JP2013213742A - 車両速度検出装置および列車保安装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の速度域を問わずに即座に正確な車両速度を求めることが可能な車両速度検出装置および列車保安装置を得る。
【解決手段】速度パルス信号2aに基づいて車両の速度が一定であることを検出して検出信号31aを出力する一定速度検出部31と、差分値演算部40と、回転角算出部37と、差分値36aおよび回転軸回転角θを速度パルス信号2a毎に対応付けて記録する記録部35と、回転軸回転角θが算出された後、かつ、速度パルス信号2aが入力されたとき、車両瞬時値を補正する補正部41とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両速度検出装置および列車保安装置に関するものである。
従来の車両速度検出装置は、速度発電機からの速度信号をパルス信号に変換して車両速度を検出するように構成されている。この速度発電機が車軸取付型の速度発電機である場合、速度発電機は、円板状を成し板中心に回転軸が設けられ車軸の回転をロータの回転軸へ伝達する伝達部と、回転軸に周設され外周部に複数の歯が形成されたロータと、ロータを内包するハウジングと、ハウジング内に形成されロータの回転方向に配置された複数の磁極片とを有して構成されている。そして、速度発電機の伝達部には、車軸の端面に設けられたフォークピンと係合する係合部が形成されている。このように構成された速度発電機では、車軸の回転に伴って伝達部が回動したとき、ロータに形成された歯が磁極片を通過する際、周期的に変化する電圧信号(速度信号)が磁極片に巻回されたコイルより出力される。
ただし、車軸を支持する筐体に速度発電機を取り付けた際の取り付け誤差がある場合、この誤差によって、車軸軸線の延長線上に回転軸軸線が配置されず、回転軸軸線が車軸軸線から偏心することとなる。その場合、車軸が1回転する間に出力されるパルス信号の疎密に起因する変動が実際の車両速度に重畳した形となる。速度発電機からの速度信号を利用する機器では、速度信号の読み込み周期と車軸の回転周期の値とによっては、パルス信号の疎密が原因となり、正確な車両速度を計測することができないという問題が生じる。
このような問題を解決するため、下記特許文献1に代表される従来技術では、例えば速度信号のサンプリング周期毎に、前回サンプリングとの差分値を車軸回転位相と関連付けて記憶し、次周期の同位相サンプリング値に対してこの差分値を加算することで、パルス信号の疎密に起因する変動を選択的に除去するように構成されている。
特許第3001372号公報
しかしながら、上記特許文献1に代表される従来技術では、以下のような課題があった。車軸取付型の速度発電機が例えば列車保安装置に用いられる場合、列車保安装置では、列車速度が低速か否かに関わりなく、速度照査パターンから導かれる目標停止位置を超過させることなく列車を停止させる必要があるが、列車が例えば時速3km以下などの低速走行をしている場合、このときの車輪の回転周期は数秒程度になる。従来技術では複数の車輪速度を利用しなければ正確な車両速度を計測することができないため、この従来技術が適用されている列車保安装置を搭載した列車が低速で走行している場合、複数の車輪速度が得られるまで正確な車両速度を計測することができず、速度照査パターンと計測された車両速度との速度照査に誤差が生じて、目標停止位置の近傍に列車を停止させることができない場合があるという課題があった。