JP2013173235A - Ink jet recording device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の実施形態は、インクジェット記録装置に関する。 Embodiments described herein relate generally to an ink jet recording apparatus.
紙媒体にインクジェット記録を行なうインクとして、水性インクジェットインクが知られている。カラー画像の画質を高めるために、水性インクジェットインクでの記録に先立って、速乾性の前処理液(プレコート液)で紙媒体を処理することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。前処理には、ペクチン類とグリコールエーテル類とを含有する前処理液が用いられる。 An aqueous inkjet ink is known as an ink for performing inkjet recording on a paper medium. In order to improve the quality of color images, it has been proposed to treat a paper medium with a quick-drying pretreatment liquid (precoat liquid) prior to recording with a water-based inkjet ink (see, for example, Patent Document 1). In the pretreatment, a pretreatment liquid containing pectins and glycol ethers is used.
インクジェット記録が行なわれると、紙媒体にはカールなどの変形が生じることがある。特に、紙媒体に吐出される水性インクジェットインクの吐出量が多くなると、カールの発生は顕著になる。水性インクジェットインクを用いても紙媒体のカールを十分に抑制しつつ、優れた品質の画像を高速で形成できるインクジェット記録装置は、未だ得られていないのが現状である。 When ink jet recording is performed, the paper medium may be deformed such as curling. In particular, when the amount of water-based inkjet ink discharged onto a paper medium increases, the occurrence of curling becomes significant. At present, an ink jet recording apparatus capable of forming an image of excellent quality at a high speed while sufficiently suppressing curling of a paper medium even when using an aqueous ink jet ink has not yet been obtained.
本発明が解決しようとする課題は、紙媒体のカールを抑制しつつ、水性インクジェットインクを用いて高速で印字を行なって、優れた品質の画像を形成できるインクジェットインク記録装置を提供することにある。 The problem to be solved by the present invention is to provide an inkjet ink recording apparatus capable of forming an image of excellent quality by performing printing at high speed using an aqueous inkjet ink while suppressing curling of a paper medium. .
実施形態のインクジェット記録装置は、紙媒体にプレコート液を適用してプレコート層を形成する前処理部と、前記プレコート層が形成された紙媒体に向けて水性インクジェットインクを吐出して、前記プレコート層上に画像を形成する記録用インクジェットヘッドとを具備する。前記プレコート液は、その総量の40〜60質量%の水と、その総量の30〜50質量%を占め、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンジグリセリルエーテルおよび重量平均分子量1000以下のポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選択されるポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルと、その総量の1〜5質量%のグリコールエーテルと、その総量の0.1〜1質量%を占め、ペクチンおよびカラギーナンから選択される少なくとも一種の多糖類とを含有する。前記水性インクジェットインクは、その総量の40〜60質量%の水と、その総量の30〜50質量%を占め、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンジグリセリルエーテルおよび重量平均分子量1000以下のポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選択されるポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルと、その総量の1〜5質量%のグリコールエーテルと、その総量の1〜10質量%の顔料とを含有する。 The inkjet recording apparatus according to the embodiment includes a pretreatment unit that applies a precoat liquid to a paper medium to form a precoat layer, and discharges aqueous inkjet ink toward the paper medium on which the precoat layer is formed, and the precoat layer And a recording inkjet head for forming an image thereon. The precoat liquid occupies 40 to 60% by mass of the total amount of water and 30 to 50% by mass of the total amount, and the polyoxyethylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less and the polyoxypropylene having a weight average molecular weight of 1000 or less. Polyoxyalkylene diglyceryl ether selected from diglyceryl ether, glycol ether of 1 to 5% by mass of the total amount, and 0.1 to 1% by mass of the total amount, and at least one selected from pectin and carrageenan Polysaccharides. The water-based inkjet ink occupies 40 to 60% by mass of the total amount of water and 30 to 50% by mass of the total amount, and the polyoxyethylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less and the polyoxyethylene having a weight average molecular weight of 1000 or less. It contains polyoxyalkylene diglyceryl ether selected from propylene diglyceryl ether, 1 to 5% by mass of glycol ether of the total amount, and 1 to 10% by mass of pigment of the total amount.
以下、図面を参照して実施形態を具体的に説明する。 Hereinafter, embodiments will be described in detail with reference to the drawings.
図1は、一実施形態にかかるインクジェット記録装置の構成を表わす概略図である。図示するインクジェット記録装置は、サイズの異なる用紙Pを収容した用紙カセット100および101を備えている。選択された用紙サイズに対応した用紙Pを取り出すために、用紙カセット100および101には、給紙ローラ102および103がそれぞれ設けられている。各用紙カセットから取り出された用紙Pが搬送される経路には、搬送ローラ対104および105がそれぞれ設けられ、搬送ベルト107の近傍にはレジストローラ対106が配置されている。
FIG. 1 is a schematic diagram illustrating a configuration of an ink jet recording apparatus according to an embodiment. The illustrated ink jet recording apparatus includes
搬送ベルト107は、駆動ローラ108と2本の従動ローラ109とによって張力が与えられている。搬送ベルト107には所定間隔で貫通孔が設けられ、搬送ベルト107の内側には、ファン110に連結された負圧チャンバ111が設置されている。ファン110および負圧チャンバ111の作用によって、用紙Pを搬送ベルト107に吸着させることができる。搬送ベルト107の用紙搬送方向下流には、搬送ローラ対112、113、および114が順次設置されている。
The
搬送ベルト107の上方には、5列のインクジェットヘッドが配置されている。搬送方向の上流から、プレコート液を吐出するインクジェットヘッド115S、シアン(C)インクを吐出するインクジェットヘッド115C、マゼンタ(M)インクを吐出するインクジェットヘッド115M、イエロー(Y)インクを吐出するインクジェットヘッド115Y、およびブラック(Bk)インクを吐出するインクジェットヘッド115Bkの順である。インクジェットヘッド115C、115M、115Y、および115Bkは、画像データに応じてそれぞれのインクを用紙に吐出する。インクを吐出するこれらのインクジェットヘッドは、記録用インクジェットヘッドと称することができる。
Five rows of inkjet heads are arranged above the
インクジェットヘッド115Sから吐出されるプレコート液は、プレコート液カートリッジ116Sに収容されており、チューブ117Sを介してインクジェットヘッド115Sに送給される。インクジェットヘッド115S,チューブ117S,およびプレコート液カートリッジ116Sによって、前処理部120が構成される。プレコート液カートリッジ116Sからインクジェットヘッド115Sへのプレコート液の送給は、インク供給制御部(図示せず)によって制御され、インクジェットヘッド115Sからのプレコート液の吐出は、インクジェットヘッド駆動制御部(図示せず)によって制御される。
The precoat liquid discharged from the
各インクジェットヘッド115C,115M,115Y,および115Bkから吐出される各インクは、いずれも水性インクジェットインクであり、シアン(C)インクカートリッジ116C、マゼンタ(M)インクカートリッジ116M、イエロー(Y)インクカートリッジ116Y、およびブラック(Bk)インクカートリッジ116Bkにそれぞれ収容されている。各インクは、チューブ117C、117M、117Y、および117Bkを介して、対応するインクジェットヘッド115C、115M、115Y、および115Bkにそれぞれ送給される。プレコート液の場合と同様、インクカートリッジからインクジェットヘッドへのインクの供給は、インク供給制御部(図示せず)によって制御され、インクジェットヘッドからのインクの吐出は、インクジェットヘッド駆動制御部(図示せず)によって制御される。
Each ink ejected from each
図示するインクジェット記録装置においては、プレコート液は、インクジェットヘッド115Sを用いて用紙Pの所定の領域に塗布されるが、プレコート液の塗布方法はこれに限定されない。プレコート液は、円筒状の塗布ローラを用いて用紙P全体に塗布することもできる。
In the illustrated ink jet recording apparatus, the precoat liquid is applied to a predetermined region of the paper P using the
図示するインクジェット記録装置の画像形成動作について、以下に説明する。 An image forming operation of the illustrated ink jet recording apparatus will be described below.
