JP2013203672A - オリゴペプチド及びイメージング方法 - Google Patents

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英郎 佐治
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寛之 木村
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博 中村
Hirokazu Matsuda
洋和 松田
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Kyoto University NUC
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Abstract

【課題】アミノ酸の数がより少ない、GLP-1R及び/又はインスリノーマのイメージングプローブとして使用できるペプチドを提供する。
【解決手段】一態様において、下記式(1)で表されるオリゴペプチドに関する。His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11(1)。前記式(1)において、Xaa2、Xaa6、Xaa10、及び、Xaa11は、それぞれ独立に任意のアミノ酸であり、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。
【選択図】なし

Description

本開示は、放射性標識されたオリゴペプチド、イメージング用組成物、それらの使用、及び、イメージング方法に関する。
GLP-1(グルカゴン様ペプチド−1)は、グルコース代謝ならびに消化管分泌および代謝において制御的機能を有する重要な消化管ホルモンである。GLP-1の受容体がGLP-1Rであり、7回膜貫通型のG−タンパク質共役受容体である。
GLP-1Rを標的分子とするイメージング用分子プローブとして、GLP-1、Exendin-3、Exendin-4、Exendin(9-39)等のペプチド又はその改変体に標識化分子が結合したペプチドが検討されている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1〜5)。
また、GLP-1Rのアゴニスト又は部分アゴニストとして、11 merのペプチドが開示されている(特許文献4及び5、非特許文献6及び7)。
WO2006/024275 WO2011/071083 WO2011/019020 WO2006/127948 WO2007/140284
近年GLP-1Rがインスリノーマに過剰発現していることを利用してGLP-1Rを標的分子としたGLP-1R及び/又はインスリノーマのイメージングが試みられている。イメージングプローブとして、Exendin骨格を利用した放射性プローブの研究が多数方向されている(特許文献1〜3、非特許文献1〜3)。しかしながらこれまで報告されたExendin骨格のイメージングプローブは、アミノ酸の数が30〜40個程度のポリペプチドである。
イメージングプローブのアミノ酸の数を少なくすることができれば、製造工程の低減や製造コストの抑制につながることが見込まれる。そこで、本発明は、アミノ酸の数がより少ない、GLP-1R及び/又はインスリノーマのイメージングプローブとして使用できるペプチドを提供する。
本開示は、一態様において、下記式(1)で表されるオリゴペプチドに関する。
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (1)(配列番号1)
(前記式(1)において、Xaa2、Xaa6、Xaa10、及び、Xaa11は、それぞれ独立に任意のアミノ酸であり、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
本開示は、一態様において、下記式(2)で表されるオリゴペプチドに関する。
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (2)(配列番号2)
前記式(2)において、Xaa2は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)、アラニン、N-メチル-アラニン、プロリン、α-メチル-プロリン(α-Me-Pro)、3-アミノアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノ-1-メチルアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノオキセタン-3-カルボン酸、バリン、及び、イソバリンからなる群から選択されるアミノ酸、又は、前記アミノ酸の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸であり、
Xaa6は、二置換されたα炭素を含み、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であり、
Xaa10及びXaa11は、それぞれ独立して、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。
本開示は、一態様において、下記式(3)で表されるオリゴペプチドに関する。
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (3)(配列番号3)
前記式(3)において、Xaa2は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)であり、
Xaa6は、α-メチル-2-フルオロフェニルアラニンであり、
Xaa10は、4-[(4'-メトキシ-2'-メチル)フェニル]フェニルアラニンであり、
Xaa11は、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、放射性同位元素を含むアミノ酸である。
本開示は、一態様において、下記式(4)で表されるオリゴペプチドに関する。
Figure 2013203672

(前記式(4)において、*Iは放射性同位体ヨウ素原子を示す。)
本開示は、その他の態様において、本開示にかかるオリゴペプチドを含むイメージング用組成物に関する。本開示は、その他の態様において、本開示にかかるオリゴペプチドを投与された被検体から前記オリゴペプチドの放射性シグナルを検出することを含むイメージング方法に関する。本開示は、その他の態様において、本開示にかかるオリゴペプチドの使用に関する。
本発明によれば、GLP-1R及び/又はインスリノーマのイメージングプローブとして使用できるペプチドであって、アミノ酸の数がより少ないペプチドを提供できる。
図1は、一実施形態の実施例におけるbinding assayの結果の一例を示すグラフである。 図2Aは、一実施形態の分子プローブの体内分布の経時変化の結果の一例を示す図である。 図2Bは図2Aを拡大したグラフである。
本開示は、限定して解釈されない一又は複数の実施形態として、
〔1〕 下記式(1)で表されるオリゴペプチド;
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (1)(配列番号1)
(前記式(1)において、Xaa2、Xaa6、Xaa10、及び、Xaa11は、それぞれ独立に任意のアミノ酸であり、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
〔2〕 下記式(2)で表されるオリゴペプチド;
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (2)(配列番号2)
