JP2013192290A - 充電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】送信情報の送受信を滞りなく行うことによって充電制御を確実に行うこと。
【解決手段】受電設備15の主制御部20、及び充電スタンド16A〜16Eの副制御部23で送信する情報が発生した場合、これらの情報に割り付けられている送信の優先順位を取得する。そして、取得した優先順位で情報を並び替えて送信順を決定し、その送信順にしたがって主制御部20と副制御部23の相互間で情報を送受信する。これにより、送信する情報の発生順にしたがうことなく、充電制御に必要な情報などの優先順位が高い情報が先に送信される。
【選択図】図1
【解決手段】受電設備15の主制御部20、及び充電スタンド16A〜16Eの副制御部23で送信する情報が発生した場合、これらの情報に割り付けられている送信の優先順位を取得する。そして、取得した優先順位で情報を並び替えて送信順を決定し、その送信順にしたがって主制御部20と副制御部23の相互間で情報を送受信する。これにより、送信する情報の発生順にしたがうことなく、充電制御に必要な情報などの優先順位が高い情報が先に送信される。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両に搭載される蓄電池を充電するための充電システムに関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの車両に搭載された蓄電池の充電を行う充電システムは、例えば特許文献1に開示されている。この種の充電システムでは、車両側と充電の制御側が双方向通信可能に接続されており、充電に関する各種情報が相互に送受信されている。
複数台の車両を同時に充電可能に構築した充電システムでは、送受信される情報量も多くなる。このため、大量の情報を送受信するように通信網を構築すれば良いが、この場合は、システム全体のコスト増に繋がる。しかしながら、大量の情報が送受信されることを考慮して充電システムを構築しなければ、例えば複数台の車両を同時に充電するような場合に需給契約上の電力量を超えないようにするなどの充電制御に支障をきたす虞がある。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、送信情報の送受信を滞りなく行うことによって充電制御を確実に行い得る充電システムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両に搭載される蓄電池を充電するための電力を前記車両に供給する複数の充電部と、各充電部による充電を制御する制御部と、を備えた充電システムにおいて、各充電部と前記制御部を双方向通信可能に接続する通信部と、前記各充電部及び前記制御部で発生した送信情報に割り付けられている送信の優先順位を取得する取得部と、前記取得部が取得した優先順位にしたがって前記送信情報の送信順を決定する決定部と、前記決定部が決定した送信順にしたがって前記各充電部と前記制御部の相互間で前記送信情報を送信させる送信制御部と、を備えたことを要旨とする。
これによれば、各充電部や制御部で発生した送信情報は、その発生順ではなく、送信情報に割り当てられている優先順位にしたがって送信順が決定されるとともに、その決定した送信順で送信される。つまり、優先順位が高い送信情報を、迅速に送信することが可能となる。したがって、充電制御を確実に行うことができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の充電システムにおいて、前記送信情報のうち充電に関する指示情報は、前記優先順位が高く設定されていることを要旨とする。これによれば、充電に関する指示情報が迅速に送信されるので、充電制御を確実に行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の充電システムにおいて、前記制御部は、各充電部が供給する電力量の合計がシステム全体の最大供給電力量を超えないように、各充電部に制御用の電力量を指示することを要旨とする。これによれば、充電に関する指示情報が迅速に送信されるので、各充電部が供給する電力量の合計が最大供給電力量を超えないように制御することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の充電システムにおいて、前記取得部は、前記送信情報が発生する毎に送信の優先順位を取得し、前記決定部は、前記取得部が前記送信情報の優先順位を取得する毎に前記送信情報の送信順を決定することを要旨とする。これによれば、送信情報が発生する毎に送信情報の送信順が決定されるので、優先順位の高い送信情報を迅速に、かつ確実に送信することができる。
