JP2013213748A - 内部構造検査装置および内部構造監視システム - Google Patents

内部構造検査装置および内部構造監視システム Download PDF

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Abstract

【課題】化学プラントや原子力プラント等の設備の内部構造状態の情報を得る装置を提供し、さらに、上記装置を用いてプラント設備の状態を監視するシステムを提供する。
【解決手段】測定対象物と非測定対象物が混在し、複雑に入り組んだ構造物集合体で、天空から降り注ぐ自然放射線を線源とした内部構造検査装置であり、自然放射線が測定対象物に入射する前に、2段の検出器を通過するように検出器を配置し、測定対象物を通過した自然放射線の一部を第3の検出器で検出する構成を持ち、第1と第2の検出器で検出した信号から非測定対象物によって第1の構造物に入射する自然放射線の変動成分を検知する機能を持つことを特徴とし、さらに、第1と第2と第3の検出器で検出した信号から、測定対象物の内部構造の指標値を算出し、測定対象物の内部構造の変化を測定する特徴を持つ。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物や発電所等の構造物やそれを構成する部品内部構造検査装置および内部構造監視システムに関する。
日本における発電所を始めとする工場等、重要インフラの多くが高度経済成長期に建設され、現在、深刻な経年劣化の問題を抱えている。そこで、発電所、化学プラント等のプラント設備、道路やトンネル、建築物における劣化の程度や有無の検査が定期的に実施されている。これらのプラントや道路等の検査として現在実施されている手法は、検査時には工場を停止したり、道路を封鎖したりして、検査箇所を人手によって検査する方法が主流である。
特に、化学プラントや原子力プラント等の設備配管は、内容物が高流速、高圧で流れることにより、経年的に減肉が発生するため、定期的に減肉検査が行われている。現在行われている配管の減肉検査する手法として、超音波検査装置の端子部を測定箇所に直接接触して測定する手法が一般的である。しかし、従来の超音波検査装置で配管検査を行う場合、プラントの定期検査時にいったん設備を停止し、断熱材を取り外した後に検査することになる。この場合、断熱材の取り外しや取り付けに多大な時間とコストを要する。
上記のように、配管検査時に断熱材等の覆いを取り外すことなく検査可能な手法として、例えば、特許文献1で知られているように、放射線透過撮影による方法がある。しかし、従来の放射線透過撮影法においては、断熱材を取り外す必要は無かったが、配管の放射線投影像を得られるように人工の放射線源を設置する必要があるため、検査時にいったん装置を停止して、放射線源を取り付けて検査する必要があった。さらに、検出器としてイメージングプレートを設置するため、減肉の計時変化を精度良く測定したりモニタリングしたりすることはできなかった。
一方、最近では人工の放射線源を用いずに構造物の内部状態を解析する装置として、例えば、特許文献2で開示されているように、宇宙線として地表に降り注ぐミュオンを用いる方法が知られている。ミュオンは高エネルギーの自然放射線であり、中性子に次いで寿命が長く、重さは電子の207倍で、+および−の電荷を所有する素粒子であり、他の粒子との間で電磁気力のみ作用する。従って、物質貫通力が高く、厚い対象物に対しても透過像を得ることが可能である。特許文献2では、原子炉や製鉄用高炉等の構造物の内部構造を測定する手法として、前記構造物の測定対象部を貫通した後に、位置敏感検出器に到達するミュオンの強度を測定する手法について開示されている。前記位置敏感検出手段は少なくとも3基の位置敏感検出器からなり、前記構造物を貫通したミュオンは、第1の位置敏感検出器を通過し、続いて第2の位置敏感検出器を通過した後、構造物内部の金属部材を通過して第3の位置敏感検出器に到達する。このときミュオンの通過した経路とミュオンの強度から、構造物の内部構造情報を得ることができた。
特許文献3では、3つの検出器を有し、2つめの検出器と3つめの検出器の間に対象物質を配置することが開示されている。
特開2010−038598号 特開2007−271400号 特開2011−123048号
特許文献1に記載されているような、人工放射線源を用いた放射線透過撮影による方法では、配管検査時に断熱材を取り外す必要は無かったが、検査時にいったん装置を停止して、放射線源を取り付けて検査する必要があった。配管近傍に取り付け可能な人工放射線のエネルギーは一般的に低く、例えば、Co60では1250keVであるため、放射線の透過力が弱く1つの人口放射線源で測定可能である領域が限られおり、測定箇所毎に人工放射線源を取り付けて測定する作業が必要となり、時間とコストがかかるという問題があった。また、人工放射線を取り扱うため、安全性を確保するためにコストがかかるという問題があった。さらに、検出器としてイメージングプレートを設置するため、減肉の計時変化を精度良く測定したりモニタリングしたりすることはできなかった。
また、特許文献2に開示されているような、構造物を通過した宇宙線ミュオンを3段の位置分解検出器で測定する装置を用いて、原子炉や製鉄用高炉等の炉体を測定する場合は、位置分解検出手段を炉心外側に設置して測定することが可能であるが、配管が設置されている狭いスペースに位置分解検出器を設置し、測定対象物の内部構造を測定することは困難であった。あるいは、位置分解検出器を配管の集合体の外側に設置し、配管の集合体全体を被検査対象の構造物として検査する場合、入射したミュオンが複雑な形状の多数の配管を通過するため、入り組んだ配管内に点在する減肉箇所の減肉を検知することは困難であった。また、配管の減肉等の経時的に内部構造の変化する検査箇所はプラント内の広範囲に点在する場合が多く、全ての検査箇所をモニタ可能な位置分解検出器を設置するには、多大なコストがかかり、現実的に不可能であるという課題があった。
