JP2013242176A - 放射線測定処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 専門家でない者が簡易な放射線測定装置を用いて各所で採取した多くの測定データを集約して、広範囲な汚染状況を把握できる放射線測定処理システムを提供する。
【解決手段】 個別の放射線測定装置ごとにあらかじめ暗号キーを設定するとともに、送信データを含むパラメータに基づき固有のハッシュ値(装置ハッシュ値)を生成する。サーバは、各放射線測定装置に設定された前記暗号キーをあらかじめ記憶しており、当該暗号キーと放射線測定装置から送られてきたデータとに基づき、放射線測定装置と同様にハッシュ値(比較用装置ハッシュ値)を生成する。そして、生成した比較用装置ハッシュ値を前記放射線測定装置から送られてきた装置ハッシュ値と比較して当該放射線測定装置から送られてきたデータの改竄の有無を判別する。
【選択図】 図16

Description

この発明は、各所で測定した放射線データをサーバに集約して処理するための放射線測定処理システムに関する。
2011年3月に我が国で発生した大地震とその後の巨大津波により、福島第一原子力発電所から放射性物質が外部へ拡散する事故が生じたことは周知のとおりである。そして、事故後の対応として、放射性物質による汚染状況を人、物、土壌など種々のものを対象にして迅速且つ広範囲にわたり測定することが、放射能汚染による健康被害を最小限に抑えるために必要とされ、放射線測定の専門家だけでなく、例えば市町村の一般職員が各所で放射線の測定を実施している。
このような専門家でない者でも簡易に操作できる放射線測定装置は、従来も提案されているが(例えば、特許文献1、2を参照)、それら専門家でない者が放射線測定装置を用いて各所で採取した多くの測定データを集約して、広範囲な汚染状況を把握できるシステムは、未だ確立されていないのが現状である。
特開平7−306268号公報 特開2005−321274号公報
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、専門家でない者が放射線測定装置を用いて各所で採取した多くの測定データを集約して、広範囲な汚染状況を把握できる放射線測定処理システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、放射線を検出する放射線測定装置と、携帯端末と、外部のサーバとを含む放射線測定処理システムであって、それら放射線測定装置、携帯端末及びサーバを次のように構成したことを特徴とする。
放射線測定装置は、
検出した放射線に関するデータを処理するデータ処理部と、
個別の放射線測定装置ごとにあらかじめ設定された暗号キーと、データ処理部から出力されるデータとを含むパラメータに基づき、データ処理部から出力される個々のデータごとに固有のハッシュ値(装置ハッシュ値)を生成する装置ハッシュ値生成手段と、
データ処理部から出力されるデータ及び装置ハッシュ値を含むデータを送信し、暗号キーは外部に送信しないデータ送信手段と、を備えている。
携帯端末は、
放射線測定装置から送られてきたデータを受信する受信手段と、
放射線測定装置から送られてきたデータに含まれる装置ハッシュ値と、当該携帯端末で付加されるデータとを含むパラメータに基づき、当該携帯端末に固有のハッシュ値(端末ハッシュ値)を生成する端末ハッシュ値生成手段と、
放射線測定装置から送られてきたデータ、端末ハッシュ値、及び当該携帯端末で付加したデータをまとめてサーバへ送信する端末データ送信手段と、を備えている。
そして、サーバは、
データが送られてくる各放射線測定装置に対して、
当該各放射線測定装置に設定された暗号キーをあらかじめ記憶する手段と、
当該暗号キーと放射線測定装置から送られてきたデータとに基づき放射線測定装置と同様にハッシュ値(比較用装置ハッシュ値)を生成する手段と、
生成した比較用装置ハッシュ値を放射線測定装置から送られてきた装置ハッシュ値と比較して当該放射線測定装置から送られてきたデータの改竄の有無を判別する手段と、を含み、
さらに、携帯端末に対して、
携帯端末から受信したデータに基づき当該携帯端末と同様にハッシュ値(比較用端末ハッシュ値)を生成する手段と、
生成した比較用端末ハッシュ値を携帯端末から送られてきた端末ハッシュ値と比較して当該携帯端末から送られてきたデータの改竄の有無を判別する手段と、を含んでいる。
このように構成することで、放射線測定装置を用いて各所で採取された多くの測定データをサーバに集約し、当該測定データをサーバで一元的に処理することで広範囲な汚染状況の把握が可能となる。
さらに、本発明は、放射線測定装置から出力された測定データが、サーバへ届くまでに改竄されるおそれのあることを想定し、データの改竄の有無をサーバで判別できるため、測定データに対する高い信頼性を確保することが可能となる。
また、本発明の放射線測定処理システムにおいて、
携帯端末には、放射線の測定対象に付された情報コード表示媒体から情報コードを読み取るコード読取手段を備え、当該読み取った情報コードを、放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて端末データ送信手段からサーバへ送信する構成を付加することもできる。
放射線の測定に際して、例えば、放射性物質の漏えい事故発生時に緊急避難する場合など、いちいち測定対象となる者を特定するための情報(氏名、生年月日、住所など)を入力している余裕がないこともある。また、自動車や家屋などの物の場合は、かかる測定対象物と測定データと関連付ける情報が必要になる。そこで、測定対象に情報コード表示媒体を取り付け、測定に際してはかかる情報コード表示媒体に記録された情報コードを読み取り、その情報コードをもって測定対象と測定データとを関連付けることが可能となる。
測定対象者の個人情報は、余裕ができたとき、例えば避難所に入所後に、情報コードに基づき測定対象者を探して聴取すればよい。
さらに、本発明の放射線測定処理システムにおいて、
携帯端末には、外部を撮影して画像データに変換する画像記録手段を備え、当該画像記録手段から出力された画像データを暗号化し、放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて端末データ送信手段からサーバへ送信する構成を付加することもできる。
放射線の測定に際して、測定場所や測定対象者の負傷箇所、測定対象物の損傷箇所などを撮影して画像データに変換し、測定データと関連付けてサーバに送れば、被害の状況を多面的に把握することができ、その後の適切な対応に資することが可能となる。
さらにまた、本発明の放射線測定処理システムにおいて、
携帯端末には、外部からの音声を入力して音声データに変換する音声記録手段を備え、当該音声記録手段から出力された音声データを暗号化し、放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて端末データ送信手段からサーバへ送信する構成を付加することもできる。
放射線の測定に際して、測定者が測定対象者に住所、氏名などの個人情報を聴取し、その際の音声によるやりとりを携帯端末に入力したり、測定対象者の怪我の状況や測定場所の状況などを測定者が音声により説明してこれを携帯端末に入力して、音声データに変換し、測定データと関連付けてサーバに送れば、いちいち用紙に記録する手間を省いて迅速に個人情報や測定対象の状況を記録することが可能となる。
また、本発明の放射線測定処理システムにおいて、
携帯端末には、測定操作に関する音声案内データをあらかじめ保存するメモリと、音声案内データをメモリから読み出して音声出力する測定操作支援手段と、を備えることが好ましい。
この場合、測定操作支援手段は、放射線測定装置からのデータの入力又は携帯端末の各種操作に基づき、次の操作に関する音声案内データをメモリから読み出して音声出力する構成とすることもできる。
このように音声案内データにより案内された測定操作に従って測定を実行すれば、素人による測定の誤操作に伴う測定データの精度低下を格段に抑制することができ、測定データの信頼性の向上を図ることができる。
