JP2013212967A - ハニカム構造体、それを利用したガスセンサ、及びそれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体の拡散性に優れたハニカム構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】このハニカム構造は、セル状の1次空孔部1が集積されて互いに連通し、該1次空孔部1の周囲に骨格部2が形成されてなる逆オパール型のハニカム構造体において、骨格部2に、1次空孔部1よりも孔径の小さい2次空孔部3が形成されている。このハニカム構造体は、基板上に、ほぼ球状の1次粒子を集積させ、該1次粒子の間隙に、1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填し、骨格形成材料を1次粒子21及び2次粒子の周囲で固結させて残すと共に、1次粒子及び2次粒子を消去して製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、逆オパール型のハニカム構造体、それを利用したガスセンサ、及びそれらの製造方法に関する。
近年、数ミクロンメーターから数ナノメーター程度の径を有する微粒子を集積して機能デバイスを作製することを目的とした、微粒子アセンブル法についての研究が盛んに行われている。
その1つに、逆オパール型のハニカム構造体がある。逆オパール型のハニカム構造体は、基板上に微粒子を集積させ、微粒子の間隙に骨格形成材料を充填した後、微粒子を鋳型プロセスで除去して製造される。
下記非特許文献1には、逆オパール型のハニカム構造体を、半導体式ガスセンサとして用いることが記載されている。
微粒子の集積方法として、生産性の優位性や簡易に製作できる点から自己組織化現象が広く利用されている。微粒子の自己組織化現象とは、微粒子を溶媒に懸濁させた懸濁液を基板に載置して、その溶媒を蒸発させていくと、溶媒の表面張力によって、微粒子が順次集合していく現象である。乾燥後に微粒子の集積構造が得られるが、見方を変えると微粒子が緊密に接触した微粒子膜しか得られないと言える。
ハニカム構造体をセンサとして用いる場合、センサ感度を向上させるには、検出対象物質との反応場を増やすことが必要である。その方法の一つに、より粒子径の小さい微粒子を用いて、逆オパール型のハニカム構造体を製造することが考えられるが、自己組織化現象を利用して微粒子を集積すると、微粒子の粒子径を微細にするに伴い微粒子どうしが緊密に接触しあって集積する傾向にある。このため、流体の拡散パスが減少して流体の拡散性が損なわれ易かった。
よって、本発明の目的は、流体の拡散性に優れたハニカム構造体、センサ感度に優れたガスセンサ及びこれらの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するにあたり、本発明のハニカム構造体は、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成されてなる逆オパール型のハニカム構造体において、前記骨格部に、前記1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成されていることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体によれば、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成されてなる逆オパール型のハニカム構造体の骨格部に、1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成されているので、表面積が大きく、更には骨格部にも流体の拡散パスが形成されているため、流体の拡散性に優れる。このため、流体を拡散させて使用するデバイスに好ましく用いることができる。例えば、電極層を形成した基板上に、骨格部が酸化錫などで構成された本発明のハニカム構造体を形成し、電極間に流れる電流に係る抵抗値を測定することで、ガスセンサに利用することが出来る。また、骨格部にも空孔部が形成されているので、対象化学物質の吸着量の増大等が見込まれ、例えば高濃度ガス雰囲気中での高感度センサ等に利用できる。また、流路のコンダクタンス調整や、流体を流通させた場合の屈折率変化を増大させることができ、マイクロチップ等への応用も期待できる。
本発明のハニカム構造体は、前記2次空孔部の平均孔径が、前記1次空孔部の平均孔径の15%以下であることが好ましい。この態様において、前記1次空孔部の平均孔径が10nm〜1mmであり、前記2次空孔部の平均孔径が1nm〜100μmであることが好ましい。2次空孔部が1次空孔部の平均孔径の15%以下であれば、骨格部に2次空孔部を容易に形成できる。更には、ハニカム構造体の表面積をより大きくできる。
本発明のハニカム構造体の前記骨格部は、前記2次空孔部の周囲に、該2次空孔部よりも孔径の小さい空孔部が形成されていることが好ましい。この態様によれば、流体の拡散性により優れる。
本発明のハニカム構造体の前記骨格部は、粒状物が接合された相、又は連続した相で構成されていることが好ましい。