特許文献3では、3つの検出器を有し、第2の検出器と第3の検出器の間に対象物質を配置することが開示されているが、非対象物質が第1の検出器と第2の検出器の間に配設されることは想定されておらず、非対象物質の影響を考慮した対象物質の精密な検査ができないという課題があった。また、3つの検出器のミュオン受光面積は同一であるため、第2の検出器で受光するミュオンが、第1の検出器で検出されないミュオンである場合も存在するという課題があった。さらに、測定対象物が複数ある場合については言及されていないため、第2検出器と第3検出器が複数必要であることや、複数の検出器のうちのどの検出器に入射したかを特定する方法が課題である。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、化学プラントや原子力プラント等の設備の内部構造状態の情報を得る装置を提供し、さらに、上記装置を用いてプラント設備の状態を監視するシステムを提供することにある。
本願において開示される課題を解決するための手段のうち、代表的なものは、次のとおりである。
本実施例による内部構造検査装置は、測定対象物と非測定対象物が混在し、複雑に入り組んだ構造物集合体で、非測定対象物によって周辺からの視野が遮られた位置に配設された測定対象物の内部欠陥構造を、天空から降り注ぐ自然放射線を用いて非破壊で測定する内部構造検査装置であって、非測定対象物への自然放射線入射側に配置する第1の検出器と、非測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ非測定対象物の配設により、自然放射線が直接入射されない位置に配設される測定対象物の自然放射線入射側に配置する第2の検出器と、測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ第2の検出器と対向する位置に配置する第3の検出器を備え、第1の検出器で検出した自然放射線と、非測定対象物を通過して第2の検出器で検出した自然放射線の信号情報とから、非測定対象物による自然放射線の変動成分を抽出し、除去する手段と、第1の検出器で検出した自然放射線と第2の検出器で検出した自然放射線と第3の検出器で検出した自然放射線との信号情報から、自然放射線の変動成分を抽出し、測定対象物の内部構造の変化を測定する。
本実施例による内部構造監視システムは、測定対象物と非測定対象物が混在し、複雑に入り組んだ構造物集合体で、非測定対象物によって視野が遮られた位置に配設された測定対象物の内部構造を、天空から降り注ぐ自然放射線を用いて非破壊で測定する内部構造検査装置であって、非測定対象物への自然放射線入射側に位置する第1の検出器と、非測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ非測定対象物配設により、自然放射線が直接入射されない位置に配設される測定対象物の近傍で、かつ自然放射線入射側に位置する第2の検出器と、測定対象からの自然放射線出射側で、かつ第2の検出器と対向する位置に第3の検出器とを備え、第1の検出器で検出した自然放射線と、非測定対象物を通過して第2の検出器で検出した自然放射線の信号情報とから、非測定対象物による所定のエネルギー範囲の自然放射線の変動成分を抽出する手段と、第1の検出器で検出した自然放射線と第2の検出器で検出した自然放射線と第3の検出器で検出した自然放射線との信号情報から、所定のエネルギー範囲の自然放射線の変動成分を抽出し、測定対象物の内部構造の変化を測定する手段とを有し、複数の前記測定対象物が複数存在する場合、1つの第1の検出器に対して、第2の検出器と前記第3の検出器を各第1の構造物に1対ずつ設置し、第1の検出器で検出した信号と複数組の第2の検出器と複数組の第3の検出器で検出した信号から、複数の測定対象物の内部構造の変動量を測定し、第1の検出器、複数の第2の検出器、複数の第3の検出器の設置位置の情報と測定対象物を含む全体の構造物のCADデータとを照合して、第2の検出器と第3の検出器を設置した測定対象物を特定し、特定した測定対象物の内部構造変動として、測定した内部構造の指標値の時系列変化を監視し、画面表示する機能を有する。
また、複数の前記測定対象物が複数存在する場合、1つの第1の検出器に対して、第2の検出器と第3の検出器を各第1の構造物に1対ずつ設置し、第1の検出器で検出した信号と複数組の第2の検出器と複数組の第3の検出器で検出した信号から、複数の測定対象物の内部構造の変動量を測定し、非測定対象物の内部構造として、配管の肉厚を検査し、配管の肉厚の指標値の時系列変化を記録し、表示する手段を有する。
本発明により、化学プラントや原子力プラント内の配管等の複雑でスペースの狭いところに配置された測定対象物の内部構造を、非破壊で高精度に測定することが可能となった。この結果、プラントの定期検査時に設備を停止したり、断熱材を取り外したりすることなく、内部構造を常時モニタすることが可能となり、設備稼働率を向上し、かつ、安全なプラント設備を提供できる。
本発明の内部構造測定装置の検出器配置の一例である。 第1、第2、第3の検出器からの出力信号の時間変化の一例である。 指標値D(t)の時間変化を測定した結果の一例である。 本発明の内部構造測定装置の検出器配置の他の一例である。 検出器からの出力信号の流れを示す説明図の一例である。 レーザー測長装置を用いた場合の位置測定方法の説明図である。 監視システム本体で保存し管理している配管監視データの一例である。 本発明の監視システムの監視箇所表示画面の一例である。 本発明の監視システムの配管肉厚の推移表示画面の一例である。 本発明の内部構造測定装置の検出器配置の他の一例である。 エルボにおける配管肉厚測定システムの検出器配置の一例である。 エルボにおける井配管肉厚測定システムの検出器配置の一例である。 弁における配管肉厚測定システムの検出器配置の一例である。 T管における配管肉厚測定システムの検出器配置の一例である。 オリフィスにおける配管肉厚測定システムの検出器配置の一例である。 横方向からのミュオンを用いる場合の内部構造測定装置の検出器配置の一例である。 本発明の位置敏感検出器の一例である。 本発明の位置敏感検出器で検出した信号の一例である。 指標値Dと配管肉厚との関係を示した一例である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。
