JP2013157936A - 無線通信システムおよび送信電力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】CSI-RSを用いてULパスロス推定値を算出する機能を有する移動局装置と有しない移動局装置とが混在する場合にも共通的に適用可能な送信電力制御を行うことを図る。
【解決手段】基地局装置は、第1の受信点で所望受信電力を得るための移動局装置の所望送信電力と、第2の受信点と移動局装置間のパスロス値に基づいて送信電力制御された移動局装置の送信電力との差分を補正する送信電力制御値を決定する移動局装置送信電力制御値決定部11を有し、上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる場合(移動局装置がCSI-RSを用いてULパスロス推定値を算出する機能を有する場合)には、第1の受信点と同じ地点の送信点を設定する、ことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】基地局装置は、第1の受信点で所望受信電力を得るための移動局装置の所望送信電力と、第2の受信点と移動局装置間のパスロス値に基づいて送信電力制御された移動局装置の送信電力との差分を補正する送信電力制御値を決定する移動局装置送信電力制御値決定部11を有し、上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる場合(移動局装置がCSI-RSを用いてULパスロス推定値を算出する機能を有する場合)には、第1の受信点と同じ地点の送信点を設定する、ことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信システムおよび送信電力制御方法に関する。
従来、3GPP(Third Generation Partnership Project)で検討されている標準規格の一つとして「LTE(Long Term Evolution)」が知られている。LTEは順次改訂されている。
移動局装置から基地局装置への上りリンク(UL:Uplink)の送信電力制御(TPC:Transmit power control)において、LTE Rel.8〜10では、移動局装置が、移動局装置から基地局装置へのULのパスロス(ULパスロス推定値)を算出し、これを利用した式(1)による開・閉ループ制御によりULデータ信号送信電力PPUSCHを計算している。
但し、PCMAXは移動局装置で出力可能な送信電力の最大値である。MPUSCHは、ULデータ信号に割り当てられるリソースブロック数である。P0は基地局装置により通知される受信電力の目標値である。αは、パスロス補正係数である。PLは、移動局装置が算出したULパスロス推定値である。fは、送信信号電力補正値である。送信信号電力補正値fは、TPCコマンド等によって制御される。TPCコマンドは、基地局装置から送信されるレイヤ1制御信号の一つである。
LTE Rel.10までのTPCでは、図5に例示されるように、UL信号(所望波)を受信するアンテナはすべて地理的に同じ位置に配置されること、さらに、基地局装置から移動局装置への下りリンク(DL:Downlink)信号の送信点とUL信号の受信点Mが一致すること、が想定されている。移動局装置100は、基地局装置Aのアンテナポート(AP:Antenna Port)から送信されるDL信号の送信電力(基地局装置Aから報知される)と、自装置100で受信した当該DL信号の受信電力との差から、ULパスロス推定値PLを算出する。
一方、LTE Rel.10の次のLTE Rel.11では、基地局装置のアンテナを地理的に異なる位置に配置する「Distributed MIMO(Multiple Input Multiple Output)」方式や、UL CoMP(Coordinated Multiple Point)方式が想定されている。UL CoMP方式としては、図6に例示されるようにDL信号を送信する基地局装置Cとは異なる一つの基地局装置AがUL信号を受信するものや、図7に例示されるようにDL信号を送信する基地局装置A以外に複数の基地局装置B,CがUL信号を受信するもの、などがある。UL CoMP方式では、移動局装置100がDL信号から算出したULパスロス推定値PLと実際のULパスロス値とが一致しないことがある。