JP2013182234A - Fixing device and printer - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、トナーなどの現像剤を媒体に定着する定着装置、および、これを用いた印刷装置に関する。 The present invention relates to a fixing device that fixes a developer such as toner on a medium, and a printing device using the same.
印刷装置で用いられる定着装置は、発熱体の熱をベルトに伝達し、このベルトと加圧部材とにより形成されるニップ部において、現像剤が転写された媒体(印刷用紙)を加熱および加圧することにより、現像剤を媒体に定着する。 A fixing device used in a printing apparatus transmits heat of a heating element to a belt, and heats and pressurizes a medium (printing paper) onto which a developer is transferred at a nip portion formed by the belt and a pressure member. As a result, the developer is fixed on the medium.
発熱体は、電流が流れることによりジュール熱を発生するが、何らかの原因で発熱体に過電流が流れると、発熱体が必要以上に発熱する、いわゆる過加熱が生じる。このような場合には、発熱体の温度上昇によって断線が生じ、回路が遮断されて、発熱が停止する。 The heating element generates Joule heat when current flows. However, if an overcurrent flows through the heating element for some reason, so-called overheating occurs in which the heating element generates heat more than necessary. In such a case, disconnection occurs due to the temperature rise of the heating element, the circuit is interrupted, and heat generation stops.
しかしながら、従来は、発熱体のどの部分が断線するかを特定することができなかった。そのため、断線が生じる温度条件を正確に規定することができず、速やかに回路を遮断することが難しいという問題があった。 However, conventionally, it has not been possible to specify which part of the heating element is disconnected. For this reason, there is a problem in that it is difficult to accurately define the temperature condition in which disconnection occurs, and it is difficult to quickly shut down the circuit.
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発熱体の過加熱に際して断線が生じる部分を特定し、速やかな回路の遮断を可能にする定着装置および印刷装置を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a fixing device and a printing device that can identify a portion where disconnection occurs when the heating element is overheated and can quickly shut off the circuit. There is to do.
本発明に係る定着装置は、現像剤を媒体に定着する定着部材と、熱を発する発熱体と、発熱体と接するように設けられ、発熱体の熱を定着部材に伝達する熱伝達部とを有し、熱伝達部が、当該熱伝達部の他の領域よりも熱伝達効率の低い低熱伝達領域を設けたことを特徴とする。 A fixing device according to the present invention includes a fixing member that fixes a developer on a medium, a heating element that generates heat, and a heat transfer unit that is provided in contact with the heating element and transmits heat of the heating element to the fixing member. And the heat transfer section is provided with a low heat transfer area having a lower heat transfer efficiency than other areas of the heat transfer section.
また、本発明に係る印刷装置は、現像剤による像を形成する画像形成部と、現像剤を媒体に転写する転写部と、現像剤を媒体に定着する定着装置とを備えた印刷装置であって、定着装置が、現像剤を媒体に定着する定着部材と、熱を発する発熱体と、発熱体と接するように設けられ、発熱体の熱を定着部材に伝達する熱伝達部とを有し、熱伝達部が、当該熱伝達部の他の領域よりも熱伝達効率の低い低熱伝達領域を設けたことを特徴とする。 The printing apparatus according to the present invention is a printing apparatus including an image forming unit that forms an image with a developer, a transfer unit that transfers the developer to a medium, and a fixing device that fixes the developer onto the medium. The fixing device includes a fixing member that fixes the developer on the medium, a heat generating member that generates heat, and a heat transfer unit that is provided in contact with the heat generating member and transmits heat of the heat generating member to the fixing member. The heat transfer section is provided with a low heat transfer area having lower heat transfer efficiency than other areas of the heat transfer section.
本発明によれば、発熱体の過加熱に際しては、発熱体のうち、熱伝達部の低伝達領域に対向する部分が最も高温となって断線するため、速やかに回路を遮断することができる。 According to the present invention, when the heating element is overheated, the portion of the heating element that opposes the low transmission region of the heat transfer unit becomes the highest temperature and is disconnected, so that the circuit can be shut off quickly.
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における定着装置10を備えた印刷装置1の構成例を示す図である。印刷装置(画像形成装置とも称する)1は、例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリおよびMFP(Multifunction Periphral)などである。但し、定着装置10を備えたものであれば、上記以外の印刷装置であってもよい。図1に示す印刷装置1は、カラー画像を形成するものであるが、単色の画像を形成するものであってもよい。
First embodiment.
