JP2013179496A - キャッシュサーバ及びキャッシュデータ削除方法 - Google Patents

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勝彦 阪井
Yuichi Shimamura
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Abstract

【課題】名前解決処理にかかる負荷を低減すること。
【解決手段】実施形態に係るキャッシュサーバは、要求部と、受信部と、記憶部と、監視部と、削除部とを有する。要求部は、名前解決の問い合わせを権威サーバに要求する。受信部は、要求部による要求に応じて権威サーバから、名前解決を他の権威サーバに問い合わせる旨の委任回答と、名前解決の問い合わせに対する解決結果を示す最終回答とを受信する。記憶部は、委任回答及び最終回答をキャッシュデータとして記憶する。監視部は、記憶部に記憶可能な空き領域である記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する。削除部は、記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、委任回答よりも最終回答を優先的に記憶部から削除する。
【選択図】図2

Description

本発明の実施形態は、キャッシュサーバ及びキャッシュデータ削除方法に関する。
従来、ドメイン名とIPアドレス(Internet Protocol Address)とを対応させる名前管理システム(DNS:Domain Name System)が知られている。名前管理システムは、一般的には、権威サーバ群とキャッシュサーバとから構成される。各権威サーバは、階層的な木構造を有する名前空間(「ドメイン名前空間」等とも呼ばれる)の中にある特定のゾーンを管理する。
キャッシュサーバは、クライアント装置からの名前解決の依頼(DNSクエリ)に応じて、権威サーバ群に名前解決のための問い合わせを行うとともに、かかる問い合わせに応じて権威サーバ群から送信される回答データをキャッシュデータとしてキャッシュに保持する。そして、キャッシュサーバは、クライアント装置から受け付けた名前解決の依頼に対応する回答データがキャッシュデータとしてキャッシュに存在する場合には、かかるキャッシュデータを用いて名前解決処理を行う。このように、キャッシュサーバは、キャッシュデータを用いることにより、名前解決処理にかかる負荷を低減する。
川原龍人、伊藤宏通、野津新著 「設定から運用管理までBIND9によるDNSサーバ構築」技術評論社,平成18年12月1日,P123
しかしながら、上記の従来技術では、名前解決処理にかかる負荷が増大する場合があった。具体的には、上記従来のキャッシュサーバは、キャッシュに記憶可能な空き領域が所定の上限値に達した場合に、基本的には古いキャッシュデータから順に削除する。例えば、キャッシュサーバは、権威サーバによって回答データ毎に指定されるTTL(Time To Live)を参照して、キャッシュデータとして保持される残り時間が所定時間よりも少ない回答データを削除する。このため、従来のキャッシュサーバは、キャッシュデータを削除する基準がTTLであるので、処理負荷低減への貢献度が低いキャッシュデータよりも先に、処理負荷低減への貢献度が高いキャッシュデータを削除する場合もある。この結果、従来のキャッシュサーバでは、名前解決処理にかかる負荷の増大を招くおそれがあった。
本願の開示する技術は、上記に鑑みてなされたものであって、名前解決処理にかかる負荷を低減することができるキャッシュサーバ及びキャッシュデータ削除方法を提供することを目的とする。
実施形態に係るキャッシュサーバは、名前解決の問い合わせを権威サーバに要求する要求部と、前記要求部による要求に応じて前記権威サーバから受信した回答として、前記名前解決を他の権威サーバに問い合わせる旨の回答内容を示す委任回答と、前記名前解決の問い合わせに対する解決結果を示す最終回答と受信する受信部と、前記受信部によって受信された委任回答及び最終回答をキャッシュデータとして記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶可能な空き領域である記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する監視部と、前記記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、前記委任回答よりも前記最終回答を優先的に前記記憶部から削除する削除部とを備えることを特徴とする。
実施形態に係るキャッシュサーバ及びキャッシュデータ削除方法は、名前解決処理にかかる負荷を低減することができるという効果を奏する。
図1は、第1の実施形態に係る名前解決システムの構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係るキャッシュサーバの構成例を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る名前解決システムによる名前解決処理の一例を示すシーケンス図である。 図4は、参考例に係るキャッシュサーバによるキャッシュデータの削除処理手順を示すフローチャートである。 図5は、第1の実施形態に係るキャッシュサーバによるキャッシュデータの削除処理手順を示すフローチャートである。 図6は、第1の実施形態に係るキャッシュ制御部による最終回答削除処理手順を示すフローチャートである。 図7は、第1の実施形態に係るキャッシュ制御部による委任回答削除処理手順を示すフローチャートである。 図8は、第1の実施形態に係る名前解決システムによる名前解決処理の一例を示すシーケンス図である。 図9は、キャッシュ制御プログラムを実行するコンピュータを示す図である。
以下に、本願に係るキャッシュサーバ及びキャッシュデータ削除方法の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係るキャッシュサーバ及びキャッシュデータ削除方法が限定されるものではない。
(第1の実施形態)
[第1の実施形態に係る名前解決システムの構成]
まず、図1を用いて、第1の実施形態に係る名前解決システムについて説明する。図1は、第1の実施形態に係る名前解決システムの構成例を示す図である。図1に示す名前解決システム1は、クライアント装置10、権威サーバ群20、キャッシュサーバ100を有する。図1に示す各装置は、インターネット等のネットワークを介して通信可能な状態で接続される。