まず、画像処理手段(図示しない)により記録のための画像処理が開始され、記録のための画像データが各インクジェットヘッド115S、115C、115M、115Y、および115Bkに転送される。用紙カセット100または101からは、選択された用紙サイズの用紙Pが、給紙ローラ102または103によって一枚ずつ取り出される。この用紙Pは、搬送ローラ対104または105を経て、レジストローラ対106でスキューが補正された後、所定のタイミングで搬送ベルト107上に給紙される。
First, image processing for recording is started by an image processing means (not shown), and image data for recording is transferred to each of the
負圧チャンバ111は、搬送ベルト107の貫通孔を介して空気を吸い込んでいるので、用紙Pは搬送ベルト107に吸着された状態でインクジェットヘッド115S、115C、115M、115Y、および115Bkの下側を搬送される。各インクジェットヘッド115S,115C,115M,115Yおよび115Bkと用紙Pとの間には、一定の間隔が保たれる。
Since the
レジストローラ対106から用紙Pが搬送されるタイミングに同期させて、まず、インクジェットヘッド115Sからプレコート液を吐出させる。用紙P表面にはプレコート層が形成され、これによって用紙Pに前処理が施される。ここで用いられるプレコート液は、以下に詳細に説明するように特定の組成を有するものである。
In synchronism with the timing when the paper P is conveyed from the
プレコート層が形成された用紙Pは、記録用インクジェットヘッドの下方に搬送されて、各インクジェットヘッド115C、115M、115Y、および115Bkから、各色の水性インクジェットインクを吐出させる。用紙Pは、所定の位置にカラー画像が形成された後、搬送ローラ対112、113、および114によって排紙トレイ118に排紙される。記録に用いられる水性インクジェットインクは、以下に詳細に説明するように、特定の組成を有するものである。
The paper P on which the precoat layer is formed is transported below the recording inkjet head, and each
図1に示した装置においてインクジェット記録が行なわれる用紙Pは、紙媒体と称することができる。紙媒体とは、一般的には、印刷されることを目的に使用される紙製の媒体をさす。紙媒体は、印刷特性を高めるための材料が塗布されたアート紙やコート紙などの塗工用紙と、紙自体の特性を生かした非塗工用紙とに大別される。紙媒体は、本、書籍、新聞、包装、およびプリンター用紙など、種々の用途に用いられる。また、段ボール、紙製の容器、およびボール紙などの厚紙も紙媒体に含まれる。例えば、オフィスや家庭で使用する複写機、プリンターに使用されるコピー用紙のような、いわゆる普通紙は、典型的な紙媒体である。 The paper P on which ink jet recording is performed in the apparatus shown in FIG. 1 can be referred to as a paper medium. A paper medium generally refers to a paper medium used for the purpose of printing. Paper media are broadly classified into coated paper such as art paper or coated paper coated with a material for enhancing printing characteristics, and non-coated paper utilizing the characteristics of the paper itself. Paper media are used for various applications such as books, books, newspapers, packaging, and printer paper. Cardboard, paper containers, and cardboard such as cardboard are also included in the paper medium. For example, a so-called plain paper such as a copying machine used in an office or home or a copy paper used in a printer is a typical paper medium.
本実施形態のインクジェット記録装置を用いることによって、水性インクジェットインクを用いて高速で印字を行なって、優れた品質の画像を紙媒体に形成することができる。しかも、印字後にはカール等の紙媒体の変形も抑制される。こうした効果は、前処理部において紙媒体を特定の組成のプレコート液で前処理し、その後、特定の組成の水性インクジェットインクを用いて記録を行なうことによって得られたものである。 By using the inkjet recording apparatus of the present embodiment, it is possible to perform printing at high speed using a water-based inkjet ink and to form an image of excellent quality on a paper medium. In addition, deformation of the paper medium such as curling is also suppressed after printing. Such an effect is obtained by pre-processing a paper medium with a pre-coating liquid having a specific composition in a pre-processing section, and then performing recording using a water-based inkjet ink having a specific composition.
プレコート液は、溶媒と多糖類とを含有する。具体的には、溶媒は、プレコート液総量の40〜60質量%の水、プレコート液総量の30〜50質量%のポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、およびプレコート液総量の1〜5質量%のグリコールエーテルを含む。 The precoat solution contains a solvent and a polysaccharide. Specifically, the solvent is 40-60 mass% of the total amount of the precoat liquid, 30-50 mass% of the polyoxyalkylene diglyceryl ether of the total amount of the precoat liquid, and 1-5 mass% of the glycol ether of the total amount of the precoat liquid. including.
一方の水性インクジェットインクは、分散媒と顔料とを含有する。具体的には、分散媒は、水性インクジェットインク総量の40〜60質量%の水、水性インクジェットインク総量の30〜50質量%のポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、および水性インクジェットインク総量の1〜5質量%のグリコールエーテルを含む。すなわち、上述したプレコート液における溶媒が、水性インクジェットインクにおいては分散媒として用いられる。 One aqueous inkjet ink contains a dispersion medium and a pigment. Specifically, the dispersion medium is 40 to 60% by mass of water based on the total amount of the aqueous inkjet ink, 30 to 50% by mass of polyoxyalkylene diglyceryl ether based on the total amount of the aqueous inkjet ink, and 1 to 5% by mass based on the total amount of the aqueous inkjet ink. % Glycol ether. That is, the solvent in the precoat liquid described above is used as a dispersion medium in the aqueous inkjet ink.
ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルは、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンジグリセリルエーテルおよび重量平均分子量1000以下のポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選択される。 The polyoxyalkylene diglyceryl ether is selected from polyoxyethylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less and polyoxypropylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less.
30〜50質量%のポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルと40〜60質量%の水とを組み合わせることによって、カール抑制効果が得られることが本発明者らによって見出された。なお、水性インクジェットインクに通常用いられている分散媒は、例えばグリコール系溶媒と60質量%以上の水との混合液である。上記組成のプレコート液および水性インクジェットインクは、通常の水性インクジェットインクよりも溶解度パラメーターが疎水側にシフトしているため、紙繊維の膨潤による紙強度の低下を抑制するものと考えられる。その結果、紙媒体のカールが低減されるものと推測される。 It has been found by the present inventors that a curl suppressing effect can be obtained by combining 30 to 50% by mass of polyoxyalkylene diglyceryl ether and 40 to 60% by mass of water. In addition, the dispersion medium normally used for the water-based inkjet ink is, for example, a mixed liquid of a glycol solvent and 60% by mass or more of water. The precoat liquid and the water-based inkjet ink having the above composition are considered to suppress a decrease in paper strength due to swelling of paper fibers because the solubility parameter is shifted to the hydrophobic side as compared with a normal water-based inkjet ink. As a result, the curl of the paper medium is estimated to be reduced.