なお、音声案内データとしては、音声信号をデータ変換して作成したもの以外に、測定操作に関する案内をテキストデータで記録しておき、このテキストデータを音声合成して出力する形式のものであってもよい。
本発明の放射線測定処理システムによれば、放射線測定装置を用いて各所で採取された多くの測定データをサーバに集約し、当該測定データをサーバで一元的に処理することで広範囲な汚染状況の把握が可能となる。
さらに、本発明は、放射線測定装置から出力された測定データが、サーバへ届くまでに改竄されるおそれのあることを想定し、データの改竄の有無をサーバで判別できるため、測定データに対する高い信頼性を確保することが可能となる。
本発明の実施形態に係る放射線測定処理システムに用いられる放射線測定装置の外観を示す図で、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は背面図である。 GM検出器の放射線入射面に装着される保護カバーを示す図で、(a)は正面側を見た斜視図、(b)は裏面側を見た斜視図である。 図1に示す放射線測定装置における信号処理系統の概要を示すブロック図である。 図3に続く、信号処理系統の概要を示すブロック図である。 (a)は積分アンプの構成例を示す図、(b)は積分アンプに入力されるアナログ電気信号の例を示す図、(c)(d)はそれぞれ積分アンプからの出力信号の例を示す図である。 (a)は積分アンプの時定数とA/Dコンバータのサンプリング間隔の関係を説明するための図、(b)は中央処理部で求めた放射線スペクトルの例を示す図である。 核種同定・データ変換モードにおけるデータ変換処理を示すフローチャートである。 核種の同定に用いるデータベースの一例を示す表である。 図6(b)のスペクトルに対し、同定処理を行った具体例を示す表である。 本発明の実施形態に係る放射線測定処理システムの概要を説明するための図である。 携帯端末の構成を示す機能ブロック図である。 携帯端末の中央処理部による放射線測定に関する音声案内と、データ処理の流れを示すフローチャートである。 図12に続く、携帯端末の中央処理部による放射線測定に関する音声案内と、データ処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る放射線測定処理システムに組み込まれた送信データの改竄の有無を判別する機能を説明するための図である。 図14に続く、送信データの改竄の有無を判別する機能を説明するための図である。 図15に続く、送信データの改竄の有無を判別する機能を説明するための図である。 図16に続く、送信データの改竄の有無を判別する機能を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る放射線測定処理システムが備える個人情報の暗号化機能を説明するための図である。 図18に続く、個人情報の暗号化機能を説明するための図である。 図19に続く、個人情報の暗号化機能を説明するための図である。 外部のサーバが備える放射線の異常判別機能について説明するためのフローチャートである。 メッシュ分割解析を説明するための図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
〔放射線測定装置の構造〕
図1は本発明の放射線測定処理システムに用いられる放射線測定装置の外観を示す図、図2はGM検出器の放射線入射面に装着される保護カバーを示す図である。なお、本発明の放射線測定処理システムに用いられる放射線測定装置は、以下に説明する構成のものに限定されないことは勿論である。
まず、図1を参照して、放射線測定装置の外観構成を説明する。
放射線測定装置は、図1(a)に示すように、装置本体1の正面に操作部2と表示部3を配置してあり、操作部2に設けた各種操作ボタンの押圧操作をもって同装置を作動又は停止させることができる。表示部3は、例えば液晶パネルで構成してあり、この表示部3に検出結果や各操作に必要な案内が表示される。
また、装置本体1の裏面には、図1(c)に示すように、ガイガーミュラー検出器(以下、GM検出器という)10(第2の検出器)の放射線入射面10aが配置してある。周知のとおり、GM検出器10は、α線、β線、γ線を取り込み、これらの放射線量を検出することができる放射線検出器であり、市販されている放射線測定装置に広く用いられている。このGM検出器10は、入射した放射線量に相当するパルス状の電気信号を出力するが、放射線のエネルギ分解能はない。よって、放射線のエネルギを求めることはできない。
ここで、GM検出器10では、γ線のみならずα線、β線をも透過するマイカ製の薄膜を窓材として使用し、放射線入射面10aが形成されている。GM検出器10の内部には約1/10気圧に減圧した動作ガスを封入してあるため、窓材に触れると破損する危険がある。そこで、放射線入射面10aには、図1(c)に示すようにメッシュ状の補強部10bが金属材によって設けてある。さらに、GM検出器10の放射線入射面10aには、
図2に示すようなキャップ形状をした保護カバー4が着脱自在となっている。保護カバー4は、α線およびβ線を遮蔽して、γ線を透過する特性を有するプラスチック材や金属材で形成してある。GM検出器10の放射線入射面10aにこの保護カバー4を装着した状態では、γ線のみをGM検出器10が検出する。一方、GM検出器10の放射線入射面10aから保護カバー4を取り外した状態では、α線、β線、γ線の各放射線が取り込まれる。よって、保護カバー4を取り外した状態での検出データと、保護カバー4を装着した状態での検出データの差分をもって、α線およびβ線の放射線量を求めることができる。
図には示されていないが、装置本体1には放射線入射面10aに保護カバー4が装着されているか否かを検出するセンサが組み込まれており、保護カバー4の有無によって、各種放射線の検出に最適な仕様へ内部回路の設定を自動変更できる構成となっている。
また、装置本体1には、化合物半導体検出器20が、放射線入射部を装置本体1の裏面側に向けて内蔵されている。
周知のとおり、化合物半導体検出器は、他の放射線検出器に比べエネルギ分解能に優れているため、放射線のもつエネルギを精密に測定できるという特徴をもつ。半導体として、シリコン、ゲルマニウムなどの単一元素半導体と、CdTe(Cadmium Telluride、テルル化カドミウム)系、InSb(Indium Antimonide)などの化合物半導体が知られているが、本実施形態では、放射線の吸収効率が高く、またバンドギャップが大きいため室温での高抵抗化が可能なCdTe(Cadmium Telluride、テルル化カドミウム)系を用いた。CdTe系の化合物半導体検出器20は、光電効果を利用することによって、シンチレーション検出器のように放射線を光に変換する必要がなく、しかも室温で動作する高感度の検出器である。このCdTe系の化合物半導体検出器20は、放射線のもつエネルギを検出し、当該エネルギに相当する波高のアナログ電気信号を出力する検出器として機能する。この化合物半導体検出器20は、主としてγ線の検出に適している。装置本体1はプラスチックで成形されており、γ線は装置本体1を透過して化合物半導体検出器20の放射線入射部へ入射する。
装置本体1の上面には、図1に示すように外部検出器接続用のコネクタ6が設けてあり、このコネクタ6を介してオプションにてシンチレーション検出器30や3He中性子検出器40のいずれかを接続可能となっている。コネクタ6は多ピンとなっており、高圧電源、検出器信号、温度センサ信号、検出器接続信号を入出力することができる。
装置本体1の側面には、図1(b)に示すように、USB等の外部接続インターフェース73のソケットが設けてある。なお、装置本体1の基部は、操作者が片手で握ることができる把持部5を形成している。
〔放射線測定装置の信号処理系統〕
図3及び図4は、放射線測定装置における信号処理系統の概要を示すブロック図である。
