JP2013223478A - その場反転プラウのレキ土反転調整装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明は簡単な構成により、はつ土板で耕起されたレキ土を元のレキ溝底に確実にその場反転するプウの反転調整装置を提供するものである。
【解決手段】垂直切断刃と発土板の後方に曲面上のレキ土反転延長板を設け、一方、この反転延長板の後方下部に、耕起されつつあるレキ土を同一相に戻す反転調整羽を一体に連結するとともに、前記はつ土板は捻転部を有し、進行方向から見てはつ土板羽尻は側板側に収束して、且つ反転延長板の上端が少なくも耕起幅中心を越えた面を有するプラウ反転調整装置である。
【選択図】図１

Description

本発明は、農耕地の土壌をプラウで耕運する場合、はつ土板で耕起されたレキ土の持 つ慣性力を利用して反転し、しかも元の耕起したレキ溝底に復元する、いわゆるその場 反転プラウのレキ土反転調整装置に関する。

プラウは深耕が可能で、レキ土の反転性が良いので、多収を狙う耕運法として優れた面を持っているが、うち返し耕の中高や、外返し耕における圃場中央に捨て溝ができる問題を有しており、この問題を克服すれば水田等にも一層の普及が考えられる。
従来、前記した問題を克服するために、その場反転プラウの研究がなされ数多の提案がある。例えばプラウのはつ土板の斜め後方に、曲面状の復元板を装着し、土壌を耕起反転して、元の耕起位置に復元させる構成を有した復元プラウが特許文献１として知られる。
さらに耕起反転装置の複数のシャンクに土が詰まったり、挟まる問題を解決するその場反転プラウの提案がなされており、この文献には反転用はつ土板によって反転されつつある土レキの下端部をさらに反転させる足払い用はつ土板と、次いで土レキをさらに完全反転させるための押さえ板が特許文献２として開示されている。

特許出願広告昭和３９−１９５２号公報 特許出願公開昭和６３−２０２３０１号公報

前記特許文献１で提案されている復元耕プラウは従来型のはつ土板プラウの後方に円筒・らせん曲面などを組み合わせた復元板を設け、この復元板は前記はつ土板と対向した位置に別体に設けられて、はつ土板から飛ばされたレキ土を曲面に沿って、元の耕起跡に戻す構成に関するものであり、従来のはつ土板の耕起幅に亘って一側方に土寄せするもので、大きな牽引負荷を必要とし、なおその反転度合いは一定しないものであった。
また特許文献２においては垂直切断刃とはつ土板と、このはつ土板の後方に反転されつつある土レキの下端部を規制して反転させる足払い用はつ土板を別体のシャンクにに設け、さらに完全反転しようとする土レキの押さえ板を別体に設けてたものでその構成は大掛かりで複雑になる欠点がある。

前記した公知技術は固有の問題もあり、農作業現場では普及に到っていない。そこで本発明は従来の問題を簡単な構成により解決したもので、はつ土板で耕起されたレキ土を確実に完全反転するプウの反転調整装置を提供せんとするものである。

前記目的を達成する為に、請求項１記載の垂直切断刃とはつ土板の後方に曲面上のレキ土反転延長板を設け、一方、この反転延長板の後方下部に、耕起されつつあるレキ土を同一相に戻す反転調整羽を一体に連結したことを特徴とするその場反転プラウのレキ土反転調整装置である。
また請求項２記載のはつ土板は捻転部を有し、進行方向から見てはつ土板羽尻は垂直切断刃側に収束して、且つ反転延長板の上端が少なくも耕起幅中心を越えた面を有する請求項１記載のその場反転プラウのレキ土反転調整装置である。
また請求項３に記載の反転調整羽ははつ土板で反転されつつあるレキ土の裾を規制して反転を助成する払い面と、レキ土を元のレキ溝底に滑動させる滑動面を有した請求項２記載のその場反転プラウのレキ土反転調整装置である。

本発明ははつ土板の捻転部により移動したレキ土を反転延長板により反転姿勢を助成し、はつ土板の後方下部に、耕起されたレキ土を同一相に戻す反転調整羽を一体に連結したので軽量で剛体な構成を有するとともに、反転延長板は耕起幅中心を越えた面を有するのでレキ土の反転を連続的に確実したものである。また、反転調整羽の内接角度のある滑動面が耕起されたレキ土を元のレキ溝底に円滑に完全反転する効果がある。