プレコート液および水性インクジェットインクのいずれにおいても、水の量がその総量の40質量%未満の場合には、その粘度が大きくなってインクジェットヘッドからの吐出性が低下する。一方、水の量がその総量の60質量%を超えると、紙媒体のカールを抑制することができない。プレコート液および水性インクジェットインクのいずれの場合も、水の量は、その総量の40〜55質量%であることが好ましい。水としては、例えば、純水、イオン交換水などを用いることができる。 In both the precoat liquid and the water-based inkjet ink, when the amount of water is less than 40% by mass of the total amount, the viscosity increases and the dischargeability from the inkjet head decreases. On the other hand, when the amount of water exceeds 60% by mass of the total amount, curling of the paper medium cannot be suppressed. In any case of the precoat liquid and the water-based inkjet ink, the amount of water is preferably 40 to 55% by mass of the total amount. As water, for example, pure water, ion-exchanged water or the like can be used.
また、プレコート液および水性インクジェットインクのいずれにおいても、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルの量がその総量の30質量%未満の場合には、紙媒体のカールを十分に抑制することができない。一方、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルの量がその総量の50質量%を越えると、その粘度が高くなってインクジェットヘッドから安定に吐出することできない。プレコート液および水性インクジェットインクのいずれの場合も、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルの量は、その総量の30〜45質量%が好ましい。 Further, in both the precoat liquid and the water-based inkjet ink, when the amount of polyoxyalkylene diglyceryl ether is less than 30% by mass of the total amount, curling of the paper medium cannot be sufficiently suppressed. On the other hand, when the amount of the polyoxyalkylene diglyceryl ether exceeds 50% by mass of the total amount, the viscosity becomes so high that it cannot be stably discharged from the inkjet head. In any case of the precoat liquid and the water-based inkjet ink, the amount of polyoxyalkylene diglyceryl ether is preferably 30 to 45% by mass of the total amount.
水およびポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルは、プレコート液または水性インクジェットインクの総量に対して所定の濃度となるように配合されていれば、所望の効果を得ることができる。したがって、水の量とポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルの量との間には、特に制限はない。 If water and polyoxyalkylene diglyceryl ether are blended so as to have a predetermined concentration with respect to the total amount of the precoat liquid or the water-based inkjet ink, a desired effect can be obtained. Therefore, there is no particular limitation between the amount of water and the amount of polyoxyalkylene diglyceryl ether.
なお、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルの重量平均分子量が1000を超えると、インクジェットヘッドからの吐出安定性が低下する。重量平均分子量が1000以下のポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルが含有された場合には、粘度および保存安定性も適切となる。一方、カール抑制効果を考慮すると、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルの重量平均分子量は、400以上であることが望まれる。ポリオキエチレンジグリセリルエーテルの重量平均分子量は、450〜700がより好ましく、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルの重量平均分子量は、400〜700がより好ましい。 In addition, when the weight average molecular weight of polyoxyalkylene diglyceryl ether exceeds 1000, the discharge stability from an inkjet head will fall. When a polyoxyalkylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less is contained, viscosity and storage stability are also appropriate. On the other hand, considering the curl suppressing effect, the weight average molecular weight of the polyoxyalkylene diglyceryl ether is desirably 400 or more. The weight average molecular weight of polyoxyethylene diglyceryl ether is more preferably 450 to 700, and the weight average molecular weight of polyoxypropylene diglyceryl ether is more preferably 400 to 700.
特定のポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルとともに水が、それぞれ所定の量で含有されるので、本実施形態で用いられるプレコート液および水性インクジェットインクは、紙媒体に付着した際には速乾性に優れ、紙媒体のカールを極力抑制することができる。しかも、インクジェットヘッドの目詰まりが発生するおそれも極めて少なく、インクジェットヘッドから安定に吐出することができる。 Since water is contained in a predetermined amount together with the specific polyoxyalkylene diglyceryl ether, the precoat liquid and the water-based inkjet ink used in this embodiment are excellent in quick drying when attached to a paper medium, Curling of the medium can be suppressed as much as possible. In addition, there is very little risk of clogging of the inkjet head, and the inkjet head can be stably ejected.
本実施形態で用いられるプレコート液および水性インクジェットインクには、さらに所定の量のグリコールエーテルが含有される。グリコールエーテルは、プレコート液または水性インクジェットインクといった液体の紙媒体への浸透性を高めて、乾燥性をさらに向上させることから、浸透剤と称することができる。グリコールエーテルは、紙媒体のカールを低減する作用も有する。 The precoat liquid and aqueous inkjet ink used in the present embodiment further contain a predetermined amount of glycol ether. Glycol ethers can be referred to as penetrants because they increase the permeability of liquids such as precoat liquids or water-based inkjet inks to paper media and further improve drying properties. Glycol ether also has the effect of reducing the curl of the paper medium.
グリコールエーテルとしては、例えば、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。臭気が少ないことから、グリコールエーテルとしては3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールが好ましい。 Examples of glycol ethers include 3-methoxy-3-methyl-1-butanol, dipropylene glycol-n-propyl ether, ethylene glycol monobutyl ether, diethylene glycol monobutyl ether, and triethylene glycol monobutyl ether. Since there is little odor, 3-methoxy-3-methyl- 1-butanol is preferable as glycol ether.
プレコート液中におけるグリコールエーテルの量は、その総量の1〜5質量%である。グリコールエーテルの量が総量の1質量%未満の場合には、紙媒体への浸透効果が不十分となる。一方、グリコールエーテルの量が総量の5質量%を越えると、プレコート液の保存安定性が低下する。グリコールエーテルの量は、プレコート液総量の1〜3質量%が好ましい。同様の理由から、水性インクジェットインクにおいてもグリコールエーテルは同様の量で含有される。 The amount of glycol ether in the precoat solution is 1 to 5% by mass of the total amount. When the amount of glycol ether is less than 1% by mass of the total amount, the effect of penetrating into the paper medium is insufficient. On the other hand, when the amount of glycol ether exceeds 5% by mass of the total amount, the storage stability of the precoat solution is lowered. The amount of glycol ether is preferably 1 to 3% by mass of the total amount of the precoat solution. For the same reason, the glycol ether is contained in the same amount in the water-based inkjet ink.
それぞれ所定の量で配合された水とポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルとグリコールエーテルとの混合物によって、本実施形態のインクジェット記録装置で用いられるプレコート液の溶媒が構成される。この混合物は、本実施形態のインクジェット記録装置で用いられる水性インクジェットインクにおいては分散媒として用いられる。 A mixture of water, polyoxyalkylene diglyceryl ether, and glycol ether blended in a predetermined amount constitutes a solvent for the precoat liquid used in the ink jet recording apparatus of the present embodiment. This mixture is used as a dispersion medium in the aqueous inkjet ink used in the inkjet recording apparatus of the present embodiment.
本実施形態で用いられるプレコート液には、上述したような溶媒と多糖類とが含有される。 The precoat liquid used in this embodiment contains the solvent and polysaccharide as described above.
多糖類は、ペクチンおよびカラギーナンから選択され、いずれか一方を単独で用いても、2種類を組み合わせて用いてもよい。こうした多糖類を含有するプレコート液が紙媒体に適用されると、紙媒体の表面にプレコート層が形成されて前処理が施される。形成されるプレコート層は、顔料粒子の捕捉に優れていることから、前処理後の紙媒体上に水性インクジェットインクにより記録が行なわれた際には、紙媒体に印字されたインクの滲み、画像の裏抜けが防止される。 The polysaccharide is selected from pectin and carrageenan, and either one may be used alone, or two may be used in combination. When such a precoat solution containing polysaccharides is applied to a paper medium, a precoat layer is formed on the surface of the paper medium and a pretreatment is performed. Since the precoat layer formed is excellent in capturing pigment particles, when recording is performed on a paper medium after pretreatment with a water-based inkjet ink, bleeding of the ink printed on the paper medium, image Can be prevented from passing through.
