JP2013160878A - 撮像装置および撮像方法 - Google Patents
撮像装置および撮像方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013160878A JP2013160878A JP2012021697A JP2012021697A JP2013160878A JP 2013160878 A JP2013160878 A JP 2013160878A JP 2012021697 A JP2012021697 A JP 2012021697A JP 2012021697 A JP2012021697 A JP 2012021697A JP 2013160878 A JP2013160878 A JP 2013160878A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- optical
- optical element
- light
- array
- region
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Focusing (AREA)
- Blocking Light For Cameras (AREA)
- Automatic Focus Adjustment (AREA)
- Studio Devices (AREA)
Abstract
【課題】単一の撮像光学系を用い、2次元の画像を取得すると共に、被写体距離の測定、または、広ダイナミックレンジ画像の取得を可能とする。
【解決手段】
ある実施形態の撮像装置は、光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる第1、第2の光学領域D1、D2を有するレンズ光学系Lと、複数の第1、第2の画素を有する撮像素子Nと、レンズ光学系Lと撮像素子Nとの間に配置され、レンズ光学系Lを通過した光を複数の第1の画素または前記複数の第2の画素に入射させる第1のアレイ状光学素子Kとを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】
ある実施形態の撮像装置は、光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる第1、第2の光学領域D1、D2を有するレンズ光学系Lと、複数の第1、第2の画素を有する撮像素子Nと、レンズ光学系Lと撮像素子Nとの間に配置され、レンズ光学系Lを通過した光を複数の第1の画素または前記複数の第2の画素に入射させる第1のアレイ状光学素子Kとを備える。
【選択図】 図1
Description
本発明はカメラ等の撮像装置およびその撮像装置を用いた撮像方法に関する。
被写体までの距離を測定する機能、広いダイナミックレンジの画像を取得する機能などを兼ね備えたカメラが求められている。
このうち被写体までの距離を測定する方法には、複数の撮像光学系による複数の画像から取得した視差情報を用いる方法がある。単一の撮像光学系から被写体までの距離を測定する方法もある。例えば、DFD(Depth From Defocus)法が知られている。DFD法は、取得した画像のボケ量の解析から距離を算出する手法である。ただし、単一の画像では被写体そのものの模様であるのか、被写体距離によってぼけているのかを判定することができない。このため、複数の画像から距離を推測する手法が用いられている(特許文献1、非特許文献1)。
広いダイナミックレンジの画像を取得する方法が、特許文献2、3及び4に開示されている。特許文献2は、対数変換型の撮像素子において、画素毎の感度の不均一性を補正するため、各画素の撮像データからメモリに記憶された均一光照射時の撮像データを減算する方法を開示している。特許文献3は、プリズムによって光路を分割し、2つの撮像素子によって撮影条件(露光量)を変えて撮像を行う方法を開示している。これらの他に、時分割露光時間の異なる画像を得て、これらを合成する方法もある。特許文献4は、このような方法における画像のズレを補正する技術を開示している。
Xue Tu, Youn−sik Kang and Murali Subbarao Two− and Three−Dimensional Methods for Inspection and Metrology V. Edited by Huang, Peisen S.. Proceedings of the SPIE, Volume 6762, pp. 676203 (2007).
上述した従来技術において、被写体までの距離を取得する場合、複数の撮像光学系を用いた構成では、撮像装置が大型化、高コスト化する。また、複数の撮像光学系の特性を揃え、かつ2つの撮像光学系の光軸を高精度で並行にする必要性があるため製造が難しく、さらにはカメラパラメータを求めるためのキャリブレーション工程が必要であるため、多くの工数を要する。
特許文献1および非特許文献1に開示されるようなDFD法では、1つの撮像光学計によって被写体までの距離を算出することができる。しかしながらDFD法では、焦点が合う被写体までの距離(合焦距離)を変化させて、時分割で複数の画像を取得する必要がある。このような手法を動画に適用すると、撮影の時間差により画像間にズレが生じてしまうため、測距精度を低下させてしまうという課題が生じる。
また、特許文献1は、プリズムによって光路を分割し、バックフォーカスを異ならせた2つの撮像面で撮像することによって、1階の撮像で被写体までの距離を測定する手法も開示されている、しかしながら、このような方法では、撮像素子が2つ必要になるため、撮像装置が大型化し、かつ大幅なコストアップとなってしまうという課題が生じる。
広いダイナミックレンジの画像を取得する場合、対数変換型の撮像素子では、画素毎に画素信号を対数変換する回路が必要となるため、画素サイズを小さくすることができない。また、特許文献2に開示される方法では、画素毎に感度の不均一性を補正するための補正用データを記録しておく手段が必要となり、コストアップとなってしまう。
特許文献3のプリズムで光路を分割する方法では、撮像素子が2つ必要となるため、撮像装置が大型化し、大幅なコストアップとなってしまう。また、時分割で被写体を撮影する場合、被写体が動いていると時間差による画像のズレが生じ、画像の連続性が乱れるという課題が生じる。
特許文献4では、画像のズレを補正する技術が開示されているものの、あらゆる胴体に対して時間差による画像のズレを完全に補正することは原理的に困難である。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、単一の撮像光学系を用い、2次元の画像を取得する機能だけでなく、上述した機能(被写体距離の測定、広ダイナミックレンジ画像取得など)を含むその他の複数の機能のうち少なくとも1つを実現することができる撮像装置を提供することにある。
本発明によるある実施形態の撮像装置は、光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる第1の光学領域と第2の光学領域とを有するレンズ光学系と、複数の第1の画素と複数の第2の画素とを有し、前記レンズ光学系からの光を電気信号に変換する撮像素子と、前記レンズ光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記レンズ光学系を通過した光を前記複数の第1の画素または前記複数の第2の画素に入射させる第1のアレイ状光学素子と、を備え、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに異なる光学特性を有する場合に、前記第1のアレイ状光学素子によって、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに同じ光学特性を有する場合に、前記第1のアレイ状光学素子によって、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光のそれぞれを、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素に入射させる。
本発明によるある実施形態の撮像方法は、光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる第1の光学領域と第2の光学領域とを有するレンズ光学系と、複数の第1の画素と複数の第2の画素とを有し、前記レンズ光学系からの光を電気信号に変換する撮像素子と、前記レンズ光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記レンズ光学系を通過した光を前記複数の第1の画素または前記複数の第2の画素に入射させる第1のアレイ状光学素子と、を備え、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに異なる光学特性を有する場合に、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、前記複数の第1の画素から第1の画像を生成し、前記複数の第2の画素から第2の画像を生成し、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに同じ光学特性を有する場合に、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光を、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素に入射させ、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素から画像を生成する。
本発明によれば、単一の撮像光学系を用い、2次元の画像を取得する機能だけでなく、その他の複数の機能(被写体距離の測定、広ダイナミックレンジ画像取得など)のうち少なくとも1つを実現することができる。本発明では、特殊な撮像素子を用いる必要がない。また、複数の撮像素子を必要としない。
以下、本発明による撮像装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明による実施形態1の撮像装置Aの構成を示す模式図である。撮像装置Aは、Vを光軸とし、第1の光学領域D1と第2の光学領域D2とを有するレンズ光学系Lと、レンズ光学系Lの焦点近傍に配置され、複数の光学要素ML1(図4等に示す)を有する第1のアレイ状光学素子K1と、複数の光学要素ML2を有する第2のアレイ状光学素子K2と、第1のアレイ状光学素子K1の位置を制御するアレイ状光学素子制御部Hと、複数の第1の画素および複数の第2の画素を有する撮像素子Nと、撮像素子Nからの電気信号を受けて画像を生成する信号処理部Cとを備える。第1のアレイ状光学素子K1および第2のアレイ状光学素子K2は、レンズ光学系Lと撮像素子Nとの間に配置されている。
図1は、本発明による実施形態1の撮像装置Aの構成を示す模式図である。撮像装置Aは、Vを光軸とし、第1の光学領域D1と第2の光学領域D2とを有するレンズ光学系Lと、レンズ光学系Lの焦点近傍に配置され、複数の光学要素ML1(図4等に示す)を有する第1のアレイ状光学素子K1と、複数の光学要素ML2を有する第2のアレイ状光学素子K2と、第1のアレイ状光学素子K1の位置を制御するアレイ状光学素子制御部Hと、複数の第1の画素および複数の第2の画素を有する撮像素子Nと、撮像素子Nからの電気信号を受けて画像を生成する信号処理部Cとを備える。第1のアレイ状光学素子K1および第2のアレイ状光学素子K2は、レンズ光学系Lと撮像素子Nとの間に配置されている。
図2は、本発明の実施形態1における撮像装置Aの作動を示すフローチャートである。図3から図8を用いて詳細に後述するが、撮像装置Aは、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2との光軸が同じ場合において、鮮鋭度の異なる第1の画像I1と第2の画像I2とを同時に取得することができ、第1の画像I1と第2の画像I2の被写体における鮮鋭度Gの比より、被写体距離の測定を行うことができる。また撮像装置Aは、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれている場合において、画像Iを取得することができ、画像Iから鮮鋭度Gの差を得ることができず被写体距離の測定はできないが、画素数の多い画像を取得することができる。
レンズ光学系Lは、絞りSと、絞りSの近傍に配置された光学素子L1と、レンズL2とを備えている。
図3(a)は、光学素子L1を被写体側から見た正面図である。図3(a)に示すように、光学素子L1は、第1、第2の光学領域D1、D2に位置する部分を有している。光学領域D1とD2は、光学素子L1の表面において、光軸Vを境界中心として上下に2分割されている。
図3(b)は、光学素子L1の断面図である。図3(b)に示すように、光学素子L1のうち第1の光学領域D1に位置する部分は、例えばガラスや樹脂から形成されている基体部g1から構成されており、絞りSを通過した光を透過する。光学素子L1のうち第2の光学領域D2に位置する部分には、例えばガラスや樹脂から形成されている基体部g2と、基体部g2に挟まれた例えば液晶材料から形成されている屈折率変化部E2とから構成されている。屈折率変化部E2の屈折率が変化することにより、第1の光学領域D1の光学特性が第2の光学領域D2の光学特性と等しい状態と、第1の光学領域D1の光学特性が第2の光学領域D2の光学特性とは異なる状態とが切り替わる。
具体的には、図3(b)に示すように、例えば屈折率変化部E2に電圧が印加されている場合、屈折率変化部E2は、基体部g1、g2の屈折率nEとは異なる屈折率nE2を有する。光学領域D2における屈折率変化部E2と基体部g2との間の界面は非球面であるため、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2の光学情報である被写界深度は異なる。
第1の光学領域D1、D2の光学特性が、レンズ光学系L全体としての合焦特性に影響を与える。本実施形態において、「合焦特性を異ならせる」とは、その光学系において光の集光に寄与する特性の少なくとも1つを異ならせることをいい、具体的には、焦点距離、焦点が合う被写体までの距離、鮮鋭度が一定の値以上となる距離範囲などを異ならせることをいう。光学領域D1、D2の曲率半径や非球面係数や屈折率を調整して光学特性を異ならせることにより、各領域を通過した光線による合焦特性を異なるものとすることができる。本実施形態においては、屈折率変化部E2に電圧を印加することにより、光学素子L1のうち第2の光学領域D2に位置する部分に非球面の界面が生じる。これにより、光学領域D1、D2が、合焦特性を互いに異ならせる光学特性を有するようになる。
