JP2013146545A - 体液ポート及び体液処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体液ポート内の血液の滞留部や流動性のバラツキをなくし、ハウジング内に装填された中空糸の中心部と外周部の血液の均一な流れを実現すること。
【解決手段】
体液導入部2の出口2Oは、当該出口2Oの位置と、当該出口2Oから第1長手方向L1に垂下した線と、前記中空糸の開口断面34Oとの交点までの距離D3を有する位置に形成し、かつ当該出口2Oの位置と、当該出口2Oから外周側部方向SDOへむけて延長した線と、中心線CLから中空糸の開口断面34Oの外周側部方向SDOの最端部の位置MOPから第2長手方向に垂直に延長した線との交点までの距離D1を有する位置に形成し、中空糸の開口断面34Oの側部方向SD全体の距離D4を、100に形成した場合、前記距離D1を10〜30に形成した体液ポート1。
【選択図】図3

Description

本発明は、血液透析、血液透析ろ過、血液透析ろ過等の血液浄化に用いる体液処理装置であって、中空糸(または中空糸膜、中空糸膜束、中空糸バンドル、中空繊維等ともいう)をハウジング(またはケーシング、容器等ともいう)の内部に装填した体液処理装置の改良に関する。
さらにいえば、体液処理装置の体液ポート[または血液ポート、ブラットポート(BP)、ヘッダー等ともいう)の形状に関するものであり、側部方向(または、外周方向ともいう)から体液(以下説明の便宜上、血液という)を流入させる(サイドフロー)ことにより、体液ポート内の血液の滞留部や流動性のバラツキをなくし、さらにハウジング内に装填された中空糸の中心部と外周部の血液の均一の流れを実現するための形状に関するものである。
血液透析器に代表される(現在一般に普及して使用されている)体液処理装置51は、例えば図12の形態を有する。
体液処理装置51は、ハウジング52の内部空間に、当該ハウジング52の長さ方向LDに沿って中空糸膜54を配置している。
当該中空糸膜54の長さ方向LDの両端部は、固定材53によりハウジング52の長さ方向LDの両端部内面に固定している。
当該ハウジング52の長さ方向LDと略垂直に交差する側部方向SDの端部に、体液処理液(血液透析の場合は、血液透析液が使用される)の導入部55.1と体液処理液の排出部55.2を装着している。
当該ハウジング52の長さ方向LDの両端部に、体液導入側の体液ポート61.1と体液排出側の体液ポート61.2を装着している。
体液処理装置51のハウジング52は、一般に図12のように、長手方向LDと当該長手方向LDと略垂直に交差する側部方向SD(大部分の体液処理装置51のハウジング52の形状は、いわゆる略円筒状に形成されているので、外周方向ともいう)を有する。
またハウジング52は、長手方向LDに沿う中心線CLを有する。
体液ポート(61.1、61.2)も、ハウジング52と同様に長手方向LD、側部方向SD、長手方向LDに沿う中心線CLを有する。
長手方向LDは、第1長手方向L1(下部方向ともいう)と第2長手方向L2(上部方向ともいう)を有する。(図11参照)
以下説明の便宜上、第1長手方向L1は、ハウジング52に近い方向、第2長手方向L2はハウジング52から遠い方向を意味する。(図11参照)
また側部方向SDは、以下説明の便宜上、反時計回りに、第1側部方向S1(6時方向)、第2側部方向S2(3時方向)、第3側部方向S3(12時方向)、第4側部方向S4(9時方向)の4方向に、矢印を付して説明する。(図13参照)
また側部方向SDは、説明の便宜上、中心線CL側と反対の側部方向を外周側部方向SDO、一方中心線CL側の側部方向を、内周側部方向SDIと記載する場合がある。
また説明の便宜上、体液ポート、ハウジング、中空糸の各部材の中心部をCOと、中心部COと反対側の側部を、前記と同様に外周側部SDOと記載することがある。
体液導入側の体液ポート61.1について、詳述する。
体液ポート61.1は、図11に例示するように、第2長手方向L2から第1長手方向L1に向けて、順次、上部壁63、及び下部壁65を有する。
さらに上部壁63の第2長手方向L2側端部に、体液導入部62.1を装着している。
血液は、体液導入部62.1の入口62.1Iから出口62.1O(図10参照)を経て、体液ポート61.1内に導入され、第2長手方向L2から第1長手方向L1に向けて流れる。
さらに中空糸54の開口断面54Oより、ハウジング52内部の中空糸54の中心部に流入する構造になっている。
体液導入側の体液ポート61.1は、次の課題(問題点)有する。
課題(1):体液ポート61.1は、体液導入部62.1の出口62.1O(図12参照)と中空糸54までの距離が近いため、中空糸54の中心部に入った血液は、優先的に中空糸54の中心部を流れる。
このため、中空糸54の中心部COと外周側部SDOとを流れる血液の流速の差(線流速のバラツキ)が生じてしまい、中空糸54の物質移動による性能が均一にならない。