本実施例では、まず、本発明の内部構造測定装置の構造と測定方法について説明する。特に、化学プラントや原子力プラントの配管減肉等の内部欠陥構造を測定するための装置及び方法について説明する。
図1に本発明の自然放射線を用いた内部構造測定装置の検出器配置の概略図の一例を示す。まず、配管が減肉しやすいと予測される部位が存在する位置の上面に第1の検出器1を配置する。本実施例で述べる化学プラントや原子力プラント等の配管数は非常に多く、複雑な位置関係で設置されている。特に、測定対象物4である配管や非測定対象物5が混在し、複雑に入り組んだプラント設備で、非測定対象物5によって周辺から視野が遮られ、奥まった位置に測定対象の配管が配設されている場合、測定対象物4である配管と、非測定対象物5である他の配管、周辺機器等の構造物との間に大型の検出器を配置することは困難である。そこで、自然放射線を検出する検出器として、非測定対象物5に対して外側、本実施例では上方に第1の検出器1を配置する。例えば、測定対象物4が配置されているスペースや部屋等の天井、部屋の上の階の床のスペース、屋上等比較的広い空間が確保できる場所に第1の検出器1を配置する。検出信号源としては、自然界に存在するミュオンや高エネルギー電子線を始めとする比較的高エネルギーの自然放射線が適用可能であるが、本実施例では配管等の減肉検査に適したエネルギー範囲を有するミュオンを抽出する。第1の検出器1では、測定対象物4に入射するミュオンや電子、陽電子、γ線を始めとする低エネルギー荷電粒子から高エネルギー荷電粒子まであらゆる自然放射線が検知される。また、検出器近傍では、周辺機器から等の電磁ノイズに常に曝されている。周辺機器等の非測定対象物5や測定対象物4を通過できない、それらの低エネルギーノイズを検出器が検出してしまい、測定対象物4の内部構造の変化を精度よく検出することは不可能である。そこで、本実施例では、検出信号源として測定対象物4である配管設備を通過するに十分な高エネルギーの自然放射線であるミュオンを抽出する。
ここで、地表における宇宙線ミュオンフラックスのエネルギー分布は、1GeVの4×10−6/cm/s/MeVを最大に1000GeVでは10−12/cm/s/MeV、10MeVでは10−6 /cm/s/MeVに幅広く分布している。非測定対象物5を通過できない低エネルギーミュオンはバックグラウンドノイズとなるが、反対に、高すぎるエネルギーのミュオン粒子も構造物の内部構造の変化に関わらず、直進してしまうため、バックグラウンドノイズとなる。例えば、10GeVのエネルギーのミュオンのFeに対する飛程は7mであり、本実施例で示した配管検査においては、内部構造を検査する上で十分なエネルギーを持っている。また、本発明で実施する配管の肉厚は、数ミリから数十ミリ程度であるため、本実施例では数ミリから数十ミリ程度の配管肉厚が減少したことが検知可能である10MeV程度以上、10GeV程度以下のエネルギー範囲のミュオン粒子を抽出することが望ましい。
第1の検出器1は後述する第2の検出器2、第3の検出器3よりも受光面積が大きく、上空から降り注ぐ自然放射線のうち、幅広い天頂角成分のミュオン粒子100を検出できることが望ましい。あるいは、いくつかの検出器を一定の間隔で並べて受光面積を広くした検出器を用いてもよい。
第1の検出器1を通過したミュオン粒子100の一部は他の配管、周辺機器等の非測定対象物5を通過する間に散乱したり、構造物中で崩壊したりする。散乱、崩壊せずに非測定対象物5を通過したミュオン粒子100は測定対象物4である配管の上面(ミュオン粒子入射側)に設置された第2の検出器2に到達し検知される。第2の検出器2に入射し、第2の検出器2を通過したミュオン粒子100は測定対象4である配管の測定対象部位に入射する。従って、第1の検出器1を通過し、さらに、第2の検出器2を通過したミュオン粒子100が測定対象物4である配管に入射することになる。
次に、測定対象物4である配管に入射したミュオン粒子100の一部は配管壁の厚さの影響により通過する間に散乱したり、崩壊したりする。測定対象物4である配管を散乱されずに通過したミュオン粒子100は測定対象物4である配管の下面(ミュオン粒子出射側)に測定対象物を挟み込むように、かつ第2の検出器と対向する位置に設置された第3の検出器3で検出する。従って、第1と第2の検出器1,2で検出されたミュオン粒子100の中で、第3の検出器3で検出されなかったミュオン粒子7が配管等の測定対象物4を通過する間に壁の厚みの影響により散乱されたり崩壊したりしたミュオン粒子7である。第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3ではミュオン粒子が構造物を通過する時間、通過する際に生じるエネルギー変化(信号強度)、軌跡の変化等を検出し、構造物の内部構造情報を取得することができる。
ここで、各検出器の役割りとして、第1の検出器1はミュオンが測定対象物4がある空間に入射したことを検知し、第2の検出器2はミュオンが非測定物5を通過して、測定対象物4に入射したことを検知し、第3の検出器3は、ミュオンが測定対象物4を通過したことを検知する。
図2にミュオン粒子が第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3を通過した場合に検出器から出力される信号の時間変化の一例を示す。ミュオン粒子100が第1の検出器1を通過した時間をt1、第2の検出器2を通過した時間をt2、第3の検出器3を通過した時間をt3とすると、第1の検出器1を通過した時間t1から、所定時間Tgate内に第2、第3の信号が検出されていることで、ミュオン粒子100が測定対象部位4を通過したと判定できる。
