JP2013125348A - 車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法 - Google Patents

車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するためのアルゴリズムを、周囲の交通状況に応じて選択することで、効率的な情報伝達を可能とする車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法を得る。
【解決手段】蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末であって、自車の現在位置を取得する手段と、取得した自車の現在位置における交通量を、位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データから取得する手段と、単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記取得した交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断する手段と、前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択する手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法に関する。
車両に搭載された無線通信端末を用い、車両同士で情報を交換する車車間通信と呼ばれる技術の研究および開発が進められている。車車間通信では、複数の車両同士が無線通信によって送受信を繰り返し行うことで情報の伝送を行う。
車車間通信で用いられる無線通信端末は、自車両が生成した情報を他の車両に送信する機能と、他の車両から受信した情報をさらに他の車両に転送する機能を有している。これにより、複数の車両が情報をリレーして伝送することができ、情報を遠距離まで拡散させることができる。
車車間通信では、複数の車両が情報をリレーして伝送するため、どのように情報をリレーしたら情報伝達の効率が良くなるかといった観点での研究が行われている。
特許文献1には、特定座標付近で生成された情報を取得するために、位置情報によって情報を選別する車載端末が記載されている。特許文献1に記載の発明によると、他車両から情報の送信をリクエストされた際、自車両の位置と、リクエストに示された希望地点との位置関係に基づき、記憶しているデータをリクエスト送信元に送信するか、他の車両にリクエストを転送するかの決定を行う。これにより、希望地点に近い車両がリクエストに応答できるため、より正確な情報を発信することが可能になる。また、希望地点に近い車両が一定時間内に応答できない場合は、次に希望地点に近い車両が応答することで、伝送路の負荷軽減と、情報の正確さを両立させている。
特開2007−235538号公報
車両同士で情報を共有する車車間通信においては、すべての車両が同じ周波数チャネルを利用し、周囲の車に対して一斉に自車が有する情報を伝える同報通信(ブロードキャスト)の利用が想定されている。また、複数の車両が同じ周波数を使用するという特性上、車両一台あたりに割り当てられる電波資源が限られるという特徴がある。
しかし、各車載端末が、自己が使用することができる電波資源の範囲内で、どのような情報を他車に転送すれば全体の情報伝達の効率が良くなるかという観点で通信の制御を行う試みは行われていなかった。
たとえば、道路が渋滞している状況で、複数の車両が同じ情報を有していた場合、それぞれの車両が同じ情報を転送し合うため、無線帯域を有効に使うことができなくなる。このような場合は、渋滞の外で生成された情報を優先して送信することで伝送路の利用効率を向上させることが期待できる。しかし、既存の技術では、何を優先的に送信すべきかを車載端末が決定することができなかった。
特許文献1に記載の技術では、リクエストに含まれた地点に近い車両が情報を提供する
ことができるものの、その対象は「○○地域の情報を希望する」といった、特定の地点が含まれたリクエストのみであり、複数の車両が自己の有する交通情報を自律的にブロードキャストする形態への適用が難しいという問題がある。
本発明は上記の問題点を考慮してなされたものであり、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するためのアルゴリズムを、周囲の交通状況に応じて選択することで、効率的な情報伝達を可能とする車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法を得ることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る車載端末では、以下の手段により、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択する。
