JP2013160540A - 腐食センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】地際および地中の腐食環境性を高精度に測定することができる腐食センサを提供することを目的とする。
【解決手段】互いに平行な複数の電極列8を有すると共に各電極列8がそれぞれ試料極9とこの試料極9に近接配置された対極10とを含む複数の単位電極7を一列に配置したものからなる電極部2が絶縁枠1に取りつけられると共に、電流測定器3が複数の電極列8の複数の単位電極7にそれぞれ接続され、電流測定器3により各単位電極7における試料極9と対極10との間に流れる電流が測定される。
【選択図】図1

Description

この発明は、周辺の腐食環境性を測定するための腐食センサに関する。
橋梁やプラント等の構造物では、長期間にわたって所定の耐久性を維持させるために、腐食状況を定期的に点検する必要がある。しかしながら、構造物の腐食は、その周辺に存在する酸素濃度、pHおよび温湿度などの腐食環境性の違いに応じて局所的に進行するため、その腐食箇所によっては点検で見落とされるおそれがある。
点検が困難な腐食として、例えば、外観から確認し難い構造物の基部、すなわち大気と地中との境界付近で発生する地際腐食が知られている。これは、腐食環境性が大気中と地中とにおいてそれぞれ異なるため、大気中から地中に至る構造物に地際を隔てて電位差が生じ、さらに雨水などの水分がその地際部分に滞水することで構造物の地際部分が電気的に短絡されてマクロセル腐食電流が発生し、電池作用により構造物の地際部分が腐食されるものである。このような、外観からの確認が困難な箇所で発生する腐食に対応するために、構造物周辺の腐食環境性を測定することが求められている。
そこで、地中の腐食環境性を評価する技術として、例えば特許文献1に開示されているように、金属試験体を地中に挿入して金属試験体に生じるマクロセル腐食電流を測定することで、地中の腐食環境性を評価することが提案されている。
特開2008−298688号公報
しかしながら、マクロセル腐食電流は、腐食環境性が互いに異なる部分において発生するものであり、その環境の変化が微小な領域で発生した場合の腐食環境性を正確に測定するのは困難である。
そこで、この発明は、このような従来の問題点を解消し、地際および地中の腐食環境性を高精度に測定することができる腐食センサを提供することを目的とする。
この発明に係る腐食センサは、絶縁枠と、前記絶縁枠に取りつけられた互いに平行な複数の電極列を有すると共に各電極列がそれぞれ試料極とこの試料極に近接配置された対極とを含む複数の単位電極を一列に配置したものからなる電極部と、前記複数の電極列の前記複数の単位電極にそれぞれ接続されると共に各単位電極における前記試料極と前記対極との間に流れる電流を測定する電流測定器とを備えたものである。
また、各単位電極において、前記試料極は金属材料から形成され、前記対極は前記試料極の金属材料より電位的に貴な金属材料から形成されているのが好ましい。
また、前記絶縁枠は、表面および裏面を有する絶縁板からなり、前記電極部は、前記絶縁板の表面に取りつけられた第1の電極列と裏面に取りつけられた第2の電極列とを有することができる。
また、前記電極部は、前記絶縁枠の表面上に取りつけられ、前記電極部の各電極列における前記複数の単位電極が第1の配列方向に配置され、前記複数の電極列が前記第1の配列方向に交差する第2の配列方向に向かって互いに平行に配置することができる。
また、前記第1の配列方向と前記第2の配列方向は、互いに直交させることができる。また、前記第1の配列方向と前記第2の配列方向は、互いに所定の鋭角をなして交差させることもできる。
また、前記絶縁枠は、互いに所定の角度に屈折して接続された平面状の第1の表面と第2の表面とを有し、前記電極部は、前記絶縁枠の前記第1の表面上および前記第2の表面上にそれぞれ取りつけることができる。また、前記絶縁枠の前記第1の表面および前記第2の表面は、互いに対向するように屈折させることができる。また、前記絶縁枠の前記第1の表面および前記第2の表面は、互いに外方を向くように屈折させることもできる。