次に、図3及び図4を主に参照して、放射線測定装置の信号処理系統の構成を説明する。これらの図に示す信号処理系統に含まれる各構成要素は、すべて装置本体1に内蔵されている。
図3に示すように、放射線測定装置は、既述したGM検出器10および化合物半導体検出器20のほか、オプションにてシンチレーション検出器30や3He中性子検出器40を接続可能となっている。これらの検出器はオプションとして、省略することもできる。
シンチレーション検出器30としては、例えばNaI(Tl)シンチレーション検出器などが好適である。NaI(Tl)シンチレーション検出器は、ヨウ化ナトリウム(NaI)の結晶(タリウム含む)を検出器として利用したもので、当該結晶に放射線が入射したときに発生する蛍光を増幅して電気信号に変換する構成となっている。このシンチレーション検出器30は、化合物半導体検出器20と同様に主としてγ線の検出に適しており、放射線のもつエネルギを検出し、当該エネルギに相当する波高のアナログ電気信号を出力する検出器として機能する。
また、3He中性子検出器40は、ヘリウム3(3He)を用いた比例計数管であり、3Heが中性子を吸収した際に生じる電荷を検出することにより電気信号へと変換する構成となっている。
これらの各検出器は、高圧電源回路(HV回路)50から電力供給されて作動する。高圧電源回路50には、CWC(Cockcroft-Walton's high-voltage circuit コッククロフト・ウォルトン型高電圧回路)51を用いている。CWC51は、整流器とコンデンサを組み合わせた回路を多段に積み重ねた回路で、交流電圧から安定した直流高電圧を発生させることができる。
上述した検出器のうち、GM検出器10には、例えば950V程度の電源供給が必要であり、一方、化合物半導体検出器20、シンチレーション検出器30および3He中性子検出器40には、例えば700V程度の電源供給が必要である。CWC51からなる高圧電源回路50は、これら異なった電圧の電源をそれぞれ供給することができる。よって、各検出器ごとに電源を備える必要がなく、装置本体1の小形化を図ることができる。
なお、本実施形態では、後述するように、A/Dコンバータ25を一系統しか装備していないため、化合物半導体検出器20、シンチレーション検出器30、3He中性子検出器40のうちのいずれかの検出器を、操作部2からの操作指令に基づきセレクタ23が切り替えてA/Dコンバータ25へ出力するようにしている。また、これらの検出器の信号をA/Dコンバータ25へ出力せず、カウンタ42へ出力することも可能である。高圧電源回路50は十分な容量を持ち、接続したすべての検出器へ安定した高電圧を供給することができる。
GM検出器10に放射線が入射すると、内部の気体が電離されかつそれが増幅されてパルス状のアナログ電気信号が出力される。GM検出器10からのアナログ電気信号にはノイズ成分が含まれているため、一定のしきい値を設定したコンパレータ11によりノイズ成分を除去し、GM検出器10に入射した放射線量に相当するパルス状のアナログ電気信号のみが取り出される。
このパルス状のアナログ電気信号がカウンタ12によって計数され、その計数データが図4に示す中央処理部(CPU)61に送られる。中央処理部61は、メモリ62にあらかじめ保存してあるデータ処理プログラムを実行して、カウンタ12からの計数データから、単位時間あたりの放射線検出個数(放射線計数率:cpm)を求め、これを検出結果として表示部3に表示する。ここで、中央処理部61は、カウンタ12からの出力に基づき単位時間あたりの放射線検出個数を求めるデータ処理部として機能している。
また、データ処理プログラムには、従来の放射線測定装置と同様に、通常もっとも多いであろうと考えられる核種(例えば、セシウム137)を想定して換算係数を特定し、単位時間あたりの放射線検出個数(放射線計数率:cpm)から線量等量率(μSv/hなど)へ換算するモードが含まれており、操作部2においてこのモードが選択された場合は、かかる換算係数により簡易的に換算した線量等量率(μSv/hなど)が表示部3に表示される。
次に、化合物半導体検出器20に放射線が入射すると、その放射線のもつエネルギに相当する波高のアナログ電気信号が出力される。この化合物半導体検出器20から出力されたアナログ電気信号は、積分アンプ(PreAMP)21により増幅して出力される。
積分アンプ21は、図5(a)に示すように、オペアンプを利用した構成となっており、入力したアナログ電気信号の電荷は、コンデンサCに蓄えられた後、抵抗Rを介して徐々に放電されていく。
図5(b)は積分アンプ21に入力されるアナログ電気信号の例を示しており、同図(c)(d)は積分アンプ21からの出力信号の例を示している。化合物半導体検出器20からは、入射した放射線のエネルギに相当する波高値をもった図5(b)に示すようなアナログ電気信号が出力され、同信号が積分アンプ21に入力される。
積分アンプ21からは、放射線のエネルギに相当するピーク波高値L1、L2から徐々に波高値が減少していく三角波の電気信号が出力される(図5(c))。
また、化合物半導体検出器20に立て続けに放射線が入射すると、同検出器20から短い間隔でアナログ電気信号が出力される。その場合、図5(d)に示すように積分アンプ21からの出力信号は、例えばピーク波高値L1から徐々に波高値が減少していく三角波状の電気信号に対して、次に出力されたピーク波高値L2の三角波の電気信号が重なり合った鋸歯状波の状態で出力される。重なった電気信号のピーク波高値L2は、その交わった点を起点にして求めることができる。
積分アンプ21からの出力信号は、第2アンプ22でさらに増幅され、セレクタ23を通して可変ゲインアンプ24でゲイン調整がなされて、A/Dコンバータ25に送られる。第2アンプ22は、化合物半導体検出器20からの出力が低感度なため、積分アンプ21の出力をさらに増幅して出力するために設けてある。また、可変ゲインアンプ24は、化合物半導体検出器20や後述するシンチレーション検出器30の感度調整(キャリブレーション)を実行するために設けてある。
A/Dコンバータ25は、入力したアナログ電気信号をあらかじめ設定されたサンプリング間隔でデジタル変換する。A/Dコンバータ25のサンプリング間隔は、1μ秒以下とすることが好ましい。サンプリング間隔をこのような短時間に設定することで、化合物半導体検出器20の不感時間と同程度かそれよりも小さい間隔でアナログ電気信号を入力することができ、漏れのない高精度な信号変換が可能となる。
積分アンプ21の時定数は、図6(a)に示すように、A/Dコンバータ25のサンプリング間隔Dよりも長い時間をかけて出力信号aを放電するような値に設定してある。本実施形態では、A/Dコンバータ25のサンプリング間隔Dにおいて出力信号の波高値の減少が5%以内(好ましくは、2%以内)に抑えられる値に、積分アンプ21の時定数が設定してある。
このように設定することで、積分アンプ21からの出力信号のピーク波高値又はその近傍の波高値を、確実にA/Dコンバータ25でサンプリングすることができる。積分アンプ21からの出力信号のピーク波高値は、化合物半導体検出器20で検出した放射線のエネルギに相当する値であり、かかるピーク波高値か少なくともその近傍の波高値をサンプリング可能とすることで、高精度な放射線のエネルギを求めることができる。
A/Dコンバータ25でデジタル変換された信号は、中央処理部61へ送られる。
中央処理部61は、メモリ62にあらかじめ保存してあるデータ処理プログラムを実行して、入力した信号を波形処理するとともに、同信号の波高値ごとにエネルギ分解し、図6(b)に示すような放射線スペクトルを作成する。
ここで、中央処理部61は、A/Dコンバータ25から入力した信号を波形処理する際に、図5(d)に示すように処理対象となる信号が重なり合っている場合、信号の交点(すなわち、信号の立ち上がりにおける下端)の座標位置を求め、その座標位置からピーク位置までの高さをもってピーク波高値L2を算出する。
