JP2013217880A - 光学式エンコーダ - Google Patents
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Abstract
【課題】受光量にあまり依存することなく優れた分解能で高精度に絶対角を検出することができ、しかも光学センサの取り付けが容易な光学式エンコーダを提供する。
【解決手段】中心軸に対して回転可能な円盤状もしくは円筒状のエンコーダ・スケール体3と、エンコーダ・スケール体3に設けられたスケールを読み取り可能な光学センサ4、5とを備え、 前記スケールが、エンコーダ・スケール体3の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設けられ、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なる2以上のスケールからなることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】中心軸に対して回転可能な円盤状もしくは円筒状のエンコーダ・スケール体3と、エンコーダ・スケール体3に設けられたスケールを読み取り可能な光学センサ4、5とを備え、 前記スケールが、エンコーダ・スケール体3の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設けられ、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なる2以上のスケールからなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、光学式エンコーダに関し、特に低コストで優れた分解能を有し、絶対角を計測可能な光学式エンコーダに関する。
光学式エンコーダは、場合により磁気シールドを施すことを要する磁気式エンコーダと異なり、磁気シールドより安価な外光シールドを施すだけで周辺の磁力にも外光にも影響されることなく計測精度を維持できる利点を有している。光学式エンコーダとしては、古くは光学センサと、一定ピッチで周方向に透光部(明部)及び非透光部(暗部)が交互に刻まれた円盤とを備え、回転角に応じて透光部を透過する光量に基づくパルス信号をカウントすることにより、回転角を計測できるようにしたものが知られている。そして、絶対角を計測するためには、周方向に複数、例えば90度毎に合計4つの受光素子を配置して各素子の光量差が検出されていた。
このような光学式エンコーダは、精度を上げるには明暗の各個数を多くする必要があるところ、多くするとピッチが狭くなって分解能が低下するため限界があった。また、絶対角を計測するにあたり、4つの受光素子を配置するにしても、各素子の受光時の出力を一致させなければならず、調整が困難であるうえ、分解能も低かった。
そこで近年、周方向の角度に応じて透過光量を直線的に増減させるスリットを形成したスケールを備え、回転角に応じた受光量を検出するようにしたものが提案されている(特許文献1及び2)。また、回転中心軸から径方向の距離が連続的に増える(又は減る)明部もしくは反射部を有するスケールと、受光位置検出素子(PSD)とを備え、回転角の応じた受光位置を検出するようにしたものも提案されている(特許文献3及び4)。更にまた、回転中心から偏芯した位置に環状の反射トラックからなるスケールを主面に形成した回転円盤と、その円盤に対面するように周方向に90度隔てて配置された2つの光学センサとを備え、それら2つのセンサが各々1回転に1周期の正弦波、余弦波を生成するようにし、波数及び正弦(余弦)値を読み取るようにしたものも提案されている(特許文献5)。
しかし、特許文献1及び2に記載の技術では、少ない受光量に対応する回転角を計測するのが困難である。また、特許文献3及び4に記載の技術では、明部もしくは反射部が0度と360度との間で不連続となっているので、1周期の範囲での変動しか計測できない。特許文献5に記載の技術では、2つの光学センサの配置が90度間隔に限定されてしまい、位置合わせが困難である。
それ故、この発明の課題は、受光量にあまり依存することなく優れた分解能で高精度に絶対角を検出することができ、しかも光学センサの取り付けが容易な光学式エンコーダを提供することにある。
それ故、この発明の課題は、受光量にあまり依存することなく優れた分解能で高精度に絶対角を検出することができ、しかも光学センサの取り付けが容易な光学式エンコーダを提供することにある。
その課題を解決するために、この発明の光学式エンコーダ装置は、