また、前記絶縁枠は、複数の側面を有する多角柱形状を有し、前記電極部は、前記多角柱の複数の側面上にそれぞれ取りつけることができる。また、前記絶縁枠は、円柱形状を有し、前記電極部は、前記円柱の外周面上に取りつけることもできる。
この発明によれば、互いに平行な各電極列に複数の単位電極が一列に配列されると共に電流測定器が各単位電極において近接配置された試料極と対極との間に流れる電流をそれぞれ測定するため、地際および地中の腐食環境性を高精度に測定することが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る腐食センサの構成を示し、(A)は腐食センサの側面断面図、(B)は腐食センサの正面図である。 試料極と対極が水分により短絡された様子を示す図である。 各電極列の一部が地中に入るように設置された腐食センサを示す図である。 実施の形態1に係る腐食センサの変形例において、互いに所定の鋭角をなして交差する電極列方向Lおよび並列方向Mを有する腐食センサを示す図である。 地中から鉛直斜め方向に延びる構造物を示す図である。 実施の形態1に係る腐食センサの変形例において、複数の単位電極が互いに外側を向くように屈折した絶縁枠の表面に配置された腐食センサを示す図である。 実施の形態1に係る腐食センサの変形例において、複数の単位電極が互いに内側を向くように屈折した絶縁枠の表面に配置された腐食センサを示す図である。 実施の形態1に係る腐食センサの変形例において、複数の単位電極が四角柱形状をした絶縁枠の側面上に配置された腐食センサを示す図である。 実施の形態1に係る腐食センサの変形例において、複数の単位電極が円柱形状をした絶縁枠の外周面上に配置された腐食センサを示す図である。 複数の単位電極が円柱形状をした絶縁枠の外周面上に配置された腐食センサを一部が地中に入るように設置した様子を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る腐食センサの構成を示す側面断面図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1
図1(A)および(B)に、この発明の実施の形態1に係る腐食センサの構成を示す。この腐食センサは、絶縁性材料からなる絶縁枠1と、絶縁枠1に取り付けられた電極部2と、電極部2に電気的に接続された電流測定器3とを有する。
絶縁枠1は、矩形平板状の形状を有し、その表面上には複数の凹部4が互いに平行な複数の列をなすように配列して形成されている。また、絶縁枠1には、平面状に広がる接続路5が形成されると共に凹部4の底面から接続路5にそれぞれ延びて両者を連通する連通路6が形成されている。
電極部2は、複数の単位電極7を有し、この単位電極7が絶縁枠1の凹部4にそれぞれ取り付けられることで互いに平行な複数の電極列8が形成されている。すなわち、複数の単位電極7を所定の電極列方向L(第1の配列方向)に配置した各電極列8が、電極列方向Lに直交する並列方向M(第2の配列方向)に向かって並列配置されている。
各電極列8に配置された単位電極7は、それぞれ平板状の形状を有すると共に金属材料からなる試料極9と対極10を、絶縁性の接着剤11を介して互いに平行に接合して形成されている。試料極9は対極10よりも横幅が広く且つ中央に貫通孔12が形成されており、対極10はこの貫通孔12を塞ぐように試料極9の中央部分に接合されている。このような単位電極7が、試料極9側を凹部4の底面に当接するようにして絶縁枠1に取り付けられることで、試料極9が絶縁枠1に形成された連通路6に露出される。また、連通路6が貫通孔12と連通し、対極10が連通路6に露出される。
このようにして、それぞれ試料極9と対極10を近接配置した単位電極7が複数の電極列8をなすように絶縁枠1の表面上にそれぞれ取り付けられる。ここで、試料極9は鋼から構成され、対極10は試料極9よりも電位的に貴な金属材料から構成されているものとする。