(前記式(2)において、Xaa2は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)、アラニン、N-メチル-アラニン、プロリン、α-メチル-プロリン(α-Me-Pro)、3-アミノアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノ-1-メチルアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノオキセタン-3-カルボン酸、バリン、及び、イソバリンからなる群から選択されるアミノ酸、又は、前記アミノ酸の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸であり、
Xaa6は、二置換されたα炭素を含み、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であり、
Xaa10及びXaa11は、それぞれ独立して、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
〔3〕 下記式(3)で表されるオリゴペプチド;
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (3)(配列番号3)
(前記式(3)において、Xaa2は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)であり、
Xaa6は、α-メチル-2-フルオロフェニルアラニンであり、
Xaa10は、4-[(4'-メトキシ-2'-メチル)フェニル]フェニルアラニンであり、
Xaa11は、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
〔4〕 下記式(4)で表されるオリゴペプチド;
Figure 2013203672

(前記式(4)において、*Iは放射性同位体ヨウ素原子を示す。)
〔5〕 〔1〕から〔4〕のいずれかに記載のオリゴペプチドを含む、イメージング用組成物;
〔6〕 GLP-1受容体をイメージングするための方法であって、〔1〕から〔4〕のいずれかに記載のオリゴペプチドを投与された被検体から前記オリゴペプチドの放射性シグナルを検出することを含む、イメージング方法;
〔7〕 前記検出されたシグナルを再構成処理して画像に変換し表示することを含む、〔6〕のイメージング方法;
〔8〕 インスリノーマをイメージングするための方法であって、〔1〕から〔5〕のいずれかに記載のオリゴペプチドを投与された被検体から前記オリゴペプチドの放射性シグナルを検出することを含む、イメージング方法;
〔9〕 前記検出されたシグナルを再構成処理して画像に変換し表示することを含む、〔8〕のイメージング方法;
〔10〕 〔6〕から〔9〕に記載のイメージング方法に用いる〔1〕から〔3〕のいずれかに記載のオリゴペプチド;
〔11〕 GLP-1受容体及び/又はインスリノーマイメージングするための〔1〕から〔3〕のいずれかに記載のオリゴペプチドの使用;
〔12〕 〔6〕から〔9〕に記載のイメージング方法に用いるイメージング用組成物の製造のための〔1〕から〔4〕のいずれかに記載のオリゴペプチドの使用;
に関する。
[放射性標識されたオリゴペプチド]
本開示は、一又は複数の実施形態において、放射性標識されたオリゴペプチドであって、下記式(1)で表されるオリゴペプチドに関する。
His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (1)(配列番号1)
前記式(1)において、Xaa2、Xaa6、Xaa10、及び、Xaa11は、それぞれ独立に任意のアミノ酸であり、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。
Xaa2は、一又は複数の実施形態において、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)、アラニン、N-メチル-アラニン、プロリン、α-メチル-プロリン(α-Me-Pro)、3-アミノアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノ-1-メチルアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノオキセタン-3-カルボン酸、バリン、及び、イソバリンから選択されるアミノ酸、又は、前記アミノ酸の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa2は、一又は複数の実施形態において、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)又は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa2は、一又は複数の実施形態において、α-アミノ-イソ酪酸である。
Xaa6は、一又は複数の実施形態において、二置換されたα炭素を含み、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa6は、一又は複数の実施形態において、α-メチル-フェニルアラニン(α-Me-Phe)、α-エチル-フェニルアラニン(α-Et-Phe)、α-メチル-2-フルオロフェニルアラニン(α-Me-2-フルオロPhe)、α-メチル-3-フルオロフェニルアラニン(α-Me-3-フルオロPhe)、α-メチル-2,3-ジ-フルオロフェニルアラニン(α-Me-2,3-ジ-フルオロPhe)、α-メチル-2,6-ジ-フルオロフェニルアラニン(α-Me-2,6-ジ-フルオロPhe)、及びα-メチル-ペンタフルオロフェニルアラニン(α-Me-Phe(ペンタフルオロ))から選択されるアミノ酸、又は、前記アミノ酸の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa6は、一又は複数の実施形態において、α-メチル-2-フルオロフェニルアラニンである。
Xaa10は、一又は複数の実施形態において、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa10は、一又は複数の実施形態において、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、放射性同位体を含むアミノ酸である。Xaa10は、一又は複数の実施形態において、4-[(2'-エチル-4'-ヒドロキシ)フェニル]フェニルアラニン、4-[(4'-メトキシ-2'-エチル)フェニル]フェニルアラニン、4-[(4'-メトキシ-2'-メチル)フェニル]フェニルアラニン、4-(2'-エチルフェニル)フェニルアラニン、4-(2'-メチルフェニル)フェニルアラニン、4-[(3',5'-ジメチル)フェニル]フェニルアラニン、4-[(3',4'-ジメトキシ)フェニル]フェニルアラニン、4-[2'-(4'-メトキシ-6'-エチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[2'-(4'-メトキシ-6'-メチル)ピリジル]-4-フェニルアラニン、4-[2'-(6'-エチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[2'-(6'-メチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[2'-(3',5'-ジメチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[2'-(4'-メトキシ-6'-エチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[3'-(4'-メトキシ-6'-メチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[3'-(2'-エチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[3'-(6'-メチル)ピリジル]フェニルアラニン、4-[(2'-エチル-4'-ヒドロキシ)フェニル]-3-ピリジルアラニン、4-[(4'-メトキシ-2'-エチル)フェニル]-3-ピリジルアラニン、4-[(4'-メトキシ-2'-メチル)フェニル]-3-ピリジルアラニン、4-(2'-エチルフェニル)-3-ピリジルアラニン、4-(2'-メチルフェニル)-3-ピリジルアラニン、4-[(3',5'-ジメチル)フェニル]-3-ピリジルアラニンから選択されるアミノ酸、又は、前記アミノ酸の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa10は、一又は複数の実施形態において、4-[(4'-メトキシ-2'-メチル)フェニル]フェニルアラニンである。
