JP2013231207A - Sealing fixture of cylinder block plating apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、シリンダブロックのシリンダにおけるシリンダ内周面の一端部をシールして処理液を循環させ、シリンダ内周面をめっき前処理またはめっき処理するためのシリンダブロックめっき処理装置のシール治具に関する。 The present invention relates to a sealing jig for a cylinder block plating apparatus for sealing one end of a cylinder inner peripheral surface in a cylinder of a cylinder block to circulate a processing liquid and pre-plating or plating the cylinder inner peripheral surface. .
従来から、シリンダブロックのシリンダにおけるシリンダ内周面の一端部(クランクケース面側端部)と他端部(シリンダヘッド面側端部)とをシールして処理液を循環させ、シリンダ内周面にめっき処理するシリンダブロックめっき処理装置が知られている。 Conventionally, one end (crankcase surface side end) and the other end (cylinder head surface side end) of the cylinder inner peripheral surface of the cylinder of the cylinder block are sealed to circulate the processing liquid, and the cylinder inner peripheral surface There is known a cylinder block plating apparatus for performing plating.
このうち、特許文献1には、電極の上部に、電極よりも大径のシール治具が取り付けられ、このシール治具によりシリンダ内周面の一端部がシールされるものが開示されている。また、特許文献2には、圧縮空気により膨張可能なシール部材を備えたシール治具が電極の上部に設置され、このシール治具によりシリンダ内周面の一端部がシールされるものが開示されている。
Among these,
ところが、上述の特許文献1及び2に記載のシール治具は、電極の上部に設置されたものであるため、シリンダ内周面に電極を挿入する際に、シール治具がシリンダ内周面に接触してしまう恐れがある。めっき前処理によって例えば電解エッチング処理されたシリンダ内周面にシール治具が万一接触して、この電解エッチング処理部分に損傷が生じた場合には、その後のめっき処理によるめっき層の密着性が損なわれる恐れがある。
However, since the sealing jigs described in
また、特許文献1及び2に記載のシール治具は、電極の上部に設置されたものであるため、めっき前処理工程とめっき処理工程とで電極等を交換する場合に、シール治具も同時に交換されることになる。すると、めっき前処理工程とめっき処理工程とでシール治具によるシール位置が異なる場合が生じ、例えば電解エッチング処理がなされてない部分にめっき層が形成されて、この場合にも、めっき層の密着性が低下してしまう恐れがある。
Moreover, since the sealing jig | tool of
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、シリンダ内周面の一端部側へ至る空間が狭隘な場合にもこのシリンダ内周面の一端部を確実にシールできると共に、シリンダ内周面への接触を回避できるシリンダブロックめっき処理装置のシール治具を提供することにある。 The object of the present invention has been made in consideration of the above-mentioned circumstances, and can securely seal one end of the cylinder inner peripheral surface even when the space to one end of the cylinder inner peripheral surface is narrow. Another object of the present invention is to provide a sealing jig for a cylinder block plating apparatus capable of avoiding contact with the cylinder inner peripheral surface.
本発明は、シリンダブロックにおけるシリンダのシリンダ内周面に処理液を導いてこのシリンダ内周面をめっき前処理またはめっき処理するために、前記シリンダ内周面の一端部をシールするシリンダブロックめっき処理装置のシール治具において、メインプレートとサブプレートが折り曲げ可能に配置された折曲げプレート部と、この折曲げプレート部に積層して設けられ、周方向に配設された複数の拡径プレートが前記折曲げプレート部に対し移動することで、拡径または縮径可能に構成された拡径プレート部と、この拡径プレート部の少なくとも外周に装着されて前記シリンダ内周面に当接可能に設けられ、且つ弾性材料にて構成されたシール部材と、を有することを特徴とするものである。 The present invention provides a cylinder block plating process for sealing one end of the cylinder inner peripheral surface in order to introduce a treatment liquid to the cylinder inner peripheral surface of the cylinder in the cylinder block and to perform pre-plating or plating treatment on the cylinder inner peripheral surface. In the sealing jig of the apparatus, a bending plate portion in which a main plate and a sub plate are foldably arranged, and a plurality of diameter-enlarged plates arranged in a circumferential direction and stacked on the bending plate portion are provided. By moving with respect to the bending plate part, the diameter-enlarging plate part configured to be able to be expanded or reduced in diameter, and mounted on at least the outer periphery of the diameter-enlarging plate part so as to be able to contact the inner peripheral surface of the cylinder And a sealing member made of an elastic material.
