JP2013153897A - 空気清浄機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 空気殺菌・脱臭を行うことができるとともに、オゾンの外部への漏れを著しく低減することの可能な空気清浄機を提供する。
【解決手段】 空気流入口11と空気流出口12とを有する筐体10内において、空気流入口11近傍に第1紫外線ランプ21が設置され、空気流出口12近傍に第2紫外線ランプ22が設置されており、第1紫外線ランプ21は、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線と、波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線とを発生し、第2紫外線ランプ22は、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線のみを発生するようになっている。。
【選択図】 図2

Description

本発明は、空気清浄機に関する。
従来、例えば特許文献1には、空気流入口と空気流出口とを有するUVユニット内に、1つの紫外線ランプが設けられており、この紫外線ランプは、空気中に浮遊する浮遊菌を殺菌することができる波長が250〜260nm(ナノメートル)帯域の紫外線を放射できるとともに、空気中の臭気成分を分解して脱臭を行うオゾンを生成することができる波長が100〜220nm帯域の紫外線を併せて放射できる空気調和機が示されている。
特許第3855845号公報
しかしながら、上記空気調和機により発生するオゾンは、空気流出口から外部に放出され、このオゾンの漏れは、人体に有害であり、この点で上記空気調和機は安全性に問題があった。なお、空気流出口にオゾン分解フィルタを設けることも考えられるが、オゾン分解フィルタだけによっては、オゾンは完全には分解されず、外部に放出されていた。
本発明は、空気殺菌・脱臭を行うことができるとともに、オゾンの外部への漏れを著しく低減することの可能な空気清浄機を提供することを目的としている。
本発明は、さらに、可視光を照明光として得ることの可能な空気清浄機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、空気流入口と空気流出口とを有する筐体内において、空気流入口近傍に第1紫外線ランプが設置され、空気流出口近傍に第2紫外線ランプが設置されており、前記第1紫外線ランプは、紫外線として少なくとも、波長が100〜220nm帯域の紫外線を発生し、前記第2紫外線ランプは、波長が250〜270nm帯域の紫外線を発生することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の空気清浄機において、波長が100〜220nm帯域の紫外線は、空気中の臭気成分を分解して脱臭を行うオゾンを生成し、波長が250〜270nm帯域の紫外線は、空気中に存在する菌を殺菌するとともに、オゾンを分解することを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気清浄機において、前記第1紫外線ランプは、その内壁の一部に、波長が100〜220nm帯域の紫外線を吸収する膜が塗布されており、波長が100〜220nm帯域の紫外線を吸収する膜の塗布面積によって、オゾンの発生量が制御可能となっていることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空気清浄機において、前記空気流出口には、オゾン分解フィルタが取り付けられていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の空気清浄機において、前記筐体には、波長が250〜270nm帯域の紫外線によって励起されて可視光を発光する蛍光体が取り付けられる窓が設けられていることを特徴としている。
請求項1乃至請求項5記載の発明によれば、空気流入口と空気流出口とを有する筐体内において、空気流入口近傍に第1紫外線ランプが設置され、空気流出口近傍に第2紫外線ランプが設置されており、前記第1紫外線ランプは、紫外線として少なくとも、波長が100〜220nm帯域の紫外線(オゾン線)を発生し、前記第2紫外線ランプは、波長が250〜270nm帯域の紫外線を発生し、第1紫外線ランプによって発生したオゾンは、空気流出口近傍において第2紫外線ランプからの、波長が250〜270nm帯域の紫外線によって分解されるので、空気殺菌・脱臭を行うことができるとともに、オゾンの外部への漏れを著しく低減することができる。
特に、請求項3記載の発明では、請求項1または請求項2記載の空気清浄機において、前記第1紫外線ランプは、その内壁へのイットリア膜の塗布面積によって、オゾンの発生量が制御可能となっているので、必要に応じてオゾンの発生量を制御することができる。