例えば図6の例において、ULパスロスの推定はDL信号の送信される基地局装置Cに対して行われるが、実際の受信地点は基地局装置Aであるため、本来、ULパスロスの推定は基地局装置AのDL信号を用いて実施されるべきである。このため、UL CoMP方式に対して、LTE Rel.10までのTPCを適用することは好ましくない。これに対して、非特許文献1には、LTE Rel.10で定義されたDLのCSI-RS(Channel State Information-Reference Signal)を利用したパスロス計算方法が開示されている。図8に例示されるように、CSI-RSには、地理的に離れた受信点M1〜6に配置されたアンテナごとに異なるアンテナポート(アンテナポート番号AP1〜7に対応する)を設定できる。また、CSI-RSは基地局装置ごとに時間周波数上で異なる位置に配置することができ、それぞれが干渉を与えることなく移動局装置で検出することが可能である。
Ericsson, "Enhancements for Uplink Power Control", R1-114393, 3GPP TSG RAN WG1, November 2011
しかし、上述した非特許文献1のパスロス計算方法は、LTE Rel.11以降の移動局装置に適用することはできるが、LTE Rel.10以前の移動局装置には適用できない。これは、LTE Rel.10以前の移動局装置は、CSI-RSを用いてULパスロス推定値を算出する機能を有していないからである。このため、非特許文献1のパスロス計算方法を適用する場合、LTE Rel.10以前の移動局装置とLTE Rel.11以降の移動局装置とでは、ULパスロス推定値の算出方法を変える必要があるので、TPCの構成が複雑になるという課題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、CSI-RSを用いてULパスロス推定値を算出する機能を有する移動局装置と有しない移動局装置とが混在する場合にも共通的に適用可能な送信電力制御を行うことができる、無線通信システムおよび送信電力制御方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明に係る無線通信システムは、移動局装置と、前記移動局装置からの上りリンク信号を受信する複数の受信点を有する基地局装置とを有する無線通信システムであって、前記基地局装置は、第1の前記受信点で所望受信電力を得るための前記移動局装置の所望送信電力と、第2の前記受信点と前記移動局装置間のパスロス値に基づいて送信電力制御された前記移動局装置の送信電力との差分を補正する送信電力制御値を決定する送信電力制御値決定部と、前記送信電力制御値を前記移動局装置に送信する無線送信部と、を有し、前記移動局装置は、下りリンク信号に基づいてパスロス値を算出し、このパスロス値を用いて上りリンクの送信電力制御を行うと共に、前記基地局装置から受信した送信電力制御値を用いて上りリンクの送信電力を制御する送信電力決定部を有し、前記基地局装置は、前記上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる場合には、前記第1の受信点と同じ地点の送信点を設定する、ことを特徴とする。
本発明に係る無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記下りリンク信号の送信点の再設定が完了した時に、前記送信電力制御値を用いた上りリンクの送信電力の制御分を取り消すことを特徴とする。
本発明に係る無線通信システムにおいて、前記移動局装置は、前記下りリンク信号の送信点の再設定が完了した時に、自移動局装置の送信電力を算出するために必要な情報を前記基地局装置に送信することを特徴とする。
本発明に係る送信電力制御方法は、移動局装置と、前記移動局装置からの上りリンク信号を受信する複数の受信点を有する基地局装置とを有する無線通信システムにおける送信電力制御方法であって、前記移動局装置が、下りリンク信号に基づいてパスロス値を算出し、このパスロス値を用いて上りリンクの送信電力制御を行うステップと、前記基地局装置が、第1の前記受信点で所望受信電力を得るための前記移動局装置の所望送信電力と、第2の前記受信点と前記移動局装置間のパスロス値に基づいて送信電力制御された前記移動局装置の送信電力との差分を補正する送信電力制御値を決定し、前記送信電力制御値を前記移動局装置に送信するステップと、前記移動局装置が、前記基地局装置から受信した送信電力制御値を用いて上りリンクの送信電力を制御するステップと、前記基