JP2013208204A - Sewing data editing device and sewing machine - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ミシンが縫製対象物に模様を縫製する為の針落ち点を示す縫製データを編集する縫製データ編集装置及びミシンに関する。 The present invention relates to a sewing data editing apparatus and a sewing machine for editing sewing data indicating a needle drop point for sewing a pattern onto a sewing object.
針落ち点を示す縫製データに従って縫製対象物に模様を縫製するミシンがある。針落ち点は、ミシンの縫針が下降して縫製対象物(加工布等)に刺さる縫製対象物上の予定位置である。縫製データは模様を縫製する為の多数の針落ち点を縫製順に並べたデータである。縫製データは、縫目で模様を形成する為の実縫いデータと、縫針に対する縫製対象物の相対位置を、縫目を形成せずに変更する為の空送りデータを含む。 There is a sewing machine that sews a pattern on a sewing object in accordance with sewing data indicating a needle entry point. The needle drop point is a predetermined position on the sewing object at which the sewing needle of the sewing machine descends and pierces the sewing object (work cloth or the like). The sewing data is data in which a large number of needle drop points for sewing a pattern are arranged in the sewing order. The sewing data includes actual sewing data for forming a pattern with stitches and pre-feed data for changing the relative position of the sewing object with respect to the sewing needle without forming the stitches.
縫製対象物に形成する模様を拡大又は縮小して縫製可能なミシンがある。例えば特許文献1のミシンは、縫製データ中の実縫いデータを拡縮し、空送りデータに基づく位置に移動した縫製対象物に模様を縫製する。該ミシンは、空送りデータを拡縮対象から外す事で、拡縮前の模様の形成予定位置に、拡縮後の模様を形成する事ができる。ミシンは、ミシンに固有の標準原点、該標準原点とは異なる縫い始め点等を拡縮の基準となる基準点とし、模様の拡縮を行う。特許文献1のミシンは菊穴かがり縫い用の模様を縫製するものであり、模様における穴開け位置に基準点を重ねて拡縮すれば、基準点に位置する部分は拡縮後も位置ずれしない。
There is a sewing machine that can be sewn by enlarging or reducing a pattern formed on a sewing object. For example, the sewing machine disclosed in
一つの縫製データは一つの基準点に基づき模様の拡縮を行う為、特許文献1のミシンで複数の模様を縫製する場合、穴開け位置に基準点を重ねた模様は位置ずれしないが、他の模様は異なる基準点に基づく拡縮となるので位置ずれする場合がある。作業者は、複数の模様を一つの縫製対象物に縫製する場合、模様毎に異なる拡縮用の縫製データを編集する必要があり、手間が掛かった。
Since one piece of sewing data scales the pattern based on one reference point, when sewing a plurality of patterns with the sewing machine of
本発明の目的は、縫製対象物に形成する複数の模様を夫々拡縮しても位置ずれを生じない縫製データを生成する縫製データ編集装置及びミシンを提供する事である。 An object of the present invention is to provide a sewing data editing device and a sewing machine that generate sewing data that does not cause a positional shift even if a plurality of patterns formed on a sewing object are enlarged or reduced.
請求項1の縫製データ編集装置は、縫製対象物に模様を形成する為の縫製データを編集する縫製データ編集装置であって、前記模様の形成の際に前記縫製対象物を保持する保持部材を基準に前記縫製対象物上の複数の特定の領域である特定領域を指定する指定手段と、前記縫製データに基づき、前記指定手段に指定された夫々の前記特定領域内に針落ち点を有する複数の部位を夫々対象模様として取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された複数の前記対象模様の拡大または縮小を行う際の基準となる位置である基準位置を夫々設定する設定手段と、前記縫製データを編集し、前記設定手段に設定された前記基準位置を基準に複数の前記対象模様を夫々拡大または縮小した拡縮模様を形成する為の拡縮縫製データを生成する生成手段と、を備えた事を特徴とする。
The sewing data editing device according to
縫製データ編集装置は、複数の模様同士の位置関係を変えずに拡縮した模様を縫製できる縫製データを生成する事ができる。故に作業者は、縫製対象物に形成する模様の大きさが異なる毎に夫々異なる縫製データを作成する必要がなく、手間が掛からない。ミシンは、一つの縫製データがあれば、縫製対象物の様々なサイズに対応して拡縮した模様を容易に縫製する事ができる。 The sewing data editing device can generate sewing data that can sew an enlarged / reduced pattern without changing the positional relationship between a plurality of patterns. Therefore, the operator does not need to create different sewing data every time the size of the pattern to be formed on the sewing object is different, and labor is not required. If the sewing machine has one piece of sewing data, it can easily sew patterns that have been enlarged or reduced in accordance with various sizes of the sewing object.
