JP2013148465A - リーダ装置、位置推定方法及び位置推定システム - Google Patents

リーダ装置、位置推定方法及び位置推定システム Download PDF

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Abstract

【課題】マルチパス及び遮蔽などの電波伝搬環境がタグの位置推定精度に与える影響を低減する。
【解決手段】アンテナ制御部15は、部屋300内に所定の複数の電波強度分布を順次生成するようにアンテナ161〜163を制御しながら、呼出信号S153〜S155を上記各アンテナを介して同時に送信する。応答履歴データ生成部18は、各アンテナ161〜163により受信された応答信号S20に基づいて、各電波強度分布におけるタグ20での呼出信号の受信強度を示す応答履歴データD18を生成する。位置推定部17は、複数の電波強度分布を順次生成するようにアンテナ161〜163を制御したときの各領域A〜Eにおける電波強度を示すタグ応答事前データD12(1)〜D12(N)と、応答履歴データD18との類似度を各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域にタグ20が存在すると推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、RFID(Radio Frequency IDentification)タグの位置を推定するリーダ装置と、当該リーダ装置により実行される位置推定方法と、RFIDタグ及びリーダ装置を備えた位置推定システムとに関する。
従来、オフィスなどの屋内において、人にRFIDタグ(以下、タグという。)を持たせて、リーダ装置からタグと無線通信することで人の位置を推定する位置推定システムが知られている。具体的には、送信電力をそれぞれ変更可能な複数のアンテナをリーダ装置に接続し、各アンテナの送信電力を変化させてタグの位置を推定する技術がある。
例えば、特許文献1記載の無線タグ通信装置は、複数のアンテナの各通信可能領域の重複通信可能領域が無線タグ通信装置の検出可能エリア内を順次移動するように各アンテナの送信出力を制御し、複数のアンテナでタグからの応答が受信できる場合には重複通信可能領域内にタグが存在すると推定する。
また、特許文献2記載の位置推定システムは、複数の識別情報受信処理部と、情報処理部とを備えて構成される。ここで、複数の識別情報受信処理部は、空間内の適宜な箇所に各々配置される複数の識別情報受信処理部であって、携帯端末からの識別情報を受信するための複数のアンテナを有し、各アンテナを通じて受信した識別情報中から受信電波強度が最大のものを抽出する。また、情報処理部は、各識別情報受信処理部から個別に伝送される識別情報中から受信電波強度の最大のものを抽出すると共に、該抽出された識別情報の伝送元である識別情報受信処理部を検索し、該検索された識別情報受信処理部の配置位置に基づいて空間内における携帯端末の位置を推定する。
特開2011−22742号公報(9頁35行〜10頁41行及び図4) 特開2008−199360号公報(8頁45行〜50行及び図3)
特許文献1記載の無線タグ通信装置のように、複数のアンテナでタグからの応答が受信できるときに、当該複数のアンテナの各通信可能領域の重複通信可能領域内にタグが存在すると推定する場合、マルチパス及び遮蔽などの影響を受けて、位置推定精度が低下するという課題があった。また、タグからの応答を受信可能であるか否かに基づいてタグの位置を推定する場合には、位置分解能が比較的低くなってしまうという課題もあった。さらに、特許文献2記載の位置推定システムによれば、マルチパス及び遮蔽などの影響を抑制するために各地点に複数の受信アンテナを設置するので、コストが増大するという課題、及び各地点における受信アンテナの配置間隔に位置分解能が制限されてしまうという課題があった。
本発明の目的は以上の問題点を解決し、マルチパス及び遮蔽などの電波伝搬環境がタグの位置推定精度に与える影響を従来技術に比較して低減し、従来技術に比較して高い精度でタグの位置を推定できるリーダ装置と、当該リーダ装置により実行される位置推定方法と、タグ及びリーダ装置を備えた位置推定システムとを提供することにある。
本発明に係るリーダ装置は、複数の領域に分割された所定の空間において、RFIDタグが存在する領域を推定するリーダ装置において、上記RFIDタグは、所定のタグ受信しきい値以上の受信強度の呼出信号に応答して応答信号を送信し、上記リーダ装置は、上記空間に設けられ、上記呼出信号を送信しかつ上記応答信号を受信する複数のアンテナと、上記空間内に所定の互いに異なる複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御しながら、上記呼出信号を上記複数のアンテナを介して上記各電波強度分布毎に同時に送信するアンテナ制御部と、上記各電波強度分布毎に上記複数のアンテナにより受信された応答信号に基づいて、上記各電波強度分布における上記RFIDタグでの上記呼出信号の受信強度を示す応答履歴データを生成する応答履歴データ生成部と、上記複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御したときの上記各領域における電波強度を示す上記各電波強度分布毎の所定のタグ応答事前データと、上記各電波強度分布毎の上記応答履歴データとの間の類似度を上記各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域に上記RFIDタグが存在すると推定する位置推定部とを備えたことを特徴とする。
本発明に係るリーダ装置、位置推定方法及び位置推定システムによれば、複数の電波強度分布を順次生成するように複数のアンテナを制御したときの各領域における電波強度を示す各電波強度分布毎の所定のタグ応答事前データと、各電波強度分布毎の応答履歴データとの間の類似度を各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域にRFIDタグが存在すると推定するので、マルチパス及び遮蔽などの電波伝搬環境がタグの位置推定精度に与える影響を従来技術に比較して低減し、従来技術に比較して高い精度でタグの位置を推定できる。
本発明の実施の形態1に係る位置推定システムの構成を示すブロック図である。 図1のタグ20の構成を示すブロック図である。 図1のアンテナ制御部15の構成を示すブロック図である。 図1のタグ応答判定部19の構成を示すブロック図である。 図1の応答履歴データ生成部18の構成を示すブロック図である。 図1のタグ応答事前データ生成部12が電波強度分布パターンデータD11(1)に対応するタグ応答事前データD12(1)を生成する方法を示すグラフである。 図1のタグ応答事前データ記憶部13に格納されるタグ応答事前データD12(1)〜D12(7)の一例を示す表である。 図1の制御データ記憶部14に格納される制御データDC(1)〜DC(7)の一例を示す表である。 図1のタグ応答事前データ記憶部13に格納されるタグ応答事前データD12(1)〜D12(7)と、図1の位置推定部17によって算出された類似度の一例を示す表である。 所定のタグIDを有する図1のタグ20の応答履歴データD18の一例を示す表である。 図3の制御データ解析部150によって実行されるアンテナ制御処理を示すフローチャートである。 図5の判定部181によって実行される応答履歴データ生成処理を示すフローチャートである。 図2の信号処理部24によって実行される応答処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係る位置推定システムの構成を示すブロック図である。 図13のタグ20Aの構成を示すブロック図である。 図13のタグ応答判定部19Aの構成を示すブロック図である。 図13の応答履歴データ生成部18Aの構成を示すブロック図である。 図13のタグ応答事前データ生成部12Aが電波強度分布パターンデータD11(1)に対応するタグ応答事前データD12A(1)を生成する方法を示すグラフである。 図13のタグ応答事前データ記憶部13Aに格納されるタグ応答事前データD12Aの一例を示す表である。 図16の判定部181Aによって実行される応答履歴データ生成処理を示すフローチャートである。 図14の信号処理部24Aによって実行される応答処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3に係る位置推定システムの構成を示すブロック図である。 図21のタグ応答判定部19Bの構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施の形態において、同様の構成要素については同一の符号を付している。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る位置推定システムの構成を示すブロック図である。また、図2は、図1のタグ20の構成を示すブロック図であり、図3は、図1のアンテナ制御部15の構成を示すブロック図である。さらに、図4は、図1のタグ応答判定部19の構成を示すブロック図であり、図5は、図1の応答履歴データ生成部18の構成を示すブロック図である。