FIG. 1 is a diagram illustrating a configuration example of a
印刷装置1は、現像剤像が形成される媒体(例えば印刷用紙)2を積載して保持する給紙カセット71を備えている。印刷装置1は、また、給紙カセット71の媒体2を給紙するフィードローラ72と、このフィードローラ72によって給紙された媒体2を所定のタイミングで画像形成ユニット(後述)に搬送するレジストローラ対73とを備えている。給紙カセット71、フィードローラ72とレジストローラ対73は、媒体供給手段を構成している。印刷装置1内には、媒体供給手段により供給された媒体2が搬送される、媒体搬送路が設けられている。
The
媒体搬送路に沿って、ここでは図中右から左に、画像形成ユニット(画像形成部)6BK,6Y,6M,6Cが配列されている。画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cは、画像情報に応じて、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの現像剤像をそれぞれ形成するものであり、印刷装置1の本体に着脱可能に取り付けられている。画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cは、現像剤を除いて共通の構成を有しているため、画像形成ユニット6C(シアン)の構成について説明する。
Image forming units (image forming units) 6BK, 6Y, 6M, and 6C are arranged along the medium conveyance path from right to left in the drawing. The image forming units 6BK, 6Y, 6M, and 6C form black, yellow, magenta, and cyan developer images according to image information, respectively, and are detachably attached to the main body of the
画像形成ユニット6Cは、静電潜像担持体としての感光体ドラム61を備えている。感光体ドラム61は、図1において時計回り(a方向)に回転する。感光体ドラム61の回転方向(a方向)に沿って、帯電装置62と、露光装置63と、現像装置64と、クリーニング装置65とが順に配置されている。
The
帯電装置62は、例えば帯電ローラであり、感光体ドラム61の表面を一様に帯電させる。露光装置63は、例えばLED(発光ダイオード)ヘッドであり、一様に帯電された感光体ドラム61の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置64は、所定の色の現像剤(トナー)を用いて、感光体ドラム61の表面の静電潜像を現像し、現像剤像(トナー像)を形成する。クリーニング装置65は、現像剤像の転写(後述)後に感光体ドラム61の表面に残った現像剤を除去する。なお、静電潜像担持体は、感光体ドラム61の代わりに、例えばベルト形状のものを用いても良い。
The
画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cに対向するように、転写ユニット(転写部)8が配置されている。転写ユニット8は、無端状の転写ベルト81と、この転写ベルト81が張架されたローラ82,83と、転写ベルト81を介して各画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cの感光体ドラム61に対向する4つの転写器84とを備える。
A transfer unit (transfer unit) 8 is arranged so as to face the image forming units 6BK, 6Y, 6M, and 6C. The
ローラ82は、転写ベルト81を駆動する駆動ローラであり、ローラ83は、転写ベルト81に一定の張力を付与する従動ローラである。ローラ82の回転により、転写ベルト81は、その表面に媒体2を保持して、矢印bで示す方向に移動する。転写器84は、例えば転写ローラであり、各感光体ドラム61の表面に形成された現像剤像を媒体2に転写するための転写電圧が付与されている。
The
画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cの下流側(図1における左側)には、現像剤像を媒体2に定着する定着装置10が配置されている。定着装置10の具体的な構成については、後述する。
On the downstream side (left side in FIG. 1) of the image forming units 6BK, 6Y, 6M, and 6C, a
定着装置10の下流側には、現像剤像の定着が完了した媒体2を排出口75に向けて搬送する排出ローラ群74が配置されている。また、印刷装置10の上部には、排出口75から排出された媒体2を積載する積載部76が設けられている。
A
次に、本実施の形態における定着装置10について説明する。図2は、定着装置10の基本構成を示す図である。図3は、定着装置10の主要な構成要素を示す分解斜視図である。
Next, the fixing
定着装置10は、定着ローラ16と、この定着ローラ16から離間して配置された熱伝達部材(熱伝達部)12と、これら定着ローラ16および熱伝達部材12に張架されたベルト15(定着部材)とを備えている。定着装置10は、さらに、定着ローラ16に対して熱伝達部材12とは反対の側に、加圧ローラ17(加圧部材)を備えている。加圧ローラ17は、ベルト15を介して定着ローラ16に押圧されている。
The fixing
以下の説明では、定着ローラ16の軸方向をY方向とし、鉛直方向をZとする。Y方向およびZ方向に直交する方向をX方向とする。XY面は水平面であり、また、X方向は、媒体2が定着装置10を通過する際の進行方向である。
In the following description, the axial direction of the fixing
Z方向において、上方を+Z方向とし、下方を−Z方向とする。また、定着装置10を媒体2が通過する際の媒体2の進行方向を+X方向とし、その反対方向を−X方向とする。また、+X方向を向いて左手方向を+Y方向とし、右手方向を−Y方向とする。
In the Z direction, the upper direction is the + Z direction, and the lower direction is the -Z direction. Further, the traveling direction of the medium 2 when the medium 2 passes through the fixing
熱伝達部材12は、例えばアルミニウムなどの熱伝導性の良好な金属により形成され、定着ローラ16側(下側)に凹となる略円弧状の断面を有し、定着ローラ16の軸方向に延在している。熱伝達部材12は、定着ローラ16と反対側の面(上面)が曲面部120をなしており、この曲面部120がベルト15の内周面に接している。熱伝達部材12の定着ローラ16側の面(下面)には、所定の幅を有し、定着ローラ16の軸方向に延在する平面部123(図6(B))が形成されている。
