JP2013231245A - 表面処理された炭素繊維および炭素繊維−樹脂複合材料。 - Google Patents

表面処理された炭素繊維および炭素繊維−樹脂複合材料。 Download PDF

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佐藤  公泰
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俊之 生駒
Zhefeng Xu
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基博 多賀谷
Satoshi Motozuka
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Abstract

【課題】本発明は、本発明はメカノケミカル処理により表面処理され、複合材料の補強用繊維に用いることが可能な炭素繊維、および炭素繊維−樹脂複合材料を提供することを目的とする。
【解決手段】メカノケミカル処理容器に、前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、炭素繊維を0.001以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られた表面処理された炭素繊維、およびメカノケミカル処理容器に、前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、炭素繊維を0.001以上0.99以下、樹脂材料を0.01以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られた炭素繊維−樹脂複合材料を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、表面処理された炭素繊維および炭素繊維−樹脂複合材料に関する。
炭素繊維を複合材料の補強用繊維として用いる場合には、該炭素繊維とマトリックス樹脂との間の接着性を高め、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現し得るように、炭素繊維の表面について、酸化処理により親水性の官能基を付与する等の表面処理が行われている。
炭素繊維表面の酸化処理の方法としては、電解酸化法や薬液酸化法などの湿式処理法、或いは空気酸化法などの乾式処理法が利用されている。
湿式処理法による酸化法は、処理後の炭素繊維中に薬剤や電解質物質等が残存し、これに起因する品質低下の問題、及び電解液廃液の処理の問題があった。
乾式処理法による酸化法は、炭素繊維を酸化性の気体中で加熱処理するものであるために、処理後の炭素繊維の洗浄及び乾燥の必要がなく、工業的規模で行なう酸化法として適していることから多くの改良法が提案されており、例えばオゾンやプラズマを利用する気相酸化法が知られている。
オゾンを利用する気相酸化法は、加熱器を有するチャンバー内にオゾンを導入し、該チャンバー内で炭素繊維を加熱する方法である。しかし、オゾンが非常に分解し易く、特に高温になるほど分解が激しくなるためにチャンバー内での加熱温度を低温にする必要があり、炭素繊維の表面の酸化反応がきわめて遅くなるという問題があった。
またプラズマを利用する気相酸化法は、減圧下で放電を行なうものであるために、連続処理に付すことができず、工業的規模での実施は難しかった。
空気中にて炭素繊維を加熱処理する方法が特許文献1に示されているが、ここに示されている炭素繊維の処理方法は30分〜4時間というような長時間の加熱処理を施すことによって、重量減少率0.05%以上の炭素繊維を得るものである。このため、得られる炭素繊維の機械的強度が低下してしまうだけでなく、長時間の加熱処理を必要とする点から工業的規模での処理方法としては適さなかった。
炭素繊維やそれを構成する黒鉛と異物質の結合を促進する方法としてメカノケミカル法がある。特許文献2にはメカノケミカル的に黒鉛と熱可塑性樹脂をニーダー等の高せん断力を発生する装置にて結合させ、複合体の機械的強度を向上させた例が開示されている。特許文献3では炭素繊維と活性炭間の結合をメカノケミカル処理によって促し電気的特性を向上させた例が開示されている。
しかし、特許文献2においては、黒鉛を用いており、炭素繊維について言及されていない。また、高せん断力を発生する装置を用いているため、仮に炭素繊維を処理すれば、炭素繊維は折損し、複合材料の強度は大幅に低下してしまう。一方、特許文献3においては、電気二重層キャパシタを用途としているため、所定のBET比表面積等になるまでメカノケミカル処理を行っており、この場合も炭素繊維が折損している。すなわち、メカノケミカル法により表面を処理した炭素繊維において、複合材料の補強用繊維に用いることが可能な炭素繊維の報告はこれまでなかった。
特公昭45−1287号公報 特開平07−300363号公報 特開2009−272454号公報
