JP2013220148A - 不安全行動検出装置及び不安全行動検出方法 - Google Patents

不安全行動検出装置及び不安全行動検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】不安全行動の検出精度を簡易な構成で高めることができる不安全行動検出装置及び不安全行動検出方法を提供すること。
【解決手段】腕の内側で、肘窩から手首までの範囲内に針が穿刺された対象者PAの不安全行動を検出する不安全行動検出装置1であって、対象者PAの手首に装着され、装着部位の動きを検出する検出装置2Aと、対象者PAの肘に装着され、装着部位の動きを検出する検出装置2Bと、各検出装置2A,2Bによる検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定する判定装置(情報処理装置3)とを備え、各検出装置2A,2Bはそれぞれ、少なくとも2軸の変位を検出するセンサーと、当該センサーによる検出結果を送信部とを備え、判定装置は、送信された検出結果を受信する受信部と、各検出装置から受信された検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定する判定部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、不安全行動検出装置及び不安全行動検出方法に関し、詳しくは、透析治療等において、腕の内側で、かつ、肘窩(肘の反対側の部位)から手首までの範囲内に穿刺された針が抜ける可能性のある不安全行動を検出する不安全行動検出装置及び不安全行動検出方法に関する。
従来、患者の腕等に穿刺された一対の穿刺針のうち、一方を介して体内から血液を導出し、浄化した血液を他方を介して体内に導入する血液透析療法が知られている。このような血液透析療法は、比較的長い時間を要するため、患者は安静を保つ必要があるが、患者が動いた拍子に穿刺針が抜けてしまう場合があり、患者が重篤な状態に陥ることもある。このため、穿刺針が抜けてしまう可能性のある行動(不安全行動)を検出できる構成が求められる。これに対し、穿刺針が外れそうか否かを検知し、外れそうな場合に報知する監視装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の監視装置は、静脈側或いは動脈側の穿刺針近傍の可撓性チューブに固定されて、固定部位の傾斜を検知する第1検知手段と、当該第1検知手段の近傍に固定されて、固定部位の傾斜を検知する第2検知手段と、これら各検知手段と電気的に接続された監視手段とを備えている。この監視手段は、第1検知手段の水平面に対する傾斜角度と、第2検知手段の水平面に対する傾斜角度とに基づいて、これら各検知手段の傾斜の相対的な変化を監視することで、静脈側穿刺針が抜けそうか否かを検出する。そして、当該監視手段が、抜けそうな状態であることを検出した場合には、報知手段が、当該状態を医療従事者に報知したり、更には、血液を体外循環させる血流ポンプの駆動を停止させることで、安全性を向上させている。
特開2011−55882号公報
しかしながら、特許文献1に記載の監視装置では、穿刺針の状態を検知しているので、例えば、腕全体が動いて透析用のチューブが引っ張られ、穿刺針が抜けてしまうような行動を検出することが難しい。
一方、上記検知手段を構成する加速度センサーを患者の複数の部位にそれぞれ装着し、穿刺針以外の動きも検出して、上記不安全行動を検知することも考えられる。しかしながら、多数の検知手段を用いる場合には、監視装置のコストが増大する他、当該多数の検知手段が装着される患者の負担、及び、当該各検知手段を患者に装着させる医療従事者の負担が大きくなるという問題がある。
このため、上記不安全行動の検出精度を簡易に高められる構成が要望されてきた。
本発明の目的は、不安全行動の検出精度を簡易な構成で高めることができる不安全行動検出装置及び不安全行動検出方法を提供することである。
本発明の不安全行動検出装置は、腕の内側で、かつ、肘窩から手首までの範囲内に針が穿刺された対象者の不安全行動を検出する不安全行動検出装置であって、前記対象者の手首に装着され、装着部位の動きを検出する第1検出装置と、前記対象者の肘に装着され、装着部位の動きを検出する第2検出装置と、前記不安全行動が生じたか否かを判定する判定装置とを備え、前記第1検出装置及び前記第2検出装置は、それぞれ、少なくとも2軸の変位を検出するセンサーと、前記センサーによる検出結果を前記判定装置に送信する送信部とを備え、前記判定装置は、送信された前記検出結果を受信する受信部と、前記第1検出装置から受信された前記検出結果、及び、前記第2検出装置から受信された前記検出結果に基づいて、前記不安全行動が生じたか否かを判定する判定部とを備えることを特徴とする。
なお、不安全行動とは、上記のように、針が穿刺された対象者の行動のうち、当該針が対象者から抜けてしまう可能性のある行動を指す。
本発明によれば、不安全行動検出装置は、対象者の手首に装着される第1検出装置と、当該対象者の肘に装着される第2検出装置と、これらによる検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定する判定装置とを備えて構成される。これによれば、全身(例えば、手首及び肘だけでなく、肩や腰等の部位)に数多くの検出装置を設ける場合に比べて、装着される検出装置の数を減らすことができる。従って、不安全行動検出装置のコストの増大を抑制できる他、検出装置が装着される対象者、及び、当該検出装置を対象者に装着する医療従事者の負担を軽減できる。
