JP2013186125A - 無線周波数エネルギーを測定する方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】無線周波数エネルギーを測定する方法及び装置がここに開示される。一実施例では、この装置は、1つ以上のアンテナと、1つ以上のアンテナに結合され、周囲のRFエネルギーを測定する広帯域無線周波数検出器(例えば、対数増幅器(LogAmp))であり、1つ以上のアンテナにより受信されたRF入力パワーを示すアナログ出力を有する広帯域無線周波数検出器と、広帯域無線周波数検出器に結合され、アナログ出力をデジタル値に変換するアナログ・デジタル変換器であり、デジタル値はRFエネルギーを表す数値を提供するために較正関数に適用されるアナログ・デジタル変換器とを有する。
【選択図】図1
Description
前述のように、測定装置の一実施例は、2.4GHz ISM帯域(2.4GHz〜2.5GHz)において全ての利用可能なエネルギーを測定する。測定装置の他の実施例は、他の帯域において単独で又は2.4GHZ ISM帯域と組み合わせて利用可能なエネルギーを測定する。この帯域は、WiFiを含むだけでなく、Zigbee、Bluetooth、他のハンドヘルドデバイス無線通信、及び電子レンジからの放射すらも含む点に留意すべきである。ここに記載の測定装置の実施例は、これらのデバイスが測定装置の近くに存在する場合に、全てのこれらのデバイスからのRFエネルギーを測定する。別の実施例では、RFハーベスティングに利用可能なエネルギーを判定するために、他の周波数帯域のRFが測定される。
一実施例では、システム300は、スイッチマトリクス302の出力を広帯域無線周波数検出器(例えば、LogAmp)303とスペクトル分析器310との間に分離するために、マルチプレクサの出力においてRFスプリッタを含む。これは、測定デバイスが同じデータを同時に取得することを可能にする。データが取得されている間に無線でのWi-Fiトラヒックの有無を確認するために、スプリッタの出力は、Wi-Fiスニファー311にも接続する。スプリッタはまた、3方向以上のデバイスでもよい。このRFスプリッタは、本発明を曖昧にしないように図示されていない。
スペクトル分析器310と広帯域無線周波数検出器303との双方は、RF測定を行う。一実施例では、コントローラ305は、双方からの測定データをより正確な測定結果に結合するために必要な前処理を実行する。
一実施例では、スペクトル分析器303は、周波数範囲(例えば、9KHz〜3GHz)での信号をサンプリングし、461個(固定数)のビンへの狭帯域フィルタ(例えば、1MHz、300KHz又は100KHzに設定可能)を通過するパワーを測定する。461個のビンは、Wi-Fiスペクトル範囲(2.40〜2.50GHz)に渡って広がるように構成される。測定されたパワーは、RAMの単位(461個のデータポイント)に格納され、コントローラ305により読み取られる。一実施例では、コントローラ305は、スペクトル分析器303による周波数を通じた各スイープの後にデータを読み取る。
広帯域無線周波数検出器303は、RFエネルギーを受信し、出力電圧を生成する。一実施例では、出力電圧は、
Vout=Klog(Vin)+Voffset
により与えられる。
ただし、Kは一定の係数である。一実施例では、Kは、RFエネルギーを生成して広帯域無線周波数検出器の出力電圧(Vout)を測定する関数生成器又は他の既知の方法からデータを生成することにより、実際のデータ収集のために広帯域無線周波数検出器を使用する前の較正段階で測定される。或る実施例では、オフセット電圧Voffsetの測定が行われ、較正段階に含まれる。これらの測定から、既知のRFエネルギー入力に対する測定された電圧出力の関係を示す曲線が生成されてもよい。これから、他の測定された電圧出力が曲線に適用されてもよく、RF入力エネルギーが曲線から補間されてもよい。従って、広帯域無線周波数検出器303は、特定のRF入力パワーについて、全体の周波数帯域に渡って集められた電圧出力値を生成する。出力電圧値は、ADC304でデジタル電圧値にデジタル化される。
データが2つの測定デバイス(すなわち、広帯域無線周波数検出器303及びスペクトル分析器310)から収集されると、コントローラ305は、データで後処理を実行する。一実施例では、後処理は、広帯域無線周波数検出器のデータ(一連の測定値)を用いて、全てのスペクトル分析器のデータ(サンプル及びビン)を、特定の測定の単一のパワー値の結果に結合する。
