JP2013245880A - 粉粒体溶融バーナーおよび粉粒体溶融装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バーナーヘッド12の中心に粉粒体噴射孔16が設けられる。粉粒体噴射孔16を中心として半径方向に90度の中心角で4つのガス燃料噴射孔20が設けられる。ガス燃料噴射孔20の内側に、1次酸素噴射孔18が同心的に設けられる。ガス燃料噴射孔20の外側に、2次酸素噴射孔22が同心的に設けられる。ガス燃料噴射孔20から噴射されるガス燃料の内側および外側に、対応する1次酸素噴射孔18、2次酸素噴射孔22から1次酸素および2次酸素が夫々噴射供給され、ガス燃料と酸素とが効果的に混合して超高温の火炎を形成することができる。
【選択図】図1
Description
バーナーヘッドから粉粒体とガス燃料と酸素とを炉中へ個別に噴射し、前記ガス燃料を酸素支援下に燃焼させた火炎中で前記粉粒体の溶融を行なう粉粒体溶融バーナーにおいて、
前記バーナーヘッドの中心に設けた粉粒体噴射孔と、
前記粉粒体噴射孔から半径方向外方に離間してバーナーヘッドに設けられ、該粉粒体噴射孔を中心として所要の中心角で設けた3つ以上のガス燃料噴射孔と、
前記バーナーヘッドにおける各ガス燃料噴射孔の内側に、該ガス燃料噴射孔と同心的に設けた1次酸素噴射孔と、
前記バーナーヘッドにおける各ガス燃料噴射孔の外側に、該ガス燃料噴射孔と同心的に設けた2次酸素噴射孔とから構成したことをことを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、複数箇所から噴出するガス燃料を夫々独立して制御可能であるので、各噴射孔間のガス燃料供給量のアンバランスを解消し、火炎を安定させて、粉粒体のキャリーオーバー(粉粒体が火炎外へ逃げ出る現象)を防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、1次酸素をガス燃料と効果的に混合して燃焼速度を上げることができ、超高温の火炎を形成して粉粒体を効率的に溶融し得る。また、燃焼速度が上がることで燃焼空間は小さくなり、より高温の火炎を形成し得る。
請求項4に係る発明によれば、ガス燃料を1次酸素および2次酸素と効果的に混合して燃焼速度を上げることができ、超高温の火炎を形成して粉粒体を効率的に溶融し得る。また、燃焼速度が上がることで燃焼空間は小さくなり、より高温の火炎を形成し得る。
請求項5に係る発明によれば、1次酸素とガス燃料とをより効果的に混合して燃焼速度を上げることができ、超高温の火炎を形成して粉粒体を効率的に溶融し得る。
請求項6に係る発明によれば、バーナーヘッドを冷却液の循環により積極的に冷却することで、バーナー焼損を未然に防ぐと共に、バーナー寿命を著しく向上させ得る。
請求項1〜6に記載の粉粒体溶融バーナーを備え、前記各ガス燃料噴射孔とガス燃料供給源との間の供給経路に、ガス燃料噴射孔へのガス燃料の供給量を自動調節可能な流量調節手段を配設し、各ガス燃料噴射孔へのガス燃料の供給量を夫々独立して調節し得るよう構成したことを要旨とする。
前記バーナーヘッド12は、その中心に所要径の粉粒体噴射孔16を単体として開設しており、後述する粉粒体供給管36を介して粉粒体が空気と共に圧送され炉中へ噴射供給される。この粉粒体噴射孔16の孔径は、炉体14の粉粒体溶融能力や容量に応じて、粉粒体を単位時間当りに最も効率良く供給でき得るよう寸法が設定される。また、粉粒体噴射孔16の内面には、粉粒体通過時の摺擦に起因する摩耗に耐え得るように、耐熱・耐摩耗性の薄層が被覆されている。
図2に示す如く、粉粒体溶融バーナー10は、長尺で中空円筒状をなすバーナー本体24を基本とし、前記バーナーヘッド12は、該バーナー本体24の一方の端面部をなしている。バーナー本体24の円筒体内部には、該バーナー本体24より小径の円筒体をなす2次酸素供給管26が同心的に内挿されて軸方向に延在し、バーナーヘッド側の一端部は後述の如く2次酸素噴射孔22に接続し、また他端部は図示しない2次酸素圧送源に接続している。また、バーナー本体24と2次酸素供給管26との間には、図2に示す如く、筒状隔壁28がスペーサ30を介して介挿支持されて冷却ジャケット32を構成し、この冷却ジャケット32に冷却液として、例えば水(以後、冷却水という)が循環供給されるよう構成してある。
