JP2013170137A - フラーレン誘導体 - Google Patents
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Abstract
【課題】新たなn型半導体材料としての、新規フラーレン誘導体を提供する。
【解決手段】下式のフラーレン1で代表されるペルフルオロポリエーテル基を末端に有するフラーレン誘導体。
【選択図】なし
【解決手段】下式のフラーレン1で代表されるペルフルオロポリエーテル基を末端に有するフラーレン誘導体。
【選択図】なし
Description
本発明は、フラーレン誘導体に関する。
有機薄膜太陽電池の変換効率向上のため、高機能な有機半導体が求められている。
ここで、n型半導体としての機能を発現できる有機化合物は少ないので、n型半導体材料の開発は、p型半導体材料と比較すると遅れており、p型半導体に比べて、n型半導体材料の性能が不足していることが指摘されている。
このような状況の中で、フルオロアルキル基を含有するフラーレン誘導体は、電子移動度が高く、かつ大気下でも駆動する性質が見出され、新たなn型半導体材料の候補として注目されている(非特許文献1)。
また、PCBM(フェニルC61酪酸メチルエステル)のメチルエステルを−C8F17基に変換した誘導体を、太陽電池用活物質と混合して用いることが報告されている。(非特許文献2)。
ここで、n型半導体としての機能を発現できる有機化合物は少ないので、n型半導体材料の開発は、p型半導体材料と比較すると遅れており、p型半導体に比べて、n型半導体材料の性能が不足していることが指摘されている。
このような状況の中で、フルオロアルキル基を含有するフラーレン誘導体は、電子移動度が高く、かつ大気下でも駆動する性質が見出され、新たなn型半導体材料の候補として注目されている(非特許文献1)。
また、PCBM(フェニルC61酪酸メチルエステル)のメチルエステルを−C8F17基に変換した誘導体を、太陽電池用活物質と混合して用いることが報告されている。(非特許文献2)。
近松ら、Chemistry of Materials、米国化学会、2008年、20巻、p.7365
但馬ら、Advanced Materials、2008年、20巻、p.2211
種々の、フラーレン誘導体が検討されているが、有機薄膜太陽電池のn型半導体材料としては、基準物質である、[6,6]−フェニル C61−酪酸メチルエステル(Phenyl C61-butylic acid methyl ester、PCBM)の機能が際立っており、実際にPCBMを凌駕する機能を発現できたフラーレン誘導体は非常に少ない。
一方で、フルオロアルキル基を含有するフラーレン誘導体に関しては、炭素数8以上のRf基を有する化合物は生態系への悪影響が懸念され、2015年以降生産されなくなる可能性が高い。このため、これに替わり高機能を発揮できる含フッ素化合物が求められている。
更に、また、Rf基を分子内に有する化合物は他の有機化合物との相溶性が低く、通常の有機溶媒に溶けず、従って、塗布型デバイス作製が困難であり、さらにはp型半導体材料、電極、及び集電材料等との整合性が低いので、デバイス性能が低く、長期の使用時に相分離が発生して、性能低下が発生する、といった、多くの課題を抱えている。
このような課題に対して、Rf基鎖長由来の高い電子移動度と、他の材料との相溶性等の機能を両立するための課題解決方法として、分子内にアルキル基を導入して溶解度、及び他材料との相溶性を向上させる検討、及びRf基の鎖長を短くする検討等が行なわれているが、いまだ高い光電変換効率を実証できていない。
従って、本発明は、新たなn型半導体材料としての、新規フラーレン誘導体を提供することを課題とする。
更に、また、Rf基を分子内に有する化合物は他の有機化合物との相溶性が低く、通常の有機溶媒に溶けず、従って、塗布型デバイス作製が困難であり、さらにはp型半導体材料、電極、及び集電材料等との整合性が低いので、デバイス性能が低く、長期の使用時に相分離が発生して、性能低下が発生する、といった、多くの課題を抱えている。
このような課題に対して、Rf基鎖長由来の高い電子移動度と、他の材料との相溶性等の機能を両立するための課題解決方法として、分子内にアルキル基を導入して溶解度、及び他材料との相溶性を向上させる検討、及びRf基の鎖長を短くする検討等が行なわれているが、いまだ高い光電変換効率を実証できていない。
従って、本発明は、新たなn型半導体材料としての、新規フラーレン誘導体を提供することを課題とする。
前述の、PCBMのメチルエステルを−C8F17基に変換した誘導体の太陽電池に対する効果は、電荷分離に寄与するものではなく、活性層−電極界面に偏析して、電荷の電極への移動を容易にしていることによるものであると考えられている。
本発明者らは、独自の分子設計に基づき、新たなフラーレン誘導体をデザインした。剛直なRf基内に酸素を導入して、ペルフルオロポリエーテル基(PFPE基)にすると、ペルフルオロアルキル基の低い分子間力は維持したまま、その柔軟性が向上する。このような性質を有する有機半導体は、電極等の他材料との接点での密着性を向上することが出来ると期待される。また、剛直なRf基を柔軟なPFPE基に置き換えることで、電極との密着性向上による電荷移動度向上、酸素バリアー性向上によるデバイスの耐久性向上等の機能の向上が期待できる。本発明者らは、このような分子設計に基づき、PFPE基を有するフラーレン誘導体を合成し、更なる研究の結果、本発明を完成するに至った。
本発明者らは、独自の分子設計に基づき、新たなフラーレン誘導体をデザインした。剛直なRf基内に酸素を導入して、ペルフルオロポリエーテル基(PFPE基)にすると、ペルフルオロアルキル基の低い分子間力は維持したまま、その柔軟性が向上する。このような性質を有する有機半導体は、電極等の他材料との接点での密着性を向上することが出来ると期待される。また、剛直なRf基を柔軟なPFPE基に置き換えることで、電極との密着性向上による電荷移動度向上、酸素バリアー性向上によるデバイスの耐久性向上等の機能の向上が期待できる。本発明者らは、このような分子設計に基づき、PFPE基を有するフラーレン誘導体を合成し、更なる研究の結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の態様を含む。
項1.
