<情報処理システム>
図1は、会議システムを示している。図1に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
この会議システム2は、本発明の情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理端末、情報処理方法および会議システムの一例である。この会議システム2では、複数の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nおよび無線ネットワーク8が備えられている。各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nは通信機能を備えるたとえば、無線通信機能を備えるタブレット端末を使用している。このタブレット端末に代え、スマートフォン、ノート型パーソナルコンピュータ(ノートPC)など、Wi−Fi通信機能など、無線通信機能を備える情報処理端末であってもよい。この無線通信機能には Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信機能が含まれる。
情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの設置数はたとえば、会議に参加する員数分であり、グループ6の最小単位である2以上であればよい。各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nはたとえば、一つのグループ6を構成する。このグループ6はたとえば、会議構成単位であり、情報の協調動作を行う情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nで構成される。
このようにグループ6に属する情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの属性はそのうちのたとえば、一端末がグループ作成端末4G、協調起点端末(以下、単に「起点端末」と称する)4Sとなり、他の端末が協調端末4Cとなる。グループ作成端末4G、起点端末4Sおよび協調端末4Cはソフトウェア上の処理であり、情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのいずれかに割り当てられる機能である。グループ作成端末4Gはグループ6を作成する。起点端末4Sは、協調処理の主宰的動作(サーバ的動作)を担う。協調端末4Cは協調処理(クライアント動作)または独自処理を実行する。主宰的動作は立ち上げ時、会議の進行、処理のガイドなどを行うが、処理が進行するつまり、会議の進行途上では、発表者となる情報処理端末に主宰的動作を移動させてもよい。たとえば、情報処理端末4−2が起点端末4Sとなれば、他の情報処理端末4−1、4−3・・・4−Nが協調端末4Cとなる。会議の進行によって、情報処理端末4−3が発表側に立てば、情報処理端末4−2から情報処理端末4−3に起点端末4Sが移動することになる。この場合、情報処理端末4−2が起点端末4Sから協調端末4Cに遷移する。
無線ネットワーク8はたとえば、Wi−Fiネットワークであり、インターネットであってもよい。このようなネットワーク8と既述の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nは、各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nに搭載されているWi−Fi機能などの通信機能により、無線接続される。
<情報処理端末4の機能>
図2は、情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの機能を示している。図2に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
既述の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nには図2に示す情報処理端末4が用いられる。この情報処理端末4は、主要な機能として、OS(Operating System)制御機能10、会議アプリケーションプログラム(以下単に「会議アプリ」と称する)機能12を備える。OS制御機能10は、会議アプリ機能12を実行するためのベース機能である。会議アプリ機能12は会議の中心的機能である。
OS制御機能10は、送信機能102、受信機能104、イベント検出機能106、線・描画機能108、拡大・縮小機能110を備える。
送信機能102は、会議アプリ機能12で作成された同期情報を無線送信機能24(図3)に引渡し、同期情報を無線ネットワーク8に送信させる。
受信機能104は、入力機能16(図3)を通じて受け付けられた外部からの入力イベントを受信し、また起点端末4Sから送出された同期情報を取得する。
イベント検出機能106は、入力機能16を通じて受け付けられた外部からの入力イベントや、無線ネットワーク8から受信した同期情報を検出する。
線・描画機能108は、マルチタッチデータを用いて、起点端末4Sで描かれた線(描画・メモ書き)を協調端末4Cで再現して表示させる。
拡大・縮小機能110は、マルチタッチデータを用いて、表示内容の拡大と縮小を行う。マルチタッチデータは、同時に複数箇所にタッチできるデバイスを用いて得られるデータであり、タッチしたそれぞれの箇所の位置や動き(軌跡・移動量)を示す操作情報(タッチ操作データ)である。
会議アプリ機能12は、全般制御機能120、同期情報作成機能122、同期情報送出機能124、同期情報取得機能126、協調動作制御機能128を備える。
全般制御機能120は、協調処理の元となるグループ概略情報やグループ詳細情報を作成し、このグループ情報を元に参加可能なグループを探索する。また、グループ探索結果を元にグループ6に参加するために、協調処理に必要な情報を取得する。
同期情報作成機能122は、起点端末4Sにおけるイベントの検出や、操作情報(タッチ操作データ)の取得を行い、取得した操作情報から同期情報を作成する。他の情報処理端末に起点端末4Sを移動した場合には、その旨の情報を作成する。
同期情報送出機能124は、協調端末4Cに対して同期情報作成機能122により作成された同期情報やグループ6に関する情報を送出する。
同期情報取得機能126は、起点端末4Sから送出された各種データ、同期情報、グループ6に関する情報を取得する。
協調動作制御機能128は、起点端末4Sから取得した同期情報を解析し、協調動作全般の制御として、起点端末4Sの操作を協調端末4Cで再現する。再現する内容としては、例えば描画やメモ書き、表示内容の拡大、縮小などである。起点端末4Sの移動操作があった場合には、新たに起点端末4Sとなることや、新たな起点端末4Sの認識をも行う。
<情報処理端末4の入出力動作>
図3は、情報処理端末4の入出力動作を示している。
各情報処理端末4は、図3に示すように既述のOS制御機能10および会議アプリ機能12(図2)に加え、入出力制御機能14、入力機能16、出力機能18および無線通信機能20を備える。入出力制御機能14は、入力機能16および出力機能18の制御を司る。入力機能16はOS制御機能10に対するタッチ入力などの外部からのイベントを受け付ける。出力機能18は、OS制御機能10が生成する外部へのレスポンスを出力する。
無線通信機能20は、無線信号により外部機器との送受信を行う。外部機器は、自端末以外の他の情報処理端末4である。外部機器としてWebサーバを備えてもよい。この無線通信機能20は、無線受信機能22および無線送信機能24を備える。無線受信機能22は、他の情報処理端末4から送信された無線信号を無線ネットワーク8から受信し、その無線信号から処理データを抽出する。無線送信機能24は、OS制御機能10で生成した処理データを他の情報処理端末4が無線接続している無線ネットワーク8に送信する。
外部からの入力イベントは、入出力制御機能14により制御された入力機能16を通して受付られる。この入力イベントは、OS制御機能10に引き渡される。この入力イベントはイベント検出機能106により検出される。この入力イベントは会議アプリ機能12に伝送され、受信機能104により受信される。会議アプリ機能12では、同期情報作成機能122により同期情報が作成される。この同期情報は、他の情報処理端末4との同期処理のための情報である。この同期情報は、同期情報送出機能124に引き渡され、送信機能102を通して無線送信機能24に引き渡され、無線送信機能24から無線ネットワーク8に送信される。これにより、他の情報処理端末4が同期情報を受信することができる。
無線受信機能22は、無線ネットワーク8から同期情報を受信する。この同期情報は、OS制御機能10に引き渡される。この同期情報は、イベント検出機能106により検出される。この同期情報は、会議アプリ機能12に伝送される。会議アプリ機能12では、同期情報取得機能126により同期情報が取得される。この同期情報は、協調動作制御機能128に引き渡され、協調動作処理に利用される。この協調動作の制御情報は、OS制御機能10に引き渡され、各種の処理を経て、入出力制御機能14により出力機能18に引き渡される。出力機能18では、表示処理など外部へのレスポンスが得られる。
このように、各情報処理端末4は、無線通信を媒介として同期情報の作成、送出、取得および協調動作を行っている。
<グループ6の構成端末間の協調動作>
(1) グループ構成端末間の協調動作には次のような動作や機能が含まれる。
a 協調起点端末の移動
b アプリケーションの終了制御
c 表示内容の同期(同期内容は後述)
d 表示内容の非同期化と再同期(同期状態をOFFにしても再び同期できる)
e グループ内端末の状態認識と相互補完
この相互補完にはたとえば、機器障害により起点端末4Sがグループ6内から消失した場合に、グループ6内の端末消失を自動認識し、新たな起点端末4Sを選定(生成)させる。
(2) 同期内容には次のような動作や機能が含まれる。
a 表示内容(表示ファイル切替の同期)
b 表示サイズ(拡大・縮小率の同期)
c 表示位置(表示ファイル内の位置の同期)
d 追記内容
この追記内容はたとえば、メモ書きのように協調動作の開始時点で存在せず、協調動作開始後に追加で発生したデータの同期を含む。
e その他の動作状態
その他の動作には、ファイルの単数または複数の表示、投票などの受付、質問などの受付が含まれる。
(3) 各部の動作および機能
グループ6は、会議の単位である。複数の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nから構成され、協調動作を行う端末の範囲である。つまり、グループ6はグループ作成端末4G、起点端末4Sおよび協調端末4Cで構成される。
グループ作成端末4Gは、会議準備を行う端末であり(グループ6の作成契機)、つまり、グループ作成を行う端末である。このグループ作成端末4Gは、単にグループを作成するだけであり、起点端末4Sとは異なる。この場合、会議の開始時点では、グループ作成端末4Gが起点端末4Sとなることもある。
起点端末4Sは、会議中の発表に係る情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのいずれかである。他の端末は、起点端末4Sを除いて協調端末4Cとなる。起点端末4Sは、協調すべき動作や操作を行い、同時に発信をする端末である。つまり、起点端末4Sは、グループ6内に一つだけ存在する(単一化の原則)。