The
熱伝達部材12の平面部123には、抵抗線発熱体11が固着されている。また、熱伝達部材12の平面部123と抵抗線発熱体11との間には、熱伝達グリス19が塗布されている。熱伝達グリス19は、半固体状であり、抵抗線発熱体11と熱伝達部材12の平面部123との間の微小な空隙を埋めることにより、両者の熱伝達効率を高めている。
The resistance
図4および図5は、抵抗線発熱体11の構成を示す斜視図および分解斜視図である。図3に示したように、抵抗線発熱体11は、定着ローラ16(図3)の軸方向(Y方向)に長く形成されている。また、抵抗線発熱体11は、図5に示すように、例えば金属製の平板部材である基板115に、その長手方向に延在する抵抗線110を設けたものである。抵抗線110に電流が流れることにより発熱する。
4 and 5 are a perspective view and an exploded perspective view showing the configuration of the resistance
また、抵抗線110は、ガラスなどの絶縁体からなる上下一対の保護層112によって挟み込まれて保持されており、抵抗線110の電流が基板115や他の部材に流れないように構成されている。また、抵抗線110は、抵抗線発熱体11の長手方向端部に形成されたコンタクト部111に、配線部113を介して接続されている。コンタクト部111は、コネクタ(図示せず)を介して、制御部から電流の供給を受ける。
Further, the
図6(A)および図6(B)は、熱伝達部材12を上方および下方から見た斜視図である。図6(A)に示すように、熱伝達部材12は、上述したように、ベルト15と接触する曲面部120を有し、その反対面に平面部123を有している。また、熱伝達部材12の長手方向の一端には、熱伝達部材12の表裏を貫通する孔122(低熱伝達領域)が形成されている。
FIG. 6A and FIG. 6B are perspective views of the
熱伝達部材12の幅方向の一端には、支軸121が形成されている。支軸121は、熱伝達部材12の長手方向両端から外側に突出している。この支軸121は、後述するサイドプレート20L,20R(図8)の孔26L,26Rに保持されるものである。
A
図7および図8は、定着装置10の構成を示す斜視図および分解斜視図である。図8に示すように、定着装置10は、定着ローラ16の軸方向(Y方向)両側に位置する左右一対のサイドプレート20L,20Rを有している。サイドプレート20L,20Rには、熱伝達部材12の支軸121に係合する孔26L,26Rが形成されており、これにより熱伝達部材12は支軸121を中心として揺動可能に支持される。
7 and 8 are a perspective view and an exploded perspective view showing the configuration of the fixing
また、サイドプレート20Rには、抵抗線発熱体11のコンタクト部111側の端部を挿通する穴27が形成されている。抵抗線発熱体11のコンタクト部111は、穴27を介して、サイドプレート20Rの外側に突出する。
Further, the
サイドプレート20L,20Rの間には、支持板14が取り付けられている。支持板14は、その長手方向の両端を、サイドプレート20L,20Rの取り付け孔28L,28Rに係合させることで固定されている。
A
支持板14上には、複数の付勢部材13が均等に配設されている。付勢部材13は、例えばコイルばねであり、抵抗線発熱体11を上方(+Z方向)に付勢している。付勢部材13の付勢により、抵抗線発熱体11が、熱伝達部材12の平面部123に圧接される。加えて、この付勢部材13の付勢により、熱伝達部材12が支軸121を中心として揺動し、熱伝達部材12の曲面部120がベルト15の内周面を押圧し、ベルト15に張力を付与する。
On the
ベルト15は、ポリイミドの基材の外周にシリコーンゴムの弾性層を形成し、さらにその表層をPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブで被覆したものである。ベルト15は、上述したように、熱伝達部材12と定着ローラ16とに張架され、図示しない保持部材によって長手方向の位置が規制されている。
The
図9は、定着装置10の構成を示す断面図である。なお、この断面図は、後述する図10に示す線分A−Aにおける断面図に相当する。定着ローラ16は、芯金部161と、その外周面に形成された弾性層162とを有している。芯金部161の両端部(軸部)は、定着ローラ回転軸受23L,23Rを介して、サイドプレート20L,20Rに取り付けられている。芯金部161の長手方向の一端には、定着ギア25が取り付けられている。定着ギア25には、図示しない駆動機構から動力が伝達され、定着ローラ16が回転する。
FIG. 9 is a cross-sectional view illustrating a configuration of the fixing
加圧ローラ17は、芯金部171と、その外周面に形成された弾性層172とを有し、その表層はPFAチューブ(図示せず)で被覆されている。芯金部171の両端部(軸部)は、加圧ローラ回転軸受24L,24Rを介して、加圧ローラ軸受支持部材21L,21Rに取り付けられている。加圧ローラ軸受支持部材21L,21Rは、Y方向に変位可能に、サイドプレート20L,20Rに組み付け付けられている。
The
また、加圧ローラ軸受支持部材21L,21Rは、例えばコイルばねからなる押圧部材22L,22Rにより、+Z方向に押圧される。この押圧により、加圧ローラ17の弾性層172が、ベルト15を介して定着ローラ16の弾性層162に圧接され、ニップ部18(図2)が形成される。
The pressure roller
図10は、定着装置10の構成を示す上面図である。図10に示すように、ベルト15の幅(Y方向寸法)L1は、熱伝達部材12の長さL2よりも短く、熱伝達部材12の長手方向の一端部(孔122を含む部分)が露出するようになっている。
FIG. 10 is a top view illustrating the configuration of the fixing
また、図2および図10に示すように、ベルト15の内周面に接するように、温度センサ151が設けられている。温度センサ151は、媒体2の走行範囲、より具体的には、ベルト15の幅方向(Y方向)の略中央部に配置されている(図10)。
As shown in FIGS. 2 and 10, a
温度センサ151は、ベルト15の温度を検出し、定着装置10の制御部(図示せず)に温度情報を送信する。定着装置10の制御部は、温度センサ151の温度情報に基づき、抵抗線発熱体11に流れる電流を制御し、ベルト15の温度を所定の温度に保つ。
The
次に、本実施の形態の印刷装置1および定着装置10の動作について、図1,2を参照して説明する。
