JP2013166405A - Collision load reducing mechanism - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両の衝突時において、車両用シートに着座している乗員が受ける荷重を軽減するための衝突荷重軽減機構に関するものである。 The present invention relates to a collision load reducing mechanism for reducing a load received by an occupant seated in a vehicle seat during a vehicle collision.
車両に前突,後突等の衝突が発生した場合には、乗員に加わる加速度が大きく変化することで、乗員は大きな荷重を受ける虞がある。具体的には、例えば、車両が他の車両等の被衝突物に追突した場合、つまり、車両に前突が発生した場合には、乗員には車両後方に向かう加速度が加えられ、乗員は車両後方に向かう荷重を受ける。この乗員が受ける荷重を軽減するべく、下記特許文献には、コイルばねを備えた機構が記載されており、その機構は、コイルばねの弾性力によって、前突発生時に車両用シートを後方に付勢するように構成されている。 When a collision such as a frontal collision or a rearward collision occurs in the vehicle, the acceleration applied to the occupant changes greatly, and the occupant may receive a large load. Specifically, for example, when a vehicle collides with a collided object such as another vehicle, that is, when a front collision occurs in the vehicle, an acceleration toward the rear of the vehicle is applied to the occupant. Receives a load directed backwards. In order to reduce the load received by this occupant, the following patent document describes a mechanism including a coil spring, and the mechanism attaches the vehicle seat rearward when a front collision occurs due to the elastic force of the coil spring. It is configured to force.
上記特許文献に記載された機構では、衝突発生時に、衝突による加速度の発生方向と同じ方向に車両用シートが付勢されており、車両用シートに着座している乗員にさらに大きな加速度が加えられている。これでは、衝突時において、車両用シートに着座している乗員が受ける荷重は軽減されることなく、逆に大きくなり、乗員を適切に保護することはできない。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、車両衝突時に車両用シートに着座している乗員が受ける荷重を適切に軽減することが可能な衝突荷重軽減機構を提供することを課題とする。 In the mechanism described in the above-mentioned patent document, when a collision occurs, the vehicle seat is urged in the same direction as the acceleration generation direction due to the collision, and a greater acceleration is applied to the occupant seated on the vehicle seat. ing. In this case, the load received by the occupant seated in the vehicle seat at the time of the collision is not reduced, but on the contrary, the load increases, and the occupant cannot be properly protected. This invention is made in view of such a situation, and provides the collision load reduction mechanism which can reduce appropriately the load which the passenger | crew seated on the vehicle seat at the time of a vehicle collision receives. Let it be an issue.
上記課題を解決するために、本願の請求項1に記載の衝突荷重軽減機構は、車両の前後方向に延びるようにフロアに固定可能に設けられた第1レールと、その第1レールに対してスライド可能に車両用シートに固定される第2レールと、前記第1レールの延びる方向に沿って該第1レールに配設された固定子と、該固定子と対向するように前記第2レールに配設された可動子とを有するリニアモータと、車両衝突時に、衝突により生じる荷重の発生方向とは反対の方向に前記可動子が移動するように、前記リニアモータの作動を制御する制御装置とを備えるように構成される。 In order to solve the above-described problem, a collision load reducing mechanism according to claim 1 of the present application is provided for a first rail that can be fixed to a floor so as to extend in the front-rear direction of the vehicle, and the first rail. A second rail slidably fixed to the vehicle seat; a stator disposed on the first rail along a direction in which the first rail extends; and the second rail so as to face the stator. And a control device for controlling the operation of the linear motor so that the mover moves in a direction opposite to a direction in which a load generated by the collision occurs in the event of a vehicle collision. It is comprised so that.
また、請求項2に記載の衝突荷重軽減機構は、請求項1に記載の衝突荷重軽減機構において、前記制御装置が、車両の衝突によって生じる荷重の大きさに応じた大きさのモータ力を発生させるように、前記リニアモータの作動を制御するように構成される。 According to a second aspect of the present invention, there is provided the collision load reducing mechanism according to the first aspect, wherein the control device generates a motor force having a magnitude corresponding to a magnitude of a load caused by a vehicle collision. And configured to control the operation of the linear motor.
