JP2013148336A - 蒸気圧縮システム、および、蒸気圧縮システムの動作を制御するための制御システム及び方法 - Google Patents

蒸気圧縮システム、および、蒸気圧縮システムの動作を制御するための制御システム及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御する。
【解決手段】蒸気圧縮システムの複数の制御入力間のマッピング関係を記憶するためのメモリ202と、監視制御装置230および最適化制御装置240を実行するためのプロセッサ210とを備える。監視制御装置は、マッピング関係に従って選択された制御入力組を用いて、蒸気圧縮システムの動作を制御する。最適化制御装置は、蒸気圧縮システムの動作に応じて、マッピング関係を変更する。
【選択図】図2

Description

本発明は、包括的には蒸気圧縮システムに関し、より詳細には、蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御することに関する。
ヒートポンプ、冷却システム、及び空調システム等の蒸気圧縮システムが、産業用途及び住宅用途で広く用いられている。可変速圧縮機、可変位置弁、及び可変速ファン等の調整可能な作動装置を蒸気圧縮サイクルに導入することによって、そのようなシステムの動作の柔軟性が大幅に改善した。これらの新たな構成要素を正しく制御することによって、これらの構成要素を用いて蒸気圧縮システムの効率を改善することが可能である。
蒸気圧縮システムの動作サイクルは、冷媒を、高温で高圧の蒸気状態に圧縮することから開始し、その後、冷媒は凝縮器に流れ込む。凝縮器コイルを通って流れる空気は冷媒よりも冷たいので、冷媒は、凝縮器を出るときに冷却され、高圧で低温の液体となる。
次に、冷媒は圧力を減少させる絞り弁を通過する。低圧冷媒は低温で沸騰するので、蒸発器コイルを通過する空気は冷媒を加熱する。このため、空気は冷却され、低圧の液体冷媒は低圧の蒸気に変換される。この低圧で低温の蒸気は次に圧縮機に入り、蒸気圧縮システムの動作は循環し続ける。
通常の蒸気圧縮システムの動作は、システムに対する熱負荷、並びに蒸発器及び凝縮器における気温等の環境パラメーターの組による影響を受ける。室内温度等のこれらの環境パラメーターのうちの幾つかは、蒸気圧縮システムのユーザーのための所望の値、すなわち設定点を有する。例えば、設定点は、1つの変数、例えば室内温度とすることができる。また、設定点は、室内空気の温度及び相対湿度等の複数の変数の組とすることもできる。
蒸気圧縮システムの動作は、蒸発圧力、蒸発器出口における過熱量、凝縮圧力、及び凝縮器出口における冷却量等の、冷媒の熱力学パラメーターの組によっても定義される。環境パラメーター及び熱力学パラメーターの双方について設定点を提供することができる。
図1は、蒸発器ファン114と、凝縮器ファン113と、膨張弁111と、圧縮機112とを備える従来の蒸気圧縮システム100を示している。システムは、例えばサーモスタットからの設定点115、及びセンサー125からの入力を受け取り、構成要素の動作を制御する制御信号の組を出力する制御装置120によって制御することができる。制御装置120は、制御信号の組を、対応する構成要素の特定の制御入力の組に変換する制御デバイスの組に動作可能に接続される。例えば、制御装置は、圧縮機制御デバイス122と、膨張弁制御デバイス121と、蒸発器ファン制御デバイス124と、凝縮器ファン制御デバイス123とに接続される。
制御装置は、所与の熱負荷について設定点値が達成されるように蒸気圧縮システムの動作を制御する。例えば、圧縮機112の速度は、冷媒の流量を調節するように調整することができる。蒸発器ファン114及び凝縮器ファン113の速度は、空気と熱交換器との間で熱伝達率を変えるように変更することができる。膨張弁111の開口の変化は、蒸気圧縮システムにおける高圧と低圧との間の圧力降下に直接影響を与えることができ、これによって、ひいては、冷媒の流量及び対応する蒸発器出口における過熱に影響を及ぼす。
ほとんどの蒸気圧縮システムにおいて、制御装置120は、凝縮器ファン制御デバイス123、圧縮機制御デバイス122、膨張弁制御デバイス121、又は蒸発器ファン制御デバイス124等の様々な制御デバイスに命令を発する。制御装置の目的は、蒸気圧縮システムに、所望の室温又は過熱温度等の設定点115を追跡させることである。制御装置は、センサー125からの情報を用いる。
蒸気圧縮システムは、大量のエネルギーを消費することが知られており、したがって、動作させるのにコストがかかる。したがって、蒸気圧縮システムの性能を最適化する制御入力組を求めることが望ましい。蒸気圧縮システムの動作を制御するための複数の方法が知られている。
例えば、1つの方法は、凝縮器ファンの速度を調節することによって制御される蒸気圧縮システムの動作を比較することによって最適なエネルギー消費を求める。しかしながら、冷却負荷の大きな変化によって、結果としてエネルギー消費が準最適となる場合がある。なぜなら、システムが速度の最適値を求めるのに十分な速度調整を適用しないためである。
蒸気圧縮システムを制御する別の方法は、環境又は熱負荷要件における急な変化の可能性を検討し、蒸気圧縮システムをリアルタイムで監視し、リアルタイムの測定値に基づいて、システムが最大性能効率で動作することを可能にするパラメーターの組を求める。しかしながら、この方法は時間がかかり、かなりのリアルタイムの計算リソースを必要とする。
別の方法は、まず、蒸発器又は凝縮器にわたる熱流量を求める。次に、この熱流量を用いて、最適な制御入力の組を求める。熱流量は蒸気圧縮システムの動作に直接関係しているので、熱流量を求めることは回避するのが困難である。しかしながら、蒸気圧縮システムが所望の設定点に従って伝達する必要がある熱量を求めることなく、最適な制御入力組を求めることが望ましい用途が存在する。
更に別の方法は、室温を測定し、室温をインデックスとして用いて弁開口テーブルから弁開口の値を取り出すことによって、空調装置における冷水又は温水のエネルギー消費を低減する。しかしながら、従来の蒸気圧縮システムは通常、限定ではないが弁を含む、同時に制御される必要がある複数の構成要素を有する。さらに、この方法は、いくつかの外部環境条件のみに基づいて弁開口を求めるが、それらの外部環境条件は必ずしも最適であるとは限らない。
したがって、蒸気圧縮システムの動作を、動作の熱負荷が満たされ、システムの性能が最適化されるように制御するための制御システム及び方法が必要とされている。
また、蒸気圧縮システムは多くの環境において広く展開されている。したがって、制御システムを、様々な熱力学環境及び熱力学条件について、蒸気圧縮システムの最適な効率を維持するように適応させることが望ましい。
さらに、蒸気圧縮システムの特性は経時的に変動することがよく知られている。冷媒は、システムの外に徐々に漏れる可能性があり、熱交換器における漂積物の蓄積により、熱伝達が大幅に変わる可能性がある。したがって、システム挙動におけるこれらの変化を検討して、システムの性能を適応的に最適化する制御システムを提供することも望ましい。
本発明の目的は、蒸気圧縮システムの性能が、システムの設置の詳細及びシステムの経年変化によって生じるシステムの性能における変動について最適化されるように、蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御するシステム及び方法を提供することである。
本発明の幾つかの実施の形態の更なる目的は、変動する熱負荷、及び屋外の気温等のシステムの外乱における変化に迅速に反応する制御システム及び方法を提供することである。本発明の幾つかの実施の形態の更なる目的は、導出、較正、及び維持するのが困難である可能性がある蒸気圧縮システムの数学モデルへの依存を最小限にする制御システム及び方法を提供することである。
