以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9の円形の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄の可変表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア(図84等の図柄表示エリア9L、9C、9Rを参照)があるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が通過したことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるが、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうちのいずれかを優先させて可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。例えば第1始動入賞口13への入賞を優先させる場合には、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第2保留記憶数が0でない場合でも、第1保留記憶数が0になるまで、第1特別図柄の可変表示を続けて実行する。
第1特別図柄表示器8aの近傍には、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aが設けられている。この実施の形態では、第1飾り図柄表示器9aは、2つのLEDで構成されている。第1飾り図柄表示器9aは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。また、第2特別図柄表示器8bの近傍には、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bが設けられている。第2飾り図柄表示器9bは、2つのLEDで構成されている。第2飾り図柄表示器9bは、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
なお、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがあり、第1飾り図柄表示器9aと第2飾り図柄表示器9bを、飾り図柄表示器と総称することがある。
飾り図柄の変動(可変表示)は、2つのLEDが交互に点灯する状態を継続することによって実現される。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、第1飾り図柄表示器9aにおける第1飾り図柄の可変表示とは同期している。第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、第2飾り図柄表示器9bにおける第2飾り図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点が同じであって、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第1飾り図柄表示器9aにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、第2飾り図柄表示器9bにおいて大当りを想起させる側のLEDが点灯されたままになる。なお、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bの機能を、演出表示装置9で実現するようにしてもよい。すなわち、第1飾り図柄および第2飾り図柄が、演出表示装置9の表示画面において画像として可変表示されるように制御してもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第1飾り図柄表示器9aの側方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2飾り図柄表示器9bの側方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられているので、合算保留記憶表示部18cは、必ずしも設けられていなくてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の周囲の飾り部において、左側には、モータ86の回転軸に取り付けられ、モータ86が回転すると移動する可動部材78が設けられている。この実施の形態では、可動部材78は、擬似連の演出や予告演出(可動物予告演出)が実行されるときに動作する。また、演出表示装置9の周囲の飾り部において、左右の下方には、モータ87の回転軸に取り付けられ、モータ87が回転すると移動する羽根形状の可動部材(以下、羽根モノという。)79a,79bが設けられている。この実施の形態では、羽根モノ79a,79bは、予告演出(羽根モノ予告演出)が実行されるときに動作する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域6には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
打球供給皿3を構成する部材においては、遊技者により操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。操作ボタン120には、遊技者が押圧操作をすることが可能な押しボタンスイッチが設けられている。なお、操作ボタン120は、遊技者による押圧操作が可能な押しボタンスイッチが設けられているだけでなく、遊技者による回転操作が可能なダイヤルも設けられている。遊技者は、ダイヤルを回転操作することによって、所定の選択(例えば演出の選択)を行うことができる。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1飾り図柄表示器9aにおいて第1飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄、第1飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2飾り図柄表示器9bにおいて第2飾り図柄の可変表示が開始され、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄、第2飾り図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りであることや確変昇格演出(確変状態に昇格することを示す特別な演出)において確変に昇格したことを報知した場合には、高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された高ベース状態に移行する。また、時短状態に移行されたときも、高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、結果として、始動入賞しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bと、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、可動部材78を動作させるためにモータ86を駆動する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート106を介して、羽根モノ79a,79bを動作させるためのモータ87を駆動する。
また、演出制御用CPU101は、入力ポート107を介して、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて操作ボタン120からの信号を入力する。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
図4は、可動部材の動作の具体例を示す説明図である。なお、図4に示す例では、演出表示装置9における再変動演出(擬似連の演出)が実行されるときの可動部材78の動作を示している。再変動演出では、図4(A)に示す状態(左中右の演出図柄が停止している状態)から演出図柄の変動が開始されてから、所定期間演出図柄の変動が実行され(図4(B),(C)参照)、所定期間が経過すると左中右の演出図柄が仮停止する(図4(D)参照)。そして、所定の仮停止期間が経過すると、左中右の演出図柄が再変動し(図4(E)参照)、所定の再変動期間が経過すると、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する(図4(F)参照)。図4に示す例では、初回変動の期間において、可動部材78が動作(演出表示装置9の表示画面に進入した後、元の位置(表示画面外)に戻るように動作)し、初回変動に続く再変動期間においても、可動部材78が動作する。なお、図4に示す例は、1回の仮停止が行われる場合の例である。その後、リーチ演出が実行された後、左中右の演出図柄は最終停止(確定)する。なお、ここでは、再変動演出が終了するときにリーチになると説明したが、再変動演出が終了するときに、演出図柄はリーチにならず最終停止する場合もある。
次に、遊技機の動作について説明する。図5は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAM55をアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンド(停電復旧1指定コマンド)を演出制御基板80に送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次RAM55における作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)を演出制御基板80に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。なお、初期化処理において、CPU56は、客待ちデモンストレーション指定(デモ指定)コマンドも送信する。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターン等を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄の当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、大当り判定用乱数発生カウンタ等のカウント値が1周(乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図6に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路920が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通当り図柄決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図7は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が4回行われる。
また、図7に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図7において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図7に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が4回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が2回行われる。
なお、この実施の形態では、図7に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図8は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動4回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特別演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3およびスーパーCA3−4とに種別分けされている。また、通常大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−4とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特別演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特別演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特別演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図9(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図9(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図9(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図9(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図9(B)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)があるが、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)は用意されていない。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図9(B)に記載されている各数値が設定されている。また、図9(B)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図9(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図9(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図9(B)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図9(B)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には900分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)は用意されておらず、第2特別図柄について小当りと判定されることはない。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。第2特別図柄について小当りと判定されることはないように構成されているので、確変状態で変動表示が実行されやすい第2特別図柄について大入賞口の開放回数が少ない小当りが発生することによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。また、後述するように、第2特別図柄について突然確変大当りが発生しないように構成されており、第2特別図柄について突然確変大当りのみ発生確率を低下させることによって小当りの発生頻度が高くなることを防ぎ、遊技興趣の低下を防ぐことができる。
図9(C),(D)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図9(C)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図9(D)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(C),(D)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して13個の判定値が割り当てられている(40分の13の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して判定値が割り当てられていない場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bにも「突然確変大当り」の判定値が振り分けられていてもよい。
なお、この実施の形態では、図9(C),(D)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されない(この実施の形態では、時短状態にのみ移行される)大当りである。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図10(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3〜スーパーCA3−4、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図10(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−4の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BにはスーパーCA3−3に対して判定値が割り当てられているのに対して、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AにはスーパーCA3−3に対して判定値が割り当てられていない。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図10(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図10(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図11(A),(B)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bを示す説明図である。このうち、図11(A)は、通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図11(B)は、確変状態または時短状態であるか、または合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図11に示す例では、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを用いる場合を示しているが、時短状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、別々に用意されたはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、さらに、時短状態用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルのみを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図11(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれである場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、確変状態や時短状態であるか否かや合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
なお、この実施の形態では、図11に示すように、確変状態や時短状態であるか否かにかかわらず、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルやはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図11(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、確変状態や時短状態であるか否かに応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図12(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3〜スーパーCA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図12(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3、スーパーCA3−4とに種別分けされている場合が示されている。また、図12(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図12(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特別演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特別演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特別演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図13は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図7に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図18参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時にいずれの変動パターン種別となるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターン種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。例えば、この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に通常大当りまたは確変大当りとなると判定した場合には、EXTデータに「00(H)」を設定した入賞判定結果1指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に突然確変大当りとなると判定した場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞判定結果2指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に小当りとなると判定した場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した入賞判定結果3指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時に確変状態や時短状態であるか否かに関わらずノーマルリーチはずれまたはスーパーリーチはずれとなると判定した場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した入賞判定結果4指定コマンドが送信される。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突確開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突確終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果特定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果特定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグまたは小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305またはステップS308に対応した値(この例では5または8)に更新する。大当りフラグも小当りフラグもがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄および飾り図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中または小当り遊技中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、確変状態や時短状態であることを示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS210A)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS211A)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS210Bの処理に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値および合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212A,S213A)。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214A)。なお、ステップS214Aの処理では、ランダムR(大当り判定用乱数)、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、および変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)(図8参照)が、保存領域に格納される。
図17は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図17に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、および変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグまたは確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS215A)。セットされていれば、そのままステップS218Aの処理に移行する。時短フラグがセットされていなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5以上であるか否かを確認する(ステップS216A)。特別図柄プロセスフラグの値が5以上であれば(すなわち、大当り遊技状態または小当り遊技状態であれば)、CPU56は、そのままステップS218Aの処理に移行する。
特別図柄プロセスフラグの値が5未満であれば、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップS217A)。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時判定処理の判定結果にもとづく入賞時判定結果指定コマンドと、第1始動入賞指定コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い(ステップS218A)、ステップS210Bの処理に移行する。
なお、ステップS215Aの処理またはステップS216Aの処理でYと判定したことによりステップS217Aの入賞時判定処理を実行しなかった場合には、CPU56は、ステップS218Aにおいて、第1保留記憶数指定コマンドのみを送信する制御を行い、入賞時判定結果指定コマンドを送信する制御は行わない。なお、ステップS217Aの入賞時判定処理を実行しなかった場合に、入賞判定結果を特定不能であることを示す値をEXTデータとして設定した入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS215Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、通常状態である場合(確変状態でも時短状態でもない場合)にのみステップS217Aの入賞時判定処理が実行される。また、この実施の形態では、ステップS216Aの処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合には、大当り遊技状態や小当り遊技状態でない場合にのみステップS217Aの入賞時判定処理が実行される。なお、大当り遊技状態である場合にのみステップS217Aの処理に移行しないようにし、小当り遊技状態である場合にはステップS217Aの処理に移行して入賞時判定処理が実行されるようにしてもよい。
CPU56は、ステップS210Bの処理で、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS210B)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS211B)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS210A参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS212B)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213B)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図17参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS214B)。なお、ステップS214Bの処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、および変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS217B)。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、入賞時判定処理の判定結果にもとづく入賞時判定結果指定コマンドと、第2始動入賞指定コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS218B)。
図18は、ステップS217A,S217Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、まず、ステップS214A,S214Bで抽出し、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保存した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS219A,S219B)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否かや、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターン種別となるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ大当りや小当りとするか否かや、大当り種別、変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって確変状態となることや、大当りやスーパーリーチとなることを予告する演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致した場合に(ステップS219BのY)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出し、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保存した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図9(C)または(D)に示す大当り種別判定値とを比較し、大当り種別を判定する(ステップS219C,S219D)。なお、CPU56は、第1保留記憶バッファに保存した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図9(C)に示す大当り種別判定値とを比較して大当り種別を判定し、第2保留記憶バッファに保存した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図9(D)に示す大当り種別判定値とを比較して大当り種別を判定する。
そして、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保存した大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値が、図9(C)または(D)に示す大当り種別判定値のうち、通常大当りまたは確変大当りに応じた判定値と合致した場合に(ステップS219EのY)、入賞時判定結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS219F)。
また、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保存した大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値が、図9(C)または(D)に示す大当り種別判定値のうち、通常大当りまたは確変大当りに応じた判定値と合致しなかった場合(つまり、突然確変大当りに応じた判定値と合致した場合)に(ステップS219EのN)、入賞時判定結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS219G)。
ステップS219Bの処理で、大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致しなければ(ステップS219BのN)、CPU56は、ステップS214Aで抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(B)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS219H)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS217A参照)には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、この実施の形態では、第2特別図柄について小当り判定値が設定されていないので、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS217B参照)には、ランダムRの値が小当り判定値と合致することはない(つまり、ステップS219Hの処理でYと判定することはない)。
ステップS219Hの処理で、大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致すれば(ステップS219HのY)、CPU56は、入賞時判定結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS219I)。