課題(2):中空糸54の外周側部SDOへの流れが遅い、あるいは滞留する現象があると、流れの悪い外周側の中空糸54は、透析治療終了後、十分に返血されないケースが考えられる。また体液ポート61.1内の流れの悪い部分では、血液の凝固因子が活性化し、血液の凝固が起こりやすくなる。
血液凝固は中空糸内での残血も引き起こすことになり、患者の血液損失を伴うため、透析施設でもクレームとして報告される。
そこで、体液ポート内での気泡の残量、血液の滞留、血栓の発生等を抑制するために、体液ポートの側部方向に、体液導入部を装着した公知の特許文献として、以下の特許文献1〜6が開示されている。
特許文献1は、入口側ヘッダー(体液ポート)の上端における円周外部より内部の接線方向に向けて開口した血液導入口と、当該導入口から入口側ヘッダー(体液ポート)の内壁面に沿ったらせん状の血液誘導路を設けている。
特許文献2は、体液ポート内に、連続ラセン状壁と連続ラセン状溝からなる固定化した定形のらせん状流路を形成している。血液導入口から導入された血液は、らせん流路を経て、中空糸の開口断面へ導入される。
特許文献3は、体液ポートの内部壁面を逆山形状に下方に突出している。当該山形の先端が中空糸束断面と接地している。血液は逆山形状に形成された内部壁面を、らせん状の流路を描いて、中空糸の開口断面へ導入される。
特許文献4は、血液導入口は、体液ポートの略中心(中央)付近で、略L字に折れ曲がるように形成している。血液は、体液ポートの略中心(中央)の上部から下部方向の中空糸の開口断面へ導入される。
特許文献5は、血液流入口は、体液ポートの上部中央にあり、血液導入口の出口を螺旋状管路に形成している。血液は、当該体液ポートの上部中央から下部へむけて、らせん状に流れ、中空糸の開口断面へ導入される。
特許文献6は、キャップ部材(体液ポート)の天井面に、中空糸束の端面側に向けて膨出させた抵抗部を形成している。当該抵抗部の外側に天井面を凹ませることで凹溝を円弧状に形成している。当該凹溝は、当該凹溝から前記中空糸束端面までの高さが徐々に変化する螺旋状であって、血液導入ポートから離隔する程に幅が狭くなるように形成している。
また当該凹溝から前記中空糸束端面までの前記高さが最も高い位置に血液導入ポートの出口が位置するようにして、血液供給空間のうち抵抗部の外縁部よりも外側に向けて血液導入ポートを設け、前記抵抗部を天井面の中心から偏心させて配置している。
これにより、血液供給空間内において、血液の渦流を積極的に発生させ、中空糸の開口断面へ導入するようにしている。
特許文献1に記載の発明で、一見、前記図12の体液ポート61.1の課題(問題点)は、解決できるように思えたが、特許文献2(特公平1−4789号)の第2頁及び図5に、当該特許文献2の発明の従来技術として、特許文献1の記載の発明の課題が記載されている。
当該特許文献2によれば、特許文献1に記載の発明は「ヘッダ(体液ポート)に設けられた空間での血液の流れは、固定された流路でないため、ラセン流路をとるものの、ハウジングに収容された中空繊維の分布状態や、中空繊維の切断面の形状、ヘッダ(体液ポート)の血液との接触面の起伏の状態によって、かえって部分的なうず流と、それに伴う血栓形成および気泡の滞留を起し易く、しかもヘッダ(体液ポート)がかさ高くなるため血液充填量が増加するなどの問題があった。」と指摘している。
その他特許文献2〜6の発明では、
特許文献2に記載の手段[固定化した(狭い)らせん流路を形成]では、中心部での血液の逃げ場がなくなり、乱流が生じることが考えられ、なおかつ血液中の気泡抜きも困難である。
特許文献3に記載の手段では、そもそも中心部に中空糸を配置しないので、血液の処理効率が劣る。
特許文献4に記載の手段では、血液の流れが体液ポートの中央部分に集中し、均一な流量を得るのが困難である。
特許文献5に記載の手段では、特許文献4と同様に体液ポートの血液出口が上部中央に位置しているので、外周部での血液の流れが遅くなる。
特許文献6に記載の手段では、天上面を凹ませて外側に凹溝を設けることを特徴として体液ポートの外側領域(側部)に向けて積極的に血液を流すことができ、外側領域(側部)を流れる血液の流速を高めることができるが、その反面凹溝による規制により中央部の流れは遅くなる。中央部から外側領域(側部)全体にわたって、均一な流量を得ることは困難である。
特開昭57−86361号公報(特許請求の範囲、図1〜図4) 特公平1−4789号公報(特許請求の範囲、図1〜図4、第2頁及び図5の説明、特許文献1:特開昭57−86361号の課題) 特公平2−17181号公報(特許請求の範囲、図1〜図3) 特許4397485号公報(図1、図8) 特開2003−154237号公報(図1〜図7) 特許4362399号(特許請求の範囲、図1〜図7)
本発明が解決しようとする問題点は、体液ポート内の血液の滞留部や流動性のバラツキをなくし、ハウジング内に装填された中空糸の中心部と外周部の血液の均一な流れを実現する点である。
[1]本発明は、体液ポート(1、21、21A)は、第2方向L2から第1方向L1に向けて、上部壁(3、23)、中間壁(4、24)、及び下部壁(5、25)を有し、
