以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。なお、スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作が可能なトリガボタン121(図3を参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン121に対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサ125(図3を参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3を参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3を参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられていればよい。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿及び下皿の中央部分において上下の位置関係にある。これに対して、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120及びスティックコントローラ122の取付位置を、上皿及び下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。あるいは、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が上下の位置関係にはなく、例えば左右の位置関係にあるものとしてもよい。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示を行う場合を示しているが、演出表示装置9で行われる演出は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、プロレスやサッカーの試合や敵味方のキャラクタが戦うバトル演出を行うとともに、大当りであれば試合やバトルに勝利する演出を行い、はずれであれば試合やバトルに敗北する演出を行うようにしてもよい。また、例えば、勝敗などの結果を表示するのではなく、物語などの所定のストーリーを順に展開させていくような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の表示画面の右上方部には、演出図柄と後述する特別図柄および普通図柄とに次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域9c,9dが設けられている。この実施の形態では、後述する第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dとが設けられている。
この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置9を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出が行われたり、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置9上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置9の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽することはないため、常に視認することができる。
なお、第1特別図柄用の第4図柄と第2特別図柄用の第4図柄とを、第4図柄と総称することがあり、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cと第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dを、第4図柄表示領域と総称することがある。
第4図柄の変動(可変表示)は、第4図柄表示領域9c,9dを所定の表示色(例えば、青色)で一定の時間間隔で点灯と消灯とを繰り返す状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおける第1特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおける第2特別図柄用の第4図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。
また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1特別図柄用の第4図柄表示領域9cにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
また、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2特別図柄用の第4図柄表示領域9dにおいて大当りを想起させる表示色(はずれとは異なる表示色。例えば、はずれのときには青色で表示されるのに対して、大当りのときには赤色で表示される。なお、大当りの種類(確変大当りや通常大当りのいずれであるか)に応じて表示色を異ならせてもよい。また、大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当り(例えば、突然確変大当り以外の大当り)であるか否かに応じて表示色を異ならせてもよく、ラウンド数の異なる複数種類の大当りに制御可能である場合には、大当り遊技において継続されるラウンド数に応じて表示色を異ならせてもよい。また、この実施の形態のように、各大当りのラウンド数が同じであっても、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が短く(例えば1秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できない大当りと、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長く(例えば30秒)、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りとがある場合には、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。また、例えば、1ラウンドあたりの大入賞口の開放回数が異なることによって、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できる大当りと期待できない大当りがある場合にも、実質的に大入賞口への遊技球の入賞を期待できるか否かに応じて表示色を異ならせてもよい。
なお、第4図柄表示領域9c,9dの消灯時の表示色は、消灯したときに背景画像と同化して見えなくなることを防止するために、背景画像とは異なる表示色(例えば、黒色)であることが望ましい。
なお、この実施の形態では、第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設ける場合を示しているが、演出表示装置9とは別に、ランプやLEDなどの発光体を用いて第4図柄表示領域を実現するようにしてもよい。この場合、例えば、第4図柄の変動(可変表示)を、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現されるようにしてもよく、2つのLEDのうちのいずれのLEDが停止表示されたかによって大当り図柄が停止表示されたか否かを表すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄と第2特別図柄とにそれぞれ対応させて別々の第4図柄表示領域9c,9dを備える場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域を演出表示装置9の表示画面の一部に設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄とに対して共通の第4図柄表示領域をランプやLEDなどの発光体を用いて実現するようにしてもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、一定の時間間隔で異なる表示色の表示を点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、第1特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときと、第2特別図柄の変動表示に同期して第4図柄の変動表示を実行するときとで、例えば、異なる時間間隔で点灯および消灯を繰り返すような表示を行うことによって、第4図柄の変動表示を区別して実行するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときと、第2特別図柄の変動表示に対応して停止図柄を導出表示するときとで、同じ大当り図柄であっても異なる態様の停止図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。また、特別可変入賞球装置20には、後述する点灯演出中に遊技球が入賞したときに点灯表示される大入賞口LED20Aが設けられている。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどにかぎらず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」。)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、遊技状態が時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板160を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28、および大入賞口に設けられている大入賞口LED20Aの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28や大入賞口LED20Aなどの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図5は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞の発生を検出して異常入賞報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
次いで、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。なお、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される(ただし、突然確変大当りの場合には、リーチとはならずに突然確変大当り図柄(例えば「135」)が停止表示される場合もある。)
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置9において、演出図柄の可変表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の可変表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置9における表示演出を「小当り」の可変表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数は同じであるものの1回あたりの開放時間が極めて短い(この実施の形態では1秒間の開放を15回)当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が他の大当りと同じ回数まで許容されるものの1回あたりの開放時間が極めて短い(この実施の形態では1秒間の開放を15回)大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、この実施の形態では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の1秒間の開放が15回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この実施の形態では、突然確変大当りや小当りとなった場合に、1回あたりの開放時間を短くするだけで、大入賞口の開放回数は通常大当りや確変大当りと同じである場合を示しているが、さらに、大入賞口の開放回数を大当りと比較して少なくしてもよい。例えば、突然確変大当りや小当りとなった場合には、大入賞口を2回だけ開放するように制御してもよい。また、例えば、突然確変大当りや小当りとなった場合に、大入賞口の開放時間は通常大当りや確変大当りと同じであるものの、大入賞口の開放回数を少なく(例えば2回)するようにしてもよい。そのように、突然確変大当りや小当りとなる場合には、通常大当りや確変大当りと比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり、または1回あたりの大入賞口の開放時間を短くしたりすることによって、少なくとも通常大当りや確変大当りと比較して大入賞口への遊技球の入賞数が少なくなるものであればよい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチしない場合に使用される非リーチPA1−2の変動パターンは、短縮変動用の変動パターンであり、演出図柄の変動時間が短い時間(本例では、1.5秒)に短縮される。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。
また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS25では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図9(A),(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(A)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(B)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(A),(B)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して合計10個の判定値が割り当てられている(100分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して5個の判定値が割り当てられている(100分の5の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。言い換えれば、この実施の形態では、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値が高い(本例では、1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長く射幸性が高い)「確変大当りA〜F」や「通常大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図9(A),(B)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長いラウンドを含む大当り(確変大当りA〜Fまたは通常大当り)と、該遊技価値よりも少ない量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として1回あたりの大入賞口の開放時間が全て1秒と短い突然確変大当りとを決定する場合を説明するが、特定遊技状態に遊技価値の異ならせ方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の大入賞口の開放回数を少なくした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい(例えば、第1特定遊技状態の場合には大入賞口を15回開放し、第2特定遊技状態の場合には大入賞口を2回だけ開放する)。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を1回だけ開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に少なくなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を低くするようにしてもよい。このように、第1特定遊技状態と比較して、大入賞口の開放回数を少なくしたり開放時間を短くしたりすることによって、大入賞口に遊技球が入賞しにくくなるようにした第2特定遊技状態が設けられていればよい。
また、例えば、特定遊技状態(大当り遊技状態)の終了後に確変状態や時短状態に制御し、その後、変動表示を所定回数実行すると確変状態や時短状態を終了するように構成する場合に、その確変状態や時短状態が継続される変動表示の実行回数を異ならせた第1特定遊技状態と第2特定遊技状態とを設けるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態の場合には変動表示を所定回数(例えば100回)終了するまで確変状態や時短状態を継続するようにし、第2特定遊技状態の場合には変動表示を第1特定遊技状態の場合よりも少ない回数(例えば20回)終了すると確変状態や時短状態を終了するようにして、第1特定遊技状態と比較して遊技価値が低くなるようにしてもよい。
この実施の形態では、図9(A),(B)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」および「確変大当りF」を包括的に表現する場合に、単に「確変大当り」ともいう。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(この実施の形態では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、この実施の形態では、「確変大当り」には、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」および「確変大当りF」の6種類があり、それぞれ大入賞口の開放パターンが異なる。それぞれの大当り種別における開放パターンについては後述する。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するステップS169参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するステップS141〜S144参照)。なお、この実施の形態では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するステップS132参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が15回で同じであるものの、1回あたりの開放時間が1秒と短い大当りであり、その大当り遊技の終了後に確変状態(高確率状態)に制御されるとともに時短状態に制御される(後述するステップS167,S168参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するステップS132参照)。
なお、前述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が1秒間ずつ15回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の15回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するステップS145〜S149参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図10(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて大当り遊技状態に制御する場合には、「通常大当り」や「確変大当り」となる場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図10(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図10(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図11(A)〜(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cを示す説明図である。このうち、図11(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図11(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。また、図11(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図11に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B,135Cを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図11(C)に示す例では、1つの確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
また、この実施の形態では、遊技状態が確変状態や時短状態に制御されている場合には、図11(C)に示す確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルが用いられる。図11(C)に示すように、この実施の形態では、確変状態や時短状態に制御されている場合には、短縮変動の非リーチPA1−2の変動パターンを含む非リーチCA2−3の変動パターン種別を選択可能である。
なお、時短状態に制御されているときに、第2特別図柄の変動表示を行う場合のみ、図11(C)の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択するようにし、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、図11(A)に示す通常用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにして変動時間を短縮しないようにしてもよい。そのようにすれば、第2特別図柄の変動表示と比較して遊技者にとって不利な第1特別図柄の変動表示が多く実行されてしまい、有利な状態の恩恵を遊技者が却って受けられなくなってしまう事態を防止することができる。
なお、この実施の形態では、図10に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図11(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図12(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図12(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図12(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図12(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図13は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
次に、大当り種別ごとの大当りおよび小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。図14〜図17は、大入賞口の開放パターンを示す説明図である。この実施の形態では、大当り遊技状態に制御される場合、大当り種別にかかわらず、大当り遊技中の内部制御上のラウンド数は15ラウンド一定である。しかし、この実施の形態では、大当り種別が通常大当り、確変大当りA〜F、突然確変大当りのいずれであるかによって、各ラウンドの大入賞口の開放時間や開放回数が異なっており、ラウンドによっては大入賞口が極めて短い時間(本例では1秒間)しか開放されない制御(以下、高速開放制御ともいう)が行われることによって、見た目上のラウンド数が大当り種別によって異なって見える。
まず、図14(1)を用いて、突然確変大当りおよび小当りにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが15回繰り返されることによって、図14(1)に示すように、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される。
また、この実施の形態では、小当り遊技状態に制御される場合、その小当り遊技中において、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される(ただし、突然確変大当りとは異なり、ラウンドという概念はない)。そのため、突然確変大当りと小当りの場合とでは、図14(1)に示すように、見た目上、全く同様の態様で大入賞口の高速開放制御が行われ、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしている。
次に、図14(2)を用いて、通常大当りおよび確変大当りAにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、通常大当りや確変大当りAにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そして、そのような開放態様のラウンドが15回繰り返されることによって、図14(2)に示すように、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される。そのため、この実施の形態では、通常大当りや確変大当りAとなった場合には、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が15回連続して実行され、見た目上のラウンド数は内部制御上のラウンド数15回と一致している。
なお、この実施の形態では、通常大当りや確変大当りAとなった場合には、大当り遊技中の各ラウンドにおいて、例えば、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの通常用のラウンド中演出が実行される。