このように従来技術は、車両の速度域を問わずに即座に正確な車両速度を求めるというニーズに対応することができないという課題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、車両の速度域を問わずに即座に正確な車両速度を求めることが可能な車両速度検出装置および列車保安装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、車両の車軸に設けられた速度発電機からの前記車軸の回転に応じたパルス信号に基づいて前記車両の速度を検出する車両速度検出要素を有し、地上子信号に基づいて生成されたブレーキパターンに前記車両速度を照査して前記車両の速度を制御する列車保安装置であって、前記車両速度検出要素は、前記パルス信号に基づいて前記車両の速度が一定であることを検出して検出信号を出力する一定速度検出部と、前記検出信号が出力された時から前記速度発電機の回転軸が1回転するまでの時間における複数の前記パルス信号の瞬時値を求める信号瞬時値算出部と、前記検出信号が出力された時から前記速度発電機の回転軸が1回転するまでの時間における平均速度と前記瞬時値との差分値を前記パルス信号毎に演算する差分値演算部と、前記回転軸が1回転する間における複数の前記パルス信号および前記差分値に対応した回転軸回転角を前記パルス信号毎に算出する回転角算出部と、前記回転角算出部で算出された回転軸回転角を前記パルス信号および前記差分値と対応付けて記録する記録部と、前記回転軸が1回転する間における回転軸回転角が算出された後、かつ、前記パルス信号が入力されたとき、前記記録部に記録された回転軸回転角および差分値に基づいて、車両の車両瞬時速度を前記パルス信号毎に求め、前記差分値を相殺するように前記車両瞬時速度を補正して出力する補正部と、を備えたことを特徴とする。
この発明によれば、列車が一定速度で走行していることを検出した後の回転軸が1回転する時間内において、正確な車両速度を検出するために必要な情報を算出するようにしたので、車両の速度域を問わずに即座に正確な車両速度を求めることができる、という効果を奏する。
図1は、列車の床下に設けられる台車を模式的に示す図である。 図2は、図1に示される車軸と車軸端面に設けられる速度発電機との関係を説明するための図である。 図3は、車軸端面と伝達部との関係を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態にかかる列車保安装置の構成図である。 図5は、車両速度検出部の構成図である。 図6は、車両速度検出部の動作を説明するための第1の図である。 図7は、車両速度検出部の動作を説明するための第2の図である。 図8は、車両速度検出部の動作を説明するための第3の図である。 図9は、車両速度検出部の動作を説明するためのフローチャートである。
以下に、本発明にかかる車両速度検出装置および列車保安装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態.
図1は、列車の床下に設けられる台車50を模式的に示す図であり、図2は、図1に示される車軸54と車軸端面54cに設けられる速度発電機1との関係を説明するための図であり、図3は、車軸端面54cと伝達部1eとの関係を示す図である。
図1には、台車50の台車枠51と、台車枠51に取り付けられた梁52に軸受け(図示せず)を介して回転可能に支持される車軸54と、車軸54に取り付けられた車輪53と、車軸端面54cに取り付けられた速度発電機1とが示されている。図2において、車軸端面54cには、車軸軸線54aよりも車軸外周側に設けられ伝達部1eの係合部1fと係合するフォークピン54bが設けられている。
速度発電機1は、回転軸1dに周設され外周部に複数の歯(図示せず)が形成されたロータ1cと、ロータ1cを内包するハウジング1bとを有して構成されている。ハウジング1bの内部には、ロータ1cの回転方向へ所定ピッチで配置された複数の磁極片(図示せず)が形成されている。
伝達部1eは、円形板状を成し、その中心が回転軸軸線1aに設けられるように回転軸1dの端部に固定され、フォークピン54bと係合可能に外周縁1hに形成され中心に向けて突となる凹状の係合部1fが形成されている。伝達部1eは、図2に示されるように、速度発電機1と車軸端面54cとの間に配置される。