本発明によれば、シリンダ内周面の一端部側へ至る空間が狭隘な場合にも、折曲げプレート部によりシール治具を折り曲げることで、このシール治具を上記狭隘な空間を通過してシリンダ内周面の一端部へ導くことができる。そして、この位置で折曲げプレート部によりシール治具を平坦状態に戻し、拡径プレート部を拡径させてシール部材をシリンダ内周面の一端部に当接することで、この一端部を確実にシールできる。また、シリンダ内周面で囲まれた空間内をシール治具が通過しないので、シール治具がシリンダ内周面に接触することを回避できる。 According to the present invention, even when the space to the one end portion of the cylinder inner peripheral surface is narrow, the sealing jig passes through the narrow space by folding the sealing jig with the folding plate portion. It can guide to one end of the cylinder inner peripheral surface. At this position, the sealing jig is returned to the flat state by the bent plate portion, the diameter expanding plate portion is expanded, and the sealing member is brought into contact with one end portion of the inner peripheral surface of the cylinder, so that the one end portion is securely attached. Can be sealed. Further, since the sealing jig does not pass through the space surrounded by the cylinder inner circumferential surface, it is possible to avoid the sealing jig from contacting the cylinder inner circumferential surface.
以下、本発明を実施するための実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係るシリンダブロックめっき処理装置のシール治具における一実施形態がシリンダブロックの各シリンダにおけるシリンダ内周面の一端部をシールする状況を示す側断面図である。図2は、図1のシール治具を示し、(A)が拡径プレート部の縮径時の斜視図、(B)が拡径プレート部の拡径時の斜視図である。図3は、図1のシール治具を示し、折曲げプレート部による折り曲げ時を示す斜視図である。
Embodiments for carrying out the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a side sectional view showing a state in which one embodiment of a sealing jig of a cylinder block plating apparatus according to the present invention seals one end portion of a cylinder inner peripheral surface in each cylinder of a cylinder block. 2A and 2B show the sealing jig of FIG. 1, where FIG. 2A is a perspective view when the diameter-expanding plate portion is contracted, and FIG. 2B is a perspective view when the diameter-expanding plate portion is expanded. FIG. 3 is a perspective view showing the sealing jig of FIG. 1 and being bent by the bending plate portion.
