JP2013210943A - 座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法 - Google Patents

座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法 Download PDF

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訓明 岡田
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Abstract

【課題】三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法を提供する。
【解決手段】座標入力装置3Aは、導光板20の一辺の両端に設けられた撮像ユニット20・30と、他の辺の少なくとも一端に設けられた撮像ユニット50との少なくとも3つの受光手段を備えている。検出部4は、タッチペン40の導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20・30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であるか否かを判断する角度判断部5と、閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20・30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出部6とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、導光部材の内部を伝搬する伝搬光を受光する受光手段と、導光部材に被検出体を接触したときの接触位置の座標を三角測量法を用いて求める検出手段とを備えた座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法に関するものである。詳細には、位置検出が困難となる領域の発生を回避し得る座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法に関する。
タッチペン、スタイラスペン等の棒状の操作部材(以下、「ペン」と記載する)又は指等による座標入力を受け付ける導光部材とからなる光学式の座標入力装置又は位置検出装置、並びに座標入力装置又は位置検出装置と表示パネルとを組み合わせたタブレット、タッチパネル等の座標入力システムが知られている。
上記座標入力システムでは、上記ペン又は指を座標入力装置の座標入力領域に接近又は接触させることにより、座標入力装置又は位置検出装置が該ペン又は指における接近又は接触した位置の座標を求める。求められた座標は、例えば座標入力装置とは別体の液晶ディスプレイ、又は該座標入力装置に一体的に積層されている液晶パネル等の表示画面に点画像又は直線画像等のオブジェクトを表示するため等に用いられる。
具体的には、例えば、特許文献1に開示されているタッチパネル装置100は、図12に示すように、表示面111とその周辺のベゼル112とを有する表示装置110に対して指示体120により入力可能となっており、2つのカメラ部101・101と検出部102とから主に構成されている。2つのカメラ部101・101は、ベゼル112に配置され、所定の間隔を設けて配置されている。各カメラ部101・101は、それぞれレンズ光軸が表示装置110の表示面111に対して略垂直となるように配置される円周魚眼レンズを有し、表示面111上を撮像可能なものである。検出部102は、2つのカメラ部101・101により撮像されるそれぞれの指示体120の像と、2つのカメラ部101・101との間の距離とを用いて三角測量法の原理で指示体220の指示位置を検出するようになっている。
また、例えば、特許文献2に開示されているタッチパネル200は、図13(a)(b)に示すように、導光板201と、導光板201に光を入射する光源202と、導光板201の側面の一部に配置された受光素子204・205と、導光板201の側面と受光素子204・205との間に被検出体210により散乱した光源202からの光を受光素子204・205に結像する結像手段207とを備えている。また、受光素子204・205が配置された導光板201の側面には光吸収手段208が配置され、受光素子204・205は、図13(b)に示すように、光源202の照射範囲外に配置されている。
上記タッチパネル200の座標検出原理は、以下のとおりである。
導光板201の側面に配置された光源202から照射された光は導光板201の内部で全反射を繰り返しながら伝播する。通常の状態では、受光素子204・205は光源202の照射範囲外に配置されているため、導光板201の内部を伝搬する伝搬光を受光しない。ここで、透明の導光板201上に指等の被検出体210がタッチされると、伝搬光が乱され、散乱光が発生する。散乱光の一部は受光素子204・205の方向にも伝搬し、図14(a)(b)に示すように、受光素子204・205で受光される。これにより、その方位角が測定され、三角測量法により散乱光が発生した点、つまり、指等の被検出体
210がタッチされたポイントが特定される。
特開2010−282463号公報(2010年12月16日公開) 特開2009−258967号公報(2009年11月05日公開) 特開平11−327769号公報(1999年11月30日公開)
上記従来の特許文献1及び特許文献2に開示された座標入力装置においては、座標検出原理においていずれも三角測量法を採用しているので、死角となって位置検出が困難となる領域を有するという問題点を有している。
例えば、特許文献1に開示されたタッチパネル装置100では、三角測量法を用いた位置検出において、光学ユニットである2つのカメラ部101・101からの角度が極度の鋭角となる場所の検出精度は低くなる。このため、一般的には、検出精度の低さを補うために光学ユニットをタッチエリアよりも外側に配置することによって常に検出する位置に角度を持たせている構造を採用している。しかし、タッチエリアの外側にカメラ部101・101を配置するために必然的に額縁は大きくなってしまう。
また、特許文献2に開示されたタッチパネル200においても、三角測量法を用いているので、光源202の近傍においては、やはり、受光素子204・205からの角度が極端な鋭角となるので、検出することが困難である。また、タッチパネル200では、導光板201における照射範囲203外に被検出体210にタッチされた場合には、死角となって、位置検出できない。
尚、特許文献3には、複数の受光部を備えた座標入力装置が開示されている。この座標入力装置300は、図15に示すように、導光板301と、上記導光板301に接触位置からスポット光を入射させる発光ペン302と、導光板301の周囲の側面に配置された複数の受光器303…と、導光板301の周囲に設けられた光吸収部材304と、受光器303…の出力信号を受けて導光板301におけるスポット光の位置座標に関わる信号を出力する検出回路部305とから構成されている。
しかし、この座標入力装置300は、発光ペン302の導光板301への接触位置を4つの受光器303…にて検知し、これら4つの出力強度の全てを用いて、発光ペン302の座標位置を検出するものであり、特許文献1、2に開示された2つの受光部での出力により発光ペンの接触位置を算出するものとは異なり、上述した課題は生じない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法を提供することにある。
本発明の座標入力装置は、上記課題を解決するために、方形の板状の導光部材と、上記導光部材の内部を伝搬する伝搬光を受光する少なくとも2つの受光手段と、上記導光部材の表面に被検出体を接触したときの該接触に基づく伝搬光を検知した上記受光手段の出力に基づいて、三角測量法を用いて上記被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を用いて求める検出手段とを備えた座標入力装置であって、上記受光手段は、上記方形
の導光部材における一辺の両端に設けられた第1受光手段及び第2受光手段と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段との少なくとも3つを備えていると共に、上記検出手段は、上記被検出体における上記導光部材の表面への接触位置に基づく上記第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断手段と、上記角度判断手段にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出手段とを備えていることを特徴としている。尚、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段とは、、上記一辺の一端に設けられた第1受光手段又は第2受光手段と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段とが重なる場合を除く。
本発明の座標入力方法は、上記課題を解決するために、前記記載の座標入力装置を用いた座標入力方法であって、被検出体における導光部材の表面への接触位置に基づく第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断工程と、上記角度判断工程にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出工程とを含むことを特徴としている。
この種の三角測量法を用いる座標入力装置では、被検出体の接触位置が導光部材における受光手段の近傍位置である場合には、検出限界を越えるので、検出精度が低くなる。すなわち、三角測量法での算出において、2つの受光手段を結ぶ線に対する少なくとも1個の受光手段への入射角度が鋭角過ぎる場合には、計算しても誤差が大きくなるので、検出精度が低くなる。
この課題を回避すべく、受光手段への入射角度が鋭角過ぎるのを防止するために額縁幅を広くしたのでは、装置のコンパクト化を図ることができない。
そこで、本発明では、このような位置検出が困難となる領域の発生を回避すべく、受光手段は、方形の導光部材における一辺の両端に設けられた第1受光手段及び第2受光手段と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段との少なくとも3つを設けている。このため、第1受光手段、第2受光手段及び第3受光手段を方形の導光部材における辺の端部つまり隅角部に設けるので、額縁幅が広くなることはない。
また、検出手段は、上記被検出体における上記導光部材の表面への接触位置に基づく上記第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断手段と、上記角度判断手段にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出手段とを備えている。