図1において、本実施の形態に係る位置推定システムは、リーダ装置10と、2つのタグ20とを備えて構成される。図1の位置推定システムは、オフィスの部屋300の中にいる人にそれぞれ取り付けられた2つのタグ20の各位置を推定するために用いられる。また、部屋300の中の所定の位置に机301が置かれており、部屋300は5個の領域A〜Fに分割されている。さらに、タグ20には、各タグ20を識別するための互いに異なるタグIDが予め割り当てられている。なお、図1の位置推定システムは2個のタグ20を備えているが、本発明はこれに限られず、1個のタグ20、又は互いに異なるタグIDをそれぞれ割り当てられた複数のタグ20を備えてもよい。
図1において、リーダ装置10は、電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12と、タグ応答事前データ記憶部13と、位置推定部17と、応答履歴データ生成部18と、タグ応答判定部19と、制御データ記憶部14と、アンテナ制御部15と、アンテナ161,162,163と、サーキュレータ161c,162c,163cとを備えて構成される。ここで、アンテナ161,162,163は、それぞれ部屋300内の互いに異なる各位置に予め設けられている。
図1において、電波強度分布パターン生成部11は、アンテナ161,162,163をそれぞれ制御するための制御データを制御データDC(1),DC(2),…,DC(N)に所定の順序で変化させたときの部屋300内の各位置における電波強度分布を表す電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を、それぞれ生成する。ただし、Nは2以上の整数であり、以下の例ではNは7に設定されている。より具体的には、電波強度分布パターン生成部11は、部屋300の形状と、机301の形状及び位置と、アンテナ161〜163の各位置とに基づいて、FDTD(Finite-Difference Time-Domain)法を用いて、電波伝搬シミュレーションにより電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を生成する。そして、電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を、タグ応答事前データ生成部12に上述した順序で出力する一方、制御データDC(1),DC(2),…,DC(N)を、制御データ記憶部14に上述した順序で出力する。
なお、図6を参照して詳細後述するように、図1において、電波強度分布パターン生成部11は、各電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を、領域A,B,C,D,Eのうちの少なくとも1つの領域が、電波強度が所定のタグ受信しきい値T1未満でありタグ20が応答信号S20(図1参照。)を送信できない不感領域(図6参照。)になるように生成する。
図8は、図1の制御データ記憶部14に格納される制御データDC(1)〜DC(7)の一例を示す表である。図8に示すように、各制御データDC(1),DC(2),…,DC(7)は、各アンテナ161,162,163のオンオフ状態のデータと、各アンテナ161,162,163からそれぞれ送信される呼出信号S153,S154,S155(図1参照。)間の位相差のデータとを含む。制御データ記憶部14は、アンテナ制御部15の制御データ解析部150(図3参照。)からの取得信号S150に応答して、制御データDC(1),DC(2),…,DC(7)を、制御データ解析部150に順次出力する。
図3において、アンテナ制御部15は、制御データ解析部150と、呼出信号生成回路151と、分波回路152と、サーキュレータ161cを介してアンテナ161に接続された遅延回路153と、サーキュレータ162cを介してアンテナ162に接続された遅延回路154と、サーキュレータ163cを介してアンテナ163に接続された遅延回路155とを備えて構成される。図3において、呼出信号生成回路151は、タグ20を呼び出すための呼出信号S151を生成して分波回路152に出力する。ここで、呼出信号S151は変調後の高周波信号であって、呼出信号S151の周波数は、例えば、315MHz、433MHz又は100MHzなどの所定の周波数に設定される。
また、図3において、分波回路152は、制御データ解析部150からの制御に従って、呼出信号S151を分波し、アンテナ161,162,163のうちオンされるアンテナに接続された遅延回路に出力する。遅延回路153,154,155はそれぞれ、制御データ解析部150からの制御に従って、入力される分波後の呼出信号S151を所定の遅延時間だけ遅延させ、遅延後の呼出信号S153,S154,S155を、アンテナ161,162,163を用いて無線送信する。また、アンテナ161,162,163はそれぞれ、タグ20からの応答信号S20(図1参照。)を受信し、サーキュレータ161c,162c,163cを介して、タグ応答判定部19の復調回路192,193,194(図4参照。)に、応答信号S161,S162,S163として出力する。
図10は、図3の制御データ解析部150によって実行されるアンテナ制御処理を示すフローチャートである。図10において、始めに、ステップS1において、制御データ解析部150は、呼出信号生成回路151、分波回路152及び遅延回路153〜155を、それぞれ所定の初期状態にする。そして、ステップS2において、制御データ記憶部14に取得信号S150を送信し、制御データ記憶部14から制御データDC(1),DC(2),…,DC(N)を受信する。次に、ステップS3において、パラメータnに初期値1を代入し、ステップS4に進む。ステップS4において、制御データ解析部150は、呼出信号S151を生成するように呼出信号生成回路151を制御し、制御データDC(n)に基づいて、分波回路152及び遅延回路153〜155を制御することにより、アンテナ161〜163を介して呼出信号S153〜S155を同時に無線送信する。具体的には、ステップS4において、制御データ解析部150は、制御データDC(n)に含まれる各アンテナ161〜163のオンオフ状態のデータに基づいて、分波回路152を、呼出信号S151を分波してアンテナ161,162,163のうちオンされるアンテナに接続された遅延回路に出力するように制御する。さらに、制御データ解析部150は、制御データDC(n)に含まれる呼出信号S153,S154,S155(図1参照。)間の位相差のデータに基づいて、各遅延回路153,154,155における遅延時間を算出して遅延回路153,154,155に出力する。
図10のステップS4に続いて、ステップS5において、制御データ解析部150は、送信完了タイミング信号Stを応答履歴データ生成部18の判定部181(図5参照。)に出力する。さらに、ステップS6において、パラメータnが制御データDC(1)〜DC(N)の総数Nに等しいか否かが判断され、YESのときはステップS8に進む一方、NOのときはステップS7においてパラメータnに1を加算してステップS4に戻る。そして、ステップS8において、リセット信号Srを応答履歴データ生成部18の判定部181(図5参照。)に出力する。
以上説明したように、制御データ解析部150は図10のアンテナ制御処理を実行することにより、部屋300に電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)にそれぞれ対応する所定の電波強度分布を順次生成するようにアンテナ161,162,163を制御しながら、呼出信号S153,S154,S155をアンテナ161,162,163を介して同時に送信する。呼出信号S153,S154,S155は部屋300内で互いに重畳される。なお、図10において、ステップS4〜S7の各処理は、例えば、固定長スロテッドアロハ方式の1周期毎に繰り返して実行される。これにより、呼出信号S153,S154,S155はスロテッドアロハ方式の1周期毎に生成される。
図1において、タグ20は、互いに重畳された呼出信号S153,S154,S155呼出信号を受信し、受信した呼出信号の受信強度が所定のタグ受信しきい値T1以上であるときに応答信号S20を送信する。
図6は、図1のタグ応答事前データ生成部12が電波強度分布パターンデータD11(1)に対応するタグ応答事前データD12(1)を生成する方法を示すグラフである。図6において、タグ応答事前データ生成部12は、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度分布パターンデータD11(1)を、所定のタグ受信しきい値T1と比較し、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度がタグ受信しきい値T1以上であるか否かを示すタグ応答事前データD12(1)を生成する。すなわち、タグ応答事前データD12(1)は、各領域A,B,C,D,Eにおいてタグ20が呼出信号S153,S154又はS155を受信して応答信号S20を送信できるか否かを示す。
なお、図6において、データ値「1」は、電波強度がタグ受信しきい値T1以上であるためにタグ20が応答信号S20を送信可能であることを表し、データ値「0」は、電波強度がタグ受信しきい値T1未満であるためにタグ20が応答信号S20を送信できないことを表す。また、より具体的には、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度分布パターンデータD11(n)(n=1,2,…,N)の平均値又は各領域A,B,C,D,E内における所定の各位置(例えば、中心。)における電波強度を、上述したタグ受信しきい値T1と比較すればよい。