また、本発明のガスセンサは、基板上に、複数の電極層が形成され、該電極層に接するように、上記ハニカム構造体が形成され、該ハニカム構造体の前記骨格部が、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、酸化タングステン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化鉄及び酸化銅から選ばれる金属酸化物で構成されていることを特徴とする。
本発明のガスセンサによれば、ガス中の成分が骨格部を構成する金属酸化物と反応して電極層間の抵抗値が変化することを利用し、抵抗値の変化を測定することによってガス中の反応性成分の有無や量を検出することができる。そして、ハニカム構造体がガスの拡散流通性に優れた構造をなすので、センサ感度が良好であり、微量成分を精度よく検出することができる。
また、本発明のハニカム構造体の製造方法は、基板上に、ほぼ球状の1次粒子を集積させ、該1次粒子の間隙に、前記1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填し、前記骨格形成材料を前記1次粒子及び前記2次粒子の周囲で固結させて残すと共に、前記1次粒子及び前記2次粒子を消去することにより、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成され、前記骨格部に、前記1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成された逆オパール型のハニカム構造体を得ることを特徴とする。
本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、基板上にほぼ球状の1次粒子を集積させ、該1次粒子の間隙に、1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填し、骨格形成材料を1次粒子及び2次粒子の周囲で固結させて残すと共に、1次粒子及び2次粒子を消去することにより、1次粒子が存在していた部分が空洞となって、セル状の1次空孔部が集積した状態で互いに連通して形成され、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成される。また、骨格部には、2次粒子が存在していた部分が空洞となって、1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成される。これにより、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成され、骨格部に、1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成された逆オパール型のハニカム構造体を得ることができる。また、1次粒子の間隙に充填する、2次粒子及び骨格形成材料の体積比率を調整することで、骨格部に形成される2次空孔部の割合を容易に調整できる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記1次粒子の集積と、前記1次粒子の間隙への、前記2次粒子及び前記骨格形成材料の充填とを同時又は順次行うことが好ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記1次粒子の集積及び/又は前記2次粒子並びに前記骨格形成材料の充填を、前記基板の一端を、前記1次粒子及び/又は前記2次粒子並びに前記骨格形成材料を含有する懸濁液に浸漬させ、表面張力によって基板上を上昇してくる前記懸濁液を順次乾燥させることにより行うことが好ましい。この態様によれば、1次粒子を、規則的かつ連続的に配列して基板上に集積でき、2次粒子並びに骨格形成材料を、1次粒子の間隙に効率よく充填できるので、生産性に優れる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記懸濁液として、前記1次粒子、前記2次粒子及び前記骨格形成材料を含有するものを用い、前記1次粒子の集積と、前記1次粒子の間隙への、前記2次粒子及び前記骨格形成材料の充填とを同時に行うことが好ましい。また、前記2次粒子の添加量は、その合計容積が、前記1次粒子を集積させたときに形成される隙間の容積の0%を超え80%以下となるようにし、前記骨格形成材料の添加量は、その固結状態での合計容積が、前記隙間に充填される、前記2次粒子を含む他の材料を除いた容積となるようにすることが好ましい。この態様によれば、1次粒子の集積と、1次粒子の間隙への、2次粒子及び骨格形成材料の充填とを同時に行うので、生産性に優れる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記懸濁液の溶媒が、水又は有機溶媒であることが好ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記2次粒子の平均粒径が、前記1次粒子の平均粒径の15%以下であることが好ましい。