一方、第1の検出器1と第2の検出器2から信号を所定時間Tgate内に検出したが、第3の検出器3からの信号が検出されなかった場合、ミュオン粒子7は測定対象の測定対象物4である配管の壁面の健全な肉厚によって、散乱され、第3の検出器3よりも外側を通過したか、あるいは、測定対象物4である配管内で崩壊したと判定できる。従って、本測定装置では、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3の時刻を予め校正してあり、ミュオン粒子がそれぞれの検出器を通過した時間t1、t2、t3を精密に測定することができる。
Tgateの設定時間は第1の検出器1と第2の検出器2、第3の検出器3との距離に対応して設定する。例えば、1GeVのエネルギーのミュオンが1m進むのにかかる時間は3.36nsであり、100MeVのエネルギーのミュオンが1m進むのにかかる時間は4.86nsであるので、第1の検出器1と第2の検出器2、第3の検出器3の間の距離が2mであるとすると、100MeVのミュオンが第1の検出器を通過してから9.74nsで、第2の検出器2、第3の検出器3を通過する。検出器からの信号のパルス幅が30nsとすると、Tgateは、例えば、40nsと設定できる。
本測定装置では、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3からの10MeV程度以上、10GeV程度以下のエネルギー範囲のミュオン粒子の信号数を計数回路13、14によりカウントして、配管の肉厚の指標値D(t)を求めることにより、配管肉厚が許容値D0以上になることをモニタすることが可能である。
指標値D(t)を用いて配管減肉をモニタする方法の一例を次に示す。図1に示した測定装置において、一定の測定時間(ΔT0)内に第1の検出器1と第2の検出器を2通過したミュオン数、つまり、カウント数をN12(t)とし、一定の測定時間(ΔT0)内に第1の検出器1と、第2の検出器2と、第3の検出器3を通過したミュオン粒子のカウント数をN123(t)とすると、前記の一定の測定時間(ΔT0)内に第1の検出器1と第2の検出器2を通過し、第3の検出器3を通過しなかったミュオンのカウント数をN12-3(t)はN12(t)−N123(t)となる。これらのカウント数を測定することによって、測定対象物の厚さの指標D(t)の一例として、D(t)=N12-3(t)/N12(t)を用いることができる。
図3に指標値D(t)の時間変化12を測定した結果の一例を示す。配管が減肉していない健全状態では、所定のエネルギー範囲(所定の信号強度)のミュオン粒子は、配管通過時に散乱しやすいため、第3の検出器3を通過しないので、指標値D(t)は1に近い値である。一方、配管の減肉が進むに従って、所定のエネルギー範囲(所定の信号強度)のミュオン粒子は、散乱せず直進するため、第3の検出器3を通過するので、指標値D(t)は0に近づいて行く。D(t)が実験やシミュレーションにより予め設定された許容値D0を超えた場合、アラームを出して、配管交換や補修が必要となることを予め知らせることが可能となる。
ここで、化学プラントや原子力プラントの配管減肉等をモニタする必要のある測定対象箇所は一つのプラントに多数存在する。そこで、図4に示すように、1つの第1の検出器1に対して、第2の検出器2、及び第3の検出器3は複数配置することも可能である。図4に示した検出器配置を取ることによって、第1の検出器1で幅広い天頂角成分の自然放射線を検出し、第1の検出器1を通過した後の信号を複数の第2の検出器2、第3の検出器3で測定することによって、複数の測定対象物4である配管を効率よくモニタすることができる。
図5には、図4に示したような複数の測定対象物4である配管に対して検出器を設置した場合において、検出器で検出した信号の流れを示す説明図の一例を示す。検出器1−1、検出器1−2、・・・、検出器1−Nは第1の検出器1の機能を持ち、検出器2−1、検出器2−2、・・・、検出器2−Nは第2の検出器2の機能を持ち、検出器3−1、検出器3−2、・・・、検出器3−Nは第3の検出器3の機能を持つ。第1の検出器で検出された信号は、それぞれの計数回路13−1、計数回路13−2、・・・、計数回路13−Nに送られて、検出時刻と検出信号の情報が、それぞれの計数回路13に付加してある一時保存部51に一時保存され、一定時間毎に配管監視装置制御部15に送られる。第2、第3の検出器2,3で検出された信号も、それぞれの計数回路2−1、計数回路2−2、・・・、計数回路2−Nに送られて、検出時刻と検出信号の情報が一定時間毎に配管監視装置制御部15に送られる。検出時刻と検出信号の情報を計数回路14から配管監視装置制御部15に送る通信手段22として、通常の電気配線で送ることもできるが、光ファイバーやインターネット、または、無線LANを用いることもできる。ここで、複数の測定対象をモニタする場合も、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3から検出される信号の時刻は予め校正してあり、粒子がそれぞれの検出器を通過した時間を精密に測定することができる。それぞれの計測回路13,14から送られた検出時刻と検出信号の情報から、配管監視装置制御部15の演算部17で、複数検出器の検出時刻と位置情報から、指標値D0等を演算し、測定部位4の内部情報を得ることができる。
ここで、図5では、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3からの信号を計数回路13,14で検出信号と検出時刻の情報として計数した場合について示すが、計数回路13,14を通さずに、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3からの信号を直接、配管監視装置制御部15に送ってもよい。その場合、信号データは一度、保存部16に保存されて、演算部17でそれぞれの検出器に対する検出信号と検出時刻の情報として計数される。その後、演算部17で、複数検出器の検出時刻と位置情報から指標値D0等を演算し、測定部位4の内部情報を得ることができる。