式(1):
[式中、
R1は、ペルフルオロポリエーテル基を表し、
Lは、主鎖の原子数が1〜5であるリンカーを表し、
R2は、置換されていてもよい芳香族基を表し、
naは、1〜20の整数を表し、
環Bは、フラーレンを表す。]
で表されるフラーレン誘導体。
項2.
R1は、
式:R1a−(CpF2pO)nb−Y1−
[式中、
R1aは、フッ素、又は炭素数1〜8のペルフルオロアルコキシ基を表し、
pは、1〜3の整数を表し、
nbは、1〜1000である繰り返し数を表し、
Y1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン鎖を表す。]
で表される基である項1に記載のフラーレン誘導体。
項3.
Lは、−O−(CH2)nc−、−S−(CH2)nc−、−C(=O)−O−(CH2)nc−、−C(=O)−(CH2)nc−、又は−N(−Rc)−C(=O)−(CH2)nc−
[各式中、ncは、1〜4の整数を表し(但し、Lで表されるリンカーの主鎖の原子数は、1〜5である。)、
Rcは、水素、アルキル基を表す。]
である項1又は2に記載のフラーレン誘導体。
項4.
R2は、炭素数6〜14のアリール基である項1〜3のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
項5.
naは、1〜5の整数である項1〜4のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
項6.
環Bは、C60フラーレンである項1〜5のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
項7.
項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体を含有するn型半導体材料。
項8.
項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体を含有する半導体薄膜。
項9.
項8に記載の半導体薄膜を含有する半導体素子。
項10.
項8に記載の半導体薄膜を含有する電界効果型トランジスタ。
項11.
項8に記載の半導体薄膜を含有する有機薄膜太陽電池。
式(1):
R1は、ペルフルオロポリエーテル基を表し、
Lは、主鎖の原子数が1〜5であるリンカーを表し、
R2は、置換されていてもよい芳香族基を表し、
naは、1〜20の整数を表し、
環Bは、フラーレンを表す。]
で表されるフラーレン誘導体。
項2.
R1は、
式:R1a−(CpF2pO)nb−Y1−
[式中、
R1aは、フッ素、又は炭素数1〜8のペルフルオロアルコキシ基を表し、
pは、1〜3の整数を表し、
nbは、1〜1000である繰り返し数を表し、
Y1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン鎖を表す。]
で表される基である項1に記載のフラーレン誘導体。
項3.
Lは、−O−(CH2)nc−、−S−(CH2)nc−、−C(=O)−O−(CH2)nc−、−C(=O)−(CH2)nc−、又は−N(−Rc)−C(=O)−(CH2)nc−
[各式中、ncは、1〜4の整数を表し(但し、Lで表されるリンカーの主鎖の原子数は、1〜5である。)、
Rcは、水素、アルキル基を表す。]
である項1又は2に記載のフラーレン誘導体。
項4.
R2は、炭素数6〜14のアリール基である項1〜3のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
項5.
naは、1〜5の整数である項1〜4のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
項6.
環Bは、C60フラーレンである項1〜5のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
項7.
項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体を含有するn型半導体材料。
項8.
項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体を含有する半導体薄膜。
項9.
項8に記載の半導体薄膜を含有する半導体素子。
項10.
項8に記載の半導体薄膜を含有する電界効果型トランジスタ。
項11.
