JP2013149485A - 有機電界発光装置、有機電界発光装置の製造方法および電子機器 - Google Patents

有機電界発光装置、有機電界発光装置の製造方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易かつ安価な製造プロセスにより、素子特性の低下を抑制することが可能な有機電界発光装置を提供する。
【解決手段】本開示の表示装置は、有機材料よりなると共に、互いに色の異なる複数の発光層と、各発光層を挟んで設けられた第1電極および第2電極と、複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、第1電極および第2電極の少なくとも一方の側に形成されると共に、電荷輸送性材料からなる薄膜層とを備えたものである。発光層形成工程において、複数の発光層のうちの少なくとも一の発光層を形成する際に、他の発光層の第1および第2の電極側の少なくとも一方の側に電荷輸送性材料からなる薄膜層を形成する。各発光層に、他色の発光材料が付着することが抑制される。
【選択図】図1

Description

本開示は、有機エレクトロルミネセンス(EL;Electro Luminescence)現象を利用して発光する有機電界表示装置およびその製造方法ならびに電子機器に関する。
情報通信産業の発達が加速するにつれて、高度な性能を有する表示素子が要求されている。その中で、次世代表示素子として注目されている有機EL素子は、自発発光型表示素子として視野角が広くてコントラストが優秀なだけでなく応答時間が速いという長所がある。
有機EL素子は、発光層を含む複数の層が積層された構成を有し、これらの層は、例えば真空蒸着法によって形成される。具体的には、開口を持ったマスクを蒸着源と基板との間に挟むことによって所望の形状の層をパターニングする方法が一般的である。このような有機EL素子を用いた表示装置において、大型化あるいは高精細化が進むと、マスクが撓むと共に搬送が繁雑になることなどからアライメントが難しくなり開口率が低下する。このため、素子特性が低下する。
これに対し、例えば特許文献1,2では、熱転写を用いたパターン作製法が開示されている。しかし、この手法では、熱源としてレーザを使用するため、製造装置全体で莫大なコストが必要になる。
そこで、高精細な表示装置を、安価な製造プロセスにより作製する手法として、シリコンゴムブランケット(以下、単にブランケットという)を用いた反転印刷法が提案されている(例えば、特許文献3〜5)。この反転印刷法では、ブランケット上に発光材料を含むインクを塗布した後、インク層のうちの不要領域(非印刷パターン)を、凹版を用いて選択的に除去する。このようにして印刷パターンが形成されたブランケットを用いた転写により、発光層を形成する。
また、このような反転印刷法を用いて良好なパターンを得るためには、ブランケット上に形成される膜が適度な湿度を保っていることが重要である。特許文献3,4には、ブランケット上にインクを塗布する際に、そのインクに含まれる溶媒によってブランケットを膨潤させておくことが記載されている。
特開1997−167684号公報 特開2002−216957号公報 特開2007−95517号公報 特開2007−90698号公報 特開2010−58330号公報
しかしながら、特許文献3,4に記載された手法のように、ブランケットを膨潤させると、これに起因して新たなパターン不良が生じることから、その改善が望まれる。
本開示はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、簡易かつ安価な製造プロセスにより、素子特性の低下を抑制することが可能な有機電界発光装置、有機電界発光装置の製造方法および電子機器を提供することにある。
本開示の有機電界発光装置は、有機材料よりなると共に、互いに色の異なる複数の発光層と、各発光層を挟んで設けられた第1電極および第2電極と、複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、第1電極および第2電極の少なくとも一方の側に形成されると共に、電荷輸送性材料を含む薄膜層とを備えたものである。
本開示の有機電界発光装置の製造方法は、第1電極を形成する工程と、第1電極上に、有機材料よりなると共に互いに色の異なる複数の発光層を形成する発光層形成工程と、複数の発光層上に第2電極を形成する工程とを含むものである。発光層形成工程では、複数の発光層のうちの少なくとも一の発光層を形成する際に、他の発光層の第1および第2の電極側の少なくとも一方の側に電荷輸送性材料を含む薄膜層を形成する。
本開示の有機電界発光装置およびその製造方法では、複数の発光層のうちの少なくとも一の発光層の第1および第2の電極側の少なくとも一方の側に電荷輸送性材料を含む薄膜層が形成される。これにより、各発光層に、他色の発光材料が付着することが抑制される。
本開示の電子機器は、上記有機電界発光装置を備えたものである。
本開示の有機電界発光装置およびその製造方法ならびに電子機器によれば、複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、第1および第2の電極側の少なくとも一方の側に、電荷輸送性材料を含む薄膜層が形成される。これにより、高精細なマスクを用いた真空蒸着プロセスや、レーザを用いた熱転写プロセスを経ることなく、各色の発光材料の混色を抑制しつつ、発光層を形成することができる。よって、簡易かつ安価な製造プロセスにより、素子特性の低下を抑制することが可能となる。
本開示の第1の実施の形態に係る表示装置の構成を表す断面図である。 図1に示した表示装置の駆動基板の回路構成例を表す模式図である。 図1に示した表示装置の画素回路の一例を表す等価回路図である。 図1に示した駆動基板の構成例を表す断面図である。 図1に示した有機EL素子の詳細構成を表す断面模式図である。 図1に示した表示装置の製造方法を説明するための断面図である。 図6に続く工程を表す断面図である。 図7に続く工程(R,G発光層形成工程)を表す断面図である。 図7に示した工程の具体的な手順を説明するための模式図である。 図9に続く工程を表す模式図である。 図10に続く工程を表す模式図である。 図11に続く工程を表す模式図である。 図12に続く工程を表す模式図である。 図13に続く工程を表す模式図である。 (A)はG発光層形成後の素子基板、(B)はR発光層形成後の素子基板の各詳細構成を表す断面模式図である。 図8に続く工程(B発光層形成工程)を表す断面図である。 図16に続く工程を表す断面図である。 図17に続く工程を表す断面図である。 比較例に係る有機EL素子の詳細構成を表す断面模式図である。 本開示の第2の実施の形態に係る表示装置における有機EL素子の詳細構成を表す断面図である。 図20に示した有機EL素子の赤色発光層形成時に使用するブランケットの転写前の表面の層状態を説明するための模式図である。 変形例1に係る有機EL素子の詳細構成を表す断面図である。 変形例2に係る有機EL素子の詳細構成を表す断面図である。 図23に示した有機EL素子の他の構成例を表す断面図である。 図23に示した有機EL素子の他の構成例を表す断面図である。 変形例3に係る有機EL素子の詳細構成を表す断面図である。 表示装置を用いたスマートフォンの構成を表す斜視図である。 表示装置を用いたテレビジョン装置の構成を表す斜視図である。 表示装置を用いたデジタルスチルカメラの構成を表す斜視図である。 表示装置を用いたパーソナルコンピュータの外観を表す斜視図である。 表示装置を用いたビデオカメラの外観を表す斜視図である。 表示装置を用いた携帯電話機の構成を表す平面図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。尚、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(緑色発光層形成時にのみ、正孔輸送性材料を含む溶液でブランケットを膨潤させる例)
2.第2の実施の形態(更に、赤色発光層形成時には、電子輸送性材料を含む溶液でブランケットを膨潤させる例)
3.変形例1(赤色発光層形成時にのみ、電子輸送性材料を含む溶液でブランケットを膨潤させる例)
4.変形例2(赤色発光層形成後に緑色発光層を形成する場合の例)
5.変形例3(黄色発光層形成時に、正孔輸送性材料を含む溶液でブランケットを膨潤させる例)
6.適用例(電子機器の例)
<第1の実施の形態>
[構成]