図1に示すように、エンジンにおけるシリンダブロック1のめっき処理装置20は、多気筒シリンダブロック1の各シリンダ2におけるシリンダ内周面3の一端部(即ちクランクケース面6側の端部)4をシール治具21にてシールし、他端部(即ちシリンダヘッド面7側の端部)5を例えば板形状のシールシート22でシールし、シリンダ内周面3に処理液(めっき前処理液、めっき処理液)を導き、このシリンダ内周面3に対向配置された電極23の作用でシリンダ内周面3を高速でめっき前処理またはめっき処理するものである。これにより、シリンダ内周面3にめっき層(不図示)が形成されてシリンダ内周面3の耐摩耗性が向上する。
As shown in FIG. 1, a
つまり、めっき前処理工程では、薬液タンク24内のめっき前処理液が送液ポンプ25により、電極23とシリンダ内周面3との間の隙間流路26を図1の下方から上方へ向かって流れ、筒形状の前記電極23の電極内流路27を、矢印Aの如く下方へ向かって流れて薬液タンク24に至り、この経路を循環する。この間に、電源28により、シリンダブロック1がプラス極、電極23がマイナス極になるように電圧が印加されて、各シリンダ2のシリンダ内周面3にめっき前処理(例えば電解エッチング処理、陽極酸化処理)がなされる。
That is, in the plating pretreatment process, the plating pretreatment liquid in the
めっき処理工程では、薬液タンク24内のめっき処理液が送液ポンプ29の作用で、電極23の電極内流路27内を図1の下方から上方へ向かって流れ、矢印Bの如く、電極23とシリンダ内周面3との間の隙間流路26内へ流入して、この隙間流路26内を上方から下方へ向かって流れて薬液タンク24に至り、この経路を循環する。この間に、電源28により、電極23がプラス極、シリンダブロック1がマイナス極となるように電圧が印加されて、各シリンダ2のシリンダ内周面3にめっき処理がなされてめっき層が形成される。
In the plating process, the plating solution in the
ところで、シリンダブロック1のクランクケース面6側には、クランク軸受面9を備えた複数のクランクジャーナル10が、クランクケース面6とシリンダ内周面3の一端部4との間に一体成形されている。これらのクランクジャーナル10は、各シリンダ2の内側(シリンダ2の中心軸O側)へ張り出して形成されて、各クランクジャーナル10間の空間11の距離Lが、シリンダ2の直径Sよりも小さく設定されている。
Meanwhile, on the
さて、前記シール治具21は、シリンダブロック1の各シリンダ2におけるシリンダ内周面3の一端部4をシールするものであり、図2及び図3に示すように、折曲げプレート部30、拡径プレート部31、駆動部材32及びシール部材33を有して、電極23とは別体に構成される。
Now, the
このシール治具21は、4分割される拡径プレート部31の上に、2分割される折曲げプレート部30が配置された2層構造に構成され、拡径機能と折曲げ機能を備える。拡径機能は、拡径プレート部31が行い、図2(A)及び(B)に示すように、シール治具21を半径方向に拡径または縮径する機能である。シール治具21を拡径することによって、シリンダ2におけるシリンダ内周面3の一端部4をシールすることが可能になる。
The
また、折曲げ機能は主に折曲げプレート部30が行い、図3に示すように、シール治具21を側面視でL字形状に折り曲げる機能である。これにより、図1及び図4に示すように、シリンダ2のシリンダ内周面3の一端部4側へシリンダ内周面3の外側から至る空間(つまりクランクジャーナル10間の空間11)が狭隘な場合にも、折り曲げられた状態のシール治具21を、空間11内を通過させてシリンダ内周面3の一端部4へ導くことが可能になる。
Further, the bending function is mainly performed by the bending
前記折曲げプレート部30は、図5〜図7及び図9(特に図5及び図9)に示すように、膨出部34Aを備えるメインプレート34と、膨出部34Aに係合する凹部35Aを備えるサブプレート35とが折り曲げ可能に分離して配置される。メインプレート34には、膨出部34Aを含む部分に雌ねじ36が形成される。また、メインプレート34及びサブプレート35にはガイド溝37が、雌ねじ36を中心に放射状に形成されている。更に、メインプレート34及びサブプレート35の接合面で膨出部34A及び凹部35Aの両側にピン嵌合穴38が形成されている。
As shown in FIG. 5 to FIG. 7 and FIG. 9 (particularly FIG. 5 and FIG. 9), the bending
また、メインプレート34及びサブプレート35の両側面には、メインプレート34とサブプレート35との接合面を挟んでピン挿入穴39が形成されている。これらのピン挿入穴39に姿勢調整治具40のピン41が挿入される。これにより、折曲げプレート部30は、折り曲げ可能な状態から平坦状態に姿勢が保持されると共に、メインプレート34とサブプレート35とが一体化される。