協調端末4Cは、会議の参加端末である。起点端末4Sから同期情報を受けて協調動作をする端末である。グループ6に参加している起点端末4Sを除くグループ6内の端末は協調端末4Cを構成する。
起点端末4Sの移動(交替の自由性)は、起点端末4Sの操作により、他の参加端末に対して発表権限を移動することである。つまり、起点端末4Sの操作(変更の権限)により、グループ6に参加している他の端末に起点端末4Sを変更することである。起点端末4Sを移動した後、元の起点端末4Sは協調端末4Cに遷移する。
グループ6の作成は、会議を準備し、その他の端末が会議に参加できる状態とすることである(状態の設定)。つまり、任意の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nがグループ6を作成する。
グループ参加は、会議参加であり、グループ作成端末4Gが作成したグループ6へ、他の端末が参加することである。参加端末の内の一つが起点端末4Sとなり、他の端末は協調端末4Cとなる。起点端末4Sの決定処理は後述の通りである。
協調動作の制御情報には、グループ概略情報、端末グループ情報、グループ詳細情報、同期情報が含まれる。
グループ概略情報は、参加可能な会議リストである。作成されたグループ6の概略情報を示している。無線ネットワーク8内に複数のグループ6が作成されていれば、グループ概略情報は、グループ6の成立数に応じた数だけ存在する。
端末グループ情報は、会議参加者リストであり、参加したグループを構成する端末のリスト情報である。この端末グループ情報は、グループ参加後に、グループ作成端末4Gから取得する。
グループ詳細情報は、会議情報であり、参加したグループの詳細情報である。このグループ詳細情報は、グループ参加後に、グループ6に参加中の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのいずれかから取得する。
同期情報は、起点端末4Sから協調端末4Cへ発信される情報であって、協調端末4Cの動作や操作の際に利用する情報である。
<情報処理端末4のハードウェア>
図4は、各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのハードウェアを示している。図4に示す構成は一例であって、斯かる構成に本発明が限定されるものではない。
情報処理端末4は上記機能を実現するコンピュータで構成されている。この情報処理端末4は、プロセッサ400、主記憶部402、RAM(Random-Access Memory)404、データ記憶部405、入出力制御部406、表示部408、出力部410、タッチパネル412、無線通信部414を備え、バス419で接続されている。
プロセッサ400はたとえば、CPU(Central Processing Unit )で構成されている。このプロセッサ400は、主記憶部402にあるOSの実行に基づき、アプリケーションプログラムを実行し、既述の各種機能を実現する。
主記憶部402は記録媒体で構成され、たとえば、HDD(Hard Disc Drive )で構成されている。この主記憶部402に既述のOSやアプリケーションプログラムが格納されている。
RAM404は、アプリケーションプログラムが展開され、既述の機能を実行するためのワークエリアを構成している。
データ記憶部405は、各種情報を記憶する記録媒体で構成され、主記憶部402と同様に、たとえばHDDで構成される。このデータ記憶部405にはデータベース(DB)50が構築されている。このDB50には、グループ概略情報データテーブル500(図10)、端末グループ情報データテーブル510(図11)、グループ詳細情報データテーブル520(図12)、同期情報データテーブル530(図13)、グループ参加情報データテーブル540(図14)の他、資料情報が格納される。
入出力制御部406は、プロセッサ400により制御され、情報の入出力制御に用いられる。情報の入力には、タッチパネル412からのユーザによる情報入力の他、無線通信部414による無線接続を媒介とする情報入力が含まれる。情報の出力には、表示出力、印刷出力、無線通信部414を媒介とする情報出力などが含まれる。
表示部408は情報を視覚的に表示し、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)で構成される。
タッチパネル412は情報入力部の一例である。このタッチパネル412は、既述の表示部408の表示画面を覆って設置される。このタッチパネル412へのタッチ入力により情報が入力される。情報入力は、このタッチパネル412とキーボードやマウスを併用してもよく、また、タッチパネル412に代えてキーボードやマウスであってもよい。
無線通信部414は、無線信号の送信部416および受信部418で構成される。これら送信部416および受信部418は無線電波により無線ネットワーク8に接続される。この無線通信部414はたとえば、Wi−Fiインターフェースで構成される。
<基本的な情報処理>
図5は、基本的な情報処理の処理手順を示している。この処理手順では、通信接続により会議に参加する情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの認識処理を実行する(S1)。
協調動作の開始に伴い、情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nから起点端末4Sおよび協調端末4Cを生成させる(S2)。つまり、情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nから起点端末4Sが選択されると、その選択の優先性により、他の端末は協調端末4Cとなる。
そして、処理の識別を実行する(S3)。この処理の識別では、処理が協調処理か否かを判断する(S4)。処理が協調処理であれば(S4のYES)、協調処理を実行する(S5)。処理が協調処理でなければ(S4のNO)、独自処理を実行する(S6)。協調処理は、協調端末4Cの起点端末4Sとの協調動作による処理である。独自処理は、起点端末4Sの指示から離れて独自な処理を実行し、または動作を停止し、積極的な会議参画から外れた状態も含む。
このように、協調処理と独自処理とが自由に切り替えられ、それぞれの処理を他の処理の影響を受けることなく、実行することができる。
<協調処理の共通の処理手順>
図6は、協調処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理プログラム、情報処理方法および会議システムの一例である。
この処理手順では、各情報処理端末4が接続している無線ネットワーク8内へブロードキャストし、グループ作成端末4Gを探索する(S11)。グループ作成端末4Gは、各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのいずれかでもよいし、別であってもよい。
各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nがグループ作成端末を検出した場合、グループ作成端末4Gからグループ概略情報を取得する(S12)。
各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nがグループ6に参加する(S13)。この場合、参加可能なグループが複数存在した場合には、各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nが参加グループを選択する。
グループ6に参加した情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nは、グループ6を構成する情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのリストをグループ作成端末4Gから取得する(S14)。グループ作成端末4Gから取得するリストは端末グループ情報の一例である。
各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nは、取得したリストを参照し、起点端末4Sとの通信経路を作成する(S15)。起点端末4Sは同期情報の発信源である。通信経路は、起点端末4Sと、協調端末4Cとの接続経路を表す。
起点端末4Sから発信された同期情報を受け取り、各端末が自身の動作を制御し、起点端末4Sと協調動作する(S16)。
このように、グループ6に参画した各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nは、起点端末4Sまたは協調端末4Cとなり、協調端末4Cは起点端末4Sとの通信経路が作成されることで、協調動作が可能となる。
<同期情報の作成および送出>
図7は、同期情報の作成および送出の処理手順を示している。
この処理手順では、起点端末4Sが、タッチパネル412へのタッチによるイベントを生成する(S21)。
イベントの種類を判別する(S22)。具体的には、協調すべきイベントか否かを判別し(S23)、協調すべきイベントでなければ(S23のNO)、たとえば、自端末の制御に関する操作であった場合には、処理を終了する。
協調すべきイベントであれば(S23のYES)、タッチパネル412に対するイベントに対し、マルチタッチ操作の対象となっているファイルに関するデータと、マルチタッチ操作のデータを取得する(S24)。マルチタッチ操作では、タッチ開始座標と、タッチ終了座標およびその経過座標を取得する。
イベントの種類および内容を同期情報に編集する(S25)。同期情報は、図13に示すデータ構造を備える。
通信経路を表す情報をグループ6に確保されている協調端末4Cに同期情報を送出し(S26)、処理を終了する。
このように、起点端末4Sで生成されたイベントが同期情報として協調端末4Cに送出されることで、協調端末4Cの協調動作が可能となる。
<同期情報の取得と協調動作>
図8は、同期情報の取得と協調動作の処理手順を示している。
この処理手順では、協調端末4Cが、起点端末4Sからの同期情報を受け取る(S31)。
協調端末4Cは同期情報を解析する(S32)。この同期情報の解析では、「処理種別」を参照し、自端末が協調すべき操作であった場合にはS33以降の処理を実行する。
この同期情報の解析の結果、“自端末が協調すべき操作”は、「処理種別」が「資料操作」または「グループ終了」のいずれかの場合、または「処理種別」が「起点端末移動」であり、しかも「新起点端末IPアドレス」が自端末のIPアドレスであった場合に実行される。
同期情報を参照し、表示対象ファイル自体に対する操作(たとえば、資料変更など)もしくは表示内容に対する操作(たとえば、拡大・縮小など)に応じた協調処理を実行する(S33)。
表示対象ファイル自体に対する操作であれば、同期情報から起点端末4Sの表示ファイル名や表示ページ番号を取得し、ファイル・ページを表示する(S34)。この場合、協調端末4Cも同じファイル・ページを表示する。
表示内容に対する操作であれば、開始座標と終了座標およびその経過座標を同期情報から取得し、起点端末4Sにおけるマルチタッチ操作を再現する(S35)。この場合、起点端末4Sで実行されたタッチパネル412上の操作と同一の操作を実行する。この操作では、同期情報のマルチタッチデータを使用し、プログラムにより協調端末4Cで擬似的に操作する。