図1は本開示の第1の実施の形態に係る表示装置(表示装置1)の断面構成を表したものである。表示装置1は、例えば、有機電界発光カラーディスプレイなどとして用いられ、例えば、駆動基板10上に、赤色の光を発生する有機EL素子10R(赤画素)、緑色の光を発生する有機EL素子10G(緑画素)、および青色の光を発生する有機EL素子10B(青画素)が、規則的に複数配置されたものである。これらの有機EL素子10R,10G,10Bは、保護層18により被覆されており、接着層19を介して封止基板20により封止されている。この表示装置1は、互いに隣接する有機EL素子10R,10G,10Bの組が一つのピクセル(pixel)を構成するものであり、封止基板20の上面より3色の光LR,LG,LBを射出する上面発光型の表示装置である。以下、各部の構成について説明する。
(駆動基板10)
図2は、表示装置1の駆動基板10に形成される回路構成を、上記有機EL素子10R,10G,10Bと共に表したものである。駆動基板10では、基板110上に、例えば複数の有機EL素子10R,10G,10Bがマトリクス状に配置される表示領域110Aが形成され、この表示領域110Aを囲うように、映像表示用のドライバである信号線駆動回路120および走査線駆動回路130が配設されている。信号線駆動回路120には、列方向に沿って延在する複数の信号線120Aが接続されており、走査線駆動回路130には、行方向に沿って延在する複数の走査線130Aが接続されている。各信号線120Aと各走査線130Aとの交差部が、有機EL素子10R,10G,10Bのいずれかに対応している。表示領域110Aの周辺領域には、この他にも、図示しない電源線駆動回路が設けられている。
図3は、表示領域110A内に設けられる画素回路140の一例を表したものである。画素回路140は、例えば、駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2(後述のTFT111に相当)と、これらトランジスタTr1,Tr2の間のキャパシタ(保持容量)Csと、第1の電源ライン(Vcc)および第2の電源ライン(GND)の間において駆動トランジスタTr1に直列に接続された有機EL素子10R,10G,10Bとを有する。駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2は、一般的な薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)により構成され、その構成は、例えば逆スタガ構造(いわゆるボトムゲート型)でもよいしスタガ構造(トップゲート型)でもよい。このような構成により、信号線120Aを介して、信号線駆動回路120から書き込みトランジスタTr2のソース(またはドレイン)に画像信号が供給される。走査線130Aを介して、走査線駆動回路130から書き込みトランジスタTr2のゲートに走査信号が供給される。
図4は、この駆動基板10の詳細な断面構成(TFT111の構成)を、有機EL素子10R,10G,10Bの概略構成と共に表したものである。駆動基板10には、上記駆動トランジスタTr1および書き込みトランジスタTr2に対応するTFT111が形成されている。TFT111では、例えば、基板110上の選択的な領域にゲート電極1101が配設されており、このゲート電極1101上に、ゲート絶縁膜1102,1103を介して、半導体層1104が形成されている。半導体層1104のチャネルとなる領域(ゲート電極1101に対向する領域)上には、チャネル保護膜1105が設けられている。半導体層1104には、一対のソース・ドレイン電極1106がそれぞれ電気的に接続されている。このようなTFT111を覆うように、基板110の全面に渡って平坦化層112が形成されている。
基板110は、例えばガラス基板あるいはプラスチック基板からなる。あるいは、基板110は、石英、シリコン、金属などの表面が絶縁処理されたものであってもよい。また、フレキシブル性を有するものであってもよいし、リジッド性を有するものであってもよい。
ゲート電極1101は、TFT111に印加されるゲート電圧によって半導体層1104中のキャリア密度を制御する役割を果たすものである。このゲート電極1101は、例えばMo,Alおよびアルミニウム合金等のうちの1種よりなる単層膜、または2種以上よりなる積層膜により構成されている。アルミニウム合金としては、例えばアルミニウム−ネオジム合金が挙げられる。
ゲート絶縁膜1102,1103は、例えばシリコン酸化膜(SiOX)、シリコン窒化物(SiNX)、シリコン窒化酸化物(SiON)および酸化アルミニウム(Al22)等のうちの1種よりなる単層膜、またはこれらのうちの2種以上よりなる積層膜である。ここでは、ゲート絶縁膜1102が例えばSiO2、ゲート絶縁膜1103が例えばSi34によりそれぞれ構成されている。ゲート絶縁膜1102,1103の総膜厚は、例えば200nm〜300nmである。
半導体層1104は、例えばインジウム(In),ガリウム(Ga),亜鉛(Zn),スズ(Sn),Al,Tiのうちの少なくとも1種の酸化物を主成分として含む酸化物半導体よりなる。この半導体層1104は、ゲート電圧の印加により一対のソース・ドレイン電極1106間にチャネルを形成するものである。この半導体層1104の膜厚は後述の負の電荷の影響がチャネルへ及ぶように、薄膜トランジスタのオン電流の悪化を引き起こさない程度であることが望ましく、具体的には5nm〜100nmであることが望ましい。
チャネル保護膜1105は、半導体層1104上に形成され、ソース・ドレイン電極1106形成時におけるチャネルの損傷を防止するものである。このチャネル保護膜1105は、例えばシリコン(Si)と酸素(O2)とフッ素(F)とを含有する絶縁膜により構成され、厚みは例えば10〜300nmである。
ソース・ドレイン電極1106は、ソースまたはドレインとして機能するものであり、例えばモリブデン(Mo),アルミニウム(Al),銅(Cu),チタン,ITOおよび酸化チタン(TiO)等のうち1種よりなる単層膜またはこれらのうちの2種以上よりなる積層膜である。例えば、Mo,Al,Moの順に、50nm,500nm,50nmの膜厚で積層した3層膜や、ITOおよび酸化チタン等の酸素を含む金属化合物のような酸素との結びつきの弱い金属または金属化合物を用いることが望ましい。これにより、酸化物半導体の電気特性を安定して保持することができる。
平坦化層112は、例えばポリイミド、ノボラック等の有機材料により構成されている。この平坦化層112の厚みは、例えば10nm〜100nmであり、好ましくは50nm以下である。平坦化層112上には、有機EL素子10のアノード電極12が形成されている。
尚、平坦化膜112にはコンタクトホールHが設けられており、このコンタクトホールHを通じてソース・ドレイン電極1106と、有機EL素子10R,10G,10Bの各第1電極11とが電気的に接続されている。第1電極11は、絶縁膜12によって画素毎に電気的に分離されており、第1電極11上には、後述する各色発光層を含む有機層14および第2電極16が積層されている。有機EL素子10R,10G,10Bの詳細な構成については後述する。
保護層18は、有機EL素子10R,10G,10Bへの水分の浸入を防止するためのものであり、透過性および透水性の低い材料により構成され、厚みは例えば2〜3μmである。保護層18は、絶縁性材料および導電性材料のいずれにより構成されていてもよい。絶縁性材料としては、無機アモルファス性の絶縁性材料、例えばアモルファスシリコン(α−Si),アモルファス炭化シリコン(α−SiC),アモルファス窒化シリコン(α−Si1-xx),アモルファスカーボン(α−C)などが挙げられる。このような無機アモルファス性の絶縁性材料は、グレインを構成しないため透水性が低く、良好な保護膜となる。
封止基板20は、有機EL素子10R,10G,10Bを、接着層19と共に封止するものである。封止基板20は、有機EL素子10で発生した光に対して透明なガラスなどの材料により構成されている。この封止基板20には、例えば、カラーフィルタおよびブラックマトリクス(いずれも図示せず)が設けられていてもよく、この場合、有機EL素子10R,10G,10Bで発生した各色光を取り出すと共に、有機EL素子10R,10G,10B内で反射された外光を吸収して、コントラストを改善することができる。
(有機EL素子10R,10G,10B)
有機EL素子10R,10G,10Bはそれぞれ、例えば上面発光型(トップエミッション型)の素子構造を有している。但し、このような構成に限定されることはなく、例えば基板110側から光を取り出す透過型、即ち下面発光型(ボトムエミッション型)であってもよい。