項8に記載の半導体薄膜を含有する有機薄膜太陽電池。
本発明のフラーレン誘導体は、優れたp型半導体特性を有する。
1.用語
本明細書中、「ペルフルオロポリエーテル基」とは、2個以上の炭素−炭素結合のそれぞれに1個のエーテル性酸素原子が挿入されたペルフルオロアルキル基を意味する。従って、「ペルフルオロポリエーテル基」は、複数のペルフルオロアルキレンオキシド鎖を有し、末端にペルフルオロアルキル基を有する1価の基である。
本明細書中、「ペルフルオロアルキレンオキシド鎖」は、ペルフルオロアルキレン−O−鎖を意味する。
本明細書中、「ペルフルオロアルキレンオキシド鎖」は、ペルフルオロアルキレン−O−鎖を意味する。
本明細書中、特に記載が無い限り、「ペルフルオロアルキル基」としては、例えば、炭素数1〜12(好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のペルフルオロアルキル基が挙げられる。
当該「ペルフルオロアルキル基」は、直鎖状であっても、分枝鎖状であってもよいが、好ましくは、直鎖状である。
また、当該「ペルフルオロアルキル基」は、アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基であってもよく、アルキル基の末端の1個の水素原子以外の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基であってもよいが、特に記載の無い限り、好ましくは、アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基である。
当該「ペルフルオロアルキル基」は、直鎖状であっても、分枝鎖状であってもよいが、好ましくは、直鎖状である。
また、当該「ペルフルオロアルキル基」は、アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基であってもよく、アルキル基の末端の1個の水素原子以外の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基であってもよいが、特に記載の無い限り、好ましくは、アルキル基の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基である。
本明細書中、「ペルフルオロアルキレン(鎖)」は、前記「ペルフルオロアルキル基」のうち、アルキル基の末端の1個の水素原子以外の全ての水素原子がフッ素原子で置換された基から当該水素原子の除去によって誘導される2価の基を意味する。特に記載が無い限り、「ペルフルオロアルキレン鎖」としては、例えば、炭素数1〜12(好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3のペルフルオロアルキレン鎖が挙げられる。
当該「ペルフルオロアルキレン鎖」は、直鎖状であっても、分枝鎖状であってもよいが、好ましくは、直鎖状である。
当該「ペルフルオロアルキレン鎖」は、直鎖状であっても、分枝鎖状であってもよいが、好ましくは、直鎖状である。
本明細書中、「アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、及び2−エチルブチルが挙げられる。
本明細書中、「芳香族基」としては、例えば、「芳香族炭化水素環基」、及び「芳香族複素環基(すなわち、ヘテロアリール基)」が挙げられる。
当該「芳香族炭化水素環基」は、単環性、2環性、又は3環性であってよい。
当該「芳香族複素環基」は、単環性、2環性、又は3環性であってよい。
当該「芳香族炭化水素環基」は、単環性、2環性、又は3環性であってよい。
当該「芳香族複素環基」は、単環性、2環性、又は3環性であってよい。
本明細書中、「芳香族炭化水素環基」としては、例えば、C6−14アリール(基)等が挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、及びアンスリルが挙げられる。
本明細書中、「C6−14アリール基」としては、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、及びアンスリルが挙げられる。
本明細書中、「芳香族複素環基」は、例えば、環構成原子として、炭素原子に加えて酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子を含有する複素環基等である。
本明細書中、「芳香族複素環基」としては、例えば、5又は6員の単環性芳香族複素環基、及び5〜10員の芳香族縮合複素環基等が挙げられる。
2.フラーレン誘導体
本発明のフラーレン誘導体は、式(1):
で表される。
以下に、式(1)中の記号を説明する。
R1は、ペルフルオロポリエーテル基を表す。
R1は、好ましくは、
式:R1a−(CpF2pO)nb−Y1−
[式中、
R1aは、フッ素、又は炭素数1〜8のペルフルオロアルコキシ基を表し、
pは、1〜3の整数を表し、
nbは、1〜1000である繰り返し数を表し、
Y1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン鎖を表す。]
で表される基である。
R1は、好ましくは、
式:R1a−(CpF2pO)nb−Y1−
[式中、
R1aは、フッ素、又は炭素数1〜8のペルフルオロアルコキシ基を表し、
pは、1〜3の整数を表し、
nbは、1〜1000である繰り返し数を表し、
Y1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン鎖を表す。]
で表される基である。
Lは、主鎖の原子数が1〜5であるリンカーを表す。
Lは、好ましくは−O−(CH2)nc−、−S−(CH2)nc−、−C(=O)−O−(CH2)nc−、−C(=O)−(CH2)nc−、又は−N(−Rc)−(CH2)nc−
[各式中、ncは、1〜4の整数を表し(但し、Lで表されるリンカーの主鎖の原子数は、1〜5である。)、
Rcは、アルキル基を表す。]
である。
Lは、好ましくは−O−(CH2)nc−、−S−(CH2)nc−、−C(=O)−O−(CH2)nc−、−C(=O)−(CH2)nc−、又は−N(−Rc)−(CH2)nc−
[各式中、ncは、1〜4の整数を表し(但し、Lで表されるリンカーの主鎖の原子数は、1〜5である。)、
Rcは、アルキル基を表す。]
である。
R2は、置換されていてもよい芳香族基を表す。
R2で表される「置換されていてもよい芳香族基」の「芳香族基」は、好ましくは、フェニル、ナフチル、アンスリル等の炭素数6〜14のアリール基である。当該「芳香族基」は1個以上(例、1〜5個)の置換基で置換されていてもよい。当該「置換基」としては、ハロゲン原子、1個以上(例、1〜3個)のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基が挙げられる。