本実施形態では、エネルギ1MeVの放射線に対する波高値が約1Vとなるように可変ゲインアンプ24のゲイン調整を行っている。A/Dコンバータ25は、充分に高い波高値(例えば、5V)まで入力可能としてあり、三角波の減衰が不十分な状態で高計数率の放射線が入射しても、飽和することなくA/D変換可能である。
さらに、正確なエネルギ値を求めるために、事前に校正作業を行い、エネルギと波高の関係を求めてある。すなわち、既知の複数の放射線同位元素を含む標準線源から発生する放射線を測定し、エネルギと波高の関係からゲインとベースラインの校正係数を求め、メモリ62に記録してある。この校正係数を用い、計測された波高値を正確なエネルギ値に変換している。
例えば、本実施形態では、放射線のエネルギ2MeV(ミリオンエレクトロンボルト)を約2keV(キロエレクトロンボルト)毎に1024個の領域に等分割し、検出された個々の放射線のエネルギを各分割区域に割り当て、それぞれの領域に分類された個数を計数するようにしている。そして、横軸をエネルギ、縦軸を個数としたヒストグラムを作成することにより、図6(b)に示すようなスペクトルを得ることができる。ここで横軸の最大値は2MeVに相当する。なお、放射線のエネルギの最大値や分割数は任意に設定することができる。
さらに、中央処理部61は、操作部2で選択された検出モードに応じて、放射線スペクトルから線量等量率(μSv/hなど)への換算や、放射線の核種の同定を実行し、そのデータ処理結果を検出結果として表示部3へ表示する。
また、本実施形態では、化合物半導体検出器20により取得したデータに基づき放射線の核種を同定し、且つその核種を利用して、GM検出器10からの出力から求めた単位時間あたりの放射線検出個数(放射線計数率:cpm)を、中央処理部61が放射線による人体への影響度合いを表す線量等量率(μSv/hなど)へ高精度に変換する核種同定・データ変換モードが設定されている。
〔放射線測定装置による核種同定とデータ変換処理〕
次に、主に図7を参照して、核種同定・データ変換モードにおけるデータ変換処理について説明する。
本実施形態では、化合物半導体検出器20の検出データから得られたスペクトルを利用して放射線の核種同定を行うためのプログラムを、あらかじめメモリ62に保存してある。中央処理部61は、このプログラムに従い核種同定・データ変換モードにおけるデータ変換処理を実行する。
すなわち、中央処理部61は、化合物半導体検出器20の検出データからスペクトルを求めた後(ステップS1)、当該スペクトルを「移動平均法」等の公知の手段よりスムージング処理(平滑化処理)を実行してノイズ成分を低減する(ステップS2)。次いで、公知の手段でバックグラウンド除去処理を行い(ステップS3)、スペクトルのピーク成分のみを抽出する。なお、このピーク成分はスペクトルに関するものであるから、幅方向(図6(b)の横軸に相当)はエネルギ、高さ方向(図6(b)の縦軸に相当)はカウント値である。
本実施形態では、複数の検出器を使用しており、それぞれの検出器によりバックグラウンドの形状が異なることから、形状によらずバックグラウンドの計算が可能なSonnerveld-Visser法と呼ばれる手段を採用した。
抽出されたピーク成分を、放射性同位元素データベースと照合し、核種同定処理を行う(ステップS4)。そして、中央処理部61は、同定した核種から変換係数を特定して、GM検出器10からの出力から求めた単位時間あたりの放射線検出個数(放射線計数率:cpm)を、放射線による人体への影響度合いを表す線量等量率(μSv/hなど)に変換し(ステップS5)、当該変換結果を表示部3に表示する(ステップS6)。
ここで、ステップS4で行われる核種同定のアルゴリズムとしては、例えば、次に示す二つの手段のいずれかを採用することができる。
1)ピーク位置と強度を算出し、データベースとパターンマッチングする手段
上記で抽出したピーク成分のスペクトルをエネルギで微分する。微分値は、ピークの立ち上がりで「正」、立ち下がりで「負」の値をとる。そして、「0」にクロスする点がピーク位置(ピークエネルギ)を示し、その位置の強度がピーク強度である。複数のピークを持つスペクトルの場合には、ピーク位置、ピーク強度のテーブルが作成される。
メモリ62には、あらかじめ図8に示すような形式のデータベースを作成して格納しておく。そして、得られたピークのテーブルとデータベースを照合し、最小二乗法により核種の存在比を計算する。
2) スペクトル全体をデータベースとマッチングする手段
上記1)の手段では、例えばセシウム134とセシウム137をNaIシンチレーション計数機で検出した場合には、エネルギ分解能の範囲で複数のピークが重なり分離が困難である。これを解決するためには、1)の手法に代え、スペクトル全体に対してパターンマッチングする手法が好ましい。この手法で核種同定する場合は、ピーク成分とバックグラウンド成分を含むスペクトル全体が対象となるので、ステップS3のバックグラウンド除去処理は省略できる。この手法において、測定したスペクトルと核種含有量の関係は、次の式(1)で表される。
Figure 2013242176

ここで、「y」は測定データを示すベクトル(1024要素の強度)、「Φ」はデータベースにより構成される行列(1024行×64列)、「θ」はそれぞれの核種の含有量を表すベクトル(64要素の含有量)、「e」は誤差を表すベクトル(1024要素)である。
Figure 2013242176

次に、上記の式(2)に従い、最小二乗法により、θを最適化することにより核種含有量を求めることができる。
ここで、あらかじめ線形最小二乗法の正規方程式(一般化逆行列)を計算しておくことにより、計算時間を短縮することができる。すなわち、1024行×64列の行列である(ΦTΦ)-1ΦTをあらかじめ計算して、メモリ62に保存しておけば、単純な計算のみで核種同定を行うことが可能である。
この方法では、データベースをピーク成分とバックグラウンドを含むスペクトルの形で保管しているため、検出効率のエネルギ依存性やコンプトン散乱、エスケープピークなどもデータベースに含ませることができ、同定の精度を向上することができる。この場合、測定スペクトルからバックグラウンドを除去する処理は不要になる。さらに、式(2)の一般化逆行列に単位変換成分を含ませておくことで、計算結果を線量等量率(μSv/hなど)とすることも可能になる。
図9は、図6(b)のスペクトルに対し、同定処理を行った具体例を示している。ここでは、テストのため、データベースからセシウム136成分を除外して同定処理を行った。その結果、1048keVに同定できないピークが現れ、その他のピークは同定されており、アルゴリズムの正しさを示している。
本実施形態ではエネルギは1024分割としたが、半導体検出器のエネルギ分解能は1%程度、またシンチレーション検出器のエネルギ分解能は数%程度であるため、同定処理を行う際の分割数は256、128、64程度に低減しても差し支えない。
また、核種は64種としたが、実用上は30種程度として差し支えない。
さらに、ユーザがそれぞれの環境で実際に測定する核種をデータベースに追加できることが好ましく、一般化逆行列を再計算できる機能を備えた構成とすることもできる。
さて、操作部2においてシンチレーション検出器30が選択されると、スイッチ32が積分アンプ31(PreAMP)をセレクタ23に接続し、セレクタ23は積分アンプ31からのアナログ電気信号を可変ゲインアンプ24に送る回路構成に変更される。
そして、シンチレーション検出器30に放射線が入射すると、その放射線のもつエネルギに相当する波高のアナログ電気信号が出力される。このシンチレーション検出器30から出力されたアナログ電気信号は、積分アンプ31により増幅される。積分アンプ31は、図5(a)に示した積分アンプ21と同様の機能を有している。この積分アンプ31で増幅されたアナログ電気信号は、セレクタ23を経由して可変ゲインアンプ24でゲイン調整されてA/Dコンバータ25に送られる。A/Dコンバータ25は、入力したアナログ電気信号をデジタル変換して中央処理部61へ送る。中央処理部61では、メモリ62にあらかじめ保存してあるデータ処理プログラムを実行して、入力したデジタル信号を波形処理するとともに、化合物半導体検出器20からのデータと同様のデータ処理が行われる。
