JP2013208370A - 遊技台 - Google Patents

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武男 原田
Hiromasa Murozuki
博正 室月
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Abstract

【課題】情報記憶媒体の返却操作に際して、遊技者が不利となる事態を回避可能な遊技媒体封入式の遊技台を提供すること。
【解決手段】情報記憶媒体に記憶された記憶情報による遊技が可能な遊技媒体封入式の遊技台であって、発射可能な遊技媒体の発射可能数を少なくとも管理可能な管理手段、情報記憶媒体の返却のための返却操作を受け付け可能な操作手段を備え、管理手段は発射可能数を第一の数だけ増加させるために記憶情報を更新するための第一の制御、発射可能数を第二の数だけ減少させるために記憶情報を更新するための第二の制御及び所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に発射可能数を第三の数だけ増加させるための第三の制御を実行可能で、返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に第三の制御を実行可能である。
【選択図】図28

Description

本発明は、回胴遊技機(スロットマシン)や弾球遊技機(ぱちんこ機)に代表される遊技台に関する。
従来、発射装置から遊技領域に発射した遊技球等の遊技媒体を回収して再び発射装置に供給する、遊技媒体封入式の遊技台が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2011−104441号公報
遊技媒体封入式の遊技台では、遊技結果に基づいて遊技媒体を遊技者に対して実際に払い出さない。そこで、遊技者の返却操作を契機として、カード等の情報記憶媒体に遊技結果を記憶する方式が考えられる。しかし、返却操作を行ったときに遊技領域に未だ遊技媒体が存在して入賞口へ入ってしまう場合や、遊技途中に遊技者が誤って返却操作を行ってしまう場合があり得、その際に遊技者が不利に取り扱われると遊技意欲を減退させる畏れがある。
本発明の目的は、情報記憶媒体の返却操作に際して、遊技者が不利となる事態を回避可能な遊技媒体封入式の遊技台を提供することにある。
本発明によれば、情報記憶媒体に記憶された記憶情報による遊技が可能であり、遊技領域に向けて遊技媒体を発射可能な発射手段と、遊技領域から排出された遊技媒体を再び前記発射手段に供給可能な供給経路と、を備えた遊技媒体封入式の遊技台であって、前記発射手段が発射可能な遊技媒体の発射可能数を少なくとも管理可能な管理手段と、前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定の進入領域と、前記情報記憶媒体の返却のための返却操作を受け付け可能な操作手段と、を備え、前記管理手段は、前記発射可能数を第一の数だけ増加させるために、前記記憶情報を更新するための第一の制御を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記発射可能数を第二の数だけ減少させるために、前記記憶情報を更新するための第二の制御を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に、前記発射可能数を第三の数だけ増加させるための第三の制御を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に前記第三の制御を実行可能なものであることを特徴とする遊技台が提供される。
本発明によれば、情報記憶媒体の返却操作に際して、遊技者が不利となる事態を回避可能な遊技媒体封入式の遊技台を提供することができる。
本発明の実施形態に係るパチンコ機の外観斜視図。 上記パチンコ機の正面図。 上記パチンコ機を背面側から見た外観図。 遊技盤の説明図。 遊技球循環ユニットの背部の説明図。 遊技球循環ユニットによる遊技球の循環態様の説明図。 機械式センサにより遊技球検出センサを構成した場合の説明図。 遊技球の補充の他の構成例を示す図。 制御部の回路ブロック図。 図柄の種類の説明図。 主制御部メイン処理の流れを示すフローチャート。 主制御部タイマ割込み処理の流れを示すフローチャート。 第1副制御部の処理の流れを示すフローチャート。 第2副制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 遊技球検出センサの配置例を示す図。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 払出制御部の処理の流れを示すフローチャート。 遊技例を示す説明図。 遊技例を示す説明図。 遊技例を示す説明図。 遊技例を示す説明図。 遊技例を示す説明図。 小球選別構造の説明図。 小球選別構造の説明図。 小球選別構造の説明図。 異径球の発射防止構造の説明図。 異径球の発射防止構造の説明図。 糸付き球の糸切り構造の説明図。 糸付き球の糸切り構造の説明図。
以下、図面を用いて、本発明の遊技媒体封入式の遊技台の実施形態として、パチンコ機を例に挙げて説明する。本実施形態は、遊技媒体として遊技球(パチンコ玉)を使用した、遊技球封入式のパチンコ機である。一般に遊技球封入式のパチンコ機は、遊技球がそのパチンコ機の内部の循環経路中を循環可能となっている点で封入式と呼ばれており、遊技球がパチンコ機内部に完全に密封されて取り出し不可能である必要はなく、パチンコ機の一部の構成の開閉等により、店員が遊技球にアクセス可能であってよい。
<全体構成>
まず、図1及び図2を用いて、本発明の実施形態1に係るパチンコ機100の全体構成について説明する。なお、図1はパチンコ機100を正面側(遊技者側)から見た外観斜視図である。図1に矢印で示すように、パチンコ機100の左右についてはその正面視を基準として左、右と言う。また、正面−背面方向を前後方向と言い、正面は前面と言う場合がある。図2はパチンコ機100の正面図であって、下部扉108を取り外してその背後の構成が露出した状態を示す。
パチンコ機100は、外部的構造として、外枠102と、本体104と、前面枠扉106と、下部扉108と、を備える。
外枠102は、遊技機設置営業店(ホール)に設けられた設置場所(島設備等)へと固定させるための縦長方形状から成る木製の枠部材である。
本体104は、内枠と呼ばれ、外枠102の内部に備えられ、ヒンジ部112を介して外枠102に回動自在に装着された縦長方形状の遊技機基軸体となる部材である。また、本体104は、枠状に形成され、その内側が遊技盤200、遊技球循環ユニット1、発射装置110等の配置空間となっている。また、本体104が開放された場合、本体104の開放を検出する不図示の内枠開放センサを備える。
前面枠扉106は、ロック機能付きで且つ開閉自在となるようにパチンコ機100の前面側となる本体104の前面に対しヒンジ部112を介して装着され、枠状に構成されることでその内側を開口部116とした扉部材である。
この前面枠扉106には、開口部116にガラス製又は樹脂製の透明板部材118が設けられ、前面側には、スピーカ120や枠ランプ122が取り付けられている。そして、前面扉枠106の前面左側下部には残球数表示部126と、遊技可能球数表示部128と、が設けられている。本実施形態では残球数表示部126と遊技可能球数表示部128とを前面扉枠106に設けたが、他の部位(例えば遊技盤200の前面、特に後述する装飾図柄表示装置208の周囲)に設けてもよい。パチンコ機100は、また、前面枠扉106が開放された場合、前面枠扉106の開放を検出する不図示の前面枠扉開放センサを備える。
遊技領域124は、前面枠扉106の後面と遊技盤200の前面とで区画形成される。
下部扉108は、パチンコ機100の前面において本体104の下側に対して、ロック機能付きで且つ開閉自在となるように装着された扉部材である。下部扉108は、遊技者の操作によって発射装置110へと案内された遊技球を遊技盤200の遊技領域124へと打ち出す球発射ハンドル134と、遊技者の操作によって演出装置206の演出態様に変化を与えることが可能なチャンスボタン136と、遊技店に設置されたカードユニット(CRユニット)に対して球貸し指示を行う球貸操作ボタン140及び141と、精算指示を行う返却操作ボタン142と、残金表示部144と、を備える。チャンスボタン136の内部には、これを発光させるチャンスボタンランプが設けられている(不図示)。
カードユニットは、情報記憶媒体としてのカード(例えばICカード)に記憶された記憶情報の書き込み、読み出しが可能な装置である。本実施形態ではカードユニットに現金を投入して球貸しを遊技者が受けられる場合を想定しているが、カードのみを取り扱う構成でもよい。
本実施形態では、パチンコ機100とカードユニットとが別体である場合を想定するが、パチンコ機100がカードユニットを内蔵していてもよい。また、本実施形態では情報記憶媒体としてカードを想定しているが、例えば、コイン形状の記憶媒体等、各種の情報記憶媒体を採用可能であり、その場合、カードユニットに代えて情報記憶媒体の種類に応じた情報読取/書込装置が採用される。
カードに記憶された記憶情報には利益情報が含まれる。利益情報としては、遊技の対価として支払い済みの金銭の情報、遊技者の持ち球数の情報が挙げられる。本実施形態では、利益情報として、金銭の情報と、持ち球数の情報とがそれぞれ個別にカードに記憶される場合を想定している。
球貸操作ボタン140は、遊技者の球貸し操作を受け付けるためのボタンである。このボタンに対する操作を受け付けると、カードユニットに挿入された現金又はカードに記憶されている金銭の情報を遊技球数に置換し、パチンコ機100で遊技可能な遊技球数を増加する。例えば、球貸し操作ボタン140が1回操作されると、カードに記憶されている金銭の情報から500円分の情報が差し引き、パチンコ機100で遊技可能な遊技球数を125球増加させる。
球貸操作ボタン141も、遊技者の球貸し操作を受け付けるためのボタンである。このボタンに対する操作を受け付けると、カードに記憶されている持ち球数の情報をパチンコ機100で遊技可能な遊技球数に置換する。例えば、球貸し操作ボタン140が1回操作されると、カードに記憶されている全持ち球数を差し引き、パチンコ機100で遊技可能な遊技球数を、差し引いた全持ち球数だけ増加させる。
なお、本実施形態の場合、パチンコ機100で遊技可能な遊技球数とは、発射装置110で発射可能な遊技球の発射可能数であり、以下、発射可能数ともいう。また、本実施形態では球貸し操作ボタン141を設けたが、これを省略する構成も採用可能である。この構成の場合、カードユニットにカードが挿入された際、カードに記憶されている持ち球数の情報を発射可能数に自動的に置換するようにすることができる。
返却操作ボタン142は、遊技者による、カードユニットからのカードの返却のための返却操作を受け付ける。返却操作ボタン142が操作されると、精算処理を行ってカードをカードユニットから排出させる。精算処理としては、例えば、全発射可能数をカードに記憶する持ち球数の情報に置換する。
残金表示部144は、例えば、遊技者の残金(カードに記憶されている金銭の情報により示される残金)を自然数(0を含む)で表示するが、カードユニットの状態も表示するようにしてもよい。
施錠部117は、鍵を挿入して操作することで本体部104、前面扉枠106の施錠及び施錠解除を実現するロック機能である。施錠部117は、例えば、鍵を挿入して右回りにひねると本体部104の施錠解除が行えて本体部104が開放可能となり、左回りにひねると前面扉枠106の施錠解除が行えて前面扉枠106が開放可能となるよう、構成される。下部扉108は、前面扉枠106を開放した後、不図示のロック機構を解除することで開放可能に構成されることが好ましく、下部扉108の開閉が前面扉枠106の開閉に連動しないことが好ましい。これは、下部扉108の背後には遊技球を循環させるための遊技球循環ユニット1が配設されていることから、遊技領域124での球詰まりといったトラブル解消の際に前面扉枠106が開放された際、遊技球循環ユニット1がむやみに露出しないようにことが好ましいためである。
発射装置110は、本体104の下方に取り付けられ、球発射ハンドル134が遊技者に操作されることによって回動する発射杆146と、遊技球を発射杆146の先端で打突する発射槌148と、を備える。
遊技盤200は、前面に遊技領域124を有し、本体104の内側空間に臨むように、所定の固定部材を用いて本体104に着脱自在に装着されている。なお、遊技領域124は、遊技盤200を本体104に装着した後、透明板部材118を介して開口部116から観察することができる。
図3は、パチンコ機100を背面側から見た外観図である。
パチンコ機100の背面上部には、上方に開口した開口部を有し、遊技球を一時的に貯留するための球タンク150と、この球タンク150の下方に位置し、球タンク150の底部に形成した連通孔を通過して落下する遊技球を背面右側に位置する払出装置(補充装置)152に導くためのタンクレール154とを配設している。なお、本実施形態において球タンク150内の遊技球は予備用に貯留されるものであって、循環経路を循環している遊技球が不足した場合に払出装置152を駆動して、遊技球の循環経路に遊技球を供給するように構成されている。
払出装置152は、筒状の部材を備え、この筒状の部材の内部には、不図示の払出モータとスプロケットと払出センサとを備えている。スプロケットは、払出モータによって回転可能に構成されており、タンクレール154を通過して払出装置152内に流下した遊技球を一時的に滞留させると共に、払出モータを駆動して所定角度だけ回転することにより、一時的に滞留した遊技球を払出装置152の下方へ1個ずつ送り出すように構成している。
払出センサは、スプロケットが送り出した遊技球の通過を検出するためのセンサであり、遊技球が通過しているときにハイまたはローの何れか一方の信号を、遊技球が通過していないときはハイまたはローの何れか他方の信号を払出制御部600へ出力する。なお、この払出センサを通過した遊技球は、遊技球の循環経路に到達するように構成している。パチンコ機100は、こうして払出装置152によって、循環経路中の遊技球が不足した場合に球タンク150(払出装置152の上流側)に貯留されている遊技球で補充する。
払出装置152の図中左側には、遊技全般の制御処理を行う主制御部300を構成する主基板156を収納する主基板ケース158、主制御部300が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第1副制御部400を構成する第1副基板160を収納する第1副基板ケース162、第1副制御部400が生成した処理情報に基づいて演出に関する制御処理を行う第2副制御部500を構成する第2副基板164を収納する第2副基板ケース166、遊技球の払出に関する制御処理を行う払出制御部600を構成するとともに遊技店員の操作によってエラーを解除するエラー解除スイッチ168を備える払出基板170を収納する払出基板ケース172、遊技球の発射に関する制御処理を行う発射制御部630を構成する発射基板174を収納する発射基板ケース176、各種電気的遊技機器に電源を供給する電源制御部660を構成するとともに遊技店員の操作によって電源をオンオフする電源スイッチ178と電源投入時に操作されることによってRAMクリア信号を主制御部300に出力するRAMクリアスイッチ180とを備える電源基板182を収納する電源基板ケース184、および払出制御部600とカードユニットとの信号の送受信を行うCRインターフェース部186を配設している。
図4は、遊技盤200を正面から見たその説明図である。遊技盤200には、外レール202と内レール204とを配設し、遊技球が転動可能な遊技領域124を区画形成している。外レール202と内レール204は、発射装置110により発射された遊技球を遊技領域124に案内する発射経路を形成している。
遊技領域124の略中央には、演出装置206を配設している。この演出装置206は、遊技領域124の略中央に配設された装飾図柄表示装置208を含む。装飾図柄表示装置208の周囲には、普通図柄表示装置210と、第1特別図柄表示装置212と、第2特別図柄表示装置214と、普通図柄保留ランプ216と、第1特別図柄保留ランプ218と、第2特別図柄保留ランプ220と、高確中ランプ222が配設されている。なお、以下、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」と称する場合がある。
演出装置206は、演出可動体224を動作して演出が可能となっている。装飾図柄表示装置208は、装飾図柄ならびに演出に用いる様々な表示を行うための表示装置であり、本実施形態では液晶表示装置(Liquid Crystal Display)によって構成する。この装飾図柄表示装置208は、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cおよび演出表示領域208dの4つの表示領域に分割し、左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208bおよび右図柄表示領域208cはそれぞれ異なった装飾図柄を表示し、演出表示領域208dは演出に用いる画像を表示する。
各表示領域208a、208b、208c、208dの位置や大きさは、装飾図柄表示装置208の表示画面内で自由に変更することを可能としている。なお、装飾図柄表示装置208として液晶表示装置を採用しているが、液晶表示装置でなくとも、種々の演出や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、ドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置、有機EL(ElectroLuminescence)表示装置、リール(ドラム)式表示装置、リーフ式表示装置、プラズマディスプレイ、プロジェクタを含む他の表示デバイスを採用してもよい。
なお、残球数表示部126及び遊技可能球数表示部128に代えて、それらの表示内容を装飾図柄表示装置208で表示するようにしてもよい。
普図表示装置210は、普図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。第1特図表示装置212および第2特図表示装置214は、特図の表示を行うための表示装置であり、本実施形態では7セグメントLEDによって構成する。
普図保留ランプ216は、保留している普図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、普図変動遊技を所定数(例えば、2つ)まで保留することを可能としている。第1特図保留ランプ218および第2特図保留ランプ220は、保留している特図変動遊技(詳細は後述)の数を示すためのランプであり、本実施形態では、特図変動遊技を所定数(例えば、4つ)まで保留することを可能としている。高確中ランプ222は、遊技状態が大当りが発生し易い高確率状態であること、または高確率状態になることを示すためのランプであり、遊技状態を大当りが発生し難い低確率状態から高確率状態にする場合に点灯し、高確率状態から低確率状態にする場合に消灯する。
また、遊技領域124には、遊技球が進入可能な進入領域として所定の球進入口、例えば、一般入賞口226と、普図始動口228と、第1特図始動口230と、第2特図始動口232と、可変入賞口234を配設している。
一般入賞口226は、本実施形態では遊技盤200に複数配設しており、この一般入賞口226への入球を不図示の所定の入賞検出センサ(球検出センサ)が検出した場合(一般入賞口226に入賞した場合)、所定の個数(例えば、10個)の遊技球を賞球として遊技者に付与すべく、発射可能数を加算する。なお、一般入賞口226に入球した遊技球は、遊技球循環ユニット1によって再び発射装置110へ導かれる。
普図始動口228は、ゲートやスルーチャッカーと呼ばれる、遊技領域124の所定の領域を遊技球が通過したか否かを判定するための装置で構成しており、本実施形態では遊技盤200の左側に1つ配設している。普図始動口228を通過した遊技球は一般入賞口226に入球した遊技球と同様に遊技球循環ユニット1によって再び発射装置110へ導かれることになる。遊技球が普図始動口228を通過したことを不図示の所定の入賞検出センサ(球検出センサ)が検出した場合、パチンコ機100は、普図表示装置210による普図変動遊技を開始する。
第1特図始動口230は、本実施形態では遊技盤200の中央に1つだけ配設している。この第1特図始動口230への入球を、不図示の所定の入賞検出センサ(球検出センサ)が検出した場合、所定の個数(例えば、3個)の遊技球を賞球として遊技者に付与すべく、発射可能数を増加するとともに、第1特図表示装置212による特図変動遊技を開始する。なお、第1特図始動口230に入球した遊技球は、遊技球循環ユニット1によって再び発射装置110へ導かれることになる。
第2特図始動口232は、電動チューリップ(電チュー)と呼ばれ、本実施形態では第1特図始動口230の真下に1つだけ配設している。この第2特図始動口232は、左右に開閉自在な羽根部材232aを備え、羽根部材232aの閉鎖中は遊技球の入球が不可能であり、普図変動遊技に当選し、普図表示装置210が当たり図柄を停止表示した場合に羽根部材232aが所定の時間間隔、所定の回数で開閉する。第2特図始動口232への入球を、不図示の所定の入賞検出センサ(球検出センサ)が検出した場合、所定の個数(例えば、4個)の遊技球を賞球として遊技者に付与すべく、発射可能数を増加するとともに、第2特図表示装置214による特図変動遊技を開始する。なお、第2特図始動口232に入球した遊技球は、遊技球循環ユニット1によって再び発射装置110へ導かれることになる。
可変入賞口234は、大入賞口またはアタッカーと呼ばれ、本実施形態では遊技盤200の中央部下方に1つだけ配設している。この可変入賞口234は、開閉自在な扉部材234aを備え、扉部材234aの閉鎖中は遊技球の入球が不可能であり、特図変動遊技に当選して特図表示装置が大当たり図柄を停止表示した場合に扉部材234aが所定の時間間隔(例えば、開放時間29秒、閉鎖時間1.5秒)、所定の回数(例えば15回)で開閉する。可変入賞口234への入球を、不図示の所定の入賞検出センサ(球検出センサ)が検出した場合、所定の個数(例えば、15個)の遊技球を賞球として遊技者に付与すべく、発射可能数を増加する。なお、可変入賞口234に入球した遊技球は、遊技球循環ユニット1によって再び発射装置110へ導かれることになる。
さらに、これらの入賞口や始動口の近傍には、風車と呼ばれる円盤状の打球方向変換部材236や、遊技釘238を複数個、配設していると共に、内レール204の最下部には、いずれの入賞口や始動口にも入賞しなかった遊技球をパチンコ機100の裏側に誘導した後、再び発射装置110へ導くためのアウト口を設けている。
このパチンコ機100は、遊技球を発射レールの発射位置に供給し、遊技者の操作ハンドルの操作量に応じた強度で発射モータを駆動し、発射杆146および発射槌148によって外レール202、内レール204を通過させて遊技領域124に打ち出す。そして、遊技領域124の上部に到達した遊技球は、打球方向変換部材236や遊技釘238等によって進行方向を変えながら下方に落下し、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞するか、いずれの入賞口や始動口にも入賞することなく、または普図始動口228を通過するのみでアウト口240に到達する。いずれの場合も、遊技球は遊技球循環ユニット1によって再び発射装置110へ導かれることになる。なお、遊技盤200の裏側には、遊技領域124近傍で磁石が使用されたことを検出する磁石センサ(不図示)を配設することができる。
<演出装置206>
次に、図4を参照してパチンコ機100の演出装置206について説明する。
この演出装置206の前面側には、遊技球の転動可能な領域にワープ装置242およびステージ244を配設し、遊技球の転動不可能な領域に演出可動体224を配設している。また、演出装置206の奥側には、装飾図柄表示装置208および遮蔽装置246(以下、扉と称する場合がある)を配設している。すなわち、演出装置206において、装飾図柄表示装置208および遮蔽手段は、ワープ装置242、ステージ244、および演出可動体224の後方に位置することとなる。
ワープ装置242は、演出装置206の左上方に設けたワープ入口242aに入った遊技球を演出装置206の前面下方のステージ244にワープ出口242bから排出する。
ステージ244は、ワープ出口242bから排出された遊技球や遊技盤200の釘などによって乗り上げた遊技球などが転動可能であり、ステージ244の中央部には、通過した遊技球が第1特図始動口230へ入球し易くなるスペシャルルート244aを設けている。
演出可動体224は、本実施形態では人間の右腕の上腕と前腕を模した上腕部224aと前腕部224bとからなり、肩の位置に上腕部224aを回動させる不図示の上腕モータと肘の位置に前腕部224bを回動させる不図示の前腕モータを備える。演出可動体224は、上腕モータと前腕モータによって装飾図柄表示装置208の前方を移動する。