複数の検出器を離れた位置に設置する場合には、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3の位置関係を把握しておくとよい。本実施例の場合、特に測定対象物4である配管の測定箇所を3次元空間内での位置を測定しておく必要がある。プラント内で3次元空間内での位置を測定する方法として、光波やレーザー25を用いて検出器(1−3)位置で三角測量することにより、検出器の位置を測定することができる。図6にレーザー測長装置24を用いた場合の位置測定方法の説明図を示す。検出器の位置を測定する際の、測定ポイントとして、検出器の外側に図6のように、位置合わせ用のマーク26を付けておくことにより、複数の検出器の位置を簡便に精度良く測定できる。または、デジタルカメラやレーザー測長等を用いた三次元写真計測、あるいは、無線LANの測位機能を用いて、検出器の位置を測定することもできる。検出器を屋外に設置する場合や、高所に検出器を設置する場合には、検出器にGPS(Global Positioning System)受信機を取り付けておくことによって、GPSを利用して検出器の位置を測定することもできる。また、建物の中の異なる階に検出器を設置した場合等、それぞれの検出器の設置位置の高低差が大きく、通常の測位方法では測定困難な場合には、無線LANとGPSを併用して検出器の位置を測定することもできる。上記のように、複数の検出器の位置を測定したら、配管監視装置制御部15に検出器の位置を登録し、予め配管監視装置制御部15の保存部16に記憶されているプラント全体の配管等の構造物のCADデータ19と登録した検出器の位置データ20とを演算部17にて照合して、測定対象の配管部品を特定し、配管内の測定位置を特定することができる。
上記のように、それぞれの計測回路13,14から送られた検出時刻と検出信号の情報、及び、複数の検出器の位置情報から、検出したミュオンの軌道、及び、信号のカウント数、指標値D(t)等を配管監視装置制御部15の演算部で演算し、測定部位の内部情報を得ることができる。
図7には、配管監視装置制御部15の保存部16で保存し管理している配管監視データ21の一例を示す。保存部16に保存されているデータは、測定点の位置28、部品No.29、部品内での測定位置30、検出時間Tx、信号のカウント数31、指標値D(t)等である。前記を始めとする情報を保存管理し、配管を監視することができるようになった。
図8には、配管監視装置制御部15の画面18に表示した監視箇所表示画面33の一例を示す。図8は測定対象物4である配管として、エルボ34、弁35、T管36の位置と指標値D37を画像表示した例である。測定対象物4として、エルボ34、弁35、T管36の位置と、指標値D0位置プラント全体の配管のCADデータ19と検出器位置のデータを照合し、内部構造測定位置を特定した結果、図8のように、配管監視装置制御部15の保存部16に保存されているプラント配管情報を画面表示した画面18上に、内部構造の監視箇所と指標値D37を表示することができるようになった。本手法を用いて、許容値D0を超えた監視箇所については、画面を点灯させたりしてアラーム表示を行うことができる。
測定対象物4である監視箇所の詳細画面表示の一例として、配管肉厚の推移を表示した画面を図9に示す。例えば、測定位置28における配管の肉厚の平均値の推移38を表示することかできる。配管肉厚32は指標値Dと配管肉厚との関係から求めることができる。指標値Dと配管肉厚32との関係は、予め計算やシミュレーションによって求めておくこともできるし、試験サンプルを用いて測定しておくこともできる。この場合は、指標値Dと配管肉厚32との関係をデータベースとして保存部に記憶しておけば、自動で指標値Dから配管肉厚32を算出し、表示することができる。
図15には、計算によって求めた指標値Dと配管肉厚32との関係を示した一例を示す。この関係より、実際にプラント配管を測定して求めた指標値Dから配管肉厚32を求めることができる。この配管の平均肉厚が厚さの許容値DT0を下回った場合に、配管交換や補修が必要な箇所として、アラーム表示を行う機能を持つ。さらに、配管肉厚推移を監視することにより、配管監視装置制御部15の保存部16に保存されている過去の配管監視データ21と照合することによって、将来の肉厚を推定値39を演算部17で計算し、許容値D0を下回る予想日時40を推定し、アラームを画面18に表示することもできる。
また、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3には、検出するミュオンのエネルギー範囲を選択するフィルタ機能を有してもよい。本機能を有することで、ノイズ成分や範囲外のミュオンを取込まないため、より精密な減肉検出を実現することができる。
本実施例では、上方から入射するミュオンを用いて測定対象物4の内部を検査する実施例について述べたが、広天頂角であり、横方向から入射するミュオンを用いて、同様に検査することもできる。横方向から入射するミュオンを用いる場合は、図12に示したように、例えば、第1の検出器1を、測定対象物4である配管が配置されている部屋の側壁等の近傍に設置した。図12に示したように第1の検出器は、測定対象物4である配管に対して両側に設置することもできる。前記の場合、図12の左側から入射したミュオンに対する第2の検出器2は非測定対象物4である配管に対して左側の検出器52であり、第3の検出器3は測定対象物4である配管に対して右側の検出器53となる。
一方、図12の右側から入射したミュオンに対する第2の検出器2は測定対象物4である配管に対して右側の検出器53であり、第3の検出器3は非測定対象物4である配管に対して左側の検出器52となり、右側から入射したミュオンの信号と左側から入射したミュオンの信号を演算部17で計算することができる。
以上のような内部構造監視システムによって、化学プラントや原子力プラント内の配管等の複雑でスペースの狭いところに配置された構造物の内部構造を、非破壊で高精度、且つ定常的にモニタすることが可能である。