中心軸に対して回転可能な円盤状もしくは円筒状のエンコーダ・スケール体と、
前記エンコーダ・スケール体に設けられたスケールを読み取り可能な光学センサとを備え、
前記スケールが、前記エンコーダ・スケール体の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設けられ、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なる2以上のスケールからなる
ことを特徴とする。
中心軸に対して回転可能な円盤状もしくは円筒状のエンコーダ・スケール体と、
前記エンコーダ・スケール体に設けられたスケールを読み取り可能な光学センサとを備え、
前記スケールが、前記エンコーダ・スケール体の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設けられ、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なる2以上のスケールからなる
ことを特徴とする。
この発明の光学式エンコーダ装置によれば、2以上のスケールを備え、それらのスケールがエンコーダ・スケール体の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設けられ、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なっている。従って、第一のスケールにおける中心軸からの距離r1及び第二のスケールにおける中心軸からの距離r2の組み合わせが回転角αに対して一意であり、光学センサの光路上における中心軸からの距離r1及びr2の位置を検出することで回転角αを測定することができる。また、距離r1及びr2の経時変化を演算することで回転方向を検出することもできる。
光路上における中心軸からの距離r1及びr2の位置を検出するので、検出精度が受光量に依存することはない。スケールが環状をなしていることから、距離r1及びr2の経時変化を演算することで回転数を検出することもできる。r1及びr2の組み合わせが回転角αに対して一意であり、r1及びr2に対して受光部を縦列的に、または一体的に設置するだけでよい。
前記2以上のスケールを、エンコーダ・スケール体の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設け、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なるようにする一つの手段は、前記エンコーダ・スケール体を円盤状とし、前記2以上のスケールをその中心軸から、それぞれ別の方向に偏芯して設けることである。この場合、光学センサは、通常その光路が軸方向となるように取り付けられる。
もう一つの手段は、前記エンコーダ・スケール体を円筒状とし、前記2以上のスケールをその円周面に、それぞれ別の周期によって蛇行して設けることである。この場合、光学センサは、通常その光路が径方向となるように取り付けられる。
もう一つの手段は、前記エンコーダ・スケール体を円筒状とし、前記2以上のスケールをその円周面に、それぞれ別の周期によって蛇行して設けることである。この場合、光学センサは、通常その光路が径方向となるように取り付けられる。
スケールの形成手段は、様々であってよい。例えば前記エンコーダ・スケール体を光透過素材によって形成し、スケール部分を除いて光学センサから投射された光を遮蔽もしくは反射するように刻印もしくは印刷によって形成される。また、スケール部分のみを光透過素材によって形成し、スケール体自体は不透過な素材で材料がスケールの部分を除いて光学的に不透過な状態に形成されるときは、前記スケールは光学センサから投射された光を一部透過するように形成される。また、前記エンコーダ・スケール体が光透過素材によって形成されるときは、スケールは光学センサから投射された光を遮蔽もしくは反射するように刻印もしくは印刷によって形成される。
この発明の装置は、光学式であるから、エンコーダ・スケール体材料としてPETやポリカーボネートなどのプラスチック材を用いることができ、印刷や蒸着に加え、樹脂成形などの工法を用いることができ、量産性に優れる。しかも光学センサの取り付けが容易であることから、絶対角を高精度に且つ低コストで計測することができる。また、複数のスケールからの相対検出を利用しているので、光量劣化にあまり影響されず、長期間高精度を維持することができる。
−実施形態1−