Xaa11は、一又は複数の実施形態において、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa11は、一又は複数の実施形態において、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、放射性同位元素を含むアミノ酸である。Xaa11は、一又は複数の実施形態において、放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが結合した天然若しくは非天然アミノ酸である。Xaa11は、一又は複数の実施形態において、放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが結合した天然若しくは非天然アミノ酸であり、前記放射性標識基又は前記天然若しくは非天然アミノ酸の少なくとも一方が芳香族環又は芳香族複素環を有するものである。Xaa11は、一又は複数の実施形態において、放射性標識されたリジン又はリジン誘導体である。Xaa11は、一又は複数の実施形態において、放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが側鎖に結合したリジン又はリジン誘導体であるである。Xaa11は、一又は複数の実施形態において、放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが側鎖に結合したリジン、放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが側鎖に結合したオルニチン、放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが側鎖に結合したジアミノプロピオン酸、及び放射性標識基又は放射性標識基を有するリンカーが側鎖に結合したジアミノ酪酸から選択される。
本開示において、「放射性標識基を有するリンカー」は、特に制限されないが、一又は複数の実施形態において、鎖状構造と放射性標識基とがアミノ基を介して結合しているものである。鎖状構造は、一又は複数の実施形態において、アルキル鎖、及びポリエチレングリコール鎖から選択される。放射性標識基を有するリンカーは、一又は複数の実施形態において、式(I)で表される基である。該実施形態のリンカーは、例えば、アミノ酸側鎖のアミノ基に結合できる。
Figure 2013203672
式(I)において、lは、メチレン基の個数を示し、mは、オキシエチレン基の個数を示す。lの範囲は、一又は複数の実施形態において、0〜8の整数、0〜5の整数、0〜3の整数、及び0又は1から選択される。mの範囲は、一又は複数の実施形態において、0〜14の整数、0〜12の整数、2〜8の整数、及び、3、4、5、6、7又は8から選択される。式(I)において、Zは、放射性標識基を示す。
本開示において、「放射性標識基」は、特に制限されず、様々な標識基が使用できる。放射性標識基は、一又は複数の実施形態において、芳香族環又は芳香族複素環を有する。放射性標識基は、一又は複数の実施形態において、式(II)で表される基である。該実施形態のリンカーは、例えば、アミノ酸側鎖又はリンカーのアミノ基に結合できる。放射性標識基は、一又は複数の実施形態において、式(IIa)で表される基である。放射性標識基は、一又は複数の実施形態において、式(IIb)、(IIc)及び(IId)から選択される基である。
Figure 2013203672
式(II)においてArは、芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を示す。Arは、一又は複数の実施形態において、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基である。Arは、一又は複数の実施形態において、フェニル基、o-トリル基、m-トリル基、p-トリル基、2,4-キシリル基、p-クメニル基、メシチル基、1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アンスリル基、2-アンスリル基、9-アンスリル基、1-フェナンスリル基、9-フェナンスリル基、1-アセナフチル基、2-アズレニル基、1-ピレニル基、2-トリフェニレニル基、o-ビフェニリル基、m-ビフェニリル基、p-ビフェニリル基、及びターフェニル基から選択される。Arは、一又は複数の実施形態において、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子を1又は2個有し、かつ、5〜10員の複素環基である。Arは、一又は複数の実施形態において、トリアゾリル基、3-オキサジアゾリル基、2-フリル基、3-フリル基、2-チエニル基、3-チエニル基、1-ピローリル基、2-ピローリル基、3-ピローリル基、2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基、2-ピラジル基、2-オキサゾリル基、3-イソオキサゾリル基、2-チアゾリル基、3-イソチアゾリル基、2-イミダゾリル基、3-ピラゾリル基、2-キノリル基、3-キノリル基、4-キノリル基、5-キノリル基、6-キノリル基、7-キノリル基、8-キノリル基、1-イソキノリル基、2-キノキサリニル基、2-ベンゾフリル基、2-ベンゾチエニル基、N-インドリル基、及びN-カルバゾリル基から選択される。
式(II)及び(IIa)において、R1は、放射性核種を含む置換基を示し、一又は複数の実施形態において、放射性核種、放射性核種により置換されたC1-C3アルキル基、及び放射性核種により置換されたC1-C3アルコキシ基から選択される。
本開示において「C1-C3アルキル基」とは、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基をいい、メチル基、エチル基、プロピル基等が挙げられる。本開示において「放射性核種により置換されたC1-C3アルキル基」とは、1〜3個の炭素原子を有し、かつ、水素原子が放射性核種によって置換されたアルキル基をいう。本開示において「C1-C3アルコキシ基」とは、1〜3個の炭素原子を有するアルコキシ基をいい、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられる。本開示において「放射性核種により置換されたC1-C3アルコキシ基」とは、1〜3個の炭素原子を有し、かつ、水素原子が放射性核種によって置換されたアルコキシ基をいう。本開示において「放射性核種」としては、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、11C、13N、15O、18F、64Cu、67Ga、68Ga、75Br、76Br、77Br、82Rb、99mTc、111In、123I、124I、125I、131I、及び186Reから選択される。ポジトロン放射断層撮影法(PET)を行う観点からは、放射性核種は、一又は複数の実施形態において、11C、13N、15O、18F、62Cu、64Cu、68Ga、75Br、76Br、82Rb、及び124Iから選択されるポジトロン放出核種である。シングルフォトン放射線コンピュータ断層撮影法(SPECT)を行う観点からは、放射性核種は、一又は複数の実施形態において、67Ga、99mTc、77Br、111In、123I、及び125Iから選択されるγ線放出核種である。