前記バーナーヘッド12には、図1に示す如く、前記第1通孔34から半径方向外方に離間する位置に、該第1通孔34を中心として90度の中心角で、4つの第2通孔38が穿設されると共に、各第2通孔38に、図3に示す燃料用ノズル40が夫々嵌挿されている。この燃料用ノズル40の外周面に、螺旋状の第1溝40aが複数形成されており、該燃料用ノズル40を第2通孔38に嵌挿することで、該第1溝40aと第2通孔38の内壁との間に、螺旋状のガス燃料通路(ガス燃料渦流形成手段)S1が画成される。そして、バーナーヘッド12の一端で開口する各ガス燃料通路S1の開口部が、前記ガス燃料用の通孔として機能する。また、各燃料用ノズル40に、前記2次酸素供給管26の内部を軸方に延在する夫々独立した第1燃料供給管(燃料供給路)42の一端が、ガス燃料通路S1と連通するように接続されると共に、各第1燃料供給管42の他端部側に開口するよう設けられたガス燃料供給口49に、対応する第2燃料供給管45を介して第一液化天然ガス(LNG)や液化石油ガス(LPG)等のガス燃料圧送源が夫々接続している。すなわち、第1および第2燃料供給管42,45を介してガス燃料通路S1に供給されたガス燃料が、バーナーヘッド12の一端で開口するガス燃料噴射孔20から渦流となって噴射されるようになっている。
図2に示すように、バーナーヘッド12の裏側でかつ前記複数のガス燃料噴射孔20を設けた領域には、区画板52が設けられて、内部に冷却チャンバー54を画成している。この区画板52の中心には、冷却水の流通孔52aが開設されて、前記冷却ジャケット32からの冷却水が、該流通孔52aを介して冷却チャンバー54に循環供給され、これにより粉粒体溶融バーナー10の外筒部位だけでなく、バーナーヘッド12の平面部12aを積極的に冷却し得るよう構成してある。
次に、前述のように構成された本実施例の粉粒体溶融バーナーおよび粉粒体溶融装置の作用につき説明する。
本発明は、実施例の構成に限定されず、種々の変更が可能であり、例えば以下の構成を採用し得る。
(1) 実施例では、燃料用ノズルに設けた第1溝および1次酸素用ノズルに設けた第2溝の螺旋の方向を同じとしたが、図6に示すように逆方向としてもよい。図6は、燃料用ノズル40の変更例を示すものであって、該ノズル40に形成した第1溝40aは、実施例とは逆向きの螺旋となっている。そして、図6に示す燃料用ノズル40を採用することで、1次酸素噴射孔18から噴射される1次酸素の渦流と、ガス燃料噴射孔20から噴射されるガス燃料の渦流とは逆向きとなり、1次酸素とガス燃料との混合が効果的に行なわれる。なお、1次酸素用ノズルに設ける第2溝の螺旋の方向を実施例とは逆向きとすることで、1次酸素の渦流とガス燃料の渦流とを逆向きにする構成であってもよい。
また、第1溝(ガス燃料通路)と第2溝(1次酸素通路)との螺旋の方向を逆とした場合に、螺旋角度θは同じであっても異なっていてもよく、更には溝の数も同じであっても異なっていてもよい。
(2) 実施例では、ガス燃料渦流形成手段および1次酸素渦流形成手段として、螺旋状のガス燃料通路および1次酸素通路を採用した場合で説明したが、ガス燃料噴射孔および1次酸素噴射孔から噴射されるガス燃料や1次酸素が渦流となっていればよく、例えば通路に偏向板を配設する等、各種の手段を採用し得る。
(3) 実施例では、ガス燃料および1次酸素の両方を渦流として噴出するよう構成したが、何れか一方のみを渦流として噴出する構成であってもよい。
