JP2013190234A - 裸地面放射線量低減工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】校庭、公園あるいは運動場等の広範囲にわたる裸地面について、労力および費用をできるだけ抑えて効果的に放射線量を低減することができ、放射性物質によって汚染された校庭、公園あるいは運動場等の安全を確保する施工方法を提供する。
【解決手段】処理対象である裸地面の表土10を剥ぎ取り、剥ぎ取った表土10を仮置き場に保管する工程と、表土10の下層の清浄土20を掘削し、掘削した清浄土20を前記表土の仮置き場とは区別して仮置き場に保管する工程と、清浄土20を掘削した掘削面に木炭を敷き詰めて下層の木炭層30aを設ける工程と、下層の木炭層30aの上に表土10を埋め戻す工程と、埋め戻された表土10の上に木炭を敷き詰めて上層の木炭層30bを設ける工程と、上層の木炭層30bの上に清浄土20を埋め戻す工程とを備える。
【選択図】図2

Description

本出願は、放射性物質によって汚染された校庭、公園あるいは運動場等の裸地面における放射線量を低減する工法に関する。
2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、設計緒元が欠落していた東京電力福島第一原発事故を引き起こし、これによって放射性物質放出に伴う幾多の環境改変がもたらされた。このうち放射性セシウムの広範への拡散は、生活環境の隅々にまで及び、日本の広い範囲で「除染」と呼ばれる対応が行われている。発明者はこの状況にかんがみ、広く行われている「除染」とは「放射性物質を除く(のぞく)」のではなく「放射性物質を除ける(よける)」ことをさしていると強く感じた。地上に生成されて拡散した放射性物質は人間生活にきわめて毒性が強いため、早くそれをどけよう(除けよう)とする心理が働いている。
放射線に対する影響は低年齢ほど大きいとされ、このことから放射性物質によって汚染された学校の校庭や公園等で表土剥ぎによる除染作業が行われた。しかしながら、除けた汚染土をどこにおくのか、という新たな軋轢を呼んだ。現在、福島県内のみならず、東日本の各地で除染された土や落ち葉などの処理が求められている。
放射性物質によって汚染された校庭や公園等の裸地を除染する方法としては、表土を剥ぎ取り、汚染されていない土壌に置き換える方法、ゼオライト等の放射性物質の吸着材を表土に混入してすき込む方法、畑地を耕作する方法として裸地の表層と下層の土壌を反転させる反転耕といった方法がある。
特開2005−48147号公報
校庭あるいは公園等の裸地は外気に曝されているから、外気とともに飛散した放射性物質はそのまま裸地上に落下して土壌に付着する。これらの裸地では、児童、生徒はもとより一般市民も土壌にじかに接触するから、土壌に含まれる放射性物質に汚染される危険性が高く、裸地から舞い上がった埃とともに放射性物質を口から体内に取り込むといった危険もある。したがって、多くの人が使用する可能性のある校庭あるいは公園等の裸地の除染については、確実に安全性を確保して行う必要がある。
しかしながら、除染対象となる庭あるいは公園、運動場等の裸地面は広範囲にわたるから、除染方法としては確実でかつ効率的な方法が求められる。
前述した、裸地面の表土を剥ぎ取って撤去し、清浄な土壌に置き換える方法は、安全性の点では優れるが、撤去した汚染土壌の処分が困難であるという問題に加えて、汚染土壌の運搬・処分、清浄な土壌の運搬、埋め戻しといった作業に多大の労力と費用を要するという問題がある。
また、ゼオライト等の放射性物質の吸着材を表土とともにすき込む方法は、放射性物質の飛散を低減させることはできるものの、放射性物質はそのまま土壌中に残留するから、放射線量を抑制する作用としてはさほど有効ではない。
また、反転耕による方法は、ある程度の放射線量の抑制は見込めるが、放射性物質を土壌中に閉じ込める作用は完全ではなく、安全面から不十分である。