多糖類の含有量は、プレコート液総量の0.1〜1質量%である。多糖類の量がプレコート液総量の0.1質量%未満の場合には、インクの滲み、裏抜けを抑制する効果が不十分となる。一方、多糖類の含有量がプレコート液総量の1質量%を越えると、プレコート液の粘度が高くなってインクジェットヘッドからの安定に吐出することができない。プレコート液中における多糖類の含有量は0.2〜1質量%が好ましい。 The content of the polysaccharide is 0.1 to 1% by mass of the total amount of the precoat solution. When the amount of polysaccharide is less than 0.1% by mass of the total amount of the precoat liquid, the effect of suppressing ink bleeding and back-through is insufficient. On the other hand, if the content of polysaccharide exceeds 1% by mass of the total amount of the precoat liquid, the viscosity of the precoat liquid becomes high and cannot be stably discharged from the inkjet head. As for content of the polysaccharide in a precoat liquid, 0.2-1 mass% is preferable.
水、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、グリコールエーテル、および多糖類をそれぞれ所定の量で配合して、本実施形態で用いられるプレコート液が得られる。 Water, polyoxyalkylene diglyceryl ether, glycol ether, and polysaccharide are blended in predetermined amounts, respectively, to obtain a precoat solution used in this embodiment.
一方、本実施形態で用いられる水性インクジェットインクは、上述したような分散媒と顔料とを含有する。着色剤として顔料が用いられたインクは、染料を用いたインクよりも堅牢性の高い画像を形成することができる。 On the other hand, the water-based inkjet ink used in the present embodiment contains a dispersion medium and a pigment as described above. An ink using a pigment as a colorant can form an image having higher fastness than an ink using a dye.
顔料は特に限定されず、無機顔料および有機顔料のいずれを用いてもよい。無機顔料としては、例えば酸化チタンおよび酸化鉄が挙げられる。さらに、コンタクト法、ファーネス法、またはサーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。 The pigment is not particularly limited, and any of an inorganic pigment and an organic pigment may be used. Examples of inorganic pigments include titanium oxide and iron oxide. Furthermore, carbon black produced by a known method such as a contact method, a furnace method, or a thermal method can be used.
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料(アゾレーキ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などを含む)、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。 Examples of the organic pigment include azo pigments (including azo lake pigments, insoluble azo pigments, condensed azo pigments, chelate azo pigments), polycyclic pigments (for example, phthalocyanine pigments, perylene pigments, perinone pigments, anthraquinone pigments, quinacridone pigments, Dioxazine pigments, thioindigo pigments, isoindolinone pigments, quinophthalone pigments, etc.), dye chelates (eg, basic dye type chelates, acidic dye type chelates), nitro pigments, nitroso pigments, aniline black, and the like can be used.
ブラックインクとして使用されるカーボンブラックとしては、具体的には、No.2300,No.900,MCF88,No.33,No.40,No.45,No.52,MA7,MA8,MA100,No2200B等(三菱化学製)、Raven5750,Raven5250,Raven5000,Raven3500,Raven1255,Raven700等(コロンビア社製)、Regal 400R,Regal 330R,Regal 660R,Mogul L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400等(キャボット社製)、Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black FW18,Color Black FW200, Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex 35,Printex U,PrintexV,Printex 140U,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,およびSpecial Black 4等(デグッサ社製)などが挙げられる。 Specifically, as carbon black used as black ink, 2300, no. 900, MCF88, No. 33, no. 40, no. 45, no. 52, MA7, MA8, MA100, No2200B, etc. (Mitsubishi Chemical), Raven5750, Raven5250, Raven5000, Raven3500, Raven1255, Raven700, etc. (Colombia), Regal 400R, Regal 330R, Regal 660R, Morgan Ch 700, M 800, Monarch 880, Monarch 900, Monarch 1000, Monarch 1100, Monarch 1300, Monarch 1400, etc. (manufactured by Cabot Corporation), Color Black FW1, Color Black FW2, Color Black FW2V, Color Black FW2V, Color Black FW2V, Color Black FW2V, Color Black FW2V, Color Black FW2V, Color Black FW2V r Black S150, Color Black S160, Color Black S170, Printex 35, Printex U, PrintexV, Printex 140U, Special Black 6, Special Black 5, Special Black 4A, and Special Black 4, etc. (manufactured by Degussa) and the like.
イエローインクに使用される顔料としては、具体的には、C.I.Pigment Yellow 1,C.I.Pigment Yellow2,C.I.Pigment Yellow 3,C.I.Pigment Yellow 12,C.I.Pigment Yellow 13,C.I.Pigment Yellow 14C,C.I.Pigment Yellow 16,C.I.Pigment Yellow 17,C.I.Pigment Yellow 73,C.I. Pigment Yellow 74,C.I.Pigment Yellow 75,C.I.Pigment Yellow 83,C.I.Pigment Yellow93,C.I.Pigment Yellow95,C.I.Pigment Yellow97,C.I.Pigment Yellow 98,C.I.PigmentYellow 109,C.I.Pigment Yellow 110,C.I.Pigment Yellow 114,C.I.Pigment Yellow 128,C.I.Pigment Yellow 129,C.I.Pigment Yellow 138,C.I.Pigment Yellow 150,C.I.Pigment Yellow 151,C.I.Pigment Yellow 154,C.I.Pigment Yellow 155,C.I.Pigment Yellow 180,およびC.I.Pigment Yellow 185等が挙げられる。
Specific examples of the pigment used for the yellow ink include C.I. I.
マゼンタインクに使用される顔料としては、具体的には、C.I.Pigment Red 5,C.I.Pigment Red7,C.I.Pigment Red 12,C.I.Pigment Red 48(Ca),C.I.Pigment Red 48(Mn),C.I.Pigment Red 57(Ca),C.I.Pigment Red 57:1,C.I.Pigment Red 112,C.I.Pigment Red 122,C.I.Pigment Red 123,C.I.Pigment Red 168,C.I.Pigment Red 184,C.I.Pigment Red 202,およびC.I.Pigment Violet19等が挙げられる。
Specific examples of the pigment used in the magenta ink include C.I. I. Pigment Red 5, C.I. I. Pigment Red7, C.I. I. Pigment Red 12, C.I. I. Pigment Red 48 (Ca), C.I. I. Pigment Red 48 (Mn), C.I. I. Pigment Red 57 (Ca), C.I. I. Pigment Red 57: 1, C.I. I.
シアンインクに使用される顔料としては、具体的には、C.I.Pigment Blue 1,C.I.Pigment Blue 2,C.I. Pigment Blue 3,C.I.Pigment Blue 15:3,C.I.Pigment Blue 15:4,C.I.Pigment Blue 15:34,C.I.Pigment Blue 16,C.I.Pigment Blue 22,C.I.Pigment Blue 60,C.I.Vat Blue 4,およびC.I.Vat Blue 60が挙げられる。
Specific examples of the pigment used in the cyan ink include C.I. I.
インクジェットインク用であるので、顔料の平均粒径は10〜300nm程度の範囲内であることが好ましい。さらに顔料の平均粒径は、10〜200nm程度の範囲内であることがより好ましい。 Since it is for inkjet inks, the average particle size of the pigment is preferably in the range of about 10 to 300 nm. Furthermore, the average particle diameter of the pigment is more preferably in the range of about 10 to 200 nm.
