JP2013202309A - 人工肺の保護カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】人工肺本体に対する誤った姿勢での嵌合を回避するための誤嵌合防止構造を設ける。
【解決手段】内部にガス交換室が形成された人工肺本体22の少なくとも一部を覆うように装着される保護カバー23であって、人工肺本体に対して、一方が前面側に他方が後面側に配置される第1及び第2枠体24、25を備える。第1枠体は、上下端部に各々、人工肺本体への装着状態において第2枠体に向かって延びる左右一対の嵌合片26、27を有し、嵌合片の一部が形成する係合部26a、27aの先端に係合爪28が設けられ、第2枠体は、上下端部の各々に肩部29を有し、肩部には、第1枠体の嵌合片が嵌合する左右一対の嵌合孔が設けられるとともに、嵌合孔における係合爪に対応する位置には係合爪の各々が係合可能な係合穴30、31が設けられる。嵌合片の外側縁の間隔または内側縁の間隔の少なくとも一方が、上端部と下端部の間で異なっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、人工肺の人工肺本体に装着される保護カバー、特に、人工肺本体に対して誤った姿勢で嵌合されることを回避するための誤嵌合防止構造を有する保護カバーに関する。
心臓手術においては、患者の心臓を停止させ、その間の呼吸及び循環機能を代行するために、人工心肺装置が用いられる。人工肺は、患者の肺に代わって血液に酸素を供給し、二酸化炭素を排出させる機能を提供して、体外血液循環を可能とする。
人工肺はガス交換部を有し、ハウジング内にガス交換のための要素(例えば中空糸束)が内蔵されている。一般的には、ガス交換部に対して熱交換部が併設された構造が採用される場合も多い。熱交換部には、熱交換用のパイプが配置される。熱交換部及びガス交換部を横切って貫通する血液流路が形成され、血液が熱交換部及びガス交換部の順に流される。熱交換用のパイプを通して冷温水が流され、中空糸束を通して酸素含有ガスが流される。従って、血液流路を通る血液は、熱交換部で温度が調整され、ガス交換部ではガス交換により酸素を吸収し炭酸ガスを排出する。
このような人工肺において、ガス交換部及び熱交換部は、構造上、衝撃に弱く、衝撃により内部のシールが破壊されると、シール漏れが生じる場合がある。この場合、熱交換部またはガス交換部での血液漏出により、血液汚染が発生する惧れがある。
そのような事態を回避するため、人工肺に、ガス交換部及び熱交換部を衝撃から守る保護カバーを取り付けることが、例えば特許文献1に開示されている。保護カバーは、ガス交換部及び熱交換部を覆うように構成され、取り付けを容易にするために分割可能となっている。すなわち、保護カバーは、人工肺本体の前面側に装着される第1枠体と、後面側に装着される第2枠体とからなる。第1枠体には、係合爪が設けられ、第2枠体には係合穴が設けられて、人工肺本体に装着されたときに、係合爪と係合穴が係合し両枠体が一体化して、人工肺本体に対して、衝撃が直接及ぶことのないように保護する。
また、体外血液循環を行うための血液回路には、人工肺とともに、回路内の血液量を調整し、返血量を一定に保つための緩衝機能が必要である。さらに、術野から血液を吸引し異物を瀘別除去した後、返血するラインも設けられる。そのため、脱血した血液を一時的に貯留し、また術野から吸引された血液を瀘過し一時的に貯留しておくための貯血槽が用いられる。従って、体外血液循環回路においては、人工肺とともに貯血槽が用いられるのが一般的であり、以下の記載における体外循環処理装置とは、人工肺と貯血槽とを組み合わせた装置を意味する。
一方、手術室内の各種機器の配置スペースを確保するために、体外循環処理装置の構成要素である人工肺と貯血槽間の距離を短くすることが望ましい。装置間の距離を短くするため、また、体外血液循環回路を構成する際の取扱いの簡便性のためにも、貯血槽と人工肺を連結して一体化することが可能であることが望ましい。