前記上部壁(3、23)は、外周側部方向SDOの端部は、中間壁(4、24)の内周側部方向SDIの端部側から中心線CL側に向けて、立ち上がるように形成し、
前記中間壁(4、24)は、内周側部方向SDIの端部側で、上部壁(3、23)の外周側部方向SDOの端部側と連結し、一方外周側部方向SDOの端部側で、下部壁(5、25)の内周側部方向SDIの端部側と連結し、
前記上部壁(3、23)、前記中間壁(4、24)及び前記下部壁(5、25)にわたって、体液導入部(2、22、22A)を装着し、
当該体液導入部(2、22、22A)は、体液ポート(1、21、21A)の長手方向LDからみて、当該体液ポート(1、21、21A)の第2長手方向L2の端部側に装着し、
当該体液導入部(2、22、22A)は、当該体液ポート(1、21、21A)の側部方向SDからみて、第1側部方向S1から第3側部方向S3と略平行に装着し、かつ第2側部S2側に装着し、
体液導入部(2、22、22A)の入口(2I、22I、22AI)は、当該体液ポート(1、21、21A)の第1側部方向S1側に配置し、
体液導入部(2、22、22A)の出口(2O、22O、22AO)は、当該出口(2O、22O、22AO)の位置と、当該出口(2O、22O、22AO)から第1長手方向L1に垂下した線と、前記中空糸の開口断面(34O)との交点までの距離D3を有する位置に形成し、かつ
当該出口(2O、22O、22AO)の位置と、当該出口(2O、22O、22AO)から外周側部方向SDOへむけて延長した線と、中心線CLから中空糸の開口断面(34O)の外周側部方向SDOの最端部の位置MOPから第2長手方向に垂直に延長した線との交点までの距離D1を有する位置に形成し、
前記中空糸の開口断面(34O)の側部方向SD全体の距離D4を、100に形成した場合、前記距離D1を10〜30に形成した、体液ポート(1、21、21A)を提供する。
[2]本発明は、前記上部壁(3、23)内壁の最も第2長手方向L2側にある位置HPと、当該HPから第1長手方向に垂下した線と、前記中空糸の開口断面34Oとの交点までの距離をD2とすると、
前記D2は、11mm〜21mmmに形成した前記[1]に記載の体液ポート(1、21、21A)を提供する。
[3]本発明は、前記D3は、11mm〜21mmmに形成した前記[1]または前記[2]に記載の体液ポート(1、21、21A)を提供する。
[4]本発明は、体液ポート(1、21、21A)の前記側部方向SDは、中心部COを起点として、反時計回りに、第1側部方向S1(6時方向)、第2側部方向S2(3時方向)、第3側部方向S3(12時方向)、第4側部方向S4(9時方向)の4方向を有し、
血液は、体液導入部(2、22、22A)の入口(2I、22I、22AI)から出口(2O、22O、22AO)を経て、体液ポート(1、21、21A)内に導入され、
当該血液は、上部壁(3、23)の内壁面を、第2長手方向L2から第1長手方向L1へ向けて、第2側部方向S2(3時方向)、第3側部方向S3(12時方向)、第4側部方向S4(9時方向)、第1側部方向S1(6時方向)に旋回しながら流れ、外周側部方向SDO、中間層ML、内層IL、中心部COより、実質的に均一に中空糸の開口断面(34O)の流入する前記[1]から前記[3]のいずれか一に記載の体液ポート(1、21、21A)を提供する。
[5]本発明は、体液導入部(2、22)の出口(2O、22O)位置の高さの水平断面を真円形ないし略真円形に形成するか、または
体液導入部(22A)の出口(22AO)位置の高さの水平断面をクロソイド曲線(CSC)、もしくはインボリュート曲線(IVC)に形成した、前記[1]から前記[4]のいずれか一に記載の体液ポート(1、21、21A)を提供する。
[6]本発明は、前記[1]から前記[5]のいずれか一に記載の体液ポート(1、21、21A)を、ハウジング(32)の第2端部側に装着した体液処理装置(31)を提供する。
本発明の体液ポート1(体液ポート21、21Aも同じ)は、
(1)体液ポート1の中心部COから距離D3で、かつ距離D6(または距離D1)だけ離れた位置にある体液導入部2の出口2Oから、血液が体液ポート1内に流入することにより、体液ポート1内の中心部CO、内層IL、外層OL、外周側部OSPの全ての領域において、平均した均一な流速で旋回流として、流すことができる。
(2)(1)により中空糸34に入る血液は、ほぼ均一な流速となる。
(3)(1)、(2)より、これまでの課題であった、中空糸34の開口断面34O近傍の外周側部SDOも中心部CO付近と実質的にほぼ同じ流速で血液を流通させることができる。これによりこれらの箇所に血液の滞留がなくなり、血液凝固、残血等の不具合をさらに良好に解消することができる。
(4)体液ポート21Aのように、体液導入部22Aの出口22AO位置の高さの水平断面、すなわち内周壁形状をいわゆる「クロソイド曲線CSC」もしくは「インボリュート曲線IVC」に形成することにより、これらの理論曲線を基本とした整流化によって、より理想的な流動性を実現することができる。すなわちよりスムーズな流れを実現することができる。