この態様において、前記1次粒子の平均粒径が10nm〜1mmであり、前記2次粒子の平均粒径が1nm〜100μmであることが好ましい。この態様によれば、2次粒子を、1次粒子の間隙に効率よく充填でき、骨格部に2次空孔部を効率よく形成できる。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記1次粒子の間隙に、前記2次粒子及び前記骨格形成材料の他に、前記2次粒子よりも更に粒径の小さい粒子を充填させて、前記1次粒子及び前記2次粒子の消去の際に、前記2次粒子よりも小さい粒子も消去させて、前記骨格部の前記2次空孔部の周囲に、該2次空孔部よりも孔径の小さい空孔部を形成することが好ましい。この態様によれば、表面積がより大きく、かつ、流体の拡散性により優れるハニカム構造体を製造できる
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記1次粒子、前記2次粒子、及び、存在する場合には前記2次粒子よりも小さい粒子を、加熱分解、プラズマ処理による分解、又は溶媒による溶出によって、消去することが好ましい。
本発明のハニカム構造体の製造方法は、前記基板上に、前記1次粒子を集積させ、該1次粒子の間隙に、前記1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填した後、焼成して前記骨格形成材料を固結させると共に、前記1次粒子及び前記2次粒子を加熱分解して消去することが好ましい。この態様によれば、骨格形成材料の固結と、1次粒子及び2次粒子の消去をほぼ同時に行うことができるので、生産性に優れる。
また、本発明のガスセンサの製造方法は、基板上に、複数の電極層を形成した後、該電極層に接するように、上記したいずれかに記載された方法によって、かつ、骨格形成材料として、錫、亜鉛、チタン、クロム、タングステン、コバルト、ニッケル、マグネシウム、鉄及び銅から選ばれる金属の金属酸化物、金属アルコキシド及び金属コロイド溶液から選ばれる一種を用いてハニカム構造体を形成することを特徴とする。
本発明のガスセンサの製造方法によれば、複数の電極層に接して、前記ハニカム構造体を形成でき、該ハニカム構造体の骨格部は、特定の金属酸化物からなるので、ハニカム構造体内に拡散流通されるガス中の成分が骨格部を構成する金属酸化物と反応して電極層間の抵抗値が変化することを利用してガス中の反応性成分の有無や量を検出できるようにしたガスセンサを製造することができる。また、該ガスセンサは、ハニカム構造体がガスの拡散流通性に優れた構造をなすので、センサ感度が良好であり、微量成分を精度よく検出することができる。
本発明のハニカム構造体によれば、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成されてなる逆オパール型のハニカム構造体の骨格部に、1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成されているので、表面積が大きく、更には骨格部にも流体の拡散パスが形成されているため、流体の拡散性に優れる。
また、本発明のガスセンサによれば、基板上に、複数の電極層が形成され、該電極層に接するように、骨格部が酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、酸化タングステン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化鉄及び酸化銅から選ばれる金属酸化物で構成された本発明のハニカム構造体が形成されているので、センサ感度に優れ、より微量成分の検出が可能である。
また、本発明のハニカム構造体の製造方法によれば、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成されてなる逆オパール型のハニカム構造体の骨格部に、1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成された、表面積が大きく、流体の拡散性に優れたハニカム構造体を製造できる。
また、本発明のガスセンサの製造方法によれば、センサ感度に優れ、より微量成分の検出が可能なガスセンサを製造できる。
本発明のハニカム構造体の概略構成図である。 本発明のガスセンサの概略構成図である。 実施例1のハニカム構造体の電子顕微鏡写真である。 同ハニカム構造体の部分拡大図である。 実施例2のハニカム構造体の電子顕微鏡写真である。 比較例1のハニカム構造体の電子顕微鏡写真である。 同ハニカム構造体の部分拡大図である。 ガスセンサのガス感度の評価に用いた試験装置の概略図である。 ガスセンサのセンサ感度を示す図である。
本発明のハニカム構造体は、逆オパール型のハニカム構造体であって、図1に示すように、セル状の1次空孔部1が集積されて互いに連通し、1次空孔部1の周囲に骨格部2が形成されている。そして、骨格部2に、1次空孔部1よりも孔径の小さい2次空孔部3が形成されている。
