JP2013225468A - 導電スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 大きな弾性力を有し破損が生じにくい導電スペーサを提供する。
【解決手段】 導電スペーサ1は、樹脂製のスペーサ3と、板金製の導電部5と、からなる。スペーサ3は、柱部11,上フランジ13,下フランジ15などを有するものである。導電部5は、本体部31,接触子33,保持片35などを有するものである。接触子33は、本体部31の上下の端部における左右両端の4箇所に設けられる腕状の部材である。この接触子33は、上フランジ13および下フランジ15に沿って配置されており、両フランジとは小さい間隔を空けて隣接しており、その屈曲方向に対して弾性変形する。接触子33から見て上フランジ13や下フランジ15の位置する方向の荷重が加えられると、上フランジ13または下フランジ15が接触子33の変位を制限するストッパとして機能するため接触子33の塑性変形を抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、2つの部材の間に配置され、両部材と当接して両部材の間隔が所定値以上に接近しないように制限する樹脂製のスペーサと、両部材を電気的に接続する板状の導電体からなる導電部と、を備える導電スペーサに関する。
従来、電子機器に用いられる複数の基板同士や基板と筐体との間隔を一定に保つ目的でスペーサをそれらの間に配置する場合がある。またノイズ除去などの目的で、筐体の金属部分や基板の配線パターンなどの導体間を導通させるために、それらを接続するように導電体を配置する場合がある。
近年では電子機器を小型化するため、スペーサに導電性を持たせて導体間を導通させることがある。このときに合成樹脂製のスペーサに板金製の導電部を組み合わせてなる導電スペーサを利用すると、樹脂の適度な剛性および弾性と、板金の良好な導電性とを利用できる。
このように樹脂と板金とを組み合わせて用いる構成としては、下記特許文献1に示される、導体と接触する一対の接触子(接触部20)を波型に折り曲げられた中央導体部12で連結した板金製の電気接続器を用いる構成や、下記特許文献2に示される、樹脂製のスペーサ(本体)と当該スペーサに沿うように形成された板金製の導電性板とからなる構成などが提案されている。
特開平8−7948号公報 実開平4−74487号公報
上述した特許文献1の構成は、電気接続器の接触子を基板の開口に合せた上でスペーサのクランプを取り付けて用いるものであり、スペーサと電気接続器を個別に取り付ける必要があるため取り付け作業に手間がかかるという問題がある。
この特許文献1の構成において、スペーサを予め接触子の中心開口に嵌め込んで電気接続器とスペーサとを一体にしておけばスペーサと電気接続器とを個別に取り付ける必要はなくなる。しかしながらそのように一体とするためには電気接続器の接触子がスペーサのクランプ部分に係合している必要がある。ところが、予め係合した状態で電気接続器の圧縮変位量(弾性力・反発力)が大きいと、接触子がスペーサから外れやすくなってしまう。一方、電気接続器の圧縮変位量(弾性力)が小さくなるように形成してクランプ部分に係合できるようにしなければならない。その結果、接触子自身の弾性力を利用して導体との接触状態を良好にしたり、スペーサの機能を補佐したりする機能は低下してしまう。
一方、特許文献2の構成は、導電性板における接触子と、スペーサへの固定部位と、を別々に設けて固定を実現しているため、接触子が導体と接触したときの弾性力を、スペーサへの固定を実現するために小さくする必要はない。しかしながら、導電性板全体がスペーサ表面に沿うように配置されているので、接触子が導体と接触して変形したときに接触子や導電性板がスペーサに接触しやすく、それにより接触子や導電性板の自由な変形が阻害されて、変形可能域が狭くなってしまう。その結果、接触子を大きく弾性変形させることができず、この結果、弾性力が小さくなる。
また、上述した特許文献1,2に記載の構成は、いずれも、導体と接触する接触子が樹脂製のスペーサと導体との間に挟み込まれるように配置される。接触子におけるその挟み込まれる部分に凹凸があったりカーブがあったりしてスペーサから浮き上がると、導体がスペーサに良好に接触せず、がたつきなどの原因となる。そのため、接触子における上述した挟み込まれる部分は導体と接触する面に沿うように、例えばフラットに形成される。その結果、その部分は弾性力が小さくなってしまう。
