JP2013230909A - 糸監視装置、及びこれを備える糸巻取ユニット - Google Patents
糸監視装置、及びこれを備える糸巻取ユニット Download PDFInfo
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Abstract
【課題】糸監視装置において、糸道ガイドを簡単かつ確実に位置決めできる構成を提供する。
【解決手段】糸監視装置6は、糸道ガイド32,33と、ホルダ30と、位置決め部材51,54と、を備えている。糸道ガイド32,33は、走行する紡績糸をガイドする。ホルダ30は、紡績糸を監視するためのセンサを保持する。位置決め部材51,54は、糸道ガイド32,33を、ホルダ30との間で所定の挟込方向(糸道と平行な方向)で挟み込む。
【選択図】図6
【解決手段】糸監視装置6は、糸道ガイド32,33と、ホルダ30と、位置決め部材51,54と、を備えている。糸道ガイド32,33は、走行する紡績糸をガイドする。ホルダ30は、紡績糸を監視するためのセンサを保持する。位置決め部材51,54は、糸道ガイド32,33を、ホルダ30との間で所定の挟込方向(糸道と平行な方向)で挟み込む。
【選択図】図6
Description
本発明は、糸監視装置が備える糸道ガイドの位置決め構造に関する。
紡績機や自動ワインダなど、糸をボビンに巻き取るように構成された糸巻取機が知られている。一般に、この種の糸巻取機は、走行する糸の状態をリアルタイムに監視する糸監視装置(ヤーンクリアラ)を備えている。
糸監視装置は、糸の状態を検出するためのセンサを有しており、当該センサの検出結果に基づいて、糸欠点(糸の品質に異常がある箇所)を検出する。また、糸監視装置は、前記センサを保持するための部材(ホルダ)を有している。
例えば特許文献1には、長手方向に運動するテスト品(具体的には糸)の特性を測定するための測定セル(ホルダ)を有した装置が開示されている。この測定セルの内部に、糸の特性を測定するためのセンサが組み込まれていると考えられる。
また、糸監視装置は、糸の走行位置を規制するための糸道ガイドを備えている。糸道ガイドによって糸をガイドすることにより、走行する糸と、上記センサと、の位置関係が安定するので、当該センサによって糸の状態を安定して検出できる。例えば特許文献1に記載の装置は、糸をガイドするための案内要素(糸道ガイド)を備えている。
糸道ガイドと、ホルダに保持されているセンサと、の位置関係は重要であるため、糸監視装置を組み立てる際には、ホルダに対して糸道ガイドを適切に位置決めできることが好ましい。特許文献1は、糸道ガイド(案内要素)の具体的な取り付け方法を開示しておらず、当該糸道ガイドがホルダ(測定セル)に対して位置決めされているのか否かも不明である。
一方、特許文献2は、糸道ガイドプレート(糸道ガイド)を、測定ヘッド(ホルダ)に対して取付ビスで一体固着する構成を開示している。
しかし、上記特許文献2のように糸道ガイドをビスで固定しようとした場合は、当該糸道ガイドにビス挿通用の孔を形成する必要があり、糸道ガイドの機械的強度が低下するおそれがある。また、ビス挿通用の孔を形成することができる程度の大きさに糸道ガイドを形成しなければならず、当該糸道ガイドが大型化する。
そこで、従来の糸監視装置では、ホルダに対して糸道ガイドを当て決めしたうえで、ホルダと糸道ガイドを接着剤によって固定する場合があった。ホルダに対して糸道ガイドを当て決めすることにより、センサと糸道ガイドの位置決めを行うことができる。
しかし、接着剤が乾燥するまでに時間がかかるため、糸監視装置の組み立て時間に影響を与えていた。また、糸道ガイドをホルダに当て決めしても、接着剤が乾燥するまでの間に糸道ガイドがズレてしまい、結局は糸道ガイドの位置にバラツキが発生する場合があった。
また、糸道ガイドをホルダに当て決めするためには、ホルダ側に当て決め用の部位を形成する必要がある。この当て決め用の部位は、糸道ガイドの形状に応じた形状としなければならない。このため、ホルダと糸道ガイドの両方の形状に制約が生じていた。また、何らかの理由で糸道ガイドの形状を変更する場合には、ホルダの形状も変更しなければならない。
本発明の目的は、糸監視装置において、糸道ガイドを簡単かつ確実に位置決めできる構成を提供することにある。
本発明の観点によれば、糸監視装置は、糸道ガイドと、ホルダと、位置決め部材と、を備える。前記糸道ガイドは、走行する糸をガイドする。前記ホルダは、前記糸を監視するためのセンサを保持する。前記位置決め部材は、前記糸道ガイドを、前記ホルダとの間で所定の挟込方向で挟み込む。
このように、ホルダと位置決め部材によって糸道ガイドを挟み込こむことで、接着剤を使わずに、ホルダに対して糸道ガイドを固定できる。
上記の糸監視装置は、第1嵌合部と、第1受け部と、第2嵌合部と、第2受け部と、を備える。前記第1嵌合部は、前記ホルダに設けられる。前記第1受け部は、前記位置決め部材に形成され、前記第1嵌合部と嵌合する。前記第2嵌合部は、前記糸道ガイドに設けられる。前記第2受け部は、前記位置決め部材に形成され、前記第2嵌合部と嵌合する。
これにより、糸道ガイドを、位置決め部材を介して、ホルダに対して位置決めできる。糸道ガイドはホルダには直接的に嵌合しないので、糸道ガイドの形状によってホルダの形状が制限を受けることがない。従って、糸道ガイドの形状を自由に設定できる。また、糸道ガイドの形状を変更したとしても、位置決め部材の形状のみ変更すれば良く、ホルダの形状変更は不要である。
上記の糸監視装置において、前記糸道ガイドは、接触面と、突出部と、を有する。前記接触面は、当該糸道ガイドが前記ホルダと前記位置決め部材によって挟み込まれたときに、前記位置決め部材に対して前記挟込方向で接触する。前記突出部は、前記接触面から前記挟込方向に突出し、前記位置決め部材に嵌合する。
糸道ガイドをこのように形成することで、位置決め部材によって糸道ガイドを挟みこみ、かつ、当該位置決め部材を糸道ガイドに嵌合させることができる。