次に、図15(1)を用いて、確変大当りBにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りBにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド10では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。また、ラウンド11では、そのラウンド中に大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作が5回繰り返される。そのような動作態様によって、図15(1)に示すように、ラウンド1〜11において、大入賞口が15回にわたって高速開放制御され、恰も突然確変大当りと同様の態様の開放制御が行われる。なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りB中の高速開放制御が行われる期間に関しては、突然確変大当りと同様に高速用のプロセスデータが選択され(後述するステップS1909,S1929参照)、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中と同様の演出が実行される。次いで、ラウンド12〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。そのため、確変大当りBとなった場合には、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御を行って恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、見た目上4ラウンドの大当りに発展したかのように見せている。
なお、この実施の形態では、ラウンド11において最後の5回目の大入賞口の開放を終了した後、ラウンド12に移行するまでの間に2秒間(そのうち、1秒間はインターバル期間である)が確保されている。この実施の形態では、その2秒間の期間において、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展するかのような導入演出が実行される。導入演出とは、高速開放制御を行っている期間から開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展することを報知する演出である。なお、この実施の形態では、導入演出の実行中には、まだ開放時間が長い大入賞口の開放制御は開始されておらず、後述する入賞演出は実行されず、開放時間が長い大入賞口の開放制御が開始され後述する点灯演出が開始されてから、入賞演出が実行可能となる。なお、導入演出が開始された時点から入賞演出を実行可能に構成してもよい。
また、確変大当りBの場合、大当り遊技中のラウンド1〜11では、通常大当りや確変大当りAにおける通常用のラウンド中演出とは異なる態様の高速用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、大当り遊技中のラウンド12〜15でも、通常大当りや確変大当りAにおける通常用のラウンド中演出とは異なる態様の点灯用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、一連の演出を実行して内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。ただし、確変大当りBのラウンド12〜15では、後述する点灯演出が実行され、所定数(本例では、内部制御上のラウンドごとに3個、5個、7個)の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出を行い、表示数が増加していくに従って大当り遊技が終わりに近づいているかのような演出が実行される。なお、この実施の形態では、点灯演出は、ラウンド中と、ラウンド間のインターバル期間とを区別することなく、一連の演出として実行される。また、確変大当りBのラウンド12〜15では、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行い、大入賞口に遊技球が入賞したことを認識できるようにしている。
また、この実施の形態では、図15(1)に示すような態様で、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展するような制御が行われる場合、4ラウンドにわたって(図15(1)に示す例では、ラウンド12〜15)点灯演出を実行するとともに、その点灯演出の終了時にさらに大当りが継続するか否かを予告する継続演出が実行される。なお、継続演出のうち、大当り継続に成功したことが報知され、さらに大当りが継続する場合を継続成功演出といい、大当り継続に失敗したことが報知され、大当りが終了する場合を成功失敗演出という。図15(1)に示すように、確変大当りBの場合には、ラウンド12〜15を終了すると、内部制御上のラウンド数を全て消化しており、継続失敗演出が実行されて、大当り遊技を終了する。なお、この実施の形態では、継続演出の演出期間として8秒間(そのうち、1秒間はインターバル期間である)確保されるものとする。
次に、図15(2)を用いて、確変大当りCにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りCにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド6では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を2回繰り返し(ただし、大入賞口が2回目に閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。また、ラウンド7では、そのラウンド中に大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作が3回繰り返される。そのような動作態様によって、図15(2)に示すように、ラウンド1〜7において、大入賞口が15回にわたって高速開放制御され、恰も突然確変大当りと同様の態様の開放制御が行われる。なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りC中の高速開放制御が行われる期間に関しては、突然確変大当りと同様に高速用のプロセスデータが選択され(後述するステップS1912,S1929参照)、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中と同様の演出が実行される。また、ラウンド7の最後の3回目の大入賞口の開放を終了した後、ラウンド8に移行するまでの間に2秒間(そのうち、1秒間はインターバル期間である)が確保され、その2秒間で導入演出が実行される。
次いで、ラウンド8〜ラウンド11では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展したかのような制御が行われる。また、ラウンド8〜ラウンド11では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド8〜ラウンド11では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド8〜11を終了すると、継続演出が実行される。図15(2)に示すように、確変大当りCのラウンド8〜11を終了した場合、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド12に移行する。
次いで、ラウンド12〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに4ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。また、ラウンド12〜ラウンド15では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド12〜ラウンド15では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド12〜15を終了すると、継続演出が実行される。図15(2)に示すように、確変大当りCのラウンド12〜15を終了した場合、内部制御上のラウンド数を全て消化しており、継続失敗演出が実行されて、大当り遊技を終了する。
以上の制御が行われることによって、確変大当りCとなった場合には、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御を行って恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、さらに大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行される。そのため、確変大当りCとなった場合には、恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、見た目上8ラウンドの大当りに発展したかのように見せている。
次に、図16を用いて、確変大当りDにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りDにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1において、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を15回繰り返し、さらに大入賞口を1回1秒間開放状態に制御し、大入賞口が高速開放制御される。そのような動作態様によって、図16に示すように、ラウンド1において、大入賞口が15回にわたって高速開放制御され、恰も突然確変大当りと同様の態様の開放制御が行われる。また、ラウンド1の15回目の大入賞口の開放を終了した後、大入賞口が2秒間閉鎖状態に制御され、その2秒間で導入演出が実行される。さらに、ラウンド1において、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も突然確変大当りから開放時間が長い(遊技球の入賞を期待できる)大当りに発展したかのような制御が行われる。なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りD中の高速開放制御が行われる期間に関しては、突然確変大当りと同様に高速用のプロセスデータが選択され(後述するステップS1915,S1929参照)、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中と同様の演出が実行される。
次いで、ラウンド2〜ラウンド4では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド1の最後の16回目の大入賞口の開放からラウンド2〜ラウンド4では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド1の最後の16回目の大入賞口の開放からラウンド2〜ラウンド4では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド2〜4を終了すると、継続演出が実行される。図16に示すように、確変大当りDのラウンド2〜4を終了した場合、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド5に移行する。
次いで、ラウンド5〜ラウンド8では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに4ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。また、ラウンド5〜ラウンド8では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド5〜ラウンド8では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
また、ラウンド5〜8を終了すると、継続演出が実行される。図16に示すように、確変大当りDのラウンド5〜8を終了した場合、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド9に移行する。
次いで、ラウンド9〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も8ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに7ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。なお、この実施の形態では、確変大当りDにおいて、ラウンド9に移行した後には、残りのラウンド9〜15において、通常大当りや確変大当りAと同様の態様で通常用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出を行うものとする。
以上の制御が行われることによって、確変大当りDとなった場合には、遊技球の入賞があまり期待できない高速開放制御を行って恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、さらに大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、さらに大当りが終了するかもしれないと見せておいてから大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が7回連続して実行される。そのため、確変大当りDとなった場合には、恰も突然確変大当りであるかのように見せておいてから、内部制御上のラウンド数と同じ15ラウンドの大当りに発展したかのように見せている。
次に、図17(1)を用いて、確変大当りEにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りEにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド4において、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド1〜ラウンド4では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド1〜ラウンド4では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド5〜ラウンド7では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。
また、ラウンド5〜7の期間中に、継続演出が実行される。図17(1)に示すように、確変大当りEのラウンド5〜7では、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド8に移行する。
次いで、ラウンド8〜ラウンド11では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに4ラウンドの大当りが継続したかのような制御が行われる。また、ラウンド8〜ラウンド11では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド8〜ラウンド11では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド12〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を1秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御され(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)、大入賞口が高速開放制御される。
また、ラウンド12〜15の期間中に、継続演出が実行される。図17(1)に示すように、確変大当りEのラウンド12〜15を終了することによって、内部制御上のラウンド数を全て消化することとなり、継続失敗演出が実行されて、大当り遊技を終了する。
なお、図17(1)に示すように、確変大当りEでは、継続演出の実行中に大入賞口が高速開放制御されるので、その大入賞口の高速開放によってラウンドが全て消化されてしまい、大当りの継続に失敗するかもしれないとのドキドキ感を遊技者に与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
以上の制御が行われることによって、確変大当りEとなった場合には、遊大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行され、大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、さらに大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が4回連続して実行される。そのため、確変大当りEとなった場合には、見た目上8ラウンドの大当りであるかのように見せている。
次に、図17(2)を用いて、確変大当りFにおける大入賞口の開放パターンを説明する。この実施の形態では、確変大当りFにもとづく大当り遊技状態に制御される場合、まず、ラウンド1〜ラウンド4において、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド1〜ラウンド4では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド1〜ラウンド4では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド5では、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を3回繰り返し、大入賞口が高速開放制御される。このラウンド5中の高速開放制御期間中には、図17(2)に示すように、継続演出が実行される。この場合、図17(2)に示すように、ラウンド5中であり、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド5中の次の開放制御に移行する。そして、さらに、ラウンド5において、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も4ラウンドの大当りが終了しかけた後に大当りが継続したかのような制御が行われる。
次いで、ラウンド6〜ラウンド8では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。また、ラウンド5の最後の4回目の大入賞口の開放からラウンド6〜ラウンド8では、点灯演出が実行され、所定数の入賞を検出するごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出が実行される。また、大入賞口に遊技球が入賞するごとに、大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行う。一方で、ラウンド5の最後の4回目の大入賞口の開放からラウンド6〜ラウンド8では、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出は行わず、内部制御上のラウンド数を認識できないようにしている。
次いで、ラウンド9では、大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御する動作を3回繰り返し、大入賞口が高速開放制御される。このラウンド9中の高速開放制御期間中には、図17(2)に示すように、継続演出が実行される。この場合、図17(2)に示すように、ラウンド9中であり、まだ内部制御上のラウンド数を消化しておらず、継続成功演出が実行されて、ラウンド9中の次の開放制御に移行する。そして、さらに、ラウンド9において、大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も8ラウンドの大当りが終了しかけた後に大当りが継続したかのような制御が行われる。
なお、図17(2)に示すように、確変大当りFでは、継続演出の実行中に大入賞口が高速開放制御されるので、その大入賞口の高速開放によってラウンドが全て消化されてしまい、大当りの継続に失敗するかもしれないとのドキドキ感を遊技者に与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図17(2)に示すように、確変大当りFでは、例えば、ラウンド1〜4やラウンド6〜8、ラウンド10〜15では、ラウンド期間として30秒間(インターバル時間1秒を除く)確保され、30秒間の大入賞口の開放が1回行われる。そこで、図17(2)に示すように、高速開放も行われるラウンド5およびラウンド9においては、ラウンド期間として36秒間を確保し、最初の6秒間を利用して大入賞口を3回高速開放制御した後に30秒間の大入賞口の開放が1回行われる。そのようにすることにより、ラウンド5およびラウンド9において、高速開放制御中以外の大入賞口の開放時間が他のラウンドと比較して短くなるのを防止し、見た目上、高速開放制御が行われている期間以外は、大入賞口が均一に30秒間開放制御されるように見せている。
次いで、ラウンド10〜ラウンド15では、1ラウンドあたり大入賞口を30秒間開放状態に制御した後、大入賞口が1秒間閉鎖状態に制御される(ただし、大入賞口が閉鎖状態とされる1秒間はインターバル期間である)。すなわち、恰も8ラウンドの大当りが終了しかけた後にさらに7ラウンド(ラウンド9の4回目の大入賞口の開放も含む)の大当りが継続したかのような制御が行われる。なお、この実施の形態では、確変大当りFにおいて、ラウンド9の4回目の大入賞口の開放期間と、残りのラウンド10〜15とにおいて、通常大当りや確変大当りAと同様の態様で通常用のラウンド中演出が実行され、ラウンド数表示を行ったり、ラウンドごとに大入賞口への遊技球の入賞数を表示したりするなどの演出を行うものとする。
以上の制御が行われることによって、確変大当りFとなった場合には、2回にわたって大当りが終了するかもしれないと見せておいてから、大当りが継続して大入賞口の開放時間が30秒と長く遊技球の入賞が十分に期待できる開放動作が継続され、内部制御上のラウンド数と同じ15ラウンドの大当りが実行されるように見せている。
図18および図19は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図18および図19に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C0B(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C0B(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C0B(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを開始する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の開始であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の開始であることを認識することができる。
A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドは、内部制御上のラウンド数(見た目上のラウンド数ではない)を示す値がEXTデータにセットされて演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータを確認すれば、大当り遊技中の何ラウンドを終了する場合であるかを認識することができる。例えば、EXTデータとして「01(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド1の終了であることを認識することができ、EXTデータとして「07(H)」がセットされていれば、大当り遊技のラウンド7の終了であることを認識することができる。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドAA00(H)は、大入賞口への異常入賞の発生を報知することを指定する演出制御コマンド(異常入賞報知指定コマンド)である。コマンドAB00(H)は、大当り遊技中にカウントスイッチ23からの検出信号を入力したこと(大当り遊技中に大入賞口への入賞を検出したこと)を指定する演出制御コマンド(カウント入賞指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶数そのものを指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したかを指定する演出制御コマンドを送信するとともに、保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドとして第1保留記憶数と第2保留記憶数とで共通の演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、第1保留記憶数を指定する場合と第2保留記憶数を指定する場合とで別々の演出制御コマンド(保留記憶数指定コマンド)を送信するようにしてもよい。この場合、例えば、保留記憶数指定コマンドとして、MODEデータとして第1保留記憶数または第2保留記憶数を特定可能な値(例えば、第1保留記憶数を指定する場合には「C0(H)」、第2保留記憶数を指定する場合には「C1(H)」)を含むとともに、EXTデータとして保留記憶数の値を設定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。
