパルス荷電への切替え及びパルス幅の可変を行う技術についての記載は無い。
本発明は上記従来技術には開示されていない、炭種切り換え及び混焼時における電気集塵装置の性能維持に好適な火力発電設備とその運転方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の特徴は、石炭を燃料とする燃焼炉と前記燃焼炉に設けたボイラからの蒸気で発電する発電設備と、前記燃焼炉から排出される排ガスを処理する電気集塵装置を含む火力発電設備であって、前記燃焼炉へ複数種類の石炭の供給を行う複数の供給装置と、前記電気集塵装置の印加電圧および電流に係わる荷電条件や槌打インターバル及び通常荷電あるいはパルス荷電に係わる荷電方式を制御する荷電制御装置と、前記電気集塵装置のスパーク頻度を検出するスパーク頻度検出装置と、前記電気集塵装置の排ガス経路の下流に設けた煤塵濃度計と、前記発電設備の発電量を検出する発電量検出装置とを備え、前記スパーク検出装置からのスパーク頻度信号と、前記煤塵濃度計からの煤塵濃度信号と、前記発電量検出装置からの発電量信号からなる入力信号を基に、前記石炭の供給装置の供給量、前記電気集塵装置の荷電条件、前記槌打インターバル、及び前記荷電方式を制御する運転制御装置を備えたことにある。
上記特徴によれば、燃焼炉で炭種の切替あるいは混炭が行われた際の、電気集塵装置の荷電状況をスパーク頻度又は煤塵濃度を検出することで監視しつつ、その状況に応じて前記電気集塵装置の運転条件を制御し、発電設備における発電量を定格発電量に保持するように石炭供給量を制御できるため、燃焼系と排ガス処理系を併せた火力発電設備全体で石炭の特性に応じた運転条件を達成できる。
また、前記運転制御装置は、前記スパーク頻度又は前記煤塵濃度が許容値を超えた際に、別炭種との混焼を選択して前記発電設備の定格発電量を維持しながら元の石炭の供給量を減少し新たな石炭の供給量を増加する石炭供給量の調整を行う工程と、前記荷電制御装置による前記荷電条件や前記槌打インターバル及び前記荷電方式の変更を行う工程とを選択する優先度を設定可能なことを特徴とする。
なお、本願において槌打インターバルとは、電気集塵装置の集塵極にハンマーによる衝撃を与えて付着した塵埃を剥離し、集塵極下部に設けられたホッパーに落下させる操作である槌打を実施する時間間隔をいう。
上記特徴によれば、前記スパーク頻度又は前記煤塵濃度が許容値を超えた際に、石炭の混焼比率の調整によって電気集塵装置の性能維持を図るか、あるいは石炭の燃焼条件(すなわち専焼あるいは混焼比率)は維持したままで電気集塵装置の運転条件の変更によって集塵性能の維持あるいは回復を図るか、を選択する際の優先度を設定できるため、石炭調達の状況に合わせた計画的な石炭の消費が可能となる。
また、前記運転制御装置は、前記石炭供給量の調整を行う工程を選択して前記発電設備の定格発電量を維持しながら元の石炭の供給量の減少と新たな石炭の供給量の増加を行う石炭供給量の調整を行う際に、新たな石炭の供給量上限値を設定可能なことを特徴とする。
上記特徴によれば、新たに供給される石炭の供給量の上限値を定格発電量に相当する値以下とすれば前記上限値により混焼比率の最大値の設定が行え、また、前記上限値が定格発電量に相当する値以上とすれば元の石炭の供給は停止し、すなわち新たな石炭の専焼となるため、燃焼系の混焼ないし炭種切替えによる専焼が可能となる。
また、前記運転制御装置は、3種類の石炭の混焼時において、前記3炭種目の混焼が開始されたときの前記発電量が定格発電量を超過した際に、既に供給中の2炭種の前記供給量上限値をあらかじめ設定した比率によって減少可能なことを特徴とする。
上記特徴によれば、定格発電量を維持しながら3炭種の消費量の調整を図ることができるため発電設備の計画的な運転が可能となる。
また、前記荷電制御装置は、前記荷電条件や前記槌打インターバル及び前記荷電方式の変更を行う工程が選択された場合、第一に通常荷電における荷電条件の変更及び槌打インターバルの変更を行う工程を実行し、第二に通常荷電からパルス荷電に切り替える荷電方式の変更行うことを特徴とする。なお、本願において通常荷電とは直流の電圧が連続して印加される荷電方式をいう。また、パルス荷電とは、直流の電圧に所定の時間間隔でパルス状の電圧が重畳された電圧を印加する荷電方式をいう。
上記特徴によれば、集塵作用に対するエネルギー効率が良い通常荷電を優先的に適用しながら電気集塵装置の集塵性能維持を図ることが可能となる。