上記の糸監視装置において、前記糸道ガイドと前記位置決め部材との嵌合は隙間嵌めであることが好ましい。
これにより、糸道ガイドを位置決め部材に嵌合させ易くなるので、糸監視装置の組み立てが容易になる。また、糸道ガイドを位置決め部材に嵌合させる際に無用な力がかからないので、糸道ガイドが破損することを防止できる。なお、このよう糸道ガイドを隙間嵌めで位置決めする構成であったとしても、最大すきまが測定対象の糸の平均太さ未満であれば、実用上十分な位置決め精度を確保できる。
上記の糸監視装置において、前記糸道ガイドと前記位置決め部材の嵌め合いの隙間と、前記位置決め部材と前記ホルダの嵌め合いの隙間の合計が、0.2mm未満であることが好ましい。
糸監視装置が測定対象とする一般的な糸は、その平均太さが0.2mm以上であることが多い。このため、糸道ガイドの位置決め精度が0.2mm未満であれば、実用上は十分である。
上記の糸監視装置において、前記ホルダは、多角形状の外形輪廓を有する凸部を有する。位置決め部材は、前記凸部の外形輪廓に沿って多角形状に形成された凹部を有する。前記凸部と前記凹部が嵌合することにより、前記位置決め部材が前記ホルダに位置決めされる。
このように、多角形の凹凸部を嵌合させることで、ホルダに対して位置決め部材を位置決めできる。
上記の糸監視装置において、前記位置決め部材は、前記ホルダに対して、2点の位置決め箇所で位置決めされるように構成しても良い。
このように、位置決め箇所が最低2点あれば、ホルダに対する位置決め部材の位置を、平面内で固定できる。
上記の糸監視装置において、前記2点の位置決め箇所の少なくとも一方において、前記ホルダに形成された突起が、前記位置決め部材に形成された穴に嵌合する。
このように、突起を穴に嵌合させる構成であれば、例えばネジ止めなどの手間をかける必要がないので、ホルダに対する位置決め部材の固定作業を簡単に行うことができる。また、この構成であれば、ホルダにネジ穴を形成する必要がない。
本発明の別の観点によれば、上記の糸監視装置と、前記糸監視装置によって監視された糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、を備える糸巻取ユニットが提供される。
本発明の構成は、糸道ガイドを位置決め部材で挟み込んで位置決めする構成であるから、当該糸道ガイドの位置がバラつきにくく、個体差が少ない糸監視装置を提供できる。従って、この糸監視装置を備えた糸巻取ユニットにおいて、糸監視結果の個体差が発生しにくく、均一な精度で糸の監視を行うことができる。従って、この糸巻取ユニットによれば、安定した品質でパッケージを形成できる。
次に、本発明の一実施形態に係る精紡機(紡績機)について、図面を参照して説明する。図1に示す糸巻取機としての精紡機1は、並設された多数の紡績ユニット(糸巻取ユニット)2と、糸継台車3と、を主に備えている。
図2に示すように、各紡績ユニット2は、上流から下流へ向かって順に、ドラフト装置4と、紡績装置5と、糸監視装置6と、糸貯留装置7と、巻取部8と、を備えている。なお、本明細書において「上流」及び「下流」とは、紡績時での繊維束及び紡績糸の走行方向における上流及び下流を意味する。
ドラフト装置4は、スライバ(繊維束の原料)9を引き伸ばして繊維束10とする。ドラフト装置4は、複数のドラフトローラ11,12,13及び14と、各ドラフトローラに対向するように配置された対向ローラを有している。複数のドラフトローラ11,12,13及び14は、それぞれ所定の回転速度で回転駆動されている。ドラフト装置4は、図略のスライバケースから供給されるスライバ9を、回転するドラフトローラ11,12,13及び14と、これに対向する対向ローラとの間で挟み込んで搬送することにより、引き伸ばして(ドラフトして)繊維束10とする。ドラフト装置4でドラフトされた繊維束10は、紡績装置5に供給される。
紡績装置5は、繊維束10に撚りを加えて、紡績糸15を生成する。紡績装置5の構成は特に限定されないが、本実施形態の紡績装置5は、空気式の紡績装置として構成されている。この空気式の紡績装置5は、その内部に旋回気流を発生させ、当該旋回気流を繊維束10に作用させることにより、当該繊維束10に撚りを与える。
紡績装置5で生成された紡績糸15は、糸監視装置6を通過する。糸監視装置6は、走行する紡績糸15の状態を監視し、当該紡績糸15の品質に異常がある箇所(糸欠点)を検出する。また、糸監視装置6には、紡績糸15を切断するためのカッタ16が付設されている。なお、糸監視装置6の詳細な構成は後述する。
糸監視装置6を通過した紡績糸15は、巻取部8によってボビン17に巻き取られる。巻取部8は、クレードルアーム19と、巻取ドラム20と、トラバース装置21と、を備えている。
クレードルアーム19は、紡績糸15を巻き取るためのボビン17を回転可能に支持する。巻取ドラム20は、前記ボビン17の外周面に接触して回転駆動されることにより、前記ボビン17を従動回転させる。トラバース装置21は、紡績糸15に係合して左右(ボビン17の巻幅方向)に駆動されるトラバースガイド22を備えている。このトラバース装置21によって、ボビン17に巻き取られる紡績糸15を綾振り(トラバース)する。
以上の構成の紡績ユニット2により、スライバ9から紡績糸15を生成して、ボビン17に巻き取っていくことができる。なお、このように紡績糸15が巻き取られた状態のボビン17のことを、「パッケージ」と呼ぶ。
また、本実施形態の精紡機1では、糸監視装置6と巻取部8の間に、糸貯留装置7が配置されている。糸貯留装置7は、図2に示すように、糸貯留ローラ23と、当該糸貯留ローラ23を回転駆動する電動モータ25と、を備えている。