速度発電機1は、伝達部1eの係合部1fがフォークピン54bと係合し、かつ、車軸軸線54aの延長線上に回転軸1dが配置されるように取り付けられるが、台車枠51に取り付けられる際の取り付け誤差によって、回転軸軸線1aが車軸軸線54aの延長線上から偏心する場合がある。図3には、回転軸軸線1aが車軸軸線54aから偏心した状態が示されている。回転軸1dからフォークピン中心54b−1までの距離はr1、車軸軸線54aからフォークピン中心54b−1までの距離はr2、r1とr2との離隔距離(誤差)はδである。フォークピン中心54b−1と車軸軸線54aとを通る線70の法線を線60と見立てて、この線上、かつ、車軸軸線54aと異なる位置に回転軸軸線1aが存在する場合、線60からの回転軸回転角θは、線60からの車軸回転角φと異なる値となる。
図4は、本発明の実施の形態にかかる列車保安装置100の構成図である。列車保安装置100は、主たる構成として、車両速度検出要素110と、地上子信号復調部4、速度パターン生成部5、速度照査部6を有して構成されている。車両速度検出要素110は、速度信号変換部2および車両速度検出部3を有して構成されている。
速度信号変換部2は、速度発電機1から速度信号1gを列車保安装置100が認識可能な信号に変換するため、速度信号1gをパルス状の電圧信号に変換して速度パルス信号2aとして出力する。
車両速度検出部3は、速度信号変換部2からの速度パルス信号2aに含まれる誤差を除去し、補正された車両速度Vを出力する。車両速度検出部3の詳細は後述する。
地上子信号復調部4では、図示しない車上子を介して送信された地上子信号の復調が行われる。地上子信号としては、列車保安装置100がトランスポンダ式のATS(Automatic Train Stop)装置である場合にはトランスポンダ電文であり、列車保安装置100が発振周波数変周式ATS装置である場合には変周信号である。速度パターン生成部5では、地上子信号復調部4からの信号に基づいて速度照査パターンが生成され、生成された速度照査パターンは速度照査部6へ出力される。速度照査部6は、車両速度検出部3からの車両速度Vを速度パターン生成部5からの速度照査パターンに照査し、車両速度が速度照査パターンを超過した場合にはブレーキ指令を出力する。
図5は、車両速度検出部3の構成図であり、図6は、車両速度検出部3の動作を説明するための第1の図であり、図7は、車両速度検出部3の動作を説明するための第2の図であり、図8は、車両速度検出部3の動作を説明するための第3の図であり、図9は、車両速度検出部3の動作を説明するためのフローチャートである。
図5において、車両速度検出部3は、主たる構成として、一定速度検出部31、差分値演算部40、信号瞬時値算出部33、記録部35、回転角算出部37、および補正部41を有して構成されている。また、差分値演算部40は、回転時間算出部32、平均速度算出部34、比較部36を有して構成され、補正部41は、瞬時速度算出部38および瞬時速度補正部39を有して構成されている。
一定速度検出部31は、速度発電機1の回転軸1dが1回転する間における速度パルス信号2aを計数することによって速度発電機1の回転周期を少なくとも2回計測し、計測された各回転周期の平均速度をそれぞれ求め、求められた各平均速度がほぼ同一であるとき、車両速度がほぼ一定であることを検出して検出信号31aを出力する。
図6を用いて具体的に説明する。例えばロータ1cに設けられた歯の数が72である場合、回転軸1dが1回転する間に速度パルス信号2aは72回変化する。一定速度検出部31は、回転軸1dが1回転する間に出力される速度パルス信号2a−1〜2a−72(以下「速度パルス信号2a−n」)を計数することによって速度発電機1の回転周期T1を求めると共に、回転周期T1における平均速度Vaを求める。さらに、一定速度検出部31は、回転周期T1の後(例えば回転周期T1の次の周期)に出力される速度パルス信号2a−nを計数することによって速度発電機1の回転周期T2を求め、この回転周期T2における平均速度Vbを求める。そして、一定速度検出部31は、平均速度Vaと平均速度Vbとを比較し、これらの速度がほぼ同一であるとき、車両速度がほぼ一定であること、すなわち車両速度の変動がないことを検出し、検出信号31aを出力する。
なお、図6では、一例として、連続する2つの回転周期における平均速度Va、Vbを比較する場合の構成例を説明しているが、これに限定されるものではなく、速度発電機1の回転周期を3回以上計測し、それらの回転周期における平均速度が一致したときに検出信号31aを出力するように構成してもよい。