ステップS219Hの処理で、大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致しなければ(ステップS219HのN)、CPU56は、ステップS214A,S214Bで抽出し、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保存した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が200〜251のいずれかであるか否か確認する(ステップS219K)。変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が200〜251のいずれかである場合とは、ノーマルリーチの変動パターンまたはスーパーリーチの変動パターンとなる場合である。具体的には、図10(A)に示す通常時(通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合)に、ノーマルリーチまたはスーパーリーチとなる変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値は100〜251の範囲であり、図10(B)に示す短縮時(時短状態であるか、または合算保留記憶数が3以上である場合)に、ノーマルリーチまたはスーパーリーチとなる変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値は200〜251の範囲であることから、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が200〜251のいずれかである場合には、通常時、短縮時のいずれの場合であっても、ノーマルリーチの変動パターンまたはスーパーリーチの変動パターンとなる。なお、通常時と短縮時とで、ノーマルリーチまたはスーパーリーチとなると判定する変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲を変更するように構成されていてもよい。
CPU56は、ステップS219Kの処理で、ステップS214A,S214Bで抽出し、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保存した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が200〜251のいずれかであると判定した場合に(ステップS219KのY)、入賞時判定結果4指定コマンドを送信し(ステップS219L)、処理を終了する。
図19および図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第1保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第1保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、確変状態(高確率状態)の場合は、非確変状態(通常状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図9(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、確変状態であるか否かを確認し、確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図9(B)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図9(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図9(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、本実施の形態では、第2特別図柄用の小当り判定値が設定されていないので、第2特別図柄について小当りと決定されることはない。小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75の処理に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75の処理に移行する。
ステップS71の処理では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図9(C)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図9(D)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のステップS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のステップS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、本実施の形態では、図9(D)に示す大当り種別判定テーブルに突然確変大当りに応じた判定値が設定されていないので、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、突然確変大当りが選択される場合はない。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図21は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図10(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図10(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102の処理に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、時短フラグは、時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS95のY)、CPU56は、ステップS98の処理に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS95のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS96)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS96のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図11(A)参照)を選択する(ステップS97)。そして、ステップS102の処理に移行する。
時短フラグがセットされている場合(ステップS95のY)または合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS96のY)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図11(B)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102の処理に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S98の処理が実行されることによって、時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、図11(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図13参照)。従って、この実施の形態では、時短状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図11(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S97またはS98の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図12参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図13参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S98,S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図11に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図11に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時判定処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して予告演出を行うように構成することが好ましい。
図22は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図14参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が確変大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が突然確変大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもないときには(すなわち、通常大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS116)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS116のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS119)。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突確開始指定コマンドを送信する。そうでない場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りおよび確変大当り(15ラウンド大当り)の場合には15回。突確(2ラウンド大当り)の場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。そして、時短回数カウンタの値が0になった場合には、時短フラグをリセットする(ステップS142)。そして、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。小当りフラグがセットされている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突確開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS144)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS145)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(2回)をセットする(ステップS146)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS147)。小当りフラグがセットされていない場合には、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図25は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、通常大当りであった場合(大当り種別バッファに大当り種別を示すデータとして「01」が設定されている場合)には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合(大当り種別バッファに大当り種別を示すデータとして「02」が設定されている場合)には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合(大当り種別バッファに大当り種別を示すデータとして「03」が設定されている場合)であった場合には小当り/突確終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154の処理では、CPU56は、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS155のY)、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS156)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」または「04」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれかであれば、確変フラグをセットし(ステップS157)、確変状態指定コマンドを送信し(ステップS158)、ステップS159の処理に移行する。
ステップS159の処理では、CPU56は、大当りの種別が確変大当りまたは通常大当りであるか否かを確認する(ステップS159)。なお、確変大当りまたは通常大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」または「02」であるか否かを確認することによって判定できる。CPU56は、大当りの種別が確変大当りである場合に、時短フラグをセットし、時短状態指定コマンドを送信し、ステップS164の処理に移行する(ステップS159のY,S160,S161,S162のN)。また、CPU56は、大当りの種別が通常大当りである場合に、時短フラグをセットし、時短状態指定コマンドを送信し、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットし、ステップS164の処理に移行する(ステップS159のY,S160,S161,S162のY,S163)。
なお、この実施の形態では、ステップS160の処理でセットした時短フラグは、可変入賞球装置15の開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU56は、普通図柄プロセス処理(ステップS27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置15を開放する制御を行う。また、ステップS160の処理でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
ステップS164の処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS162)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S709の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、第1飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS706)。第1飾り図柄表示制御処理では、第1飾り図柄表示器9aの表示制御を実行する。また、第2飾り図柄表示制御処理を行う(ステップS707)。第2飾り図柄表示制御処理では、第2飾り図柄表示器9bの表示制御を実行する。また、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS708)。さらに、演出の態様等を決定するために用いられる乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702に移行する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理のように、第1飾り図柄表示制御処理と第2飾り図柄表示制御処理とを共通化して、すなわち一つのプログラムモジュールで実現するようにして、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するプログラム容量を減らすようにしてもよい。
図27〜図30は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突確開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突確開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが小当り/突確終了指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、小当り/突確終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数保存領域に格納する(ステップS652)。また、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数指定コマンドで示される第1保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第1保留記憶表示部18cにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS653)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数保存領域に格納する(ステップS655)。また、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数指定コマンドで示される第2保留記憶数(具体的には、EXTデータの値)に従って、第2保留記憶表示部18dにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS656)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変状態フラグや、時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS658)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS660)。また、受信した演出制御コマンドが確変状態指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、確変状態フラグをセットする(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果1指定コマンドであれば(ステップS665のY)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果1フラグをセットし(ステップS666)、ステップS671の処理に移行する。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果2指定コマンドであれば(ステップS667のY)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果2フラグをセットし(ステップS668)、ステップS671の処理に移行する。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果3指定コマンドであれば(ステップS669のY)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果3フラグをセットし(ステップS670)、ステップS671の処理に移行する。
。
受信した演出制御コマンドが入賞時判定結果4指定コマンドであれば(ステップS672のY)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果4フラグをセットし(ステップS673)、ステップS671の処理に移行する。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS674)。そして、ステップS611の処理に移行する。
図31は、図30に示されたコマンド解析処理における入賞時演出設定処理(ステップS671)を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、入賞時判定2フラグまたは入賞時判定3フラグがセットされている場合に(ステップS901のY)、小当りまたは突然確変大当りと判定された後に実行される共通演出(確変状態に制御されている場合と確変状態に制御されていない場合とで共通して実行される演出であって、確変状態に制御されているか否か認識困難な演出)としての特定演出(例えば、通常演出状態と異なる背景画像を演出表示装置9に表示させる演出)を開始するか否かを判定するための特定演出開始判定用乱数(範囲:0〜9)を抽出する(ステップS902)。なお、入賞時判定2フラグまたは入賞時判定3フラグがセットされている場合には、特定演出開始判定用乱数を抽出することなく、必ず特定演出を開始するように構成されていてもよい。後述するように、特定演出の実行中には、第1ステップアップ予告の演出順序によって、確変状態に移行されているか否かを示唆する演出が行われる。そして、確変状態に制御されている場合と確変状態に制御されていない場合とで共通する演出であって、確変状態に制御されているか否か認識困難であることから、確変状態に制御される可能性を示唆する特定演出が実行されることにより、遊技者に、確変状態に制御されていることへの期待感を向上させ、遊技興趣を向上させることができる。また、入賞時の判定結果にもとづいて(つまり、特別図柄の変動開始前から)特定演出を実行開始するように構成されているので、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後や小当りにもとづく小当り遊技の終了後に特定演出を実行開始する場合に比べて、長期間特定演出を実行し、長期間に亘って確変状態に制御されていることを示唆することができる。なお、入賞時判定2フラグまたは入賞時判定3フラグがセットされている場合とは、入賞時判定処理において、突然確変大当りまたは小当りと判定されたことにもとづいて、入賞時判定結果2指定コマンドまたは入賞時判定結果3指定コマンドが送信された場合である。演出制御用CPU101は、入賞時判定2フラグまたは入賞時判定3フラグがセットされていない場合に(ステップS901のN)、ステップS906Aの処理に移行する。
そして、演出制御用CPU101は、抽出した特定演出開始判定用乱数の値が特定演出開始判定値に合致するか否か判断する(ステップS903)。
図32は、特定演出開始判定用テーブルを示す説明図である。図32に示すように、特定演出開始判定値は、入賞時判定2フラグがセットされている場合(つまり、突然確変大当りと判定されている場合)には0〜8であり、入賞時判定3フラグがセットされている場合(つまり、小当りと判定されている場合)には0〜2である。つまり、入賞時判定2フラグがセットされている場合(つまり、突然確変大当りと判定されている場合)には、入賞時判定3フラグがセットされている場合(つまり、小当りと判定されている場合)よりも高い割合で、特定演出開始判定用乱数の値が特定演出開始判定値に合致する。
演出制御用CPU101は、抽出した特定演出開始判定用乱数の値が特定演出開始判定値に合致すると判断した場合に(ステップS903のY)、演出表示装置9に表示させる背景画像を通常演出用背景画像(例えば、白色)から特定演出用背景画像(例えば、赤色)に変更し(ステップS904)、特定演出状態フラグをセットし(ステップS905)、ステップS912の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS906Aの処理で、特定演出状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS906A)。そして、特定演出状態フラグがセットされていない場合に(ステップS906のN)、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS906B)。第2始動入賞指定コマンド受信フラグは、ステップS218Bで第2始動入賞指定コマンドが送信されたことにもとづいて、ステップS674でセットされるフラグである。なお、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認するのは、この実施の形態では、第2始動入賞は第1始動入賞に優先されるからである。演出制御用CPU101は、第2始動入賞指定コマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS906BのY)、第2始動入賞指定コマンド受信フラグをリセットし、大当りと判定されたことを予告する結果予告演出を実行するか否かを決定するための結果予告演出開始判定用乱数(範囲:0〜9)を抽出する(ステップS907)。後述するように、結果予告演出では、大当りと判定された場合に高い割合で背景画像が変更され、大当りと判定されたことを遊技者に予告する。結果演出制御用CPU101は、ステップS906Aの処理で特定演出状態フラグがセットされていると判断した場合、またはステップS906Bの処理で第2始動入賞指定コマンド受信フラグがセットされていないと判断した場合に、ステップS912の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、抽出した結果予告演出開始判定用乱数の値が結果予告演出開始判定値に合致するか否か判断する(ステップS908)。
図33は、結果予告演出開始判定用テーブルを示す説明図である。図33に示すように、結果予告演出開始判定値は、入賞時判定1フラグがセットされている場合(つまり、通常大当りまたは確変大当りと判定されている場合)には、0〜8であり、入賞時判定4フラグがセットされている場合(つまり、ノーマルリーチはずれまたはスーパーリーチはずれと判定されている場合)には0〜2である。つまり、入賞時判定1フラグがセットされている場合(つまり、通常大当りまたは確変大当りと判定されている場合)には、入賞時判定4フラグがセットされている場合(つまり、ノーマルリーチはずれまたはスーパーリーチはずれと判定されている場合)よりも高い割合で、結果予告演出開始判定用乱数の値が結果予告演出開始判定値に合致する。
演出制御用CPU101は、抽出した結果予告演出開始判定用乱数の値が結果予告演出開始判定値に合致すると判断した場合に(ステップS908のY)、演出表示装置9に表示させる背景画像を通常演出用背景画像(例えば、白色)から結果予告演出用背景画像(例えば、青色)に変更し(ステップS909)、現在の保留記憶数(第2保留記憶数保存領域に格納されている値)を変動回数カウンタにセットし(ステップS910)、結果予告演出状態フラグをセットし(ステップS911)、ステップS912の処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS912の処理で、入賞時判定フラグ(入賞時判定1〜4フラグ)をリセットし、処理を終了する。
図34は、図26に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄および飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(および飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りまたは小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。また、いわゆる確変昇格演出を実行する遊技機では、確変昇格演出の実行を示す確変昇格演出実行中フラグがセットされている場合には確変昇格演出を実行する。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、図34に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に応じた値に更新する(ステップS813)。
図36は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理を実行する(ステップS518A)。なお、予告演出設定処理については後述する。
次いで、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理結果や変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS518B)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS519)。
図37は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置9の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ27からの音出力を制御する。また、可動部材制御データに設定されている態様で可動部材78および羽根モノ79a,79bを制御する。
図37に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出設定処理結果に応じて用意されている。
図38は、プロセステーブルの内容に従って実行される演出を説明するための説明図である。演出制御用CPU101は、プロセステーブルにおける演出制御実行データに従って表示制御を実行する。すなわち、プロセスタイマ設定値に設定されたタイマ値に応じた時間が経過すると、プロセステーブルにおける次の演出制御実行データに従って、演出表示装置9、LED等の発光体、スピーカ27、可動部材78、および羽根モノ79a,79bを制御する処理を繰り返すことによって、1回の演出図柄の変動における演出が実現される。なお、変動期間中に制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、可動部材制御データ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS519の処理を実行したら、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出図柄を可変表示する演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と羽根モノ79a,79b)の制御を開始する(ステップS520)。例えば、表示制御実行データに従って、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像(演出図柄を含む。)を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプの点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。また、可動部材制御データに従って、可動部材78を動作させるための駆動信号を出力する。また、可動部材制御データに従って、羽根モノ79a,79bを動作させるための駆動信号を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS521)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS522)。
図39および図40は、ステップS518Aの予告演出設定処理を示すフローチャートである。予告演出設定処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS571)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS571のY)、図41の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS572)。
この実施の形態において、ステップアップ予告演出とは、1回の図柄の変動(可変表示)中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出(第1段階から複数段階までの予告演出)を1回または複数回変化(発展)させることによって大当りとなる可能性があることを段階的に遊技者に報知する予告演出のことをいう。この実施の形態では、予告演出を変化させる回数が増えるほど(多段階の予告演出まで実行されるほど)、大当りの可能性が高いことを遊技者に報知する。なお、ステップアップ予告演出は、最初の予告演出が変化せずに終了する場合もある。
なお、ステップアップ予告演出は、1つのキャラクタの形状や色が変化するようなものでもよく、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば「ステップアップ予告」と言える。
この実施の形態では、後述するように(図61等参照)、第1ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の下部において段階的にキャラクタ(人のキャラクタ)を登場させていく演出としている。第1ステップアップ予告演出の詳しい内容については、図61等を参照して後述する。
図41の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→e」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図42〜図45等)においても同様である。
なお、図41の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C」、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」、「A→B→C→D→e」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS572において、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS572で第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS573)。
この実施の形態では、後述するように(図63、図65等参照)、第2ステップアップ予告演出の内容は、演出表示装置9の表示画面の背景画像を段階的に変化(発展、転換)させていく演出としている。第2ステップアップ予告演出の詳しい内容については、図63、図65等を参照して後述する。