遮蔽装置246は、格子状の左扉246aおよび右扉246bからなり、装飾図柄表示装置208および前面ステージ244の間に配設する。左扉246aおよび右扉246bの上部には、不図示の2つのプーリに巻き回したベルトをそれぞれ固定している。すなわち、左扉246aおよび右扉246bは、モータによりプーリを介して駆動するベルトの動作に伴って左右にそれぞれ移動する。
遮蔽装置246は、左扉246aおよび右扉246bを閉じた状態ではそれぞれの内側端部が重なり、遊技者が装飾図柄表示装置208を視認し難いように遮蔽する。左扉246aおよび右扉246bを開いた状態ではそれぞれの内側端部が装飾図柄表示装置208の表示画面の外側端部と若干重なるが、遊技者は装飾図柄表示装置208の表示の全てを視認可能である。また、左扉246aおよび右扉246bは、それぞれ任意の位置で停止可能であり、例えば、表示した装飾図柄がどの装飾図柄であるかを遊技者が識別可能な程度に、装飾図柄の一部だけを遮蔽するようなことができる。なお、左扉246aおよび右扉246bは、格子の孔から後方の装飾図柄表示装置208の一部を視認可能にしてもよいし、格子の孔の障子部分を半透明のレンズ体で塞ぎ、後方の装飾図柄表示装置208による表示を漠然と遊技者に視認させるようにしてもよいし、格子の孔の障子部分を完全に塞ぎ(遮蔽し)、後方の装飾図柄表示装置208を全く視認不可にしてもよい。
<遊技球循環ユニット>
図2、図3、図5及び図6を参照して遊技球循環ユニット1について説明する。図5は遊技球循環ユニット1の背部の説明図であり、図6は遊技球循環ユニット1による遊技球の循環態様の説明図である。
遊技球循環ユニット1は、大別すると、本体部10と、遊技球通路部材20と、を備え、遊技領域124から回収される遊技球を再び発射装置110に供給可能な供給経路(回収経路)を形成する。図2及び図3に示すように、遊技球循環ユニット1は本体104の内側空間の下部に配設されている。
図3に示すように、遊技球通路部材20は、パチンコ機100の裏側に配置されており、遊技領域124から排出される遊技球を回収するための、遊技球の通路を形成する部材である。詳細には、図6に示すように、発射装置110から発射された遊技球は遊技領域124に打ち出される。遊技領域124を流下する遊技球は、一般入賞口226(図6において不図示)、第1特図始動口230、第2特図始動口232、可変入賞口234に入賞(入球)した場合には、これら各口に設けられた、不図示の入賞検出センサ(球検出センサ)を通過した後、パチンコ機100の裏側の遊技球通路部材20に誘導される。また、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口240を通過した後、パチンコ機100の裏側の遊技球通路部材20に誘導される。こうして、遊技領域124から排出される遊技球は全て、遊技球通路部材20で回収される。
遊技球通路部材20の出口部分は遊技球通路11bの入口部分に連通している。遊技球通路11bは本体部10の内部に形成され、その背部に入り口部分が開口している。図5は本体部10の背部を示しており、遊技球通路部材20を取り外した状態を示す。本体部10の背部には、遊技球通路11bの入口部分と、ファール球通路11aの出口部分と、が開口している。ファール球通路11aは、発射装置110によって発射されたものの、発射強度が不足して遊技領域124に到達しなかった遊技球(ファール球)が通過する通路である。
遊技球通路部材20は、その出口部分が、遊技球通路11bの入口部分と、ファール球通路11aの出口部分とを塞ぐように本体部10に取り付けられ、ファール球通路11aから出た遊技球は遊技球通路部材20の出口部分に入り込んでそのまま遊技球通路11bの入口部分に進入する。遊技球通路部材20から出た遊技球は遊技球通路11bの入口部分に進入する。遊技球通路部材20の入口部分近傍には遊技球検出センサ12が設けられており、遊技領域124から排出された遊技球を検出可能となっている。
本体部10は、上記の遊技球通路11bの入口部分と、ファール球通路11aの出口部分とが開口したケース部材を備えると共に、その内部に以下の構成を備える。以下、主に図6を参照して説明する。
本体部10は、上記のファール球通路11a及び遊技球通路11bを備えると共に、ファール球通路11aには、遊技球検出センサ19が設けられており、ファール球の検出可能となっている。
遊技球通路11bに進入した遊技球は、揚送研磨装置13に誘導されて、ここで研磨(清掃)される。なお、研磨機構については公知の技術を適用すればよい。例えばスパイラルシャフトにより研磨する機構や、ローラに研磨布を巻きつけてローラの回転により研磨布を動かすことで遊技球との間に摩擦を起こして研磨する機構を採用しうる。揚送研磨装置13は、また、遊技球を若干上方に引き上げる。本実施形態では、発射装置110に遊技球を供給する球送り装置18よりも高い位置に遊技球を引き上げることで球送り装置18に遊技球をスムーズに流下(誘導)させる。なお、球ホルダ14の下流位置と球送り装置の相対的な位置関係によっては、揚送装置が不要となる場合もある。また、揚送研磨装置13は、揚送装置と、研磨装置に分離してもよく、そのうちの一方のみを設けてもよいし、双方を省略してもよい。
揚送研磨装置13から排出された遊技球は、遊技球通路11cを介して球ホルダ14へ誘導される。球ホルダ14は複数個の遊技球を収容可能な収容空間を形成している。球ホルダ14には、その収容空間に遊技球が存しているか否かを検出する遊技球検出センサ15が設けられている。球ホルダ14を通過した遊技球は、遊技球通路11fによって球送り装置18へ誘導される。
球送り装置18は、発射装置110の発射杆146の動作(遊技球の1球ごとの発射)に連動して発射位置に遊技球を1球ずつ送りこむ。発射装置110は球送り装置18から供給された遊技球を遊技領域124へ発射する。このとき、遊技球通路11f内の遊技球は1球ずつ、球送り装置18へ順次移動する。遊技球検出センサ17は球送り装置18の直前に配置されており、遊技球の移動を検出する。これにより、発射された遊技球を検出することができる。なお、発射された遊技球を検出するという点で、遊技球検出センサ17は例えば発射装置110と遊技領域124との間の途中に配設することも可能である。
こうして本実施形態では、発射装置110、外レール202及び内レール204が形成する発射経路、遊技領域124、及び、遊技球循環ユニット1が形成する供給経路を含む、遊技球の循環経路を有することになる。
なお、循環経路の構成態様としては、様々な構成を採用でき、例えば、一般的なパチンコ機に具備されている上皿(皿部材)を介在させ、循環経路の一部をなしてもよい。その際、上皿の開口部分を塞いで遊技者が遊技球に触れることができないよう、密閉状態としてもよい。これは、従来の上皿部品を流用できる点で有利である。また、上皿の開口部分を塞ぐ部材は透明の部材とすれば、遊技者に遊技球を視認させることができる。
遊技球検出センサ12、15、17及び19はそれぞれの目的に応じて異なる位置に配設されているが、以下、主に遊技球検出センサ15の配設位置について詳述する。本実施形態のような封入式のパチンコ機では、遊技球が内部で循環することから、その数量は基本的には変動しない。しかし、不正行為や店員のメンテナンス作業等によって、遊技球の数量が変動する可能性があり、遊技球が著しく少なくなると、連続的な遊技が行えず、遊技の進行に影響を与える可能性がある。また、遊技球が著しく多くなると遊技領域124まで供給経路が遊技球で埋め尽くされ、遊技領域124へ遊技球が常時存在してしまう事態が生じ得る。
本実施形態では、遊技球検出センサ12及びと、遊技球検出センサ15が、循環経路内の遊技球の過不足を判定するためのセンサとなっている。遊技球検出センサ15は、特に、遊技球の不足を検出するために設けられており、遊技球の数量の確認はその位置を利用している。詳細には以下の通りである。
本実施形態の場合、球ホルダ14から発射装置110まで、より具体的には球ホルダ14から球送り装置18までの間においては、遊技球は球ホルダ14と遊技球通路11fの内部に蓄積可能となっているが、その容積は一定であることから、蓄積される遊技球の個数も定数となる。そこで、所定数(遊技の進行に支障が生じない個数。例えば50個。以下、この所定数のことを規定個数という。)以上の遊技球が蓄積される位置に遊技球検出センサ15を配置する。
このように配置することで、遊技球検出センサ15によって遊技球の存在が確認されれば、遊技球検出センサ15と発射装置110との間には、少なくとも規定個数の遊技球が蓄積されていることが確認される。例えば、遊技球通路11fの蓄積可能個数が40個で、球ホルダ14の蓄積可能個数が20個であるとすると、遊技球検出センサ15を球ホルダ14の中間から入口までの部位に配置すれば、遊技球検出センサ15によって遊技球が検出されると、遊技球検出センサ15と発射装置110との間には少なくとも50個以上の遊技球が蓄積されていると確認できる。
逆に、遊技球検出センサ15によって遊技球の存在が確認されなければ、遊技球の数量が不足していることになる。こうして、封入している遊技球の数量を確認できるので、遊技球の数量に不足があればこれに対処することが可能となる等、円滑な遊技進行に寄与することが可能となる。
なお、本実施形態では、球ホルダ14を設けたが、これを省略してもよく、遊技球検出センサ15は遊技球通路の途中に設ければよい。
一方、遊技球検出センサ12は、遊技球検出センサ15が主に循環経路中の遊技球が不足していることを検出するのに対し、過剰に存在していることを検出するために用いることができる。つまり、遊技球検出センサ12は、遊技領域124から回収された遊技球が順次通過していく位置に配設されているため、遊技球検出センサ12で継続的に遊技球が検出された場合には、供給経路に遊技球が過剰に存在して遊技領域124に逆流しそうになっていると判定できる。これにより、不正行為者によって外部から意図的に遊技球を入れられ、遊技領域124に逆流する事態を検出可能となる。
こうして本実施形態では、遊技球検出センサ12、15を、遊技領域124から回収された遊技球が遊技球検出センサ12で検出され、その後、遊技球検出センサ15で検出され、その後、発射装置110に供給されるよう、配置して遊技球の過不足を判定可能にしている。そして、このようなセンサ配置とすることで、循環経路内において発射装置110から遊技球検出センサ15までの遊技球の数量以上かつ、発射装置110から遊技球検出センサ12までの遊技球の数量未満の範囲内で遊技球を確保可能にすることができる。
遊技球検出センサ15や、遊技球検出センサ12、17及び19は遊技球の有無を検出できればよく、磁気センサ、光センサ、機械式センサ、その他の種類のセンサを用いることができる。遊技球をセラミック、ステンレスの一部等の非磁性体の球体とした場合、磁石を用いた不正行為を防止できる点で有益であるが、この場合は磁気センサでは検出できない。したがって、光センサや機械式センサを用いることになる。図7は一例として、機械式センサによって遊技球検出センサ15を構成した場合を示す。
遊技球検出センサ15は、遊技球の有無を検出できればよいものの、機械式センサは遊技球との接触がなければその存在を検出できず、遊技球との位置関係によっては、遊技球が存在しているのに、存在していないと誤検出するおそれがある。そこで、図7の例では、機械式センサSRを2段にして遊技球検出センサ15を構成している。なお、同図の例では2段としているが、3段以上としてもよく、複数段であればよい。図7(a)は遊技球検出センサ15の斜視図、図7(b)は断面図、図7(c)及び(d)は遊技球の検出態様の説明図である。
各機械式センサSRは、遊技球が通過する開口部に臨んで、その径方向に移動可能な可動部MPを有している。可動部MPは不図示の所定数(例えば、1つ、或いは、複数)のばねにより、常時開口部内方へ突出するよう付勢されており(OFF状態)、遊技球が接触するとその押圧力によって開口部外方へ変位する(ON状態)。そして、機械式センサSRは可動部MPが開口部外方へ変位すると、電気的接点を導通状態にするスイッチを構成している。
2つの機械式センサSRの可動部MPの離間距離は、遊技球が連続的に存在している場合、少なくともいずれか一方がONとなるように、例えば、遊技球の直径以内の離間距離とする。図7(c)の例では、上側の機械式センサSRがONに、下側の機械式センサSRはOFFとなっている。図7(d)の例では、上側の機械式センサSRがOFFに、下側の機械式センサSRはONとなっている。機械式センサSRを1つのみとした場合、図7(c)の下側の機械式センサSRと遊技球との位置関係や、図7(d)の上側の機械式センサSRと遊技球との位置関係の場合に、遊技球が存在しているのにこれを検出できない。図7の例のように、機械式センサSRを2段配置として、いずれか一方がONとなった場合に、遊技球が存在している、と判定することで、誤検出を回避することができる。
また、機械式センサSRを多段配置とすることで、不正遊技球による不正行為の防止にも効果がある。この種の不正行為として、規定遊技球よりも大きい遊技球を使用して、遊技球検出センサに常時検出させる大球ゴトと呼ばれる不正行為が横行している。機械式センサSRを多段配置とすると、図7(e)に示すように、大球の不正遊技球が遊技球が通過する開口部に詰まることにより、上段の機械式センサSRはONとなる場合はあるが、下段の機械式センサSRはONとならない。よって、上段の機械式センサONが継続的にONとっている一方、下段の機械式センサSRが継続的にOFFとなっている場合は、この種の不正行為が行われている可能性が高いと判定できる。
<循環経路への遊技球の補充>
次に、図6を再び参照して、遊技球の補充について説明する。遊技球検出センサ15によって規定個数の遊技球の蓄積が確認されなかった場合の対処方法としては、店員への報知等のエラー処理を採用してもよいが遊技が一時中断されてしまう。そこで、本実施形態では、払出装置152を作動して循環経路に遊技球を自動補充する。
本実施形態の場合、遊技球通路11cが途中で分岐して、払出装置152に接続された遊技球通路11dが形成されている。遊技球検出センサ15が遊技球の存在を検出しなかった場合、払出装置152を作動して遊技球通路11dに遊技球を払い出す。これにより、循環経路に遊技球が自動補充されることになる。こうして、遊技球の数量が減少した場合であっても、直ぐに遊技球が補充されるので、必要な遊技球が確保され、円滑な遊技進行に寄与することが可能となる。なお、補充の部位は循環経路上の任意の位置でよいが、本実施形態のように供給経路上の位置を補充部位とすることが好ましい。
また、払出装置152によって、一度に補充する遊技球の数量は、規定個数とすることが好ましい。一度に規定個数の遊技球を補充することで、補充後には、循環経路内の遊技球の不足数の多寡に関わらず、遊技球検出センサ15が遊技球を検出できる状態にすることが可能となり、遊技球が検出されない状態が不必要に繰り返される事態を回避できる。また、一度に規定個数の遊技球を補充したにも関わらず、遊技球検出センサ15が遊技球を検出しない場合は、遊技球の不足以外のエラーが生じていると直ちに判定でき、その対応が可能となる。
一方、遊技球の補充の結果、循環経路内の遊技球が多くなりすぎる場合がある。例えば、補充前の不足数が少ない場合は、規定個数の遊技球を補充した場合に循環経路内の遊技球数が多くなりすぎてしまう場合がある。遊技球数が著しく多いと、遊技球通路11a、11b或いは遊技球通路部材20に遊技球が充填されて、遊技領域124から遊技球が排出されない状態が生じ得るため、望ましくない。
また、払出装置152による補充以外に、上記の通り、遊技領域124に多数の遊技球を滞留させて入賞を得ようとする不正行為により遊技球が導入され、循環経路内の遊技球が多くなりすぎる場合もある。
そこで、本実施形態では、遊技球を貯留する中空体である貯留部16を設けている。貯留部16は遊技球通路11cから分岐した遊技球通路11eに連通している。遊技球通路11eの分岐位置は、遊技球の流れ方向で遊技球検出センサ15の配設位置よりも上流側で遊技球検出センサ12の配設位置よりも下流側に位置しており、これらの間の位置となっている。また、遊技球通路11eの分岐位置と発射装置110との間に遊技球検出センサ15の配設位置が設定されていると共に、遊技球通路11eの分岐位置は、遊技球の補充位置となる遊技球通路11dの分岐位置と、遊技球検出センサ15の配設位置との間に設定されている。
遊技球通路11eの分岐位置まで、遊技球が溜まっていると、貯留部16へ遊技球が流れこむことになる。この結果、循環経路内、特に供給経路内の遊技球数の上限を貯留部16で調整しうるようになっている。このような貯留部16を設けたことで、循環経路中に遊技球が過剰に存在している場合に、これを減少させることが可能となる。特に、遊技球の不足が僅かな場合に払出装置152によって遊技球が補充されて遊技球が過剰に存在することになった場合に有効である。また、遊技領域124に多数の遊技球を滞留させて入賞を得ようとする不正行為の防止にも効果がある。
貯留部16は、遊技球検出センサ12の検出位置と遊技球検出センサ15の検出位置との間において循環経路から分岐して形成されていることから、遊技球検出センサ12による遊技球の検出によって、貯留部16が満タンであることを確認するようにしてもよい。満タンである場合は、不正行為や不正行為ではないが、遊技球の補充の繰り返して遊技球が溜まっている場合と判定でき、正常な遊技を行うことに対して早急に対応可能である。
遊技球検出センサ12によって貯留部16の満タンを検出する場合には、遊技球検出センサ12の検出位置が、貯留部16への分岐点直前(上流側)となるように遊技球検出センサ12を配置することも好適である。
また、遊技球検出センサ12とは別に、貯留部16の満タンを検出する専用の遊技球検出センサを設けてもよい。そうすれば、遊技球検出センサ12との組み合わせで循環経路内の状況を把握しやすくすることができる場合がある。例えば、満タン検出専用のセンサと遊技球検出センサ12が共にオンとなる場合は、供給経路すべてが遊技球で埋まっていると判定できる。また、満タン検出専用のセンサがオフであるのに、遊技球検出センサ12がオンの状態が継続している場合、供給経路すべてが遊技球で埋まっていないのにも関わらず遊技球検出センサ12が継続的にオン状態にあるという異常な状態であり、遊技球検出センサ12に何らかの不正器具(大球等)が詰められている等、何らかの不正行為が行われていると判定することが可能となる場合がある。
なお、遊技球通路11eの分岐位置と遊技球検出センサ15の配設位置との間において、遊技球通路11cに蓄積される遊技球の個数は規定個数よりも少ないことが好ましい。例えば、15個程度であることが好ましい。遊技球の補充が過剰になってしまった場合に、迅速に貯留部16に遊技球が導かれ、払出装置152から払い出される遊技球が揚送研磨装置13側へ逆流してしまう事態等を回避することができる。
また、払出装置152は貯留部16に貯留された遊技球を循環通路に補充するように構成してもよい。貯留部16の容積を過剰に大きくする必要がなく、その配設スペースを小さくすることができる。
<循環経路への遊技球の補充の他の構成例>
図6の例では、払出装置152で遊技球を補充し、余剰の遊技球を貯留部16に貯留するようにしたが、払出装置152を省略し、貯留部16から循環経路へ遊技球を補充するようにしてもよい。図8は遊技球の補充の他の構成例を示す。図8の構成例のうち、図6の構成例と同じ構成については同じ符号を付して説明を省略し、以下、異なる構成について説明する。
図8の構成例では、払出装置152が省略され、貯留部16に対応する貯留部16’に遊技球通路11d’が接続されている。遊技球通路11d’は遊技球通路11eの分岐位置よりも遊技球の流れ方向で下流側の位置で供給経路に接続されており(図8の例では球ホルダ14)、かつ、遊技球検出センサ15の配設位置よりも上流側に接続されている。この結果、貯留部16’に貯留された遊技球は遊技球通路11d’を通って供給経路に戻るようになっている。
供給経路中の遊技球が過剰の場合は、遊技球通路11eを介して貯留部16’に遊技球が流れ込んで貯留されるが、この場合は、遊技球通路11d’の接続位置(球ホルダ14)に遊技球が充填されているため、貯留部16’に貯留された遊技球は遊技球通路11d’を通って供給経路に戻らない。
一方、遊技球検出センサ15で遊技球の存在が検出されない場合、つまり、遊技球が不足している場合は、遊技球通路11d’の接続位置(球ホルダ14)に遊技球が存在しないため、貯留部16’に貯留された遊技球は遊技球通路11d’を通って供給経路に戻ることになる。
こうして、遊技球の数量調整を行うことができ、特に、貯留部16’に貯留された遊技球が戻されるので、貯留部16’の容積を過剰に大きくする必要がなく、その配設スペースを小さくすることができる。なお、遊技球通路11d’を開閉する開閉装置を設け、遊技球検出センサ15で遊技球の存在が検出されない場合に、遊技球通路11d’を開いて貯留部16’に貯留された遊技球を供給経路に戻し、他の場合は遊技球通路11d’を閉じておく構成も採用可能である。
また、図8に例示した貯留部16から循環経路へ遊技球を補充するようにした構成においては、遊技球検出センサ15を省略し、遊技球の数量確認を行わない構成も採用可能である。この場合、循環経路中に少し多めに遊技球を入れておき、貯留部16’にも遊技球を貯留しておく。そして、遊技球通路11d’と球ホルダ14との接続位置から、球送り装置18までの供給経路中に規定個数の遊技球が蓄積されるようにする。そうすると、遊技球が規定個数に達している場合は貯留部16’からの補充はなく、供給経路側(遊技球通路11c)からの遊技球が優先して誘導される一方、遊技球が規定個数に達していない場合は貯留部16’から遊技球が供給経路に流入することになり、補充される。
<制御部>
次に、図9を用いて、このパチンコ機100の制御部の回路構成について詳細に説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図を示したものである。
パチンコ機100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて主に演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、主制御部300が送信するコマンドに応じて主に遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御部600と、遊技球の発射制御を行う発射制御部630と、パチンコ機100に供給される電源を制御する電源制御部660と、によって構成している。
<主制御部>
まず、パチンコ機100の主制御部300について説明する。
主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムや各種データを記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312と、プログラム処理の異常を監視するWDT314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器316bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。
また、基本回路302には、水晶発振器316aが出力するクロック信号を受信する度に0〜65535の範囲で数値を導出する乱数値生成回路318(この回路には2つの乱数値生成回路を内蔵しているものとする)と、所定の入賞検出センサ(球検出センサ)、例えば各始動口、入賞口、可変入賞口を通過する遊技球を検出するセンサや、前面枠扉開放センサ320aや内枠開放センサ320bを含む各種センサ320が出力する信号を受信し、増幅結果や基準電圧との比較結果を乱数値生成回路318および基本回路302に出力するためのセンサ回路322と、所定の図柄表示装置、例えば第1特図表示装置212や第2特図表示装置214の表示制御を行うための駆動回路324と、所定の図柄表示装置、例えば普図表示装置210の表示制御を行うための駆動回路326と、各種状態表示部328(例えば、普図保留ランプ216、第1特図保留ランプ218、第2特図保留ランプ220、高確中ランプ222等)の表示制御を行うための駆動回路330と、所定の可動部材、例えば第2特図始動口232の羽根部材232aや可変入賞口234の扉部材234a等を開閉駆動する各種ソレノイド332を制御するための駆動回路334を接続している。
乱数値生成回路318は、基本回路302で使用する乱数値を生成する。この乱数値生成回路318における乱数の生成には、大別するとカウンタモードと乱数モードとの2種類の方法がある。カウンタモードでは、所定の時間間隔でカウントアップ(ダウン)する数値を取得して、その数値を乱数として導出する。乱数モードには、さらに2つの方法がある。乱数モードにおける一つ目の方法は、乱数の種を用いて所定関数(例えばモジュラス関数)による演算を行い、この演算結果を乱数として導出する。二つ目の方法は、0〜65535の範囲の数値がランダムに配列された乱数テーブルから数値を読み出し、その読み出した数値を乱数として導出する。乱数値生成回路318では、各種センサ320からセンサ回路S322に入力される信号に重畳しているホワイトノイズを利用して不規則な値を取得する。乱数値生成回路318は、こうして取得した値を、カウンタモードでカウントアップ(ダウン)させるカウンタの初期値として用いたり、乱数の種として用いたり、あるいは乱数テーブルの読み出し開始位置を決定する際に用いる。