本実施例では、ミュオンをはじめとする自然放射線を用いて、内部構造を測定する装置の他の実施例を示す。
図10には、本発明の内部構造測定装置の検出器配置の概略図の他の一例を示す。本実施例での内部構造測定装置は実施例1で示した配管監視システムの信号検出部50として用いることができる。
まず、測定部位4が存在する位置の上面に第1の検出器1を上段検出器41と下段検出器42の2段配置する。前記2段の検出器の第1の目的は、自然放射線に含まれるノイズ成分を除去するためである。第1の検出器1を上下2段構成とし、前記上段検出器41と前期下段検出器42の両方で検知した粒子を入射粒子として検知可能な構成にすることによって、上下2段の検出器1を通過したミュオンを検知する。これにより、1段の第1の検出器では検出されてしまう低エネルギーの自然放射線からなるノイズ成分を除去することができる。さらに、2段からなる第1の検出器を位置敏感にすることによって、入射するミュオンの軌跡を算出できる。これによって、第1の検出器で検知された自然放射線が、第2の検出器2、及び第3の検出器3の中のどの検出器で検出される可能性があるかを特定することができる。上述のように、自然放射線の入射位置と角度を第1の検出器で測定して、自然放射線が検出される可能性のある検出器を特定することにより、第2の検出器2、及び第3の検出器3で検出されるはずの無い信号をノイズ成分として除去することが可能となり、さらに、高精度な測定が可能となった。さらに、第1の検出器の上段と下段の検出器41,42の間に厚さ0.01mm〜50mm程度のFeあるいはAl等の金属板43を挿入し、上下2段の検出器41、42を通過したミュオンを検知することによって、自然放射線の低エネルギー成分のノイズを除去したり、測定するミュオンのエネルギーをフィルタリングすることが可能である。第1の検出器1を通過したミュオンの一部は他の配管等の非測定対象物5を通過する間に散乱されたり、構造物中で崩壊したりする。非測定対象物5を通過したミュオン粒子は測定対象部位の上面に設置された第2の検出器2で検知される。第2の検出器2に入射し、第2の検出器2を通過したミュオン粒子は測定対象物4である配管に入射する。
次に、測定対象物4である配管に入射したミュオンの一部は測定対象物4である配管を通過する間に散乱されたり、崩壊したりする。測定対象物4である配管を通過したミュオン粒子の一部は測定対象物4である配管の下面に設置された第3の検出器3で検出される。本実施例では、第2の検出器2と第3の検出器3は一つの測定対象物4である配管に対して、複数個設置されており、測定対象物4である配管の厚さ変化に対応したミュオン軌道の変化を精密に測定できる。
本実施例においても、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3から検出される信号の時刻を予め校正してあり、粒子がそれぞれの検出器を通過した時間を精密に測定することができ、第1の検出器1と第2の検出器2を通過して測定対象物4である配管に入射したミュオンからの信号を特定し、第3の検出器3で検知することが可能となる。
ここで、複数の第2の検出器2、第3の検出器3を配置する場合、非測定対象物4である配管の測定部位44の近傍に内部構造が変化しにくいと予想される部位の信号を検出器45で検知して、参照信号としてモニタし、前記参照信号によって測定部位44の信号を規格化することによって、温度や季節によって変化する外部環境の変化による信号数の変動を除去することが可能となる。特に、温度変動に関しては、検出器近傍に温度センサを設置することによって、検出器からの信号に補正を行うことが可能となる。
図11A、B、C、D、Eには、一例として配管の肉厚を測定する場合の検出器配置を示す。プラント配管の肉厚は、図11Aはエルボ(横向き配置)、図11Bはエルボ(縦向き配置)、図11Cは弁、図11DはT管、図11Eはオリフィスであり、これらは配管内を流れる液体や気体の流れが変化して、配管内を消耗することによって発生する場合が多い。図11A、B、C、D、Eには、液体や気体の流れを矢印46で表示し、配管47の摩耗が生じ易いと推定される箇所に検出器2,3を配置する。第1の検出器1はZ方向の上側にXY平面に平行に配置し、上方から照射するミュオン粒子を用いて測定する構造を示す。図11Aの場合は、紙面の法線方向がZ軸であり、Z軸方向延長方向の上面に第1の検出器1を配置し、配管上面に第2の検出器2を複数個配置した場合である。第3の検出器3は、配管の下に第2の検出器2の下に配置する。図11B、C、D、EはZ軸の延長方向に第1の検出器を配置し、配管上面に第2の検出器2を複数個配置し、配管下面に第3の検出器3を複数個配置した場合について示す。また、参照信号取得用の検出器は、配管の摩耗が生じにくいと予想される部位の上下に設置した。参照信号により測定部位の信号を規格化することによって、さらに安定して配管の肉厚変化をモニタすることが可能となる。
また、検出器からの信号に補正を行うために、検出器近傍に温度センサ49を設置することによって、測定した温度によって検出器からの信号を計数回路部で補正することが可能となり、長期に渡って高精度な測定が可能である。
ここで、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3として位置敏感検出器を用いる場合には、例えば、以下のような検出器が使用できる。第1の検出器1としては、例えば、縦長の部材を並べた検出器でX方向の位置を検知し、横長の部材を並べた検出器でY方向の位置を検知する機能を持ち、前記縦長の部材を並べた検出器と横長の部材を並べた検出器を重ねて配置することで、XY座標を特定する検出器を用いてもよい。または、図11A、B、C、D、Eに示したように、タイル状の個別の検出器を所望の箇所に並べた構成にしてもよい。