図3(c)に示すように、屈折率変化部E2に電圧が印加されていない場合、屈折率変化部E2の屈折率はnEである。この場合、屈折率変化部E2の屈折率は、基体部g1、g2の屈折率nEと同じになる(略等しくなる)。屈折率差がないため、屈折率変化部E2と基体部g2との間の非球面の界面は消滅する。よって、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2の光学情報である被写界深度は同じになる。
図示は省略するが、屈折率変化部E2を構成する液晶層の周囲には、液晶層に電圧を印加するための電極が設けられている。電極は、屈折率変化部E2の側面上に設けられていてもよいし、上面および下面に設けられていてもよい。
2つの光学領域D1および光学領域D2をそれぞれ通過した光束B1および光束B2は、レンズL2を通過した後、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2に入射し、撮像素子Nの撮像面Niにおいて結像する。
なお、絞りSは全ての画角の光束が通過する領域である。従って、絞りSの近傍に光学特性を制御する面を挿入することにより、全ての画角の光束の光学特性を同様に制御することができる。すなわち、本実施形態では、光学特性が切り替わる領域を有する光学素子L1は、絞りSの近傍に設けられていることが好ましい。絞り近傍に位置する光学領域D1、D2において光学特性と制御することによって、領域の分割数に応じた光学特性を光束に与えることができる。
図1においては、絞りSを通過した光が直接(他の光学部材を介することなく)、光学素子L1に入射する位置に設けられている。光学素子L1は、絞りSよりも被写体側に設けられていてもよい。この場合、光学素子L1を通過した光が、直接(他の光学部材を介することなく)、絞りSに入射することが好ましい。像側テレセントリック光学系の場合、光学系の焦点における光線の入射角は、絞りSを通過する光線の位置によって一義的に決定される。また、アレイ状光学素子Kは、光線の入射角に応じて出射方向を振り分ける機能を有する。そのため、絞りSの近傍で分割された光学領域D1、D2に対応するように、撮像面Ni上の画素に光束を振り分けることができる。
なお、像側非テレセントリック光学系の場合、光学系の焦点における光線の入射角は、絞りSを通過する光線の位置と画角によって一義的に決定される。
第1の光学領域D1の光学特性が第2の光学領域D2の光学特性とは異なる状態(図3(b)に示す状態)において、アレイ状光学素子制御部Hは、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸を同じ位置(略一致する位置)に配置する。なお、光学要素ML1の光軸と光学要素ML2の光軸とが同じ位置(略一致する位置)に配置されるとは、それぞれの光軸が完全に一致する場合だけでなく、例えば、光学要素ML1のピッチの10%以下だけずれている場合も含み、好ましくは5%以下だけずれている場合も含む。
この場合、図6に示すように、光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1へ結像し、光学領域D2を通過した光束B2は、撮像素子Nの受光素子P2へ結像する。撮像素子Nからの信号を、信号処理部Cにて、受光素子P1から取得された信号による第1の画像I1と、受光素子P2から取得された信号による第2の画像I2とを同時に取得することができる。第1の画像I1は光学領域D1を通過した光によるものであり、第2の画像I2は光学領域D2を通過した光によるものである。光学領域D1、D2が異なる光学特性を有するため、2つの画像I1、I2の鮮鋭度(輝度情報)は異なる。信号処理部Cは、鮮鋭度を用いて測距演算を行い、被写体距離が算出される。
一方、第1の光学領域D1の光学特性が第2の光学領域D2の光学特性とは等しい状態(図3(c)に示す状態)において、アレイ状光学素子制御部Hは、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸を、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチ(周期)と半ピッチ分(例えばピッチの40%以上60%以下)ずらす。光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像し、光学領域D2を通過した光束B2もまた、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像し(図7に示す)、撮像素子Nからの信号を、信号処理部Cにて、受光素子P1およびP2から取得された画像Iを取得することができる。
なお、本実施形態においては、屈折率変化部E2の屈折率を変化させることにより非球面の界面を出現させたが、非球面の表面を有し、基体部g1とは異なる屈折率を有する部材を挿入および除去することにより、光学領域D1、D2の光学特性が同じ状態と異なる状態とを切り替えてもよい。
図4(a)は、第1のアレイ状光学素子K1の斜視図である。第1のアレイ状光学素子K1はレンチキュラレンズであり、第1のアレイ状光学素子K1のうち撮像素子N側の面には、複数の光学要素ML1が配置されている。光学要素ML1のそれぞれの断面は円弧状である。図4(b)は、第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの斜視図である。第2のアレイ状光学素子K2のうち第1のアレイ状光学素子K1と対向する面には、複数の光学要素ML2が配置されている。複数の光学要素ML2のそれぞれの断面は円弧状である。撮像素子Nに付随するマイクロレンズMsの2つの円弧に、第2のアレイ状光学素子K2における光学要素ML2の円弧が1つ対応している。撮像面には、1つのマイクロレンズMsに対して、1つの受光素子P1またはP2が配置している。また、第1のアレイ状光学素子K1の表面における光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の表面における光学要素ML2とは例えば、同じ構造(同一の周期および同一の曲率)を持っており、光学要素ML1が形成されている面と光学要素ML2が形成されている面とは互いに向かい合った状態で存在する。ただし、光学要素ML1の曲率と光学要素M2の曲率とは必ずしも一致しなくてもよい。
図5(a)、(b)は、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nとの断面図である。第2のアレイ状光学素子K2および撮像素子Nは台座J上に載置されている。第1のアレイ状光学素子K1は、台座J上に設けられた圧電素子W上に配置されている。圧電素子Wは、アレイ状光学素子制御部Hにて制御されている。
図5(a)に示すように、アレイ状光学素子制御部Hによって圧電素子Wに電圧が印加されていない状態では、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じになる位置に、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2が存在する。圧電素子Wは、第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1の配列方向に対して水平に、長さw1から長さw2へと伸縮する。この状態において、圧電素子Wは長さw1を有する。
図5(b)に示すように、アレイ状光学素子制御部Hによって圧電素子Wに電圧が印加されると、圧電素子Wが伸びて、圧電素子Wの長さはw2となる。これにより、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1の光軸と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる位置に、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2が配置される。このように、圧電素子Wの長さw2と長さw1との差が、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1および第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の配列ピッチの半分になるように設定されている。
なお、圧電素子Wは、第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nに接続されていてもよい。
図6(a)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じ(略一致)になる場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の拡大図である。光学領域D1を通過した光束B1は、光学要素ML1と光学要素ML2とマイクロレンズMsにより、撮像素子Nにある受光素子P1に結像し、また光学領域D2を通過した光束B2は、光学要素ML1と光学要素ML2とマイクロレンズMsにより、撮像素子Nにある受光素子P2に結像する。
図6(b)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1の光軸と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じになる場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nを被写体側から見た正面図である。光学領域D1を通過した光線は、受光素子P1へ結像し、光学領域D2を通過した光線は、受光素子P2へ結像する。これにより、光学領域を通過した光束を、光学領域別に撮像素子の受光素子に分離し結像することができる。
図7(a)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の拡大図である。光学領域D1を通過した光束B1は、光学要素ML1と光学要素ML2とマイクロレンズMsにより、撮像素子Nにある受光素子P1とP2に結像し、また光学領域D2を通過した光束B2は、光学要素ML1と光学要素ML2とマイクロレンズMsより、撮像素子Nになる受光素子P1とP2に結像する。図7(b)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nを被写体側から見た正面図である。光学領域D1を通過した光線は、受光素子P1とP2へ均等に結像し、光学領域D2を通過した光線もまた、受光素子P1とP2へ均等に結像する。これにより、光線領域を通過した光束を分けることなく、撮像素子の受光素子に均等に結像することができる。
図8(a)は、撮像素子Nを被写体側から見た正面図である。撮像素子Nにおいて、受光素子P1は、撮像素子Nにおける偶数列にあたる画素であり、受光素子P2は、撮像素子Nにおける奇数列にあたる画素である。図8(b)は、受光素子P1から得られた信号から信号処理部Cが生成した第1の画像I1であり、撮像素子Nにおける偶数列の画素を抽出したものである。図8(c)は、受光素子P2から得られた信号から信号処理部Cが生成した第2の画像I2であり、撮像素子Nの奇数列の画素を抽出したものである。図8(d)は、受光素子P1およびP2から得られた信号から信号処理部Cが生成した画像Iであり、撮像素子Nの全画素数を抽出したものである。第1の画像I1と第2の画像I2の画素数は、画像Iの画素数よりも半分に低下していることがわかる。
このような構成により、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じになる場合、光学素子L1の光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1へ結像し、光学素子L1の光学領域D2を通過した光束B2は、撮像素子Nの受光素子P2に結像することができる。また、光学素子L1の光学領域D1の屈折率nEと光学領域D2の屈折率変化部E2の屈折率nE2は異なるため、光学領域D1と光学領域D2の光学特性である被写界深度は異なり、受光素子P1から形成される第1の画像I1と受光素子P2から形成される第2の画像I2から、鮮鋭度Gの異なる画像を同時に取得することができる。これにより、後述の方法にて被写体距離を測定することができる。
また、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる場合、光学素子L1の光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像し、光学素子L1の光学領域D2を通過した光束B2もまた、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像することができる。また、光学素子L1の光学領域D1の屈折率nEと光学領域D2の屈折率変化部E2の屈折率nEは同じため、光学領域D1と光学領域D2の光学特性である被写界深度は同じになり、受光素子P1と受光素子P2から形成される画像Iから、鮮鋭度Gの異なる画像を同時に取得することができないが、第1の画像I1や第2の画像I2よりも画素数が2倍になる画像を取得することができる。
図9は、被写体距離と鮮鋭度Gの関係を示すグラフである。G1は受光素子P1のみで生成された第1の画像I1の所定領域の鮮鋭度Gを示しており、G2は受光素子P2のみで生成された第2の画像I2の所定領域の鮮鋭度Gを示している。鮮鋭度Gは、隣接する画素間の差分により求めることができる。また、所定の大きさの画像ブロックをフーリエ変換することによって求めることもできる。また、Zの範囲は、G1が変化し、かつG2がほとんど変化しない領域である。したがって、このような関係を利用して被写体距離を求めることができる。例えば、Zの範囲では、被写体距離と、鮮鋭度G1とG2との比に相関があるため、受光素子P1のみで生成された第1の画像I1と受光素子P2のみで生成された第2の画像I2の鮮鋭度Gの比を求めることにより、被写体距離を求めることができる。
なお、本実施形態では、輝度を用いて算出される値(輝度情報)であれば、鮮鋭度以外の値、例えばコントラストを用いて被写体距離を求めてもよい。コントラストは、例えば、所定の演算ブロック内における最大輝度値と最低輝度値の比から求めることができる。鮮鋭度は輝度値の差分であるのに対し、コントラストは輝度値の比である。最大輝度値である一点と最低輝度値である一点との比からコントラストを求めてもよいし、例えば輝度値の上位数点の平均値と、輝度値の下位数点の平均値との比からコントラストを求めてもよい。コントラストを用いて被写体距離を求める場合も、鮮鋭度の場合と同様に、予め被写体距離と、コントラストの比との相関関係を記憶部に記憶させておく。各ブロック毎に第1の画像I1と第2の画像I2とのコントラストの比を求めることにより、相関関係を利用して被写体距離を求めることができる。