(5)(4)により、血液をより均一に中空糸に流入することができるため、性能のバラツキを無くし、安定した血液透析、血液浄化が可能となる。
図1は本発明の(体液処理装置に使用する)体液ポート1(実施例1)の正面図、図2は図1の平面図、図3は、図2のS2―S4断面図、図5は、本発明の体液ポート21(実施例2)の斜視図である。
体液ポート1は、図1〜図3に例示するように、第2方向L2から第1方向L1に向けて、順次、上部壁3、中間壁4、及び下部壁5を有する。
外周側部方向SDOから内周側部方向SDIに向けて、順次、下部壁5、中間壁4、及び上部壁3を有する。
上部壁3は、図1〜図3に例示するように、いわゆる略ドーム状(いわゆる略釣鐘、有天上の略円筒状ともいう)の形態を有している。
さらにいえば、外周側部方向SDOの端部は、中間壁4の内周側部方向SDIの端部側から中心線CL側に向けて、かつ第2長手方向L2へ急激な傾斜面3SLにより立ち上がるように形成している。
中間壁4は、図1〜図3に例示するように、略環状(その他に、略リング状ともいう)の形態を有している。
そして、中間壁4は、上部壁3と下部壁5とを連結する役割を果たしている。
中間壁4は、内周側部方向SDIの端部側で、上部壁3の外周側部方向SDOの端部側と連結し、一方外周側部方向SDOの端部側で、下部壁5の内周側部方向SDIの端部側と連結している。
さらにいえば、中間壁4は、内周側部方向SDIの端部側(上部壁3の急激な傾斜面3SL側)から、外周側部方向SDOの端部側(下部壁5側)へ向けて、緩やかに傾斜するように傾斜面4SLを有している。
さらに中間壁4は、外周側部方向SDOの端部側において、段部DSを介して、下部壁5の内周側部方向SDIの端部側と連結している。
下部壁5は、図1〜図3に例示するように、略円筒状(その他に、略環状、略リング状ともいう)の形態を有している。
下部壁5は、段部DSを介して、中間壁4の外周側部方向SDOの端部側と連結している。
そして、下部壁5の第1長手方向L1の端部側は、ハウジング32の第2長手方向L2の端部側に装着している。
[体液導入部2]
本発明の体液ポート1は、図1〜図3に例示するように、上部壁3、中間壁4、及び下部壁5にわたって、体液導入部2を装着している。
体液導入部2は、略円筒状(その他に、略管状ともいう)の形態を有している。
体液導入部2は、さらに内管2ILと外管2OLを有する。
体液導入部2は、体液ポート1と同様に、長手方向LD´と側部方向SD´(体液導入部2の形状は、略円筒状に形成しているので、外周方向ともいう)を有する。
体液導入部2は、長手方向LDに沿う中心線CL´を有する。
長手方向LD´は、第1長手方向L1´と第2長手方向L2´を有する。
以下説明の便宜上、第1長手方向L1´は、正面方向(図1参照)、第2長手方向L2´は背面方向(図1、図2参照)を意味する。
また側部方向SD´は、以下説明の便宜上、反時計回りに、第1側部方向S1´(6時方向)、第2側部方向S2´(3時方向)、第3側部方向S3´(12時方向)、第4側部方向S4´(9時方向)の4方向に、矢印を付して説明する。
また側部方向SD´は、説明の便宜上、中心線CL´と反対の側部方向を外周側部方向SDO´、一方中心線CL´側の側部方向を、内周側部方向SDI´と記載する場合がある。
また説明の便宜上、体液導入部2の各部材の中心部をCO´と、中心部CO´と反対側の側部を前記と同様に外周側部SDO´と記載することがある。
体液導入部2の長手方向LD´は、体液ポート1の第1側部方向S1(6時方向)−第3側部方向S3(12時方向)と平行で、体液ポート1の長手方向LDと略垂直に交差する。(図1、図2参照)
体液導入部2の側部方向SD´において、第2側部方向S2´(3時方向)−第4側部方向S4´(9時方向)は、体液ポート1の第2側部方向S2−第4側部方向S4と同じである。(図1、図2参照)
また体液導入部2の側部方向SD´において、第1側部方向S1´(6時方向)−第3側部方向S3´(12時方向)は、体液ポート1の体液ポート1の長手方向LDと平行である。(図1、図2参照)
図1〜図3の例示によれば、体液導入部2は、体液ポート1の長手方向LDからみれば、当該体液ポート1の第2長手方向L2の端部側に装着している。
また体液導入部2は、側部方向SDからみれば、第1側部方向S1から第3側部方向S3と略平行に装着し、かつ第2側部S2側に装着している。
体液導入部2の入口2Iは、体液ポート1の第1側部方向S1側に配置している。
さらにいえば、体液導入部2は長手方向LD´が、体液ポート1の第1側部方向S1から第3側部方向S3と略平行となるように、体液ポート1の下部壁5、中間壁4、及び上部壁3に装着している。
体液導入部2は、第4側部S4´側を、体液ポート1の上部壁5に、第1側部S1´側を、中間壁4ないし下部壁5に装着している。
体液導入部2は、第1長手方向L1´端部側に、入口2Iを形成し、第2長手方向L2´端部側に、出口2Oを形成している。