R2は、好ましくは、無置換の芳香族基である。
R2で表される「置換されていてもよい芳香族基」の「芳香族基」は、好ましくは、フェニル、ナフチル、アンスリル等の炭素数6〜14のアリール基である。当該「芳香族基」は1個以上(例、1〜5個)の置換基で置換されていてもよい。当該「置換基」としては、ハロゲン原子、1個以上(例、1〜3個)のハロゲン原子で置換されていてもよいアルキル基が挙げられる。
R2は、好ましくは、無置換の芳香族基である。
naは、1〜20の整数を表す。
naは、好ましくは、1〜10の整数であり、より好ましくは、1〜5の整数である。
naは、好ましくは、1〜10の整数であり、より好ましくは、1〜5の整数である。
環Bは、フラーレンを表す。
環Bは、好ましくは、C60フラーレン、又はC70フラーレンであり、より好ましくは、C60フラーレンである。
環BがC60フラーレンである場合、本明細書中、式(1)のフラーレン誘導体を次式(1’)のように表す場合がある。
環Bは、好ましくは、C60フラーレン、又はC70フラーレンであり、より好ましくは、C60フラーレンである。
環BがC60フラーレンである場合、本明細書中、式(1)のフラーレン誘導体を次式(1’)のように表す場合がある。
3.フラーレン誘導体の製造方法
式(1)で表されるフラーレン誘導体は、下記の製造方法、又はこれに準じた方法によって製造することができる。
式(1)で表されるフラーレン誘導体は、下記の式(a)で表されるフラーレン誘導体(以下、フラーレン誘導体(a)と称する場合がある)の反応性誘導体と、式(b):R1−CH2OH(式中の記号は前記と同意義を表す。)で表されるアルコール(以下、アルコール(b)と称する場合がある)とを反応させることによって得ることができる。
[式中、
Laは、カルボキシル基、またはカルボン酸ハライド基[−C(=O)−Xh(Xhは、塩素、臭素、又はヨウ素を表す)]を表し、その他の記号は前記と同意義を表す。]
Laは、カルボキシル基、またはカルボン酸ハライド基[−C(=O)−Xh(Xhは、塩素、臭素、又はヨウ素を表す)]を表し、その他の記号は前記と同意義を表す。]
(i)Laがカルボン酸ハライド基[−C(=O)−Xh]である場合
当該反応は、塩基の存在下で行うことができる。塩基としては、水素化ナトリウム、水酸化ナトリウム、水素化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリブチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、4−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機塩基類等が用いることができる。これらの塩基は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。このような塩基は、フラーレン誘導体(a)1モルに対して、通常、約0.5〜10モル、好ましくは約0.5〜6.0モル用いることができる。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で行うことができる。
反応温度は、通常、−78℃〜150℃程度とすればよく、0℃〜50℃程度とすることが好ましい。
反応時間は、通常、1〜72時間程度とすればよい。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で行うことができる。
反応温度は、通常、−78℃〜150℃程度とすればよく、0℃〜50℃程度とすることが好ましい。
反応時間は、通常、1〜72時間程度とすればよい。
なお、Laがカルボン酸ハライド基[−C(=O)−Xh]であるフラーレン誘導体(a)は、例えば、Laがカルボキシル基であるフラーレン誘導体(a)を塩化チオニル、塩化オキサリル、オキシ塩化リン、又は五塩化リン等のハロゲン化剤と反応させることによって得られる。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。
溶媒としては、上記フラーレン誘導体(a)とアルコール(b)との反応について例示したものと同様のものを用いることができる。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で好適に行うことができる。
反応温度は、通常、室温〜100℃程度とすればよい。
反応時間は、通常、1〜72時間程度とすればよい。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。
溶媒としては、上記フラーレン誘導体(a)とアルコール(b)との反応について例示したものと同様のものを用いることができる。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で好適に行うことができる。
反応温度は、通常、室温〜100℃程度とすればよい。
反応時間は、通常、1〜72時間程度とすればよい。
(ii)Laがカルボキシル基である場合
当該反応は酸触媒存在下に過熱脱水により行なうことができる。この際の酸としては硫酸、アルキルスルホン酸、アリールスルホン酸などのスルホン酸類が好ましく用いられる。通常酸の使用量は、フラーレン誘導体(a)1モルに対して、0.0001〜1モルであり、0.01〜0.1モル程度が好ましい。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、通常、室温〜150℃程度とすればよく、80〜120℃程度とすることが好ましい。例えば、溶媒を用いる場合には、用いた溶媒の沸点程度で反応を行えばよい。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で行うことができる。
反応時間は、通常、1〜72時間程度とすればよい。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応温度は、通常、室温〜150℃程度とすればよく、80〜120℃程度とすることが好ましい。例えば、溶媒を用いる場合には、用いた溶媒の沸点程度で反応を行えばよい。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で行うことができる。
反応時間は、通常、1〜72時間程度とすればよい。
また、別法として、当該反応を、適当な縮合剤下に行なうことができる。