ここで、本願発明者が行った実験結果から、透析治療時等において針が穿刺された対象者は安静にしていることが多く、主に動かされる部位は、肘から手の爪先までの範囲であることが分かった。また、当該実験結果において、針が抜ける可能性のある不安全行動には、肘及び手首の動きが多いことが分かった。しかしながら、各検出装置による検出結果を個別に判定した場合には、不安全行動の検出精度が高いものの、不安全行動ではないにも関らず不安全行動として誤検出される頻度も高かった。
これに対し、判定部は、手首に装着された第1検出装置から受信された検出結果、及び、肘に装着された第2検出装置から受信された検出結果に基づいて、対象者に不安全行動が生じたか否かを判定する。このため、判定部は、第1検出装置による検出結果に基づいて、不安全行動が生じたと判定されるとともに、第2検出装置による検出結果に基づいて、不安全行動が生じたと判定された場合に、針が抜ける可能性の高い危険な不安全行動が生じたと判定することも可能となる。これによれば、不安全行動の検出精度を高めることができるとともに、誤検出の割合を低く抑えることができる。従って、簡易な構成で、針が穿刺された対象者の不安全行動の検出精度を高めることができる。
本発明では、前記センサーは、それぞれ異なる軸の変位を検出するボールセンサーを備えて構成されていることが好ましい。
ここで、各検出装置を構成するセンサーとして加速度センサーやジャイロセンサーが用いられる場合では、当該各センサーにより、装着部位の変位を詳細に把握できる。しかしながら、これら各センサーはアナログ出力であるので、出力信号を処理するためにはデジタル信号に変換する必要がある他、対象者に装着される検出装置の数が多くなるに従って信号処理が煩雑となり、不安全行動が生じたか否かの判断等が複雑になる。
更に、加速度センサーやジャイロセンサーは、ほぼ常に電力を消費するので、このようなセンサーを備える検出装置では、消費電力が大きくなる。このため、検出装置に電力供給源として電池が設けられている場合には、当該電池を頻繁に交換する必要が生じる。
これに対し、互いに対向配置される一対の電極と、当該一対の電極間に設けられ、かつ、当該電極間を移動する球状の導電体とを備えるボールセンサーは、導電体を介して一対の電極が導通状態となった場合に信号が出力される構成である。すなわち、ボールセンサーから出力される信号は、各電極間が導通状態となっている場合に出力されるオン信号である。このため、前述の加速度センサー及びジャイロセンサーの場合に比べて、信号処理が容易である他、当該オン信号をデジタル変換する必要もない。従って、対象者の行動の判断を容易に実施でき、不安全行動が生じたか否かを適切かつ確実に判定できる。
また、ボールセンサーは、導通状態となっている場合にのみ、電流が導通して電力を消費する。このため、ほぼ常に電力を消費する加速度センサー及びジャイロセンサーが採用される場合に比べて、検出装置の消費電力を抑制できる。また、これにより、検出装置に電池が設けられている場合には、当該電池の交換頻度を下げることができ、検出装置の使い勝手を向上できる。
本発明では、前記判定部は、前記センサーにより検出される各軸の変位のうち、変位が最も大きい軸の変位の検出結果に基づいて、前記不安全行動が生じたか否かを判定することが好ましい。
本発明によれば、検出装置の装着部位の動きの変化を確実に検出でき、当該動きの変化に基づいて、判定部が、不安全行動が生じたか否かを確実かつ適切に判定できる。従って、不安全行動の検出精度を高めることができる。
ここで、特定の軸の変位の検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かの判定を行う場合、当該特定の軸が人体に対して適切な方向を向いていないと、適切な検出結果が得られない。これに対し、判定部による判定は、変位が最も大きい軸の変位の検出結果に基づいて行われるので、人体に対する検出装置の装着自由度を向上できる。従って、対象者及び医療従事者の負担を軽減できる。
また、本発明の不安全行動検出方法は、腕の内側で、かつ、肘窩から手首までの範囲内に針が穿刺された対象者の不安全行動を検出する不安全行動検出方法であって、前記対象者の手首に装着される第1検出装置により、当該手首の動きを検出し、前記対象者の肘に装着される第2検出装置により、当該肘の動きを検出し、前記第1検出装置による検出結果、及び、前記第2検出装置による検出結果に基づいて、前記不安全行動が生じたか否かを判定することを特徴とする。
本発明によれば、前述の不安全行動検出装置と同様の効果を奏することができる。
本発明の一実施形態に係る不安全行動検出装置の構成を示す模式図。 前記実施形態における検出装置の装着部位を示す模式図。 前記実施形態における不安全行動検出装置の構成を示すブロック図。 前記実施形態における検出装置を示す概要斜視図。 前記実施形態における検出装置の手首への装着例を示す模式図。 前記実施形態におけるボールセンサーの断面を示す模式図。 前記実施形態におけるボールセンサーから出力される信号波形を示す図。 前記実施形態における各センサーから入力される信号に基づいて取得されるレベル値の一例を示す図。 前記実施形態における検出装置から受信されたレベル値を示す図。 前記実施形態における不安全行動検出処理を示すフローチャート。 前記実施形態に対する比較例の結果を示す図。 前記実施形態における実験例及び比較例の結果を示す図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[不安全行動検出装置の概略構成]
図1は、本実施形態に係る不安全行動検出装置1の構成を示す模式図である。
本実施形態に係る不安全行動検出装置1は、透析治療等において、針が穿刺された対象者の不安全行動(当該針が抜ける可能性がある行動)を検出し、当該不安全行動が生じた場合には、その旨を周囲に報知するものである。この不安全行動検出装置1は、図1に示すように、対象者としての患者PAにそれぞれ装着される検出装置2(2A,2B)と、これら各検出装置2の検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定する判定装置としての情報処理装置3とを備えて構成されている。
