JP2013168807A - 番組ラウドネス自動管理システム及びその自動管理方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】番組ラウドネス自動管理システム1は、CH1〜CH4の入力ラインからなる音声信号入力部2と、当該音声信号入力部からの音声信号をCH毎に調整する音声調整処理部3と、これらの複数の音声信号について音声加算を行なうMIX BUS部4と、音声加算された音声を出力するマスター出力部5とを具備し、かつ、MIX BUS部4とマスター出力部5との間に、音声のラウドネス測定を行なうラウドネス測定部6と、ラウドネス測定部6から得られた現在ラウドネスレベルと目標ラウドネスレベルの差分量を音声調整処理部3にフィードバックし、CH1〜CH4に対して差分量を振り分けて音声調整させるラウドネス調整制御部10とを備えている。
【選択図】図1
Description
(構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る番組ラウドネス自動管理システムを示す構成図である。
ラウドネス測定部6は、MIX BUS部4により音声加算された音声信号について、ラウドネスメータでラウドネスレベルを測定するようになっている。ラウドネスレベルの測定は、一定周期で行なわれ、番組終了まで順次、測定値を積算していき、リアルタイムで平均ラウドネス値が算出される。例えば、ラウドネスレベルの測定を1分毎に行い、1分から番組終了の60分まで行なうことができる。また、CM中はラウドネス値の計測対象外とし、CM時間を除いて平均値が算出される。ラウドネス値の単位はLKFS(Loudness K-weighting Full Scale)であり、目標ラウドネスレベルは、例えば、−24LKFSとされるが、その他の値でも良い。ラウドネス測定部6で測定された現在ラウドネスレベルは、ラウドネス調整制御部10へ送信されるようになっている。
この番組ラウドネス自動管理システム1においては、番組における各チャンネル毎に、番組内の各時間帯においてどのような演出をなすのかを番組管理データ入力部8を用いて予め入力により設定しておく。例えば、番組のスタートとエンドについては音量感を出すような演出を行なうことができる。また、MC(マイク)のように音量感に変化を与えたくない入力チャンネルやBG(バックグラウンド)のように音量感を変化させても良い入力チャンネルのように、各入力チャンネルの性質を考慮して、チャンネル毎に演出を行なうことができる。
番組管理データ入力部8において入力された番組全体時間に基づいて、タイマー部9は、番組の進行時間を管理し、番組残時間をラウドネス調整制御部10へ送信するようになっている。
図3に、ラウドネス調整制御部10の具体的な構成を示す。
ラウドネス調整制御部10は、受信部11、番組管理データ登録部12、時間管理部13、演算部14、制御部15、及びタリー制御部16を備えている。
放送番組におけるCM中の音声に、放送していないスタジオ内の音声が含まれることがあるが、この音声を平均ラウドネスレベル測定に含めることは望ましくない。このため、本システムでは、CMタリー制御部7を設けて、CM中はラウドネス測定部6へ入力する音声についてスイッチ(SW)をOFFにすることで自動的にラウドネス測定の対象外とするようになっている。スイッチ(SW)の開閉制御は、ラウドネス調整制御部10のタリー制御部16からの開閉信号に基づいて行われる。
次に、図1〜図3に基づいて、本実施形態の番組ラウドネス自動管理システム1の作用(主に音声信号と制御信号の流れ)を説明する。
現在の番組全体補正レベル=(目標ラウドネスレベル−現在のラウドネスレベル)×現在の演出重みレベル・・・・・(1)
(−24−(−14))×0.3=−3となる。
現在のCH補正レベル=
現在の番組全体補正レベル×CH重みレベル・・・・・(2)
−3×0.8 = −2.4となる。
音声調整処理部3のTRIM部31は、音量を変化させることにより入力音声信号のラウドネスレベルを調整する。音量の調整は、各CH毎に行う。ここで、図4に示すように、番組全体の調整レベルとCH補正レベルとは比例関係にあるため、番組全体の調整レベルを所定の値にすべく、各CH毎のCH補正レベルを設定する。このCH補正レベルは、ラウドネス調整制御部10からの上記(2)式で算出されるCH補正レベルを制御量として行われる。TRIM部31では音声レベル(物理レベル)を調整するため、音質変化を最小限に抑えることが可能になる。
音声調整処理部3のFILTER部32は、音質を変化させることにより入力音声信号のラウドネスレベルを調整する。