そのように、貯血槽と人工肺を連結するために、保護カバーの第1枠体には連結部材と結合させるための結合部が設けられる。結合部は第1枠体の上部に設けられ、連結部材と人工肺は、結合部での嵌合を介して相互に回動可能となっている。このように、保護カバーは、人工肺本体を衝撃から防護するための機能、及び貯血槽と連結するための連結部材と結合する機能を兼備している。
特開2010−284201号公報
従来例の保護カバーは、人工肺本体の前後の面に対して、第1枠体及び第2枠体が正しい姿勢で当接されない場合でも、両枠体が嵌合し合体してしまう場合があった。すなわち、第1枠体または第2枠体のいずれか一方を上下逆さにして当接させた場合、あるいは双方ともに上下逆さにして当接させた場合であっても、両枠体が相互に嵌合してしまい、人工肺本体に対して適切でない状態に装着されてしまう誤嵌合が発生する可能性があった。
そのような誤嵌合が発生すると、例えば、ハウジングに設けられた血液流路への流入、流出のための血液ポートに対して、両枠体に設けられた開口の中心がずれた状態になり、人工肺を使用し難い状態になる惧れがある。あるいは、第1枠体に設けられた連結部材との結合部の配置が不適切になって、貯血槽との連結が困難となる惧れがある。
従って本発明は、人工肺本体に対して誤った姿勢で嵌合されることを回避するための誤嵌合防止構造を有する保護カバーを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の人工肺の保護カバーは、内部にガス交換室が形成された人工肺本体の少なくとも一部を覆うように装着される保護カバーであって、前記人工肺本体に対して、いずれか一方が前面側に他方が後面側に配置される第1及び第2枠体を備え、前記第1枠体は、上下端部に各々、前記人工肺本体への装着状態において前記第2枠体に向かって延びる左右一対の嵌合片を有し、前記嵌合片の一部が形成する係合部の先端に係合爪が設けられ、前記第2枠体は、上下端部の各々に肩部を有し、前記肩部には、前記第1枠体の前記嵌合片が嵌合する左右一対の嵌合孔が設けられるとともに、前記嵌合孔における前記係合爪に対応する位置には前記係合爪の各々が係合可能な係合穴が設けられ、前記嵌合片の外側縁の間隔または内側縁の間隔の少なくとも一方が、前記上端部と前記下端部の間で異なっていることを特徴とする。
上記構成によれば、第1及び第2枠体の一方が他方に対して上下反転していると、嵌合が不可能になる。従って、第1枠体と第2枠体が互いに正対して装着されるように規制することが可能となる。
本発明の実施の形態における保護カバーが装着された人工肺を含む体外循環処理装置の側面図 体外循環処理装置の要素である人工肺と連結部材を結合させた構造体の正面側から見た状態を示す斜視図 図2の状態から連結部材を取り外した人工肺のみを示す斜視図 同人工肺の背面側から見た状態を示す斜視図 図4に示した人工肺について人工肺本体と保護カバーとに分解した状態を示す斜視図 人工肺本体の背面側から見た形態を示す斜視図 保護カバーの第1枠体の背面側から見た斜視図 同第1枠体の上面図 同第1枠体の底面図 保護カバーの第2枠体を示す正面図 同第2枠体の上端部と下端部を拡大して寸法関係を示す正面図
本発明の人工肺の保護カバーは、上記構成を基本として、以下のような態様をとることができる。
すなわち、前記嵌合片の外側縁の間隔及び内側縁の間隔の双方が、前記上端部と前記下端部の間で異なっている構成とすることができる。
また、前記嵌合片には、前記係合部とともに嵌合規制部が設けられ、前記係合部と前記嵌合規制部は左右に並んで配置され、両部間にはスリットが形成されて相互に分離されている構成とすることができる。