このように、起点端末4Sより送出された同期情報を協調端末4Cが取得することで、協調端末4Cは起点端末4Sにおける操作と協調動作が行える。
<グループ内の起点端末4Sの移動>
図9は、起点端末4Sの移動の処理手順を示している。
この処理手順では、協調端末4Cが、起点端末4Sから「処理種別」=「起点端末移動」である同期情報を受け取る(S41)。
協調端末4Cは、同期情報内の新起点端末IPアドレスを参照する(S42)。このIP(Internet Protocol )アドレスが自端末であるか否かを判断する(S43)。IPアドレスが自端末のIPアドレスでなければ、すなわち、他の協調端末4Cが新起点端末4Sとなることを同期情報が示していれば(S43のNO)、この処理を終了する。
自端末が「新起点端末」となることを示す同期情報であれば(S43のYES)、自端末の保持する端末情報の「役割」を「協調」から「起点」へ変更する(S44)。つまり、新たな起点端末4Sになる。
新たに起点端末4Sとなった情報処理端末は、端末グループ情報の「起点端末IPアドレス」に自端末のIPアドレスを設定し、各協調端末4Cに対して端末グループ情報を送出する(S45)。以降は、起点端末4Sとして同期情報の作成と送出を行う。
このように、起点端末4Sから送出された同期情報によって、起点端末4Sが移動し、端末間の役割が切替えられる。つまり、自由な役割分担が可能である。
<グループ概略情報のデータ構造>
図10は、グループ概略情報データテーブルを示している。このグループ概略情報データテーブル500は、グループ概略情報のデータベースであり、そのデータ構造の一例を示している。
このグループ概略情報は、グループ6の概略を示す情報であり、グループ作成端末4Gが登録する。このグループ概略情報は、各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nが参加するグループ6を選択する際に利用される。
このグループ概略情報データテーブル500は、番号格納部502、項目格納部504、データ格納部506および説明格納部508を備える。番号格納部502には、各データを特定する番号情報が格納される。
項目格納部504には、データ項目が格納される。この例では、番号格納部502にある番号と関係付けられてグループID(IDentification)、グループ名、グループ説明、参加可能端末制限、Mac(Media access control)アドレスが格納される。Macアドレスは参加可能な情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの識別情報である。このMacアドレスは、参加が許可される情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの数だけ繰り返される。
データ格納部506には、項目格納部504の各項目に対応するデータが格納される。この例では、項目「グループID」には識別記号が格納されている。項目「グループ名」には、グループ6を特定する会議名の一例である名称「定例会議」が格納されている。項目「グループ説明」には対応する「○○に関する定例会議です。」が格納されている。Macアドレスに対応してアドレスデータが格納されている。
説明格納部508には、項目格納部504に格納された各項目の属性説明が格納されている。
情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−N間の管理は極めて限られた情報で実行され、処理の簡略化に寄与している。
<端末グループ情報のデータ構造>
図11は、端末グループ情報データテーブルを示している。この端末グループ情報データテーブル510は、端末グループ情報のデータベースであり、そのデータ構造の一例を示している。
この端末グループ情報は、グループ6に参加した情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nのリスト情報である。参加している各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nは、端末グループ情報のリストを参照し、参加している端末を認識する。また、参照時点の起点端末4Sを認識する。
この端末グループ情報は、起点端末4Sが移動した場合、次の起点端末4SのIPアドレスを更新する。新たな参加端末が加わる場合には、その都度、項目番号「No.3」のグループ参加端末の子要素(つまり、協調端末情報)を追加する。
この端末グループ情報データテーブル510は、番号格納部512、項目格納部514、データ格納部516、説明格納部518を備えている。番号格納部512には番号が格納される。項目格納部514には項目としてグループID、起点端末IPアドレス、グループ参加端末、各端末ID、IPアドレスが格納されている。
データ格納部516には項目格納部514にある各項目を特定するデータが格納される。説明格納部518には各項目の定義、機能、動作概要などの属性説明が格納される。
<グループ詳細情報のデータ構造>
図12は、グループ詳細情報データテーブルを示している。このグループ詳細情報データテーブル520は、端末グループ情報のデータベースであり、そのデータ構造の一例を示している。
このグループ詳細情報は、グループ作成端末4Gにより登録される情報である。このグループ詳細情報は、各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nが参加するグループ6を選択した後、グループ6に参加済みの他の情報処理端末4から取得する。
このグループ詳細情報データテーブル520は、番号格納部522、項目格納部524、データ格納部526、説明格納部528を備える。番号格納部522には番号が格納される。項目格納部524には項目としてグループID、参加パスワード、サブグループ名称、初期起点端末IDおよび資料が格納されている。資料はたとえば、会議の発表用資料である。資料には資料番号が付されている。資料は資料番号毎にファイル名および表示名が格納されている。
データ格納部526には項目格納部524にある各項目を特定するデータが格納される。説明格納部528には各項目の定義、機能などの属性説明が格納される。このグループ詳細情報では、データの格納に当たり、資料の数分だけ繰り返し処理を実行する。
このような端末グループ情報の管理が簡略化され、グループへの参加を容易化している。
<同期情報のデータ構造>
図13は、同期情報データテーブルを示している。この同期情報データテーブル530は、同期情報のデータベースであり、そのデータ構造の一例を示している。
この同期情報は起点端末4Sの動作および操作をデータ化し、協調端末4C(起点端末4Sを除く情報処理端末4)へ配信する情報である。協調端末4Cが協調動作の際に利用する。
この同期情報データテーブル530は、番号格納部532、項目格納部534、データ格納部536、説明格納部538を備える。番号格納部532には番号が格納されている。項目格納部534にはグループID、起点端末IPアドレス、処理種別、新起点端末IPアドレス、操作データが格納される。操作データには操作種別、ファイル名、ページ番号、拡大率、マルチタッチデータなどの操作に必要なデータが格納される。マルチタッチデータには、始点X座標、始点Y座標、終点X座標、終点Y座標、複数の経過X座標1・・・n、複数の経過Y座標1・・・nおよびメモデータが格納される。メモデータには色データ、サイズデータ、透過度を表す属性データが格納される。
データ格納部536には項目格納部534にある各項目を表すデータが格納される。説明格納部538には項目格納部534にある各項目の定義などの属性説明が格納されている。この同期データでは、座標データが移動距離の座標分だけ繰り返し処理される。
<グループ参加情報のデータ構造>
図14は、グループ参加情報データテーブルを示している。このグループ参加情報データテーブル540は、グループ参加情報のデータベースであり、そのデータ構造の一例を示している。このグループ参加情報はグループ6へ情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nが参加する際に起点端末4Sへ渡す情報である。
このグループ参加情報テーブル540は、番号格納部542、項目格納部544、データ格納部546および説明格納部548を備える。この場合、項目格納部544には参加種別、端末ID、端末IPアドレスが格納される。データ格納部546は、これらのデータが格納され、説明格納部548にはこれらの定義などの属性説明が格納されている。
<端末情報のデータ構造>
図15は、端末情報データテーブルを示している。この端末情報データテーブル550は、グループ6に参加する情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの状態情報や固有情報を表す情報を格納している。
この端末情報データテーブル550は、番号格納部552、項目格納部554、データ格納部556および説明格納部558を備える。この端末情報データテーブル550の項目格納部554には役割、動作状態、端末ID、IPアドレスが格納されている。データ格納部556には、これらの項目を表すデータが格納され、説明格納部558には各項目の定義などの属性説明が格納されている。
<会議システム2の処理機能>
図16、図17および図18は、会議システム2の処理機能の一欄を示している。
処理単位は、全般、同期および協調であり、全般制御機能120(図16)、同期情報作成機能122(図17のA)、同期情報送出機能124(図17のB)、同期情報取得機能126(図17のC)、協調動作制御機能128(図18)で構成されている。
全般制御機能120には図16に示すように、グループ概略情報作成機能1202、グループ詳細情報作成機能1204、グループ探索機能1206およびグループ参加機能1208が含まれる。グループ概略情報作成機能1202では、協調処理の元となるグループ情報を作成する。グループ詳細情報作成機能1204では、グループ概略情報作成機能1202に付随してグループ詳細情報を作成する。グループ探索機能1206では、グループ概略情報を元に参加可能なグループを探索する。グループ参加機能1208では、グループ探索結果を元にグループに参加するために、協調処理に必要な情報を取得する。
同期情報作成機能122には図17のAに示すように、イベント検出機能106(図3)、操作情報取得機能1224、同期情報作成機能1226、起点端末移動機能1228が含まれる。イベント検出機能106では、OS制御機能10(図3)により、起点端末4Sにおけるイベントを検出する。操作情報取得機能1224では、起点端末4Sの操作情報(タッチ操作データ)を取得する。同期情報作成機能1226では、取得した操作情報から同期情報を作成する。起点端末移動機能1228では起点端末4Sを移動する操作が行われた場合に端末グループ情報を更新する。
同期情報送出機能124には図17のBに示すように、同期情報送出制御機能1242および送信機能102が含まれる。同期情報送出制御機能1242では、端末グループ情報を参照し、協調端末4Cに対する同期情報や端末グループ情報の送出を制御する。送信機能102はOS制御機能10により送信部416に対するデータ送出を指示する。
