本発明が適用されたスロットマシンの実施例を図面を用いて説明すると、本実施例のスロットマシン1は、前面が開口する筐体2aと、この筐体2aの側端に回動自在に枢支された前面扉2bと、から構成されている。
本実施例のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
リール2L、2C、2Rの外周部には、図3に示すように、それぞれ「黒7」、「網7(図中網掛け7)」、「白7」、「BAR」、「リプレイ」、「プラム」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」、「オレンジ」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおける各リール2L,2C,2Rに対応する位置には、リール2L,2C,2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L,2C,2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施例ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
尚、本実施例では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや後述する配当表1などが印刷された下部パネルが設けられている。
前面扉1bの内側には、所定のキー操作により後述するエラー状態及び後述する打止状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のBB終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のBB終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31を有するメダルセレクタ(図示略)、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34cからなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35aが設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施例では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施例では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(例えば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行するようになっている。
また、本実施例におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転し、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190msの間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、例えば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図4に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成され、各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給されるとともに、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。また、後述するメイン制御部41からサブ制御部91へのコマンド伝送ラインと、遊技制御基板40から演出制御基板90に対して電源を供給する電源供給ラインと、が一系統のケーブル及びコネクタを介して接続されており、これらケーブルと各基板とを接続するコネクタ同士が全て接続されることで演出制御基板90側の各部が動作可能となり、かつメイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態となる。このため、メイン制御部41からコマンドを伝送するコマンド伝送ラインが演出制御基板90に接続されている状態でなければ、演出制御基板90側に電源が供給されず、演出制御基板90側のみが動作してしまうことがない。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、ペイアウト表示器13、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータにて構成され、後述するROM506に記憶された制御プログラムを実行して、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部にて、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、例えば図5に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子EXCを介してクロック回路502に供給される。乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、例えば図5に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子ERCを介して乱数回路509に供給される。一例として、乱数用クロック生成回路43により生成される乱数用クロックRCLKの発振周波数は、制御用クロック生成回路42により生成される制御用クロックCCLKの発振周波数以下となるようにすれば良い。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。また、リセット回路49は、ウォッチドッグタイマを内蔵し、ウォッチドッグタイマがタイムアップした場合、すなわちメイン制御部41のCPU505の動作が一定時間停止した場合においてメイン制御部41にユーザリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、固有情報記憶回路503と、リセット/割込コントローラ504と、CPU505と、ROM506と、RAM507と、CTC(カウンタ/タイマサーキット)508と、乱数回路509と、PIP(パラレルインプットポート)510と、シリアル通信回路511と、アドレスデコード回路512とを備えて構成される。
図5に示すメイン制御部41が備える外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。例えば、外部バスインタフェース501は、メイン制御部41に外付けされた外部メモリや外部入出力装置などに接続され、これらの外部装置との間でアドレス信号やデータ信号、各種の制御信号などを送受信するものであれば良い。この実施の形態において、外部バスインタフェース501には、内部リソースアクセス制御回路501Aが含まれている。
内部リソースアクセス制御回路501Aは、外部バスインタフェース501を介した外部装置からメイン制御部41の内部データに対するアクセスを制御して、例えばROM506に記憶されたゲーム制御用プログラムや固定データといった、内部データの不適切な外部読出を制限するための回路である。ここで、外部バスインタフェース501には、例えばインサーキットエミュレータ(ICE)といった回路解析装置が、外部装置として接続されることがある。
メイン制御部41が備えるクロック回路502は、例えば制御用外部クロック端子EXCに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。本実施例では、制御用外部クロック端子EXCに制御用クロック生成回路42が生成した制御用クロックCCLKが入力される。クロック回路502により生成された内部システムクロックSCLKは、例えばCPU505といった、メイン制御部41において遊技の進行を制御する各種回路に供給される。また、内部システムクロックSCLKは、乱数回路509にも供給され、乱数用クロック生成回路43から供給される乱数用クロックRCLKの周波数を監視するために用いられる。さらに、内部システムクロックSCLKは、クロック回路502に接続されたシステムクロック出力端子CLKOから、メイン制御部41の外部へと出力されても良い。
メイン制御部41が備える固有情報記憶回路503は、例えばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。一例として、固有情報記憶回路503は、ROMコード、チップ個別ナンバー、IDナンバーといった3種類の固有情報を記憶する。ROM506コードは、ROM506の所定領域における記憶データから生成される4バイトの数値であり、生成方法の異なる4つの数値が準備されれば良い。チップ個別ナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される4バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。IDナンバーは、メイン制御部41の製造時に付与される8バイトの番号であり、メイン制御部41を構成するチップ毎に異なる数値を示している。ここで、チップ個別ナンバーはユーザプログラムから読み取ることができる一方、IDナンバーはユーザプログラムから読み取ることができないように設定されていれば良い。尚、固有情報記憶回路503は、例えばROM506の所定領域を用いることなどにより、ROM506に含まれるようにしても良い。或いは、固有情報記憶回路503は、例えばCPU505の内蔵レジスタを用いることなどにより、CPU505に含まれるようにしても良い。
メイン制御部41が備えるリセット/割込コントローラ504は、メイン制御部41の内部や外部にて発生する各種リセット、割込要求を制御するためのものである。リセット/割込コントローラ504が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定の期間にわたりローレベル信号(システムリセット信号)が入力されたときに発生するリセットである。ユーザリセットは、外部ユーザリセット端子XURSTに一定の期間にわたりローレベルの信号(ユーザリセット信号)が入力されたとき、または内蔵ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。尚、本実施例では前述のように内蔵ウォッチドッグタイマを使用せずにリセット回路49に搭載されたウォッチドッグタイマ(WDT)を用いているため、外部ユーザリセット端子XURSTにユーザリセット信号が入力されるか、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生することでユーザリセットが発生することとなる。
リセット/割込コントローラ504が制御する割込には、ノンマスカブル割込NMIとマスカブル割込INTが含まれている。ノンマスカブル割込NMIは、CPU505の割込禁止状態でも無条件に受け付けられる割込であり、外部ノンマスカブル割込端子XNMI(入力ポートP4と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたときに発生する割込である。マスカブル割込INTは、CPU505の設定命令により、割込要求の受け付けを許可/禁止できる割込であり、優先順位設定による多重割込の実行が可能である。マスカブル割込INTの要因としては、外部マスカブル割込端子XINT(入力ポートP3と兼用)に一定の期間にわたりローレベル信号が入力されたこと、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路511にてデータ送信による割込要因が発生したこと、乱数回路509にて乱数値となる数値データの取り込みによる割込要因が発生したことなど、複数種類の割込要因が予め定められていれば良い。
メイン制御部41が備えるCPU505は、ROM506から読み出したプログラムを実行することにより、スロットマシン1におけるゲームの進行を制御するための処理などを実行する。このときには、CPU505がROM506から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU505がRAM507に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU505がRAM507に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU505が外部バスインタフェース501やPIP510などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU505が外部バスインタフェース501やシリアル通信回路511などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
このように、メイン制御部41では、CPU505がROM506に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、メイン制御部41(又はCPU505)が実行する(又は処理を行う)ということは、具体的には、CPU505がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、遊技制御基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムや固定データ等が記憶されている。また、ROM506には、セキュリティチェックプログラム506Aが記憶されている。CPU505は、スロットマシン1の電源投入やシステムリセットの発生に応じてメイン制御部41がセキュリティモードに移行したときに、ROM506に記憶されたセキュリティチェックプログラム506Aを読み出し、ROM506の記憶内容が変更されたか否かを検査するセキュリティチェック処理を実行する。尚、セキュリティチェックプログラム506Aは、ROM506とは異なる内蔵メモリに記憶されても良い。また、セキュリティチェックプログラム506Aは、例えば外部バスインタフェース501を介してメイン制御部41に外付けされた外部メモリの記憶内容を検査するセキュリティチェック処理に対応したものであっても良い。
メイン制御部41が備えるRAM507は、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM507の少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の少なくとも一部の内容が保存される。尚、本実施例では、RAM507の全ての領域がバックアップRAMとされており、スロットマシンへの電力供給が停止しても、所定期間はRAM507の全ての内容が保存される。
メイン制御部41が備えるCTC508は、例えば8ビットのプログラマブルタイマを3チャネル(PTC0−PTC2)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測を可能とするタイマ回路を含んでいる。各プログラマブルタイマPTC0−PTC2は、内部システムクロックSCLKに基づいて生成されたカウントクロックの信号変化(例えばハイレベルからローレベルへと変化する立ち下がりタイミング)などに応じて、タイマ値が更新されるものであれば良い。また、CTC508は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(PCC0−PCC3)内蔵しても良い。各プログラマブルカウンタPCC0−PCC3は、内部システムクロックSCLKの信号変化、或いは、プログラマブルカウンタPCC0−PCC3のいずれかにおけるタイムアウトの発生などに応じて、カウント値が更新されるものであれば良い。CTC508は、セキュリティ時間を延長する際の延長時間(可変設定時間)をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタや、乱数回路509にて生成される乱数のスタート値をシステムリセット毎にランダムに決定するために用いられるフリーランカウンタなどを、含んでも良い。或いは、これらのフリーランカウンタは、例えばRAM507のバックアップ領域といった、CTC508とは異なるメイン制御部41の内部回路に含まれても良い。
メイン制御部41が備える乱数回路509は、例えば16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成する回路である。本実施例では、遊技制御基板40の側において、後述する内部抽選用の乱数値を示す数値データがカウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられても良い。CPU505は、乱数回路509から抽出した数値データに基づき、乱数回路509とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工或いは更新することで、内部抽選用の乱数値を示す数値データをカウントするようにしても良い。以下では、内部抽選用の乱数値を示す数値データが、ハードウェアとなる乱数回路509からCPU505により抽出された数値データをソフトウェアにより加工しないものとする。尚、乱数回路509は、メイン制御部41に内蔵されるものであっても良いし、メイン制御部41とは異なる乱数回路チップとして、メイン制御部41に外付けされるものであっても良い。
内部抽選用の乱数値は、複数種類の入賞について発生を許容するか否かを判定するために用いられる値であり、本実施例では、「0」〜「65535」の範囲の値をとる。
メイン制御部41が備えるPIP510は、例えば6ビット幅の入力専用ポートであり、専用端子となる入力ポートP0〜入力ポートP2と、機能兼用端子となる入力ポートP3〜入力ポートP5とを含んでいる。入力ポートP3は、CPU505等に接続される外部マスカブル割込端子XINTと兼用される。入力ポートP4は、CPU505等に接続される外部ノンマスカブル割込端子XNMIと兼用される。入力ポートP5は、シリアル通信回路511が使用する第1チャネル受信端子RXAと兼用される。入力ポートP3〜入力ポートP5の使用設定は、プログラム管理エリアに記憶される機能設定KFCSにより指示される。
図5に示すメイン制御部41が備えるアドレスデコード回路512は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、或いは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させて、CPU505からのアクセスが可能となる。
メイン制御部41が備えるROM506には、ゲーム制御用のユーザプログラムやセキュリティチェックプログラム506Aの他に、ゲームの進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納される。例えば、ROM506には、CPU505が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM506には、CPU505が遊技制御基板40から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
メイン制御部41が備えるRAM507には、スロットマシン1におけるゲームの進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、遊技制御用データ保持エリア590が設けられている。RAM507としては、例えばDRAMが使用されており、記憶しているデータ内容を維持するためのリフレッシュ動作が必要になる。CPU505には、このリフレッシュ動作を行うためのリフレッシュレジスタが内蔵されている。例えば、リフレッシュレジスタは8ビットからなり、そのうち下位7ビットはCPU505がROM506から命令フェッチするごとに自動的にインクリメントされる。したがって、リフレッシュレジスタにおける格納値の更新は、CPU505における1命令の実行時間ごとに行われることになる。
メイン制御部41は、シリアル通信回路511を介してサブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が入力ポートから入力される。そしてメイン制御部41は、これら入力ポートから入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施例では、CTC508に含まれるタイマ回路にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41は、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込が設定されている。尚、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。尚、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、この演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
尚、本実施例では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91が決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施例では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、例えば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、メイン制御部41と同様にサブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM507に格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にRAM507から読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をoff状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施例のスロットマシン1においては、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、電断処理(メイン)を実行する。電断処理(メイン)では、レジスタを後述するRAM507のスタックに退避し、RAM507にいずれかのビットが1となる破壊診断用データ(本実施例では、5AH)、すなわち0以外の特定のデータを格納するとともに、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0となるようにRAMパリティ調整用データを計算し、RAM507に格納する処理を行うようになっている。尚、RAMパリティとはRAM507の該当する領域(本実施例では、全ての領域)の各ビットに格納されている値の排他的論理和として算出される値である。このため、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが0であれば、RAMパリティ調整用データは0となり、RAM507の全ての領域に格納されたデータに基づくRAMパリティが1であれば、RAMパリティ調整用データは1となる。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM507の全ての領域に格納されたデータに基づいてRAMパリティを計算するとともに、破壊診断用データの値を確認し、RAMパリティが0であり、かつ破壊診断用データの値も正しいことを条件に、RAM507に記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAMパリティが0でない場合(1の場合)や破壊診断用データの値が正しくない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。尚、RAM異常エラー状態は、通常のエラー状態と異なり、リセットスイッチ23やリセット/設定スイッチ38を操作しても解除されないようになっており、前述した設定変更状態において新たな設定値が設定されるまで解除されることがない。
尚、本実施例では、RAM507に格納されている全てのデータが停電時においてもバックアップ電源により保持されるとともに、メイン制御部41は、電源投入時においてRAM507のデータが正常であると判定した場合に、RAM507の格納データに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成であるが、RAM507に格納されているデータのうち停電時において制御状態の復帰に必要なデータのみをバックアップし、電源投入時においてバックアップされているデータに基づいて電断前の制御状態に復帰する構成としても良い。
また、電源投入時において電断前の制御状態に復帰させる際に、全ての制御状態を電断前の制御状態に復帰させる必要はなく、遊技者に対して不利益とならない最低限の制御状態を復帰させる構成であれば良く、例えば、入力ポートの状態などを全て電断前の状態に復帰させる必要はない。
次に、メイン制御部41のRAM507の初期化について説明する。メイン制御部41のRAM507の格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
重要ワークは、各種表示器やLEDの表示用データ、I/Oの入出力データ、遊技時間の計時カウンタ等、初期化すると不都合があるデータに加え、後述する遊技状態フラグ及びRT残りゲーム数が格納されるワークである。非保存ワークは、各種スイッチ類の状態を保持するワークであり、起動時にRAM507のデータが破壊されているか否かに関わらず必ず値が設定されることとなる。一般ワークは、停止制御テーブル、停止図柄、メダルの払出枚数、BB中のメダル払出総数等、BB終了時に初期化可能なデータが格納されるワークである。特別ワークは、各種ソフトウェア乱数等、設定開始前にのみ初期化されるデータが格納されるワークである。未使用領域は、RAM507の格納領域のうち使用していない領域であり、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなる。スタック領域は、メイン制御部41のレジスタから退避したデータが格納される領域であり、このうちの未使用スタック領域は、未使用領域と同様に、後述する複数の初期化条件のいずれか1つでも成立すれば初期化されることとなるが、使用中スタック領域は、プログラムの続行のため、初期化されることはない。