請求項2の縫製データ編集装置において、前記設定手段は、前記特定領域の中央の位置を前記基準位置に設定する事を特徴とする。複数の特定領域の夫々において中央の位置を基準位置に設定すれば、作業者は、複数の特定領域に夫々基準位置を設定する手間を省く事ができる。
3. The sewing data editing apparatus according to
請求項3の縫製データ編集装置において、前記設定手段による前記対象模様の拡大または縮小は、すべての前記対象模様に対し、同率で行う事を特徴とする。複数の対象模様に対して一括して同率の拡大または縮小を行う事ができるので、作業者は、対象模様ごとに拡大率また縮小率を設定する必要がなく、手間を省く事ができる。
4. The sewing data editing apparatus according to
請求項4の縫製データ編集装置は、前記保持部材は開口部を有する押え枠であり、前記押え枠を撮影する撮影手段と、前記撮影手段によって撮影された前記押え枠の前記開口部により前記縫製対象物を取り囲む包囲領域を検出する検出手段と、をさらに備え、前記指定手段は、前記検出手段によって検出された前記包囲領域を前記特定領域として指定する事を特徴とする。撮影した画像に基づき検出する包囲領域を特定領域に指定できるので、作業者は、人の操作による特定領域の指定を行わずとも済み、手間を省く事ができる。
The sewing data editing apparatus according to
請求項5の縫製データ編集装置は、前記撮影手段が撮影した画像を表示する表示手段と、前記表示手段によって表示された前記画像において、任意の領域を決定する決定手段と、をさらに備え、前記指定手段は、前記決定手段によって決定された領域を、前記特定領域として指定する事を特徴とする。作業者は、撮影した画像を見ながら任意の領域を決定し、特定領域に指定する事ができるので、拡縮が不要な模様が特定領域から外れるように領域を決定すれば、所望する模様のみの拡縮を行う事ができる。
The sewing data editing apparatus according to
請求項6の縫製データ編集装置は、前記表示手段に表示された前記画像に重ね、前記縫製データに基づいて複数の前記対象模様を描画する描画手段と、前記描画手段によって描画された前記対象模様の拡大または縮小の実施を選択可能な選択手段と、をさらに備え、前記生成手段は、前記選択手段によって拡大または縮小を実施する選択がなされた前記対象模様を対象に、前記拡縮模様を形成する為の前記拡縮縫製データを生成する事を特徴とする。作業者は、撮影した画像に重ねて描画した対象模様を見ながら、拡縮を実施する対象模様を選択できるので、確実に所望する模様のみの拡縮を行う事ができる。 The sewing data editing apparatus according to claim 6, wherein the sewing data editing apparatus overlaps the image displayed on the display means and draws a plurality of the target patterns based on the sewing data, and the target pattern drawn by the drawing means. Selecting means capable of selecting whether to enlarge or reduce the image, and the generating means forms the enlarged / reduced pattern with respect to the target pattern selected to be enlarged or reduced by the selecting means. For this purpose, the enlargement / reduction sewing data is generated. The operator can select the target pattern to be scaled while looking at the target pattern drawn over the captured image, so that only the desired pattern can be reliably scaled.
請求項7のミシンは、請求項1から6の何れかに記載の縫製データ編集装置と、前記保持部材を保持し、前記保持部材を水平面内で移動させる移動機構と、前記縫製データ編集装置によって編集された前記拡縮縫製データに従って前記移動機構を制御し、前記縫製対象物に前記拡縮模様を縫製する縫製手段と、を備えた事を特徴とする。ミシンは、縫製データ編集装置が編集した拡縮縫製データに従った拡縮模様の縫製を行う事ができる。故に作業者は、縫製対象物に形成する模様の大きさが異なる毎に夫々異なる縫製データを作成する必要がなく、手間が掛からない。ミシンは、一つの縫製データがあれば、縫製対象物の様々なサイズに対応して拡縮した模様を容易に縫製する事ができる。 A sewing machine according to a seventh aspect includes a sewing data editing device according to any one of the first to sixth aspects, a moving mechanism that holds the holding member and moves the holding member in a horizontal plane, and the sewing data editing device. Sewing means for controlling the moving mechanism in accordance with the edited enlargement / reduction sewing data and sewing the enlargement / reduction pattern on the sewing object. The sewing machine can sew an enlarged / reduced pattern according to the enlarged / reduced sewing data edited by the sewing data editing device. Therefore, the operator does not need to create different sewing data every time the size of the pattern to be formed on the sewing object is different, and labor is not required. If the sewing machine has one piece of sewing data, it can easily sew patterns that have been enlarged or reduced in accordance with various sizes of the sewing object.