クライアント装置10は、例えば、PC(Personal Computer)、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等であり、キャッシュサーバ100に対して、名前解決の依頼を送信する。具体的には、クライアント装置10は、キャッシュサーバ100に対して、ホスト名を通知することでIPアドレスの検索を要求したり、その逆にIPアドレスを通知することでホスト名の検索を要求したりする。このようなクライアント装置10で動作するプログラムは「リゾルバ」と呼ばれる。なお、図1では、キャッシュサーバ100に接続されるクライアント装置10を1台のみ示しているが、実際には、キャッシュサーバ100には複数台のクライアント装置が接続される。
権威サーバ群20は、名前空間の中にある特定のゾーンを管理する複数のサーバから構成される。図1に示した例では、権威サーバ群20には、権威サーバ20、20及び20が含まれる。なお、図1では、権威サーバ群20に3台の権威サーバが含まれる例を示したが、権威サーバ群20には、2台以下の権威サーバや4台以上の権威サーバが含まれてもよい。
キャッシュサーバ100は、クライアント装置10から所定のドメイン名(例えば、「aaa.sample.jp」)の名前解決の依頼を受け付ける。そして、キャッシュサーバ100は、権威サーバ群20に、依頼されたドメイン名の名前解決のための問い合わせを行うとともに、権威サーバ群20からの回答データをキャッシュする。
[第1の実施形態に係るキャッシュサーバの構成]
次に、図2を用いて、図1に示したキャッシュサーバ100の構成について説明する。図2は、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100の構成例を示す図である。図2に例示するように、キャッシュサーバ100は、応答部111と、要求部112と、メモリ部113と、キャッシュ制御部120とを有する。
応答部111は、クライアント装置10から名前解決の依頼を受け付け、名前解決の依頼内容を要求部112に転送する。なお、応答部111は、メモリ部113にキャッシュデータが記憶されているか否かを判定するが、かかる処理についてはメモリ部113の後に説明する。
要求部112は、応答部111から転送された依頼内容に基づいて、権威サーバ群20に対して名前解決のための問い合わせを行う。そして、要求部112は、権威サーバ群20から受信した回答データをメモリ部113に格納する。このように、要求部112は、名前解決のための問い合わせを権威サーバ群20に要求するだけでなく、権威サーバ群20から回答データを受信する受信部、受信した回答データをメモリ部113に格納する格納部としても動作する。
ここで、要求部112は、回答データとして、名前解決の問い合わせ先となる他の権威サーバに関する情報(ホスト名、IPアドレス等)を含む回答データ(以下、「委任回答」と表記する場合がある)を権威サーバ群20から受信する場合がある。例えば、要求部112は、委任回答として、名前解決の問い合わせ対象であるドメイン名(例えば、「aaa.sample.jp」)と、かかるドメイン名に対応するIPアドレス等を管理する権威サーバのホスト名とを含むNS(Name Server)レコードを受信する。また、例えば、要求部112は、委任回答として、NSレコードに含まれる権威サーバのホスト名と、かかるホスト名に対応するIPアドレスとを含むglueレコードを受信する。かかるglueレコードは、NSレコードの追加情報として権威サーバ群20から送信される。要求部112は、このような委任回答を受信した場合には、委任回答に応じて、他の権威サーバに対して名前解決の問い合わせを再度行う。
また、要求部112は、回答データとして、問い合わせ対象のドメイン名に対応するIPアドレス等を含む回答データ(以下、「最終回答」と表記する場合がある)を権威サーバ群20から受信する場合がある。例えば、要求部112は、最終回答として、名前解決の問い合わせ対象であるドメイン名(例えば、「aaa.sample.jp」)と、かかるドメイン名に対応するIPアドレスとを含むA(Address)レコードを受信する。
要求部112は、このような委任回答及び最終回答を受信した場合に、受信した委任回答及び最終回答をキャッシュデータとしてメモリ部113に格納する。このとき、要求部112は、権威サーバ群20から送信された回答データが名前解決の問い合わせに対する解決結果を示すか否かに応じて、かかる回答データが委任回答又は最終回答のいずれであるかを判定する。そして、要求部112は、委任回答を受信した場合には、委任回答であることを示す識別情報(以下、「回答識別情報」と表記する)とともに、受信した委任回答をメモリ部113に格納する。また、要求部112は、最終回答を受信した場合には、最終回答であることを示す回答識別情報とともに、受信した最終回答をメモリ部113に格納する。
メモリ部113は、いわゆるキャッシュメモリであり、RAM(Random Access Memory)等によって実現される。かかるメモリ部113は、要求部112によって格納される委任回答や最終回答等の回答データをキャッシュデータとして記憶する。例えば、メモリ部113は、NSレコード及びglueレコードを委任回答のキャッシュデータとして記憶する。また、例えば、メモリ部113は、Aレコードを最終回答のキャッシュデータとして記憶する。
上述した応答部111は、メモリ部113に最終回答が記憶されている場合には、かかる名前解決の依頼内容を要求部112に転送せずに、メモリ部113に記憶されている最終回答をクライアント装置10に送信する。これにより、応答部111は、権威サーバ群20に対する名前解決のための問い合わせを省略できるので、名前解決処理にかかる負荷を低減できる。
また、応答部111は、メモリ部113に最終回答が記憶されておらず、委任回答が記憶されている場合には、かかる委任回答から名前解決の問い合わせ先となる権威サーバを特定できるか否かを判定する。そして、応答部111は、名前解決の問い合わせ先となる権威サーバを特定した場合には、かかる権威サーバが問い合わせ先であることを示す情報を含む名前解決の依頼内容を要求部112に転送する。これにより、要求部112は、例えば、委任回答を受信することなく、最終回答を送信する権威サーバに対して、名前解決の問い合わせを行うことができる。すなわち、要求部112は、委任回答を受信するための問い合わせ処理を省略できるので、名前解決処理にかかる負荷を低減できる。
また、応答部111は、メモリ部113に委任回答及び最終回答が記憶されていない場合には、クライアント装置10から受け付けた名前解決の依頼内容を要求部112に転送する。かかる場合には、要求部112は、権威サーバ群20に対する問い合わせを何度か行うことになるが、以降の名前解決処理に備えて権威サーバ群20から受信した委任回答及び最終回答をキャッシュデータとしてメモリ部113に格納する。