次に、操作部2において3He中性子検出器40が選択されると、スイッチ32が積分アンプ31とコンパレータ41を接続する。
3He中性子検出器40に中性子線が入射すると、中性子線量に応じたアナログ電気信号が出力される。3He中性子検出器40からのアナログ電気信号にはノイズ成分が含まれているため、一定のしきい値を設定したコンパレータ41によりノイズ成分を除去し、3He中性子検出器40に入射した中性子線量に相当するアナログ電気信号のみが取り出される。
このアナログ電気信号がカウンタ42によって計数され、その計数データが中央処理部61に送られる。中央処理部61は、メモリ62にあらかじめ保存してあるデータ処理プログラムを実行して、カウンタ42からの計数データから、中性子線量を求める。
本実施形態では、図4に示すように、上述したカウンタ12、42、A/Dコンバータ25、中央処理部61及びメモリ62を含めた構成要素が、すべて1チップでできたマイクロコンピュータ(1チップマイコン)60によって構成されている。したがって、装置本体1内に組み込まれるハードウエアが少なく小形化が図られる。
〔放射線測定処理システムの概要〕
図10は本発明の実施形態に係る放射線測定処理システムの概要を説明するための図である。
放射線測定装置100は、図4に示すように通信モジュール72を内蔵しており、この通信モジュール72を経由して、中央処理部61で処理した放射線に関するデータを携帯端末101に送信する機能を有している。
通信モジュール72としては、Bluetooth(登録商標)や無線LAN、赤外線通信など、携帯端末101との間でデータ通信ができる各種の無線通信手段を適用することができる。また、通信モジュール72経由ではなく、USB等の外部接続インターフェース73を経由して携帯端末101にデータを送ることもできる。これら通信モジュール72や外部接続インターフェース73は、放射線測定装置100の中央処理部61(データ処理部)から出力される放射線に関するデータを、携帯端末101へ送るデータ送信手段として機能する。
携帯端末101としては、例えば、携帯電話機、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)、UMPC(Ultra Mobile Personal Computer)、ネットブック、ノート型パーソナルコンピュータや、カーナビゲーションシステム等がある。なお、必要に応じて、携帯端末101に代え、据え置き型のパーソナルコンピュータ等を適用することも可能である。
携帯端末101に送るデータには、測定開始時刻(本実施形態では、中央処理部61が信号の入力を開始する時刻)とカウント数を含み、さらに、核種同定結果乃至スペクトルを含んでもよい。測定開始時刻のデータは、装置本体1に内蔵されたタイマー71から出力される(図4参照)。
図11は、携帯端末の構成を示す機能ブロック図である。
携帯端末101は中継基地としての機能を担っており、放射線測定装置100との間でデータ通信を行う通信モジュール210と、携帯電話回線網やWiFiに準拠したネットワーク通信網を経由してインターネット103への接続が可能な外部通信モジュール220を有している。
さらに、携帯端末101には、後述する各機能部を制御する中央処理部(CPU)200と、データを保存するメモリ201が組み込まれている。
メモリ201には、中央処理部200が各機能部を制御したりデータを処理したりするためのプログラムと、放射線の測定対象(検査種別)に応じた測定条件に関するデータが保存されている。
放射線の測定対象には、人物、食品、瓦礫、コンテナ、車両、土壌など種々のものがあり、それら測定対象に応じて適切な測定条件があらかじめ設定され、当該測定条件に関するデータ(測定条件データ)がメモリ201に保存されている。
携帯端末101には、測定対象を選択するための操作部202が設けてあり、この操作部202により選択された測定対象に対応した測定条件データが、携帯端末101から放射線測定装置100へ送信され、この測定条件データに基づき、放射線測定装置100の測定モードが決定される構成となっている。
さらに、携帯端末101には、外部を撮影して画像情報を取り込むカメラ204と、音声を入力して電気信号に変換するマイク205と、音声データを外部へ出力するスピーカ206とを備えている。
放射線測定装置100から携帯端末101に送られてきたデータは、中央処理部200の制御をもって、メモリ201に保存される。
メモリ201に保存した放射線に関するデータは、携帯端末101の表示部203に表示することができる。例えば、放射線スペクトルなどのデータは高精細な携帯端末101の表示部203に表示した方が視認しやすい。
中央処理部200は、メモリ201に保存されたプログラムに従い、GPS(Global Positioning System)102からの電波を受信して、携帯端末101の現在位置を取得する位置情報取得手段としての機能を有している。中央処理部200が、かかる位置情報取得手段としての機能を備えることで、放射線測定装置100により取得した放射線に関するデータに位置情報データを付加してメモリ201に保存することができる。
放射線測定装置100と携帯端末101は、通常、ユーザがいっしょに携帯して活動するため、放射線測定装置100により放射線に関するデータを取得した場所で、携帯端末101により位置情報を取得してメモリ201に保存すれば、当該位置情報がそのまま放射線に関するデータを取得した場所の位置情報となる。
また、中央処理部200は、メモリ201に保存されたプログラムに従い、カメラ204から取り込まれた画像情報を画像データに変換する画像記録手段としての機能を有している。すなわち、カメラ204の光学レンズから取り込まれた画像情報は、中央処理部200で画像データに変換されメモリ201に保存される。
放射線の測定に際して、測定場所や測定対象者の負傷箇所、測定対象物の損傷箇所などを撮影して画像データに変換し、測定データと関連付けて外部のサーバ104に送れば、被害の状況を多面的に把握することができ、その後の適切な対応に資することが可能となる。
さらに、中央処理部200は、メモリ201に保存されたプログラムに従い、バーコードなどの情報コードを読み取るコード読取手段としての機能を有している。すなわち、中央処理部200は、カメラ204の光学レンズから取り込まれた情報コード表示媒体の画像から情報コードを読み取ってメモリ201に保存する。
例えば、放射線の測定に際して、いちいち測定対象となる者を特定するための情報(氏名、生年月日、住所など)を聴取している余裕がないこともある。また、自動車や家屋などの物の場合は、かかる測定対象物と測定データと関連付ける情報が必要になる。そこで、測定対象に情報コード表示媒体を取り付け、測定に際してはかかる情報コード表示媒体に記録された情報コードを読み取り、その情報コードをもって測定対象と測定データとを関連付けることが可能となる。
測定対象者の個人情報は、余裕が生まれたとき、情報コードに基づき測定対象者を探して聴取すればよい。
情報コード表示媒体としては、バーコードを印字したシールや、当該シールを表面に貼り付けたリストバンドなどが利用できる。例えば、人物が測定対象となる場合は、測定開始前に測定対象者の手首にリストバンドを嵌め、当該リストバンドに付されたバーコードを読み取るようにすればよい。測定対象者には、測定を実施する期間中は、リストバンドを付けたまま生活してもらう。また、車両や家屋など測定対象が物の場合は、測定開始前に当該測定対象物にバーコードシールを貼り付け、当該バーコードシールに付されたバーコードを読み取るようにすればよい。
中央処理部200は、メモリ201に保存されたプログラムに従い、外部からの音声を入力して音声データに変換する音声記録手段としての機能を有している。すなわち、中央処理部200は、マイク205から取り込まれた音声を音声データに変換してメモリ201に保存する。