また、請求項4記載の発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空気清浄機において、前記空気流出口には、さらに、オゾン分解フィルタが取り付けられているので、オゾンの外部への漏れをより確実に低減することができる。
また、請求項5記載の発明によれば、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空気清浄機において、前記筐体には、波長が250〜270nm帯域の紫外線によって励起されて可視光を発光する蛍光体が取り付けられる窓が設けられているので、可視光を照明光として得ることができて、照明装置としての機能をももたせることができる。
本発明の空気清浄機の構成例を示す図(概略斜視図)である。 本発明の空気清浄機の構成例を示す図(概略断面図)である。 1m四方の容器にアセトアルデヒドを入れて本発明の空気清浄機による脱臭効果を測定した結果を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明の空気清浄機の構成例を示す図である。なお、図1は概略斜視図、図2は概略断面図である。
図1、図2を参照すると、この空気清浄機は、空気流入口11と空気流出口12とを有する筐体10内において、空気流入口11近傍に第1紫外線ランプ21が設置され、空気流出口12近傍に第2紫外線ランプ22が設置されている。
ここで、第1紫外線ランプ21は、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線と、波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線とを発生し、第2紫外線ランプ22は、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線のみを発生するようになっている。
波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線は、オゾン線と呼ばれ、空気中の臭気成分を分解して脱臭を行うオゾンを生成することができる。すなわち、例えば185nmの紫外線は、酸素分子(O)を解離して酸素原子(O)を生成し、この酸素原子(O)が他の酸素分子(O)と結合してオゾンを生成する。生成されたオゾンには強い酸化力があり、雑菌や臭い物質と反応して、殺菌、脱臭を行う。
また、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線は、殺菌線とも呼ばれ、強い殺菌効果とともに、オゾンを分解する効果がある。また、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線は、後述のように蛍光体と組み合わせることで可視光を発生させることができる。
より具体的に、第1紫外線ランプ21は、その内壁の一部の面に、波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線を吸収する膜(例えばイットリア膜(Y))24が塗布されており、波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線を吸収する膜24の塗布面積(第1紫外線ランプ21の長手方向に塗布する長さ)によって、オゾンの発生量が制御可能となっている。より詳細に、例えばイットリア膜(Y)24は185nmの紫外線を吸収するために、この膜24が塗られている部分からは185nmの紫外線が発生しない。つまり、この膜24の塗布面積(第1紫外線ランプ21の長手方向に塗布する長さ)によって、第1紫外線ランプ21から発生するオゾン発生量を制御することができる。イットリア膜24を第1紫外線ランプ21の長手方向に塗布する長さを調整することで、筐体10に合わせたオゾン発生量を制御することが可能である。
一方、空気流出口12近傍に設置されている第2紫外線ランプ22は、その内壁の全面に、波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線を吸収する膜(例えばイットリア膜(Y))26が塗布されており、これにより、第2紫外線ランプ22は、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線のみを発生するようになっている。波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線は、前述したように、強い殺菌効果とともに、オゾンを分解する効果があり、また、後述のように蛍光体と組み合わせることで可視光を発生させることができる。
また、図1を参照すると、この空気清浄機には、空気流出口12にファン30が設けられており(図2には便宜上図示せず)、このファン30によって、空気流入口11から筐体10内に空気を流入させ、空気流出口12から、後述のようにクリーンな空気を流出させるようになっている。なお、図1の例では、ファン30は空気流出口12に設けられているが、空気流入口11に設けられても良い。
また、図2を参照すると、この空気清浄機には、空気流出口12に、オゾン分解フィルタ32が取り付けられている。