この際の縮合剤としては、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(WSCI)、ジフェニルリン酸アミド(DPPA)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリジメチルアミノホスホニウム塩(カストロ試薬)、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−N−メチルモルホリン(DMT−MM)等が好ましく用いられる。
この際の縮合剤の使用量はフラーレン誘導体(a)1モルに対して0.1〜10モルであり、1〜2モルが好ましい。反応温度は、通常、−78℃〜150℃程度とすればよく、0℃〜50℃程度とすることが好ましい。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
この際の縮合剤としては、N,N’-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(WSCI)、ジフェニルリン酸アミド(DPPA)、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリジメチルアミノホスホニウム塩(カストロ試薬)、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−N−メチルモルホリン(DMT−MM)等が好ましく用いられる。
この際の縮合剤の使用量はフラーレン誘導体(a)1モルに対して0.1〜10モルであり、1〜2モルが好ましい。反応温度は、通常、−78℃〜150℃程度とすればよく、0℃〜50℃程度とすることが好ましい。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で行うことができる。
フラーレン誘導体(a)とアルコール(b)との混合割合は、特に限定的ではないが、収率を高くする観点から、アルコール(b)の量は、フラーレン誘導体(a)1モルに対して、0.1〜10モル程度とすることが好ましく、0.5〜2モル程度とすることがより好ましい。
反応時間は、通常、1〜48時間程度、好ましくは10〜36時間程度とすればよい。
当該反応によって得られるフラーレン誘導体(1)は、必要に応じて、公知の精製方法で精製することができる。具体的には、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後に、HPLCで更に精製することができる。この際、シリカゲルカラムクロマトグラフィーの展開溶媒としては、ヘキサン−クロロホルム、ヘキサン−トルエン、ヘキサン−二硫化炭素等を用いることができ、HPLCの展開溶媒としては、クロロホルム、トルエン等を用いることができる。
Lcがカルボキシル基であるフラーレン誘導体(a)は、例えば、式(a’):
[式中、
Lbは−C(=O)−O−を表し、
R3は、アルキル基を表し、
その他の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物(以下、フラーレン誘導体(a’)と称する場合がある。)を加水分解することによって得ることができる。フラーレン誘導体(a’)は、公知のフラーレン誘導体の製造方法、又はこれに準じた方法によって製造することができ、及び商業的にも入手することができる。
Lbは−C(=O)−O−を表し、
R3は、アルキル基を表し、
その他の記号は前記と同意義を表す。]
で表される化合物(以下、フラーレン誘導体(a’)と称する場合がある。)を加水分解することによって得ることができる。フラーレン誘導体(a’)は、公知のフラーレン誘導体の製造方法、又はこれに準じた方法によって製造することができ、及び商業的にも入手することができる。
当該反応は、酸の存在下で行うことができる。酸としては、塩酸、硫酸等の鉱酸類等を用いることができる。これらの酸は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。このような酸は、フラーレン誘導体(a’)1モルに対して、通常、約0.5〜10モル、好ましくは約0.5〜6.0モル用いることができる。
当該反応は、無溶媒又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、二硫化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等を用いることができる。特に、トルエン、クロロベンゼン等が好ましい。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該反応は、不活性ガス(例、窒素ガス)雰囲気下で好適に行うことができる。
反応温度は、通常、室温〜150℃程度とすればよく、80〜120℃程度とすることが好ましい。例えば、溶媒を用いる場合には、用いた溶媒の沸点程度で反応を行えばよい。
反応時間は、通常、1〜48時間程度、好ましくは10〜36時間程度とすればよい。
当該反応によって得られるフラーレン誘導体(a)は、次の反応に付す前に、必要に応じて、濃縮、溶媒抽出、又は転溶等の公知の精製方法で精製してもよい。
4.フラーレン誘導体の用途
本発明のフラーレン誘導体は、電荷移動材料又はn型半導体材料として使用することができる。
本発明のフラーレン誘導体を、有機溶媒に溶解し、スピンコート法、キャスト法、ディッピング法、インクジェット法、及びスクリーン印刷法等の公知の薄膜形成方法によって、例えばp型ドープ基板上に薄膜を形成することにより、本発明のフラーレン誘導体を含有するn型半導体薄膜が得られる。
当該有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、二硫化炭素、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン及びトリクロロベンゼン等を用いることができる。当該溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該方法によれば、低コストで、大面積のn型半導体薄膜が得られる。また、本発明のフラーレン誘導体は、優れた自己組織性を有し、かつp型半導体(有機p型導電性材料;例、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT))との親和性が高い。
本発明のフラーレン誘導体から得られるn型半導体薄膜は、光、電子デバイス用途に応用できる。具体的には、有機薄膜トランジスタ(TFT)等の電界効果型コンデンサ、有機薄膜太陽電池等の光電変換素子、EL素子等の発光素子として有効に機能する。