以下、図面を参照し、本発明の実施形態のミシン1について説明する。図1の左斜め下側、右斜め上側、左斜め上側、右斜め下側は夫々ミシン1の前側、後側、左側、右側である。
Hereinafter, a
図1、図2を参照し、ミシン1の全体構造について説明する。図1に示す如く、ミシン1は、ベッド部2、脚柱部3、アーム部4を備える。ベッド部2はテーブル95に載置する。ベッド部2は前後方向に延び、内部に垂直釜(図示略)等を備える。脚柱部3はベッド部2後側から鉛直上方に延びる。脚柱部3は内部にミシンモータ112(図3参照)等を備える。アーム部4は脚柱部3上側からベッド部2の上面に対向して前方に延び、前端に頭部7を備える。アーム部4は内部に主軸、針棒駆動機構(図示略)等を備える。針棒10は、頭部7の下端から下方へ延びる。縫針11は針棒10の下端に装着する。
The overall structure of the
ミシン1は、ベッド部2の上方に作業台5と移送装置6を備える。作業台5は、針板55を備える。針板55は、針棒10に装着した縫針11の直下の位置に、縫針11が挿通可能な針穴(図示略)を有する。移送装置6は、移送板61、昇降部62、押え枠63、移送板保持部64、X軸移動機構(図示略)、腕部65、Y軸移動機構(図示略)を備える。
The
移送板61は水平方向に配置した板部材であり、後述の押え枠63と略同一形状の開口部を有する。移送板保持部64は左右方向に延び、移送板61をX軸方向(左右方向)に移動可能に支持する。X軸移動機構は、ベッド部2の内部に設けてある。X軸移動機構は、X軸モータ114(図3参照)を駆動源として、移送板61をX軸方向(左右方向)へ移動する。移送板保持部64に連結する腕部65は、脚柱部3内に設けたY軸移動機構に接続する。Y軸移動機構は、Y軸モータ116(図3参照)を駆動源として、腕部65をY軸方向(前後方向)へ移動する。移送板保持部64は、腕部65の移動に伴ってY軸方向(前後方向)へ移動する。
The
移送板保持部64が支持する移送板61は、移送板保持部64と共に移動する。移送板保持部64は、昇降部62を昇降可能に支持する。押え枠63は昇降部62下端に連結する枠状の板部材である。図2に示す如く、押え枠63は三つの開口部67、68、69を有する。開口部67〜69は押え枠63の左右方向に並び、夫々上下方向に貫通する。開口部68は押え枠63の中央に位置し、円形の左右両側が夫々開口内へ凹む形状を有する。開口部67、69は夫々開口部68の左右に位置し、略円形を有する。押え枠63の開口部67〜69は、移送板61の開口部(図1参照)と略同一形状である。作業者は縫製対象物(例えば加工布150)を移送板61上に載置する。昇降部62が下方に移動すると、押え枠63は下降する。押え枠63と移送板61は、加工布150を上下から挟んで保持する。以下、移送板61と押え枠63を総称して保持体60という。
The
図1に示す如く、ミシン1はテーブル95上に立てた支柱9の先端に操作パネル8を備える。操作パネル8は、各種情報、各種指示を入力する為のタッチパネル82と、情報表示用のディスプレイ81を備える。ディスプレイ81は、後述のイメージセンサ50で撮影した撮影画像の表示、ミシン1の動作に係る各種情報の表示、仮想の操作キーの表示等を行う。タッチパネル82は、本実施形態では感圧式であり、作業者がスタイラスペン85、指等で触れた位置を検出する。タッチパネル82はディスプレイ81に重ねて配置している。
As shown in FIG. 1, the
ミシン1は、テーブル95の下方に制御装置100(図3参照)を収容する制御箱110を備える。操作パネル8は支柱9内に通したケーブル(図示略)を介して制御装置100に接続する。ミシン1は、テーブル95下方にフットスイッチ90を備える。フットスイッチ90は制御装置100にコードで接続するペダル式のスイッチである。作業者は、ミシン1の各種動作(例えばミシンモータ112の駆動、押え枠63の昇降等)を開始する時にフットスイッチ90を踏み込む。
The
ミシン1は、頭部7内の下端側にイメージセンサ50を備える。イメージセンサ50は、ミシン1のフレーム(図示略)に設けた支持部51に固定する。イメージセンサ50は、周知のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)であり、撮影した画像の画像データを出力する。イメージセンサ50のレンズ(図示略)は移送装置6の保持体60を撮影可能な方向に向いている。イメージセンサ50の撮影範囲は保持体60の押え枠63の開口部67〜69の縁を含めて開口部67〜69内を撮影可能な範囲である。
The
図3を参照し、ミシン1の電気的構成について説明する。図3に示す如く、ミシン1の制御装置100は、CPU101、ROM102、RAM103、不揮発性メモリ104、入出力インターフェース(I/F)106、駆動回路113、115、117、メモリドライブ107を備える。CPU101、ROM102、RAM103、不揮発性メモリ104は、バス105を介して入出力I/F106に電気的に接続する。CPU101は、ミシン1の制御を司り、ROM102が記憶する各種プログラムに従って、縫製に関わる各種演算及び処理を実行する。ROM102は、ミシン1固有の識別番号、各種プログラム、各種初期設定パラメータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の演算結果、フラグ、ポインタ、カウンタ等を一時的に記憶する。不揮発性メモリ104は、コンパクトフラッシュ(登録商標)等のメモリカード(図示略)等を介して縫製データの管理者が導入した縫製データ、作業者が入力した各種設定情報等を記憶する。縫製データについては後述する。
The electrical configuration of the
メモリドライブ107は入出力I/F106に電気的に接続する。メモリドライブ107は、メモリカード(図示略)からデータの読出しと、メモリカードにデータの書込みを行う。作業者は、縫製対象物に応じて異なるステッチデータ(後述)の組合せを含む縫製データを用いる。不揮発性メモリ104は、縫製データの管理者が作成した独自の縫製データを記憶する。管理者は、該縫製データを例えばPC等で作成し、メモリカードを介してミシン1に導入する事ができる。
The
駆動回路113、115、117は、入出力I/F106に電気的に接続する。駆動回路113はミシンモータ112に電気的に接続する。CPU101は、駆動回路113を介してミシンモータ112を制御する。ミシンモータ112は主軸(図示略)を回転駆動する。駆動回路115はX軸モータ114に電気的に接続する。駆動回路117はY軸モータ116に電気的に接続する。CPU101は、駆動回路115、117を介してX軸モータ114、Y軸モータ116を制御する。X軸モータ114、Y軸モータ116は何れもパルスモータである。X軸モータ114、Y軸モータ116は夫々、X軸移動機構(図示略)、Y軸移動機構(図示略)を駆動する事で、保持体60をX軸方向、Y軸方向に移動する。CPU101は、縫製時に、縫製データに基づきミシンモータ112を駆動して主軸を回転駆動する事で、針棒10の上下動と垂直釜(図示略)の回転を制御する。CPU101は、ミシンモータ112の駆動と同時に、縫製データに基づきX軸モータ114、Y軸モータ116を駆動して、保持体60の位置を制御する。ミシン1は該動作で縫製対象物上に縫製を行う。
