JP2013208596A - 吸着剤とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高効率に芳香族炭化水素類を吸着する吸着剤を提供することを目的とする。
【解決手段】 実施形態の吸着剤は、ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーのいずれか一方又は両方を含む粒子であり、前記粒子の表面から中心部に向かう空隙を有し、前記粒子の空隙率は、30Vol%〜70Vol%であり、前記粒子の表面の空隙の直径は、1μm〜50μmであり、前記粒子の体積平均粒子径が0.5mm〜5.0mmである。
【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、吸着剤とその製造方法に関する。
油田生産では油・ガスとも種々の化学成分を含有する随伴水が産出されるが、随伴水の増大や世界的な環境意識の高まり・環境規制の強化によって随伴水の処理技術の需要が高まっている。特に随伴水に含有するBTEX(ベンゼン・トルエン・エチルベンゼン・キシレン)に代表される芳香族炭化水素類を含有した排水が、河川や海水への流出によって環境保護の観点から大きな問題となっている。また、COD(化学的酸素要求量:Chemical Oxygen Demand)成分の除去の点から活性炭処理、やゼオライト処理、微生物処理吸などを組み合わせて処理する方法がおこなわれていたが、BTEXを短時間で高効率に吸着する吸着剤がなかった。
特開2008−272453
本発明が解決しようとする課題は、高効率に芳香族炭化水素類を吸着する吸着剤を提供することである。
実施形態の吸着剤は、ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーのいずれか一方又は両方を含む粒子であり、粒子の表面から中心部に向かう空隙を有し、粒子の空隙率は、30Vol%〜70Vol%であり、粒子の表面の空隙の直径は、1μm〜50μmであり、粒子の体積平均粒子径が0.5mm〜5mmであることを特徴とする。
実施形態の吸着剤の製造方法は、ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーの少なくとも一方を含むポリマーを親水性溶媒に添加し、ポリマーを混合して溶解し、溶解液をノズルを有するシリンジに充填し、シリンジを加圧しノズルから射出し、水中に滴下することを特徴とする。
図1は、実施形態にかかる吸着剤である粒子の概念図である。 図2は、実施形態にかかる吸着剤の製造装置の概念図である。 図3は、実施例にかかる吸着剤である粒子の顕微鏡断面写真図である。
以下、必要に応じて図面を参照して実施の形態を説明する。
実施形態の吸着剤は、ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーのいずれか一方又は両方を含む粒子であり、前記粒子の表面から中心部に向かう空隙を有し、前記粒子の空隙率は、30Vol%〜70Vol%であり、前記粒子の表面の空隙の直径は、1μm〜50μmであり、前記粒子の体積平均粒子径が0.5mm〜5.0mmである。
実施形態の粒子は、ポリサルホン系のホモポリマーと、ポリサルホン系のコポリマーと、サルホン系のホモポリマーと、サルホン系のコポリマーと、ポリサルホン系とポリスチレン系のコポリマーと、これらの混合物のいずれかを含む。以下、特記する場合を除いて、これらのポリマーには、ホモポリマーとコポリマーの両方が包含される。
これらのポリマーを含む特定の物性の粒子が吸着剤として好適である。ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマー以外のポリマーが吸着剤に含まれる場合、吸着性に悪影響を与えないポリマーであることが好ましい。粒子は、これらのポリマーのみからなるものでもよい。
実施形態において、ポリサルホン系ポリマーとして、下記化学式1に示すポリサルホン構造を含むポリマーが挙げられる。なお、ポリマー主鎖の末端は水素である。
化学式1
実施形態において、ポリスチレン系ポリマーとして、下記化学式2に示すポリスチレン構造を含むポリマーが挙げられる。なお、ポリマー主鎖の末端は水素である。
化学式2
