JP2013140420A - 塩基配列解析装置、塩基配列解析方法及び塩基配列解析プログラム - Google Patents

塩基配列解析装置、塩基配列解析方法及び塩基配列解析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させる。
【解決手段】塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する数値変換部10が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する転写開始位置抽出部20が抽出した転写開始位置とイントロンの開始アミノ酸配列とイントロンの終了アミノ酸配列とに基づいて、前記塩基配列からエキソンの塩基配列を抽出するエキソン配列抽出部30を備え、さらにエキソン配列抽出部が抽出したエキソン塩基配列に相当する数値配列を構成する各数値にコドンにおける重み付けした値に基づいて分類番号を生成する分類番号生成部40を備え、エキソンの塩基配列に基づいて、アミノ酸配列生成部50がアミノ酸配列を生成し、分類番号をアミノ酸配列の順に表示装置に表示する。
【選択図】図1

Description

本発明は、塩基配列解析装置、塩基配列解析方法及び塩基配列解析プログラムに関する。
DNA(Deoxyribonucleic acid)のゲノム配列データは、塩基A(アデニン)、塩基T(チミン)、塩基G(グアニン)、塩基C(シトシン)の4種類の塩基の配列が直列に億単位で並ぶ膨大なデータ群である。遺伝子には、転写の開始前に共通する共通配列、転写の開始を示す開始コドン及び転写の終了を示す終止コドンなどがあることが知られている。
近年、ゲノム配列における大量のデータの解析を行える方法が提案されている。例えば、特許文献1には、DNAやRNA(Ribonucleic acid)等におけるゲノム配列にて塩基対(塩基G及び塩基C、または塩基A及び塩基T(RNAにては塩基U))を形成する塩基各々に同一の数字をあてがい、それぞれに対して極性の異なる符号を付して、ゲノム配列における回文構造を検出する回文構造検出システムが開示されている。
特開2009−93621号公報
しかしながら、DNA配列はA,T、G、Cの羅列であるため、ユーザが一見しただけでは、DNA配列のどこの部分が実際にアミノ酸を生成する際に使用されるのか分からず、ユーザにとって不便であった。
そこで本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させる塩基配列解析装置、塩基配列解析方法及び塩基配列解析プログラムを提供することを課題とする。
(1)本発明は前記事情に鑑みなされたもので、本発明の一態様は、塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する数値変換部と、前記数値変換部が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する転写開始位置抽出部と、を備えることを特徴とする塩基配列解析装置である。
(2)上記に記載の塩基配列解析装置において、本発明の一態様は、前記転写開始位置抽出部が抽出した転写開始位置とイントロンの開始アミノ酸配列とイントロンの終了アミノ酸配列とに基づいて、前記塩基配列からエキソンの塩基配列を抽出するエキソン配列抽出部を備えることを特徴とする。
(3)上記に記載の塩基配列解析装置において、本発明の一態様は、前記エキソン配列抽出部が抽出したエキソンの塩基配列に基づいて、アミノ酸配列を生成するアミノ酸配列生成部を備えることを特徴とする。
(4)上記に記載の塩基配列解析装置において、本発明の一態様は、前記数値変換部が変換した各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをし、重み付けした値に基づいて前記コドンを分類する分類番号を生成する分類番号生成部を備えることを特徴とする。
(5)上記に記載の塩基配列解析装置において、本発明の一態様は、前記エキソン配列抽出部が抽出したエキソン塩基配列に相当する数値配列を構成する各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをし、重み付けした値に基づいて前記コドンを分類する分類番号を生成する分類番号生成部を備えることを特徴とする。
(6)上記に記載の塩基配列解析装置において、本発明の一態様は、前記分類番号生成部は、前記コドンに含まれる第2コドン、第1コドン、第3コドンの順に重みづけを小さくすることを特徴とする。
(7)上記に記載の塩基配列解析装置において、本発明の一態様は、前記分類番号生成部が生成した分類番号をアミノ酸配列の順に表示装置に表示させる表示制御部を備えることを特徴とする。
(8)本発明の一態様は、数値変換部が、塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する手順と、転写開始位置抽出部が、前記数値変換部が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する手順と、を有することを特徴とする塩基配列解析方法である。
(9)本発明の一態様は、コンピュータに、塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する数値変換ステップと、前記数値変換ステップにより変換された数値に基づいて、転写開始位置を抽出する転写開始位置抽出ステップと、を実行させるための塩基配列解析プログラムである。
本発明によれば、塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることができる。
第1の実施形態における塩基配列解析装置の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における転写開始位置抽出部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における第1の共通配列判定部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における第2の共通配列判定部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における開始コドン判定部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における位置抽出部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態における転写開始位置抽出部の処理を説明するための図である。 第1の実施形態におけるエキソン配列抽出部の構成を示す概略ブロック図である。 第1の実施形態におけるエキソン配列抽出部の処理を説明するための図である。 第1の実施形態における分類番号生成部とアミノ酸配列生成部の処理を説明するための図である。 アミノ酸とそのアミノ酸のコドンとそのコドンに対応する数値aと分類番号Cとの関係が示された図である。 分類番号によりアミノ酸を分類したことによる効果を示す図である。 不凍たんぱく質のアミノ酸配列を、分類番号と疎水性領域とともに表示した図である。 第1の実施形態における塩基配列解析装置の処理の流れを示すフローチャートである。 第2の実施形態における塩基配列解析装置の構成を示す概略ブロック図である。 鎌状赤血球のアミノ酸配列の一部において異常があることを示す図である。 第3の実施形態における塩基配列解析装置の構成を示す概略ブロック図である。 アミノ酸配列に含まれる全てのアミノ酸が高頻度コドンから構成される例において、アミノ酸と分類番号との関係を示した図である。 アミノ酸配列に含まれる一部のアミノ酸が低頻度コドンから構成される例において、アミノ酸と分類番号との関係を示した図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、第1の実施形態における塩基配列解析装置1の構成を示す概略ブロック図である。塩基配列解析装置1は、数値変換部10と、転写開始位置抽出部20と、エキソン配列抽出部30と、分類番号生成部40と、アミノ酸配列生成部50と、表示制御部60と、記憶部70とを備える。
