以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。なお、以下に説明する実施の形態によって本発明が限定されるものではない。さらに、図面の記載において、同一の部分には同一の符号を付して説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置のユーザに面する側(背面側)の構成を示す斜視図である。図2は、本発明の実施の形態1にかかる撮像装置の構成を示すブロック図である。図1および図2に示す撮像装置1は、本体部2と、本体部2に着脱自在なレンズ部3と、を備える。
本体部2は、シャッタ10と、シャッタ駆動部11と、撮像素子12と、撮像素子駆動部13と、信号処理部14と、A/D変換部15と、画像処理部16と、AE処理部17と、AF処理部18と、画像圧縮展開部19と、入力部20と、表示部21と、表示駆動部22と、記録媒体23と、メモリI/F24と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)25と、Flashメモリ26と、本体通信部27と、バス28と、制御部29と、を備える。
シャッタ10は、撮像素子12の状態を露光状態または遮光状態に設定する。シャッタ駆動部11は、ステッピングモータ等を用いて構成され、制御部29から入力される指示信号に応じてシャッタ10を駆動する。
撮像素子12は、レンズ部3が集光した光を受光して電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Device)またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を用いて構成される。撮像素子駆動部13は、所定のタイミングで撮像素子12から画像データ(アナログ信号)を信号処理部14に出力する。この意味で、撮像素子駆動部13は、電子シャッタとして機能する。
信号処理部14は、撮像素子12から入力されるアナログ信号に対して、アナログ処理を施してA/D変換部15に出力する。具体的には、信号処理部14は、アナログ信号に対して、ノイズ低減処理およびゲインアップ処理等を行う。たとえば、信号処理部14は、アナログ信号に対して、リセットノイズ等を低減した上で波形整形を行い、さらに目的の明るさとなるようにゲインアップを行う。
A/D変換部15は、信号処理部14から入力されるアナログ信号に対してA/D変換を行うことによってデジタルの画像データを生成し、バス28を介してSDRAM25に出力する。
画像処理部16は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データ(RAWデータ)に対して各種の画像処理を行って処理画像データを生成する。この処理画像データは、バス28を介してSDRAM25に出力される。画像処理部16は、基本画像処理部161と、特殊効果画像処理部162と、を有する。
基本画像処理部161は、画像データに対して、少なくとも、オプティカルブラック減算処理、ホワイトバランス調整処理、撮像素子がベイヤー配列の場合には画像データの同時化処理、カラーマトリクス演算処理、γ補正処理、色再現処理およびエッジ強調処理等を含む基本の画像処理を行う。また、基本画像処理部161は、予め設定された各画像処理のパラメータに基づいて、自然な画像を再現する仕上がり効果処理を行って仕上がり効果画像データを生成する。ここで、各画像処理のパラメータとは、コントラスト、シャープネス、彩度、ホワイトバランスおよび階調の値である。
特殊効果画像処理部162は、画像データに対して複数の画像処理を組み合わせることにより視覚的な効果を生じさせる特殊効果処理を行って処理画像データ(以下、「処理画像」という)を生成する。この特殊効果処理の組み合わせとしては、たとえば、トーンカーブ処理、ぼかし処理、シェーディング追加処理、画像合成処理、ノイズ重畳処理、彩度調整処理および画像合成処理のいずれか一つを含む組み合わせである。
AE処理部17は、バス28を介してSDRAM25に記録された画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、静止画撮影または動画撮影を行う際の露出条件を設定する。具体的には、AE処理部17は、画像データから輝度を算出し、算出した輝度に基づいて、たとえば絞り値(F値)の設定値、シャッタ速度等を決定することで撮像装置1の自動露出を行う。
AF処理部18は、バス28を介してSDRAM25に記録された画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、撮像装置1の自動焦点の調整を行う。たとえば、AF処理部18は、画像データから高周波成分の信号を取り出し、高周波成分の信号に対してAF(Auto Focus)演算処理を行うことによって、撮像装置1の合焦評価を決定することで撮像装置1の自動焦点の調整を行う。
画像圧縮展開部19は、バス28を介してSDRAM25から画像データを取得し、取得した画像データに対して所定の形式に従って圧縮し、この圧縮した画像データをSDRAM25に出力する。ここで、所定の形式としては、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式、MotionJPEG方式およびMP4(H.264)方式等である。また、画像圧縮展開部19は、バス28およびメモリI/F24を介して記録媒体23に記録された画像データ(圧縮画像データ)を取得し、取得した画像データを展開(伸長)してSDRAM25に出力する。
入力部20は、撮像装置1の電源状態をオン状態またはオフ状態に切換える電源スイッチ201と、静止画撮影の指示を与える静止画レリーズ信号の入力を受け付けるレリーズスイッチ202と、撮像装置1に設定された各種撮影モードを切換える撮影モード切換スイッチ203と、撮像装置1の各種設定を切換える操作スイッチ204と、撮像装置1の各種設定を表示部21に表示させるメニュースイッチ205と、記録媒体23に記録された画像データに対応する画像を表示部21に表示させる再生スイッチ206と、動画撮影の指示を与える動画レリーズ信号の入力を受け付ける動画スイッチ207と、表示部21の表示画面上に重畳して設けられたタッチパネル208と、を有する。
レリーズスイッチ202は、外部からの押圧により進退可能であり、半押しされた場合に撮影準備動作を指示するファーストレリーズ信号の入力を受け付ける一方、全押しされた場合に静止画撮影を指示するセカンドレリーズ信号の入力を受け付ける。
操作スイッチ204は、メニュー画面等における選択設定を行う上下左右の各方向スイッチ204a〜204dと、メニュー画面等における各方向スイッチ204a〜204dによる操作を決定する決定スイッチ204e(OKスイッチ)とを有する(図1を参照)。なお、操作スイッチ204は、ダイヤルスイッチ等を用いて構成してもよい。
タッチパネル208は、外部からの物体のタッチを検出し、この検出したタッチ位置に応じた位置信号(座標位置を示す信号)を制御部29に出力する。また、タッチパネル208は、ユーザが表示部21で表示される情報、たとえばアイコン画像やサムネイル画像に基づいてタッチした位置(座標位置)を検出し、この検出したタッチ位置に応じて撮像装置1が行う動作を指示する指示信号や画像の選択を指示する指示信号の入力を受け付けてもよい。一般に、タッチパネル208としては、抵抗膜方式、静電容量方式および光学方式等がある。本実施の形態1では、いずれの方式のタッチパネルであっても適用可能である。
表示部21は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等からなる表示パネルを用いて構成される。表示駆動部22は、バス28を介してSDRAM25に記録された画像データまたは記録媒体23に記録された画像データを取得し、取得した画像データに対応する画像を表示部21に表示させる。ここで、画像の表示には、撮影直後の画像データまたは処理画像を所定時間(たとえば3秒間)だけ表示するレックビュー表示、記録媒体23に記録された画像データを再生する再生表示、および撮像素子12が連続的に生成する画像データに対応するライブビュー画像を時系列に沿って順次表示するライブビュー表示等が含まれる。また、表示部21は、撮像装置1の操作情報および撮影に関する情報を適宜表示する。
記録媒体23は、撮像装置1の外部から装着されるメモリカード等を用いて構成される。記録媒体23は、メモリI/F24を介して撮像装置1に着脱自在に装着される。記録媒体23には、その種類に応じた図示しない読み書き装置によって画像処理部16や画像圧縮展開部19が処理を施した画像データが書き込まれ、または読み書き装置によって記録媒体23に記録された画像データが読み出される。また、記録媒体23は、制御部29の制御のもと、メモリI/F24およびバス28を介して撮像プログラムおよび各種情報それぞれをFlashメモリ26に出力してもよい。
SDRAM25は、揮発性メモリを用いて構成される。SDRAM25は、バス28を介してA/D変換部15から入力される画像データ、画像処理部16から入力される処理画像データおよび撮像装置1の処理中の情報を一時的に記録する。たとえば、SDRAM25は、信号処理部14、A/D変換部15およびバス28を介して、撮像素子12が1フレーム毎に順次出力する画像データを一時的に記録する。