以上のような理由から、従来の導電スペーサでは、導体間に挟み込まれた状態において板金製の導電部が大きな弾性力を導体に及ぼすことができなかった。
一方、導電部の接触子をスペーサから距離を空けて配置し、また接触子の先端がスペーサと導体との間に挟み込まれないように構成すれば、前述のような弾性力の制限は受けにくくなるが、接触子がスペーサから飛び出した位置になることにより、スペーサと導電部とを組み付けるときや、組み付けられた導電スペーサを導体に取り付けるときなどに接触子が指などに触れて変形しやすいため、接触子が破損しやすいという問題があった。
本発明の目的は、大きな弾性力を有し破損が生じにくい導電スペーサを提供することである。
上述した問題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、2つの部材の間に配置され、両部材と接触して両部材の間隔が所定値以上に接近しないように制限する樹脂製のスペーサと、両部材を電気的に接続する板状の導電体からなる導電部と、を備える導電スペーサである。前記導電部は、本体部と、前記本体部から延び出し、前記導電部を前記スペーサに取り付ける取付部と、前記本体部から前記部材の一方に向かって延び出し、当該一方の部材と接触する腕状の接触子と、を備える。前記接触子は、前記スペーサ方向への荷重を加えられたときには、弾性変形を維持しうる変位量にて前記スペーサと接触する。また前記接触子は、前記導電スペーサが前記2つの部材の間に配置されて前記スペーサと前記一方の部材とが当接したときには、前記一方の部材と接触しつつ、前記スペーサと接触せずに弾性変形することを特徴とする。
このように構成された導電スペーサにおいて、導電部の接触子は2つの部材の一方と接触するときに弾性変形するが、そのときにはスペーサとは接触しない。即ち接触子は弾性変形するときにスペーサと接触しないので、接触子の弾性変形が阻害されにくく、所望の大きな弾性力を生じさせることができる。
スペーサと接触子とが離れていると接触子がスペーサで保護されにくくなる。しかしながら本発明の導電スペーサにおける接触子は、スペーサ方向に荷重を加えられたときには、弾性変形を維持する変位量にてスペーサと接触するため、それ以上の変位が抑制される。接触子が弾性変形を維持する変位量とは、接触子が塑性変形しない変位量である。従って、スペーサがストッパとして機能することにより接触子が塑性変形すること、つまり導電部が破損することを抑制できる。
なお上述した2つの部材としては、電子機器の筐体やプリント基板など、間隔を維持しつつ導通させることが望まれる部材が該当する。
上述した板状の導電体とは、例えば板金が該当するが、弾性を有する樹脂等の部材にめっき処理などの通電性を持たせる処理を施したものであってもよい。
上述した接触子は、導電部から一方の部材側にのみ延び出す構成に限られず、他方の部材側にも設けられる構成であってもよい。また接触子は1つの基板等の部材に対して1本が延び出す構成であってもよいし、複数本が延び出す構成であってもよい。
上述したスペーサの構成は特に限定されるものではない。例えば、前記スペーサは、それぞれ異なる前記部材と接触する一対のフランジと、前記一対のフランジを連結する柱状の連結部と、を備える構成とすることができる。その場合には、前記取付部が、前記連結部を挟み込んで保持する一対の保持片からなり、当該一対の保持片が、前記一対のフランジが並ぶ方向に間隔を空けた2箇所に設けられるように構成してもよい。
このような導電スペーサであれば、一対の保持片で連結部を挟み込むことでスペーサに導電部を取り付けることができる。また一対の保持片が2箇所に設けられているため、導電部がスペーサから外れにくくなる。
また、上述した保持片は、前記一対のフランジが並ぶ方向に弾性変形可能であり、前記導電部を前記スペーサに取り付けた状態では、前記2箇所に設けられた前記一対の保持片が、前記一対のフランジに挟み込まれて、対となる前記一対の保持片側に弾性変形するように構成されていてもよい。
このような導電スペーサであれば、保持片が一対のフランジ間で圧縮されて弾性変形した状態となるため、導電部が一対のフランジの間で移動してしまうことを抑制でき、スペーサと導電部との間にがたつきが生じることが抑制できる。