本発明に係る車載端末は、蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末であって、自車の現在位置を取得する現在位置取得手段と、位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データを記憶する交通量データ記憶手段と、取得した自車の現在位置における交通量を前記交通量データ記憶手段から取得する交通量データ取得手段と、単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記交通量データ取得手段が取得した交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断する車載端末搭載率判定手段と、前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択するアルゴリズム選択手段と、を有することを特徴とする。
すなわち、自車周辺の車両台数と、車載端末数から、周辺車両の車載端末の搭載率を取得し、取得した車載端末の搭載率から、どのような手順で送信するデータを抽出するかが定義されたアルゴリズムを選択する。アルゴリズムは、車載端末の搭載率に応じて異なったものが定義されており、これにより、周囲の交通状況に応じて最適なデータの抽出方法を選択することができる。
また、本発明に係る車載端末は、前記選択されたアルゴリズムを用いて送信するデータを蓄積されたデータの中から抽出し、周期的に送信する交通情報送信手段をさらに有することを特徴としてもよい。
選択されたアルゴリズムを用いて送信するデータを抽出し、送信することで、効率的な情報伝達が可能となる。
また、前記アルゴリズム選択手段は、前記アルゴリズムを、前記車載端末の搭載率および自車の車速に基づいて選択することを特徴としてもよい。
すなわち、車載端末の搭載率に加え、自車の車速をさらに考慮し、送信するデータの内容を決定する。例えば、車載端末の搭載率が高く、かつ車速が遅い場合、周囲が渋滞していることが考えられるため、現在位置から離れた位置、つまり渋滞の外で生成された情報を優先して抽出するといった対応が可能となる。
また、前記アルゴリズム選択手段は、前記車載端末の搭載率が高い場合において、低い場合と比較してより遠方で生成されたデータを優先して抽出するアルゴリズムを選択することを特徴としてもよい。
車車間通信では互いに保持している情報をブロードキャストし合うことによって情報を
共有するため、周囲の車載端末の搭載率が高い場合、同じ情報が何度も送受信され、伝送路全体の効率低下が生じうる。そのため、車載端末の搭載率が高い場合、より遠方で生成された情報、すなわち周囲の車両が有していないと想定される情報を優先して送信することにより、伝送路の効率を向上させることができる。反対に、車載端末の搭載率が低い場合、車両間で情報が十分に共有されておらず、周辺車両は情報が不足した状態であることが考えられる。このような場合は、比較的近方で生成された情報、すなわちすぐ利用できる情報を優先して送信するようにすることが好ましい。
また、前記アルゴリズム選択手段は、自車の車速が高い場合において、低い場合と比較してより遠方で生成されたデータを優先して抽出するアルゴリズムを選択することを特徴としてもよい。
自車の車速が高い、すなわち交通の流れが良い場合は、近傍で生成された情報より、遠方で生成された情報のほうが有用性が高いと考えられる。このように構成することにより、車両が情報生成地点に到達するまでの時間のばらつきを抑えることができる。
また、車両外部より送信される、交通量を通知するデータを受信する交通量データ受信手段をさらに有し、前記交通量データ記憶手段は、前記受信したデータによって前記交通量データを更新することを特徴としてもよい。
このように構成することにより、車両感知器などの外部計測手段によって測定された交通量を取得することができるため、より正確に車載端末の搭載率を判断することができる。
また、前記アルゴリズム選択手段は、自車の位置情報に対応するエリア情報をさらに用いて、前記アルゴリズムを選択することを特徴としてもよい。
車載端末の搭載率および車速に加え、自車の位置情報から得られるエリア情報を利用することで、道路の種別や混雑する特定の場所を判定することができるため、伝送路の混雑度予測がより正確になり、優先的に送信すべき情報の決定をより正確に行うことができるようになる。
本発明によれば、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するためのアルゴリズムを、周囲の交通状況に応じて選択することで効率的な情報伝達を可能とする車載端末およびデータ抽出アルゴリズム選択方法を得ることができる。