Flashメモリ26は、不揮発性メモリを用いて構成される。Flashメモリ26は、プログラム記録部261と、特殊効果処理情報記録部262と、画像処理情報記録部263と、を有する。プログラム記録部261は、撮像装置1を動作させるための各種プログラム、撮像プログラムおよびプログラムの実行中に使用される各種データおよび画像処理部16による画像処理の動作に必要な各種パラメータ等を記録する。特殊効果処理情報記録部262は、特殊効果画像処理部162が行う各特殊効果処理における画像処理の組み合わせ情報を記録する。画像処理情報記録部263は、画像処理部16が実行可能な画像処理に処理時間を対応付けた画像処理情報を記録する。また、Flashメモリ26は、撮像装置1を特定するための製造番号等を記録する。
ここで、画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報について説明する。図3は、画像処理情報記録部263が記録する画像処理情報としての画像処理情報テーブルの一例を示す図である。
図3に示すように、画像処理情報テーブルT1には、画像処理部16が画像データに対して実行することが可能な仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれに、各画像処理にかかる処理時間が対応付けられて記載されている。たとえば、画像処理部16に設定された仕上がり効果処理が「Natural」の場合、処理時間として「通常」が記載されている。ここで、通常とは、撮像素子12が所定のフレームレート(たとえば60fps)で連続的に生成する画像データに対して、基本画像処理部161が遅延なく画像処理を施すことができる処理時間である。これに対して、画像処理部16に設定された特殊効果処理が「ファンタジックフォーカス」の場合、処理時間として「通常の2倍」が記載されている。
このように、画像処理情報テーブルT1には、画像処理部16が行う各仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれに処理時間が対応付けられて記載されている。
ここで、上述した仕上がり効果処理および特殊効果処理それぞれについて説明する。本実施の形態1では、基本画像処理部161は、4つの仕上がり効果処理を行う機能を有する。仕上がり効果処理の処理項目としては、Natural、Vivid、FlatおよびMonotoneである。特殊効果画像処理部162は、5つの特殊効果処理を行う機能を有する。特殊効果処理の処理項目としては、ポップアート、ファンタジックフォーカス、トイフォト、ジオラマ、ラフモノクロームを行う機能を有する。
まず、仕上がり効果処理の処理内容を説明する。
処理項目Naturalに対応する仕上がり効果処理は、撮影する画像を自然な色合いに仕上げる処理である。
処理項目Vividに対応する仕上がり効果処理は、撮影する画像を色鮮やかに仕上げる処理である。
処理項目Flatに対応する仕上がり効果処理は、撮影する被写体の素材成を重視して仕上げる処理である。
処理項目Monotoneに対応する仕上がり効果処理は、撮影する画像をモノクロ調に仕上げる処理である。
つぎに、特殊効果処理の処理内容を説明する。
処理項目ポップアートに対応する仕上がり効果処理は、色をカラフルに強調し、明るく楽しい雰囲気に表現する処理である。ポップアートの画像処理の組み合わせとしては、たとえば彩度強調処理およびコントラスト強調処理等である。
処理項目ファンタジックフォーカスに対応する仕上がり効果処理は、柔らかいトーンの中で空気感を表現しつつ、被写体のディティールを残しながら幸福な光に包まれたように美しく幻想的に表現する処理である。ファンタジックフォーカスの画像処理の組み合わせとしては、たとえばトーンカーブ処理、ぼかし処理および画像合成処理等である。
処理項目トイフォトに対応する仕上がり効果処理は、画像の周辺に対してシェーディング効果を施すことにより、昔らしさや思い出感を表現する処理である。トイフォトの画像処理の組み合わせとしては、たとえばローパスフィルタ処理、ホワイトバランス処理、コントラスト処理、シェーディング処理および色相・彩度処理等である。
処理項目ジオラマに対応する仕上がり効果処理は、画面の周辺に対して極端なぼけ効果を施すことにより、おもちゃらしさや作り物らしさを表現する処理である。ジオラマの画像処理の組み合わせとしては、たとえば色相・彩度処理、コントラスト処理、ぼかし処理および合成処理等である(トイフォト、シェーディングの詳細な内容については、たとえば特開2010−74244号公報を参照)。
処理項目ラフモノクロームに対応する仕上がり効果処理は、極端なコントラストとフィルムの粒状のノイズを付加して荒々しさを表現する処理である。ラフモノクロームの画像処理の組み合わせとしては、たとえばエッジ強調処理、レベル補正最適化処理、ノイズパターン重畳処理およびコントラスト処理等である(ラフモノクロームの詳細な内容については、たとえば特開2010−62836号公報を参照)。
図2に戻り、説明を続ける。本体通信部27は、本体部2に装着されたレンズ部3との通信を行うための通信インターフェースである。
バス28は、撮像装置1の各構成部位を接続する伝送路等を用いて構成される。バス28は、撮像装置1の内部で発生した各種データを撮像装置1の各構成部位に転送する。
制御部29は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。制御部29は、バス28を介して、入力部20からの指示信号またはレリーズ信号に応じて撮像装置1を構成する各部に対応する指示やデータの転送等を行って撮像装置1の動作を統括的に制御する。制御部29は、セカンドレリーズ信号が入力された場合、撮像装置1における撮影動作を開始する制御を行う。ここで、撮像装置1における撮影動作とは、シャッタ駆動部11および撮像素子駆動部13の駆動によって撮像素子12が出力した画像データに対し、信号処理部14、A/D変換部15および画像処理部16が所定の処理を施す動作をいう。このように処理が施された画像データは、画像処理制御部292の制御のもと、画像圧縮展開部19で圧縮され、バス28およびメモリI/F24を介して記録媒体23に記録される。
制御部29の詳細な構成について説明する。制御部29は、画像処理設定部291と、画像処理制御部292と、表示制御部293と、を有する。
画像処理設定部291は、バス28を介して入力される入力部20からの指示信号に応じて、画像処理部16に実行させるべき画像処理の内容を設定する。具体的には、画像処理設定部291は、入力部20からの指示信号に応じて、処理内容が互いに異なる複数の特殊効果処理および仕上がり効果処理を画像処理部16に設定する。
画像処理制御部292は、表示部21が複数の処理画像を表示している際に入力部20によって入力された指示信号に応じて選択された処理画像に対して所定の処理を行う。具体的には、画像処理制御部292は、入力部20によって入力された指示信号に応じて選択された処理画像に対して記録媒体23に静止画として記録する記録処理を行う。さらに、画像処理制御部292は、表示部21が処理画像を表示している場合において、所定時間内に入力部20を介して処理画像を選択する指示信号が入力されない場合、画像処理設定部291が画像処理部16に設定した内容から現在の処理画像の処理項目を解除する。
表示制御部293は、表示部21の表示態様を制御する。具体的には、表示制御部293は、表示駆動部22を駆動し、画像処理制御部292が画像処理部16に生成させた処理画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる。また、表示制御部293は、画像処理制御部292が画像処理部16に生成させる複数の特殊効果画像データの少なくとも一部に対応する一もしくは複数の特殊効果画像またはライブビュー画像を表示部21に表示させる。たとえば、表示制御部293は、特殊効果画像処理部162が一つの画像データに対して、互いに処理内容が異なる複数の特殊効果処理をそれぞれ行って生成した複数の特殊効果画像データに対応する複数の特殊効果画像を、表示部21が時系列に沿って連続的に表示するライブビュー画像に重畳して表示部21に表示させる。さらに、表示制御部293は、撮像装置1の撮影した直後に、画像処理部16が生成した複数の処理画像を表示部21に順次表示させる。
以上の構成を有する本体部2に対して、音声入出力機能、フラッシュ機能、着脱自在な電子ビューファインダ(EVF)、およびインターネットを介してパーソナルコンピュータ等の外部処理装置(図示せず)と双方向に通信可能な通信部等を具備させてもよい。
レンズ部3は、光学系31と、レンズ駆動部32と、絞り33と、絞り駆動部34と、レンズ操作部35と、レンズFlashメモリ36と、レンズ通信部37と、レンズ制御部38と、を備える。
光学系31は、一または複数のレンズを用いて構成される。光学系31は、所定の視野領域から光を集光する。光学系31は、画角を変化させる光学ズーム機能および焦点を変化させるフォーカス機能を有する。レンズ駆動部32は、DCモータまたはステッピングモータ等を用いて構成され、光学系31のレンズを光軸L上で移動させることにより、光学系31のピント位置や画角等の変更を行う。
絞り33は、光学系31が集光した光の入射量を制限することにより露出の調整を行う。絞り駆動部34は、ステッピングモータ等を用いて構成され、絞り33を駆動する。