本実施形態1は、被写界深度の異なる画像を同時に取得することにより被写体距離を測定できる機能と、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる機能の2つの機能を兼ね備えた撮像装置である。
特許文献1および非特許文献1では、時分割で複数の画像を取得する必要がある。このような手法を動画に適用すると、撮影の時間差により画像間にズレが生じてしまうため、測距制度を低下させてしまうという課題が生じる。本実施形態によると、光学素子L1の光学領域D1とD2によって得られる画像Iの鮮鋭度G(またはコントラスト)の比と被写体距離との相関関係をあらかじめ記憶しておき、撮像された第1の画像I1と第2の画像I2における鮮鋭度G(またはコントラスト)の比と、上記相関関係とに基づいて、被写体までの距離を得ることができる。また、単一の撮像系を用いた(例えば1回の)撮像によって被写体までの距離を得ることができるため、複数の撮像光学系を用いた撮像装置のように、複数の撮像光学系間の特性や位置を揃える必要がない。また、本実施形態1の撮像装置を用いて動画を撮影した場合、時間の経過によって被写体の位置に変化が生じても、被写体までの正確な距離を測定することができる。また、単一の撮像系にて、被写界深度の異なる画像を同時に取得することにより被写体距離を測定できる機能と、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を持ち合わせることができる。
(実施形態2)
本実施形態2は、光学素子L1の光学領域D2に配置している屈折率変化部E2を透過率変化部F2にした点と、光学素子L1の被写体側に偏光板Y1を、撮像素子N側に偏光板Y2を備えた点と、被写体距離の測定機能を広ダイナミックレンジ画像取得機能にした点で、実施形態1と異なっている。ここでは、本実施形態2において実施形態1と同様の内容である、撮像装置Aの作動のフローチャートや、第1のアレイ状光学素子K1と光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2と光学要素ML2と撮像素子Nと圧電素子Wとについての詳細な説明は省略する。
本実施形態2は、光学素子L1の光学領域D2に配置している屈折率変化部E2を透過率変化部F2にした点と、光学素子L1の被写体側に偏光板Y1を、撮像素子N側に偏光板Y2を備えた点と、被写体距離の測定機能を広ダイナミックレンジ画像取得機能にした点で、実施形態1と異なっている。ここでは、本実施形態2において実施形態1と同様の内容である、撮像装置Aの作動のフローチャートや、第1のアレイ状光学素子K1と光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2と光学要素ML2と撮像素子Nと圧電素子Wとについての詳細な説明は省略する。
図10は、本発明の実施形態2における撮像装置Aの構成を示す模式図である。撮像装置Aは、Vを光軸とするレンズ光学系Lと、レンズ光学系Lの焦点近傍に配置された第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と、アレイ状光学素子制御部Hと、撮像素子Nと、信号処理部Cとを備える。また光学素子L1の被写体側に偏光板Y1を、撮像素子N側に偏光板Y2を備える。図10に示す撮像装置Aにおける第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nは、実施形態1の図4を用いてすでに説明している。また、アレイ状光学素子制御部Hと圧電素子Wは、実施形態1の図5を用いてすでに説明している。第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2との光軸が同じ場合については、実施形態1の図6を用いてすでに説明しており、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2との光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる場合は、実施形態1の図7を用いてすでに説明している。
レンズ光学系Lは、絞りSと、絞りSの近傍に配置された2つの異なる光学領域D1、D2を有する光学素子L1と、レンズL2から構成されており、光学領域D2は透過率変化部F2を含んでいる。2つの光学領域D1と光学領域D2を通過した光束B1と光束B2は、レンズL2を通過した後、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2に入射し、撮像素子Nの撮像面Niにて結像する。アレイ状光学素子制御部Hにより、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じ場合、光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1へ結像し、光学領域D2を通過した光束B2は、撮像素子Nの受光素子P2へ結像され(図6に示す)、撮像素子Nからの信号を、信号処理部Cにて、受光素子P1で構成される第1の画像I1と、受光素子P2で構成される第2の画像I2とを同時に取得できる。一方、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる場合、光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像し、光学領域D2を通過した光束B2もまた、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像し(図7に示す)、撮像素子Nからの信号を、信号処理部Cにて、受光素子P1とP2とで構成される画像Iを取得することができる。
図11(a)は、光学素子L1を被写体側から見た正面図であり、光学領域D1とD2は光軸Vを境界中心として上下に2分割されている。また、Sは、絞りを示している。図11(b)は、光学素子L1の断面図であり、光学領域D1とD2は光軸Vを境界中心として上下に2分割されており、光学素子L1のうち光学領域D2に位置する部分は、透過率変化部F2を有している。
例えば、透過率変化部F2は液晶材料から形成されており、透過率変化部F2に印加電圧のある状態では、透過率変化部F2は、等方性の液晶配向を有する。そのため、偏光板Y1と偏光板Y2により、光学領域D2においては光の一部が遮断され、光学領域D2は、光学領域D1とは異なる透過率tF2を持つ。また、透過率変化部F2に印加電圧のない状態では、配向性のある液晶配向を有するために偏光板Y1と偏光板Y2により、光学領域D2は、光学領域D1と同じ透過率tFを持つ。図11(b)では、印加電圧により光学領域D2の透過率はtF2になっている。また、光学素子L1の被写体側に偏光板Y1を備え、光学素子L1の撮像素子N側に偏光板Y2を備えているため、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2の光学情報である透過率は異なる。図11(c)は、光学素子L1の断面図であり、印加電圧のない状態の透過率変化部F2であるので、光学領域D2の透過率はtFとなっている。このとき、光学領域D1と光学領域D2は同じ透過率tFなので、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2の光学情報である透過率は同じになる。
図6の構成により、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じになる場合、光学素子L1のうち光学領域D1に位置する部分を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1へ結像し、光学素子L1のうち光学領域D2に位置する部分を通過した光束B2は、撮像素子Nの受光素子P2に結像することができる。また、図11(b)の構成により、透過率変化部F2を操作し、光学領域D1と異なる透過率を持つ光学領域D2にする。また、受光素子P1から形成される第1の画像I1と、受光素子P2から形成される第2の画像I2との透過率の異なる画像を同時に取得することができ、受光素子P1から輝度を表す画素値V1を取得し、受光素子P2から輝度を表す画素値V2を取得する。これにより、後述の方法にてダイナミックレンジの高い画像を取得することができる(図12に示す)。
図7の構成により、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれる場合、光学素子L1の光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像し、光学素子L1の光学領域D2を通過した光束B2もまた、撮像素子Nの受光素子P1とP2へ結像することができる。また、図11(c)の構成により、透過率変化部F2を操作することにより、光学領域D1と光学領域D2の光学特性である透過率を同じtFにできる。これにより、受光素子P1と受光素子P2から形成される画像Iからは、ダイナミックレンジの高い画像を取得することができないが、第1の画像I1や第2の画像I2よりも画素数が2倍になる画像を取得することができる。
図12は、受光素子P1の画素値と受光素子P2の画素値からダイナミックレンジの高い画像を生成するフローチャートであり、図1の信号処理部Cにて実行される。受光素子P1と受光素子P2の画素値は8ビット(256階調)として説明する。
まず、受光素子P1の画素値と受光素子P2の画素値をそれぞれ撮像素子から読み込む(S101)。ここで、受光素子P1と受光素子P2の画素値は、それぞれV1、V2とする。受光素子P1には光学領域D1を通過した光が入射し、受光素子P2には光学領域D2を通過した光が入射する。光学領域D2の光の透過率が光学領域D1の光の透過率の例えばk分の1である場合、受光素子P1には、受光素子P2の約k倍の量の光が入射する。続いて受光素子P1が飽和しているかどうかを判定する(S102)。画素値は、8ビットであるため、画素値が255である場合に飽和していると判定され、画素値が255未満の場合に飽和していないと判定される。受光素子P1が飽和していない場合(S102でNo)は、出力値VoをV1とする(S103)。一方、受光素子P1が飽和している場合(S102でYes)は、出力値Voを、V2に光学領域D1とD2の透過率の比(例えばk)を乗じた値とする(S104)。以上の演算を全ての受光素子P1とP2について実行することにより、ダイナミックレンジの高い画像を取得することができる。y方向の画素値が1画素おきに欠落するため、欠落している画素の画素値をy方向に隣接する画素の画素値によって補間して生成してもよい。具体的には、画像において、座標(x、y+1)の画素値が欠落している場合は、座標(x、y)の画素値と座標(x、y+2)の画素値を平均して座標(x、y+1)の画素値を補間すればよい。
本実施形態2は、透過率の異なる画像を同時に取得することにより、ダイナミックレンジの高い画像を取得できる機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得できないが画素数の多い画像を取得できる機能との2つの機能を兼ね備えた撮像装置である。
また、本実施形態2では、光学領域D2に透過率変化部F2を備えているが、透過率変化部F2が誘電多層膜であってもよい。透過率変化部F2がNDフィルタであってもよい。
特許文献2は、画素毎の感度の不均一性を補正するため、各画素の撮像データからメモリに記憶された均一光照射時の撮像データを減算する方法を開示しており、また特許文献3は、プリズムによって光路を分割し、2つの撮像素子によって撮影条件(露光量)を変えて撮像を行う方法を開示している。これらの方法において時分割で被写体を撮影する場合、被写体が動いていると時間差による画像のズレが生じ、画像の連続性が乱れるという課題がある。また特許文献4では、画像の連続性が乱れるという課題に対して、画像のズレを補正する方法を提案している。しかし、本実施形態2によると、単一の撮像系を用いた(例えば1回の)撮像によって、時分割で被写体を撮影する必要がなく、また画像のズレを補正する必要もない。また、本実施形態2の撮像装置を用いて動画を撮影した場合、時間の経過によって被写体の位置に変化が生じても、ダイナミックレンジの高い画像を取得することができる。また、単一の撮像系にて、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を持ち合わせることができる。
(実施形態3)
本実施形態3は、絞りSの近傍に遮光板Rを設置し、遮光板Rと遮光板制御部Tとアレイ状光学素子制御部Hと撮像素子Nと信号処理部Cと第1の画像I1と第2の画像I2を連動することにより、実施形態1の、被写体距離を測定することの機能と、被写体距離を測定はしないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。ここでは、本実施形態3において実施形態1と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
本実施形態3は、絞りSの近傍に遮光板Rを設置し、遮光板Rと遮光板制御部Tとアレイ状光学素子制御部Hと撮像素子Nと信号処理部Cと第1の画像I1と第2の画像I2を連動することにより、実施形態1の、被写体距離を測定することの機能と、被写体距離を測定はしないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。ここでは、本実施形態3において実施形態1と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
図13は、本発明の実施形態3における撮像装置Aの構成を示す模式図である。実施形態1の撮像装置Aに、遮光板Rと遮光板制御部Tとが追加されている。
図14は、本発明の実施形態3における撮像装置Aの作動を示すフローチャートである。図15から図18までに後述するが、撮像装置Aにおいて、被写体距離を測定する機能のために、光学領域を通過した光束を光学領域別に撮像素子の受光素子に分離し結像することが必要であり、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸を同じにする様に、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の相対的な位置合わせが必要となる。また、撮像装置Aにおいて、画素数の多い画像を取得する機能のために、光線領域を通過した光束を分けることなく撮像素子の受光素子に均等に結像することが必要であり、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずらす様に、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の相対的な位置合わせが必要となる。遮光板Rを操作し、受光素子P1の画素値V1と受光素子P2の画素値V2を信号処理部Cにて検出しながら、圧電素子Wを駆動することにより、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2との相対的な位置合わせを行う。
