(第1の実施形態)
第1の実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100のハードウェア構成について説明する。図1は、第1の実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100の主要な信号処理系を示すブロック図である。
BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ151で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子101を介して衛星デジタル放送用のチューナ102aに供給される。
チューナ102aは、制御部105からの制御信号により所望のチャネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器102bに出力する。
PSK復調器102bは、制御部105からの制御信号により、チューナ102aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリーム(TS)を得て、TS復号器102cに出力する。
TS復号器102cは、制御部105からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部106内のSTDバッファ(図示せず)へ出力する。また、TS復号器102cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部106内のセクション処理部(図示せず)へ出力する。
地上波放送受信用のアンテナ152で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子103を介して地上デジタル放送用のチューナ104aに供給される。
チューナ104aは、制御部105からの制御信号により所望のチャネルの放送信号を選局可能とする。チューナ104aは、放送信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器104bに出力する。
本実施形態にかかるチューナ102a及びチューナ104aは、アンテナ151又はアンテナ152を介して、チャネルの放送信号として、複数の映像情報を提供するマルチビュー配信の放送信号を受信する。なお、マルチビュー配信の放送信号には、複数の映像情報全て含まれている必要はなく、例えば映像情報としては主映像情報のみ含まれ、副映像情報については取得先のアドレス情報のみ埋め込まれていても良い。
OFDM復調器104bは、制御部105からの制御信号により、チューナ104aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器104cに出力する。
TS復号器104cは、制御部105からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部106内のSTDバッファへ出力する。また、TS復号器104cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部106内のセクション処理部へ出力する。
信号処理部106は、テレビ視聴時には、TS復号器102cおよびTS復号器104cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部107及び音声処理部108に出力している。一方、番組録画時には、TS復号器102cおよびTS復号器104cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施した信号を、制御部105を介して記憶装置(例えば、HDD)170に記録している。また、信号処理部106は、録画番組再生時には、制御部105を介して記憶装置(例えば、HDD)170から読み出された録画番組のデータに、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部107及び音声処理部108に出力している。
制御部105には、信号処理部106から、番組を取得するための各種データ(B−CASデスクランブル用の鍵情報等)や電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。制御部105は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部107へ出力する。
また、この制御部105は、番組録画および番組予約録画を制御する機能を有し、番組予約受付時には、外部の表示装置(例えば、デジタルテレビジョン放送受像器)に電子番組ガイド(EPG)情報を表示し、操作部120またはリモートコントローラ121を介した視聴者入力により予約内容を所定の記憶手段に設定する。そして、設定された時刻に予約番組を録画するようチューナ102a,104a、PSK復調器102b、OFDM復調器104b、TS復号器102c,104cおよび信号処理部106を制御する。