レンズ操作部35は、図1に示すように、レンズ部3のレンズ鏡筒の周囲に設けられるリングであり、レンズ部3における光学ズームの操作を開始する操作信号の入力、またはレンズ部3におけるピント位置の調整を指示する指示信号の入力を受け付ける。なお、レンズ操作部35は、プッシュ式のスイッチ等であってもよい。
レンズFlashメモリ36は、光学系31の位置および動きそれぞれを決定するための制御用プログラム、光学系31のレンズ特性および各種パラメータを記録する。
レンズ通信部37は、レンズ部3が本体部2に装着されたときに、本体部2の本体通信部27と通信を行うための通信インターフェースである。
レンズ制御部38は、CPU等を用いて構成される。レンズ制御部38は、レンズ操作部35の操作信号または本体部2からの指示信号に応じてレンズ部3の動作を制御する。具体的には、レンズ制御部38は、レンズ操作部35の操作信号に応じて、レンズ駆動部32を駆動させてレンズ部3のピント合わせやズーム変更を行うとともに、絞り駆動部34を駆動させて絞り値の変更を行う。なお、レンズ制御部38は、レンズ部3が本体部2に装着された際に、レンズ部3のピント位置情報、焦点距離およびレンズ部3を識別する固有情報等を本体部2に送信するようにしてもよい。
以上の構成を有する撮像装置1は、ピクチャー撮影モードおよびピクチャーブラケット撮影モードを有する。ここで、ピクチャー撮影モードとは、仕上がり効果処理および特殊効果処理の中から1つを選択し、選択した処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させてライブビュー画像または静止画像を生成させるモードである。また、ピクチャーブラケット撮影モードとは、仕上がり効果処理および特殊効果処理の中から所望の組み合わせを選択して画像処理部16に実行させることで互いに処理が異なる画像を1回の撮影動作によって複数生成させて記録媒体23に記録させるモードである。以下、撮像装置1で実行されるピクチャー撮影モード(以下「ピクチャーモード」という)およびピクチャーブラケット撮影モード(以下「ピクチャーブラケットモード」という)それぞれの設定方法について説明する。
まず、ユーザが電源スイッチ201を操作することにより、撮像装置1の起動に伴って、表示部21がライブビュー画像を表示している場合において、ユーザがメニュースイッチ205を操作したとき、表示制御部293は、メニュー操作画面を表示部21に表示させる。
図4は、メニュースイッチ205が操作された場合において、表示部21が表示するメニュー画面における画面遷移の一例を示す図であり、ピクチャーモードが設定されるときの画面遷移である。
図4に示すように、表示制御部293は、メニュースイッチ205が操作された場合、撮像装置1の設定内容を示すメニュー画面W1(図4(a))を表示部21に表示させる。メニュー画面W1には、記録形式アイコンA1、ピクチャーモードアイコンA2およびピクチャーブラケットモードアイコンA3等がそれぞれ表示される。なお、メニュー画面W1が表示された時点では、記録形式アイコンA1がデフォルトで選択されており、ハイライト表示(色の変更)されている(図4(a))。なお、図4では、ハイライト表示を斜線で表現している。
記録形式アイコンA1は、静止画および動画それぞれの記録形式を設定する記録形式メニュー画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。ピクチャーモードアイコンA2は、ピクチャーモード選択画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。ピクチャーブラケットモードアイコンA3は、ピクチャーブラケットモード設定画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。
表示部21がメニュー画面W1を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204の上スイッチ204aまたは下ボタン204b等を操作することにより、ピクチャーモードアイコンA2が選択された場合、表示制御部293がピクチャーモードアイコンA2を表示部21にハイライト表示させる(図4(b))。なお、表示制御部293は、ユーザが選択したアイコンA1〜A3に対して、フォントや大きさを変更して表示部21に表示させてもよい。
表示部21がメニュー画面W1(図4(b))を表示している状態で、ユーザによって操作スイッチ204の決定ボタン204eが操作されることによりピクチャーモードアイコンA2が選択された場合、表示制御部293は、ピクチャーモード設定画面W2を表示部21に表示させる(図4(c))。ピクチャーモード設定画面W2には、仕上がりアイコンA21と、特殊効果アイコンA22とが表示される。なお、表示部21がピクチャーモード設定画面W2を表示している状態において、ユーザが操作スイッチ204の左スイッチ204cを操作したとき、表示制御部293は、表示部21にメニュー画面W1(図4(b))を表示させる。
仕上がりアイコンA21は、仕上がりモード選択画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。特殊効果アイコンA22は、特殊効果(アートフィルタ(登録商標))撮影モード選択画面を表示部21に表示させる指示信号の入力を受け付けるアイコンである。
表示部21がピクチャーモード設定画面W2を表示している状態で、ユーザによって仕上がりアイコンA21が確定された場合、表示制御部293は、仕上がりモード選択画面W3を表示部21に表示させる(図4(d))。仕上がりモード選択画面W3には、選択可能な仕上がり効果処理の処理項目に対応するアイコンとしてNaturalアイコンA31、VividアイコンA32、FlatアイコンA33およびMonotoneアイコンA34が表示される。各アイコンA31〜A34は、基本画像処理部161が行う仕上がり効果処理に対応する処理の設定を指示する指示信号の入力を受け付けるアイコンである。なお、図4(d)は、VividアイコンA32が選択されてハイライト表示している状態を示している。
表示部21が仕上がりモード選択画面W3を表示している状態で、ユーザによって操作スイッチ204の決定ボタン204eが操作された場合、画像処理設定部291は、表示部21が仕上がりモード選択画面W3でハイライト表示しているアイコンに対応する仕上がり効果処理(図4(d)の場合ではVivid)をピクチャーモードで行う処理として設定する。
また、表示部21がピクチャーモード設定画面W2を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204を操作して特殊効果アイコンA22を選択したことを確定した場合、表示制御部293は、特殊効果画像処理部162が行う特殊効果処理の内容を設定する特殊効果設定画面W4を表示部21に表示させる(図4(e))。特殊効果設定画面W4には、選択可能な特殊効果処理の処理項目に対応するアイコンとしてポップアートアイコンA41、ファンタジックフォーカスアイコンA42、ジオラマアイコンA43、トイフォトアイコンA44およびラフモノクロームアイコンA45が表示される。各アイコンA41〜A45は、特殊効果画像処理部162が行う特殊効果処理の設定を指示する指示信号の入力を受け付けるアイコンである。なお、図4(e)は、ファンタジックフォーカスアイコンA42が選択されてハイライト表示している状態を示している。
表示部21が特殊効果設定画面W4を表示している状態で、ユーザによって操作スイッチ204の決定ボタン204eが操作された場合、画像処理設定部291は、表示部21が特殊効果設定画面W4でハイライト表示しているアイコンに対応する特殊効果処理(図4(e)の場合は、ファンタジックフォーカス)をピクチャーモードで行う処理として設定する。なお、設定された特殊効果処理に関する情報は、SDRAM25に記録される。
図5は、メニュースイッチ205が操作された場合において、表示部21が表示するメニュー画面における画面遷移の別の一例を示す図であり、ピクチャーブラケットモードが設定されたときの画面遷移である。
図5(a)に示すように、表示部21がメニュー画面W1を表示している場合において、ユーザがピクチャーブラケットモードアイコンA3を選択したとき、ピクチャーブラケットモードアイコンA3がハイライト表示されている。
表示部21がメニュー画面W1を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204の決定スイッチ204eを操作した場合、表示制御部293は、ピクチャーブラケットモード設定画面W5を表示部21に表示させる(図5(b))。ピクチャーブラケットモード設定画面W5には、ONアイコンA51と、OFFアイコンA52とが表示される。
ONアイコンA51は、ピクチャーブラケットモードを撮像装置1に設定する指示信号の入力を受け付け、ピクチャーブラケットモードの設定フラグをオン状態にするアイコンである。OFFアイコンA52は、ピクチャーブラケットモードを撮像装置1に設定しない指示信号の入力を受け付け、ピクチャーブラケットモードの設定フラグをオフ状態にするアイコンである。なお、図5(b)は、ONアイコンA51が選択されてハイライト表示している状態を示している。
表示部21がピクチャーブラケットモード設定画面W5を表示している状態で、ユーザが操作スイッチ204を操作することにより、ONアイコンA51を選択して確定した場合、表示制御部293は、ピクチャーブラケットモード選択画面W6を表示部21に表示させる(図5(c))。ピクチャーブラケットモード選択画面W6には、ピクチャーブラケットで画像処理部16が実行可能な処理の処理項目それぞれに対応するアイコンA31〜A34が表示される。
