JP2013230421A - 静電塗装装置及び静電塗装方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】中間貯留槽30は、筒状に延びるシリンダ53と、このシリンダ内に移動自在に設けられ塗料供給部側に位置する第1ピストン54と、この第1ピストンに離間可能に接触し前記シリンダ内に移動自在に設けられる第2ピストン55と、前記第1ピストンを押し戻しする駆動源37と、前記第1ピストンに備えられ前記塗料供給部側の供給路26に分離可能に接続される分離・接続部58と、前記第2ピストンに開けた貫通穴59と塗装機32側の供給路31とに接続される供給弁34とからなり、第1ピストン及び分離・接続部を、1台の駆動源のみで移動させる。
【選択図】図3
Description
この特許文献1の技術では、塗装ガンから塗料供給部を分離することで、電気的絶縁を達成する。
図13は従来の技術の基本原理を説明する図であり、静電塗装装置200には、塗料供給部201から、塗装ガン202へ供給される塗料を貯留する中間貯留槽203まで、塗料供給路204が設けられる。この塗料供給路204の途中に分離・接続部205が設けられる。
しかし、サーボモータ211とエアシリンダ206が必須であるため、必然的に静電塗装装置200の大型化を招く。
静電塗装装置200は、塗装設備内の限られた空間内に設置されることが多いので、小型である方が好ましい。
仮に、第1ピストンの移動と分離・接続部の移動を各々の駆動源で行うと、駆動源が2台になり、静電塗装装置が大型化する。この点、本発明では、第1ピストン及び分離・接続部を、1台の駆動源のみで移動させるため、静電塗装装置を小型化できる。
また、静電塗装装置のコストを低減することができる。
すなわち、分離・ピストン押し工程と塗料押出し工程の2工程を、第1ピストンの前進動作で実施する。
結果、分離・接続部の分離用駆動源を準備し、且つ塗料押出し用駆動源を準備する場合に対し、本発明では、1つの駆動源で十分になる。
図1に示すように、塗装設備内にロボット10が配置され、このロボット10に静電塗装装置20(詳細後述)が備えられる。
図2に示すように、静電塗装装置20は、塗料供給設備から延びる複数の配管21、22、23、24に接続されこれら配管21、22、23、24を通じて取入れた複数の色の塗料を選択して外部へ供給する塗料供給部25と、この塗料供給部25から延びる供給路としての1次供給配管26に接続され塗料供給部25から供給される塗料を一旦貯留する中間貯留槽30と、この中間貯留槽30に2次供給配管31を介して接続され中間貯留槽30から供給された塗料を被塗装物(後述)へ噴射する回転霧化式の塗装ガン32とからなる。つまり、中間貯留槽30は、1次供給配管26と2次供給配管31からなる供給配管の途中に設けられている。
図3に示すように、中間貯留槽30は、筒状に延ばされ塗料供給部(図2、符号25)側端部に塗料供給部側フランジ51を備えると共に塗装ガン32側端部に塗装ガン側フランジ52を備えるシリンダ53と、このシリンダ53内に移動自在に設けられ塗料供給部側に位置する第1ピストン54と、この第1ピストン54に離間可能に接触しシリンダ53内に移動自在に設けられる第2ピストン55と、シリンダ53の塗料供給部側フランジ51にボルト56及びナット57により取付けられ第1ピストン54を押し戻しする駆動源37と、第1ピストン54に備えられ1次供給配管26側に分離可能に接続されると共に、1次供給配管26側との接続時に塗料を流入させ1次供給配管26側との分離時に塗料の流入を止める移動側分離・接続部58(詳細後述)と、第2ピストン55に開けた貫通穴59と2次供給配管31とに接続され塗料を塗装ガン32側へ供給するときに開状態になる2次供給弁34とからなる。