式(II)において、R2は、水素原子若しくはR1とは異なる1又は複数の置換基を示す。R2は、一又は複数の実施形態において、水素原子であり、つまり、式(II)において、ArはR1以外の置換基で置換されていない。R2が複数の置換基である場合、それらは、同一であっても良いし、異なっていてもよい。置換基は、一又は複数の実施形態において、水酸基、電子求引性基、電子供与性基、C1-C6アルキル基、C2-C6アルケニル基、及びC2-C6アルキニル基から選択される。電子求引性基は、一又は複数の実施形態において、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子、カルボニル基、スルホニル基、アセチル基、スルホニル基、及びフェニル基から選択される。ハロゲン原子は、一又は複数の実施形態において、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子から選択される。本開示において「C1-C6アルキル基」とは、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基をいい、一又は複数の実施形態において、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、及びヘキシル基から選択される。本開示において「C2-C6アルケニル基」とは、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基をいい、一又は複数の実施形態において、ビニル基、1-プロペニル基、2-プロペニル基、イソプロペニル基、1-ブテニル基、2-ブテニル基、及び3-ブテニル基から選択される。本開示において「C2-C6アルキニル基」とは、2〜6個の炭素原子を有するアルキニル基をいい、一又は複数の実施形態において、エチニル基、1-プロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基、2-ブチニル基、及び3-ブチニル基から選択される。
R3は、結合手、1〜6個の炭素原子を有するアルキレン基又は1〜6個の炭素原子を有するオキシアルキレン基である。R3は、一又は複数の実施形態において、直鎖状又は分岐状のアルキレン基であり、一又は複数の実施形態において、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチル基、及びヘキシル基から選択される。R3は、一又は複数の実施形態において、オキシメチレン基、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、及びオキシペンチル基から選択される。R3は、一又は複数の実施形態において、結合手、メチレン基、又はエチレン基である。
Xaa11の放射性標識基は、一又は複数の実施形態において、金属放射性同位元素(放射性金属核種)で標識化する観点から、放射性金属核種とその放射性金属核種をキレート可能なキレート部位とを含む。キレート部位を形成しうる化合物としては、例えば、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、6-ヒドラジノピリジン-3-カルボン酸(HYNIC)、テトラアザシクロドデカン四酢酸(DOTA)、dithisosemicarbazone(DTS)、diaminedithiol(DADT)、mercaptoacetylglycylglycylglycine(MAG3)、monoamidemonoaminedithiol(MAMA)、diamidedithiol(DADS)、及びpropylene diamine dioxime(PnAO)等が挙げられる。
Xaa11は、一又は複数の実施形態において、側鎖のアミノ基に式(II)で表される基が結合したリジンであり、一又は複数の実施形態において、ヨウ素が放射性同位体であるヨウ化フェニルカルボニルリジンである。
本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、一又は複数の実施形態において、C末端のカルボキシル基はアミド化されている。本実施形態のオリゴペプチドは、血液クリアランスに優れうる。
本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、一又は複数の実施形態において、N末端のα−アミノ基は、非修飾であるか、或いは、電荷を有さない修飾基により修飾されている。
本開示において「電荷を有さない修飾基」は、特に制限されないが、一又は複数の実施形態において、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基(Fmoc)、tert-ブトキシカルボニル基(Boc)、ベンジルオキシカルボニル基(Cbz)、2,2,2-トリクロロエトキシカルボニル基(Troc)、アリルオキシカルボニル基(Alloc)、4-メトキシトリチル基(Mmt)、3〜20個の炭素のアルキル基、9-フルオレンアセチル基、1-フルオレンカルボン酸基、9-フルオレンカルボン酸基、9-フルオレノン-1-カルボン酸基、ベンジルオキシカルボニル基、キサンチル基(Xan)、トリチル基(Trt)、4-メチルトリチル基(Mtt)、4-メトキシ-2,3,6-トリメチル-ベンゼンスルホニル基(Mtr)、メシチレン-2-スルホニル基(Mts)、4,4-ジメトキシベンゾヒドリル基(Mbh)、トシル基(Tos)、2,2,5,7,8-ペンタメチルクロマン-6-スルホニル基(Pmc)、4-メチルベンジル基(MeBzl)、4-メトキシベンジル基(MeOBzl)、ベンジルオキシ基(BzlO)、ベンジル基(Bzl)、ベンゾイル基(Bz)、3-ニトロ-2-ピリジンスルフェニル基(Npys)、1-(4,4-ジメチル-2,6-ジアキソシクロヘキシリデン)エチル基(Dde)、2,6-ジクロロベンジル基(2,6-DiCl-Bzl)、2-クロロベンジルオキシカルボニル基(2-Cl-Z)、2-ブロモベンジルオキシカルボニル基(2-Br-Z)、ベンジルオキシメチル基(Bom)、シクロヘキシルオキシ基(cHxO)、t-ブトキシメチル基(Bum)、t-ブトキシ基(tBuO)、t-ブチル基(tBu)、アセチル基(Ac)、トリフルオロアセチル基(TFA)、o-ブロモベンジルオキシカルボニル基、t-ブチルジメチルシリル基、2-クロロベンジル(Cl-z)基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、イソプロピル基、ピバリル基、テトラヒドロピラン-2-イル基、及びトリメチルシリル基から選択される。
本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドの製造方法は、特に限定されず、例えば、実施例に開示する方法を参照して製造できる。
本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、GLP-1Rに結合可能である。よって、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、一又は複数の実施形態において、GLP-1R陽性の細胞のイメージング及び定量、GLP-1Rの発現が関与する疾患の診断及び治療等に利用できる。GLP-1Rの発現が関与する疾患は、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、神経内分泌腫瘍(NET)である。神経内分泌腫瘍は、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、インスリノーマ、小細胞気管支癌及び膵癌から選択される。よって、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、一又は複数の実施形態において、インスリノーマのイメージング及び定量、インスリノーマの診断及び治療等に利用できる。