オペレータが印刷装置1の電源を投入して、画像形成を開始する操作を行うと、フィードローラ72が給紙カセット71内の媒体2を一枚ずつ給紙し、その媒体2をレジストローラ対73が転写ユニット8に搬送する。媒体2は、転写ベルト81に吸着保持されて搬送され、画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cを順に通過する。
Next, operations of the
When the operator turns on the power of the
各画像形成ユニット6では、感光ドラム61がa方向に回転し、帯電装置62が感光体ドラム61の表面を一様に帯電する。さらに、露光装置63が感光体ドラム61の表面を露光して、画像情報に応じた静電潜像を形成する。次いで、現像装置64が、感光体ドラム61の表面に形成された静電潜像を現像剤により現像し、現像剤像を形成する。感光ドラム61の表面に形成された現像剤像は、転写器84により、転写ベルト81上の媒体2の表面に転写される。転写後に感光ドラム61の表面に残留している現像剤は、クリーニング装置65によって除去される。
In each image forming unit 6, the
媒体2が画像形成ユニット6BK,6Y,6M,6Cを通過することにより、ブラック、イエロー、マゼンタおよびシアンの現像剤像が媒体2に順次転写される。その後、媒体2は、転写ユニット8から定着装置10に搬送される。
As the medium 2 passes through the image forming units 6BK, 6Y, 6M, and 6C, black, yellow, magenta, and cyan developer images are sequentially transferred to the
定着装置10の制御部は、媒体2上に転写された現像剤像を定着するのに十分な熱量を発生するように、抵抗線発熱体11の抵抗線110に電流を流し、ジュール熱により抵抗線110が発熱する。
The control unit of the fixing
また、抵抗線110への通電開始と同時に、図示しない駆動機構から定着ギア25に動力を伝達し、定着ローラ16の回転を開始する。定着ローラ16の回転開始に伴い、定着ローラ16に接しているベルト15および加圧ローラ17も回転を開始する。
At the same time as the energization of the
抵抗線発熱体11が発生した熱は、熱伝達グリス19を介して熱伝達部材12に効率よく伝達され、熱伝達部材12の曲面部120からベルト15に伝達される。このとき、ベルト15には、現像剤像を定着するのに十分な熱量が熱伝達部材12から伝達される。定着ローラ16と共に回転するベルト15は、ニップ部18において、加圧ローラ17との間で媒体2を加熱・加圧する。これにより、媒体2に転写された現像剤像が、媒体2に定着される。
The heat generated by the resistance
定着装置10において現像剤像が定着された媒体2は、排出ローラ群74により搬送され、排出口75から排出されて積載部76に積載される。これにより、定着装置10を有する印刷装置1による画像形成(印刷)が完了する。
The medium 2 on which the developer image has been fixed in the fixing
次に、抵抗線発熱体11の抵抗線110に過電流が流れた場合について説明する。図11(A)は、定着装置10の一部を拡大して示す断面図である。抵抗線発熱体11の抵抗線110に過電流が流れると、この抵抗線110により発生した熱は、熱伝達部材12に伝達されて拡散する。
Next, a case where an overcurrent flows through the
しかしながら、抵抗線110のうち、熱伝達部材12の孔122に対向する部分(抵抗線部分110H)は、熱伝達部材12と接していないため、熱伝達部材12への熱の伝達(拡散)が少ない。そのため、この抵抗線部分110Hは、抵抗線発熱体11の中で最も高温となる。同様に、抵抗線110を保持する保護層112のうち、熱伝達部材12の孔122に対向する部分(保護層部分112H)は、保護層112の中で最も高温となる。
However, the portion of the
そのため、抵抗線110を流れる過電流により、抵抗線部分110Hの温度が抵抗線110および保護層112の気化温度に達すると、図11(B)に模式的に示すように、孔122に対向する抵抗線部分110Hと保護層部分112Hが気化して消失し、回路が遮断される。これにより、抵抗線110には電流が流れない状態となり、抵抗線発熱体11の発熱が停止する。
Therefore, when the temperature of the
このように、抵抗線110の過加熱時には、熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hが断線するため、速やかに回路を遮断することができる。そのため、定着装置10の温度を想定温度範囲内に収めることができる。
As described above, when the
特に、抵抗線110のうち、過加熱時に断線する部分(抵抗線部分110H)が特定されているため、断線が生じる温度などを設計により正確に決定することができる。
In particular, since the portion (
また、抵抗線110において気化して消失する部分(抵抗線部分110H)は、ベルト15の幅方向外側にあるため、ベルト15を取り外すことなく、目視により簡単に回路の遮断を視認することができる。
Further, since the portion that vaporizes and disappears in the resistance wire 110 (
なお、ここでは、熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hと保護層部分112Hが、加熱時に液化の状態を経ずに気化するが、このような構成には限定されない。例えば、抵抗線部分110Hと保護層部分112Hが、液化の状態を経て気化してもよいし、あるいは、液化した状態で表面張力の作用で2つに分断されることにより回路を遮断してもよい。
Here, the
また、熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hと保護層部分112Hの全体が一気に気化してもよいし、孔122の中心に位置する部分が気化してもよい。すなわち、回路を遮断する(抵抗線110に電流が流れない状態にする)ことができればよい。
Further, the entire
以下、本実施の形態における具体的な構成例について説明する。
抵抗線発熱体11は、長さ350mm、幅10mm、厚さ0.6mmのステンレス製の基板115上に、ガラス製の保護層112を形成し、その上に銀とパラジウムの合金で線幅2mm、厚さ0.2mmの抵抗線110を形成し、さらにガラス製の保護層112で覆ったものである。抵抗線110の出力は、1000Wである。
Hereinafter, a specific configuration example in the present embodiment will be described.