本発明は、これらの課題を解決すべくなされたものであり、校庭、公園あるいは運動場等のきわめて広範囲にわたる裸地面について、労力および費用をできるだけ抑えながら効果的に放射線量を低減することにより、放射性物質によって汚染された校庭、公園あるいは運動場等の安全を確保することを可能にする裸地面放射線量低減工法を提供することを目的とする。
本発明に係る裸地面放射線量低減工法は、処理対象である裸地面の表土を剥ぎ取り、剥ぎ取った表土を仮置き場に保管する工程と、前記表土の下層の清浄土を掘削し、掘削した清浄土を前記表土の仮置き場とは区別して仮置き場に保管する工程と、前記清浄土を掘削した掘削面に木炭を敷き詰めて下層の木炭層を設ける工程と、前記下層の木炭層の上に表土を埋め戻す工程と、埋め戻された表土の上に木炭を敷き詰めて上層の木炭層を設ける工程と、前記上層の木炭層の上に清浄土を埋め戻す工程とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る裸地面放射線量低減工法においては、裸地面の処理対象領域として複数の区画領域を設定し、前記表土を剥ぎ取る工程、前記清浄土を掘削する工程、前記表土を埋め戻す工程、前記清浄土を埋め戻す工程において、一の区画領域から剥ぎ取る表土及び清浄土を他の区画領域に埋め戻すことにより、表土あるいは清浄土を仮置き場に仮置きする工程を省略する方法を利用して施工することを特徴とする。なお、処理対象領域として複数の区画領域を設定する際には、他の区画領域に同等に埋め戻しできるように、各区画領域を同一の平面積(必ずしも矩形の平面領域に限るものではない)に設定するのがよい。
また、裸地面の表土を剥ぎ取る工程においては、裸地面の表面から複数層に分けて表土を剥ぎ取り、表土を埋め戻す工程においては、表土層ごとに区分して、裸地面のより表面側の表土層がより深層側に位置するように埋め戻すことにより、汚染度合いが進んでいると考えられる表面層の土壌をより深層に埋設することができ、施工後の裸地面における放射線量をさらに効果的に低減させることができる。
本発明に係る裸地面放射線量低減工法によれば、放射性物質によって汚染された処理対象の領域内において処理する方法により有効に放射線量を低減することが可能であることから、汚染土壌の運搬等の経費を削減することができ、校庭あるいは公園等の広範囲にわたる裸地面の放射線量低減方法として効果的に利用することができる。また、地中に埋設された放射性物質がさらに深層に漏洩したり、地上に浸出したりすることが抑えられることから、多数の人が使用する校庭、公園等の安全性を確実に確保することができる。
施工前の裸地面の平面図(a)及び断面図(b)である。 施工後の裸地面の平面図(a)及び断面図(b)である。
(裸地面の構成)
本実施形態においては、図1に示すように、処理対象である裸地面を、平面領域が同一の4つの長方形状となる領域1、2、3、4の区画に分割して処理する例について説明する。裸地面を処理する場合は、処理対象となる裸地面の平面形状や平面積に応じて裸地面を単一あるいは複数区画として処理する。裸地面をどのような大きさで区画するか、どのような形状で区画するかは任意に設定すればよい。
本発明方法においては、処理対象となる裸地面の表土と、表土の下の清浄土をそれぞれ区分して仮置き場(ストックヤード)に一時的に保管する操作と、ストックヤードから裸地面の所定の区画位置に埋め戻す操作を行う。本実施形態において処理対象である裸地面を4つに区画しているのは、処理対象領域を複数に区画して順次処理する方法の方が、大面積にわたって大量の土壌を一度に扱うよりも、仮置き場の確保や、土壌をストックヤードに移動させたり、埋め戻したりする操作を効率的に行えるからである。
図1に示すように、放射性物質によって汚染された裸地面を断面方向から見ると、土質や汚染時からの経過時間等にもよるが、裸地表面から十分深い位置(たとえば、20cm以上の深さ)における土壌は、放射性性物質によって汚染されていない通常の自然状態での清浄状態を維持している。裸地面表面から掘り下げた位置で土壌が清浄状態を維持していることは、実際に土壌の放射線量を測定することによって確かめることができる。