セクション処理部は、TS復号器102c(104c)から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部105へ出力する。
グラフィック処理部107は、(1)信号処理部106内のAVデコーダ(図示せず)から供給されるデジタルの映像信号と、(2)OSD(On Screen Display)信号生成部109で生成されるOSD信号と、(3)データ放送による画像データと、(4)制御部105により生成されたEPG,字幕信号とを合成して映像処理部110へ出力する機能を有する。
また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部107は、制御部105からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
グラフィック処理部107から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部110に供給される。この映像処理部110は、入力されたデジタルの映像信号を、表示部114又は出力端子111を介して接続された外部機器で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、出力端子111又は表示部114に出力して映像表示させる。
また、上記音声処理部108は、入力されたデジタルの音声信号を、スピーカ113で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、出力端子112を介して接続された外部機器又はスピーカ113に出力して音声再生させる。
ここで、このデジタルテレビジョン放送受信端末100は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部105によって統括的に制御されている。この制御部105は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、操作部120からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ121から送出された操作情報を、受光部122を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
この場合、制御部105は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)105aと、当該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)105bと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ105cとを利用している。
また、この制御部105は、カードI/F(Interface)123を介して、メモリカード124が装着可能なカードホルダ125に接続されている。これによって、制御部105は、カードホルダ125に装着されたメモリカード124と、カードI/F123を介して情報伝送することができる。
さらに、上記制御部105は、通信I/F131を介して第1のLAN端子132に接続されている。これにより、制御部105は、第1のLAN端子132に接続されたLAN対応の機器と、通信I/F131を介して情報伝送することができる。
また、上記制御部105は、USB I/F133を介してUSB端子134に接続されている。これにより、制御部105は、USB端子134に接続された各種機器(例えば、外付けハードディスク装置)と、USB I/F133を介して情報伝送することができる。
デジタルテレビジョン放送受信端末100の制御部105は、表示制御アプリケーション105dを備えている。表示制御アプリケーション105dは、ソフトウェア構成として、表示制御部161と、選択受付部162と、設定部163と、を備えている。そして、制御部105のCPUが、表示制御アプリケーション105dを読み込むことで、RAM105b上に、表示制御アプリケーション150dの各構成(表示制御部161、選択受付部162、設定部163)が実現される。
表示制御アプリケーション105dは、映像情報に適した画質調整を行うためのアプリケーションとする。本実施形態は、映像情報がアニメーションの場合について説明する。
なお、本実施形態は、メニューが3階層の場合について説明するが、2階層以下又は4階層以上であっても良い。
表示制御部161は、映像情報に重畳する各種メニューを表示するための画面情報を生成して、グラフィック処理部107を介して、当該各種メニューの表示制御を行う。
選択受付部162は、受光部122が受信した操作情報に基づいて、各種メニューで表示された選択候補の選択を受け付ける。