体液導入部2の出口2Oは、以下のように配置している。
図4に例示するように、中空糸の開口断面34Oから(後述する)距離D3を有する位置に形成し、かつハウジング32の外周側部方向SDOから(後述する)距離D1を有する位置に形成している。
[体液導入部2の出口2Oの配置(位置)]
本発明では、体液導入部2の出口2Oの配置(位置)の説明の便宜上、各位置に以下の符号を付けて説明する。
MOP:体液ポート1を側部方向SDからみて、中心線CLから中空糸の開口断面34Oの外周側部方向SDOの最端部の位置を、「MOP」と記載する。
HP:上部壁3内壁の最も第2長手方向L2側にある位置(例えば図4に例示するように上部壁3の最も高い位置、より厳密にいえば上部壁3内壁面)を「HP」と記載する。
D1:出口2Oの位置と、当該出口2Oから外周側部方向SDOへ向けて延長した線と前記MOPから第2長手方向に垂直に延長した線との交点までの距離(長さともいう)を「D1」と記載する。
D2:前記HPと、当該HPから第1長手方向L1に垂下した線と、前記中空糸の開口断面34Oとの交点までの距離(いわゆる体液ポート1の高さともいう)を「D2」と記載する。
D3:出口2Oの位置と、当該出口2Oから第1長手方向L1に垂下した線と、前記中空糸の開口断面34Oとの交点までの距離(いわゆる出口2Oの高さともいう)を「D3」と記載する。
D4:中空糸の開口断面34Oの側部方向SD全体の距離(長さともいう)を「D4」と記載する。
D7:体液導入部2の内管2ILの外径を「D7」と記載する。
D8:体液導入部2の外管2OLの内径を「D8」と記載する。
体液導入部2の出口2Oの配置(位置)は、例えばD4を100に形成した場合、D1は、10〜30に形成する。
換言すれば、出口2Oは、外周側部方向SDOより10〜30(D1分)だけ、中心線CL方向よりに配置(位置)する。
前記D7と前記D8は、JIS3248(ISO8638)規格で規定されている。
このためD3は少なくとも11mm以上に形成する。
さらにいえば、規定サイズのD7とD8のサイズを考慮すると、本発明では、D2(体液ポート1の高さ)は、11mm以上から21mm以下に形成するのが好ましい。
D2は、あまり大きすぎる(高すぎる)と体液ポート1内の血液の容量が大きくなり、十分な旋回流が得られなくなるうえ、体外循環量(プライミングボリューム)が大きくなり、患者の負担が大きくなるので、好ましくない。
本発明では、D2(体液ポート1の高さ)は、後述する実施例2(図5の体液ポート21)で効果が得られた21mmを最大値とするのが好ましい。
すなわちD3(出口2Oの高さ)は、上記D2と同様に、11mm(下限)〜21mm(上限)の間に形成するのが好ましい。
これらの範囲であれば、後述する実施例のように、中空糸の開口断面34Oでの均一な流動性が維持できる。
以上のように、第1発明の体液ポート1は、D2(体液ポート1の高さ)を最小限までさく形成して、体液ポート1の容積(プライミングボリューム)を極力小さくしている。
血液は、体液導入部2の入口2Iから出口2Oを経て、体液ポート1内に導入される。
血液は、上部壁3の内壁面を、第2長手方向L2から第1長手方向L1へ向けて、第2側部方向S2(3時方向)、第3側部方向S3(12時方向)、第4側部方向S4(9時方向)、第1側部方向S1(6時方向)に旋回しながら流れ、以下、後述する図6のように、外周側部SDO、中間層ML、内層IL、中心部COより、実質的に均一に中空糸の開口断面34Oへ流入する。
図5は、実施例2の体液ポート21を例示している。
体液ポート21(実施例2)は、D2(体液ポート1の高さ)を21mmで、かつD3(出口2Oの高さ)を16mmに形成した点で、体液ポート1(実施例1)(D2を11mmで、かつD3を11mmに形成)と異なる。
すなわち、体液ポート21(実施例2)は、D2(体液ポート21の高さ)を体液ポート1(実施例1)よりも大きく形成し、体液ポート21の容積(プライミングボリューム)を、体液ポート1(実施例1)よりも大きく形成している。
その他の点は、実質的に、体液ポート1(実施例1)と同じであるから詳細な説明は省略する。
以上説明した本発明の体液ポート1、21(実施例1、実施例2)における流動性の優位性の検証を行うために、流動性解析試験を実施した。
本発明は、D2の異なる(容量が大小の)2種類の削り出しサンプル(実施例1、実施例2)(アクリル樹脂製)を作製した。潅流試験での実測にて流動性を確認した。
比較例として、現在使用されている(川澄化学工業製:商品名「RENAK」品番:「PS-2.0」の体液ポートを使用した。
[評価項目]
(1)体液ポート1、21内の流動性のバラツキ(中空糸34を流れる血流量のバラツキ)の検証した。
(2)試験方法:図6に示すように、ウレタン製の固定材33に測定ポイントとなる穴を10箇所開け、それぞれの穴にチューブを挿入して、試験用サンプルを作製した。
(3)試験環境・透析試験室 25.2°C 60%Rh
