JP2013243947A - 新規プロモーター - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の転写因子の組み合わせによって発現を制御できるプロモーターを提供する。
【解決手段】任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間に特定の塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−10領域の下流に特定の塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−35領域の上流に、特定の塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間にある特定の塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列と、前記任意の−10領域の下流にある特定の塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列との間に配置する配列の塩基数が6〜10個である、プロモーター。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規プロモーターに関し、特に、複数の転写因子の組み合わせによって発現を制御できるプロモーターに関する。
近年のポストゲノム科学の進展により、タンパク質や、DNA、RNA等の生体分子の構造、機能に関する情報が蓄積している。このように増加していく情報を活用し、これまでの生物学とは対照的に、「合成」を通して生命システムを理解使用とする合成生物学の機運が高まっている。すなわち、遺伝子を適切に組み合わせることで、望みの動作を行う「人工遺伝子回路」を設計することが可能になりつつある。中でも、生体分子や遺伝子回路を人工的に構成することは、生命科学研究にとどまらず、産業応用の面からも非常に興味のあるところである。
遺伝子発現の制御システムは、タンパク質の生産、代謝光学、合成生物学の基本手段として極めて重要である。遺伝子発現の制御システムを用いたバイオテクノロジーは有用タンパク質の大量生産などの様々な分野で用いられている。天然から得られたものであっても、人工的に作製されたものであっても、所望の特性を有する遺伝子発現の制御システムを要求に応じて迅速に作製する技術が求められている。
このような場合、それぞれの遺伝子の発現制御の関係は、研究者が1から構築する必要がある。個々の遺伝子の特性が記述されたカタログが準備されていれば、この構築は効率よく進む。
合成生物学の分野においては、生体分子を、天然にはない様式で組み合わせることを手段としている。近年における各種の生物のゲノムデータの蓄積、例えば、非特許文献1、非特許文献2に記載されるような、長鎖DNAを合成する技術の進展によって、複数の生物種の情報から抽出された多数の遺伝子を連結し、天然にはない様式で組み合わせる、「人工遺伝子回路」の構築が知られている。しかしながら、単に遺伝子配列をコピー&ペーストしただけでは、期待通りに動作する人工遺伝子回路を構築することはできない。
Gibson,D.G.et.al.;Science, 329:52-56,2010 Itaya,M,et.al.;Nat.Methods,5:41-43,2008
遺伝子発現を自在に制御するには、一種類の転写因子による発現のオン・オフだけでなく、複数の転写因子の組み合わせによって発現を制御することができることが望ましい。遺伝子の発現制御は、遺伝子の制御領域(プロモーター)に転写因子が結合することにより実現する。従って、複数の転写因子の組み合わせによって発現を制御できるプロモーターが望まれているが、このような望ましい性質を有するプロモーターはほとんど存在していない。従って、本発明の目的は、複数の転写因子の組み合わせによって発現を制御できるプロモーターを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明者らは鋭意検討し、既存のLuxRプロモーターに改変を加えることにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間に配列番号:1(tccctatcagtgatagaga)又は配列番号:2(cccctatcagtgatagagt)で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−10領域の下流に配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−35領域の上流に、配列番号:3(acctgtaggatcgtacagg)で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列と、前記任意の−10領域の下流にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列との間に配置する配列の塩基数が6〜10個である、プロモーターを提供するものである。
また、本発明のプロモーターとしては、任意の−35領域が、配列番号:4(tttact)で表わされる塩基配列であるものが挙げられる。
また、本発明のプロモーターとしては、任意の−10領域が、配列番号:5(gatact)で表わされる塩基配列であるものが挙げられる。
本発明のプロモーターとしては、配列番号:6(acctgtaggatcgtacaggtttactccctatcagtgatagagatactcgtc cctatcagtgatagaga)で表わされる塩基配列を有するものが挙げられる。
また、本発明は、本発明のプロモーターを含有するDNAを提供する。
また、本発明は、本発明のプロモーター、又はDNAを含有する組換えベクターを提供する。
また、本発明は、本発明のプロモーターの発現制御下に構造遺伝子を有するDNAを含有する、組換えベクターを提供する。
また、本発明は、本発明の組換えベクターで形質転換された形質転換体を提供する。
本発明のプロモーターは、複数の転写因子の組み合わせによって発現を制御できるプロモーターである。