本発明の様々な実施の形態は、任意の熱負荷について、蒸気圧縮システムへの制御入力の組合せが多くの場合に一意でなく、これらの様々な組合せによって様々な量のエネルギーが消費されるという一般的な認識に基づいている。したがって、エネルギーを最小にし、それによって効率を最大にする入力の組合せを用いて蒸気圧縮システムを動作させることが望ましい。
さらに、エネルギーを最小にする入力の組合せを求め、蒸気圧縮システムの少なくとも2つの制御入力間のマッピング関係として制御システムのメモリ内に記憶することができることが認識される。例えば、マッピング関係は、近似関数(approximation function)として、又は最適な制御入力の組を記憶するルックアップテーブルとして実装することができる。マッピング関係を用いる制御システムは、蒸気圧縮システムが通常用いる制限された計算能力で迅速にかつ効率的に実行する。したがって、そのような制御システムは、結果として蒸気圧縮システムの外乱を急速に排除することになる。さらに、マッピング関係は、エネルギー消費等の性能のメトリックを最適化するように設計することができ、このため、マッピング関係に基づいて選択された制御入力組はシステムの性能を最適化する。
マッピング関係、例えばルックアップテーブル内のエントリーを求めることは、本発明の原理を用いる制御システムを設計する際の重大な問題である。蒸気圧縮システムのモデルを用いて、性能を最適化するマッピング関係を求めることができる。しかしながら、最適化する入力の選択のためにモデルを用いることは幾つかの欠点を有し、必ずしも最適であるとは限らず、更には必ずしも望ましいとは限らない。
第1に、幾つかのモデルは、数学的に扱いやすい表現を生成するために、仮定を単純化することに依拠する。これらの仮定は多くの場合に、重要な影響を無視するか、又は部屋の大きさ等の設置に特有の特性を考慮せず、システムのモデルを、システムの実際の動作特性から逸脱させる。
第2に、製造プロセス中のこれらのシステムの変動は多くの場合に大きい。これによって、異なる入出力特性を示す同じタイプの蒸気圧縮システムを生成することが困難になり、したがって、単一のモデルでは、製造プロセスにおける変動を正確に記述することができない。
第3に、これらのモデルは導出し較正するのが複雑である。例えば、蒸気圧縮システムの構成要素、例えば圧縮機の動作を記述するパラメーターは、用いられる圧縮機のタイプごとに実験的に求めることができ、完全な蒸気圧縮システムのモデルは多くのそのようなパラメーターを有する場合がある。モデルごとにこれらのパラメーターの値を求めることは困難である可能性がある。
また、蒸気圧縮システムは、経時的に変化することが知られている。1つの時点における蒸気圧縮システムの動作を正確に記述するモデルは、後に、例えば冷媒が徐々に漏れることに起因して、又は熱交換器において腐食若しくは漂積物が蓄積することに起因して、正確でなくなる場合がある。
したがって、システムの性能の変化に応じてマッピング関係を更新又は変更することが有利である。極値探索制御装置等の最適化制御装置を用いて、最適な制御入力組を求めることができる。この手法は、使用量を最小にし、更にはモデルを必要としないという利点を有し、製造時のシステムパラメータの差、又は特定のシステムが経年変化するときの経時的なシステムパラメータの差に適応する。
例えば、最適化制御装置は、或るタイプの摂動を有する、監視制御装置によって生成された信号を変更し、摂動の結果としてのエネルギー消費の変化を測定する極値探索制御装置を備えることができる。このようにして、極値探索制御装置は、蒸気圧縮システムが性能のメトリックに従って最適であると測定される入力の組合せを用いるようにさせる。極値探索制御装置は、蒸気圧縮システムの熱力学のモデルを用いることなく最適な動作点への収束を達成する重要な効果を有する。
しかしながら、通常、この極値探索は、摂動が、システムにおけるいかなる他の動的過渡応答よりも低速であることを必要とし、そうでない場合、最適な動作点への適切な収束が行われない場合がある。したがって、このエネルギー最適化制御装置は、この最適化制御装置の最適な動作点への収束よりも高速に外乱が変化することが予期されるシステムにおいて用いるには低速すぎる可能性がある。
したがって、本発明の様々な実施の形態は、極値探索制御装置及びフィードバック制御装置の動作を組み合わせる。特に、監視制御装置は、メモリ内に記憶されたマッピング関係を用いて制御入力組を求め、最適化制御装置は、例えば、蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いてマッピング関係を変更する。
そのようにして、制御入力の最適な組合せが、自動的に又は半自動的にメモリ内に記憶され、更新されたマッピング関係が蒸気圧縮機械の動作中に用いられる。このため、マッピング関係を用いることの高速な特性、及び最適な制御入力組を求めるモデルなしの手法の双方の利点が実現される。
したがって、本発明の1つの実施の形態は、蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御するための制御システムを開示する。制御システムは、蒸気圧縮システムの制御入力間のマッピング関係を記憶するためのメモリと、監視制御装置及び最適化制御装置を実行するためのプロセッサとを備える。監視制御装置は、マッピング関係に従って選択された制御入力組を用いて蒸気圧縮システムの動作を制御する。最適化制御装置は、蒸気圧縮システムの動作に応じてマッピング関係を変更する。
別の実施の形態は、蒸気圧縮システムであって、熱交換器を通る空気流量を調整するためのファンを有する蒸発器であって、このファンは蒸発器ファン制御デバイスによって制御される可変速ファンである、蒸発器と、熱交換器を通る空気流量を調整するためのファンを有する凝縮器であって、このファンは、凝縮器ファン制御デバイスによって制御される可変速ファンである、凝縮器と、冷媒を圧縮し、システム内に圧送するための速度を有する圧縮機であって、この圧縮機の速度は可変であり、圧縮機制御デバイスによって制御される、圧縮機と、蒸気圧縮システムの高圧部と低圧部との間の調整可能な圧力降下を提供するための膨張弁であって、この膨張弁は、膨張弁制御デバイスによって制御される、膨張弁と、蒸気圧縮システムの制御入力間のマッピング関係に基づいて求められた制御入力組を用いて蒸気圧縮システムの動作を制御するための監視制御装置であって、制御入力組は、蒸発器ファン制御デバイスと、凝縮器ファン制御デバイスと、圧縮機制御デバイスと、膨張弁制御デバイスとを制御するための対応する制御入力を含む、監視制御装置と、蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いてマッピング関係を変更するための極値探索制御装置と、を含む、蒸気圧縮システムを開示する。
更なる別の実施の形態は、蒸気圧縮システムの動作を制御するための方法を開示する。本方法は、蒸気圧縮システムの動作に基づいて第1の制御入力を求めることと、蒸気圧縮システムの制御入力間のマッピング関係を記憶するメモリから、第1の制御入力に基づいて第2の制御入力を選択することと、第1の制御入力及び第2の制御入力に基づいて操作される蒸気圧縮システムの性能を最適化する変更値を求めることと、変更値に基づいてマッピング関係を調整することと、を含む。本方法の各ステップはプロセッサによって実行される。この実施の形態の1つの変形形態では、変更値は、蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いて求められる。
定義
本発明の実施の形態を説明する際に、全体を通じて(上記を含む)以下の定義が適用可能である。