The
操作パネル8、フットスイッチ90は夫々、制御装置100の入出力I/F106に電気的に接続する。フットスイッチ90については前述の通りである。操作パネル8はディスプレイ81、タッチパネル82等を備える。CPU101は、作業者がタッチパネル82で触れた位置と、ディスプレイ81に表示する画像を構成する画素とを対応付ける。故にCPU101は、作業者が情報又は指示を入力する場合、例えばディスプレイ81に仮想キー等を表示し、タッチパネル82が検出した作業者の接触位置に基づき、作業者が操作した仮想キーを特定する。イメージセンサ50は入出力I/F106に電気的に接続する。イメージセンサ50については前述の通りである。
The
図2、図4を参照し、本実施形態の縫製データの一例である縫製データ180について説明する。図4に示す如く、縫製データ180は、加工布150(図2参照)に縫目で模様151、152、153(図2参照)を形成する場合に用いる251個のデータの集合体である。図2に示す如く、ミシン1は、保持体60の押え枠63が有する三つの開口部67〜69内に露出する加工布150に、模様151〜153を夫々縫製する。本実施形態の模様151、153は、例えば、鞄に取付ける持ち手の取付け位置を補強するあて布157、159の縫合わせにおいて形成する模様で、空送りをはさんだ二重のラインにて構成されている。尚、模様152は、例えばブランド名を表示するタグ158の縫合わせにおいて形成する模様である。
The
図4に示す如く、縫製データ180が備える各データは、CPU101がデータを読出す順序を示す順位181と、縫製データの種類、各種設定、指示値等からなる指示情報182を備える。縫製データ180は、一又は複数のステッチデータ171、172、173、174、175、空送りデータ191、192、193、194、195、原点移動データ185、制御データ189を含む。
As shown in FIG. 4, each piece of data included in the
ステッチデータ171〜175の指示情報182は、模様151〜153を夫々縫製する為の複数の針落ち点を、縫針11の位置と保持体60(図1参照)の位置との相対位置で示すデータである。針落ち点は、針棒10と共に縫針11が下方に移動した時、縫針11が刺さる縫製対象物(加工布150)上の予定位置である。針落ち点は、保持体60に対して設定するX,Y座標系の座標データで示す。座標データは、データの読出し順に一つ前の順位の針落ち点に対する今回の針落ち点の方向及び距離を、相対的な座標で示すものである。ステッチデータ171〜175は、縫目で模様151〜153を夫々縫製する為の多数の針落ち点の座標データを縫製順に並べたデータである。
The
空送りデータ191〜195の指示情報182は、縫目を形成せずに保持体60を移動して、縫針11に対する加工布150の相対位置を変更する為のデータである。空送りデータ192は、模様151の外側のラインを形成した後、内側のラインの形成位置に移動する場合に用いる。空送りデータ195は、模様153の外側のラインを形成した後、内側のラインの形成位置に移動する場合に用いる。空送りデータ191、193、194は、加工布150に複数の模様151〜153を形成する為、保持体60を夫々の模様の形成位置に移動する場合に用いる。空送りデータ191〜195は、上記同様、移動元の座標に対する相対的な移動先の座標の座標データで示す。
The
原点移動データ185の指示情報182は、保持体60を移動する位置を縫針11に対する絶対的な位置で示すデータである。原点移動データ185は、保持体60を原点位置O(例えば押え枠63の中心)に移動する場合に用いる。制御データ189の指示情報182は、ミシン1の動作の制御に関する指示等を示すデータである。制御データ189は、例えば、縫製対象物の脱着と縫製開始操作がなされるのを待機する場合に用いる「待機」指示、空送りの前又は縫製の最後に糸を切る「糸切り」指示、縫製の終了を指示する「エンド」指示等を行う場合に用いる。尚、縫製データ180は、押え棒(図示略)の動作を指示する間欠押えデータ、糸の色を示す糸色データ、針棒10の上下動の早さを指示する縫製速度データ等、縫製に必要な各種パラメータを指示するデータを含んでもよい。
The
図2、図4を参照し、ミシン1のCPU101が縫製データ180に従い縫製を行う場合の例について説明する。CPU101は、縫製データ180の原点移動データ185が示す順位181が「0」の指示情報182に従って、縫針11の位置が原点位置Oにくるように保持体60を移動する。保持体60は、CPU101が指示情報182に従いX軸モータ114、Y軸モータ116の駆動を制御する事で移動する。CPU101は、空送りデータ191が示す順位181が「1」の指示情報182に従って、保持体60を原点位置Oから(X,Y)=(−100,10)の位置に移動する。該位置は、模様151の縫製における最初の針落ち点N1となる。CPU101は、制御データ186が示す順位181が「2」の指示情報182に従い、保持体60の動作を一時停止し、縫製開始操作がなされるのを待機する。
An example in which the
CPU101は、縫製開始操作がなされると、ステッチデータ171が示す順位181が「3」の指示情報182に従い、保持体60を針落ち点N1から相対的に(X,Y)=(2.5,0)の位置に移動し、縫針11の直下に次の針落ち点N3を配置する。縫針11は、ミシンモータ112が駆動する主軸の回転によって針棒10が上下動すると、保持体60の移動に合わせて針落ち点に刺さり、針落ち点N1、N3間に縫目を形成する。CPU101は、以降同様にステッチデータ171が示す順位181が「4」〜「51」の指示情報182に従って該動作を繰り返し、加工布150上に模様151の外側のラインを縫製する。
When the sewing start operation is performed, the
CPU101は、制御データ189が示す順位181が「52」の指示情報182に従い、糸切りを行う。CPU101は、空送りデータ192が示す順位181が「53」の指示情報182に従い、模様151の外側のラインの最後の針落ち点N51から相対的に(X,Y)=(5,−5)の位置に移動する。該位置は、模様151の内側のラインの縫製における最初の針落ち点N53となる。CPU101は、ステッチデータ172が示す順位181が「54」〜「87」の指示情報182に従って針落ち点間を結ぶ縫目を形成し、加工布150上に模様151の内側のラインを縫製する。
The
CPU101は、空送りデータ193が示す順位181が「89」の指示情報182に従い、模様151の最後の針落ち点N87から相対的に(X,Y)=(60,−30)の位置に移動する。該位置は、模様152の縫製における最初の針落ち点N89となる。CPU101は、ステッチデータ173が示す順位181が「90」〜「161」の指示情報182に従って針落ち点間を結ぶ縫目を形成し、加工布150上に模様152を縫製する。
The
CPU101は上記同様、加工布150に模様153を形成し、最後の針落ち点N248に到達したら、制御データ189に従って糸切りを行う。CPU101は、制御データ188が示す順位181が「250」の指示情報182が「エンド」であるので、縫製データ180に基づく模様151〜153の縫製を終了する。