本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、一又は複数の実施形態において、有効成分として本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを含む、上述する各種イメージングに用いる組成物、イメージング用試薬、造影剤、画像診断剤等として用いることができる。これらの組成物、画像診断剤等の取り得る形態としては、特に制限されないが、一又は複数の実施形態において、溶液又は粉末であり、放射性核種の半減期及び放射能減衰等を考慮すると、一又は複数の実施形態において、溶液であり、一又は複数の実施形態において、注射液である。
[前駆体ペプチド]
本開示は、その他の態様において、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドが放射性標識される前のオリゴペプチドに関する。
[コールド体]
本開示は、その他の態様において、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドのコールド体に関する。本開示において「コールド体」とは、放射性標識されたオリゴペプチドにおける放射性核種が、非放射性同位体に置換された構造のオリゴペプチドをいう。
[イメージング用組成物]
本開示は、さらにその他の態様として、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチド又はその前駆体ペプチドを含むイメージング用組成物に関する。イメージング用組成物の形態は、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、溶液又は粉末である。本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを含む場合、放射性核種の半減期及び放射能減衰等を考慮すると、イメージング用組成物の形態は、一又は複数の実施形態において、溶液であり、一又は複数の実施形態において、注射液である。前駆体ペプチドを含む場合、取扱いが向上する観点からは、イメージング用組成物の形態は、一又は複数の実施形態において、粉末であり、一又は複数の実施形態において、凍結乾燥された粉末(凍結乾燥製剤)である。
イメージング用組成物は、担体等の医薬品添加物を含んでいてもよい。本開示において医薬品添加物は、日本薬局方、アメリカ薬局方及び/又はヨーロッパ薬局方等で医薬品添加物として許認可を受けている化合物をいう。担体としては、例えば、水性溶媒及び非水性溶媒が使用できる。水性溶媒としては、例えば、リン酸カリウム緩衝液、生理食塩水、リンゲル液、及び蒸留水等が挙げられる。非水性溶媒としては、例えば、ポリエチレングリコール、植物性油脂、エタノール、グリセリン、ジメチルスルホキサイド、及びプロピレングリコール等が挙げられる。
[キット]
本開示は、さらにその他の態様として、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチド又はその前駆体ペプチドを含むキットに関する。キットは、一又は複数の実施形態において、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを製造するためのキット、GLP-1Rのイメージングを行うためのキット、インスリノーマのイメージングを行うためのキット、GLP-1R陽性の細胞の定量を行うためのキット、及びインスリノーマの予防又は治療又は診断のためのキットから選択される。キットは、一又は複数の実施形態において、これらの各態様において、それぞれの形態に応じた取扱い説明書を含む。取扱い説明書は、キットに同梱されてもよいし、ウェブ上で提供されてもよい。キットは、一又は複数の実施形態において、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチド又はその前駆体を入れるための容器をさらに含む。容器としては、例えば、シリンジやバイアル瓶等が挙げられる。本発明のキットは、一又は複数の実施形態において、バッファー及び浸透圧調整剤等の分子プローブを調製するための成分、並びに、注射器等のポリペプチドの投与に使用する器具から選択される1つ以上をさらに含む。前駆体ペプチドを含むキットは、一又は複数の実施形態において、放射性標識基を導入するための化合物を合成するための自動合成装置を含む。自動合成装置は、一又は複数の実施形態において、前記化合物の合成に加えて、例えば、合成した前記化合物を用いた前駆体ペプチドの標識化、標識後のオリゴペプチドの脱保護、及び前駆体ペプチドの合成から選択される1つ以上が可能であってもよい。
[イメージング方法]
本開示は、さらにその他の態様として、GLP-1Rをイメージングするための方法であって、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを投与された被検体から前記ポリペプチドの放射性シグナルを検出することを含むイメージング方法に関する。被検体は、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、ヒト、ヒト以外の哺乳類、培養細胞、及びGLP-1Rが存在しうる対象から選択される。
本開示にかかるイメージング方法は、第1の態様として、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを予め投与された被検体から該ポリペプチドの放射性シグナルを検出することを含む。シグナルの検出は、例えば、ポリペプチド体を投与後、シグナルの検出に十分な時間が経過後に行うことが好ましい。
本開示にかかるイメージング方法は、一又は複数の実施形態において、検出されたシグナルを再構成処理して画像に変換し表示すること、及び/又は検出されたシグナルを数値化して集積量を提示することを含む。本開示において「表示すること」は、一又は複数の実施形態において、モニタに表示すること、及び/又は印字することを含む。本開示において「提示すること」は、一又は複数の実施形態において、算出した集積量を保存すること、及び/又は外部に出力することを含む。
シグナルの検出は、使用するオリゴペプチドの放射性核種の種類に応じて適宜決定でき、例えば、PET及びSPECT等を用いて行うことができる。SPECTは、例えば、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを投与された被検体から放出されるγ線をガンマカメラにより測定することを含む。ガンマカメラによる測定は、例えば、オリゴペプチドの放射性核種から放出される放射線(γ線)を一定時間単位で測定することを含み、好ましくは放射線が放出される方向及び放射線数量を一定時間単位で測定することを含む。本開示にかかるイメージング方法は、放射線の測定により得られた測定されたオリゴペプチドの分布を断面画像として表すこと、及び得られた断面画像を再構成することをさらに含んでいてもよい。
PETは、例えば、オリゴペプチドを投与された被検体から、ポジトロンと電子との対消滅により生成するガンマ線をPET用検出器で同時計数することを含み、さらに、計測した結果に基づきポジトロンを放出する放射性核種の位置の三次元分布を描写することを含んでいてもよい。
SPECT又はPETによる測定にあわせて、X線CT及び/又はMRIの測定を行ってもよい。これにより、例えば、SPECT又はPETにより得られた画像(機能画像)と、CT又はMRIにより得られた画像(形態画像)とを融合させた融合画像を得ることができる。