「コンピューター」は、構造化された入力を受け取り、その構造化された入力を所定の規則に従って処理し、処理結果を出力として生成することが可能な任意の装置を指す。コンピューターの例には、コンピューター、汎用コンピューター、スーパーコンピューター、メインフレーム、スーパーミニコンピューター、ミニコンピューター、ワークステーション、マイクロコンピューター、サーバー、双方向テレビ、コンピューター及び双方向テレビのハイブリッドな組み合わせ、並びにコンピューター及び/又はソフトウェアをエミュレートする特定用途向けハードウェアが含まれる。コンピューターは単一のプロセッサ、又は並列に動作しかつ/若しくは並列に動作しないことができる複数のプロセッサを有することができる。コンピューターは、コンピューター間で情報を送信又は受信するネットワークを介してともに接続された2つ以上のコンピューターも指す。そのようなコンピューターの例には、ネットワークによってリンクされたコンピューターを介して情報を処理する分散コンピューターシステムが含まれる。
「中央処理ユニット(CPU)」又は「プロセッサ」は、ソフトウェア命令を読み出して実行するコンピューター又はコンピューターの構成要素を指す。
「メモリ」又は「コンピューター可読媒体」は、コンピューターによってアクセス可能なデータを格納するための任意のストレージを指す。例には、磁気ハードディスク、フロッピーディスク(登録商標)、CD−ROM又はDVDのような光ディスク、磁気テープ、メモリチップ、並びに電子メールを送受信する際に、又はネットワーク及びコンピューターメモリ、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)にアクセスする際に用いられる搬送波等の、コンピューター可読電子データを搬送するのに用いられる搬送波が含まれる。
「ソフトウェア」は、コンピューターを動作させるための所定の規則を指す。ソフトウェアの例には、ソフトウェア、コードセグメント、命令、コンピュータープログラム、及びプログラムロジックが含まれる。インテリジェントシステムのソフトウェアは自己学習が可能とすることができる。
「モジュール」又は「ユニット」は、タスク又はタスクの一部を実行するコンピューターにおける基本構成要素を指す。「モジュール」又は「ユニット」は、ソフトウェアによってもハードウェアによっても実施することができる。
「制御システム」は、他のデバイス又はシステムの挙動を、管理、命令、指示、又は調節するデバイス又はデバイスの組を指す。制御システムは、ソフトウェアでもハードウェアでも実装することができ、1つ又は幾つかのモジュールを備えることができる。フィードバックループを含む制御システムは、マイクロプロセッサを用いて実装することができる。制御システムは組込みシステムとすることができる。
「コンピューターシステム」は、コンピューターを有するシステムを指す。ここで、コンピューターは、コンピューターを動作させるソフトウェアを組み込むコンピューター可読媒体を備える。
「蒸気圧縮システム」は、熱力学、流体力学、及び/又は熱伝達の原理に基づいてシステムの構成要素を通じて冷媒を動かす蒸気圧縮サイクルを用いるシステムを指す。蒸気圧縮システムは、限定ではないが、ヒートポンプシステム、冷却システム、及び空調システムとすることができる。蒸気圧縮システムは、住宅空間又は商業空間の調節を超える用途で用いられる。例えば、蒸気圧縮サイクルは、蒸気圧縮システムが高性能計算用途においてコンピューターチップを冷却するのに用いることができる。
「HVAC」システムは、蒸気圧縮サイクルを実装する任意の暖房・換気・空調(HVAC)システムを指す。HVACシステムは、建物の居住者に外気のみを供給するシステムから、建物の温度を制御するのみのシステム、温度及び湿度を制御するシステムまでの範囲にわたる、非常に広範なシステムの組に及ぶ。
「蒸気圧縮システムの作動装置」は、制御システムによって制御可能な動作を有する蒸気圧縮システムの任意の構成要素を指す。作動装置は、限定ではないが、冷媒を圧縮し、システム内に圧送するための可変速を有する圧縮機と、システムの高圧部と低圧部との間で調整可能な圧力降下を提供する膨張弁と、蒸発熱交換器及び凝縮熱交換器とを備え、蒸発熱交換器及び凝縮熱交換器のそれぞれが、その熱交換器を通る空気流量を調整するための可変速ファンを組み込んでいる。
「蒸発器」は、蒸気圧縮システムにおける熱交換器であって、この熱交換器において、熱交換器を通過する冷媒が、熱交換器の長さにわたって蒸発し、それによって、熱交換器の出口における冷媒の比エンタルピーが、熱交換器の入口における冷媒の比エンタルピーよりも高くなり、冷媒は通常、液体から気体に変化する、熱交換器を指す。蒸気圧縮システム内に1つ又は複数の蒸発器が存在することができる。
「凝縮器」は、蒸気圧縮システムにおける熱交換器であって、この熱交換器において、熱交換器を通過する冷媒が、熱交換器の長さにわたって凝縮し、それによって、熱交換器の出口における冷媒の比エンタルピーが、熱交換器の入口における冷媒の比エンタルピーよりも低くなり、冷媒は通常、気体から液体に変化する、熱交換器を指す。蒸気圧縮システム内に1つ又は複数の凝縮器が存在することができる。
「熱力学パラメーター」は、蒸気圧縮システムの物理パラメーターの測定値の組を指す。これらのパラメーターは、限定ではないが、空気及び冷媒の温度並びに空気及び冷媒の圧力と、密度、エンタルピー、及びエントロピー等の、システム内の様々な点における冷媒の特性とを含む。
「制御入力組」は、蒸気圧縮システムの構成要素の動作を制御するための入力の特定の値を指す。制御入力組は、限定ではないが、圧縮機の速度値と、膨張弁の位置の値と、蒸発器におけるファンの速度値と、凝縮器におけるファンの速度値とを含む。
「環境パラメーター」は、蒸気圧縮システムの動作を引き起こすか、又は蒸気圧縮システムの動作が目標とする環境のパラメーターを指す。環境パラメーターは、限定ではないが、屋内及び屋外の温度と、蒸発器及び凝縮器の双方の入口及び出口における空気の温度と、蒸発器及び凝縮器における空気の湿度とを含む。
「設定点」は、蒸気圧縮システム等のシステムが動作の結果として到達し維持することを目的とする目標値を指す。設定点という用語は、特定の制御入力組並びに熱力学パラメーター及び環境パラメーターの任意の特定の値に適用される。
「極値探索」は、システムに、そのシステムによって生成された或る信号が極値をとる(最大化又は最小化される)ようにさせる目的を有する方法を指す。所与の動作点(或る出力を生成するシステムに適用される或る公称入力)から開始し、摂動が入力に付加され、システム応答が測定される。摂動によって生じた出力部分を抽出するために、応答の或るフィルタリングを任意選択で適用してもよい。本方法は、出力応答及び摂動の知識に基づいて、出力信号が所望の方向の傾向を示すように公称入力信号を増減させる。このようにして、出力は、最大値又は最小値に到達するまで、所望の方向に向かう傾向を示す。
「極値探索制御装置」は、極値探索を実行するように構成された制御装置を指す。
従来の蒸気圧縮システムのブロック図である。 本発明の幾つかの実施形態による、蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御するための制御システムのブロック図である。 監視制御装置の様々な実施形態のブロック図である。 監視制御装置の様々な実施形態のブロック図である。 様々な実施形態による、ルックアップテーブルとして実装されるマッピング関係の例である。 様々な実施形態による、ルックアップテーブルとして実装されるマッピング関係の例である。 様々な実施形態による、ルックアップテーブルとして実装されるマッピング関係の例である。 様々な実施形態による、ルックアップテーブルとして実装されるマッピング関係の例である。 様々な実施形態による、ルックアップテーブルとして実装されるマッピング関係の例である。 1つの実施形態による、マッピング関係を調整する方法のブロック図である。 様々な制御入力と、蒸気圧縮システムの性能との間の凹型の関係(convex relationship)のグラフである。 様々な制御入力と、蒸気圧縮システムの性能との間の凹型の関係のグラフである。 そのような凹型の関係のグラフである。 そのような凹型の関係のグラフである。 本発明の1つの実施形態による、極値探索制御装置のブロック図である。 図8の極値探索制御装置の動作方法のフローチャートである。 本発明の1つの実施形態による診断モジュールのブロック図である。 本発明の様々な実施形態による蒸気圧縮システムの動作方法のブロック図である。 本発明の様々な実施形態による蒸気圧縮システムの動作方法のブロック図である。 本発明の様々な実施形態による、最適化制御装置によって生成される信号の概略図である。 制御入力の最適な組合せを示すグラフである。 制御入力の最適な組合せを示すグラフである。 制御入力の最適な組合せを示すグラフである。 制御入力の最適な組合せを示すグラフである。 図14A〜図14Dの最適な組合せに基づくマッピング関係の変更の概略図である。