次に、より具体的なポリサルホン系ポリマーは、下記化学式3−5ポリサルホン構造のうちいずれか1種以上を含むホモポリマーまたはコポリマーである。なお、ポリマー鎖の末端は水素である。なお、化学式5には、2種類の化学式を示しており、両方を含むコポリマーである。化学式3−5に示すように、実施形態のポリサルホン系ポリマーには、ポリエーテルサルホン構造が含まれる。ポリエーテルサルホン構造がポリマー含まれると、吸着剤製造時に用いる親水性溶媒への溶解性に優れ、好適な物性の吸着剤が得られることが好ましい。
化学式3 n1は任意の整数である。
化学式4 n2は任意の整数である。
化学式5 n3、n4は任意の整数であり、n3>n4を満たす。
また、より具体的なポリスチレン系ポリマーは、下記化学式6のポリスチレン構造を含む。なお、ポリマー主鎖の末端は水素である。化学式6に示すように、実施形態のポリスチレン系ポリマーには、アクリロニトリル構造が含まれる。アクリロニトリル構造がポリマー含まれると、吸着剤製造時に用いる親水性溶媒への溶解性に優れ、好適な物性の吸着剤が得られることが好ましい。
化学式6 n5、m1は任意の整数である。
実施形態のポリマーは、水に溶けず、BTEXなどを吸着した後に、粒子の形状が変化しないことが好ましい。また、実施形態のポリマーは、粒子を再利用するために行う洗浄に用いるn−ヘキサンやアルコールなどの洗浄溶媒に溶けないことが好ましい。また、ポリマーとして、ポリマーアロイを用いてもよい。
実施形態のポリマーは、造粒する粒子形状と粒子強度の観点から、分子量が1×10以上で、重合度が5000以上のものが好ましい。分子量が低く過ぎると、造粒による粒子形状が球形または亜球形になり難いことが好ましくない。さらに、分子量が低く過ぎると、粒子強度が低下し、カラム充填使用時に流水によって、吸着材の粒子が破壊されやすくなることが好ましくない。
実施形態の粒子は、液適法によって造粒される。その粒子形状は、球形又は亜球形が好ましい。実施形態の粒子の大きさは、体積平均粒子径が0.5mm以上5.0mm以下である。このような大きさであれば、造粒しやすく、カラムへの充填がしやすいことが好ましい。さらに好ましい体積平均粒子径は、0.5mm以上3.0mm以下である。
体積平均粒子径は、レーザー回折法により測定を行うことができる。具体的には、株式会社島津製作所製のSALD−DS21型測定装置(商品名)により、作成した吸着剤を水分散媒として界面活性剤0.1wt%を滴下後に超音波分散後に測定をおこなった。
実施形態の粒子には、図1の概念図に示すような空隙が含まれる。図1は粒子1の断面概念図であって、中心部から表面を貫通する空隙2を有する。空隙は、粒子の中心部から表面に向かって放射状に形成される。表面の空隙端部の直径dは、芳香族系化合物、特にBTEXが入りやすい大きさであることが好ましい。具体的なdは、1μm以上50μm以下であることが好ましい。
粒子の空隙率は、少なすぎると吸着能が低いことが好ましくなく、空隙率が高すぎると粒子の空隙構造が破壊されやすくなることが好ましくない。そこで、粒子の好ましい空隙率は、例えば30vol%以上70vol%以下であることが好ましい。さらに好ましい空隙率は30vol%以上50vol%以下である。
中心部の空隙端部の直径dと表面の空隙端部の直径dは、d>dの関係を満たすことが好ましい。この関係を満たすと、空隙内に入った芳香族系化合物が空隙外に放出されにくいことが好ましい。粒子の空隙のうち、70%以上が上記条件を満たすことが好ましい。
空隙の径(中心部の空隙端部の直径dと表面の空隙端部の直径d)は以下の方法によって算出する。得られた粒子を固定観察用エポキシ樹脂中に注型し、表面研磨により、粒子の空隙の中心部側と表面側が露出するような断面が得られるように表面研磨を行い、顕微鏡で観察する。観察画像に写る10個以上の粒子の表面および内部の空隙を観察し、d>dの個数/観察個数とする。
実施形態の粒子の圧縮強度はプッシュプルゲージを用いて測定した。圧縮強度は、0.7kg/粒以上であると、カラム充填の際に十分な強度が得られることが好ましい。
実施形態の粒子のかさ密度は、10mlメスシリンダーを用いて作成した粒子を充填し、重量測定をし、かさ密度を算出した。
さらに吸着剤の強度向上と、さらなる吸着能力を高める目的で、無機質充填剤が粒子に含有されていてもよい。無機質充填剤は粒子のポリマーの体積に対して、0.1%以上50%以下含まれると、上記目的の観点から好ましい。無機質充填剤は下記に示すものを複数種類用いることができる。無機質充填剤の体積平均粒径は、5nm以上20μm以下であることが好ましい。