電流測定器3は、絶縁枠1の接続路5を通して連通路6内に引き出された電線を介して単位電極7にそれぞれ接続されている。具体的には、電流測定器3は、図2に示すように、各単位電極7の試料極9と対極10とを電線を介して接続しており、周辺環境中の水分Wが互いに近接配置された試料極9と対極10を短絡することにより対極10から試料極9に流れる腐食電流Aの測定を行う。なお、電流測定器3は、単位電極7毎に接続を切り換えることができる多チャンネル型無抵抗電流計を用いて同時に腐食電量Aの測定を行うのが好ましいが、どちらでも良い。また、電流測定器3と各単位電極7の試料極9との接続は、図1(B)に示すように、単位電極7の電極列方向Lに向かって、対極10を挟んだ試料極9の両側部に交互に接続することで、電流測定器3と各試料極9とを接続する電線を左右に振り分け、電線が限られた空間に密に配置されるのを抑制するのが好ましい。
次に、図1に示した腐食センサを使用して周辺環境の腐食性を測定する一例について説明する。
まず、各電極列8の一部がそれぞれ地中に入るように腐食センサを設置することで、図3に示すように、各電極列8に配列された複数の単位電極7は、大気中の幅広い範囲にわたる大気部13と、地際の幅広い範囲にわたる地際部14と、地中の幅広い範囲にわたる地中部15とに区分される。すなわち、大気部13は大気中の幅広い範囲の腐食環境に、地際部14は地際の幅広い範囲の腐食環境に、地中部15は地中の幅広い範囲の腐食環境にそれぞれ曝されることになる。それぞれの腐食環境に曝された各単位電極7では、図2に示されるように、腐食環境中の水分Wが互いに絶縁された試料極9と対極10に付着することで両者が短絡される。
その結果、電位的に卑な試料極9側では、例えば次式(1)のようなアノード反応(酸化反応)がおこり、鉄原子Feは、試料極9に電子eを放出し、第一鉄イオンFe2+の形で溶解し、水分W中に拡散する。
Fe→Fe2++2e (1)
一方、電位的に貴な対極10側では、試料極9より放出された電子eが供給されることで次式(2)のようなカソード反応(還元反応)がおこり、水HO、酸素O及び試料極9から供給された電子eが反応し水酸化物イオンOHを生じる。
O+O/2+2e→2OH (2)
上記のように、アノード反応とカソード反応が試料極9と対極10においてそれぞれ生じることで、試料極9から対極10へ順次電子eが供給されると共に対極10から試料極9へ腐食電流Aが流れる。そして、この腐食電流は、アノード反応とカソード反応の反応速度に依存したものとなる。
このため、各単位電極7ではそれぞれ周辺の酸素濃度および湿度などの腐食環境性に応じた腐食電流Aが流れる。例えば、酸素濃度が高く且つ湿度が低い大気中に曝された大気部13、および酸素濃度が低く且つ湿度が高い地中に曝された地中部15では、腐食電流Aは小さくなる。一方、酸素濃度および湿度が共に高い地際に曝された地際部14では、腐食電流Aは大きくなる。
また、大気部13に位置する複数の単位電極7の相互間、地際部14に位置する複数の単位電極7の相互間、または地中部15に位置する複数の単位電極7の相互間においても、腐食環境性が互いに異なる場合には、その腐食環境性に応じた腐食電流Aが各単位電極7に流れる。例えば、局所的に滞水が生じた地際に地際部14が配置された場合には、滞水が生じた場所に位置する単位電極7には大きな腐食電流Aが流れるのに対し、滞水が生じていない場所に位置する単位電極7には小さな腐食電流Aが流れる。
このように、各単位電極7には、それぞれ周辺の腐食環境性に応じた腐食電流Aが流れ、この腐食電流Aが電流測定器3によりそれぞれ測定される。そして、大気部13の電流値に基づいて大気中の幅広い範囲にわたる腐食環境性が、地際部14の電流値に基づいて地際の幅広い範囲にわたる腐食環境性が、地中部15の電流値に基づいて地中の幅広い範囲にわたる腐食環境性がそれぞれ評価されると共に大気、地際および地中にわたる腐食環境性の分布が評価される。
本実施の形態によれば、それぞれ周辺の腐食環境性を検出可能な複数の単位電極7が各電極列8に配列されているため、その電極列方向Lにおける大気、地際および地中にわたる腐食環境性の分布を評価することができる。また、電極列8が電極列方向Lに直交する方向に向かって配置されているため、その並列方向Mにおける大気中、地際または地中の幅広い範囲にわたる腐食環境性の分布を評価することもできる。また、各単位電極7には、互いに自然電位の異なる試料極9と対極10を用いることで両者の間が水分等で短絡されると腐食電流Aが流れるため、一様に見える腐食環境性からなる場合においても高い分解能でその腐食環境性を評価することが可能となる。さらに、自然電位の異なる試料極9と対極10を用いることで、より大きな腐食電流Aが各単位電極7に流れ、腐食環境性を高感度に評価することができる。
