JP2013169242A - 生体排液を収容するための容器 - Google Patents

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広介 西尾
Takahiro Senda
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Abstract

【課題】気泡やダマの残留を抑制することで、生体排液を均一なゲルの状態で収容することが可能な容器を提供する。
【解決手段】本発明は生体排液を収容するための容器100であって、生体排液を流入させる第1室10と、生体排液を吸収してゲル化する材料22が配設された第2室20と、第1室10と第2室20とを仕切る隔壁30と、を有する。隔壁30は、生体排液を第1室10から第2室へ通過させる透液部32と、透液部32よりも生体排液を通過させにくい非透液部34と、を容器の上下方向に交互に配置してなり、容器に最初に流入する生体排液が、第2室における材料22の上面22Aよりも下部の透液部32Aを介して第1室10から第2室20へ流入するよう構成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、尿などの生体排液をゲルの状態で収容するための容器に関する。
尿などの生体排液を一時的に収容し、その量を計測したり性状を観察したりするための医療用の容器が医療機関等で広く使用されている。当該容器は通常可撓性のプラスチック製シートからなり、尿を収容するものは「蓄尿バッグ」と呼ばれている。
現在、蓄尿バッグは数週間使いまわしされるのが一般的であり、臭いや雑菌の問題がしばしば指摘されてきた。また、現在の蓄尿バッグでは、尿を廃棄する際、蓄尿バッグの排尿口からバケツや紙コップへと一旦バッグ内の尿を回収し、それをトイレや排泄口に流して廃棄するのが一般的である。しかし、このように尿を液状のまま廃棄すると尿を回収する際に尿が周囲環境および医療従事者へと飛散するおそれがあり衛生的ではない。そのため、蓄尿バッグの内部に尿を吸収してゲル化する材料を配置し、該材料が少なくとも廃棄時までに尿を吸収してゲル化する蓄尿バッグが検討されている。
特許文献1には、尿を吸収してゲル化する粉末を内部に配置した容器が記載されている。図7には、このような容器の例として、2枚の透明の非透水性シート50,60を外周でシールし、尿を吸収してゲル化する粉末22を内部に配置した蓄尿バッグ300を示した。
特開2003−125975号公報
しかしながら、図7に示す従来の蓄尿バッグ300に尿を流入させた場合、粉末が尿を吸収してゲル化する際にゲル内に気泡が残留したり、蓄尿バッグ内で局所的にゲル化する部分とゲル化しない部分とが分離してダマができたりする結果、ゲルが不均一に形成されるという問題があることが判明した。ここでいう「ダマ」とは、ゲルの内部にゲル化できずに残留した粉末の集合体のことである。不均一なゲル化が起こると、ゲル化した状態での尿の量の計測や性状の観察を正確かつ簡易に行うことができず、尿を吸収してゲル化する材料を用いた蓄尿バッグの実用化の障害となっている。また、この問題は尿に限らず、腹水/胸水、胆汁、消化管液、術野浸出液、脳脊髄液、のドレナージ、腹膜透析液などの一般的な生体排液を収容する容器にも同様に当てはまる。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、気泡やダマの残留を抑制することで、生体排液を均一なゲルの状態で収容することが可能な容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
本発明の容器は、生体排液を収容するための容器であって、
前記生体排液を流入させる第1室と、
前記生体排液を吸収してゲル化する材料が配設された第2室と、
前記第1室と前記第2室とを仕切る隔壁と、を有し、
該隔壁が、前記生体排液を前記第1室から前記第2室へ通過させる透液部と、該透液部よりも前記生体排液を前記第1室から前記第2室へ通過させにくい非透液部と、を前記容器の上下方向に交互に配置してなり、