表示部21がピクチャーブラケットモード選択画面W6を表示している状態で、ユーザは、操作スイッチ204の決定ボタン204eまたは下ボタン204bを操作することにより、ピクチャーブラケットモード選択画面W6から所定のアイコンを選択してピクチャーブラケットモードで行う処理項目を設定する。この際、表示制御部293は、操作スイッチ204から入力される操作信号に応じて、ユーザによって選択されたアイコンを表示部21にアクティブ表示させる。なお、図5(c)は、NaturalアイコンA31に対応する処理がピクチャーブラケットモードで行う処理として設定済みであり、FlatアイコンA33が選択されてアクティブ表示している状態を示している。なお、図5では、アクティブ表示をアイコンの枠を太くして表現している。
表示部21がピクチャーブラケットモード選択画面W6を表示している状態で、アクティブ表示されているアイコンがMonotoneアイコンA34になった状態でユーザが操作スイッチ204の下スイッチ204bを操作すると、表示制御部293は、ピクチャーブラケットモード選択画面W6をスクロールしてピクチャーブラケットモード選択画面W7を表示部21に表示させる(図5(d))。ピクチャーブラケットモード選択画面W7には、ピクチャーブラケットモードで特殊効果画像処理部162に実行可能な複数の特殊効果処理の処理項目それぞれに対応するアイコンA41〜A45が表示される。具体的には、ポップアートアイコンA41、ファンタジックフォーカスアイコンA42、ジオラマアイコンA43、トイフォトアイコンA44およびラフモノクロームアイコンA45が表示される。
続いて、ユーザは操作スイッチ204の左ボタン204cまたはレリーズスイッチ202を操作することにより、ピクチャーブラケットモードの設定を終了させる。
以上の段階を経てピクチャーモードおよびピクチャーブラケットモードが設定された撮像装置1の処理について説明する。図6は、撮像装置1が行う処理の概要を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、ユーザによって電源スイッチ201が操作され、撮像装置1の電源がオンになると、制御部29は、撮像装置1の初期化を行う(ステップS101)。具体的には、制御部29は、動画の記録中を示す記録中フラグをオフ状態にする初期化を行う。この記録中フラグは、動画の撮影中にオン状態になり、動画を撮影していないときにオフ状態となるフラグである。
続いて、再生スイッチ206が操作されることなく(ステップS102:No)、メニュースイッチ205が操作された場合(ステップS103:Yes)、撮像装置1は、上述したメニュー画面W1(図4を参照)を表示し、ユーザの選択操作に応じて撮像装置1の各種条件を設定する設定処理を実行し(ステップS104)、ステップS105へ移行する。
これに対して、再生スイッチ206が操作されることなく(ステップS102:No)、メニュースイッチ205が操作されていない場合(ステップS103:No)、撮像装置1は、ステップS105へ移行する。
続いて、制御部29は、動画スイッチ207が操作されたか否かを判断する(ステップS105)。動画スイッチ207が操作されたと制御部29が判断した場合(ステップS105:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS121へ移行する。一方、動画スイッチ207が操作されていないと制御部29が判断した場合(ステップS105:No)、撮像装置1は、後述するステップS106へ移行する。
ステップS106において、撮像装置1が動画の記録中でない場合(ステップS106:No)において、レリーズスイッチ202からファーストレリーズ信号が入力されたとき(ステップS107:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS115へ移行する。一方、レリーズスイッチ202を介してファーストレリーズ信号が入力されていないとき(ステップS107:No)、撮像装置1は、後述するステップS108へ移行する。
ステップS108において、レリーズスイッチ202を介してセカンドレリーズ信号が入力されていない場合(ステップS108:No)について説明する。この場合、制御部29は、AE処理部17に露出を調整するAE処理を実行させる(ステップS109)。
続いて、制御部29は、撮像素子駆動部13を駆動することによって、電子シャッタによる撮影を行う(ステップS110)。
その後、撮像装置1は、電子シャッタによる撮影によって撮像素子12が生成した画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させるライブビュー画像表示処理を実行する(ステップS111)。具体的には、撮像装置1は、画像処理設定部291によってピクチャーモードが設定されている場合、撮影した画像データに対してピクチャーモードで設定された処理項目に対応する画像処理を画像処理部16に実行させて仕上がり効果画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる。また、撮像装置1は、画像処理設定部291によってピクチャーブラケットモードが設定されている場合、撮影した画像データに対してピクチャーブラケットモードで設定された処理項目に対応する複数の画像処理をそれぞれ画像処理部16に実行させ、ピクチャーモードで設定された処理項目を施した画像データに対応するライブビュー画像に、ピクチャーブラケットモードで設定された複数の処理項目それぞれに応じた複数の画像を合成して表示部21に表示させる。
続いて、制御部29は、電源スイッチ201が操作されることにより、撮像装置1の電源がオフされたか否かを判断する(ステップS112)。撮像装置1の電源がオフされたと制御部29が判断した場合(ステップS112:Yes)、撮像装置1は、本処理を終了する。これに対して、撮像装置1の電源がオフされていないと制御部29が判断した場合(ステップS112:No)、撮像装置1は、ステップS102へ戻る。
ステップS108において、レリーズスイッチ202からセカンドレリーズ信号が入力された場合(ステップS108:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、シャッタ駆動部11および撮像素子駆動部13それぞれを駆動することにより、メカシャッタによる撮影を行う(ステップS113)。
続いて、撮像装置1は、撮影した画像データに対して設定された画像処理を行って所定時間(たとえば3秒)だけレックビュー表示を行った後に、画像データをJEPG形式で画像圧縮展開部19に圧縮させ、この圧縮した画像データを記録媒体23に記録する画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理を実行する(ステップS114)。なお、画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理の詳細については後述する。ステップS114の後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
ステップS107において、レリーズスイッチ202からファーストレリーズ信号が入力された場合(ステップS107:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、AE処理部17に露出を調整するAE処理およびAF処理部18にピントを調整するAF処理をそれぞれ実行させる(ステップS115)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
ステップS106において、撮像装置1が動画の記録中である場合(ステップS106:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、AE処理部17に露出を調整するAE処理を実行させる(ステップS116)。
続いて、制御部29は、撮像素子駆動部13を駆動することにより、電子シャッタによる撮影を実行する(ステップS117)。
その後、画像処理制御部292は、画像データに対して、ピクチャーモードで設定された処理項目に対応する処理を画像処理部16に実行させる(ステップS118)。たとえば、画像処理制御部292は、ピクチャーモードで仕上がり処理の処理項目Vividが設定された場合、画像データに対してVividに対応する仕上がり処理を基本画像処理部161に実行させる。また、画像処理制御部292は、ピクチャーモードで特殊効果処理の処理項目ファンタジックフォーカスが設定された場合、画像データに対してファンタジックフォーカスに対応する特殊効果処理を特殊効果画像処理部162に実行させる。
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が画像処理を施した画像データに対応するライブビュー画像を表示部21に表示させる(ステップS119)。
その後、制御部29は、画像データを画像圧縮展開部19に圧縮させ、この圧縮した画像データを記録媒体23に作成された動画ファイルに動画として記録させる(ステップS120)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