図42の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Xのみ実行される演出態様(「X」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行される演出態様(「X→Y」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行され、その後に予告演出Zが実行される演出態様(「X→Y→Z」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行され、その後に予告演出zが実行される演出態様(「X→Y→z」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS573において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「X」、「X→Y」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS571において、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS571のN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS574)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS574のY)、演出制御用CPU101は、図41の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS575)。
図41の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→e」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出Dが実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D→E」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D→E」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D→e」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図41の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C→D」、「A→B→C→D→E」、「A→B→C→D→e」「A→B→一旦終了→D」、「A→B→一旦終了→D→E」、「A→B→一旦終了→D→e」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、予告演出D以上の演出が出現するとスーパーリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS575において、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS575で第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS576)。
図42の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Xのみ実行される演出態様(「X」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行される演出態様(「X→Y」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行され、その後に予告演出Zが実行される演出態様(「X→Y→Z」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行され、その後に予告演出zが実行される演出態様(「X→Y→z」の発展パターン)と、予告演出Xが実行されてから予告演出Yが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出Zが実行される演出態様(「X→一旦終了→Z」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS576において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「X」、「X→Y」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS574において、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS574のN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS577)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS577のY)、演出制御用CPU101は、図41の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS578)。
図41の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図41の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS578において、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS578で第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS579)。
図42の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルでは、図42の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS579において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「X」、「X→Y」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
ステップS577において、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS577のN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図41の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS580)。
図41の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、図41の右上および左下に示すノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS580において、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS580で第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS581)。
図42の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルでは、図42の右上および左下に示すノーマルリーチはずれ用およびスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS581において、第2ステップアップ予告決定用の乱数SR5−2の値を抽出し、抽出した乱数値と第2予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「X」、「X→Y」・・・)にもとづいて、第2ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、この実施の形態では、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様の決定は、大当り時において同じ予告設定テーブル(第1予告設定テーブル、第2予告設定テーブル)を用いている。しかし、全ての大当り種類に同じ予告設定テーブルを用いるのではなく、通常大当り、確変大当り、突然確変大当りおよび小当りの各々において使用する予告設定テーブルを備え、大当り種類に対応する予告設定テーブルを用いてステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)の有無と演出態様を決定するようにしてもよい。この場合、各々の予告設定テーブルにおいて予告演出の対する判定値の振り分けを異ならせることにより、大当りの種類に応じてステップアップ予告の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。例えば、確変大当りは通常大当りに比べて、「A→B→C→D→e」の演出態様や「一旦終了→復活」の演出態様などのステップアップが続くパターンが選択されやすいようにテーブルを設定することで、より一層の興趣の向上が図られる。また、突然確変大当りと小当りにおいて、例えば突然確変大当りでは「一旦終了→復活」が選択され、小当りにおいては「一旦終了→復活」が選択されないようにテーブルを設定することによって、大入賞口の開放態様が類似または同一であり、突然確変大当りと小当りの見分けが付かない状態(確変状態であるか否かの見分けが付かない状態)となっても、予告演出の演出態様で突然確変大当りと小当りのいずれが発生したかを判別することができ、遊技性の向上が図れる。
次いで、演出制御用CPU101は、図43に示す可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS582)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の可動物予告設定テーブルを用いて、可動物予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、可動物予告演出は、ステップアップ予告演出ではなく、可動部材78が予定の態様で動作することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、可動物予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(稼動部材78が段階的に1回または複数回変化(発展、動作)させる予告演出ではない)。可動物予告演出の詳しい内容については、図71等を参照して後述する。
図43に示す可動物予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、第1予告タイミングで可動部材78が動作する演出態様と、第2予告タイミング(第1予告タイミングとは異なるタイミング)で可動部材78が動作する演出態様と、第3予告タイミング(第1予告タイミングと第2予告タイミングのいずれも)で可動部材78が動作する演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS582において、可動物予告決定用の乱数SR5−3の値を抽出し、抽出した乱数値と可動物予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1予告タイミング」、「第2予告タイミング」、「第3予告タイミング」)にもとづいて、可動物予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当り時において同じ大当り用の可動物予告設定テーブルを用いて可動物予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数の可動物予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いて可動物予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、可動物予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、図44に示すボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS583)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のボタン予告設定テーブルを用いて、ボタン予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ボタン予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、遊技者による操作ボタン120の押圧操作に応じて演出表示装置9の表示画面に所定の画像を表示することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ボタン予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(操作ボタン120の操作に応じて段階的に1回または複数回変化(発展)させる予告演出ではない)。ボタン予告演出の詳しい内容については、図76、図79等を参照して後述する。
図44に示すボタン予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、早いタイミングで第1メール予告演出(メールの開封1段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第1メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングで第2メール予告演出(メールの開封2段階のメール予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングで第2メール予告演出(メール予告演出)が実行される演出態様と、早いタイミングでカード予告演出(カードが出現する予告演出)が実行される演出態様と、遅いタイミングでカード予告演出が実行される演出態様と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
演出制御用CPU101は、ステップS583において、ボタン予告決定用の乱数SR5−4の値を抽出し、抽出した乱数値とボタン予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「第1メール予告で早いタイミング」、「第1メール予告で遅いタイミング」、「第2メール予告で早いタイミング」、「第2メール予告で遅いタイミング」、「カード予告で早いタイミング」、「カード予告で遅いタイミング」)にもとづいて、ボタン予告演出の有無と演出態様を決定する。
なお、大当り時において同じ大当り用のボタン予告設定テーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定しているが、大当りの種類(確変大当り、通常大当り、突然確変大当り、小当り)に応じて複数のボタン予告設定テーブルを設け、大当りの種類に応じたテーブルを用いてボタン予告演出の内容を決定するようにしてもよい。この場合、大当りの種類に応じて、各テーブルの振分値を異ならせることにより、ボタン予告演出の実行割合や演出態様の出現割合を異ならせることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、図45に示す枠(ランプ)予告設定テーブルを用いて、枠(ランプ)予告演出の有無を決定する(ステップS584)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の枠予告設定テーブルを用いて、枠予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、枠(ランプ)予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、枠ランプ28を所定の点灯ぱターンで点灯させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、枠(ランプ)予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(点灯パターンを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。枠予告演出の具体的な内容については省略する。
図45に示す枠予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各枠予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、枠予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が枠予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS584において、枠予告決定用の乱数SR5−5の値を抽出し、抽出した乱数値と枠予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、枠予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図45に示すミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する(ステップS585)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用のミニキャラ予告設定テーブルを用いて、ミニキャラ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、ミニキャラ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面にミニキャラ(サイズの小さいキャラクタの画像)を表示させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、ミニキャラ予告演出は、1回または複数回変化する予告演出ではない(ミニキャラを1回または複数回段階的に変化(発展)させる予告演出ではない)。
図45に示すミニキャラ予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各ミニキャラ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、ミニキャラ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方がミニキャラ予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS585において、ミニキャラ予告決定用の乱数SR5−6の値を抽出し、抽出した乱数値とミニキャラ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、ミニキャラ予告演出の有無を決定する。
なお、ミニキャラ予告演出は複数種類設けられ、ミニキャラ予告の実行(ミニキャラ出現)を決定したときに、いずれのミニキャラを出現させるかを決定するようにしてもよい。ミニキャラの種類には、大当り時のみ出現可能なキャラが設定されていてもよい。ミニキャラは、大当りの予告のほかに、大当り時の確率変動を伴う大当りとなるかどうかを示唆する予告、変動がリーチとなるかどうかを示唆する予告、スーパーリーチになるかどうかを示唆する予告、擬似連や滑り演出が発生するかどうかを示唆する予告等、予告する対象の異なる複数系統のミニキャラ予告を備え、各々の系統において、大当り判定の判定結果および変動パターンの内容にもとづいて選択されるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、はずれの場合と大当りの場合とでテーブルにおける振分値を変更しているが、大当りにおいても確変大当り、通常大当り、突確、小当りの各々において使用する振分値の異なるミニキャラ予告決定用のテーブルを備え、それらのテーブルにもとづいてミニキャラの出現および種類を選択するようにしてもよい。この場合に、複数系統のミニキャラを備えている場合には、各系統において各々テーブルを設けて複数系統の各々のミニキャラの出現を選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、図45に示す羽根モノ予告設定テーブルを用いて、羽根モノ予告演出の有無を決定する(ステップS586)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の羽根モノ予告設定テーブルを用いて、羽根モノ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の羽根モノ予告設定テーブルを用いて、羽根モノ予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、羽根モノ予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、羽根モノ79a,79bを所定タイミングで動作させることによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、羽根モノ予告演出は、羽根モノ79a,79bを1回または複数回動作させる予告演出ではない。羽根モノ予告演出の具体的な内容については省略する。
図45に示す羽根モノ予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各羽根モノ予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、羽根モノ予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が羽根モノ予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS586において、羽根モノ予告決定用の乱数SR5−7の値を抽出し、抽出した乱数値と羽根モノ予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、羽根モノ予告演出の有無を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、図45に示す他系統液晶予告設定テーブルを用いて、他系統液晶予告演出(ステップアップ予告やボタン予告等の他の予告とは別系統の予告演出)の有無を決定する(ステップS587)。具体的には、変動パターンコマンドにもとづく変動パターンの内容または表示結果指定コマンドにもとづく表示結果(大当りの判定結果)の内容にもとづいて、はずれか大当りかを判定し、はずれのときははずれ用の他系統液晶予告設定テーブルを用いて、他系統液晶予告演出の内容(有無、演出態様)を決定し、大当りのときは大当り用の他系統液晶予告設定テーブルを用いて、他系統液晶予告演出の内容を決定する。
この実施の形態では、他系統液晶予告演出も、ステップアップ予告演出ではなく、演出表示装置9の表示画面に所定の画像(ステップアップ予告で登場するキャラクタの画像やボタン予告で表示される画像、ミニキャラの画像とは異なる画像)を所定タイミングで表示することによって大当りの可能性があることを報知する演出である。つまり、他系統液晶予告演出は、演出表示装置9の表示画面に所定の画像を1回または複数回変化させる予告演出ではない。他系統液晶予告演出の具体的な内容については、図67〜図69等を参照して後述する。
図45に示す他系統液晶予告設定テーブルは、はずれのときのテーブルと大当りのときのテーブルとが設けられている。そして、各他系統液晶予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、他系統液晶予告演出「実行」と、が設定されている。そして、「なし」と「実行」に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、はずれのときよりも大当りのときの方が他系統液晶予告予告演出の実行確率が高くなるように判定値が設定されている。
演出制御用CPU101は、ステップS587において、他系統液晶予告決定用の乱数SR5−7の値を抽出し、抽出した乱数値と他系統液晶予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「実行」)にもとづいて、他系統液晶予告演出の有無を決定する。
演出制御用CPU101は、特定演出状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS588)。そして、特定演出状態フラグがセットされている場合に(ステップS588のY)、演出順序変更判定用乱数(範囲:0〜19)を抽出し(ステップS589)、演出順序変更判定値に合致するか否か確認する(ステップS590)。
図46は、演出順序変更判定テーブルを示す説明図である。図46に示すように、演出順序変更判定値は、確変状態フラグがセットされている場合(つまり、確変状態である場合)には1〜8であり、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり、確変状態でない場合)には1である。つまり、確変状態フラグがセットされている場合(つまり、確変状態である場合)には、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり、確変状態でない場合)よりも高い割合で、演出順序変更判定用乱数の値が演出順序変更判定値に合致する。従って、確変状態では演出順序が変更されやすく、演出順序が変更された場合に、遊技者に、確変状態に移行されていることへの期待度を高め、遊技興趣を高めることができる。なお、演出順序変更前の予告パターンを第1予告パターンといい、演出順序変更後の予告パターンを第2予告パターンという。第1予告パターンおよび第2予告パターンの具体的な演出内容については後述する。なお、確変状態フラグがセットされている場合(つまり、確変状態である場合)には必ず演出順序変更判定用乱数の値が演出順序変更判定値に合致するように構成されていてもよく(具体的には、演出順序変更判定値が0〜19)、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり、確変状態でない場合)には演出順序変更判定用乱数の値が演出順序変更判定値に合致しないように構成されていてもよい(具体的には、演出順序変更判定値が設定されていない)。そのように構成された場合には、演出順序が変更された場合に、遊技者に、確変状態に移行されていることへの期待度をさらに高め、遊技興趣を高めることができる。
演出制御用CPU101は、演出順序変更判定用乱数の値が演出順序変更判定値に合致する場合に(ステップS590のY)、ステップS572,S575,S578,S580の処理で決定された第1ステップアップ予告の態様が変更対象の態様であるか否か判断し、変更対象の態様である場合に、第1ステップアップ予告の演出順序を変更する(ステップS591,S592)。従って、ステップS572,S575,S578,S580の処理で、第1ステップアップ予告を実行するか否か、および第1ステップアップ予告を実行する場合のステップ数を決定した後に、ステップS590,S592の処理で、確変状態に制御されているか否かにもとづいて、第1予告パターンの第1ステップアップ予告とするか、第2予告パターンの第1ステップアップ予告とするかが決定される。よって、同じステップ数における第1予告パターンと、第2予告パターンとの大当り信頼度を同様にして、確変状態であることの示唆演出の実行割合(確変状態である割合)を異ならせることができる。つまり、同じステップ数についての大当り信頼度を、第1予告パターンの第1ステップアップ予告が実行された場合と、第2予告パターンの第1ステップアップ予告が実行された場合とで維持しつつ、確変状態であることを示唆することができる。また、確変状態であることの示唆演出の設定値と、大当りの予告の設定値とを別途設定する必要がなくなり、記憶領域を低減することができる。なお、大当り信頼度とは、対応する演出(例えば、ステップ数が3である第2予告パターンの第1ステップアップ予告)が行われた場合に、大当りとなる確率をいう。従って、大当り信頼度が、第1予告パターンの第1ステップアップ予告が実行された場合と第2予告パターンの第1ステップアップ予告が実行された場合とで維持されているとは、例えば、ステップ数が3である第1予告パターンの第1ステップアップ予告が行われた場合と、ステップ数が3である第2予告パターンの第1ステップアップ予告が行われた場合とで大当りとなる確率が同じということである。
図47は、第1ステップアップ予告の変更内容を示す説明図である。図47の左欄に示す第1ステップアップ予告の態様が変更対象の態様(つまり、第1予告パターンの演出態様)であり、図47の右欄に示す態様が、演出順序の変更後の第1ステップアップ予告の態様(つまり、第2予告パターンの演出態様)である。
図47に示すように、ステップS592の処理で変更対象となる演出態様は、「A→B→C」の発展パターン、「A→B→C→D」の発展パターン、「A→B→C→D→E」の発展パターン、および「A→B→C→D→e」の発展パターンである。つまり、予告演出Bの実行後に予告演出Cが実行される第1予告パターンである。そして、各発展パターンのうち、予告演出Bと予告演出Cとの実行順序が変更される。具体的には、「A→B→C」の発展パターンが「A→C→B」の発展パターンに変更され、「A→B→C→D」の発展パターンが「A→C→B→D」の発展パターンに変更され、「A→B→C→D→E」の発展パターンが「A→C→B→D→E」の発展パターンに変更され、「A→B→C→D→e」の発展パターンが「A→C→B→D→e」の発展パターンに変更される。つまり、予告演出Bの実行後に予告演出Cが実行される第1予告パターンから、予告演出Cの実行後に予告演出Bが実行される第2予告パターンに変更される。同一ステップ数の第1ステップアップ予告における第1予告パターンと第2予告パターンとで演出態様を異ならせることで、確変状態であることの示唆を遊技者に容易に認識させることができる。また、演出の実行順序を異ならせることにより、確変状態であることの示唆を遊技者に容易に認識させることができる。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS593の処理に移行する。演出制御用CPU101は、ステップS593の処理で、別々に決定した第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出との組合せが可能であるか否か判定する(ステップS593)。
具体的には、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出との組合せとして、図48〜図51に示す組合せが考えられる。なお、図48〜図51は、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告と可動物予告とボタン予告と他系統液晶予告の組合せの可否を示す説明図でもある。
この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回変化(2段階発展)する演出態様(「A→B→C」、「A→C→B」以上の演出態様)が実行されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回変化(2段階発展)する演出態様(「X→Y→Z」または「X→Y→z」の演出態様)が実行されないようにしている。すなわち、第1ステップアップ予告演出における「A→B→C」、「A→C→B」以上の演出態様と、第2ステップアップ予告演出における演出態様「X→Y→Z」または「X→Y→z」とが同時に実行されるのを禁止している。なぜなら、この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「X→Y→Z」または「X→Y→z」が実行された場合は、例えば図68の(3−8)や図69の(3−11)に示すように、第2ステップアップ予告演出を表わす背景画像が演出表示装置9の表示画面の全領域に拡大して全画面表示となるようにしているので、このとき、演出表示装置9の表示画面の下部で実行される第1ステップアップ予告演出の予告演出「C」を実行することができない(予告演出Cに対応するキャラクタを表示画面上に登場させることができない)からである。従って、図49に示すように、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C」、「A→C→B」以上の演出態様が決定されたときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「X→Y→Z」または「X→Y→z」の演出態様を決定してはならないことになる。
よって、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B→C」、「A→C→B」以上の演出態様(「A→B→C」、「A→C→B」、「A→B→C→D」、「A→C→B→D」、「A→B→C→D→E」、「A→C→B→D→E」、「A→B→C→D→e」、「A→C→B→D→e」)が決定され、第2ステップアップ予告演出の演出態様として演出態様「X→Y→Z」「X→Y→z」が決定された場合は、図49に示すように、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能であると判定する(ステップS593のN)。そして、第2ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを1段階下げた「X→Y」に変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS594)。なお、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「X→Y→Z」または「X→Y→z」の演出態様が決定された場合に、第1ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを1段階以上下げた演出態様「A→B」に変更する(書き換える)処理を実行するようにしてもよい。