実施例1の導電スペーサを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は左側面図、(f)は右側面図、(g)〜(j)は斜視図である。 実施例1のスペーサ部材を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図、(f)〜(i)は斜視図である。 実施例1の導電部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は左側面図、(f)は右側面図、(g)〜(j)は斜視図である。 実施例1のスペーサ部材と導電部とを並べた側面図である。 導電スペーサの組み付け方法の一例を説明する図であり、(a)は斜視図、(b)は側面図である。 実施例1の導電スペーサを筐体等に取り付けた状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c),(d)は斜視図である。 実施例1の導電部が反った状態を示す側面図である。 実施例1の導電部を展開した状態を示す図である。 実施例2の導電スペーサを示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は左側面図、(f)は右側面図、(g),(h)は斜視図である。 実施例2の導電部を示す図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は背面図、(e)は左側面図、(f)は右側面図、(g),(h)は斜視図である。 変形例の導電スペーサを示す図であり、(a)は右側面図、(b)は斜視図である。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
[実施例1]
(1)導電スペーサの構成
本実施例の導電スペーサ1は、導電性を有する電子機器の筐体やプリント配線がなされた基板などの間に配され、それらを電気的に接続するスペーサであって、図1(a)〜(j)に示すように、樹脂製のスペーサ部材3と、板金製の導電部5と、からなる。
スペーサ部材3は、図2(a)〜(i)示すように、柱部11,上フランジ13,下フランジ15,およびスナップ17などを有するものであって、図2(a),(d),(e)などから明らかなように、ほぼ左右対称かつ前後対称である。なお図2(a),(d),(e)および他の図にて示す左右、前後、上下の方向は、導電スペーサの説明の便宜上用いるものであって、その使用方法や使用態様について何らの意味を持つものではない。柱部11が本発明における連結部の一例である。
柱部11は、円柱状の部材であって、柱部11の上端に設けられる上フランジ13と柱部11の下端に設けられる下フランジ15とを連結している。
上フランジ13は略円板形状であるが、前後の端部には前後方向を法線方向とする平面状のフラット面19が形成されている。上フランジ13の上面にはスナップ17が設けられている。このスナップ17は、図6(a)〜(d)に示すように、相手側の部材51に設けられた貫通孔51aに通過させると、スナップ17の上端から下方に向けて延び出す一対の弾性片が開いて貫通孔51aの縁部に係止することでスナップ17が部材51に固定される。
下フランジ15は、上フランジ13と同様に略円板形状であって、前後の端部にフラット面21が形成されている。上フランジ13の上面には柱部11が連結されたフランジ中央から前後方向の外縁部まで伸びる凸条であるガイド突起23が形成されている。
導電部5は、図3(a)〜(j)に示すように、本体部31,接触子33,保持片35,空孔部37,および掴みしろ39などを有するものであって、ほぼ左右対称かつ上下対称である。
本体部31は、略矩形の板状の部材であって、接触子33,保持片35,および掴みしろ39はその端部から後方に屈曲して連接されている。また本体部31の中央には角が丸い略矩形の孔である空孔部37が形成されている。
接触子33は、本体部31の上下の端部における左右両端の4箇所に設けられる腕状の部材である。上端の2つの接触子33は上方に延び出し、また後方に屈曲して連接されている。下端の2つの接触子33は下方に延び出し、また後方に屈曲して連接されている。なお上下方向とは導電スペーサ1が筐体や基板等に取り付けられたときにそれらが存在する方向であり、接触子33はそれらに向かって延び出している。