図2は、蒸気圧縮システム210の動作を適応的に制御する制御システム200のブロック図を示している。蒸気圧縮システム210は、様々な作動装置を有する任意のタイプの蒸気圧縮システムとすることができる。
制御システム200は、蒸気圧縮システム210の制御入力間のマッピング関係220を記憶するためのメモリ202と、監視制御装置230を実行するためのプロセッサ210と、最適化制御装置240とを備える。監視制御装置及び最適化制御装置は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組合せを用いて実装することができる。
監視制御装置230は、マッピング関係220に基づいて選択された制御入力組235を用いて蒸気圧縮システムの動作を制御する。マッピング関係は、例えば様々なタイプの制御入力の値間のマッピングのための近似関数(approximator function)として、又は各制御入力組がキーと関連付けられた、制御入力組の集合、例えばルックアップテーブルとして、実装することができる。通常、マッピング関係は、入力として少なくともキー、例えば第1の制御入力をとり、少なくとも第2の制御入力を出力する。
例えば、監視制御装置は、誤差信号(測定された室温と設定点温度との間の差等)をゼロに調節するように設計されたフィードバック制御装置を備えることができる。フィードバック制御装置の出力は、圧縮機速度又は膨張弁開口等の、蒸気圧縮システムを制御する制御入力のうちの1つ又は複数とすることができる。
フィードバック制御装置によって生成される制御入力のうちの1つは、マッピング関係220への入力232として用いることもできる。このマッピング関係は、フィードバック制御装置によって生成された制御入力に従って、制御入力組全体が、エネルギー消費を表すメトリック信号等、性能270の或るメトリックに従って最適となるように蒸気圧縮システム内の残りの作動装置の制御入力を選択する。
最適化制御装置は、蒸気圧縮システムの動作に応じてマッピング関係を変更する。例えば、最適化制御装置は、蒸気圧縮システムの動作中に、蒸気圧縮システムによるエネルギーの消費に基づいてマッピング関係を変更することができる。
最適化制御装置は、様々な熱力学条件について最適な制御入力組を求める。例えば、制御システムは、最適化制御装置をON及びOFFにするための切替器245を備えることができる。切替器は、最適化制御装置を周期的に、又は要求に応じてオンにすることができる。例えば、1つの実施形態では、切替器は、蒸気圧縮システムの動作が定常状態に到達したことに応じて、最適化制御装置をONにする。別の実施形態では、切替器は、蒸気圧縮システムの性能のメトリックがしきい値を超えたことに応じて最適化制御装置をONにする。
制御システムは、最適な制御入力組に基づいてマッピング関係を変更するための変更モジュール260も備えることができる。例えば、最適化制御装置は、熱力学条件の組に基づいて最適な制御入力組の集合を求めることができ、変更モジュールは、最適な制御入力組に基づいてマッピング関係を変更する。
幾つかの実施形態では、最適化制御装置は、蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いてマッピング関係を変更するための極値探索制御装置を備える。様々な実施形態では、極値探索制御装置は、最適な制御入力組を経験的に発見してマッピング関係を変更するのに用いられる。本明細書において用いられるとき、マッピング関係の変更は、マッピング関係における任意のエントリー、例えばルックアップテーブルのエントリーをポピュレート、更新、除去、調整することを含むように広義で定義される。
最適化制御装置がONに切り替えられると、監視制御装置によって例えばマッピング関係を用いて求められた少なくとも幾つかの制御入力250が、極値探索制御装置の出力225によって変更され(253)、蒸気圧縮システムへの新たな制御入力257が生成される。監視制御装置と結合された最適化制御装置は、全ての制御入力をそれらの最適値に設定する。システム入力のこれらの最適値は、変更モジュール260によって測定又は記録され、マッピング関係の内容を変更するのに用いられる。
最適化制御装置がOFFに切り替えられると、更新されたマッピング関係が、監視制御装置によって最適な制御入力組を迅速に選択するのに用いられる。
監視制御装置
図3Aは、本発明の1つの実施形態による、蒸気圧縮システム210の動作を制御するための監視制御装置310を示している。監視制御装置は、メモリ内に記憶されたマッピング関係220から制御入力組335を選択するための、メモリ202に動作可能に接続された制御モジュール330を備える。様々な実施形態では、メモリは監視制御装置の内部又は外部にある。メモリは、任意のコンピューター可読媒体とすることができる。監視制御装置は、制御入力組に基づいて、システム210を動作させる命令345を生成するための、制御モジュールに動作可能に接続された命令モジュール340を更に備える。監視制御装置の様々な実施形態がプロセッサ301を用いて実装される。
蒸気圧縮システムの一例が、室温調節システム、及び暖房・換気・空調(HVAC)システムである。各制御入力は、システムの少なくとも1つの構成要素を制御する。構成要素の例は、圧縮機、膨張弁、蒸発器、及び凝縮器である。同様に、マッピング関係の例は、最適な制御入力組の集合を記憶するルックアップテーブルとすることができる。代替的な実施形態では、マッピング関係は、制御入力をマッピングするための数学的関数、例えば近似関数を用いて実装される。
図4A〜図4Eは、組415等の制御入力組を格納するためのルックアップテーブル410及び420の例を示している。ルックアップテーブル内に記憶された各組は、性能のメトリック、例えば蒸気圧縮システムのエネルギー消費に従って最適であると確定される。制御入力組の各要素uは、蒸気圧縮システムの少なくとも1つの構成要素の操作を担当する。例えば、要素430は、圧縮機の操作を担当することができ、例えば、これらの要素の値は、圧縮機のモーターの周波数である。同様に、要素440は、膨張弁の操作を担当することができ、これらの要素の値は、膨張弁の位置の値である。また、要素460及び470は、それぞれ、蒸発器ファン及び凝縮器ファンの速度の操作を担当することができ、これらの要素の値は、ファンの毎分回転数(rpm)である。付加的に又は代替的に、ルックアップテーブルは制御入力組の取出しを容易にするように、人工キーk450を含むことができる。
本発明の様々な実施形態において、ルックアップテーブルは、様々な制御入力及び制御入力の値を含む。図4Cは、圧縮機の速度と、膨張弁の位置と、蒸発器及び凝縮器のファンの速度との組合せの制御入力の、Nsubとして示される特定の値を含むルックアップテーブルの例を示している。
図4Dは、蒸気圧縮システムの構成要素の、Dsubとして示される、比としての最大値又は公称値を含むルックアップテーブルの例を示している。