このような構成によれば、演出表示装置9の表示画面で実行される2つのステップアップ予告演出の重複を回避することができ、表示画面上で2つの予告演出が同時に実行されることによる予告表示の煩雑さを回避することができる。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、「A→B→一旦終了→D」、「A→B→一旦終了→D→E」、「A→B→一旦終了→D→e」の演出態様が決定可能である。このような演出態様では、予告演出Bを実行した後にステップアップ予告が一旦終了したように見せかけ、その後、予告演出Dを実行してステップアップ予告が復活したように見せる。ここで、ステップアップ予告が一旦終了したように見せかけた後、第2ステップアップ予告演出の予告演出Zまたはzが実行されたことを契機に予告演出Dが実行されてステップアップ予告が復活したように見せるのが効果的である。このような第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを連携させることにより効果的に遊技者の期待感を煽ることができる。従って、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、「A→B→一旦終了→D」、「A→B→一旦終了→D→E」、「A→B→一旦終了→D→e」の演出態様が決定されたときは、図50および図51に示すように、ステップS593において、第2ステップアップ予告演出の演出態様(「X→Y→Z」、「X→Y→z」)との組合せが可能であると判定し、第2ステップアップ予告演出の演出態様(「なし」「Xのみ」「X→Y」)との組合せが不可能であると判定する。組合せが不可能であると判定した場合は(ステップS593のN)、第2ステップアップ予告演出の演出態様を、例えばステップアップを1段階以上上げた「X→Y→Z」に変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS594)。なお、組合せが不可能であると判定した場合であっても、他の予告演出(可動物予告演出(第2予告タイミングまたは第3予告タイミング)、ボタン予告(遅いタイミング)または他系統液晶予告)のいずれかが実行されるか否かを確認し、他の予告演出が実行される場合は、第2ステップアップ予告演出の演出態様を変更する処理を実行しない。ステップアップ予告が一旦終了したように見せかけた後、他の予告演出(可動物予告演出(第2予告タイミングまたは第3予告タイミング)、ボタン予告(遅いタイミング)または他系統液晶予告)が実行されたことを契機に予告演出Dが実行されてステップアップ予告が復活したように見せるようにするためである。
また、この実施の形態では、第2ステップアップ予告演出の演出態様として、「X→一旦終了→Z」の演出態様が決定可能である。このような演出態様では、予告演出Xを実行した後にステップアップ予告が一旦終了したように見せかけ、その後、予告演出Zを実行してステップアップ予告が復活したように見せる。ここで、ステップアップ予告が一旦終了したように見せかけた後、第1ステップアップ予告演出の予告演出Bが実行されたことを契機に予告演出Dが実行されてステップアップ予告が復活したように見せるのが効果的である。このような第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを連携させることにより効果的に遊技者の期待感を煽ることができる。従って、第2ステップアップ予告演出の演出態様として、「X→一旦終了→Z」の演出態様が決定されたときは、図51に示すように、ステップS593において、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「A→B」との組合せのみが可能であると判定し、その他の演出態様との組合せが不可能であると判定する。なお、図51には示していないが、第2ステップアップ予告演出の演出態様として「X→一旦終了→Z」の演出態様が決定されたときは、第1ステップアップ予告演出の演出態様として「一旦終了」する演出態様(「A→B→一旦終了→D」など)との組合せも不可能であると判定する。組合せが不可能であると判定した場合は(ステップS593のN)、第1ステップアップ予告演出の演出態様を「A→B」に変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS594)。
なお、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が2回以上変化(2段階以上発展)する演出態様が実行されたとき、すなわち、「A→B→C」以上の演出態様が実行されたときは、常にリーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)が発生することにしている。従って、図41の左上の非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルには、「A→B→C」以上の演出態様に対して判定値が割り振られていない。このため、リーチが発生しないとき(非リーチはずれの変動パターンコマンドを受信したとき)は、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、リーチ確定の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」「A→B→C→D→e」)が常に決定されない。
なお、図41の左上に示す第1予告設定テーブルにおいて、リーチ確定の演出態様(「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」「A→B→C→D→e」)に判定値を割り振るように設定した場合は、ステップS593において、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能である(リーチ確定の演出態様の実行が不可能である)と判定することになる。この場合、ステップS594において、第1ステップアップ予告演出の演出態様をリーチ確定でない演出態様(例えば「A→B」)に変更する(書き換える)処理が実行される。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出の演出態様(発展パターン)として、予告演出が3回以上変化(3段階以上発展)する演出態様が実行されたとき、すなわち、「A→B→C→D」以上や「A→B→一旦終了→D」以上の演出態様が実行されたときは、常にスーパーリーチが発生することにしている。従って、図41の右上のノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルには、「A→B→C→D」や「A→B→一旦終了→D」以上の演出態様に対して判定値が割り振られていない。このため、スーパーリーチが発生しないとき(ノーマルリーチはずれの変動パターンコマンドを受信したとき)は、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、リーチ確定の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」「A→B→C→D→e」「A→B→一旦終了→D」「A→B→一旦終了→D→E」「A→B→一旦終了→D→e」)が常に決定されない。
なお、図41の右上に示す第1予告設定テーブルにおいて、スーパーリーチ確定の演出態様(「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」「A→B→C→D→e」「A→B→一旦終了→D」「A→B→一旦終了→D→E」「A→B→一旦終了→D→e」)に判定値を割り振るように設定した場合は、ステップS593において、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出の組合せ不可能である(スーパーリーチ確定の演出態様の実行が不可能である)と判定することになる。この場合、ステップS594において、第1ステップアップ予告演出の演出態様をスーパーリーチ確定でない演出態様(例えば「A→B→C」)に変更する(書き換える)処理が実行される。
次に、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)とボタン予告演出との組合せ、およびステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)と他系統液晶予告演出との組合せが可能であるか否か判定する(ステップS595)。この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、ボタン予告演出、および他系統液晶予告演出は、いずれも演出表示装置9の液晶画面にて実行されるので、ステップアップ予告演出と他の予告演出(ボタン予告演出、他系統液晶予告演出)とを同時に実行することができない場合が生じるからである。
図48〜図51に示すように、早いタイミングで実行されるボタン予告演出(メール予告演出、カード予告演出)は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出における任意の演出態様と組合せ可能である。一方、遅いタイミングで実行されるボタン予告演出(メール予告演出、カード予告演出)は、第1ステップアップ予告演出については任意の演出態様と組合せ可能であるが、第2ステップアップ予告演出については「X→Y→Z」および「X→Y→z」との組合せが不可能である。ボタン予告演出が実行される遅いタイミングと予告画像が全画面表示となる予告演出Zまたはzが実行されるタイミングと重複してしまうため、ボタン予告演出と予告演出Zまたはzとを同時に実行することができないからである。組合せが不可能であると判定した場合は(ステップS595のN)、遅いタイミングのボタン予告演出の演出態様を、例えば早いタイミングのボタン予告演出の演出態様に変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS596)。
また、図48〜図51に示すように、他系統液晶予告演出は、第1ステップアップ予告演出については予告演出Cを実行する演出態様(「A→B→C」、「A→C→B」、「A→B→C→D」、「A→C→B→D」、「A→B→C→D→E」、「A→C→B→D→E」、「A→B→C→D→e」、「A→C→B→D→e」)との組合せが不可能であり、第2ステップアップ予告演出については予告演出Zまたはzを実行する演出態様(「X→Y→Z」「X→Y→z」「X→一旦終了→Z」)との組合せが不可能である。予告画像が全画面表示となる他系統予告予告演出(図75(5−5)(5−6)参照)が実行されるタイミングと予告演出BまたはCが実行されるタイミングと重複し、また予告画像が全画面表示となる他系統予告予告演出が実行されるタイミングと予告画像が全画面表示となる予告演出Zまたはzが実行されるタイミングと重複してしまうため、他系統液晶予告演出と予告演出BまたはC、および他系統液晶予告演出と予告演出Zまたはzとを同時に実行することができないからである。組合せが不可能であると判定した場合は(ステップS595のN)、例えば他系統液晶予告演出の演出態様を実行しないように、あるいは予告演出B,Cや予告演出Z,zを実行しないように変更する(書き換える)処理を実行する(ステップS596)。
なお、可動物予告演出については、演出表示装置9の周囲の可動部材78を動かすことにより実行するので、どのようなタイミングであっても、演出表示装置9の液晶画面で実行されるステップアップ予告演出と同時に実行することが可能である。従って、可動物予告演出は、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出における任意の演出態様と組合せ可能である。
なお、上述したように、この実施の形態では、ステップアップ予告が一旦終了したように見せかけた後、可動物予告、ボタン予告(遅いタイミングのメール予告またはカード予告)または他系統液晶予告のいずれかが実行されたことを契機に予告演出Dが実行されてステップアップ予告が復活したように見せるのが効果的である。このような第1ステップアップ予告演出と他の予告演出(可動物予告演出、ボタン予告演出、他系統液晶予告演出)とを連携させることにより効果的に遊技者の期待感を煽ることができる。
このような場合において、第1ステップアップ予告演出の演出態様として、ステップアップ予告が一旦終了する演出態様(つまり「A→B→一旦終了→D」、「A→B→一旦終了→D→E」、「A→B→一旦終了→D→e」の演出態様)が決定されたときは、少なくとも、第2ステップアップ予告演出の予告演出Z,z、可動物予告演出(第2予告タイミングまたは第3予告タイミング)、ボタン予告演出(遅いタイミング)または他系統液晶予告演出のいずれか決定されている必要がある。上記のステップS589の処理では、第1ステップアップ予告演出としてステップアップ予告が一旦終了する演出態様が決定され、第2ステップアップ予告演出の予告演出Z,z、可動物予告演出(第2予告タイミングまたは第3予告タイミング)、ボタン予告演出(遅いタイミング)または他系統液晶予告演出のいずれかも決定されていないときは、第2ステップアップ予告演出の演出態様を例えば「X→Y→Z」に変更するようにしていたが、可動物予告演出(第2予告タイミングまたは第3予告タイミング)、ボタン予告演出(遅いタイミング)または他系統液晶予告演出のいずれかに強制的に実行させるようにしてもよい。
以上のようにして決定された予告演出の有無および演出態様は、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるROMの所定格納領域(予告演出格納領域)に格納(設定)される。
なお、この実施の形態では、一旦終了したステップアップ予告演出が復活する場合にステップアップ予告の一つの予告演出である予告演出Dが実行されるようになっているが、復活後の予告演出は必ずしも予告演出Dを実行する必要はなく、他の異なる予告演出を実行するようにしてもよい。すなわち、ステップアップ予告演出の終了後のタイミング(予告演出Dが実行されずにステップアップ予告演出が終了したと認識されるタイミング)で他の予告演出(ボタン予告演出、可動物予告演出、他系統液晶予告演出)を発生させるようにしてもよい。このような構成によれば、一旦ステップアップ予告演出が終了したと認識し大当りの可能性が低いと認識して落胆している遊技者に大当りの期待感を持続させることができるので、興趣の向上が図れるとともに、その後に新たな予告演出を発生させることで、さらなる期待感の持続を図れるようにしている。なお、他の予告演出実行後に新たな予告演出を100パーセント実行する必要はなく、所定の割合で実行してもよい。その場合、大当りと決定されている場合の方がはずれと決定されている場合に比べて新たな予告演出が出現する出現率を高く設定したテーブルを用いることで、新たな演出が実行されることにより大当りの可能性が高くなったことを遊技者が認識できるので、より一層の興趣の向上が図れる。
図52は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データおよび可動部材制御データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
次に、演出制御用CPU101は、ステップS845において、プロセスデータ(表示制御実行データ等)の内容に従ってステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)が実行されているかどうかを確認する(ステップS846)。ステップアップ予告演出が実行されている場合は(ステップS846のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてステップアップ予告演出の切替タイミングであるか否か判定する(ステップS847)。ステップアップ予告演出の切替タイミングであれば(ステップS847のY)、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(特に、予告演出を含む表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび可動部材制御データ)の内容に従ってステップアップ予告演出の切替(変化、発展)を実行する(ステップS848)。
次に、演出制御用CPU101は、操作ボタン120の操作が可能な期間(ボタン有効期間)中であるか否か確認する(ステップS849)。なお、操作ボタン120は、ボタン予告演出が実行されているときに有効となる。ボタン有効期間であるときは(ステップS849のY)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120がオンとなったか(押下されたか)どうかを検出する処理を実行する(ステップS850)。操作ボタン120のオンは、操作ボタン120からのオン信号を入力したことで検出する。演出制御用CPU101は、操作ボタン120のオンを検出すると(ステップS850のY)、設定されているボタン予告演出(メール予告またはカード予告)における操作ボタン120のオンに応じた演出を実行する(ステップS851)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ(可動部材制御データ等)の内容にもとづいて可動物予告演出の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS852)。可動物予告演出の実行タイミングであれば(ステップS852のY)、プロセスデータ(特に、可動部材制御データ)の内容に従って可動部材78を動作させて可動物予告演出を実行する(ステップS853)。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータの内容にもとづいてその他の予告演出(枠予告演出、ミニキャラ予告演出、羽根モノ予告演出、他系統液晶予告演出)の実行タイミングであるか否か判定する(ステップS854)。その他の予告演出の実行タイミングであれば(ステップS854のY)、プロセスデータの内容に従ってその他の予告演出を実行する(ステップS855)。すなわち、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させたり、演出表示装置9の画面にミニキャラの画像を所定のタイミングで表示させたり、羽根モノ79a,79bを動作させたり、演出表示装置9の画面に他の演出で用いられる画像とは異なる画像(他系統の画像)を表示させたりする。
そして、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS856)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS858)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS857)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、「擬似連」の演出を含む変動パターン(非リーチPA1−4、ノーマルPB2−1、ノーマルPB2−2、ノーマルPB2−3、ノーマルPB2−4、スーパーPA3−1、スーパーPA3−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4および特殊PG1−3)にもとづいてステップS841〜S845の処理を実行する場合は、上述したように、複数回の演出図柄の擬似変動が実行されるように演出表示装置9の表示制御が実行される。すなわち、擬似連変動パターンに対応するプロセステーブルには、擬似連の演出を示す演出制御データも設定されている。
次に、各種予告演出の実行タイミング(予告タイミング)について説明する。図53は、各種予告演出の実行タイミングを示すタイミング図である。図53に示すように、他系統液晶予告、第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告、メール予告(ボタン予告の一種)、カード予告(ボタン予告の一種)およびミニキャラ予告は、演出表示装置9に表示される画像を用いる予告であるので、これらの予告のことを液晶予告という。
また、図53に示すように、第1ステップアップ予告は、ステップ(A)からステップ(B)、ステップ(C)、ステップ(D)、ステップ(E)の順にステップアップする予告(「A→B→C→D→E」)、またはステップ(A)からステップ(B)、ステップ(C)、ステップ(D)、ステップ(e)の順にステップアップする予告(「A→B→C→D→e」)である。ここで、ステップ(A)は予告演出Aが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(B)は予告演出Bが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(C)は予告演出Cが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(D)は予告演出Dが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(E)は予告演出Eが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(e)は予告演出eが実行されている段階(期間)を示している。
また、図53に示すように、第2ステップアップ予告は、ステップ(X)からステップ(Y)にステップアップし、ステップ(Y)からステップ(Z)にステップアップする予告(「X→Y→Z」)、またはステップ(X)からステップ(Y)にステップアップし、ステップ(Y)からステップ(z)にステップアップする予告(「X→Y→z」)である。ここで、ステップ(X)は予告演出Xが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(Y)は予告演出Yが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(Z)は予告演出Zが実行されている段階(期間)を示し、ステップ(z)は予告演出zが実行されている段階(期間)を示している。
図53に示す例では、複数の予告演出のうち、ミニキャラ予告演出と枠予告演出(枠フラッシュ)は、演出表示装置9における演出図柄の変動の開始と同時に実行可能な予告演出とされている。また、第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出、メール予告演出、カード予告演出、ミニキャラ予告演出、羽根モノ予告演出、可動物予告演出および枠予告演出は、演出図柄の変動が高速変動に移行された時点から実行可能な予告演出とされている。
図53に示すように、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とは、予告演出が変化するタイミング(つまり、切替タイミングあるいは発展タイミング)が異なる。具体的には、第1ステップアップ予告演出が実行されるとともに第2ステップアップ予告演出が実行された場合に、先にステップ(A)がステップ(B)に変化し、その後、ステップ(X)がステップ(Y)に変化する。そして、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)がステップ(C)に変化すると、第2ステップアップ予告におけるステップ(Y)はステップ(Z)または(z)に変化しない(「A→B→C」まで発展したときは図53に示すように「X→Y→Z or z」まで発展しない:ステップS593,S594参照)。なお、第1ステップアップ予告においてステップ(C)まで変化(発展)したときは、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)が確定したことになる。
一方、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)がステップ(C)に変化しなかった場合は、第2ステップアップ予告におけるステップ(Y)はステップ(Z)または(z)に変化可能である。この場合、ステップ(B)がステップ(C)に変化しなかったことを遊技者が認識可能な時点以後に、ステップ(Y)がステップ(Z)または(z)に変化する。すなわち、ステップ(B)がステップ(C)に変化せずにステップアップ予告が終了したと認識させた時点よりも後に、ステップ(Y)がステップ(Z)または(z)に変化する。
第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告とが連携することによって、第1ステップアップ予告が終了した後に復活するように見せる場合は、第2ステップアップ予告のステップ(Z)または(z)に変化したことを契機として、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)が実行される。このような構成によって、遊技者の期待を効果的に煽ることができる。
図53に示すように、第2ステップアップ予告における最終のステップ(Z)または(z)つまり予告演出(Z)または(z)は、左図柄(最初に停止する第1停止図柄)が停止する前に終了する。一方、第1ステップアップ予告におけるステップ(C)つまり予告演出(C)は、左図柄が停止した後も継続され、ステップ(D)やステップ(E)または(e)、つまり予告演出(D)や予告演出(E)または(e)は、左図柄が停止した後も実行可能となっている。このような構成によれば、左図柄の停止後はステップアップ予告演出を減らす(1つにする)ことができ、遊技者に演出図柄の停止図柄(右図柄、中図柄)に注目させることができる。
図53に示す例において、メール予告は、メールを受信したことを遊技者に報知し、操作ボタン120の操作を遊技者に促し、遊技者の操作ボタン120の操作に応じてメールを開封してメールの内容を報知し、メールの内容に応じて大当りの可能性の高低を認識させる。なお、メール予告において、「メール2段」とあるのは、遊技者による2回目の操作ボタン120の操作に応じてメールを開封してメールの内容を報知する演出である。「メール2段」のときは、「メール1段」よりも大当りの可能性が高い。
また、図53に示す例において、カード予告は、カードを表示し、操作ボタン120の操作を遊技者に促し、遊技者の操作ボタン120の操作に応じてカードを開放し(つまり、ひっくり返し)、カードに書かれている内容を報知し、その内容に応じて大当りの可能性の高低を認識させる。
また、図53に示す例において、ミニキャラ予告は、演出図柄の変動開始とともに、演出表示装置9の画面上にミニキャラを登場させて(例えばチョウチョを飛ばす)、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図53に示す例において、羽根モノ予告は、演出図柄が高速変動しているときに羽根モノ79a,79bを動作させて、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図53に示す例において、可動物予告は、演出図柄の変動が高速変動となる時点(第1予告タイミング)で可動部材78を動作させるか、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)の実行された後でステップ(D)が実行される前の時点(第2予告タイミング)で可動部材78を動作させるか、第1予告タイミングおよび第2予告タイミングのいずれのタイミング(第3予告タイミング)でも可動部材78を動作させることにより、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。なお、この実施の形態では、第1予告タイミングよりも第2予告タイミングで、第2予告タイミングよりも第3予告タイミングで可動部材78が動作したときは、大当りの可能性を高くしている。ここで、第1ステップアップ予告がステップ(B)で終了したと見せかけた後に、第2タイミングで可動部材78を動作させて可動物予告を実行し、その後、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)を実行させることにより、第1ステップアップ予告が復活したように見せることが可能となる。
また、図53に示す例において、枠予告は、演出図柄の変動開始とともに、枠ランプ28を所定の点灯パターンで点灯させて、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。
また、図53に示す例において、他系統液晶予告は、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)の実行された後でステップ(D)が実行される前の時点で演出表示装置9の画面に所定の画像(他の液晶予告で表示される画像とは異なる画像)を表示することによって、大当りの可能性があることを遊技者に認識させる。この場合、第1ステップアップ予告がステップ(B)で終了したと見せかけた後に、他系統液晶予告を実行し、その後、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)を実行させることにより、第1ステップアップ予告が復活したように見せることが可能となる。
図54は、第2ステップアップ予告演出におけるステップ(Y)からステップ(Z)又は(z)に発展するパターン(予告パターン)を示す説明図である。図54に示すように、第2ステップアップ予告では、ステップ(X)が実行され、ステップ(Y)が実行されると、第2ステップアップ予告の終了を示唆する示唆演出が実行される。なお、示唆演出は、実行されたステップ(Y)の演出の余韻を残す働きがあるため、示唆演出のことを余韻表示ともいう。なお、この実施の形態における示唆演出は、例えば、図63(2−4)に示すように、木にとまっているカブト虫が木の中(葉の中)に隠れていくような演出である。
ここで、第2ステップアップ予告において、ステップ(Y)からステップ(Z)に変化する場合は、ステップ(Y)が終了すると直ちにステップ(Z)に変化し、示唆演出は実行されない。一方、第2ステップアップ予告において、ステップ(Y)からステップ(z)に変化する場合は、ステップ(Y)が終了してから所定期間経過後にステップ(z)に変化し、示唆演出は所定期間実行される。
以上より、第2ステップアップ予告において、ステップ(Y)まで変化した場合は、ステップ(Y)の終了後に示唆演出を実行してから第2ステップアップ予告を終了するパターンと、ステップ(Y)の終了後に示唆演出を実行することなくステップ(Z)を実行するパターンと、ステップ(Y)の終了後に示唆演出を所定期間実行し、その後にステップ(z)を実行するパターンとがある。このような構成によれば、示唆演出の実行後に次の予告演出(ステップ)が継続するか否かについて興味を持たせることができ、より一層の興趣の向上を図ることができる。
図55は、各種予告演出の実行タイミングの第1の例を示すタイミング図である。図55において、図53に示した内容と異なる点は、ステップアップ予告(第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告)とは異なる他系統のボタン予告(メール予告、カード予告)を設けたことである。
図55に示すように、他系統のメール予告においても、上述したメール予告と同様に、メールを受信したことを報知し、操作ボタン120の操作(オン)を促し、操作ボタン120の操作に応じてメールを開封してメールの内容を報知する。ただし、他系統のメール予告が実行されるタイミングは、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)が終了する前の時点である。このようなタイミングでメール予告を実行することにより、第1ステップアップ予告がステップ(B)で終了したと見せかけた後に、他系統のメール予告を実行し、その後、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)を実行させることにより、第1ステップアップ予告が復活したように見せることが可能となる。さらに、他系統のメール予告において、操作ボタン120の操作が有効なボタン有効期間が、ボタン予告演出が実行される以前に実行されていた予告演出(予告演出B)の実行期間を含む期間であるので、遊技者が自身の好みのタイミングで操作ボタン120を操作することができ、遊技への参加意欲を高めることができる。
また、他系統のカード予告においても、上述したカード予告と同様に、カードを表示し、操作ボタン120の操作(オン)を促し、操作ボタン120の操作に応じてカードを開放してカードに書かれている内容を報知する。ただし、他系統のカード予告が実行されるタイミングは、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)が終了する前の時点である。このようなタイミングでカード予告を実行することにより、第1ステップアップ予告がステップ(B)で終了したと見せかけた後に、他系統のカード予告を実行し、その後、第1ステップアップ予告におけるステップ(D)を実行させることにより、第1ステップアップ予告が復活したように見せることが可能となる。さらに、他系統のカード予告において、操作ボタン120の操作が有効なボタン有効期間が、ボタン予告演出が実行される以前に実行されていた予告演出(予告演出B)の実行期間を含む期間であるので、遊技者が自身の好みのタイミングで操作ボタン120を操作することができ、遊技への参加意欲を高めることができる。
図56は、各種予告演出の実行タイミングの第2の例を示すタイミング図である。図56において、図55に示した内容と異なる点は、ステップアップ予告(第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告)とは異なる他系統のボタン予告(メール予告、カード予告)を設け、他系統のボタン予告におけるボタン有効期間が第1ステップアップ予告におけるステップ(B)とステップ(C)とにまたがる期間としたことである。
具体的には、第1ステップアップ予告におけるステップ(B)が実行されており、ステップ(C)が実行されるかを遊技者が未だ認識できないタイミング(図56に示す例ではステップ(C)の実行期間の開始時点から短い時間経過後の時点よりも以前のタイミング)において、メール受信の報知またはカードの表示を行ってメール予告またはカード予告を開始する。この実施の形態では、メール予告またはカード予告において、メール受信の報知またはカードの表示を行った時点から操作ボタン120の操作を有効とするので、その時点からボタン有効期間が開始される。また、第1ステップアップ予告におけるステップ(C)が実行されないことを遊技者が認識可能なタイミング(図56に示す例ではステップ(C)の実行期間の開始時点から短い時間経過後の時点よりも以後のタイミング)以降に、メールの内容の報知またはカードに書かれている内容の報知を終了する。メールの内容の報知またはカードに書かれている内容の報知を終了すると、ボタン有効期間を終了させる。
このように、ボタン予告のボタン有効期間を、第1ステップアップ予告において、遊技者がステップ(C)が実行されるかを認識できないタイミング(第1認識タイミング)と、遊技者がステップ(C)が実行されないことを認識可能なタイミング(第2認識タイミング)の両方のタイミングを含む期間とすることによって、遊技者は、第1認識タイミングで操作ボタン120を操作した場合は、早期にステップ(C)が変化するか否かを認識することができ、第2認識タイミングで操作ボタン120を操作した場合は、ボタン予告が実行されるか否かによって再び期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