本発明によれば、送信情報の送受信を滞りなく行うことによって充電制御を確実に行うことができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、EVやPHVなどの車両10A,10B,10C,10D,10Eには、当該車両10A〜10Eの原動機となる図示しない電動機(モータ)への供給電力を蓄える蓄電池11が搭載されている。また、車両10A〜10Eには、蓄電池11への充電を制御する車両制御部12が搭載されている。また、車両10A〜10Eには、電力変換器13が搭載されている。また、車両10A〜10Eには、情報の受信部、及び情報の送信部となる通信部14が搭載されている。そして、車両10A〜10Eの蓄電池11は、車両用の充電システムKから供給される電力が電力変換器13で変換され、その変換後の電力によって充電される。
図1に示すように、EVやPHVなどの車両10A,10B,10C,10D,10Eには、当該車両10A〜10Eの原動機となる図示しない電動機(モータ)への供給電力を蓄える蓄電池11が搭載されている。また、車両10A〜10Eには、蓄電池11への充電を制御する車両制御部12が搭載されている。また、車両10A〜10Eには、電力変換器13が搭載されている。また、車両10A〜10Eには、情報の受信部、及び情報の送信部となる通信部14が搭載されている。そして、車両10A〜10Eの蓄電池11は、車両用の充電システムKから供給される電力が電力変換器13で変換され、その変換後の電力によって充電される。
以下、充電システムKの具体的な構成を図1にしたがって説明する。
充電システムKは、電力系統から送電される電力を受電する受電設備15と、受電設備15に接続されるとともに、車両10A〜10Eの充電時に充電プラグPを介して車両10A〜10Eに接続される充電スタンド16A,16B,16C,16D,16Eから構成されている。充電スタンド16A〜16Eは、車両10A〜10Eの蓄電池11を充電するための電力を供給する充電部となる。なお、図1には、5台の充電スタンド16A〜16Eを有する充電システムKを図示している。そして、各充電スタンド16A〜16Eの構成は同一構成であるため、充電スタンド16Aのみに具体的な構成を図示している。また、電力系統とは、電力を送電するための送電システムであって、電力会社が保有する。また、充電プラグPには、電力を送電するための電力線と、情報を送受信するための信号線とが内蔵されている。そして、受電設備15と各充電スタンド16A〜16Eは、電力線L1と信号線L2で接続されている。
充電システムKは、電力系統から送電される電力を受電する受電設備15と、受電設備15に接続されるとともに、車両10A〜10Eの充電時に充電プラグPを介して車両10A〜10Eに接続される充電スタンド16A,16B,16C,16D,16Eから構成されている。充電スタンド16A〜16Eは、車両10A〜10Eの蓄電池11を充電するための電力を供給する充電部となる。なお、図1には、5台の充電スタンド16A〜16Eを有する充電システムKを図示している。そして、各充電スタンド16A〜16Eの構成は同一構成であるため、充電スタンド16Aのみに具体的な構成を図示している。また、電力系統とは、電力を送電するための送電システムであって、電力会社が保有する。また、充電プラグPには、電力を送電するための電力線と、情報を送受信するための信号線とが内蔵されている。そして、受電設備15と各充電スタンド16A〜16Eは、電力線L1と信号線L2で接続されている。
受電設備15には、電力系統から需用可能な電力を越えた場合に電源回路を遮断する主幹ブレーカとなる電力遮断部17が設けられている。電力系統から需用可能な電力は、充電システムKの設置者と電力会社との間の需給契約によって定められる。また、受電設備15には、電力系統から受電した電力を充電スタンド16A〜16Eに供給する電力供給部18が設けられている。電力系統から受電する電力が、外部供給される電力となる。