GFPの発現を調べた実験の結果を示すグラフである。 GFPの発現を調べた実験の結果を示すグラフである。
本発明のプロモーターは、任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間に配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−10領域の下流に配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−35領域の上流に、配列番号:3で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、
前記任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列と、前記任意の−10領域の下流にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列との間に配置する配列の塩基数が6〜10個である、プロモーターである。
上記の、「配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列」とは、配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列の相補配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列であって、配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列が有するプロモーター活性と実質的に同質の活性を有するDNA配列であれば何れのものでもよい。
配列番号:1で表わされる 塩基配列とハイブリダイズできるDNAには、例えば、配列番号:1で表わされる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどがある。
また、配列番号:2で表わされる 塩基配列とハイブリダイズできるDNAには、例えば、配列番号:2(cccctatcagtgatagagt)で表わされる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどがある。
また、「配列番号:3で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列」とは、配列番号:3で表わされる塩基配列の相補配列とハイストリンジェントな条件下でハイブリダイズする塩基配列である。
また、配列番号:3で表わされる 塩基配列とハイブリダイズできるDNAには、例えば、配列番号:3で表わされる塩基配列と約70%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約 90%以上、最も好ましくは約95%以上の相同性を有する塩基配列を含有するDNAなどがある。
本明細書において、「−35領域」とは、原核生物の任意のタンパク質をコードするゲノムDNAの転写開始点の上流約35塩基対付近に存在する通常6〜8塩基対、好ましくは6塩基対からなる配列領域であって、プロモーター活性に必須な領域を意味する。本発明のプロモーターに含まれる、任意の−35領域は、当該技術分野において公知の−35領域であれば、いずれも使用可能である。例えば、配列番号:4で表わされる塩基配列のものが挙げられる。
本明細書において、「−10領域」とは、原核生物の任意のタンパク質をコードするゲノムDNAの転写開始部位の上流約10塩基対付近に存在する通常6〜8塩基対、好ましくは6塩基対からなる配列領域であって、プロモーター活性に必須な領域を意味する。本発明のプロモーターに含まれる、任意の−10領域は、当該技術分野において公知の−10領域であれば、いずれも使用可能である。例えば、配列番号:5で表わされる塩基配列のものが挙げられる。
本発明のプロモーターにおいては、任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列と、前記任意の−10領域の下流にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列との間に配置する配列の塩基数は6〜10個であり、好ましくは6〜9個、更に好ましくは6〜8個、更に好ましくは6〜7個、最も好ましくは6個である。なお、任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列と、前記任意の−10領域の下流にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列との間に配置する配列の塩基数が上記範囲以外であると、プロモーターによる制御が不十分になる。
従って、本発明のプロモーターの具体例としては、例えば、配列番号:6で表わされる塩基配列が挙げられる。
すなわち、本発明のプロモーターは、既存のLuxRプロモーター(活性化LuxRタンパク質によってONになるプロモーター)の、−35領域及び−10領域領域間と、−10領域の下流を、配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列同一の塩基配列(TetR結合配列)に変更したものである。LuxRプロモーターは、アシル化ホモセリンラクトン(以下、本明細書において、「AHL」ともいう)により調節されるプロモーターである。すなわち、AHLがLuxRタンパク質と結合することにより、下流遺伝子が発現するプロモーターである。本発明のプロモーターにおける、配列番号:3で表わされる塩基配列はLuxR結合配列であり、この配列は、配列番号:4で表わされる塩基配列内の−35領域の上流に位置している。すなわち、この部位に活性化LuxRタンパク質が結合し、下流の遺伝子が発現するが、AHLが不活性型LuxRタンパク質に結合することによって、転写が調節されるようになっている。