無機質充填剤の具体例としては、シリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭などの充填剤の使用が可能である。40nm以下の微細シリカ充填剤も無機質充填剤として使用可能である。その具体例としては、アエロジル130,アエロジル200, アエロジル200V, アエロジル200CF, アエロジル200FAD, アエロジル300, アエロジル300CF, アエロジル380, アエロジルR972, アエロジルR972V, アエロジルR972CF, アエロジルR974, アエロジルR202, アエロジルR805, アエロジルR812, アエロジルR812S, アエロジルOX50, アエロジルTT600, アエロジルMOX80, アエロジルMOX170, アエロジルCOK84, アエロジルRX200, アエロジルRY200(以上日本アエロジル株式会社製 アエロジルは登録商標)などが挙げられる。特にBTEX及び油分吸着能力に優れた親油性シリカが好ましい、
また、繊維状の無機質充填剤を使用することもできる。繊維状の充填剤としては、チタニア、ホウ酸アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、チタン酸カリウム、塩基性マグネシウム、酸化亜鉛、グラファイト、マグネシア、硫酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、二ホウ化チタン、α−アルミナ、クリソタイル、ワラストナイトなどのウィスカー類、また、Eガラス繊維、シリカアルミナ繊維、シリカガラス繊維などの非晶質繊維の他チラノ繊維、炭化ケイ素繊維、ジルコニア繊維、γアルミナ繊維、α−アルミナ繊維、PAN系炭素繊維、ピッチ系炭素繊維などの結晶性繊維などがある。
また、磁石による回収を考慮し、無機充填剤として強磁性物質を全般的に用いることができ、例えば鉄、および鉄を含む合金、磁鉄鉱、チタン鉄鉱、磁硫鉄鉱、マグネシアフェライト、コバルトフェライト、ニッケルフェライト、バリウムフェライト、などの磁性粒子を含有させることも可能である。
次に、実施形態の吸着剤の製造方法を説明する。実施形態では、図2の概念図に示す滴下装置を用いるが、滴下装置の構成はこれに限られるものではない。
まず、ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーの少なくとも一方を含むポリマーを親水性溶媒に添加し、これらを混合してポリマー溶解する。得られた溶液に、必要に応じて無機質充填剤を添加し、さらに撹拌する。そして得られた吸着剤材料の溶液をシリンジに充填し、加圧射出し、水中に滴下する。滴下して得られた粒子を水洗いし、乾燥させて吸着剤を得る。
図 の滴下装置は、圧力調整器11と、圧力レギュレータゲージ12と、シリンジ13と、ノズル14と水の入った滴下容器15で構成される。図 の滴下装置の動作について簡単に説明する。吸着剤材料の溶液はシリンジ13内に充填される。圧力レギュレータゲージ12で圧力を確認し、圧力を調整しながらシリンジ13からノズル14を介して吸着剤の材料が滴下容器14に滴下される。本装置には、必要に応じて、シリンジ13を加熱するヒーターを取り付けてもよい。
親水性溶媒としては、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチル2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、メチルアルコール、エチルアルコールなどが挙げられる。これらの溶媒の1種以上を用いることができる。これらの溶媒は、ポリマーを溶解するだけでなく、水に滴下した時に、水に溶出し、溶媒の流路が吸着剤である粒子の空隙となる。
混合には、羽攪付攪拌混合機、マグネチックスタラー式混合機、三本ロール、ボールミル、らいかい機、ホモジナィザー、自公転式混合装置、万能混合機などを用いることができる。混合の際は、混合溶液を加熱してもよい。ポリマーの混合は、溶解していないポリマーが目視で確認できない程度まで行うことが好ましい。
ポリマー(ポリマー及び無機質充填剤)と親水性溶媒の混合比はポリマー濃度5wt%から40wt%が好ましく、さらに好ましくは10wt%から25wt%の範囲で、溶液のノズルからの吐出状態によって、濃度を調整することができる。