有機EL素子10Rは、絶縁膜12の開口に形成され、例えば、第1電極11上に、正孔注入層(HIL)13B、正孔輸送層(HTL)13A、赤色発光層14R、青色発光層14B、電子輸送層(ETL)15A、電子注入層(EIL)15Bおよび第2電極16がこの順に積層されたものである。有機EL素子10Gについても同様で、例えば有機EL素子10Rの積層構造のうちの赤色発光層14Rを緑色発光層14Gと置き換えた積層構造を有している。有機EL素子10Bは、例えば、第1電極11上に、正孔注入層13B、正孔輸送層13A、青色発光層14B、電子輸送層15A、電子注入層15Bおよび第2電極16がこの順に積層されたものである。このように、本実施の形態では、赤色発光層14Rおよび緑色発光層14Gが画素毎に分離して形成されており、青色発光層14Bは、各画素に共通して表示領域110Aの全面にわたって形成されている。その他の、正孔注入層13B、正孔輸送層13A、電子輸送層15Aおよび電子注入層15Bについては各画素に共通して設けられている。詳細は後述するが、これらの有機EL素子10R,10G,10Bは、更に、発光層印刷時に形成される電荷輸送性薄膜層(正孔輸送性層17a1等)を含んでいる。
第1電極11は、例えばアノードとして機能し、表示装置1が上面発光型である場合には、例えばアルミニウム,チタン,クロム(Cr)等の高反射材料から構成されている。尚、下面発光型である場合には、例えばITO,IZO,IGZO等の透明導電膜が用いられる。
絶縁膜12は、有機発光素子10R,10G,10Bの各素子間を電気的に絶縁すると共に、各画素の発光領域を区画するものである。絶縁膜12には、複数の開口部が設けられており、各開口部に有機発光素子10R,10G,10Bのいずれかが形成される。この絶縁膜12は、例えばポリイミド、ノボラック樹脂あるいはアクリル樹脂などの有機材料により構成されている。あるいは、この絶縁膜12は、有機材料と無機材料とが積層されて構成されていてもよい。無機材料としては、例えばSiO2,SiO,SiC,SiNが挙げられる。
正孔注入層13Bは、各色発光層への正孔注入効率を高めると共に、リークを防止するためのバッファ層である。正孔注入層13Bの厚みは例えば5nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは8nm〜150nmである。正孔注入層13Bの構成材料としては、電極などの隣接する層の材料との関係で適宜選択されればよいが、例えばポリアニリン,ポリチオフェン,ポリピロール,ポリフェニレンビニレン,ポリチエニレンビニレン,ポリキノリン,ポリキノキサリンおよびそれらの誘導体、芳香族アミン構造を主鎖又は側鎖に含む重合体などの導電性高分子,金属フタロシアニン(銅フタロシアニン等),カーボンなどが挙げられる。導電性高分子の具体例としては、オリゴアニリンおよびポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)などのポリジオキシチオフェンが挙げられる。
正孔輸送層13Aは、各色発光層への正孔輸送効率を高めるためのものである。正孔輸送層13Aの厚みは、素子の全体構成にもよるが、例えば5nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは8nm〜150nmである。正孔輸送層13Aを構成する材料としては、有機溶媒に可溶な高分子材料、例えば、ポリビニルカルバゾール,ポリフルオレン,ポリアニリン,ポリシランまたはそれらの誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体,ポリチオフェンおよびその誘導体,ポリピロール,Alq3、または4,4’−ビス(N−1−ナフチル−N−フェニルアミノ)ビフェニル(α−NPD)により構成されている。
赤色発光層14R,緑色発光層14G,青色発光層14Bはそれぞれ、電界がかかることにより電子と正孔との再結合を生じ発光するものである。これらの各色発光層の厚みは、素子の全体構成にもよるが、例えば10nm〜200nmであることが好ましく、さらに好ましくは20nm〜150nmである。
赤色発光層14R,緑色発光層14G,青色発光層14Bを構成する材料としては、それぞれの発光色に応じたものであればよく、高分子材料(分子量が例えば5000以上)であってもよいし、低分子材料(分子量が例えば5000以下)であってもよい。低分子材料の場合には、例えばホスト材料とドーパント材料の2種類以上の混合材料が用いられる。高分子材料の場合には、例えば有機溶媒に溶かしたインクの状態で使用される。また、これらの低分子材料および高分子材料の混合材料が用いられてもよい。
高分子材料としては、例えばポリフルオレン系高分子誘導体,(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体,ポリフェニレン誘導体,ポリビニルカルバゾール誘導体,ポリチオフェン誘導体,ペリレン系色素,クマリン系色素,ローダミン系色素,あるいはこれらの材料にドーパント材料を混合したものが挙げられる。ドーパント材料としては、例えばルブレン,ペリレン,9,10−ジフェニルアントラセン,テトラフェニルブタジエン,ナイルレッド,クマリン6等が挙げられる。低分子材料としては、例えばベンジン,スチリルアミン,トリフェニルアミン,ポルフィリン,トリフェニレン,アザトリフェニレン,テトラシアノキノジメタン,トリアゾール,イミダゾール,オキサジアゾール,ポリアリールアルカン,フェニレンジアミン,アリールアミン,オキザゾール,アントラセン,フルオレノン,ヒドラゾン,スチルベンあるいはこれらの誘導体、または、ポリシラン系化合物,ビニルカルバゾール系化合物,チオフェン系化合物あるいはアニリン系化合物等の複素環式共役系のモノマーあるいはオリゴマーが挙げられる。また、各色発光層は、このような材料の他にも、ゲスト材料として、発光効率が高い材料、例えば、低分子蛍光材料、燐光色素あるいは金属錯体等を含んでいてもよい。
電子輸送層15Aは、各色発光層への電子輸送効率を高めるためのものである。電子輸送層15Aの構成材料としては、優れた電子輸送性能を有する有機材料を用いることが好ましい。具体的には、例えばアリールピリジン誘導体およびベンゾイミダゾール誘導体などが挙げられる。電子輸送層15Aおよび電子注入層15Bの総膜厚は素子の全体構成にもよるが、例えば5nm〜200nmであることが好ましく、より好ましくは10nm〜180nmである。
電子注入層15Bは、各色発光層への電子注入効率を高めるためのものである。電子注入層15Bの構成材料としては、例えばアルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類金属およびその酸化物,複合酸化物,フッ化物,炭酸塩等が挙げられる。
第2電極16は、例えば、厚みが10nm程度であり、上面発光型の場合には、光透過性を有する導電膜材料、例えばITO,IZO,ZnO,InSnZnO,MgAg,Ag等の単層膜あるいはこれらのうちの2種以上を含む積層膜からなる。下面発光型の場合には、例えばアルミニウム,AlSiC,チタン,クロム等の高反射率材料が用いられる。
(有機EL素子10R,10G,10Bの詳細構成)
本実施の形態では、有機EL素子10R,10G,10Bが、微視的には、上述した各種機能層の他に、以下に説明するような薄膜層(正孔輸送性薄膜層17a1,赤色発光性薄膜層17r)を有している。
図5は、有機EL素子10R,10G,10Bの積層構造を模式的に表したものである。上述のように、有機EL素子10R,10G,10Bのうち、有機EL素子10R,10Gでは、赤色発光層14R,緑色発光層14Gが画素毎に分離して形成されている。一方、有機EL素子10Rでは、青色発光層14Bが有機EL素子10R,10Gの形成領域まで延在して形成されている。換言すると、3色の発光層のうち、2色の発光層(赤色発光層14R,緑色発光層14G)が、駆動基板11上に所定のパターン(例えばライン状、マトリクス状のパターン)で形成されている。これらの赤色発光層14R,緑色発光層14Gは、詳細は後述するが、ブランケットを用いた反転印刷により形成することができる。
これらの赤色発光層14R,緑色発光層14G,青色発光層14Bのうち、赤色発光層14Rの第1電極11側(具体的には、赤色発光層14Rと正孔輸送層13Aとの間)には、正孔輸送性薄膜層17a1が形成されている。この正孔輸送性薄膜層17a1は、有機EL素子10Bにおいて、青色発光層14Bの第1電極11側(具体的には、後述の赤色発光性薄膜層17rと正孔輸送層13Aとの間)にも形成されている。換言すると、正孔輸送性薄膜層17a1は、有機EL素子10Gの形成領域を除く領域(有機EL素子10R,10Bの形成領域)において、各発光層下に設けられている。
正孔輸送性薄膜層17a1は、正孔輸送性材料を含んで構成されており、厚みは、例えば0.1nm〜20nmである。この正孔輸送性薄膜層17a1の構成材料としては、上記正孔輸送層13Aにおいて挙げた材料と同様のものが用いられる。正孔輸送性薄膜層17a1と、正孔輸送層13Aとが、互いに同一の材料により構成されていてもよいし、異なる材料から構成されていてもよい。この正孔輸送性薄膜層17a1は、緑色発光層14Gの印刷工程において、ブランケットを正孔輸送性材料を含む溶液により膨潤させることに起因して形成される層である。