また、前記人工肺本体における前記第1及び第2枠体が対向する外面領域の一部に、凹部または凸部の一方からなる外面規制部が設けられ、前記第1及び第2枠体における前記外面規制部に対応する箇所に、凹部または凸部の他方からなる内面規制部が設けられ、前記外面規制部と前記内面規制部とが相互に嵌合することにより、前記凸部が前記人工肺本体に対する前記第1及び第2枠体の装着の障害とならないように構成され、かつ、前記外面規制部及び前記内面規制部の位置は、前記人工肺本体の上下方向の中間位置から外れた位置に設定されている構成とすることができる。
また、前記第1または第2枠体には、他の医療用装置と人工肺とを連結するための結合部が設けられていてもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。下記の実施の形態では、体外循環処理装置に組み込まれる人工肺を例として、その保護カバーが開示される。但し、この保護カバーは、このような態様での人工肺への適用に限定されることなく、種々の態様における人工肺に適用可能である。
<実施の形態>
図1は、本発明の一実施の形態における保護カバーが装着された人工肺を含む体外循環処理装置を示す側面図である。この体外循環処理装置は、体外血液循環回路中に組み込んで用いられ、貯血槽1と人工肺2を連結部材3により連結して構成されている。人工肺2と連結部材3が結合された構造体の正面側から見た斜視図を、図2に示す。図2の状態から連結部材3を取り外した人工肺2のみの構造を、図3に斜視図で示す。図4は、人工肺の背面側から見た状態を示す斜視図である。図5は、図4に示した人工肺について、人工肺本体と保護カバーとに分解した状態を示す斜視図である。
図1に示すように、貯血槽1は、本体部4と、本体部4の上部に載置された蓋体(不図示)とを有する。本体部4は、その底面の中心から外れた一部が下方に突出して形成された貯血室5を有し、貯血室5の下端には、血液が流出する血液流出ポート6が設けられている。本体部4の底面の貯血室5から隔たった位置に、下方に突出させて支持部7が設けられている。この支持部7における下側部分は、円筒状の結合部8を形成している。結合部8の下端側には、連結部材3の一端側に設けられた第1嵌合部9が嵌合している。連結部材3の他端側には第2嵌合部10が設けられ、人工肺2に設けられた結合部11と嵌合する。これにより、貯血槽1と人工肺2が連結部材3により連結される。
貯血槽1の支持部7は、さらに、貯血槽1を支持するための支持装置の一部を構成するホルダ12と結合させる部位を有する。ホルダ12により、貯血槽1を所望の状態に支持することができる。貯血槽1は、周知の構成と同様、静脈血流入ポートから流入する血液を濾過する静脈血濾過網が槽内に保持され、また、心内血流入ポートから流入する血液から除泡するためのカーディオトミー部が配置された構成とすることができる。
図2に示すように、連結部材3の第1嵌合部9は、円筒状内周面9aを有する。図1に示す貯血槽1の結合部8には、円筒状外周面8aを形成する領域が設けられ、この領域に、円筒状内周面9aが嵌合している。この嵌合を介して、連結部材3は、貯血槽1に対して回動自在である。貯血槽1の結合部8と連結部材3の第1嵌合部9の嵌合構造には、図示は省略するが、例えば、結合部8に設けられ、円筒状外周面8aと円筒状内周面9aの嵌合を保持するための機構が含まれる。
また、人工肺2の結合部11は、図3等に示されるように、円筒状の外周面を有し、その外側に連結部材3の第2嵌合部10が嵌合する。これにより、連結部材3と人工肺2は、結合部11での嵌合を介して相互に回動可能である。第2嵌合部10の上部の側部には、図1、図2に示されるように、係止レバー13が設けられ、詳細についての説明は省略するが、第2嵌合部10と人工肺2の結合部11の嵌合の脱離を規制するように構成されている。