キャッシュ制御部120は、メモリ部113に記憶可能な空き領域(以下、「記憶可能領域」と表記する場合がある)を監視し、記憶可能領域が上限値に達した場合には、メモリ部113から回答データ(委任回答や最終回答)を削除する処理を行う。第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、かかるキャッシュ制御部120による削除処理によって、名前解決処理にかかる負荷の低減を実現する。キャッシュ制御部120による削除処理については、後に詳述する。
なお、上記の応答部111、要求部112及びキャッシュ制御部120は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。また、例えば、応答部111、要求部112及びキャッシュ制御部120は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、図示しない記憶装置に記憶されているプログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。
[第1の実施形態に係るキャッシュサーバによる名前解決処理]
次に、図3を用いて、第1の実施形態に係る名前解決システム1による名前解決処理について説明する。図3は、第1の実施形態に係る名前解決システム1による名前解決処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図3では、メモリ部113に最終回答が記憶されていないケースと、メモリ部113に最終回答が記憶されているケースについて説明する。
また、図3では、図1に示した権威サーバ20がルートサーバ20であり、権威サーバ20がjp.サーバ20であり、権威サーバ20がsample.jp.サーバ20であるものとする。かかるルートサーバ20は、階層的な木構造を有する名前空間のうち最上位ゾーンであるルートゾーンを管理するサーバであり、例えば「jp」や「com」等のドメイン名(TLD:Top Level Domain)を管理する権威サーバのインターネット上の位置(IPアドレス)を管理する。また、jp.サーバ20は、「jp」のTLDサーバであり、「jp」で管理される「sample.jp」や「ad.jp」などのインターネット上の位置(IPアドレス)を管理する。また、sample.jp.サーバ20は、sample.jp.サーバ20自身が管理する名前空間の中にあるホスト、例えば、「aaa.sample.jp」や「ftp.sample.jp」のインターネット上の位置(IPアドレス)を管理する。
また、図3では、ルートサーバ20のIPアドレスが「1.1.1.1」あり、jp.サーバ20のIPアドレスが「1.1.1.2」であり、sample.jp.サーバ20のIPアドレスが「1.1.1.3」であるものとする。また、以下では、クライアント装置10が「aaa.sample.jp」のIPv4(Internet Protocol version 4)アドレスを要求するものとし、かかる「aaa.sample.jp」のIPアドレスが「192.168.100.1」であるものとする。
図3に示すように、クライアント装置10は、キャッシュサーバ100の応答部111に対して、「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる名前解決の依頼を行う(ステップS101)。名前解決の依頼を受け付けた応答部111は、依頼された名前解決に対応する最終回答や委任回答が記憶されているかをメモリ部113に問い合わせる(ステップS102)。
ここでは、メモリ部113は、かかる名前解決に対応する最終回答や委任回答を記憶していないものとする。かかる場合に、応答部111は、クライアント装置10から受け付けた名前解決の依頼内容を要求部112に転送する(ステップS103)。そして、要求部112は、ルートサーバ20に「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる(ステップS104)。
「aaa.sample.jp」のAレコードの問い合わせを受け付けたルートサーバ20は、「jp.サーバ20に問い合わせて下さい」といった委任回答を要求部112に返信する(ステップS105)。具体的には、ルートサーバ20は、NSレコード「aaa.sample.jp IN NS jpサーバのホスト名」と、glueレコード「jpサーバのホスト名 IN A 1.1.1.2」とを含む委任回答を要求部112に返信する。このとき、ルートサーバ20は、委任回答(NSレコード、glueレコード)をキャッシュサーバ100にてキャッシュする期間を示すTTLについても送信する。このように、ルートサーバ20は、「aaa.sample.jp」のIPアドレスを解決できない場合には、名前解決を他の権威サーバ(下層の権威サーバ)に問い合わせる旨の委任回答を返信する。
そして、要求部112は、ルートサーバ20から受信した委任回答(NSレコード、NSレコードのTTL、glueレコード、glueレコードのTTL)と、委任回答であることを示す回答識別情報とをメモリ部113にキャッシュする(ステップS106)。続いて、要求部112は、jp.サーバ20に「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる(ステップS107)。
「aaa.sample.jp」のAレコードの問い合わせを受け付けたjp.サーバ20は、「sample.jp.サーバ20に問い合わせて下さい」といった委任回答を要求部112に返信する(ステップS108)。具体的には、jp.サーバ100は、NSレコード「aaa.sample.jp IN NS sample.jpサーバのホスト名」と、glueレコード「sample.jpサーバのホスト名 IN A 1.1.1.3」と、TTLと含む委任回答を要求部112に返信する。
そして、要求部112は、jp.サーバ20から受信した委任回答(NSレコード、NSレコードのTTL、glueレコード、glueレコードのTTL)と、委任回答であることを示す回答識別情報とをメモリ部113にキャッシュする(ステップS109)。続いて、要求部112は、sample.jp.サーバ20に「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる(ステップS110)。
「aaa.sample.jp」のAレコードの問い合わせを受け付けたsample.jp.サーバ20は、「aaa.sample.jp」のAレコードとTTLとを含む最終回答を要求部112に返信する(ステップS111)。具体的には、sample.jp.サーバ20は、Aレコード「aaa.sample.jp IN A 192.168.100.1」を要求部112に返信する。