図6の場合、領域B,C,Dにおいて電波強度はタグ受信しきい値T1以上であるので、領域B,C又はDにあるタグ20は応答信号S20を送信できる。一方、領域A,Eにおいて電波強度はタグ受信しきい値T1未満であるので、領域A又はEにあるタグ20は応答信号S20を送信できない。すなわち、領域A及びEは、タグ20が応答信号S20を送信できない不感領域である。タグ応答事前データ生成部12は、タグ応答事前データD12(1)と同様に、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度がタグ受信しきい値T1以上であるか否かを示すタグ応答事前データD12(2)〜D12(N)を生成し、タグ応答事前データD12(1)〜D12(N)をタグ応答事前データ記憶部13に出力する。
図7は、図1のタグ応答事前データ記憶部13に格納されるタグ応答事前データD12(1)〜D12(7)の一例を示す表である。図7に示すように、タグ応答事前データ記憶部13は、電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)にそれぞれ対応するタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)を、アンテナ制御部15における制御データDC(1),DC(2),…,DC(N)の順序に対応する順序で格納する。
図2において、タグ20は、アンテナ21と、高周波増幅部22と、変復調部23と、信号処理部24とを備えて構成される。信号処理部24は、高周波増幅部22の動作モードを受信モードに設定し、高周波増幅部22を、アンテナ21により受信された呼出信号S153,S154又はS155を重畳してなる受信信号を増幅して変復調部23に出力するように制御する。そして、変復調部23は、信号処理部24からの制御に従って、入力される増幅後の受信信号をベースバンド信号に復調して信号処理部24に出力する。さらに、信号処理部24は、変復調部23からのベースバンド信号を解析し、ベースバンド信号が呼出信号S153,S154又はS155を含むときは、タグ20のタグIDを用いてCRC(Cyclic Redundancy Check;巡回冗長検査)により誤り検出符号を発生し、タグ20のタグIDのデータに付加して送信データとして変復調部23に出力するとともに、高周波増幅部22の動作モードを送信モードに変更する。変復調部23は、所定の搬送波信号を信号処理部24からの送信データに従って変調して高周波増幅部22に出力する。高周波増幅部22は変調後の搬送波信号を増幅し、アンテナ21を介して、応答信号S20として無線送信する。
図12は、図2の信号処理部24によって実行される応答処理を示すフローチャートである。始めにステップS21において、信号処理部24は、高周波増幅部22の動作モードを受信モードにする。これにより、タグ20はリーダ装置10からの呼出信号S153,S154,S155の受信待ち状態(初期状態である。)になる。次に、ステップS22において、信号処理部24は、変復調部23からのベースバンド信号を解析し、ベースバンド信号が呼出信号S153,S154又はS155を含むか否かを判断することにより、呼出信号S153,S154又はS155が受信されたか否かを判断し、YESのときはステップS23に進む一方、NOのときはステップS22の処理を繰り返して実行する。ステップS23において、信号処理部24は、応答信号S20を送信できるように、高周波増幅部22の動作モードを送信モードにする。
図12において、ステップS23に続いてステップS24において、信号処理部24は、タグIDを含む応答信号S20を高周波増幅部22及びアンテナ21を介して無線送信するように、変復調部23を制御する。さらに、ステップS24において、信号処理部24は、呼出信号S153,S154及びS155を受信できるように、高周波増幅部22の動作モードを送信モードにしてステップS22に戻る。なお、応答信号S20の送信タイミングを、例えば、固定長スロテッドアロハ方式の各スロットに予め設定してもよい。
図4において、タグ応答判定部19は、サーキュレータ161cを介してアンテナ161に接続された復調回路192と、サーキュレータ162cを介してアンテナ162に接続された復調回路193と、サーキュレータ163cを介してアンテナ163に接続された復調回路194と、誤り検出回路191とを備えて構成される。復調回路192,193,194はそれぞれ、アンテナ161,162,163により受信された応答信号S161,S162,S163をベースバンド信号に復調して誤り検出回路191に出力する。誤り検出回路191は、各復調回路192,193,194からのベースバンド信号に含まれる送信データに対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかった送信データに含まれるタグIDと、当該タグIDを有するタグ20から応答があったことを示すデータとを含むタグ応答判定信号S19を応答履歴データ生成部18の判定部181(図5参照。)に出力する。すなわち、タグ応答判定部19は、各アンテナ161〜163により受信された受信信号に対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかったときにタグ20から応答信号S20を受信したと判定する。
図5において、応答履歴データ生成部18は、判定部181と、タイマ回路182と、メモリ回路183とを備えて構成される。判定部181は、詳細後述する図11の応答履歴データ生成処理を実行することにより、タグ応答判定部19の誤り検出回路191からのタグ応答判定信号S19に基づいて、各電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)に対応する電界強度分布を順次生成したときの各タグ20からの応答信号S20の有無を示す(すなわち、タグ20での互いに重畳された呼出信号S153,S154,S155の受信強度がタグ受信しきい値T1以上であるか否かを示す。)応答履歴データD18を生成して位置推定部17に出力する。
また、詳細後述するように、図11の応答履歴データ生成処理において、判定部181は、アンテナ制御部15の制御データ解析部150からの送信完了タイミング信号Stに応答して、タイマ回路182を起動して計時を開始させる。タイマ回路182は起動後、所定の応答期間が経過すると、当該応答期間が経過したことを示すタイムアウト信号S182を判定部181に出力する。なお、応答期間は、呼出信号S153,S154,S155の送信間隔に対応する期間(例えば、スロテッドアロハ方式の1周期の期間である。)に設定される。さらに、メモリ回路183には、少なくとも1つの所定のタグIDが予め登録され格納されている。
図11は、図5の判定部181によって実行される応答履歴データ生成処理を示すフローチャートである。始めに、ステップS10において、判定部181は応答履歴データ生成部18を所定の初期状態にする。これにより、判定部181は、アンテナ制御部15の制御データ解析部150からの送信完了タイミング信号Stの入力を待機する待機状態となる。次に、ステップS11において、判定部181は、アンテナ制御部15の制御データ解析部150から送信完了タイミング信号Stを入力したか否かを判断し、YESのときはステップS12においてタイマ回路182を起動する一方、NOのときはステップS17に進む。ステップS12に続いて、ステップS13において、判定部181は、タグ応答判定部19からタグ応答判定信号S19を受信したか否かを判断し、YESのときはステップS14に進む一方、NOのときはステップS15に進む。
図11のステップS14において、判定部181は、タグ応答判定信号S19に含まれるタグIDと、当該タグIDを有するタグ20から応答があったことを示すデータとを、メモリ回路183に書きみ、ステップS15に進む。ステップS15において、判定部181は、タイムアウト信号S182をタイマ回路182から受信したか否かを判断し、YESのときはステップS16に進む一方、NOのときはステップS13に戻る。ステップS16において、判定部181は、メモリ回路183に予め格納されているタグIDのうち、タイマ回路182を起動した後に受信したタグ応答判定信号S19に含まれていなかったタグIDと、当該タグIDを有するタグ20から応答がなかったことを示すデータとを、メモリ回路183に書き込み、ステップS17に進む。
図11のステップS17において、判定部181は、アンテナ制御部15の制御データ解析部150からリセット信号Srを入力したか否かを判断し、YESのときはステップS18に進む一方、NOのときはステップS11に戻る。そして、ステップS18において、判定部181は、メモリ回路183から、タグIDと、当該タグIDを有するタグ20からの応答の有無を示す(すなわち、応答信号S20の有無を示す。)データとを読み出して、応答履歴データD18として位置推定部17に出力し、ステップS11に戻る。
なお、所定の期間(例えば、リセット信号Srを入力して、次のリセット信号Srを入力するまでの期間。)にわたって継続して応答しなかったと判断されたタグ20は、図1の部屋300に存在しないタグ20であると判断して、メモリ回路183から消去してもよい。この場合、メモリ回路183に格納されていないタグIDを含むタグ応答判定信号S19を受信したときは、メモリ回路183に新規に当該タグIDを登録して格納する必要がある。