本発明方法においては、放射性物質によって汚染されている土壌と、その下側の清浄土壌とを置き換える(天地返し)操作を行う。本発明においては、放射性物質によって汚染されている裸地面の表面側の土壌を表土10といい、表土10の下層(下側)の土壌を清浄土20という。
表土10は、上述したように、放射線物質によって汚染された土壌であり、外部にそのまま露出させると放射線源となって健康に悪影響を及ぼす対象物である。一方、清浄土20は外部に露出させても健康に悪影響を及ぼすものではない。この清浄土20として取り出す土壌の厚さ(層の厚さ)は、天地返しにより表土10を覆った状態で、裸地面上における環境の放射線量が健康を損なわない線量以下となるように設定する。
清浄土20として取り出す土壌の厚さ(掘り出し深さ)は、表土10に起因する放射線量を安全基準以下に低減させる(抑える)ことを目的として設定するから、表土10の汚染度合いに応じて掘り出し深さを設定する必要がある。施工後の裸地環境における放射線量の安全基準としては、通常の自然界における放射線量をめやすとして、通常の自然界における放射線量の2倍程度以下に抑えることができれば、実際上、問題はないと考えられる。
(表土の剥ぎ取り工程)
裸地面を処理する場合は、まず裸地面の表土10を剥ぎ取る処理を行う。表土10を剥ぎ取る操作の際は、たとえば20cm程度の均一の深さで裸地面の表面全体を剥ぎ取る。
図1に示した実施形態においては、区画1、区画3、区画4の表土10をストックヤード1へ移動させる。ストックヤード1は汚染土壌を仮置きするスペースである。本実施形態においては、区画2の表土10をストックヤード1へ移動する操作を敢えて行っていない。これは、区画2の表土10をストックヤード1へ移動する操作を省略して、他の区画へ埋め戻しする操作を行うためである。なお、区画2は、表土10を移動させない区画の例であり、区画2以外の区画を選択してももちろんかまわない。
(清浄土の掘り出し工程)
次に、表土10の下層の清浄土20を掘り出す。清浄土20を掘り出す場合も、表土10と同様に、たとえば30cmといった均一の深さに掘り出す。清浄土20を掘り出す操作は、複数の区画について一括して掘り出してもよいが、埋め戻し操作との兼ね合いで、区画ごとに分けて清浄土20の掘り出しと埋め戻し操作を行うこともできる。
本実施形態では、区画ごとに清浄土20の掘り出しと埋め戻し操作を行っている。以下では、この操作にしたがって説明する。
(埋め戻し工程)
埋め戻し工程では、表土10と清浄土20を単に置き換えるのではなく、埋め戻す表土10の下層と上層に木炭層30a、30bが介在するように、言い換えれば木炭層30a、30bで表土10を上下に挟むようにして埋め戻しする。
木炭層30a、30bは、5cm程度の厚さに敷き詰め、締め固めてから表土10を埋め戻しする。木炭原料としては、カラマツ、アカマツ、タケ等の適宜原料を使用することができる。木炭原料には原木以外に住宅等に使用された加工材を使用することができるが、放射性物質によって汚染されていない材料を使用することが望ましい。
本実施形態においては、まず、区画1について埋め戻し操作を行う。区画1の表土10と取り去った後、清浄土20を掘り出し、清浄土20をストックヤード2に仮置きする。ストックヤード2は清浄土20を仮置きするスペースである。
次いで、区画1の掘削面上に木炭を敷き詰めて締め固める(下層の木炭層30aを設置する工程)。次に、ストックヤード1に仮置きした表土1を区画1に埋め戻す。この操作では、裸地面から剥ぎ取った表土10の厚さ(20cm)と同一の厚さに埋め戻す。
次いで、埋め戻した表土10の上に木炭を敷き詰め、締め固める(上層の木炭層30bを設置する工程)。次いで、区画1の木炭層30bの上に、区画4から清浄土20を掘り出し、掘り出した清浄土20を埋め戻す。区画4の清浄土20を埋め戻しに利用することで、ストックヤード2に清浄土20を仮置きする手間を省いている。こうして、区画1の埋め戻し作用が完了する。
次いで、区画4について埋め戻し作業を行う。区画4では、清浄土20が掘り出されて木炭層30aを設置する掘削面が露出しているから、まず、掘削面に下層の木炭層30aを敷き詰めて締め固める。次に、ストックヤード1から木炭層30aの上に表土10を埋め戻し、埋め戻した表土10の上にさらに木炭層30bを設ける。