なお、第1特図始動口230に遊技球が入賞したことを球検出センサが検出した場合には、センサ回路322は遊技球を検出したことを示す信号を乱数値生成回路318に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路318は、第1特図始動口230に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第1特図始動口230に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。また、乱数値生成回路318は、第2特図始動口232に遊技球が入賞したことを示す信号を受信した場合も同様に、第2特図始動口232に対応する乱数値生成回路のそのタイミングにおける値をラッチし、ラッチした値を、乱数値生成回路318に内蔵された、第2特図始動口232に対応する乱数値記憶用レジスタに記憶する。
さらに、基本回路302には、情報出力回路336を接続しており、主制御部300は、この情報出力回路336を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路350にパチンコ機100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300には、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路338を設けており、この電圧監視回路338は、電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
また、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路340から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースと、払出制御部600にコマンドを送信するための出力インタフェースをそれぞれ備えており、この構成により、第1副制御部400および払出制御部600との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400および払出制御部600にコマンド等の信号を送信できるように構成しているが、第1副制御部400および払出制御部600からは主制御部300にコマンド等の信号を送信できないように構成している。
<副制御部>
次に、パチンコ機100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主に主制御部300が送信したコマンド等に基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えており、この基本回路402には、CPU404と、制御プログラムや各種演出データを記憶するためのROM406と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。この基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。なお、ROM406は、制御プログラムと各種演出データとを別々のROMに記憶させてもよい。
また、基本回路402には、スピーカ120(およびアンプ)の制御を行うための音源IC416と、各種ランプ418(例えば、チャンスボタンランプ138)の制御を行うための駆動回路420と、遮蔽装置246の駆動制御を行うための駆動回路432と、遮蔽装置246の現在位置を検出する遮蔽装置センサ430と、チャンスボタン136の押下を検出するチャンスボタン検出センサ426と、遮蔽装置センサ430やチャンスボタン検出センサ426からの検出信号を基本回路402に出力するセンサ回路428と、CPU404からの信号に基づいてROM406に記憶された画像データ等を読み出してVRAM436のワークエリアを使用して表示画像を生成して装飾図柄表示装置208に画像を表示するVDP434(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)と、を接続している。
次に、パチンコ機100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作し、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506が設けられている。
また、基本回路502には、演出可動体224の駆動制御を行うための駆動回路516と、演出可動体224の現在位置を検出する演出可動体センサ424と、演出可動体センサ424からの検出信号を基本回路502に出力するセンサ回路518と、遊技盤用ランプ532の制御を行うための遊技盤用ランプ駆動回路530と、遊技台枠用ランプ542の制御を行うための遊技台枠用ランプ駆動回路540と、遊技盤用ランプ駆動回路530と遊技台枠用ランプ駆動回路540との間でシリアル通信による点灯制御を行うシリアル通信制御回路520と、を接続している。
<払出制御部>
次に、パチンコ機100の払出制御部600について説明する。
払出制御部600は、主制御部300と同様に、不図示の基本回路(CPU、ROM、RAM、I/O、カウンタ・タイマ等)や電圧監視回路を備え、主に主制御部300が送信したコマンド等の信号や各種センサ604の検出信号に基づいて、遊技可能球数表示部128の表示制御、払出装置152の駆動制御(遊技球の補充)、発射可能数の管理、カードユニット608との通信、発射制御部630に対する発射許否の制御信号の出力等を行う。なお、本実施形態では残金表示部144、残球数表示部126の表示制御はカードユニット608が行う場合を想定するが、払出制御部600が行ってもよい。
払出制御部600はインターフェース部606を介してカードユニット608と通信可能に接続されている。インタフェース部606には、残金表示部144、残球数表示部126および遊技可能球数表示部128と、各種センサ604とが接続されている。各種センサ604には、球貸操作ボタン140及び141センサ、返却操作ボタン142センサが含まれる。
払出制御部600には、また、各種センサ605が接続されている。各種センサ605には、払出装置152の払出センサ、遊技球検出センサ12、15、17、19が含まれる。払出制御部600は、例えば、遊技球検出センサ12、15、17、19の検出結果を、それぞれ所定条件が成立する(例えば10球の検出)毎に情報入力回路350に出力することで、ホールコンピュータへ出力することもできる。
払出制御部600は発射可能数を少なくとも管理可能である。発射可能数は、払出制御部600が備えるRAM等の記憶部に記憶して管理される。遊技を開始する場合には、遊技者はカードユニット608に現金又はカードを挿入する。球貸操作ボタン140又は141が操作されると、払出制御部600は球貸し処理を行う。
球貸操作ボタン140が操作されると、カードユニット608に挿入された現金又はカードに記憶されている金銭の情報を発射可能数に置換してこれを増加する。例えば、球貸操作ボタン140が操作されると、その検知信号がインターフェース部606を介してカードユニット608に入力される。カードユニット608は、カードに記憶された金銭の情報の残金に不足がなければ、インターフェース部606を介して払出制御部600へ球貸し信号Aを出力すると共に、金銭の情報から規定金額分減額する。球貸し信号Aを受信した払出制御部は規定球数分、発射可能数を増加する。
球貸操作ボタン141が操作されると、カードに記憶されている持ち球数の情報を発射可能数に置換してこれを増加する。例えば、球貸操作ボタン141が操作されると、その検知信号がインターフェース部606を介してカードユニット608に入力される。カードユニット608は、インターフェース部606を介して払出制御部600へ球貸し信号Bを出力すると共に、持ち球数の情報から規定球数分又は全持ち球数を減算する。球貸し信号Bを受信した払出制御部は規定球数分又は全持ち球数分、発射可能数を増加する。
払出制御部600は、遊技領域124への1発の発射毎に発射可能数を1つ減算し、賞球があると、対応する数量だけ発射可能数を増加する。遊技領域124への遊技球の発射回数のカウントに関し、払出制御部600は、遊技球検出センサ17が遊技球を検出すると、発射可能数を1つ減算する一方、遊技球検出センサ19が遊技球を検出すると、発射可能数を1つ加算する。つまり、遊技球検出センサ17により遊技球が検出された場合には、遊技領域124へ有効に遊技球が発射されたとみなす一方、発射強度が不足してファール球となった場合は発射可能数を1つ加算することで、ファール球となった場合に発射可能数が減算されないようにしている。
遊技を終了する場合には、遊技者は返却操作ボタン142を操作する。すると、払出制御部600は精算処理を行ってカードをカードユニット608から排出させる。例えば、返却操作ボタン142が操作されると、その検知信号がインターフェース部606を介してカードユニット608に入力される。カードユニット608はインターフェース部606を介して払出制御部600へ精算信号を出力する。
精算信号を受信した払出制御部600は、現在の発射可能数をインタフェース部606を介してカードユニット608へ出力すると共に発射可能数をクリア(0に)し、遊技可能球数表示部128の表示を例えば0とする。発射可能数を受信したカードユニット608は、発射可能数に基づく利益情報として、発射可能数と同数分、持ち球数の情報が増加するようカードに記憶すると共に残球数表示部126に受信した発射可能数を表示させる。その後、カードユニット608はカードを排出する。
なお、賞球による発射可能数の加算に際しては、賞球数に応じた遊技球を、外部に排出されない形式でパチンコ機100の内部で形式的に払い出し、その数量をセンサで検出して加算するようにしてもよい。こうすることで、封入式ではない、実際に遊技球を払い出すパチンコ機の雰囲気を遊技者に楽しませることができる。その際、遊技球が払いだされる部分を、例えば、透明部材で覆うことで遊技者が視認可能にすることで、更に実際に遊技球を払い出すパチンコ機の雰囲気を遊技者に楽しませることができる。
また、球貸し又は賞球により発射可能数を加算する場合、その数量に応じた効果音を出力するようにしてもよい。効果音としては、実際に遊技球が払い出される音を模した疑似払出音であることが好ましい。このような効果音も、実際に遊技球を払い出すパチンコ機の雰囲気を遊技者に楽しませることができる。
次に、残球数表示部126および遊技可能球数表示部128の表示制御について説明する。これらの表示部は、それぞれ、例えば、6桁のセグメント表示装置によって構成される。
払出制御部600は、遊技可能数表示部128に現在の発射可能数を自然数(0を含む)で表示する。つまり、遊技可能数表示部128が表示する数値は、球貸し又は賞球があると加算され、遊技領域124へ遊技球が有効に発射される度に減算される。この数値表示を見ることで、遊技者は現在の発射可能数を把握できる。
カードユニット608は、残球数表示部126に返却操作ボタン142が操作された時点での発射可能数を自然数(0を含む)で表示する。つまり、カードに持ち球数の情報として加算される数量を表示する。返却操作ボタン142が操作されていない通常時には0を表示する。これにより、遊技者は現在の発射可能数がカードに持ち球数の情報として記憶されることを確認することができる。残球数表示部126は、例えば、返却操作ボタン142が操作されてから、カードの返却が完了するまで(カードユニットからカードの排出完了信号を受信するまで)、発射可能数を表示し、その後、0を表示するようにすることができる。
残球数表示部126および遊技可能球数表示部128のうちの少なくともいずれか一方は、発射可能数とは異なる情報の表示を行うようにしてもよい。例えば、客待ち用のデモ画面の表示装置や、エラー表示の表示装置としても利用することができる。
発射可能数とは異なる情報表示は、所定の条件が成立した場合に行うようにすることができる。所定の条件が成立した場合としては、例えば、返却操作ボタン142が操作された場合、或いは、カードの返却が完了してからカードユニットにカード又は現金の挿入があるまでの間の場合、或いは、遊技球の発射禁止条件が成立した場合等が挙げられる。遊技球の発射禁止条件としては、例えば、発射可能数が0の場合であり、この場合、払出制御部600は、発射ハンドル134が操作されたとしても、遊技球が発射されないように発射制御部630を制御することができる。
また、発射可能数とは異なる情報表示は、発射可能数と交互に表示されるようにしてもよい。例えば、一定時間が経過したら表示を切り替えるようにしてもよい。
エラー表示は、例えば、不正行為検出用の磁石センサがオンとなった場合に行うことができる。エラー表示は、エラーの内容が判別可能なコードが好ましく、数値コードでもよいが、文字コード等、エラーの発生が分かり易いものが好ましい。例えば、不正行為検出用の磁石センサがオンとなった場合、「PPPPPP」と表示することが挙げられる。
次に、払出装置152に対する払出制御部600の制御について説明する。本実施形態では、図6を参照して説明した通り、遊技球検出センサ15が遊技球を検出しない場合、払出装置152を作動させて遊技球の補充を行うが、この制御は払出制御部600が行う。払出制御部600は所定条件の成立に基づいて、遊技球検出センサ15の検出結果を取得し、取得した検出結果が遊技球の非検出を示す場合は払出装置152を作動する。この処理の詳細については後述する。
<発射制御部、電源制御部>
発射制御部630は、払出制御部600が出力する、発射許可または停止を指示する制御信号や、球発射ハンドル134内に設けた発射強度出力回路が出力する、遊技者による球発射ハンドル134の操作量に応じた発射強度を指示する制御信号に基づいて、発射杆146および発射槌148を駆動する発射モータ632の制御や、発射装置110に遊技球を供給する球送り装置18の制御を行う。
電源制御部660は、パチンコ機100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部や払出装置152等の各装置に供給する。さらに、電源制御部660は、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えば、コンデンサ)を備えている。なお、本実施形態では、電源制御部660から払出制御部600と第2副制御部500に所定電圧を供給し、払出制御部600から主制御部300と第2副制御部500と発射制御部630に所定電圧を供給しているが、各制御部や各装置に他の電源経路で所定電圧を供給してもよい。
<図柄の説明>
次に、図10(a)〜(c)を用いて、パチンコ機100の第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、装飾図柄表示装置208、普通図柄表示装置210が停止表示する特図および普図の種類について説明する。図10(a)は特図の停止図柄態様の一例を示したものである。
第1特図始動口230に遊技球が入球したことを第1始動口センサが検出したことを条件として特図1変動遊技が開始され、第2特図始動口232に遊技球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件として特図2変動遊技が開始される。特図1変動遊技が開始されると、第1特別図柄表示装置212は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図1の変動表示」を行う。また、特図2変動遊技が開始されると、第2特別図柄表示装置214は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「特図2の変動表示」を行う。
これらの「特図1の変動表示」および「特図2の変動表示」が、図柄の変動表示の一例に相当する。そして、特図1の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第1特別図柄表示装置212は特図1の停止図柄態様を停止表示し、特図2の変動開始前に決定した変動時間が経過すると、第2特別図柄表示装置214は特図2の停止図柄態様を停止表示する。
したがって、「特図1の変動表示」を開始してから特図1の停止図柄態様を停止表示するまで、あるいは「特図2の変動表示」を開始してから特図2の停止図柄態様を停止表示するまでが、図柄変動停止表示の一例に相当し、以下、この「特図1又は2の変動表示」を開始してから特図1又は2の停止図柄態様を停止表示するまでの一連の表示を図柄変動停止表示と称する。後述するように、図柄変動停止表示は複数回、連続して行われることがある。図10(a)には、図柄変動停止表示における停止図柄態様として「特図A」から「特図J」までの10種類の特図が示されている。図10(a)においては、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
「特図A」は15ラウンド(15R)特別大当たり図柄であり、「特図B」は15R大当たり図柄である。本実施形態のパチンコ機100では、後述するように、特図変動遊技における大当りか否かの決定はハードウェア乱数の抽選によって行い、特別大当りか否かの決定はソフトウェア乱数の抽選によって行う。大当りと特別大当りの違いは、次回の特図変動遊技で、大当りに当選する確率が高い(特別大当り)か低い(大当り)かの違いである。以下、この大当りに当選する確率が高い状態のことを特図高確率状態と称し、その確率が低い状態のことを特図低確率状態と称する。
また、15R特別大当たり遊技終了後および15R大当たり遊技終了後はいずれも時短状態に移行する。時短については詳しくは後述するが、時短状態に移行する状態のことを普図高確率状態と称し、時短状態に移行しない状態のことを普図低確率状態と称する。15R特別大当たり図柄である「特図A」は、特図高確率普図高確率状態であり、15R大当たり図柄である「特図B」は、特図低確率普図高確率状態である。これらの「特図A」および「特図B」は、遊技者に付与する利益量が相対的に大きな利益量になる図柄である。
「特図C」は突然確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図A」と比べて、「特図C」は2Rである点が異なる。「特図D」は突然時短と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図高確率状態である。すなわち、15Rである「特図B」と比べて、「特図D」は2Rである点が異なる。
「特図E」は隠れ確変と称される2R大当たり図柄であり、特図高確率普図低確率状態である。「特図F」は突然通常と称される2R大当たり図柄であり、特図低確率普図低確率状態である。これら「特図E」および「特図F」はいずれも、2Rであるとともに、時短状態に移行しない状態である。
「特図G」は第1小当たり図柄であり、「特図H」は第2小当たり図柄であり、何れも特図低確率普図低確率状態である。ここにいう小当たりは、2R時短無し大当たりと同じものに相当する。すなわち、この「特図G」、「特図H」は「特図F」と同じ状態であるが、両者では装飾図柄表示装置208に表示される演出が異なり、あえて、同じ状態でも「特図G」、「特図H」と「特図F」を設けておくことで、遊技の興趣を高めている。
また、「特図I」は第1はずれ図柄であり、「特図J」は第2はずれ図柄であり、遊技者に付与する利益量が相対的に小さな利益量になる図柄である。
なお、本実施形態のパチンコ機100には、15R特別大当たり図柄として「特図A」以外の図柄も用意されており、15R大当たり図柄等の他の図柄についても同様である。
図10(b)は装飾図柄の一例を示したものである。本実施形態の装飾図柄には、「装飾1」〜「装飾10」の10種類がある。第1特図始動口230または第2特図始動口232に遊技球が入賞したこと、すなわち、第1特図始動口230に遊技球が入球したことを第1始動口センサが検出したこと、あるいは第2特図始動口232に遊技球が入球したことを第2始動口センサが検出したことを条件にして、装飾図柄表示装置208の左図柄表示領域208a、中図柄表示領域208b、右図柄表示領域208cの各図柄表示領域に、「装飾1」→「装飾2」→「装飾3」→・・・・「装飾9」→「装飾10」→「装飾1」→・・・の順番で表示を切り替える「装飾図柄の変動表示」を行う。そして、「特図B」の15R大当たりを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに15R大当たりに対応する、同じ装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾1−装飾1−装飾1」や「装飾2−装飾2−装飾2」等)を停止表示する。「特図A」の15R特別大当たりを報知する場合には、同じ奇数の装飾図柄が3つ並んだ図柄組合せ(例えば「装飾3−装飾3−装飾3」や「装飾7−装飾7−装飾7」等)を停止表示する。
また、「特図E」の隠れ確変と称される2R大当たり、「特図F」の突然通常と称される2R大当たり、あるいは「特図G」の第1小当たり、「特図H」の第2小当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾2−装飾3」を停止表示する。さらに、「特図C」の突然確変と称される2R大当たり、あるいは「特図D」の突然時短と称される2R大当たりを報知する場合には、「装飾1−装飾3−装飾5」を停止表示する。
一方、「特図I」の第1はずれ、「特図J」の第2はずれを報知する場合には、図柄表示領域208a〜208cに図10(b)に示す図柄組合せ以外の図柄組合せを停止表示する。
図10(c)は普図の停止表示図柄の一例を示したものである。本実施形態の普図の停止表示態様には、当たり図柄である「普図A」と、外れ図柄である「普図B」の2種類がある。普図始動口228を遊技球が通過したことを上述のゲートセンサが検出したことに基づいて、普通図柄表示装置210は、7個のセグメントの全点灯と、中央の1個のセグメントの点灯を繰り返す「普図の変動表示」を行う。そして、普図変動遊技の当選を報知する場合には「普図A」を停止表示し、普図変動遊技の外れを報知する場合には「普図B」を停止表示する。この図10(c)においても、図中の白抜きの部分が消灯するセグメントの場所を示し、黒塗りの部分が点灯するセグメントの場所を示している。
<主制御部メイン処理>
次に、図11を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部メイン処理について説明する。なお、同図は主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
上述したように、主制御部300には、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路(リセット信号出力回路)340を設けている。この起動信号を入力した基本回路302のCPU304は、リセット割込によりリセットスタートしてROM306に予め記憶している制御プログラムに従って図11に示す主制御部メイン処理を実行する。
ステップSA01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定(仮設定)、割込マスクの設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。なお、本実施形態では、WDT314に、初期値として32.8msに相当する数値を設定する。
ステップSA03では、WDT314のカウンタの値をクリアし、WDT314による時間計測を再始動する。ステップSA05では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、電圧監視回路338が、電源制御部660から主制御部300に供給している電源の電圧値が所定の値(本実施形態では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(CPU304が電源の遮断を検出した場合)にはステップSA03に戻り、低電圧信号がオフの場合(CPU304が電源の遮断を検出していない場合)にはステップSA07に進む。なお、電源が投入された直後で未だ上記所定の値(9V)に達しない場合にもステップSA03に戻り、供給電圧がその所定の値以上になるまで、ステップSA05は繰り返し実行される。
ステップSA07では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する主制御部タイマ割込処理を定期毎に実行するための周期を決める数値をカウンタタイマ312に設定する処理、I/O310の所定のポート(例えば試験用出力ポート、第1副制御部400への出力ポート)からクリア信号を出力する処理、RAM308への書き込みを許可する設定等を行う。