次に、図9A及び図9Bを参照して、図1の位置推定部17による位置推定方法を説明する。図9Aは、図1のタグ応答事前データ記憶部13に格納されるタグ応答事前データD12(1)〜D12(7)と、図1の位置推定部17によって算出された類似度の一例を示す表であり、図9Bは、所定のタグIDを有する図1のタグ20の応答履歴データD18の一例を示す表である。
位置推定部17は、タグ応答事前データ記憶部13からタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)を読み出し、読み出したタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)と、応答履歴データ生成部18からの応答履歴データD18とに基づいて、各タグ20が存在する領域を推定する。具体的には、位置推定部17は、タグ20毎に、各領域A,B,C,D,Eにおけるタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)と、当該タグ20の応答履歴データD18との間で一致したデータの個数から一致しなかったデータの個数を減算した減算結果である類似度を算出し、最も大きい類似度を有する領域をタグ20が存在する領域であると推定する。
例えば、図9Bに示す例の場合、所定のタグIDを有するタグ20の応答履歴データD18は、「1000110」である。また、図9Aに示すように、領域Aのタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(7)は、「0110010」である。従って、領域Aにおける類似度は−1(=3−4)となる。同様に、領域B,C,D,Eにおける類似度はそれぞれ、7,−1,−1,−3となる。従って、位置推定部17は、タグ20が存在する領域は領域Bと推定する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、リーダ装置10は、複数の領域A〜Eに分割された部屋300においてタグ20が存在する領域を推定し、タグ20はタグ受信しきい値T1以上の受信強度の呼出信号に応答して応答信号S20を送信する。ここで、リーダ装置10は、アンテナ161〜163と、アンテナ制御部15と、応答履歴データ生成部18と、位置推定部17と、電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12と、タグ応答判定部19とを備える。ここで、アンテナ161〜163はそれぞれ、部屋300に設けられ、呼出信号S153,S154,S155を送信しかつ応答信号S20を受信する。
また、アンテナ制御部15は、部屋300内に所定の互いに異なる複数の電波強度分布を順次生成するようにアンテナ161,162,163を制御しながら、呼出信号S153,S154,S155をアンテナ161,162,163を介して各電波強度分布毎に同時に送信する。さらに、応答履歴データ生成部18は、各電波強度分布毎にアンテナ161〜163により受信された応答信号S161,S162,S163に基づいて、各電波強度分布におけるタグ20での呼出信号の受信強度を示す応答履歴データD18を生成する。位置推定部17は、複数の電波強度分布を順次生成するようにアンテナ161,162,163を制御したときの各領域A〜Eにおける電波強度を示す各電波強度分布毎の所定のタグ応答事前データD12(1)〜D12(N)と、各電波強度分布毎の応答履歴データD18との間の類似度を各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域にタグ20が存在すると推定する。
特に、各電波強度分布は、領域A〜Eのうち少なくとも1つの上記領域における電波強度がタグ受信しきい値未満T1になるように設定される。また、応答履歴データD18は、各電波強度分布におけるタグ20での呼出信号の受信強度がタグ受信しきいT1以上であるか否かを示し、タグ応答事前データD12(1)〜D12(N)は、複数の電波強度分布を順次生成するようにアンテナ161〜163を制御したときの各領域A〜Eにおける電波強度がタグ受信しきい値T1以上であるか否かを示す。さらに、アンテナ制御部15は、アンテナ161〜163のオンオフ状態及びアンテナ161〜163からの呼出信号S153,S154,S155間の位相差をそれぞれ変化させることにより、複数の電波強度分布を順次生成する。
また、電波強度分布パターン生成部11は、所定の電波伝搬シミュレーションにより、複数の電波強度分布にそれぞれ対応する複数の電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を生成し、タグ応答事前データ生成部12は、電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)に基づいてタグ応答事前データD12(1)〜D12(Nを生成する。さらに、タグ20は所定の誤り検出符号を含む応答信号S20を送信し、タグ応答判定部19は、アンテナ161〜163により受信された受信信号に対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかったときにタグ20から応答信号S20を受信したと判定し、応答履歴データ生成部18は、タグ応答判定部19による上記判定に基づいて応答履歴データD18を生成する。
従って、部屋300内の電波伝搬環境に基づいて複数N個の電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を予め生成するので、マルチパス及び遮蔽の影響を受けることなくタグ20が存在する領域を推定でき、従来技術に比較して高い精度でタグ20の位置を推定できる。また、電波強度分布パターン生成部11は、各電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を、領域A,B,C,D,Eのうちの少なくとも1つの領域が不感領域になるように生成するので、各電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を不感領域が生じないように生成する場合と比較して、タグ20の存在領域の分解能を高くできる。さらに、複数の電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を用いるので、電波伝搬環境の変動により1つの電波強度分布パターンデータでのタグ20からの応答の有無が変化してしまっても、当該電波強度分布パターンデータを他の電波強度分布パターンデータにより補完でき、従来技術に比較して電波伝搬環境の変動の影響を受けにくい。
また、本実施の形態によれば、位置推定部17は、タグ20からの応答信号S20の有無に基づいてタグ20の存在領域を推定するので、タグ20と同様に構成された従来技術に係るタグに特別な機能を追加する必要がない。さらに、アンテナ制御部15は、各アンテナ161,162,163のオンオフ状態のデータと、各アンテナ161,162,163からそれぞれ送信される呼出信号S153,S154,S155(図1参照。)間の位相差のデータとをそれぞれ含む制御データDC(1)〜DC(7)を用いてアンテナ161〜163を制御するので、不感領域を容易に生成できる。
さらに、電波強度分布パターン生成部11は、FDTD法を用いて電波伝搬シミュレーションを予め行うので、比較的容易に、従来技術に比較してコストの増加を招くことなく電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を生成できる。またさらに、タグ応答判定部19は、誤り検出処理によりタグ20からの応答の有無を判定するので、タグ20からの応答の有無を比較的容易かつ正確に判定できる。
なお、本実施の形態において、位置推定部17はタグ20毎に、各領域A,B,C,D,Eにおけるタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)と、当該タグ20の応答履歴データD18との間の一致したデータの個数から一致しなかったデータの個数を減算した減算結果である類似度を算出したが、類似度の算出方法はこれに限られない。各領域A,B,C,D,Eにおけるタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)と、タグ20の応答履歴データD18との間の相関係数又は一致係数を類似度として算出してもよい。
また、本実施の形態において、図7に示すように、各領域A,B,C,D,Eにおけるタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)を生成したが、本発明はこれに限られない。電波強度分布パターン生成部11は、各領域A,B,C,D,Eにおけるタグ応答事前データD12(1),D12(2),…,D12(N)が、例えばM系列のように自己相関が高く、相互相関が低い系列になるように、電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を生成してもよい。
さらに、本実施の形態において、リーダ装置10は電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12と、タグ応答事前データ記憶部13と、制御データ記憶部14とを備えたが、本発明はこれに限られない。電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12と、タグ応答事前データ記憶部13と、制御データ記憶部14とを、リーダ装置10の外部に設けてもよい。
実施の形態2.