図15(a)は、実施形態3における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。屈折率変化部E2によって、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2との被写界深度は異なる。光学領域D1を通過した光束B1および光学領域D2を通過した光束B2は、絞りSを通過し、撮像素子Nに向けて進んでいることがわかる。図15(b)は、図15(a)の状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。光束B1は受光素子P1へ結像され、光束B2は受光素子P2へ結像され、信号処理部Cを介して、第1の画像I1と第2の画像I2とを得ることができる。そのため、実施形態1に記載しているように、被写体距離を測定することができる。
次に、遮光板Rを動かし光束B2が遮光され、屈折率変化部E2の屈折率をnE2からnEに操作し、アレイ状光学素子制御部Hにて圧電素子Wを駆動する。
図16(a)は、実施形態3における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。屈折率変化部E2によって、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2との被写界深度が同じになる。また光学領域D1を通過した光束B1は、絞りSを通過し、光学素子L1に向けて進んでいることがわかる。しかし、光学領域D2を通過した光束B2は、遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、絞りSを通過後に遮光され、撮像素子Nに向けて進まないようになる。図16(b)は、図16(a)の光束B2が撮像素子Nに到達しない状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。光束B1を受光素子P1および受光素子P2に結像されるように、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wを駆動する。受光素子P1から信号処理部Cを介して得られる第1の画像I1の画素値V1と、受光素子P2から信号処理部Cを介して得られる第2の画像I2の画素値V2とが同じになるとき(略等しくなるとき)、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wの作動を止める。これにより、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置に配置される。なお、画素値V1と画素値V2とが略等しくなる場合には、画素値V1と画素値V2が一致する場合だけでなく、検出誤差や光量のばらつきなどに起因して、例えば、画素値V1が画素値V2の20%以上20%以下である場合を含んでいてもよい。
次に、遮光板Rを動かし、光束B1と光束B2が撮像素子Nへ結像する。
図17(a)は、実施形態3における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、光束B2は、光束B1と同様に、絞りSを通過し、撮像素子Nに向けて進んでいる。図17(b)は、図17(a)の光束B1および光束B2が撮像素子Nに到達している状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置合わせとなっているため、光学特性が同じである光束B1および光束B2は、受光素子P1および受光素子P2に均等に結像でき、信号処理部Cを介して、画像Iを得ることができる。そのため、実施形態1に記載しているように、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる。
図15から図17にて、被写体距離を測定する機能から、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる機能への切り替えについて示したが、その逆の機能の切り替えも、本実施形態3の撮像装置Aにて行うことができる。
図17での、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる撮像装置Aから、遮光板Rを動かし光束B2が遮光され、屈折率変化部E2の屈折率をnEからnE2に操作し、アレイ状光学素子制御部Hにて圧電素子Wを駆動する。図18(a)は、実施形態3における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。屈折率変化部E2によって、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2との被写界深度を異なるようにするために、屈折率変化部Eの屈折率をnE2とする。また光学領域D1を通過した光束B1は、絞りSを通過し、光学素子L1に向けて進んでいることがわかる。しかし、光学領域D2を通過した光束B2は、遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、絞りSを通過後に遮光され、撮像素子Nに向けて進まないようになる。図18(b)は、図18(a)の光束B2が撮像素子Nに到達しない状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。光束B1は受光素子P1に結像され、光束B2は受光素子P2に結像されるように、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wを駆動する。受光素子P1から信号処理部Cを介して得られる第1の画像I1の画素値V1と、受光素子P2から信号処理部Cを介して得られる第2の画像I2の画素値V2との差が最大になるとき、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wの作動を止める。これにより、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じ位置に配置される。次に、遮光板Rを動かし、光束B1と光束B2が撮像素子Nへ結像することにより、図15での被写体距離を測定できる状態になる。
本実施形態3によると、本実施形態1と同様に、光学領域D2を通過する光束B2を遮光し、光学領域D1を通過する光束B1を撮像素子Nへ到達させることと、その光束B1と受光素子P1と受光素子P2から得られる画素値V1とV2を指標として圧電素子Wを駆動することで、光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、同じになる位置合わせ、もしくは光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置合わせに設定することができる。これにより、被写界深度の異なる画像を同時に取得することにより被写体距離を測定できる機能と、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替えることができる。
撮像装置Aの使用環境における振動、温度や湿度は、光学系に大きな影響を与え、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2との位置関係を保つことは難しい。しかし実施形態3を用いることにより、撮像装置Aが撮影する直前に、光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、同じになる位置合わせ、もしくは光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置合わせを行うことができ、被写界深度の異なる画像を同時に取得することにより被写体距離を測定できる機能と、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる機能を、精度高く発揮することができる。
また、本実施形態3では、光学領域D2を通過する光束B2を遮光板Rにて遮光した状態で受光素子P1と受光素子P2から得られる画素値V1とV2に基づいて圧電素子Wを駆動したが、光学領域D1を通過する光束B1を遮光板Rにて遮光した状態で受光素子P1と受光素子P2から得られる画素値V1とV2に基づいて圧電素子Wを駆動してもよい。
また、本実施形態3での遮光板Rと遮光板制御部Tの代わりに、液体遮光板RXを用いてもよい。図19は、実施形態3における、光学素子L1と絞りSと液晶遮光板RXの断面図である。液晶遮光板RXは、液晶遮光層RFと、液晶遮光層RFの被写体側に偏光板YX1と、液晶遮光層RFの撮像素子N側に偏光板YX2とを備えており、液晶遮光層RFに印加電圧があると、偏光板YX1と偏光板YX2により限りなく0に近い透過率tRF1の液晶遮光板RXとなり、液晶遮光層RFに印加電圧がないと、偏光板YX1と偏光板YX2により、限りなく1に近い透過率tRFの液晶遮光板RXとなる。図19(a)は、図15における遮光板Rと遮光板制御部Tの代わりになる液晶遮光板RXと光学素子L1と絞りSの断面図である。液晶遮光層RFに印加電圧がないため、液晶遮光板RXの透過率はtRFとなり、光学領域D2の光束B2は透過できる。図19(b)は、図16における遮光板Rと遮光板制御部Tの代わりになる液晶遮光板RXと光学素子L1と絞りSの断面図である。液晶遮光層RFに印加電圧があるため、液晶遮光板RXの透過率はtRF1となり、光学領域D2の光束B2は遮光される。図19(c)は、図17における遮光板Rと遮光板制御部Tの代わりになる液晶遮光板RXと光学素子L1と絞りSの断面図である。液晶遮光層RFに印加電圧がないため、液晶遮光板RXの透過率はtRFとなり、光学領域D2の光束B2は透過できる。図19(d)は、図18における遮光板Rと遮光板制御部Tの代わりになる液晶遮光板RXと光学素子L1と絞りSの断面図である。液晶遮光層RFに印加電圧があるため、液晶遮光板RXの透過率はtRF1となり、光学領域D2の光束B2は遮光される。
(実施形態4)
本実施形態4は、絞りSの近傍に遮光板Rを設置し、遮光板Rと遮光板制御部Tとアレイ状光学素子制御部Hと撮像素子Nと信号処理部Cと第1の画像I1と第2の画像I2を連動することにより、実施形態2の、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。ここでは、本実施形態4において実施形態1と実施形態2と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
本実施形態4は、絞りSの近傍に遮光板Rを設置し、遮光板Rと遮光板制御部Tとアレイ状光学素子制御部Hと撮像素子Nと信号処理部Cと第1の画像I1と第2の画像I2を連動することにより、実施形態2の、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。ここでは、本実施形態4において実施形態1と実施形態2と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
図20は、本発明の実施形態3における撮像装置Aの構成を示す模式図である。実施形態2の撮像装置Aに、遮光板Rと遮光板制御部Tとが追加されている。
本発明の実施形態4における撮像装置Aの作動を示すフローチャートは、実施形態3の図14と同様である。
図21から図24までに後述するが、撮像装置Aにおいて、ダイナミックレンジの高い画像を取得するために、光学領域を通過した光束を光学領域別に撮像素子の受光素子に分離し結像することが必要であり、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸を同じにする様に、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の相対的な位置合わせが必要となる。また、撮像装置Aにおいて、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能のために、光線領域を通過した光束を分けることなく撮像素子の受光素子に均等に結像することが必要であり、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずらす様に、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の相対的な位置合わせが必要となる。遮光板Rを操作し、受光素子P1の画素値V1と受光素子P2の画素値V2を信号処理部Cにて検出しながら、圧電素子Wを駆動することにより、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2との相対的な位置合わせをする。
図21(a)は、実施形態4における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。透過率変化部F2によって、光学領域D1の透過率tFと光学領域D2の透過率tF2は異なる。光学領域D1を通過した光束B1および光学領域D2を通過した光束B2は、絞りSを通過し、撮像素子Nに向けて進んでいることがわかる。図21(b)は、図21(a)の状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。光束B1は、受光素子P1へ結像され、光束B2は受光素子P2へ結像され、信号処理部Cを介して、第1の画像I1と第2の画像I2とを得ることができる。そのため、実施形態2と同様に、ダイナミックレンジの高い画像を取得することができる。
次に、遮光板Rを動かし、光束B2が遮光され、透過率変化部F2を制御し、光学領域D1の透過率と光学領域D2の透過率を同じtFにし、アレイ状光学素子制御部Hにて圧電素子Wを駆動する。
図22(a)は、実施形態4における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。透過率変化部F2によって、光学領域D1と光学領域D2の透過率が同じになる。また光学領域D1を通過した光束B1は、絞りSを通過し、光学素子L1に向けて進んでいることがわかる。しかし、光学領域D2を通過した光束B2は、遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、絞りSを通過後に遮光され、撮像素子Nに向けて進まないようになる。図22(b)は、図22(a)の光束B2が撮像素子Nに到達しない状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。光束B1を受光素子P1および受光素子P2に結像されるように、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wを駆動する。受光素子P1から信号処理部Cを介して得られる第1の画像I1の画素値V1と、受光素子P2から信号処理部Cを介して得られる第2の画像I2の画素値V2とが同じになるとき、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wの作動を止める。これにより、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置に配置される。