本実施例においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がonの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、BB終了時、設定キースイッチ37がoffの状態での起動時でRAM507のデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がonの状態であり、設定変更状態へ移行する場合において、その前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM507の格納領域のうち、重要ワーク及び使用中スタック領域を除く全ての領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)、すなわち非保存ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化2は、BB終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM507の格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域、すなわち一般ワークから未使用スタック領域までの領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がoffの状態であり、かつRAM507のデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM507の格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
尚、本実施例では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
このように本実施例では、電源投入時などにRAM異常エラーが発生した場合には、初期化1が実行され、それ以前の制御状態が初期化されることとなるが、この際、重要ワークに割り当てられてられた遊技状態フラグやRT残りゲーム数は初期化されることなく保持されるようになっている。
本実施例のスロットマシン1は、前述のように遊技状態(RT0〜5、RB、BB(RB))に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施例のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
尚、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
以下、本実施例の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定するものである。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、RAM507に割り当てられた乱数値格納ワークの値を同じくRAM507に割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態及び特別役の持ち越しの有無に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、遊技状態を特定するための遊技状態フラグの値、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
乱数値格納ワークは、スタートスイッチ7の操作と同時にラッチされた数値データが格納される記憶領域であり、新たな数値データがラッチされる毎に、ラッチされた数値データがその後のタイマ割込処理(メイン)において読み出され、乱数値格納ワークに格納された数値データが新たにラッチされた最新の数値データに更新されるようになっている。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態フラグ値及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM507に割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられている。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。尚、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止し、かつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM506Aに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。尚、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。尚、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施例では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数がそれぞれ設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施例では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施例のテーブルインデックスには、一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施例では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施例では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲でハズシて停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。尚、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
尚、本実施例では、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合や新たに特別役と小役が同時に当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した特別役よりも当選した小役が優先され、小役が引き込めない場合のみ、特別役を入賞ライン上に揃える制御を行っているが、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われる。尚、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。尚、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになっている。
本実施例においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。尚、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
尚、本実施例では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施例では、メイン制御部41がサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、当選番号コマンド、内部当選コマンド、リール回転開始コマンド、リール停止コマンド、入賞番号コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、復帰コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、RT2情報コマンド、ボーナス種別コマンド、復帰時当選番号コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
投入枚数コマンドは、メダルの投入枚数、すなわち賭数の設定に使用されたメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、電断復帰時、または規定数の賭数が設定されていない状態においてメダルが投入されるか、MAXBETスイッチ6が操作されて賭数が設定されたときに送信される。また、投入枚数コマンドは、賭数の設定操作がなされたときに送信されるので、投入枚数コマンドを受信することで賭数の設定操作がなされたことを特定可能である。
クレジットコマンドは、クレジットとして記憶されているメダル枚数を特定可能なコマンドであり、ゲーム終了後(設定変更後)からゲーム開始までの状態であり、規定数の賭数が設定されている状態において、メダルが投入されてクレジットが加算されたときに送信される。
当選番号コマンドは、内部抽選結果を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
内部当選コマンドは、特別役が当選しているか否か及び当選した特別役の種類を特定可能なコマンドであり、当選番号コマンドの後に送信される。
リール回転開始コマンドは、リールの回転の開始を通知するコマンドであり、リール2L、2C、2Rの回転が開始されたときに送信される。
リール停止コマンドは、停止するリールが左リール、中リール、右リールのいずれかであるか、該当するリールの停止操作位置の領域番号、該当するリールの停止位置の領域番号、を特定可能なコマンドであり、各リールの停止操作に伴う停止制御が行われる毎に送信される。また、リール停止コマンドは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに送信されるので、リール停止コマンドを受信することでストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたことを特定可能である。
入賞番号コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。また、払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドであり、入賞及びクレジットの精算によるメダルの払出が終了したときに送信される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
遊技状態コマンドは、現在の遊技状態(BB中、RB中、再遊技)を特定可能なコマンドであり、電断復帰時またはゲームの終了時に送信される。
RT1情報コマンドは、現在のRT状態(RT0〜5のいずれか)を特定可能なコマンドであり、電断復帰時に送信される。
RT2情報コマンドは、次ゲームの遊技状態(RT0〜5のいずれか)を特定可能なコマンドであり、ゲームの終了時に送信される。
ボーナス種別コマンドは、ボーナスの実行中であるか否か及び実行されているボーナスの種類を特定可能であり、電断復帰時に送信される。
復帰時当選番号コマンドは、電断復帰時の内部抽選結果を特定可能であり、電断復帰時に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、BB終了後、エンディング演出待ち時間が経過した時点で打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちon(開放状態)/off(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(onからoff、offからon)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)のうち検出状態(on/off)が変化したスイッチ、検出状態がoffからonに変化したのか、onからoffに変化したのか及び他のスイッチの検出状態(on/off)を示すコマンドであり、これら操作スイッチ類のいずれかの検出状態が変化したときに送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、非初期化領域に割り当てられたコマンドバッファ内のコマンドデータを新たに生成したコマンドデータに更新するとともに、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
特に、復帰コマンド、投入枚数コマンド、ボーナス種別コマンド、遊技状態コマンド、RT情報1コマンド、復帰時内部当選コマンドは、起動時に行われる基本処理(起動処理(メイン))において電断前の状態に復帰する場合において順次生成され、シリアル通信回路511の送信データレジスタ561に転送することで、サブ制御部91に送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理において生成され、ドアコマンド格納領域に格納される。ドアコマンド格納領域には、電源投入時または1ゲーム終了時にその時点のドア開放検出スイッチ25の検出状態を示すドアコマンドが格納され、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化した時にその変化後の検出状態を示すドアコマンドが格納される。また、ドアコマンド格納領域に格納されたドアコマンドは、当該ドアコマンドが送信された後もクリアされることがなく、その後、新たに格納されるドアコマンドによって上書きされるようになっている。尚、電源投入時または1ゲーム終了時には、ドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信を要求するドアコマンド送信要求1が設定され、ドアコマンド送信要求1が設定されているか、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化したときに、ドアコマンド送信要求2が設定されるようになっており、このドアコマンド送信要求2が設定されることによりドアコマンド格納領域に格納されているドアコマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理において、いずれかのスイッチの検出状態の変化が検出された場合(いずれかのスイッチのエッジデータが設定された場合)に生成され、操作検出コマンド格納領域に格納されるるとともに、操作検出コマンド送信要求が設定されることにより操作検出コマンド格納領域に格納されている操作検出コマンドの送信が命令され、その後実行されるタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理において、コマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信される。
前述のようにドアコマンドも操作検出コマンドもともにタイマ割込処理(メイン)のコマンド設定処理においてコマンドバッファに格納され、シリアル通信回路511に転送することで、サブ制御部91に送信されることとなるが、ドアコマンド送信要求2が設定されている場合、すなわちドアコマンドの送信が要求されている場合には、例え、操作検出コマンドの送信が要求されていても、ドアコマンドの送信を優先するようになっており、ドアコマンド送信要求2が設定されていない場合のみ操作検出コマンドが送信されることとなるため、ドアコマンド送信要求2と操作検出コマンド送信要求の双方が設定されている場合には、当該コマンド送信処理では、ドアコマンドが送信され、次回以降のコマンド送信処理において操作検出コマンドが送信されることとなる。
次に、メイン制御部41が演出制御基板90に対して送信するコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
尚、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
特に、本実施例では、演出の実行中に賭数の設定操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、賭数が設定された旨を示す投入枚数コマンドを受信したときに、実行中の演出を中止するようになっている。このため、遊技者が、演出を最後まで見るよりも次のゲームを進めたい場合には、演出がキャンセルされ、次のゲームを開始できるので、このような遊技者に対して煩わしい思いをさせることがない。また、演出の実行中にクレジットまたは賭数の精算操作がなされたとき、すなわちサブ制御部91が、ゲームの終了を示す遊技状態コマンドを受信した後、ゲームの開始を示す内部当選コマンドを受信する前に、払出開始コマンドを受信した場合には、実行中の演出を中止するようになっている。クレジットや賭数の精算を行うのは、遊技を終了する場合であり、このような場合に実行中の演出を終了させることで、遊技を終了する意志があるのに、不要に演出が継続してしまわないようになっている。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
本実施例のスロットマシン1においては、いずれかの入賞ライン上に役図柄が揃うと、入賞となる。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、ビッグボーナス、レギュラーボーナスへの移行を伴う特別役と、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役とがある。
尚、ビッグボーナスをBBと示し、レギュラーボーナスをRBと示す場合がある。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナスを単にボーナスという場合もある。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の入賞を許容する旨の当選フラグがRAM507に設定されている必要がある。
図6〜図9は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図10は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図11は、遊技状態及びRTの概要を示す図である。
本実施例におけるスロットマシンは、図10に示すように、RT0〜5、RB、BB(RB)のいずれかに制御される。
図6を参照して、入賞役のうち特別役には、ビッグボーナス1〜4(以下、各々のビッグボーナスをBBと称する)、レギュラーボーナス1、2(以下、各々のレギュラーボーナスをRBと称する)の6種類のボーナスが含まれる。
BB1は、入賞ラインに「黒7−黒7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB2は、入賞ラインに「網7−網7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB3は、入賞ラインに「白7−白7−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。BB4は、入賞ラインに「黒7−白7−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
BB1〜BB4のいずれかに入賞すると、BB中レギュラーボーナス(以下、BBRBと称する)に毎ゲーム制御されるビッグボーナスに移行される。
BB1〜BB4のいずれかの入賞に起因して発生したビッグボーナスは、316枚以上メダルが払い出されたことを条件として終了する。
RB1は、入賞ラインに「網7−網7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。RB2は、入賞ラインに「白7−白7−黒7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
RB1、RB2のいずれかに入賞すると、レギュラーボーナス(以下、RBと称する)に移行される。
RB1、RB2のいずれかの入賞に起因して発生したレギュラーボーナスは、いずれかの役が6回入賞するか、12ゲーム消化したことを条件として終了する。
図10に示すように、BB1、BB3、RB2のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、RT4に制御され、BB2、BB4、RB1のいずれかに内部当選してから入賞するまでは、RT5に制御される。また、図10に示すように、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス(まとめてボーナスと呼ぶ)が終了した後は、RT3に制御される。
後述する内部抽選においてBB1〜BB4、RB1、RB2のうちいずれかに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rをこれらの役に入賞可能とする適正なタイミングで操作しなければ、これらの役に入賞することはない。BB1〜BB4、RB1、RB2を構成する図柄(「黒7」、「白7」、「網7」))は、各々、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されていないためである。
次に、図7を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、下段チェリー、1枚役、右上がりベルが含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、ベルは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、8枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ下の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ及びプラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので、「リプレイ−ベル−リプレイ」、「リプレイ−ベル−プラム」、「プラム−ベル−リプレイ」、「プラム−ベル−プラム」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、プラム、リプレイのいずれか一方は、左リール2L、右リール2R各々において5コマ以内に配置されており、ベルは、中リール2Cにおいて5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、上段ベル1〜8について説明する。上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイ−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイ−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル5は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル6は、入賞ラインLNに「プラム−オレンジ−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル7は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−オレンジ」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。上段ベル8は、入賞ラインLNに「プラム−BAR−BAR」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのリプレイ及びプラム、中リールのBAR及びオレンジ、右リール2RのBAR及びオレンジは、ベルの1つ下の位置に配置されているので、「リプレイ−オレンジ−オレンジ」、「リプレイ−オレンジ−BAR」、「リプレイ−BAR−オレンジ」、「リプレイ−BAR−BAR」、「プラム−オレンジ−オレンジ」、「プラム−オレンジ−BAR」、「プラム−BAR−オレンジ」、「プラム−BAR−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて、リプレイ及びプラムは、5コマ以内に配置されておらず、中リール2C、右リール2Rの各々について、オレンジ及びBARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において上段ベル1〜8のいずれかに当選していても、当選している上段ベルの構成図柄に対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベルに入賞することはない。
下段チェリーは、入賞ラインLNに「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。下段チェリーが入賞すると2枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2LのBARは、チェリーの1つ上の位置に配置されているので、「BAR−オレンジ−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」、「BAR−BAR−ANY」、「BAR−ベル−ANY」のいずれかの組み合わせが揃うと、左リールの「チェリー」が下段に停止することとなり、「チェリー−ANY−ANY」の組み合わせが下段及び右上がり、すなわち無効ラインLM2及びLM4に揃うこととなる。
また、中リール2Cにおいてオレンジ、BAR、ベルのいずれかは、5コマ以内に配置されているが、左リール2Lにおいて、BARは、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において下段チェリーに当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、下段チェリーに入賞することはない。
1枚役は、入賞ラインLNに「黒7−チェリー−網7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。1枚役が入賞すると1枚メダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、中リールのチェリー、右リールの網7は、5コマ以内に配置されていない。このため、後述する内部抽選において1枚役に当選していても、左リール2L、中リール2C、右リール2Rに対応するストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、1枚役に入賞することはない。
右上がりベルは、入賞ラインLNに「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となり、10枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lの黒7、白7、スイカは、ベルの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのオレンジ、BARは、ベルの1つ下の位置に配置されているので「黒7−ベル−オレンジ」、「白7−ベル−オレンジ」、「スイカ−ベル−オレンジ」、「黒7−ベル−BAR」、「白7−ベル−BAR」、「スイカ−ベル−BAR」のいずれかの組み合わせが揃うと、「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいて黒7、白7、スイカの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、BARの1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右上がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ1、2、特殊リプレイ、SP(スペシャル)リプレイが含まれる。