また、受電設備15には、各充電スタンド16A〜16Eに供給される電力量を計測する電力計測部19が設けられている。電力計測部19は、電流値及び電圧値も計測する。また、受電設備15には、各充電スタンド16A〜16Eを統括的に制御する制御部としての主制御部20が設けられている。主制御部20は、各充電スタンド16A〜16Eに充電を行わせるための制御信号を送信する。また、主制御部20は、電力計測部19の計測結果となる電力値を充電スタンド16A〜16E毎の電力値として取得する。また、主制御部20には、読み書き可能な記憶部MMが接続されている。主制御部20は、各種情報を記憶部MMに記憶する。また、受電設備15には、情報の送信部、及び情報の受信部となる通信部22が設けられている。
各充電スタンド16A〜16Eには、受電設備15の主制御部20が送信する制御信号をもとに車両10A〜10Eの充電を各別に制御する副制御部23が設けられている。また、副制御部23には、読み書き可能な記憶部SMが接続されている。副制御部23は、各種情報を記憶部SMに記憶する。また、各充電スタンド16A〜16Eには、情報の送信部、及び情報の受信部となる通信部24が設けられている。通信部24は、信号線L2を介して受電設備15の通信部22に接続される。そして、受電設備15(主制御部20)と各充電スタンド16A〜16Eは、通信部22と通信部24により、双方向通信可能に接続されている。また、各充電スタンド16A〜16Eには、車両10A〜10Eに電力を供給する送電線(電力線L1)の耐電力容量を超えた場合に電源回路を遮断する分岐ブレーカとなる電力遮断部25が設けられている。
以下、本実施形態の充電システムKが行う充電制御を説明する。
各副制御部23は、信号線L2を介して車両10A〜10E側から送信される情報に基づき、充電対象とする車両が存在するか否か、すなわち充電プラグPが車両に接続されているか否かを検出する。この検出に際して本実施形態の充電システムKは、CPLT(コントロールパイロット)機能を用いて、車両10A〜10E側との接続などを確認する。車両制御部12は、信号電圧が初期電圧に立ち上がることで起動し、起動後に信号電圧を初期電圧から所定電圧に下げる。副制御部23は、初期電圧からの信号電圧の変動を確認すると、充電プラグPが車両に接続されていることを検出する。そして、各副制御部23は、接続を検出すると、車両接続信号を主制御部20に送信する。また、信号電圧を所定電圧に下げた車両制御部12は充電の準備を開始し、準備後に信号電圧をさらに下げる。各副制御部23は、信号電圧の変化をさらに検出すると、車両10A〜10E側の準備が完了したことを検出し、準備完了信号を主制御部20に送信する。
各副制御部23は、信号線L2を介して車両10A〜10E側から送信される情報に基づき、充電対象とする車両が存在するか否か、すなわち充電プラグPが車両に接続されているか否かを検出する。この検出に際して本実施形態の充電システムKは、CPLT(コントロールパイロット)機能を用いて、車両10A〜10E側との接続などを確認する。車両制御部12は、信号電圧が初期電圧に立ち上がることで起動し、起動後に信号電圧を初期電圧から所定電圧に下げる。副制御部23は、初期電圧からの信号電圧の変動を確認すると、充電プラグPが車両に接続されていることを検出する。そして、各副制御部23は、接続を検出すると、車両接続信号を主制御部20に送信する。また、信号電圧を所定電圧に下げた車両制御部12は充電の準備を開始し、準備後に信号電圧をさらに下げる。各副制御部23は、信号電圧の変化をさらに検出すると、車両10A〜10E側の準備が完了したことを検出し、準備完了信号を主制御部20に送信する。
車両接続信号を受信した主制御部20は、車両の接続を認識する。その後、主制御部20は、準備完了信号を受信すると、その車両が接続された充電スタンドに分配する電力量を決定する。この電力量は、各充電スタンド16A〜16Eを介して車両10A〜10Eに供給可能な電力量の上限を規定する上限電力量となる。そして、主制御部20は、受電設備15から供給される電力量の合計がピーク電力設定値(最大供給電力量)を越えないように各充電スタンド16A〜16Eに分配する電力量を決定する。なお、ピーク電力設定値は、需給契約によって定められる電力量を示す。
主制御部20は、各充電スタンド16A〜16Eに分配する電力量を、充電を行う充電スタンド数に応じて決定する。具体的に言えば、主制御部20は、車両接続信号及び準備完了信号を受信している充電スタンド数が少ないほど分配する電力量を多く決定する。一方、主制御部20は、車両接続信号及び準備完了信号を受信している充電スタンド数が多いほど分配する電力量を少なく決定する。