この結果、角度判断手段にて、第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、代替出力算出手段が、第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、第3受光手段からの出力とに基づいて接触位置の座標を求める。これにより、接触位置への視認角度が閾値角度以下の出力を用いて座標位置を求めることが回避される。
したがって、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置、及び座標入力方法を提供す
ることができる。
本発明の座標入力装置では、前記検出手段は、前記被検出体における前記導光部材の表面への接触位置に基づく前記第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、第1受光手段と第2受光手段とのいずれの出力強度が強いかを判断する出力強度判断手段を備え、前記代替出力算出手段は、出力強度判断手段にて判断された光線強度が強い方の第1受光手段と第2受光手段とのいずれかの出力と、前記第3受光手段からの出力とを用いて上記接触位置の座標を求めることが好ましい。
すなわち、例えば、第1受光手段と第2受光手段との両方が接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、第3受光手段からの出力のみが有効となり、これでは、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出することができない。そこで、このような場合には、代替出力算出手段は、出力強度判断手段にて判断された光線強度が強い方の第1受光手段と第2受光手段とのいずれかの出力と、前記第3受光手段からの出力とを用いて上記接触位置の座標を求める。
この結果、第1受光手段と第2受光手段との両方が接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合においても、いずれか光線強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出することができる。
本発明の座標入力装置では、前記被検出体は、前記導光部材の表面に接触することによって該導光部材に光を入射させる発光部を有する発光ペンからなっていると共に、上記導光部材には、上記被検出体の発光部から該導光部材にそれぞれ入射して該導光部材の内部を伝搬する伝搬光を上記受光手段へ出射する光路変換部が設けられ、前記受光手段は、上記伝搬光における導光部材からの出射光を受光すると共に、前記出力強度判断手段は、第1受光手段と第2受光手段とのいずれの光線の出力強度が強いかを判断することが可能である。
これにより、発光ペンから発光され、導光部材を導光して出射された伝搬光の出射光は、光路変換部を介して2つの受光手段へそれぞれ出射される。この結果、受光手段には、伝搬光の出射光の出力強度に基づいて例えば線状の像が現れるので、それぞれの受光手段の像にて発光ペンにおける、該受光手段間の一辺の両角を求めることができ、三角測量法にて、発光ペンが接触した導光部材上の位置の平面座標を検出することができる。
また、本発明では、発光ペンからの発光部から発光された光は、導光部材の上方の空気中を光路とするのではなく、導光部材の内部を光路としている。このため、発光ペンを持つ指等で発光ペンの光路が遮蔽されて発光ペンの座標位置を求めるために補間処理をすることもないので、確実、かつ精度よく検出できる。
さらに、本発明では、出力強度判断手段は、第1受光手段と第2受光手段とのいずれの光線の出力強度が強いかを判断する。この結果、第1受光手段と第2受光手段との両方が接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合においても、いずれか光線の出力強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出することができる。
したがって、被検出体として発光ペンを用いる場合に、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出するときに、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置を提供することができる。
本発明の座標入力装置では、前記導光部材の端部から照明光を入射させる光源が設けられ、前記被検出体は、前記導光部材の表面に接触することによって上記導光部材内を伝搬する上記照明光を減衰させると共に、前記受光手段は、導光部材内を伝搬する照明光及び被検出体により減衰された照明光の伝搬光を受光すると共に、前記検出手段は、被検出体の導光部材への接触による上記照明光の減衰に基づく受光手段の出力強度の減少を検出して、該被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を求めると共に、前記出力強度判断手段は、前記第1受光手段と第2受光手段とのいずれの出力強度の減少が強いかを判断することが可能である。
すなわち、特許文献2のタッチパネルにおいては、受光手段の受光量を0に維持した状態において、被検出体の存在による散乱光の受光ピークを検知するものとなっていた。この結果、受光手段は光源の照射範囲外に配置されなければ、受光手段の受光量を0に維持することができず、また、被検出体による散乱光の受光量は微小であるので、受光手段から遠方での被検出体の接触検出においては信号品質が低下し、大型タッチパネルへの適用は困難であるという問題点を有していた。
そこで、本発明では、受光手段は、例えば指等の被検出体の導光部材への接触による照明光の例えば吸収又は散乱等の減衰に基づく受光手段の出力強度の減少を検出して、該被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を求める。
すなわち、本発明では、特許文献2に対して発想の転換を図り、特許文献2では、被検出体の存在による散乱光の受光ピークを検知するのに対して、本発明では、受光手段に一定量の受光量を与えた状態で、被検出体の存在による照明光の減衰に基づいて受光手段における出力強度の減少を検知するようになっている。
この結果、受光手段は照明光の照射範囲内に設けられているので、受光手段には絶えず一定の受光量が与えられており、その状態で受光手段から遠方での被検出体の接触による例えば吸収又は散乱等の光減衰により、その一定の受光量に強度低下が生じる。このため、この強度低下を検知することにより、検出手段にて被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を求めることができる。したがって、導光部材を使用する光学式の座標入力装置において、大型タッチパネルに適用した場合においても、死角を発生することなく、指等の被検出体の座標位置を検出し得る座標入力装置を提供することができる。
また、本発明では、出力強度判断手段は、第1受光手段と第2受光手段とのいずれの出力強度の減少が強いかを判断する。この結果、第1受光手段と第2受光手段との両方が接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合においても、前記第1受光手段と第2受光手段とのいずれか出力強度の減少が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出することができる。
したがって、指等の被検出体を用いる座標入力装置において、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出するときに、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置を提供することができる。
本発明の座標入力システムは、上記課題を解決するために、前記記載の座標入力装置を備えた座標入力システムであって、画像表示パネルを備えていることを特徴としている。
上記の発明によれば、座標入力装置を、画像表示パネルの画像を見ながらタッチペン又は指にて入力するタッチパネルとして機能させることができる。したがって、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度
の低下を抑制し得る座標入力装置を備えた座標入力システムを提供することができる。
本発明の座標入力装置は、以上のように、受光手段は、方形の導光部材における一辺の両端に設けられた第1受光手段及び第2受光手段と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段との少なくとも3つを備えていると共に、検出手段は、被検出体における上記導光部材の表面への接触位置に基づく上記第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断手段と、上記角度判断手段にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出手段とを備えているものである。
本発明の座標入力システムは、以上のように、前記記載の座標入力装置を備えた座標入力システムであって、画像表示パネルを備えているものである。
本発明の座標入力装置の座標入力方法は、以上のように、被検出体における導光部材の表面への接触位置に基づく第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断工程と、上記角度判断工程にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出工程とを含む方法である。
それゆえ、三角測量法を用いて被検出体の接触位置を検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置、座標入力システム及び座標入力装置の座標入力方法を提供するという効果を奏する。