第一の実施形態に係る光学式エンコーダ装置を図面とともに詳述する。図1に示すように、光学式エンコーダ装置1は、回転軸2、回転軸2を中心として回転可能な円盤状のエンコーダ・スケール体3、発光素子4、径方向内側の受光素子5、同外側の受光素子6及び上下の遮光板7a、7bを備える。
第一の実施形態に係る光学式エンコーダ装置を図面とともに詳述する。図1に示すように、光学式エンコーダ装置1は、回転軸2、回転軸2を中心として回転可能な円盤状のエンコーダ・スケール体3、発光素子4、径方向内側の受光素子5、同外側の受光素子6及び上下の遮光板7a、7bを備える。
エンコーダ・スケール体3は、光学的に不透過な材料からなるか、又は少なくとも主面が光学的に不透過な材料にて被覆されている。そして、主面には、厚さ方向に光学的に透過する平面視円状のスリットからなる2つのスケール3a、3bが設けられている。スケール3aはスケール3bよりも半径が小さく、且つスケール3aとスケール3bとは回転軸2を囲んで物理的に互いに交差することのない程度に回転軸から、それぞれ互いに直角をなす方向に偏芯して設けられている。
発光素子4は発光ダイオードもしくはレーザダイオードからなり、受光素子5、6はP層側を受光面とし、N層側に共通電極が形成されたPINフォトダイオードからなる。そして、発光素子4及び受光素子5、6は、エンコーダ・スケール体3を間にしてそれぞれ軸方向一方及び他方の側に設置されている。また、受光素子5、6は、P型領域の径方向両端に信号取り出し用の電極が位置するように径方向に縦列に置かれている。
遮光板7aは、光学的に不透過な材料からなるか、又は少なくとも主面が光学的に不透過な材料にて被覆されており、発光素子4とエンコーダ・スケール体3との間に取り付けられている。遮光板7bも同じ材質からなり、受光素子5、6とエンコーダ・スケール体3との間に取り付けられている。遮光板7a、7bには、径方向に直線状のスリットが形成されている。従って、発光素子4から照射される光は、遮光板7a、7bのスリットとスケール3a(又は3b)とが重なるスポット領域のみを通過して受光素子5(又は6)上に入射する。
入射した光は、受光素子5(又は6)上で両端の電極に向かって分流する。このときの一方の電極と他方の電極の出力電流が入射位置と各々の電極までの距離に逆比例して按分されることを利用して、出力比から入射位置が求められる。即ち、図2に示すように、電極E1、E2間の受光面F上における距離をL、電極E1、E2間の中点位置から入射位置Wまでの距離をX、電極E1、E2の出力電流をそれぞれI1、I2とするとき、(I2−I1)/(I2+I1)=2X/Lの関係が成り立つことから、電極E1、E2の出力電流からXの値が求められる。
光学式エンコーダ装置1によれば、スケール3aとスケール3bとが互いに直角をなす方向に偏芯して設けられているので、エンコーダ・スケール体3のある定点を原点とし、角度θだけ回転したときのスケール3aにおける中心軸からの距離r1及びスケール3bにおける中心軸からの距離r2は、これらを縦軸、角度θを横軸にとるとスケールの平面視形状が真円であると楕円であるとを問わずr1及びr2の組み合わせが回転角θに対して一意に定まる。
また、スケールの平面視形状は円に限らず例えば、角度θに対する距離r1、r2の関係が完全に正弦波及び余弦波を描くようにスケール3a、3bを真円より少し変形させてもよい。図3(a)はそのように正弦波及び余弦波を描くスケールの平面視形状、図3(b)は対応する波形を示す。このk・sinθ及びk・cosθの組み合わせは、k・sinθをX座標、k・cosθをY座標にとると図3(c)に示すように半径kの円周上における角度θの座標に相当する。従って、k・sinθ及びk・cosθの組み合わせが回転角θに対して一意であり、光学センサの光路上における中心軸からの距離r1及びr2の位置を前記Xに基づいて検出することで回転角θを測定することができる。また、距離r1及びr2の経時変化を演算することで回転方向を検出することもできる。
尚、正弦波及び余弦波に代えて±k・θ及び±k・(θ+90°)の組み合わせで図4に示すような三角波を参照して回転角θを測定してもよい。三角波の方が回転角θに対する距離r1、r2の微分値の絶対値が一定であることから、演算がしやすく、測定精度が安定しやすい。
いずれの場合においても、スケール体が回転することによる入射光位置の変位のすべてを読み取る必要があるため、前記2以上のスケールのそれぞれの中心軸からの距離rの変位量は受光素子の受光面の径方向長さとスケール幅の半分及び、製造上発生する部品の公差と取り付け誤差を除いた量に設定する必要がある。尚、スケール体の中心軸からの距離rの変位量を決めたいときは、受光面の径方向の長さを調整しても良い。