数値変換部10は、自装置の外部から入力された塩基配列を示す情報に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する。ここで、塩基配列は、DNAでもRNAでもよい。また、塩基Aに対しては必ず塩基Tが結合し、塩基Gに対しては必ず塩基Cが結合する。このように、塩基は相補の関係にあり、塩基Aと塩基Gがプラス(+)で、塩基Tと塩基Cがマイナス(−)である。プリン塩基である塩基Aと塩基Gとでは塩基Gの方の分子量が大きいため、数値変換部10は、塩基Gを「+2」、塩基Aを「+1」に変換する。また、数値変換部10は、ピリミジン塩基であり、塩基Gと相補の関係にある塩基Cを「−2」、塩基Aと相補の関係にある塩基Tを「−1」に変換する。これにより、相補の関係と、A−T系、C−G系の分類及び分子量の大きさを、変換後の数値で表す。また、RNAのときには、塩基Tの代わりに塩基U(ウラシル)を使うこととする。
数値変換部10は、変換後の数値を転写開始位置抽出部20とエキソン配列抽出部30へ出力する。
転写開始位置抽出部20は、数値変換部10から入力された数値配列から転写開始位置Sを抽出する。転写開始位置抽出部20は、抽出した転写開始位置Sをエキソン配列抽出部30へ出力する。転写開始位置抽出部20の処理の詳細は、後述する。
エキソン配列抽出部30は、転写開始位置抽出部20から入力された転写開始位置Sとイントロンの開始アミノ酸配列とイントロンの終了アミノ酸配列とに基づいて、数値変換部10から入力された数値配列からエキソンの塩基配列に相当する数値配列(以下、エキソン数値配列ともいう)を抽出する。ここで、イントロンとは、転写はされるが最終的に機能する転写産物から除去される塩基配列である。また、エキソンとは、構造遺伝子の塩基配列のうち、タンパク質合成の情報をもつ部分である。そして、エキソン配列抽出部30は、抽出したエキソンの塩基配列に相当する数値配列を分類番号生成部40へ出力する。エキソン配列抽出部30の処理の詳細は、後述する。
分類番号生成部40は、エキソン配列抽出部30から入力されたエキソンの塩基配列に相当する数値配列に含まれる各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをする。そして、分類番号生成部40は、重み付けした値に基づいてコドンを分類する分類番号を生成する。ここで、コドンとは、mRNA(messenger RNA:伝令RNA)上の遺伝暗号の単位である。具体的には、コドンは、三個一組の塩基配列(トリプレット)である。コドンは六四種類あり、うち六一通りが二〇種のアミノ酸を規定し、残りの三通りはアミノ酸配列の終了を指定する。ここで、分類番号は、例えば、重み付けした値の総和である。
具体的には、例えば、分類番号生成部40は、コドンに含まれる第2コドン、第1コドン、第3コドンの順に重みづけを小さくする。ここで、第1コドンは、コドンに含まれる最初の塩基である。また、第2コドンは、コドンに含まれる2番目の塩基である。また、第3コドンは、コドンに含まれる3番目の塩基である。
上記分類番号生成部40の処理の一例として、分類番号生成部40は、第2コドンが変換された数値に100を乗じ、第1コドンが変換された数値に10を乗じ、第3コドンが変換された数値に1を乗じる。そして、分類番号生成部40は、乗じることにより得られた値の総和を分類番号として生成する。そして、分類番号生成部40は、生成した分類番号をアミノ酸配列生成部50に出力する。
記憶部70には、分類番号を示す分類番号情報とアミノ酸配列を示すアミノ酸配列情報とが関連付けられて記憶されている。
アミノ酸配列生成部50は、分類番号生成部40から入力された分類番号に基づいて、アミノ酸配列を生成する。具体的には、例えば、アミノ酸配列生成部50は、分類番号生成部40から入力された分類番号に対応するアミノ酸配列情報を記憶部70から順次読み出す。これにより、アミノ酸配列生成部50は、アミノ酸配列を生成する。そして、アミノ酸配列生成部50は、生成したアミノ酸配列と分類番号とを表示制御部60に出力する。
表示制御部60は、分類番号生成部40が生成した分類番号をアミノ酸配列生成部50が生成したアミノ酸配列の順に自装置の外部の表示装置2に表示させる。より詳細には、表示制御部60は、アミノ酸配列生成部50から入力されたアミノ酸配列の順番に、アミノ酸の名前と該アミノ酸の分類番号とを表示装置2に表示させる。これにより、表示制御部60は、アミノ酸配列中の各アミノ酸がどんなコドンから生成されているかを示すことができる。
また、その際に、表示制御部60は、その分類番号が示す番号領域における位置と特定の番号領域とを一つのグラフ上に表示させる。ここで、特定の番号領域とは、例えば、疎水性のアミノ酸を示す番号領域である。これにより、表示制御部60は、アミノ酸配列中の各アミノ酸が疎水性のアミノ酸であるか否かを表示することができる。
なお、特定の番号領域は、親水性のアミノ酸を示す番号領域であってもよい。
図2は、第1の実施形態における転写開始位置抽出部20の構成を示す概略ブロック図である。転写開始位置抽出部20は、塩基保持部200と、第1の共通配列判定部210と、第2の共通配列判定部230と、開始コドン判定部250と、位置抽出部270とを備える。
塩基保持部200は、数値変換部10から入力された数値を直近の38個だけ保持する。塩基保持部200は、その38個の塩基のうち最初に入力された数値から6番目に入力された数値までの六つの数値(第1の数値〜第6の数値)を第1の共通配列判定部210に出力する。これにより、36番目から38番目までに入力された3つの塩基が開始コドンであるとすると、第1の共通配列判定部210には、転写の前の−35塩基から−30塩基までの6つの塩基に相当する数値が入力される。これは、転写の前の−35塩基から−30塩基までに第1の共通配列(TTGACA又はUUGACA)があることが分かっており、共通配列においては1又は2塩基の違いに収まっていることが知られているからである。
また、塩基保持部200は、その38個の塩基のうち24番目に入力された数値から29番目に入力された数値までの六つの数値(第24の数値〜第29の数値)を第2の共通配列判定部230に出力する。これにより、36番目から38番目までに入力された3つの塩基が開始コドンであるとすると、第2の共通配列判定部230には、転写の前の−12塩基から−7塩基までの6つの塩基に相当する数値が入力される。これは、転写の前の−12塩基から−7塩基までに第2の共通配列(TATAAT又はUAUAAU)があることが分かっており、共通配列においては1又は2塩基の違いに収まっていることが知られているからである。
また、塩基保持部200は、その38個の塩基のうち36番目に入力された数値から38番目に入力された数値までの三つの数値(第36の数値〜第38の数値)を開始コドン判定部250に出力する。これにより、36番目から38番目までに入力された3つの塩基が開始コドンであるとすると、開始コドン判定部250には、開始コドンに相当する3つの数値が入力される。
第1の共通配列判定部210は、開始コドン判定部250が判定対象とする三つの塩基の位置を基準に決められた第1の範囲(例えば、−35塩基から−30塩基まで)の塩基配列を、第1の共通配列と比較して予め決められた第1の誤差の範囲であるか否か判定する。具体的には、第1の共通配列判定部210は、塩基保持部200から入力された六つの数値を、それぞれ第1の共通配列(TTGACA又はUUGACA)に相当する数値配列(−1、−1、2、1、−2、1)に含まれる数値と順に比較する。例えば、第1の共通配列判定部210は、塩基保持部200から入力された第1の数値と、第1の共通配列の1番目の塩基Tに対応する数値「−1」とを比較する。
そして、第1の共通配列判定部210は、全ての塩基を比較した結果、数値が異なる数が3以下であるか否か判定する。第1の共通配列判定部210は、判定した結果を位置抽出部270に出力する。