図1、図2に示されるように、連結部材3は、第1、第2嵌合部9、10を一体化させた構造を有し、第1嵌合部9の回動の中心軸と第2嵌合部10の回動の中心軸は、互いに平行であって、相互間に間隔を設けて配置された構成となっている。このような連結部材3を介した連結構造により、連結部材3と貯血槽1は互いに、第1嵌合部9の上下方向に延びる中心軸の周りに回動可能である。また、人工肺2と連結部材3は互いに、第2嵌合部10の上下方向に延びる中心軸の周りに回動可能である。従って、人工肺2は、第2嵌合部10の中心軸の周りに自転可能、かつ貯血槽1の結合部8の周りに公転可能であり、貯血槽1に対する人工肺2の位置及び姿勢について、高い調整の自由度が得られる。
図1に示すように、人工肺2は、熱交換部14及びガス交換部15を有し、ハウジング内にそれぞれ熱交換及びガス交換のための周知の構成を有する要素が収納されている。すなわち、図示は省略するが、熱交換部14の内腔には、熱交換のためのステンレスパイプ束が配置されている。ガス交換部15の内腔には中空糸膜の束である中空糸束が配置されている。ステンレスパイプ束及び中空糸束の外周領域には、両端は露出させてシール部材が充填され、その内腔が、ステンレスパイプ束及び中空糸束を水平方向に横断して延在する円筒状の血液流路を形成している。
熱交換部14及びガス交換部15を水平方向に貫通する血液流路の両端に対応するハウジングの外殻壁に、血液の流入、流出用の血液ポート16、17が設けられている。熱交換部14の左右端部には各々、熱交換液である冷水または温水を流入出させるための冷温水ポート18(図2参照)、19が設けられている。ガス交換部15の上下端部には各々、酸素含有ガスを導入、導出するためのガスポート20、21が設けられている。
冷温水ポート18から流入する熱交換液である冷水または温水は、各ステンレスパイプの一端から進入し、各ステンレスパイプの他端を経由して冷温水ポート19から流出する。その間に、血液流路を流れる血液との間で熱交換が行われる。一方、ガスポート20から流入する酸素含有ガスは、各中空糸膜の一端から進入し、各中空糸膜の他端を経由してガスポート21から流出する。その間に、血液流路を流れる血液との間でガス交換が行われる。
なお、この人工肺2の構成は一例であり、他の構成であっても、本実施の形態の貯血槽との連結構造を適用することができる。人工肺2は、熱交換部14及びガス交換部15から構成されているものに限らず、ガス交換部15のみで構成されていても、本実施の形態の連結構造を適用可能である。
図5に示すように、人工肺2は、人工肺本体22のハウジングの外側に、保護カバー23が装着された構造を有する。図5から保護カバー23が取り去られた人工肺本体22のみを、背面側から見た斜視図で図6に示す。保護カバー23は、人工肺本体22の前面側に装着される第1枠体24と、後面側に装着される第2枠体25とを組み合わせた構造体である。第1枠体24の上部には、連結部材3と結合する上述の結合部11が設けられている。第1、第2枠体24、25にはそれぞれ、円孔24a、25aが設けられており、血液ポート16、17を突出させている。
第1枠体24の上端部には、第2枠体25に向かって延在する左右一対の上部嵌合片26、27が設けられている。上部嵌合片26、27はそれぞれ、外側に位置する係合部26a、27aと、内側に位置する嵌合規制部26b、27bを有する。係合部26a、27aの先端には、概ね垂直方向に突出した係合爪28が形成されている。第1枠体24の下端部にも、同様の左右一対の下部嵌合片が設けられている。
第2枠体25の上下端部には各々、第1枠体24に向かって延在する肩部29が設けられ、左右一対で2列の係合穴30、31が形成されている。第1、第2枠体24、25が人工肺本体22に装着されたときに、係合爪28が係合穴30または31に係合する。この係合により第1、第2枠体24、25が一体化して、人工肺本体22に固定される。