ステップSA09では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(主制御部300の基本回路302を初期状態にする場合)には初期化処理(ステップSA13)に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けたRAMクリアスイッチ180を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)には、RAM308に設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、基本回路302を初期状態にすべくステップSA13に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、RAM308の所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
そして、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSA11に進み、チェックサムの結果が特定の値(例えば0)以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSA13に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSA13に進む。
ステップSA11では、復電時処理を行う。この復電時処理では、電断時にRAM308に設けられたスタックポインタ退避領域に記憶しておいたスタックポインタの値を読み出し、スタックポインタに再設定(本設定)する。また、電断時にRAM308に設けられたレジスタ退避領域に記憶しておいた各レジスタの値を読み出し、各レジスタに再設定した後、割込許可の設定を行う。以降、CPU304が、再設定後のスタックポインタやレジスタに基づいて制御プログラムを実行する結果、パチンコ機100は電源断時の状態に復帰する。すなわち、電断直前にタイマ割込処理(後述)に分岐する直前に行った(ステップSA15内の所定の)命令の次の命令から処理を再開する。また、図9に示す主制御部300における基本回路302に搭載されているRAM308には、送信情報記憶領域が設けられている。このステップSA11では、その送信情報記憶領域に、復電コマンドをセットする。この復電コマンドは、電源断時の状態に復帰したことを表すコマンドであり、後述する、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA13では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割込禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定(本設定)、RAM308の全ての記憶領域の初期化などを行う。さらにここで、主制御部300のRAM308に設けられた送信情報記憶領域に正常復帰コマンドをセットする。この正常復帰コマンドは、主制御部300の初期化処理(ステップSA13)が行われたことを表すコマンドであり、復電コマンドと同じく、主制御部300のタイマ割込処理におけるステップSB33において、第1副制御部400へ送信される。
ステップSA15では、割込禁止の設定を行った後、基本乱数初期値更新処理を行う。この基本乱数初期値更新処理では、普図当選乱数カウンタ、および特図乱数値カウンタの初期値をそれぞれ生成するための2つの初期値生成用乱数カウンタと、普図タイマ乱数値、および特図タイマ乱数値それぞれを生成するための2つの乱数カウンタを更新する。例えば、普図タイマ乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図タイマ乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。他の初期値生成用乱数カウンタ、乱数カウンタもそれぞれ同様に更新する。なお、初期値生成用乱数カウンタは、後述するステップSB07でも更新する。
主制御部300は、所定の周期ごとに開始するタイマ割込処理を行っている間を除いて、ステップSA15の処理を繰り返し実行する。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図12を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約2msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
ステップSB01では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSB03では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
ステップSB05では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、上述の前面枠扉開放センサ320aや内枠開放センサ320bや各種の入賞口の球検出センサを含む各種センサ320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ320ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。球検出センサの検出信号を例にして説明すれば、前々回のタイマ割込処理(約4ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前回検出信号記憶領域から読み出し、この情報をRAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた前々回検出信号記憶領域に記憶し、前回のタイマ割込処理(約2ms前)で検出した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を、RAM308に各々の球検出センサごとに区画して設けた今回検出信号記憶領域から読み出し、この情報を上述の前回検出信号記憶領域に記憶する。また、今回検出した各々の球検出センサの検出信号を、上述の今回検出信号記憶領域に記憶する。
また、ステップSB05では、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域の各記憶領域に記憶した各々の球検出センサの検出信号の有無の情報を比較し、各々の球検出センサにおける過去3回分の検出信号の有無の情報が入賞判定パターン情報と一致するか否かを判定する。一個の遊技球が一つの球検出センサを通過する間に、約2msという非常に短い間隔で起動を繰り返すこの主制御部タイマ割込処理は何回か起動する。このため、主制御部タイマ割込処理が起動する度に、上述のステップSB05では、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号を確認することになる。
この結果、上述の前々回検出信号記憶領域、前回検出信号記憶領域、および今回検出信号記領域それぞれに、同じ遊技球が同じ球検出センサを通過したことを表す検出信号が記憶される。すなわち、遊技球が球検出センサを通過し始めたときには、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りになる。本実施形態では、球検出センサの誤検出やノイズを考慮して、検出信号無しの後に検出信号が連続して2回記憶されている場合には、入賞があったと判定する。
図9に示す主制御部300のROM306には、入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)が記憶されている。このステップSB05では、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、予め定めた入賞判定パターン情報(本実施形態では、前々回検出信号無し、前回検出信号有り、今回検出信号有りであることを示す情報)と一致した場合に、一般入賞口226、可変入賞口234、第1特図始動口230、および第2特図始動口232への入球、または普図始動口228の通過があったと判定する。すなわち、これらの入賞口226、234やこれらの始動口230、232、228への入賞があったと判定する。
例えば、一般入賞口226への入球を検出する一般入賞口センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致した場合には、一般入賞口226へ入賞があったと判定し、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行うが、過去3回分の検出信号の有無の情報が上述の入賞判定パターン情報と一致しなかった場合には、以降の一般入賞口226への入賞に伴う処理を行わずに後続の処理に分岐する。
なお、主制御部300のROM306には、入賞判定クリアパターン情報(本実施形態では、前々回検出信号有り、前回検出信号無し、今回検出信号無しであることを示す情報)が記憶されている。入賞が一度あったと判定した後は、各々の球検出センサにおいて過去3回分の検出信号の有無の情報が、その入賞判定クリアパターン情報に一致するまで入賞があったとは判定せず、入賞判定クリアパターン情報に一致すれば、次からは上記入賞判定パターン情報に一致するか否かの判定を行う。
ステップSB07およびステップSB09では、基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理を行う。これらの基本乱数初期値更新処理および基本乱数更新処理では、上記ステップSA15で行った初期値生成用乱数カウンタの値の更新を行い、次に主制御部300で使用する、普図当選乱数値、特図1乱数値、および特図2乱数値をそれぞれ生成するための2つの乱数カウンタを更新する。
例えば、普図当選乱数値として取り得る数値範囲が0〜100とすると、RAM308に設けた普図当選乱数値を生成するための乱数カウンタ記憶領域から値を取得し、取得した値に1を加算してから元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。このとき、取得した値に1を加算した結果が101であれば0を元の乱数カウンタ記憶領域に記憶する。また、取得した値に1を加算した結果、乱数カウンタが一周していると判定した場合にはそれぞれの乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタの値を取得し、乱数カウンタの記憶領域にセットする。
例えば、0〜100の数値範囲で変動する普図当選乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、取得した値に1を加算した結果が、RAM308に設けた所定の初期値記憶領域に記憶している前回設定した初期値と等しい値(例えば7)である場合に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタに対応する初期値生成用乱数カウンタから値を初期値として取得し、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタにセットすると共に、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するために、今回設定した初期値を上述の初期値記憶領域に記憶しておく。また、普図当選乱数値生成用の乱数カウンタが次に1周したことを判定するための上述の初期値記憶領域とは別に、特図乱数生成用の乱数カウンタが1周したことを判定するための初期値記憶領域をRAM308に設けている。なお、本実施形態では特図1の乱数値を取得するためのカウンタと特図2の乱数値を取得するためのカウンタとを別に設けたが、同一のカウンタを用いてもよい。
ステップSB11では、演出乱数更新処理を行う。この演出乱数更新処理では、主制御部300で使用する演出用乱数値を生成するための乱数カウンタを更新する。
ステップSB13では、タイマ更新処理を行う。このタイマ更新処理では、普通図柄表示装置210に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための普図表示図柄更新タイマ、第1特別図柄表示装置212に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図1表示図柄更新タイマ、第2特図表示装置214に図柄を変動・停止表示する時間を計時するための特図2表示図柄更新タイマ、所定の入賞演出時間、所定の開放時間、所定の閉鎖時間、所定の終了演出期間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSB15では、入賞口カウンタ更新処理を行う。この入賞口カウンタ更新処理では、入賞口226、234や始動口230、232、228に入賞があった場合に、RAM308に各入賞口ごと、あるいは各始動口ごとに設けた賞球数記憶領域の値を読み出し、1を加算して、元の賞球数記憶領域に設定する。
また、ステップSB17では、入賞受付処理を行う。この入賞受付処理では、第1特図始動口230、第2特図始動口232、普図始動口228および可変入賞口234への入賞があったか否かを判定する。ここでは、ステップSB03における入賞判定パターン情報と一致するか否かの判定結果を用いて判定する。第1特図始動口230へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1当選乱数値として取得するとともに特図1乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図1乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
第2特図始動口232へ入賞があった場合且つRAM308に設けた対応する保留数記憶領域が満タンでない場合、乱数値生成回路318の、第1特図始動口230に対応した乱数値カウンタ値記憶用レジスタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2当選乱数値として取得するとともに特図2乱数値生成用の乱数カウンタから値を取得し、加工した値(例えば、取得した値+Rレジスタの値+1)を特図2乱数値として取得して対応する乱数値記憶領域に格納する。
ステップSB19では、払出要求数送信処理を行う。なお、払出制御部600に出力する出力予定情報および払出要求情報は、例えば1バイトで構成しており、ビット7にストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット6に電源投入情報(オンの場合、電源投入後一回目のコマンド送信であることを示す)、ビット4〜5に暗号化のための今回加工種別(0〜3)、およびビット0〜3に暗号化加工後の払出要求数を示すようにしている。払出制御部600は払出要求数分、発射可能数を加算することになる。
ステップSB21では、普図状態更新処理を行う。この普図状態更新処理は、普図の状態に対応する複数の処理のうちの1つの処理を行う。例えば、普図変動表示の途中(上述する普図表示図柄更新タイマの値が1以上)における普図状態更新処理では、普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は普図の変動表示(普図変動遊技)を行う。
また、普図変動表示時間が経過したタイミング(普図表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、当りフラグがオンの場合には、当たり図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、当りフラグがオフの場合には、外れ図柄の表示態様となるように普通図柄表示装置210を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行う。また、主制御部300のRAM308には、普図状態更新処理に限らず各種の処理において各種の設定を行う設定領域が用意されている。ここでは、上記点灯・消灯駆動制御を行うとともに、その設定領域に普図停止表示中であることを示す設定を行う。この制御を行うことで、普通図柄表示装置210は、当り図柄(図10(c)に示す普図A)および外れ図柄(図10(c)に示す普図B)いずれか一方の図柄の確定表示を行う。さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)、その表示を維持するためにRAM308に設けた普図停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された図柄が所定期間停止表示され、普図変動遊技の結果が遊技者に報知される。
また、普図変動遊技の結果が当りであれば、後述するように、普図当りフラグがオンされる。この普図当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図作動中を設定するとともに、所定の開放期間(例えば2秒間)、第2特図始動口232の羽根部材232aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、羽根部材232aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(羽根開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば500m秒間)、羽根部材の開閉駆動用のソレノイド332に、羽根部材を閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた羽根閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。
また、所定の閉鎖期間が終了したタイミング(羽根閉鎖時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する普図状態更新処理では、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。さらに、普図変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、普図外れフラグがオンされる。この普図外れフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(普図停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における普図状態更新処理でも、RAM308の設定領域に普図非作動中を設定する。普図非作動中の場合における普図状態更新処理では、何もせずに次のステップSB23に移行するようにしている。
ステップSB23では、普図関連抽選処理を行う。この普図関連抽選処理では、普図変動遊技および第2特図始動口232の開閉制御を行っておらず(普図の状態が非作動中)、且つ、保留している普図変動遊技の数が1以上である場合に、上述の乱数値記憶領域に記憶している普図当選乱数値に基づいた乱数抽選により普図変動遊技の結果を当選とするか、不当選とするかを決定する当り判定をおこない、当選とする場合にはRAM308に設けた当りフラグにオンを設定する。不当選の場合には、当りフラグにオフを設定する。また、当り判定の結果に関わらず、次に上述の普図タイマ乱数値生成用の乱数カウンタの値を普図タイマ乱数値として取得し、取得した普図タイマ乱数値に基づいて複数の変動時間のうちから普図表示装置210に普図を変動表示する時間を1つ選択し、この変動表示時間を、普図変動表示時間として、RAM308に設けた普図変動時間記憶領域に記憶する。なお、保留している普図変動遊技の数は、RAM308に設けた普図保留数記憶領域に記憶するようにしており、当り判定をするたびに、保留している普図変動遊技の数から1を減算した値を、この普図保留数記憶領域に記憶し直すようにしている。また当り判定に使用した乱数値を消去する。
次いで、特図1および特図2それぞれについての特図状態更新処理を行うが、最初に、特図2についての特図状態更新処理(特図2状態更新処理)を行う(ステップSB25)。この特図2状態更新処理は、特図2の状態に応じて、次の8つの処理のうちの1つの処理を行う。例えば、特図2変動表示の途中(上述の特図2表示図柄更新タイマの値が1以上)における特図2状態更新処理では、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯と消灯を繰り返す点灯・消灯駆動制御を行う。この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は特図2の変動表示(特図2変動遊技)を行う。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転開始設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶してから処理を終了する。
また、主制御部300のRAM308には、15R大当りフラグ、2R大当たりフラグ、第1小当たりフラグ、第2小当たりフラグ、第1はずれフラグ、第2はずれフラグ、特図確率変動フラグ、および普図確率変動フラグそれぞれのフラグが用意されている。
特図2変動表示時間が経過したタイミング(特図2表示図柄更新タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には図5(a)に示す特図A、15R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図B、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグもオンの場合には特図C、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグはオンの場合には特図D、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグもオン、普図確率変動フラグはオンの場合には特図E、2R大当りフラグはオン、特図確率変動フラグはオフ、普図確率変動フラグもオフの場合には特図F、第1小当たりフラグがオンの場合には特図G、第2小当たりフラグがオンの場合には特図H、第1はずれフラグがオンの場合には特図I、第2はずれフラグがオンの場合には特図Iそれぞれの態様となるように、第2特別図柄表示装置214を構成する7セグメントLEDの点灯・消灯駆動制御を行い、RAM308の設定領域に特図2停止表示中であることを表す設定を行う。
この制御を行うことで、第2特別図柄表示装置214は、15R特別大当たり図柄(特図A)、15R大当たり図柄(特図B)、突然確変図柄(特図C)、突然時短図柄(特図D)、隠れ確変図柄(特図E)、突然通常図柄(特図F)、第1小当たり図柄(特図G)、第2小当たり図柄(特図H)、第1はずれ図柄(特図I)、および第1はずれ図柄(特図J)のいずれか一つの図柄の確定表示を行う。
さらにその後、所定の停止表示期間(例えば500m秒間)その表示を維持するためにRAM308に設けた特図2停止時間管理用タイマの記憶領域に停止期間を示す情報を設定する。この設定により、確定表示された特図2が所定期間停止表示され、特図2変動遊技の結果が遊技者に報知される。また、RAM308に設けられた時短回数記憶部に記憶された時短回数が1以上であれば、その時短回数から1を減算し、減算結果が1から0となった場合は、特図確率変動中(詳細は後述)でなければ、時短フラグをオフする。さらに、大当り遊技中(特別遊技状態中)にも、時短フラグをオフする。
また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で回転停止設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶するとともに、変動表示を停止する図柄が特図2であることを示す特図2識別情報を、後述するコマンドデータに含める情報としてRAM308に追加記憶してから処理を終了する。