Further, pin insertion holes 39 are formed on both side surfaces of the
メインプレート34の雌ねじ36に、図7及び図8に示すように、前記駆動部材32の雄ねじ42が螺合されて、駆動部材32は軸方向に移動可能に設けられる。この駆動部材32の軸方向の先端側に、先細りで略円錐形状のドライブ側テーパ43が形成される。また、駆動部材32の軸方向基端側に、工具嵌合穴45を備えた固定ボルト44が締付固定されている。更に、駆動部材32の軸方向略中央位置に当接フランジ46が、半径方向外方へ突設されている。
As shown in FIGS. 7 and 8, the
固定ボルト44の工具嵌合穴45に例えば6角レンチなどの専用の工具65(図14参照)が嵌合されて駆動部材32が回転されることにより、雄ねじ42とメインプレート34の雌ねじ36との作用で駆動部材32は軸方向に移動し、当接フランジ46が折曲げプレート部30のメインプレート34の天面に当接することで、その先端側への移動が規制される。
A dedicated tool 65 (see FIG. 14) such as a hexagon wrench is fitted into the tool
前記拡径プレート部31は、図10に示す拡径プレート47が、図11及び図12に示すように周方向に複数枚(本実施形態では4枚)配設されて、全体として円盤形状に構成されたものである。各拡径プレート47は、半径方向略中央位置にボルト結合穴48が形成される。そして、図5及び図6に示す結合用ボルト49が、折曲げプレート部30のガイド溝37を挿通して各拡径プレート47のボルト結合穴48に螺合されて、各拡径プレート47を折曲げプレート部30に結合する。更に、結合用ボルト49が折曲げプレート部30のガイド溝37を挿通することで、各拡径プレート47はガイド溝37に沿って折曲げプレート部30に対し移動し、この結果、拡径プレート部31は拡径または縮径可能に構成される。拡径プレート部31の縮径状態を図2(A)及び図11に、拡径状態を図2(B)及び図12にそれぞれ示す。
As shown in FIGS. 11 and 12, a plurality of (in the present embodiment, four in the present embodiment) circumferentially extending
拡径プレート部31の各拡径プレート47には、図10に示すように、半径方向内側(中心側)位置にドリブン側テーパ50が形成される。このドリブン側テーパ50は、拡径プレート47の底面へ向かって先細りの湾曲面に形成され、拡径プレート部31における4枚の拡径プレート47のドリブン側テーパ50が連続することで、図8(B)及び図11(A)に示すように略円錐形状に構成される。
As shown in FIG. 10, a driven
前述の如く駆動部材32が回転され、この駆動部材32の雄ねじ42と折曲げプレート部30のメインプレート34の雌ねじ36との作用で、駆動部材32が軸方向先端側へ移動したとき、図8(A)に示すように、この駆動部材32のドライブ側テーパ43が拡径プレート47のドリブン側テーパ50を押圧する。これにより、図2(B)及び図5に示すように、拡径プレート47はその結合用ボルト49が折曲げプレート部30のガイド溝37に沿って移動することで半径方向外方へ移動し、拡径プレート部31が拡径する。この拡径プレート部31の半径の拡径量Δr(図8)は、駆動部材32の先端側への移動が当接フランジ46によって規制されることで略一定になる。
When the
また、拡径プレート部31の各拡径プレート47には、図10に示すように、外周側の一端に重合片51が突設され、反対側の他端に窪み部52が形成される。拡径プレート47が互いに隣接して拡径プレート部31を構成するとき(図11、図12参照)、拡径プレート47の重合片51は、拡径プレート部31の縮径時(図11)においても拡径時(図12)においても、隣接する拡径プレート47の窪み部52に重なり合うよう構成される。これにより、拡径プレート部31は、拡径時において隣接する拡径プレート47間に隙間53が生じる場合にも、拡径プレート部31の外周は連続した円形状を保持する。
Further, as shown in FIG. 10, each
前記シール部材33は、図13に示すように、円板形状の底板部54と、この底板部54の外周から立設する立設部55と、立設部55の上端縁に連続する環形状の環状部56とが一体に成形されたものであり、弾性部材としてのゴム材料から構成される。
As shown in FIG. 13, the sealing
このゴム材料は、例えばシリコンゴムやウレタンゴム、アクリルゴムなどの特殊ゴム材料のほか、天然ゴムやニトリルブタジエンゴムなどの汎用ゴム材料である。 This rubber material is a general rubber material such as natural rubber or nitrile butadiene rubber, in addition to a special rubber material such as silicon rubber, urethane rubber, or acrylic rubber.