[検出装置の構成]
図2は、検出装置2の装着部位を示す模式図である。
検出装置2は、装着部位の動きを検出するものであり、シャントを含むバスキュラーアクセス(図示省略)が、腕の内側で、かつ、肘窩(肘の反対側の部位)から手首の関節までの範囲に取り付けられた患者PAに装着される。
具体的に、図2に示すように、検出装置2A(第1検出装置)は患者PAの手首近傍(詳しくは、手首から各指の付け根に至るまでの範囲で手の甲側)に装着される。また、検出装置2B(第2検出装置)は、患者の肘近傍(詳しくは、肘から手首に至るまでの範囲で、前腕における手の甲側)に装着される。このような配置のため、検出装置2A,2Bは、患者PAの前腕FAの回内方向及び回外方向への動きを主に検出する。
図3は、不安全行動検出装置1の構成を示すブロック図である。また、図4は、検出装置2を示す概要斜視図である。
各検出装置2は、図3及び図4に示すように、筐体21と、当該筐体21内にそれぞれ配置される3つのセンサー22、制御部23及び電池24とを備え、当該検出装置2全体を制御する制御部23は、変換部231、送受信部232、情報判定部233及び報知部234とを備える。
これらのうち、筐体21は、図4に示すように、直方体状に形成された箱状筐体である。また、電池24は、本実施形態ではボタン電池が採用されている。
各センサー22は、互いに直交する3軸(X軸、Y軸及びZ軸)のそれぞれに応じて設けられ、それぞれ、各軸の変位を検出するものである。すなわち、3つのセンサー22は、X軸の変位を検出するX軸センサー22X、Y軸の変位を検出するY軸センサー22Y、及び、Z軸の変位を検出するZ軸センサー22Zである。これら各センサー22X,22Y,22Zは、ボールセンサーBSによりそれぞれ構成されている。
なお、本実施形態では、Z軸は、筐体21の底面211に直交する軸として設定され、X軸及びY軸は、当該Z軸に直交し、かつ、互いに直交する方向として設定されている。また、X軸は、底面211の長手方向に沿う軸として設定され、Y軸は、底面211の短手方向に沿う軸として設定されている。
図5は、手首への検出装置2Aの装着例を示す模式図である。
このような各センサー22X,22Y,22Zを有する検出装置2Aは、例えば、図5に示すように、底面211の長手方向に沿うX軸が前腕FAの中心軸に沿い、かつ、前腕FAの表面(手の甲側の表面)に底面211が接触するように、テープ等で装着される。また、図示を省略するが、検出装置2Bも同様に装着される。なお、このような装着方法に限らず、他の軸が前腕FAの中心軸に沿うように検出装置2Aを装着してもよい。
図6は、ボールセンサーBSの断面を示す模式図である。
ここで、センサー22を構成するボールセンサーBSについて説明する。
ボールセンサーBSは、互いに対向配置される一対の電極EL(EL1,EL2)と、当該一対の電極EL間を揺動する導電体CDとを備える。
一対の電極ELのうち、一方の電極EL1は、抵抗Rを介して電流源CSに接続されており、他方の電極EL2は、グランドに接続されている。これら各電極EL1,EL2において互いに対向する面には、それぞれ半球状の凹部EL11、EL12が形成されており、当該各凹部EL11,EL21内に導電体CDが配置される。
この導電体CDは、導電性を有する球状体であり、本実施形態では金属により形成されている。この導電体CDが、図6(A)に示すように、一対の電極ELのうちの一方のみに接触している場合には、当該各電極EL1,EL2が導通せず、ボールセンサーBSは、オフ状態(非導通状態)となる。この場合、当該ボールセンサーBSは、信号(電流)を出力しない。
一方、当該導電体CDが、図6(B)に示すように、一対の電極ELのそれぞれに接触している場合には、当該各電極EL1,EL2が導電体CDを介して導通し、ボールセンサーBSはオン状態(導通状態)となる。この場合、当該ボールセンサーBSは、制御部23の変換部231に、導通した電流(オン信号)を出力する。
このように、ボールセンサーBSは、オン状態(導通状態)でのみ電流(オン信号)を制御部23の変換部231に出力するため、消費電力が小さいセンサーである。
図7は、ボールセンサーBSから出力される信号波形を示す図である。
ところで、ボールセンサーBSが変位した場合、導電体CDが凹部EL11,EL21に沿って動くため、比較的短時間で電極EL1,EL2のオン状態とオフ状態とが頻繁に切り替わる。このような現象は、チャタリングと呼ばれ、次第にオン状態及びオフ状態のいずれかに収束する。
このようなチャタリングは、短時間で姿勢の変化が完了する場合には、導電体CDが短時間で落ち着くため、収束時間が短く、状態切替の回数は少ない。しかしながら、姿勢が定まらず変位し続ける場合には、導電体CDが落ち着かないため、収束時間が長く、状態切替の回数が多い。
このため、図7に示すように、制御部23が、所定の期間T(数十から数百ミリ秒)毎にオン状態の時間(オン信号が入力されている時間)とオフ状態の時間(オン信号が入力されていない時間)とを評価することで、検出装置2の装着部位の変位を評価できる。
具体的に、各センサー22から信号が入力される変換部231は、所定の期間T毎に、当該信号のオン状態の時間及びオフ状態の時間に基づいて、各信号の入力状態をレベル値に変換する。なお、当該期間Tは、本実施形態では、当該信号をサンプリングする際のサンプリングレートの周期の5倍に相当する時間としているが、適宜設定可能である。
ここで、当該期間Tの全てでオン状態である場合には、レベル値を「3」とする。
一方、当該期間Tの全てでオフ状態である場合には、レベル値を「0」とする。