同期情報取得機能126には図17のCに示すように、受信機能104および同期情報受信制御機能1262が含まれる。受信機能104ではOS制御機能10により起点端末4Sから送出されたデータを受信部418を介して取得する。同期情報受信制御機能1262では、起点端末4Sから送出された同期情報や端末グループ情報を取得する。
協調動作制御機能128には、図18に示すように、同期情報解析機能1281、協調制御機能1282、起点端末協調機能1283、表示制御機能1284、操作再現機能1285、線・描画機能108、拡大・縮小機能110が含まれる。
同期情報解析機能1281では、起点端末4Sから取得した同期情報を解析する。協調制御機能1282では、協調動作全般を統括し、制御する。起点端末協調機能1283では、起点端末4Sの移動操作を受け、自端末が新たに起点端末4Sとなる場合における役割変更および新たな起点端末4Sを認識し、引き続き協調動作を行う。表示制御機能1284では、同期情報を元に表示内容(資料ファイルの変更やページ遷移)に関する動作を行い、起点端末4Sの操作を協調端末4C上で再現する。操作再現機能1285では、マルチタッチデータをパラメータに用いてOS制御機能10を制御し、起点端末4Sの操作を協調端末4C上で再現する。線・描画機能108では、OS制御機能10によりマルチタッチデータを元に線(描画・メモ書き)を表示部408に表示する。拡大・縮小機能110では、OS制御機能によりマルチタッチデータを元に表示内容の拡大・縮小を行う。
このように、全般制御、同期情報の作成、送出、取得、協調動作制御、同期情報解析の各処理を通じて協調端末4Cが起点端末4Sとの協調動作を実行する。
<グループの開始から終了までの処理フロー>
図19は、グループの開始から終了までの処理手順を示している。この処理手順は本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、グループの開始に基づき、グループ作成端末4Gは端末情報データテーブル550のデータ格納部556における端末情報の役割に「起点」を登録する(S101)。グループ作成端末4Gは端末情報の動作状態に「非同期」を登録する(S102)。
これにより、グループ概略情報の作成処理(S103)、グループ詳細情報の作成処理(S104)、端末グループ情報の作成処理(S105)、同期情報の作成処理(S106)が実行される。
そして、グループ作成端末4Gはグループ6を開始し、情報処理端末4の参加を待つ。グループ作成端末4Gが情報処理端末4−1であれば、他の情報処理端末4−2、4−3・・・4−Nの参加を待つ。
グループ6が生成されると、グループ探索処理(S108)、グループ参加処理(S109)、起点端末4Sとの協調処理(S110)を実行し、グループ処理を終了する。
このように、グループの開始からグループの終了に至る間に各処理が定義付けられ、独立して実行される。
<グループ概略情報の作成処理フロー>
図20は、グループ概略情報の作成処理の処理手順を示している。この処理手順は本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、グループ概略情報の作成開始に当たり、グループ作成端末4GがグループIDを作成し、グループ概略情報データテーブル500にグループIDを登録する(S201)。
グループ名の登録が必要か否かを判定する(S202)。グループ名の登録が必要であれば(S202の〔必要がある〕)、グループ作成端末4Gはグループ名を作成し、グループ概略情報データテーブル500に登録する(S203)。グループ名の登録が必要でなければ(S202の〔必要がない〕)、S203をスキップする。
グループ説明の登録が必要か否かを判定する(S204)。グループ説明の登録が必要であれば(S204の〔必要がある〕)、グループ作成端末4Gはグループ説明を作成し、グループ概略情報データテーブル500に登録する(S205)。グループ説明の登録が必要でなければ(S204の〔必要がない〕)、S205をスキップする。
参加可能端末制限の登録が必要か否かを判定する(S206)。参加可能端末制限の登録が必要であれば(S206の〔必要がある〕)、グループ作成端末4Gはグループ6への参加を可能とする情報処理端末4のMACアドレスをグループ概略情報データテーブル500に登録する(S207)。
参加可能とする情報処理端末4が他にも存在するかの判定をする(S208)。参加可能とする情報処理端末4が他にも存在すれば(S208の〔存在する〕)、S206に戻り、S207、S208の処理を繰り返す。
参加可能端末制限の登録が必要なければ(S206の〔必要がない〕)、S207、S208をスキップし、グループ概略情報の作成を終了する。また、参加可能とする情報処理端末4が他にも存在しなければ(S208の〔存在しない〕)、グループ概略情報の作成を終了する。
<グループ詳細情報の作成処理フロー>
図21は、グループ詳細情報の作成処理の処理手順を示している。図21において、Aはフローチャート間の連結子である。この処理手順は本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、グループ詳細情報の作成開始に当たり、グループ作成端末4Gがグループ概略情報よりグループIDを取得し、グループ詳細情報データテーブル520のグループIDに登録する(S301)。
参加パスワードの設定が必要か否かを判別する(S302)。参加パスワードの設定が必要であれば(S302の〔必要ある〕)、グループ作成端末4Gが参加パスワードを作成し、グループ詳細情報データテーブル520に登録する(S303)。参加パスワードの設定が必要でなければ(S302の〔必要ない〕)、S303をスキップする。
サブグループの登録が必要か否かを判別する(S304)。サブグループの登録が必要であれば(S304の〔必要ある〕)、グループ作成端末4Gがサブグループの表示順を決定し、グループ詳細情報の表示順に登録する(S305)。
グループ作成端末4Gはサブグループ名称を作成し、グループ詳細情報のサブグループ名称に登録する(S306)。
グループ作成端末4Gはサブグループの初期起点端末IDを決定し、グループ詳細情報の初期起点端末IDに登録する(S307)。この場合、変数nに「1」を登録する(S308)。
資料の登録が必要か否かを判定する(S309)。資料の登録が必要であれば(S309の〔必要ある〕)、グループ作成端末4Gがサブグループの資料nのファイル名にファイル名称を登録する(S310)。グループ作成端末はサブグループの資料nの表示名に資料の表示名を登録する(S311)。変数nに「1」を加える(S312)。登録が必要な資料があればS309〜S312を繰り返す。
資料の登録が必要でなければ(S309の〔必要ない〕)、S310、S311、S312の処理をスキップしてS304に移行する。
サブグループの登録が必要でなければ(S304の〔必要ない〕)、グループ詳細情報の作成を終了する。
<端末グループ情報の作成処理フロー>
図22は、端末グループ情報の作成処理の処理手順を示している。この処理手順は本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、端末グループ情報の作成に当たり、グループ作成端末4Gはグループ概略情報よりグループIDを取得し、端末グループ情報データテーブル510のグループIDに登録する(S401)。
グループ作成端末4Gは自端末のIPアドレスを端末グループ情報の起点端末IPアドレスに登録する(S402)。
グループ作成端末4Gはグループ参加(つまり、自端末の所有するグループ詳細情報を取得した)端末がいるか否かを確認する(S403)。変数nに「1」を登録する(S404)。
新たにグループ参加している端末が存在するかを判定する(S405)。新たにグループ参加している端末が存在すれば(S405の〔存在する〕)、グループ作成端末4Gはグループ参加した端末の端末IDを端末グループ情報データテーブル510の端末nの端末IDに登録する(S406)。
グループ作成端末4Gはグループ参加した端末のIPアドレスを端末グループ情報データテーブル510の端末nのIPアドレスに登録する(S407)。そして、変数nに「1」を加え(S408)、S405に戻る。
新たにグループ参加している端末が存在しなければ(S405の〔存在しない〕)、S406、S407、S408をスキップして端末グループ情報の作成を終了する。
<同期情報の作成処理フロー>
図23は、同期情報の作成処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、同期情報の作成の開始に当たり、起点端末4Sは同期情報データテーブル530のグループIDにグループ詳細情報の「グループID」を取得し登録する(S501)。
起点端末4Sは自端末のIPアドレスを同期情報の「起点端末IPアドレス」に登録する(S502)。
起点端末4Sは、同期情報の「新起点端末IPアドレス」に何も入れない(S503)。つまり、新起点端末IPアドレスには空白を入れる。
起点端末4Sは、同期情報のファイル名に初期表示する資料の「ファイル名」を登録する(S504)。
起点端末4Sは、同期情報のページ番号に初期表示する「ページ番号」を登録する(S505)。
起点端末4Sは、同期情報の拡大率に変更した資料の「拡大率(縮小率)」を登録する(S506)。
起点端末4Sは、同期情報の始点X座標に移動開始時の起点となる「X座標」を登録する(S507)。
起点端末4Sは、同期情報の始点Y座標に移動開始時の起点となる「Y座標」を登録する(S508)。
起点端末4Sは、同期情報の終点X座標に移動完了地点となる「X座標」を登録する(S509)。
起点端末4Sは、同期情報の終点Y座標に移動完了地点となる「Y座標」を登録する(S510)。
起点端末4Sは、同期情報にある全ての「経過X座標」に何も入れない(S511)。つまり、「経過X座標」に空白を入れる。
起点端末4Sは同期情報にある全ての「経過Y座標」に何も入れない(S512)。つまり、「経過Y座標」に空白を入れる。
起点端末4Sは、同期情報の「色データ」に何も入れない(S513)。つまり、「色データ」に空白を入れる。
起点端末4Sは、同期情報の「サイズデータ」に何も入れない(S514)。つまり、「サイズデータ」空白を入れる。
起点端末4Sは、同期情報の「透過度」に何も入れない(S515)。つまり、「透過度」に空白を入れる。以上の処理を経て同期情報の作成を終了する。
このように、グループ詳細情報とともに起点端末4Sの動作および操作が同期情報としてデータテーブルに登録され、このデータテーブルから必要に応じて読み出されて協調動作に用いられる。
<グループの探索の処理フロー>
図24は、グループ探索の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、グループ探索の開始に当たり、協調端末4Cは端末情報データテーブル550の役割に「協調」を登録する(S601)。
協調端末4Cは端末情報の動作状態に「同期」を登録する(S602)。協調端末4Cは変数nに「1」を登録する(S603)。そして、端末グループ情報データテーブル510n番目のIPアドレスにグループ作成端末4Gが存在するかを判定する(S604)。