このように構成されたシール部材33は、図5、図7及び図8に示すように、拡径プレート部31の外周及び底面に略密着して装着される。拡径プレート部31は、図12に示す拡径時においても、重合片51の存在によって外周が円形状に保持され、このとき、重合片51を含む拡径プレート部31の全外周がシール部材33の立設部55に接触して押圧し、シール部材33を拡径する。
As shown in FIGS. 5, 7, and 8, the sealing
また、シート部材33の板厚、特に立設部55の板厚t(図13)は、拡径プレート部31の半径の拡径量がΔr(図8)であることから、
Δr≦t≦3Δr
の範囲に設定される。シール部材33の立設部55の板厚tを拡径プレート部31の半径の拡径量Δr以上としたのは、拡径プレート部31の拡径時にもシール部材33が、シリンダ2のシリンダ内周面3をシールするための弾性を確保するためである。また、シール部材33の立設部55の板厚tを拡径プレート部31の半径の拡径量Δrの3倍以下としたのは、シール部材33の立設部55を必要以上に厚くしないためである。このシール部材33の特に立設部55の板厚tは、具体的には2〜8mm程度である。
Further, the plate thickness of the
Δr ≦ t ≦ 3Δr
Is set in the range. The reason why the thickness t of the standing
また、シール部材33には、図13に示すように、平面図で対向する位置に位置決めリブ57が一対設けられている。この位置決めリブ57は、立設部55の上端縁から外方へ一体に突設される。この位置決めリブ57の吐出量Hは、2〜10mm程度に設定されている。位置決めリブ57は、シール治具21を図1におけるシリンダ2のシリンダ内周面3における一端部4に位置決めする際に、シリンダブロック1の位置決め面12に図13(B)に示すように係止されて、シール治具21をシリンダブロック1に位置決めするものである。
Further, as shown in FIG. 13, the
更に、シール部材33の環状部56には、図3、図5及び図13に示すように、折曲げプレート部30により拡径プレート部31が折り曲げられる側に逃し部58が、対向して一対形成されている。この逃し部58は、環状部56の内側縁から略立設部55に至る範囲で切り欠かれて形成される。この逃し部58は、折曲げプレート部30及び拡径プレート部31の折り曲げ時に、拡径プレート部31の拡径プレート47における重合片51がシール部材33の環状部56に当接することを回避するものであり、重合片51が逃し部58から突出することで、折曲げプレート部30及び拡径プレート部31の折り曲げが可能になる。尚、本実施形態では、逃し部58は、位置決めリブ57近傍に形成されてシール部材33の強度が確保されている。
Further, as shown in FIGS. 3, 5, and 13, the
図14及び図15に示すガイド部材60は、シール治具21の駆動部材32における固定ボルト44の工具嵌合穴45に工具65(例えば6角レンチ)を嵌合する際に、この工具65の嵌合を支援するものであり、シール治具21に離脱可能に装着される。このガイド部材60は、中央パイプ部61、ガイドピン62及び楔部63を有して構成される。中央パイプ部61は、基板64の上面の中央位置から立設される。また、ガイドピン62は、基板64の下面から下方へ2本突設される。
The
中央パイプ部61は、上記工具65を挿通可能な大きさに設けられる。また、ガイドピン62は、シール治具21の折曲げプレート部30におけるピン嵌合穴38に嵌合され、これにより、ガイド部材60がシール治具21に離脱可能に装着される。このガイド部材60の装着状態では、ガイド部材60の中央パイプ部61がシール治具21の駆動部材32と同軸状態に設定される。つまり、中央パイプ部61の中心Qが、駆動部材32における固定ボルト44の工具嵌合穴45の中心Pと一致する。これにより、中央パイプ部61内に挿入された工具65が固定ボルト44の工具嵌合穴45に容易に案内される。このようにして、工具嵌合穴45に案内されて嵌合された工具65の操作により、駆動部材32が回転し、拡径プレート部31が拡径または縮径される。
The
前記楔部63は、基板64の両端において、この基板64の下面から下方へ2本突設される。拡径プレート部31が拡径状態にあるシール治具21に上述のようにしてガイド部材60が装着されたとき、楔部63は、図16に示すように、隣接する拡径プレート47間の隙間53に、断面V字形状の先端面66が差し込まれて係合する。この状態で工具65が操作され、拡径プレート部31を縮径させるべく駆動部材32が回転したとき、拡径プレート47間の隙間53が徐々に狭まる。この拡径プレート部31の縮径過程で、隣接する拡径プレート47は、楔部63の先端面66に当接した部分を支点として、先端面66の形状に沿って矢印α方向に回動し、拡径プレート部31が折れ曲がって折曲げプレート部30の折り曲がりを促す。