この保護カバー23は、ガス交換部15の厚さが異なる2種類の人工肺本体22に対して装着可能なように構成されている。すなわち、第2枠体25の肩部29の係合穴30、31は各々、係合爪28に対応させて配置され、係合爪28の各々が係合可能である。第1列の左右一対の係合穴30は、第1枠体24からの距離が近い位置に配置され、第2列の左右一対の係合穴31は、第1列の係合穴30よりも第1枠体24からの距離が遠い位置に配置されている。
第1枠体24の係合爪28は、第1列の係合穴30、または第2列の係合穴31に対して、選択的に係合可能である。それにより、第1枠体24と第2枠体25の間隔を調整することができ、人工肺本体22の厚さに適合させることができる。
また、第2枠体25の左右の側壁部32には、第1枠体24に向かって張り出した調整側壁33が設けられている。調整側壁33と側壁部32との境界部には、分離境界部34が形成されている。分離境界部34は、例えば浅い溝からなり、この部分で調整側壁33を容易に折取ることができる。従って、調整側壁33の有無により、第1枠体24と第2枠体25の側部領域の間隔を調整することができ、厚さの異なる2種類の人工肺本体22に対して、より適切に適合させることができる。
次に、人工肺本体22に対する保護カバー23の誤嵌合を防止するための構造について、図7〜図10を参照して説明する。図7は、第1枠体24の背面側(人工肺本体22に当接する側)から見た斜視図である。上述の左右一対の上部嵌合片26、27と同様に、下端部には下部嵌合片35、36が設けられている。
下部嵌合片35、36もそれぞれ、外側の係合部35a、36aと、内側の嵌合規制部35b、36bを有する。係合部35a、36aの先端には、概ね垂直方向に突出した係合爪37が形成されている。図では、上端部の係合部26a、27aの係合爪28は上方に突出し、下端部の係合部35a、36aの係合爪37は下方に突出している。
図8Aは、第1枠体24の上面図、図8Bは、第1枠体24の底面図である。図8Aに示すように、上部嵌合片26、27の外側縁(係合部26a、27aの外側縁)の間隔をWt1、の内側縁(嵌合規制部26b、27bの内側縁)の間隔をWt2と記す。また、図8Bに示すように、下部嵌合片35、36の外側縁(係合部35a、36aの外側縁)の間隔をWu1、内側縁(嵌合規制部35b、36bの内側縁)の間隔をWu2と記す。なお、図8A、図8Bに示すとおり、係合部26a、27a、35a、36aと、嵌合規制部26b、27b、35b、36bの間は、それぞれ、スリット38、39により分離されている。
図9は、第2枠体25を示す正面図、すなわち、人工肺本体22に当接する側から見た図である。上端部に、上部嵌合孔40、41が設けられ、下端部に下部嵌合孔42、43が設けられている。上部嵌合孔40、41には各々、第1枠体24の上部嵌合片26、27が嵌合し、下部嵌合孔42、43には各々、下部嵌合片35、36が嵌合する。
上部嵌合孔40、41を含む領域Y1の拡大図を図10(a)に、下部嵌合孔42、43を含む領域Y2の拡大図を図10(b)に示す。上部嵌合孔40、41はそれぞれ、係合部40a、41aと、嵌合規制部40b、41bを有する。下部嵌合孔42、43はそれぞれ、係合部42a、43aと、嵌合規制部42b、43bを有する。
係合部40a〜43aにはそれぞれ、第1枠体24の係合部26a、27a、35a、36aが嵌合して、係合爪28、37が係合穴30または31(図5)と係合する。また、嵌合規制部40b〜43bにはそれぞれ、第1枠体24の嵌合規制部26b、27b、35b、36bが嵌合する。嵌合規制部により、嵌合片(嵌合孔)の内側縁間の間隔を、係合部の作用に影響を与えることなく調整することができる。
図10に示すように、上部嵌合孔40、41の外側縁(係合部40a、41aの外側縁)の間隔はWt1、内側縁(嵌合規制部40b、41bの内側縁)の間隔はWt2に設定されている。また、下部嵌合孔42、43の外側縁(係合部42a、43aの外側縁)の間隔はWu1、内側縁(嵌合規制部42b、43bの内側縁)の間隔はWu2に設定されている。