n番目のIPアドレスにグループ作成端末4Gが存在すれば(S604の〔存在する〕、協調端末4Cは発見したグループ作成端末4Gよりグループ概略情報を取得する(S605)。グループ作成端末4GのIPアドレスをグループ一覧に登録する(S606)。そして、変数nに「1」を加える(S607)。
n番目のIPアドレスにグループ作成端末4Gが存在しなければ(S604の〔存在しない〕、変数nに「1」を加える(S608)。
そして、n番目のIPアドレスが存在するかを判定する(S609)。n番目のIPアドレスが存在すれば(S609の〔存在する〕、S604〜S607またはS608の処理を実行する。n番目のIPアドレスが存在しなければ(S609の〔存在しない〕)、グループ探索を終了する。
なお、この例では、グループ6に参画する情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nの探索にIPアドレスを用いているが、他の識別情報を併用してもよい。
<グループ参加の処理フロー>
図25は、グループ参加の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、グループ参加の開始に当たり、協調端末4Cはグループ一覧から参加するグループを選ぶ(S701)。
協調端末4Cは、参加するグループ6のグループ作成端末4Gに対し、グループ一覧に登録してあるIPアドレスで接続する(S702)。
協調端末4Cは、参加するグループ6のグループ作成端末4Gから端末グループ情報を取得する(S703)。
協調端末4Cは、端末グループ情報より起点端末4SのIPアドレスを取得する(S704)。そして、変数nに「1」を登録する(S705)。
端末グループ情報の端末nに接続可能かを判定する(S706)。端末グループ情報の端末nに接続不可であれば(S706の〔接続不可〕)、変数nに「1」を加える(S707)。
端末グループ情報の端末nに接続可能であれば(S706の〔接続可能〕)、S707をスキップし、協調端末4Cは接続できた参加済みの情報処理端末4からグループ詳細情報を取得する(S708)。協調端末4Cは接続できたグループに参加済みの情報処理端末4から資料を取得する(S709)。
協調端末4Cはグループ参加情報データテーブル540の参加種別に「参加」を登録する(S710)。協調端末4Cはグループ参加情報の端末IDに自端末の端末情報の「端末ID」を登録する(S711)。協調端末4Cはグループ参加情報の端末IPアドレスに自端末の端末情報の「IPアドレス」を登録する(S712)。そして、参加端末の更新処理(S713)を実行し、グループ参加の処理を終了する。
<参加端末の更新処理フロー>
図26および図27は、参加端末の更新処理の処理手順を示している。図26および図27において、Bはフローチャート間の連結子である。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、参加端末の更新の開始に当たり、グループ参加情報の参加種別がいずれであるかを判別する。参加種別には、起点変更、参加または脱退がある。
起点変更であれば、起点端末は端末グループ情報データテーブル510に登録されている起点端末IPアドレスにグループ参加情報データテーブル540のIPアドレスを登録する(S802)。
参加であれば、起点端末4Sは端末グループ情報に登録されているグループ参加端末数に「1」を加えた数を変数nに登録する(S803)。起点端末4Sはグループ参加情報の端末IDを端末グループ情報の端末nの端末IDに登録する(S804)。起点端末4Sはグループ参加情報の端末IPアドレスを端末グループ情報の端末nのIPアドレスに登録する(S805)。
脱退であれば、起点端末4Sは変数nに「1」を登録する(S806)。端末グループ情報の端末nのIPアドレスがグループ参加情報の端末IPアドレスと同一か否かを判定する(S807)。端末グループ情報の端末nのIPアドレスがグループ参加情報の端末IPアドレスと同一であれば(S807の〔同一〕)、起点端末4Sは端末グループ情報から端末nの情報を削除する(S808)。
端末グループ情報の端末nのIPアドレスがグループ参加情報の端末IPアドレスと同一でなければ(S807の〔同一ではない〕)、変数nに「1」を加える(S809)。端末グループ情報に端末情報が存在するか否かを判定する(S810)。端末グループ情報に端末情報が存在すれば(S810の〔存在する〕)、S807ないしS810の処理を実行する。そして、端末グループ情報に端末情報が存在しなければ(S810の〔存在しない〕)、次の処理に移行する。
起点端末4Sは変数nに「1」を登録する(S811)。端末グループ情報の端末nが存在するか否かを判定する(S812)。端末グループ情報の端末nが存在すれば(S812の〔存在する〕)、起点端末4Sは端末nに端末グループ情報から取得したIPアドレスで接続する(S813)。起点端末4Sは端末nに更新した端末グループ情報を配信する(S814)。更新した端末グループ情報を取得した端末nは更新前の端末グループ情報を新しい情報で上書きする(S815)。そして、変数nに「1」を加える(S816)。
端末グループ情報の端末nが存在しなければ(S812の〔存在しない〕)、変数nに「1」を加える(S817)。端末グループ情報に端末情報が存在するか否かを判定する(S818)。端末グループ情報に端末情報が存在すれば(S818の〔存在する〕)、S812〜S818の処理を実行する。そして、端末グループ情報に端末情報が存在しなければ(S818の〔存在しない〕)、参加端末の更新の処理を終了する。
<起点端末4Sとの協調の処理フロー>
図28は、起点端末との協調処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順は、起点端末との協調処理の開始に当たり、起点端末4Sが資料に対して操作を行う(S901)。起点端末のIPアドレスを同期情報データテーブル530の起点端末IPアドレスに登録する(S902)。処理種別がいずれであるかを判定する(S903)。処理種別には、資料操作、起点端末移動、グループ終了または協調対象外操作がある。
資料操作であれば、起点端末4Sは同期情報の処理種別に「資料操作」を登録する(S904)。資料操作の処理を実行する(S905)。
起点端末移動であれば、起点端末4Sは同期情報の処理種別に「起点端末移動」を登録する(S906)。起点端末4Sは同期情報の新起点端末IPアドレスに新しく起点端末4Sとなる端末の「IPアドレス」を登録する(S907)。
グループ終了であれば、起点端末4Sは同期情報の処理種別に「終了」を登録する(S908)。
処理種別において、資料操作、起点端末移動およびグループ終了では、協調端末4Cへ同期情報配信を実行し(S909)、起点端末4Sとの協調処理を終了する。
また、協調対象外操作では、S904ないしS909をスキップし、起点端末4Sとの協調処理を終了する。
<資料操作の処理フロー>
図29および図30は、資料操作の処理手順を示している。図29および図30において、Cはフローチャート間の連結子を示す。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、資料操作の開始に当たり、資料を変更したかを判定する(S1001)。資料を変更していれば(S1001の〔変更した〕)、起点端末4Sは同期情報データテーブル530のファイル名に変更した資料の「ファイル名」を登録する(S1002)。起点端末4Sは同期情報の操作種別に「資料切替」を登録する(S1003)。
資料を変更していなければ(S1001の〔変更していない〕)、S1002、S1003をスキップし、ページが移動したかを判定する(S1004)。
ページが移動していれば(S1004の〔移動した〕)、起点端末4Sは同期情報のページ番号に移動した先の「ページ番号」を登録する(S1005)。起点端末4Sは同期情報の操作種別に「ページ遷移」を登録する(S1006)。
ページが移動していなければ(S1004の〔移動していない〕)、拡大・縮小したかを判定する(S1007)。拡大・縮小をしていれば(S1007の〔拡大・縮小した〕)、起点端末4Sは同期情報の拡大率に変更した資料の「拡大率(縮小率)」を登録する(S1008)。起点端末4Sは同期情報の操作種別に「ズーム」を登録する(S1009)。
拡大・縮小をしていなければ(S1007の〔拡大・縮小していない〕)、座標を移動したかを判定する(S1010)。座標を移動していれば(S1010の〔移動した〕)、起点端末4Sは同期情報の始点X座標に移動開始時の起点となる「X座標」を登録する(S1011)。起点端末4Sは同期情報の始点Y座標に移動開始時の起点となる「Y座標」を登録する(S1012)。起点端末4Sは同期情報の終点X座標に移動完了地点となる「X座標」を登録する(S1013)。起点端末4Sは同期情報の終点Y座標に移動完了地点となる「Y座標」を登録する(S1014)。起点端末4Sは同期情報の操作種別に「ページ内移動」を登録する(S1015)。
座標を移動していなければ(S1010の〔移動していない〕)、メモ操作をしたかを判定する(S1016)。メモ操作をしていれば(S1016の〔操作した〕)、起点端末は同期情報の始点X座標に移動開始時の起点となる「X座標」を登録する(S1017)。起点端末4Sは同期情報の始点Y座標に移動開始時の起点となる「Y座標」を登録する(S1018)。起点端末4Sは変数nに「1」を登録する(S1019)。
経過X座標nは存在するかを判定する(S1020)。経過X座標nが存在すれば(S1020の〔存在する〕)、起点端末4Sは同期情報の「経過X座標n」に移動した経過の「X座標」を登録する(S1021)。起点端末4Sは同期情報の「経過Y座標n」に移動した経過の「Y座標」を登録する(S1022)。起点端末4Sは変数nに「1」を加える(S1023)。
経過X座標nが存在しなければ(S1020の〔存在しない〕)、起点端末4Sは同期情報の終点X座標に移動完了地点となる「X座標」を登録する(S1024)。起点端末4Sは同期情報の終点Y座標に移動完了地点となる「Y座標」を登録する(S1025)。起点端末4Sは同期情報の色データに選択された「色データ」を登録する(S1026)。起点端末4Sは同期情報のサイズデータに選択された「サイズデータ」を登録する(S1027)。起点端末4Sは同期情報の透過度データに選択された「透過度」を登録する(S1028)。起点端末4Sは同期情報の操作種別に「メモ書き」を登録する(S1029)。
また、S1016において、メモ操作をしていなければ(S1016の〔操作していない〕)、S1017〜S1029をスキップし、資料操作の処理を終了する。
このように、起点端末4Sにおけるページ移動、資料の拡大・縮小、メモ書きなどの操作が同期情報として登録され、協調端末4Cとの協調動作に用いられる。
<同期情報配信の処理フロー>
図31は、同期情報配信の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、同期情報配信処理の開始に当たり、起点端末4Sは変数nに「1」を登録する(S1101)。端末グループ情報データテーブル510の端末nが存在するかを判定する(S1102)。
端末グループ情報の端末nが存在すれば(S1102の〔存在する〕)、起点端末4Sは端末nに端末グループ情報データテーブル510から取得したIPアドレスで接続する(S1103)。