また、例えば、同じ第1保留記憶数を指定する場合であれば、MODEデータを共通として、EXTデータを異ならせることによって、第1保留記憶数の加算または減算を指定した演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。例えば、共通のMODEデータ「C0(H)」を用い、第1保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC000(H)を送信するようにし、第1保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC001(H)を送信するようにしてもよい。さらに、第2保留記憶数を指定する場合にはMODEデータを異ならせて、第2保留記憶数の減算を指定する場合にはコマンドC100(H)を送信するようにし、第2保留記憶数の加算を指定する場合にはコマンドC101(H)を送信するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図18および図19に示された内容に応じて演出表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図18および図19に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図20は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13a、または第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞または第2始動入賞口14への始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図42参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図21は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図22参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)や変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図22は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図22に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図22参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS222)。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされておらず、時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグのいずれもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(A)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(B)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図9(A),(B)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、遊技価値の高い(1回あたりの大入賞口の開放時間が30秒と長く射幸性が高い)通常大当りや確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当りA」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「確変大当りB」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「確変大当りC」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「確変大当りD」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定され、大当り種別が「確変大当りE」の場合には大当り種別を示すデータとして「06」が設定され、大当り種別が「確変大当りF」の場合には大当り種別を示すデータとして「07」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「08」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「2」、「3」、「4」、「6」、「7」、「8」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「通常大当り」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りA」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りB」に決定した場合には「4」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りC」に決定した場合には「6」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りD」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りE」に決定した場合には「8」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当りF」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定し、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS80)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図10(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS81)。そして、ステップS89に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS82)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図10(D)参照)を選択する(ステップS83)。そして、ステップS89に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS84)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当り、または突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS84のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図11(C)参照)を選択する(ステップS85)。そして、ステップS89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS84のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図11(A)参照)を選択する(ステップS87)。そして、ステップS89に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図11(B)参照)を選択する(ステップS88)。そして、ステップS89に移行する。
この実施の形態では、ステップS84〜S88の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、図11(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、図11(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS89の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS91の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図13参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、時短状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図11(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図11(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS84でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図11(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS81,S83,S85,S87またはS88の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS89)。なお、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を生成するための変動パターン種別判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS89の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図12参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図13参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS90)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS90の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS91)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS92)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS93)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS94)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS95)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS84〜S88,S89の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図11に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図11に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果10指定のいずれかの演出制御コマンド(図18参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。セットされていない場合には、ステップS107に移行する。
大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りA〜Fであるときには、確変大当りA〜Fのいずれであるかに応じて、表示結果3指定コマンド〜表示結果8指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS102,S103)。なお、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータを確認し、大当り種別バッファに「02」が設定されていれば確変大当りAを指定する表示結果3指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「03」が設定されていれば確変大当りBを指定する表示結果4指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「04」が設定されていれば確変大当りCを指定する表示結果5指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「05」が設定されていれば確変大当りDを指定する表示結果6指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「06」が設定されていれば確変大当りEを指定する表示結果7指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「07」が設定されていれば確変大当りFを指定する表示結果8指定コマンドを送信する。
また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果9指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS104,S105)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「08」であるか否かを確認することによって判定できる。
そして、確変大当りA〜Fおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップSS106)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS101のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS107)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果10指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS108)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS107のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS109)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS110)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットする(ステップS132)。なお、セットされていれば、時短回数カウンタもリセットする。
次いで、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りA〜Fである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。なお、大入賞口開放前タイマは、大当り遊技や小当り遊技中に大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り遊技の開始時には、ステップS134において、変動表示を停止してから第1ラウンドが開始されるまでに要する時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側で変動表示を停止し大当り図柄を停止表示してから第1ラウンドが開始されるまでのファンファーレ演出を行う時間に相当)が大入賞口開放前タイマに設定される。また、第1ラウンド以降については、各ラウンド間のインターバル時間(演出制御用マイクロコンピュータ100側でラウンド間のインターバル演出を行う時間に装置)が大入賞口開放前タイマに設定される。
また、CPU56は、大当り種別に応じたラウンド1用の大入賞口の開放パターンが設定された開放パターンデータをセットする(ステップS135)。また、CPU56は、大当り遊技中のラウンド数をカウントするためのラウンド数カウンタに1をセットする(ステップS136)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS137)。
また、ステップS130で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS141)。時短回数カウンタの値が0でなければ(この場合、通常大当りとなったことにもとづいて時短状態に制御されるとともに時短回数カウンタがセットされている場合である)、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、時短フラグをリセットする(ステップS144)。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する(ステップS146)。また、大入賞口開放前タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。なお、小当りとなる場合には、小当り遊技の開始時に、ステップS147において、変動表示を停止してから小当り遊技が開始されるまでに要する時間が大入賞口開放前タイマに設定される。また、小当り遊技中においては、大入賞口の各開放間のインターバル時間が大入賞口開放前タイマに設定される。
なお、この実施の形態では、既に説明したように、突然確変大当りと小当りの場合とでは、見た目上、全く同様の態様で大入賞口の高速開放制御が行われ(図14(1)参照)、突然確変大当りであるのか小当りであるのかを認識しにくくしている。
また、CPU56は、開放回数カウンタに開放回数をセットする(ステップS148)。なお、この実施の形態では、ステップS148において、開放回数カウンタに15回がセットされる。なお、大当り種別に応じてラウンド数が異なるように構成する場合、例えば、突然確変大当りを2ラウンド大当りとして構成する場合には、ステップS148でも開放回数カウンタに2回をセットするようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
小当りフラグもセットされていなければ(ステップS145のN)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS150)。
次に、大当り遊技中の大入賞口の開放制御に用いられる開放パターンデータについて説明する。図29〜図34は、大当り遊技中の大入賞口の開放制御に用いられる開放パターンデータの例を示す説明図である。
まず、図29(A)を用いて、突然確変大当りにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図29(A)に示すように、突然確変大当りである場合には、ラウンドごとに処理数1と開放時間1秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。突然確変大当りである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図29(A)に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行し、ラウンド2〜15を実行する場合には、ステップS1473で図29(A)に示すラウンド2〜15用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返されることによって、図14(1)に示したような大入賞口を1秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される。
次に、図29(B)を用いて、通常大当りや確変大当りAにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図29(B)に示すように、通常大当りや確変大当りAである場合には、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。通常大当りや確変大当りAである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図29(B)に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行し、ラウンド2〜15を実行する場合には、ステップS1473で図29(B)に示すラウンド2〜15用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返されることによって、図14(2)に示したような大入賞口を30秒間開放状態に制御した後に1秒間閉鎖状態に制御するという動作が15回連続して繰り返される。
次に、図30を用いて、確変大当りBにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図30に示すように、確変大当りBである場合には、ラウンド1〜10までは、ラウンドごとに処理数1と開放時間1秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、確変大当りBである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図30に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行し、ラウンド2〜10を実行する場合には、ステップS1473で図30に示すラウンド2〜10用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド11では、処理数10と開放時間1秒および閉鎖時間1秒の5回繰り返しのデータが設定された開放パターンが用いたれる。そのため、ラウンド11を実行する場合には、ステップS1473で図30に示すラウンド11用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって、大入賞口が1秒間開閉を繰り返す動作が5回繰り返される。なお、図30に示すように、ラウンド11用の開放パターンデータでは、最後に閉鎖時間1秒が設定されていることによって、ラウンド11の最後の大入賞口の開放を終了してから、この閉鎖時間1秒とインターバル時間1秒とを合わせて導入演出のための2秒間が確保されている。
また、ラウンド12〜14では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド12〜14を実行する場合には、ステップS1473で図30に示すラウンド12〜14用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド15では、処理数2、開放時間30秒および閉鎖時間7秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド15を実行する場合には、ステップS1473で図30に示すラウンド15用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御された後に、大入賞口が7秒間閉鎖状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後にラウンド15を終了して大当り遊技のエンディング期間に移行する。なお、ラウンド15では、エンディング期間に移行する前に、閉鎖時間7秒とインターバル期間の1秒とを合わせて8秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
図30に示す開放パターンデータを用いて処理を実行することによって、図15(1)に示したような大入賞口の開放制御が行われる。
次に、図31を用いて、確変大当りCにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図31に示すように、確変大当りCである場合には、ラウンド1〜6までは、ラウンドごとに処理数3、開放時間1秒、閉鎖時間1秒および開放時間1秒が設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、確変大当りCである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図31に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御される動作が2回連続して行われ、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行し、ラウンド2〜6を実行する場合には、ステップS1473で図31に示すラウンド2〜6用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御される動作が2回連続して行われ、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド7では、処理数6と開放時間1秒および閉鎖時間1秒の3回繰り返しのデータが設定された開放パターンが用いたれる。そのため、ラウンド7を実行する場合には、ステップS1473で図31に示すラウンド7用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって、大入賞口が1秒間開閉を繰り返す動作が3回繰り返される。なお、図31に示すように、ラウンド7用の開放パターンデータでは、最後に閉鎖時間1秒が設定されていることによって、ラウンド7の最後の大入賞口の開放を終了してから、この閉鎖時間1秒とインターバル時間1秒とを合わせて導入演出のための2秒間が確保されている。
また、ラウンド8〜10では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド8〜10を実行する場合には、ステップS1473で図31に示すラウンド8〜10用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド11では、処理数2、開放時間30秒および閉鎖時間7秒が設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド11を実行する場合には、ステップS1473で図31に示すラウンド11用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御された後に、大入賞口が7秒間閉鎖状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次のラウンド12に移行する。なお、ラウンド11では、閉鎖時間7秒とインターバル期間の1秒とを合わせて8秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
また、ラウンド12〜14では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド12〜14を実行する場合には、ステップS1473で図31に示すラウンド12〜14用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド15では、処理数2、開放時間30秒および閉鎖時間7秒が設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド15を実行する場合には、ステップS1473で図31に示すラウンド15用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御された後に、大入賞口が7秒間閉鎖状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後にラウンド15を終了して大当り遊技のエンディング期間に移行する。なお、ラウンド15では、エンディング期間に移行する前に、閉鎖時間7秒とインターバル期間の1秒とを合わせて8秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
図31に示す開放パターンデータを用いて処理を実行することによって、図15(2)に示したような大入賞口の開放制御が行われる。