本発明における座標入力装置、及び座標入力システムの実施の一形態を示すものであって、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置の構成を示す平面図である。 上記座標入力装置を備えた座標入力システムの全体構成を示す斜視図である。 上記座標入力システムの全体構成を示すものであって、図2のA−A線矢視断面図である。 上記座標入力装置のタッチペンにおける上面の筐体を取り外して示す平面図である。 上記タッチペンの先端に設けられた光散乱部材の構成を示す断面図である。 (a)は上記座標入力装置における撮像ユニットでの撮像状況を示す斜視図であり、(b)は上記撮像ユニットの撮像素子での像を示す平面図である。 本発明における座標入力装置及び座標入力システムの他の実施の形態を示すものであって、座標入力装置を備えた座標入力システムの全体構成を示す斜視図である。 上記座標入力システムの全体構成を示すものであって、図7のB−B線矢視断面図である。 (a)は指が導光板に接触されていないときの撮像素子の出力像を示す平面図であり、(b)は指が導光板に接触されたときの撮像素子の出力像を示す平面図である。 (a)は上記座標入力装置における撮像ユニットでの撮像状況を示す斜視図であり、(b)は上記撮像ユニットの撮像素子での像を示す平面図である。 上記撮像ユニットを3つ以上備えた座標入力装置を示す平面図である。 従来の座標入力装置としてのタッチパネル装置の構成を示す正面図である。 (a)は従来の他の座標入力装置としてのタッチパネルの構成を示す斜視図であり、(b)は上記タッチパネルの要部の構成を示す平面図である。 (a)は上記従来の座標入力装置としての位置検出装置の検出原理を示す平面図であり、(b)は上記位置検出装置における受光素子の光信号を示す波形図である。 従来のさらに他の座標入力装置の構成を示す正面図である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(座標入力システムの構成)
本実施の形態の座標入力装置を備えた座標入力システムの構成について、図2に基づいて説明する。図2は、上記座標入力システムの構成を示す斜視図である。
本実施の形態の座標入力システム1は、図2に示すように、画像表示パネルとしての液晶表示パネル2と、この液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3Aとを備えている。
上記液晶表示パネル2は、一対の図示しない基板間に液晶層を挟持しており、各基板には、電圧印加によって当該液晶層の液晶分子の配向を変えるための各種電極が少なくとも設けられている。そして、電圧印加によって液晶分子の配向を変化させることによって、各画素の液晶層を透過する光の透過量を調整して所望の表示を行う。液晶表示パネル2の構成は、従来周知の液晶表示パネルを用いることができる。
上記座標入力システム1では、液晶表示パネル2に表示された画面を見ながら、液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3Aの後述する導光板10上に被検出体及び発光ペンとしての例えばタッチペン40を接触させることにより、そのタッチペン40における接触位置の座標が特定され、所望のデータ入力ができるようになっている。
(座標入力装置の構成)
次に、上記座標入力システム1に備えられた座標入力装置3Aの構成について、前記図2、及び図3に基づいて以下に詳述する。図3は、図2のA−A線矢視断面図である。
上記座標入力装置3Aは、図3に示すように、方形としての四角形の透明の導光部材としての導光板10と、導光板10の一辺の両端にそれぞれ配設された受光手段としての撮像ユニット20・30と、導光板10に接触される被検出体としてのタッチペン40とを有している。
導光板10は、透光性材料からなる一枚の平板からなっており、液晶表示パネル2の表示面側に重ねて配設されている。導光板10の大きさは、液晶表示パネルと略同じ大きさの四角形つまり方形となっている。詳細には、図2に示すように、撮像ユニット20・30を配設する一辺側が液晶表示パネル2よりも大きく構成されている。これにより、撮像ユニット20・30の少なくとも一部分を、導光板10の背面側に配設することができる。この結果、座標入力装置3Aのタッチペン40における導光板10への接触面に沿って拡がる方向のサイズの大型化を抑制し、座標入力装置3Aのコンパクトサイズの実現に寄与している。
また、導光板10における撮像ユニット20・30を配設する2箇所の隅角部には、凹型の円錐面状の光路変換部としての切り欠き11がそれぞれ形成されている。この切り欠き11の円錐面と導光板10背面とがなす角度(図3に示すγ)は、45度以下であり、30度又は45度が選ばれる。円錐面状の切り欠き11にはミラーコーティング11aが施されている。これにより、図3に示すように、導光板10の内部を伝搬して切り欠き11に至った光の光路を、切り欠き11によって導光板10の下方、つまり導光板10の背面に向けて変化させる。尚、ミラーコーティング11aが無くても、切り欠き11の円錐面によって、光路を導光板10の下方に変化させることが可能である。すなわち、導光板10は、完全な四角形である必要はなく、上述のように、角が切り欠かれていたり、又は角が曲面加工されていたりする等の実質的な四角形であってよい。
また、本実施の形態では、光変換部材を導光板10の隅角部の切り欠き11として設けたため、導光板10から光変換部材が突出するのを回避している。
導光板10の厚さは1〜3mmが主に用いられる。本実施の形態では、厚さ例えば2mmとなっている。導光板10の材料としては、例えばアクリルが用いられ、ポリカーボネート又はガラスでもよい。また導光板10の厚さは1〜3mmが主に用いられるが、これより厚くてもよい。また、導光板10の四角形の大きさは、例えば約1m角とすることができるが、これに制限されるものではない。
撮像ユニット20・30は、導光板10の円錐面状の切り欠き11の直下に配置されている。つまり、撮像ユニット20・30は、導光板10の端部における互いに離れた二箇所に配設されている。また、撮像ユニット20・30は、導光板10の表面よりも上方には突出していない。
上記撮像ユニット20は、レンズ21と可視光カットフィルタ22と撮像素子23とを有している。また、撮像ユニット30も、同様に、レンズ31と可視光カットフィルタ32と撮像素子33とを有している。撮像素子23・33の受光面は、それぞれ、導光板10の表面と平行であるように配設されている。
撮像ユニット20・30は、導光板10に接続されており、導光板10を伝搬しない光は撮像素子23・33に結合しない構造になっている。
尚、本実施の形態では、切り欠き11が円錐面状に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、双曲面状又は多角面状に構成されていてもよい。
(タッチペンの構成)
次に、本実施の形態のタッチペンの構成について、図4及び図5に基づいて説明する。図4は、本実施の形態のタッチペン40の構成を示す平面図である。尚、図4においては、説明の便宜上、筐体の一部を取り外して、内部構造を露出させている。また、図5は、
タッチペンの先端に設けられた光散乱部材の構成を示す断面図である。
上記タッチペン40は、いわゆるタッチペン又はスタイラスペンと呼ばれる操作用具である。
タッチペン40は、図4に示すように、外形となる筐体41の内部に、光を出射する発光素子42aと、該発光素子42aから発光された光をタッチペン40の先端から導光板10へ導入させる導入部42bとを有する発光部42と、電源装置43と、制御装置44とを格納している。そして、タッチペン40の光出射先端側には、光を拡散させる光散乱部材45が導入部42bに固定されて取り付けられている。
この光散乱部材45は、光拡散材料を含有する樹脂から構成されている。上記光拡散材料としては、ガラスビーズを用いることができる。また、上記樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、又はシリコンラバーを用いることができ、弾性を有して構成されていることが好ましい。弾性材を用いることによって、座標入力装置3Aの導光板10にタッチペン40の先端つまり光散乱部材45を接触させて用いる場合に、導光板10表面を傷付けることなく、かつ、接触によって僅かに接触部分が変形して導光板10表面との接触面積を大きくすることができる。この結果、図5に示すように、導光板10表面に導入される光量を多くすることができる。すなわち、導光板10の内部における深さ方向に対して複数の放射状の方向に、タッチペン40からの光を入射させることができるようになっている。
光散乱部材45の光出射面は、図5に示すように、曲面を有している。すなわち、光散乱部材45は概ね半球体であり、直径が例えば2.5〜5.5mmとなっている。直径が2.5よりも小さいと、十分に拡散した光を形成することができない虞がある。また、光散乱部材45を座標入力装置3Aの導光板10に接触させて用いる場合に、十分な接触面積を確保することができる光が十分に導光板10表面に導入されない虞がある。一方、直径が5.5mmを超える場合、拡散光が拡がり過ぎて正確な位置検出を行うことが困難になる虞がある。また、光散乱部材45を座標入力装置3Aの導光板10に接触させる場合に、接触面積が広すぎることから摩擦抵抗が大きくなりすぎて操作性を損なう虞がある。この結果、直径を2.5〜5.5mmとすれば、光を効率よく拡散させることができつつ、位置座標を精度よく検出することができる。また、滑らかな書き味つまりタッチ感を実現することができる。尚、この曲面は、均一な曲率によって構成されている必要はなく、タッチペン40の最も先端部となる領域とそれを囲む領域とで曲率を異ならせてもよい。
さらに、この曲面には、表面に微細な凹凸形状が設けられていてもよい。この微細な凹凸形状によって、光を拡散させることができる。また、光散乱部材45を座標入力装置3Aの導光板10に接触させて用いる場合、この微細な凹凸形状によって導光板10との接触面積が減少し、摺動させたときの摩擦力が低減するので、滑らかな書き味つまりタッチ感を実現することができる。尚、このように、微細な凹凸形状を設ける態様の場合は、光散乱部材45に光拡散材料を含めることなく樹脂単体で構成し、該樹脂における導光板10との対向領域に微細な凹凸形状を設けることによっても、光拡散効果を奏することができる。換言すれば、光拡散材料を含めるのに加えて微細な凹凸形状を形成すれば、光拡散効果をより高めることができる。微細な凹凸形状は、型成形によって形成することができるが、この方法に限定されるものでない。尚、微細な凹凸形状を設けることにより導光板10との接触面積が減少するが、それによる導入光量の減少は5%程度であるため、位置座標の検出に大きな影響は与えない。
また、光散乱部材45の光出射面には、耐磨耗加工が施されていることが好ましい。光散乱部材45がポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂によって構成されている場合
には不要であるが、光散乱部材45自体が耐磨耗に優れていない他の材料から構成されている場合には、その光出射面に耐磨耗加工を施すことは有効である。耐磨耗加工とは、特に制限はないが、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂を光散乱部材45の光出射面にコーティングする加工が挙げられる。