また、前記2以上のそれぞれのスケールの変位の中心ピッチと、それぞれのスケールを読み取る受光素子の中心ピッチを等しく設定することで、取り付け誤差によるずれが各受光部で同じ方向に等しくなり、演算時の補正がしやすくなる。
さらに、前記2以上のそれぞれのスケールの最大変位量と、各スケールを読み取る受光素子の受光面の径方向長さを同じにすることで、取り付け誤差によるずれの比率が等しくなり、演算がしやすくなる。
各受光素子5(又は6)からの出力電流I1、I2は、図5に示すように、それぞれ増幅回路にて増幅され、信号処理回路にてA/D変換され、演算回路にて前記Xの値が算出され、出力回路を経てマイコン等に出力される。マイコンにおいては、X値と回転角θとを関係づけるテーブルがメモリに予め記憶されており、このテーブルを参照することにより、出力されたX値に基づいて回転角θ及び回転方向が判定される。
光学式エンコーダ装置1においては、発光素子4は受光素子5、6全体を覆う広域を照らすが、前記スポット領域の面積は、エンコーダ・スケール体3の回転角に関わらず、図6に示すように遮光板7a、7bのスリット幅とスケール3a(又は3b)の幅とで決まるので、常に一定である。また、位置検出素子からのスポット照射位置による電流比を演算することで、受光量の変化が回転角θに依存することなく、高精度に計測できる。
尚、受光素子はCCDなどの撮像素子であってもよい。
さらに、遮光板7a、7bの代わりに受光部のサイズを制限したり、受光部上に制限する遮光部を設けることでもよい。
尚、受光素子はCCDなどの撮像素子であってもよい。
さらに、遮光板7a、7bの代わりに受光部のサイズを制限したり、受光部上に制限する遮光部を設けることでもよい。
−実施形態2−
この実施形態では実施形態1と異なり、図7及び図8に示すように、エンコーダ・スケール体13が円筒状をなし、その円周面にスケール13a、13bが、それぞれ別の周期によって蛇行して設けられている。また、受光素子15、16は、回転軸方向に縦列に取り付けられている。従って、発光素子(図示省略)及び受光素子15、16のいずれか一方と回路基板(図示省略)をエンコーダ・スケール体13の内側に配置してスペースの有効活用を図ることができる。
この実施形態では実施形態1と異なり、図7及び図8に示すように、エンコーダ・スケール体13が円筒状をなし、その円周面にスケール13a、13bが、それぞれ別の周期によって蛇行して設けられている。また、受光素子15、16は、回転軸方向に縦列に取り付けられている。従って、発光素子(図示省略)及び受光素子15、16のいずれか一方と回路基板(図示省略)をエンコーダ・スケール体13の内側に配置してスペースの有効活用を図ることができる。
−実施形態3−
この実施形態では実施形態1と異なり、図9に示すように、発光素子24及び受光素子25、26が円盤状のエンコーダ・スケール体23に対して回転軸(図示省略)方向の同じ側であって、発光素子24のみが平面視で2つのスケールの外側に設けられている。そして、エンコーダ・スケール体23を間にして発光素子24及び受光素子25、26と対向する位置にミラーアッセンブリ9が設けられている。ミラーアッセンブリ9は、3枚のミラー9a、9b、9cを備えている。ミラー9aは、全反射型であってエンコーダ・スケール体23に対して45度の角度をなすように受光素子25と対向している。ミラー9bは半透過型であって同じく45度の角度をなすように受光素子26と対向している。ミラー9cは、全反射型であってエンコーダ・スケール体23に対して135度の角度をなすように発光素子24と対向している。尚、各ミラーの角度は、光学経路を保つように設定されていればよく、図示の例に限定されない。さらにスケール内に発光素子の光路が確保できれば、スケールの内側であってもよい。
この実施形態では実施形態1と異なり、図9に示すように、発光素子24及び受光素子25、26が円盤状のエンコーダ・スケール体23に対して回転軸(図示省略)方向の同じ側であって、発光素子24のみが平面視で2つのスケールの外側に設けられている。そして、エンコーダ・スケール体23を間にして発光素子24及び受光素子25、26と対向する位置にミラーアッセンブリ9が設けられている。ミラーアッセンブリ9は、3枚のミラー9a、9b、9cを備えている。ミラー9aは、全反射型であってエンコーダ・スケール体23に対して45度の角度をなすように受光素子25と対向している。ミラー9bは半透過型であって同じく45度の角度をなすように受光素子26と対向している。ミラー9cは、全反射型であってエンコーダ・スケール体23に対して135度の角度をなすように発光素子24と対向している。尚、各ミラーの角度は、光学経路を保つように設定されていればよく、図示の例に限定されない。さらにスケール内に発光素子の光路が確保できれば、スケールの内側であってもよい。