一方、緑色発光層14Gの第2電極16側(具体的には、緑色発光層14Gと青色発光層14Bとの間)には、赤色発光性薄膜層17rが形成されている。この赤色発光性薄膜層17rは、有機EL素子10Bにおいて、青色発光層14Bの第1電極11側(具体的には、正孔輸送性薄膜層17a1と青色発光層14Bとの間)にも形成されている。換言すると、赤色発光性薄膜層17rは、有機EL素子10Rの形成領域を除く領域(有機EL素子10G,10Bの形成領域)に設けられ、有機EL素子10Gでは、緑色発光層14G上、有機EL素子10Bにおいては、青色発光層14B下に設けられている。
赤色発光性薄膜層17rは、赤色発光層14Rに含まれる赤色発光材料を含んで構成されており、厚みは、例えば35nm〜70nmである。この赤色発光性薄膜層17rは、赤色発光層14Rの印刷工程において、ブランケットを赤色発光材料を含む溶液により膨潤させることに起因して形成される層である。
このように、本実施の形態では、有機EL素子10R,10G,10B毎に、発光層の下面側(第1電極11側)と、上面側(第2電極16側)とにおいて、膜構成が異なっている。赤色発光層14Rの第1電極11側には正孔輸送性薄膜層17a1、緑色発光層14Rの第2電極16側には、赤色発光性薄膜層17rがそれぞれ形成されている。青画素では、青色発光層14Bの第1電極11側に、第1電極11側から順に、正孔輸送性薄膜層17a1と赤色発光性薄膜層17rとが積層されている。
[製造方法]
上記のような表示装置1は、例えば次のようにして製造することができる。
まず、図6(A)に示したように、駆動基板10上に第1電極11を形成する。この際、例えば真空蒸着法あるいはスパッタリング法により、上述した電極材料を基板全面にわたって成膜した後、例えばフォトリソグラフィ法を用いたエッチングによりパターニングする。また、第1電極11は、駆動基板10に形成された平坦化層112のコンタクトホールHを通じて、TFT111(詳細にはソース・ドレイン電極1106)に接続させる。
続いて、図6(B)に示したように、絶縁膜12を形成する。具体的には、駆動基板10の全面に対して、上述した樹脂材料を、例えばスピンコート法などにより塗布した後、例えばフォトリソグラフィ法を用いて、第1電極11に対応する部分に開口部を形成する。開口部形成後、必要に応じて絶縁膜12をリフローしてもよい。
次いで、図7に示したように、第1電極11および絶縁膜12を覆うように、例えば真空蒸着法により、正孔注入層13Bおよび正孔輸送層13Aを順に成膜する。但し、これらの正孔注入層13Bおよび正孔輸送層13Aの成膜手法としては、真空蒸着法の他にも、スピンコート法、スリットコート法、インクジェット法などの直接塗布法を用いてもよいし、あるいはグラビアオフセット法、凸版印刷法、凹版反転印刷法などを用いてもよい。
(G,R発光層の形成工程)
次に、図8に示したように、赤画素領域10R1に赤色発光層14R、緑画素領域10G1に緑色発光層14Gをそれぞれ形成する。この際、以下に説明するように、ブランケットを用いた反転印刷法により、緑色発光層14Gおよび赤色発光層14Rをこの順にそれぞれパターン形成する。概要は以下の通りである。
1.緑色発光層14Gの形成
(1)正孔輸送性材料を含む溶液を用いたブランケットの膨潤
(2)緑色発光材料を含む溶液をブランケット上に塗布
(3)凹版を用いてブランケット上に印刷パターンを形成
(4)ブランケット上の印刷パターンを駆動基板10上へ転写
2.赤色発光層14Rの形成
(1)赤色発光材料を含む溶液をブランケットに塗布/膨潤
(2)凹版を用いてブランケット上に印刷パターンを形成
(3)ブランケット上の印刷パターンを駆動基板10上へ転写
1.緑色発光層14Gの形成
(1)膨潤工程
まず、後工程において緑色発光層14Gを転写する際に使用するブランケット60を用意し、このブランケット60の少なくとも表面を膨潤させる。具体的には、図9(A),(B)に示したように、正孔輸送性材料を含む溶液D1aを、例えばスピンコート法により、ブランケット60上の全面にわたって形成する。これにより、図9(C)に示したように、ブランケット60の表面側の層(表層S1)に溶液D1aが浸透し、表層S1が溶液D1aに含まれる溶媒によって膨潤した状態となる。これにより、ブランケット60の表面を適度な湿度に保つことができ、後工程の転写時において良好な膜形成が可能となる。尚、ブランケット60の膨潤量としては、例えば厚みが0.05mm〜1mmのシリコンブランケットに対して、10%以上の体積膨潤率を生じさせる程度であることが望ましい。また、この後、必要に応じて、ブランケット60上の余分な溶液D1aの層(S1’)を、例えばスピンコート法等により除去する。あるいは、層S1’の乾燥が進んでいる場合には、粘着性シート等を用いて除去してもよい。
(2)発光材料塗布工程
続いて、ブランケット60上の全面にわたって、緑色発光材料を含む溶液D2gを塗布形成する。具体的には、図10(A),(B)に示したように、溶液D2gを、例えばスピンコート法あるいはスリットコート法などの直接塗布法により、ブランケット60上の全面にわたって形成する。これにより、図10(C)に示したように、ブランケット60では、正孔輸送性材料を含む溶液D1aにより膨潤した表層S1上に、緑色発光材料を含む溶液D2gの層が形成される。
(3)印刷パターン形成工程
次いで、ブランケット60上に緑色発光層14Gの印刷パターン層(印刷パターン層14g1)を形成する。具体的には、まず、図11(A)に示したように、緑画素領域10G1に対応して凹部を有する凹版61と、ブランケット60の溶液D2gの層とを向かい合わせ、図11(B)に示したように、凹版61にブランケット60上の溶液D2gの層を押し付ける。この後、図11(C)に示したように、ブランケット60を凹版61から剥離することにより、溶液D2gの層のうちの不要部分(D2g')は、凹版61の凸部側に転写されて、ブランケット60上から除去される。これにより、ブランケット60上には、緑色画素領域に対応する緑色発光層14Gの印刷パターン14g1が形成される。尚、図中ではライン状パターンで示したが、TFT画素配列と矛盾なければパターンの形状はライン状に限定されるものでは無い。
(4)転写工程
続いて、ブランケット60上の緑色発光層14Gの印刷パターン層14g1を駆動基板10側へ転写する。具体的には、まず、図12(A)に示したように、正孔注入層13Bおよび正孔輸送層13Aを形成済みの駆動基板10(以下、便宜上、駆動基板10aとする)と、ブランケット60とを向かい合わせて配置する。ここで、詳細には、図12(B)に示したように、転写前のブランケット60の表面には、印刷パターン層14g1と共に、この印刷パターン層14g1を除く領域に、正孔輸送性材料を含む薄膜層(正孔輸送性薄膜層17a1)が形成されている。この正孔輸送性薄膜層17a1は、ブランケット60の表層S1に含まれる溶液D1aから正孔輸送性材料が析出することにより生じたものである。
この後、駆動基板10aと印刷パターン14g1とをアライメントし、図12(C)に示したように、駆動基板10a上に、ブランケット60の印刷パターン層14g1の形成面を押し付ける。次いで、ブランケット60を駆動基板10aから剥離することにより、駆動基板10a上に緑色発光層14Gがパターン形成される(図12(D))。また、この際、図12(D)には図示はしないが、ブランケット60上に析出された正孔輸送性薄膜層17a1も同時に駆動基板10aへ転写される。
2.赤色発光層14Rの形成
(1)発光材料塗布/膨潤工程
まず、後工程において赤色発光層14Rを転写する際に使用するブランケット62を用意し、このブランケット62の少なくとも表面を膨潤させる。この際、具体的には、図13(A),(B)に示したように、赤色発光材料を含む溶液D2rをブランケット62の表面に、例えばスピンコート法等により塗布する。これにより、図13(C)に示したように、ブランケット62の表面側の層(表層S1r)に溶液D2rが浸透し、表層S1rが溶液D2rに含まれる溶媒によって膨潤した状態となる。これにより、上記緑色発光層14の形成時と同様、後工程の転写時において良好な膜形成が可能となる。この後、あるいはこの膨潤工程と同時に、赤色発光材料を含む溶液D2rの層をブランケット62上に形成する。
(2)印刷パターン形成工程
次いで、特に図示はしないが、上記緑色発光層14Gの場合と同様にして、所定の凹版を用いて、ブランケット62上に赤色発光層14Rの印刷パターン層(印刷パターン層14r1)を形成する。
(3)転写工程
続いて、ブランケット62上の赤色発光層14rの印刷パターン層14r1を駆動基板10a側へ転写する。具体的には、まず、図14(A)に示したように、駆動基板10a(詳細には、緑色発光層14Gを形成済みの駆動基板10a)と、ブランケット62とを向かい合わせて配置する。ここで、詳細には、図14(B)に示したように、転写前のブランケット62の表面には、印刷パターン層14r1と共に、この印刷パターン層14r1を除く領域に、赤色発光材料を含む薄膜層(赤色発光性薄膜層17r)が形成されている。この赤色発光性薄膜層17rは、ブランケット62の表層S1rに含まれる溶液D2rから赤色発光性材料が析出することにより生じたものである。