Two
次に、前述のようにして構成されたシール治具21をシリンダブロック1に取り付け、または取り外す手順について説明する。
図1に示すように、シール治具21を、シリンダブロック1におけるクランクジャーナル10間の空間11を通過させてシリンダブロック1の各シリンダ2におけるシリンダ内周面3の一端部4に装着する。このとき、シール治具21は、拡径プレート部31の縮径時の直径がシリンダ内周面3の直径Sよりも小さいが、クランクジャーナル10間の距離Lよりも大きいので、図3に示すように、折曲げプレート部30により折り曲げられる。この折り曲げ状態で、図4に示すように、シール治具21はクランクジャーナル10間の空間11を通過する。
Next, a procedure for attaching or removing the sealing
As shown in FIG. 1, the sealing
シール治具21がシリンダブロック1の位置決め面12位置に至ったとき、図2(A)に示すように、折曲げプレート部30を折り曲げ状態から平坦状態に戻して、シール治具21を平坦にする。この状態で、折曲げプレート部30のピン挿入穴39(図3)に姿勢調整治具40のピン41を挿入して、折曲げプレート部30によりシール治具21を平坦状態に保持すると共に、折曲げプレート部30のメインプレート34とサブプレート35を一体にする。そして、このシール治具21のシール部材33における位置決めリブ57をシリンダブロック1の位置決め面12に係止して、シール治具21をシリンダブロック1に位置決めする。
When the sealing
このシール治具21の位置決め後、図14に示すガイド部材60のガイドピン62をシール治具21の折曲げプレート部30におけるピン嵌合穴38に嵌合して、ガイド部材60をシール治具21に装着する。そして、このガイド部材60の中央パイプ部61内に工具65を挿入し、この工具65をシール治具21の駆動部材32における固定ボルト44の工具嵌合穴45に嵌合して、シール治具21の連れ回りを防止しつつ駆動部材32を回転させる。この回転により駆動部材32が先端側へ移動してシール治具21の拡径プレート部31が拡径し、シール部材33の弾性により、シール治具21がシリンダ2のシリンダ内周面3における一端部4をシールする。
After the sealing
上述のようにしてシール治具21を取り付けるが、シール治具21の取り外し時にもガイド部材60を用いる。このときには、シール治具21は、拡径プレート部31が拡径状態にあるので、ガイド部材60のガイドピン62をシール治具21の折曲げプレート部30のピン嵌合穴38に嵌合したとき、ガイド部材60の楔部63の先端面66は、拡径プレート部31における隣接する拡径プレート47間の隙間53に係合する。
Although the sealing
この状態で、ガイド部材60の中央パイプ部61内に工具65を挿入し、この工具65をシール治具21の駆動部材32における固定ボルト44の工具嵌合穴45に嵌合させて駆動部材32を回転させ、シール治具21の拡径プレート部31を縮径させる。この拡径プレート部31の縮径過程では、拡径プレート部31の拡径プレート47間の隙間53が徐々に減少し、拡径プレート47が楔部63の先端面66の作用で回動して、折曲げプレート部30及び拡径プレート部31が折り曲げられる。
In this state, the
その後、ガイド部材60をシール治具21から取り外し、折り曲げられた状態のシール治具21を、シリンダブロック1におけるクランクジャーナル10間の空間11を通過させて取り出す。
Thereafter, the
上記のように構成されたことから、本実施形態によれば、次の効果(1)〜(7)を奏する。
(1)シール治具21は、図1〜図3に示すように、折曲げプレート部30と拡径プレート部31とで2層構造に構成されている。このため、シリンダブロック1における各シリンダ2のシリンダ内周面3の一端部4側へ至る空間11が狭隘な場合にも、折曲げプレート部30によりシール治具21を折り曲げることで、このシール治具21を、上記狭隘な空間11を通過させてシリンダ内周面3の一端部4へ導くことができる。そして、この位置で折曲げプレート部30によりシール治具21を平坦状態に戻し、拡径プレート部31を拡径させてシール部材33をシリンダ内周面3の一端部4に当接することで、シール部材33の弾性によりこの一端部4を確実にシールできる。
Since it was configured as described above, according to the present embodiment, the following effects (1) to (7) are achieved.
(1) As shown in FIG. 1 to FIG. For this reason, even when the