また、請求項3に記載の衝突荷重軽減機構は、請求項1または請求項2に記載の衝突荷重軽減機構において、前記第1レールが、フロアに固定されるロアレールにスライド可能なアッパレールであり、スライド規制機構によって前記ロアレールに対してスライド不能とされることで、フロアに対して固定され、前記第2レールが、前記アッパレールである前記第1レールの上面にスライド可能に設けられるように構成される。 Further, the collision load reducing mechanism according to claim 3 is the collision load reducing mechanism according to claim 1 or claim 2, wherein the first rail is an upper rail that is slidable on a lower rail fixed to a floor, By being made slidable with respect to the lower rail by a slide restricting mechanism, it is fixed to the floor, and the second rail is slidably provided on the upper surface of the first rail which is the upper rail. The
請求項1に記載の衝突荷重軽減機構では、車両衝突時において、車両用シートが、衝突により生じる荷重の方向とは反対方向にリニアモータによってスライドされる。つまり、衝突によって加速される方向とは反対方向に車両用シートがスライドされることで、衝突によって変化する車両用シートの加速度を小さくすることが可能となる。したがって、請求項1に記載の衝突荷重軽減機構によれば、車両用シートに着座している乗員が受ける荷重を適切に軽減することが可能となる。 In the collision load reducing mechanism according to the first aspect, at the time of the vehicle collision, the vehicle seat is slid by the linear motor in a direction opposite to the direction of the load generated by the collision. That is, by sliding the vehicle seat in the direction opposite to the direction accelerated by the collision, it is possible to reduce the acceleration of the vehicle seat that changes due to the collision. Therefore, according to the collision load reducing mechanism of the first aspect, it is possible to appropriately reduce the load received by the occupant seated on the vehicle seat.
請求項2に記載の衝突荷重軽減機構では、衝突によって生じる荷重の大きさに応じてリニアモータが発揮する力であるモータ力が決定され、そのモータ力が発揮されるように、リニアモータの作動が制御されている。これにより、大きな衝突荷重が生じた場合であっても、大きなモータ力を発揮させることが可能となり、適切に衝突荷重を軽減することが可能となる。 In the collision load reducing mechanism according to claim 2, the motor force, which is the force exerted by the linear motor, is determined according to the magnitude of the load generated by the collision, and the linear motor is operated so that the motor force is exerted. Is controlled. Thereby, even when a large collision load occurs, a large motor force can be exerted, and the collision load can be appropriately reduced.
請求項3に記載の衝突荷重軽減機構では、第2レールが、アッパレールとしての第1レールと車両用シートとの間に配設されている。つまり、請求項3に記載の衝突荷重軽減機構が装備される車両用シートでは、ロアレール,アッパレール(第1レール),第2レールの3つのレールが積層されており、非常にコンパクトな構造が実現されている。 In the collision load reducing mechanism according to the third aspect, the second rail is disposed between the first rail as the upper rail and the vehicle seat. That is, in the vehicle seat equipped with the collision load reducing mechanism according to claim 3, the three rails of the lower rail, the upper rail (first rail), and the second rail are laminated, and a very compact structure is realized. Has been.
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings as modes for carrying out the present invention.