区画4の木炭層30bの上には、区画3から清浄土20を掘り出して埋め戻す。区画3から清浄土20を掘り出して区画4へ埋め戻すことにより、ストックヤード2へ清浄土20を移動させる操作を省略する。こうして、区画4の埋め戻し作業が完了する。
区画3については、前工程で、清浄土20が掘り出されているから、掘削面に下層の木炭層30aを設置し、表土10が残っている区画2から表土10を剥ぎ取って木炭層30aの上に埋め戻す。次いで、表土10の上層に木炭層30bを設置し、区画2から清浄土20を掘り出して区画3の木炭層30bの上に埋め戻す。こうして、区画3が埋め戻される。
区画2は、前工程で清浄土20が掘り出されているから、まず下層の木炭層30aを設置し、ストックヤード1から表土10を埋め戻し、上層の木炭層30bを設置した後、ストックヤード2に仮置きした清浄土20を埋め戻せばよい。こうして、処理対象域である区画1、2、3、4について埋め戻し作業が完了する。
本実施形態においては、処理対象領域を複数の区画に区分して区画ごとに埋め戻し(天地返し)作業を行うことにより、すべての区画の表土10と清浄土20を一括して処理する方法と比較して、表土10と清浄土20を運搬する作業を効率化することができ、表土10と清浄土20を仮置きするストックヤード1、2も省スペース化を図ることができている。
図2(a)及び図2(b)は、埋め戻し作業後の処理対象領域の平面座右及び断面図である。断面図に示すように、本発明に係る処理方法により、清浄土20が裸地面の表面に露出し、清浄土20の下に表土10が埋設され、表土10の層を厚さ方向(上下方向)に挟む配置に木炭層30a、30bが埋設される。
放射性物質によって汚染された表土10を清浄土20の下方に埋設することにより、表土10に含まれる放射性物質が外部に飛散することを防止することができ、表土10を覆う清浄土20により表土10に含まれる放射性物質による放射線を遮蔽する作用により裸地表面での放射線量を低減することができる。
裸地面の深層に設置した木炭層30a、30bは、放射性物質を吸着する作用と透水性、保水性を併せ有するから、地中に雨水が浸み込んだ場合であっても、汚染された表土10よりも下層の地中に放射性物質が漏出することを防止し、また表土10から上層に放射性物質が漏出することを防止する。こうして、汚染された裸地面に汚染土を残して、かつ放射線量を低減するという安全性を担保した処理が可能となる。
本発明方法では、処理対象である現地において処理を行うから、汚染土壌を遠くまで運搬することも、別の場所から清浄土壌を運び込むといった必要がなく、効率的に作業することができる。また、前述した方法のように処理対象である裸地面を複数の区画に分割して処理することにより、広い作業スペースを用意せずに作業することができる。本方法は、汚染された現地において処理するから、汚染された土壌が大量に発生する、校庭や公園、運動場といった広範囲の領域を処理する場合にとくに有効である。
なお、上記実施形態においては、処理対象裸地面を深さ方向に汚染された表土10と清浄土20という2つの区分として処理したが、表土10については、汚染度合いが高いと想定される表面層の土壌(第1の土壌)と、表面層の下層の土壌(第2の土壌)、さらに下層の土壌(第3の土壌)・・・、といったように、深さ方向に複数層に区分して剥ぎ取り、埋め戻す際には、裸地面の表面により近い層がより深い層となるように埋め戻すことにより、埋め戻し後の裸地表面における放射線量をさらに低減させることが可能である。表土10については第1の土壌、第2の土壌、第3の土壌・・・を区別して埋め戻した全体層を木炭層によって挟む配置としてもよいし、第1の土壌あるいは第2の土壌といった各層ごと、あるいは複数層ごとに木炭層を設置する構成としてもよい。
(実験例)
本発明に係る裸地面放射線量低減工法を利用することによってどの程度放射線量が低減されるか実験を行った。実験対象の裸地はいわき市の遠野市民運動場である。校庭の4×4mの矩形領域を実験対象域とし、表土の掘削深さを20cm、清浄土の掘削深さを30cmとし、下層の木炭層と上層の木炭層とで表土を挟むように埋め戻し、さらに清浄土を埋め戻すことにより裸地面の放射線量がどの程度低減されるかを測定した。