放射線の測定に際して、測定者が測定対象者に住所、氏名などの個人情報を聴取し、その際の音声によるやりとりを携帯端末に入力したり、測定対象者の怪我の状況や測定場所の状況などを測定者が音声により説明してこれを携帯端末に入力して、音声データに変換し、測定データと関連付けて外部のサーバ104に送れば、いちいち用紙に記録する手間を省いて迅速に個人情報や測定対象の状況を記録することが可能となる。
中央処理部200は、メモリ201に保存されたプログラムに従い、メモリ201に保存されている特定のデータを暗号化する暗号化手段としての機能を有している。すなわち、中央処理部200は、メモリ201から読み出した特定のデータを暗号化してメモリに再保存する。
本実施形態では、携帯端末101で取得したデータのうち、特に個人情報に関わるデータについては、中央処理部200で暗号化して外部のサーバ104に送るようにしている。
そして、中央処理部200は、GPS102により取得した位置情報データや、カメラ204で撮影した画像データや、情報コード表示媒体から読み取った情報コードや、マイク205から入力された音声データなど、携帯端末101で取得した各種データを、放射線測定装置100から送られてきたデータに関連付けてメモリ201に保存し、任意のタイミングで自動又は手動にて、外部通信モジュール220から外部のサーバ104へ送信する。
携帯端末101からインターネット103を経由してデータが送られる先は、例えば、外部のサーバ104や、他の携帯端末106、パーソナルコンピュータ107等がある。このうち、他の携帯端末106やパーソナルコンピュータ107には、例えば、電子メールの機能を使ってデータを送ることができる。
外部のサーバ104は、後述するように、携帯端末から送られてきた位置情報を含むデータに基づき放射線の異常を判別する機能を備えている。
さらに、外部のサーバ104は、例えば、グーグル社(Google, Inc.)によって提供されるグーグルマップアプリケーションのような、ウエブベース地図表示サービスアプリケーションを利用して、地図上における携帯端末101で取得した位置情報に対応する地点に、放射線に関する情報を表示して、一般公衆が閲覧できるように構成することもできる。
〔携帯端末による音声操作ガイド〕
また、携帯端末101のメモリ201には、測定操作に関する音声案内データと、かかる音声案内データを使って放射線測定に関する音声案内を実行するための音声操作支援プログラムが、あらかじめ保存してある。
中央処理部200は、音声操作支援プログラムに基づき、音声案内データをメモリ201から読み出してスピーカ206から音声出力する測定操作支援手段を構成している。
このように音声データにより案内された測定操作に従って測定を実行すれば、素人による測定の誤操作に伴う測定データの精度低下を格段に抑制することができ、測定データの信頼性の向上を図ることができる。
図12及び図13は、携帯端末の中央処理部による放射線測定に関する音声案内と、データ処理の流れを示すフローチャートである。
中央処理部200は、操作部202を介して測定対象が選択されると(ステップS21)、当該選択された測定対象に対応した測定条件データをメモリ201から読み出し、通信モジュール210を介して放射線測定装置100へ送信する(ステップS22)。
続いて、メモリ201に保存された音声操作支援プログラムに基づき、放射線測定に関する音声案内を開始する(ステップS23)。放射線測定に関する音声案内データは、測定対象に応じて各種用意されており、操作部202を介して選択された測定対象に対応した音声案内が実行される。ここで用いられる音声案内データは、音声信号をデータ変換した音声データやテキストデータで作成され、メモリ201に保存されている。テキストデータによる音声案内データは、出力に際して音声合成される。
以下に、測定対象として人物が選択された場合の音声案内例を示す。
まず、測定対象の固体識別のための操作案内を実行する。具体的には、「リストバンドのバーコードを読み込んでください」との音声案内をスピーカ206から出力して(ステップS24)、リストバンドに記録された情報コードが読み取られるまで待機する。そして、情報コードが読み取られ、それをメモリ201に保存した後(ステップS25)、次に「被験者の写真を撮影してください」との音声案内をスピーカ206から出力して(ステップS26)、カメラ204で被験者を撮影し、その画像データが得られるまで待機する。画像データが得られ、それをメモリ201に保存した後(ステップS27)、次に「被験者の氏名、性別、生年月日、住所を音声により入力してください」との音声案内をスピーカ206から出力し(ステップS28)、マイク205を介してこれらの音声データが得られるまで待機する。音声データが得られ、それをメモリ201に保存した後(ステップS29)、「よろしいですか」との音声案内をスピーカ206から出力する(ステップS30)。
そして、操作部202に了解を示すボタン操作が実行された後、測定対象となっている人物の各部位に対する放射線測定に関する操作案内を実行する(ステップS32)。なお、中央処理部200は、任意のタイミングでGPS102からの電波に基づき位置情報を取得したとき、この位置情報をメモリ201に保存する(ステップS31)。
放射線測定に関する操作案内では、測定すべき人体の部位を、例えば「頭部を測定してください」などの音声案内により指示し、続いて測定開始タイミングを示す音データ(例えば、「ピッ」)をスピーカ206から出力する。そして、あらかじめ設定した測定時間が経過したとき、測定終了を示す音データ(例えば、「ピッ、ピッ」)をスピーカ206から出力する。
続いて、「測定を終了しますか」との音声案内をスピーカ206から出力し(ステップS33)、操作部202に「いいえ」を示すボタン操作が実行されたときは、同様に、顔面、喉、両肩、両手の掌、両手の甲、上着のポケット、ズボンのポケット、両足の靴などの部位に対して音声案内による測定タイミングを指示していく。このように、測定の開始と終了を音データにより指示することで、いっそう信頼性の高い放射線測定データを得ることが可能となる。
「測定を終了しますか」との音声案内に対して(ステップS33)、操作部202に「はい」を示すボタン操作が実行されたとき、「以上で測定を終了します」との音声案内をスピーカ206から出力して、放射線測定に関する操作案内を終了する(ステップS34)。
放射線測定装置100からは任意のタイミングで携帯端末101にデータが送られてくる。受信したデータは、メモリ201に逐次保存する。ここで、放射線測定装置100から送られてきた測定データが、規定レベル以上であった場合は、当該測定データにフラグを付与して、後日容易に集計できるようにしておくこともできる。
中央処理部200は、続いて取得した測定対象の個人情報に関するデータを暗号化するとともに、後述する端末ハッシュ値を生成する(ステップS35)。
その後、放射線測定装置100から送られてきたデータに、端末装置101で取得したデータや端末ハッシュ値を付加し、外部通信モジュール220からサーバ104に向けて送信する(ステップS36)。
〔送信データの改竄の有無判別〕
図14〜図17はデータ通信システムに組み込まれた送信データの改竄の有無を判別する機能を説明するための図である。
図14に示すように、放射線測定装置100は、個別の放射線測定装置ごとにあらかじめ設定された暗号キー、当該装置に固有の装置ID、測定データ、測定時刻に関するデータ(時刻データ)をパラメータとして、測定を行うごと(すなわち、個々の測定データごと)に装置ハッシュ値を生成する。
ここで、暗号キーと装置IDは、あらかじめメモリ62に記憶してある(図4参照)。また、測定データは、中央処理部61(データ処理部)からの出力データである。本実施形態では、中央処理部61がカウンタ12、A/Dコンバータ25、又はカウンタ42から信号を入力するタイミングを測定開始時刻としており、測定時刻に関する時刻データは、当該タイミングでタイマー71から出力される。なお、時刻データとしては、データ処理部がデータ処理を行う間の適宜の時刻や、データ処理部からデータが出力された終了時刻等、測定に関連した適宜の時刻を用いることができる。