上記従来技術の問題に鑑み、本発明はメカノケミカル処理により表面処理され、複合材料の補強用繊維に用いることが可能な炭素繊維を提供することにある。
本発明は、メカノケミカル処理容器に、前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、炭素繊維を0.001以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られた表面処理された炭素繊維を提供する。
本発明は、炭素繊維―樹脂複合材料の補強用繊維として用いた場合に、該炭素繊維と樹脂材料との間の接着性に優れ、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することができる炭素繊維を提供することができる。
本発明の実施例1に係る炭素繊維―樹脂複合材料の炭素繊維についてのXPSスペクトル 本発明の実施例1に係る炭素繊維―樹脂複合材料の炭素繊維についての赤外吸収スペクトル 本発明の実施例1に係る炭素繊維―樹脂複合材料の炭素繊維についての処理前後の炭素繊維のSEM写真 本発明の実施例1に係る炭素繊維―樹脂複合材料、および比較試料の界面せん断応力 本発明の実施例2に係る炭素繊維についてのXPSスペクトル
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
[第1の実施形態]
本実施形態では、本発明の表面処理された炭素繊維について説明する。
本発明の表面処理された炭素繊維は、メカノケミカル処理容器に、前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、炭素繊維を0.001以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られるものである。
本発明は、炭素繊維にメカノケミカル処理を行うことによって、表面処理を行うものである。
係る表面処理された炭素繊維を樹脂材料(高分子材料)との複合材料の補強用繊維として用いた場合、該炭素繊維とマトリックス樹脂との間の接着性を高め、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になる。
ここで、メカノケミカル処理とは、炭素繊維に圧縮力や摩擦力などの機械的エネルギーを加えることによって、周囲の物質との相互作用をおこさせる処理法である。メカノケミカル処理の具体的手段としては、特に限定されるものではなく、ミル、粉体を対象にした機械的複合化装置を用いることができ、具体的には、例えばビーズミル、遊星式、転動式、振動式のボールミルや、ロッキングミル、タワーミル、メカノフュージョン、ジェットミル、ハイブリダイザー、ヘンシェルミキサー、ホモミキサー等が挙げられる。中でも球状媒体を用いる機械的複合装置が好ましく、ビーズミル、遊星式、転動式、振動式のボールミルや、ロッキングミル、タワーミル等がより好ましく用いられる。
メカノケミカル処理の際に用いるミル等のメカノケミカル処理容器(以下、「処理容器」とも記載する)については、その材質は限定されるものではないが、例えば金属または金属酸化物製のものであることが好ましい。これは、メカノケミカル処理を行う際に、上記のような材料でできていると、炭素繊維に十分な機械的エネルギーを付与することができるためである。また、金属または金属酸化物は炭素繊維の表面処理の原料、炭素繊維の表面反応の助触媒としての機能を有するため、これらの供給源として働くためである。これは、メカノケミカル処理の際、炭素繊維と処理容器との磨耗により、処理容器の内壁の物質が炭素繊維に供給されたり、球状媒体を用いたメカノケミカル処理の場合には、処理容器と球状媒体の衝突により処理容器内壁の物質が炭素繊維に供給されたりするためである。
上記したメカノケミカル処理を行う装置として、球状媒体を使用しない装置を選択した場合には球状媒体を添加する必要はなく、その添加量を0とすることができる。
球状媒体を使用する装置を選択した場合、球状媒体の材質については限定されるものではなく、処理容器の大きさや材質により選択することができるが、球状媒体としては金属または金属酸化物のものを用いることが好ましい。これは、係る材料を選択することにより、メカノケミカル処理を行う際、炭素繊維に十分な機械的エネルギーを付与することができるためである。また、上記の様に金属または金属酸化物は炭素繊維の表面処理の原料、炭素繊維の表面反応の助触媒としての機能を有しているため、これらの供給源として働くためである。
そして、球状媒体の添加量としては、メカノケミカル処理容器の体積1に対して0より大きく0.99以下の体積比になるように球状媒体処理容器に投入することが好ましく、特に0より大きく0.5以下の体積比になるように処理容器に投入することがより好ましい。