本開示にかかるイメージング方法は、第2の形態として、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを被検体に投与すること、及び投与された被検体からオリゴペプチドの放射性シグナルを検出することを含む。シグナルの検出、及び再構成処理等は、第1の態様と同様に行うことができる。
被検体へのオリゴペプチドの投与は、局所的であってもよく、全身的であってもよい。投与経路は、被検体の状態等に応じて適宜決定できるが、例えば、静脈、動脈、皮内、腹腔内への注射又は輸液等が挙げられる。オリゴペプチドの投与量(用量)は、特に制限されず、イメージングのために所望のコントラストを得るために十分な量を投与すればよく、一又は複数の実施形態において、1μg以下とすることができる。本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドは、一又は複数の実施形態において、担体等の医薬品添加物とともに投与される。医薬品添加物としては、上述のとおりである。投与から測定までの時間は、例えば、オリゴペプチドのGLP-1Rへの結合時間、オリゴペプチドの種類及びオリゴペプチドの分解時間等に応じて適宜決定できる。
第2の態様のイメージング方法は、一又は複数の実施形態において、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを用いたイメージングの結果に基づき、GLP-1Rの発現の状態を判定することを含む。GLP-1Rの発現の状態を判定することは、一又は複数の実施形態において、GLP-1Rのイメージング画像を解析することによりGLP-1Rの発現の有無を判断すること、及び/又はGLP-1R陽性細胞の増減を判断することを含む。GLP-1R陽性細胞は、一又は複数の実施形態において、神経内分泌腫瘍(NET)であり、神経内分泌腫瘍は、特に限定されないが、一又は複数の実施形態において、インスリノーマ、小細胞気管支癌及び膵癌から選択される。
本開示は、さらにその他の態様として、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを投与された被検体から前記オリゴペプチドの放射性シグナルを検出すること、及び、検出したオリゴペプチドのシグナルからインスリノーマ細胞量を算出することを含むインスリノーマ細胞量の測定方法に関する。インスリノーマ細胞量の算出は、例えば、検出したシグナルの量、シグナルを再構成して得られたイメージング画像を解析すること等により行うことができる。また、イメージングの結果からイメージングの対象物の定量を行うことは、当業者であれば、例えば、検量線や適当なプログラムを用いて容易に行うことができる。インスリノーマ細胞量の測定方法は、算出したインスリノーマ細胞量を表示すること及び/又は提示することをさらに含んでいてもよい。
[インスリノーマの予防、治療、診断方法]
本開示は、さらにその他の態様として、インスリノーマの予防又は治療又は診断方法に関する。本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを用いたイメージング方法及び/又はインスリノーマ細胞量の測定方法によれば、インスリノーマを早期に発見することができ、ひいては、インスリノーマの予防・治療・診断法が構築できる可能性がある。インスリノーマの予防・治療・診断の対象(被検体)としては、ヒト及び/又はヒト以外の哺乳類が挙げられる。
インスリノーマの診断方法は、一又は複数の実施形態において、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを用いてGLP-1Rのイメージングを行うこと、及び、得られたGLP-1R陽性細胞の画像及び/又はGLP-1R陽性細胞量に基づきインスリノーマの存在を判定することを含む。インスリノーマの存在の判定は、一又は複数の実施形態において、得られたGLP-1R陽性細胞の画像と基準となる画像とを比較すること、及び、得られたGLP-1R陽性細胞量と基準となるGLP-1R陽性細胞量とを比較することから選択されることにより行われる。また、インスリノーマの存在の判定は、一又は複数の実施形態において、情報処理装置を用いて行ってもよく、GLP-1R陽性細胞量が増加していると判定したときには、その情報を提示し、GLP-1R陽性細胞が減少又は維持されていると判定したときには、その情報を提示することが好ましい。判定結果に基づくインスリノーマの診断は、一又は複数の実施形態において、インスリノーマ発症のリスクを判定すること、インスリノーマと判断すること、及び、インスリノーマの進行度合いを判断することから選択されることを含む。
本発明のインスリノーマの治療方法は、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを用いたGLP-1Rのイメージング及びイメージング結果に基づくインスリノーマの診断に加えて、診断に基づきインスリノーマを治療することを含む。治療方法は、一又は複数の実施形態において、対象に対して行われる投薬の治療効果をGLP-1R陽性細胞量の変化に着目して評価することを含む。
本発明のインスリノーマの予防方法は、本開示にかかる放射性標識されたオリゴペプチドを用いたGLP-1Rのイメージング、及びイメージング結果に基づきGLP-1Rの発現の状態を判定してインスリノーマ発症のリスクを判定することを含む。本発明のインスリノーマの予防方法は、例えば、定期的にGLP-1R陽性細胞量の測定を行い、GLP-1R陽性細胞量の減少傾向の有無をチェックすることが含むことができる。
本発明は、好ましいその他の態様として、インスリノーマの超早期診断方法に関する。本発明のインスリノーマの超早期診断方法は、例えば、人間ドック、健康診断において本発明の方法によりGLP-1Rのイメージング及び/又はGLP-1R陽性細胞量の測定を行うこと、及び、得られたGLP-1R陽性細胞の画像及び/又はGLP-1R陽性細胞量に基づきGLP-1Rの発現の状態を判定することを含むことができる。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定して解釈されない。
なお、本開示において、以下の略語を使用する。
Aib:α-アミノ-イソ酪酸
α-MePhe(2-F):α-メチル-2-フルオロメチルアラニン
tBu:tert-ブチル
OtBu:tert-ブチルオキシ基
DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
Fmoc:9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基
HATU:O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU:1-[ビスジメチルアミノメチレン]-1H-ベンゾトリアゾリウム-3-オキシドーヘキサフルオロホスフェイト
HEIP:ヘキサフルオロイソプロパノール
HOAt:1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
SIB:N-succinimidyl iodobenzoate
Trt:トリチル
Trt(2-Cl):2-クロロトリチル
[Binding Assay]
式(5)で表される11 merのオリゴペプチド(配列番号4)(コールド体)を用い、GLP-1Rと[125I]Tyr標識-Glucagon-Like Peptide-1(7-36)との結合阻害を指標としたBinding Assayを行った。式(5)のオリゴペプチドの合成方法及びBinding Assayの具体的方法は次のとおりである。
Figure 2013203672
<式(5)で表されるオリゴペプチドの合成>
式(5)で表されるオリゴペプチドは、式(6)で表わされる9 merオリゴペプチドと式(11)で表されるジペプチドとペプチド結合することで合成した。具体的には以下の手順で調製した。