回転時間算出部32は、検出信号31aが入力された時点からの速度パルス信号2a−nを計数することによって、検出信号31aが入力された時から回転軸1dが1回転するまでの時間T3(図6、図7参照)を算出する。検出信号31aが入力された時点で時間T3を算出することによって、速度パルス信号2a−nの疎密に起因する車両速度V1の変動を補正するための演算の即時性を高めることが可能である。
信号瞬時値算出部33は、検出信号31aが入力された時点からの速度パルス信号2a−nのそれぞれの信号瞬時値(以下「瞬時値」)V3を算出する。
平均速度算出部34は、回転時間算出部32からの時間T3における平均速度V2を算出する。図7において太線で示される部分が時間T3における平均速度V2である。
記録部35には、信号瞬時値算出部33からの瞬時値V3が速度パルス信号2a−nと対応付けて記録される。例えば、周期t1における速度パルス信号2a1および瞬時値V3が対応付けて記録され、周期t2における速度パルス信号2a2および瞬時値V3が対応付けて記録される。図7において、例えば周期t1における速度パルス信号2a1の瞬時値V3は平均速度V2より低い値であり、周期t36における速度パルス信号2a36の瞬時値V3は平均速度V2より高い値である。
ここで、誤差δに起因する速度パルス信号疎密の周期性に関して説明する。下記(1)式は、回転軸1dの回転角速度と車軸54の回転角速度との関係で表している。
Figure 2013213742
(1)式より、速度パルス信号2a−nによる車両速度V1と実際の車両速度Vとの関係は(2)式で表すことができる。
Figure 2013213742
(2)式より、誤差δに起因する速度パルス信号疎密は、回転軸回転角θに対して2πの周期性があることがわかる。比較部36では、回転軸1dが1回転するまでの間における速度パルス信号2a−nの平均速度V2と瞬時値V3との差分値36aが求められ、差分値36aには回転軸回転角θに対して2πの周期性があるといえる。
具体的に説明すると、図7において、例えば速度パルス信号2a1の瞬時値V3は平均速度V2より低い値であり、速度パルス信号2a36の瞬時値V3は平均速度V2より高い値であり、速度パルス信号2a−72の瞬時値V3は速度パルス信号2a1の瞬時値V3と同等の値である。すなわち、速度パルス信号2a−1〜2a−36の疎密変化では瞬時値V3が小から大に変化し、速度パルス信号2a−37〜2a−72における疎密変化では瞬時値V3が大から小に変化する。このように、回転軸1dが1回転する間(時間T3)における速度パルス信号2a−nの疎密変化傾向は、比較部36で求められた差分値36a(誤差δ1〜誤差δ72:以下「誤差δn」)に対応している。
そこで、回転角算出部37は、予め設定された距離r1と比較部36からの差分値36aとに基づいて、回転軸1dが1回転する間における速度パルス信号2a−nおよび差分値36a(誤差δn)に対応した回転軸回転角θ1〜θ72(以下「回転軸回転角θn」)を算出する。具体的に説明すると、回転角算出部37は、速度パルス信号2a−nの車両速度V1(瞬時値)を算出し、この車両速度V1と平均速度V2の比較から求まる誤差δ1〜誤差δ72の変化傾向から、速度パルス信号2a−nおよび差分値36aに対応した回転軸回転角θnを求める。
算出された回転軸回転角θnは、瞬時速度算出部38および記録部35に出力され、記録部35には、図8に示されるように、回転軸回転角θnが速度パルス信号2a−nと対応付けて記録される。
回転角算出部37で回転軸回転角θnが算出された後(例えば時間T3が経過した直後)、かつ、速度発電機1からの速度パルス信号2aが入力されたとき(すなわち車両が任意の速度で走行しているとき)、記録部35からは、速度パルス信号2a−nに対応した回転軸回転角θnおよび誤差δnが出力される。