これは、球状媒体の投入量が係る範囲であると、メカノケミカル処理を行った際に炭素繊維に対して十分な機械的エネルギーを付加することができるためである。また、上記のように球状媒体は、炭素繊維の表面処理の原料の供給源としての機能および/または炭素繊維の表面反応の助触媒としての効果も有しており、上記範囲の量を添加することにより、メカノケミカル処理の際、球状媒体同士、球状媒体と処理容器(の内壁)とが衝突し、その一部を炭素繊維の表面に供給することが可能になる。なお、ここでいうメカノケミカル処理容器の体積とは、炭素繊維、球状媒体等の試料を投入する部分の体積(内容積)を意味している。また、用いる球状媒体のサイズについては特に限定されるものではなく、処理容器のサイズ等に応じて選択することができる。
ここで、メカノケミカル処理を行う前の炭素繊維としては、繊維状の物であればよく、その製造方法やサイズは限定されるものではないが、アスペクト比が1以上400以下であることが好ましい。これは、アスペクト比が係る範囲を充足することにより、メカノケミカル処理後に、炭素繊維を樹脂材料(高分子材料)の補強用繊維として用いた場合に、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することができる、すなわち、十分な強度を有する炭素繊維−樹脂複合材料とすることができるためである。アスペクト比は炭素繊維−樹脂複合材料とした際の強度の観点から、10以上400以下であることがより好ましい。
炭素繊維をメカノケミカル処理する際の処理容器への投入量(添加量)は、上記のように処理容器の体積(内容積)を1とした場合に、炭素繊維の体積比が0.001以上0.99以下になるように投入して行う。これは、係る添加量の範囲であれば、生産性を高めつつもメカノケミカル処理を行う際、処理容器に投入した炭素繊維について均一に表面処理を施せるためである。
なお、球状媒体を添加する場合、炭素繊維と球状媒体の投入量の合計は、メカノケミカル処理容器の体積1に対して、その投入量の合計が1以下になるように添加すればよいが、 0.8以下になるように添加することがより好ましい。
メカノケミカル処理を行う際の処理容器内の雰囲気については限定されるものではなく、特に置換することなく、大気雰囲気で行うこともできる。また、アルゴン、ヘリウム等の希ガスや、二酸化炭素や窒素等を1種以上含むガスにより置換して行うこともできる。
特に、本発明の表面処理された炭素繊維は後述するように、その表面に親水性の官能基を有していることが好ましい。このため、親水性の官能基の供給源となりうる成分を含有する気体により置換してからメカノケミカル処理を行うことが好ましい。親水性の官能基としては特に限定されるものではないが、例えば、−OH基、−NH基、−NH基、−COOH基等が挙げられ、これらの供給源となりうる成分としては、例えばHOや、N、CO、O等の成分を含むガスが挙げられる。これらのガスがメカノケミカル処理の間に他の成分や炭素繊維表面と反応することによって親水性の官能基を炭素繊維表面に形成することができる。処理容器内をガスで置換する場合、そのガス種は1種である必要はなく、2種以上含むガスにより処理容器内を置換してメカノケミカル処理に供することもできる。
以上説明してきた条件によりメカノケミカル処理を行うことにより、炭素繊維表面の表面処理を行うことができる。なお、メカノケミカル処理を行う際のメカノケミカル処理装置の運転条件については、用いる装置やスケール等によって選択することができ、限定されるものではないが、炭素繊維が折損しない程度の運転条件とすることが好ましい。特に、樹脂材料(高分子材料)との複合材料の補強用繊維として用いる場合、メカノケミカル処理後における炭素繊維のアスペクト比が1以上400以下であるように運転条件を選択することが好ましく、メカノケミカル処理後における炭素繊維のアスペクト比が10以上400以下であるように運転条件を選択することがより好ましい。
表面処理された、すなわち、メカノケミカル処理後における炭素繊維については、上記の様に炭素繊維のアスペクト比は1以上400以下であって、該炭素繊維(表面処理された炭素繊維)の最表面には、炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子を有することが好ましい。これは、メカノケミカル処理により、炭素繊維の表面に炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子を付加することによって、係る炭素繊維を樹脂材料(高分子材料)との複合材料の補強用繊維として用いた場合に、炭素繊維と樹脂との間の接着力を高めることができるためである。
この場合の炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子とは、例えば、メカノケミカル処理の際に用いた処理容器の内壁や、容器中の雰囲気ガス成分に由来する原子が挙げられる。また、金属または金属酸化物の球状媒体由来の原子が挙げられる。