さらに、この光散乱部材45は、タッチペン40に対して着脱可能に構成されている。これにより、光散乱部材45が何らかの理由で損傷した場合又は経時劣化した場合であっても、光散乱部材45を交換するだけでタッチペン40の使用を継続することができる。また、タッチペン40自体を交換する構成に比べて、低コストで使用を継続することができる。さらに、着脱可能であるために、光散乱部材45が取り付けられる側の部材である導入部42bには、光散乱部材45と接触する部分に、溝構造、咬合する構造、又は嵌め合う構造を設ける一方、光散乱部材45には、その構造に合う構造を設けておくことが好ましい。尚、本実施の形態では、導入部42bに光散乱部材45を取り付ける態様となっている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、筐体41に光散乱部材45を取り付ける態様であってもよく、他の態様であってもよい。
上記発光素子42aは、例えば赤外光等の光を発するLED(light emitting diode)又はLD(laser diode)を用いることができる。尚、LED又はLDは、1つのタッチペン40に対して1つだけ設けられている構成に限らず、複数個を搭載してもよい。
上記電源装置43は、例えば電池を内蔵する構成とすることができるほか、充電式に構成されていてもよい。
上記制御装置44は、発光素子42aの発光を制御する。例えば、発光素子42aが導光板10に接触したときにのみに発光する仕組み等が盛り込まれる。この仕組みは感圧スイッチ等を用いることにより構成され、発光時間を制御できるため、消費電力を低減し、電池寿命を延ばすことができる。
上記構成のタッチペン40では、電源装置43から電源を受けた発光素子42aは所定波長の光を発光する。この発光素子42aから発光された光は、導入部42bを経て光散乱部材45に入射し、該光散乱部材45の光拡散材料及び上記微細な凹凸形状によって乱反射する。そして、光散乱部材45の光出射面から拡散光となって出射される。
以上のように、タッチペン40には、光を出射する発光部42が設けられており、ペン先から光が拡散放射される構成となっている。したがって、タッチペン40のペン先が導光板10に接触すると、ペン先から放射された赤外光の一部が、導光板10に結合して、導光板10内を伝搬する。タッチペン40は、ペン先から光を拡散放射するため、導光板10に結合した光は、導光板10内を拡散放射しながら導光伝搬される。
そして、図3に示すように、導光板10の内部を伝搬する伝搬光10a・10bは、切り欠き11を介して撮像ユニット20・30にそれぞれ入射する。撮像ユニット20・30では、撮像素子13から得られる各画像から、タッチペン40が接触した箇所における導光板10の二次元平面内での撮像ユニット20・30とのなす角度を求める。これにより、以下に述べる2次元座標の算出原理に基づいて、二次元平面内での位置座標を精度よく求めることができる。
(2次元座標位置の算出)
上述のようにして求めた、タッチペン40が接触した箇所における導光板10の二次元平面内での撮像ユニット20・30とのなす角度を用いて、タッチペン40が接触した箇所における2次元座標位置の算出方法について、前記図2及び図3、並びに図6(a)(
b)に基づいて、以下に説明する。図6(a)は座標入力装置3Aにおける撮像ユニット20での撮像状況を示す斜視図であり、図6(b)は撮像ユニット20の撮像素子23での像を示す平面図である。
図3に示すように、まず、タッチペン40のペン先が座標入力装置3Aにおける導光板10の表面に接触したとき、タッチペン40から放射される赤外光の一部が屈折率Nの導光板10内に入射する。この入射光のうち、導光板10内の伝搬角θが、
sin(90°−θ)>1/N
に示す条件を満たす光束は、導光板10内に閉じ込められ、導光板10の表面、及び裏面での反射を繰り返し、導光板10内を進行する。
ここで、図2に示すように、タッチペン40から発せられた赤外光はペン先を中心にして導光板10の2次元平面に対して放射状に拡散され、導光板10内を伝搬する。そして、その光束のうちの一部における伝搬光10a・10bは、円錐面状の切り欠き11の端面にも導かれ、該端面の反射光が撮像ユニット20・30にて受光される。具体的には、切り欠き11の端面の反射光は、レンズ21・31にて集光され、続いて、可視光カットフィルタ22・32を通って、最後に撮像素子23・33に受光される。可視光カットフィルタ22・32は、タッチペン40から放射される波長帯の光を透過し、それ以外の波長帯の光を遮断する役割を果たす。可視光カットフィルタ22・32により、太陽光や、液晶表示パネル用バックライト光等の迷光が遮断され、SN比を高くすることができる。
次に、撮像ユニット20・30の処理について、図6(a)(b)に基づいて説明する。尚、図6(a)(b)においては、撮像ユニット20についてのみ説明するが、撮像ユニット30においても同様の処理が行われる。
図2及び図6(a)に示すように、撮像ユニット20・30に入射した光は、レンズ21・31を経て、撮像素子23・33に線状の像25を形成する。線状の像25の位置はタッチペン40の位置によって変化し、撮像ユニットの取得画像を分析することにより、伝搬光10a・10bと導光板10の一辺とがなす角度α・βがそれぞれ求められ。そして、この角度α・βにより、三角測量法を用いて発光源となるペン先が接した点の位置座標が求められる。
詳細には、図6(a)において、タッチペン40が点Pの位置にあるとき、図6(b)にも示すように、線状の像25が形成される。また、このタッチペン40が点Pの位置に移動したとき、線状の像27が形成される。
光を照射している状態にあるタッチペン40のペン先が導光板10に接触していないとき、撮像素子23の取得画像には何も現れない。一方、発光部42から光を照射している状態にあるタッチペン40のペン先が導光板10に接触して赤外光が導光板10に結合すると、その光束のうちの一部における伝搬光10aが撮像素子23に導かれ、撮像素子23の撮像面に線状の像が形成され、取得画像上に線状の像25が現れる。
図6(b)に示す線状の像25の位置は、タッチペン40のペン先における接触点の位置に依存して変化し、ペン先の接触点の位置を変えると、線状の像25は線状の像27のように変化する。その線状の像25・27の軌跡は一点鎖線で示した扇形状26になる。その扇形の中心と線状の像25を結ぶ線分の傾き角度α’(円弧の中心を回転中心とする)は、タッチペン40と撮像素子23を結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度αと同じ角度になる。したがって、撮像素子の取得画像から傾き角度α’が求められ、この傾き角度α’から角度αが求められる。同様に、タッチペン40が点Pの位置に移動すると、線状の像27が形成され、その線状の像27の傾き角度α
’を求めることにより、角度αが求められる。
撮像素子23についても同様に取得画像の分析から発光点の位置が特定され、タッチペン40と撮像素子23とを結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度βが求められる。
そして、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔をL、撮像素子23からの画像を読み取り求めた輝点の角度をα、撮像素子23からの取得画像を読み取り求めた輝点の角度をβとしたとき、輝点の座標(X、Y)は下記の関係式(1)及び関係式(2)
Y=tanα・X …関係式(1)
Y=tanβ・(L−X) …関係式(2)
を満足する。これを解くと、輝点の座標(X、Y)は、
X=tanβ・L/(tanα+tanβ) …式(3)
Y=(tanα・tanβ)・L/(tanα+tanβ) …式(4)
と表され、上述のように求めた角度α・βと、予め求めることができる間隔Lとにより、ペン先が接触した地点の座標X・Yが求められる。このうち間隔Lは撮像素子23と撮像素子33との間の間隔であり、固定の値である。角度α・βを求めることにより、ペン入力位置の座標X・Yを求めることができる。
尚、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔Lとは、レンズ21の光軸中心とレンズ31の光軸中心との間の距離である。
タッチペン40の位置座標を以上の方法で求めるために、座標入力システム1には、図2に示すように、検出手段としての検出部4を設けている。検出部4は座標入力装置3Aに設けることができる。
また、以上の方法にて求められたタッチペン40の位置座標に基づいて、液晶表示パネル2の位置座標に対応する位置にある画素を駆動して、ユーザが、タッチペン40のタッチ位置を視認することができるようにすることが可能である。そのためには、液晶表示パネル2の駆動を制御する図示しない制御部が、位置座標検出部で求めた位置座標の情報を取得して、該情報に基づいて液晶表示パネル2を駆動すればよい。
(検出限界となる領域での措置)
本実施の形態の座標入力装置3Aでは、図1に示すように、被検出体としてのタッチペン40の接触位置Pが導光板10における受光手段としての撮像ユニット20・30の近傍位置の領域である場合には、検出限界を越えるので、検出精度が低くなる。すなわち、三角測量法での算出において、2つの撮像ユニット20・30を結ぶ線に対する少なくとも1個の撮像ユニット20又は撮像ユニット30への入射角度が鋭角過ぎる場合には、計算しても誤差が大きくなるので、検出精度が低くなる。
この課題を回避すべく、撮像ユニット20・30への入射角度が鋭角過ぎるのを防止するために額縁幅を広くしたのでは、装置のコンパクト化を図ることができない。
そこで、本実施の形態では、このような位置検出が困難となる領域の発生を回避すべく、受光手段として、方形の導光板20における一辺の両端に設けられた第1受光手段としての撮像ユニット20及び第2受光手段としての撮像ユニット30と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段としての撮像ユニット50、つまり対向辺の少なくとも一端に設けられた撮像ユニット50との少なくとも3つを設けている。具体的には、図1に示すように、撮像ユニット20・30・50を、方形の導光板10の隅角部に設けている。このように、撮像ユニット20・30・50を方形の導光板10の隅角部に設けた
場合には、額縁幅が広くなることはない。
また、本実施の形態では、検出手段としての検出部4は、被検出体としてのタッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であるか否かを判断する角度判断手段としての角度判断部5と、角度判断部5にて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出手段としての代替出力算出部6とを備えている。