図1に、本発明の実施例の衝突荷重軽減機構10が取り付けられた車両用シート12を斜め前方からの視点において示す。車両用シート12は、運転者の臀部を支持するシートクッション14と、運転者の背中を支持するシートバック16とによって構成されており、衝突荷重軽減機構10とスライド装置18とを介して、車両のフロアに取り付けられている。
FIG. 1 shows a
スライド装置18は、車両の前後方向に延びるように配設された1対のスライド機構20を備えており、1対のスライド機構20の各々は、車両のフロアに固定されるロアレール22と、そのロアレール22に対してスライド可能に設けられたアッパレール24とから構成されている。ロアレール22は、前端部において、支持具26によって固定され、後端部において、支持具28によって固定されている。一方、アッパレール24には、衝突荷重軽減機構10を介して、車両用シート12のシートクッション14が取り付けられており、車両用シート12は、スライド装置18によって前後方向の位置を変更することが可能とされている。
The
また、スライド装置18は、1対のスライド機構20のうちの一方に設けられたスライド規制機構(図示省略)を備えており、そのスライド規制機構によって、アッパレール24のロアレール22に対するスライドを任意の位置で規制することが可能とされている。つまり、アッパレール24をフロアに対して任意の位置で固定した状態とすることが可能とされており、車両用シート12を前後方向へスライドさせた後に、任意の位置で固定することが可能とされている。
Further, the
また、アッパレール24と車両用シート12との間に配設される衝突荷重軽減機構10は、通常時には、アッパレール24と車両用シート12とを固定的に連結する構造とされているが、車両に前突,後突等の衝突が生じた場合には、車両用シート12をアッパレール24に対して前後方向にスライドさせることが可能な構造とされおり、車両用シート12の前後方向へのスライドによって、衝突時に車両用シート12に着座している乗員にかかる荷重を軽減することが可能となっている。
Further, the collision
ここで、衝突荷重を軽減するための機構である衝突荷重軽減機構10の構造を、図2〜図4を用いて、具体的に説明する。図2は、衝突荷重軽減機構10およびスライド機構20を側方からの視点において示した図であるが、車両用シート12は省略されている。また、図3は、図2に示すAA線での断面図であり、図4は、図2に示すBB線での断面図である。
Here, the structure of the collision
衝突荷重軽減機構10の構造を説明する前に、まず、スライド機構20の構造を具体的に説明する。スライド機構20を構成するロアレール22は、鉄鋼製の平板部材を屈曲させることで、図3,4に示す形状とされており、底面に位置する下面部30と、その下面部30の両縁から上方向に向かって屈曲された1対の側面部32と、それら1対の側面部32の上端から内側に向かって水平に屈曲された1対の上面部34と、それら1対の上面部34の内端から下方向に向かって屈曲された1対の返し面部36とから構成されている。
Before describing the structure of the collision
一方、アッパレール24も、鉄鋼製の平板部材を屈曲させることで、図3,4に示す形状とされており、上面部40と、その上面部40の両縁から下方向に向かって屈曲された1対の側面部42と、それら1対の側面部42の下端から一旦外側に向かって屈曲された後に上方向に向かって屈曲された1対のひれ面部44とから構成されている。
On the other hand, the
そして、アッパレール24のひれ面部44が、ロアレール22の側面部32と返し面部36との間に位置するとともに、ロアレール22の返し面部36が、アッパレール24の側面部42とひれ面部44との間に位置するように、アッパレール24がロアレール22内に挿入されている。これにより、アッパレール24がロアレール22に対してスライド可能とされている。さらに、アッパレール24のひれ面部44の上端部とロアレール22の側面部32の上端部との間には、複数のボールベアリング50が配設され、アッパレール24のひれ面部44の下端部とロアレール22の側面部32の下端部との間には、複数のボールベアリング52が配設されており、アッパレール24のロアレール22に対する円滑なスライドが担保されている。
The
また、衝突荷重軽減機構10は、アッパレール24にスライド可能に設けられたトップレール60を有している。トップレール60は、鉄鋼製の平板部材を屈曲させることで、図3,4に示す形状とされており、上面部62と、その上面部62の両縁から下方向に向かって屈曲された1対の側面部64と、それら1対の側面部64の下端から一旦外側に向かって屈曲された後に上方向に向かって屈曲された1対のひれ面部66とから構成されている。
Further, the collision
トップレール60は、それのひれ面部66がアッパレール24のひれ面部44とロアレール22の返し面部36との間に位置するように、アッパレール24およびロアレール22内に挿入されており、トップレール60の上面部62が、アッパレール24の上面部40と向かい合うとともに、トップレール60の1対の側面部64の間に、アッパレール24の1対の側面部42が位置している。さらに、トップレール60のひれ面部66の上端部とロアレール22の返し面部36の上端部との間には、複数のボールベアリング67が配設され、トップレール60のひれ面部66の下端部とアッパレール24の側面部42の下端部との間には、複数のボールベアリング68が配設されている。