また、当該期間Tにおいて、オン状態である時間がオフ状態である時間以上であれば、レベル値を「2」とし、オン状態である時間がオフ状態である時間より短ければ、レベル値を「1」とする。
このようなレベル値は、値が大きいほどセンサーに加わった変位が大きいことを示し、値が小さいほど当該変位が小さいことを示している。すなわち、各センサーの状態に基づいて取得されるレベル値は、当該センサーが検出する検出軸の変位の強度を示している。
また、変換部231は、各センサー22から入力される信号に基づいて、当該センサー22ごとに上記期間Tのレベル値を取得し、更に、当該期間Tにおいて最も高いレベル値を取得する。すなわち、変位が最も大きい軸のセンサー22による検出結果(当該センサー22の状態)に基づくレベル値を取得する。
図8は、各センサー22X,22Y,22Zから期間T(T1〜T9)の間に入力される信号に基づいて取得されるレベル値の一例を示す図である。
例えば、図8に示す期間T1では、当該図8上段に示すように、X軸センサー22Xの検出結果に基づくレベル値が「3」であり、当該図8中段及び下段に示すように、Y軸センサー22Y及びZ軸センサー22Zの検出結果に基づくレベル値が「0」である。このため、変換部231は、最も高いレベル値「3」を期間T1のレベル値として取得する。
同様に、期間T6では、各センサー22X,22Y,22Zの検出結果に基づくレベル値がそれぞれ「2」、「2」、「0」であるので、変換部231は、最も高いレベル値「2」を期間T6のレベル値として取得する。
そして、変換部231は、検出装置2による検出結果として、各期間Tのレベル値を送受信部232を介して情報処理装置3に送信する。
図3に戻り、送受信部232は、例えば、無線LANモジュール等の無線通信モジュールにより構成され、情報処理装置3と通信する。この送受信部232は、検出装置2に固有のIDの他、変換部231により取得されたレベル値を、上記期間T毎に情報処理装置3に送信する。また、送受信部232は、情報処理装置3から送信された情報を受信して、当該情報を情報判定部233に出力する。
情報判定部233は、送受信部232により受信された情報の内容を判定する。具体的に、情報判定部233は、受信された情報に、当該検出装置2が装着された患者PAの不安全行動の種別(「注意」又は「危険」)が含まれていると判定すると、当該不安全行動の種別を報知部234に報知させる。
報知部234は、本実施形態では、患者の状態を示す色で点灯するLED(Light Emitting Diode)及びスピーカーを備えて構成される。この報知部234は、例えば、情報判定部233により「注意」に相当する不安全行動が生じたことを示す情報が受信されたと判定された場合に、上記LEDを黄色で点灯させる。また、報知部234は、情報判定部233により「危険」に相当する不安全行動が生じたことを示す情報が受信されたと判定された場合に、上記LEDを赤色で点灯させる他、警告音を出力する。なお、このような報知部234の構成に限らず、他の手段により、受信情報の内容を報知するようにしてもよい。一方、このような報知部234による報知を行わないようにしてもよい。
[情報処理装置の構成]
情報処理装置3は、例えば、ナースステーション等に配置され、各検出装置2の検出結果に基づく情報(期間T毎のレベル値)を用いて、当該各検出装置2が装着された患者PAに不安全行動が生じたか否かを判定し、不安全行動が生じたと判定した場合に、その旨を医療従事者等に報知する。この情報処理装置3は、図3に示すように、記憶部31、操作部32、設定部33、送受信部34、不安全行動判定部35、表示部36及び報知部37を備える。
記憶部31は、フラッシュメモリーやHDD(Hard Disk Drive)により構成され、情報処理装置3の動作に必要なプログラム及びデータを記憶している。
操作部32は、キーボードやポインティングデバイス等の操作装置により構成され、使用者の入力操作に応じた操作信号を設定部33に出力する。
設定部33は、操作部32から入力される操作信号に応じて、情報処理装置3の各種設定を行う。例えば、設定部33は、当該操作信号に基づいて、患者PAのIDと、当該患者PAに装着される検出装置2のIDと、当該検出装置2の装着部位とを関連付けて設定する。また、設定部33は、当該操作信号に基づいて、検出装置2の装着部位に応じた後述の閾値を設定する。なお、装着部位に応じた閾値は、予め記憶部31に記憶されていてもよい。
送受信部34は、各検出装置2から送信された情報を受信して、当該情報を不安全行動判定部35に出力する。また、送受信部34は、不安全行動判定部35により不安全行動が生じたと判定された場合に、当該不安全行動が生じたと判定された患者に装着された検出装置2に、生じた不安全行動の種別を示す情報を送信する。
不安全行動判定部35は、記憶部31に記憶されたプログラムを、図示しないCPU(Central Processing Unit)が処理することで実現される機能部であり、本発明の判定部に相当する。
この不安全行動判定部35は、送受信部34により受信された各検出装置2の検出結果に基づいて、検出装置2A,2Bが装着された患者に不安全行動が生じたか否かを判定する。具体的に、不安全行動判定部35は、各検出装置2から受信された前述の期間Tごとのレベル値を、当該検出装置2の装着部位に応じた閾値と比較し、期間Δt(数秒から数分の期間)の判定期間内において当該レベル値が閾値を超えている場合には、「注意」に相当する不安全行動が生じたと判定する。また、同じ判定期間内で、それぞれの検出装置2A,2Bから受信されたレベル値が閾値を超えていると判定された場合には、「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定する。