第一の実施形態に係る車載端末の機能構成図である。 第一の実施形態に係る車載端末の処理フローチャート図である。 第一の実施形態に係る交通情報データの構成例である。 第一の実施形態に係る交通量データの例を表した図である。 第一の実施形態に係る送信データ抽出アルゴリズムのフローチャート例である。 第一の実施形態に係るアルゴリズム決定用データの例である。 第二の実施形態に係るアルゴリズム決定用データの例である。
(車車間通信の概要)
実施形態の説明を行う前に、車車間通信の概要について説明する。車車間通信とは、車
両に搭載された端末同士が、車両の走行位置、速度、進行方向などの情報を交換する無線通信の形態である。
車載端末は、車両に搭載されたセンサによって自車両に関する情報を取得し、無線によってブロードキャストする。情報の送信は、一定の間隔で(例えば100ミリ秒ごとに)周期的に行われる。自車両に関する情報とは、車両の現在位置や速度が代表的なものとして挙げられるが、進行方向や加減速の情報など、車両が有するセンサによって取得できるものであれば、どのようなものであってもよい。
また、車載端末は、他の車載端末が生成および送信した情報を受信し、記憶する機能を有している。受信した情報は、さらに他の車両に向けて転送することができ、これを繰り返すことによって、特定の場所で生成された情報を広範囲に拡散させることができる。
車車間通信は、複数の車載端末が同じ周波数を用いて通信を行うため、ランダムに情報を送信するのではなく、各端末が送信する情報を選別することにより、伝送路全体の効率を向上させることが期待できる。
(第一の実施形態)
<システム構成>
第一の実施形態に係る車載端末を、システム構成図である図1を用いて説明する。車載端末10は、車速取得部13、位置情報取得部14、制御部15、データ記憶部16、通信部17からなる。各手段について説明する。
車速取得部13は、自車の車速を取得する手段である。車速は、車両に備えられた車速センサ(不図示)から発せられるパルス信号を取得し、速度に変換することで取得することができる。
位置情報取得部14は、車両に備えられたGPS装置(不図示)から、自車の現在位置情報(緯度および経度)を取得する手段である。
制御部15は、二種類の処理を行う。一つは、車速取得部13が取得した車速や位置情報取得部14が取得した位置情報、ないしは他のセンサが取得した情報をもとに交通情報データを生成し、交通情報データベース16bに記憶する処理である。もう一つは、車速取得部13が取得した車速と、位置情報取得部14が取得した位置情報に基づいて、送信データ抽出アルゴリズムを選択し、選択したアルゴリズムに従って送信データを抽出する処理である。これらの処理の詳細については後述する。
データ記憶部16は、制御部15が利用するデータを記憶するための手段である。データ記憶部16は、交通量データ16aおよび交通情報データベース16b、アルゴリズム決定用データ16c、アルゴリズムデータ16dを有している。具体例およびデータの使用法については後述する。
通信部17は、交通情報データを無線通信によって送受信するための手段である。選択された送信データ抽出アルゴリズムに従って制御部15が抽出した交通情報データを、車車間通信のプロトコルに従って送信する。また、他車から送信された交通情報データを受信する手段でもある。
次に、制御部15が行う処理について説明する。なお、説明で用いるステップの表記は、処理フローチャートである図2の記載に対応する。
<交通情報データの生成および格納処理>
制御部15が行う処理のうち、交通情報データの生成および格納について説明する。
交通情報データとは、前述したように、自車両の現在位置や速度などの情報が含まれ、車車間通信にて他車両と交換されるデータである。生成された情報は交通情報データベース16bへ格納される。
また、他車両が生成した交通情報データを受信し、記憶することもできる。通信部17を通して受信した情報はそのまま交通情報データベース16bへ格納される。そのほか、交通情報データベース16bには、路車間通信など他の手段を用いて収集した情報を記憶させることもできる。交通情報データベース16bに格納された交通情報データは、一定の周期で通信部17を通してブロードキャストされる。
図3は、交通情報データベース16bに格納された交通情報データを簡略的に表した図である。交通情報データには、情報を生成した車両の速度、情報を生成した車両の位置情報、情報の生成時刻、情報の有効期限、現在のホップ数(端末間で転送された回数)などが記録されている。その他、交通情報として、車両の走行に関する情報が付加されてもよい。
端末が動作を開始すると、制御部15が交通情報データを生成し、または他車両から受信した交通情報データを交通情報データベース16bへ格納する(S11)。
<周辺の車両台数を取得する処理>
続いて、制御部15は、車載端末の無線通信範囲内に存在する車両の台数を取得する(S12)。車両の台数は、位置に対応する交通量が記録されている交通量データ16aを用い、現在位置に対応する交通量を取得することで行う。交通量データ16aの例を図4に示す。なお、実施形態の説明において、自車周辺とは、車載端末の無線通信範囲のことを指す。