また、2種類以上の石炭を燃料とする発電設備と、前記発電設備から排出される排ガスを処理する電気集塵装置とを有する火力発電設備において、前記電気集塵装置における前記スパーク頻度信号又は前記煤塵濃度が許容値を超過した際に前記発電設備の定格発電量を維持しながら元の石炭の供給量の減少と新たな石炭の供給量の増加を制御するとともに、前記電気集塵装置に印加される電圧、電流の調整、槌打インターバルの変更を行う第1の工程と、通常荷電からパルス荷電への荷電方式の切替を行う第2の工程とを、前記運転制御装置であらかじめ設定した優先度に従って選択的に行うことを特徴とする。
上記特徴によれば、燃焼炉で炭種の切替あるいは混炭が行われた際でも発電設備における発電量を定格発電量に維持しつつ、電気集塵装置でのスパーク頻度又は煤塵濃度が許容範囲を超過した際における電気集塵装置の運転方法の変更を選択的に行える。
本発明に係る火力発電設備のブロック図である。 本発明の制御を示すフローチャートである。 塵埃の電気抵抗率とスパーク頻度の関係を示すグラフである。 炭種性状の一例を示す表である。 公知のパルス荷電装置の構成を示すブロック図である。
以下、本発明の火力発電設備及びその運転方法に係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
まず、図1に示すように本設備の構成は、大きく分けて燃焼系と排ガス処理系から成る。燃焼系は、貯炭場15、16と、貯炭場から石炭を搬送する供給装置30、31と、搬送された石炭を混合する混合装置40と、混合された石炭を搬送する給炭機50と、給炭機から供給された石炭を微粉炭に粉砕する粉砕機60と、微粉炭を燃焼して蒸気を発生するボイラ70と、発生した蒸気によって回転する高圧タービン170および低圧タービン180と、タービンによって回転する発電機190を主たる構成要素としている。なお、本実施例では異なる炭種を混合装置で混合してから微粉炭に粉砕して燃焼炉に供給しているが、異なる炭種の微粉炭を燃焼炉において混合する構成としても同様な効果が得られる。
排ガス処理系は、ボイラから排出される排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置80と、排ガスから熱量を回収し燃焼炉の燃焼空気を過熱する空気加熱器90と、排ガス中の塵埃を除去する電気集塵装置100と、排ガス中の硫黄酸化物を除去する脱硫装置120と、排ガスを大気中に拡散放出する煙突140を主たる構成要素としている。
運転制御装置150は、発電機190の発電量を検出する発電量検出装置200と、電気集塵装置100のスパーク頻度を検出するスパーク頻度検出装置160と、電気集塵装置から排出される排ガス中の塵埃濃度を測定する煤塵濃度計110からの信号を入力し、運転制御装置150での演算処理に基づいて石炭の供給装置の速度を調整する速度制御器20、21と、電気集塵装置100の荷電条件を制御する荷電制御装置210に制御信号を送信する。
荷電制御装置210は、電気集塵装置100に印加する電圧、電流を制御するほか、集塵極(図示せず)にハンマー(図示せず)で衝撃を与えて付着した塵埃を除去する槌打操作の指令を槌打装置(図示せず)に与え、また、直流電圧を印加する通常荷電と直流電圧にパルス上の電圧を重畳させた電圧を印加するパルス荷電の切替を行う。
次いで、本設備の制御について図2に従って説明する。まず、スタート段階でA炭を燃焼するものとする。A炭は図3に示すとおり燃焼で排出される塵埃の電気抵抗率が10の11乗オーダーであり、前記の逆電離現象が起こりうる境目の炭種といえる。発電設備の定格発電量となるようにA炭の供給量を増加していく。発電設備が定格発電量に到達し、定常状態となって運転していると、電気集塵装置の集塵極への塵埃付着とともに、例えば通常荷電における定電流制御において、スパークが発生してくるがスパーク頻度又は煤塵濃度が許容値内であればそのまま燃焼系、排ガス処理系とも運転を継続する。
しかし、スパーク頻度又は煤塵濃度が許容値を超えた場合は、前記運転制御装置150において、(イ)混炭による集塵性能の維持と、(ロ)荷電条件の変更(電圧および電流、槌打インターバルの変更、あるいはパルス荷電への切替え)による集塵性能の維持の、いずれかを選択することが出来る。本実施例では、運転制御装置150での処理を、(イ)を優先するように設定したものとする。これにより、石炭混合装置40へのB炭の供給を開始するが、同時にA炭の供給を減らすことで定格発電量を維持する。すなわち、図4に示すようにA炭とB炭の熱量に差があるため両炭種の熱量比率に応じA炭の減少量に対してB炭の供給量は重量比で約10%多く供給することになる。ただし、A炭、B炭とも性状にばらつきがあるため、実際には発電量を維持しながらリアルタイムで供給量の微調整を行う。