付加的に又は代替的に、ルックアップテーブルは、図4C及び図4Dのルックアップテーブルよりも多いか又は少ない蒸気圧縮システムの構成要素の値を含むことができる。
例えば、図4Eは、圧縮機の速度と、蒸発器及び凝縮器のファンの速度との組合せの制御入力の、Esubとして示される値を含むルックアップテーブルの例を示している。この実施形態の1つの変形形態では、膨張弁の位置は、例えば別のフィードバックループを利用して別個に求められるか、又は代替的なルックアップテーブルにおいて提供される。
各制御入力組は特定の熱流量に対応し、システムに同じ熱流量を達成させる多くの異なる制御入力組の中から、最適な制御入力組であると確定される。例えば、蒸気圧縮システムの動作を、システムが所与の熱流量を達成しながら、可能な限り最小のエネルギー量を消費するように制御する制御入力組は、エネルギー効率メトリックに従って同じ熱流量を達成する全ての可能な制御入力組の中からの最適な制御入力組である。制御モジュールは、この制御入力組を、キー315に基づいて選択する。キーは、システムが、その動作の結果として到達する必要がある設定点の任意の関数とすることができる。幾つかの実施形態では、キー及び対応する制御入力組は、設定点に到達するまで、蒸気圧縮システムの動作中に反復的に選択される。
制御モジュールは、動作中、特定の熱流量について最適であると予め確定され、特定の設定点に対応するキーと関連付けられた制御入力組を選択する。このため、動作中、制御入力組を求めるタスクは、予め最適であると確定され、メモリ内に記憶された制御入力組から、設定点に基づいて適切な制御入力組を選択することに低減される。
このように、実施形態は、システムの動作中に、計算複雑度を最小にしながら、リアルタイムで最適な制御入力組を求める。さらに、キーとして用いられる制御値と、キーと関連付けられた制御入力組との間の対応が予め定められているので、制御入力組は、蒸気圧縮システムが伝達する必要がある熱量を設定点に従って求めることなく、その設定点に基づいて求められる。
例えば、1つの実施形態では、キーは、設定点と、屋外の温度の現在の値とに基づいて求められる。別の実施形態では、キーは、設定点と、屋外の温度の現在の値と、室内温度の現在の値とに基づいて求められる。
付加的に又は代替的に、1つの実施形態では、キーは制御入力組からの制御入力の値の関数である。この実施形態の1つの変形形態では、キーは、システムの圧縮機の操作を担当する制御入力の値の関数である。
図3Bは、本発明の別の実施形態による監視制御装置312を示している。この実施形態は、制御モジュールへの入力であるキー315を求めるフィードバック制御装置320を含む。例えば、制御入力組355は、対応するキー357と関連付けられた制御入力組356を有するルックアップテーブルの形態でメモリ内に記憶される。1つの実施形態では、キーは組の少なくとも1つの要素、例えば、蒸気圧縮システムの圧縮機の操作を担当する制御入力である。付加的に又は代替的に、キーは特定の設定点の任意関数として定義される。
フィードバック制御装置は、限定ではないが、次のもの、すなわち、設定点、1つ又は複数の現在の制御入力、及び1つ又は複数の環境パラメーターのうちの少なくとも1つを含むパラメーター370に基づいてキーを決定する。
設定点の例は、システムのユーザーによって指定される屋内温度であり、環境パラメーターの例は、現在の屋内温度及び屋外温度であり、現在の制御入力の例は、圧縮機の現在の速度、膨張弁の位置、蒸発器ファンの速度、及び凝縮器ファンの速度である。
様々な実施形態において、フィードバック制御装置は、設定点を受信するためのユーザー入力インターフェース361と、現在の屋内温度及び屋外温度を感知するための、環境380内に配置されたセンサー125と、現在の制御入力パラメーターを受信するためのシステム(図示せず)とに動作可能に接続される。代替的な実施形態では、フィードバック制御装置は、制御モジュール又は命令モジュールのいずれかから現在の入力パラメーターを受信する。センサーの例は、熱電対、サーミスタ、及び抵抗サーマルデバイス等の温度センサーである。
極値探索制御装置
幾つかの実施形態では、最適化制御装置は極値探索制御装置を備える。極値探索制御装置は、性能のメトリックに従って測定されたシステムの性能を表す蒸気圧縮システムの出力信号270を受信する。例えば、出力信号は、システムによって消費されるエネルギーを表すことができる。出力信号は、変更信号によって生じるシステムの性能における摂動を表すメトリック信号を含む。メトリック信号は、摂動信号の第1の周波数に実質的に等しい第2の周波数を有する正弦波信号とすることができる。
図5は、1つの実施形態による、マッピング関係を調整するための方法のブロック図を示している。監視制御装置は、第1の制御入力及び第2の制御入力を用いて蒸気圧縮システムを制御するための命令、例えば制御信号501を生成する。
極値探索制御装置はオンにされ、制御信号501は、第1の周波数516を有する摂動信号515を含む変更信号を用いて変更される(510)。変更信号によって生じるシステムの性能における摂動を表すメトリック信号525が求められ(520)、メトリック信号は、第1の周波数515に実質的に等しい(531)第2の周波数526を有する。
次に、摂動信号とメトリック信号との間で求められた(530)位相の関数535に基づいて制御信号501の値が調整される(540)。様々な実施形態では、位相の関数は、位相の符号又は位相のシフトのうちの1つ又はそれらの組合せを含む。制御信号は、性能が最適化されるように調整される。例えば、1つの実施形態では、性能のメトリックはシステムのエネルギー消費であり、このため、性能は最小にされるべきである。この実施形態では、調整することは、位相が正である場合、制御信号の値を減少させ(542)、位相が負である場合、制御信号の値を増大させる(541)ことを含む。
代替的な実施形態では、性能のメトリックはシステムの効率性であり、性能は最大にされるべきである。この実施形態では、変更することは、位相が正である場合、制御信号の値を増大させ(541)、位相が負である場合、制御信号の値を減少させる(542)ことを含む。幾つかの実施形態は、変更値550を求め、この変更値に基づいてマッピング関係を調整する。調整は例えば変更モジュール260によって行うことができる。
図6Aは、構成要素の動作値間の凹型の関係の性能曲線601、例えば蒸発器ファンの速度640と、システムによって消費される性能、例えばエネルギー650との間の凹型の関係の性能曲線601を示している。例えば、点630は、ファン速度の現在の速度が最適である、例えば、ファンのその速度によって、システムが最小のエネルギー消費で動作する場合の動作点に対応する。点610は、ファンの現在の速度が最適な速度よりも低い場合の動作点に対応し、点620は、ファンの現在の速度が最適な速度よりも高い場合の動作点に対応する。様々な実施形態において、エネルギーは、蒸気圧縮システム全体が消費する総エネルギー又は全体エネルギーを指す。
幾つかの実施形態は、傾き611及び621が、ファンの速度に対応する制御信号が性能を最適化するように減少又は増大されるべきであることを示すことができるという認識に基づいている。例えば、傾き611は、エネルギーを最小にするために、ファンの速度を増大させるべきであることを示す。対照的に、傾き621は、速度を減少させるべきであることを示す。
図6Bは、ファンの速度及びシステムによって消費されるエネルギーに対応する制御信号の変化のグラフを示している。制御信号は、経時的に適応的に調整される。また、変更された制御信号及びメトリック信号は正弦波信号であり、制御信号の正弦波的変化に起因する性能における変化を、他の外乱、例えば熱負荷の変化によって生じた変化と区別することを可能にする。また、信号の正弦波的特性によって、正弦波信号の位相に基づいて凹型の関係を解析することが可能になる。