この後、駆動基板10aと印刷パターン14r1とをアライメントし、図14(C)に示したように、駆動基板10a上に、ブランケット62の印刷パターン層14r1の形成面を押し付ける。次いで、ブランケット62を駆動基板10aから剥離することにより、駆動基板10a上に赤色発光層14Rがパターン形成される(図14(D))。また、この際、図14(D)には、図示はしないが、ブランケット62上に析出された赤色発光性薄膜層17rも同時に駆動基板10aへ転写される。
上記のように、本実施の形態では、3色の発光層のうち、緑色発光層14Gおよび赤色発光層14Rを、ブランケットを用いた反転印刷により、画素毎に分離してパターン形成する。ここで、緑色発光層14Gを形成する際には、ブランケットを、正孔輸送性材料を含む溶液によって膨潤させた状態で使用する。これにより、図15(A)に示したように、緑画素領域10G1に、緑色発光層14Gが形成される一方、それ以外の赤画素領域10R1および青画素領域10B1にはそれぞれ、正孔輸送性薄膜層17a1が形成される。この後、赤色発光層14Rを形成する際には、赤色発光材料を含む溶液によって膨潤させたブランケットを使用する。これにより、赤色発光層14Rの形成後には、図15(B)に示したように、赤画素領域10R1に、赤色発光層14Rが形成されると共に、それ以外の緑画素領域10G1および青画素領域10B1にはそれぞれ、赤色発光性薄膜層17rが形成される。
次に、図16に示したように、青色発光層14Bを、例えば真空蒸着法により、基板全面にわたって形成する。
続いて、図17に示したように、電子輸送層15Aおよび電子注入層15Bを、例えば真空蒸着法により、青色発光層14B上に形成する。この後、図18に示したように、第2電極16を、例えば真空蒸着法、CVD法またはスパッタリング法により、電子注入層15B上に形成する。これにより、駆動基板10上に有機EL素子10R,10G,10Bが形成される。
最後に、駆動基板10上の有機EL素子10R,10G,10Bを覆うように保護層18を形成した後、接着層19を介して封止基板20を貼り合わせることにより、図1に示した表示装置1を完成する。
[作用、効果]
本実施の形態の表示装置1では、各画素に対して走査線駆動回路130から書き込みトランジスタTr2のゲート電極を介して走査信号が供給されると共に、信号線駆動回路120から画像信号が書き込みトランジスタTr2を介して保持容量Csに保持される。これにより、有機EL素子10に駆動電流Idが注入され、正孔と電子とが再結合して発光が起こる。この光は、例えば上面発光型の場合には第2電極16および封止基板20を透過して、表示装置1の上方へ取り出される。
このような表示装置1では、製造プロセスにおいて、上記のように、R,G,Bの3色の発光層のうち、2色の発光層(緑色発光層14Gおよび赤色発光層14R)を、ブランケットを用いた反転印刷により、画素毎に分離形成する。これらのうち、緑色発光層14Gを形成する際には、使用するブランケットを、正孔輸送性材料を含む溶液によって膨潤させた状態で使用する。
(比較例)
図19に、本実施の形態の比較例に係る表示装置の断面構成を模式的に示す。この表示装置では、本実施の形態と同様、有機EL素子100R,100G,100B毎に第1電極101が設けられ、正孔注入層102B、正孔輸送層102A、電子輸送層105A、電子注入層105Bおよび第2電極16は各画素に共通して形成されている。また、赤色発光層104R,緑色発光層104Gは、画素毎に分離形成され、青色発光層104Bは、各画素に共通の層として形成されている。赤色発光層104R,緑色発光層104Gは、ブランケットを用いた反転印刷により形成される。
但し、比較例の表示装置では、赤色発光層104R,緑色発光層104Gを形成する際、いずれも、それぞれの発光材料を含む溶液によって膨潤させたブランケットを使用する。このため、ブランケット表面に、発光材料が析出し、所望の領域以外の領域にも、発光材料を含む薄膜層が形成されてしまう。具体的には、赤色発光層104Rと正孔輸送層102Aとの間には、緑色発光材料を含む緑色発光性薄膜層103gが形成され、緑色発光層104Gと青色発光層104Bとの間には、赤色発光材料を含む赤色発光性薄膜層103rが形成される。また、青画素では、青色発光層104Bと正孔輸送層102Aとの間に、緑色発光性薄膜層103gおよび赤色発光性薄膜層103rが積層されることとなる。このため、有機EL素子100R,100G,100Bでは、発光スペクトルが混色して所望の発光効率および色度等が得られず、素子特性が低下してしまう。
これに対し、本実施の形態では、緑色発光層14Gを形成する際、ブランケットを、緑色発光材料ではなく正孔輸送性材料を含む溶液によって膨潤させた状態で使用する。このため、図5に示したように、赤色発光層14Rと正孔輸送層13Aとの間には、正孔輸送性薄膜層17a1が形成される。また、青画素においても、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間には、正孔輸送性薄膜層17a1が形成される。この結果、赤色発光層14Rおよび青色発光層14Bに、緑色発光材料が付着することが抑制され(赤画素および青画素における緑色光の混色が抑制され)、発光スペクトルの混色が抑制される。
以上のように、本実施の形態の表示装置1では、赤色発光層14Rおよび青色発光層14Bの第1電極11側に、正孔輸送性薄膜層17a1を形成するようにしたので、高精細なマスクを用いた真空蒸着プロセスや、レーザを用いた熱転写プロセスを経ることなく、各色の発光材料の混色を抑制しつつ、発光層を形成することができる。よって、簡易かつ安価な製造プロセスにより、素子特性の低下を抑制することが可能となる。
<第2の実施の形態>
図20は、本開示の第2の実施の形態に係る表示装置の有機EL素子10R,10G,10Bの積層構造を模式的に表したものである。本実施の形態の有機EL素子10R,10G,10Bも、上記第1の実施の形態と同様、駆動基板10上に形成されると共に、保護層18、接着層19および封止基板20によって封止されることにより、表示装置を構成するものである。以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
本実施の形態においても、有機EL素子10R,10Gは、例えば、第1電極11上に、正孔注入層13B、正孔輸送層13A、赤色発光層14Rまたは緑色発光層14G、青色発光層14B、電子輸送層15A、電子注入層15Bおよび第2電極16がこの順に積層されたものである。有機EL素子10Bは、例えば、第1電極11上に、正孔注入層13B、正孔輸送層13A、青色発光層14B、電子輸送層15A、電子注入層15Bおよび第2電極16がこの順に積層されたものである。また、赤色発光層14R,緑色発光層14Gについては、ブランケットを用いた反転印刷により形成され、青色発光層14Bは例えば真空蒸着法などにより形成されている。有機EL素子10Rでは、赤色発光層14Rと正孔輸送層13Aとの間に正孔輸送性薄膜層17a1が介在し、有機EL素子10Bでは、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に正孔輸送性薄膜層17a1が介在している。
但し、本実施の形態では、有機EL素子10Gにおいて、緑色発光層14Gと青色発光層14Bとの間に電子輸送性材料を含む電子輸送性薄膜層17a2が形成されている。また、有機EL素子10Bでは、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送層13A側から順に、正孔輸送性薄膜層17a1と電子輸送性薄膜層17a2とが積層されている。
この場合、上記第1の実施の形態において説明した赤色発光層14Rの形成工程において、赤色発光材料に代えて電子輸送性材料を溶解させた溶液を用いて、ブランケット62を膨潤させる。電子輸送性材料としては、上述した電子輸送層15Aと同等の材料を用いることができる。この後、赤色発光材料を含む溶液を、ブランケット62上へ塗布し、印刷パターン層14r1を形成する。これにより、図21に示したように、転写前のブランケット62の表面には、印刷パターン層14r1と共に、この印刷パターン層14r1を除く領域に、電子輸送性材料が析出する(電子輸送性薄膜層17a2が形成される)。このようなブランケット62を用いた転写を行うことにより、赤画素領域では、赤色発光層14Rが形成される一方、緑画素領域では、緑色発光層14G上に電子輸送性薄膜層17a2が形成される。また、青画素領域では、正孔輸送性薄膜層17a1上に電子輸送性薄膜層17a2が形成される。