先ず、図5に示すように、規定カーブを聴感レベルに従い、効果的にラウドネスレベルが上昇するカーブとする。補正の範囲を決定する基準レベルはCH補正レベルにより上下し、CH補正レベルが0〜+10の範囲で0の場合はグラフの最上部とし、+10の場合はグラフの最下部とする。
これに対して、マイナス制御の場合は、図7に示すように、規定カーブを聴感レベルに従い、効果的にラウドネスレベルが下降するカーブとする。CH補正レベルにより基準レベルが上下し、CH補正レベルが0〜−10の範囲で0の場合はグラフの最下部とし、−10の場合はグラフの最上部とする。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ラウドネス調整制御部10により、現在ラウドネスレベルと目標ラウドネスレベルの差分による調整制御を行うことで、番組全体の平均ラウドネス値を目標値に向かい自動調整することができる。これにより、精度の高い調整操作がリアルタイムに可能になる。
(1)上記実施形態では、音声入力部2におけるチャンネル数を4としたが、任意の数とすることができる。
2…音声信号入力部
3…音声調整処理部
4…MIX BUS部(音声加算手段)
5…マスター出力部
6…ラウドネス測定部
7…CMタリー制御部
8…番組管理データ入力部
9…タイマー部
10…ラウドネス調整制御部
11…受信部
12…番組管理データ登録部
13…時間管理部
14…演算部
15…制御部
16…タリー制御部
31…TRIM部
32…FILTER部
Claims (10)
- 複数のチャンネルの入力ラインからなる音声信号入力部と、
当該音声信号入力部からの音声信号をチャンネル毎に調整する音声調整処理部と、
これらの複数の音声信号について音声加算を行なう音声加算手段と、
前記音声加算された音声を出力するマスター出力部とを具備し、かつ、前記音声加算手段と前記マスター出力部との間に、
音声のラウドネス測定を行なうラウドネス測定部と、
前記ラウドネス測定部から得られた現在ラウドネスレベルと目標ラウドネスレベルの差分量を前記音声調整処理部にフィードバックし、前記複数のチャンネルに対して前記差分量を振り分けて音声調整させるラウドネス調整制御部と、
を備えたことを特徴とする番組ラウドネス自動管理システム。 - 前記ラウドネス調整制御部は、番組の全体時間を複数に分割した時間帯毎に予め登録された演出重みレベルに基づき、前記差分量の範囲内で前記音声調整処理部に対して音声調整をさせることを特徴とする請求項1記載の番組ラウドネス自動管理システム。
- 前記ラウドネス調整制御部は、前記各チャンネル毎に予め登録されたCH重みレベルに基づき、前記差分量の範囲内で前記音声調整処理部に対して音声調整をさせることを特徴とする請求項1又は2記載の番組ラウドネス自動管理システム。
- 前記音声調整処理部は、前記チャンネル毎に、前記ラウドネス調整制御部から受信した前記差分量に基づき音量を調整するTRIM部と、前記ラウドネス調整制御部から受信した前記差分量に基づき音質を調整するFILTER部とを具備することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の番組ラウドネス自動管理システム。
- 前記音声加算手段と前記ラウドネス測定部との間に、番組のCM中に前記ラウドネス測定部へ入力する音声を遮断し、ラウドネス測定の対象外とするCMタリー制御部を設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の番組ラウドネス自動管理システム。
- 複数のチャンネルから入力された複数の音声信号を音声加算して加算後の音声の現在ラウドネスレベルを測定し、目標ラウドネスレベルとの差分量を算出して前記差分量を前記複数のチャンネルに振り分けてフィードバックし、各チャンネル毎に音声調整を行なうことを特徴とする番組ラウドネス自動管理方法。
- 番組の全体時間を複数の時間帯に分割し、前記差分量の範囲内で、各時間帯毎に演出重みレベルを付与して音声調整をすることを特徴とする請求項6記載の番組ラウドネス自動管理方法。
- 前記差分量の範囲内で、各チャンネル毎にCH重みレベルを付与して音声調整をすることを特徴とする請求項6又は7記載の番組ラウドネス自動管理方法。
- 前記音声調整は、音量又は音質を調整することにより行うことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項記載の番組ラウドネス自動管理方法。
- 番組のCM期間中は、ラウドネス測定の対象外とすることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか1項記載の番組ラウドネス自動管理方法。
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