通常リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。リプレイ、プラムは、左リール2L、中リール2C、右リール2R各々において5コマ以内に配置されている。よって、通常リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
下段リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−オレンジ」、「ベル−オレンジ−チェリー」、「ベル−オレンジ−スイカ」、「ベル−オレンジ−黒7」、「ベル−オレンジ−網7」、「ベル−オレンジ−白7」、「ベル−BAR−オレンジ」、「ベル−BAR−チェリー」、「ベル−BAR−スイカ」、「ベル−BAR−黒7」、「ベル−BAR−網7」、「ベル−BAR−白7」のいずれかの組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「リプレイ−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−リプレイ−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」、「プラム−プラム−リプレイ−リプレイ−スイカ/リプレイ/プラム/チェリー/網7/白7」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてオレンジ、チェリー、スイカ、黒7、網7、白7の1つは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において下段リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのベルは、リプレイの1つ下の位置に配置されているので「ベル−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」、「リプレイ−リプレイ−プラム」、「プラム−リプレイ−リプレイ」、「プラム−リプレイ−プラム」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、RT0において転落リプレイに入賞した後は、RT1に制御される。
昇格リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてベルは、5コマ以内に配置されている。よって、昇格リプレイ1については、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」のいずれかの組み合わせが揃ったときに入賞となる。
ここで、図3を参照すると、左リール2Lのベルは、リプレイまたはプラムの1つ上の位置に配置されており、中リール2Cのオレンジ、BARは、リプレイの1つ上の位置に配置されており、右リール2Rのリプレイ、プラムは、ベルの1つ上の位置に配置されているので「ベル−オレンジ−リプレイ」、「ベル−オレンジ−プラム」、「ベル−BAR−リプレイ」、「ベル−BAR−プラム」の組み合わせが揃うと、「リプレイ−リプレイ−ベル」、「プラム−リプレイ−ベル」の組み合わせが下段、すなわち無効ラインLM2に揃うこととなる。
また、左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リールにおいてオレンジ、BARは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムは、5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、RT1において昇格リプレイ(昇格リプレイ1または昇格リプレイ2)に入賞した後は、RT0に制御される。後述するように、昇格リプレイは、RT2、RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、RT2、RT3における内部抽選において特別役と昇格リプレイが同時に当選した場合には、その時点でRT4またはRT5に制御される。このため、RT2、RT3においては昇格リプレイに入賞しない。その結果、RT2、RT3からRT0に制御されないように構成されており、RT1であるときにのみ昇格リプレイ入賞し、当該RT1からのみRT0に制御されるように構成されている。
特殊リプレイは、入賞ラインLNに「ベル−リプレイ−リプレイ」、「ベル−リプレイ−プラム」の組み合わせが揃ったときに入賞となる。左リール2Lにおいてベルは、5コマ以内に配置されており、中リール2Cにおいてリプレイは、5コマ以内に配置されており、右リール2Rにおいてリプレイ、プラムの1つは、5コマ以内に配置されている。よって、特殊リプレイについては、原則として、当選していれば、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
図10に示すように、RT0において特殊リプレイに入賞した後は、RT2に制御される。後述するように、特殊リプレイは、RT1、RT3における内部抽選においては単独で当選しないように設定されている。また、RT1、RT3における内部抽選において特別役と特殊リプレイが同時に当選した場合には、その時点でRT4またはRT5に制御される。このため、RT1、RT3においては特殊リプレイに入賞しない。その結果、RT1、RT3からRT2に制御されないように構成されており、RT0であるときにのみ特殊リプレイ入賞し、当該RT0からのみRT2に制御されるように構成されている。
次に、図9を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図9に示すように、「リプレイ−オレンジ−ベル」、「リプレイ−BAR−ベル」、「プラム−オレンジ−ベル」、「プラム−BAR−ベル」、「リプレイ−ベル−オレンジ」、「リプレイ−ベル−BAR」、「プラム−ベル−オレンジ」、「プラム−ベル−BAR」、「黒7−オレンジ−オレンジ」、「黒7−オレンジ−BAR」、「黒7−BAR−オレンジ」、「黒7−BAR−BAR」、「白7−オレンジ−オレンジ」、「白7−オレンジ−BAR」、「白7−BAR−オレンジ」、「白7−BAR−BAR」、「スイカ−オレンジ−オレンジ」、「スイカ−オレンジ−BAR」、「スイカ−BAR−オレンジ」、「スイカ−BAR−BAR」からなる20種類の組み合わせである。本実施例では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
図10に示すように、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃った後は、RT1に制御される。尚、RT1において移行出目が入賞ラインLNに揃った場合には、RT1が維持されることとなる。
次に、図12〜図16を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施例では、遊技状態が、RT0〜3であるか、RT4であるか、RT5であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象となる役及びその当選確率が異なる。さらに遊技状態がRT0〜3であれば、RT0〜3の種類によって、内部抽選の対象となる再遊技役及びその当選確率の少なくとも一方が異なる。尚、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図12〜図16においては、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図12〜図16においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(例えば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。尚、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、例えば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図12及び図13は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される特別役の組み合わせを示し、図14は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図15は、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。また、図16は、図12〜15に示す同時当選役を構成する役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB2、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、リプレイGR11、リプレイGR12、リプレイGR13、リプレイGR14、リプレイGR15が内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB2、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、リプレイGR1、リプレイGR2、リプレイGR3、リプレイGR4、リプレイGR5、リプレイGR6が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+1枚役、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、BB1、BB1+弱チェリー、BB1+強チェリー、BB1+通常リプレイ、BB1+転落リプレイ、BB1+昇格リプレイ、BB1+特殊リプレイ、BB2、BB2+弱チェリー、BB2+強チェリー、BB2+通常リプレイ、BB2+転落リプレイ、BB2+昇格リプレイ、BB2+特殊リプレイ、BB3、BB3+弱チェリー、BB3+強チェリー、BB3+通常リプレイ、BB3+転落リプレイ、BB3+昇格リプレイ、BB3+特殊リプレイ、BB4、BB4+特殊リプレイ、RB1、RB1+弱チェリー、RB1+強チェリー、RB2、RB2+弱チェリー、RB2+強チェリー、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT4、RT5であるときには、ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、下段リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ、特殊リプレイが内部抽選の対象役となる。
BB(RB)であるときには、弱チェリー、右上がりベルが内部抽選の対象役となり、RBであるときには、右上がりベルが内部抽選の対象役となる。
尚、図16に示すように、弱チェリーとは、下段チェリー単独であり、強チェリーとは、下段チェリー+1枚役である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「BAR」の引込範囲内となるタイミングで左、中リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−ANY」の組み合わせを導出可能に制御されることとなるが、弱チェリー当選時は、「BAR」の引込範囲内となるタイミングで左、中、右リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃わないように制御されるのに対して、強チェリー当選時は、「BAR」の引込範囲となるタイミングで左、中、右リールの停止操作が行われた場合に、「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うように制御される。
このため、左、中、右リールにそれぞれ「BAR」を狙って停止操作を行った場合において、左リール2Lの下段にチェリーが停止した際に、中段に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃うか否かにより強チェリーであるか弱チェリーであるか、を認識できる。
以下では、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中断に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃う停止態様を強チェリー目と呼び、左リールの下段に「チェリー」が停止し、かつ中断に「BAR−BAR−BAR」の組み合わせが揃わない停止態様を弱チェリー目と呼ぶ。
尚、強チェリーの当選時であっても、左リールのみ「BAR」が引込範囲となるタイミングで停止操作がされ、右リールにおいて「BAR」が引込範囲となるタイミングで停止操作がなされなければ、弱チェリー当選時と同様の出目、すなわち弱チェリー出目が導出されることとなる。
また、本実施例では、弱チェリー、強チェリーともに特別役と同時当選し得るとともに、弱チェリーが単独で当選する確率及び弱チェリーが特別役と同時に当選する確率の合算値に占める後者の確率よりも、強チェリーが単独で当選する確率及び強チェリーが特別役と同時に当選する確率の合算値に占める後者の確率の方が高く定められているので、弱チェリー目が停止したときよりも強チェリー目が停止したときの方が、特別役の当選が期待できるようになっている。
ベルとは、中段ベル+右下がりベルである。左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。中ベル1とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。右ベル1とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
昇格リプレイとは、昇格リプレイ1+昇格リプレイ2である。
リプレイGR1とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1であり、リプレイGR2とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2であり、リプレイGR3とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイであり、リプレイGR4とは、通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイであり、リプレイGR5とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2であり、リプレイGR6とは、通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイである。
リプレイGR11とは、転落リプレイ+特殊リプレイであり、リプレイGR12とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイであり、リプレイGR13とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR14とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイであり、リプレイGR15とは、転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1である。
また、RT0〜3などにおいて、BB1〜BB4、RB1、RB2のいずれかと同時当選し得る弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイの判定値数は、RT4、RT5においては、各々、ボーナスと別個に読み出される、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイに加算されているため、弱チェリー、強チェリー、通常リプレイ、転落リプレイ、昇格リプレイ各々の当選確率が一定となるように担保されている。
このように、遊技状態がRT0〜3であるか、RT4、5であるか、BB(RB)であるか、RBであるか、によって内部抽選の対象役が異なるとともに、BB(RB)やRBでは、小役の当選確率がRT0〜5よりも高く定められた抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態がRT4、5である場合には、RT4であるか、RT5であるか、によって内部抽選の対象役は変わらないが、RT4であるか、RT5であるか、によって対象となる再遊技役の当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
また、遊技状態がRT0〜3である場合には、RT0〜3のいずれかであるかによって、内部抽選の対象となる再遊技役が異なるとともに、RT0〜3のいずれかであるかによって、対象となる再遊技役及びその当選確率が異なる抽選テーブルを用いて内部抽選が行われる。
本実施例では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図17に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図17は、複数のリプレイが同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
リプレイGR1(通常リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR2(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR3(通常リプレイ+昇格リプレイ1+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR4(通常リプレイ+昇格リプレイ1+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR5(通常リプレイ+昇格リプレイ2)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR6(通常リプレイ+昇格リプレイ2+下段リプレイ)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイ2の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2及び通常リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイ1、昇格リプレイ2または通常リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR1〜6とで、昇格リプレイ1、2に入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR1〜6が内部抽選の対象となるRT1において、リプレイGR1〜6のいずれかが当選していれば1/6の確率で昇格リプレイが入賞することとなり、RT0に移行することとなる。
リプレイGR11(転落リプレイ+特殊リプレイ)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR12(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR13(転落リプレイ+特殊リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR14(転落リプレイ+特殊リプレイ+通常リプレイ+下段リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
リプレイGR15(転落リプレイ+特殊リプレイ+昇格リプレイ1)が当選し、右押し、すなわち右リール2Rを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特殊リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押し、すなわち左リール2Lを第1停止させる操作態様または中押し、すなわち中リール2Cを第1停止させる操作態様で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特殊リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特殊リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、リプレイGR11〜15とで、特殊リプレイに入賞させ、かつ転落リプレイを回避するため操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、リプレイGR11〜15が内部抽選の対象となるRT0において、リプレイGR11〜15のいずれかが当選していれば1/5の確率で特殊リプレイが入賞してRT2に移行することとなる一方で、4/5の確率で転落リプレイが入賞してRT1に移行することとなる。
次に、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図18に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。図18は、複数の小役が同時当選したときのリール制御を説明するための図である。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル4)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施例では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた特定の操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた特定の操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできないことから、1/3の割合で右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、2/3の割合ではさらに1/4でしか上段ベルを入賞させることができず、確実にメダルを獲得することができない。
また、特に図示しないが、ベル(中段ベル+右下がりベル)が当選した場合には、リールの停止順及び操作のタイミングに関わらず、入賞ラインLNに「ベル−ベル−ベル」の組み合わせが揃うように制御される。
本実施例では、図10及び図11に示すように、RT0〜5、RB、BB(RB)のいずれかに制御される。
RT0は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(リプレイGR1〜6のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)、RT1、RT2が規定ゲーム数の消化により終了したときに移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特殊リプレイの入賞によりRT2に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT0における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率は高確率(約1/1.4)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、RT0では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうちリプレイGR11〜15のみが内部抽選の対象となる。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT0において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT1における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT1では、再遊技役のうち通常リプレイ、リプレイGR1〜6のみが内部抽選の対象となる。
RT2は、RT0において特殊リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT2は、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT2における特別役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT0とほとんど変わらず高確率(約1/1.4)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。また、RT2では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT3は、BB(RB)、RBの終了時に移行する。そして、RT3は、RT3に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止してRT1に移行するか、特別役が当選してRT4またはRT5に移行することで終了する。
RT3における特別役の当選確率は通常(約1/239)、再遊技役の当選確率はRT0よりも低く通常(約1/7.3)、小役の当選確率はRT0と同じく通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT3では、特別役と同時に当選する場合を除いて、再遊技役のうち通常リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT4は、RT0〜3において特別役のうちBB1、BB3、RB2が当選したときに移行する。そして、RT4は、RT4に移行してからのゲーム数に関わらず、RT4に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
RT4においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT0、RT2よりは低いが、RT1、RT3よりも高く高確率(約1/4.2)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT4では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RT5は、RT0〜3において特別役のうちBB2、BB4、RB1が当選したときに移行する。そして、RT5は、RT5に移行してからのゲーム数に関わらず、RT5に移行する契機となった特別役が入賞してBB(RB)またはRBに移行することで終了する。