瞬時速度算出部38では、速度パルス信号2a−n毎の車両瞬時速度が算出される。瞬時速度補正部39では、瞬時速度算出部38で算出された車両瞬時速度と、記録部35から読み出された回転軸回転角θnおよび誤差δnと、予め設定された距離r1とを(2)式に適用し、速度パルス信号2a−nの疎密に起因する車両速度V1の変動(すなわち誤差δn)を相殺するように車両瞬時速度を補正し、補正された車両瞬時速度を車両速度Vとして出力する。なお、瞬時速度算出部38で求められた車両瞬時速度は(2)式に示される「V1」に相当する。
瞬時速度算出部38で車両瞬時速度が算出されるタイミングは、時間T3が経過した直後に限定されるものではなく、瞬時速度算出部38は、例えば時間T3が経過した後の任意のタイミングで車両瞬時速度を算出してもよい。
図9を用いて動作を説明する。一定速度検出部31において車両速度が一定であることが検出された場合(ステップS1,Yes)、検出信号31aが入力された時点から回転軸1dが1回転するまでの時間T3が算出され(ステップS2)、この時間T3における平均速度V2が算出される(ステップS3)。
一方、ステップS1において車両速度が一定であることが検出された場合(ステップS1,Yes)、検出信号31aが入力された時点以降に入力される速度パルス信号2a−nの瞬時値V3が算出され(ステップS4)、各瞬時値V3が速度パルス信号2a−nと対応付けて記録される(ステップS5)。
次に、ステップS3で算出された平均速度V2とステップS5で記録された瞬時値V3が比較され、速度パルス信号2a−nに対応する差分値36(誤差δn)が求められ、速度パルス信号2a−nおよび誤差δnに対応した回転軸回転角θnが算出される(ステップS6)。回転軸回転角θnが算出された後、かつ、車両が任意の速度で走行している場合(ステップS7,Yes)、補正された車両速度Vが算出される(ステップS8)。
なお、本実施の形態では、車軸54の回転角度に応じた交流信号を速度信号1gとして発生する速度発電機1を車両速度検出要素110に接続した例を説明しているが、速度発電機1がパルス式速度発電機の場合、車両速度検出要素110は、パルス式速度発電機からのパルス信号に基づいて車両速度Vを検出するように構成してもよい。
なお、車両速度検出要素110では、列車保安装置100が起動する毎に車両速度検出部3における処理が実行され、記録部35に回転軸回転角θなどの補正情報が新たに記録される。従って、保守などによって速度発電機1が台車枠51から取り外された後に再び取り付けられた場合でも、その際のパラメータ調整(誤差δを車両速度検出要素110に設定する作業など)を行うことなく自動的に車両速度Vを検出することが可能である。
以上に説明したように、本実施の形態にかかる列車保安装置100は、車両の車軸54に設けられた速度発電機1からの車軸54の回転に応じたパルス信号(速度パルス信号2a)に基づいて車両の速度を検出する車両速度検出要素(車両速度検出装置)110を有し、地上子信号に基づいて生成されたブレーキパターンに車両速度Vを照査して車両の速度を制御する列車保安装置100であって、車両速度検出要素110は、速度パルス信号2aに基づいて車両の速度が一定であることを検出して検出信号31aを出力する一定速度検出部31と、検出信号31aが出力された時から回転軸1dが1回転するまでの時間T3における複数の速度パルス信号2aの瞬時値V3を求める信号瞬時値算出部33と、速度パルス信号2aに基づいて検出信号31aが出力された時から速度発電機1の回転軸1dが1回転するまでの時間T3における平均速度V2と瞬時値V3との差分値36aを速度パルス信号2a毎に演算する差分値演算部40と、回転軸1dが1回転する間における複数の速度パルス信号2aおよび複数の差分値36aに対応した複数の回転軸回転角θを算出する回転角算出部37と、回転角算出部37で算出された回転軸回転角θを速度パルス信号2aおよび差分値36aと対応付けて記録する記録部35と、回転軸1dが1回転する間における回転軸回転角θが算出された後、かつ、速度パルス信号2aが入力されたとき、記録部35に記録された回転軸回転角θnおよび差分値36a(誤差δn)に基づいて、車両瞬時速度を速度パルス信号2a毎に求め、差分値36a(誤差δn)を相殺するように車両瞬時速度を補正して出力する補正部41と、を備えるようにしたので、列車が低速走行をしている場合でも、列車が一定速度で走行していることを検出した後の時間T3内において、正確な車両速度Vを検出するために必要な情報(差分値36a、回転軸回転角θなど)を得ることができ、この時間T3が経過した後に即座に正確な車両速度Vを検出することが可能である。