図9は、各検出装置2から受信されたレベル値を示す図である。
例えば、不安全行動判定部35は、図9に示すように、手首に装着された検出装置2Aから受信されたレベル値が判定期間において閾値αを超えたか否かを判定するとともに、肘に装着された検出装置2Bから受信されたレベル値が同じ判定期間において閾値βを超えたか否かを判定する。この際、前述の設定部33により、検出装置2Aが手首に装着され、検出装置2Bが肘に装着されていることを示す情報が予め設定されている。なお、これら閾値α,βは、同じ値でもよい。
そして、図9における期間t1,t2のように、検出装置2Aからのレベル値が閾値αを超え、かつ、検出装置2Bからのレベル値が閾値βを超えたと判定された場合には、不安全行動判定部35は「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定する。
また、期間t3,t4のように、検出装置2Aからのレベル値が閾値αを超えたが、検出装置2Bからのレベル値が閾値βを超えていないと判定された場合、及び、期間t5,t6,t7のように、検出装置2Aからのレベル値が閾値αを超えていないが、検出装置2Bからのレベル値が閾値βを超えたと判定された場合のいずれかでは、不安全行動判定部35は「注意」に相当する不安全行動が生じたと判定する。
一方、検出装置2Aからのレベル値が閾値αを超えておらず、また、検出装置2Bからのレベル値が閾値βを超えていないと判定された期間においては、不安全行動判定部35は、不安全行動は生じていないと判定する。
表示部36及び報知部37は、不安全行動判定部35により「注意」または「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定された場合に、その旨を報知する報知手段である。
これらのうち、表示部36は、液晶パネル等の表示装置であり、情報処理装置3の動作状態を表示する他、不安全行動判定部35により「注意」或いは「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定された場合に、当該不安全行動が生じたと判定された患者を示す情報と、不安全行動の種別を示すメッセージとを合わせて表示する。
また、報知部37は、スピーカーを備えて構成され、不安全行動判定部35により「注意」或いは「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定された場合に、その旨を示す音声又は警告音をスピーカーにより報知する。なお、報知部37による報知は、「危険」に相当する不安全行動が生じた場合にのみ実施されるように構成してもよい。
[不安全行動検出処理]
図10は、不安全行動検出処理を示すフローチャートである。
情報処理装置3は、記憶部31に記憶されたプログラムをCPUが実行することで、図10に示す不安全行動検出処理を実施する。この不安全行動検出処理は、設定部33により、検出装置2A,2BのID、当該各検出装置2A,2Bが装着された患者のID、及び、当該検出装置2A,2Bの装着部位等の情報が予め設定された状態で実施される。
不安全行動検出処理では、まず、不安全行動判定部35が、経過時間を示す時間tを「0」に設定して初期化し、当該時間tの計時を開始する(ステップS1)。
この後、不安全行動判定部35は、送受信部34により受信された情報のうち、判定対象の患者PAの手首に装着された検出装置2Aから取得されたレベル値(時間tが期間Δtを経過するまでに取得されたレベル値)が閾値αを超えたか否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2の判定処理にて、当該レベル値が閾値αを超えていないと判定されると、不安全行動判定部35は、同じ患者PAの肘に装着された検出装置2Bから取得されたレベル値(時間tが期間Δtを経過するまでに取得されたレベル値)が閾値βを超えたか否かを判定する(ステップS3)。
ここで、当該レベル値が閾値βを超えていないと判定されると、不安全行動判定部35は、処理をステップS6に移行する。
一方、当該レベル値が閾値βを超えたと判定された場合には、不安全行動判定部35は、処理をステップS4に移行する。
ステップS4では、不安全行動判定部35は、判定対象の患者に「注意」に相当する不安全行動が生じたと判定し、生じた不安全行動の種別に「注意」を設定する(ステップS4)。
そして、不安全行動判定部35は、判定対象の患者のIDと、不安全行動の種別(この場合「注意」)とを報知させる(ステップS5)。具体的に、不安全行動判定部35は、当該患者のID及び不安全行動の種別を表示部36に表示させる他、生じた不安全行動の種別に応じた音声又は警告音を報知部37に出力させる。更に、不安全行動判定部35は、判定対象の患者に装着された検出装置2(2A,2B)に、「注意」に相当する不安全行動が生じたことを示す情報を、送受信部34を介して送信する。これにより、各検出装置2A,2Bにおいても、当該不安全行動が生じた旨が報知される。このステップS5の後、不安全行動判定部35は、処理をステップS6に移行する。
ステップS6では、不安全行動判定部35が、時間tが期間Δtを超えたか否かを判定する(ステップS6)。
このステップS6の判定処理にて、時間tが期間Δtを超えていないと判定されると、不安全行動判定部35は、処理をステップS2に移行する。これにより、期間Δtが経過するまでの間、ステップS2以降の処理が繰り返し実行される。
また、ステップS6の判定処理にて、時間tが期間Δtを超えたと判定されると、不安全行動判定部35は、処理をステップS1に移行する。これにより、計時されている時間tが初期化され、ステップS1以降の処理が繰り返し実行される。