本発明のハニカム構造体は、2次空孔部3の平均孔径が、1次空孔部1の平均孔径の15%以下であることが好ましく、10%以下がより好ましい。本発明のハニカム構造体は、後述するように、1次粒子を集積させた1次粒子の間隙に、1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填して製造する。骨格部2に形成される2次空孔部3のサイズは、2次粒子のサイズに起因するので、2次空孔部3のサイズを大きくするには、2次粒子のサイズを大きくする必要がある。しかしながら、2次粒子のサイズが大きすぎると、1次粒子の間隙に2次粒子を充填することが困難となる傾向にあり、骨格部2に2次空孔部3を形成し難くなる。2次空孔部3の平均孔径が、1次空孔部1の平均孔径の15%以下であれば、骨格部2に2次空孔部3を容易かつ多数形成できる。更には、ハニカム構造体の表面積を大きくすると共に、流体パスとなる流路を多く形成でき、流体拡散性を向上できる。
1次空孔部1、2次空孔部3の平均孔径は、マイクロマシン等の微細加工分野への応用を考慮すると、1次空孔部1の平均孔径が10nm〜1mmで、2次空孔部3の平均孔径が1nm〜100μmが好ましい。なお、本発明において、空孔部の平均孔径は、動的光散乱法で測定した値である。
骨格部2の材質は、特に限定は無い。錫、亜鉛、チタン、クロム、タングステン、コバルト、ニッケル、マグネシウム、鉄、銅、金、銀、白金、アルミニウム、パラジウム、ケイ素、マンガン、モリブデン等の金属、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、酸化タングステン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化銅、酸化ケイ素、酸化マンガン、酸化モリブデン等の金属酸化物が挙げられる。用途により適宜選択して用いることができる。
骨格部2には、2次空孔部3の周囲に、該2次空孔部3よりも孔径の小さい空孔部(以下、3次空孔部という)が形成されていてもよい。すなわち、ハニカム構造体に、3段階以上の多段階で孔径が小さくされた空孔部が形成されていてもよい。骨格部2に3次空孔部を形成することで、流体の流路パスがより多くなり、流体の拡散性がより向上する。更には、表面積が大きくなり、例えば、ガスセンサとして用いる場合においては、対象化学物質との反応場が大きくなり、センサ感度がより向上する。
本発明のハニカム構造体の骨格部2は、粒状物が接合された相、又は連続した相で構成されていることが好ましい。粒状物が接合した相で形成された骨格部は、例えば、金属や金属酸化物等の粒状の骨格形成材を焼結することで形成できる。連続した相で形成された骨格部は、金属錯体や金属アルコキシド等を溶媒に溶解させて調製した骨格形成材や、金属コロイド溶液を、加熱乾燥、焼成する事や、化学気層成長等の方法で固結することで形成できる。
本発明のハニカム構造体は、流体の拡散性に優れるので、流体を拡散させるデバイスに好ましく用いることができる。例えば、図2に示すように、少なくとも表面を絶縁処理した基板10の溝13に、所定間隔をおいて複数(この実施形態では2本)の電極層16を形成し、この電極層16に接するように、骨格部2が酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、酸化タングステン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化鉄及び酸化銅から選ばれる金属酸化物で構成されたハニカム構造体20を形成し、電極間に流れる電流に係る抵抗値を測定することで、ガスセンサとして利用できる。
本発明のハニカム構造体をガスセンサとして利用する場合、骨格部2は、酸化錫で構成されていることが好ましい。これによれば、感度の良好なガスセンサとすることができる。
基板10は、特に限定は無いが、シリコン、ガラス、アルミナ、ITO、プラスチック、ポリカーボネートなどを好ましく例示できる。好ましくは、耐熱性や高生産性であることからシリコン基板である。なお、シリコン基板のように、導電性を有する場合は、表面を絶縁処理する必要がある。例えば、シリコン基板の場合は、表面を熱酸化処理して、表面のSiをSiOにして、絶縁処理する方法が挙げられる。
溝13の構造としては、幅5μm〜10mm、深さ5μm〜10mmが好ましく、集積化の為より好ましくは、幅20〜100μm、深さ5〜100μmである。
電極層16の材質としては、導電性を有するものであればよく、特に限定は無い。例えば、銅、金、銀、白金及びこれらの合金等が挙げられる。
また、流路のコンダクタンス調整や、流体を流通させた場合の屈折率変化を増大させることができ、マイクロチップ等への応用も期待できる。
次に、本発明のハニカム構造体の製造方法について、ガスセンサの製造方法と併せて説明する。
まず、表面に所定の幅及び深さを有する溝が形成された基板を準備する。溝の形成方法については、基板の材質や、得ようとする溝の構造等に適するものを適宜選択すればよく、特に制限はない。例えば基板の材質がシリコンである場合には、深堀り反応性イオンエッチング(DRIE:Deep Reactive Ion Etching)で行うことができる。