実験対象域の施工前における、地上面、地上高さ0.5m、1.0mでの放射線量は次ぎの通りであった。
施工前 地上高:0.0m 0.28μSv/h、0.5m 0.20μSv/h、1.0m 0.23μSv/h。
次に、表土と清浄土を掘削しながら、裸地面の表面から0.1m、0,2m、0.5mの深さにおける放射線量を測定した。測定結果は以下の通りである。
深さ:0.1m 0.11μSv/h、0.2m 0.15μSv/h、0.5m 0.14μSv/h。
次いで、実験対象域を深さ0.5mまで掘削し、掘削面に下層の木炭層を5cmの厚さに設置した。使用した木炭は伊那市産のカラマツを原料とするカラマツ炭である。伊那市産のカラマツを原料とするカラマツ炭を使用した理由は、広域に拡散した放射性物質の影響を受けていないと考えられたためである。
次に、下層の木炭層の上に深度0〜10cmの表土を埋め戻し、埋め戻し面における放射線量を測定したところ、埋め戻し表土表面の放射線量は、0.19μSv/h(ECOtest)であった。
次に、上層の木炭層を設置し、上層の木炭層の表面での放射線量を測定した。上層の木炭層も厚さ5cmに敷き詰めた。上層の木炭層の表面での放射線量は、0.21μSv/h(ECOtest)であった。
最後に、上層の木炭層の上に清浄土(厚さ30cmで掘削した深層の土壌)を埋め戻し、埋め戻し後の裸地表面での放射線量を測定した。
施工後の裸地表面の放射線量:0.14μSv/h(ECOtest)、0.137μSv/h(Horiba)。
本実験例によれば、施工前、高さ0.01mにおける放射線量が0.28μSv/hであったものを、0.1μSv/hまで低減することができた。本実験は、市民運動場の限られたスペースにおける実験であり、施工後における放射線量は埋め戻した領域以外の放射線量の影響を受けていることを考慮すると、十分に顕著な作用効果が得られたことを示している。すなわち、本発明に係る裸地面放射線量低減工法はより広い範囲について放射線量を低減させる方法として有効に利用されるものと考えられる。
10 表土
20 清浄土
30a 下層の木炭層
30b 上層の木炭層

Claims (3)

  1. 処理対象である裸地面の表土を剥ぎ取り、剥ぎ取った表土を仮置き場に保管する工程と、
    前記表土の下層の清浄土を掘削し、掘削した清浄土を前記表土の仮置き場とは区別して仮置き場に保管する工程と、
    前記清浄土を掘削した掘削面に木炭を敷き詰めて下層の木炭層を設ける工程と、
    前記下層の木炭層の上に表土を埋め戻す工程と、
    埋め戻された表土の上に木炭を敷き詰めて上層の木炭層を設ける工程と、
    前記上層の木炭層の上に清浄土を埋め戻す工程と、
    を備えることを特徴とする裸地面放射線量低減工法。
  2. 裸地面の処理対象領域として複数の区画領域を設定し、前記表土を剥ぎ取る工程、前記清浄土を掘削する工程、前記表土を埋め戻す工程、前記清浄土を埋め戻す工程において、一の区画領域から剥ぎ取る表土及び清浄土を他の区画領域に埋め戻すことにより、表土あるいは清浄土を仮置き場に仮置きする工程を省略する方法を利用して施工することを特徴とする請求項1記載の裸地面放射線量低減工法。
  3. 裸地面の表土を剥ぎ取る工程においては、裸地面の表面から複数層に分けて表土を剥ぎ取り、
    表土を埋め戻す工程においては、表土層ごとに区分して、裸地面のより表面側の表土層がより深層側に位置するように埋め戻すことを特徴とする請求項1または2記載の裸地面放射線量低減工法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110674764A (zh) * 2019-09-27 2020-01-10 北京文安智能技术股份有限公司 一种工地裸露土方的检测方法、装置及系统

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