次に、遮光板Rを動かし、光束B1と光束B2が撮像素子Nへ結像する。
図23(a)は、実施形態4における、遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、光束B2は、光束B1と同様に、絞りSを通過し、撮像素子Nに向けて進んでいる。遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、光束B2は、光束B1と同様に、絞りSを通過し、撮像素子Nに向けて進んでいる。図23(b)は、図23(a)の光束B1および光束B2が撮像素子Nに到達している状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置合わせとなっているため、光学特性が同じである光束B1および光束B2は、受光素子P1および受光素子P2に均等に結像でき、信号処理部Cを介して、画像Iを得られる。そのため、実施形態2に記載しているように、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる。
図21から図23にて、ダイナミックレンジの高い画像を取得できる機能から、ダイナミックレンジの高い画像を取得できないが画素数の多い画像を取得できる機能への切り替えについて示したが、その逆の機能の切り替えも、本実施形態4の撮像装置Aにて行うことができる。
図23での、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる撮像装置Aから、遮光板Rを動かし光束B2が遮光され、透過率変化部F2を制御して光学領域D1と光学領域D2の透過率を異なるようにし、アレイ状光学素子制御部Hにて圧電素子Wを駆動する。図24(a)は、実施形態4における、光学素子L1と絞りSと遮光板Rの断面図である。透過率変化部F2によって、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2との透過率を異なるようにするために、光学領域D2の透過率をtF2とする。また光学領域D1を通過した光束B1は、絞りSを通過し、光学素子L1に向けて進んでいることがわかる。しかし、光学領域D2を通過した光束B2は、遮光板制御部Tにて操作された遮光板Rにより、絞りSを通過後に遮光され、撮像素子Nに向けて進まないようになる。図24(b)は、図24(a)の光束B2が撮像素子Nに到達しない状態においての、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの断面図であり、アレイ状光学素子制御部Hと信号処理部C等を模式的に示す図である。光束B1は受光素子P1に結像され、光束B2は受光素子P2に結像されるように、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wを駆動する。受光素子P1から信号処理部Cを介して得られる第1の画像I1の画素値V1と、受光素子P2から信号処理部Cを介して得られる第2の画像I2の画素値V2との差が最大になるとき、アレイ状光学素子制御部Hにて、圧電素子Wの作動を止める。これにより、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が同じ位置合わせとなっている。次に、遮光板Rを動かし、光束B1と光束B2が撮像素子Nへ結像することにより、図21でのダイナミックレンジの高い画像を取得できる。
本実施形態4によると、本実施形態2と同様に、光学領域D2を通過する光束B2を遮光し、光学領域D1を通過する光束B1を撮像素子Nへ到達させることと、その光束B1と受光素子P1と受光素子P2から得られる画素値V1とV2を指標として圧電素子Wを駆動することで、光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、同じになる位置合わせ、もしくは光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置合わせに設定することができる。これにより、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替えることができる。
撮像装置Aの使用環境における振動、温度や湿度は、光学系に大きな影響を与え、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2との位置関係を保つことは難しい。しかし実施形態4を用いることにより、撮像装置Aが撮影する直前に、光学要素ML1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素ML2の光軸が、同じになる位置合わせ、もしくは光学要素ML1と光学要素ML2の配列ピッチの半ピッチ分ずれた位置合わせを行うことができ、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能を、精度高く発揮することができる。
また、本実施形態4では、光学領域D2を通過する光束B2を遮光板Rにて遮光した状態で受光素子P1と受光素子P2から得られる画素値V1とV2に基づいて圧電素子Wを駆動したが、光学領域D1を通過する光束B1を遮光板Rにて遮光し、受光素子P1と受光素子P2から得られる画素値V1とV2からに基づいて圧電素子Wを駆動してもよい。
また、本実施形態4では、遮光板Rと遮光板制御部Tを用いているが、例えば、図22および図24での透過率変化部F2にて、印加電圧を制御することにより、光学領域D2の透過率を限りなく0に近づけるようにすると、遮光板Rにて光束B2を遮光するのと同等の効果があるため、遮光板Rと遮光板制御部Tを撮像装置Aにて用いる必要はない。
また、本実施形態4では、遮光板Rと遮光板制御部Tの代わりに、実施形態3での液晶遮光板RXを用いてもよい。本実施形態4での液晶遮光板RXとしては、図19と同様のものを用いればよい。
(実施形態5)
本実施形態5は、実施形態1および実施形態3において、第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1と撮像素子Nとの間に液晶層Xを設け、印加電圧によって液晶層Xの屈折率を変化することにより、被写体距離を測定することの機能と、被写体距離を測定はしないが画素数を上げて撮像できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。本実施形態5において実施形態1および実施形態3と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
本実施形態5は、実施形態1および実施形態3において、第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1と撮像素子Nとの間に液晶層Xを設け、印加電圧によって液晶層Xの屈折率を変化することにより、被写体距離を測定することの機能と、被写体距離を測定はしないが画素数を上げて撮像できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。本実施形態5において実施形態1および実施形態3と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
図25は、本発明の実施形態5における撮像装置Aの作動を示すフローチャートである。第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1と撮像素子Nとの間に液晶層Xを設けて、液晶層Xの屈折率を変化させることにより、第1のアレイ状光学素子K1のレンズ効果を発現もしくは消滅させるように切り替え、被写体距離を測定することの機能と、被写体距離を測定できないが画素数の多い画像を取得できる機能の切り替えを可能にする。
図26(a)は、実施形態5における、光学素子L1と絞りSの断面図である。屈折率変化部E2によって、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2との被写界深度は異なる。図26(b)は、第1のアレイ状光学素子K1と撮像素子Nと液晶層Xの断面図であり、信号処理部C等を模式的に示す図である。また、液晶層Xは、印加電圧のある時には屈折率nX1となり、印加電圧のない時には屈折率nXであり、第1のアレイ状光学素子K1の屈折率はnXである。なお、液晶層Xの屈折率と第1のアレイ状光学素子K1の屈折率とは必ずしも完全に一致していなくてもよい。例えば、印加電圧のばらつきなどを考慮すると、電圧を印加したときの液晶層Xの屈折率が、第1のアレイ状光学素子K1の屈折率の98.8%以上101.2%以下であってもよい。
第1のアレイ状光学素子K1の屈折率と液晶層Xの屈折率を互いに異なるようにするために、印加電圧にて屈折率nX1の液晶層Xにする。光学要素ML1と液晶層Xとの間には屈折率の差が生じるため、アレイ状光学素子Kにレンズ効果を発現させることができ、光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1へ結像され、光学領域D2を通過した光束B2は、撮像素子Nの受光素子P2へ結像され、信号処理部Cを介して、第1の画像I1と第2の画像I2とを得ることができる。そのため、実施形態1と同様に、被写体距離を測定することができる。
次に、屈折率変化部E2の屈折率nXに変化させる。
図27(a)は、実施形態1における光学素子L1と絞りSの断面図である。屈折率変化部E2によって、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2との被写界深度は同じになる。図27(b)は、第1のアレイ状光学素子K1と撮像素子Nと液晶層Xの断面図であり、信号処理部C等を模式的に示す図である。第1のアレイ状光学素子K1の屈折率と液晶層Xの屈折率は同じnXであるために、アレイ状光学素子Kのレンズ効果を消滅することができるため、光学領域D1を通過した光束B1および光学領域D2を通過した光束B2は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1の影響を受けずに、マイクロレンズMsによって、撮像素子Nの受光素子P1と受光素子P2へと結像され、信号処理部Cを介して、画像Iを得ることができる。そのため、実施形態1に記載しているように、被写体距離を測定はしないが画素数の多い画像を取得できる。
本実施形態5は、液晶層Xの屈折率をnX1にすることにより、光学領域D1を通過する光束B1を撮像素子Nの受光素子P1へ結像し、光学領域D2を通過する光束B2を撮像素子Nの受光素子P2へ結像する。これは、液晶層Xの屈折率を、第1のアレイ状光学素子K1の屈折率nXは異なるものとすることにより、第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1のレンズ面によって光束を振り分けることができるためである。また、液晶層Xの屈折率をnXにして、第1のアレイ状光学素子K1と同じ屈折率にすることにより、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2とを撮像素子Nの受光素子P1と受光素子P2へと結像する。これにより、第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1のレンズ効果を消滅させることができる。よって、本実施形態5によると、被写体距離を測定することの機能と、被写体距離を測定はしないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替えることができる。
実施形態5によると、第1のアレイ状光学素子K1を固定し、液晶層Xの屈折率を操作することにより、第1のアレイ状光学素子K1のレンズ効果を発現もしくは消滅することができるため、実施形態1および3と比べて、圧電素子Wやアレイ状光学素子制御部Hを設ける必要がなく撮像装置Aを小型にすることができる。
また、本実施形態5では、撮像装置Aにおいて、被写体距離を測定することの機能から、被写体距離を測定はしないが画素数の多い画像を取得できる機能への切り替えを示した。撮像装置Aにおいて、画素数を上げて撮像できる機能から、画素数は下がるが被写体距離を測定することの機能への切り替えも、本実施形態5の図25のフローチャートのように、屈折率変化部E2と液晶層Xを操作することにより、行う事ができる。
(実施形態6)
本実施形態6は、実施形態2および実施形態4において、第1のアレイ状光学素子Kにおける光学要素ML1と撮像素子Nとの間に液晶層Xを設け、印加電圧によって液晶層Xの屈折率を変化することにより、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。本実施形態6において実施形態2および実施形態4と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
本実施形態6は、実施形態2および実施形態4において、第1のアレイ状光学素子Kにおける光学要素ML1と撮像素子Nとの間に液晶層Xを設け、印加電圧によって液晶層Xの屈折率を変化することにより、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替える実施形態である。本実施形態6において実施形態2および実施形態4と同様の内容についての詳細な説明は省略する。
本発明の実施形態6における撮像装置Aの作動を示すフローチャートは、実施形態5の図25と同様である。第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1と撮像素子Nとの間に液晶層Xを設けて、液晶層Xの屈折率を変化させることにより、第1のアレイ状光学素子K1のレンズ効果を発現もしくは消滅させるように切り替え、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能とダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の切り替えを可能にする。