前記容器に最初に流入する生体排液が、前記第2室における前記材料の上面よりも下部の透液部を介して前記第1室から前記第2室へ流入するよう構成したことを特徴とする。
このとき前記隔壁が、複数枚の帯状シートを、各帯状シートの一部が、隣接する帯状シートの一部と重なり合うように前記容器の上下方向に配置してなり、隣接する帯状シート同士の重なる部分は下側の帯状シートが上側の帯状シートよりも第2室側に位置するように重なることで前記透液部を構成し、各帯状シートが隣接する帯状シートと重ならない部分が前記非透液部を構成するようにすることが好ましい。
また本発明の容器は、前記生体排液の吸収によるゲルの膨張に伴い、前記隔壁の前記透液部のうち前記容器の下方の透液部から順に、前記第1室に流入する尿の各透液部への到達が抑制されるようにすることが好ましい。
さらに本発明の容器は、前記隔壁の最下部が前記透液部であることが好ましい。
また本発明の容器は、前記隔壁の前記第2室側にメッシュ構造のシートを有することが好ましい。
本発明によれば、気泡やダマの残留を抑制することで、生体排液を均一なゲルの状態で収容することが可能な容器を提供することができる。
(A)は、本発明に従う容器100の正面図であり、(B)は、(A)のI−I断面図である。 (A)は、容器100の隔壁30の詳細を示す断面図であり、(B)は隔壁30を第1室10側から観察した図であり、(C)は他の例の隔壁について(B)のII−II断面の位置における断面図である。 容器100に最初に尿を流入させた状態を示す図であり、(A)は容器の断面図、(B)は隔壁周辺の断面図である。 容器100の使用中期で尿を流入させた状態を示す図であり、(A)は容器の断面図、(B)は隔壁周辺の断面図である。 容器100の使用末期で尿を流入させた状態を示す容器の断面図である。 (A)は、本発明に従う他の容器200の正面斜視図であり、(B)は、(A)のIII−III断面図である。 従来の容器300の断面図である。
以下、図1〜6を参照しつつ本発明の実施形態をより詳細に説明する。
(実施形態1)
図1〜5を参照して、本発明の一実施形態にかかる容器(蓄尿バッグ)100を説明する。容器100は、尿をゲルの状態で収容するための容器である。容器100は、図1(A),(B)に示すように、2枚の透明の非透水性シートからなる外装シート50,60を外周でシールし、内部空間を形成した蓄尿バッグである。容器100は、尿を流入させる第1室10と、尿を吸収してゲル化する材料である粉末状のゲル化材22が配設された第2室20と、第1室10と第2室20とを仕切る隔壁30と、を有する。すなわち、図1(B)に示すように、導尿口70は第1室10と連通しており、導尿口70から第1室10へと尿を流入させることができる。
ここで、この容器100の特徴的構成は、隔壁30が、尿を第1室10から第2室へ通過させる透液部32A〜Fと、この透液部32よりも尿を通過させにくい非透液部34A〜Fと、を容器100の上下方向に交互に配置してなり、容器100に最初に流入する尿が、第2室におけるゲル化材22の上面22Aよりも下部の透液部32Aを介して第1室10から第2室20へ流入するよう構成したことである。このような構成を採用したことの技術的意義は、尿の流入過程とともに後述する。
なお、本明細書において「容器の上下方向」は、容器の通常使用状態における鉛直方向と一致する。図1では、紙面上方向が容器100の上方向、紙面下方向が容器100の下方向となり、第2室20においてゲル化材は容器の下方向に溜まる。