交通量データ16aは、位置と時間帯ごとに、過去の交通量の実績値が記録されたデータである。図4は、交通量データの例であり、位置情報(始点および終点)、時間帯と、単位距離あたりの車両密度とを対応づけている。
図4に示したデータを用いた場合、例えば、現在位置が、座標(A1,A2)、(B1,B2)、(C1,C2)、(D1,D2)で囲まれたエリア内に位置する場合であって、時間帯が「休日・12〜18時」であった場合、道路延長1kmあたり150台という交通量が取得できるため、自車を中心とする前後それぞれ500mの区間に150台の車両がいることが予測できる。車載端末の通信範囲が半径300mであった場合、自車を中心とする前後それぞれ300mの区間と通信を行うことができるため、150×(300÷500)という式によって、90台という交通量が取得できる。もし、通信範囲が半径200mであった場合は、150×(200÷500)となるため、交通量は60台となる。
<周辺の車載端末数を取得する処理>
ステップS13では、制御部15が、通信部17を通して通信チャネルのセンシング動作を行う。具体的には、車車間通信に使用される通信チャネルを受信し、単位時間あたりに他の端末から受信できたパケット数を合計することで、通信範囲内にある車載端末の数を取得する。単位時間とは車載端末の送信周期、つまり通信範囲内にある車載端末が必ず一回は情報を送信することが保証される時間である。これにより、何台の車載端末が通信範囲内にあるかを取得することができる。
<車載端末搭載率の判定>
次に、取得した周辺の車載端末数を、取得した自車周辺の車両台数で除することによって、車載端末の搭載率を計算する(S14)。例えば、周辺の車両数が90台、ステップS13によって取得された車載端末の数が15台であった場合、通信範囲内に存在する90台の車両のうち、15台が車載端末を搭載していると推定できるため、17%という車載端末の搭載率が計算される。
<送信データ抽出アルゴリズム>
第一の実施形態では、自車両の車速と、ステップS14で判定した車載端末の搭載率から、送信データ抽出アルゴリズムを決定する。
ここで、送信データ抽出アルゴリズムについて説明する。
送信データ抽出アルゴリズムとは、記憶している交通情報データから、どのような情報を抽出して他車にブロードキャストするかを決定するための処理アルゴリズムである。これにより、例えば「進行方向前方に位置する車両から受信した情報を優先して送信する」、「車速の遅い車両から受信した情報より、車速の速い車両から受信した情報を優先させる」といったように、優先して送信する交通情報データを具体的に決定することができる。図5に、送信データ抽出アルゴリズムの処理例を示す。なお、以下の説明において、単にアルゴリズムと言った場合、送信データ抽出アルゴリズムのことを示している。
図5は、記憶している複数の交通情報データのうち、情報の生成場所が自車と一番遠いデータを優先して抽出するアルゴリズムの例である。まず、自車の現在位置を取得し(S21)、交通情報データ内の位置情報を取得(S22)、自車との距離を算出して記憶する(S23)。ステップS22とS23の処理をレコードごとに繰り返し、算出した距離が最大である交通情報データを送信対象として抽出する(S24)。データの抽出を行う際は、所定の期間抽出されていないデータを抽出の対象とする。これにより、記憶している交通情報データを、生成場所から自車までの距離順に抽出することができる。
送信データ抽出アルゴリズムは、複数のものが定義され、アルゴリズムデータ16dに記憶されている。交通情報データを参照することによって送信対象を抽出することができれば、アルゴリズム自体はどのようなものであってもよい。例えば、「自車から1km以上離れた場所で生成された情報を抽出する」「自車から500m〜1km離れた場所で生成された情報を抽出する」「自車から500m以内の場所で生成された情報を抽出する」といったように自車との相対距離に基づくアルゴリズムや、「自車の車速より30km/h以上速い車両が生成した情報を抽出する」「自車の車速より15〜30km/h速い車両が生成した情報を抽出する」といったように自車との相対速度に基づくアルゴリズムが定義されていてもよい。
<送信データ抽出アルゴリズムの選択>
処理の説明に戻る。車載端末の搭載率が決定されたら、制御部15は、アルゴリズム決定用データ16cを参照し、決定した車載端末の搭載率および自車の車速から、使用する送信データ抽出アルゴリズムを選択する(S15)。
アルゴリズム決定用データとは、取得された情報(本実施形態では車載端末の搭載率および自車の車速)から、どのアルゴリズムを使用して送信データを抽出するかを決定するためのデータである。図6は、アルゴリズム決定用データ16cの例を示した図である。例えば、車載端末の搭載率が5%以下であり、車速が10km/h以下であった場合、A−1という名称のアルゴリズムが選択され、車速が10km/h増加するごとに、A−2、A−3というアルゴリズムが順次選択される。