The
トップレール60の両端部の1対の側面部64の各々には、図2および図4に示すように、トップレール60の軸線方向に直角かつ水平方向に延びるようにローラ70が軸支されており、そのローラ70がトップレール60の上面部62とアッパレール24の上面部40との間で転動可能とされている。これにより、トップレール60は、アッパレール24に対してスライド可能とされており、トップレール60の中間部では、それの上面部62とアッパレール24の上面部40とが離間し、それらの間にクリアランスが存在している。
As shown in FIGS. 2 and 4, a
また、衝突荷重軽減機構10は、通常時において、トップレール60のアッパレール24に対するスライドを禁止、つまり、トップレール60をアッパレール24に固定するためのトップレール固定機構72を備えている。トップレール固定機構72は、図2に示すように、先端部が鉤状とされた1対の掛止部材74と、各掛止部材74を揺動可能に軸支するブラケット76と、1対の掛止部材74を揺動させる電磁アクチュエータ78とを有している。
Further, the collision
ブラケット76は、トップレール60に固定されており、軸線方向に揺動可能に掛止部材74を軸支している。その掛止部材74は、鉛直方向に延びるようにブラケット76に軸支されている状態で、鉤状とされた先端部において、アッパレール24の上面部40に形成された掛止穴(図示省略)に掛止されており、電磁アクチュエータ78によって、通常時には、その状態が維持されている。
The
具体的には、電磁アクチュエータ78は、円筒状のハウジング80と、そのハウジング80の両端部から延び出す1対のネジロッド82と、ハウジング80内において1対のネジロッド82に螺合する1対のナット(図3参照、ただし、1個のみ図示されている)84と、1対のナット84を回転させる1対の電磁モータ(図3参照、ただし、1個のみ図示されている)86とから構成されており、ブラケット88によって、トップレール60の上面部62に固定されている。そして、ハウジング80から延び出すネジロッド82の先端部に掛止部材74の鉤状とされていない側の端部が揺動可能に軸支されている。これにより、電磁モータ86が駆動され、ナット84が回転することで、ネジロッド82のハウジング80からの延出量が変更され、掛止部材74がブラケット76の軸穴を中心に揺動する。なお、掛止部材74を軸支するブラケット76の軸穴は長穴とされており、掛止部材74の揺動が許容されている。
Specifically, the
ネジロッド82は、通常時において、図2に示すように、ネジロッド82の掛止部材74を軸支する軸穴とブラケット76の軸穴とが鉛直線上で一致するように、ハウジング80から延び出しており、掛止部材74が鉛直方向に延びた状態とされている。これにより、掛止部材74の先端部が、アッパレール24の上面部40に形成された掛止穴に掛止することで、トップレール60がアッパレール24に固定されている。
As shown in FIG. 2, the
また、衝突荷重軽減機構10は、電磁モータ86の作動を制御する制御装置90を有しており、ネジロッド82のハウジング80からの延出量を少なくするように電磁モータ86の作動を制御することで、図5に示すように、掛止部材74を揺動させて、掛止部材74によるアッパレール24への掛け止めを解除することが可能となっている。つまり、トップレール60のアッパレール24に対する固定を解除し、トップレール60がアッパレール24上をスライド可能な状態とすることが可能とされている。
Further, the collision
衝突荷重軽減機構10は、さらに、トップレール60をスライドさせるリニアモータ100を有している。リニアモータ100は、図2および図3に示すように、クリアランスのある状態で向かい合うトップレール60の上面部62とアッパレール24の上面部40との間に配設されており、トップレール60の上面部62の下面側に固定される複数のコイル(図4では、1個のみ図示されている)102と、アッパレール24の上面部40の上面側に固定される複数の永久磁石(図4では、1個のみ図示されている)104とによって構成されている。
The collision
複数の永久磁石104は、概して矩形とされており、アッパレール24の軸線方向に沿って隣接するものが互いに逆極性となるように配設されている。一方、複数のコイル102は、線材が巻回されて矩形とされ、永久磁石104と概ね同形状とされており、複数の永久磁石104とクリアランスのある状態で向かい合って配設されている。そして、複数のコイル102が、制御装置90に接続されており、制御装置90によってリニアモータ100の作動が制御されるようになっている。
The plurality of
また、制御装置90には、図2に示すように、1対のプリクラッシュセンサ110と、加速度センサ112が接続されている。1対のプリクラッシュセンサ110は、車両の前端および後端に設けられており、ミリ波レーダ等を利用して、車両の前突、若しくは後突等の衝突を予測するとともに、被衝突物と当該車両との相対速度を検出することが可能とされている。また、加速度センサ112は、加速度を検出することが可能とされており、加速度の変化により車両の衝突を検知することが可能となっている。