また、特図2変動遊技の結果が大当りであれば、後述するように、大当りフラグがオンされる。この大当りフラグがオンの場合には、所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2作動中を設定するとともに、所定の入賞演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを開始することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するためにRAM308に設けた特図2待機時間管理用タイマの記憶領域に入賞演出期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で入賞演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の入賞演出期間が終了したタイミング(特図2待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の開放期間(例えば29秒間、または可変入賞口234に所定球数(例えば10球)の遊技球の入賞を検出するまで)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを開放状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉開放時間管理用タイマの記憶領域に開放期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口開放設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の開放期間が終了したタイミング(扉開放時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、所定の閉鎖期間(例えば1.5秒間)可変入賞口234の扉部材234aの開閉駆動用のソレノイド(332)に、扉部材234aを閉鎖状態に保持する信号を出力するとともに、RAM308に設けた扉閉鎖時間管理用タイマの記憶領域に閉鎖期間を示す情報を設定する。また、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で大入賞口閉鎖設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、この扉部材の開放・閉鎖制御を所定回数(本実施形態では15ラウンドか2ラウンド)繰り返し、終了したタイミングで開始する特図2状態更新処理では、所定の終了演出期間(例えば3秒間)すなわち装飾図柄表示装置208による大当りを終了することを遊技者に報知する画像を表示している期間待機するように設定するためにRAM308に設けた演出待機時間管理用タイマの記憶領域に演出待機期間を示す情報を設定する。
また、普図確率変動フラグがオンに設定されていれば、この大当たり遊技の終了と同時に、RAM308に設けられた時短回数記憶部に時短回数100回をセットするともに、RAM308に設けられた時短フラグをオンする。なお、その普図確率変動フラグがオフに設定されていれば、時短回数記憶部に時短回数をセットすることもなく、また時短フラグをオンすることもない。
ここにいう時短とは、特図変動遊技における大当りを終了してから、次の大当りを開始するまでの時間を短くするため、パチンコ機が遊技者にとって有利な状態になることをいう。この時短フラグがオンに設定されていると、普図高確率状態である。普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、普図変動遊技に大当りする可能性が高い。また、普図高確率状態の方が、普図低確率状態に比べて普図変動遊技の変動時間および特図変動遊技の変動時間は短くなる。
さらに、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、第2特別始動口232の一対の羽根部材232aの1回の開放における開放時間が長くなりやすい。加えて、普図高確率状態では普図低確率状態に比べて、一対の羽根部材232aは多く開きやすい。また、上述のごとく、時短フラグは、大当り遊技中(特別遊技状態中)にはオフに設定される。したがって、大当たり遊技中には、普図低確率状態が維持される。これは、大当たり遊技中に普図高確率状態であると、大当たり遊技中に可変入賞口234に所定の個数、遊技球が入球するまでの間に第2特図始動口232に多くの遊技球が入球し、大当たり中に獲得することができる遊技球の数が多くなってしまい射幸性が高まってしまうという問題があり、これを解決するためのものである。
さらに、コマンド設定送信処理(ステップSB33)で終了演出設定送信処理を実行させることを示す所定の送信情報を上述の送信情報記憶領域に追加記憶する。
また、所定の終了演出期間が終了したタイミング(演出待機時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)で開始する特図2状態更新処理では、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。さらに、特図2変動遊技の結果が外れであれば、後述するように、はずれフラグがオンされる。このはずれフラグがオンの場合には、上述した所定の停止表示期間が終了したタイミング(特図2停止時間管理用タイマの値が1から0になったタイミング)における特図2状態更新処理でも、RAM308の設定領域に特図2非作動中を設定する。特図2非作動中の場合における特図2状態更新処理では、何もせずに次のステップSB27に移行するようにしている。
続いて、特図1についての特図状態更新処理(特図1状態更新処理)を行う(ステップSB27)。この特図1状態更新処理では、特図1の状態に応じて、上述の特図2状態更新処理で説明した各処理を行う。この特図1状態更新処理で行う各処理は、上述の特図2状態更新処理で説明した内容の「特図2」を「特図1」と読み替えた処理と同一であるため、その説明は省略する。なお、特図2状態更新処理と特図1状態更新処理の順番は逆でもよい。
ステップSB25およびステップSB27における特図状態更新処理が終了すると、今度は、特図1および特図2それぞれについての特図関連抽選処理を行う。ここでも先に、特図2についての特図関連抽選処理(特図2関連抽選処理)を行い(ステップSB29)、その後で、特図1についての特図関連抽選処理(特図1関連抽選処理)を行う(ステップSB31)。これらの特図関連抽選処理についても、主制御部300が特図2関連抽選処理を特図1関連抽選処理よりも先に行うことで、特図2変動遊技の開始条件と、特図1変動遊技の開始条件が同時に成立した場合でも、特図2変動遊技が先に変動中となるため、特図1変動遊技は変動を開始しない。また、装飾図柄表示装置208による、特図変動遊技の大当り判定の結果の報知は、第1副制御部400によって行われ、第2特図始動口232への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知が、第1特図始動口230への入賞に基づく抽選の抽選結果の報知よりも優先して行われる。
ステップSB33では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は例えば16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、図柄変動開始コマンド、図柄変動停止コマンド、入賞演出開始コマンド、終了演出開始コマンド、大当りラウンド数指定コマンド、復電コマンド、RAMクリアコマンドなどコマンドの種類を特定可能な情報)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
具体的には、ストローブ情報は上述のコマンド送信処理でオン、オフするようにしている。また、コマンド種別が図柄変動開始コマンドの場合であればコマンドデータに、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図関連抽選処理で選択したタイマ番号などを示す情報を含み、図柄変動停止コマンドの場合であれば、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを含み、入賞演出コマンドおよび終了演出開始コマンドの場合であれば、特図確率変動フラグの値などを含み、大当りラウンド数指定コマンドの場合であれば特図確率変動フラグの値、大当りラウンド数などを含むようにしている。
コマンド種別が基本コマンドを示す場合は、コマンドデータにデバイス情報、第1特図始動口230への入賞の有無、第2特図始動口232への入賞の有無、可変入賞口234への入賞の有無などを含む。
また、上述の回転開始設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値、特図1関連抽選処理および特図2関連抽選処理で選択したタイマ番号、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の回転停止設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している、15R大当りフラグや2R大当たりフラグの値、特図確率変動フラグの値などを示す情報を設定する。上述の入賞演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、入賞演出期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の終了演出設定送信処理では、コマンドデータに、RAM308に記憶している、演出待機期間中に装飾図柄表示装置208・各種ランプ418・スピーカ120に出力する演出制御情報、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
上述の大入賞口開放設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。上述の大入賞口閉鎖設定送信処理では、コマンドデータにRAM308に記憶している大当りラウンド数、特図確率変動フラグの値、保留している第1特図変動遊技または第2特図変動遊技の数などを示す情報を設定する。
また、このステップSB33では一般コマンド特図保留増加処理も行われる。この一般コマンド特図保留増加処理では、コマンドデータにRAM308の送信用情報記憶領域に記憶している特図識別情報(特図1または特図2を示す情報)、予告情報(事前予告情報、偽事前予告情報、または事前予告無情報のいずれか)を設定する。
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
ステップSB35では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路336を介してパチンコ機100とは別体の情報入力回路350に出力する。
ステップSB37では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、ステップSB05において信号状態記憶領域に記憶した各種センサの信号状態を読み出して、所定のエラーの有無、例えば前面枠扉開放エラー、内枠開放エラーの有無などを監視し、前面枠扉開放エラーや内枠開放エラーを検出した場合に、第1副制御部400に送信すべき送信情報に、前面枠扉開放エラーや内枠開放エラーの有無を示すデバイス情報を設定する。
また、各種ソレノイド332を駆動して第2特図始動口232や、可変入賞口234の開閉を制御したり、表示回路324、326、330を介して普通図柄表示装置210、第1特別図柄表示装置212、第2特別図柄表示装置214、各種状態表示部328などに出力する表示データを、I/O310の出力ポートに設定する。また、払出要求数送信処理(ステップSB19)で設定した出力予定情報を出力ポート(I/O310)を介して第1副制御部400に出力する。
ステップSB39では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検出した場合)にはステップSB43に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検出していない場合)にはステップSB41に進む。
ステップSB41では、タイマ割込終了処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップSB01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割込許可の設定などを行い、その後、図11に示す主制御部メイン処理に復帰する。
一方、ステップSB43では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図11に示す主制御部メイン処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図13を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のストローブ割込み処理のフローチャートである。同図(c)は、第1副制御部400のタイマ変数更新割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第1副制御部400の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSC01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSC01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSC03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSC05の処理に移行する。
ステップSC05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSC07では、コマンド処理を行う。第1副制御部400のCPU404は、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSC09では、演出制御処理を行う。例えば、SC07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSC11では、チャンスボタン136の押下を検出していた場合、ステップSC09で更新した演出データをチャンスボタン136の押下に応じた演出データに変更する処理を行う。ステップSC13では、SC09で読み出した演出データの中にVDP434への命令がある場合には、この命令をVDP434に出力する。
ステップSC15では、SC09で読み出した演出データの中に音源IC416への命令がある場合には、この命令を音源IC416に出力する。ステップSC17では、SC09で読み出した演出データの中に各種ランプ418への命令がある場合には、この命令を駆動回路420に出力する。
ステップSC19では、SC09で読み出した演出データの中に遮蔽装置246への命令がある場合には、この命令を駆動回路432に出力する。ステップSC21では、SC09で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、SC03へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSD01では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE01では、図13(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップSC03において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSC03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
第1副制御部タイマ割込処理のステップSE03では、ステップSC19で設定された第2副制御部500への制御コマンドの送信や、演出用乱数値の更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第1副制御部400のメイン処理におけるステップSC13の画像制御処理について説明する。同図は、画像制御処理の流れを示すフローチャートを示した図である。
ステップSF01では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU404は、まず、VRAM436の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が装飾図柄表示装置208に表示される。
次に、CPU404は、VDP434のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM406の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM436の転送先アドレス)などを設定した後、ROM406からVRAM436への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP434は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM406からVRAM436に転送する。その後、VDP436は、転送終了割込信号をCPU404に対して出力する。
ステップSF03では、VDP434からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップSF05に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。ステップSF05では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU404は、ステップSF01でVRAM436に転送した画像データに基づいてVRAM436の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM436の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP434に指示する。VDP434はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップSF07では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU404は、VDP434に画像の描画開始を指示する。VDP434は、CPU404の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップSF09では、画像の描画終了に基づくVDP434からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップSF11に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。ステップSF11では、RAM408の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<第2副制御部500の処理>
図14を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。
まず、同図(a)のステップSG01では、各種の初期設定を行う。電源投入が行われると、まずSG01で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップSG03では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップSG05の処理に移行する。
ステップSG05では、タイマ変数に0を代入する。ステップSG07では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップSG09では、演出制御処理を行う。例えば、SG07で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップSG11では、第1副制御部400からの遊技盤用ランプ532や遊技台枠用ランプ542への命令がある場合には、この命令をシリアル通信制御回路520に出力する。
ステップSG13では、第1副制御部400からの演出可動体224への命令がある場合には、この命令を駆動回路516に出力し、SG03に戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップSH01では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期(本実施形態では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
第2副制御部タイマ割込処理のステップSI01では、図8(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップSG03において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップSG03において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。第2副制御部タイマ割込処理のステップSI03では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<払出制御部600の処理>
<払出制御部メイン処理>
次に、図15を用いて、払出制御部600のCPUが実行するメイン処理について説明する。なお、同図は払出制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
払出制御部600には、電源が投入されるとリセット信号を出力するリセット信号出力回路を設けている。このリセット信号を入力した払出制御部600のCPUは、リセット割り込みによりリセットスタートして払出制御部600のROMに予め記憶している制御プログラムに従って処理を実行する。
ステップSJ01では、初期設定1を行う。この初期設定1では、払出制御部600のCPUのスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定等を行う。
ステップSJ02では、低電圧信号がオンであるか否か、すなわち、払出制御部600の電圧監視回路が、電源制御部660から払出制御部600に供給している電源の電圧値が所定の値(例えば9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を出力しているか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSJ01の処理を繰り返し実行し、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSJ03に進む。
ステップSJ03では、初期設定2を行う。この初期設定2では、後述する払出制御部タイマ割り込み処理を定期毎に実行するための周期を決める数値を払出制御部600のカウンタ・タイマに設定する処理、払出制御部600のRAMへの書き込みを許可する設定、払出制御部600のI/Oポートの初期設定等を行う。
ステップSJ04では、電源の遮断前(電断前)の状態に復帰するか否かの判定を行い、電断前の状態に復帰しない場合(パチンコ機100を初期状態にする場合)にはステップSJ06に進み、電断前の状態に復帰する場合にはステップSJ05に進む。
具体的には、最初に、電源基板に設けた操作部を遊技店の店員などが操作した場合に送信されるRAMクリア信号がオン(操作があったことを示す)であるか否か、すなわちRAMクリアが必要であるか否かを判定し、RAMクリア信号がオンの場合(RAMクリアが必要な場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSJ06に進む。
一方、RAMクリア信号がオフの場合(RAMクリアが必要でない場合)は、払出制御部600のRAMに設けた電源ステータス記憶領域に記憶した電源ステータスの情報を読み出し、この電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報であるか否かを判定する。
そして、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報でない場合には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSJ06に進み、電源ステータスの情報がサスペンドを示す情報である場合には、払出制御部600のRAMの所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算することによりチェックサムを算出し、算出したチェックサムの結果が特定の値(例えば0)であるか否か(チェックサムの結果が正常であるか否か)を判定する。
そして、チェックサムの結果が0の場合(チェックサムの結果が正常である場合)には電断前の状態に復帰すべくステップSJ05に進み、チェックサムの結果が0以外である場合(チェックサムの結果が異常である場合)には、パチンコ機100を初期状態にすべくステップSJ06に進む。同様に電源ステータスの情報が「サスペンド」以外の情報を示している場合にもステップSJ06に進む。
ステップSJ05では、復電時処理を行う。この復電時処理では、払出制御部600のRAMの記憶領域のうち、復電時にクリアすべき記憶領域の初期化などを行う。
ステップSJ06では、初期化処理を行う。この初期化処理では、割り込み禁止の設定、スタックポインタへのスタック初期値の設定、払出制御部600のRAMの所定の領域(例えば、全ての記憶領域)の初期化などを行う。
ステップSJ07では、初期設定3を行う。この初期設定3では、払出制御部600のRAMに設けたエラーステータス記憶領域に記憶したエラーステータスのうち、不正払出エラーと払出超過エラー以外の情報をクリアしたり、割り込み許可の設定などを行う。
ステップSJ08では、主制御部300から入力したデータの中に未解析データがあるか無いかを判定し、未解析データがある場合にはステップSJ09でコマンド解析処理を行い、未解析データがない場合にはステップSJ10に進む。