このように、本実施の形態では、緑色発光層14Gを形成する際には、ブランケットを正孔輸送性材料を含む溶液によって膨潤させた状態、赤色発光層14Rを形成する際には、ブランケットを電子輸送性材料を含む溶液により膨潤させた状態でそれぞれ使用する。このため、赤色発光層14Rと正孔輸送層13Aとの間には、正孔輸送性薄膜層17a1が形成され、緑色発光層14と青色発光層14Bとの間には、電子輸送性薄膜層17a2が形成される。また、青画素においては、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送性薄膜層17a1および電子輸送性薄膜層17a2が形成される。このため、上記第1の実施の形態と、ほぼ同等の効果を得ることができると共に、緑色発光層14G上に赤色発光材料が付着することを抑制できるため、より効果的に発光スペクトルの混色を抑制できる。
尚、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なり、青画素において、青色発光層14Bと第1電極11との間に、電子輸送性薄膜層17a2が介在することとなる。これは、青画素における発光効率の低下につながることもあるため、赤画素および緑画素との素子特性とのバランスを考慮して、適用を判断すればよい。
次に、上記第1,2の実施の形態の有機EL素子10R,10G,10Bの変形例(1,2)について説明する。以下では、上記第1の実施の形態と同様の構成要素については同一の符号を付し、適宜その説明を省略する。
<変形例1>
図22は、変形例1に係る有機EL素子10R,10G,10Bの積層構造を模式的に表したものである。本変形例においても、有機EL素子10R,10Gは、例えば、第1電極11上に、正孔注入層13B、正孔輸送層13A、赤色発光層14Rまたは緑色発光層14G、青色発光層14B、電子輸送層15A、電子注入層15Bおよび第2電極16がこの順に積層されたものである。有機EL素子10Bは、例えば、第1電極11上に、正孔注入層13B、正孔輸送層13A、青色発光層14B、電子輸送層15A、電子注入層15Bおよび第2電極16がこの順に積層されたものである。また、赤色発光層14R,緑色発光層14Gについては、ブランケットを用いた反転印刷により形成され、青色発光層14Bは例えば真空蒸着法などにより形成されている。
但し、本変形例では、上記第1の実施の形態と異なり、有機EL素子10Rでは、赤色発光層14Rと正孔輸送層13Aとの間に緑色発光性薄膜層17gが介在し、有機EL素子10Gでは、緑色発光層14Gと青色発光層14Bとの間に、電子輸送性薄膜層17a2が形成されている。有機EL素子10Bでは、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送層13A側から順に、緑色発光性薄膜層17gおよび電子輸送性薄膜層17a2が積層されている。
この場合、緑色発光層14Gの形成工程では、緑色発光材料を含む溶液を用いて、ブランケットを膨潤させ、赤色発光層14Rの形成工程において、上記第2の実施の形態と同様にして、電子輸送性材料を含む溶液を用いてブランケットを膨潤させればよい。これにより、緑色発光層14Gの形成工程において、赤画素領域および青画素領域には、緑色発光性薄膜層17gが形成される。また、赤色発光層14Rの形成工程では、緑画素領域および青画素領域に、電子輸送性薄膜層17a2が形成される。
本変形例のように、緑色発光層14Gを形成工程ではなく、赤色発光層14Rの形成工程においてのみ、ブランケットを電子輸送性材料を含む溶液によって膨潤させてもよい。これにより、緑色発光層14Gおよび青色発光層14Bへの赤色発光材料の付着を抑制して、上記第1の実施の形態と、ほぼ同等の効果を得ることができる。
<変形例2>
図23〜図25は、変形例2に係る有機EL素子10R,10G,10Bの積層構造を模式的に表したものである。上記第1,第2の実施の形態および変形例1ではいずれも、緑色発光層14Gを形成した後、赤色発光層14Rを形成する場合について説明したが、ブランケットを用いて印刷形成する発光層の形成順序はこれに限定されない。本変形例のように赤色発光層14Rの形成後、緑色発光層14Gを形成してもよい。また、この場合も、上述したように、1色目および2色目の発光層のうちの一方または両方の発光層を形成する際に、正孔輸送性材料または電子輸送性材料を含む溶液によりブランケットを膨潤させればよい。
例えば、上記第1の実施の形態と同様、1色目の発光層(赤色発光層14R)の形成工程において、正孔輸送性材料を含む溶液により膨潤させたブランケットを用い、2色目の発光層(緑色発光層14G)の形成工程では、緑色発光材料を含む溶液によりブランケットを膨潤させる。これにより、図23に示したように、有機EL素子10Rでは、赤色発光層14Rと青色発光層14Bとの間に緑色発光性薄膜層17gが形成され、有機EL素子10Gでは、正孔輸送層13Aと緑色発光層14Gとの間に、正孔輸送性薄膜層17a1が形成される。有機EL素子10Bでは、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送層13A側から順に、正孔輸送性薄膜層17a1および緑色発光性薄膜層17gが積層される。
あるいは、上記第2の実施の形態と同様、1色目の発光層(赤色発光層14R)の形成工程では、正孔輸送性材料を含む溶液により膨潤させたブランケットを用い、2色目の発光層(緑色発光層14G)の形成工程では、電子輸送性材料を含む溶液により膨潤させたブランケットを用いてもよい。これにより、図24に示したように、有機EL素子10Rでは、赤色発光層14Rと青色発光層14Bとの間に電子輸送性薄膜層17a2が形成され、有機EL素子10Gでは、正孔輸送層13Aと緑色発光層14Gとの間に、正孔輸送性薄膜層17a1が形成される。有機EL素子10Bでは、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送層13A側から順に、正孔輸送性薄膜層17a1および電子輸送性薄膜層17a2が積層される。
あるいは、上記変形例1と同様、1色目の発光層(赤色発光層14R)の形成工程では、赤色発光材料を含む溶液により膨潤させたブランケットを用い、2色目の発光層(緑色発光層14G)の形成工程では、電子輸送性材料を含む溶液により膨潤させたブランケットを用いてもよい。これにより、図25に示したように、有機EL素子10Rでは、赤色発光層14Rと青色発光層14Bとの間に電子輸送性薄膜層17a2が形成され、有機EL素子10Gでは、正孔輸送層13Aと緑色発光層14Gとの間に、赤色発光性薄膜層17rが形成される。有機EL素子10Bでは、青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送層13A側から順に、赤色発光性薄膜層17rおよび電子輸送性薄膜層17a2が積層される。
このように、赤色発光層11Rと緑色発光層11Gとの形成順序を入れ替えた場合であっても、混色が抑制され、上記実施の形態等とほぼ同等の効果を得ることができる。但し、緑画素では、緑色発光層14Gの正孔輸送層13A側に、赤色発光性の層が介在すると、エネルギー的に赤色発光による影響が大きくなる(混色が生じ易くなる)。従って、このような観点においては、本変形例のような順序で各色発光層を形成し、かつ赤色発光層14rの形成工程では、正孔輸送性材料を用いてブランケットを膨潤させることが望ましい。
<変形例3>
図26は、変形例3に係る有機EL素子10R,10G,10Bの積層構造を模式的に表したものである。上記第1の実施の形態等では、ブランケットを用いた反転印刷によりパターン形成する発光層として、赤色発光層および緑色発光層を例に挙げたが、他色の発光層を用いてもよい。例えば、本変形例のように、有機EL素子10R,10Gの2画素にわたって、黄色発光層14Yを形成し、この黄色発光層14Yを覆って青色発光層14Bが形成された構成であってもよい。この場合、有機EL素子10R,10Gでは、黄色と青色との混色により白色光が生成されるため、封止基板20側にはカラーフィルタ層21が設けられ、このカラーフィルタ層21を用いて赤色光および緑色光をそれぞれ取り出すようになっている。カラーフィルタ層21は、有機EL素子10R,10G,10Bのそれぞれに対向して、赤色フィルタ21R,緑色フィルタ21G,青色フィルタ21Bを有している。赤色フィルタ21Rは赤色光、緑色フィルタ21Gは緑色光、青色フィルタ21Bは青色光をそれぞれ選択的に透過させる。このような構成において、本変形例では、青画素における青色発光層14Bと正孔輸送層13Aとの間に、正孔輸送性薄膜層17a1が形成されている。