また、前記表面処理された炭素繊維は、その長軸側面および/または端面(炭素繊維表面)に、親水性の官能基および/または金属イオンが物理吸着および/または化学吸着(吸着)していることが好ましい。
ここでいう長軸側面とは炭素繊維の長さ方向に平行な面を意味しており、端面とは炭素繊維の両端部の面を意味している。
このように親水性の官能基や金属イオンが炭素繊維表面の所定の位置に配置されることにより、係る炭素繊維を樹脂材料(高分子材料)との複合材料の補強用繊維として用いた場合、該炭素繊維と樹脂材料との間の接着性をより高め、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になるため好ましい。
ここでいう、親水性の官能基とは、親水性を示す官能基であれば特に限定されるものではないが、例えば、−OH基、−NH基、−NH基、−COOH基等が挙げられる。その供給源としては、上記した容器中の雰囲気ガスや、球状媒体、処理容器の内壁などが挙げられる。球状媒体や、処理容器を由来とする親水性の官能基としては、例えばその表面に付着した水分等から炭素繊維表面に形成される−COOH基や−OH基などが挙げられる。また、金属イオンの供給源としては、球状媒体、処理容器の内壁などが挙げられる。
そして、表面処理された炭素繊維は、XPSにおけるO1s由来の531eVのピークと、C1s由来の285eVのピークとを光イオン化断面積で補正した積分面積比(O1s由来のピークの積分面積/C1s由来のピークの積分面積)が0.01以上1.00以下であることが好ましい。
係る規定を満たすことによって、炭素繊維がその表面に所定量の酸素含有成分を有していることを意味しており、係る炭素繊維を樹脂材料(高分子材料)の補強用繊維として用いた場合、該炭素繊維と樹脂材料(マトリックス樹脂)との間の接着性をより高めることができる。このため、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になるため好ましい。
さらに、表面処理された炭素繊維は赤外吸収スペクトルにおいて、親水性の官能基に対応する1つ以上の特性吸収帯を有することが好ましい。これは表面処理された炭素繊維が、赤外吸収スペクトルにおいて、親水性の官能基に対応する特性吸収帯を有することが確認できる場合、炭素繊維の表面に親水性の官能基を有していることとなる。このため、係る炭素繊維を樹脂材料(高分子材料)の補強用繊維として用いた場合、該炭素繊維と樹脂材料(マトリックス樹脂)との間の接着性をより高めることができ、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になるため好ましい。
[第2の実施形態]
本実施形態では、本発明の炭素繊維−樹脂複合材料について説明する。
本発明の炭素繊維−樹脂複合材料は、メカノケミカル処理容器に、前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、炭素繊維を0.001以上0.99以下、樹脂材料を0.01以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られるものである。
本実施形態の炭素繊維−樹脂複合材料は、第1の実施形態に説明した表面処理された炭素繊維を得る際に、さらに樹脂材料(高分子材料)を添加しておくことにより、炭素繊維の表面処理、および炭素繊維と樹脂材料との複合化、を同時に行うものである。
得られた炭素繊維−樹脂複合材料は炭素繊維と樹脂材料とが複合化したものであり、炭素繊維については第1の実施形態で説明したように表面処理がなされているため樹脂材料との間での接着性が高く、係る複合材料においては、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になる。
ここで、メカノケミカル処理については、第1の実施形態で説明したとおりであり、その具体的手段としては、特に限定されるものではなく、ミル、粉体を対象にした機械的複合化装置を用いることができ、具体的には、ビーズミル、遊星式、転動式、振動式のボールミルや、ロッキングミル、タワーミル、メカノフュージョン、ジェットミル、ハイブリダイザー、ヘンシェルミキサー、ホモミキサー等が挙げられる。中でも球状媒体を用いる機械的複合装置が好ましく、ビーズミル、遊星式、転動式、振動式のボールミルや、ロッキングミル、タワーミル等がより好ましく用いられる。
メカノケミカル処理の際に用いるミル等の処理容器、球状媒体についても第1の実施形態で説明したものと同様の物を用いることができる。球状媒体については、第1の実施形態で説明した様にメカノケミカル処理に用いる機械的複合化装置の種類により添加の有無を選択することができる。
メカノケミカル処理に球状媒体を添加する場合、その添加量としては、メカノケミカル処理容器の体積1に対して0より大きく0.99以下の体積比になるように処理容器に投入し、メカノケミカル処理に供することが好ましく、特に0より大きく0.5以下の体積比になるように処理容器に投入することがより好ましい。