このような、本発明のフラーレン誘導体から得られるn型半導体薄膜を含有する、電界効果型コンデンサ(例、有機薄膜トランジスタ(TFT))、光電変換素子(例、有機薄膜太陽電池)、及び発光素子(例、EL素子)等の半導体素子は、それらの属する技術分野で慣用の方法により、製造すればよい。
本発明のフラーレン誘導体は、特に、有機薄膜太陽電池用n型半導体として有用である。該フラーレン誘導体は、太陽電池の発電層のn型半導体として高い変換効率を示すと共に、クロロホルム、クロロベンゼン等の各種の有機溶媒に対する溶解性が良好であるために、スピンコート法等の塗布法を適用した公知の薄膜形成方法によって、各種の基板上に該フラーレン誘導体をn型半導体として含む発電層を形成することができる。
本発明のフラーレン誘導体を、有機溶媒に溶解し、スピンコート法、キャスト法、ディッピング法、インクジェット法、及びスクリーン印刷法等の公知の薄膜形成方法によって、例えばp型ドープ基板上に薄膜を形成することにより、本発明のフラーレン誘導体を含有するn型半導体薄膜が得られる。
当該有機溶媒としては、例えば、クロロホルム、ジクロロメタン、二硫化炭素、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン及びトリクロロベンゼン等を用いることができる。当該溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
当該方法によれば、低コストで、大面積のn型半導体薄膜が得られる。また、本発明のフラーレン誘導体は、優れた自己組織性を有し、かつp型半導体(有機p型導電性材料;例、ポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT))との親和性が高い。
本発明のフラーレン誘導体から得られるn型半導体薄膜は、光、電子デバイス用途に応用できる。具体的には、有機薄膜トランジスタ(TFT)等の電界効果型コンデンサ、有機薄膜太陽電池等の光電変換素子、EL素子等の発光素子として有効に機能する。
このような、本発明のフラーレン誘導体から得られるn型半導体薄膜を含有する、電界効果型コンデンサ(例、有機薄膜トランジスタ(TFT))、光電変換素子(例、有機薄膜太陽電池)、及び発光素子(例、EL素子)等の半導体素子は、それらの属する技術分野で慣用の方法により、製造すればよい。
本発明のフラーレン誘導体は、特に、有機薄膜太陽電池用n型半導体として有用である。該フラーレン誘導体は、太陽電池の発電層のn型半導体として高い変換効率を示すと共に、クロロホルム、クロロベンゼン等の各種の有機溶媒に対する溶解性が良好であるために、スピンコート法等の塗布法を適用した公知の薄膜形成方法によって、各種の基板上に該フラーレン誘導体をn型半導体として含む発電層を形成することができる。
式(1)で表されるフラーレン誘導体をn型半導体として用いる有機薄膜太陽電池の構造については特に限定はなく、公知の有機薄膜太陽電池と同様の構造とすればよく、公知の製造方法に従って作製することができる。
当該フラーレン誘導体を含む有機薄膜太陽電池の一例としては、例えば、基板上に、透明電極、正孔輸送層、発電層、電子輸送層及び対極が順次積層された構造の太陽電池を例示できる。このような構造の太陽電池において、発電層以外の各層の材料としては、公知の材料を適宜用いることができる。
発電層については、式(1)で表されるフラーレン誘導体をn型半導体として用いることが必要である。
本発明のフラーレン誘導体は、公知の有機p型半導体材料と組み合わせて用いることができる。有機p型半導体材料としては、例えば、P3HT、ポリ−p−フェニレンビニレン、ポリ−アルコキシ−p−フェニレンビニレン、ポリ−9,9−ジアルキルフルオレン等が挙げられる。なかでも、特に、有機薄膜太陽電池用p型半導体として優れた性能を有するP3HTを用いてバルクヘテロジャンクション構造の発電層を形成することによって、高い変換効率を有する有機薄膜太陽電池を得ることができる。
本発明のフラーレン誘導体は、p型半導体材料との良好なバルクヘテロ構造の形成能に加えて、ペルフルオロポリエーテル基による電子移動度向上効果を奏するので、有機薄膜太陽電池作製時に良好な変換効率が得られる。またさらに本化合物は有機トランジスタ用途としても有望である。
このように、高機能なn型半導体を開発できたことで、これを用いた有機薄膜太陽電池や有機トランジスタの実用化や普及に貢献できる。
本発明のフラーレン誘導体は、p型半導体材料との良好なバルクヘテロ構造の形成能に加えて、ペルフルオロポリエーテル基による電子移動度向上効果を奏するので、有機薄膜太陽電池作製時に良好な変換効率が得られる。またさらに本化合物は有機トランジスタ用途としても有望である。
このように、高機能なn型半導体を開発できたことで、これを用いた有機薄膜太陽電池や有機トランジスタの実用化や普及に貢献できる。
実施例1 フラーレン誘導体の合成1
以下の反応式に示す合成ルートにより、エステル基にPFPE基を有するフラーレン誘導体を合成した。
PCBM(100mg、0.11mmol)、濃塩酸(6mL)、酢酸(15mL)、とトルエン(15mL)の混合液を100℃で30時間撹拌下に加熱した。反応液を分液ロートに移し、反応液を水洗し、残った有機相を減圧下に濃縮した。得られた反応物をメタノール、エーテル、トルエンで洗浄した。残った結晶をナスフラスコに移し、窒素雰囲気下に二硫化炭素15mLと塩化チオニル1.5mLを加え、3日間過熱還流下撹拌し、カルボン酸クロリド体とした。
この反応液を減圧下に濃縮し、残った反応物に、窒素雰囲気下にCF3OCF2CF2OCF2CH2OH(282mg、1mmol)、トリエチルアミン(2mL)、4−ジメチルアミノピリジン(25mg、0.2mmol)、ブロモベンゼン(10mL)を0℃で加え、室温で2日間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、得られた反応物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、n−ヘキサン:トルエン=5:1〜2:1)で精製し、目的物を得た(55mg、収率43%)。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.16 - 2.26 (2H, m), 2.62 (2H, t, J=7.3Hz), 2.87 - 2.95 (2H, m), 4.48 (2H, t, J=9.6Hz), 7.50 - 7.62 (3H, m), 7.88 - 7.95 (2H, m).
19F-NMR (CDCl3) -54.96 (3F, t, J=8.6Hz), -76.91 - -77.05 (2F, m), -88.32 - -88.44 (2F, m), -90.57 (2F, q, J=8.6Hz).