なお、上記の実施の形態では、試料極9は鋼から構成されたが、対極10よりも電位的に卑な金属材料であればこれに限るものではなく、例えば、試料極9をアルミなどから構成することもできる。また、対極10は、銀、ニッケルまたは銅などから構成することもできる。
また、各単位電極7の試料極9と対極10は、接着剤11により互いに平行に接合されたが、試料極9と対極10とが近接配置されて水分Wにより短絡できればこれに限るものではない。
また、腐食センサは、鉛直方向に平面状に延びる構造物に沿うように設置することができる。例えば、地中から鉛直方向に平面状に延びる構造物に対し、その大気部分、地際部分および地中部分の近傍に各電極列8の大気部13、地際部14および地中部15がそれぞれ存在するように腐食センサを設置する。各電極列8に配列された複数の単位電極7には周辺の腐食環境性に応じた腐食電流Aが流れ、この腐食電流Aが電流測定器3によりそれぞれ測定される。
このようにして得られた複数の単位電極7からの電流値は構造物の各部分が曝された腐食環境性を表しており、各電極列8に配置された大気部13と地際部14からの電流値に基づいて、構造物の大気部分の腐食状態から構造物の地際部分の腐食状態をそれぞれ相対的に評価することができる。例えば、構造物の幅広い範囲にわたる地際部分の腐食状態を評価することで、地際部分における局所的な腐食の進行を評価することができる。さらに、各電極列8の地中部15からの電流値を加えて比較することで、構造物の地際部分について腐食状態をさらに精度よく評価することができる。
このように、外観からは腐食の進行を精度よく確認することが困難な地際部分の幅広い範囲について、腐食状態を精度よく評価することができる。また、構造物周辺の腐食環境性に基づいて、構造物の余寿命を推定することもできる。
なお、各単位電極7の試料極9は、構造物と同じ表面処理を施すことが好ましく、これにより構造物の腐食状態をさらに精度よく評価することができる。
また、腐食センサは、土壌に設置された構造物に限られず、例えばコンクリートに設置された標識支柱、照明用ポールおよび橋脚などの構造物に沿うように設置することができる。また、腐食センサは、各電極列が大気中から液体中に延びるように設置することもできる。例えば、海水中から大気中にかけて設置された海洋構造物、淡水中から大気中にかけて設置された河川構造物、または薬液などを収容したプラントタンクなどの構造物に沿うように設置することができる。さらに、腐食センサは、各電極列がコンクリートなどの固体中から液体中に延びるように設置することもできる。例えば、海水中に設置された海洋構造物の基礎部および淡水中に設置された河川構造物の基礎部などのコンクリート部分に設置し、コンクリート中から液体中に延びる鋼材の腐食状況を評価することができる。
また、上記の実施の形態では、各電極列8が延びる電極列方向Lと、複数の電極列8が並列配置された並列方向Mとが直交するように複数の単位電極7を配置したが、これに限るものではなく、電極列方向Lと並列方向Mとが交差するように複数の単位電極7が配置されていればよい。
電極列方向Lと並列方向Mは、互いに所定の鋭角をなして交差するように設定することができる。例えば、図4に示すように、平行四辺形状の絶縁枠21に対し、その辺に沿うように互いに所定の鋭角をなして交差する電極列方向Lと並列方向Mをそれぞれ設定し、各電極列22における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列22を並列方向Mに向かって互いに平行に配置することができる。この腐食センサは、トラス構造を有する橋脚部分など、例えば図5に示すような、地中から鉛直斜め方向に延びる構造物Sに対して沿うように設置することができる。このような構造物Sに沿うように腐食センサを設置することで、構造物Sの幅広い範囲にわたる地際部分の腐食状態を精度よく評価することができ、例えば構造物Sが斜めに形成されたことにより滞水などして局所的に進行した腐食状態を精度よく評価することができる。