これは、球状媒体の投入量が係る範囲であると、メカノケミカル処理を行った際に炭素繊維、樹脂材料に対して十分な機械的エネルギーを付加することができるためである。なお、ここでいうメカノケミカル処理容器の体積とは、炭素繊維、球状媒体等の試料を投入する部分の体積(内容積)を意味している。また、本実施形態の場合でも、球状媒体は、炭素繊維の表面処理の原料および/または炭素繊維の表面反応の助触媒としての機能も有しており、上記範囲の量を添加することにより、メカノケミカル処理の際、球状媒体同士、球状媒体と処理容器(の内壁)とが衝突し、その一部を炭素繊維の表面に供給することが可能になる。球状媒体のサイズについては特に限定されるものではなく、処理容器のサイズ等に応じて選択することができる。
ここで、メカノケミカル処理を行う前の炭素繊維としては、繊維状の物であればよく、その製造方法やサイズは限定されるものではないが、アスペクト比が1以上400以下であることが好ましい。これは、アスペクト比が係る範囲を充足することにより、メカノケミカル処理を行い、炭素繊維の表面処理、及び樹脂材料と複合化した場合に十分な強度を有する炭素繊維−樹脂複合材料とすることができるためである。アスペクト比は炭素繊維−樹脂複合材料とした際の強度の観点から、10以上400以下であることがより好ましい。
炭素繊維をメカノケミカル処理する際の容器への投入量(添加量)は、上記のように処理容器の体積を1とした場合に、炭素繊維の体積比が0.001以上、0.99以下になるようにする。これは、係る投入量の範囲であれば、生産性を高めつつもメカノケミカル処理を行う際、処理容器に投入した炭素繊維について均一に表面処理、及び樹脂材料との複合化を施せるためである。
メカノケミカル処理を行う際に処理容器に投入する樹脂材料については特に限定されるものではなく、炭素繊維と複合化したい樹脂材料を選択して投入すればよい。例えばポリプロピレンやポリカーボネート等を用いることができる。用いる樹脂材料は1種類に限定されるものではなく2種類以上の樹脂材料を処理容器に投入して用いることもできる。
また、樹脂材料の処理容器への投入量については、上記のように処理容器の体積1に対して、0.01以上0.99以下の体積比となるように投入する。係る範囲にすることによって、炭素繊維表面に所定量の樹脂材料を化学結合によって付着させることができる。
なお、炭素繊維、樹脂材料、場合によっては添加される球状媒体の投入量の合計としては、メカノケミカル処理容器の体積1に対して、その投入量の合計が1以下になるように添加すればよいが、0.8以下になるように添加することがより好ましい。
メカノケミカル処理を行う際の処理容器内の雰囲気については限定されるものではなく、特に置換することなく、大気雰囲気で行うこともできる。また、アルゴン、ヘリウム等の希ガスや、二酸化炭素や窒素等を1種以上含むガスにより置換して行うこともできる。
特に、本発明の炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維、すなわち、メカノケミカル処理を行った後の炭素繊維は後述するように、その表面に親水性の官能基を有していることが好ましい。このため、親水性の官能基の供給源となりうる成分を含有する気体により置換してからメカノケミカル処理を行うことが好ましい。親水性の官能基としては特に限定されるものではないが、例えば、−OH基、−NH基、−NH基、−COOH基等が挙げられ、これらの供給源となりうる成分としては、例えばHOや、N、CO、O等の成分を含むガスが挙げられる。これらのガスがメカノケミカル処理の間に他の成分や炭素繊維表面と反応することによって親水性の官能基を炭素繊維表面に形成することができる。処理容器内をガスで置換する場合、そのガス種は1種である必要はなく、2種以上含むガスにより処理容器内を置換してメカノケミカル処理に供することもできる。
以上説明してきた条件によりメカノケミカル処理を行うことにより、炭素繊維表面の表面処理を行い、あわせて、樹脂材料と複合化した炭素繊維−樹脂複合材料とすることができる。なお、メカノケミカル処理を行う際のメカノケミカル処理装置の運転条件については、用いる装置やスケール等によって選択することができ、限定されるものではないが、炭素繊維が折損しない程度の運転条件とすることが好ましい。メカノケミカル処理により得られる炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維のアスペクト比が1以上400以下であるように運転条件を選択することが好ましい。特に、メカノケミカル処理により得られる炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維のアスペクト比は炭素繊維−樹脂複合材料とした際の強度の観点から、10以上400以下になる様に運転条件を選択することがより好ましい。