図2は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100の表示制御部161が表示制御するメニュー画面を階層構造で示した図である。本実施形態では、メニュー画面が3階層の例とする。
図2に示す様に、表示制御部161が第1階層目のメニューを表示した場合に、選択受付部162が、選択候補“映像設定”201の選択を受け付ける。この場合に、表示制御部161が、第2階層目の映像設定メニューを表示する。
そして、映像設定メニューで、選択受付部162が、選択候補“コンテンツモード”202の選択を受け付けた場合に、表示制御部161は、第3階層目のコンテンツモードメニューを表示する。コンテンツモードメニューでは、映像情報がアニメーションの場合に、当該アニメーションを表示するための選択候補であって、映像情報を表示処理する際の画質設定を異ならせた複数の選択候補を表示する。本実施形態では、選択候補“テレビアニメ”203、“レトロアニメ”204、及び“劇場アニメ”205が、表示される。
そして、選択受付部162は、表示制御部161により表示された複数の選択候補から選択を受け付ける。図2に示す例では、“テレビアニメ”203、“レトロアニメ”204、及び“劇場アニメ”205のうちいずれか1つの選択を受け付ける。
“テレビアニメ”とは、地上波デジタル放送や、BSデジタル放送で放送されているアニメーションを指しており、放送時に行われたデジタル圧縮に起因するノイズ(モスキートノイズ・ブロックノイズ)を多く含んでいる可能性があるアニメーションとする。なお、“テレビアニメ”は、地上波デジタル放送やBSデジタル放送で放送することを前提に作成されたコンテンツであれば、光ディスク媒体に記録して販売することを前提に作成されたコンテンツの場合もあるが、放送されることで上述したノイズが含まれる点で共通する。
“レトロアニメ”とは、セル画等を用いてアナログ放送用に作成されたアニメーション(アナログ)を示している。“レトロアニメ”は、映像資産が古い傾向にあるため、画質劣化によりノイズが盛大に重畳されている可能性があるアニメーションとする。また、“レトロアニメ”は、セル画等で作成されたアニメーションに限らず、輪郭や境界線が明確な線で描かれ、色や影のグラデーションが単純化されたアニメーションであればよい。
また、“劇場アニメ”は、BD(Blu-ray Disk)(登録商標)から再生される高画質なアニメを示している。このため、“劇場アニメ”は、“テレビアニメ”や“レトロアニメ”と比べて、細かいテクスチャーやグラデーションを多用している傾向が高く、上述したデジタル圧縮や画質劣化等によるノイズが少ない傾向が強いアニメーションであることが多い。
従来は、コンテンツモードメニュー画面の選択候補として、アニメモードしか存在しなかった。このアニメモードでは、主にセル画で作成されたアニメーションを対象にしていたため、ノイズ低減効果に主眼を置いた画質設定が行われることになり、映像情報によっては映像が甘くなる場合があった。
これに対して、本実施形態では、コンテンツモードメニュー画面において、選択候補として、“テレビアニメ”、“レトロアニメ”、“劇場アニメ”を設けた。そして、“テレビアニメ”、“レトロアニメ”、“劇場アニメ”から映像情報に適した選択候補の選択を受け付けることで、映像情報に対して適切な画質設定が可能となる。これにより、視聴者は、最適な画質設定でアニメを視聴することが可能となる。
設定部163は、選択受付部162が選択を受け付けた選択候補に対応する画質設定を行う。設定部163は、ROM105aに記憶された管理テーブル171に従って、画質調整するための設定を行う。
図3は、管理テーブル171のテーブル構造を示した図である。図3に示す様に、管理テーブル171は、選択候補毎に、設定項目である超解像(鮮鋭化処理)、ノイズリダクション、輪郭補正、ダイナミックγを対応付けて記憶している。なお、本実施形態にかかる管理テーブル171は画質調整の一例として示したものであり、選択候補毎に異なる画質調整を行っていれば、どのような態様であっても良い。なお、本実施形態では、選択項目として超解像と示したが、鮮鋭化処理と記載しても良い。つまり、超解像は、ナイキスト周波数以上の情報を再現することを示しているが、本実施形態は、ナイキスト周波数以上の情報の再現に制限するものではなく、例えば、単なる鮮鋭化処理でもよい。さらに、設定項目は、上述した項目に限らず、他の処理が含まれていても良い。
図3に示す様に、選択候補毎に、超解像(鮮鋭化処理)、ノイズリダクション、輪郭補正、及びダイナミックγについて、選択候補で示されるアニメに適切な画質調整が行われるように、それぞれ適切なパラメータが設定されている。
そして、設定部163は、超解像(鮮鋭化処理)、ノイズリダクション、輪郭補正、及びダイナミックγ(γ特性)について、選択を受け付けた選択候補に対応する画質設定を行う。