測定装置の第1の目的は、2.4GHz Wi-Fi帯域で利用可能な毎時エネルギー(J/h)を推定することである。一実施例では、取得されたデータで、コントローラ305は、スペクトル分析器から取得されたデータの測定されたパワー値を生成する。
ただし、{tj}はサンプル時間1≦i≦Xであり、{fi}はビンの中心周波数1≦i≦Yであり、ビン幅はdfbinである。
ただし、FRBWはスペクトル分析器の分解能の帯域幅構成である。これは、1MHz、300KHz、100KHzでもよく、如何なる分解能の帯域幅がスペクトル分析器によりサポートされて使用されてもよい点に留意すべきである。
psd max(fi)=max(j)psd(fi,tj)
後処理は、以下の式に従ってビン毎の“平均”デューティサイクルを推定してもよい。
これは任意選択の処理ステップである点に留意すべきである。
<訂正係数の計算及びスペクトル分析器のデータへの訂正係数の適用>
コントローラ305は、スペクトル分析器310の分解能の帯域幅(例えば、1MHz、300KHz、100KHz等)から生じる、典型的な測定装置で使用される帯域通過フィルタF(RBW)の不正確性を補うために、訂正係数Kを推定する。訂正係数を生成するために、コントローラ305は、広帯域無線周波数検出器303からのデータを(少なくとも部分的に)使用する。
次に、コントローラ305は、以下の式に従って一定の訂正係数を推定する。
訂正係数Kは、ユニットが最初に較正されるときに一度のみ生成されればよい。時間によって大きくずれることはないが、ユーザにより必要と考えられる頻度で再較正されてもよい。更に、訂正係数Kを測定及び計算するために使用された同じ較正ステップの間に、任意選択でパスロスも測定されてもよい。パスロスは、RFエネルギーがアンテナアレイから測定デバイス(例えば、スペクトル分析器及び広帯域無線周波数検出器)に移動するときに、システム、ケーブル及び測定装置に対して失われるRFエネルギーの量の相対的な指標である。(パスロスは、RFパス毎のアンテナと測定機器との間の挿入ロスを示してもよい。)一実施例では、パスロスは、ネットワークアナライザを使用して測定されてもよい。他の実施例では、パスロスは、以下のような手順を使用して測定されてもよい。
1)(アンテナの代わりに)信号生成器をアンテナスイッチマトリクスの第1の入力に接続する。RF測定チェーンの出力(図3の特定の例では、RFスプリッタの1つのチャネルの出力)にスペクトル分析器を接続する。
2)信号生成器で既知の振幅及び周波数を有する既知の信号を生成する。スペクトル分析器で振幅を測定する。元の振幅と測定された振幅との間の差がパスロスである。
3)全てのアンテナアレイからの全てのパスが較正されるまでステップ2を繰り返す。
4)スプリッタの全ての出力についてステップ3を繰り返す(スプリッタ及び異なるケーブルを通じた異なるパスは異なるパスロスを有する可能性があるため)。
5)一般的に、パスロスはパス毎には大きく変化しないため、全ての測定値に適用する1つの単一の数値(KPathLoss)を取得するために平均化されてもよい。しかし、ユーザはまた、別々のパスロスの数値を維持管理し、個々に各データ測定値に適用してもよい。
訂正されたエネルギー推定値は、サンプルのパワー測定値として使用される。(このように、コントローラ305は、訂正係数及びパスロスを平均パワーに適用し、平均パワーを調整するように動作可能である。)
要するに、スペクトル分析器310は、サンプル中の高いスペクトル内容を有する非常に狭い帯域であり、ビン毎のフィルタの性質のため、いずれかの時点でいずれか1つの周波数で利用可能なパワーを過剰に報告している。一方で、広帯域無線周波数検出器303は、非常に広帯域の高いサンプリングレートであるが、非常に低いスペクトル内容情報(サンプル毎に1つのデータポイント)を有する。このため、システム100は、データを後で分析するときに、スペクトル分析器のビンの過剰の平均化を考慮する。このため、コントローラ305は、広帯域無線周波数検出器303を使用し、訂正係数Kを判定し、訂正係数をスペクトル分析器のエネルギー推定値に適用する。この処理を用いて、正確な高いスペクトル内容のデータが測定され、取得され、正確に報告される。