ステップS105において、動画スイッチ207が操作された場合(ステップS105:Yes)について説明する。この場合、制御部29は、オン状態で動画の記録中であることを示す記録中フラグを反転する(ステップS121)。
続いて、制御部29は、SDRAM25に記録された記録中フラグがオン状態であるか否かを判断する(ステップS122)。記録中フラグがオン状態であると制御部29が判断した場合(ステップS122:Yes)、制御部29は、記録媒体23に画像データを時系列に沿って記録するための動画ファイルを記録媒体23に生成し(ステップS123)、撮像装置1は、ステップS106へ移行する。一方、記録中フラグがオンでないと制御部29が判断した場合(ステップS123:No)、撮像装置1は、ステップS106へ移行する。
ステップS102において、再生スイッチ206が操作された場合(ステップS102:Yes)について説明する。この場合、表示制御部293は、バス28およびメモリI/F24を介して記録媒体23から画像データを取得し、取得した画像データを画像圧縮展開部19で展開させて表示部21に表示させる再生表示処理を行う(ステップS124)。その後、撮像装置1は、ステップS112へ移行する。
つぎに、図6のステップS114の画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理について説明する。図7は、図6で説明した画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理の概要を示すフローチャートである。
図7に示すように、画像処理部16は、画像データに対して、ピクチャーモードで設定された処理項目に応じた画像処理を行う(ステップS201)。具体的には、画像処理部16は、バス28を介してSDRAM25から画像データ(RAWデータ)を取得し、取得した画像データに対してピクチャーモードで画像処理設定部291によって設定された処理項目に応じた処理を施してSDRAM25に出力する。
続いて、表示制御部293は、画像処理部16がピクチャーモードで設定された処理項目に応じた処理を施した画像データに対応する画像を表示部21にレックビュー表示させる(ステップS202)。
その後、制御部29は、表示部21が画像のレックビュー表示を行ってから所定時間(たとえば3秒)経過したか否かを判断する(ステップS203)。表示部21が画像のレックビュー表示を行ってから所定時間経過したと制御部29が判断した場合(ステップS203:Yes)、撮像装置1は、ステップS204へ移行する。一方、表示部21が画像のレックビュー表示を行ってから所定時間経過していないと制御部29が判断した場合(ステップS203:No)、撮像装置1は、この判断を続ける。
ステップS204において、制御部29は、画像処理部16が画像処理を行った画像データをJEPG形式で画像圧縮展開部19に圧縮させ、この圧縮した画像データを静止画として記録媒体23に記録する。なお、制御部29は、画像圧縮展開部19がJEPG形式で圧縮した画像データと、画像処理部16が画像処理を行っていないRAWデータとを対応付けて記録媒体23に記録させてもよい。
続いて、制御部29は、ピクチャーブラケットモードが設定されているか否かを判断する(ステップS205)。具体的には、制御部29は、ピクチャーブラケットモードの設定フラグがオン状態であるか否かを判断する。ピクチャーブラケットモードが設定されていると制御部29が判断した場合(ステップS205:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS206へ移行する。一方、ピクチャーブラケットモードが設定されていないと制御部29が判断した場合(ステップS205:No)、撮像装置1は、図6のメインルーチンへ戻る。
ステップS206において、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目を選択するスライドレックビュー選択処理を実行する(ステップS206)。
図8は、図7のステップS206のスライドレックビュー選択処理の概要を示すフローチャートである。
図8に示すように、制御部29は、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目の順番を示すカウンタを初期化する(ステップS301)。具体的には、制御部29は、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目の順番を示すカウンタを初期化する(i=1)。
続いて、制御部29は、選択マーカー配列を初期化する(ステップS302)。具体的には、制御部29は、ピクチャーブラケットモードで設定された各処理項目(m[n])に対して静止画として記録することを示す記録フラグを全てオフ状態(0)に設定する。なお、nは、ピクチャーブラケットモードで設定された特殊効果処理の処理項目の全体数を示し、mは、各処理項目の記録フラグの状態を示す。
その後、制御部29は、画像データに対して、ピクチャーブラケットi番目の設定に応じた画像処理を画像処理部16に実行させる(ステップS303)。この際、制御部29は、画像処理部16がピクチャーブラケットi番目の設定に応じた画像処理を施した処理画像データをSDRAM25に記録(格納)する。
続いて、表示制御部293は、画像処理部16がピクチャーブラケットi番目の設定に応じて画像処理を施した処理画像データに対応する処理画像を表示部21にレックビュー表示させる(ステップS304)。
その後、制御部29は、タッチパネル208または操作スイッチ204を介して表示部21がレックビュー表示する処理画像を選択したか否かを判断する(ステップS305)。表示部21がレックビュー表示する処理画像を選択した場合(ステップS305:Yes)、制御部29は、選択マーカー配列のi番目に記録フラグ(m[i]=1)を設定する(ステップS306)。
続いて、表示制御部293は、選択されたことを示す選択アイコンを表示部21に表示させる(ステップS307)。
その後、制御部29は、表示部21が画像処理部16によって画像処理が施された処理画像データに対応する処理画像のレックビュー表示を行ってから所定時間経(たとえば2秒)過したか否かを判断する(ステップS308)。表示部21が画像処理部16によって画像処理が施された処理画像データに対応する処理画像のレックビュー表示を行ってから所定時間経過したと制御部29が判断した場合(ステップS308:Yes)、撮像装置1は、後述するステップS311へ移行する。一方、表示部21が画像処理部16によって画像処理が施された処理画像データに対応する処理画像のレックビュー表示を行ってから所定時間経過していないと制御部29が判断した場合(ステップS308:No)、撮像装置1は、ステップS305へ戻る。
ステップS305において、表示部21がレックビュー表示する処理画像が選択されていない場合(ステップS305:No)について説明する。この場合、制御部29は、選択マーカー配列のi番目の記録フラグをクリア(m[i]=0)に設定する(ステップS309)。
続いて、表示制御部293は、選択されていないことを示す非選択アイコンを表示部21に表示させ(ステップS310)、撮像装置1は、ステップS308へ移行する。
図9は、スライドレックビュー選択処理において表示制御部293が表示部21に表示させるレックビュー画像の一例を示す図である。なお、図9においては、ピクチャーブラケットで設定された処理項目の数が4つの場合について説明する。
図9に示すように、表示制御部293は、画像処理部16が生成した各処理画像W100〜W104を、表示部21に表示画面上の左から所定時間ごとに徐々にずらして重ねながら表示部21に順次表示させる(図9(a)→図9(b)→図9(c)→図9(d))。
図9に示す場合、表示制御部293は、タッチパネル208または操作スイッチ204を介し選択する指示信号が入力された場合、選択アイコンA1を現在の画像上に重畳して表示部21に表示させる。具体的には、表示制御部293は、表示部21に処理画像W100を表示させている場合において、操作スイッチ204から処理画像W100を選択する指示信号が入力されたとき、選択アイコンA1を処理画像W100上に重畳して表示部21に表示させる。また、表示制御部293は、表示部21に処理画像W103を表示させている場合において、操作スイッチ204から処理画像W103を選択する指示信号が入力されていないとき、非選択アイコンA2を処理画像W103上に重畳して表示部21に表示させる。さらに、表示制御部293は、表示部21が順次表示する処理画像に施された処理項目名に関する情報を重畳して表示させてもよい(Natural→ファンタジックフォーカス→トイフォト→ラフモノクローム)。
なお、図9において、制御部29は、ユーザによってタッチパネル208がタッチされたり、操作スイッチ204が操作されるたび、選択と非選択とを切り替える。これにより、ユーザが間違えた場合であっても、所定時間内であれば選択に関する設定を変更することができる。また、初期設定でピクチャーブラケットの処理項目を全選択にした状態であってもよい。さらに、初期設定でピクチャーブラケットの処理項目を非選択にした状態であってもよい。これにより、ユーザが操作しない限り、表示部21によって処理画像がレックビュー表示のみされる。なお、図9においては、表示制御部293は、各画像W100〜W104を徐々にずらして重ねながら表示部21に表示させていたが、同じ表示部21の表示領域上に各画像W100〜W104を所定時間ごとに切り換えながら表示させてもよい。