図13には、検出器として、位置敏感検出器を用いた例を示す。本検出器は、第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3のいずれの検出器としても用いることができる。検出器の2箇所の側面、例えば、図13に示すように、測定対象物4である配管を囲む形状で第2の位置敏感検出器54と第3の位置敏感検出器55を配置し、第2の位置敏感検出器54,第3位置敏感検出器55の両端に、ぞれぞれ、2箇所の信号取り出し口56、57を配置する。例えば、位置敏感検出器55にミュオンが入射すると、位置敏感検出器55内でミュオンが検出器と相互作用した場所で信号を発生し、検出器内で二次的に発生した光や電子の信号を信号取り出し口57から取り出す構成となっている。このとき、検出器55内で二次的に発生した光や電子の信号が2箇所の取り出し口57に到達するまでの時間差を測定することによって、ミュオンが検出器を通過した位置を特定する機能を持っている。
図14に第1の検出器1、第2の検出器2、第3の検出器3を通過したミュオン信号のうち、第3の位置敏感検出器55を通過したときの位置分解検出信号の一例を示す。初期信号58と配管減肉した場合の信号59が測定できるようになり、減肉箇所を推定できるようになった。位置分解能検出器55のカウント数は、予め設定した指定範囲60のカウント数の平均値61と指定範囲59のピーク値62をモニタし、平均値61とピーク値62が許容範囲内であることを監視装置制御部15で管理することができる。
1…第1の検出器、2…第2の検出器、3…第3の検出器、4…測定対象物、5…非測定対象物、6…直進方向に通過するミュオンの軌道、7…散乱されたミュオンの軌道、8…時間t、9…第1の検出器からの信号、10…第2の検出器からの信号、11…第3の検出器からの信号、12…指標値の変化、13…計数回路、14…計数回路、15…配管監視装置制御部、16…保存部、17…演算部、18…画面、19…CADデータ、20…検出器の位置データ、21…配管監視データ、22…通信手段、23…配管、24…レーザー測長装置、25…光、26…位置合わせ用マーク、27…配管肉厚モニタデータ、28…測定位置、29…部品番号、30…部品内位置、31…カウント数、32…配管肉厚、33…監視箇所表示画面、34…エルボ、35…弁、36…T管、37…指標値D、38…配管の肉厚の平均値の推移、39…肉厚の推定値、40…予想日時、41…上段の検出器、42…下段の検出器、43…金属板、44…測定対象箇所、45…参照信号用検出器、46…流れ、47…配管、48…配管内壁、49…センサー、50…信号検出部、51…一時保存部、52…左側の検出器、53…右側の検出器、54…第2の位置敏感検出器、55…第3の位置敏感検出器、56…信号取り出し口、57…信号取り出し口、58…初期信号、59…配管減肉した場合の信号、60…指定範囲、61…平均値、62…ピーク値、100…ミュオン粒子
t1…第1の検出器を通過した時間、t2…第2の検出器を通過した時間、t3…第3の検出器を通過した時間、Tgate…所定時間、ΔT0…測定時間、N12(t)…第1と第2の検出器を通過したミュオンのカウント数、N123(t)…第1と第2と第3の検出器を通過したミュオンのカウント数、N12-3(t) …第1と第2の検出器を通過し、第3の検出器を通過しなかったミュオンのカウント数、D(t)…測定対象物の厚さの指標値、D0…許容値、DT0…厚さの許容値、Tx…検出時間

Claims (14)

  1. 測定対象物と非測定対象物が混在し、複雑に入り組んだ構造物集合体で、前記非測定対象物によって周辺からの視野が遮られた位置に配設された前記測定対象物の内部欠陥構造を、天空から降り注ぐ自然放射線を用いて非破壊で測定する内部構造検査装置であって、
    前記非測定対象物への自然放射線入射側に配置する第1の検出器と、
    前記非測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ前記非測定対象物の配設により、自然放射線が直接入射されない位置に配設される前記測定対象物の自然放射線入射側に配置する第2の検出器と、
    前記測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ前記第2の検出器と対向する位置に配置する第3の検出器と、を備え、
    前記第1の検出器で検出した自然放射線と、前記非測定対象物を通過して前記第2の検出器で検出した自然放射線の信号情報とから、前記非測定対象物による自然放射線の変動成分を抽出し、除去する手段と、
    前記第1の検出器で検出した自然放射線と、前記第2の検出器で検出した自然放射線と、前記第3の検出器で検出した自然放射線との信号情報から、自然放射線の変動成分を抽出し、前記測定対象物の内部構造の変化を測定する手段とを有することを特徴とする内部構造検査装置。
  2. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、抽出する前記自然放射線は、天空から降り注ぐ自然放射線のうち、所定のエネルギー範囲の自然放射線であることを特徴とする内部構造検査装置。
  3. 請求項2に記載の内部構造検査装置において、前記所定のエネルギー範囲は、数百ミリメートルから数十ミリ程度の配管肉厚が数百マイクロメートルから数十ミリメートル程度減少したことが検知可能であるエネルギー量であることを特徴とする内部構造検査装置。
  4. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、前記所定のエネルギー自然放射線の変動成分とは、前記所定のエネルギー自然放射線のカウント数であることを特徴とする内部構造検査装置。
  5. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、前記第1の検出器は前記第2の検出器よりも受光面積が大きいことを特徴とする内部構造検査装置。
  6. 請求項5に記載の内部構造検査装置において、前記第1の検出器の受光面積は、少なくとも1つの前記非測定対象物へ直接自然放射線が入射しないような大きさであることを特徴とする内部構造検査装置。