顔料の平均粒径は、動的光散乱法を用いた粒度分布計を用いて測定することができる。粒度分布計としては、例えば、HPPS(マルバーン社)が挙げられる。 The average particle diameter of the pigment can be measured using a particle size distribution meter using a dynamic light scattering method. An example of the particle size distribution meter is HPPS (Malvern).
顔料は、顔料分散体の状態で用いることができる。顔料分散体は、例えば、分散剤により水やアルコール中などに顔料を分散させて調製することができる。分散剤としては、例えば、界面活性剤、水溶性樹脂、および非水溶性樹脂などが挙げられる。あるいは、自己分散型顔料を用いてもよい。自己分散顔料とは、分散剤なしに水等に分散可能な顔料であり、顔料に表面処理を施して、カルボニル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、およびスルホン基の少なくとも一種の官能基またはその塩を結合させた顔料である。表面処理としては、例えば、真空プラズマ処理、ジアゾカップリング処理、および酸化処理等が挙げられる。こうした表面処理により官能基または官能基を含んだ分子を顔料の表面にグラフトさせることによって、自己分散顔料が得られる。 The pigment can be used in the state of a pigment dispersion. The pigment dispersion can be prepared, for example, by dispersing the pigment in water or alcohol using a dispersant. Examples of the dispersant include a surfactant, a water-soluble resin, and a water-insoluble resin. Alternatively, a self-dispersing pigment may be used. The self-dispersing pigment is a pigment that can be dispersed in water or the like without a dispersant. The pigment is subjected to a surface treatment, and at least one functional group of a carbonyl group, a carboxyl group, a hydroxyl group, and a sulfone group or a salt thereof is obtained. It is a combined pigment. Examples of the surface treatment include vacuum plasma treatment, diazo coupling treatment, and oxidation treatment. A self-dispersed pigment can be obtained by grafting a functional group or a molecule containing a functional group onto the surface of the pigment by such surface treatment.
インク中における顔料の含有量は、インク総量の1〜10質量%である。この範囲内で顔料を含むインクジェットインクは、インクの保存性や吐出性能に関して不都合を伴なうことなく、必要な濃度を有する画像を形成することができる。顔料の含有量は、インク総量の3〜8質量%が好ましい。 The pigment content in the ink is 1 to 10% by mass of the total ink. An ink-jet ink containing a pigment within this range can form an image having a necessary density without causing any inconvenience in terms of ink storage stability and ejection performance. The content of the pigment is preferably 3 to 8% by mass of the total amount of ink.
顔料分散体は、所定の組成となるように、水、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、およびグリコールエーテルを含有する分散媒と混合されて、本実施形態に用いられる水性インクジェットインクが得られる。 The pigment dispersion is mixed with a dispersion medium containing water, polyoxyalkylene diglyceryl ether, and glycol ether so as to have a predetermined composition, whereby the aqueous inkjet ink used in the present embodiment is obtained.
インクジェット記録用であるので、本実施形態に用いられるインクは、インクジェットプリンターにおけるヘッドのノズルから吐出するのに適切な粘度を有することが必要である。具体的には、25℃における粘度が6〜15mPa・sであることが好ましい。10mPa・s以下であれば、吐出動作時におけるインクジェットヘッドの温度を、比較的低く(例えば20℃以下程度)設定できる。 Since the ink is used for ink jet recording, the ink used in the present embodiment needs to have an appropriate viscosity for ejection from the nozzle of the head in the ink jet printer. Specifically, the viscosity at 25 ° C. is preferably 6 to 15 mPa · s. If it is 10 mPa · s or less, the temperature of the inkjet head during the ejection operation can be set relatively low (for example, about 20 ° C. or less).
上述したようなプレコート液または水性インクジェットインクには、乾燥を防止するための保湿剤が含有されてもよい。 The precoat liquid or the water-based inkjet ink as described above may contain a humectant for preventing drying.
保湿剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、1、5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、およびペトリオール等の多価アルコール類;N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、およびε−カプロラクタム等の含窒素複素環化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、およびトリエチルアミン等のアミン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン、およびチオジエタノール等の含硫黄化合物類が挙げられる。さらに、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、またはγ−ブチロラクトン等も保湿剤として用いることができる。 Examples of the humectant include ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, polyethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, tripropylene glycol, polypropylene glycol, glycerin, 1,5-pentanediol, 1,6-hexanediol, 1 Polyhydric alcohols such as 1,2,6-hexanetriol, 1,2,4-butanetriol, 1,2,3-butanetriol, and petriol; N-methyl-2-pyrrolidone, N-hydroxyethyl-2 Nitrogen-containing heterocyclic compounds such as pyrrolidone, 2-pyrrolidone, 1,3-dimethylimidazolidinone, and ε-caprolactam; monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine, monoethylamine, diethylamino And amines such as triethylamine; dimethyl sulfoxide, sulfolane, and sulfur-containing compounds such as thiodiethanol. Furthermore, propylene carbonate, ethylene carbonate, γ-butyrolactone, or the like can also be used as a humectant.
プレコート液および水性インクジェットインクのいずれの場合も、保湿剤の含有量は、その総量の5質量%以下にとどめることが望まれる。5質量%を超えると、カール抑制能が低下するおそれがある。 In any case of the precoat liquid and the water-based inkjet ink, it is desirable that the content of the humectant is 5% by mass or less of the total amount. If it exceeds 5 mass%, the curl suppressing ability may be reduced.
プレコート液および水性インクジェットインクには、必要に応じて表面張力調整剤、粘度調整剤、pH調整剤、および防腐剤・防かび剤等から選択される添加剤を配合してもよい。 In the precoat liquid and the water-based inkjet ink, an additive selected from a surface tension adjusting agent, a viscosity adjusting agent, a pH adjusting agent, an antiseptic / fungicide, and the like may be blended as necessary.
表面張力調整剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、およびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩等が挙げられる。 Examples of the surface tension adjusting agent include polyoxyethylene alkyl ether acetate, dodecylbenzene sulfonate, laurate, and polyoxyethylene alkyl ether sulfate salt.
水溶解性の界面活性剤もまた、表面張力調整剤として作用する。ここで、水溶解性とは、1質量%以上が水に溶解することをさし、非イオン性界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤のいずれでもよい。 Water-soluble surfactants also act as surface tension modifiers. Here, water solubility means that 1% by mass or more dissolves in water, and any of nonionic surfactants, acetylene glycol surfactants and fluorine surfactants may be used.
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、およびポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられる。 Examples of the nonionic surfactant include polyoxyethylene alkyl ether, polyoxyethylene alkyl ester, polyoxyethylene sorbitan fatty acid ester, polyoxyethylene alkyl phenyl ether, polyoxyethylene alkylamine, and polyoxyethylene alkylamide. Is mentioned.
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチンー3,6−ジオール、および3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等が挙げられる。具体的には、サーフィノール104、82、465、485あるいはTG等(エアープロダクツ社製)である。
Examples of acetylene glycol surfactants include 2,4,7,9-tetramethyl-5-decyne-4,7-diol, 3,6-dimethyl-4-octyne-3,6-diol, and 3,5. -Dimethyl-1-hexyn-3-ol and the like. Specifically,
フッ素系界面活性剤としては、例えばパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキルアミンオキシド、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、およびパーフルオロアルキルスルホン酸等が挙げられる。具体的にはメガファックF−443、F−444、F−470、F−494(大日本インキ化学工業社)、ノベックFC−430、FC−4430(3M社)、サーフロンS−141、S−145、S−111N、S−113(セイミケミカル社)である。 Examples of the fluorosurfactant include perfluoroalkyl ethylene oxide adduct, perfluoroalkyl amine oxide, perfluoroalkyl carboxylate, and perfluoroalkyl sulfonic acid. Specifically, MegaFuck F-443, F-444, F-470, F-494 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.), Novec FC-430, FC-4430 (3M Company), Surflon S-141, S- 145, S-111N, S-113 (Seimi Chemical Co.).