次に、処理ロジックは、スペクトル分析器からのRF周波数測定のデータを取得する(処理ブロック404)。取得されたデータを使用して、処理ロジックは、スペクトル分析器のトレースにおける各周波数のビンの平均RFエネルギー測定値を計算し、1つの数値を得るためにこれらを一緒に平均化する(処理ブロック405)。次に、処理ロジックは、平均のスペクトル分析器のパワー測定値に訂正係数を適用する(処理ブロック406)。更に、スペクトル分析器のトレースのスイープの個々のビンは平均化されてもよいが、全ての個々のスイープのトレースの平均である単一のスイープのトレースを表すように保持される。訂正係数Kは、これらの個々のビンの平均値のそれぞれに適用され、利用可能なエネルギーの訂正された正確な詳細な周波数のプロットを生じる。
図5は、本発明の実施例を実施するために使用されてもよいコンピュータシステム500のブロック図である。一実施例では、コンピュータシステム500は、前述の図1に示すコントローラ105及び/又は図3のコントローラ305を実現するために使用されてもよい。図5に示すように、コンピュータシステム500は、バスサブシステム504を介して複数の周辺サブシステムと通信するプロセッサ502を含む。これらの周辺サブシステムは、メモリサブシステム508及びファイル記憶サブシステム510を含む記憶サブシステム506を含んでもよい。また、これらの周辺サブシステムは、ユーザインタフェース入力デバイス512と、ユーザインタフェース出力デバイス514と、ネットワークインタフェースサブシステム516とを含んでもよい。
101 アンテナ
103 広帯域無線周波数検出器
104 ADCデータ取得デバイス
105 コントローラ
107 ディスプレイ
Claims (20)
- 特定の位置における無線周波数(RF)ハーベスティングに利用可能なエネルギーを測定する周囲RFエネルギー測定装置であって、
複数のアンテナと、
前記複数のアンテナに結合され、周囲のRFエネルギーを測定する少なくとも1つの広帯域無線周波数検出器であり、各広帯域無線周波数検出器は、当該広帯域無線周波数検出器により受信されたRF入力パワーを示すアナログ出力を有する少なくとも1つの広帯域無線周波数検出器と、
各広帯域無線周波数検出器に結合され、前記アナログ出力をデジタル値に変換する少なくとも1つのアナログ・デジタル変換器であり、各デジタル値は、特定の位置で利用可能なRFエネルギーを表す数値を提供するために較正関数に適用される少なくとも1つのアナログ・デジタル変換器と、
を有する測定装置。 - RFマルチプレクサを通じて前記複数のアンテナに結合され、RF周波数測定を実行するスペクトル分析器と、
前記スペクトル分析器及び前記広帯域無線周波数検出器に結合され、前記スペクトル分析器及び前記広帯域無線周波数検出器からのデータに基づいてRFハーベスティングに利用可能な周囲のRFエネルギーを示す出力を生成するコントローラと、
を更に有する、請求項1に記載の測定装置。 - 前記広帯域無線周波数検出器及び前記スペクトル分析器は、帯域に渡って合計エネルギーを同時に測定し、
更に、前記コントローラは、前記帯域に渡って測定値をまとめ、利用可能なRFパワーを判定する、請求項2に記載の測定装置。 - 前記コントローラは、広帯域無線周波数検出器のエネルギー測定データを前記スペクトル分析器からの測定データと関連付ける、請求項2に記載の測定装置。
- 前記コントローラは、
前記スペクトル分析器のデータに基づいて平均パワーを計算し、
前記広帯域無線周波数検出器からのデータに基づいて訂正係数を計算し、
当該装置を通じたRFパス毎に前記アンテナと測定機器との間の挿入ロスを計算し、
前記訂正係数及び挿入ロスを前記スペクトル分析器の平均パワーに適用し、平均パワーを調整するように動作可能であり、
調整された平均パワーは、ハーベスティングに利用可能なRFエネルギーを表す、請求項2に記載の測定装置。 - 前記コントローラは、広帯域無線周波数検出器のパワーデータを変換し、広帯域無線周波数検出器のパワーデータと前記スペクトル分析器からのデータとを関連付けることにより、前記訂正係数を計算する、請求項5に記載の測定装置。
- 前記スペクトル分析器は、Wi-Fiスペクトル範囲に渡って広がった複数の周波数のパワーを測定し、
更に、前記コントローラは、前記複数の周波数に関連する周波数を通じて前記スペクトル分析器により測定されたパワーを読み取り、複数の読み取り値を平均化して平均パワーを判定する、請求項2に記載の測定装置。 - 複数の入力及び出力を有するマルチプレクサであり、前記複数の出力のそれぞれは、アンテナアレイの1つのアンテナに結合されたマルチプレクサと、