一方、ステップS2の判定処理にて、検出装置2Aにより取得されたレベル値が閾値αを超えたと判定されると、不安全行動判定部35は、ステップS3と同様に、同じ患者の肘に装着された検出装置2Bから取得されたレベル値が閾値βを超えたか否かを判定する(ステップS7)。
このステップS7の判定処理にて、レベル値が閾値βを超えていないと判定されると、不安全行動判定部35は、処理を前述のステップS4に移行する。
また、ステップS7の判定処理にて、レベル値が閾値βを超えたと判定されると、不安全行動判定部35は、判定対象の患者PAに「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定し、生じた不安全行動の種別に「危険」を設定する(ステップS8)。
そして、不安全行動判定部35は、前述のステップS5と同様に、判定対象の患者のIDと、不安全行動の種別(この場合「危険」)とを報知させる(ステップS9)。この際、情報処理装置3が透析装置の動作を制御可能であれば、当該透析装置の動作(特に、血液等を体外循環させるポンプの駆動)を停止させてもよい。
このステップS9、或いは、透析の終了に伴い、以上の不安全行動検出処理は終了する。なお、上記の例では、ステップS2にて、検出装置2Aにより取得されたレベル値が閾値αを超えたか否かを判定した後、検出装置2Bにより取得されたレベル値が閾値βを超えたか否かを判定したが、これに限らず、逆でもよい。
上記のように、同じ判定期間にて、患者の手首に装着された検出装置2Aにより取得されたレベル値が閾値αを超え、かつ、当該患者の肘に装着された検出装置2Bにより取得されたレベル値が閾値βを超えたときに、「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定され、当該不安全行動の発生が報知される。
一方、同じ判定期間にて、検出装置2Aにより取得されたレベル値が閾値αを超えた場合、及び、検出装置2Bにより取得されたレベル値が閾値βを超えた場合のいずれかであるときは、「注意」に相当する不安全行動が生じたと判定され、当該不安全行動の発生が報知される。
他方、同じ判定期間にて、検出装置2Aにより取得されたレベル値が閾値αを超えず、かつ、検出装置2Bにより取得されたレベル値が閾値βを超えないときは、不安全行動は生じていないと判定される。
[実験例]
図11は、本実施形態の比較例の結果を示す図である。すなわち、図11は、被験者の手首、肘及び肩にそれぞれ装着された検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、当該検出装置2ごとに不安全行動が生じたか否かを判定した場合に、不安全行動と判定された行動が、実際に不安全行動であった場合の回数と、不安全行動でなかった場合の回数とを示す図である。
ここで、手首、肘及び肩のそれぞれに検出装置2が装着された被験者の4時間の行動のうち、検出装置2ごとに不安全行動(「危険」に相当する不安全行動)が生じたと判定された行動が、実際に不安全行動であったか否かについて説明する。
被験者の手首に装着された検出装置2により取得されたレベル値が閾値αを超えたか否かに基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定した。この場合、図11左側に示すように、不安全行動が生じたと判定された31回のうち、実際に不安全行動であった回数は21回であり、不安全行動ではなかった回数(誤検出回数)は10回であった。
また、被験者の肘に装着された検出装置2により取得されたレベル値が閾値βを超えたか否かに基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定した。この場合、図11中央に示すように、不安全行動が生じたと判定された22回のうち、実際に不安全行動であった回数は19回であり、不安全行動ではなかった回数は3回であった。
更に、被験者の肩に装着された検出装置2により取得されたレベル値が所定の閾値を超えたか否かに基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定した。この場合、図11右側に示すように、不安全行動が生じたと判定された3回のうち、実際に不安全行動であった回数は2回であり、不安全行動ではなかった回数は1回であった。
このように、手首及び肘に装着された各検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定した場合には、実際に不安全行動であった行動の検出率が比較的高かったが、実際には不安全行動ではなかった行動の検出率(誤検出率)も比較的高かった。一方、肩に装着された検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定した場合には、不安全行動が生じたと判定された回数自体が少なかった。
次に、上記比較例と同様に、手首、肘及び肩のそれぞれ検出装置2が装着された被験者の4時間の行動に対し、選択された2つの検出装置2による検出結果に基づいて上記不安全行動検出処理を実施して、不安全行動(「危険」に相当する不安全行動)が生じたと判定された行動が、実際に不安全行動であったか否かを調査した。
図12は、本実施形態の実験例及び比較例の結果を示す図である。すなわち、図12は、被験者の手首、肘及び肩にそれぞれ装着された3つの検出装置2から2つを選択し、当該各検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定した場合に、不安全行動と判定された行動が、実際に不安全行動であった場合の回数と、不安全行動でなかった場合の回数とを示す図である。
被験者の手首及び肘に装着された各検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、上記不安全行動判定処理を実施して不安全行動が生じたか否かを判定した。この場合、図12左側に示すように、不安全行動が生じたと判定された36回のうち、実際に不安全行動であった回数は35回であり、不安全行動ではなかった回数は1回であった。