また、本発明のプロモーターは、−35領域及び−10領域の領域間、並びに−10領域の下流に、配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有する。本発明において、配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列は、TetR結合配列であり、この領域にTetR型の転写因子が結合しており、このTetR型の転写因子が離れることにより、下流遺伝子が発現する。このTetR型転写因子は、アンヒドロテトラサイクリン(以下、本明細書において「aTc」ともいう)が存在しない場合には、TetR結合配列に結合し、aTcが存在する場合には、TetR型転写因子が結合領域から離れ、下流遺伝子が発現する。
本発明のプロモーターは、AHL及びaTcのいずれもが存在する場合に下流遺伝子が発現する。
本発明のプロモーターは、上述したように、AHL及びaTcのいずれもが存在する場合に下流遺伝子が発現するという、優れたプロモーター活性を有しているので、該プロモーターの下流に目的とするペプチド又はタンパク質をコードする 構造遺伝子を作動可能に連結した発現ベクターを調製し、この発現ベクターを用いて効率良く、かつ大量に目的するペプチド又はタンパク質を製造することができる。構造遺伝子は、宿主である原核生物に細胞毒性を示さないタンパク質であれば、いかなる生物種のいかなるものであってもよいが、例えば、成長因子類、インターロイキン1等のインターロイキン類、インターフェロン類、RANTES等のケモカイン類、インシュリン等の生理活性ペプチド類をコードする遺伝子などが用いられ、あるいは研究やスクリーニングのためにはゲノム情報から推定される未知のタンパク質などをコードする遺伝子なども用いられる。
本発明のプロモーターの活性を調べるためには、該プロモーターの下流に検出可能な構造遺伝子、いわゆるレポーター遺伝子を連結すればよい。該プロモーター領域の下流に連結されるレポーター遺伝子としては、種々の構造遺伝子が用いられる。レポーター遺伝子としては、カナマイシン耐性遺伝子、GFP(green fluorescent protein)遺伝子、ルシフェラーゼ遺伝子、CAT(クロラムフェニコールアセチル転移酵素遺伝子、アルカリホスファターゼ遺伝子、又はβ-ガラクトシダーゼ遺伝子が汎用されているが、他のいかなる構造遺伝子であっても、その遺伝子産物の検出法があれば使用することができる。
従って、本発明は、本発明のプロモーターを含有する原核生物宿主用の発現ベクターにも関する。上記構造遺伝子をベクター内に組み込むためには、該プロモーター領域の下流に、上記構造遺伝子が正しく転写される方向に、そして該プロモーターが上記構造遺伝子に対して適正に機能する位置関係になる様に、連結すればよい。連結は、制限酵素切断部位を利用してもよいし、適当な制限酵素部位がなくてもリガーゼ反応を用いて実施できる。本発明の発現ベクターは、該プロモーター活性を促進するエンハンサー配列、転写停止部位など、原核生物内で機能しうるその他の要素を含有してもよい。
上記の様にして調製された本発明のプロモーターを含有する発現ベクターを用いて、適当な宿主を形質転換することができ、さらにこのような形質転換体を用いて、タンパク質の生産を行うことができる。上記組換えベクターにより形質転換する宿主としては、例 えば、エシェリヒア属菌、バチルス属菌などが用いられる。エシェリヒア属菌の具体例としては、大腸菌(Escherichia coli)K12・DH1、JM103、JM109、JA221、HB101、C600等が用いられる。バチルス属菌としては、例えば、バチルス・スブチリ ス(Bacillus subtilis)MI114等が用いられる。
より具体的には、エシェリヒア属菌を形質転換するには、従来公知の方法により実施することができる。例えば、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、69巻、2110頁(1972年)等に記載の方法で実施することができる。
該形質転換体の培養は公知の方法で実施することができる。宿主がエシェリヒア属菌、バチルス属菌である形質転換体を培養する際、培養に使用される培地としては液体培地が適当であり、その中には該形質転換体の生育に必要な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられる。炭素源としては、例えば、グルコース、デキストリン、可溶性澱粉、ショ糖など、窒素源としては、例えば、アンモニウム塩類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカー、ペプトン、カゼイン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などの無機または有機物質、無機物としては、例えば、塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウムなどが挙げられる。また、酵母エキス、ビタミン類、生長促進因子などを添加してもよい。培地のpHは約5〜8が望ましい。宿主がエシェリヒア属菌の場合、培養は通常約15〜43℃で約 3〜24時間行ない、必要により、通気や撹拌を加えることもできる。宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40℃で約6〜24時間行ない、必要に より通気や撹拌を加えることもできる。
以上のようにして、形質転換体の細胞内、細胞膜または細胞外に目的ペプチドまたはタンパク質を産生させることができる。上記培養物から目的ペプチドまたはタンパク質を分離精製するには、従来公知の方法が用いられる。このようなの公知の分離、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過法、およびSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、イオン交換クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法、アフィニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の差を利用する方法、等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法などが用いられる。