静止側分離・接続部68は、駆動源側フランジ69に支持される静止側本体部71と、この静止側本体部71にシリンダ53の径方向に開けられ1次供給配管26の前端72に接続される静止側第1通路73と、この静止側第1通路73に交差するように設けられ移動側分離・接続部58の移動側第1通路62に繋がるように備えられる静止側第2通路74と、通路73と通路74が交差する静止側交差部75に当接する弁体を備えこの弁体を作動させることで静止側交差部75を開放又は閉止させる静止側バルブ76と、静止側本体部71の第1ピストン54側に設けられる静止側接続部材77とからなる。移動側バルブ66及び静止側バルブ76には、例えばエアオペレートバルブが適する。
制御部(図2、符号45)の指令に基づき電動モータ(図2、符号39)を正転させると、軸36が後退し、第1ピストン54が塗料供給部側へ戻される。このとき、第1ピストン54が第2ピストン55から僅かに離れるが、第1ピストン54と第2ピストン55の間が負圧になるため、第2ピストン55は大気圧に押されて第1ピストン54と共に駆動源37側へ戻される。
第1ピストン54の外周面81には、凹状の第1周溝82と、この第1周溝82に隣接して設けられ外周面81の外径よりも小径に形成される第1小径部83とが設けられる。
これら第1周溝82及び第1小径部83には、第1シール部材84が取付けられる。この第1シール部材84は、第1周溝82に嵌合し第1小径部83に係合すると共にシリンダ53の内周面85に接触する薄肉状の第1樹脂材料86と、この第1樹脂材料86に包まれ第1樹脂材料86をシリンダ53の内周面85へ押出す第1のOリング87とからなる。
これら第2周溝91及び第2小径部92には、第2シール部材93が取付けられる。この第2シール部材93は、第2周溝91に嵌合し第2小径部92に係合すると共にシリンダ53の内周面85に接触する薄肉状の第2樹脂材料94と、この第2樹脂材料94に包まれ第2樹脂材料94をシリンダ53の内周面85へ押出す第2のOリング95とからなる。
図4に示すように、塗料供給部側フランジ51及び駆動源側フランジ69から、ボルト56及びナット57を取外すことにより、シリンダ53から駆動源37を取外す。次に、駆動源37の軸36の先端及び第1ピストン54から、ボルト102を取外すことにより、駆動源37から第1ピストン54を取外す。次に、塗装ガン側フランジ52及びピストン支持部材96から、ボルト97及びナット98を取外すことにより、シリンダ53からピストン支持部材96を取外す。したがって、第1ピストン54及び第2ピストン55がシリンダ53内から取出される。
図5(a)に示すように、駆動源37を駆動して、軸36を矢印(1)のように後退させ、第1ピストン54及び第2ピストン55をシリンダの塗料供給部側へ戻す。
結果、(b)に示すように、移動側分離・接続部58が静止側分離・接続部68に接続される。駆動源37の運転を停止する。
図8に示すように、ステップ(以下STと記す。)01において、駆動源により第1ピストンとこの第1ピストンに接触した第2ピストンとを、シリンダの塗料供給部側へ戻すピストン戻し工程を実施する。具体的には図5(a)において、駆動源37を駆動して、軸36を矢印(1)のように後退させ、第1ピストン54及び第2ピストン55をシリンダの塗料供給部側へ戻す。
ところで、塗料の使用量は、被塗装物の仕様によって変わるため、塗料の充填量はより細かく設定できることが好ましい。そこで、塗料の充填量をより細かく設定することができる例を次に説明する。
ロボット(図1、符号10)から延びる支持部材106に、シリンダ53の軸方向に沿って複数設けられている。複数のセンサとは、塗料供給部側から塗料押出側へ並べられる第1センサ107、第2センサ108、第3センサ109、第4センサ111、第5センサ112、第6センサ113、第7センサ114である。