糸貯留ローラ23は、その外周面に一定量の紡績糸15を巻き付けて一時的に貯留できる。このように紡績糸15を一時的に貯留するので、糸貯留装置7は一種のバッファとして機能する。これにより、紡績装置5における紡績速度と、巻取部8における巻取速度と、が何らかの理由により一致しない場合の不具合(例えば紡績糸15の弛みなど)を解消することができる。
また、各紡績ユニット2は、ユニット制御部26を備えている。ユニット制御部26は、紡績ユニット2が備える各構成を適宜制御する。
糸継台車3は、図1及び図2に示すように、糸継装置27と、吸引装置(サクションパイプ28及びサクションマウス29)を備えている。
糸継装置27は、糸端同士を接合(糸継ぎ)するための装置である。糸継装置27の構成は特に限定されないが、例えば旋回気流によって糸端同士を撚り合わせる空気式のスプライサを採用できる。前記サクションパイプ28は、紡績装置5から送出される糸端を吸い込みつつ捕捉して、糸継装置27へ案内する。サクションマウス29は、巻取部8に支持されたパッケージ18から糸端を吸引しつつ捕捉して、糸継装置27へ案内する。
続いて、糸監視装置6で糸欠点が検出された場合の動作について簡単に説明する。
糸監視装置6は、糸欠点(紡績糸15に異常がある箇所)を検出した場合は、前述のユニット制御部26に糸欠点検出信号を送信する。ユニット制御部26は、糸欠点検出信号を受けたときには、直ちにカッタ16を作動させて紡績糸15を切断する。切断された箇所よりも下流側の紡績糸15は、パッケージ18にいったん巻き取られる。なお、このときパッケージ18に巻き取られる紡績糸15には、糸監視装置6で検出された糸欠点の部分が含まれている。更に、ユニット制御部26は、巻取部8における巻き取りを停止させる。続いてユニット制御部26は、糸継台車3に制御信号を送り、糸欠点が検出された紡績ユニット2の前まで走行させる。
糸継台車3は、紡績ユニット2の前で停止すると、紡績装置5から送出される糸端を、サクションパイプ28によって吸引捕捉して糸継装置27に案内する。また、これと前後して、糸継台車3は、パッケージ18に巻き取られた糸端を、サクションマウス29によって吸引捕捉して糸継装置27に案内する。このとき、パッケージ18に巻き取られていた糸欠点の部分は、サクションマウス29によって吸引されて引き出される。これにより、糸監視装置6によって検出された糸欠点の部分が、パッケージ18から除去される。
糸継装置27は、サクションパイプ28及びサクションマウス29によって案内された糸端同士の接合(糸継ぎ)を行う。これにより、カッタ16によって切断された紡績糸15が、紡績装置5と巻取部8の間で再び連続状態になる。
糸継装置27における糸継ぎ動作が完了すると、ユニット制御部26は、巻取部8による紡績糸15の巻き取りを再開させる。以上の動作により、糸監視装置6によって検出された糸欠点を除去し、パッケージ18への紡績糸15の巻き取りを再開できる。
次に、糸監視装置6の構成について詳しく説明する。
図3に示すように、本実施形態の糸監視装置6は、ホルダ(センサ保持部材)30と、ハウジング31と、糸道ガイド32及び33と、を主に備えている。
ホルダ30はプラスチック製の部材であり、その内部には、紡績糸15の状態を検出するための検出部(センサ等)が組み込まれている。また、ホルダ30には、紡績糸15が通過するための第1糸通路34が形成されている。この第1糸通路34は、紡績糸15の走行経路(以下、「糸道」と呼ぶ)に沿って溝状に形成されている。
この第1糸通路34は、糸道に直交する平面で切断したときの内側の壁面の輪廓形状が略U字状(又はコ字状)に形成されている。つまり、第1糸通路34は、糸道と平行な方向で見たときに、その一側の端部が開放され、他側の端部が閉鎖された形状となっている(図4参照)。なお、糸監視装置6についての以下の説明では、糸道に平行な方向で見たときに、第1糸通路34が開放されている側が向く方向(図4(b)の向かって下方)を「前」、反対方向を「後」として、糸監視装置6の前後方向を定義する。つまり、第1糸通路34が開放している側を、糸監視装置6の前側とする。
この第1糸通路34は、糸道を挟んで互いに平行に配置された一組の側壁面35及び35を有している。側壁面35及び35は、糸監視装置6の前後方向(図4(b)の上下方向)及び糸道に対して平行に配置されている。第1糸通路34を通過する紡績糸15は、側壁面35及び35の間を走行する。
続いて、検出部の構成について、図4を参照して説明する。実施形態の糸監視装置6は、紡績糸15に光を照射することにより当該紡績糸15の状態を検知する光学式の糸監視装置として構成されている。具体的には、検出部は、発光素子37と受光素子(センサ)38とを備えている。発光素子37としては、例えばLEDなどの適宜の発光素子を採用できる。受光素子38はフォトダイオードとして構成され、受光した光の強度を電気信号に変換して出力する。
受光素子38は、その受光面が第1糸通路34の側壁面35の一部を構成するように配置されている。また、受光素子38とは反対側の側壁面35の一部には、樹脂製の透明板39が設けられている。透明板39を挟んで第1糸通路34の反対側(ホルダ30の内部)には、発光素子37が配置されている。発光素子37は、透明板39を介して、第1糸通路34に光を照射する。発光素子37と受光素子38は、糸道を挟んで向い合うように配置されている。
以上の構成で、発光素子37からの光は、その一部が紡績糸15によって遮られて受光素子38に受光される。このため、受光素子38に受光される光の強度は、紡績糸15の太さによって変わる。従って、糸監視装置6は、受光素子38が受光した光の強度に基づいて、紡績糸15の太さを検出できる。
続いて、糸監視装置6のハウジング31について説明する。このハウジング31は、糸道と平行な方向に並べて配置された、第1ブロック41と第2ブロック42を備えている。第1ブロック41と第2ブロック42はそれぞれプラスチック製である。また、第1ブロック41と第2ブロック42は別体として形成されており、分離可能である。