次に、図32を用いて、確変大当りDにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図32に示すように、確変大当りDである場合には、ラウンド1において、処理数32と、開放時間1秒および閉鎖時間1秒の15回繰り返しのデータと、閉鎖時間2秒と、開放時間30秒とが設定された開放パターンが用いたれる。そのため、確変大当りDである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図32に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって、大入賞口が1秒間開放状態に制御される動作が15回連続して行われた後、大入賞口が2秒間閉鎖状態とされて導入演出の演出期間が確保され、さらに大入賞口が30秒間開放制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行する。
また、ラウンド2〜3では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド2〜3を実行する場合には、ステップS1473で図32に示すラウンド2〜3用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド4では、処理数2、開放時間30秒および閉鎖時間7秒が設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド4を実行する場合には、ステップS1473で図32に示すラウンド4用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御された後に、大入賞口が7秒間閉鎖状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次のラウンド5に移行する。なお、ラウンド5では、閉鎖時間7秒とインターバル期間の1秒とを合わせて8秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
また、ラウンド5〜7では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド5〜7を実行する場合には、ステップS1473で図32に示すラウンド5〜7用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド8では、処理数2、開放時間30秒および閉鎖時間7秒が設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド8を実行する場合には、ステップS1473で図32に示すラウンド8用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御された後に、大入賞口が7秒間閉鎖状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次のラウンド9に移行する。なお、ラウンド8では、閉鎖時間7秒とインターバル期間の1秒とを合わせて8秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
また、ラウンド9〜15では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド9〜15を実行する場合には、ステップS1473で図32に示すラウンド9〜15用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
図32に示す開放パターンデータを用いて処理を実行することによって、図16に示したような大入賞口の開放制御が行われる。
次に、図33を用いて、確変大当りEにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図33に示すように、確変大当りEである場合には、ラウンド1〜4において、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、確変大当りEである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図33に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行する。また、ラウンド2〜4を実行する場合には、ステップS1473で図33に示すラウンド2〜4用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド5〜7では、ラウンドごとに処理数1と開放時間1秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド5〜7を実行する場合には、ステップS1473で図33に示すラウンド5〜7用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。なお、ラウンドのインターバル期間1秒と、ラウンド5〜7における3回の開放時間1秒および3回のインターバル期間1秒とを合わせて7秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
また、ラウンド8〜11では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド8〜11を実行する場合には、ステップS1473で図33に示すラウンド8〜11用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド12〜15では、ラウンドごとに処理数1と開放時間1秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド12〜15を実行する場合には、ステップS1473で図33に示すラウンド12〜15用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が1秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。なお、ラウンド11のインターバル期間1秒と、ラウンド12〜15における4回の開放時間1秒および4回のインターバル期間1秒とを合わせて9秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
図33に示す開放パターンデータを用いて処理を実行することによって、図17(1)に示したような大入賞口の開放制御が行われる。
次に、図34を用いて、確変大当りFにもとづく大当り遊技中の大入賞口の開放制御を説明する。図34に示すように、確変大当りFである場合には、ラウンド1〜4において、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、確変大当りFである場合、ラウンド1を実行する場合には、ステップS135で図34に示すラウンド1用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド2に移行する。また、ラウンド2〜4を実行する場合には、ステップS1473で図34に示すラウンド2〜4用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド5では、処理数7と、開放時間1秒および閉鎖時間1秒の3回繰り返しのデータと、開放時間30秒とが設定された開放パターンが用いたれる。そのため、確変大当りFである場合、ラウンド5を実行する場合には、ステップS1473で図34に示すラウンド5用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって、大入賞口が1秒間開放状態および閉鎖状態に制御される動作が3回連続して行われた後、さらに大入賞口が30秒間開放制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド6に移行する。なお、ラウンド4のインターバル期間1秒と、ラウンド5における3回の開放時間1秒および3回の閉鎖時間1秒とを合わせて7秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
また、ラウンド6〜8では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド6〜8を実行する場合には、ステップS1473で図34に示すラウンド6〜8用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
また、ラウンド9では、処理数7と、開放時間1秒および閉鎖時間1秒の3回繰り返しのデータと、開放時間30秒とが設定された開放パターンが用いたれる。そのため、確変大当りFである場合、ラウンド9を実行する場合には、ステップS1473で図34に示すラウンド9用の開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって、大入賞口が1秒間開放状態および閉鎖状態に制御される動作が3回連続して行われた後、さらに大入賞口が30秒間開放制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンド10に移行する。なお、ラウンド8のインターバル期間1秒と、ラウンド9における3回の開放時間1秒および3回の閉鎖時間1秒とを合わせて7秒間の継続演出の演出期間が確保されている。
また、ラウンド10〜15では、ラウンドごとに処理数1と開放時間30秒とが設定された開放パターンデータが用いられる。そのため、ラウンド10〜15を実行する場合には、ステップS1473で図34に示すラウンド10〜15用のいずれかの開放パターンデータが設定されて後述する大入賞口開放中処理が実行されることによって大入賞口が30秒間開放状態に制御され、その後、後述するステップS1472でインターバル時間1秒が設定されて、1秒経過後に次ぎのラウンドに移行する制御が繰り返される。
図34に示す開放パターンデータを用いて処理を実行することによって、図17(2)に示したような大入賞口の開放制御が行われる。
図35は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1401)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップS1402)、CPU56は、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放中指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1403)。また、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1404)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
次いで、CPU56は、ポインタの値を初期化して0とし(ステップS1405)、ポインタが指す開放パターンデータ中の処理数の値を読み出してセットする(ステップS1406)。次いで、CPU56は、ポインタの値を1加算し(ステップS1407)、ポインタが指す開放パターンデータ中の処理数の次に設定されている開放時間を読み出して、大入賞口の開放時間または閉鎖時間を計測するための開閉時間タイマにセットする(ステップS1408)。
次いで、CPU56は、処理数を1減算し(ステップS1409)、大入賞口(役物)を開放状態に制御する(ステップS1410)。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板16を開状態にする。また、CPU56は、大入賞口が開放状態に制御されていることを示す大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS1411)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1412)。
図36および図37は、大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、CPU56は、まず、カウントスイッチ23からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップS1451)。カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS1451のY)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1452)。そして、CPU56は、加算後の入賞個数カウンタの値が10になった場合には(ステップS1453)、ステップS1467に移行する。
入賞個数カウンタの値が10未満であれば、CPU56は、開閉時間タイマを1減算し(ステップS1454)、開閉時間タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS1455)。開閉時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了する。開閉時間タイマがタイムアウトしていれば、CPU56は、処理数が0となっているか否かを確認する(ステップS1456)。処理数が0となっていれば(すなわち、開放パターンデータに設定されている全ての開放時間および閉鎖時間にもとづく制御を終了していれば)、ステップS1467に移行する。
処理数が0でなければ(すなわち、開放パターンデータ中に未処理の開放時間または閉鎖時間の設定値が残っていれば)、CPU56は、ポインタを1加算し(ステップS1457)、大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1458)。
大入賞口開放中フラグがセットされていなければ(すなわち、大入賞口が閉鎖状態あれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の開放時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS1459)。次いで、CPU56は、処理数を1減算し(ステップS1460)、大入賞口(役物)を開放状態に制御する(ステップS1461)。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板16を開状態にする。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS1462)。そして、処理を終了する。
大入賞口開放中フラグがセットされていれば(すなわち、大入賞口が開放状態あれば)、CPU56は、ポインタが指す開放パターンデータ中の閉鎖時間を読み出して、開閉時間タイマにセットする(ステップS1463)。次いで、CPU56は、処理数を1減算し(ステップS1464)、大入賞口(役物)を閉鎖状態に制御する(ステップS1465)。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板16を閉状態にする。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1466)。そして、処理を終了する。
この実施の形態では、1回のラウンド中であっても、開放パターンデータ中に開放時間や閉鎖時間が複数設定されている場合には、処理数が0となるまで繰り返しステップS1456〜S1466の処理が実行される。例えば、図30に示すように、確変大当りBのラウンド11では、ラウンド11用の開放パターンデータ中に設定されている5個の開放時間および5個の閉鎖時間の全てに対して処理を終了するまで繰り返しステップS1456〜S1466の処理が実行されて(処理数10が設定されているので10回繰り返される)、1回のラウンド中に大入賞口が複数回開閉制御される。また、同様に、図31に示す確変大当りCのラウンド1〜6、ラウンド7、ラウンド11およびラウンド15でもステップS1456〜S1466の処理が繰り返し実行され、図32に示す確変大当りDのラウンド1、ラウンド4およびラウンド8でもステップS1456〜S1466の処理が繰り返し実行され、図34に示す確変大当りFのラウンド5およびラウンド9でもステップS1456〜S1466の処理が繰り返し実行される。
ステップS1467に移行すると、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、CPU56は、まず、大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1467)。大入賞口開放中フラグがセットされていなければ(すなわち、既に大入賞口が閉鎖状態であれば)、ステップS1470に移行する。大入賞口開放中フラグがセットされていれば(すなわち、大入賞口が開放状態であれば)、CPU56は、大入賞口(役物)を閉鎖状態に制御する(ステップS1468)。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板16を閉状態にする。また、CPU56は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1469)。
次いで、CPU56は、現在のラウンド数カウンタの値をEXTデータにセットして、演出制御用マイクロコンピュータ100に大入賞口開放後指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1470)。
次いで、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が15となっているか否かを確認する(ステップS1471)。ラウンド数カウンタの値が15となっている場合(すなわち、大当り遊技における全てのラウンド(ラウンド1〜15)が終了している場合)には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS1476)。
ラウンド数カウンタの値が15未満であれば(すなわち、まだ残りのラウンドがあれば)、CPU56は、大入賞口開放前タイマにラウンド開始前時間(新たなラウンドが開始されることを例えば演出表示装置9において報知する時間(インターバル演出を行い期間に相当))に相当する値(本例では、1秒)を設定する(ステップS1472)。
次いで、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1加算する(ステップS1473)。また、CPU56は、大当り種別および次に開始するラウンドのラウンド数に応じた大入賞口の開放パターンが設定された開放パターンデータ(図29〜図34参照)をセットする(ステップS1474)。なお、次に開始するラウンドのラウンド数は、具体的には、加算後のラウンド数カウンタの値により判定できる。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS1475)。
図38は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りA〜Fであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS166)。なお、確変大当りA〜Fや突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「08」のいずれかであるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りA〜Fまたは突然確変大当りであれば、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS167)とともに、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS168)。そして、ステップS171に移行する。
確変大当りA〜Fおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS169)。また、CPU56は、時短状態における特別図柄の変動回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図39は、小当り遊技において実行される小当り開放前処理(ステップS308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS2470)。大入賞口開放前タイマがタイムアウト(大入賞口開放前タイマの値が0)したら(ステップS2471)、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS2472)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。次いで、CPU56は、開放時間タイマに開放時間(例えば、1秒)に相当する値を設定する(ステップS2473)。次いで、CPU56は、大入賞口(役物)を開放状態に制御する。具体的には、ソレノイド21を駆動して開閉板16を開状態にする(ステップS2474)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(ステップS309)に対応した値に更新する(ステップS2475)。
図40は、小当り開放中処理(ステップS309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU56は、まず、開放時間タイマの値を−1し(ステップS2481)、開放時間タイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS2482)。開放時間タイマがタイムアウトしていたら、ステップS2486に移行する。開放時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU56は、カウントスイッチ23がオンしたら、すなわち大入賞口に入賞した遊技球を検出したら(ステップS2483)、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS2484)。そして、CPU56は、加算後の入賞個数カウンタの値が10になった場合には(ステップS2485)、ステップS2486に移行する。
ステップS2486では、CPU56は、ラウンドを終了させるための処理を行う。具体的には、ソレノイド21の駆動を停止して開閉板16を閉状態にする。次いで、CPU56は、開放回数カウンタの値を−1する(ステップS2488)。開放回数カウンタの値が0になっていない場合には(ステップS2489のN)、ステップS2490に移行する。開放回数カウンタの値が0になっている場合(ステップS2489のY)、すなわち、小当り遊技における大入賞口の全ての開放が終了している場合には、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(ステップS310)に対応した値に更新する(ステップS2492)。
ステップS2490では、CPU56は、大入賞口開放前タイマに大入賞口の開放開始前時間(大入賞口の各開放間のインターバル時間に相当)に相当する値を設定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS2491)。
図41は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(ステップS310)を示すフローチャートである。小当り終了処理において、CPU56は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS2160)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS2164に移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、小当りフラグをリセットし(ステップS2161)、小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2162)。そして、小当り終了表示タイマに、演出表示装置9において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS2163)、処理を終了する。
ステップS2164では、小当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS2165)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップS2165のY)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS2166)。
図42は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS36)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器8a,8bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器8a,8bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ100側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、タイマ割込処理における入賞報知処理(ステップS24)を説明する。図43は、遊技制御処理におけるステップS24の入賞報知処理の処理例を示すフローチャートである。入賞報知処理では、CPU56は、まず、スイッチ処理(ステップS21)でセットされるスイッチオンバッファを読み出す(ステップS2121)。そして、CPU56は、カウントスイッチ23がオン状態となっているか否かを確認するステップS2122)。具体的には、ステップS2121で読み出したスイッチオンバッファ中のカウントスイッチ23に対応するビットが「1」となっているか否かを確認することによって判定できる。
カウントスイッチ23がオン状態となっていれば(すなわち、大入賞口への遊技球の入賞を検出した場合であれば)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を読み出し(ステップS2123)、特別図柄プロセスフラグの値が5以上となっているか否かを確認する(ステップS2124)。
ステップS2124で特別図柄プロセスフラグの値が5未満(すなわち、0〜4のいずれか)であるということは、図20に示す特別図柄プロセス処理において、特別図柄通常処理(ステップS300)〜特別図柄停止処理(ステップS304)のいずれかの処理が実行可能な状態となっているということである。すなわち、大当り遊技状態にも小当り遊技状態にも制御されていない状態であり、大入賞口の開放制御が行われることのない期間である。それにもかかわらず、ステップS2122でYと判定され大入賞口への入賞が検出されたということは、大入賞口に対して何らかの異常または不正が行われている可能性があることを示している。そこで、CPU56は、ステップS2124で特別図柄プロセスフラグの値が5未満であった場合には、大入賞口への異常が発生したと判定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して異常入賞報知指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2125)。