(4)使用機器:血液ポンプは、「TR−3000S」(東レメデイカル株式会社製)透析装置を使用した。
[流動性評価・測定・確認試験]
(1)図6のように、体液処理装置の端部1cmを切り出したハウジングのウレタン製固定材33に2.8mmの穴を10箇所開けた。
中心部CO(No1)、内層IL(No2〜4)、中間層ML(No5〜7)、外周側部SDO(No8〜10)。それぞれの穴に、細いチューブ(長さ15cm、内径0.8mm、外径2.6mm)を挿入した。(図6、図7参照)
(2)体液ポート1、21を、ハウジング32に装着して、血液が漏れないように固定した。
(3)血液回路を、体液導入部2、22の入口2I、22Iに接続し水を流した。体液ポート1、21内のエアー抜いた後、室温で、純水を、流速:200mL/minで流した。
(4)各細いチューブの先端からの流量をメスシリンダーで測定した。
潅流中の各中空糸33の開口断面34Oの各ポイント(No1〜10)で、流動性を評価、比較した。
表1では、体液ポート1(実施例1)と体液ポート21(実施例2)は、それぞれ(D1/D4)×100=17で、外周側部方向SDOから、D4:100に対して、D1:17だけ中心線CL方向に配置したことを示している。
比較例(従来品)では、(D1/D4)×100=50で、D4:100に対して、D1:50だけ中心線CL方向(すなわちポートの中心)に配置したことを示している。
表2及び図8、図9の結果より、比較例の体液ポート51は、(SD:標準偏差が大きく)は流量のバラツキが大きいことがわかる。
比較例の体液ポート51は、中心部COで極端に流速が速く、外周側部SDOにいくに従い遅くなっている。
これに対して、本発明の実施例1、実施例2は、体液ポート1、21の外周側部方向SDOから中心部COまでほぼ均一に流れることが判明した。
[考察]
(1)体液ポート1、21の側部方向SDから体液ポート1、21内に流入することにより、下部方向(第1長手方向L1)への流れのベクトルがなくなる。
(2)血液は、前記のように体液ポートの中心部COからD3で、かつ外周側部方向SDOからD1だけ離れた位置にある体液導入部2、22の出口2O、22Oから、体液ポート内に流入することにより、体液ポート1、21内の前記外周側部方向SDO、外層OL、内層IL、中心部COを前記のように、平均した均一な流速で旋回流で流れることができる。
(3)(2)により中空糸に入る血液は、ほぼ均一な流速となる。
なお、血液の流入部(体液導入部2の出口2O)は、中心部COないし中心部COに近い位置に設けた場合は、体液ポート内に流入した血液は、外周側部SDOないし外周側部方向SDO方向の流れが遅くなる傾向がある。
逆に血液の流入部(体液導入部2の出口2O)は、外周側部SDOないし、外周側部方向SDOに近い位置に設けた場合は、中心部COないし中心部CO付近での流れが遅くなる傾向がある。
これらの流速のバラツキは、体液ポート1、21の径が大きくなるほどその傾向が大きくなる。
以上より、D1は、D4を100に形成した場合、外周側部方向SDOより中心線CL方向に10〜30の位置、好ましくは12〜25、より好ましは15〜20に形成するのが良いと考えられる。あまり内周方向SDIに寄りすぎる(30を超える)と、外周方向SDOの流速が遅くなり、あまり外周方向SDOに寄りすぎる(10未満)と、内周方向の流速が遅くなり、好ましくない。
D2(体液ポート1、21の高さ)は、あまり大きすぎる(高すぎる)と体液ポート内の血液の容量が大きくなり、十分な旋回流が得られなくなる上、体外循環量(プライミングボリューム)が大きくなり、患者の負担が大きくなる。よって実施例で効果が得られた21mmを最大値とするのが好ましいと考える。
D2(体液ポート1、21の高さ)は、上記11mm〜21mmの間であれば中空糸の開口断面34Oでの均一な流動性が維持できると考えられる。
D2(体液ポート1、21の高さ)とD3(出口2Oの高さ)のコンビネーションは、実施例1では、D2:11mmとD3:11mmのコンビネーション、
実施例2では、D2:21mmとD3:16mのコンビネーションを記載したが、
D2(体液ポート1、21の高さ)とD3(出口2Oの高さ)のコンビネーションは、D2:11mm〜21mmとD3:11mm〜21mmの範囲内のコンビネーションであればよい。
図10は実施例3の体液ポート21Aを例示している。
体液ポート21Aは、図1の体液ポート1(実施例1)及び図5の体液ポート21(実施例2)と体液導入部2、22の入口2I、22I及び出口2O、22Oの位置を同一ないし実質的に同一にしている。
図1の体液ポート1(実施例1)は体液導入部2の出口2O位置の高さのSH2‐SH4水平断面、図5の体液ポート21(実施例2)は体液導入部22の出口22O位置の高さのSH2´‐SH4´水平断面を、それぞれ真円形ないし略真円形としている。以下これらSH2‐SH4、SH2´‐SH4´に相当する水平断面を「内周壁形状」という場合がある。