メカノケミカル処理を行うことにより得られた炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維のアスペクト比は上記の様に1以上400以下であることが好ましく、該炭素繊維(メカノケミカル処理を行うことにより得られた炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維)の最表面には、炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子を有することが好ましい。これは、メカノケミカル処理により、炭素繊維の表面に炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子を付加することにより、炭素繊維と樹脂との間の接着力を高めることができるためである。
この場合の炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子とは、例えば、メカノケミカル処理の際に用いた処理容器の内壁や、金属または金属酸化物の球状媒体由来の成分が挙げられる。また、処理容器中の雰囲気ガス、樹脂材料に由来する原子が挙げられる。
前記炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維は、その長軸側面および/または端面(炭素繊維表面)に、親水性の官能基および/または金属イオンが物理吸着および/または化学吸着(吸着)していることが好ましい。
ここでいう長軸側面とは炭素繊維の長さ方向に平行な面を意味しており、端面とは炭素繊維の両端部の面を意味している。
このように親水性の官能基や金属イオンが炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維表面の所定の位置に配置されることにより、得られた炭素繊維―樹脂複合材料は、該炭素繊維と樹脂との間の接着性をより高め、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になるため好ましい。
ここでいう、親水性の官能基とは、親水性を示す官能基であれば特に限定されるものではないが、例えば、−OH基、−NH基、−NH基、−COOH基等が挙げられる。その供給源としては、上記した処理容器中の雰囲気ガスや、球状媒体、処理容器の内壁、原料として投入した樹脂材料(高分子材料)などが挙げられる。球状媒体や、処理容器を由来とする親水性の官能基としては、例えばその表面に付着した水分等から炭素繊維表面に形成される−COOH基や−OH基などが挙げられる。また、樹脂材料については、その構造中に親水性の官能基を有している場合、メカノケミカル処理の間に構造が切断され炭素繊維の表面に親水性の官能基を供給することができる。
そして、金属イオンについては、球状媒体、容器(処理容器)の内壁などがその供給源として挙げられる。
そして、前記炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維は、XPSにおけるO1s由来の531eVのピークと、C1s由来の285eVのピークとを光イオン化断面積で補正した積分面積比(O1s由来のピークの積分面積/C1s由来のピークの積分面積)が0.01以上1.00以下であることが好ましい。
係る規定を満たすことによって、炭素繊維がその表面に所定量の酸素含有成分を有していることを意味しており、得られた炭素繊維―樹脂複合材料は、該炭素繊維と樹脂との間の接着性がより高くなり、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になるため好ましい。
さらに、前記炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維は赤外吸収スペクトルにおいて、親水性の官能基に対応する1つ以上の特性吸収帯を有することが好ましい。これは、前記炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維が、赤外吸収スペクトルにおいて、親水性の官能基に対応する特性吸収帯を有することが確認できる場合、該炭素繊維の表面に親水性の官能基を有していることとなる。このため、得られた炭素繊維―樹脂複合材料は、該炭素繊維と樹脂との間の接着性がより高くなり、炭素繊維の有する力学的特性を十分に発現することが可能になるため好ましい。
メカノケミカル処理を行うことにより得られた本実施形態の炭素繊維―樹脂複合材料は、炭素繊維の表面を樹脂材料が被覆した構造を有していることが好ましい。
メカノケミカル処理を行う際に、炭素繊維と樹脂材料の添加比率を調整することにより、炭素繊維の表面に樹脂材料(高分子材料)が被覆層を形成した構造とすることができ、この場合、メカノケミカル処理のみによって樹脂材料による被覆層を有する炭素繊維−樹脂複合材料とできるため好ましい。