In the resistance
熱伝達グリス19は、シリコーンオイルに酸化亜鉛の粉末を混合し、熱伝達性を向上させたものを用いる。熱伝達部材12は、アルミニウムの押し出し材であるA6063を用い、厚さは1mmとし、曲面部120の曲率半径は25mmとし、幅(X方向寸法)は30mmとする。平面部123の幅は10.2mmとし、孔122の内径は10mmとする。
The
付勢部材13としては、5つのコイルばねを用い、4kgfの押圧力で抵抗線発熱体11を+Z方向に押圧する。
As the urging
ベルト15は、厚さ0.1mmのポリイミドの基材の外周に、厚さ0.2mmのシリコーンゴムの弾性層を形成し、さらにPFAチューブで被覆したものとする。定着ローラ16等に張架する前の状態で、ベルト15の内径は40mmである。
The
定着ローラ16の外径は25mmとし、シリコーンスポンジからなる弾性層162の厚さは2mmとする。また、加圧ローラ17の外径は25mmとし、シリコーンゴムからなる弾性層172の厚さは2mmとし、その表層はPFAチューブで被覆する。
The outer diameter of the fixing
加圧ローラ17の芯金部171の両端(軸部)は、上述したように加圧ローラ軸受支持部材21L,21Rによって支持されており、押圧部材22L,22Rにより+Z方向に20kgfの押圧力で押圧されている。
Both ends (shaft portions) of the cored
なお、定着装置10は、図示しないPET(ポリエチレンテレフタレート)製の樹脂カバーにより、上記の各構成要素を囲んでおり、ユーザが定着装置10を安全に把持できるように構成されている。
The fixing
このような構成において、抵抗線発熱体11の抵抗線110に電流を流すと同時に、定着ローラ16を65rpmで回転させる。抵抗線発熱体11で発生した熱は、熱伝達部材12を介して効果的にベルト15に伝達され、さらにニップ部18に伝達される。抵抗線110への通電開始から、ニップ部18の温度が170℃(良好な定着が可能な温度)まで上昇するまでの時間は、15秒程度である。
In such a configuration, a current is passed through the
これにより、A4横送り印刷時(A4サイズの媒体を短手方向に搬送する)において、印刷速度30PPM(Page Per Minutes)程度の良好な定着が可能となる。正常な運転動作(ニップ部18の温度が約170℃)では、抵抗線発熱体11の温度は200℃程度であり、熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hの温度は280℃程度である。
Accordingly, it is possible to perform good fixing at a printing speed of about 30 PPM (Page Per Minutes) at the time of A4 landscape printing (A4 size medium is transported in the short direction). In normal operation (the temperature of the
この状態で、抵抗線発熱体11に過電流が流れた場合には、過電流の流れた時間を30秒間とすると、抵抗線発熱体11の温度は500℃程度に上昇し、熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hの温度は800℃程度まで上昇する。
In this state, when an overcurrent flows through the resistance
熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hの温度が800℃程度まで上昇すると、抵抗線部分110H上にあるガラス製の保護層112(保護層部分112H)が化学反応と共に気化して消失し、抵抗線部分110Hも気化して消失する。これにより、回路が遮断され、抵抗線発熱体11の発熱が停止する。
When the temperature of the
また、熱伝達部材12の孔122の内径が10mmであるため、抵抗線部分110Hが気化して消滅することにより、少なくとも4mm程度以上の空隙部が生じる。これにより、抵抗線部分110Hの回路切断の目視確認が容易になる。
Further, since the inner diameter of the
また、孔122の縁の近傍では、熱伝達部材12からの放熱のため、抵抗線部分110Hと保護層部分112Hの温度が(孔122の中心と比較して)上昇しにくいため、孔122の縁の近傍の抵抗線部分110Hと保護層部分112Hを消失させずに残すことにより、抵抗線110と熱伝達部材12(アルミニウム製)との絶縁性の確保が容易になる。
Further, in the vicinity of the edge of the
加えて、回路の遮断までの加熱時間が30秒程度と短いため、定着装置10のカバー部材(PET)の温度は80℃程度までしか上昇していない。そのため、定着装置10のカバー部材の溶解や熱変形を生じることはない。
In addition, since the heating time until the circuit is cut off is as short as about 30 seconds, the temperature of the cover member (PET) of the fixing
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、抵抗線発熱体11に接触する熱伝達部材12に孔122(他の領域よりも熱伝導効率の低い低熱伝達領域)を設けたことにより、抵抗線110に過電流が流れた際に、孔122に対向する抵抗線部分110Hを断線させ、速やかに発熱を停止することができる。そのため、定着装置10のカバー部材を始めとする周辺部材を、熱による損傷から保護することができる。
As described above, according to the first embodiment of the present invention, the hole 122 (low heat transfer region having a lower heat conduction efficiency than other regions) is provided in the
なお、この第1の実施の形態では、熱伝達部材12に孔122を設けたが、孔122に相当する部分に、熱伝達効率が低下するような部材(熱伝達部材12とは異なる材質で形成された部材)を配置してもよい。
In the first embodiment, the
第2の実施の形態.
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図12(A)および(B)は、第2の実施の形態における定着装置で用いる熱伝達部材201を、上方および下方から見た斜視図である。第2の実施の形態は、熱伝達部材201の構成において、第1の実施の形態と異なるものである。図において、第1の実施の形態と同一の構成要素には、同一の符号を付す。
Second embodiment.
Next, a second embodiment of the present invention will be described.