また、主制御部20は、充電スタンド数の増減の変化に応じて分配する電力量を決定する。具体的に言えば、主制御部20は、充電スタンド数が増加した場合、既に充電を開始している充電スタンドに分配した電力量を減少させるなどして、新たに追加された充電スタンドに分配する電力量を確保する。また、主制御部20は、充電スタンド数が減少した場合、充電が完了した充電スタンドに分配した電力量を充電中の他の充電スタンドの電力量に上乗せする。このように主制御部20は、充電状態とされた充電スタンド数を把握し、その充電スタンド数に応じて分配する電力量を増減させる制御を行う。
電力量を決定した主制御部20は、その電力量と電力計測部19の計測結果である電圧値をもとに、各充電スタンド16A〜16Eへの指令値となる電流指令値を算出する。そして、主制御部20は、電流指令値を指示する電流指令信号を、通信部22及び通信部24を介して、各充電スタンド16A〜16Eの副制御部23に送信する。そして、電流指令信号を受信した副制御部23は、その電流指令信号をその充電スタンド16A〜16Eが充電対象とする車両10A〜10Eの車両制御部12に送信する。
各車両制御部12は、受信した電流指令信号をもとに蓄電池11の充電を行わせる。これにより、車両10A〜10Eには充電スタンド16A〜16Eから電力が供給される。そして、各車両制御部12は、充電が完了すると、信号電圧を初期電圧に戻す。各副制御部23は、信号電圧が初期電圧に戻ったことを確認すると、充電が完了したことを検出し、充電完了信号を主制御部20に送信する。充電完了信号を受信した主制御部20は、充電の完了を認識する。
受電設備15の主制御部20と各充電スタンド16A〜16Eは、前述したように、各種の情報(通信データ)を送受信する。そして、これらの情報には、図2に示すように、受電設備15(主制御部20)側と充電スタンド16A〜16E(副制御部23)側で、送信情報の優先順位が割り付けられている。主制御部20が送信する情報には、例えば優先順位[1]の情報a1、優先順位[2]の情報a2、優先順位[3]の情報a3がある。優先順位[1]の情報a1には、充電制御に必要な電流指令信号などがある。車両10A〜10Eは、電流指令信号を受信しないと充電を開始させることができないので、その情報の優先順位は高い。また、主制御部20が、各充電スタンド16A〜16Eにメンテナンスに関する情報を送信する場合、当該情報の優先順位は[2]や[3]など、充電制御に必要な情報に比べて低くなる。
一方、各充電スタンド16A〜16Eが送信する情報には、例えば優先順位[1]の情報Xb1、優先順位[2]の情報Xb2、優先順位[3]の情報Xb3がある。優先順位[1]の情報には、充電制御に必要な車両接続信号や準備完了信号や、充電中に発生したエラー情報を伝えるエラー信号などがある。主制御部20は、車両接続信号や準備完了信号を受信しないと充電スタンド数を把握できず、充電スタンド16A〜16Eに分配する電力量を決定できない。つまり、主制御部20は、電力量を増減させる制御を行えない。また、主制御部20は、エラー信号を受信しないとエラーに対処することができない。したがって、これらの情報の優先順位は高い。また、副制御部23が、充電履歴を収集してその情報を送信する場合、当該情報の優先順位は[2]や[3]など、充電制御に必要な情報やエラーの情報に比べて低くなる。なお、図中に示す「Xb1」などの先頭文字「X」には、充電スタンド16A〜16Eを識別する情報が挿入される。
そして、本実施形態の充電システムKでは、前述のように情報に優先順位を割り付けることにより、優先順位の高い情報をその情報の発生時刻に関係なく優先的に送信する処理を行う。これにより、複数台の充電スタンド16A〜16Eを有する充電システムKにおいて、複数台の車両10A〜10Eを同時に充電する場合の通信負荷に耐え得るだけの通信網を敢えて構築しなくても、充電制御を行うことが可能となる。
以下、情報の送受信に関する処理内容を説明する。
各副制御部23は、主制御部20への送信情報が発生すると、当該送信情報を示す識別信号を主制御部20に送信する。このとき、各副制御部23は、識別信号のみを主制御部20に送信し、その識別信号に対応する送信情報は記憶部SMに記憶しておく。一方、主制御部20は、識別信号を受信すると、当該識別信号を記憶部MMに記憶する。また、主制御部20は、副制御部23への送信情報が発生すると、当該送信情報を示す識別信号を記憶部MMに記憶する。これにより、記憶部MMには、主制御部20及び各副制御部23において未送信の情報に対応する識別信号が混在して記憶されていることになる。そして、主制御部20は、図3に示す送信処理を実行し、優先順位の高い送信情報から送信されるようにデータ通信を制御する。