これに対して体液ポート21Aは、体液導入部22Aの出口22AO位置の高さの水平断面、すなわち内周壁形状をいわゆる「クロソイド曲線CSC」に形成したものである。図10(B)の符号「CSC」を参照。なお図10(B)の点線及び矢印の符号「CRL」は、真円形ないし略真円形を示している。
クロソイド曲線CSCは、クロソイド曲線の始点CSCIを体液導入部の出口22AOの位置に定めると、クロソイド曲線の終点CSCEは、体液導入部の出口22AOから略90度の位置(符号「CSCE90」)ないし体液導入部の出口22AOから略180度の位置(符号「CSCE180」)まで形成する。
「CSCE90」とは、図10に示すようにS1−S3線とS2−S4線が垂直ないし略垂直に交わる角度θを意味する。S1−S3線上のクロソイド曲線の終点CSCEの位置を意味する。
「CSCE180」とは、S1−S3線のS3側がS2−S4線のS4側に移動して実質的に重なり、S2−S4線上のクロソイド曲線の終点CSCEの位置を意味する。
クロソイド曲線は、いわゆる「略渦巻形」の一部である。このため第1側部S1方向から体液導入部の出口22AOより内周壁形状内に流入する流体の流れは、「真円形ないし略真円形」と比較するとよりスムーズになる。
また「クロソイド曲線CSC」に代えて、いわゆる「インボリュート曲線IVC」
に形成することもできる。図11(A)参照。図11(B)の点線及び矢印の符号「CRL」は、真円形ないし略真円形を示している。
インボリュート曲線IVCもクロソイド曲線CSCと同様に、インボリュート曲線IVCの始点を体液導入部の出口22AOの位置に定めると、インボリュート曲線IVC曲線の終点は、体液導入部の出口22AOから略90度の位置ないし導入部の出口22AOから略180度の位置まで形成する。
インボリュート曲線IVCの始点は「IVCI」、終点は「IVCE」となる。
さらに、インボリュート曲線IVCの始点IVCIを体液導入部の出口22AOの位置に定めると、インボリュート曲線の終点IVCEは、体液導入部の出口22AOから略90度の位置(符号「IVCE90」)ないし体液導入部の出口22AOから略180度の位置(符号「IVCE180」)に形成する。
「IVCE90」とは、図11に示すようにS1−S3線とS2−S4線が垂直ないし略垂直に交わる角度θを意味する。S1−S3線上のインボリュート曲線の終点IVCEの位置を意味する。
「IVCE180」とは、S1−S3線のS3側がS2−S4線のS4側に移動して実質的に重なり、S2−S4線上のインボリュート曲線の終点IVCEの位置を意味する。
インボリュート曲線もいわゆる「略渦巻形」の一部である。インボリュート曲線はクロソイド曲線と比べて緩やかな略渦巻形となっている。このため第1側部S1方向から体液導入部の出口22AOより内周壁形状内に流入する流体の流れは、「真円形ないし略真円形」と比較するとよりスムーズになる。
図1は本発明の体液ポート(実施例1)の正面図である。 図2は図1の平面図である。 図3は、図2のS2―S4断面図である。 図4は、図3の各部材の位置のみを示す断面図である。 図5は、本発明の体液のポート(実施例2)の斜視図である。 図6は本発明の体液ポートの流動性評価試験を示す概略図である。 図7は本発明の体液ポートの流動性評価試験を示す概略図である。 図8は、流動性評価試験結果(各測定ポイント)の相対流量比を示すグラフの分布図である。 図9は、流動性評価試験結果(各層:中心、内層、中間層、外周側部)の相対流量比を示すグラフである。 図10(A)は本発明の体液ポート(実施例3)の平面図、図10(B)はクロソイド曲線を示す平面図である。 図11(A)は本発明の体液ポート(実施例3)の平面図、図11(B)はインボリュート曲線を示す平面図である。 図12は、従来の体液処理装置の一例を示す全体図である。 図13は、体液ポートの一例を斜視図である。
1、21、21A 体液ポート
2、22、22A 体液導入部
2IL、22IL 内管
2OL、22OL 外管
2I、22I、22AI 体液導入部の入口
2O、22AO 体液導入部の出口
3、23、63 上部壁
4、24 中間壁
5、25、65 下部壁
CSC クロソイド曲線
CSCI クロソイド曲線始点
CSCE90 クロソイド曲線終点(22AOから略90度の位置)
CSCE180 クロソイド曲線終点(22AOから略180度の位置)
IVC インボリュート曲線
IVCI インボリュート曲線始点
IVCE90 インボリュート曲線終点(22AOから略90度の位置)
IVCE180 インボリュート曲線終点(22AOから略180度の位置)
CRL 円
31、51 体液処理装置
32、52 ハウジング
33、53 固定材
34、54 中空糸(膜)
34O、54O 中空糸の開口断面(血液流入面)
55.1 体液処理液導入部
55.2 体液処理液排出部
61 体液ポート
61.1 体液ポート導入側
61.2 体液ポート排出側
62.1 体液導入部
62.1I 体液導入部の入口
62.1O 体液導入部の出口
62.2 体液排出部
LD、LD´ 長手方向
L1、L1´ 第1長手方向