図28(a)は、実施形態6における、光学素子L1と絞りSの断面図である。透過率変化部F2により、光学領域D1と光学領域D2の透過率は異なる。図28(b)は、第1のアレイ状光学素子K1と撮像素子Nと液晶層Xの断面図であり、信号処理部C等を模式的に示す図である。また、液晶層Xは、印加電圧のある時には屈折率nX1となり、印加電圧のない時には屈折率nXであり、第1のアレイ状光学素子K1の屈折率の屈折率はnXである。
第1のアレイ状光学素子K1の屈折率と液晶層Xの屈折率を互いに異なるようにするために、印加電圧にて屈折率nX1の液晶層Xにする。光学要素ML1と液晶層Xとの間には屈折率の差が生じるため、アレイ状光学素子Kにレンズ効果を発現させることができ、光学領域D1を通過した光束B1は、撮像素子Nの受光素子P1へ結像され、光学領域D2を通過した光束B2は、撮像素子Nの受光素子P2へ結像され、信号処理部Cを介して、第1の画像I1と第2の画像I2とを得ることができる。そのため、実施形態2と同様に、ダイナミックレンジの高い画像を取得することができる。
次に、屈折率変化部E2の屈折率nXに変化させる。
図29(a)は、実施形態6における光学素子L1と絞りSの断面図である。透過率変化部F2により、光学領域D1と光学領域D2の透過率は同じになる。図29(b)は、第1のアレイ状光学素子K1と撮像素子Nと液晶層Xの断面図であり、信号処理部C等を模式的に示す図である。第1のアレイ状光学素子K1の屈折率と液晶層Xの屈折率は同じnXであるために、アレイ状光学素子Kのレンズ効果を消滅することができるため、光学領域D1を通過した光束B1および光学領域D2を通過した光束B2は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1の影響を受けずに、マイクロレンズMsによって、撮像素子Nの受光素子P1と受光素子P2へと結像され、信号処理部Cを介して、画像Iを得ることができる。そのため、実施形態2に記載しているように、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる。
本実施形態6は、液晶層Xの屈折率をnX1にすることにより、光学領域D1を通過する光束B1を撮像素子Nの受光素子P1へ結像し、光学領域D2を通過する光束B2を撮像素子Nの受光素子P2へ結像する。これは、液晶層Xの屈折率を、第1のアレイ状光学素子K1の屈折率nXとは異なるものとすることにより、第1のアレイ状光学素子K1における光学要素ML1のレンズ面によって光束を振り分けることができるためである。また、液晶層Xの屈折率をnXにして、第1のアレイ状光学素子K1と同じ屈折率にすることにより、光学領域D1を通過する光束B1と光学領域D2を通過する光束B2とを撮像素子Nの受光素子P1と受光素子P2へと結像する。これにより、アレイ状光学素子Kにおける光学要素ML1のレンズ効果を消滅させることができる。よって、本実施形態6によると、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能と、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能の、2つの機能を切り替えることができる。
実施形態6によると、撮像装置Aにおいて、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素ML1を固定し、液晶層Xの屈折率を操作することにより、第1のアレイ状光学素子K1のレンズ効果を発現もしくは消滅することができるため、実施形態2および4と比べて、圧電素子Wやアレイ状光学素子制御部Hを設ける必要がなく撮像装置Aを小型にすることができる。
また、本実施形態6では、撮像装置Aにおいて、ダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能から、ダイナミックレンジの高い画像を取得しないが画素数の多い画像を取得できる機能への切り替えを示した。画素数を上げて撮像できる機能から、画素数は下がるがダイナミックレンジの高い画像を取得することの機能への切り替えも、本実施形態5の図25のフローチャートのように、透過率変化部F2と液晶層Xを操作することにより、行う事ができる。
(その他の実施形態)
なお、実施形態1と3と5においては、光学素子L1に設けた領域の数は2以上であってもよい。以下、実施形態1と3と5に記載の光学素子L1について記述する。
なお、実施形態1と3と5においては、光学素子L1に設けた領域の数は2以上であってもよい。以下、実施形態1と3と5に記載の光学素子L1について記述する。
図30(a)は、光学素子L1を被写体側から見た正面図であり、光軸Vを境界中心として上下と左右に4分割された光学領域D1、光学領域D2、光学領域D3、および光学領域D4に分けられている。またSは、絞りを示している。図30(b)は、光学素子L1を上側からみた断面図であり、光学領域D2と光学領域D1は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D2の中に、屈折率変化部E2が設けられている。図30(c)は、光学素子L1を下側からみた断面図であり、光学領域D3とD4は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D3の中に屈折率変化部E3が設けられており、また光学領域D4の中に屈折率変化部E4が設けられている。例えば、屈折率変化部E2、E3、E4は同じ液晶材料から形成されており、光学領域D1を構成している光学材料と各々異なる屈折率nE2、nE3、nE4となるように、各々異なる印加電圧を屈折率変化部E2、E3、E4に与える。一方、印加電圧がない場合には、屈折率変化部E2、E3、E4は光学領域D1を構成している光学材料と同じ屈折率のnEとなる。図30(b)と図30(c)では、各々異なる印加電圧を屈折率変化部E2、E3、E4に与え、光学領域D1を構成している光学材料と各々異なる屈折率nE2、nE3、nE4となり、また屈折率変化部E2と屈折率変化部E3と屈折率変化部E4は、光学素子L1中にて互いに異なる非球面の界面を有しているため、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2と、光学領域D3を通過する光束B3と、光学領域D4を通過する光束B4の被写界深度は互いに異なる。図30(d)は、光学素子L1を上側からみた断面図であり、光学領域D2と光学領域D1は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D2の中に、屈折率変化部E2が設けられている。図30(e)は、光学素子L1を下側からみた断面図であり、光学領域D3とD4は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D3の中に屈折率変化部E3が設けられており、また領域D4の中に屈折率変化部E4が設けられている。図30(d)と図30(e)では、屈折率変化部E2、E3、E4には印加電圧がなく、屈折率変化部E2、E3、E4は光学領域D1を構成している光学材料と各々同じ屈折率nEとなっており、また、屈折率変化部E2と屈折率変化部E3と屈折率変化部E4は、互いに異なる非球面の界面を有しているが、光学素子L1内は全て同じ屈折率nEになっているために、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2と、光学領域D3を通過する光束B3と、光学領域D4を通過する光束B4の被写界深度は全て同じになる。
なお、実施形態2と4と6においては、光学素子L1に設けた領域の数は2以上であってもよい。以下、実施形態2と4と6に記載の光学素子L1について記述する。
図31は、光学素子L1に設けた領域の数を4とし、図31(a)は、光学素子L1を被写体側から見た正面図である。光学素子L1は、光軸Vを境界中心として上下と左右に4分割されて、光学領域D1、光学領域D2、光学領域D3、および光学領域D4に分けられている。またSは、絞りを示している。図31(b)は、光学素子L1を上側からみた断面図であり、光学領域D2と光学領域D1は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D2の中に、透過率変化部F2が設けられている。図31(c)は、光学素子L1を下側からみた断面図であり、光学領域D3とD4は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D3の中に透過率変化部F3が設けられており、また領域D4の中に透過率変化部F4が設けられている。例えば、透過率変化部F2、F3、F4は同じ液晶材料から形成されており、偏光板Y1と偏光板Y2により、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率は各々異なり、透過率tFと透過率tF2と透過率tF3と透過率tF4となるように、各々異なる印加電圧を屈折率変化部E2、E3、E4に与える。一方、透過率変化部F2、F3、F4に印加電圧がない場合、偏光板Y1と偏光板Y2により、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率は同じ透過率tFとなる。図31(b)と図31(c)では、各々異なる印加電圧を屈折率変化部E2、E3、E4に与え、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率は各々異なり、透過率tFと透過率tF2と透過率tF3と透過率tF4となる。図31(d)は、光学素子L1を上側からみた断面図であり、光学領域D2と光学領域D1は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D2の中に、透過率変化部F2が設けられている。図31(e)は、光学素子L1を下側からみた断面図であり、光学領域D3とD4は光軸Vを境界中心として左右に2分割されており、光学領域D3の中に透過率変化部F3が設けられている、また光学領域D4の中に透過率変化部F4が設けられている。図31(d)と図31(e)では、透過率変化部F2、F3、F4には印加電圧がなく、光学領域D1を構成している光学材料と各々同じ透過率tFとなっており、光学領域D1を通過する光束B1と、光学領域D2を通過する光束B2と、光学領域D3を通過する光束B3と、光学領域D4を通過する光束B4の透過率は、全て同じになる。
なお、実施形態1から6は、光学素子L1に設けた領域の数は2以上であってもよい。以下、光学素子L1に設けた領域の数を4とし、図30と図31に記載のとおりに、光学素子L1に光学領域D1、D2、D3、D4を設けていることを前提として、実施形態1から6に記載の第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2について記述する。
図32(a)は、第1のアレイ状光学素子K1の斜視図である。第1のアレイ状光学素子K1には、光学要素MA1が格子状に配置されている。それぞれの光学要素MA1の断面(縦方向および横方向それぞれの断面)は円弧状である。このように、光学要素MA1はマイクロレンズであり、第1のアレイ状光学素子K1は、マイクロレンズアレイとなっている。図32(b)は、第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nの斜視図である。第2のアレイ状光学素子K2には、光学要素MA2が格子状に配置されている。それぞれの光学要素MA2の断面(縦方向および横方向それぞれの断面)は円弧状である。このように、光学要素MA2はマイクロレンズであり、第2のアレイ状光学素子K2は、マイクロレンズアレイとなっている。撮像素子Nに付随するマイクロレンズMsの2つの円弧分に対して、第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の円弧1つが存在する。撮像面には、マイクロレンズMsに対して、受光素子Pが配置している。また、第1のアレイ状光学素子K1の表面にある光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の表面にあるMA2は同じ構造を持っている。
なお、実施形態1から4は、光学素子L1に設けた領域の数は2以上であってもよい。以下、光学素子L1に設けた領域の数を4とし、図30、図31および図32に示したとおりに、光学素子L1に光学領域D1、D2、D3、D4を設けていることを前提とし、実施形態1から4に記載のアレイ状光学素子Kと撮像素子Nについて記述する。
図33(a)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が同じ場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の拡大断面図である。光学領域D1を通過した光束B1は、光学要素MA1と光学要素MA2とマイクロレンズMsにて、撮像素子Nにある受光素子P1に結像し、また領域D4を通過した光束B4は、光学要素MA1と光学要素MA2とマイクロレンズMsにて、撮像素子Nにある受光素子P4に結像する。図33(a)には記載していないが、光学領域D2を通過した光束B2は、撮像素子Nにある受光素子P2に結像し、光学領域D3を通過した光束B3は、撮像素子Nにある受光素子P3に結像する。図33(b)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、同じ場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nを被写体側から見た正面図である。光学領域D1を通過した光束B1は、受光素子P1へ結像し、領域D4を通過した光束B4は、受光素子P4へ結像し、光学領域D2を通過した光束B2は、受光素子P2へ結像し、光学領域D3を通過した光束B3は、受光素子P3へ結像する。
図34(a)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、光学要素MA1と光学要素MA2の配列ピッチの半ピッチ分ずれている場合における、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2の拡大断面図である。光学領域D1を通過した光束B1は、光学要素MA1光学要素MA2とマイクロレンズMsにて、撮像素子Nにある受光素子P1、P2、P3、P4に結像し、また領域D4を通過した光束B4も同様に、光学要素ML1と光学要素ML2とマイクロレンズMsにて、撮像素子Nになる受光素子P1、P2、P3、P4に結像する。図34(a)には記載していないが、光学領域D2およびD3を通過した光束B2とB3も同様に、受光素子P1、P2、P3、P4に結像する。図34(b)は、第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、光学要素MA1と光学要素MA2の配列ピッチの半ピッチ分ずれている場合での、第1のアレイ状光学素子K1と第2のアレイ状光学素子K2と撮像素子Nを被写体側から見た正面図である。光学領域D1を通過した光束B1と、光学領域D2を通過した光束B2と、光学領域D3を通過した光束B3と、領域D4を通過した光束B4は、受光素子P1、P2、P3、P4へ結像する。