各副制御部23は、主制御部20への送信情報が発生すると、当該送信情報を示す識別信号を主制御部20に送信する。このとき、各副制御部23は、識別信号のみを主制御部20に送信し、その識別信号に対応する送信情報は記憶部SMに記憶しておく。一方、主制御部20は、識別信号を受信すると、当該識別信号を記憶部MMに記憶する。また、主制御部20は、副制御部23への送信情報が発生すると、当該送信情報を示す識別信号を記憶部MMに記憶する。これにより、記憶部MMには、主制御部20及び各副制御部23において未送信の情報に対応する識別信号が混在して記憶されていることになる。そして、主制御部20は、図3に示す送信処理を実行し、優先順位の高い送信情報から送信されるようにデータ通信を制御する。
図3に示すように、主制御部20は、記憶部MMに記憶した識別信号に対応する送信の優先順位を示す優先順位情報を取得する(ステップS10)。なお、記憶部MMには、主制御部20側及び各副制御部23側で発生する送信情報の優先順位情報が事前に記憶(登録)されている。次に、主制御部20は、ステップS10で取得した優先順位情報をもとに、未送信の情報を優先順位で並び替える(ステップS11)。この並び替えにより、各送信情報は、発生時刻に関係なく、優先順位にしたがって送信順が決定される。そして、主制御部20は、並び替え後の送信順にしたがって送信情報が送信されるように送信処理を実行する(ステップS12)。
ステップS12において主制御部20は、送信順にしたがって送信される情報が主制御部20の送信情報である場合には当該送信情報を送信する。また、ステップS12において主制御部20は、送信順にしたがって送信される情報が副制御部23の送信情報である場合には当該送信情報の送信先となる副制御部23に情報要求信号を送信する。そして、情報要求信号を受信した副制御部23は、当該信号で要求された送信情報を主制御部20に送信する。主制御部20は、送信情報の送信を確認すると、当該送信情報に対応する識別信号を記憶部MMから消去する。また、主制御部20は、送信情報が発生して識別信号を記憶部MMに記憶する毎に図3の処理にて送信順を決定する。また、主制御部20は、送信すべき情報がなくなるまで上記の処理を繰り返し行う。本実施形態では、上記処理を実行する主制御部20が、優先順位を取得する取得部と、送信順を決定する決定部と、送信情報を送信させる送信制御部として機能する。
以下、本実施形態の充電システムKの作用を説明する。
図4に示すような発生順で主制御部20と副制御部23で送信情報が発生したとする。送信情報を発生順に並べた場合は、優先順位の低い情報と優先順位の高い情報が混在している。このため、情報の送信順を発生順とした場合は、充電制御に必要な情報などの優先順位の高い情報の送信が、優先順位の低い情報よりも後に送信される可能性がある。
図4に示すような発生順で主制御部20と副制御部23で送信情報が発生したとする。送信情報を発生順に並べた場合は、優先順位の低い情報と優先順位の高い情報が混在している。このため、情報の送信順を発生順とした場合は、充電制御に必要な情報などの優先順位の高い情報の送信が、優先順位の低い情報よりも後に送信される可能性がある。
一方、本実施形態の充電システムKでは、図4に示すように送信情報が発生した場合であっても、これらの送信情報を優先順位にしたがって並び替えて送信順を決定する。このため、発生順は遅くても、当該情報の優先順位が高ければ当該情報の送信順は早くなる。これにより、充電制御に必要な情報などの優先順位の高い情報を迅速に送信することができ、充電制御を確実に行い得る。一方で、優先順位の低い情報は、優先順位の高い情報の送信後に送信順にしたがって順次送信される。
車両10A〜10Eには、上限電力量の変更に伴う変更後の電流指令値に追従するように充電電流値を変更制御できる対応型車両と、追従可能な電流指令値を固定値とすることによって充電電流値を変更制御できない非対応型車両と、がある。充電電流値とは、充電時に、実際に車両10A〜10E側へ流れる電流の値である。この充電電流値は、電力計測部19の計測結果として計測可能である。そして、対応型車両の場合は、電流指令値と充電電流値とが一致する、又は電流指令値に対して充電電流値が所定の誤差範囲内の値となる。つまり、対応型車両は、上限電力量の変更に追従して充電可能である。一方、非対応型車両の場合は、電流指令値に対して充電電流値が所定の誤差範囲外の値となるときがある。つまり、非対応型車両は、上限電力量の変更に追従して充電不能である。