各接触子33の先端は、その接触子33が延び出す上下方向とは逆の方向を向くように再度折り返されている。左右両端の接触子33の間隔は、上述した上フランジ13および下フランジ15の左右方向の最大幅よりも広くなるように設定されている。
保持片35は、本体部31の上下の両端部における中央付近の左右両側に間隔を空けて設けられている。即ち保持片35は本体部31の上端から2本、下端から2本延び出している。各保持片35は、本体部31から後方に向けて屈曲して連接されており、接触子33よりも小さい角度(水平に近い角度)で上下方向に延び出すように形成されている。各保持片35は上下方向に弾性変形可能となっている。
左右に並ぶ保持片35は対をなしてスペーサ部材3を保持する。対となる保持片35は互いに対向する端部に円弧状の切り欠きが形成されている。導電部5がスペーサ部材3に取り付けられた状態では、対をなす保持片35の切り欠きの間に柱部11が挟み込まれて保持される。なお左右の保持片35の間隔は、上述したガイド突起23の幅よりも僅かに広くなるように設定されている。
掴みしろ39は、本体部31の左右両端部に設けられており、本体部31から後方に屈曲して連接されている。この掴みしろ39を指などで摘むことで、容易に取り付け作業を行うことができる。
スペーサ部材3と導電部5の組み付けに関連する各部の長さを比較する。図4はスペーサ部材3の前方と導電部5の後方とを向かい合わせた組み付ける前の状態を示しており、各部には外部からの荷重が加えられていない状態である。
図4において、L1は上下の保持片35の本体部31との屈曲点間の長さであり、L2は、上下の保持片35の間隔が最も大きい点での長さであり、L3は上下の接触子33の間隔が最も大きい点での長さである。またL4は上フランジ13と下フランジ15の対向する面の間の長さであり、L5は上フランジ13と下フランジ15の互いに逆を向く面の間の長さであって、スペーサ部材3は基板や筐体などの部材がこの長さ以下に接近することを制限する。
上記L1,L2,L4の関係は、L1<L4<L2となる。即ち、上下フランジ間の長さよりも上下の保持片35の最大長さの方が長いので、スペーサ部材3に導電部5を組み付けた状態では、図1(e),(f)のように上下フランジ間に挟み込まれて、上側の保持片35および下側の保持片35は互いに接近して上下間の距離が短くなるように弾性変形することとなる。
また、スペーサ部材3に導電部5を組み付けた状態において、各接触子33は、図1(a)などに示すように、スペーサ部材3の上フランジ13または下フランジ15における左右方向の端面に沿った位置となる。また、フラット面19およびフラット面21が本体部31と平行な位置関係となる。そして、図4に示すようにL5<L3であるため、導電スペーサ1を基板等に取り付ける前は接触子33の端部は両フランジよりも上下方向に突出している。
スペーサ部材3に導電部5を組み付ける場合には、例えば図5(a),(b)に示すように、コイル材61から切り離される前の状態の導電部5にスペーサ部材3を組み付けることができる。このとき、コイル材61(導電部5)を平面状の台などに置いた状態として、スペーサ部材3のみを掴んで片手で組み付けることも可能となる。
また組み付けを行う際には、スペーサ部材3に形成されているフラット面19およびフラット面21を位置合わせの基準面として利用することができる。つまり、上記各フラット面を導電部5に向けることで上記各フラット面と導電部5の本体部31とが平行になるため、スペーサ部材3を適切な向きに容易に定めることができる。もちろん図5(a),(b)にて示す方法とは異なる方法で組み付けを行うこともできる。
スペーサ部材3に導電部5を組み付けた後は、ガイド突起23が保持片35の間に収まることで導電部5が柱部11を軸として回転することが抑制される。なおこのガイド突起23はスペーサ部材3に導電部5を組み付ける際にも保持片35を挿入する際の位置決め部材として機能する。