第1ブロック41には、ホルダ30が取り付けられている。また、この第1ブロック41は、検出部の発光素子37及び受光素子38を制御するための図略の回路基板を収容している。
第2ブロック42は、第1ブロック41の上流側に配置されている。図3に示すように、この第2ブロック42には、紡績糸15が通過する第2糸通路43が形成されている。第2糸通路43は、糸道に沿って溝状に形成されており、断面形状が略U字状(又は略コ字状)となっている。また、この第2糸通路43は、ホルダ30側の第1糸通路34と連通するように形成されている。
第2ブロック42には、前述のカッタ16が配置されている。このカッタ16は、第2糸通路43内を走行する紡績糸15を切断可能である。また、第2ブロック42内には、カッタ16を駆動して紡績糸15を切断するためのカッタ駆動機構(図略)が配置されている。
糸道ガイド32及び33は、紡績糸15の糸道を規制するための部材であって、耐摩耗性を有する素材(本実施形態ではセラミック)で構成されている。また、糸道ガイド32及び33は、ホルダ30の上流側と下流側に1つずつ配置されている。下流側の糸道ガイド33の形状を、図5に示す。なお、上流側の糸道ガイド32も同様の形状である。
図5(a)に示すように、糸道ガイド33は、平面視で略U字状(又は略V字状)に形成されている。糸道ガイド33のU字の内側は、糸案内部50となっている。図5(c)に示すように、糸道ガイド33は、糸案内部50の内側で紡績糸15を案内するように配置される。ホルダ30の第1糸通路34を通過する紡績糸15は、当該ホルダ30の上下に配置された糸道ガイド32及び33によって案内されながら走行する。これにより、ホルダ30に対する紡績糸15の走行位置が安定するため、検出部において紡績糸15の状態を安定して監視できる。
以上のように構成された糸監視装置6では、紡績糸15の走行位置と、ホルダ30に保持された検出部(発光素子37及び受光素子38)と、の位置関係が重要である。そこで、糸監視装置6を組み立てる際には、ホルダ30に対して糸道ガイド32及び33を位置決めできることが好ましい。
従来では、前述のように、ホルダに対して糸道ガイドを当て決めしたうえで、接着剤で固定していた。しかし、この構成では、接着剤が硬まるまでに時間がかかる。また、ホルダと糸道ガイドの形状の自由度が低い。
続いて、本実施形態における糸道ガイド32及び33の取り付け構造について説明する。
本実施形態の糸監視装置6では、糸道ガイド32及び33を、位置決め部材と、ホルダ30と、によって挟み込むことによって取り付けている。
本実施形態における糸道ガイド32及び33の取り付け構造を、図6に示す。図6に示すように、上流側の糸道ガイド32は、ホルダ30と、上流側の位置決め部材51と、によって挟み込まれることにより、糸監視装置6に取り付けられる。下流側の糸道ガイド33は、ホルダ30と、下流側の位置決め部材54と、によって挟み込まれることにより、糸監視装置6に取り付けられる。
以下、より詳しく説明する。なお、上流側の糸道ガイド32と下流側の糸道ガイド33の取り付け構造には共通する部分が多いので、まずは下流側の糸道ガイド33の取り付け構造について説明し、後で上流側の糸道ガイド32の取り付け構造について簡単に説明することにする。
本実施形態において、下流側の位置決め部材54は、2つの金属製の板状部材(第1プレート52及び第2プレート53)によって構成されている。なお、第1プレート52と第2プレート53は、2本の皿ネジ58によって連結されている。第1プレート52と第2プレート53の連結に皿ネジ58を利用しているので、第1プレート52と第2プレート53をネジで締め付ける際にそれぞれの位置がズレにくくなっている。
図6に示すように、下流側の位置決め部材54とホルダ30が糸道ガイド33を挟み込む方向は、糸道と平行な方向となっている。従って、本実施形態における糸道ガイド33の「挟込方向」は、糸道と平行な方向である。
図5に示すように、糸道ガイド33は、糸道と平行な方向(挟込方向)での厚みが比較的薄い薄板状部56を備えている。薄板状部56は、その厚み方向の一側に、前記挟込方向に略直交するように形成された略平面状の接触面59を有している。
図6に示すように、位置決め部材54を構成する板状の第1プレート52及び第2プレート53は、挟込方向と直交するように配置される(つまり、第1プレート52及び第2プレートの厚み方向を、挟込方向に一致させて配置している)。ホルダ30には、挟込方向と略直交する略平面状に形成された下流側挟込面68が形成されている。第1プレート52の一側の面と、下流側挟込面68と、によって、糸道ガイド33の薄板状部56を挟み込む。
第1プレート52と下流側挟込面68によって糸道ガイド33を挟み込んだとき、薄板状部56の接触面59は、第1プレート52に対して挟込方向で接触する。またこのとき、薄板状部56の接触面59とは反対側の部分は、ホルダ30の下流側挟込面68に対して挟込方向で接触する。以上の構成により、糸道ガイド33を、ホルダ30に対して挟込方向(糸道と平行な方向)で位置決めできる。
続いて、糸道と直交する方向で、ホルダ30に対して糸道ガイド33を位置決めするための構成について説明する。
図5に示すように、糸道ガイド33には、薄板状部56の接触面59から厚み方向(挟込方向)に突出する突出部(第2嵌合部)57が形成されている。
下流側の位置決め部材54の第1プレート52の平面図を、図7に示す。この第1プレート52には、切欠部(第2受け部)55が形成されている。第1プレート52に形成された切欠部55は、糸道ガイド33の突出部57の外周形状に略一致している。より具体的には、挟込方向で見たとき(図5(a)及び図7の状態)に、当該糸道ガイド33の突出部57の外形輪廓形状と、第1プレート52の切欠部55の内周壁面の形状と、が略一致している。これにより、図7(b)に示すように、糸道ガイド33の突出部57に対して、第1プレート52の切欠部55を嵌合させることができる。