非対応型車両は、電流指令値以上の電流で充電を行う場合があるので、主制御部20がピーク電力設定値(最大供給電力量)を越えないように各充電スタンド16A〜16Eの上限電力量を決定しても、非対応型車両の存在によってピーク電力設定値を越えてしまう可能性がある。したがって、非対応型車両が接続されている場合であっても、充電制御に必要な情報を優先的に送信可能としたことで、ピーク電力設定値を越えてしまう事態の発生を抑制できる。つまり、対応型車両が接続される充電スタンドに対して迅速に電流指令信号を送信して電流量を制御することができる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)主制御部20や副制御部23で発生した送信情報は、その発生順ではなく、送信情報に割り当てられている優先順位にしたがって送信順が決定されるとともに、その決定した送信順で送信される。つまり、優先順位が高い送信情報を、迅速に送信することが可能となる。したがって、充電制御を確実に行うことができる。
(1)主制御部20や副制御部23で発生した送信情報は、その発生順ではなく、送信情報に割り当てられている優先順位にしたがって送信順が決定されるとともに、その決定した送信順で送信される。つまり、優先順位が高い送信情報を、迅速に送信することが可能となる。したがって、充電制御を確実に行うことができる。
(2)充電に関する指示情報の優先順位を高く設定しているので、これらの情報を迅速に送信することができる。このため、充電制御を確実に行うことができる。
(3)また、充電対象とする車両の中に非対応型車両が存在する場合であっても、ピーク電力設定値を越えないように充電制御を確実に行うことができる。
(3)また、充電対象とする車両の中に非対応型車両が存在する場合であっても、ピーク電力設定値を越えないように充電制御を確実に行うことができる。
(4)送信情報が発生する毎に送信順を決定する。このため、優先順位の高い情報を迅速に、かつ確実に送信することができる。
(5)主制御部20は、主制御部20の送信情報と副制御部23の送信情報を混在させて送信順を決定する。このため、送信される情報が何れか一方で発生した情報に偏ることなく、送信情報の送信順を平準化することができる。その結果、主制御部20と副制御部23の間の情報の送受信を滞りなく行うことができる。
(5)主制御部20は、主制御部20の送信情報と副制御部23の送信情報を混在させて送信順を決定する。このため、送信される情報が何れか一方で発生した情報に偏ることなく、送信情報の送信順を平準化することができる。その結果、主制御部20と副制御部23の間の情報の送受信を滞りなく行うことができる。
(6)主制御部20で送信順を一括して決定するので、制御構成を簡素化することができる。
(7)優先順位の高い情報を優先的に送信する構成を採用したことにより、送信可能なデータ量の大きい通信網を構築する必要がなく、充電システムKのコスト増を抑制できる。
(7)優先順位の高い情報を優先的に送信する構成を採用したことにより、送信可能なデータ量の大きい通信網を構築する必要がなく、充電システムKのコスト増を抑制できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 実施形態は、充電プラグPを車両10A〜10Eに機械的に接続して充電を行う充電システムKに具体化したが、充電プラグPを使用せずに、車両と充電部(地上側設備)を電気的に接続して充電を行う非接触式の充電システムに具体化しても良い。図5に示すように、非接触式の充電システムでは、車両10側に取り付けられた受電側コイル35と、充電ステーションの床に埋設された地上側設備36の送電側コイル37と、を整合させるようにして車両10を停車させる。このとき、受電側コイル35と送電側コイル37は、離間して非接触の状態とされる。そして、非接触式の充電システムでは、送電側コイル37からの電力を受電側コイル35で受電することにより、車両10の蓄電池に充電が行われる。このような非接触式の充電システムの方式には、共鳴方式や電磁誘導方式がある。