次に、基板の表面を絶縁処理する。絶縁処理方法としては、特に限定は無い。例えば、シリコン基板の場合は、熱酸化処理して、表面のSiをSiOに酸化して絶縁処理する方法が挙げられる。また、表面に絶縁層を形成する方法であってもよい。なお、基板が絶縁性を有する場合は、この工程は省略できる。
次に、溝内に、電極層を形成する。電極層の形成方法としては、特に限定は無い。スパッタリング、CVD、真空蒸着等従来公知の方法で形成できる。そして、電極層が複数に分かれるように、必要に応じてパターン化する。また、電極層を形成した後、必要に応じて、基板表面に。Oプラズマ処理、単分子膜形成等を行ってもよい。このような処理を行うことで、基板の濡れ性を制御する事ができ、特定の溝部にコロイド溶液を供給するといった選択供給が可能となる。なお、本発明のハニカム構造体をガスセンサとして使用しない場合は、電極層を形成する工程は省略してもよい。
次に、基板の溝内に、ほぼ球状の1次粒子を集積させ、1次粒子の間隙に、1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填する。
1次粒子及び2次粒子の材質、特に限定は無い。1次粒子及び2次粒子は、次の工程で消去するので、簡単な方法で消去できるものが好ましい。ポリスチレンビーズ、ポリメタクリル酸メチル樹脂ビーズ、等の樹脂ビーズが好ましく用いられる。
骨格形成材料は、特に限定は無い。例えば、錫、亜鉛、チタン、クロム、タングステン、コバルト、ニッケル、マグネシウム、鉄、銅、金、銀、白金、アルミニウム、パラジウム、ケイ素、マンガン、モリブデン等の金属の金属粒子、金属酸化物、金属錯体、金属アルコキシド、金属コロイド溶液が挙げられる。金属粒子や金属酸化物を用いることで、粒状物が接合して構成された相で形成された骨格部が得られる。また、金属錯体、金属アルコキシド、金属コロイド溶液を用いることで、連続した相で形成された骨格部が得られる。
本発明のハニカム構造体を、ガスセンサとして用いる場合においては、骨格形成材料は、錫、亜鉛、チタン、クロム、タングステン、コバルト、ニッケル、マグネシウム、鉄及び銅から選ばれる金属の金属酸化物、金属アルコキシド及び金属コロイド溶液から選ばれる1種を用いることが好ましい。より好ましくは酸化錫である。
骨格形成材料の粒径は、2次粒子の粒径よりも小さいことが好ましく、2次粒子の平均粒径の15%以下がより好ましく、10%以下が特に好ましい。なお、後述するように、1次粒子21の間隙に3次粒子を更に充填する場合においては、骨格形成材料の粒径は、3次粒子の粒径よりも小さいことが好ましい。本発明における各粒子の平均粒径は、動的光散乱法で測定した値である。
本発明では、骨格形成材料を1次粒子及び2次粒子の周囲で固結させて残すと共に、1次粒子及び2次粒子を消去して、逆オパール型のハニカム構造体を製造する。このため、ハニカム構造体の1次空孔部1及び2次空孔部3のサイズは、1次粒子及び2次粒子の粒径に基づいて形成されるので、1次粒子及び2次粒子の粒径を調整することで、ハニカム構造体の1次空孔部1及び2次空孔部3の空孔径を調整できる。
なお、2次粒子は、集積された1次粒子の間隙に充填されるので、2次粒子の粒径が大きすぎると、1次粒子の間隙に2次粒子を十分に充填できないことがある。同じく、骨格形成材料の粒径が大きすぎると、1次粒子の間隙に2次粒子を十分に充填できないことがある。このため、2次粒子の平均孔径は、1次粒子の平均孔径の15%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。また、骨格形成材料の平均孔径は、2次粒子の平均孔径よりも小さいことが好ましく、2次粒子の平均孔径の15%以下が好ましく、10%以下がより好ましい。具体的には、マイクロマシン等の微細加工分野への応用を考慮すると、1次粒子の平均粒径は、10nm〜1mmが好ましい。また、2次粒子の平均粒径は、1nm〜100μmが好ましい。また、骨格形成材料の平均孔径は、1nm〜100μmが好ましい。
また、集積された1次粒子の間隙に充填させる2次粒子及び骨格形成材料の分量比を変えることで、骨格部2に形成される2次空孔部3の細孔数を制御することができる。ただし、1次粒子21の間隙の容積以上に2次粒子及び骨格形成材料を導入すると、逆オパール構造の周期性が崩れる。このため、周期性を維持する条件下では、1次粒子の間隙に充填する2次粒子及び骨格形成材料の合計体積量の上限は、1次粒子の間隙の容積となる。1次粒子の間隙体積以上の2次粒子及び骨格材量を添加した場合、ハニカム構造の周期が乱れる。好ましくは、1次粒子の間隙に、2次粒子を、1次粒子の間隙の容積の0%を超え80%以下充填し、骨格形成材料を、その固結状態での合計容積が、該隙間に充填される2次粒子を含む他の材料を除いた容積となるように充填する。例えば、骨格材量が1次粒子間隙の30%の場合、2次粒子を、1次粒子の間隙の容積の50〜67%充填すると相似構造に近い形状が得られる。
1次粒子の集積、2次粒子の充填、骨格形成材料の充填は、例えば、基板の一端を、これらの微粒子を含む懸濁液に浸漬させ、表面張力によって基板上を上昇してくる懸濁液を順次乾燥させることにより行うことができる。