そして、図6(a)〜(d)に示すように導電スペーサ1が2つの部材51,53の間に配置されて、上フランジ13と部材51とが当接し、下フランジ15と部材53とが当接したときには、接触子33は部材51,53と接触しつつ、本体部31との屈曲角が大きくなるように弾性変形する。このとき、図6(a)に示すように、接触子33はスペーサ部材3の上フランジ13および下フランジ15と接触せずに弾性変形する。
この図6(a)〜(d)の状態において、スペーサ部材3は部材51,53と当接して両部材の間隔が所定値以上に接近しないように制限し、導電部5は2つの部材51,53を電気的に接続する。なお部材51,53がプリント基板である場合には配線パターンがプリントされた位置に接触子33が接触し、筐体である場合には金属表面に接触子33が接触する。
(2)導電スペーサの構成要素の作用・機能
接触子33は、図1(a)、図6(a)などに示すように、上フランジ13および下フランジ15に沿って配置されており、両フランジとは小さい間隔を空けて隣接している。また接触子33は、本体部31から後方に屈曲しているため、その屈曲方向に対して弾性変形する。この方向は、図1(f)の矢印方向であって、左右方向の回転軸を中心に回転するような方向、換言すると上下および前後に広がる面に沿う方向に弾性変形する。
このような接触子33に部材51,53以外から荷重が加えられたとき、その荷重の方向が上下方向および前後方向のみであれば上述したように屈曲方向に弾性変形する。一方、左右方向かつ内側方向、即ち接触子33から見て上フランジ13や下フランジ15の位置する方向の荷重が加えられると、仮に上フランジ13や下フランジ15が無ければ、降伏点を超えて塑性変形してしまう可能性がある。
しかしながら本実施例の導電スペーサ1では、上下いずれかのフランジが接触子33の左右方向に隣接して存在しており、接触子33が弾性変形を維持しうる変位量にていずれかのフランジと接触するように設計されている。つまり、上フランジ13または下フランジ15が接触子33の変位を制限するストッパとして機能するため接触子33の塑性変形を抑制できる。
接触子33に左右方向の荷重がかかる場合とは、導電スペーサ1を手や機械で掴む場合などが想定され、その場合は外側から内側に向かって荷重を加えられることとなる。また接触子33と上下フランジとが隣接していることから、その隙間に指などを入れて外側に荷重を加えることは困難である。このように、接触子33に加わる左右方向の荷重はスペーサ部材3が存在する内側方向であることが多いため、内側に上下フランジを配置することで十分に接触子33の変形を抑制できる。
次に、保持片35の機能について説明する。図4に示すようにL4<L2であって、導電部5がスペーサ部材3に組み付けられた状態では上下の保持片35が互いに接近するように弾性変形した状態で上下フランジ間に配置されているため、スペーサ部材3と導電部5とのがたつきが抑制される。
またL1<L4となっていれば導電部5がスペーサ部材3に対してスムーズに挿入できるため、製造上のバラツキを考慮してL1を余裕を持たせて小さめに設計することが好ましい。L1がL4より十分に小さいとがたつきの原因になりうるが、L4<L2であることによりがたつきを抑制できる。
また、保持片35は弾性変形した状態(本体部31がフランジから離れている状態)で上下フランジ間に配置されているため、接触子33などに過剰に荷重が加えられてもその荷重の方向に導電部5全体が一時的にずれながら保持片35の弾性力を緩衝として使用することができ、接触子33などが塑性変形してしまうことを抑制できる。
次に、空孔部37の機能について説明する。本体部31に空孔部37が形成されていることにより、本体部31の柔軟性が高くなる。よって、導電部5に加えられた荷重を本体部31により緩衝でき、導電部5の破損を抑制できる。例えばスペーサ部材3に導電部5を取り付けた状態では、図7に破線で示す本体部31のように、上下フランジから受ける荷重によって本体部31が反るようになる。このように本体部31でも荷重を受けることで、保持片35への負担を小さくすることができる。
また本体部31は、フラットな形状であり、上下の接触子33を最短距離で連結するため、部材51,53の間の導通経路を短くすることができる。その結果、導電部5のインピーダンスが高くなることを抑制でき、EMC対策の効果の向上を期待できる。