端末nがネットワーク上に存在するかを判定する(S1104)。端末nがネットワーク上に存在すれば(S1104の〔存在する〕)、起点端末4Sは端末nに同期情報を配信する(S1005)。協調端末4Cの同期を実行し(S1106)、変数nに「1」を加え(S1007)、S1002に戻る。
端末nがネットワーク上に存在しなければ(S1104の〔存在しない〕)、起点端末4Sはグループ参加情報データテーブル540の参加種別に「脱退」を登録する(S1108)。起点端末4Sはグループ参加情報の端末IDに端末nの「端末ID」を登録する(S1109)。起点端末4Sはグループ参加情報の端末IPアドレスに端末nの「IPアドレス」を登録する(S1110)。参加端末の更新を実行し(S1111、図26)、S1102に戻る。
S1002において、端末グループ情報の端末nが存在しなければ(S1102の〔存在しない〕)、変数nに「1」を加える(S1112)。
端末グループ情報データテーブル510に端末情報が存在するかを判定する(S1113)。端末グループ情報に端末情報が存在すれば(S1113の〔存在する〕)、S1102〜S1113の処理を行う。端末グループ情報に端末情報が存在しなければ(S1113の〔存在しない〕)、同期情報配信の処理を終了する。
このように、協調端末4Cに同期情報が配信され、起点端末4Sと協調端末4Cとの同期が図られる。
<協調端末の同期処理フロー>
図32は、協調端末4Cの同期処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、協調端末4Cの同期の開始にあたり、同期情報データテーブル530の処理種別を判定する(S1201)。この処理種別には、資料操作、起点端末移動およびグループ終了がある。
資料操作では、協調端末の端末情報の動作状態を判定する(S1202)。この動作状態には、同期と非同期がある。協調端末の端末情報の動作状態が同期であれば(S1202の〔同期〕)、資料操作の同期を実行し(S1203)、協調端末の同期処理を終了する。協調端末の端末情報の動作状態が非同期であれば(S1202の〔非同期〕)、S1203をスキップし、協調端末の同期処理を終了する。
起点端末移動であれば、起点端末移動の同期を実行し(S1204)、協調端末4Cの同期処理を終了する。
グループ終了であれば、グループ終了の同期を実行し(S1205)、協調端末4Cの同期処理を終了する。
このように、協調端末4Cは、同期状態であれば起点端末4Sとの協調処理が実行される。
<資料操作の同期処理フロー>
図33は、資料操作の同期処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、資料操作の同期の開始に当たり、同期情報の操作種別が「資料切替」かを判定する(S1301)。同期情報の操作種別が「資料切替」であれば(S1301の〔資料切替〕)、協調端末4Cは同期情報のファイル名の資料ファイルを開く(S1302)。
同期情報の操作種別が「資料切替」でなければ(S1301の〔資料切替ではない〕)、同期情報の操作種別が「ページ遷移」かを判定する(S1303)。同期情報の操作種別が「ページ遷移」であれば(S1303の〔ページ遷移〕)、協調端末4Cは同期情報のページ番号に資料の表示を切替える(S1304)。
同期情報の操作種別が「ページ遷移」でなければ(S1303の〔ページ遷移ではない〕)、同期情報の操作種別が「ズーム」かを判定する(S1305)。同期情報の操作種別が「ズーム」であれば(S1305の〔ズーム〕)、協調端末4Cは同期情報の拡大率に資料の表示を切替える(S1306)。
同期情報の操作種別が「ズーム」でなければ(S1305の〔ズームではない〕)、同期情報の操作種別が「ページ内移動」かを判定する(S1307)。同期情報の操作種別が「ページ内移動」であれば(S1307の〔ページ内移動〕)、協調端末4Cは同期情報の始点X座標:始点Y座標から、終点X座標:終点Y座標まで表示位置を移動させる(S1308)。
同期情報の操作種別が「ページ内移動」でなければ(S1307の〔ページ内移動ではない〕)、同期情報の操作種別が「メモ書き」かを判定する(S1309)。同期情報の操作種別が「メモ書き」であれば(S1309の〔メモ書き〕)、協調端末4Cは同期情報の始点X座標:始点Y座標を端末の線・描画機能108に渡す(S1310)。
協調端末4Cは、同期情報にある全ての経過X座標、経過Y座標を端末の線・描画機能108に渡す(S1311)。協調端末4Cは、同期情報の終点X座標:終点Y座標を端末の線・描画機能108に渡す(S1312)。協調端末4Cは、同期情報の色データを端末の線・描画機能108に渡す(S1313)。協調端末4Cは、同期情報のサイズデータを端末の線・描画機能108に渡す(S1314)。協調端末4Cは、同期情報の透過度データを端末の線・描画機能108に渡す(S1315)。協調端末4Cは線・描画機能108で線を描画する(S1316)。そして、資料操作の同期の処理を終了する。
同期情報の操作種別が「メモ書き」でなければ(S1309の〔メモ書きではない〕)、S1310〜S1316をスキップし、資料操作の同期の処理を終了する。
このように、「メモ書き」は起点端末4Sの備忘録的な情報開示ではなく、他の協調端末4Cに対する表示情報の協調や関連情報の発信である。この発信情報は同期処理により協調端末4Cに起点端末4Sと同様に表示される。
<起点端末移動の同期処理フロー>
図34は、起点端末移動の同期処理の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、起点端末移動の同期の開始に当たり、同期情報データテーブル530の新起点端末のIPアドレスが端末情報データテーブル550に記載された自端末のIPアドレスと同一かを判定する(S1401)。同期情報の新起点端末のIPアドレスが端末情報に記載された自端末のIPアドレスと同一であれば(S1401の〔同一〕)、協調端末4Cは端末情報データテーブル550の役割に「起点」を登録する(S1402)。
新たな起点端末4Sは同期情報データテーブル530の起点端末IPアドレスに対して「起点移動完了」を通知する(S1403)。新たな起点端末4Sから「起点移動完了」通知を受け取った端末は、端末情報データテーブル550の役割に「協調」を登録する(S1404)。新たな起点端末4Sはグループ参加情報データテーブル540の参加種別に「起点変更」を登録する(S1405)。新たな起点端末4Sはグループ参加情報データテーブル540の端末IDに自端末の端末情報の「端末ID」を登録する(S1406)。新たな起点端末4Sはグループ参加情報データテーブル540の端末IPアドレスに自らの端末情報の「IPアドレス」を登録する(S1407)。そして、参加端末の更新の処理を実行し(S1408)、起点端末移動の同期処理を終了する。
同期情報の新起点端末のIPアドレスが端末情報に記載された自端末のIPアドレスと同一でなければ(S1401の〔同一ではない〕)、S1402〜S1408をスキップし、起点端末移動の同期処理を終了する。
このように、各情報処理端末4は、そのソフトウェア上の機能として自端末が担当する役割として「起点」、「協調」を登録することができ、これにより、起点移動を完了させることができる。グループ6内の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−N間のみで処理が完了する。つまり、起点端末4Sが他の端末に移動する。
<グループ終了の処理フロー>
図35は、グループ終了同期の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、グループ終了の処理に当たり、協調端末4Cは取得しているグループ概略情報を削除する(S1501)。協調端末4Cは取得しているグループ詳細情報を削除する(S1502)。協調端末4Cは取得している端末グループ情報を削除する(S1503)。協調端末4Cは取得している資料情報を削除する(S1504)。そして、グループ終了の同期処理を終了する。
<会議の参加端末間での状態同期>
この参加端末間での状態同期は、参加端末間で、会議資料の表示内容(表示資料、資料内のページ、ページ内の場所)や操作を同期処理させる。この場合、起点端末4Sは、同期処理に対する特定権限として主宰端末となり、他の参加端末は協調端末4Cとなる。会議において、特定権限はたとえば、「発表者」、「議長」が持つものとすれば、起点端末4Sがこれらとなる。
状態同期の方法は、各協調端末4Cに同期対象となるデータたとえば、電子ファイルなどを配布する。会議アプリ機能12(図2)の起動後、起点端末4Sが操作を行った際に操作内容をデータ化し、他の協調端末4Cへと送信する。操作データを受信した各協調端末4Cは、自端末上で操作データを元に送信元端末の操作を再現する。つまり、会議アプリ機能12の実行で各端末間での処理を実行する。
同期可能な操作には、
a)表示資料の選択(切り替え):資料Aから資料Bへの切り替え、
b)表示中資料のページ移動:資料A内の1ページ目から2ページ目への移動、
c)表示中の資料の拡大・縮小:表示中ページを拡大・縮小表示、
d)表示中の資料ページ内の移動:資料拡大表示中に、表示中ページ内の表示箇所を移動、
e)会議アプリ機能12の終了:協調端末4Cも会議アプリ機能12を終了する、
処理が含まれる。
図36は、この状態同期の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順は、特定権限を持つ端末(たとえば、起点端末4S)上での操作から協調端末4Cでの再現までの一連の同期処理を含んでいる。
この処理手順では、同期処理の開始により、特定権限を有する端末が他端末との同期対象である操作を行い(S1601)、操作内容に応じた同期情報を作成する(S1602)。他端末へ同期情報を送信する(S1603)。他端末が同期情報を受信し(S1604)、受信した同期情報を解析し(S1605)、S1606に遷移する。
S1606では、同期情報が表示資料の選択かを判定する。同期情報が表示資料の選択であれば(S1606のYES)、現在表示している資料ファイルを閉じ、指定された資料ファイルを開き(S1607)、S1608に遷移する。
同期情報が表示資料の選択でなければ(S1606のNO)、S1607をスキップし、同期情報が表示資料のページ移動かを判定する(S1608)。同期情報が表示資料のページ移動であれば(S1608のYES)、表示中資料の指定ページへ移動し(S1609)、S1610に遷移する。
同期情報が表示資料のページ移動でなければ(S1608のNO)、S1609をスキップし、同期情報が表示中資料の拡大・縮小かを判定する(S1610)。同期情報が表示中資料の拡大・縮小であれば(S1610のYES)、拡大率・縮小率にて、表示中資料を再描画し(S1611)、S1612に遷移する。
同期情報が表示中資料の拡大・縮小でなければ(S1610のNO)、同期情報が表示中資料のページ内移動かを判定する(S1612)。同期情報が表示中資料のページ内移動であれば(S1612のYES)、表示中資料の表示座標を変更し、再描画し(S1613)、S1614に遷移する。
同期情報が表示中資料のページ内移動でなければ(S1612のNO)、S1613をスキップし、同期情報がアプリケーション終了かを判定する(S1614)。同期情報がアプリケーション終了でなければ(S1614のNO)、S1601に戻り、S1601〜S1614の処理を実行する。