地局装置が、前記上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる場合には、前記第1の受信点と同じ地点の送信点を設定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、CSI-RSを用いてULパスロス推定値を算出する機能を有する移動局装置(上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる)と有しない移動局装置(上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できない)とが混在する場合にも、共通的に適用可能な送信電力制御を行うことができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
まず本実施形態に係る「CRS」及び「CSI-RS」を説明する。
[CRS]
CRSは、DLの「Cell Specific Reference Signal」であって、LTE Rel.8〜10までの移動局装置に加えてLTE Rel.11以降の全ての移動局装置が読むことのできる参照信号である。CRSは、例えばDL制御チャネル(PDCCH)の復調に利用される。
[CRS]
CRSは、DLの「Cell Specific Reference Signal」であって、LTE Rel.8〜10までの移動局装置に加えてLTE Rel.11以降の全ての移動局装置が読むことのできる参照信号である。CRSは、例えばDL制御チャネル(PDCCH)の復調に利用される。
[CSI-RS]
CSI-RSは、DLの「Channel State Information Reference Signal」であって、LTE Rel.10以降の移動局装置が読むことのできる参照信号である。CSI-RSは、チャネル状態測定用として、DLデータチャネル(PDSCH)の受信状態(例えばCQI(Channel Quality Information))を算出するために利用される。CSI-RSは基地局装置ごとに時間周波数上で異なる位置に配置することができ、それぞれが干渉を与えることなく移動局装置で検出することが可能である。
CSI-RSは、DLの「Channel State Information Reference Signal」であって、LTE Rel.10以降の移動局装置が読むことのできる参照信号である。CSI-RSは、チャネル状態測定用として、DLデータチャネル(PDSCH)の受信状態(例えばCQI(Channel Quality Information))を算出するために利用される。CSI-RSは基地局装置ごとに時間周波数上で異なる位置に配置することができ、それぞれが干渉を与えることなく移動局装置で検出することが可能である。
本実施形態に係る無線通信システムは、基地局装置と移動局装置を有する。基地局装置は、例えば図8に示されるように、地理的に異なる位置に配置された複数のアンテナを有し、各アンテナに対応するアンテナポート(図8の例ではアンテナポート番号AP1〜7のアンテナポート)が割り当てられている。
移動局装置には二つの種類がある。一つの移動局装置は、LTE Rel.8〜10の移動局装置である。LTE Rel.8〜10の移動局装置は、ULパスロス推定値の算出機能として、あるアンテナポートが設定された「CRS Port0」から算出したDLのパスロスを用いてULパスロス推定値を算出する機能(第1のパスロス算出機能)のみを有する。なお、もう一つのCRS(CRS Port1)を付加的に利用してULパスロスを推定することも可能であるが、本実施形態では簡単のためパスロスの算出にCRS Port0のみが利用されるものとする。
もう一つの移動局装置は、LTE Rel.11以降の移動局装置である。LTE Rel.11以降の移動局装置は、ULパスロス推定値の算出機能として、第1のパスロス算出機能と、あるアンテナポートに(例えば基地局装置により)設定されたCSI-RSから算出したDLのパスロスを用いてULパスロス推定値を算出する機能(第2のパスロス算出機能)とを有する。
CRS Port0のアンテナポートは、CSI-RSに設定されたアンテナポートとは完全に独立に設定できる。したがって、CRS Port0のアンテナポートは、CSI-RSに設定されたアンテナポートに一致してもよく、又は、CSI-RSに設定されたアンテナポートとは異なっていてもよい。又は、複数のCSI-RSのアンテナポートを合成してCRS Port0のアンテナポートを構成してもよい。