本実施の形態では、角度判断部5は、閾値角度δとして例えば10度を採用しており、撮像ユニット20又は撮像ユニット30における閾値角度δが10度以下となる場合には、閾値角度δが10度以下となった撮像ユニット20又は撮像ユニット30を使用しないように設定し、代替撮像ユニットとして撮像ユニット50を使用するようにしている。
この結果、角度判断部5にて、撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、代替出力算出部6が、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める。これにより、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下つまり10度以下の出力を用いて座標位置を求めることが回避される。
したがって、三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置3A、及び座標入力方法を提供することができる。
ところで、例えば、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット50からの出力のみが有効となり、これでは、三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができない。
そこで、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、図1に示すように、検出部4は、タッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの出力強度が強いかを判断する出力強度判断手段としての出力強度判断部7を備えている。そして、代替出力算出部6は、出力強度判断部7にて判断された光線強度が強い方の第1受光手段と第2受光手段とのいずれかの出力と、撮像ユニット50からの出力とを用いて接触位置Pの座標を求める。
この結果、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合においても、いずれか光線強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができる。
このように、本実施の形態の座標入力装置3Aは、方形の板状の導光板20と、導光板20の内部を伝搬する伝搬光を受光する受光手段としての少なくとも2つの撮像ユニット20及び撮像ユニット30と、導光板20の表面にタッチペン40を接触したときの該接触に基づく伝搬光を検知した撮像ユニット20及び撮像ユニット30の出力に基づいて、三角測量法を用いてタッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pの座標を用いて求める検出部4とを備えている。そして、受光手段は、方形の導光板20における一
辺の両端に設けられた撮像ユニット20及び撮像ユニット30と、一辺とは異なる他の辺に設けられた撮像ユニット50、つまり対向辺の少なくとも一端に設けられた撮像ユニット50との少なくとも3つを備えている。
また、検出部4は、タッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であるか否かを判断する角度判断部5と、角度判断部5にて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出部6とを備えている。
また、本実施の形態の座標入力方法は、座標入力装置3Aを用いた座標入力方法であって、タッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ角度以下であるか否かを判断する角度判断工程と、角度判断工程にて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出工程とを含んでいる。
したがって、三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置3A、及び座標入力方法を提供することができる。
また、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、検出部4は、タッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの出力強度が強いかを判断する出力強度判断部7を備え、代替出力算出部6は、出力強度判断部7にて判断された光線強度が強い方の撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれかの出力と、撮像ユニット50からの出力とを用いて接触位置Pの座標を求める。
この結果、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合においても、いずれか光線強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができる。
また、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、被検出体は、導光板10の表面に接触することによって導光板10に光を入射させる発光部42を有するタッチペン40からなっている。そして、導光板10には、タッチペン40の発光部42から導光板10にそれぞれ入射して導光板10の内部を伝搬する伝搬光10a・10bを撮像ユニット20・30・50へ出射する切り欠き11が設けられ、撮像ユニット20・30・50は、伝搬光10a・10bにおける導光板10からの出射光を受光する。また、出力強度判断部7は、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの光線の出力強度が強いかを判断する。
これにより、タッチペン40から発光され、導光板10を導光して出射された伝搬光10a・10bの出射光は、切り欠き11を介して2つの撮像ユニット20・30又は撮像ユニット20・50へそれぞれ出射される。この結果、撮像ユニット20・30・50には、伝搬光10a・10bの出射光の出力強度に基づいて例えば線状の像が現れるので、それぞれの撮像ユニット20・30・50の像にてタッチペン40における、撮像ユニット20・30間又は撮像ユニット20・50間の一辺の両角を求めることができ、三角測量法にて、タッチペン40が接触した導光板10上の位置の平面座標を検出することがで
きる。
また、本実施の形態では、タッチペン40からの発光部42から発光された光は、導光板10の上方の空気中を光路とするのではなく、導光板10の内部を光路としている。このため、タッチペン40を持つ指等でタッチペン40の光路が遮蔽されてタッチペン40の座標位置を求めるために補間処理をすることもないので、確実、かつ精度よく検出できる。
さらに、本実施の形態では、出力強度判断部7は、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの光線の出力強度が強いかを判断する。この結果、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合においても、いずれか光線の出力強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて、三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができる。
したがって、被検出体としてタッチペン40を用いる場合に、三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出するときに、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置3Aを提供することができる。
また、本実施の形態の座標入力装置3Aでは、各撮像ユニット20・30・50におけるタッチペン40の接触位置Pの光強度を検出し、閾値角度δ以下の場合は、検出した光線の各撮像ユニット20・30・50における視認角度の大きい順に、三角測量法に必要となる接触位置Pの座標検出を行うべき撮像ユニット20・30・50のうちの一対を決定する。
これにより、客観的かつ容易に、三角測量法に必要となる撮像ユニット20・30・50のうちの一対を、客観的かつ容易に決定することが可能となる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図7〜図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。尚、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
前記実施の形態1における座標入力装置3A及び座標入力システム1では、被検出体は、発光ペンとしてのタッチペン40を使用するものであった。しかし、本実施の形態の座標入力装置3B及び座標入力システム1では、被検出体として指を使用する点が異なっている。
最初に、被検出体としての指を検出するための基本構成について説明する。
(座標入力システムの基本構成)
本実施の形態の座標入力装置を備えた座標入力システムの基本構成について、図7に基づいて説明する。図7は、上記座標入力システムの構成を示す斜視図である。
本実施の形態の座標入力システム1は、図7に示すように、画像表示パネルとしての液晶表示パネル2と、この液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3Bとを備えている。
上記液晶表示パネル2は、一対の図示しない基板間に液晶層を挟持しており、各基板に
は、電圧印加によって当該液晶層の液晶分子の配向を変えるための各種電極が少なくとも設けられている。そして、電圧印加によって液晶分子の配向を変化させることによって、各画素の液晶層を透過する光の透過量を調整して所望の表示を行う。液晶表示パネル2の構成は、従来周知の液晶表示パネルを用いることができる。
上記座標入力システム1では、液晶表示パネル2に表示された画面を見ながら、液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3Bの後述する導光板10上に被検出体としての例えば指8を接触させることにより、その指8における接触位置の座標が特定され、所望のデータ入力ができるようになっている。
(座標入力装置の基本構成)
次に、上記座標入力システム1に備えられた座標入力装置3Bの基本構成について、前記図7、及び図8に基づいて以下に詳述する。図8は、図7のA−A線矢視断面図である。
上記座標入力装置3Bは、図7に示すように、四角形つまり方形の透明の導光部材としての導光板10と、導光板10の一辺の両端にそれぞれ配設された受光手段としての撮像ユニット20・30と、導光板10の三辺の周辺に設けられた光源としての光源ユニット9と、検出手段としての検出部4とを有している。