In addition, as shown in FIG. 2, a pair of
上述したように構成された衝突荷重軽減機構10では、車両に前突,後突等の衝突が生じた場合において、リニアモータ100の駆動により車両用シート12をスライドさせることで、衝突時に車両用シート12に着座している乗員にかかる荷重を軽減することが可能となっている。具体的に、例えば、当該車両が他の車両によって追突された場合、つまり、当該車両に後突が発生した場合について考えてみると、後突直前には、当該車両の後端に設けられているプリクラッシュセンサ110によって、後突の発生が予測され、当該車両と当該車両に追突する車両との相対速度が検出される。
In the collision
その検出結果は、制御装置90に入力され、制御装置90において、検出結果に基づいて、リニアモータ100によって発生させられる力であるモータ力の大きさおよびモータ力の発生方向が決定される。具体的には、モータ力の発生方向は、衝突により生じる荷重の方向とは反対方向であり、後突発生時には、車両後方に向かう方向に決定される。また、モータ力の大きさは、上記相対速度に応じて決定され、相対速度が高いほど、大きなモータ力となるように決定される。
The detection result is input to the
そして、加速度センサ112によって、後突の発生が検知されると、制御装置90によって電磁モータ86の作動が制御され、トップレール固定機構72によるトップレール60のアッパレール24への固定が解除される。トップレール60の固定が解除されると同時に、決定されたモータ力の発生方向および大きさとなるように、リニアモータ100の作動が制御装置90によって制御される。これにより、車両用シート12は、後突により生じる荷重の方向とは反対方向である後方にスライドされる。つまり、後突によって加速される方向とは反対方向に車両用シート12がスライドされることで、後突によって変化する車両用シート12の加速度が小さくなり、車両用シート12に着座している乗員にかかる荷重が軽減される。
When the
そして、後突による加速度の大きな変化の終了後、具体的には、加速度センサ112によって後突が検知されてから200mmsec経過後に、リニアモータ100によって、車両用シート12のスライドを停止させる。具体的には、各コイル102への通電により生じる磁場が、各コイル102の真向かいに位置する永久磁石104の磁極と反対の極となるように、リニアモータ100の作動を制御し、コイル102と永久磁石104とが引き合う力によって、車両用シート12のスライドを停止させる。
Then, after the large change in acceleration due to the rear collision is finished, specifically, after the rear collision is detected by the
ちなみに、アッパレール24の上面部40の両端部には、図2に示すように、ストッパ114が設けられており、リニアモータ100によって、車両用シート12のスライドを停止させることができなかった場合には、そのストッパ114によって、車両用シート12のスライドが停止させられる。なお、リニアモータ100によって車両用シート12のスライドを制御可能な範囲は、トップレール60がトップレール固定機構72によって固定されている基準位置から前後方向に10cmであり、車両用シート12のスライド可能な範囲の半分程度とされている。つまり、車両用シート12は、基準位置から前後方向に20cm程度スライドした場合に、ストッパ114によってスライドが禁止される。
Incidentally, both ends of the
また、当該車両が他の車両等の被衝突物に追突した場合、つまり、当該車両に前突が発生した場合には、モータ力の発生方向が、前突により生じる荷重の方向とは反対方向である車両前方に向かう方向に決定されるが、モータ力の発生方向を除いて、上述した後突発生時と同様に、電磁モータ86およびリニアモータ100の作動が制御される。このため、前突発生時における電磁モータ86およびリニアモータ100の作動に関する説明は省略する。
In addition, when the vehicle collides with a collision object such as another vehicle, that is, when a front collision occurs in the vehicle, the direction in which the motor force is generated is opposite to the direction of the load generated by the front collision. However, the operation of the