Fmoc-His(Trt)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-[α-MePhe(2-F)]-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-OH (6)(配列番号6)
Figure 2013203672
〔式(6)で表されるオリゴペプチドの合成〕
式(6)で表されるオリゴペプチドは、通常のFmoc固相合成法に従い合成を行った。H-Asp(OtBu)-Trt(2-Cl) Resin(0.25 mmol)を出発樹脂に用い、N-メチル-2-ピロリドン中、Fmoc-AA-OH(2.0 eq.)、HOBt(2.0 eq.)、HBTU(2.0 eq.)、DIEA(4.0 eq.)を加えてカルボキシル末端から配列に従い順次縮合反応を行った。配列中、α-MePhe(2-F)、Thr(tBu)、Aib、His(Trt)の導入時の計4回の縮合では、Fmoc-AA-OH(2.0 eq.)、HOAt(2.0 eq.)、HATU(2.0 eq.)、DIEA(4.0 eq.)を用いた。縮合反応の進行はKaiserテストで確認した。このテスト結果が陰性であることを確認後、20%ピペリジン/N-メチル-2-ピロリドン溶液で2回処理してFmoc基を除去した後、配列上、N末端側の次のFmoc-アミノ酸の縮合を行い、式(7)で表されるオリゴペプチド樹脂(610 mg)を得た。
Fmoc-His(Trt)-Aib-Glu(OtBu)-Gly-Thr(tBu)-[α-MePhe(2-F)]-Thr(tBu)-Ser(tBu)-Asp(OtBu)-Trt(2-Cl)Resin (7)(配列番号7)
得られた式(7)で表されるオリゴペプチド樹脂(500 mg)を20%トリフルオロエタノール/ジクロロメタン溶液中、1.5時間処理することで、合成したペプチドを樹脂より切出した。この操作を3回繰り返した。この反応液と樹脂の混合物から樹脂をろ去し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にジエチルエーテルを加え、生じた析出物をろ取し、これを減圧乾燥して白色固体の式(6)で表されるcrudeオリゴペプチドを得た。(収量 135 mg)
〔式(5)で表されるオリゴペプチドの合成〕
式(11)で表されるジペプチド(tert-butyl (S)-1-((S)-1-amino-6-(2-iodobenzamido)-1-oxohexan-2-ylamino)-3-(4'-methoxy-2'-methylbiphenyl-4-yl)-1-oxopropan-2-ylcarbamate)(20 mg, 26.9μmol)を4M HCl-Dioxane(0.68 mL)中、1時間攪拌した後、反応液を減圧濃縮した。得られた残渣を90%ジクロロメタン/N,N-ジメチルホルムアミド溶液(3 mL)に溶解し、氷冷攪拌下、式(6)で表されるオリゴペプチド(4 mg, 29.4μmol)、HATU(11 mg, 28.9μmol)、及びDIEA(15μL, 86.1μmol)を加え、室温で18時間攪拌した。原料の残存が確認されたため、HATU(4 mg, 10.5μmol)、DIEA(8μL, 45.9μmol)を加え、さらに3時間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をクロロホルムに溶解した。これを10%クエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、硫酸ナトリウムをろ去し、ろ液を減圧濃縮した。
この残渣(式(5)で表されるオリゴペプチドの保護体)に20%ピペリジン/クロロホルム溶液(5 mL)を加えて1時間放置した後、減圧濃縮し、残渣にジエチルエーテルを加え結晶を得た(22.4 mg)。
得られた結晶(式(5)で表されるオリゴペプチドの保護体の脱Fmoc体)(22.4 mg)を95%トリフルオロ酢酸/2.5%水/2.5%トリイソプロピルシラン溶液(500μL)中、2時間処理した後、反応液を減圧濃縮した。この残渣にジエチルエーテルを加え析出した結晶をろ取し、減圧乾燥し、式(5)で表されるcrudeオリゴペプチドを得た(収量:17.1 mg)。式(4)で表されるcrude オリゴペプチド(17.1 mg)を逆相HPLCにて精製し、純度90%以上(UV:220 nm)の主画分を回収し減圧濃縮した。これを凍結乾燥し、式(5)で表されるオリゴペプチドを得た。収量:4.1 mg MS (ESI):M+2H+/2 818.2
<Binding Assayの手順>
Binding Assayは以下の手順で行った。
Binding Buffer(50mM HEPES (pH7.4)、5 mM MgCl2、2 mg/ml BSA)165μL、式(5)で表されるオリゴペプチドを含む溶液(オリゴペプチドの終濃度:0.1×10-5〜1×10-11M)20μL、[125I]Tyr標識-Glucagon-Like Peptide-1(7-36)を含む溶液([125I]Tyr標識-Glucagon-Like Peptide-1(7-36)(製品コード:NEX308、3.0 MBq/mL = 81.9μCi/mL、27.48 nM、Perkin Elmer社製)をBinding Bufferで5 nMに希釈したもの)10μL、GLP-1R含有膜タンパク標品(商品名:ChemiSCREEN Membrane Preparation Recombinant Human GLP-1、製品コード:HTS163M、Millipore社製)5μLを添加し、室温で120分インキュベーションした。ついで予め湿らせたガラス繊維フィルタ(Whatman GF/C filter)をセットした吸引装置を用い、吸引によりB/F分離した後、フィルタを氷冷のWash Buffer(25 mM HEPES (pH7.4)、500 mM NaCl、1 mg/ml BSA)4 mlで3回洗浄した。フィルタをチューブに入れ、γカウンターにより放射能の測定を行った。その結果を図1に示す。
図1は、SigmaPlot11(商品名)で解析した結果の一例を示すグラフであり、式(5)で表されるオリゴペプチドの結果の1例である。図に示すように、式(5)で表されるオリゴペプチドは、GLP-1Rと[125I]Tyr標識-Glucagon-Like Peptide-1(7-36)との結合を濃度依存的に阻害した。式(5)で表されるオリゴペプチドのIC50は478 nMであった。
[製造例1]
<式(8)で表されるポリペプチドの合成>
Figure 2013203672

式(8)で表される11 merのオリゴペプチド(配列番号8)(放射性標識体)は、式(9)で表される9 merオリゴペプチド(配列番号9)と式(12)で表されるジペプチドとをペプチド結合して得られるオリゴペプチド(式(10)、配列番号10)を[125I]SIBで標識することで合成した。具体的には以下の手順で調製した。
Figure 2013203672
まず、式(9)で表される保護ペプチドを2-クロロトリチルレジンを利用した固相合成法で合成した。この保護ペプチド樹脂は、式(7)で表されるオリゴペプチド樹脂のFmocをBocとした他は同様に合成した。ついで、得られた保護ペプチド樹脂を、10%HEIPのジクロロメタン溶液でレジンからの切り出しを行い、反応液から担体樹脂をろ別した後、溶媒を留去し式(9)で表される保護ペプチドの粗生成物を得た。
得られた粗生成ペプチドを、逆相HPLCを用いて水―アセトニトリルの系で分取精製し、目的のペプチドの分画を得た。ついで、溶媒を留去した後、凍結乾燥粉末とし、式(9)で表される保護ペプチドを得た。