導光板10は、透光性材料からなる一枚の平板からなっており、液晶表示パネル2の表示面側に重ねて配設されている。導光板10の大きさは、液晶表示パネルと略同じ大きさの四角形となっている。詳細には、図9に示すように、撮像ユニット20・30を配設する一辺側が液晶表示パネル2よりも大きく構成されている。これにより、撮像ユニット20・30の少なくとも一部分を、導光板10の背面側に配設することができる。この結果、座標入力装置3Bの指8における導光板10への接触面に沿って拡がる方向のサイズの大型化を抑制し、座標入力装置3Bのコンパクトサイズの実現に寄与している。
また、導光板10における撮像ユニット20・30を配設する2箇所の隅角部には、凹型の円錐面状の光路変換部としての切り欠き11がそれぞれ形成されている。この切り欠き11の円錐面と導光板10背面とがなす角度(図10に示すγ)は、45度以下であり、30度又は45度が選ばれる。円錐面状の切り欠き11にはミラーコーティング11aが施されている。これにより、図8に示すように、導光板10の内部を伝搬して切り欠き11に至った光の光路を、切り欠き11によって導光板10の下方、つまり導光板10の背面に向けて変化させる。尚、ミラーコーティング11aが無くても、切り欠き11の円錐面によって、光路を導光板10の下方に変化させることが可能である。すなわち、導光板10は、完全な四角形である必要はなく、上述のように、角が切り欠かれていたり、又は角が曲面加工されていたりする等の実質的な四角形であってよい。
また、本実施の形態では、光変換部材を導光板10の隅角部の切り欠き11として設けたため、導光板10から光変換部材が突出するのを回避している。
導光板10の厚さは1〜3mmが主に用いられる。ただし、これよりも厚くてもよい。本実施の形態では、厚さが例えば2mmとなっている。導光板10の材料としては、例えばアクリルが用いられ、ポリカーボネート又はガラスでもよい。また、導光板10の四角形の大きさは、例えば約1m角とすることができるが、これに制限されるものではない。
撮像ユニット20・30は、導光板10の円錐面状の切り欠き11の直下に配置されている。つまり、撮像ユニット20・30は、導光板10の端部における互いに離れた二箇所に配設されている。また、撮像ユニット20・30は、導光板10の表面よりも上方に
は突出していない。
上記撮像ユニット20は、レンズ21と可視光カットフィルタ22と撮像素子23とを有している。また、撮像ユニット30も、同様に、レンズ31と可視光カットフィルタ32と撮像素子33とを有している。本実施の形態の撮像素子23・33は、例えば2次元のイメージセンサからなっている。ただし、必ずしも2次元に限らず、1次元のイメージセンサであってもよい。
撮像素子23・33の受光面は、それぞれ、導光板10の表面と平行であるように配設されている。
撮像ユニット20・30は、導光板10に接続されており、導光板10を伝搬しない光は撮像素子23・33に結合しない構造になっている。
尚、本実施の形態では、切り欠き11が円錐面状に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、多角面状に構成されていてもよい。
次に、本実施の形態では、導光板10の周辺に光源としての光源ユニット9が設けられている。
すなわち、座標入力装置3Bには、導光板10における三辺の周辺には、該導光板10に光を入射させる複数のLED(light emitting diode)9aを並べた光源としての光源ユニット9が該三辺に沿って設けられている。この三辺は、両端に撮像ユニット20・30が設けられた導光板10の一辺とは異なる三辺である。この結果、導光板10における三辺の光源ユニット9は、撮像ユニット20・30に対向しており、上記撮像ユニット20・30は、光源ユニット9からの照明光の照射範囲内に設けられていることになる。尚、本発明においては、必ずしも導光板10における三辺の周辺に限らず、例えば、両端に撮像ユニット20・30が設けられた導光板10の一辺とは異なる他の一辺の周辺であってもよい。
光源ユニット9に複数並べられたLED9aは、例えば赤外光等の光を発するようになっている。ただし、必ずしも赤外光に限らず、可視光、紫外光であってもよい。また、必ずしもLED9aを使用する必要はなく、LD(laser diode)等を用いることもできる。
次に、座標入力装置3Bには、図7に示すように、検出手段としての検出部4が設けられている。この検出部4は、指8による光散乱又は光吸収による光減衰に基づく撮像素子23・33の出力強度の減少を検知して、指8における導光板10の表面への接触位置の座標を求めるものである。具体的には、CPUからなっている。
ここで、本実施の形態の座標入力システム1では、被検出体として例えば指8が使用される。ただし、必ずしも指8に限らず、棒状のタッチペン等の被検出体であってもよい。
(座標入力装置の座標検出原理)
上記構成の座標入力装置3Bにおける、指6が導光板10に接触されたときの座標検出原理について、図7、図8及び図9(a)(b)に基づいて以下に説明する。図9(a)は指8が導光板10に接触されていないときの撮像素子23の出力像を示す平面図であり、図9(b)は指8が導光板10に接触されたときの撮像素子23の出力像を示す平面図である。
まず、座標入力装置3Bでは、図7及び図8に示すように、導光板10における少なくとも一辺の周辺に沿って複数設けられたLED9a…から、導光板10に光が入射される。
導光板10に入射された光は、導光板10の内部を伝搬光として導光し、切り欠き11を介して少なくとも2箇所に設けられた撮像素子23・33へそれぞれ出射される。これにより、撮像素子23では、図9(a)に示すように、切り欠き11の形状に基づく、扇形状の明部23aの出力像が得られる。尚、図9(a)では、撮像素子23の出力像しか示していないが、撮像素子33の出力像も同様である。
この状態において、被検出体としての指8を導光板10の表面に接触させると、その接触位置での伝搬光が乱される。この結果、撮像素子23・33での受光量に強度低下が生じる。具体的には、図9(b)に示すように、明部23aの中に、線状の暗部BLが生じる。したがって、撮像素子23・33におけるこの受光量の強度低下を示す暗部BLを検知することにより、検出部4にて、指8における導光板10の表面への接触位置の座標を求めることができる。尚、撮像素子23・33が、1次元のイメージセンサである場合には、点の像が現れる。
この検出原理について、詳述する。
図8に示すように、周囲が空気である導光板10の端部に設けられたある1つのLED9aから赤外光が屈折率Nの導光板10内に入射する。この入射光のうち、導光板10内の伝搬角θが、
sin(90°−θ)>1/N
に示す条件(全反射条件)を満たす光束は、導光板10内に閉じ込められ、導光板10の表面、及び裏面での反射を繰り返し、導光板10内を進行する。
ここで、導光板10の表面に屈折率Nmの物質が接触すると、全反射条件は、
sin(90°−θ)>Nm/N
となる。このため、一部の光は、全反射条件を満足することができなくなり、導光板10内に閉じ込められなくなって、屈折率Nmの物質側に入射する。例えば、人間の皮膚の屈折率は約1.37であるため、指6が導光板10に接触することにより、導光板10内に閉じ込められる光量が減少する。
すなわち、導光板10に指8が接触しなければ、導光板10内の照明光は、指8の接触位置にてそのまま全反射して、撮像素子23・33に入射されるが、指8の存在による光散乱又は光吸収による光減衰によって、撮像素子23・33に向かう伝搬光の光量が減少する。この結果、図9(b)に示すように、図9(a)に示す扇形状の明部23aとなった出力像に線状の暗部BLが現れる。したがって、この暗部BLに基づいて、後述するように、検出部4にて、指8における導光板10の表面への接触位置の座標を求めることができる。尚、図9(b)では、撮像素子23の出力像しか示していないが、撮像素子33の出力像も同様である。
(2次元座標位置の算出方法)
上述のようにして検知した撮像素子23・33の暗部BLに基づいて、検出部4における指8が接触した箇所における2次元座標位置の算出方法について、前記図7及び図8、並びに図10(a)(b)に基づいて、以下に説明する。図10(a)は座標入力装置3Bにおける撮像ユニット20での撮像状況を示す斜視図であり、図10(b)は撮像ユニット20の撮像素子23での像を示す平面図である。
まず、本実施の形態では、指8が接触した箇所における導光板10の2次元平面内での撮像ユニット20・30とのなす角度と撮像素子23・33間の距離とを用いて、三角測量法にて指8が接触した箇所における2次元座標位置を算出する。
最初に、指8が導光板10に接触していないときの撮像素子23・33に出力像の検出について説明する。
まず、図8に示すように、導光板10の端部に設けられたある1つのLED9aから赤外光が屈折率Nの導光板10内に入射する。この入射光のうち、導光板10内の伝搬角θが、
sin(90°−θ)>1/N
に示す条件(全反射条件)を満たす光束は、導光板10内に閉じ込められ、導光板10の表面、及び裏面での反射を繰り返し、導光板10内を進行する。
ここで、図7に示すように、その光束のうちの一部における伝搬光10a・10bは、円錐面状の切り欠き11・11の端面にも導かれ、該端面の反射光が撮像ユニット20・30にて受光される。具体的には、切り欠き11・11の端面の反射光は、レンズ21・31にて集光され、続いて、可視光カットフィルタ22・32を通って、最後に撮像素子23・33に受光される。可視光カットフィルタ22・32は、LED9aにて発光される波長帯の光を透過し、それ以外の波長帯の光を遮断する役割を果たす。可視光カットフィルタ22・32により、太陽光や、液晶表示パネル用バックライト光等の迷光が遮断され、SN比を高くすることができる。
次いで、図10(a)に示すように、撮像ユニット20に入射した光は、レンズ21を経て、撮像素子23に線状の像を形成する。ここで、LED9a…は複数存在しており、広範囲の角度から導光板10に入射される。このため、図10(b)において一点鎖線で示すように、撮像素子23に線状の複数の像が集合して扇形状になり、図10(a)に示すように、撮像素子23において明部23aの出力像として現れる。
次に、この状態で、図10(a)に示すように、指8が導光板10における例えば点Pの位置に接触されたときの撮像素子23・33に出力像の検出について説明する。
この場合、図8に示すように、指8の導光板10への接触によって、導光板10内の伝搬角θの光が散乱又は吸収され、この結果、光量が減縮される。光量が減縮された伝搬光10aは、円錐面状の切り欠き11の端面に導かれ、該端面の反射光が撮像ユニット20にて受光される。そして、撮像ユニット20に入射した光は、レンズ21を経て、図10(b)に示すように、撮像素子23において扇形状の明部23aの中に線状の暗部BLの像を形成する。