  7. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、前記第1の検出器、前記第2の検出器、前記第3の検出器の通過時刻を同期させて、前記第1、第2、第3の検出器で信号を検出した相対時刻を測定する機能を有することを特徴とする内部構造検査装置。
  8. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、前記第1の構造物が複数存在する場合、1つの前記第一の検出器に対して、前記第2の検出器と前記第3の検出器を各前記第1の構造物に1対ずつ設置し、前記第1の検出器で検出した信号と複数組の前記第2の検出器と複数組の前記第3の検出器で検出した信号から、複数の測定対象物の内部構造の変動量を測定することを特徴とする内部構造検査装置。
  9. 請求項8に記載の内部構造検査装置において、前記第1の検出器は2段の検出器を有し、自然放射線が前記2段の第1の検出器を通過した位置情報から、前記第2の構造物に入射する自然放射線の入射角度を測定し、前記自然放射線が、複数設置された前記第2の検出器のうちのどの検出器に入射するかを特定する機能を有することを特徴とする内部構造検査装置。
  10. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、前記測定対象物の内部構造の変動量を測定する機能は、前記第1の検出器と前記第2の検出器と前記第3の検出器とからの信号数を計数して、前記測定対象物の内部構造の指標値を算出し設定することを特徴とする内部構造検査装置。
  11. 請求項1に記載の内部構造検査装置において、前記第2の検出器と前記第3の検出器の近傍であって、内部構造が変化しない領域に、さらに前記第2の検出器と前記第3の検出器の信号を校正するための検出器を備えることを特徴とする内部構造検査装置。
  12. 請求項7に記載の内部構造検査装置において、前記複数組の第2の検出器、複数組の前記第3の検出器に検出器の位置測定用センサー、あるいは位置測定用マークを取り付けたことを特徴とする内部構造検査装置。
  13. 測定対象物と非測定対象物が混在し、複雑に入り組んだ構造物集合体で、前記非測定対象物によって視野が遮られた位置に配設された前記測定対象物の内部構造を、天空から降り注ぐ自然放射線を用いて非破壊で測定する内部構造検査装置であって、
    前記非測定対象物への自然放射線入射側に位置する第1の検出器と、
    前記非測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ前記非測定対象物配設により、自然放射線が直接入射されない位置に配設される前記測定対象物の近傍で、かつ自然放射線入射側に位置する第2の検出器と、
    前記測定対象からの自然放射線出射側で、かつ前記第2の検出器と対向する位置に第3の検出器と、を備え、
    前記第1の検出器で検出した自然放射線と、前記非測定対象物を通過して前記第2の検出器で検出した自然放射線の信号情報とから、前記非測定対象物による前記所定の前記所定のエネルギー範囲の自然放射線の変動成分を抽出する手段と、
    前記第1の検出器で検出した自然放射線と、前記第2の検出器で検出した自然放射線と、前記第3の検出器で検出した自然放射線との信号情報から、前記所定のエネルギー範囲の自然放射線の変動成分を抽出し、前記測定対象物の内部構造の変化を測定する手段とを有し、
    複数の前記測定対象物が複数存在する場合、1つの前記第1の検出器に対して、前記第2の検出器と前記第3の検出器を各前記第1の構造物に1対ずつ設置し、前記第1の検出器で検出した信号と複数組の前記第2の検出器と複数組の前記第3の検出器で検出した信号から、複数の測定対象物の内部構造の変動量を測定し、
    前記第1の検出器、前記複数の第2の検出器、前記複数の第3の検出器の設置位置の情報と前記測定対象物を含む全体の構造物のCADデータとを照合して、前記第2の検出器と前記第3の検出器を設置した前記測定対象物を特定し、前記特定した測定対象物の内部構造変動として、測定した内部構造の指標値の時系列変化を監視し、画面表示する機能を有することを特徴とする内部構造監視システム。
  14. 測定対象物と非測定対象物が混在し、複雑に入り組んだ構造物集合体で、前記非測定対象物によって視野が遮られた位置に配設された前記測定対象物の内部構造を、天空から降り注ぐ自然放射線を用いて非破壊で測定する内部構造検査装置であって、
    前記非測定対象物への自然放射線入射側に位置する第1の検出器と、
    前記非測定対象物からの自然放射線出射側で、かつ前記非測定対象物配設により、自然放射線が直接入射されない位置に配設される前記測定対象物の近傍で、かつ自然放射線入射側に位置する第2の検出器と、
    前記測定対象からの自然放射線出射側で、かつ前記第2の検出器と対向する位置に第3の検出器と、を備え、
    前記第1の検出器で検出した自然放射線と、前記非測定対象物を通過して前記第2の検出器で検出した自然放射線の信号情報とから、前記非測定対象物による前記所定の前記所定のエネルギー範囲の自然放射線の変動成分を抽出する手段と、
    前記第1の検出器で検出した自然放射線と、前記第2の検出器で検出した自然放射線と、前記第3の検出器で検出した自然放射線との信号情報から、前記所定のエネルギー範囲の自然放射線の変動成分を抽出し、前記測定対象物の内部構造の変化を測定する手段とを有し、
    複数の前記測定対象物が複数存在する場合、1つの前記第1の検出器に対して、前記第2の検出器と前記第3の検出器を各前記第1の構造物に1対ずつ設置し、前記第1の検出器で検出した信号と複数組の前記第2の検出器と複数組の前記第3の検出器で検出した信号から、複数の測定対象物の内部構造の変動量を測定し、
    前記非測定対象物の内部構造として、配管の肉厚を検査し、前記配管の肉厚の指標値の時系列変化を記録し、表示する手段を有することを特徴とする内部構造監視システム。
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