また、図9の処理画像W102においては、処理項目ファンタジックフォーカスを表現するため、被写体の輪郭を点線で表現した。さらに、処理画像W103においては、処理項目トイフォトを表現するため、被写体の周囲にシェーディングを施すとともに、被写体の周囲にノイズ(ドット)を付加して表現した。さらにまた、処理画像W104においては、処理項目ラフモノクロームを表現するため、画像全体にノイズ(ドット)を重畳して表現した。
ステップS311において、制御部29は、選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタをインクリメント(i=i+1)し、設定されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了(i>n?)したか否かを判断する(ステップS312)。設定されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了したと制御部29が判断した場合(ステップS312:Yes)、撮像装置1は、図7の画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理へ戻る。この際、制御部29は、選択マーカー配列[m]の記録フラグの内容をSDRAM25に記録する。さらに、画像処理部16は、表示部21が処理画像をレックビュー表示している際に、つぎの画像処理を行ってもよい。一方、設定されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了してないと制御部29が判断した場合(ステップS312:No)、撮像装置1は、ステップS303へ戻る。この際、表示部21が処理画像をレックビュー表示して際に、画像処理部16が次の画像処理を行うようにしてもよい。さらに、表示部21が処理画像をレックビュー表示している際に、つぎの画像処理がキャンセルできるようにしてもよく、途中で処理予定の画像処理がキャンセルされた場合、残りの画像処理を行って、キャンセルされた画像処理のレックビュー表示を行わず、残りの画像処理を選択または非選択できるようにしてもよい。
図7に戻り、ステップS207以降の説明を続ける。ステップS207において、制御部29は、スライドレックビュー選択処理で選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタを初期化(i=1)する。
続いて、制御部29は、i番目の処理項目が静止画として記録する選択(m[1]=1?)が行われているか否かを判断する(ステップS208)。具体的には、制御部29は、現在の処理項目に対して静止画として記録することを示す記録フラグが立っているか否かを判断する。i番目の処理項目が静止画として記録する選択が行われていると制御部29が判断した場合(ステップS208:Yes)、撮像装置1は、ステップS209へ移行する。一方、i番目の処理項目が静止画として記録する選択が行われていないと制御部29が判断した場合(ステップS208:No)、撮像装置1は、ステップS210へ移行する。
ステップS209において、画像処理制御部292は、i番目の画像処理結果に対応する処理画像データを静止画として記録媒体23に記録する。
その後、制御部29は、選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタをインクリメント(i=i+1)し(ステップS210)、選択されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了(i>n?)したか否かを判断する(ステップS211)。選択されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了したと制御部29が判断した場合(ステップS211:Yes)、撮像装置1は、図6のメインルーチンへ戻る。一方、選択されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了していないと制御部29が判断した場合(ステップS211:No)、撮像装置1は、ステップS208へ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、撮影した直後に表示部21が表示する各処理画像のレックビュー表示を確認しながらピクチャーブラケットモードに関するピクチャーブラケットの処理項目の設定を行うことができるとともに、所望の処理画像を記録媒体23に記録することができる。
また、本発明の実施の形態1によれば、撮影した直後に表示部21が表示する処理画像のレックビュー表示を確認することにより、所望の仕上がりが得られたか否かを容易に判断しながらピクチャーブラケットの設定と変更とを行うことができる。
(実施の形態1の変形例1)
なお、本実施の形態1では、表示部21が表示する画像のレックビュー表示を変更することも可能である。図10は、本実施の形態1の変形例1にかかる表示部が表示する画像のレックビュー表示の表示方法を説明する図である。
図10に示すように、表示制御部293は、ライブビュー画像W110上に画像処理部16が生成した処理画像W100〜W104を重畳してレックビュー表示を表示部21に表示させてもよい。この際、表示制御部293は、タッチパネル208または操作スイッチ204を介して処理画像W100〜W104のいずれかが選択された場合、選択された処理画像に対して静止画として記録することを示す情報を表示部21に表示させる。たとえば、タッチパネル208を介してユーザが処理画像W100および処理画像W104をタッチした場合、静止画として記録することを示す情報として処理画像W100および処理画像W104の外縁を太くして表示部21に表示させる。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例1によれば、ユーザがピクチャーブラケットに関する設定と変更を他の処理画像と比べながら直感的に行うことができる。
なお、本実施の形態1の変形例1では、表示制御部293がユーザによって選択された静止画として記録する処理画像の外縁を太くするだけでなく、選択された処理画像に対してハイライト表示や処理画像上にアイコン等を表示させてもよい。
(実施の形態1の変形例2)
つぎに、本発明の実施の形態1の変形例2について説明する。本実施の形態1の変形例2は、上述した実施の形態1のスライドレックビュー選択処理が異なる。このため、以下においては、本実施の形態1の変形例2のスライドレックビュー選択処理について説明する。なお、上述した実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図11は、本実施の形態1の変形例2にかかる撮像装置1が実行するスライドレックビュー選択処理(図7のステップS206)の概要を示すフローチャートである。
図11において、ステップS401およびステップS402は、図8のステップS301およびステップS302にそれぞれ対応する。
ステップS403において、制御部29は、画像データに対して、ピクチャーブラケットの設定に応じた全ての処理項目の画像処理を画像処理部16に実行させる(ステップS403)。具体的には、制御部29は、ピクチャーブラケットの設定でNatural、ファンタジックフォーカス、トイフォト、ラフモノクロームが設定されている場合、全ての処理項目を画像処理部10に実行させて各画像処理が施された4つの処理画像を生成させる。
続いて、表示制御部293は、画像処理部16が生成した全ての処理画像(たとえば図9の画像W100〜W103を参照)を所定時間毎に順次切り換えながら表示部21にレックビュー表示させる(ステップS404)。
ステップS405〜ステップS407は、図8のステップS305〜ステップS307にそれぞれ対応する。また、ステップS409およびステップS410は、図8のステップS309およびステップS310にそれぞれ対応する。
ステップS408において、制御部29は、カウントアップ操作が行われたか否かを判断する。具体的には、制御部29は、操作スイッチ204の上方向スイッチ204aまたは操作スイッチ204の左方向スイッチ204cが操作されたか、またはレンズ操作部35が左方向に回転されたか否かを判断する。カウントアップ操作が行われたと制御部29が判断した場合(ステップS408:Yes)、撮像装置1は、ステップS411へ移行する。一方、カウントアップ操作が行われていないと制御部29が判断した場合(ステップS408:No)、撮像装置1は、ステップS412へ移行する。
ステップS411において、制御部29は、選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタをインクリメント(i=i+1)する。
続いて、制御部29は、カウントダウン操作が行われたか否かを判断する(ステップS412)。具体的には、制御部29は、操作スイッチ204の下方向スイッチ204bまたは操作スイッチ204の右方向スイッチ204dが操作されたか、またはレンズ操作部35が右方向に回転されたか否かを判断するカウントダウン操作が行われたと制御部29が判断した場合(ステップS412:Yes)、制御部29は、選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタをデクリメント(i=i−1)する(ステップS413)。ステップS413の後、撮像装置1は、ステップS414へ移行する。