(2)シール治具21は、めっき処理装置20の電極23に装着されず、この電極23とは別体に構成されている。このため、シリンダブロック1の各シリンダ2におけるシリンダ内周面3の一端部4にシール治具21のみを、電極23とは別に単独で装着することができる。この結果、シリンダ内周面3に挟まれた空間(シリンダ2)内をシール治具21に通過させる必要がないので、シール治具21がシリンダ内周面3に接触することを回避できる。特に、めっき前処理工程でシリンダ内周面3に施された電解エッチング処理部分にシール治具21が接触してこの電解エッチング処理部分を損傷し、その後のめっき処理によるめっき層の密着性が低下する事態を回避できる。
(2) The sealing
(3)シール治具21を電極23とは別に単独で、シリンダブロック1のシリンダ2のシリンダ内周面3に装着できるので、電極23等を交換してめっき前処理とめっき処理とをそれぞれ実施する場合に、めっき前処理工程からめっき処理工程へ至るまでシール治具21を取り外すことなく取り付け状態に保持できる。この結果、めっき前処理によって電解エッチング処理部分が形成されていない箇所にめっき層が形成される事態の発生を確実に防止できる。
(3) Since the sealing
(4)シール治具21における拡径プレート部31の各拡径プレート47の外周側には、拡径プレート部31の拡径時及び縮径時において、隣接する拡径プレート47の窪み部52に重なり合う重合片51が形成されている。これにより、拡径プレート部31は、拡径時に隣接する拡径プレート47間に隙間53が生じても、外周を円形状に保持できる。このため、拡径プレート部31の外周及び底面に装着されたシール部材33は、重合片51を含む拡径プレート部31の全外周に接触して均等に押圧され拡径して、シリンダブロック1のシリンダ2におけるシリンダ内周面3の一端部4に当接する。この結果、シール部材33がシリンダ内周面3の一端部4に作用する面圧が均一になるので、シール治具21によってシリンダ内周面3の一端部4を確実にシールできる。
(4) On the outer peripheral side of each enlarged-
(5)シール治具21のシール部材33は、拡径プレート部31の拡径により押圧されて拡径され、これによりシリンダ2のシリンダ内周面3に当接して、シリンダ内周面3の一端部4をシールするものである。このため、シール部材を例えば圧縮空気等によって膨張させることでシリンダ内周面3に当接する場合に比べ、シール部材33は、若干の損傷や劣化によってもシール機能が損なわれることがない。
(5) The sealing
(6)シール治具21の拡径プレート部31を拡径させるために軸方向先端側へ移動する駆動部材32は、この駆動部材32の当接フランジ46が折曲げプレート部30の天面に当接することで、その移動が規制される。このため、駆動部材32の軸方向先端側への移動量を毎回均一にでき、従って、拡径プレート部31の半径の拡径量Δrを毎回一定にできる。この結果、シール部材33は、毎回一定の押付力でシリンダ内周面3に当接して、このシリンダ内周面3の一端部4をシールできるので、安定したシールを実現できる。
(6) In the
(7)シール治具21のシール部材33には、シリンダブロック1の位置決め面12に係止してシール治具21を位置決めする一対の位置決めリブ57が突設されている。この結果、シール治具21によるシリンダ内周面3の高さ方向のシール位置精度を向上させることができる。
(7) The
以上実施形態について説明してきたが、本発明は、上述のような実施形態の具体的構成に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することができる。 Although the embodiment has been described above, the present invention is not limited to the specific configuration of the embodiment as described above, and various modifications can be made without departing from the gist of the present invention.
1 シリンダブロック
2 シリンダ
3 シリンダ内周面
4 一端部
9 クランク軸受面
10 クランクジャーナル
11 空間
20 めっき処理装置
21 シール治具
30 折曲げプレート部
31 拡径プレート部
32 駆動部材
33 シール部材
34 メインプレート
35 サブプレート
43 ドライブ側テーパ
47 拡径プレート
49 結合用ボルト
50 ドリブン側テーパ
51 重合片
53 隙間
57 位置決めリブ
58 逃し部
60 ガイド部材
63 楔部
DESCRIPTION OF
Claims (6)
メインプレートとサブプレートが折り曲げ可能に配置された折曲げプレート部と、
この折曲げプレート部に積層して設けられ、周方向に配設された複数の拡径プレートが前記折曲げプレート部に対し移動することで、拡径または縮径可能に構成された拡径プレート部と、