また、図1、図2を参照すると、この空気清浄機の筐体10には、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線によって励起されて可視光を発光する蛍光体41が取り付けられる窓(例えば、蛍光体41が内面に塗布されているガラス等の光透過窓)42が設けられている。ここで、蛍光体41には、周知の一般照明蛍光ランプ用の蛍光体が用いられ、例えばハロリン酸塩蛍光体の 3Ca(PO)・Ca(F,Cl):Sb3+,Mn2+などが用いられる。これらの蛍光体は、例えば波長254nmの紫外線によって励起されて、発光ピーク波長480nm、575nmの2波長により白色光を発光する。従って、この場合、蛍光体41が取り付けられる窓42から照明光として白色光が出射され、空気清浄機の筐体10の周囲を照明することができる。
このような構成の空気清浄機では、空気流入口11から筐体10内に流入した空気は、第1紫外線ランプ21および第2紫外線ランプ22からの波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線によって殺菌され、また、第1紫外線ランプ21からの波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線により生成されるオゾンによって殺菌・脱臭される。図3は1m四方の容器にアセトアルデヒドを入れて本発明の空気清浄機による脱臭効果を測定した結果を示す図であり、図3から脱臭効果を確認できる。
上記のように第1紫外線ランプ21からの波長が100〜220nm帯域(例えば波長185nm)の紫外線により生成されたオゾンは、空気流出口12に向かうが、空気流出口12近傍に設置されている第2紫外線ランプ22からの波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線によって分解される。これにより、本発明では、空気殺菌・脱臭を行うことができるとともに、オゾンが空気流出口12から外部へ漏れるのを著しく低減することができる。すなわち、殺菌・脱臭に寄与せずに酸素に戻らなかったオゾンを分解して筐体10外に放出することで、筐体10を通る空気は殺菌・脱臭され、オゾンを含まない人体に無害なクリーンな空気を供給することができる。
さらに、本発明では、空気流出口12に取り付けられているオゾン分解フィルタ32によって、オゾンが空気流出口12から外部へ漏れるのを、より一層確実に低減することができる。
また、本発明では、空気清浄機の筐体10には、波長が250〜270nm帯域(例えば波長254nm)の紫外線によって励起されて可視光を発光する蛍光体41が取り付けられる窓(例えば、蛍光体41が内面に塗布されているガラス等の光透過窓)42が設けられているので、蛍光体41が取り付けられる窓42からは照明光が出射され、空気清浄機の筐体10の周囲を照明することができる。
本発明は、空気の殺菌・脱臭などに利用可能である。
10 筐体
11 空気流入口
12 空気流出口
21 第1紫外線ランプ
22 第2紫外線ランプ
30 ファン
32 オゾン分解フィルタ
41 蛍光体
42 窓

Claims (5)

  1. 空気流入口と空気流出口とを有する筐体内において、空気流入口近傍に第1紫外線ランプが設置され、空気流出口近傍に第2紫外線ランプが設置されており、前記第1紫外線ランプは、紫外線として少なくとも、波長が100〜220nm帯域の紫外線を発生し、前記第2紫外線ランプは、波長が250〜270nm帯域の紫外線を発生することを特徴とする空気清浄機。
  2. 請求項1記載の空気清浄機において、波長が100〜220nm帯域の紫外線は、空気中の臭気成分を分解して脱臭を行うオゾンを生成し、波長が250〜270nm帯域の紫外線は、空気中に存在する菌を殺菌するとともに、オゾンを分解することを特徴とする空気清浄機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の空気清浄機において、前記第1紫外線ランプは、その内壁の一部に、波長が100〜220nm帯域の紫外線を吸収する膜が塗布されており、波長が100〜220nm帯域の紫外線を吸収する膜の塗布面積によって、オゾンの発生量が制御可能となっていることを特徴とする空気清浄機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の空気清浄機において、前記空気流出口には、オゾン分解フィルタが取り付けられていることを特徴とする空気清浄機。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の空気清浄機において、前記筐体には、波長が250〜270nm帯域の紫外線によって励起されて可視光を発光する蛍光体が取り付けられる窓が設けられていることを特徴とする空気清浄機。
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