12A and 12B are perspective views of the
第2の実施の形態の熱伝達部材201は、第1の実施の形態で説明した熱伝達部材12と同様、ベルト15の内周面に当接する曲面部120を有し、その反対側に平面部123を有している。また、熱伝達部材201の幅方向の一端部には、熱伝達部材201を揺動可能に支持する支軸121を有している。
Similar to the
但し、第2の実施の形態の熱伝達部材201は、第1の実施の形態の孔122に対応する位置に、凹部202(低熱伝達領域)を有している。この凹部202には、樹脂層(例えば、フッ素系のコーティング層)203が形成されている。
However, the
図13は、第2の実施の形態における定着装置200の一部を拡大して示す断面図である。第2の実施の形態では、抵抗線発熱体11の抵抗線110のうち、熱伝達部材201の凹部202に対向する抵抗線部分110Hが、熱伝達部材201に接していないため、最も熱の拡散が少ない。そのため、抵抗線発熱体11に過電流が流れると、凹部202に対向する抵抗線部分110Hの温度が最も高温となり、例えば800℃程度まで上昇する。そして、この抵抗線部分110Hが、凹部202内の樹脂層203の一部と共に気化して消失し、回路を遮断する。
FIG. 13 is an enlarged cross-sectional view illustrating a part of the fixing device 200 according to the second embodiment. In the second embodiment, among the
このとき、凹部202に形成された樹脂層(例えばフッ素系コーティング層)203のため、抵抗線110Hが気化する際に、樹脂層203の気化せずに残った部分により、熱伝達部材201(アルミニウム製)への電流のリークを防止することができる。そのため、凹部202を、第1の実施の形態で説明した孔122(例えば10mm)よりも小さく構成することができる。その他の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
At this time, due to the resin layer (for example, fluorine-based coating layer) 203 formed in the
なお、凹部202に形成する樹脂層203は、フッ素系コーティング層に限らず、例えばPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂、PPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂など、耐熱性を有する樹脂を用いることができる。
The
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、熱伝達部材201に凹部202(他の領域よりも熱伝導効率の低い低熱伝達領域)を設けることにより、抵抗線110に過電流が流れた際に、当該凹部202に対向する抵抗線部分110Hを断線させ、速やかに発熱を停止することができる。そのため、定着装置10のカバー部材を始めとする周辺部材を、熱による損傷から保護することができる。
As described above, according to the second embodiment of the present invention, by providing the
第3の実施の形態.
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。図14は、第3の実施の形態における定着装置300の基本構成を示す図である。図15は、定着装置300の抵抗線発熱体11、熱伝達部材12および付勢補助部材301を、下方から見た分解斜視図である。図16は、定着装置300の一部分を拡大して示す断面図である。各図において、第1の実施の形態と同一の構成要素には、同一の符号を付す。
Third embodiment.
Next, a third embodiment of the present invention will be described. FIG. 14 is a diagram illustrating a basic configuration of a
図14に示すように、この第3の実施の形態では、抵抗線発熱体11の付勢部材13(コイルばね)側に、付勢補助部材301を設けている。付勢補助部材301は、長尺の板状部材であり、抵抗線発熱体11への付勢力を長手方向に亘って均一化する作用を有する。付勢補助部材301は、また、熱伝達部材12の孔122と対向する位置に、孔122と同形状の孔302(低熱伝達領域)を有している。
As shown in FIG. 14, in the third embodiment, a biasing
また、熱伝達部材12の孔122と付勢補助部材301の孔302とは、図16に示すように、ベルト15の幅方向の内側に位置している。但し、孔122,302の位置は、通紙範囲(媒体2が通過する範囲)よりも外側にあることが好ましい。
Further, the
抵抗線発熱体11は、熱伝達部材12および付勢補助部材301の両方に接しており、抵抗線発熱体11の発生した熱は、熱伝達部材12および付勢補助部材301に伝達される。但し、熱伝達部材12の孔122に対向する抵抗線部分110Hは、付勢補助部材301の孔302にも対向しているため、熱伝達部材12にも付勢補助部材301にも熱が伝達されない。
The resistance
このように構成されているため、抵抗線発熱体11に過電流が流れた際には、抵抗線部分110Hの温度は、第1の実施の形態よりも早く上昇し、保護層112と共に気化して消失し、回路が遮断される。すなわち、より速やかに回路を遮断することができる。他の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
With this configuration, when an overcurrent flows through the resistance
また、熱伝達部材12の孔122と、付勢補助部材301の孔302は、図16に示すようにベルト15の幅方向内側に位置しているため、抵抗線部分110Hが外気にさらされず、従って、通常動作時の温度の維持が容易である。
Further, since the
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態によれば、熱伝達部材12の孔122と、付勢補助部材301の孔302とを、抵抗線発熱体11を介して互いに対向する位置に設けたことにより、抵抗線発熱体11に過電流が流れた際に、第1の実施の形態よりも速やかに、回路を遮断することができる。
As described above, according to the third embodiment of the present invention, the
この第3の実施の形態は、第2の実施の形態と組み合わせても良い。この場合には、熱伝達部材12の代わりに、図12の熱伝達部材201を用いることができる。
This third embodiment may be combined with the second embodiment. In this case, the
また、図16には、熱伝達部材12の孔122と付勢補助部材301の孔302をベルト15の幅方向内側に配置した構成を示したが、上述したように抵抗線部分110Hの温度上昇を促進する効果が得られる構成であれば、熱伝達部材12の孔122と付勢補助部材301の孔302を、第1の実施の形態と同様に、ベルト15の幅方向外側に配置することも可能である。
FIG. 16 shows a configuration in which the
第4の実施の形態.
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。図17は、第4の実施の形態における定着装置で用いる抵抗線発熱体401の構成を示す分解斜視図である。図において、第1の実施の形態と同一の構成要素には、同一の符号を付す。第4の実施の形態は、抵抗線発熱体401の構成において、第1の実施の形態と異なるものである。
Fourth embodiment.