式(9)で表される保護ペプチド(50 mg)と式(12)で表されるジペプチド(tert-butyl (S)-1-((S)-1-amino-6-(Fmoc-amino)-1-oxohexan-2-ylamino)-3-(4'-methoxy-2'-methylbiphenyl-4-yl)-1-oxopropan-2-ylcarbamate)(26 mg)との反応を上述と同様に行い、得られた生成物に20%ピペリジン/クロロホルム溶液(5 mL)を加えてFmoc基を脱保護した後、溶媒を留去し粗生成物を得た。得られた粗生成ペプチドを、逆相HPLCを用いて水―アセトニトリルの系で分取精製し、目的のペプチドの分画を得た。ついで、溶媒を留去した後、凍結乾燥粉末とし、式(10)で表される保護ペプチドを得た(20 mg)。MS (ESI):M+2H+/2 1014.5
[分子プローブの調製]
式(10)で表される保護ペプチド(530μg)を、アセトニトリル、Borate Buffer(pH 7.8)に溶解させ、それに[125I]N-succinimidyl 3-iodobenzoate([125I]SIB)を加えた。反応溶液をpH 8.5〜9.0に調整して30分間反応させることにより、11位のリジンの側鎖のアミノ基に[125I]3-iodobenzoyl基([125I]IB)を結合させて放射性標識し、目的物である式(8)で表されるオリゴペプチドの保護体を得た。ついで、得られた保護ペプチドを、トリフルオロ酢酸を用いる定法の脱保護条件(TFA-TIS-H2O (95/2.5/2.5、v/v))で、室温で30分処理して脱保護を行った。反応液を濃縮し、逆相HPLCを用いて0.1%トリフルオロ酢酸を含む水―アセトニトリルの系で分取精製し、目的の式(8)で表されるオリゴペプチドの分画を得た。(放射化学的収率:55%、放射化学的純度:> 99%)。また、標識に要した時間は、3時間であった。標識化に要した時間とは、標識前の前駆体を標識化合物と反応させ、目的物である標識体(最終標品)を得るまでの時間である。
[体内分布]
調製した分子プローブ(1.27μCi)を無麻酔下の6週齢ddYマウス(雄性、体重25 g)静脈注射(尾静脈)により投与した。投与5分後、15分後、30分後、60分後、120分後に各臓器を摘出した(n=5)。各臓器の重量と放射能とを測定し、単位重量あたりの放射能から集積量(%dose/g)を算出した。その結果の一例を図2に示す。図2Aは、各臓器への分子プローブの集積を経時変化を示すグラフであり、図2Bは図2Aを拡大したグラフである。図2に示すとおり、調製した分子プローブの膵臓への集積は、投与5分後で1.8%dose/g、投与15分後で1.6%dose/g、投与30分後で1.3%dose/gであった。
以上の結果より、本開示にかかるオリゴペプチドであれば、ヒトにおいて非侵襲的GLP-1R及び/又はインスリノーマのイメージングプローブとして使用できることが示された。
本開示にかかるオリゴペプチドは、例えば、医学研究分野、医療分野、治療及び診断ではない分野、分子イメージング分野、インスリノーマに関する分野などで有用である。
配列番号1:本開示にかかるオリゴペプチドの一実施形態
配列番号2:本開示にかかるオリゴペプチドの一実施形態
配列番号3:本開示にかかるオリゴペプチドの一実施形態
配列番号4:本開示にかかるオリゴペプチドの一実施形態
配列番号5:本開示にかかるオリゴペプチドの一実施形態
配列番号6:本開示にかかるオリゴペプチドの中間体の一実施形態
配列番号7:一実施形態に使用された保護ペプチド樹脂
配列番号8:本開示にかかるオリゴペプチドの一実施形態
配列番号9:本開示にかかるオリゴペプチドの中間体の一実施形態
配列番号10:本開示にかかるオリゴペプチドの中間体の一実施形態

Claims (12)

  1. 下記式(1)で表されるオリゴペプチド。
    His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (1)(配列番号1)
    (前記式(1)において、
    Xaa2、Xaa6、Xaa10、及び、Xaa11は、それぞれ独立に任意のアミノ酸であり、
    Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
  2. 下記式(2)で表されるオリゴペプチド。
    His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (2)(配列番号2)
    (前記式(2)において、
    Xaa2は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)、アラニン、N-メチル-アラニン、プロリン、α-メチル-プロリン(α-Me-Pro)、3-アミノアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノ-1-メチルアゼチジン-3-カルボン酸、3-アミノオキセタン-3-カルボン酸、バリン、及び、イソバリンからなる群から選択されるアミノ酸、又は、前記アミノ酸の炭素原子が1個若しくは複数のアルキル基又はハロ基によって所望により置換された天然若しくは非天然アミノ酸であり、
    Xaa6は、二置換されたα炭素を含み、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であり、
    Xaa10及びXaa11は、それぞれ独立して、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、Xaa10及びXaa11のいずれか又は両方が、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
  3. 下記式(3)で表されるオリゴペプチド。
    His-Xaa2-Glu-Gly-Thr-Xaa6-Thr-Ser-Asp-Xaa10-Xaa11 (3)(配列番号3)
    (前記式(3)において、
    Xaa2は、α-アミノ-イソ酪酸(Aib)であり、
    Xaa6は、α-メチル-2-フルオロフェニルアラニンであり、
    Xaa10は、4-[(4'-メトキシ-2'-メチル)フェニル]フェニルアラニンであり、
    Xaa11は、芳香族環又は芳香族複素環を有する側鎖を持つ天然若しくは非天然アミノ酸であって、放射性同位元素を含むアミノ酸である。)
  4. 下記式(4)で表されるオリゴペプチド。
    Figure 2013203672

    (前記式(4)において、*Iは放射性同位体ヨウ素原子を示す。)
  5. 請求項1から4のいずれかに記載のオリゴペプチドを含む、イメージング用組成物。
  6. GLP-1受容体をイメージングするための方法であって、
    請求項1から4のいずれかに記載のオリゴペプチドを投与された被検体から前記オリゴペプチドの放射性シグナルを検出することを含む、イメージング方法。
  7. 前記検出されたシグナルを再構成処理して画像に変換し表示することを含む、請求項6記載のイメージング方法。
  8. インスリノーマをイメージングするための方法であって、
    請求項1から4のいずれかに記載のオリゴペプチドを投与された被検体から前記オリゴペプチドの放射性シグナルを検出することを含む、イメージング方法。
  9. 前記検出されたシグナルを再構成処理して画像に変換し表示することを含む、請求項8記載のイメージング方法。
  10. 請求項6から9に記載のイメージング方法に用いる請求項1から3のいずれかに記載のオリゴペプチド。
  11. GLP-1受容体及び/又はインスリノーマイメージングするための請求項1から4のいずれかに記載のオリゴペプチドの使用。
  12. 請求項6から9に記載のイメージング方法に用いるイメージング用組成物の製造のための請求項1から4のいずれかに記載のオリゴペプチドの使用。
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