例えば、車載端末の搭載率が高い場合、同じ情報を転送しあわないよう、より遠方の車両から発せられた情報を優先的に転送するアルゴリズムを採用することで、同じ情報を複数の車両が何度も転送し合って伝送路の効率が低下することを防ぐことができる。
また、車載端末の搭載率が低い場合は、車両間で情報が十分に共有されていないことが考えられるため、近傍で生成された情報を優先して送信するアルゴリズムを選択する。また、保持している情報をランダムに転送するのではなく、さまざまな地点で生成された情報を均一に抽出するアルゴリズムを選択するようにしてもよい。このようにすることで、送信する情報の生成位置が偏ることを防ぐことができる。
また、車速が高い場合、現在位置の近傍で生成された情報よりも、これから到達する地点の情報のほうが有用であるため、より遠方の車両から発せられた情報を優先的に転送する送信データ抽出アルゴリズムを選択する。これにより、前方の渋滞情報をいち早く後続車両に伝達することができる。
反対に車速が低い場合、すぐに到達できない地点の情報があっても活用することができないため、周囲で生成された情報を均等に送信する送信データ抽出アルゴリズムを選択することが考えられる。車載端末搭載率に基づくアルゴリズムと車速に基づくアルゴリズムが背反する場合、どちらかを優先させてもよい。
データ抽出アルゴリズムが選択されると、制御部15は、選択されたアルゴリズムをアルゴリズムデータ16dから取得し、交通情報データベース16bから、該当するアルゴリズムの処理内容に従って送信するデータを抽出する(S16)。
送信する情報が抽出されると、通信部17が、抽出された情報を車車間通信のプロトコルに従って送信する(S17)。ステップS11〜S17の処理は、一定時間ごとに行われてもよいし、一定の条件を満たした場合に(例えば交差点を通過するごとに)行われてもよい。
以上のように構成することにより、車車間通信において、状況に応じて適切な情報を抽出することができるようになり、限られた無線通信帯域を有効に利用することが可能となる。
(送信データ抽出アルゴリズムの変形例)
アルゴリズム選択処理(ステップS15)で用いたアルゴリズム決定用データは、例示したもの以外を用いることもできる。
例えば、第一の実施形態では、車載端末の搭載率と車速によって送信データ抽出アルゴリズムを決定する方法を例示したが、搭載率と車速以外に、さらに現在位置を考慮して決定してもよい。例えば、現在位置からエリア種別を取得し、取得したエリア種別をアルゴリズム選択に用いてもよい。エリア種別は例えば道路名、道路種別、地域名のように定義することができる。図7は、自車の位置する道路種別を加味した場合のアルゴリズム決定用データの例である。取得した自車の位置情報から道路の種別(一般道路と高速道路)を判別し、適したアルゴリズムを選択する。
例えば高速道路を走行している場合は、進行方向に位置する車両から送信された情報を優先的に送信するようなアルゴリズムを選択することで、渋滞情報を後続車両にいち早く伝達することができる。このように、アルゴリズム決定用データ16cには、自車の現在位置を追加条件として持たせてもよい。このようにすることで、場所に応じて通信アルゴリズムを変更することが可能になり、例えば、特定の渋滞スポットの周辺のみアルゴリズムを変えるといったことも可能になる。また、都市部と比較して見通し距離が確保できる
郊外では通信範囲が広くなるため、現在位置が郊外である場合は、都市部である場合と比較して条件を緩くするといった対応も可能となる。
(その他の変形例)
送信データ抽出アルゴリズムは、図5に示したように、情報が生成された位置と自車との距離に基づいて送信データを抽出する例を挙げたが、距離以外の他の条件によってデータを抽出しても構わない。例えば、より車速が高い車両が生成した情報を優先するようにしてもよいし、ナビゲーション装置から道路情報を取得し、自車が走行している道路以外で生成された情報を優先するようにしてもよい。
また、アルゴリズム決定用データは、車載端末の搭載率を用いてさえいれば、車速および位置情報以外を用いてもよい。例えば、車間レーダによって取得された車間距離など、車両に備えられたセンサによって取得できる情報を用いて判断を行ってもよい。また、車速を用いず、車載端末の搭載率のみによってアルゴリズムを決定してもよい。
また、実施形態の説明においては、交通量データは四角形でエリアを区切ることによって定義したが、特定の位置における交通量を定義することができれば、どのようなものが用いられてもよい。
また、自車周辺の現在の交通量を推定することができれば、交通量の定義は車両密度ではなく、一時間あたりの通過交通量および平均速度などであってもよい。この場合、通過交通量を平均速度で除することで、車両密度を取得することができる。