なお図5では、導電部5を横向きに載置してスペーサ部材3を上方から押し込んで組み付ける方法を例示したが、平面上に載せたスペーサ部材3に対して、導電部5をスペーサ部材3側に押し込むように取り付けてもよい。その場合には本体部31を、接触子33、保持片35、掴みしろ39などが延び出す後方とは逆の前方から押さえることで取り付けることができるため、接触子33などに指や器具が触れて変形してしまうことを抑制できる。
(3)効果
本実施例の導電スペーサ1では、接触子33はスペーサ部材3と接触しないように形成されており、また導電スペーサ1を基板等に取り付けたときにもスペーサ部材3に接触せずに弾性変形する。よって、スペーサ部材3に接触して接触子33の弾性変形が阻害されることなく大きな弾性力を生じさせることができる。またスペーサ部材3の形状が時間経過によって変形しても接触子33が受ける影響を小さくすることができる。
また、上フランジ13および下フランジ15が、接触子33に内側方向の荷重が加えられたときにはストッパとして機能するため、接触子33が破損することを抑制できる。
また本実施例のスペーサ部材3は左右対称かつ前後対称であって、また導電部5は左右対称かつ上下対称である。即ち、スペーサ部材3の前後方向や導電部5の上下方向が逆であっても問題なくスペーサ部材3に導電部5を取り付けることができるため、取り付け方向の制約が小さくなり取り付け作業を容易にすることができる。
また本実施例の導電スペーサ1は、図8に示すように、材料が効率よく使用されており、製品の製造コストを低減することができる。
[実施例2]
本実施例の導電スペーサは、導電部の形状が実施例1の導電スペーサ1とは相違している。以下ではその相違点を中心に説明し、実施例1と共通の部分については同符号を使用して説明を省略する。
本実施例の導電スペーサ1aは、図9(a)〜(h)に示すように、スペーサ部材3と導電部5aとからなる。
導電部5aは、図10(a)〜(h)に示すように、本体部31,接触子33,保持片35a,空孔部37,掴みしろ39,係止片71,および凸条73などを有するものであって、ほぼ左右対称かつ上下対称である。
係止片71は、本体部31の上端において保持片35aの間から上方に延び出すものと、本体部31の下端において保持片35aの間から下方に延び出すものとが1つずつ設けられている。また、図9(a)、(h)などに良好に示されるように、係止片71は上フランジ13および下フランジ15の位置まで延び出しており、フラット面19とフラット面21とに接触している。
凸条73はビード加工により形成されたものであって、空孔部37の上側と下側に1つずつ、左右方向に長さを有するように形成されている。また、凸条73はいずれも後方に向けて凸となっている。
また保持片35aは、対となる保持片35aと対向する端部に切り欠きが形成されている点では実施例1の保持片35と同様であるが、切り欠きの形状が略矩形であり、また先端側に対をなす保持片35aに向けて延びる係止爪75が形成されている点で相違する。係止爪75同士の間隔は図9(g)に示すように柱部11の幅よりも充分に小さくなっている。
このように構成された本実施例の導電スペーサ1aは、実施例1の導電スペーサ1と同様の効果を奏することができる。
さらに、上記導電部5aはフラット面19とフラット面21とに接触している。各フラット面は円板状の上フランジ13および下フランジ15を切り欠いた形状であるため、係止片71が接触する部分は各フランジの外周縁部よりも柱部11に近い位置となる。よって、導電部5aが柱部11を軸として回転するためには係止片71を柱部11から離れる方向に変形させる必要があるため、係止片71の剛性および弾性によってその変形が抑制される結果、導電部5aが柱部11を軸として回転することが抑制される。なお、係止片71は各フランジに常に接触するように構成する必要はなく、導電部5aが回転したときにフラット面19,21に接触するものであればよい。
なお、スペーサ部材3の前端に位置するフラット面19,21よりも係止片71が前方に配置されるため、本体部31はスペーサ部材3よりも前方に位置することとなる。
また、凸条73によって特に左右方向に対する本体部31の強度が高められているため、本体部31の上下方向の柔軟性は維持しつつ、本体部31が左右方向に折れ曲がって破損してしまうことを抑制できる。
また、保持片35aは係止爪75が形成されているため柱部11が切り欠きから抜け落ちることをより高度に抑制できる。