図1は、本実施形態に係る基地局装置(eNB)の構成図である。図2は、本実施形態に係る移動局装置(UE)の構成図である。
図1において、基地局装置(eNB)は、送信信号管理部1と電力制御信号生成部2と送信信号生成部3と送信点選択部4と無線送信部5とアンテナ6と無線受信部7と上り平均受信電力測定部8と移動局装置送信電力推定部9とパスロス算出受信点決定部10と移動局装置送信電力制御値決定部11と端末機能管理部12を有する。
送信信号生成部3は、送信信号管理部1からの信号または電力制御信号生成部2からの電力制御信号を用いて送信信号を生成する。送信点選択部4は、どの送信点(アンテナ6)から送信信号を送信するかを決定し、決定したアンテナ6に対応する無線送信部5へ送信信号を出力する。無線送信部5は、接続されるアンテナ6を介して送信信号を無線送信する。
無線受信部7は、接続されるアンテナ6を介して無線信号を受信する。上り平均受信電力測定部8は、無線受信部7からの受信信号に基づいて、各受信点(各アンテナ6)でのUL平均受信電力を測定する。移動局装置送信電力推定部9は、移動局装置からのパワーヘッドルームレポート(PHR)に基づいて、移動局装置の送信電力を推定する。
パスロス算出受信点決定部10は、各受信点でのUL平均受信電力に基づいて、パスロスを算出する対象にする受信点を決定する。移動局装置送信電力制御値決定部11は、パスロスを算出する対象にする受信点と移動局装置間のULに関し、移動局装置の送信電力を制御するための送信電力制御値を決定する。端末機能管理部12は、移動局装置の情報を管理する。移動局装置の情報としては、LTE Rel.8〜10の移動局装置であるのか、又は、LTE Rel.11以降の移動局装置であるのかを示す情報、つまり第2のパスロス算出機能を有しているかを識別する情報を含む。
図2において、移動局装置(UE)は、送信信号生成部21と送信電力制御部22と無線送信部23とアンテナ24と無線受信部25とパスロス算出アンテナポート設定信号受信部26と上りパスロス推定部27とパワーヘッドルームレポート生成部28と電力制御信号受信部29と電力制御信号累積値管理部30と送信電力決定部31を有する。
送信信号生成部21は、UL送信データ信号、制御信号、又はパワーヘッドルームレポート生成部28からのPHRを用いて送信信号を生成する。送信電力制御部22は、送信電力決定部31からの送信電力の指示に従って、送信電力を制御する。無線送信部23は、接続されるアンテナ24を介して送信信号を無線送信する。
無線受信部25は、接続されるアンテナ24を介して無線信号を受信する。パスロス算出アンテナポート設定信号受信部26は、無線受信部7からの受信信号に含まれるパスロス算出アンテナポート設定信号を受信する。上りパスロス推定部27は、パスロス算出アンテナポート設定信号で示されるUL受信点までのパスロスを推定する。パワーヘッドルームレポート生成部28は、PHRを生成する。PHRは、基地局装置が移動局装置の送信電力(無線リソース割当単位(RB:Resource Block)当りの送信電力)を算出するために必要な情報を有する。
電力制御信号受信部29は、無線受信部7からの受信信号に含まれる電力制御信号を受信する。電力制御信号累積値管理部30は、受信した電力制御信号の累積値を管理する。送信電力決定部31は、上りパスロス推定部27からのULパスロス推定値と、電力制御信号累積値管理部30からの電力制御信号累積値とに基づいて、送信電力を決定する。
図3を参照して、本実施形態に係る基地局装置(eNB)及び移動局装置(UE)の動作を説明する。図3は、本実施形態に係る送信電力制御(TPC)処理の手順を示すフローチャートである。
(ステップS1)UEはeNBにキャンプしている。このeNBはサービングセルとも呼称され、制御信号を含むDL信号がこのeNBから送信される。eNBは、CRS Port0の送信点(アンテナ6)のアンテナポート番号をUEからのULの受信点Mに設定する。eNBは、すべてのUEに対して、ULのターゲット受信電力P0及びパスロス補正係数αを報知する。UEは、受信点Mから自装置までのパスロス分を補うようにULの送信電力PPUSCHを決定する。ここで、PPUSCHを算出する方法は上記した式(1)に従うものであり、fの初期値は一意に決定されるものとする。