第2の共通配列判定部230は、開始コドン判定部250が判定対象とする三つの塩基の位置を基準に決められた第2の範囲の塩基配列(例えば、−12塩基から−7塩基まで)を、第2の共通配列と比較して予め決められた第2の誤差の範囲であるか否か判定する。具体的には、例えば、第2の共通配列判定部230は、塩基保持部200から入力された六つの数値それぞれを、第2の共通配列(TATAAT又はUAUAAU)に相当する数値配列(−1、1、−1、1,1、−1)の対応する数値と順に比較する。例えば、第2の共通配列判定部230は、塩基保持部200から入力された第24の数値と、第2の共通配列の1番目の塩基Tに対応する数値「−1」とを比較する。
そして、第2の共通配列判定部230は、全ての塩基を比較した結果、数値が異なる数が3以下であるか否か判定する。第2の共通配列判定部230は、判定した結果を位置抽出部270に出力する。
開始コドン判定部250は、ある三つの塩基から構成される塩基配列が開始コドンの塩基配列と一致するか否か判定する。具体的には、例えば、開始コドン判定部250は、塩基保持部200から入力された三つの数値それぞれを、転写の開始コドン(ATG又はAUG)に相当する数値配列(1、−1、2)の対応する数値と比較する。例えば、開始コドン判定部250は、塩基保持部200から入力された第36の数値を、転写の開始コドンの第1コドンAに相当する数値1と比較する。同様にして、例えば、開始コドン判定部250は、塩基保持部200から入力された第37の数値、第38の数値を、それぞれ転写の開始コドンの第2コドンTに相当する数値−1又は第3コドンGに相当する数値2と比較する。そして、開始コドン判定部250は、比較の結果、数値が全て一致するか否か判定する。そして、開始コドン判定部250は、判定した結果を位置抽出部270に出力する。
位置抽出部270は、開始コドン判定部250が判定した結果、第1の共通配列判定部210が判定した結果及び第2の共通配列判定部230が判定した結果を受け取る。位置抽出部270は、開始コドン判定部250が判定した結果と、第1の共通配列判定部210が判定した結果と、第2の共通配列判定部230が判定した結果とに基づいて、転写開始位置Sを抽出する。具体的には、例えば、位置抽出部270は、開始コドン判定部250が一致したと判定し、第1の共通配列判定部210が第1の誤差の範囲であると判定し、第2の共通配列判定部230が第2の誤差の範囲であると判定した場合、第36の数値の位置を転写開始位置Sとして抽出する。そして、位置抽出部270は、抽出した転写開始位置Sをエキソン配列抽出部30へ出力する。
図3は、第1の実施形態における第1の共通配列判定部210の構成を示す概略ブロック図である。第1の共通配列判定部210は、六つのXOR回路211〜216と、4つの加算器217〜220と、第1判定部221とを備える。
XOR回路211は、塩基保持部200から入力された第1の数値と、第1の共通配列の1番目の塩基Tに相当する数値−1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路211は、第1の数値と数値−1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路211は、選択した数値を加算器217に出力する。
XOR回路212は、塩基保持部200から入力された第2の数値と、第1の共通配列の2番目の塩基Tに相当する数値−1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路212は、第2の数値と数値−1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路212は、選択した数値を加算器217に出力する。
XOR回路213は、塩基保持部200から入力された第3の数値と、第1の共通配列の3番目の塩基Gに相当する数値2との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路213は、第3の数値と数値2とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路213は、選択した数値を加算器218に出力する。
XOR回路214は、塩基保持部200から入力された第4の数値と、第1の共通配列の4番目の塩基Aに相当する数値1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路214は、第4の数値と数値1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路214は、選択した数値を加算器218に出力する。
XOR回路215は、塩基保持部200から入力された第5の数値と、第1の共通配列の5番目の塩基Cに相当する数値−2との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路215は、第5の数値と数値−2とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路215は、選択した数値を加算器219に出力する。
XOR回路216は、塩基保持部200から入力された第6の数値と、第1の共通配列の6番目の塩基Aに相当する数値1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路216は、第6の数値と数値1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路216は、選択した数値を加算器219に出力する。
加算器217は、XOR回路211から入力された数値と、XOR回路212から入力された数値とを加算する。そして、加算器217は、加算後の数値を加算器220へ出力する。
加算器218は、XOR回路213から入力された数値と、XOR回路214から入力された数値とを加算する。そして、加算器218は、加算後の数値を加算器220へ出力する。
加算器219は、XOR回路215から入力された数値と、XOR回路216から入力された数値とを加算する。そして、加算器219は、加算後の数値を加算器220へ出力する。
加算器220は、加算器217から入力された数値、加算器218から入力された数値及び加算器219から入力された数値を加算する。加算器220は、加算後の値を第1判定部221に出力する。ここで、加算後の値は、塩基保持部200から入力された六つの数値が、第1の共通配列(TTGACA)に相当する数値配列と何個異なっているかを示す数値である。
第1判定部221は、加算器220から入力された加算後の値が、例えば3以下であるか否かを判定する。例えば、第1判定部221は、加算後の値が3以下である場合に0を判定結果とし、加算後の値が3より大きい場合に1を判定結果とする。これにより、第1判定部221は、塩基保持部200から入力された六つの数値(第1の数値〜第6の数値)が、第1の共通配列(TTGACA)に相当する数値配列と異なっている数が三つ以下の場合に0を判定結果とし、三つを超えている場合に1を判定結果とする。そして、第1判定部221は、判定結果を位置抽出部270へ出力する。
図4は、第1の実施形態における第2の共通配列判定部230の構成を示す概略ブロック図である。第2の共通配列判定部230は、六つのXOR回路231〜236と、4つの加算器237〜240と、第2判定部241とを備える。
XOR回路231は、塩基保持部200から入力された第24の数値と、第2の共通配列の1番目の塩基Tに相当する数値−1とを入力として、排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路231は、第24の数値と数値−1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路231は、選択した数値を加算器237へ出力する。
XOR回路232は、塩基保持部200から入力された第25の数値と、第2の共通配列の2番目の塩基Aに相当する数値1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路232は、第25の数値と数値1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路232は、選択した数値を加算器237へ出力する。