変更信号s(t)615は、変更値sと、摂動正弦波(sin)信号Asin(wt)とを含む。
Figure 2013148336
動作の開始時に、変更値はゼロとすることができる。一方、蒸気圧縮システムの動作中、変更値は制御信号を最適化することを可能にし、正弦波摂動は、最適性を保持するように変更値を周期的に調整することを可能にする。
例えば、監視制御装置は、蒸発器ファンに、600rpmで回転するように命令することができ、最適化制御装置は、50rpmに対応する変更値を加えることによって信号を調整することができる。最適化制御装置は、現在の動作点における性能のインデックスの曲線の傾きを推定するために、正弦波摂動を更に加える。この例では、制御デバイスに送信される変更された制御信号は、650rpm+摂動信号である。摂動信号は、システムを最適な動作点に向かわせるために、変更値50rpmを更に調整するのに用いられる。
例を利用し、図7A〜図7B(a),(b)を参照して、実施形態の原理及び正弦波信号の凹型の関係を更に説明する。蒸気圧縮システムが冷却モードで動作している(屋内熱交換器は蒸発器である)と仮定すると、目標は、可能な限り最小のエネルギーを消費しながら、室内温度を調節することである。この例において、曲線における初期定常状態動作点は610であり、それによって、ファンの速度は最適なエネルギー消費には低すぎ、屋内室温は設定点温度に等しい。監視制御装置はN個の蒸気圧縮システム制御信号を生成する。N−1個の制御信号がそれぞれの制御デバイスに直接送信され、1つの制御信号の値が最適化制御装置によって変更される。
最適化制御装置は、信号s(t)710を制御信号に加える。信号s(t)710は、摂動信号Asin(wt)と、変更値s 720とを含む。正弦波摂動によって、後述するように、性能のインデックスの曲線の傾きの推定が可能になる。
例えば、正弦波摂動信号s(t)710の初期部分は増大しており、すなわち、sin(wt)関数はt=0において開始した。正弦波信号の増大部分はファンの速度を増大させ、これによってひいては蒸発器にわたる熱伝達が増大し、室内温度が下がる。監視制御装置は、この下がった温度をその正規関数の一部として検出し、設定点温度を達成するにはより少ない冷却が必要とされるので、圧縮機にその速度を減少させるように命令する。
圧縮機は、蒸気圧縮システムにおいて最も大量のエネルギーを消費するので、エネルギー消費全体が減少する。この減少は、位相を有する、すなわち、メトリック信号に起因して摂動信号と逆の、性能の出力信号V(t)730として測定される。V(t)730の位相は、s(t)710と比較して約180度シフトされているので、現在の動作点610における曲線の傾きは負である。最適化制御装置はこの傾き情報を用いて変更信号の変更値s 720を変更し、エネルギー消費値V 740をその最適値に近づける。最適化制御装置は、エネルギー消費の最小値に到達し、システムが点630で動作するまで蒸発器ファンの速度の変更値を変更し続ける。このようにして、最適化制御装置は、1つの制御デバイスしか制御しないにもかかわらず、エネルギーを節減する。
同様に、蒸気圧縮システムの初期動作点が点620であり、正弦波摂動信号s(t)750が適用される場合、エネルギー応答V(t)770は正弦波摂動とほとんど同相にあり(largely in phase)、最適化制御装置は、現在の動作点における性能曲線の傾きが正であると判断する。したがって、最適化制御装置は、命令入力s 760の変更値を減少させ、それによって消費エネルギーV*780を減少させ、最終的にはシステムを点630で動作させる。
上述した例では、性能のメトリックはエネルギー消費である。したがって、目標は性能を最小にすることである。幾つかの実施形態は、性能の異なるメトリック、例えばシステムの効率を用いる。これらの実施形態は、性能を最大にするように最適化制御装置を変更する。
図8は、本発明の1つの実施形態による極値探索制御装置800を示している。図9は、最適化制御装置800の動作方法のフローチャートを示している。図8及び図9は説明の目的でのみ提供され、本発明の範囲を制限することを意図したものではない。様々な実施形態において、最適化制御装置の構成は、説明した構成要素のうちの1つ又は幾つかを含む。
最適化制御装置は、以下の構成要素、すなわち、摂動信号515を生成する(910)ための摂動モジュール810、及び性能のメトリックに従って性能を表す蒸気圧縮システムの出力信号270を受信(970)又は測定するための受信機801、のうちの1つ又は幾つかを備えることができる。動作中、出力信号V(t)は、公称値Vに加えて、メトリック信号Bsin(wt)525を含む。
最適化制御装置は、出力信号の受信に応じてメトリック信号を求める(920)ための高域通過フィルター820と、摂動信号及びメトリック信号の積825の定数項を求める(930)ための低域通過フィルター830とを備えることができる。高域通過フィルターは、出力信号から公称値Vを除去して、メトリック信号を生成するように設計される。メトリック信号は、雑音等の他のソースから発生する他の高周波数成分を含む場合がある。メトリック信号は摂動信号と同じ周波数を含み、同じ周波数の2つの正弦波が乗算されると、結果の式は、下式に従って定数項及び正弦波項を有する。
Figure 2013148336
位相の関数、及び性能曲線の傾きは、定数項B/2において符号化される。双方の正弦波信号が(図7におけるs(t)750及びV(t)770のように)同相にある場合、定数項は正である。一方、現在の動作点における性能曲線の傾きが負である場合、2つの正弦波は(図7におけるs(t)710及びV(t)730のように)位相がずれており、上記の式の右辺は負の定数項を有する。最適化制御装置は、定数項B/2の符号を用いて性能曲線の傾きを求めることができる。
1つの実施形態では、定数項であるB/2項のみが必要であるので、摂動周波数の2倍を有する正弦波項は、低域通過フィルター830を用いて除去される。最適化制御装置は、定数項835の符号に基づいて変更値550を求める(940)ための積分器840を備えることができる。
定数項の符号は、現在の変更値sが、制御信号の値Vを最適化するsの値と比較して大きすぎるか小さすぎるかを示す。積分器840は、傾き情報に基づいて変更値を求めるために定数項B/2を積分する。様々な実施形態では、積分器は変更値の新たな値を生成する(980)か、又は変更値の以前の値を更新する(990)。
最適化制御装置は、変更値に利得係数を乗算するための利得係数モジュール850も備えることができる。ここで、利得係数の符号は、性能のメトリックに依拠する。通常、利得係数を乗算することは、2つの目標を果たす。
第1に、利得係数によって、最適化制御装置が傾きの変化に反応する速度が決まる。例えば、利得係数の大きさが小さいと、制御信号の値の変化が低速になる。
第2に、利得係数の符号によって、最適化制御装置が性能のインデックスを最大にするか又は最小にするかが決まる。エネルギー消費等の性能を最小にしなくてはならない実施形態では、利得係数Kの符号は負である。利得係数Kが負であり、定数項が負である場合、制御信号の値が増大される。これは、性能曲線における最小値の探索と一致している。性能を最大にしなくてはならない実施形態では、利得係数Kは正である。利得係数モジュールは、蒸気圧縮システムの様々な目的について最適化制御装置の適応を単純化する。
最適化制御装置は、変更値を摂動信号と組み合わせて(950)、性能が最適化されるように、システムの少なくとも1つの構成要素の制御信号を変更する(960)のに適した変更信号815を出力するための総和モジュール855も備えることができる。幾つかの実施形態は、変更信号を用いて制御信号を変更するための変更モジュールも含む。
幾つかの実施形態では、最適化制御装置は、摂動信号を受け取る遅延モジュール860も備える。遅延モジュールは、蒸気圧縮システムの動力学によって生じた遅延を補償する。通常、遅延モジュールは、摂動信号の周波数が蒸気圧縮システムの主要な動力学よりも実質的に低速である場合、必要とされない。