(ステップS2)UEは、eNBに対してパワーヘッドルームレポート(PHR)を送信する。eNBは、このPHRを受信点Mで受信する。UEがPHRを送信するタイミングは、ULパスロス推定値PLの算出に用いるCSI-RSに対するアンテナポートの再設定(Reconfiguration)が完了した時、又は、ULパスロス推定値PLの変化が所定値に達した時、である。これにより、eNBは、Reconfigurationに伴う急激な送信電力の変化が発生した場合にも、その送信電力の差分を計算することができ、適切な値に送信電力を制御することができる。
(ステップS3)eNBは、受信したPHRに基づいて、UEの送信電力として無線リソース割当単位(RB)当りの送信電力を算出する。
(ステップS4)UEは、eNBに対してUL信号を送信する。eNBは、このUL信号を各受信点(各アンテナ6、もしくはアンテナ6の一部)で受信し、受信点毎に平均受信電力を算出する。平均受信電力は、周波数方向、又は時間方向で受信電力を平均する。平均受信電力の算出に使用するUL信号には、例えば、SRS(Sounding Reference Signal)などのチャネル推定用信号を利用できる。なお、セル間干渉の影響などにより、SRSの受信品質が十分でない場合や、eNBの設定によりUEがSRSを送信するように設定されていない場合には、平均受信電力を算出する手段として、UEによるCSI-RSの測定結果、つまり、UEによるCSI-RSのアンテナポートごとのRSRP(Reference Signal Received Power)レポートを利用して推定することも可能である。具体的にはDLの送信電力とRSRPの差分を算出してDLパスロスを算出し、これからULパスロスを求め、ステップS3で算出したRB当たりの送信電力との差分から各受信点の平均受信電力を算出できる。
(ステップS5)eNBは、ステップS4で算出した各受信点の平均受信電力に基づいて、受信点の中で平均受信電力がK番目に大きい受信点N(アンテナ6)のアンテナポート番号Npを求める。Kは所定値である。なお、平均受信電力がK番目に大きいの代わりに、パスロスがK番目に小さいという判断基準を用いてもよい。
(ステップS6)eNBは、ステップS5で求めた受信点Nが受信点Mに一致するかを判断する。この結果、一致する場合にはステップS10に進み、一致しない場合にはステップS7に進む。
(ステップS7)eNBは、受信点Nを受信点Mに設定する。
(ステップS8)eNBは、UEがCSI-RSに基づいたULパスロス推定値算出機能(第2のパスロス算出機能)を有するか否か、を判断する。この結果、UEが、第2のパスロス算出機能を有する場合にはステップS9に進み、第2のパスロス算出機能を有しない場合にはステップS10に進む。
(ステップS9)eNBは、「RRC(Radio Resource Control) Configuration」を行って、CSI-RSに対して受信点Nのアンテナポート番号Npを再設定(Reconfiguration)する動作を開始する。この再設定の動作には、再設定の信号を受信したUEの処理時間も要求され、再設定の処理が完了するまでに一般的に200ms程度の時間がかかる。このため、再設定のプロセスの途中でも次のステップS10へ進む。
(ステップS10)eNBは、受信点MとUE間のパスロスPL_estを算出する。このパスロスは、ステップS3で算出したUEの送信電力と、ステップS4で算出した受信点Mの平均受信電力との差として算出できる。
(ステップS11)eNBは、ステップS3で算出したUEの送信電力と、所望送信電力との差分ΔPを算出する。
ΔP=所望送信電力−「ステップS3で算出したUEの送信電力」
所望送信電力は、受信点Mに設定されるターゲット受信電力P0,M及びパスロス補正係数αMと、受信点MとUE間のパスロスPLest,Mと、送信信号電力補正値fとを用いて算出できる。
所望送信電力=ターゲット受信電力P0,M+αM・PLest,M+f
ΔP=所望送信電力−「ステップS3で算出したUEの送信電力」
所望送信電力は、受信点Mに設定されるターゲット受信電力P0,M及びパスロス補正係数αMと、受信点MとUE間のパスロスPLest,Mと、送信信号電力補正値fとを用いて算出できる。
所望送信電力=ターゲット受信電力P0,M+αM・PLest,M+f