装置ハッシュ値は、中央処理部61が、SHA−256などに準拠したハッシュ関数をもって生成される。
そして、放射線測定装置100は、当該装置に固有の装置ID、測定データ、時刻データ、及び生成した装置ハッシュ値を装置出力データにまとめて外部へ送信する。ただし、暗号キーは、放射線測定装置100から送信されない。
装置出力データは、放射線測定装置100のユーザが所持している携帯端末101が受信する。
次に、図15に示すように、携帯端末101は、あらかじめ設定された端末番号(例えば、電話番号やシリアル番号)、GPS102から取得した位置情報と当該位置情報の取得日時に関するデータなどを端末付加データとして、装置出力データに付加して送信する。加えて、携帯端末101は、放射線測定装置100から受信した装置ハッシュ値と、携帯端末101で付加されたデータをパラメータとして、端末ハッシュ値を生成する機能を有している。生成した端末ハッシュ値も装置出力データに付加して送信される。なお、既述した画像データや音声データなど、測定対象者の個人情報に関わる暗号化されたデータも、同様に付加されて送信される。
外部のサーバ104は、携帯端末101から装置出力データ、端末付加データ、及び端末ハッシュ値をまとめて受信する。図16に示すように、外部のサーバ104は、データが送られてくる各放射線測定装置100に設定された暗号キーを、図示しない記憶媒体にあらかじめ記憶している。そして、受信した装置出力データに含まれる装置ID、測定データ、及び時刻データと、当該装置出力データを送信した放射線測定装置100に対応する暗号キーとをパラメータとして、放射線測定装置100で生成したと同様のアルゴリズムで比較用装置ハッシュ値を生成する。
受信したデータが途中で改竄されていなければ、この比較用装置ハッシュ値は、同じデータをパラメータとして同様のアルゴリズムで生成された装置ハッシュ値と同じ値になる。一方、受信したデータが途中で改竄されていた場合は、生成した比較用装置ハッシュ値は、受信したデータに含まれる装置ハッシュ値と異なる値となる。これによって、データが途中で改竄されたか否かを判別でき、受信データの高い信頼性を補償することが可能となる。
さらに、図17に示すように、外部のサーバ104は、受信した端末付加データ(端末番号、位置情報、位置情報の取得日時など)と、上述のように生成した比較用装置ハッシュ値とをパラメータとして、携帯端末101で生成したと同様のアルゴリズムで比較用端末ハッシュ値を生成する。
受信したデータが途中で改竄されていなければ、この比較用端末ハッシュ値は、同じデータをパラメータとして同様のアルゴリズムで生成された端末ハッシュ値と同じ値になる。一方、受信したデータが途中で改竄されていた場合は、生成した比較用端末ハッシュ値は、受信したデータに含まれる端末ハッシュ値と異なる値となる。これによって、データが途中で改竄されたか否かを判別できる。特に、上述した比較用装置ハッシュ値が装置ハッシュ値と同じ値であるが、生成した比較用端末ハッシュ値は、受信したデータに含まれる端末ハッシュ値と異なる場合は、携帯端末101よりも下流で改竄されたものと判別でき、トレーサビリティを確保することも可能となる。
〔個人情報の暗号化〕
既述したとおり、携帯端末101で付加されるデータのうち、被験者の個人情報に関わるデータについては暗号化して送信される。
図18〜図20は本実施形態の放射線測定処理システムが備える個人情報の暗号化機能を説明するための図である。
図18に示すように、放射線測定装置100は、測定の都度、上述した暗号キーと装置ハッシュ値を用いて個人情報暗号キーを生成し、測定データと共に携帯端末101に送信する。
次いで、図19に示すように、携帯端末101は、受信した暗号キーを読み取り、顔写真、音声データ等の個人情報を暗号化し、バーコードなどの情報コードとともに、サーバ104に送信する。個人情報暗号キーは、携帯端末101が個人情報を暗号化した時点で破棄し、外部には出ることがない。
図20に示すように、サーバ104は、個人情報の閲覧修正を行う場合の暗号化解除と保存時の再暗号化を行う。すなわち、サーバ104では、あらかじめ記憶している暗号キーと、携帯端末101から受信した情報コードおよび装置ハッシュ値を用い、個人情報暗号キーを生成し、受信した個人情報を暗号解読する。暗号キーは、放射線測定装置100から携帯端末101を経てサーバー104に送信することはせず、通信経路から情報漏えいすることを防いでいる。
なお、サーバ104において個人情報の修正を行なった場合は、サーバ104で再度、暗号キー、装置ハッシュ値を使用し、個人情報暗号キーの再生成を行ない個人情報を再暗号化する。
放射線測定装置100内で個人情報暗号キーを生成する際、携帯端末101側より情報コードや端末ハッシュ値を放射線測定装置100に送り込み、放射線測定装置100内で暗号キーと装置ハッシュ値、情報コード、端末ハッシュ値を用いて個人情報暗号キーを生成することもできる。これにより、強固な個人情報の暗号化を行うことができる。
この場合、サーバ104では、あらかじめ記憶している暗号キー、受信した装置ハッシュ値、情報コード、端末ハッシュ値を使い復号する。
この場合も、サーバ104において個人情報の修正をしたときは、サーバ104で再度、暗号キー、装置ハッシュ値、情報コード、端末ハッシュ値を使用し、個人情報暗号キーの再生成等を経て個人情報を再暗号化する。
〔外部サーバでの放射線の異常判別〕
図21は外部のサーバが備える放射線の異常判別機能について説明するためのフローチャートである。
サーバ104は、多数のユーザが所持する放射線測定装置100の中央処理部61から送信され、携帯端末101を中継して受信した測定データを蓄積している。そして、測定データの受信状況を常時監視しており(ステップS41)、新規の測定データを受信する毎に(ステップS42)、データ解析を実行し(ステップS43)、解析結果に基づいて放射線の異常点の有無を判定する(ステップS44)。ここで行われるデータ解析と異常点の有無判定は、多変量正規分布解析やメッシュ分割解析など、複数の解析手法を組み合わせることで解析・判定精度の向上を図ることができる。
メッシュ分割解析とは、例えば図22に示すように、放射線の測定区域全体をメッシュ状に分割して、それぞれのメッシュ(ブロック)毎に放射線量を解析し、隣接するメッシュの解析値と比較することで、異常を判定する手法である。
また、時々刻々追加される大量のデータをリアルタイムに解析する手段として、多変量正規分布解析手法を用い、マハラノビスの汎距離を用いて異常点を検出することもできる。
放射線測定値は、時間、空間(緯度、経度)、個体を変数とする4次元空間で拡張正規分布しているとみなすことができる。すべての測定値から得られたデータの分布の中心から、個々の測定値がどの程度離れているかを見ることで異常状態を判定することができる。
次に、本実施形態では、放射線測定装置100の個体に異常がないか判別するステップを挿入してある(ステップS45)。すなわち、近距離に存在する複数の放射線測定装置100のうち、一つのみから異常な測定データが送られてきた場合には、当該放射線測定装置100は故障していると判別する(ステップS46)。
さらに、サーバ104は、放射線測定装置100からの測定データに基づき、時間経過に伴う放射線の変化量を監視して(ステップS47)、単位時間当たりの当該変化量が小さい場合(すなわち、恒常的に異常値を示す場合)には、当該放射線測定装置100が存在する地域は、放射線に汚染されていると判別する。この場合は、さらに当該地域の複数の測定データに着目して、放射線の異常値を示す地域的範囲の広狭を調べ(ステップS48)、異常値の検出範囲が広い地域に分散しているときは、当該地域での広域汚染が生じていると判別する(ステップS49)。一方、放射線の異常を示すデータが送られてきた放射線測定装置100が所定範囲よりも狭い地域に集中しているときは、当該地域にホットスポットが存在すると判別する(ステップS50)。