ステップS412において、カウントダウン操作が行われていないと制御部29が判断した場合(ステップS412:No)、撮像装置1は、ステップS414へ移行する。
続いて、制御部29は、スライドレックビュー終了操作が行われたか否かを判断する(ステップS414)。具体的には、制御部29は、レリーズスイッチ202が半押しされることにより、ファーストレリーズ信号が入力されたか、メニュースイッチ205が操作されることにより、スライドレックビューの終了を指示する指示信号が入力されたか、ユーザが最後に操作を行ってから所定時間(たとえば3秒)経過したか否かを判断する。スライドレックビュー終了操作が行われたと制御部29が判断した場合(ステップS414:Yes)、撮像装置1は、図6の画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理へ戻る。この際、制御部29は、選択マーカー配列[m]の記録フラグの内容をSDRAM25に記録する。これに対して、スライドレックビュー終了操作が行われていないと制御部29が判断した場合(ステップS414:No)、撮像装置1は、ステップS404へ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態1の変形例2によれば、ユーザが撮像装置1で撮影しながらピクチャーブラケットモードに関する設定と変更を容易に行うことができる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2は、上述した実施の形態1の設定処理が異なる。このため、以下においては、本実施の形態2の設定処理について説明する。なお、上述した実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図12は、本実施の形態2にかかる撮像装置1が実行する設定処理(図6のS104)であり、ピクチャーブラケット設定処理の概要を示すフローチャートである。具体的には、表示部21がピクチャーブラケット設定画面W5を表示している場合(図5(b)を参照)において、ONアイコン51が選択されてハイライト表示しているとき、ユーザが操作スイッチ204の決定スイッチ204eを操作して確定したとき、表示部21がピクチャーブラケットモード選択画面W6(図5(c)を参照)を表示することなく、撮像装置1が実行する処理である。
図12に示すように、制御部29は、ピクチャーブラケットモードが設定されているか否かを判断する(ステップS501)。たとえば、制御部29は、表示部21がピクチャーブラケットモード設定画面W5を表示している場合(図5(b)を参照)において、ONアイコン51が選択されてハイライト表示しているとき、ユーザが操作スイッチ204の決定スイッチ204eを操作することにより、ピクチャーブラケットモードを撮像装置1に設定する指示信号が入力されたか否かを判断する。ピクチャーブラケットモードが設定されていると制御部29が判断した場合(ステップS501:Yes)、撮像装置1は、ステップS502へ移行する。一方、ピクチャーブラケットモードが設定されていないと制御部29が判断した場合(ステップS501:No)、撮像装置1は、図5(b)を表示している状態へ戻る。
続いて、撮像装置1は、静止画撮影を行う(ステップS502)。この場合、撮影した画像データ(RAWデータ)をSDRAM25に記録する。
その後、制御部29は、ピクチャーブラケットの処理項目を全選択に設定する(ステップS503)。
続いて、撮像装置1は、ピクチャーブラケットで設定された処理項目を選択するスライドレックビュー選択処理(図8または図11を参照)を実行する(ステップS504)。
その後、制御部29は、スライドレックビュー選択処理で選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタを初期化(i=1)する(ステップS505)。
続いて、制御部29は、i番目の処理項目が静止画として記録する選択((m[i]=1?)が行われているか否かを判断する(ステップS506)。i番目の処理項目が静止画として記録する選択が行われていると制御部29が判断した場合(ステップS506:Yes)、撮像装置1は、ステップS509へ移行する。
続いて、画像処理制御部292は、選択されたピクチャーブラケットの処理項目のカウンタをインクリメント(i=i+1)する(ステップS507)。その後、撮像装置1は、ステップS509へ移行する。
ステップS506において、i番目の処理項目が静止画として記録する選択が行われていないと制御部29が判断した場合(ステップS506:No)、撮像装置1は、ステップS508へ移行する。
続いて、画像処理制御部292は、ピクチャーブラケット設定のi番目の選択を解除する(ステップS508)。たとえば、画像処理制御部292は、ユーザによってピクチャーブラケットでファンタジックフォーカスが選択された場合において、スライドレックビュー選択処理で静止画として記録する処理項目として選択されていないとき、ファンタジックフォーカスをピクチャーブラケットの処理項目から解除する。ステップS508の後、撮像装置1は、ステップS507へ移行する。
ステップS509において、制御部29は、選択されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了(i>n?)したか否かを判断する。選択されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了したと制御部29が判断した場合(ステップS509:Yes)、撮像装置1は、ステップS510へ移行する。一方、選択されたピクチャーブラケットの処理項目が全処理終了していないと制御部29が判断した場合(ステップS509:No)、撮像装置1は、ステップS506へ戻る。
ステップS510において、制御部29は、ピクチャーブラケットの設定をFlashメモリ26に記録する。これにより、撮像装置1の次回起動時もピクチャーブラケットの設定を反映することができる。ステップS510の後、撮像装置1は、図5(b)の表示部21がピクチャーブラケットモード設定画面W5を表示している状態へ戻り、図6のメインルーチンへ復帰する。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、ユーザが撮影を行う前に、ピクチャーブラケットモードで設定した各処理項目に対応する処理画像を表示させる。これにより、ユーザは、静止画として記録するピクチャーブラケットの処理項目を実際の処理画像を用いて直感的に把握することができ、撮影する前に静止画として記録するピクチャーブラケットの処理項目を容易に判断することができる。
(実施の形態3)
つぎに、本発明の実施の形態3について説明する。本実施の形態3は、上述した実施の形態と画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理が異なる。このため、以下においては、本実施の形態3の画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理について説明する。なお、上述した実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図13は、本実施の形態3にかかる撮像装置1が実行する画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理(図6のS114)の概要を示すフローチャートである。
図13において、ステップS601〜ステップS609は、図7のステップS201〜ステップS209にそれぞれ対応する。
ステップS610において、画像処理制御部292は、ピクチャーブラケットの設定から選択されなかったi番目の処理項目を解除する。具体的には、画像処理制御部292は、i番目のピクチャーブラケット選択の処理項目を静止画として記録するピクチャーブラケットの設定から解除する。この場合、画像処理制御部292は、Flashメモリ26に解除した情報を記録する。これにより、撮像装置1は、次回のピクチャーブラケットで撮影した際に、解除した処理項目を行わない。ステップS610の後、撮像装置1は、ステップS609へ移行する。
ステップS611およびステップS612は、図7のステップS210およびステップS211にそれぞれ対応する。
以上説明した本発明の実施の形態3によれば、ピクチャーブラケットモードで設定された処理項目を全て静止画として記録しつつ、レックビュー表示時に選択されなかった処理画像に対応する処理項目を次回のピクチャーブラケットの設定から解除する。これにより、ユーザは、静止画として記録するピクチャーブラケットの処理項目を実際の処理画像を用いて直感的に把握することができ、次回の撮影時に所望のピクチャーブラケットの処理項目のみを反映することができる。
なお、本実施の形態3では、画像処理制御部292は、ピクチャーブラケットの設定から選択されなかったi番目の処理項目を解除するのみであったが、選択されなかった処理項目の処理画像を記録媒体23に記録させなくてもよい。
(実施の形態4)