ここで、図2に示すように、A炭、B炭とも供給量の上限値を設定可能であり、この値を超えての石炭供給はされないため、A炭、B炭以外に燃焼する予定の石炭がない場合は、少なくとも両者の和が定格発電量を超えるように設定する必要がある。
B炭は図3に示すとおり電気抵抗率が10の12乗オーダーであり、混焼が始まると同時に電気集塵装置100でのスパーク頻度又は煤塵濃度が更に上昇するものとする。この場合、前記と同様に(イ)新たな石炭の混炭による集塵性能の維持と、(ロ)荷電条件の変更による集塵性能の維持の、いずれかを選択することが出来る(図2中の中央部の(イ)(ロ)で示す)。本実施例では、運転制御装置150での処理を、(イ)を優先するように設定したものとする。これにより、新たに石炭混合装置40へのC炭の供給を開始するが、同時にA炭及びB炭の供給を減らすことで定格発電量を維持する。図4に示すようにC炭はA炭とB炭のほぼ中間の熱量で、A炭に対する発熱量の減少分とB炭に対する発熱量の増加分を補正するようにC炭の供給量を制御することになる。
ここで、C炭が新たに供給されたことによるA炭とB炭の減少量は、前記A炭、B炭の供給量の上限値をより小さい値に更新することで行われる(図2中の中央部の(ハ)(ニ)のフローで減少量の設定値を出力)。これにより、A炭とB炭とを合わせた発電量と定格発電量の差に相当する分だけC炭が供給される。図3に示すようにC炭の電気抵抗率は10の10乗オーダーでA炭、B炭と比べて低いため、荷電状況が安定する方向に向かい、電気集塵装置100集塵性能が維持されてスパーク頻度又は煤塵濃度が低下する。
以上の工程により電気集塵装置100の性能維持が達成され発電設備を運転することになるが、更に混焼する石炭がある場合は、同様な手順が行われる。すなわち、図2のB炭供給のフロー中の破線で囲われたブロックAが、同様にD炭供給のフロー中にある破線で囲われたブロックAとして適用されることでD炭を含めた4炭種の混焼を行うことができる。なお、図2でのD炭供給時のA炭、B炭、C炭の供給量上限値を減少させる処理フローは記載を省略している。
混焼する炭種を何種類とするかは、発電計画に従って事前に計画されるため、その計画に従って前記運転制御装置150における前記(イ)(ロ)の優先順位及び(ハ)(ニ)の値を設定しておくことができる。また、前記運転制御装置150において、各炭種の熱量比率を基に混合割合をあらかじめ設定することも可能であり、そのときは運転制御装置150はその設定値近傍で定格発電量を維持するように各石炭の供給量を制御することになる。
次いで、混焼によっても電気集塵装置100の荷電状況が改善せず、スパーク頻度又は煤塵濃度の低下が見られない場合は、前記図2中に記した処理フロー(ロ)(図では3箇所)によって、電気集塵装置の運転条件を変更する。すなわち、第1には通常荷電における電圧および電流の変更である。逆電離現象が発生した場合、一定程度に印加電圧を低下させ電流を絞ることにより塵埃層での電界強度を抑制して荷電状況を回復させることができる場合がある。さらに、槌打インターバルを短くして塵埃層の厚さを低減することによっても塵埃層の空気(排ガス)の絶縁破壊によるイオン供給量が減少でき、荷電状況を回復させることが可能である。
これによっても荷電状況が回復せず、スパーク頻度または煤塵濃度が減少しない場合は、第2として、荷電方式を通常荷電からパルス荷電に切り替えることになる。ただし、パルス荷電装置の分だけ消費エネルギーが増加することになる。本実施例では、図5に示すパルス荷電装置(特許文献3の公知技術)を用いた場合を説明する。交流電圧を整流し電源コンデンサ1を充電する。電源コンデンサの出力は導通方向が逆並列にしたスイッチング素子,サイリスタ2とサイリスタ3を介して昇圧トランス6につながる。昇圧トランス6の二次側コイルは結合コンデンサ9を通り電気集塵装置100の放電極11につながる。放電極には別に直流電源13から直流電圧が供給され,上記結合コンデンサはパルス回路を直流電源から分離するとともに,パルス電圧を直流電圧に重畳する働きをもつ。
サイリスタ制御回路には荷電方式切替の前後におけるスパーク頻度の比率信号5が供給される(前記特許文献3の公知技術では電気集塵装置内に設置される電気抵抗率測定器5の出力を電気抵抗率の信号として使用)。このスパーク頻度の比率信号5は、運転制御装置150において逐次入力されるスパーク頻度信号のある時間当たりの変化率によって算出される。このような構成においてパルス電圧の発生は次のように行われる。サイリスタ制御回路でサイリスタ2を導通状態にすると電源コンデンサから昇圧トランスに電流が流れ二次側コイルには回路定数に応じた急峻な電圧が現れ,ピーク値になったときサイリスタ2は非導通状態に変る。この後は電気集塵装置に充電された電圧はコロナ放電によりエネルギを消費しながら徐々に低下する。すなわち、ピーク値となる短時間でのみ電気集塵に必要な放電極でのイオン発生が行われ、それ以外の時間では低い電圧となることで前記の逆電離現象を低減して荷電状況の回復がなされる。