このように、第1プレート52の切欠部55に対して糸道ガイド33の突出部57を嵌合させることにより、挟込方向に直交する平面内(図7に示す平面内)で、第1プレート52に対して糸道ガイド33を位置決めできる。
なお、本実施形態では、糸道ガイド33の突出部57と、位置決め部材54の切欠部55と、の嵌め合いは、隙間嵌めとなっている。これにより、位置決め部材54に対して、糸道ガイド33を簡単に嵌め込むことができるので、糸監視装置6の組立作業が簡単になる。また、位置決め部材54に糸道ガイド33を嵌め込む際に、糸道ガイド33に大きな力がかからないので、当該糸道ガイド33が組立時に破損することを防止できる。
また、図6に示すように、下流側の位置決め部材54の第2プレート53には、多角形状に切り欠かれた多角形凹部(第1受け部)62が形成されている。ホルダ30には、挟込方向(糸道と平行な方向)に突出する多角形凸部(第1嵌合部)61が形成されている。なお、この多角形凸部61は、下流側挟込面68の周囲に形成されている。多角形凸部61は、挟持方向で見たときの外形輪廓が、第2プレート53に形成されている多角形凹部62の内側輪廓と略一致するように形成されている。
これにより、多角形凹部62を、多角形凸部61に嵌合させることができる。多角形凹部62を多角形凸部61に嵌合させることにより、挟込方向に直交する平面内で、下流側の位置決め部材54を、ホルダ30に対して位置決めできる。
以上のように、本実施形態の糸監視装置6では、ホルダ30に対して下流側の位置決め部材54を位置決めし、下流側の位置決め部材54に対して下流側の糸道ガイド33を位置決めしている。これにより、糸道ガイド33を、ホルダ30に対して、位置決め部材54を介して間接的に位置決めできる。
なお、ホルダ30の多角形凸部61と、位置決め部材54の多角形凹部62との嵌め合いは、隙間嵌めとしても良い。これによれば、ホルダ30に対して、位置決め部材54を容易に嵌め込むことができる。
ところで、既に説明したように、本実施形態では、糸道ガイド33と位置決め部材54との間の嵌め合いも、隙間嵌めとしている。仮に、隙間嵌めの隙間が大き過ぎた場合は、ホルダ30に対する糸道ガイド33の位置決めを、必要な精度で行うことができない。
そこで本実施形態では、糸道ガイド33と位置決め部材54の間の最大隙間(突出部57の切欠部55の間の最大隙間)と、ホルダ30と位置決め部材54の間の最大隙間(多角形凸部61と多角形凹部62の間の最大隙間)と、の合計が0.2mm未満となるように、嵌め合いを設定している。これによれば、ホルダ30に対して、糸道ガイド33を0.2mmの精度で位置決めできる。通常、糸監視装置6で監視する紡績糸15の平均太さは0.2mm以上であるから、この平均太さ程度の精度で糸道ガイド33を位置決めできれば、実用上は十分であるといえる。
第2プレート53は、ホルダ30に対して嵌合させられた後で、ネジ止めなどの適宜の手段により、ハウジング31の第1ブロック41に固定される。これにより、ホルダ30と位置決め部材54が離間することを防ぎ、ホルダ30と位置決め部材54による糸道ガイド33の挟み込みを維持する。また、ホルダ30と位置決め部材54が離間しないので、ホルダ30と位置決め部材54の嵌合、及び、位置決め部材54と糸道ガイド33の嵌合を維持できる。
以上のように、本実施形態では、ホルダ30と位置決め部材54によって糸道ガイド33を挟み込むことにより、当該糸道ガイド33を糸監視装置6に取り付ける構成としている。糸道ガイド33は、位置決め部材54によって位置決めされているので、当該糸道ガイド33を固定するための接着剤等は不要である。従って、糸監視装置6の組み立て時に、接着剤が硬まるまでに時間がかかるという従来の問題点を解消できる。
また、例えば特許文献2に記載の構成では、糸道ガイドにビス挿通用の孔を形成する必要があり、糸道ガイドが大型化するなどの課題があった。この点、本実施形態の構成では、ビス挿入用の孔を糸道ガイド33に形成する必要もないので、糸道ガイド33をコンパクトに構成できる。
そして本実施形態の糸道ガイド33は、位置決め部材54と嵌合することで位置決めされているので、当該糸道ガイド33をホルダ30に当て決めする必要がない。従って、ホルダ30に、糸道ガイド33を当て決めするための部位を形成する必要がない。また、ホルダ30は糸道ガイド33に対して直接的には嵌合していないので、糸道ガイド33の形状が変更されたとしても、ホルダ30の形状を変更する必要はない。従って、糸道ガイド33の形状変更に柔軟に対応できる。
なお、何らかの理由により糸道ガイド33の形状が変更された場合、この糸道ガイド33に直接的に嵌合している位置決め部材54の形状は変更する必要がある。しかし、位置決め部材54は金属の板状部材であるから、形状変更に対応することは容易である。一方、ホルダ30はプラスチック製の部材なので、形状を変更するためには型を変更しなければならず、コストがかかる。前述のように、本実施形態の構成では、糸道ガイド33の形状が変更されたとしても、ホルダ30の形状を変更する必要はないので、型の変更に伴なうコストもかからない。このように、本実施形態の構成によれば、糸道ガイド33の形状変更に容易に対応できる。
次に、上流側の糸道ガイド32の取り付け構造について簡単に説明する。なお、既に説明した下流側の糸道ガイド33の取り付け構造と重複する部分については、説明を省略する。
図8に示すように、上流側の糸道ガイド32は、上流側の位置決め部材51と、ホルダ30と、の間に挟み込まれて位置決めされている。
下流側の位置決め部材54は2枚の金属板からなる構造であったが、上流側の位置決め部材51は、図8に示すように単一の金属板から成っている。このように、位置決め部材の構成は特に限定されない。