一方、ステップS2124で特別図柄プロセスフラグの値が5以上(すなわち、5〜10のいずれか)であるということは、図20に示す特別図柄プロセス処理において、大入賞口開放前処理(ステップS305)〜小当り終了処理(ステップS310)のいずれかの処理が実行されていることを意味する。すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態に制御され、大入賞口の開放制御が行われうる期間であり、大入賞口への遊技球の入賞がありうる。そこで、CPU56は、ステップS2124で特別図柄プロセスフラグの値が5以上であった場合には、大当り遊技中または小当り遊技中に大入賞口への遊技球の入賞が検出されたと判定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対してカウント入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS2126)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図44は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の第4図柄表示領域9c,9dにおいて第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図45は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図18および図19参照)であるのか解析する。
図46〜図50は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果10指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
なお、この実施の形態では、ステップS622,S624でセットされる大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、および小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS658)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS659)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS660)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS661)。また、演出制御用CPU101は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS664)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS665)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS665の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS666)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS667)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS668)。
また、受信した演出制御コマンドが時短状態背景指定コマンドであれば(ステップS669)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を時短状態に応じた背景画面(例えば、緑色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS670)。また、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS671)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS672)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS673)。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS674)。
受信した演出制御コマンドが異常入賞報知指定コマンドであれば(ステップS675)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に異常入賞報知情報を重畳表示させる制御を行う(ステップS676)。例えば、「大入賞口エラーが発生しました」などの文字列を演出表示装置9の表示画面に表示させる制御を行う。なお、例えば、所定の警告音を音出力したり、枠LED28を所定の警告パターンで点灯または点滅表示させたりしてもよい。
受信した演出制御コマンドがカウント入賞指定コマンドであれば(ステップS677)、演出制御用CPU101は、カウント入賞指定コマンドを受信したことを示すカウント入賞指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS678)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS679)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS680)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS681)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS682)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS683)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS684)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS685)。そして、ステップS611に移行する。
図51は、図44に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図52は、図44に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図53は、図51に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU101は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU101によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図54は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図54に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りA〜Fを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンド〜表示結果8指定コマンドのいずれかである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや、小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果9指定コマンドまたは表示結果10指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。なお、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、大当りや、はずれ、突然確変大当り、小当りであることを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU101は、大当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には、左右中が同じ図柄で揃った大当り図柄を決定し、突然確変大当り/小当り用の変動パターンコマンドを受信した場合には「135」などの停止図柄を決定し、はずれ用の変動パターンコマンドを受信した場合には、これら以外のはずれ図柄を決定するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置9において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、モチーフ表示予告演出、群予告演出、ボタン予告演出、ミニキャラ予告演出)を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図55は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS8006)。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。
図55に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8016の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8007)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図56は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。
そして、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8106)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8107)。
図57は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS867に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS866で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS868で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS861で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄または小当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS862の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS867に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS862)。なお、演出制御用CPU101は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、ステップS862で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS863のN)は、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS864)。例えば、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU101は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図52のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
ステップS862で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS863のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS866)、ファンファーレフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされたか否か確認する(ステップS867)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS867のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS868)とともに、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS869)。そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS870)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS871)。ただし、小当りである場合には、大当りではないのであるから、大当り表示処理(ステップS804)〜大当り終了演出処理(ステップS807)の大当り中の演出を実行するのではなく、ステップS869でセットしたプロセスデータに従って所定の演出期間にわたって小当り遊技に応じた演出を実行し、ステップS800の変動パターンコマンド受信待ち処理に戻るようにすることが好ましい。
図58および図59は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、ラウンド1開始時の大入賞口開放中表示コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS1903)。例えば、演出表示装置9において大当り図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901のY)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU101は、その大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1907)。そして、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りBであるか否かを確認する(ステップS1908)。なお、確変大当りBであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。図15(1)に示したように、確変大当りBのラウンド1では大入賞口が高速開放制御される。そのため、ステップS1908で確変大当りBであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1909)。また、演出制御用CPU101は、入賞演出の実行を制限することを示す入賞演出制限フラグをセットする(ステップS1910)。そして、ステップS1931に移行する。
この実施の形態では、既に説明したように、大当り遊技中の点灯演出の実行期間中には、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示が行われないことから、大入賞口への入賞を検出したときに大入賞口LED20Aを点灯表示させるなどの態様で入賞演出を行うことによって、大入賞口に遊技球が入賞したことを認識できるようにしているのであるが、大入賞口の高速開放制御が行われる期間に関しては、入賞演出制限フラグをセットして入賞演出が実行されないように制限している。すなわち、大入賞口の高速開放制御が実行されている期間に関しては、大入賞口の開放時間が極めて短く(例えば1秒)、遊技者は大入賞口への入賞を殆ど期待していない。それにもかかわらず、稀に高速開放制御中に大入賞口に遊技球が入賞し入賞演出が実行されてしまうと、却って遊技者に対して違和感を与えてしまうことになる。そのため、この実施の形態では、大入賞口の高速開放制御が実行されている期間に関しては、入賞演出の実行を制限し、稀に大入賞口への入賞があったとしても入賞演出を実行しないようにしている。なお、以下、入賞演出の実行が制限されている期間を入賞演出制限期間ともいう。
なお、この実施の形態では、点灯演出として、カウント入賞指定コマンドの受信にもとづいて大入賞口への遊技球の入賞数をカウントしていき、入賞数のカウント数が所定数(本例では、内部制御上のラウンドごとに3個、5個、7個)となるごとに、演出表示装置9の表示画面において1つずつ赤表示または青表示を点灯表示させるような演出を行うのであるが、入賞演出制限期間である場合には、カウント入賞指定コマンドを受信しても入賞数のカウントも行わないように制御している。従って、この実施の形態では、入賞演出の実行制限が解除されているときにのみ入賞数がカウントされて点灯演出が実行される。
確変大当りBでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りCであるか否かを確認する(ステップS1911)。なお、確変大当りCであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。図15(2)に示したように、確変大当りCのラウンド1では大入賞口が高速開放制御される。そのため、ステップS1911で確変大当りCであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1912)。また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをセットする(ステップS1913)。そして、ステップS1931に移行する。
確変大当りCでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りDであるか否かを確認する(ステップS1914)。なお、確変大当りDであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果6指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。図16に示したように、確変大当りDのラウンド1では大入賞口が高速開放制御された後に導入演出が実行され、さらに点灯演出に発展する。そのため、ステップS1914で確変大当りDであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、高速開放制御+導入演出+点灯演出に対応した高速+点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1915)。
また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをセットする(ステップS1916)。また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限期間を計測するための入賞演出制限期間計測タイマをセットする(ステップS1917)。すなわち、図16に示したように、確変大当りDのラウンド1では、大入賞口の高速開放制御で開始されるもののラウンドの途中で高速開放制御を終了している。そのため、ステップS1917でラウンド1中の高速開放制御期間中に相当する値を入賞演出制限期間計測タイマにセットし、高速開放制御を終わるとラウンド1の途中で入賞演出制限フラグをリセットし入賞演出制限期間を終了するようにしている(後述するステップS2921〜S2924参照)。
また、演出制御用CPU101は、点灯演出中の赤表示の点灯数の最大数を決定する赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS1918)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞指定コマンドの受信にもとづき大入賞口への入賞数をカウントするためのカウント入賞カウンタ、および点灯演出において点灯表示中の赤表示の数をカウントするための赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS1919)。そして、ステップS1931に移行する。
確変大当りDでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りEであるか否かを確認する(ステップS1920)。なお、確変大当りEであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果7指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。図17(1)に示したように、確変大当りEでは、ラウンド1の開始とともに点灯演出が開始される。そのため、ステップS1920で確変大当りEであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1921)。
また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS1922)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS1923)。そして、ステップS1931に移行する。
確変大当りEでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りFであるか否かを確認する(ステップS1924)。なお、確変大当りFであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果8指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。図17(2)に示したように、確変大当りFでは、ラウンド1の開始とともに点灯演出が開始される。そのため、ステップS1924で確変大当りFであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1925)。
また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS1926)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS1927)。そして、ステップS1931に移行する。
確変大当りFでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1928)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果9指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。突然確変大当りでは大入賞口が高速開放制御される。そのため、ステップS1928で突然確変大当りであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1929)。そして、ステップS1931に移行する。
突然確変大当りでもなければ、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りAのときである。この場合、演出制御用CPU101は、通常用のラウンド中演出(ラウンドごとにラウンド数表示を行ったり大入賞口への入賞数を表示したりする演出)に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1930)。そして、ステップS1931に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1931)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1932)。
図60〜図64は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放後指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2901)。
大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS2901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS2902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、枠LED28等)の制御を実行する(ステップS2903)。例えば、通常用のラウンド中演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、高速用のラウンド中演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、その他のキャラクタなどを表示する演出が実行される(ただし、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示は行わない)。また、例えば、点灯用のラウンド中演出を実行する場合には、演出表示装置9の表示画面において所定数の入賞ごとにリング状に赤表示や青表示を点灯させていくような態様の演出が実行され、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示は行われない。また、例えば、継続用のラウンド中演出を実行する場合には、キャラクタなどを登場させるなどして大当りが継続する可能性があることを示唆する演出を行うとともに、継続成功演出を実行する場合であれば大当り継続に成功した旨の表示を行い、継続失敗演出を実行する場合であれば大当り継続に失敗した旨の表示を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS2904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS2905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2906)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りB〜Fであるか否かを確認する(ステップS2907)。なお、確変大当りB〜Fであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果4〜8指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。確変大当りB〜Fであれば、演出制御用CPU101は、カウント入賞指定コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS2908)。セットされていれば、演出制御用CPU101は、そのカウント入賞指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS2909)とともに、入賞演出制限フラグがセットされているか否かを確認する(ステップSS2910)。入賞演出制限フラグがセットされていれば、ステップS2921に移行する。すなわち、入賞演出制限期間である場合には、ステップS2911に移行しないようにし、ステップS2911の入賞演出や、ステップS2912〜S2920の点灯演出で赤表示や青表示の点灯数を増加させる処理を実行しないようにする。