本変形例では、正孔輸送層13A上の赤画素および緑画素の2画素に対応する領域に、黄色発光層14Yを、ブランケットを用いた反転印刷により形成する。この際、正孔輸送性材料を含む溶液により膨潤させたブランケットを使用することにより、赤画素および緑画素の2画素に対応する領域には黄色発光層14Yが形成され、青画素領域には正孔輸送性薄膜層17a1が形成される。よって、有機EL素子10Bにおいて、青色発光層14Bに黄色発光材料が付着することが抑制され、それらの混色が抑制される。
<適用例>
上記第1,2の実施の形態および変形例1〜3において説明した有機EL素子10r,10g,10Bを含む表示装置は、例えば次に示したような、画像(あるいは映像)表示を行う、あらゆる分野の電子機器に搭載することができる。
図27は、スマートフォンの外観を表している。このスマートフォンは、例えば、表示部110(表示装置1)および非表示部(筐体)120と、操作部130とを備えている。操作部130は、(A)に示したように非表示部120の前面に設けられていてもよいし、(B)に示したように上面に設けられていてもよい。
図28は、テレビジョン装置の外観構成を表している。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル210およびフィルターガラス220を含む映像表示画面部200(表示装置1)を備えている。
図29は、デジタルスチルカメラの外観構成を表しており、(A)および(B)は、それぞれ前面および後面を示している。このデジタルスチルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部310と、表示部320(表示装置1)と、メニュースイッチ330と、シャッターボタン340とを備えている。
図30は、ノート型のパーソナルコンピュータの外観構成を表している。このパーソナルコンピュータは、例えば、本体410と、文字等の入力操作用のキーボード420と、画像を表示する表示部430(表示装置1)とを備えている。
図31は、ビデオカメラの外観構成を表している。このビデオカメラは、例えば、本体部510と、その本体部510の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ520と、撮影時のスタート/ストップスイッチ530と、表示部540(表示装置1)とを備えている。
図32は、携帯電話機の外観構成を表している。(A)および(B)は、それぞれ携帯電話機を開いた状態の正面および側面を示している。(C)〜(G)は、それぞれ携帯電話機を閉じた状態の正面、左側面、右側面、上面および下面を示している。この携帯電話機は、例えば、上側筐体610と下側筐体620とが連結部(ヒンジ部)630により連結されたものであり、ディスプレイ640(表示装置1)と、サブディスプレイ650と、ピクチャーライト660と、カメラ670とを備えている。
以上、実施の形態を挙げて説明したが、本開示内容は上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。例えば、上記実施の形態等では、赤、緑、青の3色の発光層のうち、ブランケットを用いた反転印刷により形成する発光層として、赤および緑の2色の発光層を例に挙げたが、ブランケットを用いて印刷形成する発光層は、これらの色の組み合わせに限定されない。例えば、青色発光層についてもブランケットを用いた印刷によりパターン形成してもよい(即ち、赤、緑、青の全てを印刷により塗り分けてもよい)。また、青色発光層の形成工程において、ブランケットを電子輸送性材料を含む溶液などにより膨潤させてもよい。この場合、例えば図5に示した例において、赤色発光層14R上に電子輸送性の薄膜層が形成されると共に、緑色発光層14上には、赤色発光性薄膜層17rと電子輸送性の薄膜層とが積層されることとなる。
また、本開示の電荷輸送性材料としては、発光層の形成順や、各画素における素子特性に応じて、適切な正孔輸送性材料または電子輸送性材料を選択すればよい。
また、上記実施の形態において説明した各層の材料および厚み、または成膜方法および成膜条件等は限定されるものではなく、他の材料および厚みとしてもよく、または他の成膜方法および成膜条件としてもよい。
なお、本開示は以下のような構成であってもよい。
(1)
有機材料よりなると共に、互いに色の異なる複数の発光層と、
各発光層を挟んで設けられた第1電極および第2電極と、
前記複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方の側に形成されると共に、電荷輸送性材料を含む薄膜層と
を備えた有機電界発光装置。
(2)
前記複数の発光層は、画素毎に分離形成される少なくとも2つの第1および第2の発光層を含み、
前記第1および第2の発光層のうちの前記第2の発光層の前記第1電極側に、前記薄膜層としての第1の薄膜層が形成されている
上記(1)に記載の有機電界発光装置。
(3)
赤画素、緑画素および青画素を含み、
前記緑画素では、前記第1の発光層としての緑色発光層、前記赤画素では、前記第2の発光層としての赤色発光層がそれぞれ設けられている
上記(2)に記載の有機電界発光装置。
(4)
前記青画素は、前記赤色発光層上および前記緑色発光層上の領域まで延在形成された青色発光層を有し、
前記第1の薄膜層は、前記青画素における前記青色発光層の前記第1電極側にも設けられている
上記(3)に記載の有機電界発光装置。
(5)
前記緑色発光層の前記第2電極側に、前記薄膜層としての第2の薄膜層が形成され、
前記青画素では、前記青色発光層の前記第1電極側に、前記第1および第2の薄膜層が積層されている
上記(4)に記載の有機電界発光装置。
(6)
赤画素、緑画素および青画素を含み、
前記赤画素では、前記第1の発光層としての赤色発光層、前記緑画素では、前記第2の発光層としての緑色発光層がそれぞれ設けられている
上記(2)に記載の有機電界発光装置。
(7)
前記複数の発光層は、画素毎に分離形成される少なくとも2つの第1および第2の発光層を含み、
前記第1および第2の発光層のうちの前記第1の発光層の前記第2電極側に、前記薄膜層が形成されている
上記(1)に記載の有機電界発光装置。
(8)
赤画素、緑画素および青画素を含み、
前記赤画素および前記緑画素では黄色発光層が設けられ、
前記青画素では、前記青色発光層は前記黄色発光層上の領域まで延在形成された青色発光層が設けられ、
前記薄膜層は、前記青画素における前記青色発光層の前記第1電極側にも設けられている
上記(1)に記載の有機電界発光装置。
(9)
第1電極を形成する工程と、
前記第1電極上に、有機材料よりなると共に互いに色の異なる複数の発光層を形成する発光層形成工程と、
前記複数の発光層上に第2電極を形成する工程とを含み、
前記発光層形成工程では、
前記複数の発光層のうちの少なくとも一の発光層を形成する際に、他の発光層の前記第1および第2の電極側の少なくとも一方の側に電荷輸送性材料を含む薄膜層を形成する
有機電界発光装置の製造方法。
(10)
前記発光層形成工程では、
第1および第2の発光層を、この順に、ブランケットを用いた印刷により形成し、
前記第1の発光層を形成する際、
前記ブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記第1の発光層の印刷を行うことにより、前記第1の発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層としての第1の薄膜層を形成する
上記(9)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(11)
緑画素領域に前記第1の発光層としての緑色発光層、赤画素領域に前記第2の発光層としての赤色発光層をそれぞれ形成する
上記(10)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(12)
前記緑色発光層および前記赤色発光層を形成した後、
前記赤色発光層上および前記緑色発光層上の領域から青画素領域にまでわたって青色発光層を形成する
上記(11)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(13)
前記第2の発光層を形成する際、
他のブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記第2の発光層の印刷を行うことにより、前記第2の発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層としての第2の薄膜層を形成する
上記(12)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(14)
赤画素領域に前記第1の発光層としての赤色発光層、緑画素領域に前記第2の発光層としての緑色発光層をそれぞれ形成する
上記(10)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(15)