従来は、上部嵌合片26、27の外側縁の間隔Wt1、内側縁の間隔Wt2、及び下部嵌合片35、36の外側縁の間隔Wu1、内側縁の間隔Wu2の関係は、Wt1=Wu1、かつWt2=Wu2に設定されていた。この関係は、当然、上部嵌合孔40、41と下部嵌合孔42、43の寸法についても同様である。
この場合の、第1枠体24と第2枠体25の姿勢(上下の向き)の組合せと、嵌合の状態の関係を(表1)に示す。(表1)において、姿勢が「正」の場合は、枠体の上下が正しく向いている状態を示す。「誤」の場合は、枠体の上下が反転している状態を示す。第1枠体24と第2枠体25の姿勢を、嵌合A1〜嵌合D1のように組合せた場合の全てにおいて、嵌合は可能であるが、嵌合B1〜嵌合D1の場合は不適嵌合となる。すなわち、機能的に不適切な状態の嵌合となっている。
Figure 2013202309
これに対して、適切な嵌合状態を確保するための第1の対策である、嵌合片の寸法変更について説明する。すなわち、上部嵌合片26、27の外側縁の間隔Wt1と、下部嵌合片35、36の外側縁の間隔Wu1を異ならせる(Wt1≠Wu1)。あるいは、内側縁の間隔Wt2とWu2を異ならせる(Wt2≠Wu2)。どちらか一方でもよく、双方を異ならせても良い。これにより、第1枠体24と第2枠体25の姿勢(上下の向き)の組合せと、嵌合の状態の関係は(表2)に示すとおりとなる。
すなわち、第1枠体24と第2枠体25の一方が他方に対して上下反転していると、嵌合が不可能になる(嵌合B2、C2)。但し、第1枠体24と第2枠体25が互いに上下正対していれば、人工肺本体22に対して上下反転していても嵌合可能である(嵌合D2)。そのような嵌合状態が容認できる使用形態であれば、この対策のみでもよい。
上下反転による誤嵌合が阻止される効果は、上部嵌合片26、27及び下部嵌合片35、36の各々の幅が大きい程、十分に大きくなる。一方、各嵌合片は、それぞれスリット38、39により分離されているので、嵌合片の幅を大きくしても、係合部26a、27a、35a、36aについては、可撓性による可動域を十分に確保できる。
なお、嵌合D2の状態が容認できなければ、適切な嵌合となるように、更に対策が必要である。その一例である第2の対策について、以下に説明する。
Figure 2013202309
第2の対策は、リブ付加である。すなわち、図9に示すように、第2枠体25の人工肺本体22と当接する箇所に、突出するリブ44が設けられている。また、図6に示すように、人工肺本体22においてリブ44と対応する箇所に、凹部45が設けられている。リブ44と凹部45とが相互に嵌合することにより、人工肺本体22への第1及び第2枠体24、25の装着に対して、リブ44が障害とならないように構成されている。また、リブ44と凹部45の位置は、人工肺本体22の上下方向の中間位置から外れた位置に設定されている。
このように、第2の対策としては、人工肺本体22における外面領域(第1及び第2枠体24、25が対向する範囲の)の一部に、凹部または凸部(リブ)の一方からなる外面規制部を設け、第1及び第2枠体24、25における外面規制部に対応する箇所に、凹部または凸部(リブ)の他方からなる内面規制部を設ける。外面規制部及び内面規制部の位置は、人工肺本体22の上下方向の中間位置から外れた位置に設定する。
第2の対策により、人工肺本体22に対して、第1及び第2枠体24、25を上下反転させて装着しようとすると、合体不能となる。第2の対策(リブ44と凹部45の付加)のみを行った場合の、第1枠体24と第2枠体25の姿勢(上下の向き)の組合せと、嵌合の状態の関係は(表3)に示すとおりである。すなわち、第2枠体25が人工肺本体22に対して上下反転している場合は、嵌合不能となる(嵌合B3、D3)。但し、第2枠体25が人工肺本体22に対して正対している場合は、第1枠体24が反転していても嵌合可能となる(嵌合C3、不適嵌合)。