例えば、設定部163は、選択候補“レトロアニメ”の選択を受け付けた場合に、選択候補“テレビアニメ”又は“劇場アニメ”の選択を受け付けた場合と比べて、ノイズリダクション及び輪郭補正を強く処理し、選択候補“劇場アニメ”の選択を受け付けた場合に、選択候補“テレビアニメ”又は“レトロアニメ”の選択を受け付けた場合と比べて、超解像処理(鮮鋭化処理)を強く行う。次に、具体的な処理について説明する。
“レトロアニメ”の選択を受け付けた場合に、設定部163は、ノイズ低減を主眼に置き、SD(アナログ)放送時代に発生したドット妨害や、クロスカラーノイズ、ランダムノイズを低減するためにクロスカラー・ドット妨害除去回路を動作させる。さらに、設定部163は、超解像処理の際に、検出した平坦部のノイズを強調しない設定を行う。さらに、設定部163は、輪郭線を鮮明にするためにスルーレイト改善回路(輪郭補正)を動作させる。設定部163は、ダイナミックγについて通常の映像情報と同様、コントラスト感のメリハリを効かせた特性になるよう設定する(γ特性とは輝度の入出力特性カーブをいう)。
“テレビアニメ”の選択を受け付けた場合に、設定部163は、超解像処理の際に、放送などのMPEG圧縮により輪郭線近傍に発生しやすいモスキートノイズを強調しないよう、検出された平坦部についてノイズを抑制した設定を行う。さらに、設定部163は、ノイズ除去にはランダムノイズの低減を目的としたノイズリダクションを動作させる。さらに設定部163は、輪郭線を鮮明にくっきり再現するためスルーレイト改善回路(輪郭補正)を動作させる。
“劇場アニメ”の選択を受け付けた場合に、設定部163は、高画質映像のディテール情報を引き出すことを主眼に置いて設定する。例えば、設定部163は、細かなテクスチャーや絵の書き込みによる筆のタッチや背景を再現するために超解像処理を微小信号領域から動作させる。さらに設定部163は、ランダムノイズを低減するために残像感の出ないインパルスノイズリダクションを使用し、精細な輪郭線を整えるためにリオーバーシュートレスのスルーレイト改善回路(輪郭補正)を動作させる。
次に、表示制御部161が表示制御する画面について説明する。図4は、表示制御部161が表示するクイックメニュー画面(ウィンドウ)の例を示した図である。図4に示すクイックメニュー画面401は、図2の第1階層目のメニュー画面に相当する。
図4に示すクイックメニュー画面401は、リモートコントローラ121のメニュー表示ボタンの押下を示す操作情報を選択受付部162が受け付けた場合に表示される。
当該クイックメニュー画面401で選択候補“映像設定”402の選択を受け付けた場合に、表示制御部161は、映像設定メニュー画面を表示する。
図5は、表示制御部161が表示する映像設定メニュー画面の例を示した図である。図5に示す映像設定メニュー画面501は、映像情報を表示する際の画質等を設定するための選択候補が配置されたメニュー画面とする。また、映像設定メニュー画面501は、図2の第2階層目のメニュー画面に相当する。
当該映像設定メニュー画面501で選択候補“映像メニュー”502に“あざやか”又は“標準”が設定されている場合に、選択候補“コンテンツモード”503の選択を受け付けた際に、表示制御部161は、図6に示すコンテンツメニュー画面を表示する。
図6は、表示制御部161が表示するコンテンツモードメニュー画面の一例を示した図である。図6に示すコンテンツメニュー画面601では、“オート”、“スポーツ”、“テレビアニメ”602、“レトロアニメ”603、“劇場アニメ”604、“写真”、“オフ”が選択候補として表示される。また、コンテンツメニュー画面601は、図2の第3階層目のメニュー画面に相当する。
そして、“テレビアニメ”602、“レトロアニメ”603、又は“劇場アニメ”604の選択を受け付けた場合に、設定部163が上述した設定を行う。なお、他の選択候補が選択された場合には、設定部163は、当該選択候補に適した設定を行うものとして、説明を省略する。
次に、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100における、各メニューで選択候補を受け付ける際の処理について説明する。図7は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、表示制御部161が、リモートコントローラ121からの操作情報に従って、クイックメニュー画面を表示する(ステップS701)。クイックメニュー画面は、図4で示した画面とする。
次に、選択受付部162が、リモートコントローラ121を介して、クイックメニュー画面の選択候補“映像設定”の選択を受け付ける(ステップS702)。
その後、表示制御部161が、映像設定メニュー画面を表示する(ステップS703)。映像設定メニュー画面は、図5で示した画面とする。
次に、選択受付部162が、リモートコントローラ121を介して、映像設定メニュー画面の選択候補“コンテンツモード”の選択を受け付ける(ステップS704)。