RT5においては、特別役が内部抽選の対象外となり、再遊技役の当選確率はRT0、RT2よりは低いが、RT1、RT3、RT4よりも高く高確率(約1/2.9)、小役の当選確率は通常(約1/3.5、ただし入賞確率は約1/6.1)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。また、RT5では、再遊技役のうち通常リプレイ及び下段リプレイのみが内部抽選の対象となる。
RBは、RT5、RT5においてRB1またはRB2が入賞したときに移行する。そして、RBは、6ゲーム消化するか、6回入賞することで終了する。
RBにおいては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.01)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
BB(RB)は、RT4、5においてBBが入賞したときに移行する。そして、BB(RB)は、BB(RB)に移行してからのゲーム数に関わらず、BB(RB)に払い出されたメダルの総数が規定数を超えることで終了する。
BB(RB)においては、特別役及び再遊技役が内部抽選の対象外となり、小役の当選確率は、RT0〜5よりも高く高確率(約1/1.00)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。
RT4、5、RB、BB(RB)のうち、RB及びBB(RB)が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、RT0〜3のうちRT0、2は、再遊技役の当選確率が高確率となり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT1、3に比較して高い点において、RT1、3よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施例におけるスロットマシンは、遊技状態がRT0〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施例の遊技状態の移行状況について説明すると、図10に示すように、RBまたはBB(RB)が終了すると、RT3に移行する。
RT3では、移行出目が停止することで、RT1に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、RBまたはBB(RB)の終了後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT0に移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、リプレイGR1〜6が当選し、停止順に正解することでRT0へ移行することとなる。
RT0では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行し、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT0においてリプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することで特殊リプレイが入賞し、不正解であると転落リプレイが入賞する。また、RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT0では、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が正解することでRT2へ移行し、リプレイGR11〜15が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT2では、特別役が当選することで、当選した特別役の種類に応じてRT4またはRT5に移行する。
RT2において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
RT4、5では、当該内部中へ移行する契機となった特別役が入賞することでRBまたはBB(RB)に移行する。
サブ制御部91は、後述のATに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときにはリプレイGR1〜6であり、RT0であるときにはリプレイGR11〜15である。また、RT0〜2のいずれにおいても、押し順ベルが共通のナビ対象役である。
本実施例のナビ演出は、液晶表示器51からのナビ画像の表示と、スピーカ53、54からのナビ音声の出力とによって行われる。ナビ画像として、例えば、リプレイGR1や左ベルに当選したときには、「123」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「132」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像と、スロットマシン1のモチーフに合わせたキャラクター画像とを表示する。また、ナビ音声として、例えば、「左中右!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示す)や「左右中!」(リール2Lが第1停止、リール2Cが第3停止、リール2Rが第2停止であることを示す)といったストップスイッチの押下順序を示す音声を出力する。尚、ナビ音声は、遊技者が最初あるいは次に押下すべきストップスイッチのみが出力される。したがって、全リールの回転中であれば、例えば最初に「左!」と出力され、リール2Lを停止させると次に「中!」と出力され、リール2L及びリール2Cを停止させると次に「右!」といった音声が出力される。他のリプレイGR2〜36や押し順ベルに関しても、リプレイGRに応じたナビ画像が液晶表示器51から表示されるとともにナビ音声がスピーカ53、54から出力される。
リプレイGR1〜6に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。
リプレイGR11〜15に当選したときのナビ演出としては、当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための押し順(図17参照)が報知される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための押し順(図18参照)が報知される。
以上のように、本実施例におけるナビ演出は、遊技者にとって有利となる操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ入賞、特殊リプレイ入賞、ベル入賞を入賞させること、転落リプレイの入賞を回避させることができる。
尚、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
また本実施例では、押し順ベルに当選した場合には第1停止させるストップスイッチのみが正解(すなわち、3択)すれば入賞するが、押し順リプレイはストップスイッチの押下順序について正解(すなわち、6択)させなければ入賞しないため、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序についても押下順序抽選によって決定している。よって、あたかも6択の押下順序に正解しなければ押し順ベルが入賞しないかのようなナビ演出は行われるものの、押し順ベルに当選した場合には3択の押下順序に正解すれば押し順ベルは入賞するので、ナビ演出で報知された通りの押下順序にしたがわなくても第1停止のみ正解すれば押し順ベルは入賞する。そして、このように、ナビ対象役の全てにおいて6択とすることによってゲームの内容に統一性を持たせることができ、ゲームの内容を遊技者が理解しやすくできる。尚、押し順ベルは3択のうちの1択が正解すれば入賞するため、6択とする抽選を行わなくても良い。
本実施例においてサブ制御部91は、対象役の当選時にART(RT2でATに制御される状態)に制御するか否かを決定するナビストック抽選を行う。対象役の当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
尚、ナビストック数が残っているときに、ナビストック数を新たに獲得したときには、残っているナビストック数に今回獲得したナビストック数を上乗せ加算させる。
ナビストック抽選では、図19に示すように、後述のART終了演出から後述のART確定報知までの期間(以下通常モードと呼ぶ)であるか、ART確定報知後、ART開始演出までの期間または特別役当選によるART中断後のボーナス終了からART開始演出までの期間(以下準備モードと呼ぶ)であるか、ART開始演出〜ART終了演出または特別役の当選に伴うART中断までの期間(以下ARTモードと呼ぶ)であるか、に応じて同一対象役の当選に伴うナビストックの平均当選個数が異なり、また、通常モードでは、弱チェリー、強チェリーが対象役として定められているのに対して、準備モード及びARTモードでは弱チェリー、強チェリーに加え、単独ベル(ベルの単独当選)が対象役として定められている。
詳しくは、図19(a)に示すように、通常モードにおいては、弱チェリー当選時におけるナビストック0個の当選確率が95%、ナビストック1個の当選確率が5%であり、平均当選個数は0.05個となり、強チェリー当選時におけるナビストック0個の当選確率が70%、ナビストック1個の当選確率が20%、ナビストック2個の当選確率が8%、ナビストック3個の当選確率が2%であり、平均当選個数は0.42個となる。
図19(b)に示すように、準備モードにおいては、弱チェリー当選時におけるナビストック0個の当選確率が70%、ナビストック1個の当選確率が20%、ナビストック2個の当選確率が8%、ナビストック3個の当選確率が2%であり、平均当選個数は0.42個となり、強チェリー当選時におけるナビストック1個の当選確率が70%、ナビストック2個の当選確率が20%、ナビストック3個の当選確率が10%であり、平均当選個数は1.4個となり、単独ベル当選時におけるナビストック0個の当選確率が70%、ナビストック1個の当選確率が20%、ナビストック2個の当選確率が8%、ナビストック3個の当選確率が2%であり、平均当選個数は0.42個となる。
図19(c)に示すように、ARTモードにおいては、弱チェリー当選時におけるナビストック0個の当選確率が95%、ナビストック1個の当選確率が5%であり、平均当選個数は0.05個となり、強チェリー当選時におけるナビストック0個の当選確率が70%、ナビストック1個の当選確率が20%、ナビストック2個の当選確率が8%、ナビストック3個の当選確率が2%であり、平均当選個数は0.42個となり、単独ベル当選時におけるナビストック0個の当選確率が90%、ナビストック1個の当選確率が8%、ナビストック2個の当選確率が1%、ナビストック3個の当選確率が1%であり、平均当選個数は0.13個となる。
このようにナビストック抽選においては、準備モードにおいて通常モード及びARTモードよりも平均当選個数が高くなるように当選確率が定められており、また、通常モードにおいて対象とならない単独ベルの当選時にもナビストック抽選が行われるようになっており、通常モード及びARTモードに比較してナビストックが当選する条件が優遇されており、準備モードでは、通常モード及びARTモードよりもナビストックの獲得が期待できる。
また、ARTモードでは、弱チェリー、強チェリー当選時における平均当選個数は同じであるが、通常モードにおいて対象とならない単独ベルの当選時にもナビストック抽選が行われるようになっており、通常モードに比較してナビストックが当選する条件が優遇されており、ARTモードでは、通常モードよりもナビストックの獲得が期待できる。
また、いずれのモードであっても強チェリー当選時のナビストック抽選におけるナビストックの平均当選個数が、弱チェリー当選時のナビストック抽選におけるナビストックの平均当選個数よりも高くなるように設定されているため、強チェリー目が停止することで弱チェリー目が停止した場合よりも多くのナビストックの獲得が期待できる。
ナビストックとは、RT1であればRT2へ移行させるための権利であり、かつRT2移行後、所定ゲーム数(本実施例では初期ゲーム数である50ゲームと後述する上乗せ抽選にて当選したゲーム数とを合算したゲーム数)にわたりARTに制御される権利の数を示す。RT2へ移行後、ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間後述のナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
サブ制御部91は、図20に示すように、ナビストック抽選において1以上のナビストックが決定されたときに、ナビストック数をRAM91cの所定領域に格納する。サブ制御部91は、RAM91cのナビストックの有無に基づき、ATに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストックが残っている場合には、ART確定報知を経てARTの当選が報知された後にATに制御する。
サブ制御部91は、ATの制御を開始すると、対象役の当選時にナビ演出が実行される。この際、RT1においては、リプレイGR1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、リプレイGR1〜6の当選時に昇格リプレイを入賞させる押し順がナビ演出により報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことによりRT1からRT0に移行させることが可能となる。また、ATの制御開始後は、RT0〜2のどの遊技状態であっても押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT1において昇格リプレイが入賞し、RT0に移行した後は、リプレイGR11〜15の当選時にナビ演出の対象となり、リプレイGR11〜15の当選時に特殊リプレイを入賞させる押し順がナビ演出により報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことによりRT0からRT2に移行させることが可能となる。また、前述のように押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となるとともに、移行出目を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
RT0において特殊リプレイが入賞し、RT2に移行することで、ARTの制御が開始することとなり、ART開始演出が既に行われている場合を除き特殊リプレイの入賞した次ゲームのスタート操作を契機にARTの開始を示すART開始演出を実行し、RAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定してARTの残りゲーム数の計数を開始する。この際、ART中に特別役の当選により中断し、ボーナス終了に伴う再開の場合を除いてナビストックを1消費(減算)する。
ART開始後は、押し順ベルの当選時にベルを入賞させる押し順が報知されるので、報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となるとともに、移行出目を回避し、RT1へ移行してしまうことを回避できる。
また、ART中においては、対象役の当選を契機として残りゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行い、上乗せ抽選においてゲーム数の上乗せが当選した場合には、当選したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
また、ARTの開始後、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合には、特別役の当選が確定した旨を示すボーナス確定報知を行う。特別役の当選と同時にRT2は終了し、ARTが中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断することとなる。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御され、当該ボーナス終了後に移行するRT3において32ゲームが経過する前に移行出目が停止してRT1に移行するか、ボーナス終了後32ゲーム経過した時点でART確定報知を行い、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。この場合は、前述のようにナビストックは消費(減算)されないようになっている。尚、RT3においてART確定報知が行われた場合には、その後、押し順ベルが当選し、かつ取りこぼして移行出目が停止してRT1に移行するまではナビ演出が行われないようになっている。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、残っているナビストック数が0でなければ、ARTを潜伏させるか否かを決定する潜伏抽選を行い、潜伏させない旨が決定された場合には、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定された場合には、最大32ゲームの潜伏ゲーム数を決定し、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、ATの制御を終了させる。
この状態では、ナビ演出が実行されないので、押し順ベルの当選時に移行出目を回避することは不可能であり、移行出目が停止することでRT1に移行することとなるが、移行出目が停止するまではRT2が維持されることとなり、潜伏ゲーム数が経過するまでに移行出目が停止しなければ、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定され、ATの制御が終了した後、潜伏ゲーム数が経過する前に移行出目が停止し、RT1に移行した場合には、潜伏ゲーム数の経過後、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、ARTの開始後、残りゲーム数が0となり、残っているナビストック数が0であればART終了演出を実行し、ATの制御を終了する。これに伴いナビ演出が実行されなくなるので、押し順ベルの当選時に移行出目を回避することが不可能となり、移行出目が停止することでRT1に移行することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
また、ART確定報知後、ART開始演出が行われる前の段階で、RT1においてリプレイGR1〜6の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合、RT0においてリプレイGR11〜15の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、特殊リプレイが入賞せず転落リプレイが入賞してRT1に移行した場合、RT0において押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1に移行した場合には、RT2に移行しない状態でARTの制御が開始することとなり、ART開始演出が既に行われている場合を除き次ゲームのスタート操作を契機にART開始演出を実行し、RAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定してARTの残りゲーム数の計数を開始する。この際、ART中に特別役の当選により中断し、ボーナス終了に伴う再開の場合を除いてナビストックを1消費(減算)する。RT2に移行しない状態でのART中は、RT2に移行するまでの間、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜15、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されるようになっており、RT1においてリプレイGR1〜6が当選した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、RT0へ移行させることが可能となり、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことにより、RT2へ移行させることが可能となる。
尚、RT2に移行後のART中であって、押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1に移行した場合にも、上記と同様RT2に移行しない状態でのARTに制御されることとなるが、この場合には、既にART開始演出が行われているため、改めてART開始演出が行われることはない。
また、RT2に移行しない状態でのART中においては、RT2移行後のART中と同様に対象役の当選を契機として残りゲーム数を上乗せするか否かを決定する上乗せ抽選を行い、上乗せ抽選においてゲーム数の上乗せが当選した場合には、当選したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
また、RT2に移行しない状態でのARTでも、1ゲーム消化する毎に残りゲーム数が1減算されるとともに、残りゲーム数が0となる前に特別役が当選した場合には、特別役の当選が確定した旨を示すボーナス確定報知を行う。特別役の当選と同時にRT1は終了し、ARTが中断し、これに伴いARTのゲーム数の計数も中断することとなる。その後、当選した特別役の入賞を経て対応するボーナスに制御され、当該ボーナス終了後に移行するRT3において32ゲームが経過する前に移行出目が停止してRT1に移行するか、ボーナス終了後32ゲーム経過した時点でART確定報知を行い、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に再度移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ARTの残りゲーム数の計数も再開する。この場合は、前述のようにナビストックは消費(減算)されないようになっている。尚、RT3においてART確定報知が行われた場合には、その後、押し順ベルが当選し、かつ取りこぼして移行出目が停止してRT1に移行するまではナビ演出が行われないようになっている。
また、RT2に移行しない状態でのARTの開始後、残りゲーム数が0となった場合には、残っているナビストック数が0でなければ、ARTを潜伏させるか否かを決定する潜伏抽選を行い、潜伏させない旨が決定された場合には、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、次ゲームの賭数設定操作を契機にART開始演出を行ってARTの制御をRT2に移行しないままで再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、潜伏抽選において潜伏させる旨が決定された場合には、最大32ゲームの潜伏ゲーム数を決定し、当該ゲームの終了時にARTの終了を示すART終了演出を実行した後、ATの制御を終了させる。
そして潜伏ゲーム数の経過後、ATの制御を再開し、これに伴いRT2に移行することでART開始演出を行ってARTを再開し、ナビストックを1消費(減算)してRAM91cにARTの残りゲーム数の初期値(本実施例では50ゲーム)を設定し、ARTの残りゲーム数の計数を開始する。
また、RT2に移行しない状態でのARTの開始後、残りゲーム数が0となり、残っているナビストック数が0であればART終了演出を実行し、ATの制御を終了することで一連のAT及びARTの制御が終了することとなる。
このように本実施例では、最も滞在する割合の高いRT1においてARTの確定報知が行われた後、直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、その後、RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。
また、ART確定報知が行われてATの制御が開始した後、RT2へ移行するまでの段階でのRT1においてリプレイGR1〜6が当選し、ナビ演出が実行され、このナビ演出に従うことで昇格リプレイを入賞させてRT0に移行させることが可能であるにも関わらず、昇格リプレイが入賞せずRT0に移行しなかった場合、RT0においてリプレイ11〜15が当選し、ナビ演出が実行され、このナビ演出に従うことで特殊リプレイを入賞させてRT2に移行させることが可能であるにも関わらず、特殊リプレイが入賞せずRT2に移行しなかった場合、RT0において押し順ベルが当選し、ナビ演出が実行され、このナビ演出に従うことで移行出目の停止を回避させることが可能であるにも関わらず、移行出目を停止させてRT1へ移行させた場合には、RT2へ移行せずともARTの制御を開始し、RT2へ移行した場合のARTに比較してメダルの払出率が低い状態のままARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。
また、ARTの制御の開始後、特別役が当選した場合には、その時点でRT2が終了することとなり、これに伴いARTの制御も中断するようになっている。そして、ボーナス終了後は、ARTを再開する場合には、ART確定報知が行われてATの制御が開始するものの、この場合も直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、RT3に滞在していれば移行出目が停止してRT1に移行し、RT1に滞在していれば、リプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。
また、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合には、潜伏抽選を行い、潜伏抽選にて潜伏させない旨が決定された場合には、直ちにARTの制御を再開させる一方で、潜伏抽選にて潜伏させる旨が決定された場合には、直ちにARTの制御を再開させるのではなく、一度ATの制御を終了し、潜伏ゲーム数の経過後、ART確定報知を行い、この際、RT2が維持されていればARTの制御を再開することとなるが、RT1に移行している場合には、リプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御を再開させるようになっている。