また、上記の実施の形態では、矩形平板状の形状を有する絶縁枠1に複数の単位電極7を配置したが、これに限るものではなく、電極列方向Lと並列方向Mとが交差するように複数の単位電極7を配置できればよい。
例えば、図6に示すように、互いに外方を向くように所定の角度に屈折して接続された平面状の表面23および24を有する絶縁枠25を用いることができる。絶縁枠25の表面23上には、各電極列26における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列26を電極列方向Lに直交する並列方向Mに向かって互いに平行に配置される。同様にして、絶縁枠25の表面24上にも、各電極列26における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列26を電極列方向Lに直交する並列方向Mに向かって互いに平行に配置される。
また、図7に示すように、互いに対向するように所定の角度に屈折して接続された平面状の表面27および28を有する絶縁枠29を用いることもできる。絶縁枠29の表面27上には、各電極列30における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列26を電極列方向Lに直交する並列方向Mに向かって互いに平行に配置される。同様にして、絶縁枠29の表面28上にも、各電極列30における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列30を電極列方向Lに直交する並列方向Mに向かって互いに平行に配置される。
これらの腐食センサは、例えば、H型またはL型の構造物に対して、凸状部分および凹状部分にそれぞれ沿うように設置することができる。このような構造物に対して沿うように腐食センサを設置することで、構造物の幅広い範囲にわたる地際部分の腐食状態を精度よく評価することができ、例えば構造物の凸状部分および凹状部分に滞水などして局所的に進行した腐食状態を精度よく評価することができる。
また、絶縁枠は、複数の側面を有する多角柱形状を有することができる。例えば、図8に示すように、四角柱形状を有する絶縁枠31を用いることができる。絶縁枠31の4つの側面上には、各電極列32における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列32を電極列方向Lに直交する並列方向Mに向かって互いに平行に配置される。この腐食センサは、四角柱形状を有し且つ鉛直方向に延びる構造物を囲むように設置することができる。このような構造物に対して囲むように腐食センサを設置することで、構造物の幅広い範囲にわたる地際部分の腐食状態を精度よく評価することができ、例えば四角柱の形状を有する構造物の周囲において滞水などにより局所的に進行した腐食状態を精度よく評価することができる。
また、図9に示すように、円柱形状を有する絶縁枠33を用いることができる。絶縁枠33の外周面上には、各電極列34における複数の単位電極7を電極列方向Lに配置すると共に複数の電極列34を電極列方向Lに交差する並列方向Mに向かって互いに平行に配置される。この腐食センサは、円柱形状を有し且つ鉛直方向に延びる構造物を囲むように設置することができる。このような構造物に対して囲むように腐食センサを設置することで、構造物の幅広い範囲にわたる地際部分の腐食状態を精度よく評価することができ、例えば円柱の形状を有する構造物の周囲において滞水などにより局所的に進行した腐食状態を精度よく評価することができる。
また、円柱形状を有する腐食センサは、図10に示すように、電極列方向Lが水平となり且つ一部の電極列34が地中に入るように設置することができる。これにより、複数の電極列34の並列方向Mにおける大気、地際および地中にわたる腐食環境性の分布を評価することができる。また、各電極列34により電極列方向Lにおける大気中、地際または地中の幅広い範囲にわたる腐食環境性の分布を評価することもできる。この腐食センサは、円柱形状を有し且つ水平方向に延びるガス管または水道管などの構造物を囲むように設置することができ、その構造物の周囲において局所的に進行した腐食状態を精度よく評価することができる。
実施の形態2