また、非接触式の充電システムでは、車両10に搭載される車両側コントローラ38と、地上側設備36に設置される電源側コントローラ39とが、無線にて通信できるようになっている。すなわち、充電開始/停止信号など、充電に必要な信号の送受信が、車両側コントローラ38と電源側コントローラ39との間で無線通信で行われる。なお、非接触式の充電システムにおいては、地上側設備36が実施形態において充電部となる充電スタンド16A〜16Eに相当し、受電設備15は充電ステーション内に設けられている。また、非接触式の充電システムの場合、車両10の受電側コイル35と地上側設備36の送電側コイル37が整合配置されたことを充電状態であると判定しても良い。また、整合配置されることは、送電可能な状態であるとも言える。
○ 実施形態は、充電プラグPを車両10A〜10Eに機械的に接続して充電を行う充電システムKに具体化したが、充電プラグPを使用せずに、車両と充電部(地上側設備)を電気的に接続して充電を行う非接触式の充電システムに具体化しても良い。図5に示すように、非接触式の充電システムでは、車両10側に取り付けられた受電側コイル35と、充電ステーションの床に埋設された地上側設備36の送電側コイル37と、を整合させるようにして車両10を停車させる。このとき、受電側コイル35と送電側コイル37は、離間して非接触の状態とされる。そして、非接触式の充電システムでは、送電側コイル37からの電力を受電側コイル35で受電することにより、車両10の蓄電池に充電が行われる。このような非接触式の充電システムの方式には、共鳴方式や電磁誘導方式がある。また、非接触式の充電システムでは、車両10に搭載される車両側コントローラ38と、地上側設備36に設置される電源側コントローラ39とが、無線にて通信できるようになっている。すなわち、充電開始/停止信号など、充電に必要な信号の送受信が、車両側コントローラ38と電源側コントローラ39との間で無線通信で行われる。なお、非接触式の充電システムにおいては、地上側設備36が実施形態において充電部となる充電スタンド16A〜16Eに相当し、受電設備15は充電ステーション内に設けられている。また、非接触式の充電システムの場合、車両10の受電側コイル35と地上側設備36の送電側コイル37が整合配置されたことを充電状態であると判定しても良い。また、整合配置されることは、送電可能な状態であるとも言える。
○ 充電システムKを、実施形態で説明した車両に充電プラグPを接続する機械式のスタンドと、上記別例で説明した非接触式のスタンドを混在させて構築しても良い。
○ 主制御部20が指示する電流指令値を、電力指令値や電圧指令値に変更しても良い。
○ 主制御部20が指示する電流指令値を、電力指令値や電圧指令値に変更しても良い。
○ 主制御部20を、受電設備15の外部に設けても良い。また、複数の副制御部23のうち何れか1つの副制御部23を、主制御部20として機能させても良い。この場合、各充電スタンド16A〜16Eは、主制御部20として機能する副制御部23を設けた充電スタンドに情報を送信する。
○ 充電システムKにおいて電圧値が一定となる場合や電圧値を一定とみなす場合には、電力計測部19に代えて電流計測部を設けても良い。この場合は、電流を計測することにより、その計測結果から電力量を算出することができる。
○ 主制御部20が送信する情報や、副制御部23が送信する情報は、充電システムKの仕様などによって適宜設定することができる。そして、送信する情報の優先順位も適宜設定することができる。
○ 主制御部20は、所定時間毎に図3の処理を実行して送信順を決定するようにしても良い。
○ 主制御部20とは別に、取得部、決定部及び送信制御部として機能する制御部を、受電設備15側、充電スタンド16A〜16E側、又は外部に設けても良い。
○ 主制御部20とは別に、取得部、決定部及び送信制御部として機能する制御部を、受電設備15側、充電スタンド16A〜16E側、又は外部に設けても良い。
○ 充電システムKに備える充電スタンドの台数を、5台未満、又は6台以上に変更しても良い。本実施形態の制御は、充電システムKを構築する充電スタンドの台数が多くなるほど有効な制御となる。
○ 充電システムKは、公共施設(教育機関、公民館など)、商業施設(宿泊施設、ショッピング施設、充電ステーションなど)又は家庭用の設備として具体化しても良い。