XOR回路233は、塩基保持部200から入力された第26の数値と、第2の共通配列の3番目の塩基Tに相当する数値−1とを入力として、排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路233は、第26の数値と数値−1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路233は、選択した数値を加算器238へ出力する。
XOR回路234は、塩基保持部200から入力された第27の数値と、第2の共通配列の4番目の塩基Aに相当する数値1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路234は、第27の数値と数値1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路234は、選択した数値を加算器238へ出力する。
XOR回路235は、塩基保持部200から入力された第28の数値と、第2の共通配列の5番目の塩基Aに相当する数値1との排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路235は、第28の数値と数値1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路235は、選択した数値を加算器239へ出力する。
XOR回路236は、塩基保持部200から入力された第29の数値と、第2の共通配列の6番目の塩基Tに相当する数値−1とを入力として、排他的論理和を算出する。すなわち、XOR回路236は、第29の数値と数値−1とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路236は、選択した数値を加算器239へ出力する。
加算器237は、XOR回路231から入力された数値と、XOR回路232から入力された数値とを加算する。そして、加算器237は、加算後の数値を加算器240へ出力する。
加算器238は、XOR回路233から入力された数値と、XOR回路234から入力された数値とを加算する。そして、加算器238は、加算後の数値を加算器240へ出力する。
加算器239は、XOR回路235から入力された数値と、XOR回路236から入力された数値とを加算する。そして、加算器239は、加算後の数値を加算器240へ出力する。
加算器240は、加算器237から入力された数値、加算器238から入力された数値及び加算器239から入力された数値を加算する。加算器240は、加算後の値を第2判定部241に出力する。ここで、加算後の値は、塩基保持部200から入力された六つの数値(第24の数値〜第29の数値)が、第2の共通配列に相当する数値配列と何個異なっているかを示す数値である。
第2判定部241は、加算器240から入力された加算後の値が、例えば3以下であるか否かを判定する。例えば、第2判定部241は、加算後の値が3以下である場合に0を判定結果とし、加算後の値が3を超えている場合に1を判定結果とする。これにより、第2判定部241は、塩基保持部200から入力された六つの数値(第24の数値〜第29の数値)が、第2の共通配列に相当する数値配列と異なっている数が三つ以下の場合に0を判定結果とし、三つを超えている場合に1を判定結果とする。そして、第2判定部241は、判定結果を位置抽出部270へ出力する。
図5は、第1の実施形態における開始コドン判定部250の構成を示す概略ブロック図である。開始コドン判定部250は、五つのXOR回路251〜255を備える。
XOR回路251は、塩基保持部200から入力された第36の数値と、開始コドンの第1コドンAに相当する1との排他的論理和をとる。XOR回路251は、第36の数値と開始コドンの第1コドンAとが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路251は、選択した数値をXOR回路254へ出力する。
XOR回路252は、塩基保持部200から入力された第37の数値と、開始コドンの第2コドンTに相当する−1との排他的論理和をとる。すなわち、XOR回路252は、第37の数値と開始コドンの第2コドンTとが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路252は、選択した数値をXOR回路254へ出力する。
XOR回路253は、塩基保持部200から入力された第38の数値と、開始コドンの第3コドンGに相当する2との排他的論理和をとる。すなわち、XOR回路253は、第38の数値と開始コドンの第3コドンGとが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路253は、選択した数値をXOR回路255へ出力する。
XOR回路254は、XOR回路251から入力された数値とXOR回路252から入力された数値との排他的論理和をとる。すなわち、XOR回路254は、XOR回路251から入力された数値とXOR回路252から入力された数値とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路254は、選択した数値をXOR回路255へ出力する。
XOR回路255は、XOR回路253から入力された数値とXOR回路254から入力された数値との排他的論理和をとる。すなわち、XOR回路255は、XOR回路253から入力された数値とXOR回路254から入力された数値とが一致する場合に0を選択し、一致しない場合に1を選択する。そして、XOR回路255は、選択した数値を判定結果として位置抽出部270へ出力する。
図6は、第1の実施形態における位置抽出部270の構成を示す概略ブロック図である。位置抽出部270は、判定部271と、転写開始位置生成部272とを備える。
判定部271は、第1の共通配列判定部210から入力された判定結果と、第2の共通配列判定部230から入力された判定結果と、開始コドン判定部250から入力された判定結果とに基づいて、第36の数値の位置が転写開始位置か否か判定する。
具体的には、例えば、判定部271は、入力された三つの判定結果が全て0の場合、1を判定結果とし、入力された三つの判定結果にうち一つでも1の場合、0を判定結果とする。ここで、1は、第36の数値の位置が転写開始位置であることを意味し、0は、第36の数値の位置が転写開始位置でないことを意味する。
これにより、判定部271は、開始コドンの配列が一致し、かつ第1の共通配列が第1の許容範囲であり、かつ第2の共通配列が第2の許容範囲である場合のみ、1を判定結果とし、それ以外の場合に0を判定結果とする。そして、判定部271は、判定結果を転写開始位置生成部272に出力する。
判定部271から入力された判定結果が、第36の数値の位置が転写開始位置Sであることを示す場合(例えば、判定結果が1の場合)、転写開始位置生成部272は、第36の数値の位置を転写開始位置Sとしてエキソン配列抽出部30へ出力する。
一方、判定部271から入力された判定結果が、第36の数値の位置が転写開始位置Sでないことを示す場合(例えば、判定結果が0の場合)、転写開始位置生成部272は、エキソン配列抽出部30へ何も出力しない。
図7は、第1の実施形態における転写開始位置抽出部20の処理を説明するための図である。同図において、1段目の行に、塩基のインデックスL71が示されている。2段目の行に、開始コドンの第1コドンAを基準とするインデックスL72が示されている。インデックスL72は、開始コドンの第1コドンAより前の塩基の場合にマイナスがつき、その絶対値が第1コドンAから離れている数を示している。ここで、塩基のインデックスL71は、インデックスL72が−35になる塩基を1として、次の塩基からインデックスL71が1ずつ増えるように設定されている。