本発明のプロモーターは、公知の方法を用いて合成することができる。DNAの塩基配列の置換は、PCRや公知のキット、例えば、Mutan(登録商標)−super Express Km(宝酒造(株))、Mutan(登録商標)−K(宝酒造(株))等を用いる方法や、ワンデイミュータジェネシス、ODA−LA PCR法、gapped duplex法、Kunkel法等の公知の方法、又はそれらに準じる方法に従って行なうことができる。得られたDNAまたはプロモーターは目的によりそのまま、または所望により制限酵素で消化したり、リンカーを付加したりして使用することができる。
実施例1
Pluxtet gfp pSB6A1の作製
Pluxtet_gfp pSB6A1は、Ptet_gfp遺伝子を含むpSB6A1プラスミド(BiobrickパーツK121010、BioBricks Foundationより入手。http://partsregistry.org/Main_Page,以下、Ptet_gfp pSB6A1という)を鋳型とし、配列番号:7(tccctatcagtgatagagattactagatactagagaaagaggagaaat)で表わされる塩基配列を有するオリゴマー及び配列番号:8(cgagtatctctatcactgatagggagtaaacctgtacgatcctacaggt)で表わされる塩基配列を有するオリゴマーをプライマーとして用い、以下の変異導入手順に従い、作製した。
配列番号:7で表される塩基配列を有するオリゴマーおよび配列番号:8で表される塩基配列を有するオリゴマーをプライマーとして用い、Ptet_gfp pSB6A1を鋳型にPCRを行った。このようにして得られたPCR産物の末端をリン酸化し、ライゲーションを行い、Ptet_gfp pSB6A1のPtetをPluxtetに改変した、目的のプラスミド(Pluxtet_gfp pSB6A1)を得た。
得られたPluxtet_gfp pSB6A1は、LuxR結合配列(配列番号:3で表わされる塩基配列)を1個、TetR結合配列(配列番号:1で表わされる塩基配列)を2個有しており、2個のTetR結合配列間の塩基数は6個であり、配列番号:6の配列を有している。
実施例2
Pconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3の作製
Ptet_luxR遺伝子(BiobrickパーツI13018、BioBricks Foundationより入手。
1337837911546_0
)を含むpSB3K3プラスミド(以下、Ptet_luxR pSB3K3という)を鋳型とし、配列番号:9(cctaggtattatgctagctactagagaaagaggagaaatactag)で表わされる塩基配列を有するオリゴマー及び配列番号:10(actgagctagctgtaaactctagaagcggccgcgaattc)で表わされる塩基配列を有するオリゴマーをプライマーとして用い、以下の変異導入手順に従い、Pconst_luxR_pSB3K3を作成した。ここで、Pconstとは恒常発現プロモーターのことである。
配列番号:9で表される塩基配列を有するオリゴマー及び配列番号:10で表される塩基配列を有するオリゴマーをプライマーとして用い、Ptet_luxR pSB3K3を鋳型にPCRを行った。このようにして得られたPCR産物の末端をリン酸化し、ライゲーションを行うことで、Ptet_luxR pSB3K3のPtetをPconstに改変した、目的のプラスミド(Pconst_luxR pSB3K3)を得た。
次いで、プライマーとして、配列番号:11(ttaactagtctgaaatgagctgttgacaattaatcatc)で表わされる塩基配列を有するオリゴマー及び配列番号:12(ttactgcagttaagacccactttcacatttaag)で表わされる塩基配列を有するオリゴマーを用い、遺伝子合成によって得られた、下記に示す配列番号:13を有するDNAから増幅し、得られたPCR断片をPconst luxR pSB3K3のSpeI/PstIサイトに挿入し、TetR及びLuxRを恒常的に発現するプラスミドPconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3を得た。
配列番号:13
gttgacaccatcgaatggctgaaatgagctgttgacaattaatcatccggctcgtataatgtgtggaattgtgagcggataacaatttcacacaggaaaccggttatggaattcatgtctagattagataaaagtaaagtgattaacagcgcattagagctgcttaatgaggtcggaatcgaaggtttaacaacccgtaaactcgcccagaagctaggtgtagagcagcctacattgtattggcatgtaaaaaataagcgggctttgctcgacgccttagccattgagatgttagataggcaccatactcacttttgccctttagaaggggaaagctggcaagattttttacgtaataacgctaaaagttttagatgtgctttactaagtcatcgcgatggagcaaaagtacatttaggtacacggcctacagaaaaacagtatgaaactctcgaaaatcaattagcctttttatgccaacaaggtttttcactagagaatgcattatatgcactcagcgctgtggggcattttactttaggttgcgtattggaagatcaagagcatcaagtcgctaaagaagaaagggaaacacctactactgatagtatgccgccattattacgacaagctatcgaattatttgatcaccaaggtgcagagccagccttcttattcggccttgaattgatcatatgcggattagaaaaacaacttaaatgtgaaagtgggtcttaactgcagaggaaa
比較例1
配列番号:8(cgagtatctctatcactgatagggagtaaacctgtacgatcctacaggt)で表わされる塩基配列を有するオリゴマーに代え、配列番号:14(actattctctatcactgatagggataaacctgtacgatcctacaggtct)で表わされる塩基配列を有するオリゴマーを用いた以外は、実施例1と同様に操作を行い、プラスミドPluxtet−ver2 gfp pSB6A1を得た。