図8に示すように、上流側の位置決め部材51は、挟込方向と直交するように配置される(つまり、上流側の位置決め部材51の厚み方向を、挟込方向に一致させて配置している)。ホルダ30には、挟込方向と略直交する略平面状に形成された上流側挟込面69が形成されている下流側の位置決め部材51の一側の面と、上流側挟込面69と、によって、糸道ガイド32の薄板状部76を挟み込む。
上流側の位置決め部材51には切欠部(第2受け部)75が形成されている。この切欠部75に、上流側の糸道ガイド32の突出部(第2嵌合部)77が嵌合するように構成されている。上流側の位置決め部材51と上流側の糸道ガイド32との嵌合も隙間嵌めとすることができる。
上流側の位置決め部材51は、図8に示すように、2点の位置決め箇所63及び64で、ホルダ30に対して位置決めされるように構成されている。このように、ホルダ30に対して位置決め部材51を位置決めする構成は、多角形の凹凸を嵌合させる構成に限定されず、適宜の構成を採用できる。なお、図8のように、位置決め箇所が最低2点あれば、平面内での位置決めを行うことができる。
本実施形態の位置決め部材51には、位置決め箇所63において、皿ザグリされた丸穴70が形成されている。ホルダ30には、位置決め箇所63に対応した位置に、挟込方向(糸道と平行な方向)にネジ穴67が形成されている。丸穴70を介して、ホルダ30のネジ穴67に皿ネジ66をねじ込むことにより、位置決め部材51がホルダ30に対して位置決めされる。皿ネジ66を利用することで、ねじを締め付ける際に位置ズレが発生しにくくなっている。
また、もう一方の位置決め箇所64において、位置決め部材51には、丸穴(第1受け部)71が形成されている。ホルダ30には、位置決め箇所64に対応した位置に、挟込方向(糸道に平行な方向)に突出する円筒状の突起(第1嵌合部)65が形成されている。ホルダ30側の突起65を、位置決め部材51側の丸穴71に嵌合させることで、位置決め部材51がホルダ30に対して位置決めされる。このように、丸穴71に突起65を嵌合させて位置決めを行う構成としたので、ホルダ30の位置決め箇所64に対応した位置にネジ穴を形成する必要がない。従って、ホルダ30にネジ穴を形成できない箇所(例えば、ホルダ30内にセンサ等が配置されている箇所)においても、位置決め箇所を設定できる。
上流側の位置決め部材51とホルダ30は皿ネジ66によって連結されるので、ホルダ30と位置決め部材51が離間することを防ぎ、ホルダ30と位置決め部材51による糸道ガイド33の挟み込みを維持できる。また、ホルダ30と位置決め部材51が離間しないので、位置決め部材51と糸道ガイド33の嵌合、及び、位置決め箇所64におけるホルダ30と位置決め部材51の嵌合を維持できる。
以上のようにして、2点の位置決め箇所63及び64で位置決めを行うことにより、挟込方向に直交する平面内で、位置決め部材51をホルダ30に対して位置決めできる。
以上で説明したように、本実施形態の糸監視装置6は、糸道ガイド32及び33と、ホルダ30と、位置決め部材51及び54と、を備えている。糸道ガイド32及び33は、走行する紡績糸15をガイドする。ホルダ30は、紡績糸15を監視するためのセンサを保持する。位置決め部材51及び54は、糸道ガイド32及び33を、ホルダ30との間で所定の挟込方向(糸道と平行な方向)でそれぞれ挟み込む。
このように、ホルダ30と位置決め部材51及び54によって糸道ガイド32及び33を挟み込こむことで、接着剤を使わずに、ホルダ30に対して糸道ガイド32及び33を固定できる。
本実施形態の糸監視装置6は、多角形凸部61と、多角形凹部62と、突出部57と、切欠部55と、を備える。多角形凸部61は、ホルダ30に設けられる。多角形凹部62は、下流側の位置決め部材54に形成され、多角形凸部61と嵌合する。突出部57は、下流側の糸道ガイド33に設けられる。切欠部55は、下流側の位置決め部材54に形成され、突出部57と嵌合する。
また、本実施形態の糸監視装置6は、突起65と、丸穴71と、突出部77と、切欠部75と、を備える。突起65は、ホルダ30に設けられる。丸穴71は、上流側の位置決め部材51に形成され、突起65と嵌合する。突出部77は、上流側の糸道ガイド32に設けられる。切欠部75は、上流側の位置決め部材51に形成され、突出部77と嵌合する。
これにより、糸道ガイド32及び33を、位置決め部材51及び54を介して、ホルダ30に対して位置決めできる。糸道ガイド32及び33はホルダ30には直接的に嵌合しないので、糸道ガイド32及び33の形状によってホルダ30の形状が制限を受けることがない。従って、糸道ガイド32及び33の形状を自由に設定できる。また、糸道ガイド32及び/又は33の形状を変更したとしても、位置決め部材51及び/又は54の形状のみ変更すれば良く、ホルダ30の形状変更は不要である。
本実施形態の糸監視装置において、上流側の糸道ガイド32は、接触面79と、突出部77と、を有する。下流側の糸道ガイド33は、接触面59と、突出部57と、を有する。接触面79及び59は、糸道ガイド32及び33が、ホルダ30と位置決め部材51又は54とによって挟み込まれたときに、位置決め部材51又は54に対して挟込方向でそれぞれ接触する。突出部77及び57は、接触面79又は59から挟込方向に突出し、位置決め部材51又は54にそれぞれ嵌合する。
糸道ガイド32及び33をこのように形成することで、位置決め部材51又は54によって糸道ガイド32又は33を挟みこみ、かつ、当該位置決め部材51又は54を糸道ガイド32又は33に嵌合させることができる。
本実施形態の糸監視装置6において、糸道ガイド32及び33と前記位置決め部材51及び54と嵌合は、それぞれ隙間嵌めである。
これにより、糸道ガイド32及び33を位置決め部材51及び54にそれぞれ嵌合させ易くなるので、糸監視装置6の組み立てが容易になる。また、糸道ガイド32及び33を位置決め部材51及び54にそれぞれ嵌合させる際に無用な力がかからないので、糸道ガイド32及び33が破損することを防止できる。なお、このよう糸道ガイド32及び33を隙間嵌めで位置決めする構成であったとしても、最大すきまが測定対象の紡績糸15の平均太さ未満であれば、実用上十分な位置決め精度を確保できる。