前記発光層形成工程では、
第1および第2の発光層を、この順に、ブランケットを用いた印刷により画素毎に分離形成し、
前記第2の発光層を形成する際、
前記ブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記第2の発光層の印刷を行うことにより、前記第2の発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層を形成する
上記(9)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(16)
前記発光層形成工程では、
赤画素領域および緑画素領域にわたって黄色発光層を、ブランケットを用いた印刷により形成し、
前記黄色発光層上の領域から青画素領域にまでわたって青色発光層を形成し、かつ
前記黄色発光層を形成する際、
前記ブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記黄色発光層の印刷を行うことにより、前記黄色発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層を形成する
上記(9)に記載の有機電界発光装置の製造方法。
(17)
有機材料よりなると共に、互いに色の異なる複数の発光層と、
各発光層を挟んで設けられた第1電極および第2電極と、
前記複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方の側に形成されると共に、電荷輸送性材料を含む薄膜層と
を備えた有機電界発光装置を有する電子機器。
1…表示装置、10R,10G,10B…有機EL素子、11…第1電極、12…絶縁膜、13A…正孔輸送層、13B…正孔注入層、14R…赤色発光層、14G…緑色発光層、14B…青色発光層、15A…電子輸送層、15B…電子注入層、16…第2電極、17a1…正孔輸送性薄膜層、17a2…電子輸送性薄膜層、18…保護層、19…接着層、20…封止基板。

Claims (17)

  1. 有機材料よりなると共に、互いに色の異なる複数の発光層と、
    各発光層を挟んで設けられた第1電極および第2電極と、
    前記複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方の側に形成されると共に、電荷輸送性材料を含む薄膜層と
    を備えた有機電界発光装置。
  2. 前記複数の発光層は、画素毎に分離形成される少なくとも2つの第1および第2の発光層を含み、
    前記第1および第2の発光層のうちの前記第2の発光層の前記第1電極側に、前記薄膜層としての第1の薄膜層が形成されている
    請求項1に記載の有機電界発光装置。
  3. 赤画素、緑画素および青画素を含み、
    前記緑画素では、前記第1の発光層としての緑色発光層、前記赤画素では、前記第2の発光層としての赤色発光層がそれぞれ設けられている
    請求項2に記載の有機電界発光装置。
  4. 前記青画素は、前記赤色発光層上および前記緑色発光層上の領域まで延在形成された青色発光層を有し、
    前記第1の薄膜層は、前記青画素における前記青色発光層の前記第1電極側にも設けられている
    請求項3に記載の有機電界発光装置。
  5. 前記緑色発光層の前記第2電極側に、前記薄膜層としての第2の薄膜層が形成され、
    前記青画素では、前記青色発光層の前記第1電極側に、前記第1および第2の薄膜層が積層されている
    請求項4に記載の有機電界発光装置。
  6. 赤画素、緑画素および青画素を含み、
    前記赤画素では、前記第1の発光層としての赤色発光層、前記緑画素では、前記第2の発光層としての緑色発光層がそれぞれ設けられている
    請求項2に記載の有機電界発光装置。
  7. 前記複数の発光層は、画素毎に分離形成される少なくとも2つの第1および第2の発光層を含み、
    前記第1および第2の発光層のうちの前記第1の発光層の前記第2電極側に、前記薄膜層が形成されている
    請求項1に記載の有機電界発光装置。
  8. 赤画素、緑画素および青画素を含み、
    前記赤画素および前記緑画素では黄色発光層が設けられ、
    前記青画素では、前記青色発光層は前記黄色発光層上の領域まで延在形成された青色発光層が設けられ、
    前記薄膜層は、前記青画素における前記青色発光層の前記第1電極側にも設けられている
    請求項1に記載の有機電界発光装置。
  9. 第1電極を形成する工程と、
    前記第1電極上に、有機材料よりなると共に互いに色の異なる複数の発光層を形成する発光層形成工程と、
    前記複数の発光層上に第2電極を形成する工程とを含み、
    前記発光層形成工程では、
    前記複数の発光層のうちの少なくとも一の発光層を形成する際に、他の発光層の前記第1および第2の電極側の少なくとも一方の側に電荷輸送性材料を含む薄膜層を形成する
    有機電界発光装置の製造方法。
  10. 前記発光層形成工程では、
    第1および第2の発光層を、この順に、ブランケットを用いた印刷により形成し、
    前記第1の発光層を形成する際、
    前記ブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記第1の発光層の印刷を行うことにより、前記第1の発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層としての第1の薄膜層を形成する
    請求項9に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  11. 緑画素領域に前記第1の発光層としての緑色発光層、赤画素領域に前記第2の発光層としての赤色発光層をそれぞれ形成する
    請求項10に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  12. 前記緑色発光層および前記赤色発光層を形成した後、
    前記赤色発光層上および前記緑色発光層上の領域から青画素領域にまでわたって青色発光層を形成する
    請求項11に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  13. 前記第2の発光層を形成する際、
    他のブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記第2の発光層の印刷を行うことにより、前記第2の発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層としての第2の薄膜層を形成する
    請求項12に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  14. 赤画素領域に前記第1の発光層としての赤色発光層、緑画素領域に前記第2の発光層としての緑色発光層をそれぞれ形成する
    請求項10に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  15. 前記発光層形成工程では、
    第1および第2の発光層を、この順に、ブランケットを用いた印刷により画素毎に分離形成し、
    前記第2の発光層を形成する際、
    前記ブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記第2の発光層の印刷を行うことにより、前記第2の発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層を形成する
    請求項9に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  16. 前記発光層形成工程では、
    赤画素領域および緑画素領域にわたって黄色発光層を、ブランケットを用いた印刷により形成し、
    前記黄色発光層上の領域から青画素領域にまでわたって青色発光層を形成し、かつ
    前記黄色発光層を形成する際、
    前記ブランケットを、前記電荷輸送性材料を含む溶液を用いて膨潤させた後、当該ブランケットを用いて前記黄色発光層の印刷を行うことにより、前記黄色発光層形成領域を除く領域に、前記薄膜層を形成する
    請求項9に記載の有機電界発光装置の製造方法。
  17. 有機材料よりなると共に、互いに色の異なる複数の発光層と、
    各発光層を挟んで設けられた第1電極および第2電極と、
    前記複数の発光層のうちの1または2以上の発光層の、前記第1電極および前記第2電極の少なくとも一方の側に形成されると共に、電荷輸送性材料を含む薄膜層と
    を備えた有機電界発光装置を有する電子機器。
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