発光素子24から照射される光は、ミラー9cで全反射してミラー9bに向かい、一部がミラー9bで反射し、エンコーダ・スケール体23の外側のスケールを経て受光素子26に入射する。残部は、ミラー9bを透過してミラー9aに向かい、ミラー9aで反射し内側のスケールを経て受光素子25に入射する。この実施形態によれば、電気配線をエンコーダ・スケール体23の軸方向一方の側に集約して薄型化を図ることができる。
尚、ミラーアッセンブリとスケール体を一体化した構造でもよい。
尚、ミラーアッセンブリとスケール体を一体化した構造でもよい。
−実施形態4−
この実施形態では、図10に示すように受光素子がP層側を受光面とし、N層側に共通電極が形成されたPINフォトダイオードからなり、径方向両端に出力電極E1、E2を有する。それとともに、出力電極E1、E2間にP層及びI層を貫通する切り込み9が形成されて受光領域が電極E1側の受光面35aと電極E2側の受光面35bとで二分割されている。この切り込み9は、径方向に対して角度をなす直線状をなし、その一方の端部が受光面の一方の隅すなわち電極E1の端部に達し、他方の端部が対角位置に達している。
この実施形態では、図10に示すように受光素子がP層側を受光面とし、N層側に共通電極が形成されたPINフォトダイオードからなり、径方向両端に出力電極E1、E2を有する。それとともに、出力電極E1、E2間にP層及びI層を貫通する切り込み9が形成されて受光領域が電極E1側の受光面35aと電極E2側の受光面35bとで二分割されている。この切り込み9は、径方向に対して角度をなす直線状をなし、その一方の端部が受光面の一方の隅すなわち電極E1の端部に達し、他方の端部が対角位置に達している。
受光素子に光が入射すると、受光量に比例した電荷が発生する。従って、受光面35aで発生する電荷と受光面35bで発生する電荷の比率は、入射位置Wによって異なり、Y1:Y2となる。従って、電極E1、E2の出力電流をそれぞれI1、I2、I0=I1+I2とするとき、I1=(Y1/Y)I0、I2=(Y2/Y)の関係が成り立つ。これより、(I2−I1)/(I2+I1)=2X/Lの関係が導かれて、電極E1、E2の出力電流からXの値が求められる。
尚、受光素子は、PNフォトダイオードであっても良いし、P層とN層を反転させたものでも良い。
尚、受光素子は、PNフォトダイオードであっても良いし、P層とN層を反転させたものでも良い。
−実施形態5−
この実施形態では、実施形態1−4のいずれとも異なり、スケールはスリットではなく透光材料でもなく、中心軸からスケールまでの距離は回転角に依存せず一定である。代わって、図11及び図12に示すようにエンコーダ・スケール体43の主面に内外2つの円状の溝が形成されており、そして、溝の底面の角度が、周方向に連続的に変化していて、内側の溝の底面の角度と外側のそれとの組み合わせが回転角に対して一意となるように、且つ光を反射するように加工されて、スケールとして機能する。
受光素子45、46は、エンコーダ・スケール体43に対して発光素子44と同じ側の径方向内外に設けられていて、それぞれ内外の溝の底面で反射した光を受ける。
この実施形態では、実施形態1−4のいずれとも異なり、スケールはスリットではなく透光材料でもなく、中心軸からスケールまでの距離は回転角に依存せず一定である。代わって、図11及び図12に示すようにエンコーダ・スケール体43の主面に内外2つの円状の溝が形成されており、そして、溝の底面の角度が、周方向に連続的に変化していて、内側の溝の底面の角度と外側のそれとの組み合わせが回転角に対して一意となるように、且つ光を反射するように加工されて、スケールとして機能する。
受光素子45、46は、エンコーダ・スケール体43に対して発光素子44と同じ側の径方向内外に設けられていて、それぞれ内外の溝の底面で反射した光を受ける。
−実施形態6−
以上の実施形態では、いずれも内外2つのスケールの各々に対応するように2つの受光素子が縦列に配置されていたが、この実施形態では種々の受光素子の組み合わせを示す。
以上の実施形態では、いずれも内外2つのスケールの各々に対応するように2つの受光素子が縦列に配置されていたが、この実施形態では種々の受光素子の組み合わせを示す。
図13は、2つの受光部を有している1つの受光素子を、前記受光部が径方向に縦列となるように配置した例である。