さらに無機質充填剤を含有する場合は、あらかじめポリマーのみを溶解し、次いで無機質充填剤を仕込み、同様に混合する。無機質充填剤の分散が不十分な場合、射出ノズル部が詰まってしまうため、十分な混合が必要となる。ノズル詰まりを防ぐために、無機質充填剤の最大粒径は、ノズル径の10%程度が好ましい。
射出する際に用いる好ましいシリンジとしては、電子材料分野でディスペンサーとして用いられているものが、耐久性に優れ、造粒のばらつきが少ないため好ましい。具体的には、岩下エンジニアリング社製、武蔵エンジニアリング社製のディスペンサー用シリンジが特に好ましい。医療用のシリンジを用いてもよい。粒子サイズはシリンジの先端に取り付けられたノズルのノズル穴径により左右され、ノズルサイズは、0.2mmから3mmのものが用いられる。シリンジの先端そのものをノズルとしてもよい。好ましいノズル形状としては、テーパーノズルと言われているものが高粘度材料の吐出性が良く、テーパー形状により造粒した粒子サイズの安定性に優れる。
また、吐出量の安定性、耐圧性に優れるシリンジが好ましい。
また、射出時のシリンジへの加圧の圧力は0.01Mpa以上0.2Mpa以下が好ましい。射出圧力が弱過ぎる場合は粒子サイズが大きくなり、粒子サイズをノズルサイズに近づけるためには射出圧力が高い方が好ましい。また、溶液温度を高い状態で射出した方が、粒子形状が球体となり、空隙率も高まる。吐出時の溶液温度は100℃以上30℃以下が好ましく、さらに、80℃以上50℃以下が好ましい。溶液温度が高過ぎる場合は形状が安定せず、溶液温度が低過ぎる場合はノズル詰まりが多発してしまう。
滴下されたポリマーは、滴下した水中で、30分以上撹拌させて、溶媒を十分に溶出させた後に、フィルター付きろ過器などを用いて取り出し、乾燥させることが好ましい。その乾燥方法は、種々の方法を採用することができ、特に限定されない。乾燥方法の例としては、自然乾燥、溶解しないメタノール、アセトンなどの低沸点溶媒を用いて粒子を洗浄し風乾させ、40℃から60℃の乾燥機による温熱乾燥などが挙げられる。
以下、実施例により、発明を具体的に説明する。
(実施例1)〜(実施例12)、
図2の概念図の形態の装置を用いて、吸着剤である粒子を作成する。表1の組成表に従ってガラス容器中でポリサルホンA〜DとポリスチレンA,Bのうち1種以上のポリマーをジメチルスルホキシド(DMSO)に均一に加熱溶解した。次いで、溶液を武蔵エンジニアリング社製100mlディスペンサーに充填し、ノイズサズル内径250μmで射出圧力0.1MPaで水中に連続射出滴下し、造粒した。30分の攪拌後、次いで、実施例1〜3はアセトン洗浄溶媒でよく洗浄後、風乾し、50℃15時間乾燥させて吸着剤を作成した。実施例4〜7はアルコール洗浄溶媒でよく洗浄後、同様の乾燥処理により乾燥させ、吸着剤を作成した。
なお、が小さい粒子を造粒する場合は、射出圧力を高め、dsが大きい粒子を造粒する場合は射出圧力を弱める方法により、実施例の吸着剤を作成した。また空隙率を高める場合は射出圧力を弱める方法により吸着剤を作成した。
(比較例1)〜(比較例3)
表1に示す市販ゲル化剤A〜Cを用いて、比較例1〜3とした。 実施例及び比較例の結果を表2にまとめる。
ポリサルホンAは化学式3のポリサルホン構造からなる重合体のペレット状のものである。
ポリサルホンBは化学式4のポリサルホン構造からなる重合体のペレット状のものである。
ポリサルホンCは化学式5のポリサルホン構造からなる重合体のペレット状のものである。
ポリサルホンDは化学式5のポリサルホン構造からなる重合体のパウダー状のものである。
ポリスチレンAは化学式6のポリサルホン構造からなる重合体のペレット状のものである。
ポリスチレンBは化学式6のポリサルホン構造からなる重合体のペレット状のものである。
ゲル化剤Aは、化学式6のポリスチレン構造を含まないスチレン・ブタジエン共重合体であって、平均粒径が200μmのパウダー状のものである。
ゲル化剤Bは、化学式6のポリスチレン構造を含まないスチレン・ブタジエン共重合体であって、平均粒径が780μmのパウダー状のものである。
ゲル化剤Cは、化学式6のポリスチレン構造を含まないスチレン・ブタジエン共重合体であって、平均粒径が900μmのパウダー状のものである。