つぎに、本発明の実施の形態4について説明する。本実施の形態4は、上述した実施の形態と画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理が異なる。このため、以下においては、本実施の形態4の画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理について説明する。なお、上述した実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図14は、本実施の形態4にかかる撮像装置1が実行する画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理(図6のS114)の概要を示すフローチャートである。
図14において、ステップS701〜ステップS709は、図7のステップS201〜ステップS209にそれぞれ対応する。
ステップS710において、画像処理制御部292は、選択されなかったi番目の画像処理結果に対応する処理画像データのデータ量を画像処理部16に縮小させて記録する。具体的には、画像処理制御部292は、画像処理部16に選択されなかったi番目の画像処理結果に対応する処理画像データに対して、たとえばVGAサイズやSVGA等にリサイズ処理を行うことにより、i番目の画像処理結果のデータ量を縮小して記録媒体23に記録する。なお、画像処理制御部292は、処理画像データのサイズを縮小していたが、主要被写体または画像中心部のトリミング、あるいは処理画像の圧縮率を変更して高圧縮等によって画像処理部16に実行させることで、処理画像に対応する処理画像データのデータ量を縮小するようにしてもよい。
ステップS711およびステップS712は、図7のステップS210およびステップS211にそれぞれ対応する。
以上説明した本発明の実施の形態4によれば、レックビュー表示時にピクチャーブラケットの設定から選択されなかった処理項目を縮小して記録媒体23に記録する。これにより、記録媒体23の記録容量を節約することができる。
(実施の形態5)
つぎに、本発明の実施の形態5について説明する。本実施の形態5は、上述した実施の形態と画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理が異なる。このため、以下においては、本実施の形態5の画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理について説明する。なお、上述した実施の形態1と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
図15は、本実施の形態5にかかる撮像装置1が実行する画像処理・レックビュー表示・静止画記録処理(図6のS114)の概要を示すフローチャートである。
図15において、ステップS801〜ステップS808は、図7のステップS201〜ステップS208にそれぞれ対応する。
ステップS809において、画像処理制御部292は、画像処理部16にレックビュー表示時にタッチパネル208から入力されたタッチ位置を示す位置信号に基づいて、この位置に対応する領域の処理画像を他の処理項目の処理画像に画像合成を行う。
図16は、画像処理部16がタッチパネル208から入力される位置信号に応じて各画像を合成して生成する合成画像の一例を示す図である。なお、図16においては、ピクチャーブラケットで設定された処理項目の数が4つの場合について説明する。
図16に示すように、画像処理制御部292は、表示部21が処理画像W200を表示している場合において、ユーザがタッチパネル208を介して被写体K2にタッチしたとき(図16(a))、タッチパネル208から入力される位置信号に対応する位置を含む領域(たとえば被写体K2の領域)を画像処理部16に画像合成させる領域に設定するとともに、ピクチャーブラケットの処理項目(ポップアート)を画像処理部16に設定する。
続いて、画像処理制御部292は、表示部21が処理画像W202を表示している場合において、ユーザがタッチパネル208を介して被写体K1をタッチしたとき(図16(b))、タッチパネル208から入力される位置信号に対応する位置を含む領域(たとえば被写体K1の領域)を画像処理部16に画像合成させる領域に設定するとともに、この設定した領域に対してピクチャーブラケットの処理項目(ファンタジックフォーカス)を画像処理部16に設定する。
その後、画像処理制御部292は、表示部21が処理画像W203を表示している場合において、所定時間内にタッチパネル208から位置信号が入力されないとき(図16(c))、画像処理部16に画像合成させる領域を設定せず、つぎの画像の表示に移行する。
続いて、画像処理制御部292は、表示部21が処理画像W204を表示している場合において、ユーザがタッチパネル208を介して被写体K1および被写体K2以外の背景にタッチしたとき(図16(d))、タッチパネル208から入力される位置信号に対応する位置を含む背景領域(たとえば被写体K1および被写体K2の領域を除く)を画像処理部16に画像合成させる領域に設定するとともに、この設定した領域に対してピクチャーブラケットの処理項目(ラフモノクローム)を画像処理部16に設定する。
このように、画像処理制御部292は、表示部21が各処理画像W200〜W204をレックビュー表示している場合において、タッチパネル208から入力される位置信号に応じて、画像処理部16に画像合成させる領域および処理項目を設定する。これにより、図17に示すように、画像処理部16は、各処理画像W200〜W204で選択された領域および処理項目を合成した合成画像W300を生成する。
図15に戻り、ステップS810以降の説明を続ける。ステップS810およびステップS811は、図7のステップS210およびステップS211にそれぞれ対応する。
続いて、画像処理制御部292は、画像処理部16が生成した合成画像W300を静止画として記録媒体23に記録する(ステップS812)。その後、撮像装置1は、図6のメインルーチンへ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態5によれば、各処理画像のレックビュー表示時にタッチパネル208から入力される位置信号に応じた領域を画像合成する領域に設定するとともに、この設定された領域に対して現在のピクチャーブラケットの処理項目を画像処理部16に設定する。これにより、ユーザが所望する領域に対してピクチャーブラケットで設定した各特殊効果を施した1つの合成画像を生成して記録媒体23に記録することができる。
また、本発明の実施の形態5によれば、ピクチャーブラケットで設定された処理項目の処理画像を合成して1つの合成画像を生成して記録媒体23に記録するので、記録媒体23の記録容量を節約することができる。
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態では、インターネットを介してパーソナルコンピュータやサーバ等の外部処理装置に接続することによって、プログラム記録部、特殊効果処理情報記録部、画像処理情報記録部に記録された各種情報の更新または書き換えを行ってもよい。これにより、撮像装置は、新たに追加された撮影モード、特殊効果処理および仕上がり効果処理を組み合わせて撮影を行うことができる。
また、上述した実施の形態では、特殊効果処理の種類は、上述した内容に限定されず、たとえば、アート、ボール、カラーマスク、キューブ、ミラー、モザイク、セピア、白黒、ウェーブ、ボール枠、風船、ドラマチックトーン、ジェントルセピア、ロック、油絵、水彩画およびスケッチ等を追加することも可能である。
また、上述した実施の形態では、撮像装置が画像処理部を1つ備えていたが、画像処理部の数は限定されず、たとえば画像処理部が2つであってもよい。
また、上述した実施の形態では、撮影モード切換スイッチやレンズ操作部の操作に応じて画像処理設定部291が画像処理部16に設定した特殊効果処理を解除または変更を行ってもよい。
また、上述した実施の形態では、表示部が表示するライブビュー画像の表示について説明したが、たとえば本体部2に着脱自在な外部電子ビューファインダにおいても本発明を適用することができる。
また、上述した実施の形態では、表示部が表示するライブビュー画像の表示について説明したが、たとえば表示部とは別に電子ビューファインダを本体部2に設け、この電子ビューファインダにおいて本発明を適用するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、レンズ部が本体部に着脱自在であったが、レンズ部と本体部とが一体的に形成されていてもよい。
また、上述した実施の形態では、撮像装置をデジタル一眼デジタルカメラとして説明していたが、たとえば、デジタルビデオカメラ、カメラ付き携帯電話やパーソナルコンピュータ等の撮影機能を備えた各種電子機器に適用することができる。
本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」等の表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本発明を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。すなわち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。さらに、処理を同時(並列)に実行するようにしてもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態を含みうるものであり、特許請求の範囲によって特定される技術的思想の範囲内で種々の設計変更等を行うことが可能である。