入賞演出制限フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、大入賞口LED20Aを点灯表示させる制御を行い、入賞演出を実行する(ステップS2911)。なお、入賞演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の表示画面において入賞の発生を知らせる所定の表示を行ったり、所定の効果音を音出力させたりしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタの値を1加算し(ステップS2912)、加算後のカウント入賞カウンタの値が3、5または7となっているか否かを確認する(ステップS2913)。カウント入賞カウンタの値が3、5または7となっていれば、演出制御用CPU101は、赤点灯数カウンタの値が赤点灯最大数決定処理(ステップS1918,S1922,S1926,S3915,S3925,S3932,S3946,S3960参照)で決定した赤表示の点灯数の最大数に達しているか否かを確認する(ステップS2914)。赤点灯数カウンタの値が既に最大数に達していれば(すなわち、演出表示装置9の表示画面に表示されている赤表示の数が既に最大数に達していれば)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面において青表示を1つ増加させる制御を行う(ステップS2915)。
赤点灯数カウンタの値が最大数に達していなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面において増加させる表示を赤表示とするか青表示とするかを決定する点灯色決定処理を実行する(ステップS2916)。そして、赤色を表示させると決定した場合には(ステップS2917のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面において赤表示を1つ増加させる制御を行い(ステップS2918)、赤点灯数カウンタの値を1加算する(ステップS2919)。一方、青色を表示させると決定した場合には(ステップS2917のN)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面において青表示を1つ増加させる制御を行う(ステップS2920)。
また、ステップS2910で入賞演出制限フラグがセットされていた場合には、演出制御用CPU101は、入賞演出制限期間計測タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS2921)。入賞演出制限期間計測タイマの値が0でなければ、演出制御用CPU101は、入賞演出制限期間計測タイマの値を1減算し(ステップS2922)、減算後の入賞演出制限期間計測タイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップS2923)。入賞演出制限期間計測タイマの値が0となっていれば、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS2924)、入賞演出の実行制限を解除する。
ステップS2921〜S2924の処理が実行されることによって、確変大当りDのラウンド1や確変大当りFのラウンド5において、ラウンドの途中で大入賞口の高速開放制御が終了したときに入賞演出の実行制限を解除するように制御される。
ステップS2901において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS2901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS2925)。そして、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りBであるか否かを確認する(ステップS2926)。なお、確変大当りBであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りBであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド1〜10のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2927)。なお、ラウンド1〜10のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「01」〜「0A」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド1〜10のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2928)。
ラウンド1〜10のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド11を終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2929)。なお、ラウンド11であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「0B」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド11を終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、導入演出に対応した導入用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2930)。
ラウンド11でもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド12〜14のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2931)。なお、ラウンド12〜14のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「0C」〜「0E」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド12〜14のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2932)。
ラウンド12〜14のいずれでもなければ、ラウンド15を終了した場合である。図15(1)に示すように、確変大当りBのラウンド15を終了した後のインターバル期間では継続失敗演出が実行される。そのため、演出制御用CPU101は、継続演出のうちの継続失敗演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2933)。そして、ステップS2961に移行する。
確変大当りBでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りCであるか否かを確認する(ステップS2934)。なお、確変大当りCであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りCであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド1〜6のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2935)。なお、ラウンド1〜6のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「01」〜「06」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド1〜6のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2936)。
ラウンド1〜6のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド7を終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2937)。なお、ラウンド7であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「07」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド7を終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、導入演出に対応した導入用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2938)。
ラウンド7でもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド8〜10,12〜14のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2939)。なお、ラウンド8〜10,12〜14のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「08」〜「0A」、「0C」〜「0E」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド8〜10,12〜14のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2940)。
ラウンド8〜10,12〜14のいずれでもなければ、ラウンド11,15のいずれかを終了した場合である。図15(2)に示すように、確変大当りCのラウンド11を終了した後のインターバル期間では継続成功演出が実行される。また、確変大当りCのラウンド15を終了した後のインターバル期間では継続失敗演出が実行される。そのため、ラウンド11,15のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、継続演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2941)。ただし、ラウンド11を終了した場合には、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータが選択される。また、ラウンド15を終了した場合には、継続演出のうちの継続失敗演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータが選択される。そして、ステップS2961に移行する。
確変大当りCでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りDであるか否かを確認する(ステップS2942)。なお、確変大当りDであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果6指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りDであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド1〜3,5〜7のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2943)。なお、ラウンド1〜3,5〜7のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「01」〜「03」、「05」〜「07」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド1〜3,5〜7のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2944)。
ラウンド1〜3,5〜7のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド4,8のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2945)。なお、ラウンド4,8のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「04」、「08」であるか否かを確認することにより判定できる。図16に示すように、確変大当りDのラウンド4,8を終了した後のインターバル期間では継続成功演出が実行される。そのため、ラウンド4,8のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2946)。
ラウンド4,8のいずれでもなければ、ラウンド9〜15のいずれかを終了した場合である。この場合、演出制御用CPU101は、通常用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2947)。そして、ステップS2961に移行する。
確変大当りDでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りEであるか否かを確認する(ステップS2948)。なお、確変大当りEであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果7指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りEであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド1〜3,8〜10のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2949)。なお、ラウンド1〜3,8〜10のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「01」〜「03」、「08」〜「0A」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド1〜3,8〜10のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2950)。
ラウンド1〜3,8〜10のいずれでもなければ、ラウンド4〜7,11〜15のいずれかを終了した場合である。図17(1)に示すように、確変大当りEのラウンド4〜7を終了した後のインターバル期間では継続成功演出が実行される。また、ラウンド11〜15を終了した後のインターバル期間では継続失敗演出が実行される。そのため、ラウンド4〜7,11〜15のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、継続演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2951)。ただし、ラウンド4〜7を終了した場合には、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータが選択される。また、ラウンド11〜15を終了した場合には、継続演出のうちの継続失敗演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータが選択される。そして、ステップS2961に移行する。
確変大当りEでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りFであるか否かを確認する(ステップS2952)。なお、確変大当りFであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果8指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りFであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド1〜3,5〜7のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2953)。なお、ラウンド1〜3,5〜7のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「01」〜「03」、「05」〜「07」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド1〜3,5〜7のいずれかを終了する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2954)。
ラウンド1〜3,5〜7のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド4,8のいずれかを終了した場合であるか否かを確認する(ステップS2955)。なお、ラウンド4,8のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンド、または大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放後指定コマンドのEXTデータが「04」、「08」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(2)に示すように、確変大当りFのラウンド4,8を終了した後のインターバル期間では継続成功演出が実行される。そのため、ラウンド4,8のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2956)。
ラウンド4,8のいずれでもなければ、ラウンド9〜15のいずれかを終了した場合である。この場合、演出制御用CPU101は、通常用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2957)。そして、ステップS2961に移行する。
確変大当りFでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS2958)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果9指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。突然確変大当りであれば、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2959)。そして、ステップS2961に移行する。
突然確変大当りでもなければ、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りAのときである。この場合、演出制御用CPU101は、通常用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS2960)。そして、ステップS2961に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2961)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS2962)。
図65〜図71は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグ(具体的には、大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグ(ステップS642,S644,S646参照))がセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS3901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3902のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS3903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27、LED25,28等)の制御を実行する(ステップS3904)。例えば、通常用のインターバル演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。また、例えば、高速用のインターバル演出を実行する場合には、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、その他のキャラクタなどを表示する演出が実行される(ただし、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示は行わない)。また、例えば、点灯用のインターバル演出を実行する場合には、演出表示装置9の表示画面において所定数の入賞ごとにリング状に赤表示や青表示を点灯させていくような態様の演出が実行され、ラウンド数表示や大入賞口への入賞数の表示は行われない。また、例えば、継続用のインターバル演出を実行する場合には、キャラクタなどを登場させるなどして大当りが継続する可能性があることを示唆する演出を行うとともに、継続成功演出を実行する場合であれば大当り継続に成功した旨の表示を行い、継続失敗演出を実行する場合であれば大当り継続に失敗した旨の表示を行う。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS3905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS3906)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS3907)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3902のY)、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS3908)。そして、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りBであるか否かを確認する(ステップS3909)。なお、確変大当りBであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果4指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りBであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド2〜11のいずれかを開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3910)。なお、ラウンド2〜11のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「02」〜「0B」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド2〜11のいずれかを開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3911)。
ラウンド2〜11のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド12を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3912)。なお、ラウンド12であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「0C」であるか否かを確認することにより判定できる。図15(1)に示すように、確変大当りBではラウンド1〜11を終了すると高速開放制御期間を終了し、ラウンド12から点灯演出が開始される。そのため、ラウンド12を開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3913)。
また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS3914)、入賞演出制限期間を終了する。また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS3915)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS3916)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド12でもなければ、ラウンド13〜15を開始する場合である。図15(1)に示すように、確変大当りBのラウンド13〜15では点灯演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3917)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタの値をクリアする(ステップS3918)。そして、ステップS3972に移行する。
確変大当りBでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りCであるか否かを確認する(ステップS3919)。なお、確変大当りCであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果5指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りCであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド2〜7のいずれかを開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3920)。なお、ラウンド2〜7のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「02」〜「07」であるか否かを確認することにより判定できる。ラウンド2〜7のいずれかを開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3921)。
ラウンド2〜7のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド8,12を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3912)。なお、ラウンド8,12であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「08」、「0C」であるか否かを確認することにより判定できる。図15(2)に示すように、確変大当りCではラウンド1〜7を終了すると高速開放制御期間を終了し、ラウンド8から点灯演出が開始される。また、ラウンド11の後に継続成功演出が実行された後に、さらにラウンド12からも点灯演出が開始される。そのため、ラウンド8,12を開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3923)。