そして、要求部112は、sample.jp.サーバ20から受信した最終回答(Aレコード、AレコードのTTL)と、最終回答であることを示す回答識別情報とをメモリ部113にキャッシュする(ステップS112)。また、要求部112は、かかる最終回答(Aレコード)を応答部111に転送する(ステップS113)。応答部111は、要求部112から転送された最終回答(Aレコード)をクライアント装置10に送信する(ステップS114)。これにより、クライアント装置10は、名前解決の依頼に対する回答データとして、Aレコード「aaa.sample.jp IN A 192.168.100.1」を受信し、「aaa.sample.jp」のIPアドレス「192.168.100.1」を取得することができる。
この後に、クライアント装置10が、「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる名前解決の依頼を再度行ったものとする(ステップS115)。かかる場合に、応答部111は、依頼された名前解決に対応する最終回答や委任回答が記憶されているかをメモリ部113に問い合わせる(ステップS116)。ここでは、メモリ部113は、かかる名前解決に対応する最終回答を記憶しているものとする。かかる場合に、応答部111は、メモリ部113に記憶されている最終回答(Aレコード)をクライアント装置10に送信する(ステップS117)。
このように、キャッシュサーバ100は、メモリ部113に最終回答が記憶されている場合には、上記ステップS103〜S113における処理手順を省略できるので、名前解決処理にかかる負荷を低減できる。
[参考例に係るキャッシュサーバによるキャッシュ制御]
ここで、第1の実施形態に係るキャッシュ制御部120による削除処理を説明する前に、かかるキャッシュ制御部120による削除処理との比較用として、参考例に係るキャッシュサーバによるキャッシュ制御について説明する。参考例に係るキャッシュサーバは、一般的なキャッシュサーバに該当し、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100とは異なるものである。
参考例に係るキャッシュサーバは、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100と同様に、権威サーバ群20からの回答データをキャッシュデータとして所定のメモリ部にキャッシュする。そして、参考例に係るキャッシュサーバは、所定のメモリ部に格納したキャッシュデータのうち、キャッシュ期間が過ぎたキャッシュデータ(すなわち、TTL=「0」となったキャッシュデータ)を削除する。
また、参考例に係るキャッシュサーバは、キャッシュ期間が過ぎたキャッシュデータが存在しない場合であっても、所定のメモリ部の記憶可能領域が上限値に達した際には、TTLを参照して、メモリ部に保持される残り時間が少ないキャッシュデータを削除する。この点について、図4を用いて説明する。図4は、参考例に係るキャッシュサーバによるキャッシュデータの削除処理手順を示すフローチャートである。
図4に示した例のように、参考例に係るキャッシュサーバは、キャッシュ領域が上限値に達している場合に(ステップS91肯定)、メモリ部に記憶されているキャッシュデータのうち、TTLが所定の閾値X(単位は、「秒」)よりも小さいか否かを判定する(ステップS92)。そして、参考例に係るキャッシュサーバは、TTLが所定の閾値Xよりも小さいキャッシュデータが存在する場合に(ステップS92肯定)、かかるキャッシュデータを削除する(ステップS93)。参考例に係るキャッシュサーバは、メモリ部にキャッシュデータが記憶されており(ステップS94肯定)、キャッシュ領域が上限値に達している場合には(ステップS91肯定)、上記ステップS92及びS93における処理手順を行う。
参考例に係るキャッシュサーバは、上記例のようにTTLに基づいてキャッシュデータを削除するので、処理負荷低減への貢献度が低いキャッシュデータよりも先に、処理負荷低減への貢献度が高いキャッシュデータを削除する場合もある。この結果、参考例に係るキャッシュサーバでは、名前解決処理にかかる負荷の増大や、権威サーバ群との間におけるネットワーク帯域の圧迫を招くおそれがあった。
[第1の実施形態に係るキャッシュ制御部によるキャッシュ制御]
そこで、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、キャッシュ制御部120による削除処理によって、名前解決処理にかかる負荷や、権威サーバ群との間におけるネットワーク帯域にかかる負荷の低減を実現する。以下、かかるキャッシュ制御部120によるキャッシュ制御について説明する。第1の実施形態に係るキャッシュ制御部120は、図2に例示したように、監視部121と、削除部122とを有する。
監視部121は、メモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを判定する。具体的には、メモリ部113は、削除部122によってキャッシュ期間が過ぎたキャッシュデータ(すなわち、TTL=「0」となったキャッシュデータ)が削除されるが、このようなキャッシュデータが削除された場合であっても、記憶可能領域が不足する場合もある。このため、監視部121は、新たな回答データが格納できるように、メモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを判定する。
削除部122は、監視部121によってメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達していると判定された場合に、メモリ部113に記憶されているキャッシュデータ(委任回答、最終回答)のうち、委任回答よりも最終回答を優先的に削除する。
具体的には、削除部122は、監視部121によってメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達していると判定された場合に、メモリ部113から最終回答に対応するキャッシュデータを抽出し、抽出したキャッシュデータのTTLが所定の閾値α(「0」より大きい値であって、単位は「秒」)よりも小さいか否かを判定する。すなわち、削除部122は、最終回答に対応するキャッシュデータがメモリ部113に保持される残り時間を示す保持残時間が閾値αよりも小さいか否かを判定する。そして、削除部122は、TTLが閾値αよりも小さい最終回答を削除する。なお、閾値αは、図4に示した閾値Xと同値であってもよい。
さらに、監視部121は、削除部122によって最終回答がメモリ部113から削除された後にも、かかるメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する。そして、削除部122は、最終回答が削除されたメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合には、メモリ部113に記憶されている委任回答のうちTTLが所定の閾値β(「0」より大きい値であって、単位は「秒」)よりも小さい委任回答をメモリ部113から削除する。