ステップSJ10では、低電圧信号がオフであるか否かを監視し、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSJ08に戻り、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSJ11に進む。
ステップSJ11では、電断時処理を行う。この電断時処理では、払出制御部600のRAMに設けたスタックポインタ退避領域に現在のスタックポインタの値を記憶し、上述の電源ステータス記憶領域にサスペンドを示す情報を設定する。また、払出制御部600のRAMの所定の領域(例えば全ての領域)に記憶している1バイトデータを初期値が0である1バイト構成のレジスタに全て加算し、チェックサム算出用数値記憶領域に記憶している値からその加算した結果を減算した値をチェックサム(電断時チェックサム)として算出し、算出した電断時チェックサムを上述のチェックサム算出用数値記憶領域に記憶し、払出制御部600のRAMへの書き込みを禁止する設定などを行う。
ステップSJ12では、低電圧信号がオンであるか否かを監視し、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップSJ12の処理を繰返し実行して低電圧信号がオフになるのを待ち、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップSJ01に戻り、払出制御部メイン処理を最初から開始する。すなわち、このステップSJ12では、ステップSJ10で低電圧信号を入力した後(電源の遮断を検知した後)で、この低電圧信号の出力が停止したことを検知した場合(電源の復帰を検知した場合)に払出制御部メイン処理をステップSJ01から行う。
<払出制御部タイマ割込み処理>
次に、図16を用いて、払出制御部600のCPUが実行する払出制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、同図は払出制御部タイマ割り込み処理の流れを示すフローチャートである。
払出制御部600は、所定の周期(本実施例では1msに1回)でタイマ割り込みを発生するカウンタ・タイマを備えており、このタイマ割り込みを契機として払出制御部タイマ割り込み処理を所定の周期で開始する。
ステップSK01では、タイマ割り込みスタート処理を行う。このタイマ割り込みスタート処理では、払出制御部600のCPUの各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップSK02では、ポート入力管理処理を行う。このポート入力管理処理では、I/Oポート410の値を取得して、各種センサ605の状態などを検出する。
ステップSK03では、タイマ更新管理処理を行う。このタイマ更新管理処理では、払出報知用LEDの点灯/消灯時間、モータ駆動/非駆動時間などを計時するためのタイマなどを含む各種タイマを更新する。
ステップSK04では、封入球管理処理を行う。詳細は後述する。
ステップSK05ではエラー管理処理を行う。このエラー管理処理では、例えば、主制御部300と払出制御部600との間の通信回線が断線などにより通信可能かどうかを検出し、通信可能な場合には、払出制御部600のRAMに設けたエラーステータス記憶領域に通信可能であることを示す情報を、また通信不可能な場合には通信不可能であることを示す情報を記憶する。また、エラー管理処理では、払出制御部600のI/Oポートに入力するエラー解除スイッチ信号を検出してエラー解除信号がオンであるか否かを判定し、エラー解除信号がオンである場合には、エラーステータス記憶領域に記憶している各種エラーの情報を初期化して、これらのエラーを解除する。
ステップSK06では、通信管理処理を行う。この通信管理処理では、カードユニット608から上述した球貸し信号A、B或いは精算信号を受信した場合に、受信したことを示す情報を払出制御部600のRAMの所定のエリアに記憶する。
ステップSK07では、発射可能数管理処理を行う。詳細は後述する。
ステップSK08では、モータ駆動管理処理を行う。このモータ駆動管理処理では、揚送研磨装置13の駆動処理等の処理を行う。
ステップSK09では、表示管理処理を行う。この表示管理処理では、遊技可能球数表示部128の表示内容を更新する。例えば、ステップSK07で発射可能数を更新した場合に、更新後の発射可能数を表示する。
ステップSK10では、信号出力管理処理を行う。この信号出力管理処理では、例えば、払出制御部600のRAMに記憶している遊技情報をインターフェース部606を介してカードユニット608に出力する。
ステップSK10では、タイマ割り込みエンド処理を行う。このタイマ割り込みエンド処理では、ステップSK01で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定したり、割り込み許可の設定などを行う。
<封入球管理処理>
ステップSK04の封入球管理処理について説明する。封入球管理処理には、封入球の過不足の判定処理、滞留監視処理、入賞数監視処理、及び、滞留数特定処理が含まれる。以下、順に説明する。
<過不足の判定>
まず、循環経路中の遊技球の過不足の判定処理について、不足の判定処理から説明する。図17(a)は払出制御部600のCPUが実行する遅延フラグ処理のフローチャート、図17(b)は遊技球不足判定処理のフローチャートである。
図17(a)の遅延フラグ処理は、図17(b)の遊技球不足判定処理について、一部の処理を遅延させるための処理である。ステップSJ01では所定条件が成立したか否かを判定し、所定条件が成立した場合はステップSJ02へ進んで遅延フラグをONにする。遅延フラグは払出制御部600のRAMの所定領域に設定することができる。
所定条件としては、本実施形態の場合、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化したことを想定する。この状態の変化は、前面枠扉開放センサ320aによって検出され、主制御部300から払出制御部600へのコマンドによって払出制御部600において認識される。
次に、図17(b)の遊技球不足判定処理について説明する。概説すると、本実施形態では、遊技球検出センサ15の検出結果を所定周期で監視し、遊技球非検出の連続時間(継続時間)が規定時間に達すると、遊技球の補充を行うが、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合には、一時的にこの所定周期よりも長い時間の経過後に遊技球検出センサ15の検出結果を監視する。
これは、遊技球の詰まりを解消するために前面枠扉106が開放状態とされた場合、詰まりが解消されて前面枠扉106が閉鎖状態となった後、詰まっていた遊技球等が遊技球検出センサ15の配設位置に到達するまでに、一定の時間がかかる場合があることを考慮したものである。このような場合には、検出の周期を通常よりも一時的に長くすることで、循環経路中、特に供給経路中には適量の遊技球が存在しているのに、その一時的な分布の偏りによって、誤って遊技球が検出されない事態を回避することが可能となる。
その上で、遊技球検出センサ15の検出結果が非検出を示す場合には、前面枠扉106が開放状態に至った際に、遊技球が床にこぼれる等して減少した場合であると考えられるが、この場合は直ぐに遊技球が補充されるので、必要な遊技球が確保され、円滑な遊技進行に寄与することが可能となる。
図17(b)を参照して、ステップSM01では遅延フラグがONか否かを判定する。該当する場合はステップSM06へ進み、該当しない場合はステップSM02へ進む。
ステップSM02では、ステップSK02での遊技球検出センサ15の検出結果により、遊技球を検出したか否かを判定する。検出した場合はステップSM08へ進み、非検出の場合はステップSM03へ進む。
ステップSM03では連続非検出時間を計時中か否かを判定し、計時中でない場合はステップSM09で連続非検出時間の計時を開始する。なお、この連続非検出時間の計時は遊技球が検出されることによりステップSM08の処理で終了される。
計時中である場合はステップSM04へ進み、連続非検出時間が規定時間に達したか否かを判定する。規定時間は例えば2秒である。連続非検出時間が規定時間に達していた場合は遊技球が不足していると判定してステップSM05へ進み、そうでない場合はステップSM01へ戻る。
ステップSM05では払出装置152を作動して循環経路に遊技球を補充する。なお、これに代えて、店員に遊技球の補充を促す報知を行ってもよい。ステップSM10では再発監視フラグをONにする。再発監視フラグは払出制御部600のRAMの所定領域に設定することができる。本実施形態では、遊技球を補充した後、後述するように、遊技球の不足が再発しないかどうかを監視する処理を行う。再発監視フラグは、この再発監視処理実行の契機となるフラグである。
ステップSM06では、遅延フラグがONであるので遅延処理を行う。ここでは、所定の待ち時間だけ処理を中断する。また、連続非検出時間を計時中の場合は計時を終了する。図17(b)の遊技球不足判定処理の通常の周期(遅延フラグがOFFで、ステップSM05の補充処理を行わない)が、例えば1msであるとすると、待ち時間は例えば8秒である。ステップSM07では遅延フラグをOFFとする。
このようにして本実施形態では、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合には、一時的にこの所定周期よりも長い時間の経過後に遊技球検出センサ15の検出結果を監視することができる。なお、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合には、規定時間を、上記の遅延時間分だけ長くするようにしてもよい。例えば、通常の規定時間は2秒とし、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合は10秒とする。ステップSM06では遅延処理に代えて規定時間の変更処理とする。この場合も同様の効果を得られる。
なお、本実施形態では遊技球検出センサ15の検出結果を周期的に監視するようにしたが、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合等、封入している遊技球の数量の変動可能性がある場合にのみ、検出結果を監視するようにしてもよい。
次に、再発監視処理について図18を参照して説明する。ステップSM11では再発監視フラグがONか否かを判定する。ONの場合はステップSM12へ進む。ステップSM12では監視タイマが計時中か否かを判定し、計時中でない場合はステップSM13へ進んで計時を開始し、計時中の場合はステップSM14へ進む。
ステップSM14では監視タイマの計時時間が監視開始時間を経過したか否かを判定する。経過している場合はステップSM15へ進む。監視開始時間は払出装置152により補充された遊技球が遊技球検出センサ15に到達するまでの時間を考慮して設定することができ、例えば、10秒とする。つまり、遊技球の補充によりその不足が解消されているにも関わらず、遊技球検出センサ15への遊技球の到達のタイムラグによって誤って遊技球の不足が再発乃至解消されていないと判定されることを防止している。
ステップSM15では、ステップSK02での遊技球検出センサ15の検出結果に基づき、遊技球を非検出か否かを判定する。非検出の場合はステップSM16へ進み、遊技球の不足が再発乃至解消されていないと判定してエラー処理を行う。エラー処理の内容としては、遊技可能球数表示部128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。
遊技球が検出された場合はステップSM17へ進む。ステップSM17では監視タイマの計時時間が監視終了時間を経過したか否かを判定する。監視終了時間は、例えば30秒とする。経過している場合はステップSM18へ進み、終了処理を行う。終了処理では、再発監視フラグのOFF、監視タイマのクリア等を行う。
以上の処理により、払出装置152の作動による遊技球の補充から監視終了時間までに遊技球の不足が改善されず、或いは、再発した場合にこれを検知することができ、遊技球の不足原因が継続的な異常である場合にこれを検知することができる。この検知は不正行為の検知にも役立つ。例えば、遊技球検出センサ12に対して上述した大球ゴトが行われた場合、遊技球を補充しても戻ってこないので、早期に遊技球不足が再発する。遊技球不足が再発した場合は、不正行為の可能性が高いと判定することができる。
次に、払出制御部600が行う遊技球の過剰の判定処理について図19を参照して説明する。概説すると、循環経路中に遊技球が過剰に補充された場合や、不正行為により補充された場合、遊技領域124まで供給経路が遊技球で埋め尽くされ、遊技領域124へ遊技球が常時存在してしまう事態が生じ得る。そこで、このような事態を回避するため、遊技球の流れ方向で下流側に配置されている遊技球検出センサ12の検出結果を監視し、遊技球検出の連続時間(継続時間)が規定時間に達すると遊技球が過剰に存在していると判定する。
図19において、ステップSN01では、ステップSK02での遊技球検出センサ12の検出結果に基づき、遊技球を検出したか否かを判定する。検出した場合はステップSN02へ進み、非検出の場合はステップSN05へ進む。
ステップSN02では連続検出時間を計時中か否かを判定し、計時中でない場合はステップSN06で連続検出時間の計時を開始する。なお、この連続検出時間の計時は遊技球が検出されないことによりステップSN05の処理で終了される。
計時中である場合はステップSN03へ進み、連続検出時間が規定時間に達したか否かを判定する。規定時間は例えば15秒である。連続検出時間が規定時間に達していた場合はステップSN04へ進み、そうでない場合はステップSN01へ戻る。
ステップSN04ではエラー処理を行う。エラー処理の内容としては、表示部126、128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。
このようにして循環経路中に遊技球が過剰に存在していることを検知することができる。
なお、遊技球検出センサ12は、図7に例示した遊技球検出センサ15の構成例と同様に、複数段の構成とすることができる。そして、上流側→下流側の順にセンサがONになった場合は、遊技球が1球正常に通過したと判定し、上流側又は下流側のセンサのいずれかが所定時間継続してONである場合はエラーと判定することができる。
遊技球の不足を判定する規定時間(図17のステップSM04)と、遊技球の過剰を判定する規定時間(図19のステップSN03)とは、互いに異なる時間とすることが好ましい。
不足判定用の規定時間の方が過剰判定用の規定時間よりも短くした場合、遊技球の数量が最低限確保されていることを迅速に検出することで正常な遊技を実現可能となる場合がある。また、遊技領域124において遊技球がつまるなどの不具合も迅速に発見することが可能な場合がある。一方で、遊技球が過剰な場合は遊技を行ううえでの不都合は、不足時よりも低いと考えらえるので、相対的に過剰判定用の規定時間が長くなってても大きな支障はないと考えられる。
過剰判定用の規定時間の方が不足判定用の規定時間よりも短くした場合、遊技球が過剰となる可能性として、不正行為により循環経路内の遊技球を増加して、遊技領域124に遊技球を逆流させてぶどうゴトと同等の不正行為が行われる危険性があるが、この逆流自体を迅速に防止可能にすることで正常な遊技を実現できる場合がある。また、遊技球検出センサ12として、図7に例示した、機械式センサSRを多段に配置した構成とすることで、図7(e)で説明した大球ゴトを迅速に検出できる場合がある。
<遊技球の滞留監視>
次に、払出制御部600が行う遊技球の滞留監視処理について説明する。滞留監視処理は、遊技球検出センサ12、17の検出結果に基づき、遊技球に関するエラー判定を行うものである。
本実施形態では遊技球検出センサ12は遊技領域124から排出された遊技球の全てを検出することができ、遊技球検出センサ17は発射装置110から発射される遊技球のすべてを検出することができる。よって、ファール球を除いて、両者で検出された遊技球数は一致するはずであり、差数の遊技球は遊技領域124に滞留している可能性が高い。よって、ゴト監視、例えば、偶発的要因による球詰まりや、所定の入賞口(例えば始動入賞口230、230)近辺に球つまりを意図的に発生させて該所定の入賞口への入賞を容易にする所謂ぶどうゴトの監視に利用できる。
そこで、払出制御部600は、検出遊技球数の差から所定のエラー判定を実行するようにすることができる。図20は滞留監視処理のフローチャートである。
ステップSO01では非遊技中か否かを判定する。非遊技中の場合はステップSO02へ進み、遊技中の場合はステップSO08へ進む。非遊技中か否かは例えばステップSK02での遊技球検出センサ17の検出結果に基づき判定することができる。具体的には、遊技球検出センサ17の検出結果が規定時間連続(発射装置110の発射周期よりも長い時間。例えば1秒)で非検出の場合に非遊技中と判定する。
ステップSO02では待機時間の計時中か否かを判定し、計時中でない場合はステップSO03で計時を開始する。この待機時間は非遊技中の場合に設定されるものであり、遊技終了直後の場合、遊技球は発射されない一方で、遊技領域124上を遊技球が流下中の場合があることから、流下中の遊技球がなくなるまでの待ち時間である。
ステップSO04では待機時間が規定時間(例えば10秒)を経過したか否かを判定し、経過している場合はステップSO05へ進む。ステップSO05では、差数が規定数を超えているかを判定し、超えている場合はステップSO06へ進み、超えていない場合はステップSO07へ進む。
差数は例えば以下の式から算出される。
差数=|遊技球検出センサ17の検出回数−遊技球検出センサ12の検出回数−遊技球検出センサ19の検出回数(ファール球)|
各検出回数は例えば払出制御部600が備えるRAM等の記憶部に記憶してカウントする。そして、所定の条件が成立した場合にクリアする。例えば、電源投入時や遊技球の補充時或いはエラー処理(SO06、SO09)を行った場合である。規定数は誤差を考慮して例えば20とする。
遊技球検出センサ17の検出回数が遊技球検出センサ12の検出回数が大きく上回っている場合、遊技領域124に発射された遊技球が戻ってきてないことになり、遊技領域124に多数の遊技球が残っている可能性(ブドウゴトの可能性等)が高いと判定できる。逆に、遊技球検出センサ12の検出回数が遊技球検出センサ17の検出回数が大きく上回っている場合、遊技領域124に発射していない遊技球が戻ってきていることになり、封入している遊技球とは異なる不正遊技球が遊技領域124に入れられた可能性が高いと判定できる。
ステップSO06ではエラー処理を行う。エラー処理の内容としては、遊技可能球数表示部128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。ステップSO07では待機時間をクリアする。
ステップSO08では差数が規定数を超えているかを判定し、超えている場合はステップSO09へ進む。差数はステップSO05の場合と同じである。一方、規定数については、遊技球検出センサ17で検出した遊技球が遊技領域124を流下して遊技球検出センサ12に検出されるまでの時間分に発射される遊技球分の誤差が生じるところ、非遊技中の場合のようにタイムラグを考慮した待ち時間を設定できないため、非遊技中の規定数よりも多い数とする(例えば40)。ステップSO09ではエラー処理を行う。エラー処理の内容としては、遊技可能数表示部128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。
<入賞数監視処理>
次に、払出制御部600が行う入賞数監視処理について説明する。入賞数監視監視処理は、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)への遊技球の入賞数と、その回収数とを確認し、その不整合を検知する処理である。例えば、糸付き遊技球により入賞口に繰り返し遊技球を進退させて不正入賞を得る不正行為の検知を可能とする。
本実施形態の場合、入賞口(一般入賞口226、可変入賞口234)や始動口(第1特図始動口230、第2特図始動口232)に入賞したセーフ球と、アウト口240に入球したアウト球は、いずれも遊技球検出センサ12で検出される構成である。したがって、入賞数と回収数との何らかの入賞があると、その後の一定時間内に遊技球検出センサ12によって遊技球が検出されるはずであり、逆に遊技球が検出されなかった場合は不正行為が行われている可能性が高いと判定できる。
図21は入賞数監視処理を示すフローチャートである。本実施形態の場合、入賞数が、遊技球検出センサ12で検出された遊技球の回収数よりも多い状態が所定時間継続した場合にエラーと判定する。
ステップSP01では入賞があったか否かを判定する。入賞の有無は例えば主制御部300から送信されるコマンドによって判定することができる。入賞があった場合はステップSP02へ進み無い場合はステップSP08へ進む。
ステップSP02では入賞数を一つ加算する。入賞数は例えば払出制御部600が備えるRAM等の記憶部に記憶してカウントする。ステップSP03では監視時間の計時を開始する。
ステップSP04ではステップSK02での遊技球検出センサ12の検出結果に基づき、遊技球が検出されたか否かを判定する。該当する場合はSP05へ進み、入賞数を一つ減算する。減算は0までとする。ステップSP06では現在の入賞数が0か否かを判定し、0であればステップSP07で監視時間をクリアする。
ステップSP08では現在の入賞数が1以上か否かを判定する。1以上の場合はステップSP09へ進む。ステップSP09では遊技球検出センサ12の検出結果を取得し、遊技球が検出されたか否かを判定する。該当する場合はSP05へ進み、該当しない場合はステップSP10へ進む。
ステップSP10では、監視時間が規定時間(例えば5秒)を経過しているか否かを判定する。経過している場合はステップSP11でエラー処理を行う。エラー処理の内容としては、遊技可能球数表示部128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。
本実施形態では、遊技球検出センサ12を利用したが、セーフ球専用の回収数カウントセンサを設けてもよい。図22はその一例を示しており、セーフ球専用の遊技球検出センサ12’を設けている。遊技球検出センサ12’はアウト口240から回収される遊技球の通路との合流地点よりも上流側に配置されており、セーフ球の通過のみを検出可能となっている。
<滞留数特定処理>
次に、滞留数特定処理について説明する。図23は払出制御部600のCPUが実行する滞留数特定処理のフローチャートである。本処理は上述した滞留監視処理と考え方は近いが、遊技領域124内の遊技球の数(滞留数)の特定に重点を置いている。特定結果である滞留数は例えば払出制御部600が備えるRAM等の記憶部に記憶してカウントする。
ステップSQ01では、発射装置110から遊技球を発射したか否かを判定する。この判定は、例えば、ステップSK02での遊技球検出センサ17の検出結果に基づき判定することができる。発射していないと判定した場合はステップSQ03へ進む。発射したと判定した場合はステップSQ02へ進み、滞留数を1つ加算する。つまり、遊技領域124に存在すると推定される遊技球を1つ増やす。
ステップSQ03では、遊技領域124から遊技球が回収されたか否かを判定する。この判定は、例えば、ステップSK02での遊技球検出センサ12、19の検出結果に基づき判定することができる。つまり、遊技球検出センサ12により遊技球が検出された場合は遊技領域124から排出された遊技球が検出された場合であり、遊技球検出センサ19により遊技球が検出された場合はファール球が検出された場合である。回収されていないと判定した場合はステップSQ05へ進む。回収されたと判定した場合はステップSQ04へ進み、滞留数を1つ減算する。つまり、遊技領域124に存在すると推定される遊技球を1つ減らす。このようなステップSQ01〜SQ04の処理により、遊技領域124内の遊技球の数を特定することができる。
ステップSQ03は現在の滞留数が0未満か否かを判定する。0未満の場合は、外部から遊技球が遊技領域124へ投入された場合であり、ホール店員のサービスか不正行為のいずれかとなる。該当する場合はステップSQ06へ進み、該当しない場合はステップSQ07へ進む。
ステップSQ06ではエラー処理を行う。エラー処理の内容としては、遊技可能数表示部128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。エラー処理を行った後は滞留数をクリア(0に)する。
ステップSQ07以下では、遊技可能数表示部128の表示内容の切り替えに関する処理を行うが、これらの処理は省略してもよい。
ステップSQ07では現在の滞留数が0か否かを判定する。該当する場合はステップSQ08へ進み、該当しない場合はステップSQ12へ進む。ステップSQ08では滞留数が0の状態が継続している連続時間を計時中か否かを判定する。該当する場合はステップSQ10へ進み、該当しない場合はステップSQ09へ進む。ステップSQ09では連続時間の計時を開始する。