また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS3924)、入賞演出制限期間を終了する。また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS3925)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS3926)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド8,12でもなければ、ラウンド9〜11,13〜15を開始する場合である。図15(2)に示すように、確変大当りCのラウンド9〜11,13〜15では点灯演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3927)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタの値をクリアする(ステップS3928)。そして、ステップS3972に移行する。
確変大当りCでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りDであるか否かを確認する(ステップS3929)。なお、確変大当りDであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果6指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りDであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド5を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3930)。なお、ラウンド5であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「05」であるか否かを確認することにより判定できる。図16に示すように、確変大当りDでは、ラウンド4の後に継続成功演出が実行された後に、さらにラウンド5からも点灯演出が開始される。そのため、ラウンド5を開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3931)。
また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS3932)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS3933)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド5でなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド2〜4,6〜8のいずれかを開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3934)。なお、ラウンド2〜4,6〜8のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「02」〜「04」、「06」〜「08」であるか否かを確認することにより判定できる。図16に示すように、確変大当りDのラウンド2〜4,6〜8では点灯演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3935)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタの値をクリアする(ステップS3936)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド2〜4,6〜8のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド9を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3937)。なお、ラウンド9であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「09」であるか否かを確認することにより判定できる。図16に示すように、確変大当りDではラウンド8の終了後に継続成功演出を実行した後、ラウンド9から通常の大当り中の演出(ラウンド表示をしたり入賞数を表示したりする演出)に移行する。そのため、ラウンド9であれば、演出制御用CPU101は、通常用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3938)。また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3940)、入賞演出制限期間に移行する。すなわち、この実施の形態では、確変大当りDの場合、ラウンド9に移行して通常の大当り中の演出に移行した場合には、入賞演出を実行しないようにする。なお、ラウンド9以降も入賞演出を実行するようにしてもよい。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド9でもなければ、ラウンド10〜15を開始する場合である。図16に示すように、確変大当りDのラウンド10〜15では通常の大当り中の演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、通常用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3941)。そして、ステップS3972に移行する。
確変大当りDでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りEであるか否かを確認する(ステップS3942)。なお、確変大当りEであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果7指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りEであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド8を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3943)。なお、ラウンド8であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「08」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(1)に示すように、確変大当りEでは、ラウンド4の後にラウンド5〜7にわたって継続成功演出が実行された後に、さらにラウンド8からも点灯演出が開始される。そのため、ラウンド8を開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3944)。
また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS3945)、入賞演出制限期間を終了する。また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS3946)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS3947)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド8でなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド2〜4,9〜11のいずれかを開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3948)。なお、ラウンド2〜4,9〜11のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「02」〜「04」、「09」〜「0B」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(1)に示すように、確変大当りEのラウンド2〜4,9〜11では点灯演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3949)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタの値をクリアする(ステップS3950)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド2〜4,9〜11のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド5,12を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3951)。なお、ラウンド5,12であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「05」、「0C」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(1)に示すように、確変大当りEのラウンド5ではでは継続成功演出が開始される。また、ラウンド12では継続失敗演出が開始される。そのため、ラウンド5,12のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、継続演出に対応した継続用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3952)。ただし、ラウンド5を開始する場合には、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のラウンド中演出に応じたプロセスデータが選択される。また、ラウンド12を開始する場合には、継続演出のうちの継続失敗演出に対応した継続用のラウンド中演出に応じたプロセスデータが選択される。また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3953)、入賞演出制限期間に移行する。そして、ステップS3972する。
ラウンド5,12でもなければ、ラウンド6〜7,13〜15を開始する場合である。図17(1)に示すように、確変大当りEのラウンド6〜7,13〜15では継続演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、継続用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3954)。ただし、ラウンド6〜7を開始する場合には、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のラウンド中演出に応じたプロセスデータが選択される。また、ラウンド13〜15を開始する場合には、継続演出のうちの継続失敗演出に対応した継続用のラウンド中演出に応じたプロセスデータが選択される。そして、ステップS3972に移行する。
確変大当りEでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が確変大当りFであるか否かを確認する(ステップS3955)。なお、確変大当りFであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果8指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。
確変大当りFであれば、演出制御用CPU101は、ラウンド5を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3956)。なお、ラウンド5であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「05」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(2)に示すように、確変大当りFでは、ラウンド4の後に、ラウンド5で継続成功演出が実行された後に、さらにラウンド5の途中から点灯演出が開始される。そのため、ラウンド5を開始する場合であれば、演出制御用CPU101は、継続演出+点灯演出に対応した継続+点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3957)。
また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3958)、入賞演出制限期間に移行する。また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限期間を計測するための入賞演出制限期間計測タイマをセットする(ステップS3959)。すなわち、図17(2)に示したように、確変大当りFのラウンド5では、大入賞口の高速開放制御で開始されるもののラウンドの途中で高速開放制御を終了している。そのため、ステップS3959でラウンド5中の高速開放制御期間中に相当する値を入賞演出制限期間計測タイマにセットし、高速開放制御を終わるとラウンド5の途中で入賞演出制限フラグをリセットし入賞演出制限期間を終了するようにしている(ステップS2921〜S2924参照)。
また、演出制御用CPU101は、赤点灯最大数決定処理を実行する(ステップS3960)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタおよび赤点灯数カウンタの値をクリアする(ステップS3961)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド5でなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド2〜4,6〜8のいずれかを開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3962)。なお、ラウンド2〜4,6〜8のいずれかであるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「02」〜「04」、「06」〜「08」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(2)に示すように、確変大当りFのラウンド2〜4,6〜8では点灯演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、点灯演出に対応した点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3963)。また、演出制御用CPU101は、カウント入賞カウンタの値をクリアする(ステップS3964)。そして、ステップS3972に移行する。
ラウンド2〜4,6〜8のいずれでもなければ、演出制御用CPU101は、ラウンド9を開始する場合であるか否かを確認する(ステップS3965)。なお、ラウンド9であるかは、具体的には、大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納されている大入賞口開放中指定コマンドのEXTデータが「09」であるか否かを確認することにより判定できる。図17(2)に示すように、確変大当りFでは、ラウンド8の後に、ラウンド9で継続成功演出が実行された後に、さらにラウンド9の途中から通常の大当り中の演出が開始される。そのため、ラウンド9であれば、演出制御用CPU101は、継続演出+通常の大当り中の演出に対応した継続+通常用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3966)。また、演出制御用CPU101は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3967)、入賞演出制限期間に移行する。すなわち、この実施の形態では、確変大当りFの場合、ラウンド9に移行して継続成功演出を実行するとともに通常の大当り中の演出に移行した場合には、入賞演出を実行しないようにする。なお、ラウンド9以降も入賞演出を実行するようにしてもよい。そして、ステップS3972する。
ラウンド9でもなければ、ラウンド10〜15を開始する場合である。図17(2)に示すように、確変大当りFのラウンド10〜15では通常の大当り中の演出の実行期間中である。そのため、演出制御用CPU101は、通常用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3968)。そして、ステップS3972に移行する。
確変大当りFでなければ、演出制御用CPU101は、大当り種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS3969)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、表示結果指定コマンド格納領域に表示結果9指定コマンドが格納されているか否かを確認することにより判定できる。突然確変大当りでは大入賞口が高速開放制御される。そのため、ステップS3969で突然確変大当りであると判定した場合には、演出制御用CPU101は、高速開放制御に対応した高速用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3970)。そして、ステップS3972に移行する。
突然確変大当りでもなければ、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りAのときである。この場合、演出制御用CPU101は、通常用のラウンド中演出(ラウンドごとにラウンド数表示を行ったり大入賞口への入賞数を表示したりする演出)に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3971)。そして、ステップS3972に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3972)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS3973)。
ステップS3901において大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS3901のY)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS3974)。次いで、演出制御用CPU101は、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3975)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3976)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS3977)。
次に、赤点灯最大数決定処理(ステップS1918,S1922,S1926,S3915,S3925,S3932,S3946,S3960)について説明する。赤点灯最大数決定処理では、演出制御用CPU101は、点灯演出において演出表示装置9の表示画面に点灯表示させる赤表示の最大数を決定するための赤点灯最大個数選択テーブルから、大当り種別および点灯演出の実行ラウンド数に対応した赤点灯最大個数を抽出することによって、赤表示の最大数を決定する。
図72は、赤点灯最大数決定処理で用いられる赤点灯最大個数選択テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図72(A)は、1回の大当り遊技中で1回目に実行される点灯演出における赤表示の最大数を決定するための赤点灯最大個数選択テーブル(1回目点灯演出用)である。また、図72(B)は、1回の大当り遊技中で2回目に実行される点灯演出における赤表示の最大数を決定するための赤点灯最大個数選択テーブル(2回目点灯演出用)である。
この実施の形態では、1回の大当り遊技中に最大で2回の点灯演出が実行される場合がある。例えば、図15(1)に示すように、確変大当りBである場合には、ラウンド12〜15において1回のみ点灯演出が実行される。また、例えば、図15(2)に示すように、確変大当りCである場合には、ラウンド8〜11およびラウンド12〜15において2回の点灯演出が実行される。また、例えば、図16に示すように、確変大当りDである場合には、ラウンド1〜4およびラウンド5〜8において2回の点灯演出が実行される。また、例えば、図17(1)に示すように、確変大当りEである場合には、ラウンド1〜4およびラウンド8〜11において2回の点灯演出が実行される。さらに、例えば、図17(2)に示すように、確変大当りFである場合には、ラウンド1〜4およびラウンド5〜8において2回の点灯演出が実行される。
この実施の形態では、1回の大当り遊技中で1回目の点灯演出を開始するときには(ステップS1918,S1922,S1926,S3915、S3922でラウンド8と判定した場合のS3925)、図72(A)に示す赤点灯最大個数選択テーブル(1回目点灯演出用)を選択し、大当り種別に対応した赤点灯最大個数を抽出して赤表示の最大数を決定する。また、1回の大当り遊技中で1回目の点灯演出を開始するときには(ステップS3922でラウンド12と判定した場合のS3925、S3932,S3946,S3960)、図72(B)に示す赤点灯最大個数選択テーブル(2回目点灯演出用)を選択し、大当り種別に対応した赤点灯最大個数を抽出して赤表示の最大数を決定する。
なお、この実施の形態では、その点灯演出が実行された後に継続成功演出が実行されて大当りが継続する場合には、その点灯演出が実行された後に継続失敗演出が実行されて大当りが終了する場合よりも、赤表示の最大数として大きい値が決定される。例えば、図72に示すように、確変大当りBのラウンド12〜15の後に実行されるのは継続失敗演出であるので、決定される赤表示の最大数は6と少ない。また、確変大当りCのラウンド8〜11の後に実行されるのは継続成功演出であるので、決定される赤表示の最大数は10と多く、確変大当りCのラウンド12〜15の後に実行されるのは継続失敗演出であるので、決定される赤表示の最大数は6と少ない。また、確変大当りDのラウンド1〜4の後に実行されるのは継続成功演出であるので、決定される赤表示の最大数は12と多く、確変大当りDのラウンド5〜8の後に実行されるのも継続成功演出であるので、決定される赤表示の最大数は12と多い。また、確変大当りEのラウンド1〜4の後に実行されるのは継続成功演出であるので、決定される赤表示の最大数は10と多く、確変大当りEのラウンド8〜11の後に実行されるのは継続失敗演出であるので、決定される赤表示の最大数は6と少ない。また、確変大当りFのラウンド1〜4の後に実行されるのは継続成功演出であるので、決定される赤表示の最大数は12と多く、確変大当りFのラウンド5〜8の後に実行されるのも継続成功演出であるので、決定される赤表示の最大数は12と多い。
なお、この実施の形態では、大当り種別および点灯演出の実行ラウンド数に応じて赤表示の最大数が一意に決定される場合を示しているが、大当り種別および点灯演出の実行ラウンド数が同じであっても、異なる最大数に決定される場合があるようにしてもよい。例えば、図72(A)のテーブルにおいて、確変大当りBに対して、6以外の例えば4や5にも判定値を割り振るようにし、乱数を用いた抽選処理を行うようにして、最大数として4〜6のいずれかの値を決定するようにしてもよい。
次に、点灯色決定処理(ステップS2916)について説明する。点灯色決定処理では、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面において赤表示を増加させるか青表示を増加させるかを決定するための点灯色選択テーブルを用いて、乱数を用いた抽選処理を行うことによって、赤表示を増加させるか青表示を増加させるかを決定する。
図73は、点灯色決定処理で用いられる点灯色選択テーブルの具体例を示す説明図である。このうち、図73(A)は、1回の大当り遊技中で1回目に実行される点灯演出で赤表示を増加させるか青表示を増加させるかを決定するための点灯色選択テーブル(1回目点灯演出用)である。また、図73(B)は、1回の大当り遊技中で2回目に実行される点灯演出で赤表示を増加させるか青表示を増加させるかを決定するための点灯色選択テーブル(2回目点灯演出用)である。従って、この実施の形態では、ステップS2916の点灯色決定処理を実行するときに、1回の大当り遊技中で1回目の点灯演出を開始するときには、図73(A)に示す点灯色選択テーブル(1回目点灯演出用)を選択し、乱数を用いた抽選処理を行うことによって、赤表示を増加させるか青表示を増加させるかを決定する。また、1回の大当り遊技中で2回目の点灯演出を開始するときには、図73(B)に示す点灯色選択テーブル(2回目点灯演出用)を選択し、乱数を用いた抽選処理を行うことによって、赤表示を増加させるか青表示を増加させるかを決定する。
なお、この実施の形態では、その点灯演出が実行された後に継続成功演出が実行されて大当りが継続する場合には、その点灯演出が実行された後に継続失敗演出が実行されて大当りが終了する場合よりも、高い割合で赤表示を増加させることに決定する。例えば、図73に示すように、確変大当りBのラウンド12〜15の後に実行されるのは継続失敗演出であるので、赤表示よりも青表示の方が割り振りが多くなっている。また、確変大当りCのラウンド8〜11の後に実行されるのは継続成功演出であるので、赤表示の方が青表示よりも割り振りが多く、確変大当りCのラウンド12〜15の後に実行されるのは継続失敗演出であるので、赤表示よりも青表示の方が割り振りが多くなっている。また、確変大当りDのラウンド1〜4の後に実行されるのは継続成功演出であるので、赤表示の方が青表示よりも割り振りが多く、確変大当りDのラウンド5〜8の後に実行されるのも継続成功演出であるので、赤表示の方が青表示よりも割り振りが多くなっている。また、確変大当りEのラウンド1〜4の後に実行されるのは継続成功演出であるので、赤表示の方が青表示よりも割り振りが多く、確変大当りEのラウンド8〜11の後に実行されるのは継続失敗演出であるので、赤表示よりも青表示の方が割り振りが多くなっている。また、確変大当りFのラウンド1〜4の後に実行されるのは継続成功演出であるので、赤表示の方が青表示よりも割り振りが多く、確変大当りFのラウンド5〜8の後に実行されるのも継続成功演出であるので、赤表示の方が青表示よりも割り振りが多くなっている。
図72および図73に示すように、この実施の形態では、その点灯演出が実行された後に継続成功演出が実行されて大当りが継続する場合には、その点灯演出が実行された後に継続失敗演出が実行されて大当りが終了する場合よりも、赤表示の最大数として大きい値が決定され、高い割合で赤表示を増加させることに決定される。そのため、点灯演出が実行される場合には、演出表示装置9の表示画面において表示数が増加していくに従って大当り遊技が終わりに近づいているかのような印象を与えるとともに、増加する表示の表示色が赤表示の割合が多ければ、青表示の割合が多いときと比較して、継続成功演出が実行されて大当りが継続するかもしれないとの期待感を与えることができる。