このように本実施例では、RT1においてART確定報知が行われた後、ナビ演出に従って停止操作を行うことによりRT0を経て再遊技役の当選確率が高く、かつRT1に転落し難いRT2へ移行することとなり、ナビ演出に従って停止操作を行っている限りはRT2へ移行した時点でART開始演出を行い、ARTのゲーム数の計数もその時点から開始することとなるが、AT確定報知の後、ナビ演出が実行されたにも関わらずナビ演出を無視して停止操作を行った結果、RT0へ移行させることができなかった場合、RT0に移行後、RT1へ転落した場合、すなわちRT2への移行条件が成立しているにも関わらず、RT2への移行条件を成立させなかった場合には、その時点でART開始演出を行い、ARTの制御を開始し、RT2へ移行せずともARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっており、ナビ演出に従わなければ結果として遊技者にとって不利となるので、RT2への移行条件が成立した場合に、ナビ演出に従って停止操作を行うことを促すことができる。
また、本実施例では、準備モード、すなわちART確定報知後、ART開始演出までの期間または特別役当選によるART中断後のボーナス終了からART開始演出までの期間において通常モード、すなわちART終了演出から後述のART確定報知までの期間よりもナビストックの平均当選個数が高くなるようにナビストック抽選の当選確率が定められており、また、通常モードにおいて対象とならない単独ベルの当選時にもナビストック抽選が行われるようになっており、通常モードに比較してナビストックが当選する条件が優遇されており、準備モードでは、通常モードよりもナビストックの獲得が期待できるようになっている。このため、ART確定報知後、ART開始演出が行われてARTの制御が開始されるまでのメダルの増加があまり見込めず、場合によってはメダルが減少してしまうこととなる準備的な期間が遊技者の意図に関わらず長引いてしまった場合でも遊技者の興趣を減退してしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、準備モードにおいて通常モードに比較してナビストックの平均当選個数及び抽選対象役についてナビストック抽選の条件が優遇される構成であるが、例えば、ART移行後の継続ゲーム数、ART移行後のARTの継続率などが優遇される構成であっても上記と同様の効果が得られる。また、ナビストック抽選の高確率状態(ナビストックが当選する確率の高い状態)に制御するか否か、ナビストック抽選の高確率状態の継続ゲーム数や継続率について優遇される構成であっても上記と同様の効果が得られる。
また、本実施例では、準備モード、すなわちART確定報知後、ART開始演出までの期間または特別役当選によるART中断後のボーナス終了からART開始演出までの期間においてARTモード、すなわちART開始演出〜ART終了演出または特別役の当選に伴うART中断までの期間よりもナビストックの平均当選個数が高くなるようにナビストック抽選の当選確率が定められており、ARTモードに比較してナビストックが当選する条件が優遇されており、準備モードでは、ARTモードよりもナビストックの獲得が期待できるようになっている。このため、ART確定報知後、ART開始演出が行われてARTの制御が開始されるまでのメダルの増加があまり見込めず、場合によってはメダルが減少してしまうこととなる準備的な期間が遊技者の意図に関わらず長引いてしまった場合でも遊技者の興趣を減退してしまうことを防止できるとともに、ARTが開始するまでの準備的な期間が遊技者の意図に関わらず長引くことで、その後のARTにおいてより多くのメダルの獲得を期待させることができる。
尚、本実施例では、準備モードにおいてARTモードに比較してナビストックの平均当選個数についてナビストック抽選の条件が優遇される構成であるが、例えば、通常モードとの比較と同様に、抽選対象役について優遇される構成であっても良いし、ART移行後の継続ゲーム数、ART移行後のARTの継続率などが優遇される構成であっても上記と同様の効果が得られる。また、ナビストック抽選の高確率状態(ナビストックが当選する確率の高い状態)に制御するか否か、ナビストック抽選の高確率状態の継続ゲーム数や継続率について優遇される構成であっても上記と同様の効果が得られる。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態やエラーの発生状況などを示す外部出力信号を出力する。
これら外部出力信号は、図21に示すように、メイン制御部41の制御により遊技制御基板40より出力され、外部出力基板1000、スロットマシン1が設置される遊技店(ホール)の情報提供端子板1010を介してホールコンピュータやスロットマシン1に対応して設置されたデータ表示端末などの外部機器に出力されるようになっている。
遊技制御基板40から外部出力基板1000に対しては、賭数の設定に用いられたメダル数を示すメダルIN信号、入賞の発生により遊技者に付与されたメダル数を示すメダルOUT信号、遊技状態が後述するRB中の旨を示すRB中信号、遊技状態が後述するBB中の旨を示すBB中信号、RT2の開始及び終了のいずれか一方を示すRT2信号、前面扉1bが開放中の旨を示すドア開放信号、後述する設定変更モードに移行している旨を示す設定変更信号、メダルセレクタの異常を示す投入エラー信号、ホッパーユニット34の異常を示す払出エラー信号がそれぞれ出力される。
尚、本実施例では、他のスロットマシンとの共通化を図るため、遊技制御基板40と外部出力基板1000との間には、上記の信号を出力する信号線に加えて、遊技状態を示す予備の信号線が接続されており、さらに将来拡張する可能性のあるエラー出力用の信号線が接続されている。
外部出力基板1000には、リレー回路1001、パラレル・シリアル変換回路1002、出力信号毎の端子が設けられ、情報提供端子板1010の回路と電気的に接続するための接続されるコネクタ1003が設けられている。
遊技制御基板40から出力された信号のうち、メダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、RT2信号は、リレー回路1001を介して、そのままパルス信号として情報提供端子板1010に出力される。
これに対してドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、パラレル・シリアル変換回路1002にて、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して情報提供端子板1010に出力される。
これら外部出力基板1000から出力されたメダルIN信号、メダルOUT信号、RB中信号、BB中信号、RT2信号は、情報提供端子板1010を介して外部機器へ出力される。一方、外部出力基板1000から出力されたセキュリティ信号は、情報提供端子板1010にて再度、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号に再変換されて外部機器へ出力されることとなる。
外部出力信号は、ドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を含むが、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号は、頻繁に出力される信号ではないため、これらの信号に対して個々に外部出力用の端子を設ける必要性は低い。
このため本実施例では、上述のように遊技制御基板40から出力された外部出力信号を、外部出力基板1000を介して、外部機器に出力するとともに、これら外部出力信号のうちドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を、外部出力基板1000に搭載されたパラレル・シリアル変換回路1002によって、これらの信号を個別に識別可能なシリアル信号であるセキュリティ信号に変換して外部に出力するようになっており、これらドア開放信号、設定変更信号、投入エラー信号、払出エラー信号を1本の端子から出力することが可能となり、必要以上に多くの端子を設ける必要がなくなる。
メイン制御部41は、ゲームの開始条件となる賭数が設定され、ゲーム開始操作が行われることでゲームを開始させる制御が行なわれる毎に、当該ゲームの賭数の設定に用いられた数分のメダルIN信号を出力する制御を行う。また、小役の入賞に伴いメダルが払い出されたときに、払出メダル数分のメダルOUT信号を出力する制御を行うとともに、再遊技役の入賞に伴い次ゲームに用いる分のメダル数に相当するメダル数分(3枚)のメダルOUT信号を出力する制御を行う。また、遊技状態の移行に応じて、BB中信号、RB中信号、およびRT2信号を出力する制御を行う。このうち、RT2信号の出力は、最短でも2000msにわたり出力を継続し、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間である、次ゲーム終了時や次々ゲームにおけるメダルIN信号の出力停止時に終了される。
外部機器では、RT2信号に基づいてRT2、すなわち遊技者にとって有利な遊技状態の開始及び終了を特定することが可能であり、メダルIN信号に基づいて消費されたメダル数を特定し、メダルOUT信号に基づいて払い出されたメダル数を特定することが可能となる。また、メダルIN信号は、ゲームの開始に伴って出力させる信号であるため、メダルIN信号の出力をゲームの開始と判断することも可能である。
RT2信号を最短でも2000msにわたり出力するのは、遊技状態の信号を検出するのに比較的長い時間を要する古いホールコンなどの外部機器でもRT2信号を確実に検出できるようにするものであるが、この時間は、ゲーム終了後、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行い、かつゲームの開始操作を行うまでに要する時間よりも長い時間であるため、RT2信号の出力開始から2000ms経過するまでに、遊技者がゲームの開始条件となる賭数の設定操作を行い、ゲームの開始操作が行われてゲームを開始させる制御が行われた場合には、RT2信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性がある。特に、本実施例のように特殊リプレイの入賞を契機にRT2へ移行する場合には、次ゲームの賭数が自動的に行われるため、このような場合には、RT2信号と被ってメダルIN信号が出力される可能性が一層高まることとなる。
RT2信号とメダルIN信号が被って出力されると、メダルIN信号により特定される消費メダル数がRT2の開始後のものであるのか、RT2の開始前のものであるのか、やRT2の終了後のものであるのか、RT2の終了前のものであるのか、を確実に特定できなかったり、メダルIN信号により特定されるゲームが、RT2の開始後のゲームであるのか、RT2の開始前のゲームであるのか、やRT2の終了後のゲームであるのか、RT2の終了前のゲームであるのか、を確実に特定できなかったりするという問題が生じる。
このような問題を解消するために、RT2信号の出力期間が終了するまで、次ゲームの賭数の設定操作またはゲームの開始操作を無効化する方法も考えられるが、このような構成とすることで、RT2信号とメダルIN信号の出力が被ることはないものの、ゲームの進行が遅れてしまうこととなり、賭数の設定操作またはゲームの開始操作が無効化されることで、遊技者に対して違和感を与えてしまう虞もある。
これに対して本実施例では、RT2が開始する直前のゲームの終了時、及びRT2が終了するゲームの終了時にRT2信号を外部出力信号として出力する制御を開始するとともに、RT2信号が出力中であっても、RT2信号が出力されていないときと同じように、ゲームの進行に応じて、メダルIN信号およびメダルOUT信号を出力させた後、当該ゲームを終了させる。
また、RT2信号は、出力を開始した後に新たに開始されたゲームが終了したタイミング、すなわち、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得る予め定められた期間に含まれない特定タイミングで停止される。尚、ゲームが終了したタイミングが、RT2信号出力開始から2000ms経過していないときには、前述したように外部機器で当該信号を確実に特定できない虞があるため、さらに次のゲームにおいてメダルIN信号の出力制御を終了したタイミング、すなわち、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得る予め定められた期間に含まれない所定タイミングで停止される。
これにより、外部機器では、例えば、RT2であることが特定されていないときに、RT2信号の出力が停止したときに、RT2に制御されたことを特定し、終了タイミングが1ゲーム終了時であったときには当該終了したゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを、RT2中におけるメダルと判定し、終了タイミングがメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであったときには、実行中の今回ゲームおよび前回ゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルをRT2中におけるメダルと判定する。
また、外部機器では、例えば、RT2であることが特定されているときに、RT2信号の出力が停止したときに、RT2が終了したことを特定し、終了タイミングが1ゲーム終了時であったときには当該終了したゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルを、RT2中ではないメダルと判定し、終了タイミングがメダルIN信号の出力制御を終了したタイミングであったときには、実行中の今回ゲームおよび前回ゲームにおけるメダルIN信号およびメダルOUT信号から特定されるメダルをRT2中ではないメダルと判定する。
ここで、図22〜図26を参照して、RT2信号出力の開始タイミングおよび終了タイミングについて説明する。図22および図23は、特殊リプレイに入賞したゲームのゲーム制御が終了しRT2信号の出力を開始してから、2000ms経過した後に次のゲームが終了したときのタイミングチャートであり、図22は、次のゲームでメダル払出がなかった場合を示し、図23は、次のゲームでメダル払出が生じた場合を示している。
図22および図23に示すように、RT2信号の出力は、特殊リプレイに入賞したゲームのゲーム制御が終了したときに開始される。その後、次のゲームのゲーム開始操作が行なわれて、新たに次のゲームが開始されたときにメダルIN信号が所定期間に亘り出力され、当該ゲームのゲーム制御が終了したときに、RT2信号の出力が終了する。メダルIN信号が出力される期間は、メダルの賭数に応じて一定となるように定められている。賭数が3であるときのメダルIN信号が出力される期間は、図22に示すように、25×5=125msとなる。
図23では、次のゲームにおいてメダル払出が生じているため、メダルOUT信号が所定期間に亘り出力された後にゲーム制御が終了している。メダルOUT信号が出力される期間は、メダルの払出数に応じて一定となるように定められている。払出数が8であるときのメダルOUT信号が出力される期間は、図23に示すように、25×(8+7)=375msとなる。RT2信号の出力を停止するゲームにおいてメダルの払出が発生した場合には、全リールが停止してからメダルOUT信号が出力される期間経過した後であってメダルOUT信号の出力が完了した後に、RT2信号の出力を停止させる。
図24は、特殊リプレイに入賞したゲームのゲーム制御が終了しRT2信号の出力を開始してから、2000ms経過するまでに次のゲームが終了したときのタイミングチャートである。RT2信号の出力は、出力開始後において新たに開始された次のゲームが終了しても終了せず、さらに次々ゲームが開始されてメダルIN信号の所定期間に亘る出力が完了した後にRT2信号の出力を終了している。
また、本実施例においてメイン制御部41は、RT2信号の出力制御中、すなわちRT2信号の出力開始後、出力制御が終了する前に、再度、RT2信号の出力命令が設定された場合(RT2開始後即座に終了してしまった場合など)には、RT2信号の出力を完了させた後、再びRT2信号を出力するようになっている。一方、電源投入時において電断前の状態に復帰する際に、RT2信号の出力制御中の状態に復帰する場合には、復帰前にRT2信号の出力命令を設定し、その時点から改めてRT2信号を出力するようになっている。
このため、図25および図26に示すように、スロットマシン1の電源投入後、RT2信号の出力制御中の状態に復帰した場合でも、改めてRT2信号が出力されるので、外部機器側で、RT2信号を確実に受信することができる。尚、図25は、改めてRT2信号の出力を開始してから2000ms経過した後にゲームが終了したときの例を示し、図26は、改めてRT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでにゲームが終了したときの例を示している。
このため、図26に示すように、スロットマシン1の電源投入後、RT2の状態に復帰した場合には、RT2の開始時または終了時でなくともRT2信号が出力されるので、前日のRT2の状態が残ったままの状態で開店した場合でも、外部機器に対して、当該RT2態を本日のRT2として認識させることができる。
特に本実施例のように、RT2の開始時にも終了時にもRT2信号を出力する構成においては、開店時において前日から続くRT2が継続している場合に、電源投入時にRT2信号が出力されないと、RT2の終了時にその日初めてRT2信号が出力されることとなるが、このような場合、外部機器側で、RT2の終了をその日における最初のRT2の開始と誤って判断してしまう可能性があるが、上記のように、電源投入後、RT2の状態に復帰した場合には、RT2の開始時または終了時でなくともRT2信号が出力されることで、外部機器側でRT2の開始または終了の判定が誤って行われてしまうことも防止できる。
また、本実施例では、RT2の開始時にも終了時にもRT2信号を出力するようになっており、外部機器側で、RT2の開始だけでなく、RT2の終了も認識することが可能となり、外部機器側でRT2に制御されている間に生じた事象を正確に把握することが可能となる。
尚、本実施例では、RT2の開始時、終了時の双方でRT2信号を同じ期間だけ、同一信号端子から出力する構成であるが、RT2の開始時と、RT2の終了時と、で異なる信号端子から出力する構成としたり、出力される信号端子は同一であるが、RT2の開始時と、RT2の終了時と、で出力時間が異なる構成、すなわち異なる出力態様とする構成としたりしても良く、これらのような構成とすることで、外部機器側で、RT2の開始と、RT2の終了と、を正確に特定することが可能となる。
また、本実施例では、図24および図26で示したように、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、次のゲームが終了したときには、次々ゲームにおけるメダルIN信号の出力を完了した後に、RT2信号の出力を停止する例について説明したが、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間に出力するものであり、かつ、2000ms以上経過していたときに停止するタイミング(本実施例では次のゲームのゲーム制御終了時)と異なるタイミングであれば、どのようなタイミングでRT2信号の出力を停止するものであっても良い。また、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過するまでに、次のゲームが終了したときには、図27に示すように、RT2信号の出力を開始してから2000ms経過したときであって、メダルIN信号やメダルOUT信号が出力され得ない期間において、RT2信号の出力を停止するようにしても良い。
また、本実施例では、図28に示すように、ナビストック抽選に当選し、1以上のナビストックを獲得すると、0〜16ゲームの潜伏期間を経た後、ATの制御が開始される。このATは、RT2に移行した時点から、所定ゲーム数(本実施例では初期ゲーム数(50ゲーム)+α(上乗せ数))経過するまで1セットのARTとして継続する。
ATが開始した後、RT1においてリプレイGR1〜6のいずれかが当選すると、サブ制御部91により昇格リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで昇格リプレイが入賞し、RT1からRT0に移行し、さらにRT1においてリプレイGR11〜15のいずれかが当選すると、サブ制御部91により特殊リプレイを入賞させるためのナビ演出が実行され、これに従って停止操作を行うことで特殊リプレイが入賞し、RT0からRT2に移行する。以後、特別役の当選などにより中断する場合を除きナビ演出に従って停止操作を行っていれば、ATが終了するまでは、RT2に制御されることとなる。
そして、所定ゲーム数を消化して当該ARTが終了し、ナビストックが残っていない場合には、非ATの状態となり、その後、押し順ベルが当選し、移行出目が停止することで、RT1に移行することとなる。
また、ART終了時にナビストックが残っている場合でも、潜伏させて一端非ATの状態となった場合には、0〜32ゲームの潜伏期間を経て再びATに制御されることとなるため、このような場合も、ART終了後は、RT2からRT1に移行し、再度ATの開始に伴いRT0を経てRT2へ移行する可能性が高い。
そして、本実施例では、図28に示すように、RT2の開始時及び終了時にRT2信号が出力されることとなるため、ATに制御された旨を示す外部出力信号を出力する構成を有していない場合であっても、RT2信号により、外部機器にてATに制御された回数を特定することが可能であり、さらにATの開始と終了は、RT2の開始及び終了とほぼ一致することから、大まかではあるもののRT2信号により外部機器にてATの開始及び終了を特定することも可能となる。
尚、本実施例では、RT2信号を最低でも2000msにわたり出力する構成であるが、少なくとも外部機器側で特定可能な時間であれば良く、接続が想定される外部機器に合わせて出力時間は適宜に選択可能である。また、スロットマシン側でRT2信号の最低出力時間を設定するための設定手段を備え、接続される外部機器に合わせて任意に設定できる構成としても良い。
また、本実施例では、RT2の開始時及び終了時にRT2信号を出力する構成であるが、開始時または終了時の一方のみRT2信号を出力する構成でも良く、さらには、RT2の制御を特定可能な構成であれば、RT2の開始から終了までの所定のタイミング(例えば、RT2の開始して所定ゲーム数後など)、RT2の開始前のタイミング(例えば、RT2の開始よりも所定ゲーム数前など)、RT2の開始後のタイミング(例えば、RT2の開始よりも所定ゲーム数後など)でRT2信号を出力する構成でも良く、これらの構成により少なくとも外部機器側でRT2に制御された回数を特定することが可能となる。
また、本実施例では、所定期間にわたり外部出力信号を出力することで外部機器にその状態が通知される遊技状態として再遊技役の当選確率が高いRT2を適用しているが、他の遊技状態、例えば、BBやRB、すなわち通常よりも小役の当選確率が高まる状態、全ての小役が許容される状態(リールの引込が一部制限されるとともに、全小役の入賞が許容されるCB(チャレンジボーナス)やCT(チャレンジタイム)など))、さらには、これら遊技者にとって有利な状態への移行確率が通常よりも高い遊技状態などを適用しても良い。さらに、遊技者にとって有利な遊技状態に限るものではなく、例えば、その遊技状態自体は、遊技者にとって不利であるが、一定ゲーム数後に有利な状態に移行し得るなど、当該遊技状態の開始や終了などを特定することで有用な情報を得られる遊技状態であれば不利な遊技状態を適用しても良い。
次に、本実施例におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を、図29〜図32に基づいて以下に説明する。
サブ制御部91は、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると、図29のフローチャートに示す起動処理(サブ)を行う。
まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sn1)、RAM91cおよび外部メモリ(バックアップRAM)へのアクセスを許可する(Sn2)。次いで、復帰コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn3)。復帰コマンドを受信していない場合には、設定変更コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sn4)。設定変更コマンドを受信した場合には、設定変更コマンドを受信したことを示す設定変更コマンド受信フラグをRAM91cの所定領域にセットする(Sn5)。
設定変更コマンド受信フラグをセットした後、RAM91cにバックアップフラグがセットされているか否かを判定する(Sn6)。バックアップフラグがセットされていることを判定した場合には、バックアップフラグをクリアする(Sn7)。バックアップフラグをクリアした後、バックアップRAMに格納されている領域のバックアップデータの排他的論理和を求めチェックサムを計算する(Sn8)。この後、計算したチェックサムが、バックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する(Sn9)。チェックサムが一致している場合には、設定変更コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(Sn10)。
設定変更コマンド受信フラグがセットされていないことを判定した場合には、メイン制御部41からRT情報1コマンドを受信したか否かを判定する(Sn11)。RT情報1コマンドを受信したことを判定した場合には、RT情報1コマンドに基づいてRT0〜2のいずれかであるか否かを判定する(Sn12)。RT0〜2のいずれかであることを判定した場合には、AT中か否かを判定する(Sn13)。AT中であることを判定した場合には、メイン制御部41から送信される復帰時当選番号コマンドフラグに基づき、電断の発生前のゲームでの内部抽選において、押し順ベル、リプレイGR1〜6またはリプレイGR11〜15に当選していたか否かを判定する(Sn14)。
押し順ベル、リプレイGR1〜6またはリプレイGR11〜15に当選していたことを判定した場合には、押し順ベル、リプレイGR1〜6またはリプレイGR11〜15の種類に応じて予め定められた共通ナビ画像を液晶表示器51から表示する(Sn15)。