図13は、本発明の実施の形態2に係る位置推定システムの構成を示すブロック図である。また、図14は、図13のタグ20Aの構成を示すブロック図であり、図15は、図13のタグ応答判定部19Aの構成を示すブロック図であり、図16は、図13の応答履歴データ生成部18Aの構成を示すブロック図である。
図13において、本実施の形態に係る位置推定システムは、リーダ装置10Aと、2つのタグ20Aとを備えて構成される。図13の位置推定システムは、オフィスの部屋300の中にいる人にそれぞれ取り付けられた2つのタグ20Aの各位置を推定するために用いられる。また、実施の形態1と同様に、部屋300の中の所定の位置に机301が置かれており、部屋300は5個の領域A〜Fに分割されている。さらに、タグ20Aには、各タグ20Aを識別するための互いに異なるタグIDが予め割り当てられている。なお、図13の位置推定システムは2個のタグ20Aを備えているが、本発明はこれに限られず、1個のタグ20A、又は互いに異なるタグIDをそれぞれ割り当てられた複数のタグ20Aを備えてもよい。
図13において、リーダ装置10Aは、電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12Aと、タグ応答事前データ記憶部13Aと、位置推定部17Aと、応答履歴データ生成部18Aと、タグ応答判定部19Aと、制御データ記憶部14と、アンテナ制御部15と、アンテナ161,162,163と、サーキュレータ161c,162c,163cとを備えて構成される。図13において、電波強度分布パターン生成部11と、制御データ記憶部14と、アンテナ制御部15とは、それぞれ図1の電波強度分布パターン生成部11と、制御データ記憶部14と、アンテナ制御部15と同様に動作するので説明を省略する。また、アンテナ161,162,163は、実施の形態1と同様に、それぞれ部屋300内の互いに異なる各位置に予め設けられている。
図17は、図13のタグ応答事前データ生成部12Aが電波強度分布パターンデータD11(1)に対応するタグ応答事前データD12A(1)を生成する方法を示すグラフである。図17において、タグ応答事前データ生成部12Aは、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度分布パターンデータD11(1)を、上述したタグ受信しきい値T1及びタグ受信しきい値T1より大きい所定のタグ受信しきい値T2及びT3(T1<T2<T3)と比較し、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度を示すタグ応答事前データD12A(1)を生成する。より具体的には、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度分布パターンデータD11(n)(n=1,2,…,N)の平均値又は各領域A,B,C,D,E内における所定の各位置における電波強度を、上述したタグ受信しきい値T1,T2,T3と比較すればよい。
図17の場合、各領域B,C,Dにおいてタグ応答事前データD12A(1)は2,3,3である。一方、領域A,Eにおいて電波強度はタグ受信しきい値T1未満であるので、領域A又はEにあるタグ20Aは応答信号S20Aを送信できず、タグ応答事前データD12A(1)は0である。すなわち、領域A及びEは、タグ20Aが応答信号S20Aを送信できない不感領域である。タグ応答事前データ生成部12Aは、タグ応答事前データD12A(1)と同様に、各領域A,B,C,D,Eにおける電波強度を示すタグ応答事前データD12A(2)〜D12A(N)を生成し、タグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)をタグ応答事前データ記憶部13Aに出力する。
なお、本実施の形態において、タグ応答事前データ生成部12Aは各領域A〜Eにおける電波強度を4値のタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)に量子化したが、本発明はこれに限られず、3値以上の多値のタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)に量子化すればよい。
図18は、図13のタグ応答事前データ記憶部13Aに格納されるタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(7)の一例を示す表である。図18に示すように、タグ応答事前データ記憶部13Aは、電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)にそれぞれ対応するタグ応答事前データD12A(1),D12A(2),…,D12A(N)を、アンテナ制御部15における制御データDC(1),DC(2),…,DC(N)の順序に対応する順序で格納する。
図14において、タグ20Aは、図2のタグ20に比較して、信号処理部24に代えて信号処理部24Aを備え、受信強度取得部25をさらに備えた点が異なる。信号処理部24Aは、高周波増幅部22の動作モードを受信モードに設定し、高周波増幅部22を、アンテナ21により受信された呼出信号S153,S154又はS155を重畳してなる受信信号を増幅して変復調部23及び受信強取得部25に出力するように制御する。そして、変復調部23は、信号処理部24Aからの制御に従って、入力される増幅後の受信信号をベースバンド信号に復調して信号処理部24Aに出力する。
また、図14において、受信強度取得部25は、入力される受信信号の受信強度を算出して、受信強度データD25として信号処理部24Aに出力する。さらに、信号処理部24Aは、変復調部23からのベースバンド信号を解析し、ベースバンド信号が呼出信号S153,S154又はS155を含むときは、タグ20AのタグIDを用いてCRCにより誤り検出符号を発生し、タグ20AのタグIDのデータと、受信強度データD25とに付加して送信データとして変復調部23に出力するとともに、高周波増幅部22の動作モードを送信モードに変更する。変復調部23は、所定の搬送波信号を信号処理部24Aからの送信データに従って変調し、高周波増幅部22に出力する。高周波増幅部22は変調後の搬送波信号を増幅し、アンテナ21を介して、応答信号S20Aとして無線送信する。なお、受信強度データD25は、好ましくはタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)と同様に量子化される。これにより、応答信号S20Aに含まれる送信データのデータ量を削減できる。
図20は、図14の信号処理部24Aによって実行される応答処理を示すフローチャートである。始めにステップS41において、信号処理部24Aは、高周波増幅部22の動作モードを受信モードにする。これにより、タグ20Aはリーダ装置10Aからの呼出信号S153,S154,S155の受信待ち状態(初期状態である。)になる。次に、ステップS42において、信号処理部24Aは、変復調部23からのベースバンド信号を解析し、ベースバンド信号が呼出信号S153,S154又はS155を含むか否かを判断することにより、呼出信号S153,S154又はS155が受信されたか否かを判断し、YESのときはステップS43に進む一方、NOのときはステップS42の処理を繰り返して実行する。ステップS43において、信号処理部24Aは、受信強度取得部25から受信強度データD25を取得する。次に、ステップS44において、信号処理部24Aは、応答信号S20Aを送信できるように、高周波増幅部22の動作モードを送信モードにする。