実施例と比較例の体積平均粒子径、空隙率、平均空隙径、圧縮強度、かさ密度を測定し、実施例_の吸着剤である粒子を固定観察用エポキシ樹脂中に注型し、表面研磨により、粒子の空隙の中心部側と表面側が露出するような断面が得られるように表面研磨を行い、顕微鏡で観察した。観察画像に写る10個以上の粒子の内部空隙を観察し、d>dの個数/観察個数を調べた。
また、平均空隙系の測定に用いた10個の粒子の空隙を観察し、d<dの個数/観察個数としてまとめた。体積平均粒子径、平均空隙率、平均空隙径、圧縮強度、かさ密度の測定方法は、上述の通りである。
実施例及び比較例の物性測定結果を表2にまとめる。顕微鏡での観察画像を図3に示す。図3の写真から、粒子に特異的な空隙が形成されていることが確認できる。この空隙は、中心側の径が大きく、表面側の径が小さい。
また、作成した吸着剤のトルエン吸着試験を下記方法にて行った。
試験管に純水20mLを加え、青色の油性染料で着色したトルエンを添加し、よく混合して着色模擬排水を作成し、次いで作成した吸着剤を0.1g添加し、振とう器により1分間の均一混合処理後に模擬排水の状態を観察した。また、吸着粒子を除去し、ヘキサンにより残存トルエンを抽出し、GC−MSにより模擬排水中のトルエン残存量を測定した。
実施例及び比較例のトルエン吸着試験結果を表3にまとめる。
本発明の吸着剤はポリマーを親水性溶媒に溶解し、溶液加圧射出造粒装置により、造粒したもので、粒子強度が高く、球状多孔質体で、カラム充填しても流水により粒子形状が変わることがない。また、短時間に排水中に含まれるBTEXをはじめとする芳香族系化合物を吸着することができる。このことは、表3に示すトルエンを含有した模擬排水の吸着試験からも明らかである。さらに脱離溶媒により、再生が可能であり工業的価値は大きい
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…吸着剤(粒子)
2…空隙
11…圧力調整器
12…圧力レギュレータゲージ
13…シリンジ
14…ノズル
15…滴下容器

Claims (6)

  1. ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーのいずれか一方又は両方を含む粒子であり、
    前記粒子の表面から中心部に向かう空隙を有し、
    前記粒子の空隙率は、30Vol%〜70Vol%であり、前記粒子の表面の空隙の直径は、1μm〜50μmであり、前記粒子の体積平均粒子径が0.5mm〜5.0mmであることを特徴とする吸着剤。
  2. 前記空隙の中心部の空隙の径は表面の空隙の径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の吸着剤。
  3. 前記ポリサルホン系ポリマーは下記化学式1のポリサルホン構造を含み、
    前記ポリスチレン系ポリマーは下記化学式2のポリスチレン構造を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の吸着剤。
    化学式1
    化学式2
  4. 前記ポリサルホン系ポリマーは下記化学式3−5のポリサルホン構造を少なくとも1種類含み、
    前記ポリスチレン系ポリマーは下記化学式2のポリスチレン構造を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の吸着剤。
    化学式3 (n1は任意の整数である)
    化学式4 (n2は任意の整数である)
    化学式5 (n3、n4は任意の整数であり、n3>n4を満たす)
    化学式6 (n5、m1は任意の整数である)
  5. ポリサルホン系ポリマーとポリスチレン系ポリマーの少なくとも一方を含むポリマーを親水性溶媒に添加し、
    前記ポリマーを混合して溶解し、
    前記溶解液をノズルを有するシリンジに充填し、
    前記シリンジを加圧し前記ノズルから射出し、水中に滴下することを特徴とする吸着剤の製造方法。
  6. 前記水溶性溶媒は、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、n−メチル2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、メチルアルコール、エチルアルコールのうちいずれか1種以上であることを特徴とする請求項5に記載の吸着剤の製造方法。
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