本実施例においては、共通ナビ画像は、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像のみから構成されており、キャラクター画像は共通ナビ画像中では表示されない。また、既に停止済みのリールがある場合には、停止済みのリールに対して押下されたストップスイッチに対応する押下順序画像を消去してナビ画像を更新するが(図32のSe13の処理)、電断前にリプレイGR1〜6またはリプレイGR11〜15に当選していた場合には、共通ナビ画像では、3つのストップスイッチの押下順序を含む画像(すなわち、更新が行われていない状態の画像)が表示される。また、押し順ベルは第1停止のみが正解すれば入賞させることができるため、電断前に押し順ベルに当選していた場合には、共通ナビ画像では、第1停止させるストップスイッチのみを含む画像が表示される。このように、予め定められた共通ナビ画像を表示することによって、電断前のリールの停止状況に応じて更新されたナビ画像を検索する処理を省くことが可能になり、ナビ画像を表示するためのプログラムを簡素化できる。また、キャラクター画像を表示せず、押下順序画像のみを表示することにより、共通ナビ画像を表示させる際の処理負担を軽減できる。また、電断前に押し順ベルに当選していた場合には、6択のナビ画像を表示せずに、押し順ベルを入賞させる最低限度の情報である第1停止させるストップスイッチのみを表示することから共通ナビ画像を表示させる際の処理負担を軽減できる。
また、本実施例においては、共通ナビ画像の表示の際には、ストップスイッチが押下されてもナビ音声の出力を行わない。これにより、電断復帰時にナビ音声を出力するための処理を行わなくても良いので、電断復帰時の処理負担を軽減でき、また、電断復帰に関するプログラムを簡素化できる。
Sn13でAT中でないことを判定した場合またはSn15において共通ナビ画像を表示した後は復帰処理を実行する(Sn16)。他方、Sn6でバックアップフラグがセットされていないことを判定した場合、または、Sn9でチェックサムが一致していないことを判定した場合、または、Sn10において設定変更コマンド受信フラグがセットされていないことを判定した場合、Sn12においてRT情報1コマンドを受信していないことを判定した場合、Sn13においてRT0〜3でないことを判定した場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sn17)。Sn16またはSn17の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図30で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。
また、ステップSn4において、設定変更コマンドを受信していないことが判定された場合には、エラーコマンドをメイン制御部41から受信したか否かが判定される(Sn18)。エラーコマンドを受信していることが判定された場合には、RAM91cの初期化を実行し(Sn19)、エラー処理が行われる(Sn20)。エラー処理では、エラー報知がなされ、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどしてエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。Sn18において、エラーコマンドを受信していないことが判定された場合、すなわち、設定変更コマンドおよび復帰コマンドおよびエラーコマンドを受信していない場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sn17)。Sn17の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図30で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。
図30は、サブ制御部91が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)のフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sp1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sp2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sp2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sp3)、電断フラグが設定されていた場合には、図31に示す電断処理(サブ)に移行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sp4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
コマンド解析処理が終了した後は、AT開始判定処理(Sp5)を実行する。AT開始判定処理では、ATの開始並びに終了に関する処理を行う。AT開始判定処理は終了した後は、図32で示すAT制御処理を実行する(Sp6)。AT制御処理では、前述したナビ演出の実行に関する処理などを行うことによってATでのゲームを実行する。
図31は、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)において電断フラグが設定されていると判定した場合に実行する電断処理(サブ)の制御内容を示すフローチャートである。
サブ制御部91は、まず、ワークRAMで使用しているデータを読み込む(St1)。次いで、ワークRAMから読み出したデータについて所定のデータ変換を行い、バックアップデータを作成する(St2)。そして、サブ制御部91は、作成したバックアップデータをバックアップRAMに格納する(St3)。次いで、サブ制御部91は、St2で変換したバックアップデータの排他的論理和を算出し、内部抽選制御モジュールのバックアップデータのチェックサムを計算し、これをバックアップRAMにセットする(St4)。チェックサムデータのセット後、サブ制御部91は、バックアップを実行したことを示すバックアップフラグをバックアップRAMにセットする(St5)。バックアップフラグをセットした後、RAM91cへのアクセスを禁止する(St6)。その後、電圧が低下してサブ制御部91のサブCPU91aが停止して待機状態に移行する。そして、この待機状態のまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。よって、電断時に確実にサブ制御部91は動作停止する。
次に図32を用いて、図30のタイマ割込処理(サブ)のSp6で実行するAT制御処理について説明する。
図32に示すように、まず、サブ制御部91は、メイン制御部41からRT情報2コマンドを受信したか否かを判定する(Se1)。RT情報2コマンドを受信していないことを判定した場合には処理を終了する。RT情報2コマンドを受信したことを判定した場合には、RT情報2コマンドに基づいてRT0〜2のいずれかであるか否かを判定する(Se2)。RT0〜2のいずれかでない場合には処理を終了する。RT0〜2のいずれかであることを判定した場合、AT中か否かを判定する(Se3)。AT中でないことを判定した場合場合には処理を終了する。AT中であることを判定した場合には、メイン制御部41から当選番号コマンドを受信したか否かを判定する(Se6)。
当選番号コマンドを受信しなかったことを判定した場合にはSe12の処理に進む。当選番号コマンドを受信したことを判定した場合には、受信した当選番号コマンドに基づいて内部抽選の当選結果を特定する内部抽選結果解析処理を行う(Se7)。
内部抽選結果解析処理を行った結果、押し順ベルに当選したことを特定した場合には(Se8)、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序を決定するストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を抽選により決定する押下順序抽選処理を行う(Se9)。
本実施例においては、押し順ベルに当選した場合には第1停止させるストップスイッチのみが正解(すなわち、3択)すれば入賞するが、押し順リプレイはストップスイッチの押下順序について正解(すなわち、6択)させなければ入賞しないため、押し順ベルが当選した場合の第2リール及び第3リールに関するストップスイッチの押下順序についても押下順序抽選によって決定している。よって、あたかも6択の押下順序に正解しなければ押し順ベルが入賞しないかのようなナビ演出は行われるものの、押し順ベルに当選した場合には3択の押下順序に正解すれば押し順ベルは入賞するので、ナビ演出で報知された通りの押下順序にしたがわなくても第1停止のみ正解すれば押し順ベルは入賞する。そして、このように、ナビ対象役の全てにおいて6択とすることによってゲームの内容に統一性を持たせることができ、ゲームの内容を遊技者が理解しやすくできる。
内部抽選結果解析処理によって、押し順ベルに当選していないがリプレイGR1〜6、またはリプレイGR11〜15に当選したことを特定した場合(Se10)または押下順序抽選処理の終了後には、ナビ演出を実行し、液晶表示器51からナビ画像を表示開始するとともに、ナビ音声を出力開始する(Se11)。尚、Se9において、リプレイGR1〜6、リプレイGR11〜15以外の当選役(押し順ベルを除く)に当選したことを特定またはハズレになったことを特定した場合には処理を終了する。
Se6において当選番号コマンドを受信しなかったことを判定した場合またはSe11でナビ演出の実行を開始した後は、リール停止コマンドを受信したか否かを判定する(Se12)。リール停止コマンドを受信しなかったことを判定した場合には処理を終了する。リール停止コマンドを受信したことを判定した場合には、ナビ画像を更新して表示するとともに、ナビ音声を更新して出力する(Se13)。
ナビ画像の更新として、押下されたストップスイッチに対応する押下順序画像を消去する処理を行う。例えば、全リールが回転した状態でナビ画像として「123」と表示されており、リール2Lが第1停止した場合には、「1」を消去し、「23」のみを表示する。また、ナビ音声の更新として、次に押下するべきストップスイッチを示す音声を出力する処理を行う。例えば、全リールが回転した状態で「左!」という音声が出力され、リール2Lが第1停止した場合には、次に押下するべきストップスイッチを示す「中!」という音声を出力し、処理を終了する。
次に、ATでのゲーム中に図31に示す電断処理(サブ)が実行され、その後に電断復帰して図29に示す起動処理(サブ)が実行されたときに、Sn15において共通ナビ画像を表示するときの具体例について図33を用いて説明する。
図33(1)に示すように、ATでのゲームが開始され、内部抽選によって押し順ベルの1つである左ベルに当選したとする。このとき、液晶表示器51からはナビ画像が表示されるとともにナビ音声が出力される(図32のSe10の処理)。ナビ画像では、上段に敵キャラクターを示すキャラクター画像と、下段にストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像とが表示される。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序が正解である場合には、キャラクター画像が倒される画像が表示される。
左側の押下順序画像(図中では「1」の画像)はストップスイッチ8Lに対応し、中央の押下順序画像(図中では「3」の画像)はストップスイッチ8Cに対応し、右側の押下順序画像(図中では「2」の画像)はストップスイッチ8Rに対応している。そして、各画像の数字は、ストップスイッチの押下順序を示している。すなわち、リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示している。
したがって、図33(1)に示す押下順序画像では、最初にストップスイッチ8Lを押下し、次いでストップスイッチ8Cを押下し、最後にストップスイッチ8Rを押下することを遊技者に促すものとなっている。また、このとき、ストップスイッチの押下順序にしたがってキャラクター画像の大きさが異なっている。具体的には、押下順序が早いストップスイッチに対応する押下順序画像の上段に表示されているキャラクター画像が最も大きくなるように表示されている。また、このとき、遊技者はストップスイッチ8L、8C、8Rを押下していないのでリール2L、2C、2Rは回転中であり、また、ナビ音声として「左!」と出力される。
図33(2)に示すように、この状態において、遊技者が押下順序画像で示す押下順序に従い、ストップスイッチ8Lを押下してリール2Lが停止し、ベル図柄が入賞ラインLNに停止したとする。このとき、ナビ画像が更新され、ストップスイッチ8Lに対応する左側の押下順序画像及びキャラクター画像が消去される(図32のSe13の処理)。また、ナビ音声も更新され、ナビ音声として「右!」と出力される(図32のSe13の処理)。次いで、このとき、電断が発生したとする。
図33(3)に示すように、電断復帰すると、液晶表示器51からは共通ナビ画像203が表示される(図29のSn15の処理)。共通ナビ画像では、キャラクター画像が表示されず、押下順序画像のみが表示される。すなわち、図33(1)で表示されたナビ画像の一部画像が表示されることになる。また、電断前の押下順序抽選によって、左、右、中の順序を示す画像が表示されていたが、共通ナビ画像では、押下順序抽選の結果にかかわらず、左ベルを入賞させることができる第1停止がストップスイッチ8Lであることを示す画像のみが表示される。すなわち、左側に「1」、中央及び右側に「−」が表示される。遊技者は、共通ナビ画像に表示された押下順序画像にしたがって残りのストップスイッチ8C、8Rを押下すればベルを入賞させることができる。
尚、電断復帰後の共通ナビ画像は図33(3)で示す画像に限られない。図34に異なる形態の共通ナビ画像を表示した例を示すが図34(1)(2)については、図33(1)(2)と同一の流れであるため説明を省略する。
図34(3)に示すように、電断復帰すると、液晶表示器51からは共通ナビ画像が表示される(図29のSn15の処理)。共通ナビ画像では、キャラクター画像が表示されず、押下順序画像のみが表示される。すなわち、図34(1)で表示されたナビ画像の一部画像が表示されることになる。また、電断前の押下順序抽選によって、左、右、中の順序(第1停止がストップスイッチ8L、第2停止がストップスイッチ8R、第3停止がストップスイッチ8C)を示す画像が表示されていたが、共通ナビ画像では、押下順序抽選の結果にかかわらず、左、中、右の順序を示す画像が表示される。すなわち、左側に「1」、中央に「2」、右側に「3」が表示される。遊技者は、共通ナビ画像に表示された押下順序画像にしたがって残りのストップスイッチ8C、8Rを押下すればベルを入賞させることができる。
次に、共通ナビ画像に代えて電断復帰後のゲームで電断復帰中である旨を示す復帰中画像及びATでのゲームが補填されることを示す補填画像を表示する変形例について図35〜図38を用いて説明する。尚、上記実施形態と同様の部分に関しては詳しい説明を省略し、上記と異なる部分について説明する。
まず、図35を用いて起動処理(サブ)について説明する。
図35に示すように、サブ制御部91は、リセット回路95からシステムリセット信号が入力されると、図35のフローチャートに示す起動処理(サブ)を行う。
まず、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化した後(Sb1)、RAM91cおよび外部メモリ(バックアップRAM)へのアクセスを許可する(Sb2)。次いで、復帰コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sb3)。復帰コマンドを受信していない場合には、設定変更コマンドをメイン制御部41から受信したか否かを判定する(Sb4)。設定変更コマンドを受信した場合には、設定変更コマンドを受信したことを示す設定変更コマンド受信フラグをRAM91cの所定領域にセットする(Sb5)。
設定変更コマンド受信フラグをセットした後、RAM91cにバックアップフラグがセットされているか否かを判定する(Sb6)。バックアップフラグがセットされていることを判定した場合には、バックアップフラグをクリアする(Sb7)。バックアップフラグをクリアした後、バックアップRAMに格納されている領域のバックアップデータの排他的論理和を求めチェックサムを計算する(Sb8)。この後、計算したチェックサムが、バックアップされているチェックサムと一致するか否かを判定する(Sb9)。チェックサムが一致している場合には、設定変更コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(Sb10)。
設定変更コマンド受信フラグがセットされていないことを判定した場合には、復帰処理中であることを示す復帰コマンドフラグをセットする(Sb11)。復帰コマンドのセット後には、液晶表示器51から復帰処理中であることを示す復帰中画像を表示する(Sb12)。復帰中画像を表示した後は復帰処理を実行する(Sb13)。他方、Sb6でバックアップフラグがセットされていないことを判定した場合、または、Sb9でチェックサムが一致していないことを判定した場合、または、Sb10において設定変更コマンド受信フラグがセットされていることを判定した場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sb14)。Sb13またはSb14の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図36で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。
また、ステップSb4において、設定変更コマンドを受信していないことが判定された場合には、エラーコマンドをメイン制御部41から受信したか否かが判定される(Sb18)。エラーコマンドを受信していることが判定された場合には、RAM91cの初期化を実行し(Sb19)、エラー処理が行われる(Sb20)。エラー処理では、エラー報知がなされ、例えば、遊技店員によってリセット/設定スイッチ38が操作されるなどしてエラー状態が解除されると、エラー報知が終了して元の状態に復帰する。Sb18において、エラーコマンドを受信していないことが判定された場合、すなわち、設定変更コマンドおよび復帰コマンドおよびエラーコマンドを受信していない場合には、RAM91cの初期化を実行する(Sb17)。Sb17の処理が終了した後は、タイマ割込に応じて、図36で示すタイマ割込処理(サブ)が行われる。
図36は、変形例においてサブ制御部91が内部クロックのカウント値に基づいて1.12秒の間隔で実行するタイマ割込処理(サブ)のフローチャートである。
タイマ割込処理(サブ)においては、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する(Sc1)。
次いで、停電判定処理を行う(Sc2)。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Sc2のステップにおける停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Sc3)、電断フラグが設定されていた場合には、図31に示す電断処理(サブ)に移行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する(Sc4)。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
コマンド解析処理が終了した後は、図37に示すゲーム復帰処理(Sc5)を実行する。ゲーム復帰処理では、電断前にAT中であった場合に復帰処理を行ったゲームの次ゲームにおいてATのゲーム数を1ゲーム補填する処理を行う。
ゲーム復帰処理が終了した後は、AT開始判定処理を実行する(Sc6)。AT開始判定処理では、AT開始判定処理では、ATの開始並びに終了に関する処理を行う。AT開始判定処理は終了した後は、図32で示すAT制御処理を実行する(Sc7)。AT制御処理では、前述したナビ演出の実行に関する処理などを行うことによってATでのゲームを実行する。
図37は、変形例において図36のタイマ割込処理(サブ)におけるSc5の処理において実行するゲーム復帰処理のフローチャートである。
図37に示すように、まず、図35の起動処理(サブ)のSb11の処理で復帰コマンドフラグをセットしたか否かを判定する(Sf1)。復帰コマンドフラグがセットされていないことを判定した場合には処理を終了する。復帰コマンドフラグがセットされていることを判定した場合には、メイン制御部41からリール停止コマンドを受信したか否かを判定する(Sf2)。リール停止コマンドを受信していないことを判定した場合には処理を終了する。リール停止コマンドを受信したことを判定した場合には、受信したリール停止コマンドに基づいてゲームが終了したか否かを判定する(Sf3)。ゲームが終了したことを判定した場合には、メイン制御部41からRT情報2コマンドを受信したか否かを判定する(Sf4)。RT情報2コマンドを受信したことを判定した場合には、RT情報2コマンドに基づいてRT0〜2のいずれかであるか否かを判定する(Sf5)。RT0〜2のいずれかであることを判定した場合には、AT中か否かを判定する(Sf6)。AT中であることを判定した場合には、ナビ対象役(すなわち、押し順ベルまたは押し順リプレイ)が入賞したか否かを判定する(Sf7)。ナビ対象役が入賞しなかったことを判定した場合には、復帰中画像の表示を終了し、ATゲームが1ゲーム補填(追加)されることを示すATゲーム補填画像を液晶表示器51から表示する(Sf8)。復帰コマンドフラグをクリアして処理を終了する(Sf10)。他方、Sf4においてRT情報2コマンドを受信していないことを判定した場合またはSf5においてRT0〜2でないことを判定した場合またはSf6においてAT中でないことを判定した場合またはSf7においてナビ対象役が入賞していないことを判定した場合には復帰中画像の表示を終了して処理を終了する(Se6)。
次に、ATでのゲーム中に図31に示す電断処理(サブ)が実行され、その後に電断復帰して図37に示す起動処理(サブ)が実行されたときに、Sb12の処理によって復帰中画像及び図37のゲーム復帰処理のSf6の処理によってATゲーム補填画像を表示するときの具体例について図38を用いて説明する。
図38(1)に示すように、ATでのゲームが開始され、内部抽選によって押し順ベルの1つである左ベルに当選したとする。このとき、液晶表示器51からはナビ画像が表示されるとともにナビ音声が出力される(図32のSe10の処理)。ナビ画像では、上段に敵キャラクターを示すキャラクター画像と、下段にストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序を示す押下順序画像とが表示される。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序が正解である場合には、キャラクター画像が倒される画像が表示される。
左側の押下順序画像(図中では「1」の画像)はストップスイッチ8Lに対応し、中央の押下順序画像(図中では「3」の画像)はストップスイッチ8Cに対応し、右側の押下順序画像(図中では「2」の画像)はストップスイッチ8Rに対応している。そして、各画像の数字は、ストップスイッチの押下順序を示している。すなわち、リール2Lが第1停止、リール2Cが第2停止、リール2Rが第3停止であることを示している。
したがって、図38(1)に示す押下順序画像では、最初にストップスイッチ8Lを押下し、次いでストップスイッチ8Cを押下し、最後にストップスイッチ8Rを押下することを遊技者に促すものとなっている。また、このとき、ストップスイッチの押下順序にしたがってキャラクター画像の大きさが異なっている。具体的には、押下順序が早いストップスイッチに対応する押下順序画像の上段に表示されているキャラクター画像が最も大きくなるように表示されている。また、このとき、遊技者はストップスイッチ8L、8C、8Rを押下していないのでリール2L、2C、2Rは回転中であり、また、ナビ音声として「左!」と出力される。
図38(2)に示すように、この状態において、遊技者が押下順序画像で示す押下順序に従い、ストップスイッチ8Lを押下してリール2Lが停止し、ベル図柄が入賞ラインLNに停止したとする。このとき、ナビ画像が更新され、ストップスイッチ8Lに対応する左側の押下順序画像及びキャラクター画像が消去される(図32のSe13の処理)。また、ナビ音声も更新され、ナビ音声として「右!」と出力される(図32のSe13の処理)。次いで、このとき、電断が発生したとする。
図38(3)に示すように、電断復帰すると、液晶表示器51からは、電断復帰中であることを示す復帰中画像が表示される(図37のSb12の処理)。復帰中画像として、例えば図に示すように「復帰中」の文字が表示される。また、このとき、電断前と同様にリール2Lのみが停止し、リール2C、2Rは回転している。
図38(4)に示すように、回転中のリール2C、2Rを停止させて全てのリールが停止したときに、入賞ラインLN上にはハズレとなる図柄組み合わせ「ベル−BAR−BAR」が停止し、ナビ対象役である押し順ベルが入賞せずにゲームが終了した場合には、復帰中画像の表示が終了して液晶表示器51からはATゲームが1ゲーム補填されることを示すATゲーム補填画像が表示される(図37のSf8の処理)。ATゲーム補填画像304として、例えば図に示すように「AT1ゲーム追加」の文字が表示される。すなわち、図38(3)で示した電断復帰直後のゲームにおいてはATでのゲームが行われなかったのであるから、図38(3)で示した電断復帰直後のゲームをATでのゲームとしてカウントしてしまうと、ATでのゲームを1ゲーム行えなかったにも関わらず、ATでのゲームが1ゲーム消化されてしまうことになる。これでは、電断が発生すると遊技者にとって損失することになるから、本実施例では、ATでのゲームを1ゲーム補填するとともに、その旨をATゲーム補填画像の表示によって報知することにより、遊技者が損失感を抱くことを防止している。
図38(5)に示すように、再度ゲームが開始されると、ATゲーム補填画像の表示が終了する。また、このゲームで、例えば押し順ベルや押し順リプレイなどナビ対象役に当選した場合には、ナビ対象役が入賞するストップスイッチ8L、8C、8Rの押下順序画像及びキャラクター画像がナビ画像によって表示され、ナビ音声の出力も行われる(図32のSe10の処理)。尚、図中の押下順序画像「213」は、中、左、右(第1停止がストップスイッチ8C、第2停止がストップスイッチ8L、第3停止がストップスイッチ8R)が正解となるストップスイッチの押下順序が表示されている。このゲームでは、ストップスイッチを押下するごとにナビ画像及びナビ音声の更新が行われていき(図32のSe13の処理)、全リールが停止するとゲームが終了する。
このように本実施例では、特定情報(例えば、図32におけるSe8やSe11のおけるナビ画像やナビ音声)の報知中に電力供給が停止した後に電力供給が開始された場合には、事前決定手段の決定結果(例えば、内部抽選の結果)を示すバックアップデータに基づいて、各可変表示領域(例えば、リール2L、2C、2R)の変動表示の停止状況に関わらず、特定情報として共通の復帰時特定情報を報知する制御を行う(例えば、図29におけるSn15の部分)。 よって、電断復帰後も特定情報の報知を継続するように構成した場合に、特定情報の報知を実行するためのプログラムやデータを簡素化することができる。