また、本実施形態では、単位時間当たりの放射線の変化量が大きい場合には、当該放射線測定装置100が存在する地域において、放射能漏れ等の事故や放射能に汚染された物質の不法投棄があったと推測するステップを挿入してある。すなわち、当該地域の複数の測定データに着目して、放射線の異常値を示す地域的範囲の広狭を調べ(ステップS51)、異常値の検出範囲が広い地域に分散しているときは、当該地域での放射能漏れ等の事故が発生していると判別する(ステップS52)。一方、放射線の異常を示すデータが送られてきた放射線測定装置100が所定範囲よりも狭い地域に集中しているときは、当該地域に放射能に汚染された物質の不法投棄があったと判別する(ステップS53)。
なお、ステップS47における時間経過に伴う放射線の変化量の監視は、放射線測定装置100から送られてくる時刻データを参照して行われる。また、ステップS48やステップS51における地域的範囲の広狭の判断は、携帯端末101から送られてくる位置情報に関するデータを参照して行われる。
このようにして、放射線測定装置100から送られてきた測定データを解析して異常点を求め、さらにその異常の原因を判別して、かかる状況をウエブベース地図表示サービスアプリケーションへ送り、地図上に表示するとともに(ステップS54)、サーバ104のデータベースに記録する(ステップS55)。
多くのユーザが所有する放射線測定装置100から多数の測定データが継続的に送られてくれば、上述した放射線異常の原因究明を迅速かつ高精度に実施することができ、しかもその判定結果をウエブベース地図表示サービスアプリケーションの地図に表示して一般公衆の閲覧に供すれば、多くの人々が放射能汚染に対する的確な判断の材料を得ることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施や応用実施が可能であることは勿論である。
例えば、情報コード表示媒体を被験者のみならず測定実施者にも付しておき、コード読取手段で当該情報コード表示媒体から情報コードを読み取り、放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて記録しておけば、測定者に関する情報も、情報コードに基づいて簡易に管理することが可能となる。
また、自治体が市民に放射線計測器を貸し出すサービスが行われているが、盗難にあうケースも発生している。この被害を防ぐため、音声記録手段を用いて貸出時に生年月日、住所等の音声データを記録したり、画像記録手段を用いて借受者の顔、運転免許証等を写真撮影して画像データに記録して、保存しておくこともできる。
1:装置本体、2:操作部、3:表示部、4:保護カバー、5:把持部、6:コネクタ
10:GM検出器、10a:放射線入射面、11:コンパレータ、12:カウンタ、
20:化合物半導体検出器、21:積分アンプ、22:第2アンプ、23:セレクタ、24:可変ゲインアンプ、25:A/Dコンバータ、
30:シンチレーション検出器、31:積分アンプ、32:スイッチ、
40:3He中性子検出器、41:コンパレータ、42:カウンタ、
50:高圧電源回路、51:CWC、
60:1チップマイコン、61:中央処理部、62:メモリ
71:タイマー、72:通信モジュール、73:外部接続インターフェース、
101:携帯端末、102:GPS、103:インターネット、104:外部のサーバ、106:他の携帯端末、107:パーソナルコンピュータ
200:中央処理部、201:メモリ、202:操作部、203:表示部、204:カメラ、205:マイク、206:スピーカ、210:通信モジュール、220:外部通信モジュール

Claims (6)

  1. 放射線を検出する放射線測定装置と、携帯端末と、外部のサーバとを含む放射線測定処理システムであって、
    前記放射線測定装置は、
    検出した放射線に関するデータを処理するデータ処理部と、
    個別の放射線測定装置ごとにあらかじめ設定された暗号キーと、前記データ処理部から出力されるデータとを含むパラメータに基づき、前記データ処理部から出力される個々のデータごとに固有のハッシュ値(装置ハッシュ値)を生成する装置ハッシュ値生成手段と、
    前記データ処理部から出力されるデータ及び前記装置ハッシュ値を含むデータを送信し、前記暗号キーは外部に送信しないデータ送信手段と、を備え、
    前記携帯端末は、
    前記放射線測定装置から送られてきたデータを受信する受信手段と、
    前記放射線測定装置から送られてきたデータに含まれる前記装置ハッシュ値と、当該携帯端末で付加されるデータとを含むパラメータに基づき、当該携帯端末に固有のハッシュ値(端末ハッシュ値)を生成する端末ハッシュ値生成手段と、
    前記放射線測定装置から送られてきたデータ、前記端末ハッシュ値、及び当該携帯端末で付加したデータをまとめて前記サーバへ送信する端末データ送信手段と、を備え、
    前記サーバは、
    データが送られてくる各放射線測定装置に対して、
    当該各放射線測定装置に設定された前記暗号キーをあらかじめ記憶する手段と、
    当該暗号キーと前記放射線測定装置から送られてきたデータとに基づき放射線測定装置と同様にハッシュ値(比較用装置ハッシュ値)を生成する手段と、
    生成した比較用装置ハッシュ値を前記放射線測定装置から送られてきた装置ハッシュ値と比較して当該放射線測定装置から送られてきたデータの改竄の有無を判別する手段と、を含み、
    さらに、前記サーバは、
    前記携帯端末に対して、
    前記携帯端末から受信したデータに基づき当該携帯端末と同様にハッシュ値(比較用端末ハッシュ値)を生成する手段と、
    生成した比較用端末ハッシュ値を前記携帯端末から送られてきた端末ハッシュ値と比較して当該携帯端末から送られてきたデータの改竄の有無を判別する手段と、を含むことを特徴とする放射線測定処理システム。
  2. 請求項1の放射線測定処理システムにおいて、
    前記携帯端末は、放射線の測定対象に付された情報コード表示媒体から情報コードを読み取るコード読取手段を備え、当該読み取った情報コードを、前記放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて前記端末データ送信手段から前記サーバへ送信することを特徴とする放射線測定処理システム。
  3. 請求項1又は2の放射線測定処理システムにおいて、
    前記携帯端末は、外部を撮影して画像データに変換する画像記録手段を備え、当該画像記録手段から出力された画像データを暗号化し、前記放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて前記端末データ送信手段から前記サーバへ送信することを特徴とする放射線測定処理システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の放射線測定処理システムにおいて、
    前記携帯端末は、外部からの音声を入力して音声データに変換する音声記録手段を備え、当該音声記録手段から出力された音声データを暗号化し、前記放射線測定装置から送られてきたデータに関連付けて前記端末データ送信手段から前記サーバへ送信することを特徴とする放射線測定処理システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の放射線測定処理システムにおいて、
    前記携帯端末は、測定操作に関する音声案内データをあらかじめ保存するメモリと、前記音声案内データを前記メモリから読み出して音声出力する測定操作支援手段と、を備えたことを特徴とする放射線測定処理システム
  6. 請求項5の放射線測定処理システムにおいて、
    前記測定操作支援手段は、前記放射線測定装置からのデータの入力又は前記携帯端末の各種操作に基づき、次の操作に関する音声案内データを前記メモリから読み出して音声出力することを特徴とする放射線測定処理システム
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