1………電源コンデンサ、2………サイリスタ、3………サイリスタ、4………サイリスタ制御回路、5………スパーク頻度の比率信号、6………昇圧トランス、7………一次側コイル、8………二次側コイル、9………結合コンデンサ、11………放電極、12………集塵極、13………直流電源、15………貯炭場A、16………貯炭場B、20………速度制御器A、21………速度制御器B、30………石炭供給装置A、31………石炭供給装置B、40………石炭混合装置、50………給炭機、60………粉砕機、70………ボイラ、80………脱硝装置、90………空気加熱器、100………電気集塵装置、110………煤塵濃度計、120………脱硫装置、140………煙突、150………運転制御装置、160………スパーク頻度検出器、170………高圧タービン、180………低圧タービン、190………発電機、200………発電量検出器、210………荷電制御装置。

Claims (6)

  1. 石炭を燃料とする燃焼炉と前記燃焼炉に設けたボイラからの蒸気で発電する発電設備と、前記燃焼炉から排出される排ガスを処理する電気集塵装置を含む火力発電設備であって、
    前記燃焼炉へ複数種類の石炭の供給を行う複数の供給装置と、前記電気集塵装置の印加電圧および電流に係わる荷電条件や槌打インターバル及び通常荷電あるいはパルス荷電に係わる荷電方式を制御する荷電制御装置と、前記電気集塵装置のスパーク頻度を検出するスパーク頻度検出装置と、前記電気集塵装置の排ガス経路の下流に設けた煤塵濃度計と、前記発電設備の発電量を検出する発電量検出装置とを備え、前記スパーク検出装置からのスパーク頻度信号と、前記煤塵濃度計からの煤塵濃度信号と、前記発電量検出装置からの発電量信号からなる入力信号を基に、前記石炭の供給装置の供給量、前記電気集塵装置の荷電条件、前記槌打インターバル、及び前記荷電方式を制御する運転制御装置を備えたことを特徴とする火力発電設備。
  2. 前記運転制御装置は、前記スパーク頻度又は前記煤塵濃度が許容値を超えた際に、別炭種との混焼を選択して前記発電設備の定格発電量を維持しながら元の石炭の供給量を減少し新たな石炭の供給量を増加する石炭供給量の調整を行う工程と、前記荷電制御装置による前記荷電条件や前記槌打インターバル及び前記荷電方式の変更を行う工程とを選択する優先度を設定可能なことを特徴とする請求項1に記載の火力発電設備。
  3. 前記運転制御装置は、前記石炭供給量の調整を行う工程を選択して前記発電設備の定格発電量を維持しながら元の石炭の供給量の減少と新たな石炭の供給量の増加を行う石炭供給量の調整を行う際に、新たな石炭の供給量上限値を設定可能なことを特徴とする請求項1及び2に記載の火力発電設備。
  4. 前記運転制御装置は、3種類の石炭の混焼時において、前記3炭種目の混焼が開始されたときの前記発電量が定格発電量を超過した際に、既に供給中の2炭種の前記供給量上限値をあらかじめ設定した比率によって減少可能なことを特徴とする請求項1乃至3に記載の火力発電設備。
  5. 前記荷電制御装置は、前記荷電条件や前記槌打インターバル及び前記荷電方式の変更を行う工程が選択された場合、第一に通常荷電における荷電条件の変更及び槌打インターバルの変更を行う工程を実行し、第二に通常荷電からパルス荷電に切り替える荷電方式の変更行うことを特徴とする請求項1乃至4に記載の火力発電設備。
  6. 2種類以上の石炭を燃料とする発電設備と、前記発電設備から排出される排ガスを処理する電気集塵装置とを有する火力発電設備において、前記電気集塵装置における前記スパーク頻度信号又は前記煤塵濃度が許容値を超過した際に前記発電設備の定格発電量を維持しながら元の石炭の供給量の減少と新たな石炭の供給量の増加を制御するとともに、前記電気集塵装置に印加される電圧、電流の調整、槌打インターバルの変更を行う第1の工程と、通常荷電からパルス荷電への荷電方式の切替を行う第2の工程とを、前記運転制御装置であらかじめ設定した優先度に従って選択的に行うことを特徴とする火力発電設備の運転方法。
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