Similarly to the above, the
CPU101は、次の縫製の為に、順位181を「0」に戻し、縫製データ180の順位181が「0」〜「2」の指示情報182に従って待機位置に移動し、縫製開始操作がなされるのを待機する。
The
後述の縫製データ編集処理において、イメージセンサ50は、保持体60の押え枠63を撮影する。CPU101は、撮影画像に対し公知の画像処理を施し、押え枠63の開口部67〜69の内周側の縁(内エッジ)を検出する。画像処理の一例として、例えば、公知の色抽出処理、二値化処理、膨張・収縮処理を挙げる事ができる。色抽出処理は、押え枠63の色を予め設定又は作業者が指定する事で、撮影画像に写る縫製対象物を透明化し、押え枠63を抽出する事ができる。二値化処理は、撮影画像に写る押え枠63の部分の画素と押え枠63以外の部分の画素を区別する事ができる。膨張・収縮処理は、周りの画素群から孤立した画素を除去し、撮影画像に写る押え枠63の部分に生じたノイズ、小突起、小さな欠け等を除去する事ができる。膨張・収縮処理は、環状の押え枠63が例えば開環部分を有する場合、該開環部分を埋める事もできる。
In the sewing data editing process described later, the
イメージセンサ50は、撮影方向及び画角を予め調整し、固定している。故にミシン1は、イメージセンサ50の撮影画像を構成する各画素を、縫製データの座標データが示す位置に予め対応付けている。後述の縫製データ編集処理において、CPU101は、操作パネル8のディスプレイ81に撮影画像を表示する。上記の如く、CPU101は、作業者がタッチパネル82においてスタイラスペン85等で触れた位置と、ディスプレイ81が表示する画像を構成する画素とを対応付ける事ができる。故にCPU101は、ディスプレイ81に表示した撮影画像上で作業者が触れた位置を、縫針11に対する絶対的な位置の座標に対応付ける事ができる。
The
縫製データの管理者は、縫製対象物に縫製する模様の種類が同じであり、縫製する模様の大きさを変更したい場合がある。該場合は、例えば鞄に取付ける補強用のあて布157、159の大きさを変更したい場合である。本実施形態のミシン1は、CPU101が後述の縫製データ編集処理を実行する事で、従来は模様の大きさが変更となる毎に縫製データを作成して対応していた模様の拡縮を、一つの縫製データで対応する事ができる。
The administrator of the sewing data may want to change the size of the pattern to be sewn because the types of patterns to be sewn on the sewing object are the same. In this case, for example, it is necessary to change the size of the reinforcing addressing
図5〜図8を参照し、ミシン1の縫製データ編集処理について説明する。尚、本実施形態は、図2に示す、加工布150に縫い付けるあて布157、159の大きさ変更に伴い、該あて布157、159の縫合わせで形成する模様151,153の大きさを拡大し、タグ158の縫合わせで形成する模様152の大きさは変更しない場合を例に、説明を行うものとする。縫製データ180は、管理者がメモリカードを介してミシン1に導入し、不揮発性メモリ104が記憶する。CPU101は、縫製データ編集処理において、各種フラグ、カウンタ、読込ポインタ等の変数を使用する。尚、読込ポインタは縫製データの読込位置(アドレス)を指定する為のポインタである。
The sewing data editing process of the
図5に示す縫製データ編集処理は、作業者がミシン1の電源スイッチ(図示略)をONにすると、CPU101がROM102からプログラムを読出して実行する。CPU101は、ROM102が記憶する他の制御プログラムと並行しての縫製データ編集処理を実行する。CPU101は、作業者が電源スイッチをOFFにした場合、縫製データ編集処理を終了する。
The sewing data editing process shown in FIG. 5 is executed by the
CPU101は、操作パネル8のディスプレイ81にミシン1の操作画面(図示外)を表示する。図5に示す如く、作業者が加工布150に縫製する模様を拡縮する為、縫製データ180を編集する指示(変更キーON)を行わない場合(S11:NO)、処理をS45の処理に進める。CPU101は、作業者がフットスイッチ90又は操作パネル8を操作してミシン1の操作を行った場合(S45:YES)、操作に応じたミシン1の縫製動作を実行する(S47)。CPU101は処理をS11の処理に戻す。CPU101は、作業者がミシン1の操作を行わなかった場合(S45:NO)、そのまま処理をS11の処理に戻し、待機する。
The
CPU101は、作業者が操作パネル8を操作して変更キーをONにした場合(S11:YES)、ディスプレイ81に、模様の拡大又は縮小の度合いを示す拡縮率の入力画面を表示する。CPU101は、作業者が入力した拡縮率をRAM103に記憶し(S13)、イメージセンサ50で保持体60の押え枠63を撮影する(S15)。本実施形態では、作業者は、拡縮率として横方向140%、縦方向140%を入力したものとする。CPU101は撮影画像の画像処理を行う。押え枠63は、上記の如く三つの開口部67〜69を備える。CPU101は、押え枠63の開口部67〜69の内エッジを夫々検出する(S17)。
When the operator operates the
CPU101は撮影画像を操作パネル8のディスプレイ81に表示する(S19)。図6に示す如く、CPU101は、画像処理によって得られた内エッジが構成する閉じた領域を夫々包囲領域A1、A2、A3とし、包囲領域A1〜A3を示す線(一例として太点線)を撮影画像に重ねてディスプレイ81に表示する。CPU101は包囲領域A1〜A3の座標値の平均値を演算し、夫々の中央位置C1、C2、C3の座標を求める。CPU101は、包囲領域A1〜A3内に形成する模様151〜153を拡縮する場合の基準位置の候補として、中央位置C1〜C3を示すマークを撮影画像に重ねてディスプレイ81に表示する。更にCPU101は縫製データ180を読込み、ステッチデータ171〜175に基づく模様151〜153をコンピュータグラフィックスで再現した仮模様161、162、163を、撮影画像に重ねてディスプレイ81に表示する。
The
縫製データ編集処理では、CPU101は、特定領域として指定する一又は複数の領域内に針落ち点を有する模様を対象に、夫々の領域に設定する基準位置を基準とする拡縮を行う。作業者は、CPU101が画像処理で検出した包囲領域A1〜A3の全ての領域内の模様に対して一様に拡縮を行う予定であり、且つ拡縮の基準位置を夫々中央位置C1〜C3とするのであれば、包囲領域A1〜A3の修正を行わない。図5に示す如く、該場合(S21:NO)、CPU101は処理をS23の処理に進め、包囲領域A1〜A3を夫々特定領域に指定し、中央位置C1〜C3を夫々の基準位置に設定する(S23)。尚、作業者は、スタイラスペン85で各特定領域の基準位置を示すマークを任意に移動し、基準位置を変更する事ができる。CPU101は、処理をS29の処理に進める。