具体的には、図56に示すように、ステップ(C)が実行されるかを遊技者が未だ認識できないタイミングにおいて遊技者が操作ボタン120を押したときは、その時点でメールの開封またはカードの開放を行う。従って、遊技者は、開封されたメールの内容や開放されたカードの内容(ステップ(C)に発展するか否か)にもとづいて、早い段階(ステップ(C)が実行される前)にステップ(C)に変化するか否かを認識することができる。また、図56に示すように、ステップ(C)が実行されないことを遊技者が認識可能なタイミング以降において遊技者が操作ボタン120を押したときは、その時点でメールの開封またはカードの開放を行う。従って、遊技者は、ステップ(C)に変化しなかった場合でも、開封されたメールの内容や開放されたカードの内容(大当りのチャンスがあるか、スーパーリーチに発展するか)にもとづいて、大当りのチャンスやスーパーリーチへの発展などが行われるかどうかを認識することができ、遊技者に期待感を再度持たせることができる。
図57は、各種予告演出の実行タイミングの第3の例を示すタイミング図である。図57に示す例では、第2ステップアップ予告における最終のステップ(Z)または(z)つまり予告演出(Z)または(z)は、左図柄(最初に停止する第1停止図柄)が停止した後で右図柄(2番目に停止する第2停止図柄)が停止する前に終了する。一方、第1ステップアップ予告におけるステップ(C)つまり予告演出(C)は、右図柄が停止した後も継続され、ステップ(D)やステップ(E)または(e)、つまり予告演出(D)や予告演出(E)または(e)は、左図柄および右図柄が停止してリーチが発生した後も実行可能となている。このような構成によれば、中図柄の停止後はステップアップ予告演出を減らす(1つにする)ことができ、遊技者に演出図柄の停止図柄(中図柄)に注目させることができる。
図58および図59は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS870)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップS881の処理に移行する。この実施の形態では、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS880の処理で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS872の演出図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップS881の処理に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU101は、演出図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS871)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、決定されている停止図柄(はずれ図柄、小当り図柄または大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、遊技制御用マイクロコンピュータ560から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて演出図柄を停止表示する制御を行うが、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて演出図柄を停止表示するようにしてもよい。
演出制御用CPU101は、結果予告演出状態フラグがセットされている場合に(ステップS873のY)、変動回数カウンタの値を1減算し(ステップS874)、変動回数カウンタの値が0となったときに(ステップS875のY)、演出表示装置9に表示させる背景画像を通常演出状態の背景画像に変更し(ステップS876)、結果予告演出状態フラグをリセットする(ステップS877)。
そして、ステップS872の処理で小当り図柄また大当り表示図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS878のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS879)。
ステップS872の処理で小当り図柄また大当り図柄を停止表示した場合には(ステップS878のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS880)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグ)または小当り/突確開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていない場合に(ステップS881のN)、処理を終了し、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS881のY)、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS882)。そして、大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合に(ステップS882のY)、特定演出状態フラグがセットされていれば(ステップS883のY)、演出表示装置9に表示させる背景画像を通常演出状態の背景画像に変更し(ステップS884)、特定演出状態フラグをリセットする(ステップS885)。
そして、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS886)、ファンファーレ演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS887)。
なお、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突確開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされていたフラグをリセットする。また、ステップS887の処理では、演出制御用CPU101は、通常大当りまたは確変大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果2指定コマンドまたは表示結果3指定コマンドを受信しているとき:図14参照)には、15回開放遊技開始報知に対応するプロセステーブルを選択し、小当りまたは突確大当りに決定されているとき(具体的には、表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドを受信しているとき:図14参照)は、2回開放遊技開始報知(突確・小当り共通)に対応するプロセステーブルを選択する。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップS888)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ27、および演出用部品としての可動部材78と羽根モノ79a,79b)の制御を実行する(ステップS889)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS890)。
次に、各種予告演出の具体例について説明する。
図60は、第1ステップアップ予告における各予告演出の内容と第2ステップアップ予告における各予告演出の内容を示す説明図である。第1ステップ予告(右側のステップアップ予告)では、5つの予告演出(予告演出A、予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出E)で構成されている。なお、図60では、予告演出eについては図示を省略している。図60に示すように、予告演出Aとして、演出表示装置9の表示画面の下部領域において人のキャラクタAが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Bとして、演出表示装置9の表示画面の下部領域において人のキャラクタBが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Cとして、演出表示装置9の表示画面の下部領域において人のキャラクタCが画面右から登場し、画面左へ去っていく演出が行われる。予告演出Dとして、演出表示装置9の表示画面の下部領域においてキャラクタA,B,Cが同時に画面左から登場し、画面の中央で停止する演出が行われる。予告演出Eとして、演出表示装置9の表示画面の下部領域においてキャラクタA,B,Cが集合しているところに大きな人のキャラクタDが画面右から登場する演出が行われる。
また、第2ステップ予告(左側のステップアップ予告)では、3つの予告演出(予告演出X、予告演出Y、予告演出Z)で構成されている。なお、図60では、予告演出zについては図示を省略している。図60に示すように、予告演出Xとして、演出表示装置9の表示画面の背景においてカブト虫のキャラクタが画面右から飛んでくる演出が行われる。予告演出Yとして、演出表示装置9の表示画面の背景においてカブト虫のキャラクタが木にとまる演出が行われる。予告演出Zとして、背景が演出表示装置9の表示画面の全領域まで拡大することに伴って、気が拡大するとともにカブト虫のキャラクタも拡大する演出が行われる。
次に、第1の予告演出として第1ステップアップ予告の具体例を説明する。図61は、第1の予告演出として第1予告パターンの第1ステップアップ予告の具体例を示す説明図である。第1ステップアップ予告は前述したように最大で5つの予告演出を実行可能である。図61に示すように、演出表示装置9の表示画面の背景には、木200の背景画像が表示されている。左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図61(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(1−2)、演出図柄の変動が高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングとなると演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第1ステップアップ予告における予告演出A(ステップ(A))としてキャラクタA210が画面右から登場し(1−2)、画面左へ去っていく。その後、所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出B(ステップ(B))としてキャラクタB211が画面右から登場し(1−3)、画面左へ去っていく。なお、例えば図39のステップS572,S575,S578,S580において、第1ステップアップ予告が予告演出Aのみを登場させることを決定した場合には、予告演出Bが登場するタイミングが経過しても予告演出Bが登場しないことになる。その後の所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出C(ステップ(C))としてキャラクタC212が画面右から登場し(1−4)、画面左へ去っていく。キャラクタC212は非リーチはずれの場合は登場することがないように設定されているため(図41参照)、この時点で、リーチが発生することが確定する。さらに、左図柄(「7」)が停止した後に、第1ステップアップ予告における予告演出D(ステップ(D))としてキャラクタA210、キャラクタB211およびキャラクタC212が同時に画面左から登場し(1−5)、画面中央に停止した状態となる。キャラクタA,B,Cはノーマルリーチはずれの場合は登場することがない(予告演出Dは実行されることがない)ように設定されているため(図41参照)、この時点で、スーパーリーチまたは大当りが確定する。その後、右図柄(「7」)が停止してリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出E(ステップ(E))として大きな人のキャラクタD213が画面左から登場し(1−6)、キャラクタが中央に集合した状態になり、その後の所定のリーチ状態演出を実行するために、中央に集合したキャラクタの表示が消える。
次に、ステップS592の処理で、演出順序が変更された第2予告パターンの第1ステップアップ予告の具体例を説明する。図62は、演出順序が変更された第2予告パターンの第1ステップアップ予告の具体例を示す説明図である。第1ステップアップ予告は前述したように最大で5つの予告演出を実行可能である。図62に示すように、演出表示装置9の表示画面の背景には、木200の背景画像が表示されている。左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図84(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(1−2)、演出図柄の変動が高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングとなると演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第1ステップアップ予告における予告演出A(ステップ(A))としてキャラクタA210が画面右から登場し(1−2)、画面左へ去っていく。図61に示す例で予告演出Bが実行開始されるタイミングで、第1ステップアップ予告における予告演出C(ステップ(C))としてキャラクタC212が画面右から登場し(1−3’)、画面左へ去っていく。キャラクタC212は非リーチはずれの場合は登場することがないように設定されているため(図41参照)、この時点で、リーチが発生することが確定する。その後、所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出B(ステップ(B))としてキャラクタB211が画面右から登場し(1−4’)、画面左へ去っていく。さらに、左図柄(「7」)が停止した後に、第1ステップアップ予告における予告演出D(ステップ(D))としてキャラクタA210、キャラクタB211およびキャラクタC212が同時に画面左から登場し(1−5)、画面中央に停止した状態となる。キャラクタA,B,Cはノーマルリーチはずれの場合は登場することがない(予告演出Dは実行されることがない)ように設定されているため(図41参照)、この時点で、スーパーリーチまたは大当りが確定する。その後、右図柄(「7」)が停止してリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出E(ステップ(E))として大きな人のキャラクタD213が画面左から登場し(1−6)、キャラクタが中央に集合した状態になり、その後の所定のリーチ状態演出を実行するために、中央に集合したキャラクタの表示が消える。
次に、第2の予告演出として第2ステップアップ予告の具体例を説明する。図63〜図65は、第2の予告演出として第2ステップアップ予告の具体例を示す説明図である。第2ステップアップ予告は前述したように最大で3つの予告演出を実行可能である。図63〜図65に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図63(2−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(2−2)、演出図柄の変動が高速変動になり、第2ステップアップ予告の開始タイミングとなると演出表示装置9の背景において、第2ステップアップ予告における予告演出X(ステップ(X))としてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(2−2)。その後所定のステップの変化タイミングになると、第2ステップアップ予告における予告演出Y(ステップ(Y))としてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまることが表示される(2−3)。なお、第2ステップアップ予告が予告演出Xで終了する場合には、右から飛んできたカブト虫のキャラクタ220は木にとまらずに木の陰(葉)に隠れる演出が行われる。その後所定のステップの変化タイミングにおいて、第2ステップアップ予告における予告演出Z(ステップ(Z))に変化する場合は、図65(2−7)に移行する。一方、予告演出Z(ステップ(Z))に変化しない場合は、示唆演出(余韻表示)として、木200にとまっているカブト虫のキャラクタ220が木の陰(葉)に隠れていき(2−4)、その後、完全に消える(2−5)。なお、(2−4)および(2−5)の拡大した内容を図64に示す。その後所定のステップの変化タイミングにおいて、第2ステップアップ予告における予告演出z(ステップ(z))に変化する場合は、図65(2−6)に移行する。なお、第2ステップアップ予告が予告演出X→Yで終了する場合には、完全に消える(2−5)演出を行った後、ステップの変化タイミングが経過しても予告演出zが行われない。従って、完全に消える演出が行われた場合には、そのまま第2ステップアップ予告が終了する場合もある。
図65(2−7)では、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともにカブト虫のキャラクタ220も拡大する。この予告演出が第2ステップアップ予告における予告演出Zである。その後、リーチが発生せずにはずれ図柄(「741」)が停止表示されるか(2−8)、リーチが発生してリーチ演出が実行される(2−9)。図65(2−6)でも、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともにカブト虫のキャラクタ220も拡大し、さらにカブト虫のキャラクタ220が動き回っている。この予告演出が第2ステップアップ予告における予告演出zである。その後、リーチが発生せずにはずれ図柄(「741」)が停止表示されるか(2−8)、リーチが発生してリーチ演出が実行される(2−9)。
次に、第3の予告演出として第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告が可変表示中の同一期間に同時に実行される具体例を説明する。図66は、第3の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図66に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→一旦終了→D→E、第2ステップアップ予告として予告演出X→Y→Zまたはzを実行し、リーチ(スーパーリーチ)が発生するパターン、または第1ステップアップ予告として予告演出A→B、第2ステップアップ予告として予告演出X→YまたはX→Y→Zを実行し、非リーチとなるパターンを示す。
図66に示すように、演出図柄の変動が開始されてから第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の開始タイミングまでの期間をT1とし、第1ステップアップ予告の開始タイミングから予告演出Aの終了タイミング(つまり予告演出Bの開始タイミング、予告演出Aから予告演出Bの変化タイミング)までの期間をT2とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bの開始タイミングから第2ステップアップ予告の予告演出Xの終了タイミング(つまり予告演出Yの開始タイミング、予告演出Xから予告演出Yの変化タイミング)までの期間をT3とし、第2ステップアップ予告の予告演出Yの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Bの終了タイミング(つまり予告演出Cの開始タイミング、予告演出Bから予告演出Cの変化タイミング)までの期間をT4とし、第1ステップアップ予告の予告演出Cの開始タイミング(図66では一旦終了)から第2ステップアップ予告の予告演出Yの終了タイミング(つまり予告演出Zまたは示唆演出の開始タイミング、予告演出Yから予告演出Zまたは示唆演出の変化タイミング)までの期間をT5とし、示唆演出の実行期間をT6とし、示唆演出の終了タイミング(つまり予告演出zの開始タイミング)から第2ステップアップ予告の予告演出Zまたは予告演出zの終了タイミング(つまり第2ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT7とし、第2ステップアップ予告の予告演出Zまたは予告演出zの終了タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Cの終了タイミング(つまり予告演出Dの開始タイミング、予告演出Cから予告演出Dの変化タイミング)までの期間をT8とし、第1ステップアップ予告の予告演出Dの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Dの終了タイミング(つまり予告演出Eの開始タイミング、予告演出Dから予告演出Eの変化タイミング)までの期間をT9とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Eの終了タイミング(つまり第1ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT10としている。
図67〜図69は、第3の予告演出として第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告が可変表示中の同一期間に同時に実行される具体例を示す説明図である。図67に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図67(3−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(3−2)、演出図柄の変動が期間T1において高速変動になり、演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(3−2)。すなわち、第1ステップアップ予告と第2ステップアップ予告が可変表示中の同一期間に同時に実行されている。これが期間T2における演出である。その後、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場する。このとき、第2ステップアップ予告においては予告演出Xから予告演出Yへの変化タイミングに未だ到達していないので(図66参照)、第2ステップアップ予告における予告演出Xであるカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる演出が継続して実行されている(3−3)。これが期間T3における演出である。その後、第1ステップアップ予告における予告演出Bが実行されている状態で第2ステップアップ予告の予告演出Xから予告演出Yへの変化タイミングに到達し、キャラクタB211が左方向に進んでいる最中に、第2ステップアップ予告における予告演出Yとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる(3−4)。これが期間T4における演出である。その後、キャラクタB211が画面左に消えていき、第1ステップアップ予告の予告演出Bから予告演出Cへの変化タイミングに到達するが、予告演出Cは実行されず、第2ステップアップ予告の予告演出Yとしてカブト虫のキャラクタ220が木200にとまる演出のみが継続して実行される(3−5)。これが期間T5における演出である。
その後、第2ステップアップ予告において示唆演出を実行する場合(第2ステップアップ予告において予告演出X→Yまたは予告演出X→Y→zを実行する場合)は、示唆演出として、カブト虫のキャラクタ220が木200の陰に消えていく演出が実行される(3−6)。これが期間T6における演出である。そして、そのまま第2ステップアップ演出が終了する場合(第2ステップアップ予告において予告演出X→Yを実行する場合)は、第1および第2ステップアップ予告の予告演出は実行されず、表示画面にはずれ図柄(「146」)が停止表示される(3−7)。一方、第2ステップアップ予告における予告演出zが実行される場合は、示唆演出(3−6)実行後の所定の変化タイミングに到達すると、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともにカブト虫のキャラクタ220も拡大し、さらにカブト虫のキャラクタ220が動き回る演出が実行される(3−8)。これが期間T7における演出(予告演出z)に相当する。その後、左図柄(「7」)が停止され、さらにその後、第1ステップアップ予告における予告演出Dに相当する、キャラクタA210,B211,C212が同時に画面左から登場する演出が実行され(3−9)、さらに右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213が画面左から登場する演出が実行される(3−10)。これが期間T8〜T10における演出である。
第2ステップアップ予告において予告演出Zを実行する場合は、示唆演出を実行することなく、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともにカブト虫のキャラクタ220も拡大する(3−12)。これが期間T6およびT7における演出(予告演出Z)に相当する。その後、リーチとならない非リーチとなる場合には、表示画面にはずれ図柄(「146」)を停止表示する(3−14)。一方、その後、右図柄(「7」)が停止され、さらにその後、第1ステップアップ予告における予告演出Dに相当する、キャラクタA210,キャラクタB211,キャラクタC212が同時に登場する演出が実行される(3−12)。さらに右図柄(「7」)が停止してリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出EとしてキャラクタD213が画面左から登場する演出が実行される(3−13)。これが期間T8〜T10における演出である。なお、第1ステップアップ予告の予告演出A→Bが設定されている場合においては、(3−9)、(3−10)、(3−12)、(3−13)で示したような第1ステップアップ予告の予告演出DやEは実行されずにリーチ状態が実行されることとなる。
次に、第4の予告演出の具体例を説明する。図70は、第4の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図70に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→一旦終了→D→E、第2ステップアップ予告として予告演出X→一旦終了→Z、可動物予告が第1予告タイミングと第2予告タイミングで実行されるパターンを示す。
図70に示すように、演出図柄の変動が開始されてから第1ステップアップ予告、第2ステップアップ予告および可動物予告の開始タイミングまでの期間をT21とし、第1ステップアップ予告の開始タイミングから予告演出Aの終了タイミング(つまり予告演出Bの開始タイミング、予告演出Aから予告演出Bの変化タイミング)までの期間をT22とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bの開始タイミングから第2ステップアップ予告の予告演出Xの終了タイミング(つまり予告演出Yの開始タイミング、予告演出Xから予告演出Yの変化タイミング)までの期間をT23とし、第2ステップアップ予告の予告演出Y(図70では一旦終了)の開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Bの終了タイミング(つまり予告演出Cの開始タイミング、予告演出Bから予告演出Cの変化タイミング)までの期間をT24とし、第1ステップアップ予告の予告演出Cの開始タイミング(図70では一旦終了)から可動物予告の開始タイミングまでの期間をT25とし、可動物予告の開始タイミングから可動物予告の終了タイミングまでの期間をT26とし、可動物予告の終了タイミングから第2ステップアップ予告の予告演出Zの終了タイミング(つまり第2ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT27とし、第2ステップアップ予告の予告演出Zの終了タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Cの終了タイミング(つまり予告演出Dの開始タイミング、予告演出Cから予告演出Dの変化タイミング)までの期間をT28とし、第1ステップアップ予告の予告演出Dの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Dの終了タイミング(つまり予告演出Eの開始タイミング、予告演出Dから予告演出Eの変化タイミング)までの期間をT29とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Eの終了タイミング(つまり第1ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT30としている。
図71〜図72は、第4の予告演出の具体例を示す説明図である。図71に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図71(4−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(4−2)、演出図柄の変動が期間T21において高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングとなると演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとしてカブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる演出が実行される(4−2)。また、第1予告タイミングにおける可動物予告として、演出表示装置9の表示画面の周囲に設けられている可動部材78が動作する演出(龍の可動部材78が下に倒れてくる演出)が実行される(4−2)。これが期間T22における演出である。
その後、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場する(4−3)。これが期間T23およびT24における演出である。このとき、第2ステップアップ予告は予告演出Xであるので、カブト虫のキャラクタ220は木の影(葉)に隠れてしまっており、第2ステップアップ予告は終了していることになる。次いで、遊技者が第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されない(キャラクタC212が登場しない)と認識したタイミング以降において(4−4)、つまり期間T25の経過後に、第2予告タイミングにおける可動物予告として、可動部材78が動作する演出(龍の可動部材78が下に倒れてくる演出)が実行される(4−5)。これが期間T26における演出である。また、第2ステップアップ予告における予告演出Zに相当する、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともにカブト虫のキャラクタ220も拡大する演出が実行される(4−6)。これが期間T27における演出である。その後、左図柄(「7」)が停止され、さらにその後、第1ステップアップ予告における予告演出Dに相当する、キャラクタA210,キャラクタB211,キャラクタC212が同時に登場する演出が実行される(図72(4−7))。さらに右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、右図柄が第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213が登場する演出が実行される(4−8)。これが期間T28〜T30における演出である。なお、例えば第1ステップアップ予告として予告演出A→B、第2ステップアップ予告として予告演出Xが選択されている場合においては、(4−6)〜(4−8)に相当する演出は当然行われることなくリーチ演出が実行されることになる。
次に、第5の予告演出の具体例を説明する。図73は、第5の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図73に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→一旦終了→D→E、第2ステップアップ予告としての予告演出の実行なし、他系統液晶予告が実行されるパターンを示す。
図73に示すように、演出図柄の変動が開始されてから第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の開始タイミングまでの期間をT31とし、第1ステップアップ予告の開始タイミングから予告演出Aの終了タイミング(つまり予告演出Bの開始タイミング、予告演出Aから予告演出Bの変化タイミング)までの期間をT32とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Bの終了タイミング(つまり予告演出Cの開始タイミング、予告演出Bから予告演出Cの変化タイミング)までの期間をT33とし、第1ステップアップ予告の予告演出Cの開始タイミングから他系統液晶予告の開始タイミングまでの期間をT34とし、他系統液晶予告の開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出C(図73では一旦終了)の終了タイミング(つまり予告演出Dの開始タイミング、予告演出Cから予告演出Dの変化タイミング)までの期間をT35とし、第1ステップアップ予告の予告演出Dの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Dの終了タイミング(つまり予告演出Eの開始タイミング、予告演出Dから予告演出Eの変化タイミング)までの期間をT36とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Eの終了タイミング(つまり第1ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT37としている。
図74〜図75は、第5の予告演出の具体例を示す説明図である。図74に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図74(5−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(5−2)、演出図柄の変動が期間T31において高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングになると演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第1ステップアップ予告における予告演出AとしてキャラクタA210が画面右から登場し(5−2)、画面左へ去っていく。これが期間T32における演出である。