また、手首及び肩に装着された各検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、同様に不安全行動が生じたか否かを判定した。この場合、図12中央に示すように、不安全行動が生じたと判定された回数は1回であり、その1回の行動は、実際に不安全行動であった。
更に、肘及び肩に装着された各検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、同様に不安全行動が生じたか否かを判定した。この場合、図12右側に示すように、不安全行動が生じたと判定された回数は1回であり、その1回の行動は、実際に不安全行動であった。
このように、手首、肘及び肩のうち、手首及び肘に検出装置2を装着し、これら各検出装置2により取得されたレベル値に基づいて、上記不安全行動検出処理を実施して、不安全行動が生じたか否かを判定することにより、実際の不安全行動の検出精度を高めることができ、更には、不安全行動の誤検出を抑制できることが分かった。
[実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係る不安全行動検出装置1によれば、以下の効果がある。
不安全行動検出装置1は、患者PAの手首に装着される検出装置2Aと、当該患者PAの肘に装着される検出装置2Bと、これらによる検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定する情報処理装置3とを備えて構成される。これによれば、全身に数多くの検出装置2を設ける場合に比べて、装着される検出装置2の数を減らすことができる。従って、不安全行動検出装置1のコストの増大を抑制できる他、検出装置2が装着される患者PA、及び、当該検出装置2を患者PAに装着する医療従事者の負担を軽減できる。
また、不安全行動判定部35は、検出装置2Aによる検出結果(レベル値)、及び、検出装置2Bによる検出結果(レベル値)に基づいて、患者に不安全行動が生じたか否かを判定する。これによれば、前述のように、不安全行動の検出精度を高めることができるとともに、誤検出の割合を低く抑えることができる。従って、簡易な構成で、針が穿刺された患者PAに生じた不安全行動の検出精度を高めることができる。
各センサー22は、ボールセンサーBSを備えて構成されている。このボールセンサーBSから出力される信号は、各電極EL間が導通状態となっている場合に出力されるオン信号である。これによれば、前述の加速度センサー及びジャイロセンサーの場合に比べて、信号処理が容易である他、当該オン信号をデジタル変換する必要もない。従って、患者PAの行動を容易に判断でき、不安全行動が生じたか否かを適切かつ確実に判定できる。
また、ボールセンサーBSは、常に電力を消費するものではなく、導通状態(オン状態)となっている場合にのみ、電力を消費する。このため、ほぼ常に電力を消費する加速度センサー及びジャイロセンサーが採用される場合に比べて、検出装置2の消費電力を抑えることができ、電池24を長持ちさせることができる。
不安全行動判定部35は、各センサー22により検出されるX軸、Y軸及びZ軸の変位のうち、変位が最も大きいとされた軸の変位の強度を示すレベル値に基づいて、不安全行動が生じたか否かを判定する。これによれば、検出装置2の装着部位の動きの変化を確実に検出でき、当該動きの変化に基づいて、不安全行動判定部35が、不安全行動が生じたか否かを確実かつ適切に判定できる。従って、不安全行動の検出精度を高めることができる。
ここで、特定の軸の変位の検出結果に基づいて、不安全行動が生じたか否かの判定を行う場合、当該特定の軸が人体に対して適切な方向を向いていないと、適正な検出結果が得られない場合がある。このような場合、不安全行動が生じても、当該不安全行動を検出できない可能性がある。
これに対し、不安全行動判定部35による判定は、変位が最も大きい軸の変位の検出結果に基づいて行われる。これによれば、患者PAの人体に対する検出装置2の装着自由度を向上できる。従って、患者及び医療従事者の負担を軽減できる。
[実施形態の変形]
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、検出装置2は、各センサー22の検出結果に基づいて、変位の強度を示すレベル値を取得し、当該レベル値を情報処理装置3に送信するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、検出装置2は、各センサー22の検出結果(例えばオン状態/オフ状態)を示す情報を情報処理装置に送信し、情報処理装置が当該情報に基づいて、不安全行動が生じたか否かの判定を行うようにしてもよい。
前記実施形態では、各センサー22は、ボールセンサーを備えて構成されるとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、装着部位の変位を検出可能なセンサーであればよく、例えば、加速度センサーやジャイロセンサー等の各種センサーを採用してもよい。
前記実施形態では、検出装置2は、各センサー22から入力される信号に基づくレベル値のうち最大のレベル値を、期間Tにおけるレベル値として情報処理装置3に送信するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、予め設定された1つのセンサー(予め設定された1軸を検出するセンサー)から入力される信号に基づくレベル値を、情報処理装置3に送信する構成としてもよい。この場合、最も変位が大きい軸に応じたセンサーを、対象のセンサーとして選択してもよい。