本実施形態の糸監視装置6は、糸道ガイド32又は33と位置決め部材51又は54の嵌め合いの隙間と、位置決め部材51又は54とホルダ30の嵌め合いの隙間の合計が、0.2mm未満である。
糸監視装置6が測定対象とする一般的な紡績糸15は、その平均太さが0.2mm以上であることが多い。このため、糸道ガイド32及び33の位置決め精度が0.2mm未満であれば、実用上は十分である。
本実施形態の糸監視装置6において、ホルダ30は、多角形状の外形輪廓を有する多角形凸部61を有する。位置決め部材54は、多角形凸部61の外形輪廓に沿って多角形状に形成された多角形凹部62を有する。多角形凸部61と多角形凹部62が嵌合することにより、位置決め部材54がホルダ30に位置決めされる。
このように、多角形の凹凸部を嵌合させることで、ホルダ30に対して位置決め部材54を位置決めできる。
本実施形態の糸監視装置6において、位置決め部材51は、ホルダ30に対して、2点の位置決め箇所63及び64で位置決めされるように構成されている。
このように、位置決め箇所が最低2点あれば、ホルダ30に対する位置決め部材51の位置を、平面内で固定できる。
本実施形態の糸監視装置6は、以下のように構成されている。即ち、位置決め箇所64において、ホルダ30に形成された円柱状の突起65が、位置決め部材51の丸穴71に嵌合する。
このように、突起を丸穴に嵌合させる構成であれば、例えばネジ止めなどの手間をかける必要がないので、ホルダ30に対する位置決め部材51の固定作業を簡単に行うことができる。また、この構成であれば、ホルダ30にネジ穴を形成する必要がない。
本実施形態の精紡機1は、上記の糸監視装置6によって紡績糸15を監視しつつ、当該紡績糸15を巻き取ってパッケージを形成する紡績ユニット2を複数備えている。
本発明の構成は、糸道ガイド32及び33を位置決め部材51及び54でそれぞれ挟み込んで位置決めする構成であるから、当該糸道ガイド32及び33の位置がバラつきにくく、個体差が少ない糸監視装置6を提供できる。従って、この糸監視装置6を備えた複数の紡績ユニット2においては、糸監視結果の個体差が発生しにくく、均一な精度で紡績糸15の監視を行うことができる。従って、この精紡機1によれば、安定した品質でパッケージ18を形成できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
本願の構成は、紡績ユニットに限らず、例えば自動ワインダが備える巻取ユニット等、他の種類の糸巻取ユニットにも適用できる。なお、自動ワインダとは、給糸ボビンの糸を解舒して、当該糸に所定のテンションを付与しつつ、巻取ボビンに巻き返す装置である。
以上の説明では、糸監視装置は1つの発光素子と1つの受光素子を備える光学式の糸監視装置であると説明したが、これに限らず、複数の発光素子及び/又は複数の受光素子を備えていても良い。また、上記実施形態の糸監視装置では、糸によって遮られた光の強さを監視することで当該糸の太さを検出しているが、これに限らず、例えば糸からの反射光の強さを監視することで当該糸に含まれる異物の有無を検出しても良い。
検出部は、光学式のセンサに限らず、例えば静電容量式のセンサで糸の状態を検知するように構成されていても良い。
上記の実施形態では、糸に異常がある箇所(糸欠点)を糸監視装置6によって検出する構成としたが、これに限らない。糸監視装置は、例えば糸の走行速度、糸の走行長さなど、走行する糸の何らかの状態を少なくとも1つ検出して監視する構成であれば良い。
糸道ガイド32及び33の素材は、セラミックに限らず、耐摩耗性を有する素材であれば、例えばチタン等でも良い。
位置決め部材51及び54は板状の部材としたが、形状は特に限定されない。例えば、位置決め部材をブロック状に形成しても良い。また、位置決め部材51及び54は金属製に限らず、例えばプラスチック製でも良い。ただし、位置決め部材に糸が接触する可能性がある場合には、当該位置決め部材を、耐摩耗性を有する金属等で構成することが好ましい。
糸道ガイドの形状は図面に示したものに限定されない。糸道ガイドの形状は、位置決め部材に嵌合でき、かつ位置決め部材とホルダによって挟み込むことができる形状であれば、特に限定されない。
第1嵌合部と第1受け部の形状は図示したものに限定されず、互いに嵌合できる形状であれば良い。また、第2嵌合部と第2受け部の形状は図示したものに限定されず、互いに嵌合できる形状であれば良い。
上流側の位置決め部材51には丸穴71が、ホルダ30には円柱状の突起65が形成されているとしたが、位置決め部材51に形成する穴は丸穴に限らず、ホルダ30の突起65は円柱状に限らない。要は、ホルダ30側の突起と位置決め部材51側の穴とを嵌合させることができれば良い。
上流側の位置決め部材51の位置決め箇所は2点としたが、位置決め箇所を3点以上設けても良い。ただし、位置決め箇所を2点とすれば、組み立てが容易で、かつ位置決め精度を確保し易いため好適である。
なお、位置決め部材とホルダとの位置決めは、第1嵌合部と第1受け部との嵌合ではなく、例えばネジ止め等の別の手段によって行っても良い。例えば、上流側の位置決め部材51の位置決めにおいて、2点の位置決め箇所63及び64の両方で、皿ネジ66による締め付けを行うこともできる。ただし、位置決め部材とホルダとの位置決めを、第1嵌合部と第1受け部との嵌合によって行えば、組み立てが容易で、位置決め精度を確保しやすいため好適である。
ユニット制御部26は、各紡績ユニット2ごとに設ける代わりに、複数の紡績ユニット2ごとに設けて、1つのユニット制御部26で複数の紡績ユニット2を制御しても良い。
1 精紡機(糸巻取機)
6 糸監視装置
30 ホルダ
32,33 糸道ガイド
51,54 位置決め部材
61 多角形凸部(第1嵌合部)
62 多角形凹部(第1受け部)