3段目の行に、塩基配列L73が示されている。また、4行目に、3行目の塩基配列を構成する各塩基が数値変換部10により変換された数値の数値配列L74が示されている。また、同図において、第1の範囲は、インデックスL71が1から6までの範囲である。また、第2の範囲は、インデックスL72が24から29までの範囲である。第3の範囲は、36から38までの範囲である。
同図の例において、第1の共通配列判定部210は、第1の範囲における数値配列L74を第1の共通配列に相当する数値配列と比較して、予め決められた誤差3の範囲内であるか否か判定する。また、同図の例において、第2の共通配列判定部230は、第2の範囲における数値配列L74を第2の共通配列に相当する数値配列と比較して、予め決められた誤差3の範囲内であるか否か判定する。また、同図の例において、開始コドン判定部250は、第3の範囲における数値配列L74を開始コドンに相当する数値配列と比較して一致するか否か判定する。
図8は、第1の実施形態におけるエキソン配列抽出部30の構成を示す概略ブロック図である。エキソン配列抽出部30は、基準信号生成部310と、エキソン識別信号生成部320と、抽出部330とを備える。
基準信号生成部310は、転写開始位置抽出部20が抽出した転写開始位置Sに基づいて、三塩基毎に読み取りを指示する基準信号Xを生成する。具体的には、例えば、基準信号生成部310は、不図示のクロック信号を受信しているものとする。そして、基準信号生成部310は、転写開始位置Sから2クロック後に入力されるクロック信号がハイに遷移すると同時に、基準信号Xをハイに遷移させる。基準信号生成部310は、以後3クロック毎に、数値変換部10から数値が入力されるのと同時に、基準信号Xをハイに遷移させる。そして、基準信号生成部310は、その次の数値が入力されるのと同時に、基準信号Xをローに遷移させる。この基準信号生成部310は、例えば、3進カウンタを備えることにより実現される。基準信号生成部310は、生成した基準信号を抽出部330へ出力する。
エキソン識別信号生成部320は、イントロンの開始アミノ酸配列とイントロンの終了アミノ酸配列に基づいて、数値変換部10が変換した数値aからエキソンを識別するエキソン識別信号を生成する。具体的には、例えば、エキソン識別信号生成部320は、以下のようにして、エキソン識別信号を生成する。
まず、エキソン識別信号生成部320は、数値変換部10が変換した数値において、対象塩基に相当する数値aを10倍した値に、その対象塩基の次の塩基に相当する数値an+1を加算し、加算後の値をb(=a×10+an+1)とする。
そして、エキソン識別信号生成部320は、不図示のクロック信号を受信しているものとする。エキソン識別信号生成部320は、転写開始位置抽出部20から入力された転写開始位置Sから2クロック後に入力されるクロック信号がハイに遷移すると同時に、エキソン識別信号Yをハイに遷移させる。そして、エキソン識別信号生成部320は、加算後の値bがイントロンの開始アミノ酸配列GTに相当する数値19の場合にエキソン識別信号Yをローに遷移させる(リセットする)。但し、エキソン識別信号生成部320は、加算後の値bが19の時点で既にローの場合、エキソン識別信号Yをそのままにする。
また、エキソン識別信号生成部320は、加算後の値bがイントロンの終了アミノ酸配列AGに相当する数値12の場合に、2クロック後(2塩基分遅延後)にエキソン識別信号Yをハイに遷移させる。但し、エキソン識別信号生成部320は、例えば、加算後の値bが12の時点で、エキソン識別信号Yが既にハイの場合、2クロック後(2塩基分遅延後)にエキソン識別信号Yをそのままにする。これにより、エキソン識別信号生成部320は、エキソン識別信号Yを生成する。エキソン識別信号生成部320は、生成したエキソン識別信号Yを抽出部330へ出力する。
抽出部330は、基準信号生成部310から入力された基準信号Xとエキソン識別信号生成部320から入力されたエキソン識別信号Yとに基づいて、数値変換部10から入力された数値配列からエキソン数値配列を抽出する。より詳細には、抽出部330は、基準信号Xとエキソン識別信号Yとに基づいて、コドンを読み取るコドン読取信号を生成し、該生成したコドン読取信号に基づいて、数値変換部10から入力された数値配列からエキソンの塩基配列を抽出する。
具体的には、例えば、抽出部330は、基準信号Xとエキソン識別信号Yとの論理積を示すコドン読取信号Zを生成する。そして、抽出部330は、生成したコドン読取信号Zがハイになる毎に、2つ前に入力された数値an−2からそのときに入力された数値aまでの三つの数値(an−2、an−1、)を抽出する。これにより、抽出部330は、エキソン数値配列を抽出することができる。抽出部330は、抽出したエキソン数値配列を分類番号生成部40へ出力する。
図9は、第1の実施形態におけるエキソン配列抽出部30の処理を説明するための図である。同図の第1行目に塩基のインデックスnが順に並んでいる。同図の第2行目にmRNAの塩基配列97の一例が順に並んでいる。同図の第3行目にmRNAの塩基配列97の各塩基を数値変換部10が変換した数値aが順に並んでいる。同図の第4行目に数値aに対応する基準信号Xが示されている。開始コドンの第1コドンの位置がインデックスnが2となる位置にあるので、基準信号Xは、2塩基遅延後のインデックスnが4の間、ハイになり、以後三つのインデックス毎に、そのインデックスの間だけハイになっている。
同図の第5行目に、数値b(=a×10+an+1)が順にならんでいる。この数値bは、同図の第3行目の数値aから算出されたものである。また、同図の第6行目に、同図の第5行目の数値bに対応するエキソン識別信号Yが示されている。エキソン識別信号Yは、開始コドンの第1コドンの位置がインデックスnが2となる位置にあるので、エキソン識別信号Yは、インデックスnが2から2塩基遅延後のインデックスnが4でハイに遷移する。そして、インデックスnが22において数値bが19であるので、エキソン識別信号Yは、インデックスnが22においてローに遷移する。その後、インデックスnが44において数値bが12であるので、エキソン識別信号Yは、インデックスnが44から2塩基遅延後のインデックスnが46でハイに遷移する。
同図の第7行目にコドン読取信号Zが示されている。このコドン読取信号Zは、同図の4行目の基準信号Xと同図の6行目のエキソン識別信号Yとの論理和を示す信号である。
同図の第8行目にエキソン塩基配列98が示されている。このエキソン塩基配列98は、コドン読取信号Zがハイのときに、その2つ前の塩基からその時点までの塩基をmRNAの塩基配列97から抽出したものである。
同図の第9行目に、同図の第8行目のエキソン塩基配列98に対応するエキソン数値配列99が示されている。このエキソン数値配列99は、数値変換部10が同図の第8行目のエキソン塩基配列98を変換した数値を表している。
図9の例において、基準信号生成部310は、転写開始位置Sから基準信号Xを生成する。エキソン識別信号生成部320は、mRNAの塩基配列を示す数値aから数値bを生成し、生成した数値bに基づいて、エキソン識別信号Yを生成する。抽出部330は、基準信号Xとエキソン識別信号Yとの論理和を示すコドン読取信号Zを生成し、生成したコドン読取信号Zがハイになる毎に、その2つ前に入力された数値an−2からそのときに入力された数値aまでの三つの数値(an−2、an−1、a)を抽出する。これにより、抽出部330は、エキソン数値配列を生成することができる。抽出部330は、三つの数値aを分類番号生成部40へ出力する。
図10は、第1の実施形態における分類番号生成部40とアミノ酸配列生成部50の処理を説明するための図である。同図において、図9と同じエキソン塩基配列98と、エキソン数値配列99とが示されている。また、同図の3行目に、分類番号Cが示されている。また、分類番号Cの直下にその分類番号Cに対応するアミノ酸の略称が示されている。例えば、最初の分類番号Cである−88の下には、その−88という分類番号Cに対応するMet(メチオニン)が示されている。
分類番号生成部40は、抽出部330から入力される三つの数値(an−2、an−1、a)が入力される毎に、その三つの数値(an−2、an−1、a)を、以下の式に適用して、分類番号Cを算出する。
=(an−2×10)+(an−1×100)+a (1)