様々な実施形態によれば、監視制御装置及び最適化制御装置の組合せは、例えば新たなシステム構成若しくは新たなモデルラインの開発の一部としての、設置若しくは試運転プロセスの一部としての、又は経時的な機器性能の変化に対処するために現場で周期的に繰り返される、蒸気圧縮システムの自己較正及び診断手順のために用いることができる。同様に、自己較正手順は、或る所定の制限を超える制御入力を捕らえ、システムを保護モードで動作させるか、又はシステムに修理を行うようにユーザーに通知することができる。
図10は、診断及び/又は自己較正目的で用いることができる診断モジュール1010のブロック図を示している。例えば、診断モジュールは、監視制御装置によって用いられるマッピング関係に記憶されている制御入力1030と、最適化制御装置によって求められた対応する制御入力1020との間の差を検出することができ、その差が或るしきい値1040を超えている場合、診断信号1050を生成することができる。
工場試験室における動作
本発明における様々な実施形態は、特定の蒸気圧縮システムのマッピング関係を作成する、例えばルックアップテーブルを、システムのエネルギー消費を最適化する制御入力組でポピュレートするのに用いられる。これらの実施形態のうちの幾つかにおいて、ルックアップテーブルは、工場試験室等における制御された条件下で変更される。
図11は、或る熱力学動作条件(特定の熱負荷、屋内及び屋外の気温)下で蒸気圧縮システムを動作させる方法のブロック図を示している。工場試験室等の制御された環境では、これらの条件を指定可能とすることができる(1110)。外部条件が設定されると、蒸気圧縮システムの監視制御装置がONにされる(1120)。監視制御装置は、室内の気温が設定点温度にされるように、誤差信号をゼロにするフィードバック制御装置を備えることができる。これによって、定常状態において熱負荷が排除されることが確保される。システムは、定常状態が達成される(1130)までこの構成で動作する。この判断は、温度等の関心対象の信号を測定し、信号が経時的に実質的に変動しなくなるまで待つことによって行うことができる。
次に、最適化制御装置がONに切り替えられ(1140)、これによって、図13に示すように、命令されたシステム作動装置のうちの幾つかに摂動が加えられる。最適化制御装置は、作動装置を、メトリック信号を最適化する値に設定する。或る時間期間後、システムは定常状態1150にあると判断され、蒸気圧縮システムの入力の全てが、それらの最適動作点に収束している。
図13は、最適化制御装置によって生成される作動装置命令、及び、時間の関数として最適化制御装置によって測定されるメトリック信号を表す信号をグラフにより示している。最適化制御装置がONに切り替えられる前、作動装置はそれらの初期値にある。例えば、作動装置xはx1300の初期値を有することができ、作動装置yはy1301の初期値において開始することができ、作動装置zは、z1302の初期値において開始することができる。性能メトリックは、P1303の初期値を有する。最適化制御装置は、時点1310においてオンに切り替えられ、正弦波摂動が作動装置の命令に加えられる。作動装置におけるこの摂動は、メトリック信号に対する同様の正弦波応答を引き起こす。最適化は、性能曲線の傾き(例えば、図6Aの611)を推定するために、作動装置命令と、メトリック信号の応答との間の正弦波の位相を比較する。
幾つかの実施形態では、摂動信号は、正弦波摂動の応答が蒸気圧縮システムの動力学による影響を受けないように選択され、したがって、摂動の周波数は低速に保持される。低速の摂動信号が必要であることが、エネルギーを最適化する制御装置が収束するのに長い時間がかかる理由である。
或る時間後、性能のメトリックを表す信号が定常状態1307に達し、作動装置は、作動装置の最適値の周りの摂動に収束する。例えば、作動装置xは、x1304として表される、メトリックを最適化する値の周りで正弦波摂動に収束する。同様に、他の作動装置yは値1305の周りに収束し、作動装置zは値1306の周りに収束する。
上述したプロセスは、特定の単一の熱力学動作条件について実行され、ルックアップテーブルにおける1つのエントリーラインのみに対応する。したがって、幾つかの実施形態では、ルックアップテーブルを十分に更新するために複数の実験が実行される。別の実験が実行されるべき場合(1170)、熱力学条件は変更され、ルックアップテーブルが更新される(1180)まで上述したプロセスが繰り返される。
幾つかの他の実施形態は、顧客の住居等の、構造化されていない環境において動作する。これらの実施形態では、熱力学条件は直接制御されない。代わりに、ルックアップテーブルへの変更は、熱力学状態の自然な変化の下で周期的に行うことができる。
例えば、住居内に設置された蒸気圧縮システムが、全ルックアップテーブルを試験するのに用いられた可能性がある全熱力学条件を受けない場合、ルックアップテーブル変更システムが用いられるときにルックアップテーブルの関連する部分のみを更新することができる。一方、熱力学条件のこの範囲は、顧客の蒸気圧縮機械が受ける最も一般的な条件を表すので、システムが経年変化しても最適な性能が維持される。
図12は、構造化されていない動作環境においてルックアップテーブルを変更するための方法を示している。最後の更新からの時間間隔、絶対日時(例えば6月1日正午)、又は性能メトリックが或る所定の値を超えているか否か等の判断基準に基づいて、ルックアップテーブルを変更する必要性が判断される(1210)。ルックアップテーブルが更新されると判断された場合、現在の熱力学条件が測定され(1290)、システムは、ユーザーが蒸気圧縮システムをオンにするまで(システムが他の方法でオンにされない場合)待つ。システムは、定常条件に達する(1230)まで待ち、切替器は、最適化制御装置をオンにする(1240)。システムは、定常状態に達する(1250)まで待ち、この定常状態の制御入力値の組を保存する(1260)。
別の実験が実行されるには(1270)、システムは、自然な熱力学条件が十分に変化するまで待つ(例えば、システムは、最適化制御装置が最後にオンに切り替えられてから、屋外気温が5度変化し、室内気温が3度変化するまで待つことができる)。これらの熱力学条件が満たされた後、上述した方法が繰り返される。ルックアップテーブルは、各制御入力組が求められた後に周期的に、又は十分な数の実験が実行されたと判断された後に更新される(1280)。
加えて、1つの実施形態では、最適化制御装置が現場において、或る所定のしきい値を超える(1265)制御入力値に収束する場合、蒸気圧縮機械に修理を行うようにユーザーに警告する警報信号又は警告信号を発行することができる(1266)。このようにして、上記の発明は安価な方式での自己監視及び故障検出を可能にする。
ルックアップテーブル変更プロセス
N個の実験が実行された後、結果として得られるN組の最適な作動装置の値が求められる。すなわち、各組は、システム作動装置の制御入力、すなわち、i=1〜Nのとき、{x ,y ,z }を含む。幾つかの実施形態では、これらの値を用いて、ルックアップテーブルのキー(入力)としての役割を果たす第1の制御入力と、少なくとも第2の制御入力、すなわちルックアップテーブルの出力との間の変更されたマッピング関係を求める。このマッピング関係は、図14A〜図14Dに示すようにプロットすることができる。
図14Aでは、N個の実験について、作動装置xの位置の最適値が、作動装置zの位置の最適値に対しプロットされ、図14Bでは、N個の実験について、作動装置yの位置の最適値が作動装置zの位置の最適値に対しプロットされる。これらのデータ点から、図14Cに示すように、作動装置zの位置を所与として最適な作動装置xの位置を出力する関数1435(x=f(z))をあてはめることができる。同様に、図14Dに示すように、作動装置zの位置を所与として作動装置yの位置を出力する関数1440(y=f(z))をあてはめることができる。