図14は、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサのような1つの撮像素子を受光部として有する1つの受光素子の例である。
図14は、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサのような1つの撮像素子を受光部として有する1つの受光素子の例である。
図15は、実施形態4と同様にP層に径方向に対して角度をなす方向の切り込みを入れた受光素子を周方向に複数(図示は4つ)配置した例である。このように周方向に複数配置されていると、遮光板の取り付け位置が少々ずれたとしても、いずれかの受光素子が受光するので、遮光板の取り付け位置の誤差を吸収することができる。
すなわち、図16(a)に示すように遮光板のスリット幅の中心線と受光面の中心線とが一致しているべきところ、いずれか一方の実装位置が図16(b)に示すようにエンコーダ・スケール体の周方向にずれれば、出力電極の一方の受光面の面積が他方のそれよりも位置ずれの程度に応じて大きく(又は小さく)なってしまい、検出誤差を生じる。図16(c)に示すように遮光板のスリット幅に対して受光素子の受光面積が十分広くない場合であっても、図16(d)に示すとおり、受光面積比が本来の値と異なってしまい、検出誤差を生じる。
しかし、図15のように受光素子を周方向に複数(図示は3つ)配置すれば、図16(e)に示す正規の実装位置からずれて実装されたとしても、図16(f)に示すように遮光板のスリット幅に収まる受光素子(図示は2つ)の中心がスリット幅の中心と一致することとなり、受光面積比は本来の値を維持することができ、検出精度が保たれる。
ただし、ひとつの受光素子の周方向の幅はスリット幅よりも小さい必要がある。
すなわち、図16(a)に示すように遮光板のスリット幅の中心線と受光面の中心線とが一致しているべきところ、いずれか一方の実装位置が図16(b)に示すようにエンコーダ・スケール体の周方向にずれれば、出力電極の一方の受光面の面積が他方のそれよりも位置ずれの程度に応じて大きく(又は小さく)なってしまい、検出誤差を生じる。図16(c)に示すように遮光板のスリット幅に対して受光素子の受光面積が十分広くない場合であっても、図16(d)に示すとおり、受光面積比が本来の値と異なってしまい、検出誤差を生じる。
しかし、図15のように受光素子を周方向に複数(図示は3つ)配置すれば、図16(e)に示す正規の実装位置からずれて実装されたとしても、図16(f)に示すように遮光板のスリット幅に収まる受光素子(図示は2つ)の中心がスリット幅の中心と一致することとなり、受光面積比は本来の値を維持することができ、検出精度が保たれる。
ただし、ひとつの受光素子の周方向の幅はスリット幅よりも小さい必要がある。
図17は、2つの受光素子の各受光部が径方向に多数に等分割されている例である。
これらの受光素子は増幅回路や演算回路などの大部分の回路を組み込んだ受光ICとしてもよい。
1 光学式エンコーダ装置
2 回転軸
3、13、23、43 エンコーダ・スケール体
4、24、44 発光素子
5、6、15、16、25、26、45、46 受光素子
7a、7b 遮光板
2 回転軸
3、13、23、43 エンコーダ・スケール体
4、24、44 発光素子
5、6、15、16、25、26、45、46 受光素子
7a、7b 遮光板
Claims (13)
- 中心軸に対して回転可能な円盤状もしくは円筒状のエンコーダ・スケール体と、前記エンコーダ・スケール体に設けられたスケールを読み取り可能な光学センサとを備え、 前記スケールが、前記エンコーダ・スケール体の中心軸を囲んで物理的に互いに交差することのないように環状に設けられ、且つ回転角αと中心軸からの距離rとの関係が互いに異なる2以上のスケールからなることを特徴とする光学式エンコーダ装置。
- 前記2以上のスケールが、前記円盤状のエンコーダ・スケール体の中心軸から、それぞれ別の方向に偏芯して設けられている、請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記2以上のスケールが、前記円筒状のエンコーダ・スケール体の円周面に、それぞれ別の周期によって蛇行して設けられている、請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記エンコーダ・スケール体が前記スケールの部分を除いて光学的に不透過な状態に形成され、前記スケールが光学センサから投射された光を一部透過するように形成されている、請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記エンコーダ・スケール体が前記スケールの部分を除いて光学的に吸収もしくは透過な状態に形成され、前記スケールが光学センサから投射された光を一部反射するように形成されている、請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記光学センサが前記スケールを一定の位置で読み取るため反射式もしくは透過式である、請求項1〜5のいずれかに記載の光学式エンコーダ装置。