尚、本実施例では、特定情報としてストップスイッチの押下順序を例に挙げたが、例えば、ストップスイッチを押下するタイミング、言い換えると入賞ラインに停止させる図柄の種類(色など)を特定情報とする、あるいは、ストップスイッチの押下順序とストップスイッチを押下するタイミングとを組み合わせて特定情報としても良い。
また、本実施例では、電断復帰後に共通の復帰時特定情報としてナビ画像の一部である押下順序画像のみを共通ナビ画像として表示する例を挙げたが、共通ナビ画像として例えば予め定められたナビ画像をそのまま表示するなど、共通ナビ画像をナビ画像の一部としない構成としても良い。
また、本実施例では、復帰時特定情報は、電力供給が停止する前に報知していた特定情報の一部情報から構成される(例えば、図33(3)において、押下順序画像のみを表示する部分)ので、各可変表示領域で有利な表示結果の組み合わせを導出させるための必要最低限の特定情報のみを報知することで、電源復帰時の負担を軽減することができる。
また、本実施例では、事前決定手段の決定結果が特定結果となった場合において、一の特定結果に対する複数種類の特定情報のうちからいずれかを抽選により決定する報知情報決定手段(例えば、図32におけるSe9の部分)を含み、報知制御手段は、報知情報決定手段が決定した特定情報を報知し(例えば、図32におけるSe8やSe11の部分)、復帰制御手段は、抽選の結果に関わらず、予め定められた復帰時特定情報を報知する(例えば、図29におけるSn15の部分)ので、特定情報を選択する処理を省けるので、電源復帰時の処理負担を軽減することができる。
また、本実施例では、特定情報を報知する複数種類の報知手段(例えば、図32におけるSe8やSe11でのナビ画像とナビ音声)を含み、復帰制御手段は、予め定められた一の報知手段による報知を行う制御のみを行う(例えば、図29におけるSn15の部分でナビ音声を出力せずにナビ画像のみを表示する)ので、他の報知手段に関する処理を省けるので、電源復帰時の処理負担を軽減することができる。
次にサブ制御部91のARTの制御に伴う液晶表示器51の画面の推移について説明する。
図39(a)に示すように、RT1においてATにもARTにも制御されていない状態では通常画面が表示されるようになっており、ナビストック抽選にてナビストックが当選した場合には、その後ARTの確定を示すART確定報知画面が表示される。
その後、RT2に移行するか、ナビ演出を無視することによりARTの制御が開始するまで、ARTの準備中である旨、ART終了後32ゲーム以内に連続して発生した一連の期間におけるART回数とその間のメダルの純増枚数(小役に伴うメダルの払出枚数を加算し、賭数の設定に伴い使用したメダルの投入枚数を減算した値)が表示される準備中演出画面が表示される。
そして特殊リプレイが入賞してRT2に移行するか、ナビ演出を無視することでARTの制御を開始する場合には、次ゲームの開始操作と同時にARTの開始を示すART開始演出画面が表示され、その後、ART中である旨、ARTの残りゲーム数、一連の期間におけるART回数、一連の期間におけるメダルの純増枚数が表示されるART中演出画面が表示される。
その後、ARTの残りゲーム数が0となり、1のナビストックに伴う1セットのARTの制御が終了した場合には、ARTの終了、一連の期間におけるART回数、一連の期間におけるメダルの純増枚数が表示されるART終了演出画面が表示される。
その後、ナビストックが残っており、潜伏せずに継続する場合には、ARTの制御を再開し、次ゲームの開始操作と同時にART開始演出画面が表示される一方で、ナビストックが残っているが潜伏する場合、ナビストックが残っていない場合には、そのまま通常画面に戻る。
また、図39(b)に示すように、ART中において特別役が当選した場合には、ARTの制御の中断に伴いボーナスの当選が確定した旨を示すボーナス確定報知画面を表示させる。その後、特別役の入賞に伴うボーナスの終了後、一旦通常画面に戻り、その後、32ゲーム以内にART確定報知画面が表示され、これに伴いATの制御が再開されることで、その後、RT2に移行するか、ナビ演出を無視することによりARTの制御が開始するまで、前述の準備中演出画面が表示され、特殊リプレイが入賞してRT2に移行するか、ナビ演出を無視することでARTの制御を開始する場合に、次ゲームの開始操作と同時に前述のART開始演出画面が表示され、ARTの制御を開始することに伴いART中演出画面が再び表示されることとなる。
このようにサブ制御部91は、ART確定報知画面を表示した後、ART終了演出の後、通常画面に戻るまでの期間、または途中で特別役が当選し、ボーナス確定報知画面が表示されるまでの期間において一連の期間におけるメダルの純増枚数を液晶表示器51にする制御を行う。サブ制御部91は、RAM91cに割り当てられたメダルの純増枚数を計数する純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数の表示制御を行う。純増枚数カウンタの値は、メダルの投入枚数が確定することで投入枚数分が減算され、小役の入賞に伴いメダルが払い出されることで払出枚数分が加算されるようになっており、一定の契機で純増枚数カウンタの値がクリアされる以外は、ATやARTの制御の有無に関係なく常時、メダルの増減に伴い加減算更新されるようになっている。
次に、サブ制御部91による純増枚数カウンタの更新及びメダルの純増枚数の表示に係る制御の流れを図40に基づいて説明する。
まず、純増枚数が液晶表示器51に表示されていない状態においてサブ制御部91は、ART確定報知に伴うATの制御の開始または特別役の入賞を契機として純増枚数を表示させる制御を行う。
ART確定報知を行い、ATの制御を開始する場合には、前回のボーナスの終了またはARTの終了から32ゲームを超える場合であれば、純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、その時点から純増枚数の計数を開始するとともに、液晶表示器51に純増枚数カウンタ値に基づく純増枚数を表示する。
ART確定報知を行い、ATの制御を開始する場合において前回のボーナスの終了またはARTの終了から32ゲーム以内である場合であれば、純増枚数カウンタの値をクリアすることなく維持し、液晶表示器51に純増枚数カウンタ値に基づく純増枚数を表示する。すなわち32ゲーム以内に連続して発生したART及びボーナスからなる一連の期間における純増枚数が維持されることとなる。この際、前回のボーナスの終了時点またはARTの終了時点でナビストックが残っているか否かに関わらず32ゲーム以内にART確定報知が行われた場合には、純増枚数カウンタの値が維持されることとなるが、前回のボーナスの終了時点またはARTの終了時点でナビストックが残っている場合には、その後必ず32ゲーム以内にART確定報知が行われるので、前回のボーナスの終了時点またはARTの終了時点でナビストックが残っている場合には、ART確定報知が行われた時点では純増枚数カウンタの値が必ず維持されることとなる。
その後、特別役が当選してボーナス確定報知が行われるか、RT2に移行するかナビ演出を無視することによりART開始演出が行われてARTの制御が開始するまでの期間において純増枚数カウンタの値が1以上の場合には、純増枚数カウンタの値に基づいて液晶表示器51に表示された純増枚数を更新する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず液晶表示器51に表示された純増枚数を0とする。すなわち液晶表示器51に表示する純増枚数は、純増枚数カウンタの値そのものではなく、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値をメダルの純増枚数として表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
この間に特別役が当選し、ボーナス確定報知が行われた場合には、純増枚数の表示を消去し、特別役が入賞するまで待機する。尚、この間、純増枚数は表示されないが、純増枚数カウンタの値は維持され、メダルの増減に伴い更新も継続する。
RT2に移行するかナビ演出を無視することによりART開始演出が行われてARTの制御を開始した場合に、純増枚数カウンタの値が0未満であれば、純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、その時点からの純増枚数の計数を改めて開始する一方、純増枚数カウンタの値が1以上であれば純増枚数カウンタの値を維持する。
その後、特別役が当選してボーナス確定報知が行われるか、残りゲーム数が0となりART終了演出が行われ、かつARTの制御が終了するまでの期間において純増枚数カウンタの値が1以上の場合には、純増枚数カウンタの値に基づいて液晶表示器51に表示された純増枚数を更新する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず液晶表示器51に表示された純増枚数を0とする。
この間に特別役が当選し、ボーナス確定報知が行われた場合には、純増枚数の表示を消去し、特別役が入賞するまで待機する。尚、この間、純増枚数は表示されないが、純増枚数カウンタの値は維持され、メダルの増減に伴い更新も継続する。
残りゲーム数が0となりART終了演出が行われ、かつARTの制御が終了した場合には、純増枚数の表示を消去し、次回ART確定報知が行われるか、特別役が入賞するまで待機する。尚、この間、純増枚数は表示されないが、純増枚数カウンタの値は維持され、メダルの増減に伴い更新も継続する。
特別役が入賞した場合には、当該特別役の当選に係るボーナス確定報知または特別役の入賞が前回のボーナスの終了またはARTの終了から32ゲームを超える場合であれば、純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、その時点から純増枚数の計数を開始するとともに、液晶表示器51に純増枚数カウンタ値に基づく純増枚数を表示する。
特別役が入賞した場合において当該特別役の当選に係るボーナス確定報知または特別役の入賞が前回のボーナスの終了またはARTの終了から32ゲーム以内である場合であり、純増枚数カウンタの値が0未満であれば、純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、その時点からの純増枚数の計数を改めて開始する一方、純増枚数カウンタの値が1以上であれば純増枚数カウンタの値を維持する。そして、純増枚数カウンタの値をクリアするか維持するかに関わらず、液晶表示器51に純増枚数カウンタ値に基づく純増枚数を表示する。
その後、特別役の入賞に伴うボーナスが終了するまでの期間において純増枚数カウンタの値が1以上の場合には、純増枚数カウンタの値に基づいて液晶表示器51に表示された純増枚数を更新する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず液晶表示器51に表示された純増枚数を0とする。
そして、ボーナスが終了した場合には、純増枚数の表示を消去し、次回ART確定報知が行われるか、特別役が入賞するまで待機する。尚、この間、純増枚数は表示されないが、純増枚数カウンタの値は維持され、メダルの増減に伴い更新も継続する。
本実施例では、最も滞在する割合の高いRT1においてARTの確定報知が行われた後、直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、その後、RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。このため、ART確定報知が行われた後、RT0へ移行するまでは、メダルの純増枚数は減少することとなり、RT0に移行後、増加に転ずることとなる。そして、液晶表示器51に表示される純増枚数は、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値を表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
このため、ARTの終了またはボーナスの終了から32ゲーム経過した後にART確定報知が行われてATの制御が開始した場合には、図41(a)に示すように、その時点で純増枚数カウンタの値の計数が開始されることとなるが、昇格リプレイが入賞してRT0に移行するまで0未満の値となる可能性が高く、その後、RT0に移行し、純増枚数カウンタの値が1以上となるまでは、液晶表示器51には純増枚数として0が表示され、純増枚数カウンタの値が0を超えた時点から純増枚数カウンタの値が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
また、図41(b)に示すように、RT0に移行後、特殊リプレイが入賞してRT2に移行し、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0を超えないことも生じうるが、このような場合には、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、ART開始演出が行われた後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにART確定報知の後、RT2へ移行しART開始演出が行われるまでの間に純増枚数カウンタの値がマイナスとなった場合でも、RT2へ移行しART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ART開始演出が実行され、ARTの制御を開始した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、図42(a)に示すように、ART確定報知の後、RT1においてリプレイGR1〜6の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合、図42(b)に示すように、ART確定報知の後、RT0においてリプレイGR11〜15の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、特殊リプレイが入賞せず転落リプレイが入賞してRT1に移行した場合、RT0において押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1に移行した場合には、RT2に移行せずともその時点でART開始演出が行われ、ARTの制御が開始することとなるが、このような場合には、その後RT2に移行した時点ではなく、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合には純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、この場合でも、ART開始演出が行われた後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにART確定報知の後、ナビ演出を無視してART開始演出が行われ、ARTの制御が開始した場合にも、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ART開始演出が実行され、ARTの制御を開始した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、ナビ演出を無視してART開始演出が行われた場合には、その後、実際に特殊リプレイが入賞し、RT2へ移行した時点ではなく、メダルの増加が見込めない状態であってもART開始演出が行われ、ARTの制御が開始した時点において純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ARTの制御を開始した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止しつつ、ART開始演出後の実際の純増枚数と液晶表示器51に表示されている純増枚数とが乖離しすぎてしまうことを防止できるようになっている。
また、ART確定報知の後、最初に昇格リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR1〜6が当選した場合にナビ演出に従った操作により昇格リプレイを入賞させてRT0へ移行し、その後、特殊リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR11〜15が当選した場合にナビ演出に従った操作により特殊リプレイを入賞させてRT2へ移行した場合、すなわちART確定報知の後、遊技者がナビ演出に従った結果、最短の期間でRT2へ移行した場合、すなわち遊技者の意志に関係なく最低限の純増枚数の減少に抑えられている場合のみ、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行した時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行うことで、その時点からメダルが増加するのに伴って液晶表示器51に表示されている純増枚数も増加するのに対して、ART確定報知の後、最初に昇格リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR1〜6が当選した場合にナビ演出を無視して、昇格リプレイが入賞せず、RT0へ移行しなかった場合や、RT0に移行後、特殊リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR11〜15が当選した場合にナビ演出を無視して、特殊リプレイが入賞せず、RT2へ移行しなかった場合、すなわちART確定報知の後、遊技者がナビ演出を無視した結果、最短の期間でRT2へ移行しなかった場合、すなわち遊技者の意志によってメダルの減少量が拡大した場合であり、ART開始演出の後、メダルの減少が体感的に感じ取れる状況では、その後、RT2へ移行してメダルが増加に転じても液晶表示器51に表示されている純増枚数はしばらくの間、増加しないこととなるので、上記のようにメダルの減少が体感的に感じ取れる状況が続いたにも関わらず、表示上の純増枚数が増加することにより遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
また、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行った後、再び当該ARTの制御中に0未満となっても、少なくとも当該ナビストックに基づくARTが終了するまでは再び0に戻すことはせず、そのまま純増枚数カウンタによる純増枚数の計数を継続し、純増枚数カウンタ値を反映させた純増枚数の表示、すなわち純増枚数カウンタの値に基づいて0以下であれば0を表示し、1を超える場合に純増枚数カウンタの値を表示するようになっているので、実際の純増枚数と液晶表示器51に表示されている純増枚数とが乖離しすぎてしまうことを防止できるようになっている。
また、本実施例では、ARTの終了後、RT2からRT1に移行した状態またはボーナス終了後のRT3またはRT3からRT1に移行した状態において、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われた場合も、直ちに遊技者にとって有利なRT2へ移行するのではなく、その後、RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。またRT3に滞在している場合であれば、RT3において押し順ベルが当選し、かつ移行出目が停止してRT1に移行した後、さらにRT1においてリプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイが入賞してRT0に移行し、さらにRT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイが入賞することで初めてRT2へ移行し、この時点でARTの制御が開始し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。このため、ART確定報知が行われた後、RT0へ移行するまでは、メダルの純増枚数は減少することとなり、RT0に移行後、増加に転ずることとなる。また、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われた場合には、純増枚数カウンタの値が維持されることとなる。そして、液晶表示器51に表示される純増枚数は、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値を表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
このため、ARTの終了後、RT2からRT1に移行した状態またはボーナス終了後のRT3またはRT3からRT1に移行した状態において、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われてATの制御が開始した場合には、図43(a)に示すように、RT0に移行するまでは純増枚数カウンタの値は減少し続けるものの、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された結果、純増枚数カウンタの値が1以上であれば、ART確定報知が行われた後、純増枚数カウンタの値が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
一方、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われてATの制御が開始した場合において、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された結果、純増枚数カウンタの値が1以上であっても、ART確定報知の後、RT0に移行して純増枚数カウンタの値が増加に転じる前に、純増枚数カウンタの値が0以下となることも生じうるが、このような場合には、純増枚数カウンタの値が1以上となるまで純増枚数カウンタの値に関わらず、0が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
また、図43(b)に示すように、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われてATの制御が開始し、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された場合であっても、RT0に移行後、特殊リプレイが入賞してRT2に移行し、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0を超えないことも生じうるが、このような場合には、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、ART開始演出が行われた後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われてATの制御が開始する場合には、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されるので、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に発生が確定した一連のARTやボーナスにおける純増枚数を表示させることができる。
また、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われてATの制御が開始し、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されている場合において、ART確定報知の後、RT2へ移行しART開始演出が行われるまでの間に純増枚数カウンタの値がマイナスとなった場合でも、RT2へ移行しART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ART開始演出が実行され、ARTの制御を開始した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、図44(a)に示すように、ART確定報知の後、RT1においてリプレイGR1〜6の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、昇格リプレイが入賞しなかった場合、図44(b)に示すように、ART確定報知の後、RT0においてリプレイGR11〜15の当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、特殊リプレイが入賞せず転落リプレイが入賞してRT1に移行した場合、RT0において押し順ベルの当選時にナビ演出が実行されたにも関わらず、ナビ演出により報知された押し順以外の押し順で停止操作を行った結果、移行出目が停止してRT1に移行した場合には、RT2に移行せずともその時点でART開始演出が行われ、ARTの制御が開始することとなるが、このような場合には、その後RT2に移行した時点ではなく、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、この場合でも、ART開始演出が行われた後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にART確定報知が行われてATの制御が開始し、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されている場合において、ART確定報知の後、ナビ演出を無視してART開始演出が行われ、ARTの制御が開始した場合にも、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ART開始演出が実行され、ARTの制御を開始した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、ナビ演出を無視してART開始演出が行われた場合には、その後、実際に特殊リプレイが入賞し、RT2へ移行した時点ではなく、メダルの増加が見込めない状態であってもART開始演出が行われ、ARTの制御が開始した時点において純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ARTの制御を開始した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止しつつ、ART開始演出後の実際の純増枚数と液晶表示器51に表示されている純増枚数とが乖離しすぎてしまうことを防止できるようになっている。