PCBM(100mg、0.11mmol)、濃塩酸(6mL)、酢酸(15mL)、とトルエン(15mL)の混合液を100℃で30時間撹拌下に加熱した。反応液を分液ロートに移し、反応液を水洗し、残った有機相を減圧下に濃縮した。得られた反応物をメタノール、エーテル、トルエンで洗浄した。残った結晶をナスフラスコに移し、窒素雰囲気下に二硫化炭素15mLと塩化チオニル1.5mLを加え、3日間過熱還流下撹拌し、カルボン酸クロリド体とした。
この反応液を減圧下に濃縮し、残った反応物に、窒素雰囲気下にCF3OCF2CF2OCF2CH2OH(282mg、1mmol)、トリエチルアミン(2mL)、4−ジメチルアミノピリジン(25mg、0.2mmol)、ブロモベンゼン(10mL)を0℃で加え、室温で2日間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、得られた反応物をカラムクロマトグラフィー(SiO2、n−ヘキサン:トルエン=5:1〜2:1)で精製し、目的物を得た(55mg、収率43%)。
1H-NMR (CDCl3)δ: 2.16 - 2.26 (2H, m), 2.62 (2H, t, J=7.3Hz), 2.87 - 2.95 (2H, m), 4.48 (2H, t, J=9.6Hz), 7.50 - 7.62 (3H, m), 7.88 - 7.95 (2H, m).
19F-NMR (CDCl3) -54.96 (3F, t, J=8.6Hz), -76.91 - -77.05 (2F, m), -88.32 - -88.44 (2F, m), -90.57 (2F, q, J=8.6Hz).
実施例2 フラーレン誘導体の合成2
実施例1と同様に調製したPCBM(100mg、0.11mmol)由来のフラーレンカルボン酸クロリドのブロモベンゼン溶液(10mL)を、CF3CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF3)CH2OH(488mg、1mmol)と水素化ナトリウム(60%、40mg)のDMF溶液(2mL)から予め調製したアルコラート混合物中に0℃で滴下し、室温で3日間撹拌した。反応液を濃縮し、残った反応物をシリカゲルに吸着させた。これを、カラムクロマトグラフィー(SiO2)にマウントして、溶出させ(n−ヘキサン:トルエン=5:1〜2:1)、精製された目的物を得た(27mg、収率18%)。
1H- NMR (CDCl3)δ:2.15 - 2.30 (2H, m), 2.60 (2H, t, J=7.3Hz), 2.85 - 2.95 (2H, m), 4.40 - 4.50 (2H, m), 7.50 - 7.60 (3H, m), 7.90 - 7.95 (2H, m).
19F-NMR (CDCl3) -79.0 - -85.3(m), -129.8 - -130.7 (m), -133.7 - -134.4 (m), -136.2 - -136.6 (m), -145.4 - -146.0 (m).
1H- NMR (CDCl3)δ:2.15 - 2.30 (2H, m), 2.60 (2H, t, J=7.3Hz), 2.85 - 2.95 (2H, m), 4.40 - 4.50 (2H, m), 7.50 - 7.60 (3H, m), 7.90 - 7.95 (2H, m).
19F-NMR (CDCl3) -79.0 - -85.3(m), -129.8 - -130.7 (m), -133.7 - -134.4 (m), -136.2 - -136.6 (m), -145.4 - -146.0 (m).
実施例3 太陽電池性能試験
本発明のフラーレン誘導体をn型半導体材料として用いて、下記の方法で太陽電池を作製し、各フラーレン誘導体の機能を評価した。
p型半導体材料としてはP3HT(ポリ3−ヘキシルチオフェン)、電荷輸送層材料としてはPEDOT:PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4−スチレンスルフォネート))、電極としてはITO(酸化インジウムスズ)(陽極)、アルミニウム(陰極)をそれぞれ用いた。
p型半導体材料としてはP3HT(ポリ3−ヘキシルチオフェン)、電荷輸送層材料としてはPEDOT:PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4−スチレンスルフォネート))、電極としてはITO(酸化インジウムスズ)(陽極)、アルミニウム(陰極)をそれぞれ用いた。
(1)試験用太陽電池の作製
以下の手順により試験用太陽電池を作製した。
1)基板前処理
予めパターニングされているITOガラス基板をプラズマクリーナー(Plasma Cleaner PDC-32G、HARRICK PLASMA社)装置中に入れて、酸素ガスをフローしながら3〜5分間プラズマ処理した。
2)PEDOT:PSS薄膜の作製
ABLE/ASS−301型のスピンコート法製膜装置を用い、PEDOT:PSS混合溶液を用いて、上記で前処理を施したITOガラス基板上にPEDOT:PSS薄膜を形成した。スピンコート条件は、500rpm(5秒)及び3000rpm(3分間)とした。形成されたPEDOT:PSSの膜厚は約30nmであった。
3)アニーリング
135℃、大気雰囲気でホットプレートの上において、前記2)でPEDOT:PSS薄膜を製膜したITOガラス基板を10分間でアニーリングした。アニーリング後、室温まで冷却した。
4)有機半導体膜の作製