すなわち、キャッシュ制御部120は、最初に、TTLが閾値αよりも小さい最終回答をメモリ部113から削除し、その後に、TTLが閾値βよりも小さい委任回答をメモリ部113から削除する。このように、キャッシュ制御部120は、委任回答よりも最終回答を優先的に削除する。
ここで、委任回答よりも最終回答を優先的に削除する理由について説明する。図3のステップS104〜S111を用いて説明したように、キャッシュサーバ100は、名前解決処理を行う場合に、権威サーバ群20に対する問い合わせを再帰的に行う。すなわち、キャッシュサーバ100は、1回の名前解決処理を行う際に、権威サーバ群20に対して複数回の問い合わせ処理を行うことになる。このため、キャッシュサーバ100は、キャッシュデータが存在しない場合には、処理負荷の高い再帰的な問い合わせを行うこととなる結果、処理負荷の高い名前解決処理を行うこととなる。
しかし、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、単にTTLに基づいてキャッシュデータを削除するのではなく、委任回答よりも最終回答を優先的に削除する。言い換えれば、キャッシュサーバ100は、委任回答が極力削除されないようにキャッシュデータの削除処理を行う。ここで、キャッシュサーバ100は、委任回答がキャッシュデータとして存在する場合には、最終回答の問い合わせ先となる権威サーバ(図3の例では、sample.jp.サーバ20)を特定できるので、特定した権威サーバに対して1回だけ問い合わせを行えば最終回答を得ることができる。すなわち、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、委任回答よりも最終回答を優先的に削除することにより、処理負荷の高い再帰的な問い合わせ処理を省略することができる。これにより、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、名前解決処理にかかる負荷やネットワーク帯域にかかる負荷を低減することができる。
[第1の実施形態に係るキャッシュサーバによるキャッシュデータの削除処理手順]
次に、図5を用いて、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100によるキャッシュデータの削除処理の手順について説明する。図5は、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100によるキャッシュデータの削除処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100のキャッシュ制御部120は、最終回答削除処理を行った後に(ステップS10)、委任回答削除処理を行う(ステップS20)。キャッシュ制御部120は、最終回答削除処理及び委任回答削除処理を繰り返し行う。以下に、図5を用いて、最終回答削除処理手順について説明し、図6を用いて、委任回答削除処理手順について説明する。
図6は、第1の実施形態に係るキャッシュ制御部120による最終回答削除処理手順を示すフローチャートである。図6に示すように、監視部121は、メモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを判定する(ステップS11)。このとき、記憶可能領域が所定の上限値に達していない場合には(ステップS11否定)、キャッシュ制御部120は、最終回答削除処理手順を終了する。
一方、記憶可能領域が所定の上限値に達している場合には(ステップS11肯定)、削除部122は、メモリ部113からキャッシュデータを抽出し、抽出したキャッシュデータが最終回答であるか否かを判定する(ステップS12)。そして、削除部122は、キャッシュデータが最終回答ではなく委任回答である場合には(ステップS12否定)、ステップS15の処理を行う。
一方、削除部122は、キャッシュデータが最終回答である場合には(ステップS12肯定)、かかるキャッシュデータのTTLが閾値αよりも小さいか否かを判定する(ステップS13)。すなわち、削除部122は、最終回答であるキャッシュデータがメモリ部113に保持される残り時間が閾値αよりも小さいか否かを判定する。
そして、削除部122は、TTLが閾値αよりも小さい場合には(ステップS13肯定)、かかるキャッシュデータを削除する(ステップS14)。一方、削除部122は、TTLが閾値αよりも小さくない場合には(ステップS13否定)、かかるキャッシュデータを削除しない。
キャッシュ制御部120は、メモリ部113から抽出していないキャッシュデータが存在する場合には(ステップS15肯定)、ステップS11〜S14における処理手順を行う。一方、キャッシュ制御部120は、メモリ部113に記憶されている全てのキャッシュデータについてステップS11〜S14における処理手順を行った場合には(ステップS15否定)、最終回答削除処理手順を終了する。
図7は、第1の実施形態に係るキャッシュ制御部120による委任回答削除処理手順を示すフローチャートである。図7に示すように、監視部121は、キャッシュ制御部120によって図6に示した最終回答削除処理が行われた後に、削除部122によって最終回答が削除されたメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを判定する(ステップS21)。このとき、記憶可能領域が所定の上限値に達していない場合には(ステップS21否定)、キャッシュ制御部120は、委任回答削除処理手順を終了する。
一方、記憶可能領域が所定の上限値に達している場合には(ステップS21肯定)、削除部122は、メモリ部113からキャッシュデータを抽出し、抽出したキャッシュデータが委任回答であるか否かを判定する(ステップS22)。そして、削除部122は、キャッシュデータが委任回答ではなく最終回答である場合には(ステップS22否定)、ステップS25の処理を行う。
一方、削除部122は、キャッシュデータが委任回答である場合には(ステップS22肯定)、かかるキャッシュデータのTTLが閾値βよりも小さいか否かを判定する(ステップS23)。すなわち、削除部122は、委任回答であるキャッシュデータがメモリ部113に保持される残り時間が閾値βよりも小さいか否かを判定する。
そして、削除部122は、TTLが閾値βよりも小さい場合には(ステップS23肯定)、かかるキャッシュデータを削除する(ステップS24)。一方、削除部122は、TTLが閾値βよりも小さくない場合には(ステップS23否定)、かかるキャッシュデータを削除しない。