57,77 突出部(第2嵌合部)
55,75 切欠部(第2受け部)
65 突起(第1嵌合部)
71 丸穴(第1受け部)
6 糸監視装置
30 ホルダ
32,33 糸道ガイド
51,54 位置決め部材
61 多角形凸部(第1嵌合部)
62 多角形凹部(第1受け部)
57,77 突出部(第2嵌合部)
55,75 切欠部(第2受け部)
65 突起(第1嵌合部)
71 丸穴(第1受け部)
Claims (9)
- 走行する糸をガイドする糸道ガイドと、
前記糸を監視するためのセンサを保持するホルダと、
前記糸道ガイドを、前記ホルダとの間で所定の挟込方向で挟み込む位置決め部材と、
を備えることを特徴とする糸監視装置。 - 請求項1に記載の糸監視装置であって、
前記ホルダに設けられた第1嵌合部と、
前記位置決め部材に形成され、前記第1嵌合部と嵌合する第1受け部と、
前記糸道ガイドに設けられた第2嵌合部と、
前記位置決め部材に形成され、前記第2嵌合部と嵌合する第2受け部と、
を備えることを特徴とする糸監視装置。 - 請求項1又は2に記載の糸監視装置であって、
前記糸道ガイドは、
前記ホルダと前記位置決め部材によって挟み込まれたときに、前記位置決め部材に対して前記挟込方向で接触する接触面と、
前記接触面から前記挟込方向に突出し、前記位置決め部材に嵌合する突出部と、
を有することを特徴とする糸監視装置。 - 請求項2又は3に記載の糸監視装置であって、
前記糸道ガイドと前記位置決め部材との嵌合は隙間嵌めであることを特徴とする糸監視装置。 - 請求項4に記載の糸監視装置であって、
前記糸道ガイドと前記位置決め部材が嵌合している部分の隙間と、前記位置決め部材と前記ホルダが嵌合している部分の隙間の合計が、0.2mm未満であることを特徴とする糸監視装置。 - 請求項1から5までの何れか一項に記載の糸監視装置であって、
前記ホルダは、多角形状の外形輪廓を有する凸部を有し、
前記位置決め部材は、前記凸部の前記外形輪廓に沿って多角形状に形成された凹部を有し、
前記凸部と前記凹部が嵌合することにより、前記位置決め部材が前記ホルダに位置決めされることを特徴とする糸監視装置。 - 請求項1から5までの何れか一項に記載の糸監視装置であって、
前記位置決め部材は、前記ホルダに対して、2点の位置決め箇所で位置決めされていることを特徴とする糸監視装置。 - 請求項7に記載の糸監視装置であって、
前記2点の位置決め箇所の少なくとも一方において、前記ホルダに形成された突起が、前記位置決め部材に形成された穴に嵌合することを特徴とする糸監視装置。 - 請求項1から8まで何れか一項に記載の糸監視装置と、
前記糸監視装置によって監視された糸を巻き取ってパッケージを形成する巻取部と、
を備えることを特徴とする糸巻取ユニット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012103653A JP2013230909A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | 糸監視装置、及びこれを備える糸巻取ユニット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012103653A JP2013230909A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | 糸監視装置、及びこれを備える糸巻取ユニット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013230909A true JP2013230909A (ja) | 2013-11-14 |
Family
ID=49677738
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012103653A Pending JP2013230909A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | 糸監視装置、及びこれを備える糸巻取ユニット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013230909A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105668332A (zh) * | 2014-12-08 | 2016-06-15 | 村田机械株式会社 | 纱线监视装置 |
CN112478939A (zh) * | 2019-09-11 | 2021-03-12 | 欧瑞康纺织有限及两合公司 | 用于引导多根纱线的装置 |
CN113668104A (zh) * | 2021-08-30 | 2021-11-19 | 闽江学院 | 一种纺织断丝检测设备及其方法 |
-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012103653A patent/JP2013230909A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105668332A (zh) * | 2014-12-08 | 2016-06-15 | 村田机械株式会社 | 纱线监视装置 |
CN105668332B (zh) * | 2014-12-08 | 2019-09-06 | 村田机械株式会社 | 纱线监视装置 |
CN112478939A (zh) * | 2019-09-11 | 2021-03-12 | 欧瑞康纺织有限及两合公司 | 用于引导多根纱线的装置 |
CN112478939B (zh) * | 2019-09-11 | 2023-12-19 | 欧瑞康纺织有限及两合公司 | 用于引导多根纱线的装置 |
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