図11に、実施の形態2に係る腐食センサの構成を示す。この腐食センサは、図1に示した実施の形態1の腐食センサにおいて、絶縁枠1の代わりに絶縁枠41を備えると共に電極部2の代わりに電極部42を備えるものである。
絶縁枠41は、表面43および裏面44を有する絶縁板からなる。また、電極部42は、絶縁枠41の表面43および裏面44に互いに共通の電極列方向Lを向いてそれぞれ取り付けられた電極列45および電極列46を有する。すなわち、電極列45と電極列46は、表面43と裏面44に互いに平行に配置されている。さらに、電極列45に配列された複数の単位電極7と電極列46に配列された複数の単位電極7は、それぞれの位置が互いに電極列方向Lにずれるように配置されている。具体的には、電極列45に配列された複数の単位電極7に対し電極列46に配列された複数の単位電極7が半ピッチだけ電極列方向Lにずれて配置されることで、電極列45に配列された複数の単位電極7の間隙を電極列46に配列された複数の単位電極7がそれぞれ埋めるように配置されている。
このように、電極列45および46は、腐食環境性の測定が困難な複数の単位電極7の間の位置を互いに補うことで、電極列方向Lの検出分解能を向上させることができる。なお、電極列45および46は、それぞれ複数列をなすように絶縁枠41に取り付けることもできる。
1,21,25,29,31,33,41 絶縁枠、2,42 電極部、3 電流測定器、4 凹部、5 接続路、6 連通路、7 単位電極、8,22,26,30,32,33,34,45,46 電極列、9 試料極、10 対極、11 接着剤、12 貫通孔、13 大気部、14 地際部、15 地中部、23,24,27,28,43 表面、44 裏面、W 水分、A 腐食電流、S 構造物。

Claims (11)

  1. 絶縁枠と、
    前記絶縁枠に取りつけられた互いに平行な複数の電極列を有すると共に各電極列がそれぞれ試料極とこの試料極に近接配置された対極とを含む複数の単位電極を一列に配置したものからなる電極部と、
    前記複数の電極列の前記複数の単位電極にそれぞれ接続されると共に各単位電極における前記試料極と前記対極との間に流れる電流を測定する電流測定器と
    を備えたことを特徴とする腐食センサ。
  2. 各単位電極において、前記試料極は金属材料から形成され、前記対極は前記試料極の金属材料より電位的に貴な金属材料から形成されている請求項1に記載の腐食センサ。
  3. 前記絶縁枠は、表面および裏面を有する絶縁板からなり、
    前記電極部は、前記絶縁板の表面に取りつけられた第1の電極列と裏面に取りつけられた第2の電極列とを有する請求項1または2に記載の腐食センサ。
  4. 前記電極部は、前記絶縁枠の表面上に取りつけられ、
    前記電極部の各電極列における前記複数の単位電極が第1の配列方向に配置され、
    前記複数の電極列が前記第1の配列方向に交差する第2の配列方向に向かって互いに平行に配置されている請求項1または2に記載の腐食センサ。
  5. 前記第1の配列方向と前記第2の配列方向は、互いに直交する請求項4に記載の腐食センサ。
  6. 前記第1の配列方向と前記第2の配列方向は、互いに所定の鋭角をなして交差する請求項4に記載の腐食センサ。
  7. 前記絶縁枠は、互いに所定の角度に屈折して接続された平面状の第1の表面と第2の表面とを有し、
    前記電極部は、前記絶縁枠の前記第1の表面上および前記第2の表面上にそれぞれ取りつけられている請求項4〜6のいずれか一項に記載の腐食センサ。
  8. 前記絶縁枠の前記第1の表面および前記第2の表面は、互いに対向するように屈折している請求項7に記載の腐食センサ。
  9. 前記絶縁枠の前記第1の表面および前記第2の表面は、互いに外方を向くように屈折している請求項7に記載の腐食センサ。
  10. 前記絶縁枠は、複数の側面を有する多角柱形状を有し、
    前記電極部は、前記多角柱の複数の側面上にそれぞれ取りつけられている請求項4〜6のいずれか一項に記載の腐食センサ。
  11. 前記絶縁枠は、円柱形状を有し、
    前記電極部は、前記円柱の外周面上に取りつけられている請求項4〜6のいずれか一項に記載の腐食センサ。
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