隔壁30の詳細な構造を図2(A),(B)により説明する。隔壁30は、複数枚(本実施形態では6枚)の帯状シート36を、各帯状シートの一部が、隣接する帯状シートの一部と重なり合うように容器100の上下方向に配置してなる。すなわち、複数の帯状シート36がブラインドのような構造となっている。このとき、隣接する帯状シート同士の重なる部分32B〜32Fは、下側の帯状シートが上側の帯状シートよりも第2室20側に位置するように重なっており、当該部分が透液部を構成する。各帯状シート36が隣接する帯状シートと重ならない部分34A〜34Fが非透液部を構成する。本実施形態では非透液部34は尿を通過させない。隔壁30の図2(B)に示す幅方向両端は、外装シート50,60とともにシールされている。また、図1(B)に示すように、隔壁の最下部は透液部32Aとなっており、本実施形態では、隔壁が容器の最下部に隙間38を有しており、これが透液部32Aに相当する。
本発明者らの検討によれば、図7に示す従来の蓄尿バッグ300でゲル化の際に気泡やダマが残留する理由は、尿をゲル化材22の上面から流入させることにあった。ゲル化材22の上面が尿と接触すると、ゲル化材の上面がゲルの被膜へと変化する結果、ゲルの被膜の直下に未反応のゲル化材が残存することになるのである。残存したゲル化材はゲルの被膜に遮られ、尿と接触しづらいため、その後尿を導入し続けると気泡やダマが残留する。また、ゲル化材はゲル化した後も吸水余力がなくなるまで尿を吸収し、膨張し続けるが、このとき吸水余力があるゲル部分と尿を十分に吸収し吸水余力がなくなったゲル部分とがランダムに混在してしまううえに、尿の供給箇所も制御できない。このため、不均一なゲル化が生じてしまう。
そこで本発明者らは、流入初期段階ではゲル化材の下部から尿を流入させるとともに、その後はゲル化していないゲル化材部分の下部や、膨張したゲルのうち吸水余力の残っているゲル部分に対して、効果的に尿を流入させることが可能な構造を検討し、本発明を完成するに至った。
ここで図3〜5により尿の流入過程の第1の例を説明する。本実施形態の容器100によれば、第1室10と第2室とを隔壁30で区画し、第2室にゲル化材22を配置し、隔壁30を透液部32と非透液部34とを交互に設ける構成とした。このため、図3(A),(B)に示すように、容器100に最初に流入する尿は、第1室10の下方向に移動し、隔壁の一番下の透液部32Aである隙間38を介して第1室10から第2室20へ流入する。このように容器の底にあるゲル化材の下部から尿と接触させてゲル化を始めることができる。
ゲル化材の下部はゲル化するとともに膨張するが、吸水余力がなくなるまでは隙間38から尿を吸収し、膨張を続ける。容器の底のゲルに吸水余力がなくなると、隙間38からは尿を吸収しなくなる。その頃には図4(A)に示すように、隔壁30の下部が第1室10側に押し込まれ、第1室10の下部の容積が減少し、その結果、隔壁の一番下の隙間38はゲルと外装シート50とで塞がれる。また、図4(B)に示すように、ゲル24の上に未反応のゲル化材22が位置する。さらに、ゲル24のうち下部のゲルは吸水余力がなくなっているが、中部・上部のゲルには吸水余力が残っている。この段階では、隙間38近傍のゲルは尿を吸収しない上に、ゲルの膨張によって第1室の下部が潰された結果、尿は下から2番目の透液部32Bを介して第1室10から第2室20へ流入する。このとき、すでに第2室の透液部32Bの高さを超えてゲル24が成長しており、かつ、この高さのゲルは吸水余力を残している。よって、吸水余力を残したゲルに対して効率的に尿を流入させることができる。
本実施形態において、透液部32B〜Fは隣接する帯状シート同士の重なる部分となる。例えば下から2番目の透液部32Bの場合、図4(B)に示すように、重なり合う2枚の帯状シートのうち下側のシートが尿に押されて第2室20側に倒れこむことで、2枚の帯状シート間にわずかに隙間が生じ、ここから尿が第2室20へと流入する。このように本実施形態では、透液部32B〜Fを尿が通過する際に、尿は容器の下から上の方向に向かって移動する。