キャッシュ制御部120は、メモリ部113から抽出していないキャッシュデータが存在する場合には(ステップS25肯定)、ステップS21〜S24における処理手順を行う。一方、キャッシュ制御部120は、メモリ部113に記憶されている全てのキャッシュデータについてステップS21〜S24における処理手順を行った場合には(ステップS25否定)、委任回答削除処理手順を終了する。
[第1の実施形態に係るキャッシュサーバによる名前解決処理]
次に、図8を用いて、第1の実施形態に係る名前解決システム1による名前解決処理について説明する。図8は、第1の実施形態に係る名前解決システム1による名前解決処理の一例を示すシーケンス図である。なお、図8では、メモリ部113に最終回答が記憶されておらず、委任回答が記憶されているケースについて説明する。具体的には、図7に示した例では、図3に示したステップS101〜S112における処理が行われたことでメモリ部113の記憶可能領域が上限値に達し、キャッシュ制御部120によってステップS113において格納された最終回答のみが削除されたものとする。その他の状況は、図3に示した例と同様である。
図8に示すように、クライアント装置10は、キャッシュサーバ100の応答部111に対して、「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる名前解決の依頼を行う(ステップS201)。名前解決の依頼を受け付けた応答部111は、依頼された名前解決に対応する最終回答や委任回答が記憶されているかをメモリ部113に問い合わせる(ステップS202)。具体的には、応答部111は、メモリ部113に記憶されている回答識別情報に基づいて、最終回答や委任回答が記憶されているか否かを判定する。
ここでは、メモリ部113は、かかる名前解決に対応する最終回答を記憶していないものの、委任回答を記憶している。したがって、応答部111は、メモリ部113から委任回答を取得し、取得した委任回答に基づいて、最終回答の問い合わせ先となる権威サーバとしてsample.jp.サーバ20を特定する。そして、応答部111は、問い合わせ先の権威サーバがsample.jp.サーバ20であることを示す情報とともに、名前解決の依頼内容を要求部112に転送する(ステップS203)。
そして、要求部112は、応答部111から名前解決の依頼内容が転送された場合に、sample.jp.サーバ20に「aaa.sample.jp」のAレコードを問い合わせる(ステップS204)。すなわち、要求部112は、応答部111から問い合わせ先としてsample.jp.サーバ20が指定されているので、ルートサーバ20やjp.サーバ20には問い合わせを行わない。
「aaa.sample.jp」のAレコードの問い合わせを受け付けたsample.jp.サーバ20は、「aaa.sample.jp」のAレコード「aaa.sample.jp IN A 192.168.100.1」とTTLとを含む最終回答を要求部112に返信する(ステップS205)。
そして、要求部112は、sample.jp.サーバ20から受信した最終回答(Aレコード、AレコードのTTL)と、最終回答であることを示す回答識別情報とをメモリ部113にキャッシュする(ステップS206)。また、要求部112は、かかる最終回答(Aレコード)を応答部111に転送する(ステップS207)。応答部111は、要求部112から転送された最終回答(Aレコード)をクライアント装置10に送信する(ステップS208)。
このように、キャッシュサーバ100は、最終回答がキャッシュデータとして存在しなくても、委任回答がキャッシュデータとして存在する場合には、処理負荷の高い再帰的な問い合わせ処理を省略することができる。具体的には、キャッシュサーバ100は、図3に示したステップS104〜S109における負荷の高い処理を省略することができる。この結果、キャッシュサーバ100は、名前解決処理にかかる負荷やネットワーク帯域にかかる負荷を低減することができる。
[第1の実施形態の効果]
上述してきたように、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、要求部112と、メモリ部113と、監視部121と、削除部122とを有する。要求部112は、名前解決の問い合わせを権威サーバ群20に要求する。メモリ部113は、要求部112による要求に応じて権威サーバ群20から受信した回答として、名前解決を他の権威サーバに問い合わせる旨の回答内容を示す委任回答と、名前解決の問い合わせに対する解決結果を示す最終回答とをキャッシュデータとして記憶する。監視部121は、メモリ部113に記憶可能な空き領域である記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する。削除部122は、メモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、委任回答よりも最終回答を優先的にメモリ部113から削除する。
これにより、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、委任回答をメモリ部113に極力保持させることで、処理負荷の高い再帰的な問い合わせ処理を省略することができる。この結果、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、名前解決処理にかかる負荷を低減できるとともに、権威サーバ群20との間におけるネットワーク帯域にかかる負荷を低減することができる。
また、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100において、メモリ部113は、権威サーバ群20から受信した回答データ毎に、かかる回答データを保持する残り時間を示すTTLを記憶する。また、削除部122は、メモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、TTLが所定の閾値αよりも小さい最終回答をメモリ部113から削除する。
これにより、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、TTLが「0」でない最終回答を削除する際に、近い将来(現時点から、閾値αによって示される時間が経過するまでの間)に削除される最終回答を削除することができる。この結果、キャッシュサーバ100は、TTLが「0」となったキャッシュデータを削除する処理と同等の処理を行うとともに、名前解決処理にかかる負荷やネットワーク帯域にかかる負荷を低減することができる。
また、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100において、監視部121は、削除部122によって最終回答が優先的に削除されたメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する。また、削除部122は、最終回答が優先的に削除されたメモリ部113の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、TTLが所定の閾値βよりも小さい委任回答をメモリ部113から削除する。