○ 電力計測部19を充電スタンド16A〜16E毎に設けても良い。この場合の各電力計測部19は、計測結果を主制御部20に送信する。また、充電スタンド16A〜16E毎の電力計測部19は、各充電スタンド16A〜16Eに内蔵されていても良いし、受電設備15の電力供給部18と各充電スタンド16A〜16Eを接続する電力線L1に配設されていても良い。各充電スタンド16A〜16Eで電力計測を行う場合は、各充電スタンド16A〜16Eにおいて電力計測部19の計測結果から充電量を算出し、その算出結果を充電履歴として主制御部20に送信しても良い。
○ 電力計測部19を充電スタンド16A〜16E毎に設けても良い。この場合の各電力計測部19は、計測結果を主制御部20に送信する。また、充電スタンド16A〜16E毎の電力計測部19は、各充電スタンド16A〜16Eに内蔵されていても良いし、受電設備15の電力供給部18と各充電スタンド16A〜16Eを接続する電力線L1に配設されていても良い。各充電スタンド16A〜16Eで電力計測を行う場合は、各充電スタンド16A〜16Eにおいて電力計測部19の計測結果から充電量を算出し、その算出結果を充電履歴として主制御部20に送信しても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記決定部は、前記各充電部及び前記制御部で発生した送信情報を混在させて送信順を決定することを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の充電システム。
(イ)前記決定部は、前記各充電部及び前記制御部で発生した送信情報を混在させて送信順を決定することを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の充電システム。
10A〜10E…車両、11…蓄電池、16A〜16E…充電スタンド、20…主制御部、22…通信部、24…通信部、K…充電システム、L2…信号線。
Claims (4)
- 車両に搭載される蓄電池を充電するための電力を前記車両に供給する複数の充電部と、各充電部による充電を制御する制御部と、を備えた充電システムにおいて、
各充電部と前記制御部を双方向通信可能に接続する通信部と、
前記各充電部及び前記制御部で発生した送信情報に割り付けられている送信の優先順位を取得する取得部と、
前記取得部が取得した優先順位にしたがって前記送信情報の送信順を決定する決定部と、
前記決定部が決定した送信順にしたがって前記各充電部と前記制御部の相互間で前記送信情報を送信させる送信制御部と、を備えたことを特徴とする充電システム。 - 前記送信情報のうち充電に関する指示情報は、前記優先順位が高く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の充電システム。
- 前記制御部は、各充電部が供給する電力量の合計がシステム全体の最大供給電力量を超えないように、各充電部に制御用の電力量を指示することを特徴とする請求項2に記載の充電システム。
- 前記取得部は、前記送信情報が発生する毎に送信の優先順位を取得し、
前記決定部は、前記取得部が前記送信情報の優先順位を取得する毎に前記送信情報の送信順を決定することを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の充電システム。
Priority Applications (1)
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JP2012054801A JP2013192290A (ja) | 2012-03-12 | 2012-03-12 | 充電システム |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016208634A (ja) * | 2015-04-21 | 2016-12-08 | 株式会社豊田自動織機 | 充電システム |
JP7426755B2 (ja) | 2019-12-19 | 2024-02-02 | エバ | 電気車用充電器の電力供給方法 |
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- 2012-03-12 JP JP2012054801A patent/JP2013192290A/ja active Pending
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