なお、隣接する帯状シート同士の重なる部分にはじめから隙間を設けておくと、尿の第2室への流入をより確実に行えるため好ましい。一例を図2(C)に示す。図2(C)は、図2(A),(B)に示す隔壁30とは異なる隔壁について、図2(B)のII−II断面の位置で切断した断面図である。このように、下の隔壁36Aの上端部分を波型に加工しておき、上の隔壁36Bの下端部分は平坦となっているため、帯状シート36Aと帯状シート36Bとの重なる部分に隙間39が形成される。各帯状シートについて、上端部分を波型に加工し、下端部分を平坦とすれば、全ての透液部32B〜32Fで同様の隙間を形成することができる。なお、隙間を形成する態様はこれに限られず、図2(C)とは反対に、下の隔壁36Aの上端部分を平坦にし、上の隔壁36Bの下端部分を波型に加工したり、両方を波型に加工したりしてもよい。
下から2番目の透液部32Bの高さのゲルに吸水余力がなくなる頃には、第1室10の当該高さの領域はゲルに潰されるとともに、下から3番目の透液部32Cの高さを超えてゲルが成長している。そのため、次は透液部32Cを介して尿が第2室20に流入する。このとき、透液部32Cの高さのゲルは吸水余力を残しているため、やはり吸水余力を残したゲルに対して効率的に尿を流入させることができる。これをくり返すうち、ゲル24は第2室の上方向へとさらに成長しつつゲル化材22は少しずつ減少する。
全てのゲル化材がゲル化する頃には、図5に示すように、第1室10の大部分がゲルで潰されるとともに、最上部の透液部32Fの高さを超えてゲルが成長している。そのため、最後は最上部の透液部32Fを介して尿が第2室20に流入する。このとき、透液部32Fの高さのゲルは吸水余力を残している一方、それより下のゲルには吸水余力がなくなっている。透液部32Fの高さのゲルの吸水余力がなくなると、容器100の中でこれ以上尿をゲルの状態で保持できないため、ここまでで尿の流入を中止する。
以上説明したように、本実施形態の容器100によれば、最初に流入する尿はゲル化材22の下部から吸収させ、さらに、その後はゲル化材22に直接尿が流入することなく、しかも、吸水余力を残したゲル24に適時に尿が供給される。そのため、気泡やダマの残留が抑制され、その結果、尿を均一なゲルの状態で収容することが可能となる。なお、本発明は、ゲル化材と尿が接触すればよく、その結果尿の全てがゲルの状態となることには限定されず、尿の一部がゾルの状態のままでもよい。
図3〜5で示した尿の流入過程の一例では、下から2番目以上の透水部32B〜32Fから尿が第2室20に流入する際には、吸水余力を残したゲル24に尿が供給される。しかし、本発明はこれに限定されず、第2の例として、ゲル化していないゲル化材部分の上面より下部に尿が供給されるものでもよい。この場合でも、気泡やダマの残留が抑制され、その結果、尿を均一なゲルの状態で収容することが可能となる。ただしこの場合は、例えば各透液部32Bから尿がゲル化材に供給されて当該ゲル化材がゲル化した後、その前の透液部32Aから供給された尿によって成長したゲルと一体化し、ゲルとゲルとの間にゲル化材が残らないことが好ましい。
また、本実施形態の容器100では、尿の吸収によるゲル24の膨張に伴い、隔壁30の透液部32A〜Fのうち容器の下方の透液部から順に、すなわち、透液部32A,32B,32C,32D,32E,32Fの順番に、尿の各透液部への到達が抑制される。よって、第1室10から第2室20への尿の流入を、透液部32A,32B,32C,32D,32E,32Fの順番に容易にずらすことができるとともに、第1室に残留する尿を最小限とし、容器内に流入された尿のほぼ全てをゲルの状態で収容することができる。
第1室10および第2室20の容積、ゲル化材22の量、隔壁30の寸法(例えば透液部32および非透液部34の上下方向幅)は適宜設定して、図3〜図5に示す第1の例や上述の第2の例のようにゲル化が行えるようにすればよい。例えば、既知のゲルの膨張率を考慮して第2室20の容積を決定し、ゲルの膨張速度を考慮して、第1室10の容積および隔壁30の寸法を決定することができる。例えば1Lの尿を収容可能な蓄尿バッグ(250×300mm程度)の場合、隔壁30の寸法としては、透液部が10〜20mm、非透液部20〜40mm程度とすることができる。