図74は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする(ステップS978)。例えば、演出制御用CPU101は、確変大当りEのラウンド12でセットされていた入賞演出制限フラグや、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS979)。
次に、入賞演出の演出態様について説明する。図75は、入賞演出の演出態様の具体例を示す説明図である。図75(A)に示すように、大入賞口の開放中に遊技球が入賞すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560からカウント入賞指定コマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞指定コマンドを受信すると(ステップS2908参照)、点灯演出の実行期間中であり、高速開放制御中であるなどの理由により入賞演出制限期間中でなければ(ステップS2910参照)、図75(B)に示すように、大入賞口LED20Aを点灯表示させる態様で入賞演出を実行する(ステップS2911参照)。なお、入賞演出の演出態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、演出表示装置9の表示画面において入賞の発生を知らせる所定の表示を行ったり、所定の効果音を音出力させたりしてもよい。
次に、点灯演出の演出態様について説明する。図76〜図80は、点灯演出の演出態様の具体例を示す説明図である。なお、図76〜図80において、(1)(2)(3)・・・の順に演出画面の態様が遷移する。また、図76〜図80では、一例として、確変大当りCにもとづく大当り遊技中のラウンド8〜11において点灯演出が実行される場合の演出態様を示しているが、確変大当りCのラウンド12〜15や確変大当りB,D,E,Fで実行される点灯演出の演出態様も同様である。
確変大当りCにもとづく大当り遊技において、ラウンド8を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS3923参照)、図76(1)に示すように、演出表示装置9の表示画面上にリング状に12個の表示領域を表示して点灯演出を開始する。なお、点灯演出の表示態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、複数個の表示領域をライン状に表示したり三角形状に表示するなど様々な表示態様で表示してもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをリセとして(ステップS3924参照)、入賞演出制限期間を終了させるとともに、赤点灯最大数決定処理を実行して(ステップS3925参照)、赤表示の最大数を決定する。図76〜図80に示す例では、図72(A)に示す赤点灯最大個数選択テーブル(1回目点灯演出用)を用いて、赤表示の最大数を10と決定する。
ラウンド8を開始し点灯演出を開始すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞指定コマンドを受信するごとにカウント入賞カウンタをカウントアップしていく(ステップS2912参照)。そして、カウント入賞カウンタの値が3に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図76(2)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
次いで、ラウンド8において、カウント入賞カウンタの値が5に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図76(3)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。さらに、ラウンド8において、カウント入賞カウンタの値が7に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図76(4)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
なお、1ラウンドあたり大入賞口には最大で10個の遊技球が入賞可能に制御されるので(ステップS1453参照)、ラウンド8において少なくとも7個以上の遊技球が大入賞口に入賞した場合には、図76(2)〜(4)に示すように、演出表示装置9の表示画面上で最大3つの赤表示または青表示が増加することになる。ただし、遊技者の遊技状況によっては、必ずしも、1ラウンド内の大入賞口への入賞数が3、5または7個に達しない場合もありうるので、そのような場合には、入賞数に応じて、演出表示装置9の表示画面上で赤表示や青表示を全く増加させられなかったり、1つまたは2つの赤表示や青表示しか増加させられない場合もある。
次いで、ラウンド8を終了し、ラウンド9を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS3927参照)、図77(5)に示すように、点灯演出を継続する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞カウンタをクリアする(ステップS3928参照)。
点灯演出中のラウンド9を開始すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞指定コマンドを受信するごとにカウント入賞カウンタをカウントアップしていく(ステップS2912参照)。そして、カウント入賞カウンタの値が3に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図77(6)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
次いで、ラウンド9において、カウント入賞カウンタの値が5に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図77(7)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。さらに、ラウンド9において、カウント入賞カウンタの値が7に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図77(8)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
なお、ラウンド9においても、遊技者の遊技状況によっては、必ずしも、1ラウンド内の大入賞口への入賞数が3、5または7個に達しない場合もありうるので、そのような場合には、入賞数に応じて、演出表示装置9の表示画面上で赤表示や青表示を全く増加させられなかったり、1つまたは2つの赤表示や青表示しか増加させられない場合もある。
次いで、ラウンド9を終了し、ラウンド10を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS3927参照)、図78(9)に示すように、点灯演出を継続する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞カウンタをクリアする(ステップS3928参照)。
点灯演出中のラウンド10を開始すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞指定コマンドを受信するごとにカウント入賞カウンタをカウントアップしていく(ステップS2912参照)。そして、カウント入賞カウンタの値が3に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図78(10)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
次いで、ラウンド10において、カウント入賞カウンタの値が5に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図78(11)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。さらに、ラウンド10において、カウント入賞カウンタの値が7に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図78(12)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
なお、ラウンド10においても、遊技者の遊技状況によっては、必ずしも、1ラウンド内の大入賞口への入賞数が3、5または7個に達しない場合もありうるので、そのような場合には、入賞数に応じて、演出表示装置9の表示画面上で赤表示や青表示を全く増加させられなかったり、1つまたは2つの赤表示や青表示しか増加させられない場合もある。
次いで、ラウンド10を終了し、ラウンド11を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、点灯用のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS3927参照)、図79(13)に示すように、点灯演出を継続する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞カウンタをクリアする(ステップS3928参照)。
点灯演出中のラウンド11を開始すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞指定コマンドを受信するごとにカウント入賞カウンタをカウントアップしていく(ステップS2912参照)。そして、カウント入賞カウンタの値が3に達すると(ステップS2913参照)、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図79(14)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
なお、図79(14)に示すように、ラウンド11でカウント入賞カウンタの値が3に達したことにもとづき赤表示または青表示をを増加させた場合には、演出表示装置9の表示画面上において赤表示または青表示の合計数が10に達する場合があり、全て赤表示が増加された場合には、赤表示の数が赤点灯最大数決定処理で決定した最大数10に達する場合がある。
次いで、ラウンド11において、カウント入賞カウンタの値が5に達すると(ステップS2913参照)、既に赤表示の数が最大数10に達している場合であれば(ステップS2914参照)、図79(15)に示すように、青表示を1つ増加させる(ステップS2915参照)。また、赤表示の数が最大数10に達していなければ、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図79(15)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
さらに、ラウンド11において、カウント入賞カウンタの値が7に達すると(ステップS2913参照)、既に赤表示の数が最大数10に達している場合であれば(ステップS2914参照)、図79(16)に示すように、青表示を1つ増加させる(ステップS2915参照)。また、赤表示の数が最大数10に達していなければ、点灯色決定処理を実行し(ステップS2916参照)、図79(16)に示すように、演出表示装置9の表示画面において赤表示または青表示を赤点灯最大数決定処理1つ増加させる(ステップS2917〜S2920参照)。
なお、ラウンド11においても、遊技者の遊技状況によっては、必ずしも、1ラウンド内の大入賞口への入賞数が3、5または7個に達しない場合もありうるので、そのような場合には、入賞数に応じて、演出表示装置9の表示画面上で赤表示や青表示を全く増加させられなかったり、1つまたは2つの赤表示や青表示しか増加させられない場合もある。
以上のような演出態様の点灯演出が実行されることによって、演出表示装置9の表示画面において表示数が増加していくに従って大当り遊技が終わりに近づいているかのような印象を与えることができる。また、一方で、点灯演出中に増加する表示の表示色が赤表示の割合が多ければ、青表示の割合が多いときと比較して、継続成功演出が実行されて大当りが継続するかもしれないとの期待感を与えることができる。
そして、図80(17)に示すように、ラウンド11を終了すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続演出のうちの継続成功演出に対応した継続用のインターバル演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS2941参照)、インターバル期間中にキャラクタなどを登場させて大当りが継続する可能性を示唆する態様の演出を実行したのちに、図80(18)に示すように、「大当り継続確定!」などの文字列を表示させて、継続成功演出を実行する(ステップS3904参照)。なお、継続失敗演出を実行する場合には、例えば、図80(18)において、「残念! 大当り終了」などの文字列を表示させて、大当りを終了するようにすればよい。
なお、継続演出において、遊技者の操作を伴うような態様の演出を実行してもよい。例えば、継続成功演出を実行する場合、「スティックコントローラを引け!」などの文字列を表示させて遊技者に対してスティックコントローラ122の操作を促し、スティックコントローラ122による傾倒操作を検出したタイミングで、図80(18)に示すような「大当り継続確定!」などの文字列を表示させて、大当り継続が確定したことを表示するようにしてもよい。この場合、スティックコントローラ122による傾倒操作が行われなかった場合には、例えば、インターバル期間を終了するまで待ってから大当り継続が確定した旨を表示してもよいし、大当り継続確定の表示をすることなく、そのまま次のラウンド12に移行するようにしてもよい。一方、継続失敗演出を実行する場合には、スティックコントローラ122による傾倒操作の有無にかかわらず、例えば、インターバル期間を終了するときに、「残念! 大当り終了」などの文字列を表示させて、大当り継続に失敗した旨を表示するようにすればよい。
次に、入賞演出制限期間について説明する。図81〜図83は、入賞演出制限期間を説明するための説明図である。まず、図81(1)を用いて、確変大当りBにおける入賞演出制限期間について説明する。確変大当りBのラウンド1を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS1910参照)、入賞演出制限期間に移行する。そして、ラウンド11を終了し、ラウンド12を開始するときに、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS3914参照)、入賞演出制限期間を終了する。従って、図81(1)に示すように、確変大当りBでは、大入賞口が高速開放制御されるラウンド1〜11にわたって入賞演出制限期間に制御され、入賞演出が制限されるとともに点灯演出における入賞数のカウントが制限される。
次に、図81(2)を用いて、確変大当りCにおける入賞演出制限期間について説明する。確変大当りCのラウンド1を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS1914参照)、入賞演出制限期間に移行する。そして、ラウンド7を終了し、ラウンド8を開始するときに、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS3924参照)、入賞演出制限期間を終了する。従って、図81(2)に示すように、確変大当りCでは、大入賞口が高速開放制御されるラウンド1〜7にわたって入賞演出制限期間に制御され、入賞演出が制限されるとともに点灯演出における入賞数のカウントが制限される。
次に、図82を用いて、確変大当りDにおける入賞演出制限期間について説明する。確変大当りDのラウンド1を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS1916参照)、入賞演出制限期間に移行するとともに、入賞演出制限期間計測タイマをセットする(ステップS1917参照)。そして、ラウンド1中に入賞演出制限期間計測タイマがタイムアウトすると(ステップS2923参照)、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS2924参照)、入賞演出制限期間を終了する。従って、図82に示すように、確変大当りDでは、ラウンド1中の大入賞口が高速開放制御される期間だけ入賞演出制限期間に制御され、入賞演出が制限されるとともに点灯演出における入賞数のカウントが制限される。そして、高速開放制御される期間を終了すると、ラウンド1の途中から入賞演出制限期間が解除され、入賞演出が実行可能となるとともに点灯演出における入賞数のカウントも可能となる。
次に、図83(1)を用いて、確変大当りEにおける入賞演出制限期間について説明する。確変大当りEでは、ラウンド4を終了しラウンド5を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3953参照)、入賞演出制限期間に移行する。そして、ラウンド7を終了し、ラウンド8を開始するときに、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS3945参照)、入賞演出制限期間を終了する。さらに、確変大当りEでは、ラウンド11を終了しラウンド12を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3953参照)、入賞演出制限期間に移行する。そして、ラウンド15を終了し、大当り遊技を終了するときに、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS978参照)、入賞演出制限期間を終了する。従って、図83(1)に示すように、確変大当りEでは、大入賞口が高速開放制御されるラウンド5〜7およびラウンド12〜15にわたって入賞演出制限期間に制御され、入賞演出が制限されるとともに点灯演出における入賞数のカウントが制限される。
次に、図83(2)を用いて、確変大当りFにおける入賞演出制限期間について説明する。確変大当りFでは、ラウンド4を終了してのラウンド5を開始するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入賞演出制限フラグをセットし(ステップS3958参照)、入賞演出制限期間に移行するとともに、入賞演出制限期間計測タイマをセットする(ステップS3959参照)。そして、ラウンド5中に入賞演出制限期間計測タイマがタイムアウトすると(ステップS2923参照)、入賞演出制限フラグをリセットし(ステップS2924参照)、入賞演出制限期間を終了する。従って、図83(2)に示すように、確変大当りFでは、ラウンド5中の大入賞口が高速開放制御される期間だけ入賞演出制限期間に制御され、入賞演出が制限されるとともに点灯演出における入賞数のカウントが制限される。そして、高速開放制御される期間を終了すると、ラウンド5の途中から入賞演出制限期間が解除され、入賞演出が実行可能となるとともに点灯演出における入賞数のカウントも可能となる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、大当り遊技状態において、カウントスイッチ23の検出結果にもとづいて、大入賞口に遊技球が入賞したことを示す入賞演出を実行し、大入賞口が高速開放制御されているときには、入賞演出の実行を制限する。そのため、大入賞口が高速開放制御されているときには入賞演出の実行が制限されるので、大当り遊技状態中に大入賞口を高速開放制御可能に構成した場合に、入賞演出を実行して却って違和感を与えてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、大当り遊技状態として、所定の遊技価値を付与する低価値特定遊技状態(本例では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態)、または低価値特定遊技状態よりも高い遊技価値を付与する高価値特定遊技状態(本例では、通常大当り、確変大当りA〜Fにもとづく大当り遊技状態)のいずれとするかを決定可能に構成されている。そして、低価値特定遊技状態において大入賞口を高速開放制御状態に制御し、高価値特定遊技状態において大入賞口を高速開放制御状態に制御した後に、大入賞口への入賞を期待できる長期間(本例では30秒)の開放制御を行う場合(本例では、確変大当りB〜Dの場合)がある。そのため、高価値特定遊技状態の高速開放制御中に進入演出が実行されてしまうことを防止することができ、低価値特定遊技状態であるか高価値特定遊技状態であるかを見破られてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、大当り種別に応じて(確変大当りB〜Fのいずれであるかに応じて)、異なるラウンド数において大入賞口を高速開放制御することによって、見た目上のラウンド数を内部制御上のラウンド数(本例では、15ラウンド)とは異ならせている。そのため、大当り遊技状態中のラウンド回数調整にために設けられた高速開放制御中において入賞演出が実行されてしまうことを防止することができ、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、カウントスイッチ23の検出結果にもとづいて、ラウンド開始後の大入賞口への遊技球の入賞数を計数し、計数された入賞数が所定数(本例では10)に達したことにもとづいて、ラウンドを終了する。そして、1回のラウンド中に、大入賞口への入賞を期待できる長期間(本例では30秒)の開放制御を行う状態と、大入賞口への入賞を殆ど期待できない短期間(本例では1秒)だけ開放制御を行う高速開放制御状態との両方に制御可能である。そのため、特に、1回のラウンド中に長期間の開放制御を行う状態と高速開放制御状態との両方に制御可能に構成した場合に、ラウンド中の高速開放制御状態中に入賞演出を実行してしまうことを防止することができ、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
なお、この実施の形態では、確変大当りとなる場合に、複数種類の大当り種別(本例では、確変大当りA〜F)を設けて、大入賞口を高速開放制御するラウンド数を異ならせて大入賞口の開放パターンや見た目上のラウンド数を異ならせる場合を示したが、通常大当りとなる場合も同様に複数種類の大当り種別を設けて、大入賞口を高速開放制御するラウンド数を異ならせて大入賞口の開放パターンや見た目上のラウンド数を異ならせるようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技状態において、カウントスイッチ23によって大入賞口への遊技球の入賞が検出されたときに、カウント入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。また、大当り遊技状態以外の遊技状態において、カウントスイッチ23によって大入賞口への遊技球の入賞が検出されたときに、大入賞口の異常が発生したと判定する。そのため、大入賞口の異常を検出できるとともに、カウント入賞指定コマンドを送信することによって大入賞口への遊技球の入賞を演出制御用マイクロコンピュータ100に逐一認識させることができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口が高速開放制御されていないときに、カウント入賞指定コマンドを受信するごとに入賞演出を実行し、大入賞口が高速開放制御されているときには、カウント入賞指定コマンドを受信しても入賞演出を実行しない。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減しつつ、入賞演出に関して遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、カウント入賞指定コマンドにもとづいて、大入賞口への遊技球の入賞数を計数し、その計数結果にもとづいて、大当り遊技状態に制御されているときに、大入賞口に所定個数(本例では、3、5または5個)の遊技球が入賞したことを示す点灯演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口が高速開放制御されているときには、カウント入賞指定コマンドを受信しても大入賞口への遊技球の入賞数を計数しない。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減しつつ、点灯演出に関して遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
なお、上記の実施の形態では、開閉板を備えた特別可変入賞球装置20によって大入賞口が形成され、開閉板が開放状態または閉鎖状態に制御されることによって、遊技球が入賞可能な可状態と、遊技球が入賞不能な不可状態とに大入賞口が変化する場合を示したが、大入賞口の態様は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、箱形の役物によって大入賞口が形成され、その箱形の役物が遊技領域の面に対して前面側にスライドして可動することによって遊技球が入賞可能な可状態となり、逆にその箱形の役物が遊技領域の面に対して奥側にスライドして可動することにより遊技領域面内に隠れることによって遊技球が入賞不能な不可状態となる大入賞口(いわゆるベロ型の大入賞口)を備えた遊技機に、上記の実施の形態で示した構成を適用して、大当り遊技中に入賞演出や点灯演出を行ったり、大入賞口の高速スライド可動が行われる期間では入賞演出制限期間に制御したりしてもよい。
また、上記の実施の形態では、識別情報(特別図柄や演出図柄)の可変表示を行い、その可変表示結果が特定表示結果(大当り図柄)となったことにもとづいて特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するいわゆる可変表示ゲームを行う遊技機に適用する場合を示したが、この実施の形態で示した態様は、いわゆる可変表示ゲームを行う遊技機以外にも適用可能である。例えば、遊技領域において開放状態と閉鎖状態とに制御可能な可変入賞装置(役物)を備え、役物内に遊技球が進入し、役物内に設けられた特定入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて特定遊技状態(大当り遊技状態)に制御するいわゆる役物遊技を行う遊技機に、上記の実施の形態で示した構成を適用して、大当り遊技中に入賞演出や点灯演出を行ったり、大入賞口の高速開放制御または高速スライド可動が行われる期間では入賞演出制限期間に制御したりしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。