(ステップS12)eNBは、送信電力差ΔPを補正するように、UEに対してTPCコマンドを送信する。TPCコマンドとは、レイヤ1制御信号の一つであり、UL信号の送信電力の調整を行うためもので、上記した式(1)における送信信号電力補正値fの値を指定するものである。TPCコマンドの利用方法には、累積モードと絶対モードの二通りがある。ここで、累積モードにおいて、TPCコマンドを利用して送信電力差ΔPを補正する方法の一例を挙げる。例えば、一回のTPCコマンドで「 x dB」だけ送信電力を補正できるとする。この場合、eNBは、「Ceil(ΔP÷x)」回だけ、UEにTPCコマンドを送信する。但し、Ceil(a)はa以上である最小の整数を表す。
(ステップS13)eNBは、UEの通信が終了したか否かを判断する。この判断は、UEのUL送信バッファにデータが、残っている(通信が終了していない)か、残っていない(通信が終了した)か、である。通信が終了していない場合にはステップS2に戻り、通信が終了した場合には図3の処理を終了する。
そのステップS2において、UEは、ULパスロス推定値PLの算出に用いるCSI-RSに対するアンテナポートの再設定(ステップS9で開始されたもの)が完了した時に、TPCコマンドによって送信電力を補正した補正分を全てリセットし、送信電力の補正分を0にする。
以上が本実施形態に係る送信電力制御(TPC)処理の説明である。
UL信号の受信点が複数存在する場合であっても、LTE Rel.8〜10の移動局装置は、ULパスロス推定値PLを算出する対象の受信点を変更できない、つまり、CRS Port0に設定されたアンテナポートに固定されるので、所望送信電力と実際の送信電力とが乖離する場合がある。このため、本実施形態では、所望送信電力と実際の送信電力との差分を、TPCコマンドによって補正する。具体的には、CRS Port0が、大きく離れた二つの地点(例えばM1、M2とする)から合成されている場合、DL信号の受信電力はM1とM2の合成となる。これを元にULパスロスを推定し送信電力を決定すると、M1とM2における両方の受信をターゲットとした送信電力が設定される。しかし、UEから最も近傍に位置する受信点M1だけでUL信号を受信すればいいのであれば、M2から送信されるDL信号の受信電力を考慮してULパスロスを決定するのは効率が悪い。本実施形態における手順に寄れば、このM2から送信されるDL信号によって生じる送信電力のオフセットを、TPCコマンドによる制御で除去することが出来る。これにより、不必要な干渉を避けることができ、セルスループットを向上させることができる。
一方、LTE Rel.11以降の移動局装置は、CSI-RSに設定するアンテナポートを変更することによってULパスロス推定値PLを算出する対象の受信点を変更できる。CSI-RSに対するアンテナポートの再設定が完了すると、Open Loop TPCによって送信電力が自動的に調整される。しかし、CSI-RSに対するアンテナポートの再設定が完了し、移動局装置において反映されるまでの変動に追従することが出来ないため、本実施形態ではTPCコマンドを利用してUL送信電力の調整を行う。これにより、Open Loop TPCが開始された後は、自動的な送信電力調整が動作するため、TPCコマンドを検出できなかった場合などに対してもロバストな送信電力制御が可能となる。また、TPCコマンドを利用したUL送信電力の調整は、ステップS2のPHRの受信を契機として実施されるので、LTE Rel.11以降の移動局装置では、そのTPCコマンドを利用したUL送信電力の調整処理が行われる回数が実質的に削減される。
上述したように本実施形態によれば、LTE Rel.8〜10の移動局装置に対しても、LTE Rel.11以降の移動局装置に対しても、共通的にTPCコマンドを用いて送信電力を制御する。これにより、LTE Rel.8〜10の移動局装置とLTE Rel.11以降の移動局装置とが混在しても、TPCの構成を共通化できるため、基地局装置におけるアルゴリズムの複雑さを回避できるという効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記図3において、ステップS4で、eNBが、SRSなどのチャネル推定用信号を利用してULの平均受信電力を算出し、ステップS10で、その平均受信電力を用いてULのパスロスを算出したが、これに限定されない。ここで、ULのパスロスの算出方法の他の例を挙げる。移動局装置が、CSI-RSの受信電力を測定し、このCSI-RS受信電力を基地局装置にフィードバックする。そして、基地局装置は、CSI-RS送信電力と、フィードバックされたCSI-RS受信電力とに基づいて、ULのパスロスを算出する。CSI-RS受信電力については、上記実施形態と同様に、周波数方向、又は時間方向で平均する。