図20において、ステップS44に続いてステップS45において、信号処理部24Aは、タグID及び受信強度データD25を含む応答信号S20Aを高周波増幅部22及びアンテナ21を介して無線送信するように、変復調部23を制御する。さらに、ステップS46において、信号処理部24Aは、呼出信号S153,S154及びS155を受信できるように、高周波増幅部22の動作モードを送信モードにしてステップS41に戻る。なお、応答信号S20Aの送信タイミングを、例えば、固定長スロテッドアロハ方式の各スロットに予め設定してもよい。図13に示すように、応答信号S20Aはアンテナ161,162,163により受信され、応答信号S161A,S162A,S163Aとしてタグ応答判定部19Aに出力される。
図15において、タグ応答判定部19Aは、サーキュレータ161cを介してアンテナ161に接続された復調回路192と、サーキュレータ162cを介してアンテナ162に接続された復調回路193と、サーキュレータ163cを介してアンテナ163に接続された復調回路194と、誤り検出回路191Aとを備えて構成される。復調回路192,193,194はそれぞれ、アンテナ161,162,163により受信された応答信号S161A,S162A,S163Aをベースバンド信号に復調して誤り検出回路191Aに出力する。誤り検出回路191Aは、各復調回路192,193,194からのベースバンド信号に含まれる送信データに対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかった送信データに含まれるタグID及び受信強度データを含むタグ応答判定信号S19Aを応答履歴データ生成部18Aの判定部181A(図16参照。)に出力する。すなわち、タグ応答判定部19Aは、各アンテナ161〜163により受信された受信信号に対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかったときにタグ20Aから応答信号S20Aを受信したと判定する。
図16において、応答履歴データ生成部18Aは、判定部181Aと、タイマ回路182と、メモリ回路183とを備えて構成される。ここで、タイマ回路182及びメモリ回路18とは、図5の応答履歴データ生成部18のタイマ回路182及びメモリ回路183と同様に動作するので説明を省略する。図16において、判定部181Aは、詳細後述する図19の応答履歴データ生成処理を実行することにより、タグ応答判定部19Aの誤り検出回路191Aからのタグ応答判定信号S19Aに基づいて、各電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)に対応する電界強度分布を生成したときの各タグ20Aでの互いに重畳された呼出信号S153,S154,S155の受信強度を示す応答履歴データD18Aを生成して位置推定部17Aに出力する。
図19は、図5の判定部181Aによって実行される応答履歴データ生成処理を示すフローチャートである。始めに、ステップS30において、判定部181Aは応答履歴データ生成部18Aを所定の初期状態にする。これにより、判定部181Aは、アンテナ制御部15の制御データ解析部150からの送信完了タイミング信号Stの入力を待機する待機状態となる。次に、ステップS31において、判定部181Aは、アンテナ制御部15の制御データ解析部150から送信完了タイミング信号Stを入力したか否かを判断し、YESのときはステップS32においてタイマ回路182を起動する一方、NOのときはステップS37に進む。ステップS32に続いて、ステップS33において、判定部181Aは、タグ応答判定部19Aからタグ応答判定信号S19Aを受信したか否かを判断し、YESのときはステップS34に進む一方、NOのときはステップS35に進む。
図19のステップS34において、判定部181Aは、タグ応答判定信号S19Aに含まれるタグID及び受信強度データをメモリ回路183に書きみ、ステップS35に進む。ステップS35において、判定部181Aは、タイムアウト信号S182をタイマ回路182から受信したか否かを判断し、YESのときはステップS36に進む一方、NOのときはステップS33に戻る。ステップS36において、判定部181Aは、メモリ回路183に予め格納されているタグIDのうち、タイマ回路182を起動した後に受信したタグ応答判定信号S19Aに含まれていなかったタグIDと、受信強度「0」の受信強度データとを、メモリ回路183に書き込み、ステップS37に進む。
図19のステップS37において、判定部181Aは、アンテナ制御部15の制御データ解析部150からリセット信号Srを入力したか否かを判断し、YESのときはステップS38に進む一方、NOのときはステップS31に戻る。そして、ステップS38において、判定部181Aは、メモリ回路183から、タグID及び受信強度データを読み出して、応答履歴データD18Aとして位置推定部17Aに出力し、ステップS31に戻る。
なお、所定の期間(例えば、リセット信号Srを入力して、次のリセット信号Srを入力するまでの期間。)にわたって継続して応答しなかったと判断されたタグ20Aは、図13の部屋300に存在しないタグ20Aであると判断して、メモリ回路183から消去してもよい。この場合、メモリ回路183に格納されていないタグIDを含むタグ応答判定信号S19Aを受信したときは、メモリ回路183に新規に当該タグIDを登録して格納する必要がある。
図13において、位置推定部17Aは、タグ応答事前データ記憶部13Aからタグ応答事前データD12A(1),D12A(2),…,D12A(N)を読み出し、読み出したタグ応答事前データD12A(1),D12A(2),…,D12A(N)と、応答履歴データ生成部18Aからの応答履歴データD18Aとに基づいて、各タグ20Aが存在する領域を推定する。具体的には、位置推定部17Aは、タグ20A毎に、各領域A,B,C,D,Eにおけるタグ応答事前データD12A(1),D12A(2),…,D12A(N)と、当該タグ20Aの応答履歴データD18Aとの類似度を算出し、最も大きい類似度を有する領域をタグ20Aが存在する領域であると推定する。ここで、類似度は、例えば相関係数である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、タグ20Aは、当該RFIDタグ20Aにおける呼出信号の受信強度のデータを含む応答信号S20Aを送信し、応答履歴データ生成部18Aは、アンテナ161,162,163により受信された応答信号S161A,S162A,S163Aに含まれる受信強度のデータに基づいて、応答履歴データD18Aを生成する。また、タグ応答事前データ生成部12Aは各領域A〜Eにおける受信強度を示す多値のタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)を予め生成し、位置推定部17Aは、応答履歴データD18Aと、各領域A〜Eにおけるタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)との類似度に基づいてタグ20Aが存在する領域を推定する。従って、実施の形態1のようにタグ20からの応答の有無を示す2値のタグ応答事前データD12(1)〜D12(N)を用いる場合に比較して、高い精度でタグ20Aの存在領域を推定できる。
なお、本実施の形態において、タグ応答事前データ生成部12Aは各領域A〜Eにおける受信強度を4値のタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)に量子化したが、本発明はこれに限られず、3値以上の多値のタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)に量子化すればよい。
また、本実施の形態において、リーダ装置10Aは電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12Aと、タグ応答事前データ記憶部13Aと、制御データ記憶部14とを備えたが、本発明はこれに限られない。電波強度分布パターン生成部11と、タグ応答事前データ生成部12Aと、タグ応答事前データ記憶部13Aと、制御データ記憶部14とを、リーダ装置10Aの外部に設けてもよい。
実施の形態3.