MIKASA/MS-100型のスピンコート法製膜装置を用い、事前に溶かしたP3HTとフラーレン誘導体を含む溶液をPEDOT:PSS薄膜の上に1500rpm、1分間スピンコートし、約120〜150nmの有機半導体薄膜(発電層)を得た。上記溶液における溶媒としては、フラーレン誘導体の種類に応じて、クロロホルム、トルエン、クロロベンゼン、又はこれらの混合溶媒を用いた。
5)金属電極の真空蒸着
ULVAC/VPC−260Fの小型高真空蒸着装置を用い、上記で作製した積層膜を形成したITOガラス基板を高真空蒸着装置中のマスクの上に置き、100nmのアルミニウムを蒸着した。
以下の手順により試験用太陽電池を作製した。
1)基板前処理
予めパターニングされているITOガラス基板をプラズマクリーナー(Plasma Cleaner PDC-32G、HARRICK PLASMA社)装置中に入れて、酸素ガスをフローしながら3〜5分間プラズマ処理した。
2)PEDOT:PSS薄膜の作製
ABLE/ASS−301型のスピンコート法製膜装置を用い、PEDOT:PSS混合溶液を用いて、上記で前処理を施したITOガラス基板上にPEDOT:PSS薄膜を形成した。スピンコート条件は、500rpm(5秒)及び3000rpm(3分間)とした。形成されたPEDOT:PSSの膜厚は約30nmであった。
3)アニーリング
135℃、大気雰囲気でホットプレートの上において、前記2)でPEDOT:PSS薄膜を製膜したITOガラス基板を10分間でアニーリングした。アニーリング後、室温まで冷却した。
4)有機半導体膜の作製
MIKASA/MS-100型のスピンコート法製膜装置を用い、事前に溶かしたP3HTとフラーレン誘導体を含む溶液をPEDOT:PSS薄膜の上に1500rpm、1分間スピンコートし、約120〜150nmの有機半導体薄膜(発電層)を得た。上記溶液における溶媒としては、フラーレン誘導体の種類に応じて、クロロホルム、トルエン、クロロベンゼン、又はこれらの混合溶媒を用いた。
5)金属電極の真空蒸着
ULVAC/VPC−260Fの小型高真空蒸着装置を用い、上記で作製した積層膜を形成したITOガラス基板を高真空蒸着装置中のマスクの上に置き、100nmのアルミニウムを蒸着した。
(2)擬似太陽光照射による電流測定
ソースメーター(keithley社、型番2400)、電流電圧計測ソフト及び疑似太陽光照射装置(三永電気製作所、XES-301S)を用いた。上記した方法で作製した試験用太陽電池に対して一定量の疑似太陽光を照射して、発生した電流と電圧を測定して、以下の式によりエネルギー変換効率を算出した。
短絡電流、開放電圧、曲線因子(FF)及び変換効率の測定結果を下記表1に示す。尚、変換効率は、下記式により求めた値である。
変換効率η(%)=FF(Voc・Jsc / Pin)x 100
FF: 曲線因子、Voc:開放電圧、Jsc:短絡電流、Pin:入射光強度(密度)
ソースメーター(keithley社、型番2400)、電流電圧計測ソフト及び疑似太陽光照射装置(三永電気製作所、XES-301S)を用いた。上記した方法で作製した試験用太陽電池に対して一定量の疑似太陽光を照射して、発生した電流と電圧を測定して、以下の式によりエネルギー変換効率を算出した。
短絡電流、開放電圧、曲線因子(FF)及び変換効率の測定結果を下記表1に示す。尚、変換効率は、下記式により求めた値である。
変換効率η(%)=FF(Voc・Jsc / Pin)x 100
FF: 曲線因子、Voc:開放電圧、Jsc:短絡電流、Pin:入射光強度(密度)
本発明のフラーレン誘導体は、n型半導体材料として好適に使用できる。
Claims (11)
- 式(1):
R1は、ペルフルオロポリエーテル基を表し、
Lは、主鎖の原子数が1〜5であるリンカーを表し、
R2は、置換されていてもよい芳香族基を表し、
naは、1〜20の整数を表し、
環Bは、フラーレンを表す。]
で表されるフラーレン誘導体。 - R1は、
式:R1a−(CpF2pO)nb−Y1−
[式中、
R1aは、フッ素、又は炭素数1〜8のペルフルオロアルコキシ基を表し、
pは、1〜3の整数を表し、
nbは、1〜1000である繰り返し数を表し、
Y1は、炭素数1〜6のペルフルオロアルキレン鎖を表す。]
で表される基である請求項1に記載のフラーレン誘導体。 - Lは、−O−(CH2)nc−、−S−(CH2)nc−、−C(=O)−O−(CH2)nc−、−C(=O)−(CH2)nc−、又は−N(−Rc)−C(=O)−(CH2)nc−
[各式中、ncは、1〜4の整数を表し(但し、Lで表されるリンカーの主鎖の原子数は、1〜5である。)、
Rcは、水素、アルキル基を表す。]
である請求項1又は2に記載のフラーレン誘導体。 - R2は、炭素数6〜14のアリール基である請求項1〜3のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
- naは、1〜5の整数である請求項1〜4のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
- 環Bは、C60フラーレンである請求項1〜5のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体を含有するn型半導体材料。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のフラーレン誘導体を含有する半導体薄膜。
- 請求項8に記載の半導体薄膜を含有する半導体素子。
- 請求項8に記載の半導体薄膜を含有する電界効果型トランジスタ。
- 請求項8に記載の半導体薄膜を含有する有機薄膜太陽電池。
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