本発明の幾つかの実施形態では、これらの関数は、監視制御装置において、ルックアップテーブルの代わりに直接用いることができる。ルックアップテーブルを含む他の実施形態では、これらの関数を用いてテーブル内のエントリーを変更することができる。図15は、1つの実施形態において、変更された値を適切な行に提供するために、ルックアップテーブル内に現れるzの値において、関数x=f(z)1445及びy=f(z)1450が再サンプリングされる(1460)ことを示している。

Claims (20)

  1. 蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御するための制御システムであって、
    前記蒸気圧縮システムの制御入力間のマッピング関係を記憶するためのメモリと、
    監視制御装置及び最適化制御装置を実行するためのプロセッサであって、
    前記監視制御装置は、前記マッピング関係に従って選択された制御入力組を用いて前記蒸気圧縮システムの前記動作を制御し、
    前記最適化制御装置は、前記蒸気圧縮システムの前記動作に応じて前記マッピング関係を変更する、プロセッサと、
    を備える、蒸気圧縮システムの動作を適応的に制御するための制御システム。
  2. 前記最適化制御装置は、
    前記蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いて前記マッピング関係を変更するための極値探索制御装置
    を備える、請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記監視制御装置は、
    第1の制御入力を求めるためのフィードバック制御装置と、
    前記第1の制御入力と第2の制御入力との間の前記マッピング関係に基づいて該第2の制御入力を選択するための制御モジュールと、
    前記第1の制御入力及び前記第2の制御入力を用いて前記蒸気圧縮システムを制御する命令を生成するための命令モジュールと、
    を備える、請求項1に記載の制御システム。
  4. 前記監視制御装置は、
    前記蒸気圧縮システムの前記動作の出力と、前記蒸気圧縮システムの前記動作の設定点とに基づいて制御値を求めるためのフィードバック制御装置と、
    前記制御値の関数に基づいて、前記マッピング関係から前記制御入力組の少なくとも部分組を選択するための制御モジュールと、
    少なくとも前記制御入力の部分組によって形成された前記制御入力組に基づいて前記蒸気圧縮システムを動作させる命令を生成するための命令モジュールと、
    を備える、請求項1に記載の制御システム。
  5. 前記制御値は、前記蒸気圧縮システムの圧縮機の速度を制御するための制御入力であり、前記命令モジュールは、前記制御入力を前記制御入力の部分組と結合して、前記制御入力組を形成する、請求項4に記載の制御システム。
  6. 前記マッピング関係は、制御入力組の集合を含み、各制御入力組は、キーと関連付けられ、前記フィードバック制御装置は、前記蒸気圧縮システムの前記動作の出力に基づいて前記キーを求める、請求項4に記載の制御システム。
  7. 前記マッピング関係は、前記フィードバック制御装置によって求められた制御入力を、前記制御入力の部分組にマッピングするための近似関数を含む、請求項4に記載の制御システム。
  8. 前記マッピング関係は、前記蒸気圧縮システムの前記動作を最適化するように構築される、請求項1に記載の制御システム。
  9. 前記最適化制御装置は、特定の熱力学条件の最適な制御入力組を求め、前記制御システムは、
    前記最適な制御入力組に基いて前記マッピング関係を変更するための変更モジュール、
    を更に備える、請求項2に記載の制御システム。
  10. 前記最適化制御装置は、熱力学条件の組に基づいて最適な制御入力組の集合を求め、前記変更モジュールは前記最適な制御入力組に基づいて前記マッピング関係を変更する、請求項9に記載の制御システム。
  11. 前記最適化制御装置をON及びOFFにするための切替器、
    を更に備える、請求項1に記載の制御システム。
  12. 前記切替器は、前記蒸気圧縮システムの前記動作の定常状態に到達したのに応じて、前記最適化制御装置をONにする、請求項11に記載の制御システム。
  13. 前記切替器は、前記蒸気圧縮システムの性能のメトリックがしきい値を超えるのに応じて、前記最適化制御装置をONにする、請求項11に記載の制御システム。
  14. 前記マッピング関係に記憶されている前記制御入力と、前記最適化制御装置によって求められた対応する制御入力との間の差を検出し、前記差がしきい値を上回っている場合、診断信号を生成するための診断モジュール、
    を更に備える、請求項1に記載の制御システム。
  15. 前記極値探索制御装置は、摂動信号と、前記性能のメトリックを表すメトリック信号との間の位相に基づいて、制御入力の組における制御入力の値を調整し、最適な制御入力組を生成する、請求項2に記載の制御システム。
  16. 蒸気圧縮システムであって、
    熱交換器を通る空気流量を調整するためのファンを有する蒸発器であって、該ファンは蒸発器ファン制御デバイスによって制御される可変速ファンである、蒸発器と、
    前記熱交換器を通る前記空気流量を調整するためのファンを有する凝縮器であって、該ファンは、凝縮器ファン制御デバイスによって制御される可変速ファンである、凝縮器と、
    冷媒を圧縮し、該システム内に圧送するための速度を有する圧縮機であって、該圧縮機の該速度は可変であり、圧縮機制御デバイスによって制御される、圧縮機と、
    該蒸気圧縮システムの高圧部と低圧部との間の調整可能な圧力降下を提供するための膨張弁であって、該膨張弁は、膨張弁制御デバイスによって制御される、膨張弁と、
    該蒸気圧縮システムの制御入力間のマッピング関係に基づいて求められた制御入力組を用いて該蒸気圧縮システムの動作を制御するための監視制御装置であって、前記制御入力組は、前記蒸発器ファン制御デバイスと、前記凝縮器ファン制御デバイスと、前記圧縮機制御デバイスと、前記膨張弁制御デバイスとを制御するための対応する制御入力を含む、監視制御装置と、
    該蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いて前記マッピング関係を変更するための極値探索制御装置と、
    を備える、蒸気圧縮システム。
  17. 前記極値探索制御装置をON及びOFFにするための切替器を更に備える、請求項16に記載の蒸気圧縮システム。
  18. 前記制御装置及び前記極値探索制御装置は、プロセッサを用いて実装される、請求項16に記載の蒸気圧縮システム。
  19. 蒸気圧縮システムの動作を制御するための方法であって、
    前記蒸気圧縮システムの前記動作に基づいて第1の制御入力を求めるステップと、
    前記蒸気圧縮システムの制御入力間のマッピング関係を記憶するメモリから、前記第1の制御入力に基づいて第2の制御入力を選択するステップと、
    前記第1の制御入力及び前記第2の制御入力に基づいて操作される前記蒸気圧縮システムの性能を最適化する変更値を求めるステップと、
    前記変更値に基づいて前記マッピング関係を調整するステップと、
    を含み、該方法の各前記ステップはプロセッサによって実行される、蒸気圧縮システムの動作を制御するための方法。
  20. 前記変更値は、前記蒸気圧縮システムの性能のメトリックの極値探索を用いて求められる、請求項19に記載の方法。
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