図10において、第1ピストン54と第2ピストン55との間に塗料105が充填され、第2ピストン55が第4センサ111により検出され、この検出信号が制御部45に入力される。制御部45は、1次供給弁33へ閉動作の指令を出す。結果、塗料の供給が止まる。
シリンダ118は、ロボット(図1、符号10)に支持され、シリンダ118のピストンロッド119が第2ピストン55に当てられる。なお、シリンダ118は、電気式シリンダ、空圧式シリンダ、油圧式シリンダのいずれも適用可能である。
図12において、第1ピストン54と第2ピストン55との間に塗料105が充填され、ピストンロッド119のストロークがセンサ121により検出され、この検出信号が制御部45に入力される。制御部45は、1次供給弁33へ閉動作の指令を出す。結果、塗料の供給が止まる。中間貯留部30Cでは、塗料の充填制御を1台のシリンダで行うため、制御が単純になる。
図7(b)に示す構成により、中間貯留槽30は、第1ピストン54を押し戻しする駆動源37と、第1ピストン54に備えられる分離・接続部58とを有する。すなわち、1台の駆動源37で第1ピストン54及び分離・接続部58を移動させる。
仮に、第1ピストンの移動と分離・接続部の移動を各々の駆動源で行うと、駆動源が2台になり、静電塗装装置が大型化する。この点、本発明では、第1ピストン54及び分離・接続部58を、1台の駆動源37のみで移動させるため、静電塗装装置20を小型化できる。
また、静電塗装装置20のコストを低減することができる。
すなわち、分離・ピストン押し工程と塗料押出し工程の2工程を、第1ピストン54の前進動作で実施する。
結果、分離・接続部58の分離用駆動源を準備し、且つ塗料105の押出し用駆動源を準備する場合に対し、本発明では、1つの駆動源37で十分になる。
Claims (2)
- 塗料供給部から塗装機へ塗料を供給し、この塗料に前記塗装機にて高電圧を印加し、前記塗装機から帯電した前記塗料を被塗装物へ噴射させ、この被塗装物に前記塗料が付着することにより、前記被塗装物に塗装を施す静電塗装装置において、
前記塗料供給部から前記塗装機まで前記塗料が通過する供給路が設けられ、この供給路の途中に前記塗料を一旦貯留する中間貯留槽が設けられ、
前記中間貯留槽は、筒状に延びるシリンダと、このシリンダ内に移動自在に設けられ前記塗料供給部側に位置する第1ピストンと、この第1ピストンに離間可能に接触し前記シリンダ内に移動自在に設けられる第2ピストンと、前記第1ピストンを押し戻しする駆動源と、前記第1ピストンに備えられ前記塗料供給部側の供給路に分離可能に接続される分離・接続部と、前記第2ピストンに開けた貫通穴と前記塗装機側の供給路とに接続される供給弁とからなることを特徴とする静電塗装装置。 - 請求項1記載の静電塗装装置を用いて実施する静電塗装方法において、
前記駆動源により前記第1ピストンとこの第1ピストンに接触した第2ピストンとを、前記シリンダの塗料供給部側へ戻すピストン戻し工程と、
前記駆動源により前記第1ピストンに備えられる前記分離・接続部を、前記塗料供給部側の供給路に接続する接続工程と、
前記分離・接続部が前記塗料供給部側の供給路に接続されることにより、前記分離・接続部から流入する前記塗料で、前記第2ピストンを前記シリンダの塗装機側へ押出し、前記第1ピストンと前記第2ピストンの間に前記塗料を充填する塗料充填工程と、
前記塗料充填後、前記駆動源により前記第1ピストンを押すことで、前記分離・接続部を前記塗料供給部側の供給路から分離すると共に、前記第1ピストンの押圧力を前記充填された塗料を介して前記第2ピストンへ伝達し、この第2ピストンを前記シリンダの塗装機側へ押す分離・ピストン押し工程と、
前記供給弁を開状態にし、前記駆動源により前記第1ピストンを更に押すことで、前記充填された塗料を前記塗装機側へ押出す塗料押出し工程とを有することを特徴とする静電塗装方法。
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