JP2013245275A - オイルシールリップ部用表面処理剤 - Google Patents

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賢一 國枝
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Abstract

【課題】リップ部および金属環よりなるオイルシールのリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用される表面処理剤であって、シールリップ部の摺動面に塗布することにより、オイルシールが摺動部位や運動部位に用いられたときのオイルシールの長寿命化やオイルシール使用機器の省エネルギー化を有効に達成せしめるオイルシールリップ部用表面処理剤を提供する。
【解決手段】トルエンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体よりなるアダクト化合物および潤滑性充填剤を含有してなる、リップ部および金属環よりなるオイルシールのリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用されるオイルシールリップ部用表面処理剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、オイルシールリップ部用表面処理剤に関する。さらに詳しくは、リップ部および金属環よりなるオイルシールのリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用されるオイルシールリップ部用表面処理剤に関する。
オイルシールは、自動車、産業機械等の分野で、重要な機械要素として広く用いられている。オイルシールは、運動用途や摺動用途に用いられるが、その際シールの摩擦熱による密封油やシール材料の劣化、摩擦抵抗による機器のエネルギー損失が問題となることが多い。
オイルシールリップ部の摺動面に、シール材料よりも摩擦係数の低い材料の塗膜を形成させることにより、オイルシールは低摩擦化されるが、摺動により塗膜が剥がれると低摩擦化の効果は失われてしまう。
本出願人は先に、イソシアネート基含有1,2-ポリブタジエン100重量部に対し軟化点40〜160℃のワックスおよびフッ素樹脂をそれぞれ10〜160重量部の割合で含有させ、有機溶媒溶液として調製された加硫ゴム用表面処理剤を提案しており、この加硫ゴム用表面処理剤はオイルシール等に有効に適用される(特許文献1参照)。
特許第3893985号公報
本発明の目的は、リップ部および金属環よりなるオイルシールのリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用される表面処理剤であって、シールリップ部の摺動面に塗布することにより、オイルシールが摺動部位や運動部位に用いられたときのオイルシールの長寿命化やオイルシール使用機器の省エネルギー化を有効に達成せしめるオイルシールリップ部用表面処理剤を提供することにある。
かかる本発明の目的は、トルエンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体よりなるアダクト化合物および潤滑性充填剤を含有してなる、リップ部および金属環よりなるオイルシールのリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用されるオイルシールリップ部用表面処理剤によって達成される。
本発明に係るオイルシールリップ部用表面処理剤は、オイルシールリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用される。表面処理剤の本質的な成分であるトルエンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体は、遊離のイソシアネート基を有するためシール材である加硫ゴムとの密着性にすぐれており、したがって基材との結合剤として作用する。さらに、この表面処理剤は、硬化後の硬さが高いため、耐摩耗性にもすぐれている。また、表面処理剤を硬化させた塗膜中には潤滑性充填剤を含有しているため、塗膜の耐摩耗性、潤滑性、耐クリープ性をも向上させる。
このような特性を有する本発明の表面処理剤をシールリップ部の摺動面に適用したオイルシールは、それが摺動部位や運動部位に用いられたとき、オイルシールの長寿命化やオイルシール使用機器の省エネルギー化を有効に達成させる。
本発明の表面処理剤がシールリップ部に適用されるオイルシールとしては、ばね入り外周ゴム、ばね入り外周金属、ばねなし外周ゴム、ばねなし外周金属、ばね入り外周ゴムダストリップ付、ばね入り外周金属ダストリップ付等の標準的なオイルシール、往復動シール用、泥水シール用、耐圧シール用、二方向シール用、スリーブ付組立型等の特殊なオイルシールのいずれをも用いることができる。
あるいは、オイルシールのリップ部の形状から、シングルリップ、シングルリップ(ばね付き)、ダブルリップ、デュアルリップ等のオイルシール、割りシール、外周シール、ハイドロダイナミックシール等の特殊なリップシールを有するオイルシールリップ部にも、本発明の表面処理剤は有効に適用される。
これらのオイルシールのリップ部は加硫ゴムによって形成されており、リップ部形成ゴムとしては、フッ素ゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、水素化ニトリルゴム、シリコーンゴム等が用いられており、好ましくはフッ素ゴムまたはアクリルゴムが用いられる。フッ素ゴムとしては、パーオキサイド架橋型、ポリオール架橋型のいずれをも用いることができ、またアクリルゴムとしては、種々の架橋性基、例えばカルボキシル基、塩素基等を用いるアクリルゴムが用いられ、それの加硫は用いられた架橋性基の種類に応じた加硫剤が用いられる。
加硫ゴムによって形成されるリップ部の表面、特にそのリップシール部の表面には、トルエンジイソシアネートとトリメチロールプロパンのアダクト体よりなるアダクト化合物および潤滑性充填剤を必須成分とするオイルシールリップ部用表面処理剤が適用される。
トルエンジイソシアネート〔TDI〕3モルとトリメチロールプロパン 1モルとの付加反応生成物であるアダクト体としては、市販品、例えば住化バイエルウレタン製品デスモジュールL75を用いることができ、それは次のような性状を有している。
NCO content 13.3±0.4 %
Non-volatile content 75±2 %
Viscosity (23℃) 1600±400 mPa・s
Iodine color value ≦2
Free TDI content <0.5 %
(based on solid)
Equivalent weight approx. 315
Flash point approx. 5℃
Density (20℃) approx. 1.17g/ml
Solubility 酢酸エチル、酢酸ブチル、1-メトキシプロピル
アセテート-2等のエステル類、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素に対し良好な混和性を
有する
表面処理剤の他方の成分である潤滑性充填剤としては、例えばPTFE樹脂粉末によって代表されるフッ素樹脂粉末、グラファイト、二硫化モリブデン、炭化珪素等が用いられ、好ましくはPTFE樹脂粉末、グラファイトまたは二硫化モリブデンが用いられる。
これらの必須成分両者は、任意の混合割合、例えばトルエンジイソシアネート-トリメチロールプロパンアダクト体約10〜85重量%、好ましくは約15〜60重量%に対し、潤滑性充填剤が約90〜15重量%、好ましくは約85〜40重量%の割合で一般に用いられる。
表面処理剤は、例えば前記デスモジュールL75中に含まれる25重量%の酢酸エチルに分散させた状態で、あるいは各種エステル類、芳香族炭化水素類でさらに希釈し、その固形物濃度を約1〜15重量%に希釈した状態で、分散塗布液として、リップ部を形成させている加硫ゴム表面に適用される。アルコール類はデスモジュールL75と反応するので、希釈有機溶媒として用いることはできない。
加硫ゴム表面への表面処理剤の適用は、浸漬、スプレー、ロールコータ、フローコータ等任意の方法で行うことができ、塗布後加硫ゴム層を形成するゴムの種類に応じて、皮膜の硬化や密着性の確保が十分に行われる加熱条件下、すなわち約150〜270℃、好ましくは約175〜270℃で約5分間乃至24時間程度加熱処理が行われる。
加熱処理後の表面処理剤層の塗布厚みは、通常約3〜30μm、好ましくは約5〜20μmに設定される。塗布厚みがこれよりも小さい場合には、すべての加硫ゴム表面を被覆することができず、所望の低摩擦係数化を達成することができない。一方、塗布厚みがこれよりも大きいと、塗布膜表面の剛性がさらに高くなり、シール性や柔軟性が損なわれるようになる。なお、塗布膜表面の硬さの調節は、表面処理剤中に各種水酸基含有樹脂を混合することによっても可能である。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1
トリレンジイソシアネート・トリメチロールプロパン・アダクト体(住化バイエルウレタン製品デスモジュールL75;TDIアダクト体、約75重量%酢酸エチル溶液)15重量%およびPTFE粉末(平均粒子径1μm)85重量%よりなる表面処理剤を、リップ部と金属環とからなるオイルシールのリップ部を形成している加硫フッ素ゴム表面に適用し、下記測定試験法により摩擦係数を測定した。
オイルシール摩擦係数測定試験:
オイルシール(内径85mm、外径105mm、幅13mm)のリップ部を形成している加硫ゴム表面に塗布厚み10μmで塗布し、200℃で30分間加熱処理した後、加熱試験温度100℃、回転数2000rpmの条件下で、潤滑油(トヨタ製品モーターオイルSM OW-30)を密封した状態で、試験開始1時間後のシールの摩擦力と緊迫力とを測定し、摩擦係数を算出した
この製品摩擦係数が0.34以下を◎、0.35〜0.44を○、0.45〜0.54を△、0.55以上を×と評価した(評価が○以上で低摩擦効果は明確である)
実施例2〜6
実施例1において、TDIアダクト体の割合および潤滑性充填剤の種類および割合が種々に変更された。グラファイトとしては日本黒鉛工業製品グラファイトHPOが、また二硫化モリブデンとしては大東潤滑製品LM-13が用いられた。
実施例7
実施例2において、リップ部を加硫アクリルゴムで形成させたオイルシールについて、摩擦係数の測定試験が行われた。
比較例1
実施例1において、表面処理剤によるリップ部の表面処理が行われなかった。
比較例2
実施例7において、表面処理剤によるリップ部の表面処理が行われなかった。
比較例3
実施例2において、TDIアダクト体の代りに同量のトリレンジイソシアネート〔TDI〕を用いた表面処理剤による表面処理が行われた。
以上の各実施例および比較例で得られた測定結果は、次の表に示される。なお、各成分量は固形分重量%である。