これにより、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、最終回答を優先的に削除したメモリ部113の記憶可能領域が不足している場合には、近い将来に削除される委任回答を削除することで、メモリ部113の記憶可能領域を確保することができる。
また、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100において、応答部111は、クライアント装置10から名前解決の依頼を受け付けた場合に、かかる名前解決に対応する委任回答又は最終回答がメモリ部113に記憶されているか否かを判定する。また、要求部112は、応答部111によって名前解決に対応する最終回答が記憶されておらず委任回答がメモリ部113に記憶されていると判定された場合には、かかる委任回答を用いて、名前解決の問い合わせ先とする権威サーバを決定する。
これにより、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、メモリ部113に極力保持させた委任回答を用いることで、処理負荷の高い再帰的な問い合わせ処理を省略することができる。この結果、第1の実施形態に係るキャッシュサーバ100は、名前解決処理にかかる負荷やネットワーク帯域にかかる負荷を低減することができる。
(第2の実施形態)
上述したキャッシュサーバ100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、第2の実施形態では、上記のキャッシュサーバ100の他の実施形態について説明する。
[最終回答削除処理]
上記第1の実施形態では、図6を用いて説明したように、削除部122が、TTLが閾値αよりも小さい最終回答をメモリ部113から削除する例について説明した。しかし、削除部122は、TTLが閾値αよりも小さい最終回答のうち、TTLが0に近い順に最終回答を削除してもよい。そして、監視部121は、削除部122によって、TTLが0に近い順に、1つの最終回答が削除されるたびに、ステップS11における監視処理を行ってもよい。これにより、キャッシュサーバ100は、TTLが「0」となったキャッシュデータを削除する処理と同等の処理を行うことができる。
[委任回答削除処理]
また、上記第1の実施形態では、図7を用いて説明したように、削除部122が、TTLが閾値βよりも小さい委任回答をメモリ部113から削除する例について説明した。しかし、削除部122は、TTLが閾値βよりも小さい委任回答のうち、TTLが0に近い順に委任回答を削除してもよい。そして、監視部121は、削除部122によって、TTLが0に近い順に、1つの委任回答が削除されるたびに、ステップS21における監視処理を行ってもよい。これにより、キャッシュサーバ100は、TTLが「0」となったキャッシュデータを削除する処理と同等の処理を行うことができる。
[回答識別情報]
また、上記第1の実施形態では、要求部112が、委任回答又は最終回答とともに回答識別情報をメモリ部113に格納する例を示した。ここで、要求部112は、最終回答を受信した場合には、かかる最終回答と回答識別情報とをメモリ部113に格納し、委任回答を受信した場合には、かかる委任回答のみをメモリ部113に格納してもよい。また、その逆に、要求部112は、最終回答を受信した場合には、かかる最終回答のみをメモリ部113に格納し、委任回答を受信した場合には、かかる委任回答と回答識別情報とをメモリ部113に格納してもよい。このように、キャッシュサーバ100は、委任回答又は最終回答のいずれか一方のみに回答識別情報を割り当てる場合であっても、メモリ部113に記憶されているキャッシュデータが委任回答又は最終回答のいずれであるかを判別できる。
[問い合わせ内容]
また、上記第1の実施形態では、クライアント装置10が、キャッシュサーバ100に対して、Aレコードを問い合わせる名前解決の依頼を行う例について説明した。しかし、クライアント装置10が問い合わせる名前解決の依頼は、Aレコードに限られない。例えば、クライアント装置10は、メールサーバの名前解決を依頼する場合には、キャッシュサーバ100に対して、MXレコードを問い合わせる名前解決の依頼を行ってもよい。
[システム構成]
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、図3及び図8に示したNSレコード、glueレコード及びAレコードは一例であって任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図2に示した監視部121と削除部122とは統合されてもよい。
[プログラム]
また、上記実施形態において説明したキャッシュサーバ100が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したプログラムを作成することもできる。例えば、キャッシュサーバ100が実行する処理をコンピュータが実行可能な言語で記述したキャッシュ制御プログラムを作成することもできる。この場合、コンピュータがキャッシュ制御プログラムを実行することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、かかるキャッシュ制御プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたキャッシュ制御プログラムをコンピュータに読み込ませて実行することにより上記実施形態と同様の処理を実現してもよい。以下に、図2に示したキャッシュサーバ100と同様の機能を実現するキャッシュ制御プログラムを実行するコンピュータの一例を説明する。
図9は、キャッシュ制御プログラムを実行するコンピュータ1000を示す図である。図9に例示するように、コンピュータ1000は、例えば、メモリ1010と、CPU1020と、ハードディスクドライブインタフェース1030と、ディスクドライブインタフェース1040と、シリアルポートインタフェース1050と、ビデオアダプタ1060と、ネットワークインタフェース1070とを有し、これらの各部はバス1080によって接続される。