In the sewing data editing process, the
作業者は、CPU101が画像処理で検出した包囲領域A1〜A3の内、一部の包囲領域内の模様に対して拡縮を行う場合、包囲領域の設定を修正する事ができる。該場合(S21:YES)、CPU101は処理をS25の処理に進める。図6に示す如く、作業者はスタイラスペン85を用い、CPU101がディスプレイ81に表示した包囲領域A1〜A3を示す太点線をポイントする。CPU101は、作業者が撮影画面上で触れた位置をタッチパネル82で検出し、包囲領域A1〜A3を示す太点線上であれば、作業者がポイントする度に包囲領域A1〜A3をアクティブ又は非アクティブにする。CPU101は、作業者がアクティブに設定した包囲領域A1、A3を、特定領域P1、P3(図8参照)に指定する(S25)。尚、作業者は、スタイラスペン85で任意の閉じた領域を描き、包囲領域として設定する事も可能である。該場合、CPU101は、作業者が撮影画面上で触れた位置に、包囲領域を表す太点線を表示する。
The operator can correct the setting of the surrounding area when performing enlargement / reduction on a pattern in a part of the surrounding area A1 to A3 detected by the image processing by the
CPU101は、特定領域P1、P3の中央位置C1、C3を、夫々の基準位置F1、F3(図8参照)に設定する(S27)。尚、上記同様、作業者は基準位置F1、F3を示すマークの位置を、スタイラスペン85でドラッグして移動し、基準位置を変更する事ができる。本実施形態では、作業者は基準位置F1、F3を、夫々、特定領域P1、P3の中央位置C1、C3に設定する。CPU101は、特定領域P1、P3の指定と基準位置F1、F3の設定が終わると、処理をS29の処理に進める。
The
CPU101は、縫製データ180に基づく縫製を行う為、読込ポインタを縫製データ180の先頭、即ち順位181が「0」の指示情報182を記憶した不揮発性メモリ104のアドレスに設定する(S29)。CPU101は、不揮発性メモリ104に、編集後の縫製データ180である拡縮縫製データ280(図7参照)の記憶領域を確保する。CPU101は読込ポインタに従い縫製データ180を読込む。
In order to perform sewing based on the
CPU101は、縫製データ180の内、特定領域内の針落ち点または中継点を拡縮対象とする。中継点とは、縫製データ180において、模様151〜153の形成に関わらない保持体60の移動で縫針11が到達する位置である。中継点は、例えば、縫製対象物の脱着の容易化の為に保持体60を手前に移動させる場合、又は先に縫い付けたボタン等の立体的なパーツの縫針11との干渉を避ける為、保持体60を回避させる場合に用いる。
The
図7に示す如く、CPU101は、針落ち点または中継点に関係しない原点移動データ185又は制御データ189(図4参照)について、指示情報182をそのまま拡縮縫製データ280に書込む。図5に示す如く、CPU101が、縫製データ180から読込んだ座標データは、一つ前の順位(前順位)の針落ち点に対する今回の針落ち点の方向及び距離を、相対的な座標で示すものであるので、累積演算を行い(S31)、縫針11に対する針落ち点又は中継点の絶対的な位置を示す座標データを算出する。
As shown in FIG. 7, the
CPU101は、ステッチデータ171〜175、及び、空送りデータ191〜195の針落ち点又は中継点の座標データが特定領域P1、P3(図8参照)内に有るか否かを確認する(S33)。CPU101は、模様151のステッチデータ171、172、及び、空送りデータ192を読込んだ場合、針落ち点又は中継点の絶対的な位置の座標データが特定領域P1内に有るので(S33:YES)、処理をS37の処理に進める。CPU101は、ステッチデータ171、172、及び、空送りデータ192の指示情報182が示す針落ち点の座標データを、S13の処理でRAM103に記憶した拡縮率(例えば横方向140%、縦方向140%)に従って拡縮する(S37)。CPU101は、拡縮後の座標データへの拡縮縫製データ280の前順位における針落ち点又は中継点からの相対移動量を求める(S39)。CPU101は、求めた相対移動量を新たなステッチデータ271、272、及び、空送りデータ292の指示情報182として拡縮縫製データ280に書込んで、読込ポインタを次に進め(S41)、指示情報182が「エンド」でなければ(S43:NO)、処理をS31の処理に戻す。
The
図7に示す如く、CPU101は、S31〜S43の処理を繰り返し、縫製データ180の順位181が「3」〜「87」のステッチデータ171、172、及び、空送りデータ192が有する全ての針落ち点の座標データを拡縮する。CPU101は、拡縮した針落ち点の座標データを、順位181が「3」〜「87」の新たなステッチデータ271,272、及び空送りデータ292として、拡縮縫製データ280に書込む。CPU101は、特定領域P1内に針落ち点が存在するステッチデータ171、172、及び、空送りデータ192が有する全ての針落ち点の座標データを拡縮しているので、拡縮後の模様形状は崩れない。
As shown in FIG. 7, the
CPU101は、模様152のステッチデータ173を読込んだ場合、針落ち点の絶対的な位置の座標データが特定領域P1、P3内に無いので(S33:NO)、処理をS35の処理に進める。CPU101は、ステッチデータ173の指示情報182が示す座標データを変更せず、拡縮縫製データ280の前順位における針落ち点又は中継点からの相対移動量を求める(S35)。CPU101は、求めた相対移動量を新たな空送りデータ293として拡縮縫製データ280に書込んで、読込ポインタを次の順位に進め(S39)、指示情報182が「エンド」でなければ(S3:NO)、処理をS31の処理に戻す。
When the
図7に示す如く、CPU101は、S31〜S43の処理を繰り返し、縫製データ180の順位181が「90」〜「161」のステッチデータ173について、指示情報182が示す座標データをそのまま拡縮縫製データ280に書込む。
As shown in FIG. 7, the
CPU101は、縫製データ180の順位181が「163」の空送りデータ194(図4参照)を読み込んだ場合、針落ち点又は中継点の絶対的な位置の座標データが特定領域P3内にあるので(S33:YES)、基準位置F3を基準として拡縮し(S37)、拡縮後の座標データへの拡縮縫製データ280の前順位における針落ち点又は中継点からの相対移動量を求める(S39)。CPU101は、求めた相対移動量を新たな空送りデータ294の指示情報182として拡縮縫製データ280に書込んで、読込ポインタを次に進める(S41)。
When the