従来技術では、回転軸1dが複数回転したときでなければ、正確な車両速度Vを検出するために必要な情報を得ることができないため、列車が低速で走行している場合、即座に正確な車両速度Vを検出することが困難である。本実施の形態にかかる列車保安装置100は、列車の走行速度の高低に関わりなく、回転軸1dが1回転する時間T3の直後から正確な車両速度Vを求めることができ、この車両速度Vと速度照査パターンとの速度照査を行うことが可能である。その結果、車両の速度域を問わずに精度よく車両速度Vを求めるというニーズに対応することができ、例えば、目標停止位置を超過させることなく、かつ、目標停止位置近傍に列車を停止させることが可能である。また、本実施の形態にかかる列車保安装置100は、車輪53の空転や滑走の影響を受けることがなく、また、台車50に速度発電機1を取り付けた際のパラメータ調整を行うことなく自動的に車両速度Vを検出することが可能である。
また、本実施の形態にかかる列車保安装置100の一定速度検出部31は、速度パルス信号2aに基づいて速度発電機1が1回転する毎に平均速度を演算し、速度発電機1の所定周期(T1)における平均速度Vaとこの所定周期の直後の周期(T2)における平均速度Vbとが同一であるとき検出信号31aを出力するようにしたので、速度発電機1が2回転した時点で車両の速度が一定であるか否かを判別することができ、差分値演算部40における演算を即座に開始させることが可能である。その結果、正確な車両速度Vを短時間に求めることが可能となる。
また、本実施の形態にかかる列車保安装置100の補正部41は、回転軸1dが1回転する間における回転軸回転角θnが算出された直後、かつ、速度パルス信号2aが入力されたとき、車両瞬時速度を補正して出力するようにしたので、記録部35に回転軸回転角θnなどが記録された直後の速度発電機1の所定周期(周期T4)において正確な車両速度Vを求めることが可能となる。
なお、本実施の形態では、車両速度検出要素110を列車保安装置100に適用した例を説明したが、車両速度検出要素110は、車両速度検出装置として、車軸取付型の速度発電機1を用いて回転軸の回転速度を計測するあらゆる装置およびシステムに適用可能であり、その場合、それらのシステム等のH/W構成を変更することなく、上述した効果を得ることが可能である。
なお、本発明の実施の形態にかかる車両速度検出装置および列車保安装置は、本発明の内容の一例を示すものであり、更なる別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、一部を省略するなど、変更して構成することも可能であることは無論である。
以上のように、本発明は、車両速度検出装置および列車保安装置に適用可能であり、特に、車両の速度域を問わずに即座に正確な車両速度を求めることができる発明として有用である。
1 速度発電機
1a 回転軸軸線
1b ハウジング
1c ロータ
1d 回転軸
1e 伝達部
1f 係合部
1g 速度信号
1h 外周縁
2 速度信号変換部
2a 速度パルス信号(パルス信号)
3 車両速度検出部
4 地上子信号復調部
5 速度パターン生成部
6 速度照査部
31 一定速度検出部
32 回転時間算出部
33 信号瞬時値算出部
34 平均速度算出部
35 記録部
36 比較部
37 回転角算出部
38 瞬時速度算出部
39 瞬時速度補正部
40 差分値演算部
41 補正部
50 台車
51 台車枠
52 梁
53 車輪
54 車軸
54a 車軸軸線
54b フォークピン
54b−1 フォークピン中心
54c 車軸端面
60、70 線
100 列車保安装置
110 車両速度検出要素(車両速度検出装置)

Claims (6)