メモリ1010は、図9に例示するように、ROM(Read Only Memory)1011及びRAM1012を含む。ROM1011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース1030は、図9に例示するように、ハードディスクドライブ1031に接続される。ディスクドライブインタフェース1040は、図9に例示するように、ディスクドライブ1041に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ1041に挿入される。シリアルポートインタフェース1050は、図9に例示するように、例えばマウス1051、キーボード1052に接続される。ビデオアダプタ1060は、図9に例示するように、例えばディスプレイ1061に接続される。
ここで、図9に例示するように、ハードディスクドライブ1031は、例えば、OS1091、アプリケーションプログラム1092、プログラムモジュール1093、プログラムデータ1094を記憶する。すなわち、上記のキャッシュ制御プログラムは、コンピュータ1000によって実行される指令が記述されたプログラムモジュールとして、例えばハードディスクドライブ1031に記憶される。例えば、図2に例示した応答部111と同様の情報処理を実行する応答手順と、要求部112と同様の情報処理を実行する要求手順と、監視部121と同様の情報処理を実行する監視手順と、削除部122と同様の情報処理を実行する削除手順とが記述されたプログラムモジュール1093が、ハードディスクドライブ1031に記憶される。
また、上記第1の実施形態で説明したメモリ部113が保持する各種データは、プログラムデータとして、例えばメモリ1010に記憶される。そして、CPU1020が、メモリ1010やハードディスクドライブ1031に記憶されたプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094を必要に応じてRAM1012に読み出し、応答手順、要求手順、監視手順、削除手順を実行する。
なお、キャッシュ制御プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ハードディスクドライブ1031に記憶される場合に限られず、例えば着脱可能な記憶媒体に記憶され、ディスクドライブ等を介してCPU1020によって読み出されてもよい。あるいは、キャッシュ制御プログラムに係るプログラムモジュール1093やプログラムデータ1094は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶され、ネットワークインタフェース1070を介してCPU1020によって読み出されてもよい。
1 名前解決システム
10 クライアント装置
20 権威サーバ群
100 キャッシュサーバ
111 応答部
112 要求部
113 メモリ部
120 キャッシュ制御部
121 監視部
122 削除部

Claims (7)

  1. 名前解決の問い合わせを権威サーバに要求する要求部と、
    前記要求部による要求に応じて前記権威サーバから受信した回答として、前記名前解決を他の権威サーバに問い合わせる旨の回答内容を示す委任回答と、前記名前解決の問い合わせに対する解決結果を示す最終回答とを受信する受信部と、
    前記受信部によって受信された委任回答及び最終回答をキャッシュデータとして記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶可能な空き領域である記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する監視部と、
    前記記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、前記委任回答よりも前記最終回答を優先的に前記記憶部から削除する削除部と
    を備えたことを特徴とするキャッシュサーバ。
  2. 前記記憶部は、
    前記権威サーバから受信した回答毎に、当該回答を保持する残り時間を示す保持残時間を記憶し、
    前記削除部は、
    前記記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、前記最終回答のうち保持残時間が所定の第1閾値よりも小さい最終回答を当該記憶部から削除する
    ことを特徴とする請求項1に記載のキャッシュサーバ。
  3. 前記削除部は、
    保持残時間が前記第1閾値よりも小さい最終回答のうち、保持残時間が短い最終回答ほど優先的に前記記憶部から削除する
    ことを特徴とする請求項2に記載のキャッシュサーバ。
  4. 前記監視部は、
    前記削除部によって前記最終回答が優先的に削除された前記記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視し、
    前記削除部は、
    前記最終回答が優先的に削除された前記記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、前記委任回答のうち保持残時間が所定の第2閾値よりも小さい委任回答を当該記憶部から削除する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のキャッシュサーバ。
  5. 前記削除部は、
    保持残時間が前記第2閾値よりも小さい委任回答のうち、保持残時間が短い委任回答ほど優先的に前記記憶部から削除する
    ことを特徴とする請求項4に記載のキャッシュサーバ。
  6. クライアント装置から名前解決の依頼を受け付けた場合に、当該名前解決に対応する委任回答又は最終回答が前記記憶部に記憶されているか否かを判定する判定部をさらに備え、
    前記要求部は、
    前記判定部によって前記名前解決に対応する最終回答が記憶されておらず委任回答が前記記憶部に記憶されていると判定された場合には、当該委任回答を用いて、当該名前解決の問い合わせ先とする権威サーバを決定する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のキャッシュサーバ。
  7. キャッシュサーバが実行するキャッシュデータ削除方法であって、
    名前解決の問い合わせを権威サーバに要求する要求工程と、
    前記要求工程における要求に応じて前記権威サーバから受信した回答として、前記名前解決を他の権威サーバに問い合わせる旨の回答内容を示す委任回答と、前記名前解決の問い合わせに対する解決結果を示す最終回答と受信する受信工程と、
    前記受信工程において受信された委任回答及び最終回答をキャッシュデータとして記憶部に格納する格納工程と、
    前記記憶部に記憶可能な空き領域である記憶可能領域が所定の上限値に達しているか否かを監視する監視工程と、
    前記記憶部の記憶可能領域が所定の上限値に達している場合に、前記委任回答よりも前記最終回答を優先的に前記記憶部から削除する削除工程と
    を含んだことを特徴とするキャッシュデータ削除方法。
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