また、この指8が点Pの位置に移動したとき、線状の暗部BLの像が形成される。
図10(b)に示す線状の暗部BL・BLの位置は、指8における接触点の位置に依存して変化し、指8の接触点の位置を変えると、線状の暗部BLの像は、線状の暗部BLの像のように変化する。その線状の暗部BL・BLの像の軌跡は一点鎖線で示した扇形状の明部23aの内部に存在する。その扇形の中心と線状の暗部BLの像を結ぶ線分の傾き角度α’(円弧の中心を回転中心とする)は、指8と撮像素子23とを結ぶ線分と導光板10における撮像ユニット20・30側の一辺とがなす角度αと同じ角度になる。したがって、撮像素子23の取得画像から傾き角度α’が求められ、この傾き角度α’から角度αが求められる。同様に、指8が点Pの位置に移動
すると、線状の暗部BLの像が形成され、その線状の暗部BLの像における傾き角度α’を求めることにより、角度αが求められる。
撮像素子23についても同様に取得画像の分析から指8の接触点の位置が特定され、指8と撮像素子23とを結ぶ線分と導光板10における撮像ユニット20・30側の一辺とがなす角度βが求められる。
そして、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔をL、撮像素子23からの画像を読み取り求めた接触点の角度をα、撮像素子23からの取得画像を読み取り求めた接触点の角度をβとしたとき、接触点の座標(X、Y)は下記の関係式(1)及び関係式(2)
Y=tanα・X …関係式(1)
Y=tanβ・(L−X) …関係式(2)
を満足する。これを解くと、接触点の座標(X、Y)は、
X=tanβ・L/(tanα+tanβ) …式(3)
Y=(tanα・tanβ)・L/(tanα+tanβ) …式(4)
と表され、上述のように求めた角度α・βと、予め求めることができる間隔Lとにより、指8が接触した地点の座標X・Yが求められる。このうち間隔Lは撮像素子23と撮像素子33との間の間隔であり、固定の値である。したがって、角度α・βを求めることにより、指8の接触位置の座標X・Yを求めることができる。
尚、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔Lとは、レンズ21の光軸中心とレンズ31の光軸中心との間の距離である。
以上の方法にて求められた指8の接触位置座標に基づいて、液晶表示パネル2の位置座標に対応する位置にある画素を駆動して、ユーザが、指8のタッチ位置を視認することができるようにすることが可能である。そのためには、液晶表示パネル2の駆動を制御する図示しない制御部が、位置座標検出部で求めた位置座標の情報を取得して、該情報に基づいて液晶表示パネル2を駆動すればよい。
(検出限界となる領域での措置)
本実施の形態の座標入力装置3Bでは、図11に示すように、受光手段としての撮像ユニット20・30・50・60を方形の導光板10における4つの隅角部に配設することが可能である。上記撮像ユニット20及び撮像ユニット30は、第1受光手段及び第2受光手段として機能を有し、撮像ユニット50は第3受光手段としての機能を有している。すなわち、本実施の形態では、撮像ユニット20・30・50・60・60の4つの受光手段を備えているが、本発明では必ずしもこれに限らず、撮像ユニット20及び撮像ユニット30と、撮像ユニット50又は撮像ユニット60との少なくとも3つを備えていればよい。
ここで、このように受光手段としての4つの撮像ユニット20・30・50・60を、方形の導光板10の各隅角部に配設した場合、図11に示すように、光源としての光源ユニット9…を導光板10の全周囲の端部に配設しておき、光源ユニット9…が、導光板10の全周囲の端部から照明光を入射させるようにすることが好ましい。必要条件としては、導光板10の周囲に受光手段としての撮像ユニット50・60を増やした場合、撮像ユニット50・60の対向位置に光源が存在することが好ましい。
これにより、受光手段としての4つの撮像ユニット20・30・50・60は、導光板10における全ての範囲が照明光の照射範囲内に設けられていることになる。したがって、指8が導光板10のいずれの場所に接触されても、指8の接触位置Pの位置座標を確実に特定することが可能となる。
また、光源ユニット9…と撮像ユニット20・30・50・60とを対向して配置するため、撮像ユニット20・30・50・60の配置の自由度が高くなり、大型タッチパネルに適用した場合の信号品質低下も生じ難い。
ここで、本実施の形態の座標入力装置3Bにおいても、少なくとも3つの受光手段として、4つの撮像ユニット20・30・50・60を設けた場合には、前記実施の形態1の座標入力装置3Aと同様に、被検出体としての指8の接触位置Pが導光板10における第1受光手段及び第2受光手段としての撮像ユニット20・30の近傍位置の領域である場合には、検出限界を越えるので、検出精度が低くなる。すなわち、三角測量法での算出において、2つの撮像ユニット20・30を結ぶ線に対する少なくとも1個の撮像ユニット20又は撮像ユニット30への入射角度が鋭角過ぎる場合には、計算しても誤差が大きくなるので、検出精度が低くなる。
そこで、本実施の形態の座標入力装置3Bにおいても、この問題を解決するために、図11に示すように、受光手段として、方形の導光板20における一辺の両端に設けられた第1受光手段としての撮像ユニット20及び第2受光手段としての撮像ユニット30と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段としての撮像ユニット50、つまり対向辺の少なくとも一端に設けられた撮像ユニット50との少なくとも3つを設けている。具体的には、図11に示すように、撮像ユニット20・30・50・60を、方形の導光板10の隅角部に設けている。このように、撮像ユニット20・30・50・60を方形の導光板10の隅角部に設けた場合には、額縁幅が広くなることはない。
また、本実施の形態では、検出手段としての検出部4は、被検出体としての指8における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であるか否かを判断する角度判断手段としての角度判断部5と、角度判断部5にて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出手段としての代替出力算出部6とを備えている。
そして、角度判断部5は、閾値角度δとして例えば10度を採用しており、撮像ユニット20又は撮像ユニット30における閾値角度δが10度以下となる場合には、閾値角度δが10度以下となった撮像ユニット20又は撮像ユニット30を使用しないように設定し、代替撮像ユニットとして撮像ユニット50を使用するようにしている。
この結果、角度判断部5にて、撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、代替出力算出部6が、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める。これにより、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下つまり10度以下の出力を用いて座標位置を求めることが回避される。
したがって、三角測量法を用いて指8の接触位置Pを検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置3B、及び座標入力方法を提供することができる。
ところで、例えば、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合に、例えば、撮像ユニット60が存在しない場合には、撮像ユニット50からの出力のみが有効となり、これでは、三角測量法
を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができない。
そこで、本実施の形態の座標入力装置3Bでは、図11に示すように、検出部4は、タッチペン40における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの出力強度が強いかを判断する出力強度判断手段としての出力強度判断部7を備えている。そして、代替出力算出部6は、出力強度判断部7にて判断された光線強度が強い方の第1受光手段と第2受光手段とのいずれかの出力と、撮像ユニット50からの出力とを用いて接触位置Pの座標を求める。
この結果、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合においても、いずれか光線強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができる。
このように、本実施の形態の座標入力装置3Bは、方形の板状の導光板20と、導光板20の内部を伝搬する伝搬光を受光する受光手段としての少なくとも2つの撮像ユニット20及び撮像ユニット30と、導光板20の表面に指8を接触したときの該接触に基づく伝搬光を検知した撮像ユニット20及び撮像ユニット30の出力に基づいて、三角測量法を用いて指8における導光板20の表面への接触位置Pの座標を用いて求める検出部4とを備えている。そして、受光手段は、方形の導光板20における一辺の両端に設けられた撮像ユニット20及び撮像ユニット30と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられたとは異なる他の辺としての撮像ユニット50、つまり対向辺の少なくとも一端に設けられた撮像ユニット50との少なくとも3つを備えている。
また、検出部4は、指8における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であるか否かを判断する角度判断部5と、角度判断部5にて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出部6とを備えている。
また、本実施の形態の座標入力方法は、座標入力装置3Bを用いた座標入力方法であって、指8における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ角度以下であるか否かを判断する角度判断工程と、角度判断工程にて、接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合には、撮像ユニット20又は撮像ユニット30からの出力のいずれか一方と、撮像ユニット50からの出力とに基づいて接触位置Pの座標を求める代替出力算出工程とを含んでいる。