表面処理剤 測定結果
TDIアダクト体 TDI PTFE グラファイト MoS 2 摩擦係数 評価
実施例1 15 − 85 − − 0.43 ○
〃 2 40 − 60 − − 0.32 ◎
〃 3 60 − 40 − − 0.33 ◎
〃 4 85 − 15 − − 0.43 ○
〃 5 40 − − 60 − 0.35 ○
〃 6 40 − − − 60 0.35 ○
〃 7 40 − 60 − − 0.44 ○
比較例1 − − − − − 0.55 ×
〃 2 − − − − − 0.57 ×
〃 3 − 40 60 − − 0.49 △

Claims (4)

  1. トルエンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体よりなるアダクト化合物および潤滑性充填剤を含有してなる、リップ部および金属環よりなるオイルシールのリップ部を形成している加硫ゴム表面に適用されるオイルシールリップ部用表面処理剤。
  2. 潤滑性充填剤がフッ素樹脂粉末、グラファイトまたは二硫化モリブデンである請求項1記載のオイルシールリップ部用表面処理剤。
  3. リップ部がフッ素ゴムまたはアクリルゴムの加硫物で形成された請求項1記載のオイルシールリップ部用表面処理剤。
  4. 請求項1、2または3記載の表面処理剤で加硫ゴム製リップ部の表面を表面処理したオイルシール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112481007A (zh) * 2020-12-16 2021-03-12 江西龙威环保科技发展有限公司 一种气门油封修复剂及其制备方法

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