図21は、本発明の実施の形態3に係る位置推定システムの構成を示すブロック図であり、図22は、図21のタグ応答判定部19Bの構成を示すブロック図である。
図21において、本実施の形態に係る位置推定システムは、実施の形態2に係る位置推定システム(図13参照。)と比較して、リーダ装置10Aに代えてリーダ装置10Bを備えた点が異なる。また、リーダ装置10Bは、実施の形態1に係るリーダ装置10Aと比較して、電波強度分布パターン生成部11、タグ応答事前データ生成部12A、タグ応答事前データ記憶部13A、位置推定部17A、応答履歴データ生成部18A、及びタグ応答判定部19Aに代えて、電波強度分布パターン生成部11A、タグ応答事前データ生成部12B、タグ応答事前データ記憶部13B、位置推定部17B、応答履歴データ生成部18B、及びタグ応答判定部19Bを備えた点が異なる。以下、実施の形態2との相違点のみを説明する。
図21において、電波強度分布パターン生成部11Aは、上述した各実施の形態に係る電波強度分布パターン生成部11と同様に電波強度分布パターンデータD11(1)〜D11(N)を生成してタグ応答事前データ生成部12Bに出力する。さらに、電波強度分布パターン生成部11Aは、部屋300内の各位置にタグ20Aが存在して応答信号S20Aを送信するときの電波強度分布パターンデータD11rを生成してタグ応答事前データ生成部12Bに出力する。
また、図21において、タグ応答事前データ生成部12Bは、実施の形態2に係るタグ応答事前データ生成部12Aと同様にタグ応答事前データD12A(1)〜D12A(N)を生成してタグ応答事前データ記憶部13Bに出力する。さらに、タグ応答事前データ生成部12Bは、電波強度分布パターンデータD11rに基づいて、部屋300内の各位置にタグ20Aがあるときのアンテナ161〜163での応答信号S20Aの受信強度の最大値及び当該最大値の受信強度のアンテナを識別するためのデータを含むタグ応答事前データD12Bを生成してタグ応答事前データ記憶部13Bに出力する。
図22において、タグ応答判定部19Bは、サーキュレータ161cを介してアンテナ161に接続された受信強度取得部197と、サーキュレータ162cを介してアンテナ162に接続された受信強度取得部198と、サーキュレータ163cを介してアンテナ163に接続された受信強度取得部199と、最大強度選択回路195と、受信信号選択回路196と、復調回路192と、誤り検出回路191Aとを備えて構成される。アンテナ161,162,163により受信された応答信号S20Aはそれぞれ、応答信号S161A,S162A,S163として受信強度取得部197,198,199に出力されるとともに、受信信号選択回路196に出力される。受信強度取得部197,198,199はそれぞれ、入力される応答信号S161A,S162A,S163の受信強度を取得し、最大強度選択回路195に出力する。また、最大強度選択回路195は、受信強度取得部197〜199からの各受信強度のうちの最大値を選択し、選択された最大受信強度のデータと当該最大受信強度のアンテナを識別するためのデータとを出力する。さらに、最大強度選択回路195は、応答信号S161A,S162A,S163のうち最大受信強度の応答信号を選択して復調回路192に出力するように、受信信号選択回路196を制御する。
また、図22において、復調回路192は、入力される応答信号をベースバンド信号に復調して誤り検出回路191Aに出力する。誤り検出回路191Aは、復調回路192からのベースバンド信号に含まれる送信データに対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかった送信データに含まれるタグID及び受信強度データを出力する。最大強度選択回路195からの受信強度の最大値及び当該最大値の受信強度のアンテナを識別するためのデータと、誤り検出回路191AからのタグID及び受信強度データとは、タグ応答判定信号S19Bとして応答履歴データ生成部18Bに出力される。
図21において、応答履歴データ生成部18Bは、応答履歴データ生成部18Bに含まれるタグID及び受信強度データに基づいて応答履歴データ生成部18Aによって生成される応答履歴データD18Aと同様の応答履歴データを生成し、さらに当該応答履歴データに、応答履歴データ生成部18Bに含まれる受信強度の最大値及び当該最大値の受信強度のアンテナを識別するためのデータとを付加して応答履歴データD18Bとして位置推定部17Bに出力する。
さらに、図21において、位置推定部17Bは、タグ応答事前データ記憶部13Bからタグ応答事前データD12A(1),D12A(2),…,D12A(N)を読み出し、読み出したタグ応答事前データD12A(1),D12A(2),…,D12A(N)と、応答履歴データ生成部18Bからの応答履歴データD18Bに含まれるタグID及び受信強度データとに基づいて、実施の形態2に係る位置推定部17Aと同様に、各タグ20Aが存在する領域を推定する。さらに、位置推定部17Bは、タグ応答事前データD12Bと、応答履歴データD18Bに含まれる受信強度の最大値及び当該最大値の受信強度のアンテナを識別するためのデータとに基づいて、推定された領域におけるタグ20Aの位置を推定する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、位置推定部17Bは、実施の形態2に係る位置推定部17Aによって計算されると同様の類似度に加えて、応答信号S20Aの受信強度のうちの最大の受信強度のデータを用いてタグ20Aの位置を推定するので、実施の形態2に比較して高い精度でタグ20Aの位置を推定できる。
なお、本実施の形態において、リーダ装置10Bは電波強度分布パターン生成部11Aと、タグ応答事前データ生成部12Bと、タグ応答事前データ記憶部13Bと、制御データ記憶部14とを備えたが、本発明はこれに限られない。電波強度分布パターン生成部11Aと、タグ応答事前データ生成部12Bと、タグ応答事前データ記憶部13Bと、制御データ記憶部14とを、リーダ装置10Aの外部に設けてもよい。
なお、上記各実施の形態において、電波強度分布パターン生成部11,11Aと、タグ応答事前データ生成部12,12A,12Bと、位置推定部17,17A,17Bと、制御データ解析部150と、判定部181,181Aと、応答履歴データ生成部18Bとは、それぞれCPU(Central Processing Unit)などの制御装置により構成される。
さらに、上記各実施の形態において、電波強度分布パターン生成部11,11Aは、FDTD法を用いて電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を生成したが、本発明はこれに限られず、レイトレース法などの他の電波伝搬シミュレーションにより生成してもよい。また、部屋300内の各位置における電波強度を電波強度の測定器を用いて実測して電波強度分布パターンデータD11(1),D11(2),…,D11(N)を生成してもよい。
またさらに、上記各実施の形態において、制御データDC(1)〜DC(N)はそれぞれ、各アンテナ161,162,163のオンオフ状態のデータと、各アンテナ161,162,163からそれぞれ送信される呼出信号S153,S154,S155間の位相差のデータとを含んだが、本発明はこれに限られない。制御データDC(1)〜DC(N)はそれぞれ、各アンテナ161,162,163の送信周波数、送信電力及び偏波面などのアンテナ161,162,163を制御するためのデータを含んでもよい。
また、上記各実施の形態において、タグ20の信号処理部24及びタグ20Aの信号処理部24AはCRCを用いて誤り検出符号を発生したが、本発明はこれに限られず、CRC以外の他の方式を用いて誤り検出符号を発生してもよい。
さらに、上記各実施の形態において、部屋300を5個の領域A〜Eに分割したが、本発明はこれに限られず、少なくとも2つの複数の領域に分割すればよい。領域の個数を増やすほど、タグ20及びタグ20Aの位置を高い精度で推定できる。