特に、上記の様に炭素繊維の表面を樹脂材料が被覆した構造を有している場合、樹脂材料による被覆層の膜厚は0.01nm以上10nm以下であることが好ましい。係る範囲を充足することによって、各種用途において、十分な強度の炭素繊維−樹脂複合材料とすることができる。
炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維と、樹脂材料との界面の化学結合は、樹脂材料、メカノケミカル処理を行う際の処理容器内の雰囲気ガス、及びメカノケミカル処理を行う処理容器の内壁の少なくとも1つ(以上)から供給される官能基に由来するものであることが好ましい。また、メカノケミカル処理を行う際に球状媒体を用いる場合には、さらに球状媒体から供給される官能基に由来するものであることが好ましい。すなわちこの場合、炭素繊維表面には炭素繊維由来の炭素以外の成分、官能基が付着しており、樹脂材料との接着性をより高めることが可能になる。
また、本実施形態で説明した炭素繊維−樹脂複合材料の界面せん断応力が、1MPa以上150MPa以下であることが好ましい。得られた炭素繊維−樹脂複合材料の界面せん断応力が係る範囲にあることによって、該複合材料において炭素繊維が樹脂材料と十分な接着強度をもっていることを示しており、本実施形態で説明した炭素繊維表面の表面処理の効果が得られていることを示している。
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は係る実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
炭素繊維(東レ株式会社製、品番:MLD−300)と樹脂材料(高分子材料)として66ナイロン(シグマアルドリッチ社製、商品名:Nylon 6/6)を遠心ボールミル(日新技研株式会社製、型番:NEV−MA−8)に添加して炭素繊維の表面処理を行った。処理条件として、ミルへの炭素繊維投入量は0.1g、66ナイロン投入量は3g、ボールはφ9.52mmの鋼球(SUJ−2製)を20個、回転数6.4rps、処理時間6hとした。この時、ミルの処理容器の内容積1に対する炭素繊維の投入量(体積比)は0.0015、球状媒体であるボールの投入量(体積比)は0.11、樹脂材料である66ナイロンの投入量(体積比)は0.037となっている。
得られた炭素繊維−樹脂複合材料をギ酸に浸漬し、炭素繊維と66ナイロンを分離し、得られた炭素繊維表面のXPS及び赤外分光測定、走査型電子顕微鏡観察を行った。結果をそれぞれ図1〜図3に示す。図1によれば、XPSにおけるO1S由来のピーク531eVとC1s由来のピーク285eVの光イオン化断面積で補正した積分面積比は0.53であった。
図2には、上記処理を行った炭素繊維の赤外吸収スペクトルを示す。また、比較のため、原料である未処理炭素繊維、66ナイロンの赤外吸収スペクトルをあわせて示す。これによれば上記処理後の炭素繊維には、親水性官能基であるOH基(3260cm−1)、NH基(1700cm−1)の特性吸収帯が確認された。
得られた炭素繊維表面の走査型電子顕微鏡写真を図3に示す。炭素繊維の平均長さは処理前において137μm、処理後において130μmであり、炭素繊維は処理によって折損することなく、補強用繊維として十分な繊維長を保持していることが確認できた。
得られた炭素繊維−樹脂複合材料について界面せん断応力を測定した結果を図4に示す。
また、図4には比較のため、表面処理を行っていない炭素繊維を用いて炭素繊維−樹脂複合材料とした試料についての界面せん断応力を測定、算出した結果もあわせて示す。図4中では比較試料として記載している。炭素繊維、樹脂材料としては、本実施例のメカノケミカル処理前の物を用い、炭素繊維、樹脂材料の混合比率についても本実施例と同じになる様に行っている。この場合、界面せん断応力は38.3MPaであった。
このことから、本発明の炭素繊維−樹脂複合材料においては、炭素繊維とマトリックス樹脂との接着強度が向上していることが確認できた。
図2から分かる様に、未処理炭素繊維においては、赤外線分光分析においてナイロンに起因するピークが認められないのに対し、メカノケミカル処理を施した炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維においては、ナイロンに起因するピークが認められた。このことから、メカノケミカル処理を行うことによって、炭素繊維と樹脂の界面に化学結合をもって樹脂材料が被覆固定されていることを確認した。
また、樹脂材料と炭素繊維とに分離する際、ギ酸に浸漬してから、3時間要したことから、ギ酸に対しても安定な樹脂材料が被覆されていることを確認できた。
[実施例2]