これらの界面活性剤は、インクの分散安定性などを劣化させない程度に添加することが望まれる。プレコート液および水性インクジェットインクのいずれの場合も、界面活性剤は、その総量の0.2〜3質量%程度の重量で含有されていれば、何等不都合を伴なわずに効果を発揮することができる。 These surfactants are desirably added to such an extent that the dispersion stability of the ink is not deteriorated. In any case of the precoat liquid and the water-based inkjet ink, the surfactant can exhibit an effect without any inconvenience if it is contained in a weight of about 0.2 to 3% by mass of the total amount. it can.
粘度調整剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、水溶性アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デキストリン、カゼイン、アルギン酸およびペプチン等の水溶性樹脂が挙げられる。 Examples of the viscosity modifier include water-soluble resins such as polyvinyl alcohol, hydroxypropyl cellulose, carboxymethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, methyl cellulose, water-soluble acrylic resin, polyvinyl pyrrolidone, gum arabic, dextrin, casein, alginic acid, and peptin.
こうした水溶性樹脂のうち、例えば水溶性アクリル樹脂などは、顔料分散体を調製するための分散剤として用いることができる。 Among these water-soluble resins, for example, a water-soluble acrylic resin can be used as a dispersant for preparing a pigment dispersion.
pH調整剤としては、例えば、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二ナトリウム、水酸化ナトリウム、およびトリエタノールアミン等が挙げられる。 Examples of the pH adjuster include potassium dihydrogen phosphate, disodium hydrogen phosphate, sodium hydroxide, and triethanolamine.
防腐剤・防かび剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、および1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(ICI社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)などを使用することができる。 Examples of antiseptics and fungicides include sodium benzoate, sodium pentachlorophenol, sodium 2-pyridinethiol-1-oxide, sodium sorbate, sodium dehydroacetate, and 1,2-dibenzisothiazoline-3- ON (Proxel CRL, Proxel BDN, Proxel GXL, Proxel XL-2, Proxel TN from ICI) and the like can be used.
こうした添加剤を配合することによって、プレコート液および水性インクジェットインクの保存安定性がさらに高められる。しかも、得られる画像の品質も、よりいっそう高いものとなる。 By blending these additives, the storage stability of the precoat liquid and the aqueous inkjet ink is further improved. Moreover, the quality of the obtained image is even higher.
以下に、インクジェット記録装置を用いた紙媒体へのインクジェット記録の具体例を示す。 Hereinafter, specific examples of ink jet recording on a paper medium using an ink jet recording apparatus will be shown.
下記表1に示す処方で各成分を配合して、5種類のプレコート液(Pre−1,Pre−2,Pre−3,Pre−4,およびPre−5)を得た。
POE1はポリオキシエチレンジグリセリルエーテルを表わし、POE2はポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルを表わし、MMBは、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールを表わす。なお、ポリオキシエチレンジグリセリルエーテル(POE1)の重量平均分子量は450であり、ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル(POE2)の重量平均分子量は400である。 POE1 represents polyoxyethylene diglyceryl ether, POE2 represents polyoxypropylene diglyceryl ether, and MMB represents 3-methoxy-3-methyl-1-butanol. The weight average molecular weight of polyoxyethylene diglyceryl ether (POE1) is 450, and the weight average molecular weight of polyoxypropylene diglyceryl ether (POE2) is 400.
表中、各成分の量は、プレコート液総量に対する質量%である。全てのプレコート液には、その総量の1質量%の界面活性剤と、その総量の0.2質量%の防腐剤とを、さらに加えた。界面活性剤としては、サーフィノール465を用い、防腐剤としてはプロキセルXL−2(S)を用いた。 In the table, the amount of each component is mass% with respect to the total amount of the precoat solution. To all the precoat solutions, 1% by mass of the total amount of surfactant and 0.2% by mass of the preservative were further added. Surfactol 465 was used as the surfactant, and Proxel XL-2 (S) was used as the preservative.
プレコート液の調製にあたっては、まず、それぞれの処方で各成分を混合し、スターラーで1時間攪拌した。その後、1.0μmのメンブレンフィルターでろ過してそれぞれのプレコート液を得た。5種類のプレコート液の全てには、その総量の40〜60質量%の水と、その総量の30〜50質量%のポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル(POE1および/またはPOE2)とが含有されている。これに加えて、全てのプレコート液には、グリコールエーテルとして3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(MMB)が、その総量の1〜5質量%で含有されている。さらに、全てのプレコート液には、ペクチンおよびカラギーナンから選択される多糖類が、総量の0.1〜1質量%の量で含有されている。 In preparing the precoat solution, each component was first mixed according to each formulation and stirred with a stirrer for 1 hour. Then, it filtered with a 1.0 micrometer membrane filter and obtained each precoat liquid. All of the five types of precoat liquid contain 40 to 60% by mass of the total amount of water and 30 to 50% by mass of the total amount of polyoxyalkylene diglyceryl ether (POE1 and / or POE2). . In addition, all the precoat liquids contain 3-methoxy-3-methyl-1-butanol (MMB) as a glycol ether in an amount of 1 to 5% by mass of the total amount. Further, all precoat liquids contain a polysaccharide selected from pectin and carrageenan in an amount of 0.1 to 1% by mass of the total amount.
下記表2に示す処方で各成分をそれぞれ配合して、7種類の水性インクジェットインク(I−1,I−2,I−3,I−4,I−5,I−6およびI−7)を得た。表中、各成分の量は、インクジェットインク総量に対する質量%である。POE1、POE2、およびMMBは、上述のプレコート液の同様である。DPGPEは、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテルを表わし、GLCはグリセリンを表わし、DPGはジプロピレングリコールを表わす。
表中の顔料の欄には、用いた顔料分散体の種類と、インクジェットインク中における顔料の固形分(質量%)とを示している。顔料分散体は、キャボット自己分散型カーボンブラック分散液(CB1)または冨士色素樹脂分散カーボンブラック分散液(CB2)であり、15質量%のカーボンブラックが水中に分散されている。カーボンブラックの平均粒径は100nm程度である。こうした顔料分散体に含まれる水の量は、上記表2中の水の量に含まれている。 In the column of the pigment in the table, the type of the pigment dispersion used and the solid content (mass%) of the pigment in the inkjet ink are shown. The pigment dispersion is a Cabot self-dispersion type carbon black dispersion (CB1) or a Fuji dye resin dispersion carbon black dispersion (CB2), and 15% by mass of carbon black is dispersed in water. The average particle size of carbon black is about 100 nm. The amount of water contained in such a pigment dispersion is included in the amount of water in Table 2 above.
上記表2に示されるように、いずれの水性インクジェットインクにおいても、顔料の固形分がインク総量の5質量%となる量で顔料分散体を配合した。 As shown in Table 2 above, in any water-based inkjet ink, the pigment dispersion was blended in such an amount that the solid content of the pigment was 5% by mass of the total amount of the ink.