懸濁液に用いる溶媒としては、1次粒子、2次粒子、骨格形成材料の材料により適宜変える必要がある。1次粒子、2次粒子は、樹脂ビーズなどの有機物を用いるので、1次粒子及び2次粒子が溶解する溶媒は使用できない。例えば、ポリスチレンはアセトンに溶解するので、1次粒子、2次粒子にポリスチレンビーズを用いた場合、溶媒としてアセトンを使用することはできない。このため、溶媒は、1次粒子及び2次粒子に対する溶解性のない溶媒を用いる。好ましくは、エタノール、イソプロピルアルコール等の有機溶媒や、水が挙げられる。
懸濁液の乾燥方法は、特に限定は無い。自然乾燥でもよく、溶媒の蒸発を促進させるために、減圧下に行ってもよい。
1次粒子の集積と、1次粒子の間隙への、2次粒子及び骨格形成材料の充填は、例えば、以下の方法1に示す方法などにより同時に行ってもよく、また、以下の方法2に示す方法などにより、順次行ってもよい。生産性の観点から、方法1に示す方法により同時に行うことが好ましい。
方法1:1次粒子、2次粒子及び骨格形成材料を溶媒に分散させた懸濁液に、基板の一端を浸漬させ、表面張力によって基板上を上昇してくる懸濁液を順次乾燥させることにより、1次粒子の集積と、1次粒子の間隙への、2次粒子及び骨格形成材料の充填を同時に行う。
方法2:1次粒子を含む第1の懸濁液に、基板の一端を浸漬させ、溝内に1次粒子を集積させる。次いで、2次粒子及び骨格形成材料を含む第2の懸濁液に、同基板の一端を浸漬させて、溝内に集積された1次粒子の間隙に、2次粒子及び骨格形成材料を充填する。
本発明では、1次粒子の間隙に、2次粒子よりも粒径の小さい粒子(以下、3次粒子という)を、更に充填させてもよい。1次粒子の間隙に、3次粒子が充填されることにより、骨格部2の2次空孔部3の周囲に、2次空孔部3よりも孔径の小さい空孔部を形成できる。このため、ハニカム構造体の表面積が大きくなると共に、流路となるパスが多く形成されて、流体の拡散性をより向上できる。
3次粒子の材質は、特に限定は無い。1次粒子、2次粒子と同様のものを用いることができる。
3次粒子の平均粒径は、充填性を考慮すると、2次粒子の平均粒径の10%以下が好ましい。
3次粒子の充填は、1次粒子の間隙に2次粒子及び骨格形成材料を充填する際に、同時に行ってもよく、順次行ってもよい。生産性の観点から、1次粒子の集積と、2次粒子の充填と、骨格形成材料の充填と、3次粒子の充填とを同時に行うことが好ましい。
次に、骨格形成材料を、1次粒子及び2次粒子、存在する場合は3次粒子の周囲で固結させて残すと共に、1次粒子及び2次粒子、存在する場合は3次粒子を消去する。以下、1次粒子、2次粒子、3次粒子を合わせて空孔形成用粒子という。
空孔形成用粒子は、使用した材質により異なるが、例えば、加熱分解、プラズマ処理による分解、又は溶媒による溶出によって消去することができる。例えば、ポリスチレンビーズの場合、酸素雰囲気下で100℃〜200℃に昇温すると熱分解する。また、酸素プラズマ中でも分解することができる。
好ましくは、焼成して骨格形成材料を固結させると共に、空孔形成用粒子を加熱分解して消去する。これによれば、骨格形成材料を固結と、空孔形成用粒子の消失をほぼ同時に行うことができるので、生産工程を簡略にできる。
骨格形成材料の焼成条件は、材料により異なる。骨格形成材料として酸化錫を用い、空孔形成用粒子として、スチレンビーズやアクリルビーズなどの樹脂ビーズを用いた場合を例に挙げて説明すると、骨格形成材料を600℃で60分焼成して固結する。スチレンビーズやアクリルビーズなどの樹脂ビーズは、かかる温度では、熱分解するので、骨格形成材料の固結と、空孔形成用粒子の消失をほぼ同時に行うことができる。
このようにして、図2に示す、セル状の1次空孔部1が集積されて互いに連通し、1次空孔部1の周囲に骨格部2が形成され、骨格部2に、1次空孔部1よりも孔径の小さい2次空孔部3が形成された逆オパール型のハニカム構造体20を備えたガスセンサが得られる。なお、図1,2には明示されていないが、1次空孔部1は、隣接するものどうしで互いに接触し、その接触箇所で互いに連通した状態になっている。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
[逆オパール型ハニカム構造体の製造]
(実施例1)
シリコン基板の表面に、深堀り反応性イオンエッチング(Deep RIE)で、幅50μm×深さ100μm×長さ10mmのトレンチ状の溝を形成した。次に、1000℃で12時間、熱酸化して、シリコン基板の表面のSiをSiOに熱酸化した。次に、溝の内部に厚さ0.4μmの金電極を、100μm間隔で2本形成した。そして、基板表面を、Oプラズマ処理して基板の前処理を行った。
ビーカーを載せることができる支持台と、基板を保持して垂直方向に上下移動できるアームとを備えた基板保持移動装置を恒温室に設置した。