その後、所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が画面右から登場し(5−3)、左画面へ去っていく。これが期間T33における演出である。なお、第2ステップアップ予告は実行されていないので、右から飛んでくるカブト虫のキャラクタは登場しない。その後、遊技者が第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されない(キャラクタC212が登場しない)と認識したタイミング以降において(5−4)、つまり期間T34の経過後において、他系統液晶予告として、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともに、木200にとまっているセミのキャラクタ221も拡大する演出が実行される(5−5)。または、他系統液晶予告の別の態様として、背景が表示画面の全領域まで拡大することに伴って、木200が拡大するとともに、木200にとまっているクワガタのキャラクタ222も拡大する演出が実行される(5−6)。この(5−5)や(5−6)の演出に相当するのが他系統液晶予告演出である。なお、これが期間T35における演出である。そして、リーチが発生せずにはずれとなる場合は、そのまま表示画面にはずれ図柄(「146」)が停止表示される(5−7)。一方、第1ステップアップ予告における予告演出Dが実行される場合は、左図柄(「7」)が停止され、さらにその後、キャラクタA210,キャラクタB211,キャラクタC212が同時に登場する演出が実行される(5−8)。さらに、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213が登場し(5−9)、キャラクタが中央に集合した状態になる。そして、その後の所定のリーチ状態演出を実行するために、中央に集合したキャラクタが消える。これが期間T36およびT37における演出である。なお、例えば第1ステップアップ予告として予告演出A→Bが選択されている場合においては、(5−8)〜(5−9)に相当する演出は行われることなくリーチ演出が実行されることになる。
次に、第6の予告演出としてメール予告の具体例を説明する。図76は、第6の予告演出としてメール予告の具体例を示す説明図である。図76に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図76(6−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(6−2)、演出図柄の変動が高速変動になり、メール予告の開始タイミングとなると、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の中央付近において、「メールの表示内容230」と「操作ボタンの表示内容231」と「ボタンを押してメールを開けてね!」という文字が表示される(6−3)。これによって、メールを受信したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、メールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示して、大当りの可能性を予告する(6−4)。この例では、手紙の表示内容232が「激熱」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(6−4)において、手紙に表示される内容として、大当りの可能性がそれほど高くない「・・・」、大当りの可能性が「・・・」よりも高い「チャンス」、大当りの可能性が高い「激熱」等の複数種類の演出態様を備えていてもよい。この場合、いずれの演出態様を実行するかを決定するには、例えば、大当りか否か、またはずれの場合においてリーチか否か、またはスーパーリーチか否かによってデータが異なる演出態様設定テーブルを設け、所定の乱数にもとづいてデータから演出態様を選択するようにすればよい。このとき、演出態様設定テーブルのデータは、事前決定においては大当りとすると決定したときは、はずれと決定したときと比べて、「激熱」が選択されやすいように乱数の判定値が振り分けられており、また「・・・」が選択されにくいように乱数の判定値が振り分けられている。
次に、第7の予告演出としてカード予告の具体例について説明する。図77は、第7の予告演出としてカード予告の具体例を示す説明図である。図77に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図77(7−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(7−2)、演出図柄の変動が高速変動になり、カード予告の開始タイミングとなると、カード予告におけるカード出現の動作として、演出表示装置9の表示画面の中央付近において、「カードの表示内容235」と「操作ボタンの表示内容231」と「ボタンを押してカードをめくってね!」という文字が表示される(7−3)。これによって、カードが出現したことを報知し、操作ボタン120の操作を促す。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235を表示して、大当りの可能性を予告する(7−4)。この例では、カードの表示内容235が「チャンス」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。なお、(7−4)において、カードに表示される内容としては、前述のメール予告と同様の演出態様を備えていてもよい。この場合、メール予告と同様に、カード予告用の演出態様設定テーブルを設け、メール予告と同様の方式で演出態様を選択するようにすればよい。
次に、第8の予告演出の具体例を説明する。図78は、第8の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図78に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→一旦終了→D→E、第2ステップアップ予告として予告演出X、メール予告として第1メール予告が遅いタイミングで実行されるパターンを示す。
図78に示すように、演出図柄の変動が開始されてから第1ステップアップ予告および第2ステップアップ予告の開始タイミングまでの期間をT41とし、第1ステップアップ予告の開始タイミングから予告演出Aの終了タイミング(つまり予告演出Bの開始タイミング、予告演出Aから予告演出Bの変化タイミング)までの期間をT42とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bの開始タイミングから第2ステップアップ予告の予告演出Xの終了タイミングまでの期間をT43とし、第2ステップアップ予告の予告演出Xの終了タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Bの終了タイミング(つまり予告演出Cの開始タイミング、予告演出Bから予告演出Cの変化タイミング)までの期間をT44とし、第1ステップアップ予告の予告演出C(図78では一旦終了)の開始タイミングから遅いタイミングでのメール予告の開始タイミングまでの期間をT45とし、メール予告におけるメール受信の演出の実行期間をT46とし、メール予告におけるメール開封の演出の実行期間をT47とし、第1ステップアップ予告演出の予告演出Dの開始タイミングから予告演出Dの終了タイミング(つまり予告演出Eの開始タイミング、予告演出Dから予告演出Eの変化タイミング)までの期間をT48とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Eの終了タイミング(つまり第1ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT49としている。
図79〜図80は、第8の予告演出の具体例を示す説明図である。図79に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図79(8−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(8−2)、演出図柄の変動がT41において高速変動になり、第1ステップアップ予告における予告演出Aとして、キャラクタA210が登場するとともに、第2ステップアップ予告における予告演出Xとして、カブト虫のキャラクタ220が画面右から飛んでくる(8−2)。これが期間T42における演出である。その後、所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出Bとして、キャラクタB211が登場する(8−3)。これが期間T43およびT44における演出である。このとき、第2ステップアップ予告は予告演出Xであるので、カブト虫のキャラクタ220は木の陰(葉)に隠れてしまっており、第2ステップアップ予告は終了していることになる。その後、第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されないと認識可能なタイミング以降に、つまり期間T45の経過後に、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の中央付近において、「メールの表示内容230」と「操作ボタンの表示内容231」と「ボタンを押してメールを開けてね!」という文字が表示される(8−4)。これが期間T46における演出である。遊技者が操作ボタン120を操作したときは(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、メールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示して、大当りの可能性を予告する(8−5)。これが期間T47における演出である。この例では、手紙の表示内容232が「激熱」であるので、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。その後、左図柄(「7」)が停止された後、さらに第1ステップアップ予告における予告演出Dとして、キャラクタA210,キャラクタB211、キャラクタC212を登場させる演出が実行される(8−6)。そして、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213を登場させる演出が実行される(8−7)。これが期間T48およびT49における演出である。なお、例えば第1ステップアップ予告として予告A→Bが選択されている場合においては、(5−8〜(5−9)に相当する演出は行われることなくリーチ演出が実行されることになる。
次に、第9の予告演出の具体例を説明する。図81は、第9の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図81に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→一旦終了→D→EまたはA→B→C→D→E、第2ステップアップ予告としての予告演出の実行なし、カード予告としてカード予告が早いタイミングで実行されるパターンを示す。
図81に示すように、演出図柄の変動が開始されてから第1ステップアップ予告の開始タイミングまでの期間をT51とし、第1ステップアップ予告の開始タイミングから予告演出Aの終了タイミング(つまり予告演出Bの開始タイミング、予告演出Aから予告演出Bの変化タイミング)までの期間をT52とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bの開始タイミングから早いタイミングのカード予告の開始タイミングまでの期間をT53とし、カード予告の開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Bの終了タイミング(つまり予告演出Cの開始タイミング、予告演出Bから予告演出Cの変化タイミング)までの期間をT54とし、第1ステップアップ予告の予告演出C(または一旦終了)の開始タイミングからカード予告におけるカード出現の演出の実行期間の終了タイミングまでの期間をT55とし、カード予告におけるカード開放の演出の実行期間をT56とし、第1ステップアップ予告演出の予告演出Dの開始タイミングから予告演出Dの終了タイミング(つまり予告演出Eの開始タイミング、予告演出Dから予告演出Eの変化タイミング)までの期間をT57とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Eの終了タイミング(つまり第1ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT58としている。
図82〜図83は、第9の予告演出の具体例を示す説明図である。図82に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図82(9−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(9−2)、演出図柄の変動が期間T51において高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングになると第1ステップアップ予告における予告演出Aとして、キャラクタA210が登場する(9−2)。これが期間T52における演出である。なお、第2ステップアップ予告は実行されていないので、右から飛んでくるカブト虫のキャラクタ220は登場しない。その後、所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出Bとして、キャラクタB211が登場する(9−3)。これが期間T53における演出である。その後、第1ステップアップ予告における予告演出Bの実行中に、カード予告におけるカード出現の動作として、演出表示装置9の表示画面の中央付近において、「カードの表示内容235」と「操作ボタンの表示内容231」と「ボタンを押してカードをめくってね!」という文字が表示される(9−4)。これは、カード予告の出現タイミングとして早いタイミングが選択されているためであり、第8の予告演出で説明した遅いタイミングでは、予告演出Bの実行が終了した後にカード予告が出現することとなる。なお、この演出が期間T55における演出である。大当りの可能性が高いときは、遊技者が操作ボタン120を操作したことに応じて(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235(この例では「チャンス」)を表示して、大当りの可能性を予告する(9−5)。スーパーリーチの可能性が高いときは、遊技者が操作ボタン120を操作したことに応じて(あるいは操作しない場合に所定期間経過後に)、カードを回転させ、カードに書いてある表示内容235(この例では「スーパー」)を表示して、スーパーリーチ(その後の大当り)の可能性を予告する(9−6)。これが期間T56における演出である。
なお、カードを回転させて予告を実行するのは、第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行可能な期間である。すなわち、遊技者はカード予告が発生することは第1ステップアップ予告の予告演出Bの実行期間中に認識できるが、実際にカード予告の結果を確認できるのは、第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行可能な期間になってからとなる。これは、予告演出Bの実行期間中においては、遊技者は予告演出Cが実行されるかどうかが分からないので、予告演出Cへの変化に注目することになり、この期間にカード予告の予告結果を表示しても遊技者が注目しないおそれがあるためである。遊技者が予告演出Cへの変化が行われないと認識した以降のタイミングでカード予告の予告結果を表示することによって遊技者はカード予告の予告内容により注目することになり、予告演出がより一層効果的となる。さらに遊技者は第1ステップアップ予告の予告演出Bの出現時点で予告演出Cに変化しない場合であっても、カード予告によって大当りの可能性が高まる予告が行われるかもしれないとの期待感を早いタイミングで認識することができ、面白みを感じることができる。なお、このカード予告は第2ステップアップ予告の予告演出Zやz、他系統液晶予告と異なり全画面に拡大して実行されるものではないため、第1ステップアップ予告として予告演出Cが実行されないパターン(9−5)であっても、予告演出Cが実行されるパターン(9−6)であっても同時に実行することが可能である(これは、メール予告についても同様である。後述の第10の予告演出を参照)。
その後、左図柄(「7」)が停止された後、さらに第1ステップアップ予告における予告演出Dとして、キャラクタA210,キャラクタB211、キャラクタC212を登場させる演出が実行される(9−7)。そして、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213を登場させる演出が実行される(9−8)。これが期間T57およびT58における演出である。なお、例えば第1ステップアップ予告として予告演出A→Bが選択されている場合においては、(9−7)〜(9−8)に相当する演出は行われることなくリーチ演出が実行されることになる。
次に、第10の予告演出の具体例を説明する。図84は、第10の予告演出の具体例における予告タイミングを示すタイミング図である。図84に示す例は、第1ステップアップ予告として予告演出A→B→一旦終了→D→EまたはA→B→C→D→E、第2ステップアップ予告としての予告演出の実行なし、カード予告としてカード予告が早いタイミングで実行されるパターンを示す。
図84に示すように、演出図柄の変動が開始されてから第1ステップアップ予告の開始タイミングまでの期間をT61とし、第1ステップアップ予告の開始タイミングから予告演出Aの終了タイミング(つまり予告演出Bの開始タイミング、予告演出Aから予告演出Bの変化タイミング)までの期間をT62とし、第1ステップアップ予告の予告演出Bの開始タイミングからメール予告の開始タイミングまでの期間をT63とし、メール予告の開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Bの終了タイミング(つまり予告演出Cの開始タイミング、予告演出Bから予告演出Cの変化タイミング)までの期間をT64とし、第1ステップアップ予告の予告演出C(または一旦終了)の開始タイミングからメール予告におけるメール開封の演出の開始タイミングまでの期間をT65とし、メール予告におけるメール開封の演出の開始タイミングからメール予告の終了タイミングまでの期間をT66とし、メール予告の終了タイミングから第1ステップアップ予告演出の予告演出Dの開始タイミングまでの期間をT67とし、第1ステップアップ予告の予告演出Dの開始タイミングから予告演出Dの終了タイミング(つまり予告演出Eの開始タイミング、予告演出Dから予告演出Eの変化タイミング)までの期間をT68とし、第1ステップアップ予告の予告演出Eの開始タイミングから第1ステップアップ予告の予告演出Eの終了タイミング(つまり第1ステップアップ予告の終了タイミング)までの期間をT69としている。
図85〜図88は、第10の予告演出の具体例を示す説明図である。図85に示すように、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図85(10−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(10−2)、演出図柄の変動が期間T61において高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングになると第1ステップアップ予告における予告演出Aとして、キャラクタA210が登場する(10−2)。これが期間T62における演出である。なお、第2ステップアップ予告は実行されていないので、右から飛んでくるカブト虫のキャラクタ220は登場しない。次いで、第1ステップアップ予告における予告演出Bとして、キャラクタB211が登場し、メール予告におけるメール受信の動作として、演出表示装置9の表示画面の中央付近において、「メールの表示内容230」と「操作ボタンの表示内容231」と「ボタンを押してメールを開けてね!」という文字が表示される(10−3)。これが期間T63およびT64における演出である。メール予告に対する操作ボタン120の有効期間は、予告演出Cが実行可能な期間まで継続する。
表示されたメール予告に対して遊技者が操作ボタン120を早いタイミングで操作したときは、早いタイミングでメールを開封し、メールの中の手紙の表示内容232を表示する(10−4)。すなわち、第1ステップアップ予告においては予告演出Bが実行中においてメール予告の予告結果を表示することが可能である。この例では、手紙の表示内容232が「ステップアップ継続」であるので、ステップアップ予告が継続(変化すること)が予め認識でき、大当りの可能性が高いことを遊技者は認識する。これが期間T64において操作ボタン120が押されたときの演出である。そして、メール予告の予告結果を表示したまま第1ステップアップ予告における予告演出Cとして、キャラクタC212が登場する(10−5)。これが期間T65〜T67における演出である。その後、左図柄(「7」)が停止された後、第1ステップアップ予告における予告演出Dとして、キャラクタA,B,Cを登場させる演出が実行され(10−6)、さらに右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213を登場させる演出が実行される(10−7)。これが期間T68およびT69における演出である。
一方、遊技者が操作ボタン120をなかなか操作しないときは、メールが開封されず(10−8)、第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されないと認識可能なタイミングとなるか(10−9)、あるいは第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されるタイミング(キャラクタC212が登場するタイミング)まで経過する(10−11)。これが期間T64において操作ボタン120がおされず、期間T65において操作ボタン120が押されたときの期間T64およびT65における演出である。このときにおいてもメール予告に対する操作ボタンの有効期間は継続している。第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されないと認識してからの操作ボタン120の操作に応じて、メールの中の手紙の表示内容232を表示する(10−10)。これが期間T66およびT67における演出である。一方、第1ステップアップ予告における予告演出Cが実行されることを認識してから操作ボタン120を操作しても、メールの中の手紙の表示内容232を表示する(10−12)。これが期間T66およびT67における演出である。この場合においては、予告演出Cが実行可能な期間においてメール予告の予告結果は表示される。その後、左図柄(「7」)が停止され、第1ステップアップ予告における予告演出Dとして、キャラクタA,B,Cを登場させる演出が実行され(10−13)、右図柄(「7」)が停止されリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出Eとして、キャラクタD213を登場させる演出が実行される(10−14)。これが期間T68およびT69における演出である。
このように、ステップアップ予告とメール予告が同時に出現可能であり、さらにメール予告に対する操作ボタンの有効期間がステップアップ予告の複数のステップの期間(予告演出Bの実行可能期間と予告演出Cの実行可能期間)にわたっているため、遊技者は早めにメール予告の予告結果を知りたいと思えば、早めに操作することで予告演出Cが実行されるかどうかが認識できない予告演出Bの期間中にメール予告の予告結果を認識することができ、予告演出Cに変化するかどうかを認識してからメール予告の予告結果を知りたいと思えば、予告演出Cが実行されるタイミングまで操作を行わず、例えば予告演出Cに変化せずに、一旦落胆した場合においても、メール予告の予告結果によっては大当りの確率が高まる可能性があるので、期待感を持続させることができる。従って、遊技者の好みによって、遊技者に合った予告演出を実行することができるので、興趣の向上が図れる。
以上に説明したように、この実施の形態では、変動パターン設定処理において、大当り判定の判定結果とリーチとするか否かの判定結果にもとづいて、変動パターン種別判定用乱数を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数を用いて、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの中から変動パターンを決定する。そして、リーチとすると決定された場合には、リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定し、リーチ状態に応じた変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチを伴う変動パターンのいずれかを決定する。また、リーチとしないと決定された場合には、非リーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかを決定し、非リーチ状態に応じた変動パターン種別に含まれる複数種類のリーチを伴わない変動パターンのいずれかを決定する。このような構成によれば、プログラム容量の増加を招くことなく、リーチ状態となる場合のみならず、リーチ状態とならない場合においても多様な演出を実行して遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、1回の可変表示中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出を1回または複数回変化させることによって大当りとなる可能性があることを段階的に報知する第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを実行し、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能である構成とされているので、複数のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、第1ステップアップ予告演出における予告演出を所定の変化タイミングで変化させるとともに、第1ステップアップ予告演出における変化タイミングとは異なるタイミングで第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御を実行するように構成されているので、複数のステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングが異なるため、遊技者は複数の予告演出を確認して大当りの発生を期待しつつ遊技を行うことができ、更なる興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第1ステップアップ予告演出が終了した以降の所定のタイミングで、第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御を実行するように構成されているので、一方のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出)が終了しても、もう一方のステップアップ予告演出(第2ステップアップ予告演出)が継続して実行される場合があり、大当りの発生に対する期待を維持させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御(例えば予告演出Yから予告演出Z,zに変化させる制御)を実行したときは、演出表示装置9における予告画像を表示する表示領域を拡大するように構成されているので、第2ステップアップ予告演出の継続を遊技者に印象付けることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第1ステップアップ予告演出は演出表示装置9における第1表示領域(下部の表示領域)にて実行され、第2ステップアップ予告演出は演出表示装置9における第2表示領域(背景の表示領域)にて実行されるものであって、第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御が実行されるとき、第2表示領域は第1表示領域にまたがって拡大されるので、第2ステップアップ予告演出の継続をさらに遊技者に強調することができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能であり、第1または第2ステップアップ予告演出のうちの少なくともいずれか一つのステップアップ予告演出(上記の実施の形態では第2ステップアップ予告演出)は、予告パターンとして、予告演出(例えば予告演出Y)を実行した後、予告演出の終了を示唆する終了示唆演出(例えばカブト虫が木に隠れる演出)を実行し、ステップアップ予告演出にもとづく予告を終了する第1パターンと、予告演出(例えば予告演出Y)を実行した後、終了示唆演出を実行することなく予め定められた次の予告演出(例えば予告演出Z)を実行する第2パターンと、予告演出(例えば予告演出Y)を実行した後、終了示唆演出を実行し、その後予め定められた次の予告演出(例えば予告演出z)を実行する第3パターンと、の少なくとも3種類の予告パターンが設けられている。このような構成によれば、複数のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができる。また、終了示唆演出の実行後に次の予告演出(例えば予告演出z)が継続するか否かについて興味を持たせることができ、より一層の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、第1ステップアップ予告演出よりも第2ステップアップ予告演出を高い割合で実行するように構成されている。具体的には、図67に示す第1ステップアップ予告を決定するための第1予告設定テーブルと、図68に示す第2ステップアップ予告を決定するための第2予告設定テーブルとを比較すると、第1予告設定テーブルよりも第2予告設定テーブルの方が各演出態様に対して数多くの判定値が割り振られている(逆に第1予告設定テーブルの方が「なし」に対して数多くの判定値が割り振られている。)。このような構成によれば、終了示唆演出が実行され得る第2ステップアップ予告演出の出現率を高くすることができ、遊技者に終了示唆演出に対する興味を確実に持たせることができ、また、終了示唆演出によって第2ステップアップ予告演出のバリエーションを増やすことができる。
また、この実施の形態では、終了示唆演出の実行期間は、第1ステップアップ予告演出において、遊技者が次の予告演出(予告演出C)が実行されるかを認識できない第1認識タイミングと、遊技者が次の予告演出(予告演出C)が実行されないことを認識可能な第2認識タイミングの両方のタイミングを含む期間である。具体的には、図67〜図69に示す第3の予告演出の具体例において、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が登場し(図67(3−3))、そのキャラクタB211が通り過ぎ(図67(3−4))、そのキャラクタB211は画面から消える(図67(3−5))。この時点では、次の予告演出Cが実行されるかどうかは遊技者にはわからない。この時点が第1認識タイミングである。その後、所定時間経過してもキャラクタC212が登場しないことにより、遊技者は次の予告演出Cが実行されないこと認識可能となる(図68(3−6))。この時点が第2認識タイミングである。そして、この実施の形態では、終了示唆演出の実行期間は、第1認識タイミングと第2認識タイミングとを含む期間となっている。このような構成によれば、第1ステップアップ予告演出にて予告が終了した場合において、終了示唆演出の実行後に新たに次の予告演出(例えば予告演出z)が実行される可能性を維持することができ、遊技者に大当りに対する期待を持続させて興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出において実行される予告演出は、演出表示装置9にて表示される予告画像(キャラクタの画像)を用いた演出であり、第1ステップアップ予告演出は演出表示装置9における第1表示領域(画面の下部の表示領域)にて実行され、第2ステップアップ予告演出は演出表示装置9における第2表示領域(背景の表示領域)にて実行されるように構成されているので、複数のステップアップ予告演出を同時に実行しても遊技者は認識しやすく混乱させることはない。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)のほかに、遊技領域に設けられた可動部材78を可動させることによって大当りとなる可能性があることを報知する可動物予告演出を実行可能であり、ステップアップ予告演出(上記の実施の形態では第1ステップアップ予告演出)において予告演出(予告演出C)の変化タイミングに到達したにもかかわらず次の予告演出に変化させる制御が実行されなかった場合に、変化タイミング以降に可動物予告演出を実行するように構成されている(図71、図72に示す演出例)。このような構成によれば、ステップアップ予告演出が一旦終了したように見せかけた後に可動物予告演出が実行されて、遊技者の期待を再度抱かせることができ、より一層興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、可動物予告演出を実行した後に、第1ステップアップ予告演出における実行されなかった予告演出(予告演出C)の次の予告演出(予告演出D)を実行するように構成されているので、第1ステップアップ予告演出が終了したように見えても、可動物予告演出が継続して実行されたことによって第1ステップアップ予告演出が復活する場合があり、大当りの発生に対する期待を維持させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、実行されたステップアップ予告演出(例えば第1ステップアップ予告演出)で出現可能な予告演出とは異なる予告演出を実行することによって大当りとなる可能性があることを報知する他系統予告演出(例えば他系統液晶予告演出)を実行可能であり、ステップアップ予告演出における特定の予告演出(例えば予告演出C)に変化させる制御が実行されるとリーチ状態となることが確定するものであり、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出において特定の予告演出(予告演出C)の変化タイミングに到達したにもかかわらず次の予告演出である特定の予告演出に変化させる制御が実行されなかった場合に、変化タイミング以降に他系統予告演出を実行するように構成されている(図74、図75に示す演出例)。このような構成によれば、ステップアップ予告演出における特定の予告演出(予告演出C)に変化させる制御が実行されるとリーチ状態となることが確定するため、ステップアップ予告演出が一旦終了したように見せかけた後に他系統予告演出が実行されて、遊技者のリーチ状態の発生に対する期待を再度抱かせることができ、より一層興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101が、他系統予告演出(他系統液晶予告演出)を実行した後に、ステップアップ予告演出における実行されなかった予告演出(予告演出C)の次の予告演出(予告演出D)を実行するように構成されているので、ステップアップ予告演出が終了しても、他系統予告演出が継続して実行されたことによってステップアップ予告演出が復活する場合があり、大当りの発生に対する期待を維持させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、他系統予告演出(他系統液晶予告演出)が実行された後にリーチ状態となった場合には、特定表示結果となる可能性の高い特定リーチ状態(スーパーリーチ状態)となるようにするのが好ましい。具体的には、予告演出設定処理において、受信した変動パターンコマンドの内容に関係なく、ステップS587で他系統液晶予告演出の有無を決定するようにしていたが、スーパーリーチの変動パターンに対応する変動パターンコマンドを受信したときのみ、ステップS587の処理を実行するようにする。このような構成によれば、他系統予告演出が発生した場合の大当りの期待感を一層抱かせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、この実施の形態では、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120を備え、演出制御用CPU101は、ステップアップ予告演出のほかに、遊技者による操作ボタン120の操作に応じて大当りとなる可能性があることを報知するボタン予告演出を実行可能であり、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出)において予告演出(例えば予告演出C)の変化タイミングに到達したにもかかわらず次の予告演出に変化させる制御が実行されなかった場合に、変化タイミング以降にボタン予告演出を実行するように構成されている(図76に示す演出例、図77に示す演出例)。このような構成によれば、ステップアップ予告演出が一旦終了したように遊技者に認識させた後に操作ボタン120の操作にもとづき実行可能なボタン予告演出が実行されて、遊技者は大当りに対する期待を長時間継続して抱くことができる。さらに、大当りが発生した場合にはステップアップ予告演出が一旦終了していたので、自力で大当りを発生させたという印象を強く持たせることができ、より一層の興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、ボタン予告演出を実行した後に、ステップアップ予告演出における実行されなかった予告演出(予告演出C)の次の予告演出(予告演出D)を実行するように構成されているので(図79および図80に示す演出例、図82および図83に示す演出例)、ステップアップ予告演出が終了したように見えても、操作ボタン120の操作によって予告演出が新たに復活したように認識させることができ、より一層の遊技の興趣を高めることができる。