分類番号生成部40は、分類番号Cを算出する毎に、分類番号Cをアミノ酸配列生成部50に出力する。
アミノ酸配列生成部50は、分類番号生成部40から分類番号Cが入力される毎に、分類番号生成部40から入力された分類番号Cに対応するアミノ酸の名前を記憶部70から読み出す。これにより、アミノ酸配列生成部50は、アミノ酸配列を生成することができる。
図11は、アミノ酸とそのアミノ酸のコドンと、そのコドンに対応する数値と分類番号Cとの関係が示された図である。同図において、アミノ酸の名前C91、アミノ酸の略称C92、アミノ酸を構成するコドン、アミノ酸をコードするコドンが数値変換された数値、該数値において第1コドンと第2コドンの数値を入れ替えたもの、及び分類番号C96の組が示されている。同図の組は、分類番号の大きな順に並べられている。
同図において、C931は、アミノ酸を構成する第1コドンで、C932は、アミノ酸を構成する第2コドンで、C933は、アミノ酸を構成する第3コドンである。また、C941は、アミノ酸を構成する第1コドンが数値変換された数値で、C942は、アミノ酸を構成する第2コドンが数値変換された数値であり、C943は、アミノ酸を構成する第3コドンが数値変換された数値である。
また、C951は、アミノ酸を構成する第2コドンが数値変換された数値C942であり、C952は、アミノ酸を構成する第1コドンが数値変換された数値C941であり、C953は、アミノ酸を構成する第3コドンが数値変換された数値C943である。
図12は、分類番号によりアミノ酸を分類したことによる効果を示す図である。同図において、アミノ酸が、分類番号に応じて、第2コドンA(+1)の領域と、第2コドンG(+2)の領域と、第2コドンT(−1)の領域と、第2コドンC(−2)の領域とに分割されている。第2コドンA(+1)領域のアミノ酸は全て親水性であり、第2コドンT(−1)領域のアミノ酸は全て疎水性である。本実施形態の塩基配列解析装置1は、分類番号を表示することにより、ユーザは、その分類番号からアミノ酸が疎水性か親水性かを判断することができる。
また、図13を用いて、第1の実施形態において、表示装置2に表示される図の一例について説明する。図13は、不凍たんぱく質のアミノ酸配列を、分類番号と疎水性領域とともに表示した図である。同図において、アミノ酸毎に分類番号が三角で示されている。また、同図において、疎水性領域も示されている。これにより、一見して、この不凍たんぱく質を構成するアミノ酸が疎水性のものが多いことが分かる。また、不凍たんぱく質には、アラニン(分類番号:−178)が多いことが分かる。
このように、塩基配列解析装置1は、親水性または疎水性を数値の領域で分類することができ、ユーザは、分類番号の数値を参照することにより、DNA配列から疎水性同士が折りたたまれる現象などを推定することができる。
図14は、第1の実施形態における塩基配列解析装置1の処理の流れを示すフローチャートである。まず、数値変換部10は、塩基を数値に変換する(ステップS101)。次に、転写開始位置抽出部20は、数値変換部10が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する(ステップS102)。次に、エキソン配列抽出部30は、数値変換部10が変換した数値と転写開始位置とに基づいて、エキソン数値配列を抽出する(ステップS103)。次に、分類番号生成部40は、エキソン配列抽出部30が抽出したエキソン数値配列に基づいて、分類番号を生成する(ステップS104)。次に、アミノ酸配列生成部50は、分類番号に基づいて、アミノ酸配列を生成する(ステップS105)。表示制御部60は、アミノ酸毎に分類番号を表示装置2に表示させる(ステップS106)。
以上で、本フローチャートの処理を終了する。
以上、本実施形態の塩基配列解析装置1において、数値変換部10が塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する。そして、転写開始位置抽出部20は、数値変換部が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する。これにより、塩基配列解析装置1は、転写開始位置をユーザに対して提供することができ、ユーザは塩基配列のうちどこから転写が開始されるのかを知ることができるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、エキソン配列抽出部30は、転写開始位置抽出部20が抽出した転写開始位置とイントロンの開始アミノ酸配列とイントロンの終了アミノ酸配列とに基づいて、塩基配列からエキソンの塩基配列を抽出する。これにより、塩基配列解析装置1は、エキソンの塩基配列をユーザに対して提供することができ、ユーザは塩基配列のうちアミノ酸に変換される部分を特定できので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、アミノ酸配列生成部50は、エキソン配列抽出部30が抽出したエキソンの塩基配列に基づいて、アミノ酸配列を生成する。これにより、塩基配列解析装置1は、アミノ酸配列をユーザに対して提供することができ、ユーザは塩基配列からアミノ酸配列を特定できるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、分類番号生成部40は、数値変換部10が変換した各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをし、重み付けした値に基づいてコドンを分類する分類番号を生成する。これにより、塩基配列解析装置1は、全てのコドンに対して固有の分類番号を付すことができ、コドン毎の分類番号をユーザに提供することができ、ユーザは分類番号によってコドンの配列(例えば、ATG)を意識することなくコドンを識別することができる。その結果、ユーザがコドンの識別を容易になるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、分類番号生成部40は、前記コドンに含まれる第2コドン、第1コドン、第3コドンの順に重みづけを小さくする。これにより、塩基配列解析装置1は、分類番号の数字が近いものが同じアミノ酸を示すようにすることができる。これにより、ユーザは近いものが同じアミノ酸を示すことを予測することができるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、塩基配列解析装置1がこのように分類番号を付して、コドンを分類することにより、あるまとまった分類番号の範囲が疎水性のアミノ酸を示し、また別のまとまった分類番号の範囲が親水性のアミノ酸を示すようになる。これにより、ユーザは分類番号からそのコドンが示すアミノ酸が疎水性か親水性かを判断することができるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、分類番号生成部40は、エキソン配列抽出部30が抽出したエキソン塩基配列に相当する数値配列を構成する各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをし、重み付けした値に基づいて分類番号を生成する。これにより、塩基配列解析装置1は、エキソンの配列から分類番号を生成するので、エキソンの配列から生成されるアミノ酸配列とそのアミノ酸配列に対応する分類番号との対応関係をユーザに対して提供することができる。これにより、ユーザは、アミノ酸配列と分類番号との対応関係を知ることができるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることになる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、表示制御部60は、分類番号生成部40が生成した分類番号をアミノ酸配列の順に表示装置2に表示させる。これにより、ユーザが、アミノ酸配列を構成する各アミノ酸の分類番号が明確に分かるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることができる。