炭素繊維(東レ株式会社製、品番:MLD−300)を二酸化炭素雰囲気中で遠心ボールミル(日新技研株式会社製、型番:NEV−MA−8)で表面処理を行った。処理条件として、ミルへの炭素繊維投入量は0.2g、ボールはφ9.52mmの鋼球(SUJ−2製)を20個、回転数6.4rps、二酸化炭素圧力1.5atm、処理時間3hとした。この時、ミルの処理容器の内容積1に対する炭素繊維の投入量(体積比)は0.0015、球状媒体であるボールの投入量(体積比)は0.11となっている。
得られた炭素繊維表面のXPS測定結果を図5に示す。図5によると、XPSにおけるO1S由来のピーク531eVとC1s由来のピーク285eVの光イオン化断面積で補正した積分面積比は0.85であることが確認できた。

Claims (13)

  1. メカノケミカル処理容器に、
    前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、
    炭素繊維を0.001以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られた表面処理された炭素繊維。
  2. 前記表面処理された炭素繊維のアスペクト比は1以上400以下であって、
    該炭素繊維の最表面には、炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子を有する、請求項1に記載の表面処理された炭素繊維。
  3. 前記表面処理された炭素繊維は、
    その長軸側面および/または端面に、親水性の官能基および/または金属イオンが物理吸着および/または化学吸着している、請求項1または2に記載の表面処理された炭素繊維。
  4. XPSにおけるO1s由来の531eVのピークと、C1s由来の285eVのピークとを光イオン化断面積で補正した積分面積比が0.01以上1.00以下である請求項1乃至3いずれか一項に記載の表面処理された炭素繊維。
  5. 赤外吸収スペクトルにおいて、親水性官能基に対応する1つ以上の特性吸収帯を有する請求項1乃至4いずれか一項に記載の表面処理された炭素繊維。
  6. メカノケミカル処理容器に、
    前記メカノケミカル処理容器の体積1に対して、
    炭素繊維を0.001以上0.99以下、
    樹脂材料を0.01以上0.99以下、の体積比になるよう投入し、メカノケミカル処理することにより得られた炭素繊維−樹脂複合材料。
  7. 前記炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維のアスペクト比は1以上400以下であって、
    該炭素繊維の最表面には、炭素繊維自身由来の炭素原子と異なる原子を有する、請求項6に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
  8. 前記炭素繊維―樹脂複合材料を構成する炭素繊維は、
    その長軸側面および/または端面に、親水性の官能基および/または金属イオンが物理吸着および/または化学吸着している、請求項6または7に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
  9. 前記炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維の、XPSにおけるO1s由来の531eVのピークと、C1s由来の285eVのピークとを光イオン化断面積で補正した積分面積比が0.01以上1.00以下である請求項6乃至8いずれか一項に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
  10. 前記炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維が、赤外吸収スペクトルにおいて、親水性官能基に対応する1つ以上の特性吸収帯を有する請求項6乃至9いずれか一項に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
  11. 前記炭素繊維―樹脂複合材料は、炭素繊維の表面を樹脂材料が被覆した構造を有しており、
    前記樹脂材料による被覆層の膜厚が0.01nm以上10nm以下である請求項6乃至10いずれか一項に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
  12. 前記炭素繊維−樹脂複合材料を構成する炭素繊維と、樹脂材料との界面の化学結合は、
    樹脂材料、メカノケミカル処理容器内の雰囲気ガス、及びメカノケミカル処理容器の内壁の少なくとも1つから供給される官能基に由来するものであることを特徴とする請求項6乃至11のいずれか一項に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
  13. 界面せん断応力が、1MPa以上150MPa以下である請求項6乃至12のいずれか一項に記載の炭素繊維−樹脂複合材料。
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