L2、L2´ 第2長手方向
SD、SD´ 側部方向
S1、S1´ 第1側部方向
S2、S2´ 第2側部方向
S3、S3´ 第3側部方向
S4、S4´ 第4側部方向
SDO、SDO´ 外周側部方向
SDI、SDI´ 内周側部方向
CL、CL´ (体液ポート、ハウジング)中心線
CO 中心部
ML 中間層
IL 内層

Claims (6)

  1. 体液ポート(1、21、21A)は、第2方向L2から第1方向L1に向けて、上部壁(3、23)、中間壁(4、24)、及び下部壁(5、25)を有し、
    前記上部壁(3、23)は、外周側部方向SDOの端部は、中間壁(4、24)の内周側部方向SDIの端部側から中心線CL側に向けて、立ち上がるように形成し、
    前記中間壁(4、24)は、内周側部方向SDIの端部側で、上部壁(3、23)の外周側部方向SDOの端部側と連結し、一方外周側部方向SDOの端部側で、下部壁(5、25)の内周側部方向SDIの端部側と連結し、
    前記上部壁(3、23)、前記中間壁(4、24)及び前記下部壁(5、25)にわたって、体液導入部(2、22、22A)を装着し、
    当該体液導入部(2、22、22A)は、体液ポート(1、21、21A)の長手方向LDからみて、当該体液ポート(1、21、21A)の第2長手方向L2の端部側に装着し、
    当該体液導入部(2、22、22A)は、当該体液ポート(1、21、21A)の側部方向SDからみて、第1側部方向S1から第3側部方向S3と略平行に装着し、かつ第2側部S2側に装着し、
    体液導入部(2、22、22A)の入口(2I、22I、22AI)は、当該体液ポート(1、21、21A)の第1側部方向S1側に配置し、
    体液導入部(2、22、22A)の出口(2O、22O、22AO)は、当該出口(2O、22O、22AO)の位置と、当該出口(2O、22O、22AO)から第1長手方向L1に垂下した線と、前記中空糸の開口断面(34O)との交点までの距離D3を有する位置に形成し、かつ
    当該出口(2O、22O、22AO)の位置と、当該出口(2O、22O、22AO)から外周側部方向SDOへむけて延長した線と、中心線CLから中空糸の開口断面(34O)の外周側部方向SDOの最端部の位置MOPから第2長手方向に垂直に延長した線との交点までの距離D1を有する位置に形成し、
    前記中空糸の開口断面(34O)の側部方向SD全体の距離D4を、100に形成した場合、前記距離D1を10〜30に形成した、ことを特徴とする体液ポート(1、21、21A)。
  2. 前記上部壁(3、23)内壁の最も第2長手方向L2側にある位置HPと、当該HPから第1長手方向に垂下した線と、前記中空糸の開口断面(34O)との交点までの距離をD2とすると、
    前記D2は、11mm〜21mmmに形成した、ことを特徴とする請求項1に記載の体液ポート(1、21、21A)。
  3. 前記D3は、11mm〜21mmmに形成した、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の体液ポート(1、21、21A)。
  4. 体液ポート(1、21、21A)の前記側部方向SDは、中心部COを起点として、反時計回りに、第1側部方向S1(6時方向)、第2側部方向S2(3時方向)、第3側部方向S3(12時方向)、第4側部方向S4(9時方向)の4方向を有し、
    血液は、体液導入部(2、22、22A)の入口(2I、22I、22AI)から出口(2O、22O、22AO)を経て、体液ポート(1、21、21A)内に導入され、
    当該血液は、上部壁(3、23)の内壁面を、第2長手方向L2から第1長手方向L1へ向けて、第2側部方向S2(3時方向)、第3側部方向S3(12時方向)、第4側部方向S4(9時方向)、第1側部方向S1(6時方向)に旋回しながら流れ、外周側部方向SDO、中間層ML、内層IL、中心部COより、実質的に均一に中空糸の開口断面(34O)の流入することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の体液ポート(1、21、21A)。
  5. 体液導入部(2、22)の出口(2O、22O)位置の高さの水平断面を、
    真円形ないし略真円形に形成するか、または
    体液導入部(22A)の出口(22AO)位置の高さの水平断面をクロソイド曲線(CSC)もしくはインボリュート曲線(IVC)に形成した、ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の体液ポート(1、21、21A)。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の体液ポート(1、21、21A)を、 体液を導入するハウジング(32)の第2長手方向L2端部側に装着した、ことを特徴とする体液処理装置(31)。
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