なお、実施形態1から6は、光学素子L1に設けた領域の数は2以上であってもよい。以下、光学素子L1に設けた領域の数を4とし、実施形態1から6に記載の撮像素子Nと信号処理部Cから得られる画像について記述する。
図35(a)は、撮像素子Nを被写体側から見た正面図である。撮像素子Nにおいて、受光素子P1は、撮像素子Nでの奇数行・偶数列にあたる画素であり、受光素子P2は、撮像素子Nでの偶数行・偶数列にあたる画素であり、受光素子P3は、撮像素子Nでの偶数行・奇数列にあたる画素であり、受光素子P4は、撮像素子Nでの奇数行・奇数列にあたる画素である。図35(b)は、撮像素子Nから得られた信号を信号処理部Cにて、撮像素子Nの奇数行・偶数列を抽出した受光素子P1から作成される第1の画像I1であり、図35(c)は、撮像素子Nの偶数行・偶数列を抽出した受光素子P2から作成される第2の画像I2であり、図35(d)は、撮像素子Nの偶数行・奇数列を抽出した受光素子P3から作成される第3の画像I3であり、図35(e)は、撮像素子Nの奇数行・奇数列を抽出した受光素子P4から作成される第4の画像I4である。図35(f)は、撮像素子Nから得られた信号を信号処理部Cにて、全画素を抽出した画像Iである。第1の画像I1と第2の画像I2と第3の画像I3と第4の画像I4の画素数は、画像Iの画素数よりも1/4に低下していることがわかる。
屈折率変化部E2、E3、E4の屈折率を、光学領域D1を構成している光学材料とは各々異なる屈折率nE2、nE3、nE4となるようにし、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の被写界深度が異なるようにし、かつ第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、同じ場合では、光学領域を通過した光束を、光学領域別に撮像素子の受光素子に分離し結像することができる。そのため、撮像素子Nから得られた信号を信号処理部Cにて、図35(b)から図35(e)のように、第1の画像I1と第2の画像I2と第3の画像I3と第4の画像I4を同時に得ることができ、第1の画像I1と第2の画像I2と第3の画像I3と第4の画像I4の鮮鋭度により、被写体距離を測定することができる。
屈折率変化部E2、E3、E4の屈折率を、光学領域D1を構成している光学材料と同じ屈折率nEとなるようにし、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の被写界深度が同じようにし、かつ第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、光学要素MA1と光学要素MA2の配列ピッチの半ピッチ分ずれている場合では、光線領域を通過した光束を分けることなく、撮像素子の受光素子に均等に結像することができる。そのため、被写体距離を測定することはできないが、第1の画像I1や第2の画像I2や第3の画像I3や第4の画像I4よりも4倍画素数の多い画像Iを取得することができる。
これらの光学素子L1にて領域を4つ設けている状態においては、実施形態1と3と5での、光学素子L1にて領域を2つ設けている状態よりも、異なる光学特性を有する画像が多く取得できるため、被写体距離の測定において、測定誤差を低減することができる。
透過率変化部F2、F3、F4の透過率を、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率を各々透過率tFと透過率tF2と透過率tF3と透過率tF4と異ならせるようにし、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率が異なるようにし、かつ第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、同じ場合では、光学領域を通過した光束を、光学領域別に撮像素子の受光素子に分離し結像することができる。そのため、撮像素子Nから得られた信号を信号処理部Cにて、図35(b)から図35(e)のように、第1の画像I1と第2の画像I2と第3の画像I3と第4の画像I4を同時に得ることができ、受光素子P1の画素値V1と受光素子P2の画素値V2と受光素子P3の画素値V3と受光素子P4の画素値V4から、ダイナミックレンジの高い画像を取得することができる。
透過率変化部F2、F3、F4の透過率を、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率を各々同じ透過率tFにし、光学領域D1と光学領域D2と光学領域D3と光学領域D4の透過率が同じになるようにしかつ第1のアレイ状光学素子K1の光学要素MA1と第2のアレイ状光学素子K2の光学要素MA2の光軸が、光学要素MA1と光学要素MA2の配列ピッチの半ピッチ分ずれている場合では、光線領域を通過した光束を分けることなく、撮像素子の受光素子に均等に結像することができる。そのため、ダイナミックレンジの高い画像を取得することはできないが、第1の画像I1や第2の画像I2や第3の画像I3や第4の画像I4よりも4倍画素数の多い画像Iを取得することができる。
これらの光学素子L1にて領域を4つ設けている状態においては、実施形態2と4と6での、光学素子L1にて領域を2つ設けている状態よりも、異なる光学特性を有する画像が多く取得できるため、ダイナミックレンジの高い画像を撮影する場合において、より白飛びおよび黒つぶれしない画像を取得することができる。
本発明にかかる撮像装置は、製品検査用のカメラ、監視カメラ、情報端末やロボット等の画像入力用カメラ、など産業用カメラとして有用である。また、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等に用いる撮像装置としても用いることは可能である。
A 撮像装置
L レンズ光学系
L1 光学素子
Y1、Y2 偏光板
D1、D2、D3、D4 光学領域
B、B1、B2、B3、B4 光束
E2、E3,E4 屈折率変化部
nE、nE2、nE3、nE4 光学素子L1での屈折率
F2、F3、F4 透過率変化部
tF、tF2、tF3、tF4 光学領域Dでの透過率
S 絞り
R 遮光板
T 遮光板制御部
RX 液晶遮光板
RF 液晶遮光層
YX1、YX2 液晶遮光板の偏光板
L2 レンズ
K アレイ状光学素子
K1 第1のアレイ状光学素子
K2 第2のアレイ状光学素子
ML1、ML2 光学要素 レンチキュラレンズ
MA1、MA2 光学要素 マイクロレンズ
H アレイ状光学素子制御部
W 圧電素子
w1、w2 圧電素子長さ
J 台座
X 液晶層
nX,nX1 液晶層の屈折率
Ms 撮像素子上のマイクロレンズ
N 撮像素子
Ni 撮像面
P、P1、P2、P3、P4 撮像素子上の受光素子
G,G1、G2 鮮鋭度
V0、V1、V2、V3、V4 画素値
C 信号処理部
I、I1、I2、I3、I4 画像
L レンズ光学系
L1 光学素子
Y1、Y2 偏光板
D1、D2、D3、D4 光学領域
B、B1、B2、B3、B4 光束
E2、E3,E4 屈折率変化部
nE、nE2、nE3、nE4 光学素子L1での屈折率
F2、F3、F4 透過率変化部
tF、tF2、tF3、tF4 光学領域Dでの透過率
S 絞り
R 遮光板
T 遮光板制御部
RX 液晶遮光板
RF 液晶遮光層
YX1、YX2 液晶遮光板の偏光板
L2 レンズ
K アレイ状光学素子
K1 第1のアレイ状光学素子
K2 第2のアレイ状光学素子
ML1、ML2 光学要素 レンチキュラレンズ
MA1、MA2 光学要素 マイクロレンズ
H アレイ状光学素子制御部
W 圧電素子
w1、w2 圧電素子長さ
J 台座
X 液晶層
nX,nX1 液晶層の屈折率
Ms 撮像素子上のマイクロレンズ
N 撮像素子
Ni 撮像面
P、P1、P2、P3、P4 撮像素子上の受光素子
G,G1、G2 鮮鋭度
V0、V1、V2、V3、V4 画素値
C 信号処理部
I、I1、I2、I3、I4 画像
Claims (25)
- 光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる第1の光学領域と第2の光学領域とを有するレンズ光学系と、
複数の第1の画素と複数の第2の画素とを有し、前記レンズ光学系からの光を電気信号に変換する撮像素子と、
前記レンズ光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記レンズ光学系を通過した光を前記複数の第1の画素または前記複数の第2の画素に入射させる第1のアレイ状光学素子と、
を備え、
前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに異なる光学特性を有する場合に、
前記第1のアレイ状光学素子によって、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、
前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに同じ光学特性を有する場合に、
前記第1のアレイ状光学素子によって、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光のそれぞれを、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素に入射させる、撮像装置。 - 第2のアレイ状光学素子をさらに備え、
前記第1、第2のアレイ状光学素子の表面には、それぞれ、複数の光学要素が配置され、
前記第1のアレイ状光学素子において前記複数の光学要素が形成されている面と、前記第2のアレイ状光学素子において前記複数の光学要素が形成されている面とは対向している、請求項1に記載の撮像装置。 - 前記第1のアレイ状光学素子または前記第2のアレイ状光学素子の光軸と垂直な方向の位置を制御するアレイ状光学素子制御部をさらに備え、
前記アレイ状光学素子制御部によって、前記第1のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸と前記第2のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸とが略一致することにより、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、
前記アレイ状光学素子制御部によって、前記第1のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸と前記第2のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸とが前記複数の光学要素の周期の略半分だけずれることにより、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光のそれぞれを、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素に入射させる、請求項2に記載の撮像装置。 - 遮光板と、前記遮光板の配置を切り替える遮光板制御部と、をさらに備え、
前記遮光板制御部は、前記遮光板を、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域のいずれか一方に入射した光を遮る遮光位置に配置し、
前記遮光位置に前記遮光板が配置された状態で、前記アレイ状光学素子制御部は、前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V1および前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V2に基づいて、前記第1のアレイ状光学素子および前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定し、
前記遮光板制御部は、前記第1のアレイ状光学素子と前記第2のアレイ状光学素子の位置が決定された後、前記遮光板を遮光位置とは異なる位置に配置する、請求項3に記載の撮像装置。 - 前記第1の光学領域および前記第2の光学領域のいずれか一方からの光が入射する位置に配置され、第1の光学領域および前記第2の光学領域のいずれか一方からの光を遮る遮光状態と透過する透過状態とが切り替わる液晶遮光板をさらに備え、
前記遮光状態において、前記アレイ状光学素子制御部は、前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V1および前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V2に基づいて、前記第1のアレイ状光学素子および前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定し、
前記第1のアレイ状光学素子と前記第2のアレイ状光学素子の位置が決定された後、前記液晶遮光板を前記透過状態にする、請求項3に記載の撮像装置。 - 前記アレイ状光学素子制御部は、前記画素値V1と前記画素値V2との差が最大になるように、前記第1のアレイ状光学素子および前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定する、請求項4または5に記載の撮像装置。
- 前記アレイ状光学素子制御部は、前記画素値V1と前記画素値V2とが略等しくなるように、前記第1のアレイ状光学素子と前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定する、請求項4または5に記載の撮像装置。
- 前記第1のアレイ状光学素子と前記撮像素子との間に液晶層を有し、
前記液晶に印加する電圧によって、前記アレイ状光学素子と前記液晶層との屈折率が略等しい状態と異なる状態とが切り替わり、
前記屈折率が異なる状態において、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、
前記屈折率が略等しい状態において、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光のそれぞれを、前記複数の第1の画素と前記複数の第2の画素に入射させる、請求項1に記載の撮像装置。 - 前記第1の光学領域および前記第2の光学領域のいずれか一方には液晶材料から形成されている液晶部が配置され、前記液晶部に印加する電圧によって、光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる、請求項1に記載の撮像装置。
- 前記レンズ光学系は絞りをさらに有し、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域は、前記絞り近傍に存在する、請求項1から9のいずれかに記載の撮像装置。