このように、衝突荷重軽減機構10を装備する車両用シート12では、車両衝突時において、衝突により生じる荷重の方向とは反対方向に車両用シート12をスライドさせることで、乗員に加わる加速度を低減し、乗員にかかる衝突荷重を低減することが可能となっている。したがって、衝突荷重軽減機構10によれば、車両衝突時に乗員を適切に保護することが可能となる。また、衝突荷重軽減機構10は、車両衝突時に衝突による荷重を軽減しても、破損する可能性は非常に低く、取り換えの必要が無い。このことからも、衝突荷重軽減機構10は、非常に利便性が高い機構であると言える。
Thus, in the
また、衝突荷重軽減機構10では、衝突時における当該車両と被衝突物との相対速度に応じてモータ力の大きさが決定されており、相対速度が高いほどモータ力の大きさは大きな値に決定される。つまり、衝突荷重の大きさに応じてモータ力が決定されており、大きな衝突荷重が生じる場合であっても、大きなモータ力が発揮されることで、適切に衝突荷重を軽減することが可能となっている。
Further, in the collision
さらに言えば、衝突荷重軽減機構10は、スライド機構20と車両用シート12との間に配設されている。具体的には、衝突荷重軽減機構10のトップレール60は、スライド機構20のアッパレール24にスライド可能に設けられ、車両用シート12のシートクッション14に固定されている。つまり、衝突荷重軽減機構10を装備する車両用シート12では、ロアレール22,アッパレール24,トップレール60の3つのレールが積層されており、非常にコンパクトな構造が実現されている。
Furthermore, the collision
ちなみに、上記実施例において、衝突荷重軽減機構10は、衝突荷重軽減機構の一例であり、その衝突荷重軽減機構10を構成するアッパレール24,トップレール60,制御装置90,リニアモータ100は、第1レール,第2レール,制御装置,リニアモータの一例である。そのリニアモータ100を構成するコイル102,永久磁石104は、可動子,固定子の一例である。また、ロアレール22,アッパレール24は、ロアレール,アッパレールの一例である。
Incidentally, in the above-described embodiment, the collision
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することができる。具体的には、例えば、上記実施例では、リニアモータ100のモータ力の大きさを当該車両と被衝突物との相対速度に基づいて決定しているが、衝突荷重に応じて変化する加速度等に基づいて、モータ力の大きさを決定してもよい。つまり、例えば、加速度センサ112によって検出される加速度に基づいて、モータ力の大きさを決定してもよい。
In addition, this invention is not limited to the said Example, It can implement in the various aspect which gave various change and improvement based on the knowledge of those skilled in the art. Specifically, for example, in the above embodiment, the magnitude of the motor force of the
また、上記実施例では、トップレール60をアッパレール24に固定するための機構として上記トップレール固定機構72が採用されているが、種々の構造のものを採用することが可能である。具体的には、例えば、ソレノイドを利用した機構を採用し、トップレール60とアッパレール24とに形成された貫通穴に、ソレノイドピンを挿通させることで、トップレール60をアッパレール24に固定するとともに、貫通穴からソレノイドピンを抜くことで、トップレール60の固定を解除するように構成してもよい。
Moreover, in the said Example, although the said top
また、上記実施例では、コイル102と永久磁石104とによって構成されるリニアモータ100が採用されているが、コイルのみによって構成されるリニアモータを採用することが可能である。具体的には、アッパレール24の上面部40に複数のコイルを軸線方向に並んで配設し、トップレール60の上面部62にも複数のコイルを軸線方向に並んで配設してもよい。このようにコイルのみによって構成されるリニアモータを採用する場合には、アッパレール24側のコイルおよびトップレール60側のコイルへの通電を制御する必要があるが、リニアモータによって、車両用シート12のスライドを停止させる際には、比較的大きな力で車両用シート12のスライドを停止させることが可能である。詳しくは、コイルのみによって構成されるリニアモータでは、例えば、アッパレール24側のコイルへの通電による磁場がN極となり、トップレール60側のコイルへの通電による磁場がS極となるように、リニアモータの作動を制御することで、アッパレール24側のコイルとトップレール60側のコイルとが引き合う力を比較的大きくすることが可能となり、車両用シート12のスライドを効果的に停止させることが可能となる。
Moreover, in the said Example, although the
10:衝突荷重軽減機構
22:ロアレール
24:アッパレール(第1レール)
60:トップレール(第2レール)
90:制御装置
100:リニアモータ
102:コイル(可動子)
104:永久磁石(固定子)