その後、表示制御部161が、コンテンツモードメニュー画面を表示する(ステップS705)。コンテンツモードメニュー画面は、図6で示した画面とする。
そして、選択受付部162が、選択候補“テレビアニメ”の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS706)。選択候補“テレビアニメ”の選択を受け付けたと判定した場合に(ステップS706:Yes)、設定部163が、“テレビアニメ”用の画質設定を行う(ステップS707)。
一方、選択受付部162が、選択候補“テレビアニメ”の選択を受け付けなかったと判定した場合に(ステップS706:No)、選択候補“レトロアニメ”の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS708)。選択候補“レトロアニメ”の選択を受け付けたと判定した場合に(ステップS708:Yes)、設定部163が、“レトロアニメ”用の画質設定を行う(ステップS709)。
一方、選択受付部162が、選択候補“レトロアニメ”の選択を受け付けなかったと判定した場合に(ステップS708:No)、選択候補“劇場アニメ”の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS710)。選択候補“劇場アニメ”の選択を受け付けたと判定した場合に(ステップS710:Yes)、設定部163が、“劇場アニメ”用の画質設定を行う(ステップS711)。なお、選択候補“劇場アニメ”の選択を受け付けなかったと判定した場合(ステップS710:No)、特に処理を行わずに終了する。
また、ステップS707、S709、S711の設定が終了した後、映像処理部110が、ステップS707、S709、S711で行われた設定に従って、映像情報の表示制御を行う(ステップS712)。
本実施形態では、最適な画質設定を可能とするメニュー画面を提供することで、視聴者が映像情報に応じた設定を行うことができる。これにより、視聴者は、最適な画質でアニメを視聴することが可能となる。このように選択候補の選択で映像情報に応じた画質設定が可能となり、より詳細な画質制御を不要にするため、視聴者の操作負担を軽減できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、アニメーションに関する設定を行うためのメニュー画面を表示する例について説明した。しかしながら、設定対象をアニメーションに制限するものではない。第2の実施形態では、ゲームに関する設定を行うためのメニュー画面を表示する例について説明する。なお、デジタルテレビジョン放送受信端末100の構成は、第1の実施形態と同様として説明を省略する。
図8は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100の表示制御部161が表示制御するメニュー画面を階層構造で示した図である。本実施形態では、メニュー画面が3階層となる例とする。
図8に示す様に、表示制御部161が第1階層目のメニューを表示した場合に、選択受付部162が、選択候補“映像設定”201の選択を受け付ける。この場合に、表示制御部161が、第2階層目の映像設定メニューを表示する。
そして、映像設定メニューで、選択受付部162が、選択候補“コンテンツモード”202の選択を受け付けた場合に、表示制御部161は、第3階層目のコンテンツモードメニューを表示する。コンテンツモードメニューでは、映像情報がゲームの場合に、当該ゲームを表示するための選択候補であって、映像情報を表示処理する際の画質設定を異ならせた複数の選択候補を表示する。本実施形態では、選択候補“ノーマル”801、“CGゲーム”802、及び“アニメゲーム”803が、表示される。
そして、選択受付部162は、表示制御部161により表示された複数の選択候補から選択を受け付ける。図8に示す例では、“ノーマル”801、“CGゲーム”802、及び“アニメゲーム”803のうちいずれか1つの選択を受け付ける。
“ノーマル”は、従来から適用されているゲームモードとする。“CGゲーム”は、コンピュータグラフィクスによる動画の表示等に重きを置いたゲームとする。“アニメゲーム”は、アニメーションによる動画の表示等に重きを置いたゲームとする。
設定部163は、選択受付部162が選択を受け付けた選択候補に対応する画質設定を行う。設定部163は、ROM105aに記憶された管理テーブル171に従って、画質調整するための設定を行う。
図9は、管理テーブル171のテーブル構造を示した図である。図9に示す様に、管理テーブル171は、選択候補毎に、設定項目である超解像(鮮鋭化処理)、ノイズリダクション、輪郭補正、ダイナミックγを対応付けて記憶している。なお、本実施形態にかかる管理テーブル171は画質調整の一例として示したものであり、選択候補毎に異なる画質調整を行っていれば、どのような態様であっても良い。
“ノーマル”の選択を受け付けた場合に、設定部163は、従来から行われたゲーム用の設定を行う。