また、本実施形態の塩基配列解析装置1において、表示制御部60は、アミノ酸の分類番号とともに、疎水性領域及び親水性領域を表示装置2に表示させる。これにより、ユーザが、一見してそのアミノ酸が疎水性であるか親水性であるかを把握することができるので、塩基配列解析装置1は塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることができる。
<第2の実施形態>
続いて、本発明の第2の実施形態について説明する。図15は、第2の実施形態における塩基配列解析装置1bの構成を示す概略ブロック図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。図15の塩基配列解析装置1bの構成は、図1の塩基配列解析装置1の構成に対して、正常配列取得部80が追加され、表示制御部60が表示制御部60bに、記憶部70が記憶部70bに変更されたものとなっている。
記憶部70bは、第1の実施形態の記憶部70と同様の機能を有するが、以下の点で異なる。記憶部70bには、ある対象(例えば、ヘモグロビン)における正常なアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列に含まれるアミノ酸に対応する分類番号とが関連付けられて記憶されている。
正常配列取得部80は、正常なアミノ酸配列と、該正常なアミノ酸配列に含まれるアミノ酸に対応する分類番号を取得する。具体的には、例えば、正常配列取得部80は、記憶部70bから正常なアミノ酸配列と、そのアミノ酸配列に含まれるアミノ酸に対応する分類番号とを読み出すことにより取得する。そして、正常配列取得部80は、正常なアミノ酸配列と、該正常なアミノ酸配列に含まれるアミノ酸に対応する分類番号を表示制御部60bに出力する。
表示制御部60bは、第1の実施形態の表示制御部60と同様の機能を有するが、以下の点で異なる。表示制御部60bは、更に正常配列取得部80が取得した分類番号を正常配列取得部80が取得した正常なアミノ酸配列の順に表示装置2に表示させる。
また、表示制御部60bは、正常配列取得部80から入力された正常なアミノ酸配列と、アミノ酸配列生成部50から入力されたアミノ酸配列を比較し、一致するか否か判定する。表示制御部60bは、一致しないと判定した場合、一致しないアミノ酸を抽出し、その抽出したアミノ酸が一致していない旨を表示装置2に表示させる。
図16を用いて、第2の実施形態において、表示装置2に表示される図の一例を説明する。図16は、鎌状赤血球のアミノ酸配列の一部において異常があることを示す図である。同図は、横軸がアミノ酸配列のインデックス及びアミノ酸配列に含まれるアミノ酸の略称である。縦軸がアミノ酸の名前、アミノ酸の略称及び分類番号である。
同図において、ヘモグロビンのアミノ酸配列中の一部の正常なアミノ酸配列中に含まれるアミノ酸と分類番号との関係を示す折れ線(正常型)L151が示されている。また、ヘモグロビンのアミノ酸配列中の一部の異常なアミノ酸配列中に含まれるアミノ酸と分類番号との関係を示す折れ線(異常型)L152が示されている。正常型L151と異常型L152とを比べると、異常型L152では、6番目のアミノ酸であるグルタミン酸(Glu)P153が、バリン(Val)P154に変化していることが点線の矢印で示されている。
表示制御部60bは、図16に示すように、正常型L151と、異常型L152とを表示装置2に表示させる。そして、表示制御部60bは、バリン(Val)P154の点の色を例えば、黒色から赤色に変更する。そして、表示制御部60bは、グルタミン酸(Glu)P153からバリン(Val)P154への点線の矢印を表示させる。これにより、ユーザは、一見しただけで異常があるアミノ酸について知ることができる。
また、グルタミン酸(Glu)P153からバリン(Val)P154へと変わることにより、アミノ酸の性質が親水性から疎水性に変わることが示されている。これにより、ユーザは、親水性から疎水性に変わることで、赤血球が鎌状になる傾向があるということを把握することができる。
ここで、例えば、GUG(−78)からGAG(122)への変更またはGUA(−79)からGAA(121)への変更のように第2コドンがウラシル(U)からアデニン(A)に変化する場合、アミノ酸がバリンからグルタミン酸に変化する場合がある。一方、例えば、GUU(−81)からGUC(−82)への変更のように第3コドンがウラシル(U)からシトシン(C)に変化する場合でも、アミノ酸はバリンのままである場合がある。
このように、1塩基の変更でも分類番号が大きく変わる場合には、ユーザは、分類番号の変化からアミノ酸が変化することを予測することができる。一方、1塩基の変更で分類番号があまり変わらない場合には、ユーザは、分類番号の変化からアミノ酸が変化しないことを予測することができる。
また、ユーザは、どういうコドンからアミノ酸ができたのかを分類番号から把握できるため、実際にDNA配列がどの程度の塩基の変化による危険を持っているのかを把握することができる。
以上により、第2の実施形態における塩基配列解析装置1bは、第1の実施形態における塩基配列解析装置1に対して、更に以下の効果を有する。第2の実施形態における塩基配列解析装置1bは、生成したアミノ酸配列と既知の正常なアミノ酸配列とを比較し、一致しないアミノ酸をユーザが区別できるように表示装置2に表示させる。これにより、ユーザは、一見しただけでmRNA配列から生成されるアミノ酸配列中のどこのアミノ酸に異常があるかを知ることができ、塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることができる。
なお、塩基配列解析装置1は、親水性のアミノ酸から疎水性のアミノ酸に変化しているアミノ酸または逆に疎水性のアミノ酸から親水性のアミノ酸に変化しているアミノ酸を抽出し、抽出したアミノ酸を表示装置2に表示させてもよい。これにより、ユーザは容易に、性質が変わったアミノ酸を把握することができる。
<第3の実施形態>
続いて、本発明の第3の実施形態について説明する。図17は、第3の実施形態における塩基配列解析装置1cの構成を示す概略ブロック図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付し、その具体的な説明を省略する。図17の塩基配列解析装置1cの構成は、図1の塩基配列解析装置1の構成に対して、コドン番号取得部91と低頻度コドン抽出部92とが追加され、分類番号生成部40が分類番号生成部40cに、表示制御部60bが第2表示制御部61に変更されたものとなっている。
分類番号生成部40cは、第1の実施形態の分類番号生成部40と同様の機能を有するが、生成した分類番号を更に低頻度コドン抽出部92に出力する点で異なる。
記憶部70cは、第1の実施形態の記憶部70と同様の機能を有するが、以下の点で異なる。記憶部70cには、ある生物で予め決められた頻度より高い頻度で使用される高頻度コドンの分類番号と、その生物で予め決められた頻度以下の頻度で使用される低頻度コドンの分類番号とが記憶されている。
コドン番号取得部91は、ある生物で予め決められた頻度より高い頻度で使用される高頻度コドンの分類番号(以下、高頻度分類番号ともいう)または低頻度コドンの分類番号(以下、低頻度分類番号ともいう)を取得する。具体的には、例えば、コドン番号取得部91は、高頻度分類番号又は低頻度分類番号を記憶部70cから読み出すことにより高頻度分類番号又は低頻度分類番号を取得する。コドン番号取得部91は、取得した高頻度分類番号または低頻度分類番号を低頻度コドン抽出部92へ出力する。
低頻度コドン抽出部92は、分類番号生成部40cが生成した分類番号と、コドン番号取得部91が取得した高頻度コドンの分類番号または低頻度コドンの分類番号との比較に基づいて、分類番号生成部が生成した分類番号から低頻度コドンの分類番号を抽出する。低頻度コドン抽出部92は、抽出した低頻度コドンの分類番号を第2表示制御部61に出力する。
第2表示制御部61は、第1の実施形態の表示制御部60と同様の機能を有するが、以下の点で異なる。第2表示制御部61は、低頻度コドン抽出部92が抽出した低頻度コドンの分類番号を高頻度コドンの分類番号と区別して表示装置2に表示させる。