模様153は、針落ち点の絶対的な位置の座標データが、特定領域P3内に有る(図8参照)。CPU101は、縫製データ180の順位181が「164」〜「248」のステッチデータ174、175、及び、空送りデータ195が有する全ての針落ち点の座標データを拡縮する。CPU101は、拡縮した針落ち点の座標データを、順位181が「164」〜「248」の新たなステッチデータ274,275、及び空送りデータ295として、拡縮縫製データ280に書込む。
In the
CPU101は、縫製データ180の順位181が「249」と「250」の指示情報182が示す制御データ189をそのまま拡縮縫製データ280に書込む。図5に示す如く、CPU101は、該制御データ189が「エンド」であるので(S43:YES)、拡縮縫製データ280の作成を完了し、処理をS45の処理に進める。
The
図8に示す如く、模様251、253は、夫々基準位置F1、F3を基準に模様151、153を拡大した模様である。CPU101は処理をS45の処理に進め、作業者がミシン1を操作して縫製を開始するまで待機する(S45:NO)。CPU101は、作業者がミシン1の操作を行った場合(S45:YES)、拡縮縫製データ280に基づく模様251、152、253を縫製する(S47)。CPU101は、模様251、152、253の縫製が終了すると、処理をS11の処理に戻し、待機する。
As shown in FIG. 8, the
以上説明した通り、本実施形態のミシン1のCPU101は、模様151、153の位置関係を変えずに拡縮した模様251、253を縫製できる拡縮縫製データ280を生成する事ができる。故に作業者は、縫製対象物に形成する模様の大きさが異なる毎に夫々異なる縫製データを作成する必要がなく、手間が掛からない。CPU101は、一つの縫製データがあれば、縫製対象物の様々なサイズに対応して拡縮した模様を容易に縫製する事ができる。
As described above, the
CPU101は、複数の包囲領域A1〜A3の夫々の中央位置C1〜C3を特定領域の基準位置に設定する事ができる。故に作業者は、複数の特定領域に夫々基準位置を設定する手間を省く事ができる。CPU101は、複数の模様に対して一括して同率の拡縮率で拡縮する事ができる。故に作業者は、模様ごとに拡縮率を設定する必要がなく、手間を省く事ができる。CPU101は、撮影画像を画像処理して検出する包囲領域を特定領域に指定できる。故に作業者は、複数の特定領域を夫々指定しなくとも済み、手間を省く事ができる。又、作業者は、撮影した画像を見ながら任意の領域を決定し、特定領域に指定する事もできる。作業者は、拡縮が不要な模様が特定領域から外れるように包囲領域を決定すれば、所望する模様のみの拡縮を行う事ができる。CPU101は、撮影画像に重ねて仮模様を表示する事ができる。故に作業者は、仮模様を見ながら拡縮を実施する模様を選択できるので、確実に所望する模様のみの拡縮を行う事ができる。
The
本実施形態では、加工布150は、「縫製対象物」に相当する。制御装置100は、「縫製データ編集装置」に相当する。保持体60は、「保持部材」に相当する。S23又はS25の処理で特定領域を指定するCPU101は、「指定手段」に相当する。S33の処理で特定領域P1、P3内に針落ち点を有する模様151、153を本発明の「対象模様」として取得するCPU101は、「取得手段」に相当する。S23又はS27の処理で基準位置を設定するCPU101は、「設定手段」に相当する。S37の処理で模様151、153のステッチデータを拡縮し、本発明の「拡縮模様」に相当する模様251、253のステッチデータを生成するCPU101は、「生成手段」に相当する。イメージセンサ50は「撮影手段」に相当する。S17の処理で画像処理により開口部67〜69の内エッジを包囲領域として検出するCPU101は、「検出手段」に相当する。ディスプレイ81は、「表示手段」に相当する。S25の処理で作業者がアクティブにした包囲領域A1、A3を決定するCPU101は、「決定手段」に相当する。S19の処理で、撮影画像に重ねて縫製データ180に基づく仮模様161〜163を描画するCPU101は、「描画手段」に相当する。S25の処理で作業者がスタイラスペン85でポイントした太点線をアクティブ又は非アクティブにする事で拡縮の実施を選択可能なCPU101は、「選択手段」に相当する。移送装置6は「移動機構」に相当する。ミシン1の制御を司るCPU101は、「縫製手段」に相当する。
In the present embodiment, the
本発明は、前述の実施形態の他に種々の変更が可能である。CPU101は、特定領域P1、P3に針落ち点を有する模様151、153のステッチデータ171、172、174、175に対して一様の拡縮率で拡縮を行ったが、特定領域P1と特定領域P3とに異なる拡縮率を設定してもよい。即ちCPU101は、複数の特定領域毎に異なる拡縮率を設定してもよい。CPU101は、模様の全体に対して拡縮を行ったが、模様の一部を拡縮してもよい。CPU101はイメージセンサ50で保持体60の押え枠63を撮影し、撮影画像上で特定領域を指定したが、イメージセンサ50に代えてスキャナ等で特定領域及び基準位置を図示した型紙等を撮込み、画像処理で特定領域及び基準位置の座標を求めてもよい。CPU101はS23の処理で各特定領域の中心位置を夫々基準位置に設定したが、各特定領域内に針落ち点を有する夫々の模様の座標データに基づく中央の位置を基準位置に設定してもよい。
The present invention can be variously modified in addition to the above-described embodiment. The
1 ミシン
6 移送装置
50 イメージセンサ
60 保持体
63 枠
67〜69 開口部
81 ディスプレイ
100 制御装置
101 CPU
150 加工布
151〜153、251、253 模様
161〜163 仮模様
180 縫製データ
280 拡縮縫製データ
DESCRIPTION OF
150 Work cloth 151-153, 251,253 Pattern 161-163
Claims (7)
前記模様の形成の際に前記縫製対象物を保持する保持部材を基準に前記縫製対象物上の複数の特定の領域である特定領域を指定する指定手段と、
前記縫製データに基づき、前記指定手段に指定された夫々の前記特定領域内に針落ち点を有する複数の部位を夫々対象模様として取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された複数の前記対象模様の拡大または縮小を行う際の基準となる位置である基準位置を夫々設定する設定手段と、
前記縫製データを編集し、前記設定手段に設定された前記基準位置を基準に複数の前記対象模様を夫々拡大または縮小した拡縮模様を形成する為の拡縮縫製データを生成する生成手段と、
を備えた事を特徴とする縫製データ編集装置。 A sewing data editing device for editing sewing data for forming a pattern on a sewing object,
Designating means for designating a specific area, which is a plurality of specific areas on the sewing object, with reference to a holding member that holds the sewing object when forming the pattern;