“CGゲーム”の選択を受け付けた場合に、設定部163は、緻密なディテール情報を引き出し、映像のジャギー(ギザツキ)を抑えながらくっきり鮮明な映像にすることを主眼に置いて設定を行う。例えば、設定部163は、主に輪郭のジャギーを抑制した超解像設定と、エッジのスルーレイト改善処理(輪郭補正)と、を動作させる。
“アニメゲーム”の選択を受け付けた場合に、設定部163は、第1の実施形態の“テレビアニメ”と同様に、検出された平坦部のノイズを抑制した超解像設定を行うと共に、輪郭線を鮮明にくっきり再現するためにスルーレイト改善回路(輪郭補正)を動作させる。
次に、表示制御部161が表示制御する画面について説明する。表示制御部161が表示するクイックメニュー画面(ウィンドウ)は、図4に示した第1の実施形態と同様とする。
当該クイックメニュー画面401で選択候補“映像設定”402の選択を受け付けた場合に、表示制御部161は、映像設定メニュー画面を表示する。
図10は、表示制御部161が表示する映像設定メニュー画面の例を示した図である。図10に示す映像設定メニュー画面1001は、映像情報を表示する際の画質等を設定するための選択候補が配置されたメニュー画面とする。また、映像設定メニュー画面1001は、図8の第2階層目のメニュー画面に相当する。
当該映像設定メニュー画面1001で選択候補“映像メニュー”1002に“ゲーム”が設定されている場合に、選択候補“コンテンツモード”1003の選択を受け付けた際に、表示制御部161は、図11に示すコンテンツモードメニュー画面を表示する。
図11は、表示制御部161が表示するコンテンツモードモードメニュー画面の一例を示した図である。図11に示すコンテンツモードメニュー画面1101では、“ノーマル”1102、“CGゲーム”1103、“アニメゲーム”1104が選択候補として表示される。また、コンテンツモードメニュー画面1101は、図8の第3階層目のメニュー画面に相当する。
そして、“ノーマル”1102、“CGゲーム”1103、又は“アニメゲーム”1104の選択を受け付けた場合に、設定部163が上述した設定を行う。
次に、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100における、各メニューで選択候補を受け付ける際の処理について説明する。図12は、本実施形態にかかるデジタルテレビジョン放送受信端末100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
まず、図7のステップS701〜S705と処理と同様の手順で、表示制御部161が、コンテンツモードメニュー画面の表示まで行う(ステップS1201〜S1205)。コンテンツモードメニュー画面は、図11で示した画面とする。
そして、選択受付部162が、選択候補“ノーマル”の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS1206)。選択候補“ノーマル”の選択を受け付けたと判定した場合に(ステップS1206:Yes)、設定部163が、“ノーマル”用の画質設定を行う(ステップS1207)。
一方、選択受付部162が、選択候補“ノーマル”の選択を受け付けなかったと判定した場合に(ステップS1206:No)、選択候補“CGゲーム”の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS1208)。選択候補“CGゲーム”の選択を受け付けたと判定した場合に(ステップS1208:Yes)、設定部163が、“CGゲーム”用の画質設定を行う(ステップS1209)。
一方、選択受付部162が、選択候補“CGゲーム”の選択を受け付けなかったと判定した場合に(ステップS1208:No)、選択候補“アニメゲーム”の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS1210)。選択候補“アニメゲーム”の選択を受け付けたと判定した場合に(ステップS1210:Yes)、設定部163が、“アニメゲーム”用の画質設定を行う(ステップS1211)。なお、選択候補“アニメゲーム”の選択を受け付けなかったと判定した場合(ステップS1210:No)、特に処理を行わずに終了する。
また、ステップS1207、S1209、S1211の設定が終了した後、映像処理部110が、ステップS1207、S1209、S1211で行われた設定に従って、映像情報の表示制御を行う(ステップS1212)。
第2の実施形態では、上述した処理を行うことで、コンテンツがゲームの場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上説明したとおり、第1〜第2の実施形態によれば、映像情報に適した画質調整を行うことができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。