10: Collision load reduction mechanism 22: Lower rail 24: Upper rail (first rail)
60: Top rail (second rail)
90: Control device 100: Linear motor 102: Coil (mover)
104: Permanent magnet (stator)
Claims (3)
その第1レールに対してスライド可能に車両用シートに固定される第2レールと、
前記第1レールの延びる方向に沿って該第1レールに配設された固定子と、該固定子と対向するように前記第2レールに配設された可動子とを有するリニアモータと、
車両衝突時に、衝突により生じる荷重の発生方向とは反対の方向に前記可動子が移動するように、前記リニアモータの作動を制御する制御装置と
を備えた車両用シートの衝突荷重軽減機構。 A first rail that is fixed to the floor so as to extend in the longitudinal direction of the vehicle;
A second rail fixed to the vehicle seat slidably with respect to the first rail;
A linear motor having a stator disposed on the first rail along a direction in which the first rail extends, and a mover disposed on the second rail so as to face the stator;
A vehicle seat collision load reduction mechanism comprising: a control device that controls the operation of the linear motor so that the mover moves in a direction opposite to a direction in which a load generated by the collision occurs in the event of a vehicle collision.
車両の衝突によって生じる荷重の大きさに応じた大きさのモータ力を発生させるように、前記リニアモータの作動を制御する請求項1に記載の車両用シートの衝突荷重軽減機構。 The control device is
The collision load reducing mechanism for a vehicle seat according to claim 1, wherein the operation of the linear motor is controlled so as to generate a motor force having a magnitude corresponding to a magnitude of a load caused by a vehicle collision.
フロアに固定されるロアレールにスライド可能なアッパレールであり、スライド規制機構によって前記ロアレールに対してスライド不能とされることで、フロアに対して固定され、
前記第2レールが、
前記アッパレールである前記第1レールの上面にスライド可能に設けられた請求項1または請求項2に記載の車両用シートの衝突荷重軽減機構。 The first rail is
It is an upper rail that is slidable to the lower rail that is fixed to the floor, and is fixed to the floor by being made slidable with respect to the lower rail by a slide restricting mechanism,
The second rail is
The collision load reducing mechanism for a vehicle seat according to claim 1 or 2, slidably provided on an upper surface of the first rail which is the upper rail.
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015041269A1 (en) * | 2013-09-18 | 2015-03-26 | 有限会社ジロウコレクション | Sliding seat structure for automobile, and automobile equipped with said structure |
JP2020131721A (en) * | 2019-02-12 | 2020-08-31 | トヨタ自動車株式会社 | Vehicle seat slide structure |
-
2012
- 2012-02-14 JP JP2012029283A patent/JP2013166405A/en active Pending
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