は本発明を実施した概観正面図 は側面図 は１部を省略した平面図 は後面図 はレキ土の耕起反転説明図 はレキ土の反転状態図

本発明の実施形態は垂直切断刃とはつ土板の後方に曲面上のレキ土反転延長板を設け、一方、この反転延長板の後方下部に、耕起されつつあるレキ土を同一相に戻す反転調整羽を一体に連結したプラウ反転調整装置であり、このはつ土板は捻転部を有し、進行方向から見てはつ土板羽尻は垂直切断刃側に収束した局面であり、反転延長板の上端が少なくも耕起幅中心を越えた面を有するプラウ反転調整装置である。

本発明を実施した図面に基づいて構成を説明する。
図１は本発明を実施した概観正面図を示し、その場反転プラウのレキ土反転調整装置 を３機連設したものであり、図２はその側面図、図３は一部を省略した平面図で、図 ４はその後面図を示すものである。１は取り付けフレームを示し公知のトラクター後 部の三点リンク等に装着するものでトップリンクブラケット１４と左右に一対のロア ピン１３を有する。２は支持フレームで前記取り付けフレーム１の後部に配置して側 板３を介してはつ土板６を支承する。はつ土板６の基本構成は従来公知の水平切断刃 ７、地側板と反転部を有して、さらに続いて新規な捻転部８を介して反転延長板９を 設けて構成される。捻転部８の羽尻は地側板側（垂直切断刃側）に収束した曲面であ る。また反転延長板９は耕起幅中心Ｃ−Ｃを越えた面を有する。

次に１１は反転調整羽を示し、水平切断刃７の後部で連結板１０によって一体に固着されている。反転調整羽１１は前記の捻転部８に対抗して配置され、前部の払い面１６と後方部に設けた滑動面１２で構成される。滑動面１２は第４図に示した内接角Ｄを有するとともに、第２図に示した下方に向けてレキ土が滑る傾斜角Ｆを有している。内接角Ｄはレキ土をはつ土板６側に戻す作用がある。５は垂直切断刃を示し各はつど板の左右に配置されて、本実施例では円盤状のコールターであり支持フレーム２に設けたホルダー４によって支承され、適宜に上下調整されて切断深さを調整する。
次に、図５のレキ土の耕起反転説明図と、図６レキ土の反転状態図に基づいて、レキ土のその場反転の説明をする。第６図において、耕起幅がＡ、耕起深さがＢとしてＡ×Ｂの断面で耕起が開始。そして第５図に示すごとく垂直切断刃５がはつ土板６の左右の位置を予め切断しながら進入し、はつ土板は土レキは反転しながら移動する。このとき、レキ土は第６図に示すように捻転部８で９０度に達して反転延長板９でさらに反転を助成されて反転調整羽１１に慣性力によって放擲される。放擲されたレキ土は払い面１６で下部を払われて上下面が反転して、さらに内接角Ｄと傾斜した滑り角Ｆによって耕起された基の位置に滑って第６図に示したレキ土Ｉの如くに完全反転される。

本発明は水田の深耕による健康な土つくりや、比較的狭い日本の牧草地などで圃場が効率よく活用されて、これからの日本国の有機農法や食料自給率の向上に期待される。

１ 取り付けフレーム
２ 支持フレーム
３ 側板
４ ホルダー
５ 垂直切断刃
６ はつ土板
７ 水平切断刃
８ 捻転部
９ 反転延長部
１０ 連結板
１１ 反転調整羽
１２ 滑動面
１３ ロアピン
１４ トップリンクブラケット
１５ 収束部
１６ 払い面
Ｃ−Ｃ 耕起幅中心線
Ａ 耕起幅
Ｂ 耕起深さ
Ｄ 内接角
Ｆ 滑り角
Ｇ 耕起前の上面
Ｉ 反転されたレキ土

Claims (3)

1. 垂直切断刃とはつ土板の後方に曲面上のレキ土反転延長板を設け、一方、この反転延長板の後方下部に、耕起されつつあるレキ土を同一相に戻す反転調整羽を一体に連結したことを特徴とするその場反転プラウのれき土反転調整装置
2. はつ土板は捻転部を有し、進行方向から見てはつ土板羽尻は側板側に収束した局面を有し、且つ反転延長板の上端が少なくも耕起幅中心を越えた面を有する請求項１記載のその場反転プラウのれき土反転調整装置である。
3. 反転調整羽ははつ土板で反転されつつあるレキ土の裾を規制して反転を助成する払い面と、レキ土を元のレキ溝底に滑動させる滑動面を有した請求項２記載のその場反転プラウのれき土反転調整装置

Images