図18及び図19を用いて、第2表示制御部61の処理を説明する。図18は、アミノ酸配列に含まれる全てのアミノ酸が高頻度コドンから構成される例において、アミノ酸と分類番号との関係を示した図である。同図において、縦軸は、アミノ酸の名前、アミノ酸の略称及び分類番号である。横軸は、インデックス及びそのインデックスに対応するアミノ酸の略称である。同図において、アミノ酸と分類番号との関係を示す折れ線L181が示されている。また、同図において、高頻度コドン領域と低頻度コドン領域とが示されている。同図のアミノ酸は、全て高頻度コドン領域に含まれる分類番号が示すコドンから生成されることが示されている。
図19は、アミノ酸配列に含まれる一部のアミノ酸が低頻度コドンから構成される例において、アミノ酸と分類番号との関係を示した図である。同図において、縦軸は、アミノ酸の名前、アミノ酸の略称及び分類番号である。横軸は、インデックス及びそのインデックスに対応するアミノ酸の略称である。同図において、アミノ酸と分類番号との関係を示す折れ線L191が示されている。また、同図において、高頻度コドン領域と低頻度コドン領域とが示されている。
同図において、2番目のロイシンP192が低頻度コドン領域に含まれる分類番号−122が示すコドンから生成されることが示されている。また、4番目のプロリンP193が低頻度コドン領域に含まれる分類番号−222が示すコドンから生成されることが示されている。また、10番目のバリンP194が低頻度コドン領域に含まれる分類番号−78が示すコドンから生成されることが示されている。
図19の例では、第2表示制御部61は、アミノ酸と分類番号との関係を示す折れ線L191を表示装置2に表示させる。また、第2表示制御部61は、低頻度コドン抽出部92が抽出した低頻度コドンの分類番号に相当する2番目のロイシンP192、4番目のプロリンP193及び10番目のバリンP194の点の色を例えば、黒色から赤色に変更する。また、第2表示制御部61は、高頻度コドン領域と低頻度コドン領域とを表示装置2に表示させる。
これにより、表示装置2の画面を見たユーザは、一見しただけで、2番目のロイシン、4番目のプロリン及び10番目のバリンP194が、低頻度コドンから生成されていることを知ることができる。
以上により、第3の実施形態における塩基配列解析装置1cは、第1の実施形態における塩基配列解析装置1に対して、更に以下の効果を有する。本実施形態の塩基配列解析装置1cは、ある生物で予め決められた頻度より高い頻度で使用される高頻度コドンの分類番号または低頻度コドンの分類番号を取得する。そして、塩基配列解析装置1cは、分類番号生成部40cが生成した分類番号と、取得した高頻度コドンの分類番号または低頻度コドンの分類番号との比較に基づいて、分類番号生成部40が生成した分類番号から低頻度コドンの分類番号を抽出する。そして、塩基配列解析装置1cは、抽出した低頻度コドンの分類番号を高頻度コドンの分類番号と区別して表示装置2に表示させる。
これにより、表示装置2の画面を見たユーザは、アミノ酸配列だけでなく、どのアミノ酸が低頻度コドンから生成されているかを知ることができ、塩基配列を解読する場合におけるユーザの利便性を向上させることができる。
なお、各実施形態における塩基配列解析装置(1、1b、1c)は、選択的スプライシングというある特定のエキソンを飛ばしてmRNAを構成する操作を実現するために、個別にエキソン識別信号Yを選択する形で変形して、コドン読取信号Zを生成してもよい。これにより、塩基配列解析装置(1、1b、1c)は、選択的スプライシングを受ける塩基を飛ばして、コドンを読み取るので、正しいアミノ酸配列を生成することができる。
また、複数の装置を備えるシステムが、本実施形態の塩基配列解析装置(1、1b、1c)の各処理を、それらの複数の装置で分散して処理してもよい。
また、本実施形態の塩基配列解析装置(1、1b、1c)の各処理を実行するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、当該記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、塩基配列解析装置(1、1b、1c)に係る上述した種々の処理を行ってもよい。
なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1、 1b、1c 塩基配列解析装置
2 表示装置
10 数値変換部
20 転写開始位置抽出部
30 エキソン配列抽出部
40 分類番号生成部
50 アミノ酸配列生成部
60 表示制御部
61 第2表示制御部
70 記憶部
80 正常配列取得部
91 コドン番号取得部
92 低頻度コドン抽出部
200 塩基保持部
210 第1の共通配列判定部
211〜216、231〜236、251〜255 XOR回路
217〜220、237〜240 加算器
221 第1判定部
230 第2の共通配列判定部
241 第2判定部
250 開始コドン判定部
270 位置抽出部
271 判定部
272 転写開始位置生成部
310 基準信号生成部
320 エキソン識別信号生成部
330 抽出部

Claims (9)

  1. 塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する数値変換部と、
    前記数値変換部が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する転写開始位置抽出部と、
    を備えることを特徴とする塩基配列解析装置。
  2. 前記転写開始位置抽出部が抽出した転写開始位置とイントロンの開始アミノ酸配列とイントロンの終了アミノ酸配列とに基づいて、前記塩基配列からエキソンの塩基配列を抽出するエキソン配列抽出部を備えることを特徴とする請求項1に記載の塩基配列解析装置。
  3. 前記エキソン配列抽出部が抽出したエキソンの塩基配列に基づいて、アミノ酸配列を生成するアミノ酸配列生成部を備えることを特徴とする請求項2に記載の塩基配列解析装置。
  4. 前記数値変換部が変換した各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをし、重み付けした値に基づいて前記コドンを分類する分類番号を生成する分類番号生成部を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の塩基配列解析装置。
  5. 前記エキソン配列抽出部が抽出したエキソン塩基配列に相当する数値配列を構成する各数値にコドンにおける該数値の順番に応じた重み付けをし、重み付けした値に基づいて前記コドンを分類する分類番号を生成する分類番号生成部を備えることを特徴とする請求項3に記載の塩基配列解析装置。
  6. 前記分類番号生成部は、前記コドンに含まれる第2コドン、第1コドン、第3コドンの順に重みづけを小さくすることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の塩基配列解析装置。
  7. 前記分類番号生成部が生成した分類番号をアミノ酸配列の順に表示装置に表示させる表示制御部を備えることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の塩基配列解析装置。
  8. 数値変換部が、塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する手順と、
    転写開始位置抽出部が、前記数値変換部が変換した数値に基づいて、転写開始位置を抽出する手順と、
    を有することを特徴とする塩基配列解析方法。
  9. コンピュータに、
    塩基配列に含まれる各塩基を、塩基毎に決められた数値へ変換する数値変換ステップと、
    前記数値変換ステップにより変換された数値に基づいて、転写開始位置を抽出する転写開始位置抽出ステップと、
    を実行させるための塩基配列解析プログラム。
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