ステップSQ10では、滞留数が0の状態が継続している連続時間が規定時間(例えば5分)に達したか否かを判定する。該当する場合はステップSQ11に進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
ステップSQ11では、一定時間遊技が行われていないと推定して、遊技可能数表示部128の表示内容をデモ表示に設定し、連続時間の計時を終了してクリアする。デモ表示としては、客寄せ用のメッセージ等の表示が挙げられる。この設定により、図16のステップSK09の処理で表示内容が発射可能数からデモ表示に切り替えられる。
ステップSQ12では遊技可能数表示部128の表示内容を発射可能数に設定する。直前の設定がデモ画面であった場合、この設定により、図16のステップSK09の処理で表示内容がデモ表示から発射可能数に切り替えられることになる。
<発射可能数管理処理>
次に、図16のステップSK07の発射可能数管理処理について説明する。上述したように発射可能数は、払出制御部600が備えるRAM等の記憶部に記憶して管理される。
ステップSR01では、図15のステップSJ09の解析結果に基づき、賞球があるか否かを判定する。該当する場合はステップSR02へ進み、該当しない場合はステップSR03へ進む。ステップSR02では発射可能数に賞球数を加算する。こうして払出制御部600は、第1特図始動口230等の所定の進入領域に遊技球が進入した場合に、発射可能数を所定数だけ増加させるための制御を実行可能である。
ステップSR03では、図16のステップSK06の通信管理処理の結果に基づき、球貸信号A又はBを受信したか否かを判定する。該当する場合はステップSR04へ進み、該当しない場合はステップSR05へ進む。
ステップSR04では発射可能数に貸球数を加算する。こうして払出制御部600は発射可能数を所定数だけ増加させるために記憶情報(利益情報)を更新するための制御を実行可能である。ステップSR05では図16のステップSK02での遊技球検出センサ19の検出結果に基づきファール球が検出されたか否かを判定する。該当する場合はステップSR06へ進み、該当しない場合はステップSR07へ進む。
ステップSR06では発射可能数を1つ加算する。ステップSR07では発射装置110から遊技球を発射したか否かを判定する。この判定は、例えば、ステップSK02での遊技球検出センサ17の検出結果に基づき判定することができる。発射していないと判定した場合はステップSR09へ進む。発射したと判定した場合はステップSR08へ進み、発射可能数を1つ減算する。
ステップSR09では、図16のステップSK06の通信管理処理の結果に基づき、精算信号を受信したか否かを判定する。該当する場合はステップSR10へ進み、該当しない場合は一単位の処理を終了する。
ステップSR10では所定の終了条件が成立したか否かを判定する。該当する場合はステップSR11へ進んで精算処理を行い、該当しない場合は一単位の処理を終了する。本実施形態では、遊技者が返却操作ボタン142を操作した場合、直ちに精算処理を行うのではなく、所定の終了条件が成立していることを条件とした。しかし、直ちに精算処理を行ってもよい。
所定の終了条件としては、例えば、遊技状態が所定の遊技状態ではないこと(例えば、大当たり遊技状態、小当たり遊技状態、電サポ状態、特図変動表示状態、普図変動表示状態、保留数が1以上の場合、のうちの少なくともいずれかでないこと)を挙げられる。また、滞留数が0であることが挙げられる。更に、遊技球が継続して所定時間(例えば5秒)発射されていないことが挙げられる。これら全部を終了条件としてもよいし、1つを終了条件としてもよい。また、別の条件を終了条件としてもよい。
このような終了条件を精算処理を行う要件とすることで、発射可能数が変動しやすい状況下で精算処理が行われてしまう事態を回避し、より正確に精算を行うことができる場合があると共に、遊技者が誤って返却操作ボタン142を操作してしまった場合に精算処理が行われてしまうことを防止可能な場合がある。
終了条件が成立していないことにより精算処理を実行しない場合は、その旨を遊技者に報知してもよい。
ステップSR11では精算処理を行う。精算処理では、現在の発射可能数をインタフェース部606を介してカードユニット608へ出力すると共に発射可能数をクリア(0に)し、遊技可能球数表示部128の表示を例えば0とする。こうして払出制御部600は発射可能数を所定数(ここでは全数)だけ減少させるために記憶情報(利益情報)を更新するための制御を実行可能である。
<遊技例>
次に、パチンコ機100における一連の遊技の流れの例について図25乃至図29を参照して説明する。ここでは、特に、主制御部300、第1副制御部400による遊技の進行と、払出制御部600による処理との関係について説明する。
本実施形態の場合、主制御部300と払出制御部600との情報通信は、上記の通り一方向の通信であり、主制御部300は払出制御部600やカードユニット608から独立して処理を実行する。また、第1副制御部400も払出制御部600から独立して処理を実行する。
換言すると、払出制御部600の各種の処理結果や、カードユニット608へのカードの挿入の有無とは無関係に遊技を進行するようにしている。これは、返却操作ボタン142に対する返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後においても、主制御部300は遊技を進行させることを意味している。例えば、返却操作の受け付けによって、カードユニット608内のカードにアクセスできない状態や、カードが既に排出された場合(返却完了後の場合)であっても、主制御部300は遊技を進行させる。
この結果、遊技者が誤って返却操作ボタン142を操作した場合や、遊技者が終了を意図して返却操作ボタン142を操作したが、遊技領域124に遊技球が未だ存在していて、第1特図始動口230に入球してしまった場合においても、その後の遊技を有効なものとして進行することができ、遊技者が不利となる事態を回避可能である。
加えて、払出制御部600が実行する上記の発射可能数管理処理(図16)では、発射可能数の更新に際して、カードユニット608へのカードの挿入を要件としていない。このため、返却操作ボタン142に対する返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後においても、払出制御部600は発射可能数を更新する。この結果、遊技者が誤って返却操作ボタン142を操作した場合や、遊技者が終了を意図して返却操作ボタン142を操作したが、遊技領域124に遊技球が未だ存在していて、第1特図始動口230に入球してしまった場合においても、その後の賞球が発射可能数に反映されることになり、遊技者が不利となる事態を回避可能である。
以下、図25乃至図29を参照して具体例を説明する。図25乃至図27は通常の遊技の流れを示している。
状態ST01は、パチンコ機100が非遊技状態である場合を示している。カードユニット608に対してカードが未挿入で残金表示部144の表示は0である。残球数表示部126の表示も0である。発射可能数は0であり、遊技可能球数表示部128の表示も0となっている。
この状態で遊技者がカードユニット608の挿入口にカードを挿入した場合、状態ST02になる。状態ST02ではカードの金銭の情報が読み取られ、読み取った金銭が残金表示部144に表示されている(この例では5000円)。
続いて、遊技者が貸球操作ボタン140を操作すると、図24のステップSR04の処理が行われて状態ST03になる。同図の例では、カードの残金が4500円に減額されて残金表示部144に表示され、遊技可能球数表示部128には発射可能数として125が表示されている。つまり、500円が125の発射可能数に置換された。
続いて、遊技者が発射ハンドル134を操作すると発射装置110から遊技球が発射される。状態ST4は5発の遊技球が遊技領域124に発射された状態を示す。図24のステップSR07の処理により発射可能数は減数され、遊技可能球数表示部128には発射可能数として120が表示されている。また、払出制御部600の内部では、図23のステップSQ02の処理により滞留数が5となっている。
状態ST5では発射された遊技球のうちの一つが第1特図始動口230に入賞しそうになっており、他の遊技球はアウト口240(図25〜図29で不図示)へ向かっている状態を示している。そして、その後、発射された遊技球のうちの一つが第1特図始動口230に入賞し、残りはアウト口240から排出されると、状態ST6になる。
状態ST6では、第1副制御部400によって装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、図示していないが第1特図表示装置212による特図変動遊技も開始される。第1特図始動口230への入賞により賞球が3つあり、図24のステップSR02の処理により発射可能数が3つ加算される。このため、遊技可能球数表示部128の表示が3つ増えて123となっている。各遊技球は遊技領域124から排出され遊技球検出センサ12で検出される。このため、図23のステップSQ04の処理により滞留数が5つ減算され、0になる。
状態ST7では、装飾図柄表示装置208によって停止図柄態様が停止表示されている。ここでは大当たり図柄が停止表示されている場合を想定している。状態ST8は大当たり遊技が開始された状態を示している。状態ST9は大当たり遊技が終了した状態を示している。大当たり遊技中の遊技結果により、発射可能回数が加算されており、遊技可能球数表示部128の表示が2120となっている。
状態ST10は大当たり遊技の終了後の遊技が開始される状態を示している。ここで、遊技者が返却操作ボタン142を操作すると、図24のステップSR11の処理が行われて状態ST11となる。同図の例では、遊技可能球数表示部128の表示が0となっており、残球数表示部126には直前の発射可能回数が表示されている。その後、カードユニット608がカードを排出すると、返却完了となって状態ST12となる。状態ST12では、状態ST01と同様、残金表示部144、残球数表示部126及び遊技可能球数表示部128の表示が0となっている。
次に、返却操作後に入賞が生じた場合について図28を参照して説明する。状態ST21は、遊技者が返却操作を行う直前の状態を示している。カードはカードユニット608に挿入された状態にあり、カードの残金は2000円である。このため、残金表示部144には2000と表示されている。発射可能数は12600であり、遊技可能球数表示部128の表示は12600となっている。残球数表示部126の表示は0である。遊技領域124には遊技球が存在している。
この状態で返却操作ボタン142が操作された場合、状態ST22となる。つまり、上述した状態ST11を経て状態ST12と同様の状態となる。カードは既に排出されており、残金表示部144、残球数表示部126及び遊技可能球数表示部128の表示が0となっている。遊技領域124に存在している遊技球は第1特図始動口230向かい、入賞した。
入賞により状態ST23になる。第1副制御部400によって装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、図示していないが第1特図表示装置212による特図変動遊技も開始される。第1特図始動口230への入賞により賞球が3つあり、図24のステップSR02の処理により発射可能数が3つ加算される。このため、遊技可能球数表示部128の表示が0から3つ増えて3となっている。発射可能数が1以上であるので、例えば、発射可能数が0の場合は発射装置110による遊技球の発射を禁止する構成の場合であっても、遊技球の発射が可能であり、遊技が可能である。
状態ST23は上述した状態ST6と同様の状態であるが、カードユニット608にカードは挿入されておらず、残金表示部124の表示も0となっている点が大きく異なる。なお、カードが挿入されていない場合は、遊技可能球数表示部128に発射可能数とは異なる表示(例えば、デモ表示、エラー表示)を行ってもよい。これにより遊技者に対してカード挿入を促すことができる場合がある。
次に、遊技者が入賞に気付いてカードをカードユニット608に再挿入し、球貸操作ボタン140を操作したとする。これにより状態ST24となる。カードの再挿入により残金表示部124にはカード残金が表示されている。球貸操作ボタン140が操作されたので、カード残金は500円差し引かれて1500円となっている。
遊技可能球数表示部128には発射可能数として128が表示されている。つまり、発射可能数は、状態ST23の時は3であったが、球貸操作ボタン140の操作により500円が125の発射可能数に置換されて加算され、128になっている。
このように本実施形態では、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で設定された発射可能数を、その後にカードをカードユニット608に挿入した遊技者に付与することとした。これによって、遊技者が不利となる事態を更に回避可能である。
なお、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で設定された発射可能数は、その直前に返却操作を行った遊技者に対して付与されることが好ましい。そこで、カードに固有の識別コードを付与しておき、識別コードが一致した場合にのみ、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で設定された発射可能数を付与するようにしてもよい。この場合、カードの返却時にその識別コードを払出制御部600で保持し、カードが挿入されたときにそのカードの識別コードと払出制御部600が保持している識別コードとを比較し、一致すればカードがカードユニット608に挿入されていない状態で設定された発射可能数を付与し、一致しなければ付与しない(0にクリアする)ようにすることができる。
状態ST25では装飾図柄表示装置208によって停止図柄態様が停止表示されている。ここでは大当たり図柄が停止表示されている場合を想定している。この後、大当たり遊技状態が開始されることになる。カードユニット608にカードが挿入されていない状態で、第1特図始動口230へ入賞した場合であっても大当たりが成立し、大当たり遊技状態が開始されるのである。大当たり遊技状態の終了後に時短状態に移行することも勿論可能である。
図29は、主に、ホールによるサービスを想定している。例えば、ホールの開店時に、未だ遊技者が着いていないパチンコ機100において、既に装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示が開始されている、というモーニングサービスを想定している。これにより、非稼働のパチンコ機100に対して遊技者の関心を高めることが可能となる。
状態ST31は、電源断後、復電により初期化が完了した状態を示す。カードユニット608に対してカードが未挿入で残金表示部144の表示は0である。残球数表示部126の表示も0である。発射可能数は0であり、遊技可能球数表示部128の表示も0となっている。更に、滞留数も復電により消去(クリア)されて0になっている。
ここで、例えば、ホール店員は前面枠扉106を開いて状態ST32に示すように、第1特図始動口230へ遊技球を手で入れて前面枠扉106を閉める。第1特図始動口230へ遊技球が入賞すると、状態ST33になる。状態ST33は状態ST23と同様の状態である。つまり、第1副制御部400によって装飾図柄表示装置208による装飾図柄の変動表示が開始されている。なお、図示していないが第1特図表示装置212による特図変動遊技も開始される。第1特図始動口230への入賞により賞球が3つあり、図24のステップSR02の処理により発射可能数が3つ加算される。このため、遊技可能球数表示部128の表示が0から3つ増えて3となっている。
状態ST23と同様、カードユニット608にカードは挿入されておらず、残金表示部124の表示も0となっている。なお、カードが挿入されていない場合は、遊技可能球数表示部128に発射可能数とは異なる表示(例えば、デモ表示、エラー表示)を行ってもよい。これにより遊技者に対してカード挿入を促すことができる場合がある。
但し、状態ST23と異なり、滞留数が−1となっている。ホール店員が投入した遊技球が遊技球検出センサ12で検出されて、図23のステップSQ04の処理で滞留数が減算されるからである。
しかしながら、上述した通り、主制御部300の処理は、払出制御部600の処理結果の影響を受けない構成となっている。このため、滞留数に関わらず主制御部300は遊技を進行する。
滞留数によって遊技領域124に遊技球が存在していないと特定された状態においては、パチンコ機100が未稼働であると推測されるため、遊技球が入賞口へ進入することは本来あり得ない。よって、このような場合は一律に無効とする制御も考えられるが、ホールとしては未稼働のパチンコ機100が稼働状態となることが望ましく、この点を考慮して、滞留数に関わらず主制御部300は遊技を進行することとした。
なお、滞留数が0未満となると、図23のステップSQ06でエラー処理が実行される。エラー処理の内容として、遊技可能数表示部128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することを例示したが、これらはホール店員が認知すれば足りる一時的なものであり、その後の遊技に影響を与えるものではない。また、報知音の出力装置を設けて報知音を出力することを例示したが、ホール店員であればエラー解除操作を知っているので、エラー解除を行えばその後の遊技に影響を与えることがない。
なお、上記の通り、ステップSQ06でエラー処理が実行されると滞留数がクリアされるので、エラー処理が継続することもない。また、カードがカードユニット608に挿入されていない場合にあっては滞留数を減数せず、滞留数が0未満にならないようにしてもよい。その他、図20の滞留監視処理によりエラーとなる場合もあるが同様である。
次に、このサービスを受けようとした遊技者がカードユニット608にカードを挿入し、球貸操作ボタン140を操作したとする。これにより状態ST34となる。カードの再挿入により残金表示部124にはカード残金が表示されている。球貸操作ボタン140が操作されたので、カード残金は500円差し引かれて4500円となった場合を想定している。遊技可能球数表示部128には発射可能数として128が表示されている。つまり、発射可能数は、状態ST33の時は3であったが、球貸操作ボタン140の操作により500円が125の発射可能数に置換されて加算され、128になっている。
図28の例と同様に、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で設定された発射可能数を、その後にカードをカードユニット608に挿入した遊技者に付与することとした。これによって、パチンコ機100の稼働率を向上できる場合がある。
なお、図28の例の説明においては、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で設定された発射可能数は、その直前に返却操作を行った遊技者に対して付与されることが好ましいことから、カードの識別コードが一致した場合にのみ、発射可能数を付与する場合を例示した。図29の例の場合、電断後・復電時に払出制御部600が保持する識別コードをクリアし、この場合は識別コードの一致を問わないことで、サービス時には無条件で発射可能数の付与を遊技者が受けられ、サービスではない場合はその直前に返却操作を行った遊技者に対して発射可能数が付与されるようにすることも可能である。
次に、状態ST35では装飾図柄表示装置208によって停止図柄態様が停止表示されている。ここでは大当たり図柄が停止表示されている場合を想定している。この後、大当たり遊技状態が開始されることになる。サービスで第1特図始動口230へ入賞した場合であっても大当たりが成立し、大当たり遊技状態が開始されるのである。
図29のサービスは、遊技者に意外感と楽しみを与えることが可能となる場合がある。通常、非稼働のパチンコ機ではデモ画面の表示等により遊技者の関心を引くようにしているが、インパクトに欠ける。図29のサービスは大当たりの抽選をサービスしていることになり、また、装飾図柄の変動表示中には比較的目立つ演出もなされることから、遊技者の関心を強く引くことができる場合がある。
<規定外遊技球の循環防止>
次に、規定遊技球と大きさや材質等が異なる規定外遊技球による不正行為の防止策について説明する。本実施形態のように遊技球封入式の遊技台では、遊技球が遊技台内で循環する。このため、規定外遊技球が混入すると遊技台内で循環してしまい、不正行為を容易化させる場合がある。ここでは、不正な遊技球による不正行為の防止策について説明する。
不正行為の防止策は、例えば、循環経路から機構的に規定外遊技球を選別するもの、規定外遊技球の存在をセンサで検知してエラー処理等を行うもの、これらを併用したもの、等を挙げることができる。以下、具体例について説明する。
<防止例1>
正規の規定遊技球として、磁石センサに反応しない非磁性体の遊技球を用いた場合、これらのエラー判別や、遊技盤200裏側に設けた磁石センサの検出結果から、磁石ゴトやぶどうゴトと呼ばれるゴト行為が行われていることがより高い精度で検出可能となる。つまり、外部から持ち込んだ磁性体の遊技球を混入させて磁石を使用して入賞口近辺で遊技球をつまらせているゴトに対しては、磁石センサで磁性体の遊技球の存在が検出されると、即座にゴト行為の可能性があると判定できる。こうして規定遊技球と材質が異なる規定外遊技球が循環することを防止できる。
また、封入球以外の遊技球の使用を判別するため、封入球にIDチップを搭載して例えば遊技球循環経路の途中(例えば揚送研磨装置13で遊技球を研磨する際)にIDチェックを行う読取器を設け、IDが確認できない遊技球が存在した場合はエラーとしてもよい。こうして規定遊技球と大きさや材質等が異なる規定外遊技球が循環することを防止できる。
<防止例2>
ここでは規定外遊技球として、規定遊技球よりも大きさが小さい小球の循環を防止する方策について説明する。図30はその説明図である。本例では循環経路(特に供給経路部分)から分岐して形成された選別経路30、31を備え、構造的に小球を循環経路から排除する。
選別経路30、31の分岐点において循環経路には開口部30a、31aが形成されている。開口部30a、31aは規定遊技球は通過不能となるよう、規定遊技球よりも僅かに小さな大きさを有しており、規定遊技球よりも小さい小球は通過可能となっている。開口部30a、31aは循環経路の曲折部側部に形成されており、図30においてA−A’断面図、B−B’断面図に示すように、小球が開口部30a、31aへ効率よく進入するよう、その周囲の側壁が開口部30a、31aへ傾斜して形成されている。
しかして、小球はその循環途中で選別経路30、31へ進入して循環経路から排除されることになる。選別経路30、31はこれらの下流端で合流して規定外球技球の収容部32に収容される。収容部32の入口には遊技球検出センサ33が設けられており、規定外遊技球を検出可能となっている。遊技球検出センサ33によって遊技球が検出された場合、エラー処理を行ってもよい。エラー処理の内容としては、表示部126、128にエラーコードを表示することや、情報入力回路350にエラー内容を出力することで、ホールコンピュータへ通知することや、或いは、報知音の出力装置を設けて報知音を出力してもよい。
図31も構造的に小球を循環経路から排除する例であり、選別経路30、31の分岐点において循環経路には開口部30a’、31a’が形成されている。開口部30a’、31a’は図30の開口部30a、31aと形成部位が異なっており、循環経路の曲折部のうち、遊技球の落下を受ける底壁部分に形成されている。図30の開口部30a、31aと同様、開口部30a’、31a’は規定遊技球は通過不能となるよう、規定遊技球よりも僅かに小さな大きさを有しており、小球は通過可能となっている。しかして、小球はその循環途中で選別経路30、31へ進入して循環経路から排除されることになる。
図32も構造的に小球を循環経路から排除する例であり、循環経路(特に供給経路部分)から分岐して形成された選別経路34を備え、構造的に小球を循環経路から排除する。図32(a)は循環経路及び選別経路34の平面図であり、図32(b)は循環経路及び選別経路34の側面視図及びC−C’断面図である。
C−C’断面図に示すように、選別経路34は循環経路の途中でその底壁に徐々に深くなるように形成された溝として開始され、その後、循環経路とは分岐した経路となっている。溝の幅は規定遊技球の直径よりも小さく設定されており、規定遊技球はこの溝に進入せず、したがって選別経路34には流れない。一方、小球はこの溝に進入して選別経路34に流れ、循環経路から排除されることになる。
なお、このような選別経路30、31、34は、想定される不正行為の種類や手法を考慮して循環経路上の任意の位置から分岐して形成することができる。
<防止例3>
図7(e)を参照して上述したとおり、遊技球検出センサの構造により、規定遊技球よりも大きな大球の循環を防止することができる。つまり、センサの開口部を大球が通過できない大きさとすることや、機械式センサSRを多段配置して遊技球検出センサを構成することで、大球の存在を検知できる。