また、ART確定報知の後、最初に昇格リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR1〜6が当選した場合にナビ演出に従った操作により昇格リプレイを入賞させてRT0へ移行し、その後、特殊リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR11〜15が当選した場合にナビ演出に従った操作により特殊リプレイを入賞させてRT2へ移行した場合、すなわちART確定報知の後、遊技者がナビ演出に従った結果、最短の期間でRT2へ移行した場合、すなわち遊技者の意志に関係なく最低限の純増枚数の減少に抑えられている場合のみ、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行した時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行うことで、その時点からメダルが増加するのに伴って液晶表示器51に表示されている純増枚数も増加するのに対して、ART確定報知の後、最初に昇格リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR1〜6が当選した場合にナビ演出を無視して、昇格リプレイが入賞せず、RT0へ移行しなかった場合や、RT0に移行後、特殊リプレイを入賞させることが可能なリプレイGR11〜15が当選した場合にナビ演出を無視して、特殊リプレイが入賞せず、RT2へ移行しなかった場合、すなわちART確定報知の後、遊技者がナビ演出を無視した結果、最短の期間でRT2へ移行しなかった場合、すなわち遊技者の意志によってメダルの減少量が拡大した場合であり、ART開始演出の後、メダルの減少が体感的に感じ取れる状況では、その後、RT2へ移行してメダルが増加に転じても液晶表示器51に表示されている純増枚数はしばらくの間、増加しないこととなるので、上記のようにメダルの減少が体感的に感じ取れる状況が続いたにも関わらず、表示上の純増枚数が増加することにより遊技者に対して違和感を与えてしまうことを防止できる。
また、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行った後、再び当該ARTの制御中に0未満となっても、少なくとも当該ナビストックに基づくARTが終了するまでは再び0に戻すことはせず、そのまま純増枚数カウンタによる純増枚数の計数を継続し、純増枚数カウンタ値を反映させた純増枚数の表示、すなわち純増枚数カウンタの値に基づいて0以下であれば0を表示し、1を超える場合に純増枚数カウンタの値を表示するようになっているので、実際の純増枚数と液晶表示器51に表示されている純増枚数とが乖離しすぎてしまうことを防止できるようになっている。
また、本実施例では、ARTの残りゲーム数が0となった時点でナビストックが残っており、かつ潜伏抽選でARTを潜伏させない旨が決定した場合には、ARTの制御が継続するとともに、ART開始演出を行ってARTの残りゲーム数の計数を改めて開始するようになっている。この際、純増枚数カウンタの値が維持されることとなる。そして、液晶表示器51に表示される純増枚数は、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値を表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
このため、ARTの制御が継続する場合には、図45(a)に示すように、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された結果、純増枚数カウンタの値が1以上であれば、ART開始演出が行われた後、引き続き純増枚数カウンタの値が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
一方、図45(b)に示すように、ARTの制御が継続し、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された場合であっても、それまでにナビ演出を無視してRT1に移行していた場合など、純増枚数カウンタの値が0以下となる場合も生じうるが、このような場合には、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、ART開始演出が行われた後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにARTの制御が継続する場合には、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されるので、新たにナビストックを消費することで継続的に制御される一連のARTにおける純増枚数を表示させることができる。
また、ARTの制御が継続し、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されている場合において、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値がマイナスであれば、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ART開始演出が実行され、ARTの制御を継続した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、ARTの残りゲーム数が0となった時点でナビストックが残っており、かつ潜伏抽選でARTを潜伏させる旨が決定した場合には、一旦ARTの制御が終了し、ナビ演出が実行されない状態となるが、移行出目が停止するまではRT2は維持されており、移行出目が停止する前に最大32ゲームの潜伏ゲーム数が経過した場合には、ART開始演出を行ってARTの制御を再開し、ARTの残りゲーム数の計数を開始するようになっている。この際、純増枚数カウンタの値が維持されることとなる。そして、液晶表示器51に表示される純増枚数は、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値を表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
このため、一旦ARTの制御が終了し、RT1へ移行せずにRT2を維持したまま潜伏ゲームを経てARTの制御が再開する場合には、図46(a)に示すように、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された結果、純増枚数カウンタの値が1以上であれば、ART開始演出が行われた後、引き続き純増枚数カウンタの値が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
一方、図46(b)に示すように、一旦ARTの制御が終了し、RT1へ移行せずにRT2を維持したまま潜伏ゲームを経てARTの制御が再開し、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された場合であっても、それまでにナビ演出を無視してRT1に移行していた場合など、純増枚数カウンタの値が0以下となる場合も生じうるが、このような場合には、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、ART開始演出が行われた後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このように一旦ARTの制御が終了し、RT1へ移行せずにRT2を維持したまま潜伏ゲームを経てARTの制御が再開する場合には、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されるので、32ゲーム以内に断続的に発生した一連のARTにおける純増枚数を表示させることができる。
また、ARTの制御が再開し、それまでのARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されている場合において、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値がマイナスであれば、ART開始演出が行われた時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、ART開始演出が実行され、ARTの制御を継続した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われた場合にも、純増枚数カウンタの値が維持されることとなる。そして、液晶表示器51に表示される純増枚数は、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値を表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
このため、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内にボーナス確定報知が行われた場合には、図47(a)に示すように、当選している特別役を入賞させるまでは純増枚数カウンタの値は減少し続けるものの、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された結果、純増枚数カウンタの値が1以上であれば、ボーナス確定報知が行われた後、純増枚数カウンタの値が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
また、図47(b)に示すように、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われ、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された場合であっても、特別役を入賞させられない状態が続くことなどにより純増枚数カウンタの値が0を超えないことも生じうるが、このような場合には、特別役が入賞してボーナスに移行した時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、特別役が入賞した後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われた場合には、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されるので、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に発生が確定した一連のARTやボーナスにおける純増枚数を表示させることができる。
また、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われ、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されている場合において、ボーナス確定報知の後、当選した特別役が入賞するまでの間に純増枚数カウンタの値がマイナスとなった場合でも、特別役が入賞した時点で純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、特別役が入賞してボーナスへ移行した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われた場合に、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持される構成であるが、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役が当選した場合に、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持される構成としても良いし、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役が入賞した場合に、それまでのARTやボーナスにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持される構成としても良い。
また、本実施例では、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われた場合において、特別役が入賞した時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に0に戻して以後の計数を行う構成であるが、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われた場合において、その時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に0に戻して以後の計数を行う構成としても良いし、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役が当選した場合に、その時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に0に戻して以後の計数を行う構成としても良いし、ARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われた場合、またはARTまたはボーナスの終了後32ゲーム以内に特別役が当選した場合において、特別役の入賞に伴いボーナスへ移行したゲームの終了時、すなわちメダルが確実に増加に転じるタイミング(この場合、ボーナスの最初のゲームの賭数に用いられるメダル数の減算もされないこととなる)で0に戻して以後の計数を行う構成としても良く、これらの構成であっても、特別役が入賞してボーナスへ移行した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
また、本実施例では、ART中に特別役が当選した場合には、特別役の当選を示すボーナス確定報知が行われてARTの制御が中断することとなるが、この場合にも、純増枚数カウンタの値が維持されることとなる。そして、特別役が入賞してボーナス中に液晶表示器51に表示される純増枚数は、純増枚数カウンタの値が1以上の場合のみ純増枚数カウンタの値を表示する一方、純増枚数カウンタの値が0以下の場合には、純増枚数カウンタの値に関わらず、常に0を表示するようになっている。
このため、ART中に特別役が当選し、ボーナス確定報知が行われてARTが中断した場合には、図48(a)に示すように、当選している特別役を入賞させるまでは純増枚数カウンタの値は減少し続けるものの、中断したARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された結果、純増枚数カウンタの値が1以上であれば、特別役が入賞してボーナスに移行すると純増枚数カウンタの値が純増枚数として液晶表示器51に表示されることとなる。
また、図48(b)に示すように、ART中に特別役が当選し、ボーナス確定報知が行われてARTが中断し、中断したARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持された場合であっても、特別役を入賞させられない状態が続くことなどにより純増枚数カウンタの値が0を超えないことも生じうるが、このような場合には、特別役が入賞してボーナスに移行した時点で純増枚数カウンタの値をクリアして0とし、改めて純増枚数カウンタの計数を開始するようになっており、特別役が入賞した後、純増枚数カウンタの値をクリアしない場合に比較して早い段階で液晶表示器51に表示された純増枚数が増加することとなる。
このようにART中に特別役が当選し、ボーナス確定報知が行われてARTが中断した場合には、中断したARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されるので、ART中に発生した一連のARTとボーナスにおける純増枚数を表示させることができる。
また、ART中に特別役が当選し、ボーナス確定報知が行われてARTが中断し、中断したARTにて獲得したメダル数に基づく純増枚数カウンタの値が維持されている場合において、ボーナス確定報知の後、当選した特別役が入賞するまでの間に純増枚数カウンタの値がマイナスとなった場合でも、特別役が入賞した時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に純増枚数カウンタの値を0に戻して以後の計数を行い、この純増枚数カウンタの値に基づいて純増枚数が表示されるので、特別役が入賞してボーナスへ移行した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
尚、本実施例では、ART中に特別役が当選してARTが中断した場合において、当選した特別役が入賞した時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に0に戻して以後の計数を行う構成であるが、ART中に特別役が当選してARTが中断した場合において、ボーナス確定報知が行われた時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に0に戻して以後の計数を行う構成としても良いし、ART中に特別役が当選してARTが中断した場合において、当該特別役が当選した時点で純増枚数カウンタの値が0未満の場合に0に戻して以後の計数を行う構成としても良いし、ART中に特別役が当選してARTが中断した場合において、特別役の入賞に伴いボーナスへ移行したゲームの終了時、すなわちメダルが確実に増加に転じるタイミング(この場合、ボーナスの最初のゲームの賭数に用いられるメダル数の減算もされないこととなる)で0に戻して以後の計数を行う構成としても良く、これらの構成であっても、特別役が入賞してボーナスへ移行した後の純増枚数が目減りしている印象を遊技者に与えてしまうことを防止できる。
以上、本発明の実施例1を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例1に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例1では、遊技者にとって有利な有利状態としてART、すなわち最も滞在する割合の高いRT1に比較して再遊技役の当選確率が高くメダルの払出率も高く設定されたRT2において、ベルを確実に入賞させる操作態様であり、かつRT2からRT1への転落を回避可能な操作態様が報知される遊技状態を適用しているが、最も滞在する割合の高い遊技者にとって不利な遊技状態に比較して遊技者にとって有利な遊技状態であり、かつメダルの払出率が1を超える遊技状態であれば良い。例えば、小役の当選確率が高まることで遊技者にとって有利となる遊技状態、特別役の当選確率が高まることで遊技者にとって有利となる遊技状態であっても良い。
前記実施例1では、RT1からRT2に直接移行する構成ではなく、RT1においてリプレイGR1〜6が当選し、昇格リプレイを停止させる操作態様にて停止操作が行われ、昇格リプレイが入賞することでRT0へ移行し、RT0においてリプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイを停止させる操作態様にて停止操作が行われ、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する構成、すなわちRT1からRT2へ移行させる場合に、必ず他のRTを介する必要のある構成であるが、例えば、RT1においてリプレイGR11〜15を抽選対象とし、リプレイGR11〜15が当選し、特殊リプレイを停止させる操作態様にて停止操作が行われ、特殊リプレイが入賞することでRT2へ移行する構成、すなわちRT1からRT2へ直接移行する構成としても良い。
前記実施例1では、RT2へ移行する停止態様として入賞態様(特殊リプレイ)を適用しているが、必ずしも入賞態様である必要はなく、内部抽選により特定役の入賞が当選した際に、当選した役を取りこぼすことにより導出されるハズレの停止態様を適用しても良い。
前記実施例1では、RT1においてART確定報知の後、RT0に移行後にのみRT2へ移行可能な特殊リプレイが当選し得る構成であるが、ART確定報知の後、RT及びRT0の双方でRT2へ移行可能な特殊リプレイが当選し得る構成としても良い。
前記実施例では、ART確定報知の後、RT2へ移行するまでは、RT2へ移行させるための操作態様が報知されるだけでなく、押し順ベルの当選時にベルを確実に停止させる操作態様が報知される点でATを伴わないRT1よりも有利となる構成であるが、少なくともRT2へ移行させるための操作態様が報知される点でのみATを伴わないRT1よりも有利となる構成であっても良い。
前記実施例では、ARTの制御の開始後、所定ゲーム数を消化すること、すなわち規定ゲーム数に到達することでARTが終了する構成であるが、ARTの制御の開始後、終了抽選に当選すること、終了役が当選すること、終了出目が停止すること、終了役が規定回数当選すること、終了出目が規定回数停止すること、払出枚数の合計が規定枚数に到達すること、純増枚数が規定枚数に到達すること、前述の所定ゲーム数の消化を含めこれらの条件のうち複数の条件が成立することでARTが終了する構成としても良い。
前記実施例では、ART確定報知の後、RT2へ移行しない場合であってもナビ演出を無視することでARTの制御(終了条件の判定に用いる数値の更新を開始する制御)を開始する構成であるが、ART確定報知の後、特殊リプレイが入賞してRT2へ移行した場合にARTの制御を開始する構成としても良い。
前記実施例では、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合に、潜伏抽選を行い、潜伏させない旨が決定された場合には、ナビストックを消費してそのままARTの制御を継続する一方、潜伏させる旨が決定された場合には、一旦ARTの制御を終了し、潜伏ゲーム数の経過後、RT2が維持されていればART開始演出を行ってARTの制御を再開し、RT1に移行していればART確定報知の後、再びRT2へ移行させるためのナビ演出を行い、RT2へ移行することなどによりART開始演出が行われたことを契機にARTの制御を再開する構成であるが、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合に、一律にナビストックを消費してそのままARTを継続する構成としても良いし、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合に、一律にARTの制御を終了し、潜伏ゲーム数の経過後、RT2が維持されていればART開始演出を行ってARTの制御を再開し、RT1に移行していればART確定報知の後、再びRT2へ移行させるためのナビ演出を行い、RT2へ移行することなどによりART開始演出が行われたことを契機にARTの制御を再開する構成としても良いし、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合に、一律にARTの制御を終了し、RT1への転落を待ってART確定報知を行い、再びRT2へ移行させるためのナビ演出を行い、RT2へ移行することなどによりART開始演出が行われたことを契機にARTの制御を再開する構成としても良いし、ARTの制御の終了後、ナビストックが残っている場合に、一律にARTの制御を終了し、RT1への転落役が当選した場合にART開始演出を行ってRT1へ転落しないようARTの制御を再開する構成としても良い。
前記実施例では、遊技者にとって有利なRT2へ移行後、このRT2へ移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目が停止するか、特別役が当選するまでRT2が継続する構成であるが、RT2へ移行後、規定ゲーム数が経過することで、RT1またはRT0に移行する構成としても良い。また、RT2へ移行後、規定ゲーム数が経過することでRT1またはRT0に移行する構成であれば、RT2において移行出目など、RT2以外へ移行する停止態様を適用しない構成、すなわちRT2へ移行後は、規定ゲーム数が経過するか、特別役が当選するまでRT2を継続する構成としても良い。
前記実施例では、有利状態としてのARTの他に特別役が入賞することに伴い移行するボーナスを備えているが、ボーナスを備えず、遊技者にとって有利な遊技状態としてARTのみ備える構成であっても良い。
前記実施例では、ARTまたはボーナスの終了後、32ゲーム以内にART確定報知が行われた場合には、ARTまたはボーナスの終了時にナビストックが残っていない状態でも純増枚数カウンタの値が維持される構成であるが、ARTまたはボーナスの終了時にナビストックが残っている場合のみ、ARTまたはボーナスの終了後のゲーム数に関わらず純増枚数カウンタの値が維持され、ARTまたはボーナスの終了時にナビストックが残っていない場合には、ARTまたはボーナスの終了後のゲーム数に関わらず次回ART確定報知の時点で純増枚数カウンタの値がクリアされる構成としても良い。
前記実施例では、ARTまたはボーナスの終了後、32ゲームを経過した後も、純増枚数カウンタの更新を常時行う構成であるが、必要な時期以外、すなわちARTまたはボーナスの終了後、32ゲームを経過してもART確定報知が行われず、かつボーナス確定報知も行われない場合に、純増枚数カウンタの計数は行わず、必要な時期、すなわちART確定報知後、またはボーナス確定報知後、ART終了後32ゲーム経過まで、またはボーナス終了後32ゲーム経過までの期間のみ純増枚数カウンタの計数を行う構成としても良い。
前記実施例では、ナビストックが当選し、ARTに制御する場合においてART確定報知の時点から液晶表示器51に純増枚数を表示する構成であるが、ART開始演出が行われ、ARTの制御が開始した時点から液晶表示器51に純増枚数を表示する構成としても良いし、実際にメダルの払出率が増加に転ずるRT0やRT2への移行時から液晶表示器51に純増枚数を表示する構成としても良い。
前記実施例では、純増枚数カウンタの値が0未満の場合にも液晶表示器51に表示される純増枚数の表示として0が維持される構成であり、遊技者に対してART確定報知が行われたにも関わらず、メダルが減少していることによる不快感を軽減できるとともに、ART開始演出に伴い純増枚数カウンタの値を0に戻した際に、急激に純増枚数の表示が上昇することによる違和感を与えてしまうことを防止できることなどから好ましいが、純増枚数カウンタの値が0未満の場合に、それに従って0未満の純増枚数を液晶表示器51に表示する構成としても良い。
前記実施例では、ART中に特別役が当選してARTが中断した場合において、当該特別役の入賞に伴うボーナスの終了後、一旦通常画面に戻った後、ART確定報知を介して再びRT2に移行した際にARTが再開する構成であるが、ART中に特別役が当選してARTが中断した場合において、当該特別役の入賞に伴うボーナスの終了後、直ちに準備中画面を表示し、ARTが再開する旨が認識可能となる構成としても良く、このような構成とすることで、特別役の当選により中断したARTが終了せずに継続していることを認識させることができる。
前記実施例では、純増枚数カウンタの基準値として0を適用しているが、0以外の値を基準値として適用しても良い。また、特定のタイミングにおける純増枚数カウンタの値を基準値として設定し、当該基準値からの差数を純増枚数として特定する構成としても良い。
前記実施例1では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。