ゲル化材22は公知のものを用いることができ、例えば合成ポリマーとしては、ポリアクリル酸系樹脂、ポリエチレンオキシド系樹脂、無水マレイン酸系樹脂、ポリスルホン酸系樹脂、ポリアクリルアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂などの材料やその組み合わせ、天然物由来ポリマーとしては、ポリアスパラギン酸系、ポリグルタミン酸系、ポリアルギン酸系、デンプン系、セルロース系、プルラン系、デキストラン系、デキストリン系、その他多糖類の架橋物および、その組み合わせを用いることができる。また、増粘多糖類を始めとする各種増粘材やモンモリロナイト等の粘土鉱物を用いることも可能である。
ゲル化材22はまた、上記材料を粉末状としたものを用いることができ、その場合、平均粒径は0.1mm〜4mmが好ましい。特に0.2mm〜2mmがより好ましい。0.1mm未満の場合、尿を吸収した時に表面で凝固して、それ以上の尿の吸収を阻害し、4mm超えの場合、尿の吸収効率が悪くなるおそれがあるからである。ゲル化材には単一の粒径を用いても構わないが、異なった粒径のものを組み合わせることもできる。なお、ここでいう「平均粒径」とは、レーザー回折・散乱法によって求めた粒度分布における積算値50%での粒径を意味する。また、粒径が小さいゲル化材と粒径が大きいゲル化材とを組み合わせることで、ゲル中での尿の透過性は調整可能である。
本実施形態の容器100は、図1(B)に示すように、隔壁30の第2室20側にメッシュ構造のシート40を有する。これにより、ゲル化材22がシート40にせき止められ、隔壁の透液部32、特に最下部の透液部である隙間38から第1室10に流出することを十分に抑制することができる。本実施形態において、シート40はその全周が外装シート50,60とともにシールされている。メッシュの目開きは、ゲル化材の粒度に応じて適宜決めることができる。メッシュシートは、ゲル化材は通過させず尿を通過させる構造であれば特に限定されず、材料も公知のものを用いればよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PET−エチレン酢酸ビニル共重合体などの材料からなるシートを用いることができる。また、メッシュシートは、レーヨンをはじめとする親水性不織布、パルプを含む紙によって構成することも可能である。
外装シート50,60は厚み0.01〜3mm程度とし、材料は公知のものを用いればよく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、エチレン−酢酸ビニル共重合体の様なポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等の各種熱可塑性エラストマー、あるいは、これらを任意に組合せたもの(ブレンド樹脂、ポリマーアロイ、積層体等)が挙げられる。そして、使用する樹脂材料は、高圧蒸気滅菌(オートクレーブ滅菌)に耐えられる耐熱性、耐水性あるいは、γ線滅菌、EB滅菌に耐えられる性質を有していることが好ましい。
また、隔壁30としては例えば外装シートと同様の材料からなる帯状シート36を用いることができる。また、本実施形態では、複数の帯状シート36を用いたブラインド様構造で隔壁30を構成した。これにより、例えば透液部32Aから尿が第2室20へ流入できるうちは、透液部32B〜Fからは尿が第2室20へ流入しにくい。すなわち、より下部の透液部から尿が第2室20へ流入できるうちは、上部の透液部からは尿が第2室20へ流入しにくいため、より確実に均一なゲル化を実現することができる。
ただし、本発明はこれに限定されず、例えば透水性フィルムと非透水性フィルムとを容器の上下方向に交互に配設した1枚のシートにより隔壁30を構成してもよい。この場合には、メッシュ構造のシート40がなくとも、ゲル化材の第1室への混入を防ぐことができるため、好ましい。透水性フィルムとしては、微細な小孔を多数あけた高分子フィルム(例えば外装シートと同様の材料)を使用することができる。また、非透水性フィルムとしては、例えば外装シートと同様の材料を使用することができる。