得られたPluxtet−ver2_gfp pSB6A1は、LuxR結合配列(配列番号:3で表わされる塩基配列)を1個、TetR結合配列(配列番号:1および配列番号:2で表わされる塩基配列)を2個有しており、2個のTetR結合配列間の塩基数は11個である。
実施例3
以下の試験を行い、得られたプロモーターの動作確認を行った。
実施例1で得られたPluxtet_gfp pSB6A1と、実施例2で得られたPconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3とで大腸菌JM2.300株を形質転換して、Pconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3 Pluxtet_gfp pSB6A1 JM2.300を得た。形質転換は、以下の手順に従って実施した。まず、Pconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3で、塩化カルシウム法により作成したJM2.300コンピテントセルを形質転換し、Pconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3 JM2.300を得た。次いで、得られたPconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3 JM2.300を用い、塩化カルシウム法によりコンピテントセルを作成した。このコンピテントセルを、Pluxtet_gfp pSB6A1で形質転換した。
上記のようにして得られた大腸菌Pconst_luxR_Ptrc_tetR pSB3K3 Pluxtet_gfp pSB6A1 JM2.300株をLB培地中、37℃で12時間培養を行った。次いで、得られた培養液をLB培地で1/100に希釈し、同様の条件で2時間培養した。2時間培養を行った後のOD600は0.7であった。次いで、この培養液を以下に示す培地(a)、(b)、(c)、(d)に50倍希釈し、37℃で2時間培養した(OD600=1.2)。
培養条件
(a)LB培地
(b)アンヒドロテトラサイクリン(500ng/mL)を含むLB培地
(c)アシル化ホモセリンラクトン(1μM)を含むLB培地
(d)アンヒドロテトラサイクリン(500ng/mL)及びアシル化ホモセリンラクトン(1μM)を含むLB培地
プロモーターの動作確認は、プロモーターの下流に連結しているGFPが発現するか否かにより調べた。大腸菌培養液150μLを96ウェルプレートに入れ、FLA(富士フィルム社製、FLA−5100)により蛍光活性の測定を行なうことにより、GFPが発現しているかどうかを調べた。なお、測定に用いたレーザーは473nm、フィルターセットはBPB−sp(富士フィルム社製)であった。
結果を図1に示す。図1における縦軸は相対蛍光強度である。図1に示すように、培地(a)、(b)及び(c)を用いて培養を行った場合、GFPはほとんど発現しないことがわかった。一方、培地(d)においてはGFPを発現していることがわかった。
比較例2
Pluxtet_gfp pSB6A1に代え、比較例1で得られたPluxtet−ver2_gfp pSB6A1を用いた以外は、実施例3と同様に試験を行った。結果を図2に示す。図2における縦軸は相対蛍光強度である。図2に示すように、培地(a)及び(b)を用いた場合には、GFPの発現がほとんど見られなかったのに対し、培地(c)及び(d)では、GFPは発現することがわかった。
以上、詳述したように、本発明の新規プロモーターは、AHL及びaTcの2種類の低分子量化合物が存在する場合は、下流遺伝子を発現することができ、いずれか一方の化合物しか、またはどちらも含まれない場合には、下流遺伝子を発現しないプロモーターである。このようなプロモーターによれば、従来は不可能であった、2種類の遺伝子発現の組み合せ制御が可能である。

Claims (8)

  1. 任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間に配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−10領域の下流に配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、前記任意の−35領域の上流に、配列番号:3で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列を有し、
    前記任意の−35領域及び任意の−10領域の領域間にある配列番号:1又は配列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列と、前記任意の−10領域の下流にある配列番号:1又は配 列番号:2で表わされる塩基配列と同一又は実質的に同一の塩基配列との間に配置する配列の塩基数が6〜10個である、プロモーター。
  2. 任意の−35領域が、配列番号:4で表わされる塩基配列である、請求項1記載のプロモーター。
  3. 任意の−10領域が、配列番号:5で表わされる塩基配列である、請求項1又は2記載のプロモーター。
  4. 配列番号:6で表わされる塩基配列を有する、請求項1記載のプロモーター。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のプロモーターを含有するDNA。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項記載のプロモーター、又は請求項5記載のDNAを含有する組換えベクター。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項記載のプロモーターの発現制御下に構造遺伝子を有するDNAを含有する、請求項6記載の組換えベクター。
  8. 請求項7記載の組換えベクターで形質転換された形質転換体。



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