そして、同期情報がアプリケーション終了であれば(S1614のYES)、同期処理を終了する。
このように、参加端末間では、資料の選択、ページ移動、拡大・縮小、会議アプリの終了まで同期し、自端末での操作を介在せずに特定権限を有する端末と協調する。
<会議の参加端末間でのメモ書き同期>
この参加端末間でのメモ書き同期処理では、端末上のメモ書き(線描書き)操作の結果を他の端末に同期表示させる。
このメモ書き同期の処理では、会議に参加している実行中の端末(実行端末)にメモ書き対象となるデータ(電子ファイル等)を配布する。特定権限を有する端末上で、資料上をなぞる操作によりメモを書いた際にそのメモの描画データを取得する。この描画データを他の実行端末へと送信する。描画データを受信した各端末は、自端末上で受信した描画データを元に送信先端末のメモ書き操作を再現する。なお、描画データは、描画領域内の絶対座標あるいは相対座標ではなく、メモ書き対象ファイル上における絶対座標として取得する。これにより、対象ファイルの表示倍率を変更(拡大・縮小)した場合、対象ファイル上の適切な位置に再現表示する。
また、これらの描画同期処理は、たとえば、起点端末4S側で行えば、会議アプリ機能12により協調端末4C側の操作を介在しないで各端末間での同期処理を実現する。この描画データを構成する要素には、描画開始座標、描画終了座標、描画中間座標(開始座標と終了座標の間の全座標)、描画点のデータ、描画点のサイズ(太さ)データおよび描画点の透過度データが含まれる。
図37は、データの取得内容と再現方法の一例を示している。図37のAは、資料のメモ書き前の状態を示している。画面表示600には描画対象領域602が設定されている。この描画対象領域602は、資料表示領域である。この描画対象領域602には、この例の場合、元データである文字列「aaaaa」、「bbbbb」、「ccc・・・c」・・・「eee・・・」が表示されている。
図37のBは、メモ書き604が付された画面表示600を示している。この例では、メモ書き604は文字列「ddd・・・d」を包囲するフリーハンドの包絡線である。この画面表示600では、水平方向にX座標、垂直方向にY座標が設定されている。X、Y座標は、メモ書き604および文字列の位置を特定するための基準座標である。つまり、情報処理端末4が操作され、その表示画面が天地や左右が逆になっても、常に画面表示600に追従し、メモ書き604および文字列の基準座標となる。
図37のCは、画面上に付されたメモ書き604を示している。このメモ書き604では、開始点Sと終了点Eを備えている。メモ書き604には連続した中間点である線分Lを有し、既述の色、サイズおよび透過度が設定される。
図38は、メモ書き604の付記部分を拡大した画面表示を示している。この場合、描画対象領域602に対する座標系ではなく、資料内の座標系で描画データを取得する。これにより拡大した場合でもメモ書き604の位置に再描画できる。縮小した場合も同様の処理となる。これにより、起点端末4Sから協調端末4Cにメモ書き604による必要な情報を提示することができる。つまり、メモ書き604は文字や記号であってもよい。
<会議の参加端末間での役割切替え(グループ内の協調動作)>
この役割切替えでは、参加端末間において、各端末間で役割の切り替えを相互に認識し、固定的なサーバを用いることなく、一つのグループ内での協調動作を行う。
各端末は同一のOS制御機能10および会議アプリ機能12を共通に備えている。この場合、会議アプリ機能12の起動時に、自端末の役割を選択するか、あるいは事前の設定情報により指定される。既述したように、起点端末4S、協調端末4Cのいずれかの役割を担う状態で一つの会議に参加(グループ6を構成)する。この役割は固定的なものではない。同一機能を備えているので、会議中に役割を移動(切替え)することができ、この役割の移動は、各端末が相互に認識し、グループ6内で協調動作を実行する。
会議との関係をより明確にするため、この場合、「発表者」の役割を有する端末を「発表者」端末と称し、グループ6内の「発表者」端末以外の参加端末を「参加者」端末と称する。この「参加者」端末の指定により、「発表者」の役割切り替えの処理手順を図39に示している。
図39に示す処理手順では、役割切り替え処理の開始により、「発表者」端末が、任意の「参加者」端末を指定し、役割切替操作を行う(S1701)。「発表者」端末は役割切替情報を作成する(S1702)。他の全端末へ役割切替情報を送信する(S1703)。送信した「発表者」端末は、「参加者」へと役割を切り替える(S1704)。他端末が同期情報を受信する(S1705)。
受信端末が指定された端末であるかを判定する(S1706)。受信端末が指定された端末であれば(S1706のYES)、「発表者」に役割を切り替える(S1707)。新たな「発表者」として、他端末への同期情報を送信し(S1708)、S1709に遷移する。
受信端末が指定された端末でなければ(S1706のNO)、グループ内で引き続き「参加者」の役割を担い(S1710)、S1709に遷移する。
S1709では、「参加者」端末は、同期情報を受信し新たな「発表者」を認識し、この処理を終了する。
このように、「発表者」端末の操作によって、次の「発表者」端末を決めることでグループ内の役割や役割分担の切替えを行う。
<会議の参加端末グループ間での資料共有と会議中の資料追加>
この資料共有と会議中の資料追加では、会議の参加端末間では会議に用いる資料を共有し、表示ページの同期等の協調動作を行う。資料追加は、会議の際、予め用意した資料だけではなく、会議を中断することなく新たな会議資料を追加し、かつ参加端末間で共有する。
会議開始時は、予め会議に用いる資料(電子ファイル)を用意し、会議に参加する各実行端末に対する会議資料の配布・共有は、会議開始時だけではなく会議中にも、任意の端末から任意のタイミングに行うことができる。つまり、会議を中断することなく会議資料を追加できる。
資料の追加配布・共有は、会議を開始した端末(親機やサーバに相当する端末)だけではなく、会議に参加する端末グループ内であれば、どの端末からも行える。追加資料を配布された端末も新たな配布元となる。端末グループ内の全端末へ素早く配布を終えることができる。
既述の会議参加端末間での役割の切替え機能の通り、会議に参加する各端末は役割が異なるだけで全て同一の機能を備えた会議アプリ機能12で実行される。
この資料追加は、各端末の参加者は意識することなく資料の追加がなされることにより、自分から資料を取りに行くのではなく、他者から資料が手渡される感覚を与える。能動的に資料を取得(参加各端末からのPull)するのではなく、受動的(資料を追加した側からのPush)に実現することにより、既述の感覚が実現される。
図40は、端末間の資料共有の処理を示している。図40のAに示すように、情報処理端末4−1が有する資料dが情報処理端末4−2に提供される。図40のBに示すように、資料dを提供した情報処理端末4−1はグループ6内の他の情報処理端末4−3に資料dを提供する。同時に、資料dの提供を受けた情報処理端末4−2は提供側となり、その資料dをグループ6内の他の情報処理端末4−4に提供する。そして、資料dを持つ情報処理端末4−1、4−2、4−3、4−4はそれぞれが資料dの提供を行なう。このように、資料dは、短時間にグループ6内の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nに配付される。
会議前に情報処理端末4−1に用意された複数の資料d1、d2、d3では、図41に示すように、グループ6の情報処理端末4−2、4−3、4−4などに同時に配付される。
この場合、図42に示すように、情報処理端末4−4が配布された資料であるd1、d2、d3とは別に資料d4を有している。会議途上で情報処理端末4−4がその資料d4を新たな資料として共有したい場合には、図43に示すように、情報処理端末4−4から資料d4が情報処理端末4−1、4−2、4−3に配付される。つまり、資料d4からPush配付であり、情報処理端末4−1、4−2、4−3の能動的な操作は不要である。また、このような資料d4の追加先は、グループ6内であればいずれの端末でもよく、グループ6以外でもよい。
図44は、資料追加の処理手順を示している。この処理手順は、本発明の情報処理方法および情報処理プログラムの処理手順の一例である。
この処理手順では、資料追加の開始は任意の参加端末が資料追加の操作を行う(S1801)。資料追加を行う端末が、特定端末が保持する会議グループ参加端末のリスト(端末グループ情報データテーブル510)を参照する(S1802)。グループ参加端末のリストは、参加端末中のたとえば、1台の端末が保持すればよい。この場合、会議を開始した情報処理端末4−1が保持していることになる。
参加端末リスト中の資料保持データを参照する(S1803)。資料d(既述のd1、d2、d3またはd4)を持たない任意の端末を配布先として選択する(S1804)。選択した端末へ資料dを配布する(S1805)。参加端末リスト中の資料保持データを「資料d保持済み」に更新する(S1806)。
リスト中の全端末が資料dを保持しているかを判定する(S1807)。リスト中の全端末が資料dを保持していなければ(S1807のNO)、S1803に戻り、それ以降(S1803〜S1807)の処理を実行する。そして、リスト中の全端末が資料dを保持していれば(S1807のYES)、資料dの配付処理を終了する。
この処理手順では、資料dの提供を受けた端末が資料配付を連鎖的に実行し、迅速な資料配付が可能である。
<特徴事項および効果>
この実施の形態の特徴事項や効果を列挙すれば次の通りである。
(1) 情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nに対して上位処理を実行するためのサーバの設置は不要であり、グループ6を構成する複数の情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−N間で協調動作をすることができる。
(2) 情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nはお互いを一意に識別し、グループ6を構成する。
(3) 無線接続される無線ネットワーク8に接続された情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nを利用する。
(4) 各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−NはIPアドレスまたは一意となる識別子によりお互いを識別する構成とすればよい。
(5) グループ6に属している各情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nが全く同一の動作をするのではなく、独自の選択で協調動作または独自動作を行う。つまり、同期のみのリモートデスクトップ処理などの一方的な処理動作と異なる。
(6) グループ6内の構成メンバーである端末の動作を受け、他の端末が自身の動作を制御することができる。この場合、必ずしも他の端末の動作と同一の動作をするものではない。
(7) 以上の処理動作は既述したように、上位装置としてまたは外部処理装置としてのサーバの設置は不要である。しかしながら、サーバの設置を除外するものではなく、サーバを設置した処理との併用は可能である。