- 更に、前記光学センサから投射される光を特定の領域に制限して受光面で読み取らせるための遮光板を有する請求項1〜5のいずれかに記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記光学センサの受光部はスケールの移動により変位するスポット重心によって一つの受光面に複数設置された出力端から出力される電流が変化する位置検出素子であって、2以上のスケールをそれぞれ検出する受光部を有し、一体形成されている、請求項6〜7に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記光学センサの受光部は前記2以上のスケールをそれぞれ検出する2以上に分割された受光面を有し、スケールの移動により変位するスポット重心によって一つの受光面に照射されるスポット位置が変化するフォトダイオードもしくは撮像素子である、請求項6〜7に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記光学センサは2以上のスケールをそれぞれ検出する受光部を有し、前記スケールと遮光板の取り付け精度を吸収するようスケール方向に複数配置された受光部を有し、一体形成されている、請求項6〜9に記載の光学式エンコーダ装置。
- 更に、前記エンコード・スケール体の任意の1角度において、前記2以上のスケールの前記光学センサによる読み取り位置が示す唯一の関係をエンコーダ・スケール体の回転角度に変換する変換手段を備える、請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
- 更に、回転する前記エンコーダ・スケール体の回転角度を時系列分析し、回転方向を演算する演算手段を備える、請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
- 前記スケールが反射面を有する溝状に形成され、光学センサの光源から投射される光の反射角度が回転角αに応じて固有となり、且つ前記反射面が周方向に連続的に変化している2以上のスケールからなることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2012090958A JP2013217880A (ja) | 2012-04-12 | 2012-04-12 | 光学式エンコーダ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012090958A JP2013217880A (ja) | 2012-04-12 | 2012-04-12 | 光学式エンコーダ |
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JP (1) | JP2013217880A (ja) |
Cited By (1)
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CN114111854A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-01 | 长春理工大学 | 一种新型光电编码器 |
-
2012
- 2012-04-12 JP JP2012090958A patent/JP2013217880A/ja active Pending
Cited By (2)
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CN114111854A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-01 | 长春理工大学 | 一种新型光电编码器 |
CN114111854B (zh) * | 2021-11-29 | 2023-07-25 | 长春理工大学 | 一种光电编码器 |
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