[変形例]
以上本発明の実施例について説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、接触子33は導電部5,5aに4個設けられる構成を例示したが、その数は特に限定されず、1〜3個であってもよいし、5個以上であってもよい。
また上記実施例においては、上フランジ13の上端にスナップ17が設けられる構成を例示したが、下フランジ15の下端にもスナップが設けられる構成であってもよい。また、いずれにもスナップが設けられていなくともよく、スナップ以外の部品が設けられる構成であってもよい。
また、上記実施例2においては2つの係止片71が形成される構成を例示したが、上下のいずれか一方にのみ形成される構成であってもよい。
また、上記実施例2においては2つの凸条73が形成される構成を例示したが、凸条73は一箇所にのみ形成される構成であってもよいし、3箇所以上に形成される構成であってもよい。また、上下方向の強度を高めるように上下方向に凸条を形成してもよい。
また、導電部が柱部を軸として回転してしまうことを防止するために、保持片の先端がスペーサ部材に係止するように構成してもよい。例えば図11(a),(b)に示す導電部5bのように、保持片35bの先端は折り返された折り返し部77となっており、折り返し部77の先端がフラット面19,21に係止するように構成することが考えられる。
このように構成された導電部5bは、折り返し部77がフラット面19,21に接触することによって導電部5bの柱部11を中心とした回転が抑制される。
なお、折り返し部77はフラット面19,21に常に接触するように構成する必要はなく、導電部5bが回転したときにフラット面19,21に接触するものであればよい。また係止片71と折り返し部77とにより上フランジ13または下フランジ15を挟み込むことで導電部5bの回転を高度に抑制できるが、例えば実施例1の導電部5のように係止片71の設けられていない導電部において折り返し部を形成しても、回転抑制の効果を得ることができる。
1…導電スペーサ、3…スペーサ部材、5,5a,5b…導電部、11…柱部、13…上フランジ、15…下フランジ、17…スナップ、19…フラット面、21…フラット面、23…ガイド突起、31…本体部、33…接触子、35,35a,35b…保持片、37…空孔部、39…掴みしろ、51…部材、51a…貫通孔、53…部材、61…コイル材、71…係止片、73…凸条、75…係止爪、77…折り返し部

Claims (3)

  1. 2つの部材の間に配置され、両部材と接触して両部材の間隔が所定値以上に接近しないように制限する樹脂製のスペーサと、両部材を電気的に接続する板状の導電体からなる導電部と、を備える導電スペーサであって、
    前記導電部は、
    本体部と、
    前記本体部から延び出し、前記導電部を前記スペーサに取り付ける取付部と、
    前記本体部から前記部材の一方に向かって延び出し、当該一方の部材と接触する腕状の接触子と、を備え、
    前記接触子は、前記スペーサ方向への荷重を加えられたときには、弾性変形を維持しうる変位量にて前記スペーサと接触し、前記導電スペーサが前記2つの部材の間に配置されて前記スペーサと前記一方の部材とが接触したときには、前記一方の部材と接触しつつ、前記スペーサと接触せずに弾性変形する
    ことを特徴とする導電スペーサ。
  2. 前記スペーサは、それぞれ異なる前記部材と接触する一対のフランジと、前記一対のフランジを連結する柱状の連結部と、を備え、
    前記取付部は、前記連結部を挟み込んで保持する一対の保持片からなり、
    前記一対の保持片は、前記一対のフランジが並ぶ方向に間隔を空けた2箇所に設けられる
    ことを特徴とする請求項1に記載の導電スペーサ。
  3. 前記保持片は、前記一対のフランジが並ぶ方向に弾性変形可能であり、
    前記導電部を前記スペーサに取り付けた状態では、前記2箇所に設けられた前記一対の保持片は、前記一対のフランジに挟み込まれて、対となる前記一対の保持片側に弾性変形する
    ことを特徴とする請求項2に記載の導電スペーサ。
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