- 前記光学素子の前記第1の光学領域と前記第2の光学領域においては、合焦特性を互いに異ならせる状態と同じにする状態とが切り替わる、請求項1から10のいずれかに記載の撮像装置。
- 信号処理部をさらに備え、
前記信号処理部は、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに異なる光学特性を有する場合に、前記複数の第1の画素において得られた前記第1の画像および前記複数の第2の画素において得られた前記第2の画像の輝度情報を用いて、被写体までの距離を算出する、請求項11に記載の撮像装置。 - 前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに異なる光学特性を有する場合であって、被写体距離がある一定の範囲内にある場合、前記第1の光学領域に入射した光によって形成される前記第1の画像の鮮鋭度と前記第2の光学領域に入射した光によって形成される前記第2の画像の鮮鋭度との比の値は、前者被写体距離と相関関係を有し、
前記信号処理部は、前記相関関係と、前記第1の画像の鮮鋭度と前記第2の画像の鮮鋭度との比に基づいて、前者被写体までの距離を算出する、請求項12に記載の撮像装置。 - 前記レンズ光学系においては、前記第1の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合が、前記第2の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合と異なる状態と同じ状態とが切り替わる、請求項1から10のいずれかに記載の撮像装置。
- 信号処理部をさらに備え、
前記レンズ光学系においては、前記第1の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合が、前記第2の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合と異なる状態と同じ状態とが切り替わり、
前記複数の第1の光学領域から前記複数の第1の画素に供給される光の量は、前記複数の第2の光学領域から前記複数の第2の画素に供給される光の量のk倍(k>1)であり、
前記信号処理部は、前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V1と、前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V2とを読み込み、
前記画素値V1が飽和していない場合には、画素値V1を出力し、
前記画素値V2が飽和している場合には、前記画素値V2にkを乗じた値を出力する処理を行う、請求項1に記載の撮像装置。 - 光学特性が互いに異なる状態と同じ状態とが切り替わる第1の光学領域と第2の光学領域とを有するレンズ光学系と、
複数の第1の画素と複数の第2の画素とを有し、前記レンズ光学系からの光を電気信号に変換する撮像素子と、
前記レンズ光学系と前記撮像素子との間に配置され、前記レンズ光学系を通過した光を前記複数の第1の画素または前記複数の第2の画素に入射させる第1のアレイ状光学素子と、
を備え、
前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに異なる光学特性を有する場合に、
前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、
前記複数の第1の画素から第1の画像を生成し、
前記複数の第2の画素から第2の画像を生成し、
前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに同じ光学特性を有する場合に、
前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光を、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素に入射させ、
前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素から画像を生成する、撮像方法。 - 第2のアレイ状光学素子をさらに備え、
前記第1、第2のアレイ状光学素子の表面には、それぞれ、複数の光学要素が配置され、
前記第1のアレイ状光学素子において前記複数の光学要素が形成されている面と、前記第2のアレイ状光学素子において前記複数の光学要素が形成されている面とは対向している、請求項16に記載の撮像方法。 - 前記第1のアレイ状光学素子または前記第2のアレイ状光学素子の光軸と垂直な方向の位置を制御するアレイ状光学素子制御部をさらに備え、
前記アレイ状光学素子制御部によって、
前記第1のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸と前記第2のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸とを略一致させることにより、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、
前記アレイ状光学素子制御部によって、
前記第1のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸と前記第2のアレイ状光学素子における前記複数の光学要素の光軸を、前記複数の光学要素の周期の略半分だけずらすことにより、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光のそれぞれを、前記複数の第1の画素および前記複数の第2の画素に入射させる、請求項17に記載の撮像方法。 - 遮光板と、前記遮光板の配置を切り替える遮光板制御部と、をさらに備え、
前記遮光板制御部は、前記遮光板を、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域のいずれか一方に入射した光を遮る遮光位置に配置し、
前記遮光位置に前記遮光板が配置された状態で、前記アレイ状光学素子制御部は、前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V1および前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V2に基づいて、前記第1のアレイ状光学素子および前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定し、
前記遮光板制御部は、前記第1のアレイ状光学素子と前記第2のアレイ状光学素子の位置が決定された後、前記遮光板を遮光位置とは異なる位置に配置する、請求項18に記載の撮像方法。 - 前記アレイ状光学素子制御部は、前記画素値V1と前記画素値V2との差が最大になるように、前記第1のアレイ状光学素子と前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定し、
前記アレイ状光学素子制御部は、前記画素値V1と前記画素値V2とが略等しくなるように、前記第1のアレイ状光学素子と前記第2のアレイ状光学素子の位置を決定する、請求項19に記載の撮像方法。 - 前記アレイ状光学素子は、
前記第1のアレイ状光学素子と前記撮像素子との間に液晶層を有し、
前記液晶層に印加する電圧により、
前記第1のアレイ状光学素子の屈折率と前記液晶層の屈折率とを異ならせることにより、前記第1の光学領域を通過した光を前記複数の第1の画素に、前記第2の光学領域を通過した光を前記複数の第2の画素に入射させ、
前記第1のアレイ状光学素子の屈折率と前記液晶層の屈折率を同じにすることにより、前記第1の光学領域および前記第2の光学領域を通過した光のそれぞれを、前記複数の第1の画素と前記複数の第2の画素に入射させる、請求項16に記載の撮像方法。 - 前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が、互いに合焦特性を異ならせる光学特性を有する場合に、前記第1の画像および前記第2の画像の輝度情報を用いて、被写体まで距離を算出する、請求項16から21のいずれかに記載の撮像方法。
- 前記第1の光学領域および前記第2の光学領域が互いに合焦特性を異ならせる光学特性を有する場合であって、被写体距離がある一定の範囲内にある場合、
前記第1の光学領域に入射した光によって形成される前記第1の画像の鮮鋭度Gと前記第2の光学領域に入射した光によって形成される前記第2の画像の鮮鋭度Gとの比の値は、前者被写体距離と相関関係を有し、
前記相関関係と、前記第1の画像の鮮鋭度Gと前記第2の画像の鮮鋭度Gとの比に基づいて、前者被写体までの距離を算出する、請求項16から21のいずれかに記載の撮像方法。 - 前記レンズ光学系においては、前記第1の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合が、前記第2の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合と異なる状態と同じ状態とが切り替わる、請求項16から21のいずれかに記載の撮像方法。
- 前記レンズ光学系においては、前記第1の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合が、前記第2の光学領域に入射する光量に対する出射する光量の割合と異なる状態と同じ状態とが切り替わり、
前記複数の第1の光学領域から前記複数の第1の画素に供給される光の量は、前記複数の第2の光学領域から前記複数の第2の画素に供給される光の量のk倍(k>1)であり、
前記複数の第1の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V1と、前記複数の第2の画素のうちの少なくとも1つの画素によって得られた画素値V2とを信号処理部に読み込み、
前記画素値V1が飽和していない場合には、画素値V1を出力し、
前記画素値V2が飽和している場合には、前記画素値V2にkを乗じた値を出力する処理を行う、請求項16に記載の撮像方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012021697A JP2013160878A (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 撮像装置および撮像方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012021697A JP2013160878A (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 撮像装置および撮像方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013160878A true JP2013160878A (ja) | 2013-08-19 |
Family
ID=49173177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012021697A Pending JP2013160878A (ja) | 2012-02-03 | 2012-02-03 | 撮像装置および撮像方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013160878A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016082325A (ja) * | 2014-10-14 | 2016-05-16 | 株式会社ニコン | 撮像装置、画像処理装置および画像処理プログラム |
-
2012
- 2012-02-03 JP JP2012021697A patent/JP2013160878A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016082325A (ja) * | 2014-10-14 | 2016-05-16 | 株式会社ニコン | 撮像装置、画像処理装置および画像処理プログラム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US8711215B2 (en) | Imaging device and imaging method | |
US8730373B2 (en) | Image forming apparatus | |
JP4946059B2 (ja) | 撮像装置 | |
US8878966B2 (en) | Image pickup apparatus having focus detecting function | |
CN104104849A (zh) | 摄像设备及其控制方法 | |
JP2009168995A (ja) | 測距装置および撮像装置 | |
JP2009075407A (ja) | 撮像装置 | |
JP2022000695A (ja) | 撮像装置 | |
JP2012008370A (ja) | 撮像装置および交換レンズ | |
JP2015141285A (ja) | 焦点検出装置、焦点調節装置およびカメラ | |
JP5228777B2 (ja) | 焦点検出装置および撮像装置 | |
JP2013160878A (ja) | 撮像装置および撮像方法 | |
JP2020046482A (ja) | 撮像装置 | |
JP6415359B2 (ja) | 焦点検出装置、撮像装置、焦点検出方法および焦点検出プログラム | |
JP5610005B2 (ja) | 撮像装置 | |
JP2012118154A (ja) | 撮像装置 | |
JP2018045105A (ja) | 撮像装置及びその制御方法、情報処理装置、及び情報処理方法 | |
JP2012026838A (ja) | 測距装置及び撮像装置 | |
JP2009162845A (ja) | 撮像素子、焦点検出装置および撮像装置 | |
JP7504579B2 (ja) | 撮像装置、撮像装置の制御方法およびプログラム | |
JP6257201B2 (ja) | 焦点検出装置、その制御方法、および制御プログラム、並びに撮像装置 | |
JP2015121778A (ja) | 撮像装置、撮像システム、撮像装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体 | |
KR20140140495A (ko) | 능동형 배열 렌즈를 이용한 공간정보 획득장치 및 방법 | |
JP7019442B2 (ja) | 撮像装置およびその制御方法 | |
JP2006287274A (ja) | 撮像装置及びそれを用いた立体視画像生成システム |