この拡径プレート部の少なくとも外周に装着されて前記シリンダ内周面に当接可能に設けられ、且つ弾性材料にて構成されたシール部材と、を有することを特徴とするシリンダブロックめっき処理装置のシール治具。 In order to introduce the treatment liquid into the cylinder inner peripheral surface of the cylinder in the cylinder block and to perform the plating pretreatment or plating treatment on the cylinder inner peripheral surface, the sealing treatment of the cylinder block plating apparatus for sealing one end of the cylinder inner peripheral surface is performed. In the ingredients
A folding plate portion in which the main plate and the sub plate are arranged to be bendable;
A diameter-enlarged plate that is provided on the folding plate portion so as to be enlarged or reduced in diameter by moving a plurality of diameter-enlarged plates arranged in the circumferential direction with respect to the bending plate portion. And
A cylinder block plating apparatus comprising: a seal member mounted on at least an outer periphery of the diameter-enlarged plate portion and provided so as to be in contact with the inner peripheral surface of the cylinder and made of an elastic material. Seal jig.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012102379A JP2013231207A (en) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | Sealing fixture of cylinder block plating apparatus |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012102379A JP2013231207A (en) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | Sealing fixture of cylinder block plating apparatus |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013231207A true JP2013231207A (en) | 2013-11-14 |
Family
ID=49677904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012102379A Pending JP2013231207A (en) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | Sealing fixture of cylinder block plating apparatus |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013231207A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110904477A (en) * | 2019-12-26 | 2020-03-24 | 国营第六一六厂 | Tinned device of thin wall sleeve part hole protection |
-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012102379A patent/JP2013231207A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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