本実施形態では、隔壁30の最下部が透液部32A(隙間38)である例を示したが、本発明はこれに限定されず、最下部が非透液部であってもよい。この場合、全てのゲル化材をゲル化する観点から、最下部の非透液部の高さは、一番下の透液部から第2室20に流入する尿によって、第2室20の底のゲル化材までゲル化する程度とすることが好ましい。
本実施形態では、尿を収容するための容器(蓄尿バッグ)を示したが、本発明は尿に限らず、例えば腹水/胸水、胆汁、消化管液、術野浸出液、脳脊髄液、のドレナージ、腹膜透析液などの生体排液をゲルの状態で収容するものであってもよい。
(実施形態2)
図6を参照して、本発明の他の実施形態にかかる容器(蓄尿バッグ)200を説明する。本実施形態は、容器の形状が異なる以外は実施形態1の容器100と同様であるため、実施形態1と異なる点のみ説明する。
容器200は、第1の径をもつ円筒状の非透水性シートからなる外装シート52の内部に、第1の径よりも小径の第2の径をもつ円筒状の隔壁30と配置してなる。隔壁30で囲まれた領域が第1室10となり、外装シート52と隔壁30との間の領域が第2室20となる。第1室10に尿が流入され、第2室20にゲル化材22が配置される。隔壁30は、図2(B)に示した複数枚の帯状のシートを円筒状に閉じたものである。隔壁30の外側にはメッシュ構造のシート40が配置される。
本実施形態の容器200でも、容器100と同様に、最初に流入する尿はゲル化材22の下部から吸収させ、さらに、吸水余力を残したゲルまたはゲル化していないゲル化材部分の上面より下部に適時に尿が供給される。そのため、気泡やダマの残留が抑制され、その結果、尿を均一にゲルの状態で収容することが可能となる。
また、尿の吸収によるゲルの膨張に伴い、第1室10が周囲のゲルによって下方から順に潰されて、尿が通過する透液部を容器200の上方向に順番にずらすことができる。
本発明によれば、気泡やダマの残留を抑制することで、生体排液を均一なゲルの状態で収容することが可能な容器を提供することができる。
100,200 容器
10 第1室
20 第2室
22 ゲル化材
22A ゲル化材の上面
24 ゲル
30 隔壁
32 透液部
34 非透液部
36 帯状シート
38 隙間
40 メッシュシート

Claims (5)

  1. 生体排液を収容するための容器であって、
    前記生体排液を流入させる第1室と、
    前記生体排液を吸収してゲル化する材料が配設された第2室と、
    前記第1室と前記第2室とを仕切る隔壁と、を有し、
    該隔壁が、前記生体排液を前記第1室から前記第2室へ通過させる透液部と、該透液部よりも前記生体排液を前記第1室から前記第2室へ通過させにくい非透液部と、を前記容器の上下方向に交互に配置してなり、
    前記容器に最初に流入する生体排液が、前記第2室における前記材料の上面よりも下部の透液部を介して前記第1室から前記第2室へ流入するよう構成したことを特徴とする容器。
  2. 前記隔壁が、複数枚の帯状シートを、各帯状シートの一部が、隣接する帯状シートの一部と重なり合うように前記容器の上下方向に配置してなり、隣接する帯状シート同士の重なる部分は下側の帯状シートが上側の帯状シートよりも第2室側に位置するように重なることで前記透液部を構成し、各帯状シートが隣接する帯状シートと重ならない部分が前記非透液部を構成する請求項1に記載の容器。
  3. 前記生体排液の吸収によるゲルの膨張に伴い、前記隔壁の前記透液部のうち前記容器の下方の透液部から順に、前記第1室に流入する尿の各透液部への到達が抑制される請求項2に記載の容器。
  4. 前記隔壁の最下部が前記透液部である請求項2に記載の容器。
  5. 前記隔壁の前記第2室側にメッシュ構造のシートを有する請求項2に記載の容器。
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