また、交通量データは、あらかじめデータが記憶されたものでなくともよい。例えば、通信部17が路車間通信や無線放送によって自車周辺の交通量を取得し、交通量データ16aを都度更新してもよい。また、交通量データに交通量の実績値を用いる場合であっても、例示したように必ずしも時間帯で区切らなくともよい。これらの変形例によっても、状況に応じて適切な送信データ抽出アルゴリズムを選択できるという本発明の目的を達成することができる。
また、本発明を適用することができる車載端末は、中央演算処理装置(CPU)および主記憶装置(RAM)、補助記憶装置(記憶媒体)によって、前述した実施形態の機能を実現してもよい。このように構成した場合、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが補助記憶装置に格納され、当該プログラムコードをCPUが読み出して実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される。
13 車速取得部
14 位置情報取得部
14a エリアデータ
15 制御部
16 データ記憶部
16a 交通量データ
16b 交通情報データベース
16c アルゴリズム決定用データ
16d アルゴリズムデータ
17 通信部

Claims (8)

  1. 蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末であって、
    自車の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
    位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データを記憶する交通量データ記憶手段と、
    取得した自車の現在位置における交通量を前記交通量データ記憶手段から取得する交通量データ取得手段と、
    単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記交通量データ取得手段が取得した交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断する車載端末搭載率判定手段と、
    前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択するアルゴリズム選択手段と、
    を有する車載端末。
  2. 前記選択されたアルゴリズムを用いて送信するデータを蓄積されたデータの中から抽出し、周期的に送信する交通情報送信手段をさらに有する
    ことを特徴とする、請求項1に記載の車載端末。
  3. 前記アルゴリズム選択手段は、前記アルゴリズムを、前記車載端末の搭載率および自車の車速に基づいて選択する
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載の車載端末。
  4. 前記アルゴリズム選択手段は、前記車載端末の搭載率が高い場合において、低い場合と比較してより遠方で生成されたデータを優先して抽出するアルゴリズムを選択する
    ことを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の車載端末。
  5. 前記アルゴリズム選択手段は、自車の車速が高い場合において、低い場合と比較してより遠方で生成されたデータを優先して抽出するアルゴリズムを選択する
    ことを特徴とする、請求項3に記載の車載端末。
  6. 車両外部より送信される、交通量を通知するデータを受信する交通量データ受信手段をさらに有し、
    前記交通量データ記憶手段は、前記受信したデータによって前記交通量データを更新する
    ことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の車載端末。
  7. 前記アルゴリズム選択手段は、自車の位置情報に対応するエリア情報をさらに用いて、前記アルゴリズムを選択する
    ことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の車載端末。
  8. 蓄積されたデータの中から、他車に送信するデータを抽出し、車車間通信によって送信する車載端末が行うデータ抽出アルゴリズム選択方法であって、
    自車の現在位置を取得するステップと、
    取得した自車の現在位置と、位置に対応する交通量が定義されたデータである交通量データから、取得した自車の現在位置における交通量を取得するステップと、
    単位時間あたりに他車両から受信したデータの数に基づいて、通信範囲内に存在する車載端末数を取得し、前記車載端末数と前記取得した自車の現在位置における交通量より、周辺車両の車載端末の搭載率を判断するステップと、
    前記車載端末の搭載率に基づいて、蓄積したデータの中から送信するデータを抽出するアルゴリズムを選択するステップと、
    を含むことを特徴とするデータ抽出アルゴリズム選択方法。
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