なお、本発明は、複数の基地局装置が連携するCoMP方式にも適用可能である。図4にCoMP方式の適用例を示す。図4において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付している。図4に示されるように、CoMP方式の場合には、一つの制御装置が、地理的に異なる位置に配置された複数の基地局装置(各基地局装置は少なくとも一つのアンテナを有し、該アンテナに対応するアンテナポートが割り当てられている)を制御すると考えれば、上述の実施形態と同様に扱うことができる。
1…送信信号管理部、2…電力制御信号生成部、3…送信信号生成部、4…送信点選択部、5…無線送信部、6…アンテナ、7…無線受信部、8…上り平均受信電力測定部、9…移動局装置送信電力推定部、10…パスロス算出受信点決定部、11…移動局装置送信電力制御値決定部、12…端末機能管理部、21…送信信号生成部、22…送信電力制御部、23…無線送信部、24…アンテナ、25…無線受信部、26…パスロス算出アンテナポート設定信号受信部、27…上りパスロス推定部、28…パワーヘッドルームレポート生成部、29…電力制御信号受信部、30…電力制御信号累積値管理部、31…送信電力決定部
Claims (4)
- 移動局装置と、前記移動局装置からの上りリンク信号を受信する複数の受信点を有する基地局装置とを有する無線通信システムであって、
前記基地局装置は、
第1の前記受信点で所望受信電力を得るための前記移動局装置の所望送信電力と、第2の前記受信点と前記移動局装置間のパスロス値に基づいて送信電力制御された前記移動局装置の送信電力との差分を補正する送信電力制御値を決定する送信電力制御値決定部と、
前記送信電力制御値を前記移動局装置に送信する無線送信部と、を有し、
前記移動局装置は、
下りリンク信号に基づいてパスロス値を算出し、このパスロス値を用いて上りリンクの送信電力制御を行うと共に、前記基地局装置から受信した送信電力制御値を用いて上りリンクの送信電力を制御する送信電力決定部を有し、
前記基地局装置は、
前記上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる場合には、前記第1の受信点と同じ地点の送信点を設定する、
ことを特徴とする無線通信システム。 - 前記移動局装置は、前記下りリンク信号の送信点の再設定が完了した時に、前記送信電力制御値を用いた上りリンクの送信電力の制御分を取り消すことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
- 前記移動局装置は、前記下りリンク信号の送信点の再設定が完了した時に、自移動局装置の送信電力を算出するために必要な情報を前記基地局装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
- 移動局装置と、前記移動局装置からの上りリンク信号を受信する複数の受信点を有する基地局装置とを有する無線通信システムにおける送信電力制御方法であって、
前記移動局装置が、下りリンク信号に基づいてパスロス値を算出し、このパスロス値を用いて上りリンクの送信電力制御を行うステップと、
前記基地局装置が、第1の前記受信点で所望受信電力を得るための前記移動局装置の所望送信電力と、第2の前記受信点と前記移動局装置間のパスロス値に基づいて送信電力制御された前記移動局装置の送信電力との差分を補正する送信電力制御値を決定し、前記送信電力制御値を前記移動局装置に送信するステップと、
前記移動局装置が、前記基地局装置から受信した送信電力制御値を用いて上りリンクの送信電力を制御するステップと、
前記基地局装置が、前記上りリンクの送信電力制御に用いられる下りリンク信号の送信点を設定できる場合には、前記第1の受信点と同じ地点の送信点を設定するステップと、
を含むことを特徴とする送信電力制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012019027A JP2013157936A (ja) | 2012-01-31 | 2012-01-31 | 無線通信システムおよび送信電力制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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