Acquisition means for acquiring a plurality of portions having needle drop points in each of the specific areas designated by the designation means based on the sewing data, respectively;
Setting means for setting a reference position, which is a reference position when enlarging or reducing the plurality of target patterns acquired by the acquiring means,
Generating means for editing the sewing data and generating enlarged / reduced sewing data for forming an enlarged / reduced pattern obtained by enlarging or reducing the plurality of the target patterns based on the reference position set in the setting means;
Sewing data editing device characterized by having.
前記撮影手段によって撮影された前記押え枠の前記開口部により前記縫製対象物を取り囲む包囲領域を検出する検出手段と、
をさらに備え、
前記指定手段は、前記検出手段によって検出された前記包囲領域を前記特定領域として指定する事を特徴とする請求項1から3の何れかに記載の縫製データ編集装置。 The holding member is a presser frame having an opening, and a photographing unit for photographing the presser frame
Detecting means for detecting a surrounding region surrounding the sewing object by the opening of the presser frame imaged by the imaging means;
Further comprising
The sewing data editing apparatus according to any one of claims 1 to 3, wherein the designation unit designates the surrounding area detected by the detection unit as the specific area.
前記表示手段によって表示された前記画像において、任意の領域を決定する決定手段と、
をさらに備え、
前記指定手段は、前記決定手段によって決定された領域を、前記特定領域として指定する事を特徴とする請求項4に記載の縫製データ編集装置。 Display means for displaying an image taken by the photographing means;
Determining means for determining an arbitrary region in the image displayed by the display means;
Further comprising
The sewing data editing apparatus according to claim 4, wherein the designation unit designates an area determined by the determination unit as the specific area.
前記描画手段によって描画された前記対象模様の拡大または縮小の実施を選択可能な選択手段と、
をさらに備え、
前記生成手段は、前記選択手段によって拡大または縮小を実施する選択がなされた前記対象模様を対象に、前記拡縮模様を形成する為の前記拡縮縫製データを生成する事を特徴とする請求項5に記載の縫製データ編集装置。 Drawing means for drawing a plurality of the target patterns on the basis of the sewing data, superimposed on the image displayed on the display means;
Selection means capable of selecting execution of enlargement or reduction of the target pattern drawn by the drawing means;
Further comprising
The said generation means produces | generates the said expansion / contraction sewing data for forming the said expansion / contraction pattern for the said target pattern by which the selection which implements expansion or reduction by the said selection means was made into object. The sewing data editing device described.
前記保持部材を保持し、前記保持部材を水平面内で移動させる移動機構と、
前記縫製データ編集装置によって編集された前記拡縮縫製データに従って前記移動機構を制御し、前記縫製対象物に前記拡縮模様を縫製する縫製手段と、
を備えた事を特徴とするミシン。 The sewing data editing device according to any one of claims 1 to 6,
A moving mechanism for holding the holding member and moving the holding member in a horizontal plane;
Sewing means for controlling the moving mechanism according to the enlargement / reduction sewing data edited by the sewing data editing device and sewing the enlargement / reduction pattern on the sewing object;
Sewing machine characterized by having
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