  1. 車両の車軸に設けられた速度発電機からの前記車軸の回転に応じたパルス信号に基づいて前記車両の速度を検出する車両速度検出要素を有し、地上子信号に基づいて生成されたブレーキパターンに前記車両速度を照査して前記車両の速度を制御する列車保安装置であって、
    前記車両速度検出要素は、
    前記パルス信号に基づいて前記車両の速度が一定であることを検出して検出信号を出力する一定速度検出部と、
    前記検出信号が出力された時から前記速度発電機の回転軸が1回転するまでの時間における複数の前記パルス信号の瞬時値を求める信号瞬時値算出部と、
    前記検出信号が出力された時から前記速度発電機の回転軸が1回転するまでの時間における平均速度と前記瞬時値との差分値を前記パルス信号毎に演算する差分値演算部と、
    前記回転軸が1回転する間における複数の前記パルス信号および前記差分値に対応した回転軸回転角を前記パルス信号毎に算出する回転角算出部と、
    前記回転角算出部で算出された回転軸回転角を前記パルス信号および前記差分値と対応付けて記録する記録部と、
    前記回転軸が1回転する間における回転軸回転角が算出された後、かつ、前記パルス信号が入力されたとき、前記記録部に記録された回転軸回転角および差分値に基づいて、車両の車両瞬時速度を前記パルス信号毎に求め、前記差分値を相殺するように前記車両瞬時速度を補正して出力する補正部と、
    を備えたことを特徴とする列車保安装置。
  2. 前記一定速度検出部は、前記パルス信号に基づいて前記速度発電機が1回転する毎に平均速度を演算し、前記速度発電機の所定周期における平均速度とこの所定周期の直後の周期における平均速度とが同一であるとき前記検出信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の列車保安装置。
  3. 前記補正部は、前記回転軸が1回転する間における回転軸回転角が算出された直後、かつ、前記パルス信号が入力されたとき、前記車両瞬時速度を補正して出力することを特徴とする請求項1または2に記載の列車保安装置。
  4. 車両の車軸に設けられた速度発電機からの前記車軸の回転に応じたパルス信号に基づいて前記車両の速度を検出する車両速度検出装置であって、
    前記パルス信号に基づいて前記車両の速度が一定であることを検出して検出信号を出力する一定速度検出部と、
    前記検出信号が出力された時から前記速度発電機の回転軸が1回転するまでの時間における複数の前記パルス信号の瞬時値を求める信号瞬時値算出部と、
    前記検出信号が出力された時から前記速度発電機の回転軸が1回転するまでの時間における平均速度と前記瞬時値との差分値を前記パルス信号毎に演算する差分値演算部と、
    前記回転軸が1回転する間における複数の前記パルス信号および前記差分値に対応した回転軸回転角を前記パルス信号毎に算出する回転角算出部と、
    前記回転角算出部で算出された回転軸回転角を前記パルス信号および前記差分値と対応付けて記録する記録部と、
    前記回転軸が1回転する間における回転軸回転角が算出された後、かつ、前記パルス信号が入力されたとき、前記記録部に記録された回転軸回転角および差分値に基づいて、車両の車両瞬時速度を前記パルス信号毎に求め、前記差分値を相殺するように前記車両瞬時速度を補正して出力する補正部と、
    を備えたことを特徴とする車両速度検出装置。
  5. 前記一定速度検出部は、前記パルス信号に基づいて前記速度発電機が1回転する毎に平均速度を演算し、前記速度発電機の所定周期における平均速度とこの所定周期の直後の周期における平均速度とが同一であるとき前記検出信号を出力することを特徴とする請求項4に記載の車両速度検出装置。
  6. 前記補正部は、前記回転軸が1回転する間における回転軸回転角が算出された直後、かつ、前記パルス信号が入力されたとき、前記車両瞬時速度を補正して出力することを特徴とする請求項4または5に記載の車両速度検出装置。







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