全ての水性インクジェットインクには、総量の0.8質量%の界面活性剤と、総量の0.2質量%の防腐剤とを加えた。界面活性剤としては、サーフィノール465を用い、防腐剤としてはプロキセルXL−2(S)を用いた。 All water-based inkjet inks were added with a total amount of 0.8% by weight surfactant and a total amount of 0.2% by weight preservative. Surfactol 465 was used as the surfactant, and Proxel XL-2 (S) was used as the preservative.
水性インクジェットインクの調製にあたっては、まず、それぞれの処方で各成分を混合し、スターラーで1時間攪拌した。その後、1.0μmのメンブレンフィルターでろ過して、それぞれの水性インクジェットインクを得た。 In preparing the water-based inkjet ink, first, each component was mixed according to each formulation, and stirred with a stirrer for 1 hour. Then, it filtered with a 1.0 micrometer membrane filter, and obtained each water-based inkjet ink.
7種類の水性インクジェットインク全てには、グリコールエーテルとして3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール(MMB)またはジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル(DPGPE)が、その総量の1〜5質量%で含有されており、いずれにおいても、顔料の量はその総量の5質量%である。I−1〜I−5のインクでは、水の量は総量の40〜60質量%の範囲内であり、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル(POE1および/またはPOE2)の量は総量の30〜50質量%の範囲内であるが、I−6およびI−7のインクには、総量の60質量%を越える水が含有されている。しかも、I−6およびI−7のインクには、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル(POE1および/またはPOE2)が含有されていない。 In all seven types of water-based ink-jet inks, 3-methoxy-3-methyl-1-butanol (MMB) or dipropylene glycol-n-propyl ether (DPGPE) as a glycol ether is 1 to 5% by mass of the total amount. In any case, the amount of the pigment is 5% by mass of the total amount. In the inks of I-1 to I-5, the amount of water is in the range of 40 to 60 mass% of the total amount, and the amount of polyoxyalkylene diglyceryl ether (POE1 and / or POE2) is 30 to 50 mass of the total amount. %, But the I-6 and I-7 inks contain more than 60% by weight of the total amount of water. Moreover, the I-6 and I-7 inks do not contain polyoxyalkylene diglyceryl ether (POE1 and / or POE2).
東芝テックピエゾヘッドを搭載したインクジェット記録装置において、下記表3に示すようにプレコート液と水性インクジェットインクとを組み合わせて用いて、紙媒体としての普通紙にインクジェット記録を行なった。所定の組成を有するプレコート液(Pre−1〜Pre−5)と所定の組成を有する水性インクジェットインク(I−1〜I−5)とが用いられているので、No.1〜No.9は、本実施形態のインクジェット記録装置を用いた記録である。No.10および11では、総量の60質量%を超える水を含有する水性インクジェットインク(I−6,I−7)が用いられるので、本実施形態のインクジェット記録装置を用いた記録には該当しない。所定の組成を有するプレコート液が用いられないNo.12および13もまた、本実施形態のインクジェット記録装置を用いた記録には該当しない。
具体的には、図1に示したインクジェット記録装置を用い、インクジェットヘッド115S、115C、115M、115Y、および115Bkとして東芝テックピエゾヘッドを搭載した。ブラック(Bk)インクカートリッジ116Bkに所定の水性インクジェットインクを収容し、必要に応じて、プレコート液カートリッジ116Sに所定のプレコート液を収容した。
Specifically, using the inkjet recording apparatus shown in FIG. 1, Toshiba TEC piezo heads were mounted as inkjet heads 115S, 115C, 115M, 115Y, and 115Bk. A predetermined aqueous inkjet ink was stored in the black (Bk) ink cartridge 116Bk, and a predetermined precoat liquid was stored in the precoat
まず、普通紙に100dutyでプレコート液を付着させた後、100dutyでベタ印刷を行なって、記録後の紙の状態を調べた。普通紙としては、東芝コピーペーパー紙、Xerox 4024紙、リコーハイグレード普通紙(タイプE)、Tidal MP紙、およびNEUSIEDLER紙の5種類を用いた。印刷後の紙を平らな机の上におき、1分後に紙の四隅が机の面から持ち上がった高さを測定した。5種類の紙についての高さの平均値をカール高さとし、以下の判断基準により判断した。 First, after the precoat liquid was adhered to plain paper at 100 duty, solid printing was performed at 100 duty, and the state of the paper after recording was examined. As the plain paper, five types of paper, Toshiba copy paper, Xerox 4024 paper, Ricoh high grade plain paper (type E), Tidal MP paper, and NEUSEDEDLER paper were used. The printed paper was placed on a flat desk, and after 1 minute, the height at which the four corners of the paper were lifted from the surface of the desk was measured. The average height of the five types of paper was taken as the curl height, and the determination was made according to the following criteria.
A:10mm未満
B:10mm以上20mm未満
C:20mm以上60mm未満
D:60mm以上
カール高さが10mm未満であれば、記録後の紙の状態は良好である。
A: Less than 10 mm B: 10 mm or more and less than 20 mm C: 20 mm or more and less than 60 mm D: 60 mm or more If the curl height is less than 10 mm, the paper state after recording is good.
次に、前述と同様の普通紙に同様に前処理を施した後、ベタ画像を印刷して画像濃度を調べた。具体的には、X−Rite画像濃度測定器を用いてベタ画像の濃度を測定し、普通紙の表および裏における画像濃度をそれぞれ求めた。 Next, the same plain paper as described above was pretreated in the same manner, and then a solid image was printed to examine the image density. Specifically, the density of the solid image was measured using an X-Rite image density measuring device, and the image density on the front and back of the plain paper was determined.
さらに、前述と同様の普通紙に同様に前処理を施した後、文字印刷を行なって、印字画像のドット形状係数を算出した。形状係数は、にじみの程度を定量化した評価値であり、(円周長)2/(4π×面積)によって算出される。円周長および面積は、ドットアナライザーによる画像分析により求めた。ドット形状の不規則性が小さい場合には、形状係数の値が1に近い。 Further, the same plain paper as described above was pretreated in the same manner, and then character printing was performed to calculate the dot shape factor of the printed image. The shape factor is an evaluation value obtained by quantifying the degree of bleeding, and is calculated by (circumferential length) 2 / (4π × area). Circumference length and area were determined by image analysis using a dot analyzer. When the irregularity of the dot shape is small, the value of the shape factor is close to 1.
表の画像濃度(DF)、裏の画像濃度(DB)、および形状係数(SC)について5種類の普通紙の平均値を求め、下記表4に示す基準にしたがって評価した。
さらに、次のような手法により速乾性を調べた。まず、東芝コピーペーパー紙の10mm×10mmの領域に、プレコート液を100dutyで塗布して前処理を施した後、100dutyでベタ画像を印刷した。印刷後、所定時間放置した後、ベタ画像部分に新品の同紙を重ねて300gの重りを載せた。10秒経過後、重りをはずして、新品の用紙にインクが付着しているかどうかを目視により調べた。 Furthermore, quick drying property was examined by the following method. First, a pre-coating solution was applied to a 10 mm × 10 mm region of Toshiba copy paper paper at 100 duty and pre-treated, and then a solid image was printed at 100 duty. After printing, the sheet was left for a predetermined time, and a new same paper was placed on the solid image portion and a 300 g weight was placed thereon. After 10 seconds, the weight was removed, and it was visually examined whether ink had adhered to the new paper.