(4) 実施例では、各ガス燃料噴射孔の夫々を独立したガス燃料圧送源に接続し、各ガス燃料噴射孔へのガス燃料の供給量を夫々独立して測定して予め設定された値(一定値)となるように流量調節弁を開閉制御することで、複数のガス燃料噴射孔からのガス燃料の噴射量が同じになるようにした場合で説明したが、この構成に限定されるものではない。例えば、共通のガス燃料圧送源に全てのガス燃料噴射孔を接続し、各ガス燃料噴射孔へのガス燃料の供給量を各測定器で測定し、全ての流量調節弁を統括して制御可能なコントローラに入力された各測定器からの測定値を基に、全てのガス燃料噴射孔へのガス燃料の供給量が同一となるようにコントローラが各流量調節弁を開閉制御するようにしてもよい。
20 ガス燃料噴射孔,22 2次酸素噴射孔,32 冷却ジャケット
42 第1燃料供給管(燃料供給路),43 流量調節弁(流量調節手段)
44 測定器(流量調節手段),45 第2燃料供給管(供給経路)
49 ガス燃料供給口,54 冷却チャンバー
S1 ガス燃料通路(ガス燃料渦流形成手段)
S2 1次酸素通路(1次酸素渦流形成手段)
Claims (7)
- バーナーヘッド(12)から粉粒体とガス燃料と酸素とを炉中へ個別に噴射し、前記ガス燃料を酸素支援下に燃焼させた火炎中で前記粉粒体の溶融を行なう粉粒体溶融バーナーにおいて、
前記バーナーヘッド(12)の中心に設けた粉粒体噴射孔(16)と、
前記粉粒体噴射孔(16)から半径方向外方に離間してバーナーヘッド(12)に設けられ、該粉粒体噴射孔(16)を中心として所要の中心角で設けた3つ以上のガス燃料噴射孔(20)と、
前記バーナーヘッド(12)における各ガス燃料噴射孔(20)の内側に、該ガス燃料噴射孔(20)と同心的に設けた1次酸素噴射孔(18)と、
前記バーナーヘッド(12)における各ガス燃料噴射孔(20)の外側に、該ガス燃料噴射孔(20)と同心的に設けた2次酸素噴射孔(22)とから構成した
ことを特徴とする粉粒体溶融バーナー。 - 前記各ガス燃料噴射孔(20)に夫々独立して接続する燃料供給路(42)を備え、各燃料供給路(42)の夫々がガス燃料供給源に接続するよう構成された請求項1記載の粉粒体溶融バーナー。
- 前記1次酸素噴射孔(18)から噴射する1次酸素を渦流とする1次酸素渦流形成手段(S2)を備えた請求項1または2記載の粉粒体溶融バーナー。
- 前記ガス燃料噴射孔(20)から噴射するガス燃料を渦流とするガス燃料渦流形成手段(S1)を備えた請求項1〜3の何れか一項に記載の粉粒体溶融バーナー。
- 前記1次酸素噴射孔(18)から噴射する1次酸素を渦流とする1次酸素渦流形成手段(S2)と、前記ガス燃料噴射孔(20)から噴射するガス燃料を、1次酸素の渦流とは回転方向が逆の渦流とするガス燃料渦流形成手段(S1)とを備えた請求項1または2記載の粉粒体溶融バーナー。
- 前記バーナーヘッド(12)の裏側でかつ前記複数のガス燃料噴射孔(20)を設けた領域に冷却チャンバー(54)が設けられ、バーナー本体(24)の外周に配設した冷却ジャケット(32)からの冷却液が該冷却チャンバー(54)へ循環供給されて、該バーナーヘッド(12)の平面部(12a)が冷却される請求項1〜5の何れか一項に記載の粉粒体溶融バーナー。
- 請求項1〜6に記載の粉粒体溶融バーナーを備え、前記各ガス燃料噴射孔(20)とガス燃料供給源との間の供給経路(45)に、ガス燃料噴射孔(20)へのガス燃料の供給量を自動調節可能な流量調節手段(43,44)を配設し、各ガス燃料噴射孔(20)へのガス燃料の供給量を夫々独立して調節し得るよう構成した
ことを特徴とする粉粒体溶融装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012120217A JP2013245880A (ja) | 2012-05-25 | 2012-05-25 | 粉粒体溶融バーナーおよび粉粒体溶融装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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-
2012
- 2012-05-25 JP JP2012120217A patent/JP2013245880A/ja active Pending
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