Figure 2013202309
好ましくは、嵌合片の寸法変更とリブ付加による対策を組合わせる。それにより、(表4)に示すように、人工肺本体22に対して、第1及び第2枠体24、25を共に上下正対させたときのみ嵌合が可能となり(嵌合A4)、不適切な装着を確実に回避することができる。
Figure 2013202309
なお、上記実施の形態の説明では、人工肺本体22の前面側に第1枠体24が配置され、後面側に第2枠体25が配置されるが、上述の効果を得るためには、逆の配置であってもよい。
本発明の人工肺の保護カバーによれば、人工肺本体に対して誤った姿勢で嵌合されることを回避可能であり、体外血液循環等に用いる人工肺に有用である。
1 貯血槽
2 人工肺
3 連結部材
4 本体部
5 貯血室
6 血液流出ポート
7 支持部
8、11 結合部
8a 円筒状外周面
9 第1嵌合部
9a 円筒状内周面
10 第2嵌合部
12 ホルダ
13 係止レバー
14 熱交換部
15 ガス交換部
16、17 血液ポート
18、19 冷温水ポート
20、21 ガスポート
22 人工肺本体
23 保護カバー
24 第1枠体
24a、25a 円孔
25 第2枠体
26、27 上部嵌合片
35、36 下部嵌合片
26a、27a、35a、36a 係合部
26b、27b、35b、36b 嵌合規制部
28、37 係合爪
29 肩部
30、31 係合穴
32 側壁部
33 調整側壁
34 分離境界部
40、41 上部嵌合孔
42、43 下部嵌合孔
40a〜43a 係合部
40b〜43b 嵌合規制部
44 リブ
45 凹部

Claims (5)

  1. 内部にガス交換室が形成された人工肺本体の少なくとも一部を覆うように装着される保護カバーであって、
    前記人工肺本体に対して、いずれか一方が前面側に他方が後面側に配置される第1及び第2枠体を備え、
    前記第1枠体は、上下端部に各々、前記人工肺本体への装着状態において前記第2枠体に向かって延びる左右一対の嵌合片を有し、前記嵌合片の一部が形成する係合部の先端に係合爪が設けられ、
    前記第2枠体は、上下端部の各々に肩部を有し、前記肩部には、前記第1枠体の前記嵌合片が嵌合する左右一対の嵌合孔が設けられるとともに、前記嵌合孔における前記係合爪に対応する位置には前記係合爪の各々が係合可能な係合穴が設けられ、
    前記嵌合片の外側縁の間隔または内側縁の間隔の少なくとも一方が、前記上端部と前記下端部の間で異なっていることを特徴とする人工肺の保護カバー。
  2. 前記嵌合片の外側縁の間隔及び内側縁の間隔の双方が、前記上端部と前記下端部の間で異なっている請求項1に記載の人工肺の保護カバー。
  3. 前記嵌合片には、前記係合部とともに嵌合規制部が設けられ、前記係合部と前記嵌合規制部は左右に並んで配置され、両部間にはスリットが形成されて相互に分離されている請求項1に記載の人工肺の保護カバー。
  4. 前記人工肺本体における前記第1及び第2枠体が対向する外面領域の一部に、凹部または凸部の一方からなる外面規制部が設けられ、
    前記第1及び第2枠体における前記外面規制部に対応する箇所に、凹部または凸部の他方からなる内面規制部が設けられ、
    前記外面規制部と前記内面規制部とが相互に嵌合することにより、前記凸部が前記人工肺本体に対する前記第1及び第2枠体の装着の障害とならないように構成され、かつ、前記外面規制部及び前記内面規制部の位置は、前記人工肺本体の上下方向の中間位置から外れた位置に設定されている請求項1に記載の保護カバー。
  5. 前記第1または第2枠体には、他の医療用装置と人工肺とを連結するための結合部が設けられている請求項1に記載の人工肺の保護カバー。
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