1次粒子として平均粒径1μm、濃度1体積%のポリスチレンビーズ懸濁液を2.5ml、2次粒子として平均粒径100nm、濃度1体積%のポリスチレンビーズ懸濁液を50μl、骨格形成材として平均粒径30nm、濃度0.1体積%の酸化錫懸濁液を2.5mlの量で混合し、上記微粒子を合計でおよそ0.5体積%含有する懸濁液1を調製した。なお、上記微粒子の添加量を表す体積は、懸濁液中の微粒子材料の体積である(以下の記載においても同様)。
この懸濁液1を入れた容器を、基板保持移動装置の支持台に載置し、前処理した基板を基板保持移動装置のアームに取り付けて、これを保持したまま下方に移動させ、基板の溝の一部が懸濁液1に接触するように浸漬させ、所定位置でアームを停止させた。この状態で3時間、5mm/秒でアームを上方に移動させて、基板を懸濁液1から引き上げた。基板をアームに取り付けたままの状態で、温度22℃湿度60%に保たれた恒温室内で10分間静置し、懸濁液1の溶媒である水を乾燥除去した。溶媒の乾燥除去後に、高温焼成炉に基板を設置し、大気雰囲気下において温度600℃、時間1時間加熱を行った。
得られたハニカム構造体の電子顕微鏡写真を図3,4に示す。図4は図3の破線部分の拡大図である。図3,4に示すように、このハニカム構造体は、平均孔径がおよそ1μmの1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に酸化スズで構成される骨格部が形成されていた。そして、骨格部に、平均孔径がおよそ0.1μmの2次空孔部が形成されていた。なお、空孔部の平均孔径は、電子顕微鏡による観察で確認した。
(実施例2)
実施例1において、懸濁液1の代わりに、1次粒子として平均粒径1μmの濃度1体積%のポリスチレンビーズ懸濁液を2.5ml、2次粒子として平均粒径平均粒径100nm、濃度1体積%のポリスチレンビーズ懸濁液を200μl、骨格形成材として平均粒径30nmの濃度0.1体積%の酸化錫懸濁液を2.5mlの量で混合し、微粒子を合計でおよそ0.5体積%含有する懸濁液2を用いた以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
得られたハニカム構造体の電子顕微鏡写真を図5に示す。図5に示すように、このハニカム構造体は、平均孔径がおよそ1μmの1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に酸化スズで構成される骨格部が形成されていた。そして、骨格部に、平均孔径がおよそ0.1μmの2次空孔部が形成されていた。また、2次粒子を実施例1よりも多く含有させたので、実施例1よりも2次空孔部が多く形成されていた。
(比較例1)
実施例1において、懸濁液1の代わりに、1次粒子として平均粒径1μmの濃度1体積%のポリスチレンビーズ懸濁液を2.5ml、骨格形成材として平均粒径30nmの濃度0.1体積%の酸化錫懸濁液を2.5μlの量で混合し、微粒子を合計でおよそ0.5体積%含有する懸濁液3を用いた以外は、実施例1と同様にしてハニカム構造体を製造した。
得られたハニカム構造体の電子顕微鏡写真を図6,7に示す。図7は図6の破線部分の拡大図である。図6,7に示すように、このハニカム構造体は、平均孔径が1μmの1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に酸化スズで構成される骨格部が形成されていた。しかしながら、骨格部には空孔部が形成されていなかった。
[ガス感度の評価]
実施例1、比較例1のハニカム構造体をガスセンサとして用い、検出対象物質をエタノールとし、図8に示す試験装置を用いて各ガスセンサのガス感度を評価した。
すなわち、図8に示すように、エタノールを入れた容器と、ガスセンサとを、それぞれ温度調整可能なヒータ上に載置し、密封容器に入れた。
エタノールを所定量気化させてターゲットガスを調製し、285℃でのガスセンサの抵抗値の変化を測定して、センサ感度を求めた。なお、センサ感度は、以下の式(1)からもとめた
センサ感度=Ra/Rg ・・・(1)
式(1)において、Raは、清浄雰囲気中(エタノール不在下)の抵抗値であり、Rgはターゲットガス雰囲気中(エタノール存在下)の抵抗値である。
図9に示すように、骨格部に2次空孔部が形成されたハニカム構造体を用いた実施例1のガスセンサは、骨格部に2次空孔部が形成されていないハニカム構造体を用いた比較例1のガスセンサよりも、センサ感度が良好であった。
1:1次空孔部
2:骨格部
3:2次空孔部
10:基板
13:溝
16:電極層
20:ハニカム構造体

Claims (18)

  1. セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成されてなる逆オパール型のハニカム構造体において、前記骨格部に、前記1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成されていることを特徴とするハニカム構造体。
  2. 前記2次空孔部の平均孔径が、前記1次空孔部の平均孔径の15%以下である請求項1に記載のハニカム構造体。
  3. 前記1次空孔部の平均孔径が10nm〜1mmであり、前記2次空孔部の平均孔径が1nm〜100μmである請求項2に記載のハニカム構造体。