(8) 協調の起点となる起点端末4Sおよび構成メンバーである協調端末4Cが存在し、これらは起点となる端末が固定的なものではなく、状況あるいは操作に応じて動的に移動可能である。情報の提供およびその受領の支配が一方的にならず、起点端末の自由な交替による協調動作が実行され、情報の授受を効率的に行える。したがって、活況のある会議や情報交換を実現できる。
(9) 会議に用いる資料を1台のタブレット端末などの情報処理端末に格納し、会議の参加者の情報処理端末から参加する会議を選択してグループ6に参画すれば、必要な情報の同期や交換などの協調動作を行うことができる。会議に参加すれば、必要な資料が電子処理で配布される。資料が提供されないために、会議の進行が妨げられるといった不都合は全くないし、資料配付に手間取ることもない。会議資料は、会議の終了により自動的に各端末から破棄される。会議前には準備している資料を会議開始の直前に各端末に配付したり、追加資料を会議途上で配付したり、また会議後には会議に用いた資料を自動消去するなど、このように紙媒体にはない特徴的な会議進行および資料の取扱が可能である。
(10) 情報処理端末を媒介とした電子会議を行える。発表者の資料操作は、参加者端末に同期して表示させることが可能である。発表者端末で発表に用いる資料、その特定のページや、特定の箇所、文字列や図形などの強調も電子的に自由に自動的に行うことができる。投票機能による賛否の自動集計処理、アンケート処理機能などを会議の進行処理に同期し、資料上の情報と会議参加者が提示する意見などの情報をタイムリーに活用することが可能となる。
(11) 会議に用いられる資料は、参加端末で自由に編集などの処理操作を行うことができる。操作はたとえば、拡大・縮小・回転のほか、書き込みなどのメモを付し、その内容を記録に残すことが可能である。画面操作では、画面分割により、複数の資料を同時に表示させ、または同一資料の別ページを同時に表示し、それらを対比することも可能である。
(12) 提示された資料の同期が可能である。会議は、参加者端末のいずれか1台の端末が起点端末(親端末)となり、会議を進行する。親端末が資料のページや表示倍率を変更すれば、その変更状態が子端末側の資料表示に同期して反映し表示される。この同期状態は子端末側で自由に解除可能である。非同期の状態では子端末側では、資料の任意のページを表示し、その内容を確認することができる(資料閲覧の自由性)。起点端末に支配されることなく、独自に資料を確認し、発表や質問に備えることができる。
(13) 複数のモード設定が可能である。たとえば、第1のモードと、第2のモードを設定することができる。第1のモードでは外部サーバを必要とせず、会議進行が可能である。小規模な会議やミーティングなどの迅速な会議進行が可能である。また、第2のモードでは、Webサーバと連携した処理が可能である。会議資料の暗号化やその保存、端末情報の登録や認証などが行える。Webサーバによるサポート機能を活用し、大規模な会議やセミナーなどの情報処理も可能である。
(14) 会議に用いた資料は会議後に端末より自動消去できる。会議の参加可否を制限する認証機能は、認証なし、パスワード認証、MACアドレス認証などの認証情報を活用することができる。このため、セキュリティ機能を高めることができる。
(15) 会議資料の管理は他の文書管理システムを活用し、会議資料の秘密分散方による暗号化で保管してもよく、会議資料に対するアクセス権の設定や、アクセスログの監視を併用してもよい。
〔他の実施の形態〕
a)上記の実施の形態では情報処理端末としてタブレット端末やスマートフォンを例示したが、通信機能および情報処理機能を備える情報処理機器であればどのようなものでも利用できる。たとえば、通信機能を備える電子ゲーム機などの電子機器であってもよい。
b)上記実施の形態では、情報処理端末4−1、4−2、4−3・・・4−Nを用いた情報処理の一例として会議システム2を例示したが、本発明は会議システム2に限定されない。上記の情報処理や情報同期、独自処理などの処理内容をゲームや、教育、学術的な教授や研究成果の発表、意見収拾などにも活用できる。
以上説明したように、本発明の最も好ましい実施の形態等について説明した。本発明は、上記記載に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載され、又は明細書に開示された発明の要旨に基づき、当業者において様々な変形や変更が可能である。斯かる変形や変更が、本発明の範囲に含まれることは言うまでもない。
上記目的を達成するため、本発明の情報処理システムは、複数の情報処理端末を用いる情報処理システムであって、ネットワークに無線接続される複数の情報処理端末がグループを構成し、前記グループを構成する複数の前記情報処理端末それぞれが、前記グループ内に情報提示されている資料情報を保有し、該グループ内のひとつの情報処理端末が起点端末となり、該起点端末の生成に応じて前記グループ内の情報処理端末が協調端末となり、前記起点端末が生成し前記協調端末に配信する同期情報により、前記起点端末と前記協調端末とが同期し、前記起点端末の処理動作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記起点端末の前記資料情報に対する描画操作に基づいて前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、前記起点端末の前記描画操作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記協調端末の中から次の起点端末となる前記情報処理端末を選択することで前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、該選択された前記情報処理端末を新たに起点端末とし且つ前記同期情報を生成、配信した前記起点端末である前記情報処理端末が協調端末に遷移する。
上記目的を達成するため、本発明の情報処理プログラムは、ネットワークに無線接続される複数の情報処理端末を構成しているコンピュータに実行させる情報処理プログラムであって、ネットワークに無線接続される複数の情報処理端末にグループを構成させ、前記グループを構成する複数の前記情報処理端末それぞれが、前記グループ内に情報提示されている資料情報を保有し、該グループ内のひとつの情報処理端末が起点端末となり、該起点端末の生成に応じて前記グループ内の情報処理端末が協調端末となり、前記起点端末が生成し前記協調端末に配信する同期情報により、前記起点端末と前記協調端末とが同期し、前記起点端末の処理動作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記起点端末の前記資料情報に対する描画操作に基づいて前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、前記起点端末の前記描画操作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記協調端末の中から次の起点端末となる前記情報処理端末を選択することで前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、該選択された前記情報処理端末を新たに起点端末とし且つ前記同期情報を生成、配信した前記起点端末である前記情報処理端末が協調端末に遷移する処理を前記コンピュータに実行させる。
上記目的を達成するため、本発明の情報処理端末は、ネットワークに無線接続されて情報処理システムを構成する情報処理端末であって、ネットワークに無線接続される他の情報処理端末とともにグループを構成し、前記グループ内に情報提示されている資料情報を保有し、該グループ内で起点端末または協調端末となり、前記起点端末となった場合には同期情報を生成し前記協調端末に配信し、該同期情報により前記協調端末と同期し、前記資料情報に対する描画操作に基づいて前記同期情報を生成すると、前記同期情報により前記描画操作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記協調端末の中から次の起点端末となる前記情報処理端末を選択することで前記同期情報を生成すると、前記同期情報により該選択された前記情報処理端末を新たに起点端末とし且つ前記同期情報を生成、配信した前記起点端末である前記情報処理端末が協調端末に遷移し、または、前記協調端末となった場合には前記起点端末が生成する同期情報により同期し、前記資料情報に対する描画操作に基づいて前記同期情報が生成されると、前記同期情報により前記起点端末と同期し、前記起点端末の前記描画操作に応じた処理を実行し、前記協調端末を次の起点端末として選択する前記同期情報が生成されると、前記同期情報により新たに起点端末となる処理を実行する。
上記目的を達成するため、本発明の情報処理方法は、ネットワークに無線接続される複数の情報処理端末に情報処理を実行させる情報処理方法であって、ネットワークに無線接続される複数の情報処理端末にグループを構成させ、前記グループを構成する複数の前記情報処理端末それぞれが、前記グループ内に情報提示されている資料情報を保有し、該グループ内のひとつの情報処理端末が起点端末となり、該起点端末の生成に応じて前記グループ内の情報処理端末が協調端末となり、前記起点端末が生成し前記協調端末に配信する同期情報により、前記起点端末と前記協調端末とが同期し、前記起点端末の処理動作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記起点端末の前記資料情報に対する描画操作に基づいて前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、前記起点端末の前記描画操作に応じた操作を前記協調端末に実行させ、前記協調端末の中から次の起点端末となる前記情報処理端末を選択することで前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、該選択された前記情報処理端末を新たに起点端末とし且つ前記同期情報を生成、配信した前記起点端末である前記情報処理端末が協調端末に遷移する。
上記目的を達成するため、本発明の会議システムは、複数の情報処理端末を用いる会議システムであって、ネットワークに無線接続される複数の情報処理端末がグループを構成し、前記グループを構成する複数の前記情報処理端末それぞれが、前記グループ内に情報提示されている資料情報を保有し、該グループ内のひとつの情報処理端末が起点端末となり、該起点端末の生成に応じて前記グループ内の情報処理端末が協調端末となり、前記起点端末が生成し前記協調端末に配信する同期情報により、前記起点端末と前記協調端末とが同期し、前記起点端末の処理動作に応じた処理を前記協調端末に実行させ、前記起点端末の前記資料情報に対する描画操作に基づいて前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、前記起点端末の前記描画操作に応じた操作を前記協調端末に実行させ、前記協調端末の中から次の起点端末となる前記情報処理端末を選択することで前記同期情報が生成された場合、前記同期情報により、該選択された前記情報処理端末を新たに起点端末とし且つ前記同期情報を生成、配信した前記起点端末である前記情報処理端末が協調端末に遷移する。