<防止例4>
ここでは、規定外遊技球が発射装置により遊技領域124へ発射されることを不能とする例について説明する。規定外遊技球を発射不能とする例としては、例えば、発射装置において規定外遊技球をセンサで検出し、発射装置を停止制御することも挙げられるが、ここでは構造的に発射不能とする例について説明する。
図33は本例における発射装置110’の構造及び動作を示している。発射装置110と基本的に同様の構成であり、発射杆146’と、発射槌148’と、を備える。発射装置110’は、また、球送り装置から送り込まれる遊技球を保持する保持部材41、42と、糸切り部材43と、を備える。糸切り部材43については後述する。
保持部材41、42は、互いに対向して配置され、遊技球に当接する保持面41a、42aをそれぞれ有する。遊技球はこれらの保持面41a、42aの間に挟まれるようにして保持され、発射杆146’の回動により、発射槌148’によって打撃されることになる。図33の上図は発射杆146’がテークバックした状態、下図は打撃状態を示す。
保持面41aはその面方向を線L1で示すように、保持面42aに対して傾斜している。このため、保持面41a、42aの距離は発射槌148’側で狭く、反対側で広くなっている。規定遊技球は打撃に最適な保持位置となるように、保持面41aの傾斜度合いが設定されており、大球は保持位置が発射槌148’から遠くなって打撃できず、小球は保持面41a、42a間から脱落する。図34はその説明図である。
図34(a)は大球が保持された状態で打撃した状態を示している。大球の保持位置が規定遊技球よりも同図で左側にずれるため、発射槌148’が届かず、したがって打撃できない。図34(b)は小球が供給された状態を示している。小球は保持されないので、同図に示すように発射杆146’がテークバックしたときに保持面41a、42a間から脱落する。脱落した小球は不図示の収容部に案内されるようにし、遊技球検出センサで検出するようにしてエラー処理を行ってもよい。こうして規定遊技球と大きさの異なる遊技球を構造的に発射不能とすることができる。
<防止例5>
ここでは、糸付き球に対する対策について説明する。糸付き球は規定遊技球或いは規定外遊技球に糸を取り付けた規定外遊技球である。図33を参照して説明した通り、発射装置110’は糸切り部材43を有している。糸切り部材43はスリット43aを有している。糸がこのスリット43aに挟まれた状態で糸付き球を発射すると、その勢いを利用して糸を切断できる。
図35は糸付き球の発射時の様子を発射杆146’側から見た斜視図である。図35の上図は糸付き球が保持位置に保持され、射杆146’がテークバックした状態を示している。糸はスリット43aに入り込んでいる。糸は常にスリット43aに入り込むわけではないが、不正行為者が遊技台100の正面側から糸付き球を保持位置へ導入する場合、比較的高い確率で糸がスリット43aに入り込むと考えられる。
図35の下図は打撃時の状態を示している。糸付き球が発射されるが、糸はスリット43aに引っ掛かり、発射の勢いで切断される。糸が切断された後、糸付き球は例えば図36に示すように遊技領域124に到達することも考えられるが、糸が切れているので不正操作が行えず、また、糸が付いているので、途中で釘等に引っ掛かったり詰まる等してその循環が防止される。糸が切断できなかった場合や糸が切断されたが遊技領域124に到達しなかった場合は、ファール球となってファール球通路11aに進入する。少なくとも遊技領域124への到達しなくなるので、不正入賞を防止できる。
<その他の防止例>
上記各防止例は適宜併用することが可能である。また、規定外遊技球の種類に応じて、選別ないし検出場所が異なるようにすることもできる。例えば、上記防止例を組み合わせた場合、磁性体遊技球の検出は入賞口付近、小球の排除は供給経路及び発射装置、大球の循環防止は発射装置である。
<他の実施形態>
以下、他の実施形態について説明する。上記実施形態の各構成や下記の他の実施形態の各構成は適宜組み合わせることが可能であることはいうまでもない。
<発射可能数の管理>
カードがカードユニット608に挿入されていない状態で発射可能数が増加した場合、カードが挿入されている状態での発射可能数とは区別して記憶し、管理してもよい。また、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で発射可能数が増加してもこれを記憶せず、遊技の進行を継続するだけで、その後にカードが挿入されたとしても発射可能数を加算しないようにしてもよい。また、カードがカードユニット608に挿入されていない状態で発射可能数が増加しても、一律にその後に挿入されたカードに発射可能数を加算しないようにしてもよい。
<払出制御部600のRAMクリア>
電源投入時や、RAMクリアスイッチ180が操作されて主制御部300からRAMクリアコマンドを受信した場合、払出制御部600は、基本的には、そのRAM等に記憶している情報を消去する。但し、払出制御部600が管理する情報には、発射可能数に関する情報が含まれるため、全ての情報を一律に消去することは好ましくない。そこで、遊技者の利益に関わる情報(例えば、発射可能数)は、クリアせずに保持したままとすることが好ましい。特に、エラー解除の場合(例えば、不正行為検出用の磁石センサがオンとなった場合のエラーの解除)には、一般にRAMクリアをしなければエラー解除ができないが、遊技者の利益に関わる情報は残しておくことで、善良な遊技者が不測の不利益を受ける事態を回避できる。
<残球数表示部126および遊技可能球数表示部128の他の表示例>
残球数表示部126および遊技可能球数表示部128には、上記の数値情報やエラー表示の他、前面枠扉106が開放状態中の場合、例えば、少なくともいずれか一方を「FFFFFF」と表示してもよい。
また、図16等ののエラー処理として、残球数表示部126および遊技可能球数表示部128の少なくともいずれか一方を「888888」の点滅表示としてもよい。
また、残球数表示部126および遊技可能球数表示部128は、もちろんエラー表示には用いない構成も採用可能であり、或いは、いずれか一方のみをエラー表示に用いてもよい。また、双方をエラー表示に用いる場合、互いの表示態様を異ならせてもよい。更に、エラーの内容によって表示内容を異ならせてもよい。例えば、選別経路30、31、34によって小球が検出された場合は遊技可能球数表示部128でエラー表示を行い、発射装置110’から脱落した小球が検出された場合は残球数表示部126でエラー表示を行い、規定遊技球を非磁性体とした場合で、磁石センサにより磁性体の遊技球の存在が検出された場合は、残球数表示部126および遊技可能球数表示部128の双方でエラー表示を行ってもよい。
<遅延フラグをONにする他の条件>
上記実施形態では、遅延フラグをONとする場合として、前面枠扉106が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合を例示したが、これは、前面枠扉106が遊技球の循環経路の一部(遊技領域124)を開閉可能な部材であり、封入している遊技球の数量の変動可能性があるからである。
同様の考え方で、例えば、内枠開放センサ302bの検出結果に基づき本体104が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合や、下部扉108が開放状態から閉鎖状態へ状態が変化した場合等も、遅延フラグをONとする条件とすることも可能である。
また、電源投入時(電源投入コマンドを主制御部300から受信した場合)も遅延フラグをONとしてもよい。電源投入時には、その電源投入操作のため、通常は本体104が開放状態になっており、店員によって、遊技球に関する何らかのメンテナンスが行われる可能性があるからである。
その際、主制御部300が電源投入時の起動処理を行い、本体104や前面枠扉106が開放状態にあることを検出可能となるタイミングまでに、既にこれらが閉鎖状態に至っている場合は、遅延フラグをONとする必要性は薄いので、遅延フラグはOFFとしてもよい。
<遊技球の発射条件>
払出制御部600は例えば、以下の場合には、発射制御部630に対して遊技球の発射の停止(禁止)を指示することができる。
○各種エラー中(磁石エラー、前面枠扉開放中、過剰遊技球エラーなど)
○発射可能数が0
○カードユニットにカード未挿入又は現金未挿入
○精算時
以上の発射禁止の場合、遊技可能球数表示部128には、遊技球数の表示を行わないようにすることができる。
なお、上記の場合であっても、以下の場合は遊技球の発射を許可することができる。
○大当り中であって、上記各種エラー中のうち磁石エラー以外の場合。
<通信方式>
上記実施形態では、主制御部300と第1副制御部400および払出制御部600との情報通信は一方向の通信である場合を想定したが、双方向通信であってもよい。この場合も主制御部300は払出制御部600の処理結果には左右されずに遊技を進行させることができる。
<報知の方式>
各種のエラー等の報知は、画像やコード等の表示、ランプの点灯或いは点滅、音声の出力、又は、これらの組合せを採用できる。また、各種のエラーが生じた場合は、エラーの発生をホールコンピュータへ出力するようにしてもよい。また、規定外遊技球を検出した場合に報知を行う場合、1球検知されれば報知を行ってもよいし、複数個の検知を契機として報知を行ってもよい。また、検知した規定外遊技球の種類(例えば、大きさ、材質)によって、報知の契機となる検知個数を変更してもよい。例えば、小球は複数個(例えば3個)の検知を契機として報知を行い、大球は1個(詰まるため)の検知を契機として報知を行ってもよい。また、検知した規定外遊技球の種類(例えば、大きさ、材質)によって、報知に加えて発射不能としてもよい。例えば、規定遊技球を非磁性体とした場合で、磁石センサにより磁性体の遊技球の存在が検出された場合は、報知に加えて発射不能としてもよい。
なお、残金表示部144にタッチパネル式表示装置を採用してもよく、タッチパネル式表示装置に球貸操作ボタン140、球貸操作ボタン141、返却操作ボタン142の機能を備えてもよい。また、タッチパネル式表示装置に、第1副制御部400の制御に基づく演出画像を表示してもよく、タッチパネル式表示装置上に表示される切替ボタンの押下によって演出画像表示と残金表示とを切り替えてもよい。また、切替ボタンの押下によって演出画像表示の表示・非表示を切り替えるようにしてもよく、残金表示は切替ボタン押下の有無に関わらずに常に表示するようにしてもよい。
<他の遊技台への適用>
上記実施形態では、パチンコ機を例に挙げたが、本発明は各種の遊技台に適用可能である。
<実施形態のまとめ>
A1.上記実施形態の遊技台(例えば、100)は、情報記憶媒体(例えばカード)に記憶された記憶情報(例えば金銭の情報、持ち球の情報)による遊技が可能であり、遊技領域(例えば、124)に向けて遊技媒体を発射可能な発射手段(例えば、110)と、遊技領域から排出された遊技媒体を再び前記発射手段に供給可能な供給経路(例えば、1)と、を備えた遊技媒体封入式の遊技台であって、前記発射手段が発射可能な遊技媒体の発射可能数を少なくとも管理可能な管理手段(例えば、600及びSK07)と、前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定の進入領域(例えば、226、228、230、232、234)と、前記情報記憶媒体の返却のための返却操作を受け付け可能な操作手段(例えば、142)と、を備え、前記管理手段は、前記発射可能数を第一の数だけ増加させるために、前記記憶情報を更新するための第一の制御(例えば、SR04)を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記発射可能数を第二の数だけ減少させるために、前記記憶情報を更新するための第二の制御(例えば、SR11)を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に、前記発射可能数を第三の数だけ増加させるための第三の制御(例えば、SR02)を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に前記第三の制御を実行可能なものである(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、情報記憶媒体の返却操作に際して、遊技者が不利となる事態を回避可能な遊技媒体封入式の遊技台を提供することができる場合がある。例えば、遊技中に誤って操作手段を操作してしまった場合であっても遊技を継続することができ、遊技者が不利益になることがない場合があり、また、遊技を終了しようとした遊技者に対して遊技を継続させることができる場合がある。
A2.上記A1の遊技台であって、前記発射可能数を表示可能な表示手段(例えば、128)を備え、前記表示手段は、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であっても、前記発射可能数を表示可能である(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、発射可能数が増加していることを遊技者が確認可能な場合があり、遊技者に対して遊技継続の意思を強めることができる場合がある。
A3.上記A1またはA2の遊技台であって、前記所定の進入領域への遊技媒体の進入を含む所定の始動条件が成立した場合に、図柄の変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、212、214、208)を備え、前記図柄表示手段は、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であっても、前記所定の始動条件の成立による前記図柄変動表示を実行可能である(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技中に誤って操作手段を操作してしまった場合であっても遊技者は遊技を継続することができ、遊技者が不利益とならない。また、遊技を終了しようとした遊技者に対して遊技を継続させることができる場合がある。
B1.上記実施形態の遊技台(例えば、100)は、情報記憶媒体(例えばカード)に記憶された記憶情報(例えば金銭の情報、持ち球の情報)による遊技が可能であり、遊技領域(例えば、124)に向けて遊技媒体を発射可能な発射手段(例えば、110)と、遊技領域から排出された遊技媒体を再び前記発射手段に供給可能な供給経路(例えば、1)と、を備えた遊技媒体封入式の遊技台であって、前記発射手段が発射可能な遊技媒体の発射可能数を少なくとも管理可能な管理手段(例えば、600及びSK07)と、前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定の進入領域(例えば、226、228、230、232、234)と、前記所定の進入領域への遊技媒体の進入を含む所定の始動条件が成立した場合に、図柄の変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、212、214、208)と、前記情報記憶媒体の返却のための返却操作を受け付け可能な操作手段(例えば、142)と、を備え、前記管理手段は、前記発射可能数を第一の数だけ増加させるために、前記記憶情報を更新するための第一の制御(例えば、SR04)を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記発射可能数を第二の数だけ減少させるために、前記記憶情報を更新するための第二の制御(例えば、SR11)を実行可能なものであり、前記図柄表示手段は、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入することにより、前記所定の始動条件が成立した場合には前記図柄変動表示を実行可能である(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、情報記憶媒体の返却操作に際して、遊技者が不利となる事態を回避可能な遊技媒体封入式の遊技台を提供することができる場合がある。例えば、遊技中に誤って操作手段を操作してしまった場合であっても遊技を継続することができ、遊技者が不利益になることがない場合があり、また、遊技を終了しようとした遊技者に対して遊技を継続させることができる場合がある。
B2.上記B1の遊技台であって、前記図柄表示手段は、前記情報記憶媒体の返却完了後であっても、前記所定の始動条件の成立による前記図柄変動表示を実行可能である(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技中に誤って操作手段を操作してしまった場合であっても遊技者は遊技を継続することができ、遊技者が不利益とならない場合がある。また、遊技客のいない遊技台を図柄変動させて遊技台を目立たせることができる場合がある。また、遊技台が正常に図柄変動表示を実行可能か否かを遊員が検査することができる場合がある。
B3.上記B1またはB2の遊技台であって、
前記図柄表示手段が特定図柄態様を停止表示した場合に遊技者に有利な第一の状態(例えば、大当たり遊技状態)に移行可能であり、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記所定の始動条件の成立による前記図柄変動表示で前記特定図柄態様が停止表示された場合に前記第一の状態に移行可能である(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技中に誤って操作手段を操作してしまった場合であっても遊技者は遊技を継続することができ、遊技者が不利益とならない。また、遊技を終了しようとした遊技者に対して遊技を継続させることができる場合がある。
B4.上記B1〜B3の何れかの遊技台であって、
前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記進入領域に遊技媒体が進入した場合に、前記発射手段が発射可能な遊技媒体の発射可能数が増加し(例えば、図28)、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記発射可能数に基づき前記遊技媒体の発射による遊技が可能である(例えば、図28)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技中に誤って操作手段を操作してしまった場合であっても遊技者は遊技を継続することができ、遊技者が不利益とならない。また、遊技を終了しようとした遊技者に対して遊技を継続させることができる場合がある。
C1.上記実施形態の遊技台(例えば、100)は、情報記憶媒体(例えばカード)に記憶された記憶情報(例えば金銭の情報、持ち球の情報)による遊技が可能であり、遊技領域(例えば、124)に向けて遊技媒体を発射可能な発射手段(例えば、110)と、遊技領域から排出された遊技媒体を再び前記発射手段に供給可能な供給経路(例えば、1)と、を備えた遊技媒体封入式の遊技台であって、前記発射手段が発射可能な遊技媒体の発射可能数を少なくとも管理可能な管理手段(例えば、600及びSK07)と、前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定の進入領域(例えば、226、228、230、232、234)と、前記所定の進入領域への遊技媒体の進入を含む所定の始動条件が成立した場合に、図柄の変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段(例えば、212、214、208)と、前記遊技領域内の遊技媒体の数を特定可能な特定手段(例えば、600及び図23)と、を備え、前記管理手段は、前記発射可能数を第一の数だけ増加させるために、前記記憶情報を更新するための第一の制御(例えば、SR04)を実行可能なものであり、前記管理手段は、前記発射可能数を第二の数だけ減少させるために、前記記憶情報を更新するための第二の制御(例えば、SR11)を実行可能なものであり、前記図柄表示手段は、前記特定手段の特定結果に関わらず、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入することにより、前記所定の始動条件が成立した場合には前記図柄変動表示が可能である(例えば、図29)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、非稼働の遊技台に対して遊技者の関心を高めることが可能な遊技媒体封入式の遊技台を提供することができる場合がある。例えば、非稼働の遊技台を目立たせることができ、遊技していない遊技者に対して遊技台への関心を高めることができ、遊技者に遊技してもらうことができる場合がある。また、遊技者が遊技していない遊技台を店員が手動で遊技媒体を入れて図柄変動させることによって遊技台の印象を高めることができる場合がある。
C2.上記C1のの遊技台であって、前記図柄表示手段が特定図柄態様を停止表示した場合に遊技者に有利な第一の状態(例えば、大当たり遊技状態)に移行可能であり、前記特定手段の特定結果に関わらず、前記所定の始動条件の成立による前記図柄変動表示で前記特定図柄態様が停止表示された場合に前記第一の状態に移行可能である(例えば、図29)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技していない遊技者に対して遊技台への関心を更に高めることができ、遊技者に遊技してもらうことができる場合がある。
C3.上記C2の遊技台であって、
前記第一の状態が終了した場合に遊技者に有利な第二の状態(例えば時短状態)に移行可能であり、前記特定手段の特定結果に関わらず、前記第一の状態が終了した場合に前記第二の状態に移行可能であることを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技していない遊技者に対して遊技台への関心を更に高めることができ、遊技者に遊技してもらうことができる場合がある。
C4.上記C1〜C3のいずれかの遊技台であって、
前記遊技台の電源断後、復電時に前記特定手段の特定結果を消去し(例えば、図29)、復電後において前記図柄表示手段は、前記特定手段の特定結果に関わらず、前記所定の始動条件の成立による前記図柄変動表示が可能である(例えば、図29)ことを特徴とする。
この遊技台によれば、遊技者が遊技していない遊技台を店員が手動で遊技媒体を入れて図柄変動させることによって遊技台の印象を高めることができる場合がある。
C5.上記C1〜C4のいずれかの遊技台であって、前記特定手段の特定結果に基づいてエラー処理を行うエラー処理手段(例えば、600及びSQ06)を備えたことを特徴とする。
この遊技台によれば、不正行為を検出可能としながら、遊技者が遊技していない遊技台を店員が手動で遊技媒体を入れて図柄変動させることによって遊技台の印象を高めることができる場合がある。

Claims (3)

  1. 情報記憶媒体に記憶された記憶情報による遊技が可能であり、
    遊技領域に向けて遊技媒体を発射可能な発射手段と、
    遊技領域から排出された遊技媒体を再び前記発射手段に供給可能な供給経路と、
    を備えた遊技媒体封入式の遊技台であって、
    前記発射手段が発射可能な遊技媒体の発射可能数を少なくとも管理可能な管理手段と、 前記遊技領域に設けられ、遊技媒体が進入可能な所定の進入領域と、
    前記情報記憶媒体の返却のための返却操作を受け付け可能な操作手段と、
    を備え、
    前記管理手段は、前記発射可能数を第一の数だけ増加させるために、前記記憶情報を更新するための第一の制御を実行可能なものであり、
    前記管理手段は、前記発射可能数を第二の数だけ減少させるために、前記記憶情報を更新するための第二の制御を実行可能なものであり、
    前記管理手段は、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に、前記発射可能数を第三の数だけ増加させるための第三の制御を実行可能なものであり、
    前記管理手段は、前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記所定の進入領域に遊技媒体が進入した場合に前記第三の制御を実行可能なものであることを特徴とする遊技台。
  2. 請求項1に記載の遊技台であって、
    前記発射可能数を表示可能な表示手段を備え、
    前記表示手段は、
    前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記発射可能数を表示可能である
    ことを特徴とする遊技台。
  3. 請求項1または2に記載の遊技台であって、
    前記所定の進入領域への遊技媒体の進入を含む所定の始動条件が成立した場合に、図柄の変動を開始してから当否判定の結果に対応した図柄態様を停止表示する図柄変動表示を実行可能な図柄表示手段を備え、
    前記図柄表示手段は、
    前記返却操作の受け付け前だけでなく受け付け後であったとしても、前記所定の始動条件の成立による前記図柄変動表示を実行可能である
    ことを特徴とする遊技台。
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