  4. 前記骨格部は、前記2次空孔部の周囲に、該2次空孔部よりも孔径の小さい空孔部が形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  5. 前記骨格部は、粒状物が接合された相、又は連続した相で構成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のハニカム構造体。
  6. 基板上に複数の電極層が形成され、該電極層に接するように、請求項1〜5のいずれか1項に記載のハニカム構造体が形成され、該ハニカム構造体の骨格部が酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化クロム、酸化タングステン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化マグネシウム、酸化鉄及び酸化銅から選ばれる金属酸化物で構成されていることを特徴とするガスセンサ。
  7. 基板上に、ほぼ球状の1次粒子を集積させ、該1次粒子の間隙に、前記1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填し、前記骨格形成材料を前記1次粒子及び前記2次粒子の周囲で固結させて残すと共に、前記1次粒子及び前記2次粒子を消去することにより、セル状の1次空孔部が集積されて互いに連通し、該1次空孔部の周囲に骨格部が形成され、前記骨格部に、前記1次空孔部よりも孔径の小さい2次空孔部が形成された逆オパール型のハニカム構造体を得ることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
  8. 前記1次粒子の集積と、前記1次粒子の間隙への、前記2次粒子及び前記骨格形成材料の充填とを同時又は順次行う請求項7に記載のハニカム構造体の製造方法。
  9. 前記1次粒子の集積及び/又は前記2次粒子並びに前記骨格形成材料の充填を、前記基板の一端を、前記1次粒子及び/又は前記2次粒子並びに前記骨格形成材料を含有する懸濁液に浸漬させ、表面張力によって基板上を上昇してくる前記懸濁液を順次乾燥させることにより行う請求項7又は8に記載のハニカム構造体の製造方法。
  10. 前記懸濁液として、前記1次粒子、前記2次粒子及び前記骨格形成材料を含有するものを用い、前記1次粒子の集積と、前記1次粒子の間隙への、前記2次粒子及び前記骨格形成材料の充填とを同時に行う請求項9に記載のハニカム構造体の製造方法。
  11. 前記2次粒子の添加量は、その合計容積が、前記1次粒子を集積させたときに形成される隙間の容積の0%を超え80%以下となるようにし、前記骨格形成材料の添加量は、その固結状態での合計容積が、前記隙間に充填される、前記2次粒子を含む他の材料を除いた容積となるようにする請求項10に記載のハニカム構造体の製造方法。
  12. 前記懸濁液の溶媒が、水又は有機溶媒である請求項9〜11のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
  13. 前記2次粒子の平均粒径が、前記1次粒子の平均粒径の15%以下である請求項7〜12のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
  14. 前記1次粒子の平均粒径が10nm〜1mmであり、前記2次粒子の平均粒径が1nm〜100μmである請求項13に記載のハニカム構造体の製造方法。
  15. 前記1次粒子の間隙に、前記2次粒子及び前記骨格形成材料の他に、前記2次粒子よりも更に粒径の小さい粒子を充填させて、前記1次粒子及び前記2次粒子の消去の際に、前記2次粒子よりも小さい粒子も消去させて、前記骨格部の前記2次空孔部の周囲に、該2次空孔部よりも孔径の小さい空孔部を形成する請求項7〜14のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
  16. 前記1次粒子、前記2次粒子、及び、存在する場合には前記2次粒子よりも小さい粒子を、加熱分解、プラズマ処理による分解、又は溶媒による溶出によって、消去する請求項7〜15のいずれか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
  17. 前記基板上に、前記1次粒子を集積させ、該1次粒子の間隙に、前記1次粒子よりも粒径の小さい2次粒子及び骨格形成材料を充填した後、焼成して前記骨格形成材料を固結させると共に、前記1次粒子及び前記2次粒子を加熱分解して消去する請求項16に記載のハニカム構造体の製造方法。
  18. 基板上に、複数の電極層を形成した後、該電極層に接するように、請求項7〜17のいずれか1項に記載された方法によって、かつ、骨格形成材料として、錫、亜鉛、チタン、クロム、タングステン、コバルト、ニッケル、マグネシウム、鉄及び銅から選ばれる金属の金属酸化物、金属アルコキシド及び金属コロイド溶液から選ばれる一種を用いて、ハニカム構造体を形成することを特徴とするガスセンサの製造方法。
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