したがって、三角測量法を用いて指8の接触位置Pを検出する場合に、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座標入力装置3B、及び座標入力方法を提供することができる。
また、本実施の形態の座標入力装置3Bでは、検出部4は、指8における導光板20の表面への接触位置Pに基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30からの出力に基づいて、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの出力強度が強いかを判断する出力強度判断部7を備え、代替出力算出部6は、出力強度判断部7にて判断された光線強度が強い方の撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれかの出力と、撮像ユニット50からの出力とを用いて接触位置Pの座標を求める。
この結果、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合においても、いずれか光線強度が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて三角測量法を用いてタッチペン40の接触位置Pを検出することができる。
また、本実施の形態の座標入力装置3Bでは、導光板20の端部から照明光を入射させる光源ユニット9…が設けられ、指8は、導光板20の表面に接触することによって導光板20内を伝搬する照明光を減衰させる。また、撮像ユニット20及び撮像ユニット30は、導光板20内を伝搬する照明光及び指8により減衰された照明光の伝搬光を受光する。さらに、検出部4は、指8の導光板20への接触による照明光の減衰に基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30の出力強度の減少を検出して、指8における導光板20の表面への接触位置Pの座標を求める。また、出力強度判断部7は、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの出力強度の減少が強いかを判断する。
すなわち、特許文献2のタッチパネルにおいては、受光手段の受光量を0に維持した状態において、被検出体の存在による散乱光の受光ピークを検知するものとなっていた。この結果、受光手段は光源の照射範囲外に配置されなければ、受光手段の受光量を0に維持することができず、また、被検出体による散乱光の受光量は微小であるので、受光手段から遠方での被検出体の接触検出においては信号品質が低下し、大型タッチパネルへの適用は困難であるという問題点を有していた。
そこで、本実施の形態では、受光手段は、指8の導光板20への接触による照明光の吸収又は散乱等の減衰に基づく撮像ユニット20及び撮像ユニット30の出力強度の減少を検出して、指8における導光板20の表面への接触位置Pの座標を求める。
すなわち、本実施の形態では、特許文献2に対して発想の転換を図り、特許文献2では、指8の存在による散乱光の受光ピークを検知するのに対して、本実施の形態では、撮像ユニット20及び撮像ユニット30に一定量の受光量を与えた状態で、指8の存在による照明光の減衰に基づいて撮像ユニット20及び撮像ユニット30における出力強度の減少を検知するようになっている。
この結果、撮像ユニット20及び撮像ユニット30は照明光の照射範囲内に設けられているので、撮像ユニット20及び撮像ユニット30には絶えず一定の受光量が与えられており、その状態で撮像ユニット20及び撮像ユニット30から遠方での指8の接触による吸収又は散乱等の光減衰により、その一定の受光量に強度低下が生じる。このため、この強度低下を検知することにより、検出部4にて指8における導光板20の表面への接触位置Pの座標を求めることができる。したがって、導光板20を使用する光学式の座標入力装置において、大型タッチパネルに適用した場合においても、死角を発生することなく、指8の座標位置を検出し得る座標入力装置を提供することができる。
また、本実施の形態では、出力強度判断部7は、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれの出力強度の減少が強いかを判断する。この結果、撮像ユニット20と撮像ユニット30との両方が接触位置Pへの視認角度が閾値角度δ以下であると判断された場合においても、撮像ユニット20と撮像ユニット30とのいずれか出力強度の減少が強い方を使用することによって、悪条件においても少しでも良い条件にて、三角測量法を用いて指8の接触位置Pを検出することができる。
したがって、指8を用いる座標入力装置3Bにおいて、三角測量法を用いて指8の接触位置Pを検出するときに、位置検出が困難となる領域での検出精度の低下を抑制し得る座
標入力装置3Bを提供することができる。
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、導光部材の内部を伝搬する伝搬光を受光する受光手段と、導光部材に被検出体を接触したときの接触位置の座標を、三角測量法を用いて求める検出手段とを備えた光学式の座標入力装置、座標入力システム、及び座標入力方法に適用できる。また、タッチペンタイプ及び指タイプのいずれにも適用可能である。
1 座標入力システム
2 液晶表示パネル(画像表示パネル)
3A 座標入力装置
3B 座標入力装置
4 検出部(検出手段)
5 角度判断部(角度判断手段)
6 代替出力算出部(代替出力算出手段)
7 出力強度判断部(出力強度判断手段)
8 指(被検出体)
9 光源ユニット(光源)
9a LED
10 導光板(導光部材)
10a 伝搬光
10b 伝搬光
11 切り欠き(光路変換部)
20 撮像ユニット(受光手段、第1受光手段)
21 レンズ
22 可視光カットフィルタ
23 撮像素子
23a 明部
25 像
27 像
30 撮像ユニット(受光手段、第2受光手段)
32 可視光カットフィルタ
33 撮像素子
40 タッチペン(被検出体、発光ペン)
42 発光部
45 光散乱部材
50 撮像ユニット(受光手段、第3受光手段)
60 撮像ユニット(受光手段)
BL 暗部
BL 暗部
BL 暗部
L 間隔
P 接触位置
δ 閾値角度

Claims (6)

  1. 方形の板状の導光部材と、上記導光部材の内部を伝搬する伝搬光を受光する少なくとも2つの受光手段と、上記導光部材の表面に被検出体を接触したときの該接触に基づく伝搬光を検知した上記受光手段の出力に基づいて、三角測量法を用いて上記被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を用いて求める検出手段とを備えた座標入力装置であって、
    上記受光手段は、上記方形の導光部材における一辺の両端に設けられた第1受光手段及び第2受光手段と、上記一辺とは異なる他の辺に設けられた第3受光手段との少なくとも3つを備えていると共に、
    上記検出手段は、
    上記被検出体における上記導光部材の表面への接触位置に基づく上記第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断手段と、
    上記角度判断手段にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出手段とを備えていることを特徴とする座標入力装置。
  2. 前記検出手段は、前記被検出体における前記導光部材の表面への接触位置に基づく前記第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、第1受光手段と第2受光手段とのいずれの出力強度が強いかを判断する出力強度判断手段を備え、前記代替出力算出手段は、出力強度判断手段にて判断された光線強度が強い方の第1受光手段と第2受光手段とのいずれかの出力と、前記第3受光手段からの出力とを用いて上記接触位置の座標を求めることを特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  3. 前記被検出体は、前記導光部材の表面に接触することによって該導光部材に光を入射させる発光部を有する発光ペンからなっていると共に、
    上記導光部材には、上記被検出体の発光部から該導光部材にそれぞれ入射して該導光部材の内部を伝搬する伝搬光を上記受光手段へ出射する光路変換部が設けられ、
    前記受光手段は、上記伝搬光における導光部材からの出射光を受光すると共に、
    前記出力強度判断手段は、第1受光手段と第2受光手段とのいずれの光線の出力強度が強いかを判断することを特徴とする請求項2記載の座標入力装置。
  4. 前記導光部材の端部から照明光を入射させる光源が設けられ、
    前記被検出体は、前記導光部材の表面に接触することによって上記導光部材内を伝搬する上記照明光を減衰させると共に、
    前記受光手段は、導光部材内を伝搬する照明光及び被検出体により減衰された照明光の伝搬光を受光すると共に、
    前記検出手段は、被検出体の導光部材への接触による上記照明光の減衰に基づく受光手段の出力強度の減少を検出して、該被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を求めると共に、
    前記出力強度判断手段は、前記第1受光手段と第2受光手段とのいずれの出力強度の減少が強いかを判断することを特徴とする請求項2記載の座標入力装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の座標入力装置を備えた座標入力システムであって、
    画像表示パネルを備えていることを特徴とする座標入力システム。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の座標入力装置を用いた座標入力方法であって、
    被検出体における導光部材の表面への接触位置に基づく第1受光手段及び第2受光手段からの出力に基づいて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であるか否かを判断する角度判断工程と、
    上記角度判断工程にて、上記接触位置への視認角度が閾値角度以下であると判断された場合には、上記第1受光手段又は第2受光手段からの出力のいずれか一方と、上記第3受光手段からの出力とに基づいて上記接触位置の座標を求める代替出力算出工程とを含むことを特徴とする座標入力方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015176472A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 株式会社リコー 座標検知システム、座標検知方法、情報処理装置及びプログラム

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