また、この実施の形態では、操作ボタン120の操作が有効な操作有効期間(ボタン有効期間)は、ボタン予告演出が実行される以前に実行されていた予告演出(予告演出B)の実行期間を含む期間であるので(図82、図83に示す演出例)、遊技者が自身の好みのタイミングで操作ボタン120を操作することができ、遊技への参加意欲を高めることができる。
また、この実施の形態では、遊技者が操作可能な操作ボタン120を備え、演出制御用CPU101が、ステップアップ予告演出のほかに、遊技者による操作ボタン120の操作に応じて特定表示結果となる可能性があることを報知するボタン予告演出を実行可能であり、ステップアップ予告演出とボタン予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能であり、ボタン予告演出の実行可能期間は、ステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出)において、遊技者が次の予告演出(予告演出C)が実行されるかを認識できない第1認識タイミングと、遊技者が次の予告演出(予告演出C)が実行されないことを認識可能な第2認識タイミングの両方のタイミングを含む期間とされている(図85〜図88に示す演出例)。このような構成によれば、遊技者は、第1認識タイミングで操作ボタン120を操作した場合は、早期に予告演出(予告演出C)が変化するか否かを認識することができ、第2認識タイミングで操作ボタン120を操作した場合は、ボタン予告演出が実行されるか否かによって再び期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態では、ボタン予告演出として予め複数種類の演出(ボタン予告演出、カード予告演出)が設けられ、演出制御用CPU101は、複数種類のボタン予告演出のうちのいずれかを選択して実行するように構成されているので、ボタン予告演出のバリエーションが増え、遊戯の興趣が向上する。
また、この実施の形態では、ステップアップ予告演出における特定の予告演出(予告演出C)に変化させる制御が実行されるとリーチ状態となることが確定するものであり、操作ボタン120の操作が有効な操作有効期間は、特定の予告演出の実行期間と該特定の予告演出が実行される以前に実行されていた予告演出の実行期間をまたぐ期間であるので、リーチ状態となるかわからない期間およびリーチ状態となることが確定した期間の両期間にまたがることになり、状況の異なる両方の状態で遊技者は操作ボタン120を操作して予告演出を実行させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部(図柄表示エリア9L,9C,9R)にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(予告演出A)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最初に導出表示される第1停止の可変表示部(左図柄表示エリア9L)にて識別情報が導出表示された以降に最終の予告演出(予告演出E,e)を実行し、第2ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部(図柄表示エリア9L,9C,9R)にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(予告演出X)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最初に導出表示される第1停止の可変表示部(左図柄表示エリア9L)にて識別情報が導出表示される前に最終の予告演出(予告演出Z,z)を実行するように構成されているので(図53参照)、複数のステップアップ予告演出において最終の予告演出(予告演出E,e、予告演出Z,z)の実行タイミングを異ならせることにより、大当りの期待感を煽ることができ、さらに第1停止後はステップアップ予告演出を減らすことができ、遊技者に識別情報の表示結果に注目させることができる。
また、この実施の形態では、第1ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部(図柄表示エリア9L,9C,9R)にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(予告演出A)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最後に導出表示される第3停止の可変表示部(中図柄表示エリア9C)以外の可変表示部(右図柄表示エリア9R)にて識別情報が導出表示された状態であって特定表示結果の組み合わせの一部を構成するリーチ状態となった以降に最終の予告演出(予告演出E,e)を実行し、第2ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部(図柄表示エリア9L,9C,9R)にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(予告演出X)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最後に導出表示される第3停止の可変表示部(中図柄表示エリア9C)以外の可変表示部(右図柄表示エリア9R)にて識別情報が導出表示された状態であってリーチ状態となる前に最終の予告演出(予告演出Z,z)を実行するように構成されているので(図57参照)、複数のステップアップ予告演出において最終の予告演出(予告演出E,e、予告演出Z,z)の実行タイミングを異ならせることにより、大当りの期待感を煽ることができ、さらに第3停止後はステップアップ予告演出を減らすことができ、遊技者に識別情報の表示結果に注目させることができる。
なお、図53、図55〜図57等に示すように、第1ステップアップ予告の実行開始タイミングと第2ステップアップ予告演出の実行開始タイミングとは同じとしているが、異なるタイミングとしてもよい。
また、第1ステップアップ予告演出における各予告演出A,B,C,D,E,eの変化タイミングと、第2ステップアップ予告演出における各予告演出X,Y,Z,zの変化タイミングとは異なるタイミングとしていたが、同一のタイミングとしてもよい。例えば、予告演出Aから予告演出Bに変化するタイミングで予告演出Xから予告演出Yに変化し、予告演出Bから予告演出Cに変化するタイミングで予告演出Yから予告演出Z,zに変化するように構成してもよい。
なお、上記の実施の形態に示した各々の予告は、その予告の中で複数種類の予告態様(予告演出の演出態様)を実行可能であるのが好ましい。例えば、第1ステップアップ予告では、予告演出Aの中に複数種類の異なる予告演出A1,A2,A3・・・(例えばキャラクタAの服の色が異なるなど)を含む。また、可動物予告や羽根モノ予告では、可動部材78や羽根モノ79の可動態様として複数種類の異なる可動態様(可動速度や可動範囲、可動回数など)を含む。また、ボタン予告では、メールやカードの記載内容として複数種類の表示内容(例えば、「・・・」「チャンス」「スーパーリーチ」などの文字、複数種類の異なるキャラクタ、表示内容が同一でも表示色が異なる、など)を含む。また、枠ランプ予告では、発光態様として複数種類の発光態様(発光速度、発光色など)を含む。また、ミニキャラ予告では、ミニキャラの異なる出現箇所や異なるミニキャラを含む。また、他系統液晶予告では、液晶画面に表示される予告画像として複数種類の予告画像(例えば、ゼミの画像やクワガタの画像)を含む。このように所定の予告の中に含まれる演出態様のうちのいずれかを選択して実行する。
また、上記の実施の形態では、ステップアップ予告においては、非リーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、スーパーリーチはずれ、大当りのうち、いずれの変動パターンであるか否かによって予告の実行率や予告態様(予告演出の演出態様)の出現率を変更するようにしていたが、各変動パターン毎に予告設定テーブルを備え、それらのテーブルにおける振分値を異ならせることで、確変パターンの内容に応じて予告の実行率や予告態様の出現率を変更するようにしてもよい。例えば、変動パターンが擬似連や滑りなどの特別演出を実行する場合には、ステップアップ予告の実行率や所定の予告態様の出現率を向上させるようにしてもよい。
また、ステップアップ予告以外の予告においては、大当りか否かによって予告の有無や予告態様(予告演出の演出態様)の出現率を変更するようにしているが、ステップアップ予告と同様、振分の異なる複数の予告設定テーブルを備え、事前決定手段の決定結果(はずれか大当りか、大当りの場合は大当りの種類)または変動パターン決定手段によって決定された変動パターンに応じて、振分の異なる複数の予告設定テーブルからいずれかを選択し、選択したテーブルと予告決定用乱数とにもとづいて、実行される予告態様を決定するようにしてもよい。このように構成することによって、事前決定で大当りであるときの大当り種類によって、また、はずれのときにおいてもリーチとなるか否か、リーチ時にスーパーリーチに発展するか否かによって各々の予告の実行率や予告態様の出現率を決定することができる。また、変動パターンが擬似連や滑りなどの特別演出を実行する場合に、予告の実行率や所定の予告態様の出現率を向上させるようにすることもできる。
なお、上記の実施の形態では、CPU56が、種別乱数を用いて変動パターンの種別を決定し、決定した変動パターンの種別の中の変動パターンを変動パターン決定用乱数を用いて決定するように構成されていたが、演出制御用CPU101が、予告種別乱数を用いて予告演出の種別を決定し、決定した予告演出の種別の中の予告演出を予告演出決定用乱数を用いて決定するようにしてもよい。例えば、他系統液晶予告と遅いタイミングで実行されるボタン予告とを同時に実行することができない。他系統液晶予告は予告画像(セミやクワガタが木にとまっている画像;図75(5−5)(5−6)参照)を表示画面の全領域に表示するので、そのような予告画像を表示しているときにボタン予告の演出画像を表示することができないからである。そこで、演出制御用CPU101が、予め設けられている予告種別乱数を用いて、予告演出の種別として他系統液晶予告とボタン予告のどちらの予告を実行するかを決定し、次いで、決定した予告種別の中に含まれる予告演出の態様(例えば、他系統液晶予告の場合は図45に示したように「予告なし」「予告実行」のいずれか、ボタン予告の場合は図44に示したように「予告なし」「第1メール予告(早いタイミング)」「第1メール予告(遅いタイミング)」「第2メール予告(早いタイミング)」「第2メール予告(遅いタイミング)」「カード予告(早いタイミング)」「カード予告(遅いタイミング)」のいずれか)を決定する。このような構成によれば、同時実行不可能な予告演出の組合せの選択を確実に回避することができる。
また、種別乱数を用いて予告演出の種別を決定し、決定した予告演出の種別に応じたテーブルにもとづいて予告演出の態様を決定するように構成すれば、必要に応じて予告演出の種別の出現割合は変化させないまま(予告演出の種別を決定する予告種別テーブルにおける振分値を変更せずに)、予告演出の態様の出現割合を変化させ(予告演出の態様を決定する予告設定テーブルにおける振分値を変更し)、逆に、予告演出の種別の出現割合を変化させるが(予告種別テーブルにおける振分値を変更するが)、予告演出の態様の出現割合を変化させない(予告設定テーブルにおける振分値を変更しない)ような設計変更を容易に実現することができる。その結果、機種の変更などに合わせて予告演出の種別と予告演出の態様の出現割合を変更する場合に、すべてのデータ(テーブルの振分値)の変更を必要とせず、一部のデータ(予告種別テーブルまたは予告設定テーブルの振分値)の変更だけで容易に実現することができる(つまり、予告演出の種別を決定した上で予告演出の態様を決定するように構成されていなければ、所定の予告演出の種別に含まれる演出態様の出現率のみ変化させたい場合や所定の予告演出の種別を他の予告演出の種別よりも高い割合で出現させたいような場合に、各々の予告における予告演出の態様が設定されているテーブルの内容をすべて変更しなければならず、そのような変更の実現が困難である)。なお、変動パターン種別乱数を用いて変動パターン種別を決定した上で、変動パターン種別に含まれる変動パターンを決定するように構成されているので、上記の場合と同じ効果を奏する。すなわち、所定の変動パターン種別に含まれる変動パターンの出現率のみ変化させたい場合や所定の変動パターン種別を他の変動パターン種別よりも高い割合で出現させたいような場合に、変動パターン決定テーブルの内容をすべて変更しなければならず、そのような変更の実現が困難である。
なお、本発明において、ステップアップ予告演出とは、予め定められた順番に従って1段階から複数段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行可能で、特定表示結果とする場合は該特定表示結果としない場合よりも多い段階まで演出の態様を段階的に変化させる予告演出を実行する割合が高い演出のことをいう。
なお、第1ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(例えば予告演出A)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最初に導出表示される第1停止の可変表示部(例えば左図柄表示エリア9L)にて識別情報が導出表示された以降に最終の予告演出(例えば予告演出E,e)に変化し(つまり、予告演出Dから予告演出E,eへの変化タイミングが第1停止の可変表示部にて識別情報が導出表示された以降であり)、第2ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(例えば予告演出X)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最初に導出表示される第1停止の可変表示部(例えば左図柄表示エリア9L)にて識別情報が導出表示される前に最終の予告演出(例えば予告演出Z,z)に変化する(つまり、予告演出Yから予告演出Z,zへの変化タイミングが第1停止の可変表示部にて識別情報が導出表示された前である、換言すれば、第1停止の可変表示部にて識別情報が導出表示された以降に第2ステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングがない)ように構成されていてもよい。
また、第1ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(例えば予告演出A)の実行を開始し、複数の可変表示部のうち識別情報が最後に導出表示される最終停止の可変表示部(例えば中図柄表示エリア9C)以外の可変表示部(例えば右図柄表示エリア9R)にて識別情報が導出表示された状態であって特定表示結果の組み合わせの一部を構成するリーチ状態となった以降に最終の予告演出(例えば予告演出E,e)に変化し(つまり、予告演出Dから予告演出E,eへの変化タイミングがリーチ状態となった以降であり)、第2ステップアップ予告演出において、全ての可変表示部にて識別情報が可変表示されている状態のときに最初の予告演出(例えば予告演出X)の実行を開始し、リーチ状態となる前に最終の予告演出(例えば予告演出Z,z)に変化する(つまり、予告演出Yから予告演出Z,zへの変化タイミングがリーチ状態となる前である、換言すれば、リーチ状態となった以降に第2ステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングがない)ように構成されていてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、可変表示部として2つの特別図柄表示器(第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8b)を備えた遊技機を例にしたが、1つの特別図柄表示器が設けられた遊技機にも本発明を適用することができる。
また、上記の各実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば、簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
(変形例1)
以上に述べた実施の形態では、ステップS592の処理で、第1ステップアップ予告の演出順序を第1予告パターンから第2予告パターンに変更することにより、確変状態であることを示唆するように構成されていた。それに対して、変形例1では、第1ステップアップ予告のうち、一の予告演出(例えば、予告演出B)の演出態様を変更することにより、第1予告パターンから第2予告パターンに変更し、確変状態であることを示唆する。
図89は、第1ステップアップ予告の変更内容の変形例を示す説明図である。図89の左欄に示す第1ステップアップ予告の態様が変更対象の態様(第1予告パターン)であり、図89の右欄に示す態様が、演出順序の変更後の第1ステップアップ予告の態様(第2予告パターン)である。
図89に示すように、以上に述べた実施の形態と同様に、変形例1におけるステップS592の処理で変更対象となる演出態様は、「A→B→C」の発展パターン、「A→B→C→D」の発展パターン、「A→B→C→D→E」の発展パターン、および「A→B→C→D→e」の発展パターンである。変形例1では、ステップS592の処理で、各発展パターンのうち、予告演出Bの演出態様が予告演出B’に変更される。具体的には、「A→B→C」の発展パターンが「A→B’→C」の発展パターンに変更され、「A→B→C→D」の発展パターンが「A→B’→C→D」の発展パターンに変更され、「A→B→C→D→E」の発展パターンが「A→B’→C→D→E」の発展パターンに変更され、「A→B→C→D→e」の発展パターンが「A→B’→C→D→e」の発展パターンに変更される。
図90は、第1ステップアップ予告の変形例を示す説明図である。第1ステップアップ予告は前述したように最大で5つの予告演出を実行可能である。図90に示すように、演出表示装置9の表示画面の背景には、木200の背景画像が表示されている。左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて、左中右の演出図柄が停止した状態から(図90(1−1))、開始条件が成立すると、全ての演出図柄の変動が開始され(1−2)、演出図柄の変動が高速変動になり、第1ステップアップ予告の開始タイミングとなると演出表示装置9の表示画面の下部領域において、第1ステップアップ予告における予告演出A(ステップ(A))としてキャラクタA210が画面右から登場し(1−2)、画面左へ去っていく。その後、所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出B’(ステップ(B))としてキャラクタB211が画面左から登場し(1−3’’)、画面右へ去っていく。図61に示す例(予告演出B)では、キャラクタB211は画面右から登場するが(図61(1−3)参照)、変形例1(予告演出B’)では、キャラクタB211は画面左から登場する。なお、例えば図39のステップS572,S575,S578,S580において、第1ステップアップ予告が予告演出Aのみを登場させることを決定した場合には、予告演出B’が登場するタイミングが経過しても予告演出B’が登場しないことになる。その後の所定のステップの変化タイミングになると、第1ステップアップ予告における予告演出C(ステップ(C))としてキャラクタC212が画面右から登場し(1−4)、画面左へ去っていく。キャラクタC212は非リーチはずれの場合は登場することがないように設定されているため(図41参照)、この時点で、リーチが発生することが確定する。さらに、左図柄(「7」)が停止した後に、第1ステップアップ予告における予告演出D(ステップ(D))としてキャラクタA210、キャラクタB211およびキャラクタC212が同時に画面左から登場し(1−5)、画面中央に停止した状態となる。キャラクタA,B,Cはノーマルリーチはずれの場合は登場することがない(予告演出Dは実行されることがない)ように設定されているため(図41参照)、この時点で、スーパーリーチまたは大当りが確定する。その後、右図柄(「7」)が停止してリーチが発生した後、第1ステップアップ予告における予告演出E(ステップ(E))として大きな人のキャラクタD213が画面左から登場し(1−6)、キャラクタが中央に集合した状態になり、その後の所定のリーチ状態演出を実行するために、中央に集合したキャラクタの表示が消える。
(変形例2)
以上に述べた実施の形態では、ステップS572,S575,S578,S580の処理で第1ステップアップ予告を実行するか否か、およびステップ数(段階数)を決定した後に、ステップS590の処理で、確変状態か否かにもとづいて第1予告パターンとするのか、または第2予告パターンとするのかを決定するように構成されていた。
それに対して、変形例2では、第1予告パターンの第1ステップアップ予告と第2予告パターンの第1ステップアップ予告とに判定値を設定して、確変状態か否かにもとづいて第1予告パターンとするのか、または第2予告パターンとするのかを決定する。
図91〜図93は、予告演出設定処理の変形例を示すフローチャートである。予告演出設定処理の変形例において、演出制御用CPU101は、まず、特定演出状態フラグがセットされているか否か確認する(ステップS570A)。特定演出状態フラグがセットされている場合に(ステップS570AのY)、ステップS571Aの処理に移行し、特定演出状態フラグがセットされていない場合に(ステップS570AのN)、ステップS571Bの処理に移行する。
演出制御用CPU101は、ステップS571Aの処理で、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS571A)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS571AのY)、図94または図95の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS572A)。なお、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされている場合(つまり確変状態である場合)に、図94の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いる。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり確変状態でない場合)に、図95の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いる。
図94および図95の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出C、予告演出B、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→C→B→D」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出C、予告演出B、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→C→B→D→E」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→e」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出C、予告演出B、予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→C→B→D→e」の発展パターン:第2予告パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、「割振」に示す数字は、各演出態様に割り振られた判定値の数を示している。他のテーブル(図94〜図96等)においても同様である。
なお、図94および図95の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C」、「A→C→B」、「A→B→C→D」、「A→C→B→D」、「A→B→C→D→E」、「A→C→B→D→E」、「A→B→C→D→e」、「A→C→B→D→e」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS572Aにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS572Aで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS573A)。
ステップS571Aにおいて、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS571AのN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS574A)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS574AのY)、演出制御用CPU101は、図94または図95の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS575A)。なお、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされている場合(つまり確変状態である場合)に、図94の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いる。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり確変状態でない場合)に、図95の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いる。
図94および図95の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出「なし」と、予告演出Aのみ実行される演出態様(「A」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行される演出態様(「A→B」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行され、その後に予告演出Cが実行される演出態様(「A→B→C」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→B→C→D」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出C、予告演出B、予告演出Dが順に実行される演出態様(「A→C→B→D」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→E」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出C、予告演出B、予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→C→B→D→E」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出B、予告演出C、予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→B→C→D→e」の発展パターン:第1予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出C、予告演出B、予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→C→B→D→e」の発展パターン:第2予告パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出Dが実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D→E」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出D、予告演出Eが順に実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D→E」の発展パターン)と、予告演出Aが実行されてから予告演出Bが実行されるが、予告演出Cが実行されずに一旦終了し、その後に予告演出D、予告演出eが順に実行される演出態様(「A→B→一旦終了→D→e」の発展パターン)と、が設定されている。そして、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
図94の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図95の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルよりも、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン:第2予告パターン)に多くの判定値が設定されている。つまり、変形例2では、確変状態フラグがセットされている場合に、ノーマルリーチはずれ時に、確変状態がセットされていない場合よりも高い割合で、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン:第2予告パターン)が選択される。
演出制御用CPU101は、ステップS575Aにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS575Aで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS576A)。
ステップS574Aにおいて、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS574AのN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS577A)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS577AのY)、演出制御用CPU101は、図94または図95の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS578A)。
図94および図95の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図94および図95の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされている場合(つまり確変状態である場合)に、図94の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いる。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり確変状態でない場合)に、図95の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いる。