Next, a fourth embodiment of the present invention will be described. FIG. 17 is an exploded perspective view showing the configuration of the resistance
第4の実施の形態の抵抗線発熱体401は、抵抗線402の端部近傍に、他の領域よりも断面積の小さい領域(小断面領域)403を有している。この小断面領域403は、熱伝達部材12の孔122に対向する位置に設置される。小断面領域403の周囲の空気は、同じ体積の金属よりも熱容量が小さいため、抵抗線402は、熱容量が小さくなる形状を有することになる。抵抗線発熱体401の他の構成は、第1の実施の形態で説明した抵抗線発熱体11と同様である。
A resistance
抵抗線402の抵抗は断面積に反比例するため、抵抗線発熱体401の抵抗線402に過電流が流れると、抵抗線402の小断面領域403での発熱が最も多く、従って最も高温になる。さらに、この小断面領域403は、熱伝達部材12の孔122に対向しているため、第1の実施の形態でも説明したように熱の拡散が少なく、従ってさらに高温になる。そのため、第1の実施の形態よりも速やかに回路を遮断することができる。他の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
Since the resistance of the
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態によれば、熱伝達部材12の孔122に対向するように、抵抗線発熱体401の抵抗線402に小断面領域403を設けることにより、過電流が流れた際に、より速やかに回路を遮断することができる。
As described above, according to the fourth embodiment of the present invention, the small
また、この第4の実施の形態は、第2または第3の実施の形態と組み合わせても良い。第2の実施の形態と組み合わせる場合には、熱伝達部材12の代わりに、図12の熱伝達部材201を用い、第3の実施の形態と組み合わせる場合には、図15の付勢補助部材301を用いることができる。
In addition, the fourth embodiment may be combined with the second or third embodiment. When combined with the second embodiment, the
第5の実施の形態.
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。図18は、第5の実施の形態における定着装置500のベルト501の構成を示す斜視図である。図19は、第5の実施の形態における定着装置500の基本構成を示す図である。各図において、第1の実施の形態と同一の構成要素には、同一の符号を付す。第5の実施の形態は、ベルト501の構成において、第1の実施の形態と異なるものである。
Fifth embodiment.
Next, a fifth embodiment of the present invention will be described. FIG. 18 is a perspective view illustrating the configuration of the
第5の実施の形態のベルト501は、第1の実施の形態で説明した熱伝達部材12の作用も有するように構成されている。すなわち、ベルト501は、ポリイミドの基材の内周面に、熱伝達性の高い金属層503を有している。なお、ポリイミドの基材の外周面にシリコーンゴムの弾性層を有し、その表層をPFAチューブで被覆している点は、第1の実施の形態のベルト15と同様である。
The
ベルト501の軸方向端部近傍の内周面には、金属層503のない環状の領域(すなわち、内周面にポリイミド層が露出している領域)502が形成されている。この領域502は、ベルト501の内周面において、他の領域よりも熱伝達効率の低い低熱伝達領域に相当する。
An annular region (that is, a region where the polyimide layer is exposed on the inner peripheral surface) 502 without the
図19に示すように、定着装置500は、熱伝達部材12を有さないため、定着ローラ16と抵抗線発熱体11との間にベルト501を張架した構成となる。抵抗線発熱体11は、付勢部材13(コイルばね)の付勢力により、ベルト501の内周面(金属層503)に押し当てられる。
As shown in FIG. 19, since the fixing
抵抗線発熱体11の抵抗線110に過電流が流れると、抵抗線発熱体11の熱はベルト501に伝達されて拡散するが、ベルト501の熱伝達効率の低い領域502に対向する部分(抵抗線部分110H)は、熱拡散が少ないため最も高温となる。抵抗線部分110Hが所定の温度に達して気化により消失すると、回路が遮断される。他の構成および動作は、第1の実施の形態で説明したとおりである。
When an overcurrent flows through the
以上のように、本発明の第5の実施の形態によれば、ベルト501が、熱伝達部材12の作用を有するように構成されているため、第1の実施の形態と同様の回路遮断を、より少ない構成部品で実現することができる。
As described above, according to the fifth embodiment of the present invention, since the
なお、この第5の実施の形態は、第3または第4の実施の形態と組み合わせてもよい。第3の実施の形態と組み合わせる場合には、図15の付勢補助部材301を用い、第4の実施の形態と組み合わせる場合には、図17の抵抗線発熱体401を用いることができる。
Note that the fifth embodiment may be combined with the third or fourth embodiment. When combined with the third embodiment, the
上述した第1〜第5の実施の形態では、ニップ部18を形成するための加圧部材として加圧ローラ17を用いたが、加圧ローラ17の代わりに、例えば摺動性の加圧部材を用いてニップ部18を形成してもよい。また、第1〜5の実施の形態では、ベルト15(501)の内側に定着ローラ16を配置してニップ部18を形成していたが、さらに他の加圧部材を設置し、複数の部材でニップ部18を形成してもよい。
In the first to fifth embodiments described above, the
また、第1〜第5の実施の形態では、抵抗線発熱体に過電流が流れた際の回路を遮断する構成について説明したが、回路を遮断しない構成にも利用することができる。例えば、熱伝達部材の低熱伝達領域(例えば熱伝達部材12の孔122)を、ベルトの通紙範囲(媒体2が通過する範囲)内に設定することで、ニップ部のベルト幅方向の温度分布を均一化するといった温度調整に利用することができる。
Moreover, although the 1st-5th embodiment demonstrated the structure which interrupts | blocks the circuit at the time of an overcurrent flowing into the resistance wire heating element, it can utilize also for the structure which does not interrupt | block a circuit. For example, the temperature distribution in the belt width direction of the nip portion is set by setting the low heat transfer region of the heat transfer member (for example, the
第1〜第5の実施の形態で説明した特徴は、適宜組み合わせることができる。例えば、第1の実施の形態における熱伝達部材12の孔122は、ベルト15の幅方向内側に設けているが、第3の実施の形態(図16)で説明したようにベルト15の幅方向外側に設けてもよい。
The features described in the first to fifth embodiments can be combined as appropriate. For example, the
1 印刷装置、 2 媒体、 6BK,6Y,6M,6C 画像形成ユニット、 8 転写ユニット、 10 定着装置、 11 抵抗線発熱体(発熱体)、 110 抵抗線、 110H 抵抗線部分、 111 コンタクト部、 112 保護層、 113 配線部、 115 基板、 12 熱伝達部材(熱伝達部)、 120 曲面部、 121 支軸、 122 孔(低熱伝達領域)、 123 平面部、 13 付勢部材、 14 支持板、 15 ベルト(定着部材)、 16 定着ローラ、 17 加圧ローラ(加圧部材)、 201 熱伝達部材、 202 凹部(低熱伝達領域)、 203 樹脂層、 300 定着装置、 301 付勢補助部材、 302 孔(低熱伝達領域)、 401 抵抗線発熱体、 402 抵抗線、 403 小断面領域、 500 定着装置、 501 ベルト、 502 領域(低熱伝達領域)、 503 金属層。