前記マルチプレクサの出力に結合され、前記スペクトル分析器の入力に結合された第1の出力と、前記広帯域無線周波数検出器の入力に結合された第2の出力とを有するRFスプリッタと、
を更に有する、請求項2に記載の測定装置。 - 前記マルチプレクサは、n:1のRFマルチプレクサを実現するように共に動作可能な複数のRFスイッチと、n個のスイッチに結合され、唯一のスイッチが一度に1つの出力を生成するようにスイッチマトリクスの出力を制御するスイッチコントローラとを有する、請求項8に記載の測定装置。
- 前記複数のアンテナは、複数の直線偏波アンテナを有し、
前記複数のアンテナのうち第1のグループのアンテナは水平偏波であり、第2のグループのアンテナは垂直偏波である、請求項2に記載の測定装置。 - 1つ以上のアンテナ、前記広帯域無線周波数検出器及び前記アナログ・デジタル変換器は、ハンドヘルド携帯可能デバイスに含まれる、請求項1に記載の測定装置。
- 前記RFエネルギーは、Wi-Fiエネルギーを有する、請求項1に記載の測定装置。
- 無線周波数(RF)ハーベスティングに利用可能なRFエネルギーを判定するためにRFエネルギーを処理する方法であって、
複数のアンテナに結合された少なくとも1つの広帯域無線周波数検出器を使用してRFエネルギーを測定するステップと、
前記複数のアンテナにより受信されたRF入力パワーを示すアナログ出力を生成するステップと、
前記アナログ出力をデジタル値に変換するステップと、
RFエネルギーを表す数値を取得するために、前記デジタル値を較正関数に適用するステップと、
を有する方法。 - スペクトル分析器からのRF周波数測定値を取得するステップと、
前記広帯域無線周波数検出器からの前記デジタル値及び前記スペクトル分析器からのデータに基づいて、RFハーベスティングに利用可能な周囲のRFエネルギーを示す出力を生成するステップと、
を更に有する、請求項13に記載の方法。 - 前記スペクトル分析器からのRF周波数測定値に基づいて平均パワーを計算するステップと、
前記広帯域無線周波数検出器からのデータに基づいて生成されたデジタル値に基づいて訂正係数を計算するステップと、
装置を通じたRFパス毎に前記アンテナと測定機器との間の挿入ロスを測定するステップと、
前記訂正係数及び挿入ロスを前記平均パワーに適用し、平均パワーを調整するステップであり、調整された平均パワーは、ハーベスティングに利用可能なRFエネルギーを表すステップと、
を更に有する、請求項14に記載の方法。 - 前記訂正係数を計算するステップは、
広帯域無線周波数検出器のパワーデータを変換するステップと、
広帯域無線周波数検出器のパワーデータと前記スペクトル分析器からのデータとを関連付けるステップと、
を有する、請求項15に記載の方法。 - 前記RFエネルギーは、Wi-Fiエネルギーを有する、請求項13に記載の方法。
- コントローラにより実行された場合に、前記コントローラに対して、
スペクトル分析器からの特定の周波数帯域のRF周波数測定に基づいて平均パワーを計算するステップと、
広帯域無線周波数検出器による前記帯域の測定に基づいて生成されたデジタル値に少なくとも部分的に基づいて訂正係数を計算するステップと、
前記訂正係数を前記平均パワーに適用し、平均パワーを調整するステップであり、調整された平均パワーは、ハーベスティングに利用可能なRFエネルギーを表すステップと、
を有する方法を実行させる命令を格納した1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を有する製造物。 - 前記方法は、
スペクトル分析器からRF周波数測定値を取得するステップと、
前記広帯域無線周波数検出器からの前記デジタル値と前記スペクトル分析器からのデータとに基づいて、RFハーベスティングに利用可能な周囲のRFエネルギーを示す出力を生成するステップと、
を更に有する、請求項18に記載の製造物。 - 前記訂正係数を計算するステップは、
広帯域無線周波数検出器のパワーデータを変換するステップと、
広帯域無線周波数検出器のパワーデータと前記スペクトル分析器からのデータとを関連付けるステップと、
を有する、請求項18に記載の製造物。
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