図94の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図95の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルよりも、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の順の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)に多くの判定値が設定されている。つまり、変形例2では、確変状態フラグがセットされている場合に、スーパーリーチはずれ時に、確変状態がセットされていない場合よりも高い割合で、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)が選択される。
演出制御用CPU101は、ステップS578Aにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS578Aで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS579A)。
ステップS577Aにおいて、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS577AのN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図94または図95の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS580A)。
図94および図95の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、図94および図95の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。なお、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされている場合(つまり確変状態である場合)に、図94の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いる。また、演出制御用CPU101は、確変状態フラグがセットされていない場合(つまり確変状態でない場合)に、図95の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いる。
図94の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、図95の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルよりも、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の順の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)に多くの判定値が設定されている。つまり、変形例2では、確変状態フラグがセットされている場合に、大当り時に、確変状態がセットされていない場合よりも高い割合で、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)が選択される。
演出制御用CPU101は、ステップS580Aにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS580Aで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS581A)。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS582の処理に移行する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS571Bの処理で、変動パターンコマンドとして、非リーチはずれの変動パターン(非リーチ変動パターン)に対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS571A)。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されているデータによって判定される。非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS571BのY)、図96の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS572B)。
図96の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図94および図95の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
なお、図96の左上に示す非リーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、「A→B→C」、「A→C→B」、「A→B→C→D」、「A→C→B→D」、「A→C→B→D→E」、「A→B→C→D→E」、「A→B→C→D→e」、「A→C→B→D→e」に対して判定値が割り振られていない(判定値の数が0である)。これは、リーチが発生しないときは、予告演出C以上の予告演出が出現しないようにするため、すなわち、予告演出C以上の演出が出現するとリーチの発生が確定するようにするためである。
演出制御用CPU101は、ステップS572Bにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS572Bで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の左上に示す非リーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS573B)。
ステップS571Bにおいて、演出制御用CPU101は、非リーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS571BのN)、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS574B)。ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS574BのY)、演出制御用CPU101は、図96の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS575B)。
図96の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図94および図95の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
図96の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)に判定値が設定されていない。つまり、変形例2では、特定演出状態フラグがセットされていない場合に、ノーマルリーチはずれ時に、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)が選択されない。
演出制御用CPU101は、ステップS575Bにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS575Bで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の右上に示すノーマルリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS576B)。
ステップS574Bにおいて、演出制御用CPU101は、ノーマルリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS574BのN)、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したか否か確認する(ステップS577B)。スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判定した場合には(ステップS577BのY)、演出制御用CPU101は、図96の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS578B)。
図96の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、図94および図95の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
図96の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第1予告設定テーブルでは、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)に判定値が設定されていない。つまり、変形例2では、特定演出状態フラグがセットされていない場合に、スーパーリーチはずれ時に、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)が選択されない。
演出制御用CPU101は、ステップS578Bにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS578Bで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の左下に示すスーパーリーチはずれ用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS579B)。
ステップS577Bにおいて、演出制御用CPU101は、スーパーリーチはずれの変動パターンに対応したコマンドを受信していないと判定した場合には(ステップS577BのN)、大当りの変動パターンに対応したコマンドを受信したと判断し、図96の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルを用いて、第1ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS580B)。
図96の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、図94および図95の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルと同じ内容の演出態様が設定され、各演出態様に対して所定数の判定値がそれぞれ割り振られている。
図96の右下に示す大当り用の第1予告設定テーブルでは、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)に判定値が設定されていない。つまり、変形例2では、特定演出状態フラグがセットされていない場合に、大当り時に、予告演出Aが実行されてから予告演出Cが実行され、その後に予告演出Bが実行される演出態様(「A→C→B」の発展パターン。予告演出Bの実行後に予告演出Dに発展するパターンも含む。)が選択されない。
演出制御用CPU101は、ステップS581Bにおいて、第1ステップアップ予告決定用の乱数SR5−1の値を抽出し、抽出した乱数値と第1予告設定テーブルに設定されている判定値とを比較する。そして、乱数値と一致する判定値に割り当てられた予告演出(「なし」、「A」、「A→B」・・・)にもとづいて、第1ステップアップ予告演出の有無と演出態様を決定する。
また、演出制御用CPU101は、ステップS581Bで第1ステップアップ予告演出の内容を決定した後、図42の右下に示す大当り用の第2予告設定テーブルを用いて、第2ステップアップ予告演出の内容(有無、演出態様)を決定する(ステップS581B)。
そして、演出制御用CPU101は、ステップS582の処理に移行する。
変形例2におけるステップS582以降の処理は、図40に示すステップS582〜S596から、ステップS588〜S592を除いた処理である。よって、説明を省略する。
以上に述べた実施の形態では、小当りの発生または突然確変大当りの発生を契機に特定演出状態に移行するように構成されていたが、15R大当り(通常大当りおよび確変大当り)の発生を契機に時短状態で特定演出状態に移行するように構成されていてもよい。具体的には、大当り終了演出処理で、15R大当りであった場合に特定演出状態に移行するように構成されていてもよい。そのように構成された場合には、15R大当りにもとづく大当り遊技の終了後に確変状態に移行したのか否かについて遊技者に興味を持たせ、遊技興趣を向上させることができる。
なお、小当りの発生または突然確変大当りの発生を契機に特定演出状態に移行するように構成された場合と、15R大当り(通常大当りおよび確変大当り)の発生を契機に特定演出状態に移行するように構成された場合とを比較すると、小当りの発生または突然確変大当りの発生確率を高くして、特定演出状態の発生頻度を容易に高めることができる。
以上に述べた実施の形態では、第2予告パターンの第1ステップアップ予告は、特定演出状態でない状態(通常演出状態)では実行されないように構成されているが、特定演出状態でない状態(通常演出状態)でも実行されるように構成されていてもよい。そのような場合であっても、特定演出状態における第2予告パターンの第1ステップアップ予告の注目度を高めるため、特定演出状態でない状態(通常演出状態)における第2予告パターンの第1ステップアップ予告の実行割合は、特定演出状態における第2予告パターンの第1ステップアップ予告の実行割合よりも低いことが望ましい。より具体的には、特定演出状態でない状態(通常演出状態)における第2予告パターンの第1ステップアップ予告の実行割合は、特定演出状態における確変状態での第2予告パターンの第1ステップアップ予告の実行割合、および特定演出状態における非確変状態での第2予告パターンの第1ステップアップ予告の実行割合よりも低いことが望ましい。
以上に述べた実施の形態では、入賞時判定処理で、突然確変大当りまたは小当りと判定したことにもとづいて特定演出を開始するように構成されているが、突然確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後または小当りにもとづく小当り遊技の終了後に、所定の割合で、または必ず特定演出を開始するように構成されていてもよい。
本発明では、以下に示す構成も開示されている。
各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)を可変表示する可変表示部(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を備え、可変表示部における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、特定表示結果とするか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、1回の可変表示中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出(例えば、予告演出A,B,C,D,E,e、予告演出X,Y,Z,z)を1回または複数回変化させることによって特定表示結果となる可能性があることを段階的に報知するステップアップ予告演出(例えば、第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS846〜S855の処理を実行する部分)とを備え、ステップアップ予告演出は、第1ステップアップ予告演出(例えば、予告演出A,B,C,D,E,eを実行可能な第1ステップアップ予告演出:図61参照)と、該第1ステップアップ予告演出とは異なる第2ステップアップ予告演出(例えば、予告演出X,Y,Z,zを実行可能な第2ステップアップ予告演出:図63〜図65参照)とを含み、予告演出実行手段は、ステップアップ予告演出として第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能である(例えば、図53に示す例では、演出図柄の高速変動期間に同時に第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを実行可能である。具体例として、図67および図68に示すように、演出図柄の高速変動の開始とともに第1ステップアップ予告演出の予告演出Aと第2ステップアップ予告演出の予告演出Xが同時に開始され、その後、第1ステップアップ予告演出では予告演出Aから予告演出Bに変化し、一方、第2ステップアップ予告演出では予告演出Xから予告演出Yに、また予告演出Yから予告演出Z,zに変化している。)ように構成されているので、複数のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができる。
予告演出実行手段は、第1ステップアップ予告演出における予告演出を所定の変化タイミングで変化させるとともに、該第1ステップアップ予告演出における変化タイミングとは異なるタイミングで第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御を実行する(例えば、図53に示すように、予告演出Aから予告演出Bに変化するタイミングと予告演出Xから予告演出Yに変化するタイミングは異なり、予告演出Bから予告演出Cに変化するタイミングと予告演出Yから予告演出Z,zに変化するタイミングも異なる。具体例として、図67および図68に示すように、演出図柄の高速変動の開始とともに第1ステップアップ予告演出の予告演出Aと第2ステップアップ予告演出の予告演出Xが同時に開始され、第1ステップアップ予告演出において予告演出Aから予告演出Bに変化し、次に第2ステップアップ予告演出において予告演出Xから予告演出Yに変化し、次に予告演出Yから予告演出Z,zに変化している。)ように構成されているので、複数のステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングが異なるため、遊技者は複数の予告演出を確認して特定遊技状態の発生を期待しつつ遊技を行うことができ、更なる興趣の向上を図ることができる。
予告演出実行手段は、第1ステップアップ予告演出が終了(例えば、予告演出Bで第1ステップアップ予告演出が終了)した以降の所定のタイミングで、第2ステップアップ予告演出における予告演出(例えば、予告演出Z,z)を変化させる制御を実行する(例えば、図67(3−3)〜(3−5)に示すように予告演出Bが終了した時点で第1ステップアップ予告演出を一旦終了させ、その後に図68(3−6)および(3−8)に示すように第2ステップアップ予告演出における示唆演出と予告演出zを実行し、または図69(3−11)に示すように第2ステップアップ予告演出における予告演出Zを実行する。)ように構成されているので、一方のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出)が終了しても、もう一方のステップアップ予告演出(第2ステップアップ予告演出)が継続して実行される場合があり、特定遊技状態の発生に対する期待を維持させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
画像を表示可能な表示装置(例えば、演出表示装置9)を備え、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出において実行される予告演出は、表示装置にて表示される予告画像(例えば、キャラクタA,B,C,Dの画像、カブト虫のキャラクタの画像)を用いた演出であり、予告演出実行手段は、第1ステップアップ予告演出が終了した以降に第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御を実行したときは、表示装置における予告画像を表示する表示領域を拡大する(例えば、図68(3−8)や図69(3−11)に示すように予告演出Zとして木200の画像を拡大するとともにカブト虫のキャラクタ220の画像を拡大する演出を実行する)ように構成されているので、第2ステップアップ予告演出の継続を遊技者に印象付けることができる。
第1ステップアップ予告演出は表示装置における第1表示領域(例えば、図61に示すように演出表示装置9の表示画面の下部の表示領域)にて実行され、第2ステップアップ予告演出は表示装置における第2表示領域(例えば、図63〜図65や図67に示すように演出表示装置9の表示画面の背景の表示領域)にて実行されるものであって、第1ステップアップ予告演出が終了した以降に第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御が実行されるとき、第2表示領域は第1表示領域にまたがって拡大される(例えば、図68(3−8)や図69(3−11)に示すように、背景が表示画面の全領域まで拡大する)ように構成されているので、第2ステップアップ予告演出の継続をさらに遊技者に強調することができる。
各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)を可変表示する可変表示部(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を備え、可変表示部における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、特定表示結果とするか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、1回の可変表示中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出(例えば、予告演出A,B,C,D,E,e、予告演出X,Y,Z,z)を1回または複数回変化させることによって特定表示結果となる可能性があることを段階的に報知するステップアップ予告演出(例えば、第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS846〜S855の処理を実行する部分)とを備え、ステップアップ予告演出は、第1ステップアップ予告演出(例えば、予告演出A,B,C,D,E,eを実行可能な第1ステップアップ予告演出:図61参照)と、該第1ステップアップ予告演出とは異なる第2ステップアップ予告演出(例えば、予告演出X,Y,Z,zを実行可能な第2ステップアップ予告演出:図63〜図65参照)とを含み、予告演出実行手段は、ステップアップ予告演出として第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能であり(例えば、図77に示す例では、演出図柄の高速変動期間に同時に第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを実行可能であり)、第1または第2ステップアップ予告演出のうちの少なくともいずれか一つのステップアップ予告演出(例えば、第2ステップアップ予告演出)は、予告パターンとして、予告演出(例えば、予告演出Y)を実行した後、当該予告演出の終了を示唆する終了示唆演出(例えば、図54に示す示唆演出)を実行し、当該ステップアップ予告演出にもとづく予告を終了する第1パターン(例えば、図63(2−3)の予告演出Yを実行した後、図63(2−4)(2−5)の示唆演出を実行し、その後に第2ステップアップ予告を終了するパターン)と、予告演出(例えば、予告演出Y)を実行した後、終了示唆演出を実行することなく予め定められた次の予告演出(例えば、予告演出Z)を実行する第2パターン(例えば、図63(2−3)の予告演出Yを実行した後、図65(2−7)の予告演出Zを実行するパターン)と、予告演出(例えば、予告演出Y)を実行した後、終了示唆演出(例えば、図54に示す示唆演出)を実行し、その後予め定められた次の予告演出(例えば、予告演出z)を実行する第3パターン(例えば、図63(2−3)の予告演出Yを実行した後、図63(2−4)(2−5)の示唆演出を実行し、その後に図65(2−6)の予告演出zを実行するパターン)と、の少なくとも3種類の予告パターンが設けられている特定ステップアップ予告演出である(例えば、図53、図54参照)ように構成されているので、複数のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができる。また、終了示唆演出の実行後に次の予告演出が継続するか否かについて興味を持たせることができ、より一層の興趣の向上を図ることができる。
予告演出実行手段は、特定ステップアップ予告演出でない非特定ステップアップ予告演出(例えば第1ステップアップ予告演出)よりも特定ステップアップ予告演出(例えば第2ステップアップ予告演出)を高い割合で実行する(例えば、図41に示す第1予告設定テーブルよりも図42に示す第2予告設定テーブルの方が各演出態様(「なし」を除く)に対して数多くの判定値が割り振られている)ように構成されているので、終了示唆演出が実行され得るステップアップ予告演出の出現率を高くすることができ、遊技者に終了示唆演出に対する興味を確実に持たせることができ、また、終了示唆演出によってステップアップ予告演出のバリエーションを増やすことができる。
終了示唆演出の実行期間は、少なくとも同時に実行された他方のステップアップ予告演出(例えば第1ステップアップ予告演出)において、遊技者が次の予告演出(例えば、予告演出C)が実行されるかを認識できない第1認識タイミングと、遊技者が次の予告演出(例えば、予告演出C)が実行されないことを認識可能な第2認識タイミングの両方のタイミングを含む期間であってもよい(例えば、図67〜図69に示す予告演出例において、第1ステップアップ予告における予告演出BとしてキャラクタB211が登場し(図67(3−3))、そのキャラクタB211が通り過ぎ(図67(3−4))、そのキャラクタB211は画面から消える(図67(3−5))。この時点では次の予告演出Cが実行されるかどうかは遊技者にはわからず、この時点が第1認識タイミングである。その後、所定時間経過してもキャラクタC212が登場しないことにより、遊技者は次の予告演出Cが実行されないこと認識可能となる(図68(3−6))。この時点が第2認識タイミングである。そして、終了示唆演出の実行期間は、第1認識タイミングと第2認識タイミングとを含む期間(図67(3−5)と図68(3−6)を含む期間)となっている。)ように構成されているので、他方のステップアップ予告演出にて予告が終了した場合において、終了示唆演出の実行後に新たに次の予告演出が実行される可能性を維持することができ、遊技者に特定遊技状態に対する期待を持続させて興趣の向上を図ることができる。
画像を表示可能な表示装置(例えば、演出表示装置9)を備え、第1ステップアップ予告演出および第2ステップアップ予告演出において実行される予告演出は、表示装置にて表示される予告画像(例えば、キャラクタの画像)を用いた演出であり、第1ステップアップ予告演出は表示装置における第1表示領域(例えば、図61に示すように演出表示装置9の表示画面の下部の表示領域)にて実行され、第2ステップアップ予告演出は表示装置における第2表示領域(例えば、図63,図64に示すように演出表示装置9の表示画面の背景の表示領域)にて実行されるように構成されているので、複数のステップアップ予告演出を同時に実行しても遊技者は認識しやすく混乱させることはない。
各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)を可変表示する可変表示部(第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、演出表示装置9)を備え、可変表示部における識別情報の表示結果があらかじめ定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄)となったときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機であって、特定表示結果とするか否かを、識別情報の表示結果が導出表示される以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS61の処理を実行する部分)と、事前決定手段の決定結果にもとづいて、1回の可変表示中に予め定められた順番に従って、予め定められたタイミングで予告演出(例えば、予告演出A,B,C,D,E,e、または予告演出X,Y,Z,z)を1回または複数回変化させることによって特定表示結果となる可能性があることを段階的に報知するステップアップ予告演出(例えば、第1ステップアップ予告演出、または第2ステップアップ予告演出)を実行する予告演出実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS846〜S855の処理を実行する部分)とを備え、予告演出実行手段は、実行されたステップアップ予告演出で出現可能な予告演出とは異なる予告演出を実行することによって特定表示結果となる可能性があることを報知する他系統予告演出(例えば他系統液晶予告演出:なお、他系統予告演出は特定のステップアップ予告演出(例えば第1ステップアップ予告演出)と別系統の演出であればよく、他系統液晶予告演出に限られない。)を実行可能であり(例えば、ステップS854,S855の処理において実行可能であり)、ステップアップ予告演出における特定の予告演出(例えば第1ステップアップ予告演出における予告演出C)に変化させる制御が実行されるとリーチ状態となることが確定するものであり(例えば、図41に示すように、非リーチはずれのときの第1予告設定テーブルにおける「A→B→C」「A→B→C→D」「A→B→C→D→E」「A→B→C→D→e」に対して判定値が割り振られていない。)、予告演出実行手段は、ステップアップ予告演出において特定の予告演出(例えば予告演出C)の変化タイミングに到達したにもかかわらず次の予告演出である特定の予告演出(例えば予告演出C)に変化させる制御が実行されなかった場合に、変化タイミング以降に他系統予告演出を実行する(例えば、図53に示すように、第1ステップアップ予告演出において予告演出Cが実行されず、その代わりに他系統液晶予告演出が実行される。具体例として、図74および図75に示すように、予告演出Bから予告演出Cへの変化タイミングに到達したにもかかわらず次の予告演出Cが実行されなかった場合(図74(5−4))、その変化タイミング以降に他系統液晶予告演出を実行する(図75(5−5)または(5−6)。)ように構成されているので、ステップアップ予告演出における特定の予告演出に変化させる制御が実行されるとリーチ状態となることが確定するため、ステップアップ予告演出が一旦終了したように見せかけた後に他系統予告演出が実行されて、遊技者のリーチ状態の発生に対する期待を再度抱かせることができ、より一層興趣の向上を図ることができる。
予告演出実行手段は、他系統予告演出を実行した後に、ステップアップ予告演出(例えば、第1ステップアップ予告演出)における実行されなかった予告演出(例えば予告演出C)の次の予告演出(例えば予告演出D)を実行する(例えば、図74および図75に示すように、他系統液晶予告の実行後(図75(5−5)(5−6))、予告演出Dを実行する(図75(5−8))ように構成されているので、ステップアップ予告演出が終了しても、他系統予告演出が継続して実行される場合があり、特定遊技状態の発生に対する期待を維持させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
他系統予告演出が実行された後にリーチ状態となった場合には、特定表示結果となる可能性の高い特定リーチ状態(例えばスーパーリーチ状態)となるようにしてもよい(例えば、予告演出設定処理において、スーパーリーチの変動パターンに対応する変動パターンコマンドを受信したときのみ、ステップS587の処理を実行する。)ように構成されているので、特定遊技状態の期待感を一層抱かせることができ、遊技の興趣を高めることができる。
ステップアップ予告演出は、第1ステップアップ予告演出(例えば、予告演出A,B,C,D,E,eを実行可能な第1ステップアップ予告演出:図61参照)と、該第1ステップアップ予告演出とは異なる第2ステップアップ予告演出(例えば、予告演出X,Y,Z,zを実行可能な第2ステップアップ予告演出:図63〜図65参照)とを含み、予告演出実行手段は、ステップアップ予告演出として第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを可変表示中の同一期間に同時に実行可能であり(例えば、図53に示す例では、演出図柄の高速変動期間に同時に第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出とを実行可能であり)、第1ステップアップ予告演出における予告演出を所定の変化タイミングで変化させるとともに、該第1ステップアップ予告演出における変化タイミングとは異なるタイミングで第2ステップアップ予告演出における予告演出を変化させる制御を実行する(例えば、図53に示すように、予告演出Aから予告演出Bに変化するタイミングと予告演出Xから予告演出Yに変化するタイミングは異なり、予告演出Bから予告演出Cに変化するタイミングと予告演出Yから予告演出Z,zに変化するタイミングも異なる。具体例として、図67および図68に示すように、演出図柄の高速変動の開始とともに第1ステップアップ予告演出の予告演出Aと第2ステップアップ予告演出の予告演出Xが同時に開始され、第1ステップアップ予告演出において予告演出Aから予告演出Bに変化し、次に第2ステップアップ予告演出において予告演出Xから予告演出Yに変化し、次に予告演出Yから予告演出Z,zに変化している。)ように構成されているので、複数のステップアップ予告演出(第1ステップアップ予告演出、第2ステップアップ予告演出)を同時に実行して興趣の向上を図ることができるとともに、さらに複数のステップアップ予告演出における予告演出の変化タイミングが異なるため、遊技者は複数の予告演出を確認して特定遊技状態の発生を期待しつつ遊技を行うことができ、更なる興趣の向上を図ることができる。
予告演出実行手段は、第1ステップアップ予告演出と第2ステップアップ予告演出のうちのいずれか一方(例えば第1ステップアップ予告演出)において特定の予告演出(例えば予告演出C)の変化タイミングに到達したにもかかわらず次の予告演出である特定の予告演出(例えば予告演出C)に変化させる制御が実行されなかった場合に、他方のステップアップ予告演出(例えば第2ステップアップ予告演出)のうちの一方のステップアップ予告演出における特定の予告演出の変化タイミング以降に変化する所定の予告演出(例えば予告演出Z,z)を他系統予告演出として実行する(具体的には、図67〜図69に示す演出例の場合、第1ステップアップ予告演出における予告演出Cが実行されなかった場合に(図67(3−5))、第2ステップアップ予告演出における予告演出z(図68(3−8)または予告演出Z(図69(3−11)が他系統予告演出として実行される)ように構成されているので、一旦終了したステップアップ予告演出が復活したように見せることができ、遊技の興趣を高めることができる。