また、検出装置2は、それぞれ互いに直交する3軸に応じたX軸センサー22X,22Y,22Zを備えるとしたが、これに限らず、2軸に応じたセンサーを備える構成としてもよい。この際、当該2軸は、それぞれ異なる軸であればよく、互いに直交していても、直交していなくてもよい。更に、4軸以上の変位を検出するセンサーを備える構成としてもよく、この場合には、より詳細に検出装置の装着部位の変位を検出できる。
前記実施形態では、患者PAの不安全行動を、「注意」に相当する不安全行動と、「危険」に相当する不安全行動とに分類したが、本発明はこれに限らない。すなわち、同じ判定期間内で、検出装置2Aにより取得されたレベル値が閾値αを超え、かつ、検出装置2Bにより取得されたレベル値が閾値βを超えた場合に、患者PAに不安全行動が生じたと判定し、それ以外の場合には、不安全行動は生じていないと判定してもよい。
前記実施形態では、検出装置2は、患者PAの手首及び肘に装着されるとしたが、本発明はこれに限らない。例えば、肩や腰等の箇所に装着された検出装置2による検出結果も参照して、不安全行動が生じたか否かを判定するようにしてもよい。
前記実施形態では、検出装置2は、各センサーから入力された信号(換言すると、各センサーの状態)に基づくレベル値を取得し、当該レベル値を送信する構成であったが、本発明はこれに限らない。例えば、所定期間内で、当該レベル値が、検出装置の装着部位に応じた閾値(例えば、前述の検出装置2Aであれば閾値α)を超えた場合に、前述の「注意」に相当する不安全行動が生じたと検出装置が判定し、当該不安全行動が生じたことを報知部234により報知する構成としてもよい。また、当該レベル値が閾値を超えていない場合には、検出装置から情報処理装置への情報の送信は行わず、当該レベル値が閾値を超えた場合に、検出装置から情報処理装置に、所定期間内の各センサーによる検出結果やレベル値を送信する構成としてもよく、また、「注意」に相当する不安全行動が生じた旨の情報を送信する構成としてもよい。後者の場合、情報処理装置は、同じ判定期間内に「注意」に相当する不安全行動が生じた旨の情報が各検出装置から受信された場合に、「危険」に相当する不安全行動が生じたと判定する構成としてもよい。
前記実施形態では、検出装置2と情報処理装置3とは無線で通信するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、検出装置と、判定装置としての情報処理装置とは、有線で接続されていてもよい。
前記実施形態では、レベル値は「0」〜「3」の4段階としたが、本発明はこれに限らない。すなわち、当該レベル値は3段階としてもよく、5段階以上としてもよい。
前記実施形態では、不安全行動検出装置1は、透析治療時において針が穿刺された患者の不安全行動を検出するものとして説明したが、本発明はこれに限らない。すなわち、本発明の不安全行動検出装置は、透析治療の用途に限定されるものではなく、例えば、当該不安全行動検出装置を点滴時や献血時に利用してもよい。
1…不安全行動検出装置、2A…検出装置(第1検出装置)、2B…検出装置(第2検出装置)、3…情報処理装置(判定装置)、22(22X,22Y,22Z)…センサー、232…送受信部(送信部)、34…送受信部(受信部)、35…不安全行動判定部(判定部)、BS…ボールセンサー、PA…患者(対象者)。

Claims (4)

  1. 腕の内側で、かつ、肘窩から手首までの範囲内に針が穿刺された対象者の不安全行動を検出する不安全行動検出装置であって、
    前記対象者の手首に装着され、装着部位の動きを検出する第1検出装置と、
    前記対象者の肘に装着され、装着部位の動きを検出する第2検出装置と、
    前記不安全行動が生じたか否かを判定する判定装置とを備え、
    前記第1検出装置及び前記第2検出装置は、それぞれ、
    少なくとも2軸の変位を検出するセンサーと、
    前記センサーによる検出結果を前記判定装置に送信する送信部とを備え、
    前記判定装置は、
    送信された前記検出結果を受信する受信部と、
    前記第1検出装置から受信された前記検出結果、及び、前記第2検出装置から受信された前記検出結果に基づいて、前記不安全行動が生じたか否かを判定する判定部とを備える
    ことを特徴とする不安全行動検出装置。
  2. 請求項1に記載の不安全行動検出装置において、
    前記センサーは、それぞれ異なる軸の変位を検出するボールセンサーを備えて構成されている
    ことを特徴とする不安全行動検出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の不安全行動検出装置において、
    前記判定部は、前記センサーにより検出される各軸の変位のうち、変位が最も大きい軸の変位の検出結果に基づいて、前記不安全行動が生じたか否かを判定する
    ことを特徴とする不安全行動検出装置。
  4. 腕の内側で、かつ、肘窩から手首までの範囲内に針が穿刺された対象者の不安全行動を検出する不安全行動検出方法であって、
    前記対象者の手首に装着される第1検出装置により、当該手首の動きを検出し、
    前記対象者の肘に装着される第2検出装置により、当該肘の動きを検出し、
    前記第1検出装置による検出結果、及び、前記第2検出装置による検出結果に基づいて、前記不安全行動が生じたか否かを判定する
    ことを特徴とする不安全行動検出方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020010951A (ja) * 2018-07-20 2020-01-23 ニプロ株式会社 抜針予防装置
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