ベタ画像が印刷された用紙を放置する時間は、5秒、10秒、30秒、および60秒の4種類とした。重ねられた用紙へのインク付着度合いを目視により確認し、放置時間とインク付着の状況とに基づいて以下の基準にしたがって判定した。短時間の放置でもインクが付着しなければ、速乾性が良好であるといえる。この場合には、高速印刷が可能となる点で有利である。 The time for leaving the sheet on which the solid image was printed was set to four types of 5 seconds, 10 seconds, 30 seconds, and 60 seconds. The degree of ink adhesion to the stacked paper was visually confirmed, and the determination was made according to the following criteria based on the standing time and the state of ink adhesion. If the ink does not adhere even after being left for a short time, it can be said that the quick drying property is good. This is advantageous in that high-speed printing is possible.
A:5秒の放置で付着なし
B:10秒の放置で付着なし
C:30秒の放置で付着なし
D:60秒の放置でも付着あり
記録後の紙の状態、印刷品質、および速乾性の結果を、下記表5にまとめる。こうした3つの評価が全て“A”であれば合格であり、1つの評価が“B”の場合も許容範囲である。いずれか1つの評価が“C”または“D”の場合、および“B”が2つ以上の場合はNGである。
上記表5に示されるように、本実施形態のインクジェット記録装置が用いられたNo.1〜9は、記録後の紙の状態、印刷品質、および速乾性が全て良好であり、合格レベルである。No.1〜9では、所定の組成を有するプレコート液(Pre−1〜Pre−5)で紙媒体の前処理が行なわれた後に、所定の組成を有する水性インクジェットインク(I−1〜I−5)を用いて記録が行なわれている。 As shown in Table 5 above, No. 1 in which the ink jet recording apparatus of this embodiment was used. Nos. 1 to 9 are satisfactory in terms of the paper state after recording, print quality, and quick-drying properties. No. In Nos. 1 to 9, water-based inkjet inks (I-1 to I-5) having a predetermined composition are prepared after pretreatment of a paper medium with a precoat liquid (Pre-1 to Pre-5) having a predetermined composition. Recording is performed using.
本実施形態のインクジェット記録装置が用いられない場合(No.10〜13)では、記録後の紙の状態、印刷品質、および速乾性の全てを同時に満たすことができない。 When the ink jet recording apparatus of the present embodiment is not used (Nos. 10 to 13), it is not possible to satisfy all of the paper state after recording, the print quality, and the quick drying property simultaneously.
No,10,11では、記録後の紙の状態が著しく劣っている。これらにおいては、所定の組成を有するプレコート液(Pre−1,Pre−2)で前処理が施されているものの、水性インクジェットインクに含有される水の量が多い。インク総量の60質量%を超える水を含有し、しかも、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルが含有されないインク(I−6,I−7)は、普通紙のカールを抑制できない。 In Nos. 10, 11, the state of the paper after recording is extremely inferior. In these, the amount of water contained in the water-based inkjet ink is large although the pretreatment liquid (Pre-1, Pre-2) having a predetermined composition is pretreated. Ink (I-6, I-7) containing water exceeding 60% by mass of the total amount of ink and containing no polyoxyalkylene diglyceryl ether cannot suppress curling of plain paper.
所定の組成を有する水性インクジェットインクを用いることによって、普通紙のカールは抑制されるので、記録後の紙の状態は良好である。しかしながら、所定の組成を有するプレコート液による前処理が行なわれないと、印刷品質とともに速乾性の条件を満たすことができないことが、No.12,13に示されている。 By using the water-based inkjet ink having a predetermined composition, curling of plain paper is suppressed, and the paper state after recording is good. However, if the pretreatment with the precoat liquid having a predetermined composition is not performed, it is impossible to satisfy the conditions for quick drying as well as print quality. 12 and 13.
本実施形態のインクジェット記録装置を用いることによって、紙媒体のカールを抑制しつつ、水性インクジェットインクを用いて高速で印字を行なって、優れた品質の画像を形成することが可能である。 By using the ink jet recording apparatus of this embodiment, it is possible to perform printing at high speed using a water-based ink-jet ink while suppressing curling of a paper medium, and to form an image of excellent quality.
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。 Although several embodiments of the present invention have been described, these embodiments are presented by way of example and are not intended to limit the scope of the invention. These novel embodiments can be implemented in various other forms, and various omissions, replacements, and changes can be made without departing from the spirit of the invention. These embodiments and modifications thereof are included in the scope and gist of the invention, and are included in the invention described in the claims and the equivalents thereof.
P…用紙; 100…用紙カセット; 101…用紙カセット; 102…給紙ローラ
103…給紙ローラ; 104…搬送ローラ対; 105…搬送ローラ対
106…レジストローラ対; 107…搬送ベルト; 108…駆動ローラ
109…従動ローラ; 110…ファン; 111…負圧チャンバ
112…搬送ローラ対; 113…搬送ローラ対; 114…搬送ローラ対
115S…インクジェットヘッド; 116S…プレコート液カートリッジ
115C,115M,115Y,115Bk…記録用インクジェットヘッド
116C,116M,116Y,116Bk…インクカートリッジ
117…チューブ; 118…排紙トレイ; 120…前処理部。
P ... paper; 100 ... paper cassette; 101 ... paper cassette; 102 ... feed
Claims (6)
前記プレコート層が形成された紙媒体に向けて水性インクジェットインクを吐出して、前記プレコート層上に画像を形成する記録用インクジェットヘッドとを具備するインクジェット記録装置であって、
前記プレコート液は、
その総量の40〜60質量%の水と、
その総量の30〜50質量%を占め、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンジグリセリルエーテルおよび重量平均分子量1000以下のポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選択されるポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルと、
その総量の1〜5質量%のグリコールエーテルと、
その総量の0.1〜1質量%を占め、ペクチンおよびカラギーナンから選択される少なくとも一種の多糖類とを含有し、
前記水性インクジェットインクは、
その総量の40〜60質量%の水と、
その総量の30〜50質量%を占め、重量平均分子量1000以下のポリオキシエチレンジグリセリルエーテルおよび重量平均分子量1000以下のポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルから選択されるポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルと、
その総量の1〜5質量%のグリコールエーテルと、
その総量の1〜10質量%の顔料とを含有する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 A pretreatment unit for forming a precoat layer by applying a precoat liquid to a paper medium;
An inkjet recording apparatus comprising: a recording inkjet head that discharges aqueous inkjet ink toward a paper medium on which the precoat layer is formed to form an image on the precoat layer;
The precoat liquid is
40-60 mass% water of the total amount,
A polyoxyalkylene diglyceryl ether occupying 30-50% by mass of the total amount and selected from polyoxyethylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less and polyoxypropylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less;
1-5% by weight of the total amount of glycol ether,
Occupying 0.1-1 mass% of the total amount, containing at least one polysaccharide selected from pectin and carrageenan,
The water-based inkjet ink is
40-60 mass% water of the total amount,
A polyoxyalkylene diglyceryl ether occupying 30-50% by mass of the total amount and selected from polyoxyethylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less and polyoxypropylene diglyceryl ether having a weight average molecular weight of 1000 or less;
1-5% by weight of the total amount of glycol ether,
An ink jet recording apparatus comprising 1 to 10% by mass of the pigment in the total amount.
前記プレコート液を収容するプレコート液カートリッジ、および
前記プレコート液カートリッジから送給される前記プレコート液を、前記紙媒体に向けて吐出するプレコート液用インクジェットヘッドを具備することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。 The pre-processing unit is
2. A precoat liquid cartridge that contains the precoat liquid, and a precoat liquid inkjet head that discharges the precoat liquid fed from the precoat liquid cartridge toward the paper medium. The ink jet recording apparatus described.
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