DESCRIPTION OF
Claims (19)
熱を発する発熱体と、
前記発熱体と接するように設けられ、前記発熱体の熱を前記定着部材に伝達する熱伝達部とを有し、
前記熱伝達部が、当該熱伝達部の他の領域よりも熱伝達効率の低い低熱伝達領域を設けたことを特徴とする定着装置。 A fixing member for fixing the developer to the medium;
A heating element that emits heat;
A heat transfer part that is provided in contact with the heating element and transmits heat of the heating element to the fixing member;
The fixing device, wherein the heat transfer unit is provided with a low heat transfer region having a heat transfer efficiency lower than other regions of the heat transfer unit.
前記発熱体と前記付勢部材との間に、付勢補助部材を設けたことを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載の定着装置。 An urging member for urging the heat generating body against the heat transfer section;
The fixing device according to claim 1, wherein an urging auxiliary member is provided between the heating element and the urging member.
前記抵抗線が、当該抵抗線の他の領域よりも断面積が小さい領域を有することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の定着装置。 The heating element has a resistance wire that generates heat when energized,
The fixing device according to claim 1, wherein the resistance wire has a region having a smaller sectional area than other regions of the resistance wire.
前記発熱体が、前記抵抗線の周辺の熱容量が小さくなる形状を有することを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の定着装置。 The heating element has a resistance wire that generates heat when energized,
The fixing device according to claim 1, wherein the heating element has a shape in which a heat capacity around the resistance wire is reduced.
前記熱伝達部と前記ベルトが一体として構成されていることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の定着装置。 The fixing member is an endless belt;
The fixing device according to claim 1, wherein the heat transfer unit and the belt are integrally formed.
前記熱伝達部の前記低熱伝達領域が、前記ベルトの幅方向の外側に位置していることを特徴とする請求項1から12までのいずれか1項に記載の定着装置。 The fixing member is an endless belt;
13. The fixing device according to claim 1, wherein the low heat transfer region of the heat transfer unit is positioned outside in the width direction of the belt.
前記熱伝達部の前記低熱伝達領域が、前記ベルトの幅方向の内側に位置していることを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項に記載の定着装置。 The fixing member is an endless belt;
The fixing device according to any one of claims 1 to 11, wherein the low heat transfer region of the heat transfer unit is located on an inner side in the width direction of the belt.
前記熱伝達部は、前記ベルトの内周面に接する第1の面を有すると共に、その反対側の第2の面に前記発熱体が接するよう構成されており、
前記低熱伝達領域の少なくとも前記第2の面に、前記低熱伝達領域が形成されていること
を特徴とする請求項1から16までのいずれか1項に記載の定着装置。 The fixing member is an endless belt;
The heat transfer portion has a first surface that contacts the inner peripheral surface of the belt, and is configured such that the heating element contacts a second surface on the opposite side.
The fixing device according to any one of claims 1 to 16, wherein the low heat transfer region is formed on at least the second surface of the low heat transfer region.
前記発熱体の前記端子部よりも長手方向中心側の部分が、前記熱伝達部の前記低熱伝達領域に対向すること
を特徴とする請求項1から17までのいずれか1項に記載の定着装置。 The heating element is a member that is long in one direction, and has a terminal portion at one end in the longitudinal direction,
The fixing device according to any one of claims 1 to 17, wherein a portion of the heat generating body on the center side in the longitudinal direction is opposed to the low heat transfer region of the heat transfer portion. .
前記定着装置が、
前記現像剤を前記媒体に定着するための定着部材と、
熱を発する発熱体と、
前記発熱体と接するように設けられ、前記発熱体の熱を前記定着部材に伝達する熱伝達部とを有し、
前記熱伝達部が、当該熱伝達部の他の領域よりも熱伝達効率の低い低熱伝達領域を有すること
を特徴とする印刷装置。 A printing apparatus comprising: an image forming unit that forms an image with a developer; a transfer unit that transfers the developer to a medium; and a fixing device that fixes the developer to the medium.
The fixing device;
A fixing member for fixing the developer to the medium;
A heating element that emits heat;
A heat transfer part that is provided in contact with the heating element and transmits heat of the heating element to the fixing member;
The printing apparatus, wherein the heat transfer unit has a low heat transfer region having a heat transfer efficiency lower than other regions of the heat transfer unit.
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