以上説明したように、本発明に係るリーダ装置、位置推定方法及び位置推定システムによれば、複数の電波強度分布を順次生成するように複数のアンテナを制御したときの各領域における電波強度を示す各電波強度分布毎の所定のタグ応答事前データと、各電波強度分布毎の応答履歴データとの間の類似度を各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域にRFIDタグが存在すると推定するので、マルチパス及び遮蔽などの電波伝搬環境がタグの位置推定精度に与える影響を従来技術に比較して低減し、従来技術に比較して高い精度でタグの位置を推定できる。
10,10A,10B リーダ装置、11,11A 電波強度分布パターン算出部、12,12A,12B タグ応答事前データ生成部、13,13A,13B タグ応答事前データ記憶部、14 制御データ記憶部、15 アンテナ制御部、161,162,163 アンテナ、161c,162c,163c サーキュレータ、17,17A,17B 位置推定部、18,18A,18B 応答履歴データ生成部、19,19A,19B タグ応答判定部、20,20A タグ、21 アンテナ、22 高周波増幅部、23 変復調部、24,24A 信号処理部、25 受信強度取得部、150 制御データ解析部、151 呼出信号生成回路、152 分波回路、153,154,155 遅延回路、 181,181A 判定部、182 タイマ回路、183 メモリ回路、191,191A 誤り検出回路、192,193,194 復調回路、195 最大強度選択回路、196 受信信号選択回路、197,198,199 受信強度取得部。

Claims (10)

  1. 複数の領域に分割された所定の空間において、RFIDタグが存在する領域を推定するリーダ装置において、
    上記RFIDタグは、所定のタグ受信しきい値以上の受信強度の呼出信号に応答して応答信号を送信し、
    上記リーダ装置は、
    上記空間に設けられ、上記呼出信号を送信しかつ上記応答信号を受信する複数のアンテナと、
    上記空間内に所定の互いに異なる複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御しながら、上記呼出信号を上記複数のアンテナを介して上記各電波強度分布毎に同時に送信するアンテナ制御部と、
    上記各電波強度分布毎に上記複数のアンテナにより受信された応答信号に基づいて、上記各電波強度分布における上記RFIDタグでの上記呼出信号の受信強度を示す応答履歴データを生成する応答履歴データ生成部と、
    上記複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御したときの上記各領域における電波強度を示す上記各電波強度分布毎の所定のタグ応答事前データと、上記各電波強度分布毎の上記応答履歴データとの間の類似度を上記各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域に上記RFIDタグが存在すると推定する位置推定部とを備えたことを特徴とするリーダ装置。
  2. 上記各電波強度分布は、少なくとも1つの上記領域における電波強度が上記タグ受信しきい値未満になるように設定されたことを特徴とする請求項1記載のリーダ装置。
  3. 上記応答履歴データは、上記各電波強度分布における上記RFIDタグでの上記呼出信号の受信強度が上記タグ受信しきい以上であるか否かを示し、
    上記タグ応答事前データは、上記複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御したときの上記各領域における電波強度が上記タグ受信しきい値以上であるか否かを示すことを特徴とする請求項1又は2記載のリーダ装置。
  4. 上記RFIDタグは、当該RFIDタグにおける上記呼出信号の受信強度のデータを含む応答信号を送信し、
    上記応答履歴データ生成部は、上記複数のアンテナにより受信された応答信号に含まれる上記受信強度のデータに基づいて、上記応答履歴データを生成することを特徴とする請求項1又は2記載のリーダ装置。
  5. 上記位置推定部は、上記類似度に加えて、上記複数のアンテナにおける上記応答信号の受信強度のうちの最大の受信強度のデータを用いて、上記RFIDタグの位置を推定することを特徴とする請求項4記載のリーダ装置。
  6. 上記アンテナ制御部は、上記複数のアンテナのオンオフ状態及び上記複数のアンテナからの呼出信号間の位相差をそれぞれ変化させることにより、上記複数の電波強度分布を順次生成することを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか1つに記載のリーダ装置。
  7. 所定の電波伝搬シミュレーションにより、上記複数の電波強度分布にそれぞれ対応する複数の電波強度分布パターンデータを生成する電波強度分布パターン生成部と、
    上記各電波強度分布パターンデータに基づいて、上記タグ応答事前データを生成する上記タグ応答事前データ生成部とをさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか1つに記載のリーダ装置。
  8. 上記RFIDタグは所定の誤り検出符号を含む上記応答信号を送信し、
    上記リーダ装置は、上記複数のアンテナにより受信された受信信号に対して誤り検出処理を行い、誤りが検出されなかったときに上記RFIDタグから上記応答信号を受信したと判定するタグ応答判定部をさらに備え、
    上記応答履歴データ生成部は、上記タグ応答判定部による上記判定に基づいて上記応答履歴データを生成することを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか1つに記載のリーダ装置。
  9. 請求項1乃至8のうちのいずれか1つに記載のリーダ装置と、
    上記RFIDタグとを備えたことを特徴とする位置推定システム。
  10. 複数の領域に分割された所定の空間において、RFIDタグが存在する領域を推定するリーダ装置により実行される位置推定方法において、
    上記RFIDタグは、所定のタグ受信しきい値以上の受信強度の呼出信号に応答して応答信号を送信し、
    上記リーダ装置は、上記空間に設けられ、上記呼出信号を送信しかつ上記応答信号を受信する複数のアンテナを備え、
    上記位置推定方法は、
    上記空間内に所定の互いに異なる複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御しながら、上記呼出信号を上記複数のアンテナを介して上記各電波強度分布毎に同時に送信するアンテナ制御ステップと、
    上記各電波強度分布毎に上記複数のアンテナにより受信された応答信号に基づいて、上記各電波強度分布における上記RFIDタグでの上記呼出信号の受信強度を示す応答履歴データを生成する応答履歴データ生成ステップと、
    上記複数の電波強度分布を順次生成するように上記複数のアンテナを制御したときの上記各領域における電波強度を示す上記各電波強度分布毎の所定のタグ応答事前データと、上記各電波強度分布毎の上記応答履歴データとの間の類似度を上記各領域毎に算出し、当該算出された類似度のうち最も高い類似度を有する領域に上記RFIDタグが存在すると推定する位置推定ステップとを含むことを特徴とする位置推定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104391269A (zh) * 2014-10-21 2015-03-04 北京经纬恒润科技有限公司 一种基于射频识别技术的空间定位方法及装置

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