JP2013120950A - 無線制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】サービングセルと隣接セルの組み合わせに応じて、適切なハンドオーバを決定することが可能であって、無線区間の信号数を削減することができる無線制御装置を提供する。
【解決手段】無線制御装置は、移動局が現在通信しているサービング基地局から移動局で受信された電波の品質である第1の品質と、サービング基地局の近隣にある隣接基地局から移動局で受信された電波の品質である第2の品質を示す測定レポートを移動局から受信する。無線制御装置は、サービング基地局のサービングセルと隣接基地局の隣接セルの組合せに設定されたオフセット値で、第1の品質または第2の品質を補正する。無線制御装置は、補正されていない第1の品質と補正された第2の品質との比較、または補正された第1の品質と補正されていない第2の品質との比較に基づいて、移動局をサービング基地局から隣接基地局へハンドオーバすべきか否かを決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、移動通信網における無線制御装置に関する。
3GPP(3rd Generation Partnership Projects)において、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access(CDMA))技術に基づいたW-CDMA(Wideband-Code Division Multiple Access)システムまたは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)と呼ばれる移動通信システムが仕様化され、日本やヨーロッパをはじめ多数の国で普及している(以降、W-CDMAおよびUMTSを3Gと呼称する)。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)技術を用いた次世代通信システムとして、3G通信システムより大幅に通信速度を向上させたLTE(Long Term Evolution)システムが仕様化されている。
それぞれの無線通信システムは、異なる無線アクセス技術(Radio Access Technology、RATを使用する。移動局の中には、3GのRATしか利用できない3G専用の移動局、LTEのRATしか利用できないLTE専用の移動局、および3GとLTEの両方のRATを利用できるデュアル型の移動局がある。1つのRATしか利用できない移動局は、そのRAT内の基地局間でのみハンドオーバされうるが、デュアル型の移動局は、現在利用中のRAT内の基地局間でハンドオーバされうるだけでなく、両方のRATの基地局間でもハンドオーバされうる。同じRAT内でのハンドオーバ(すなわちある通信システムの基地局から同じ通信システムの基地局に移動局が通信経路を変えるハンドオーバ)をIntra-RATハンドオーバと呼び、別個のRAT内でのハンドオーバ(すなわちある通信システムの基地局から別の通信システムの基地局に移動局が通信経路を変えるハンドオーバ)をInter-RATハンドオーバと呼ぶ。
ハンドオーバを可能にするため、移動局は、現在サービング中の基地局(サービング基地局)からの電波の受信電力または受信品質と、隣接基地局(サービング基地局の近隣にある基地局)からの電波の受信電力または受信品質を測定する。移動局は、これらの測定結果を比較し、比較結果を示す測定レポートをネットワークに報告する。測定レポートに示された比較結果が所定の状態であるなら(例えば隣接基地局からの受信品質がサービング基地局からの受信品質より良好であれば)、ネットワークはハンドオーバを、関連する基地局と移動局に指示する。以下、サービング基地局のセルをサービングセルと呼び、隣接基地局のセルを隣接セルと呼ぶ。
3GおよびLTEにおいて、Intra-RATハンドオーバのために、移動局がセル測定(受信品質の測定)を行って、測定結果を比較する場合、Cell Individual Offsetを用いて、サービングセルと隣接セルのいずれかまたは両方の品質に重み付けが可能となっている(非特許文献1〜3参照)。Cell Individual Offsetは正の値でも負の値でもよい。各セルに固有のCell Individual Offsetは、ネットワーク側から移動局へ通知され、移動局はセルの品質測定で得られた測定結果にIndividual Offsetを加算して、重み付けされた測定結果を比較する。例えば、隣接基地局からの受信電力に大きな正のCell Individual Offsetを加算することにより、隣接基地局からの受信電力を実際の受信電力より高く見せかけることができる。他方、サービング基地局からの受信電力に大きな正のCell Individual Offsetを加算することにより、サービング基地局からの受信電力を実際の受信電力より高く見せかけることができる。
そのため、移動局が高速で移動するような場合(移動局が高速道路または高速鉄道にある場合)、サービングセルから隣接セルへのハンドオーバの契機を早くさせることが可能となる。また、逆にサービングセルに長く留まらせたりすることが可能となる。
3GPP TS 25.331 V3.21.0 (2004-12), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; "Radio Resource Control (RRC) protocol specification" (Release 1999), 2004年12月 3GPP TS 25.331 V10.5.0 (2011-09), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Radio Resource Control (RRC); "Protocol specification" (Release 10), 2011年9月 3GPP TS 36.331 V10.3.0 (2011-09), 3rd Generation Partnership Project; Technical Specification Group Radio Access Network; Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Radio Resource Control (RRC); "Protocol specification"(Release 10), 2011年9月
3Gでは複数の周波数帯が通信のために準備されており、LTEでも複数の周波数帯が通信のために準備されている。例えば、3GシステムおよびLTEシステムなどの複数RATのセルが混在する場合には、異なるRATに属する二つの隣接セルが同じ周波数帯を使用することがある。このような場合、移動局が隣接セルに接近することにより、サービング基地局から受信する電波に隣接基地局から受信する電波が干渉してしまい、通信継続できない可能性がある。このような干渉による通信の不具合を防止するため、サービング基地局と同じRATに属する別の基地局(例えば別周波数を使用する基地局)へ移動局がハンドオーバされることが望ましい。
この目的のため、上記のCell Individual Offsetを適切に設定することが考えられる。例えば、隣接セルのCell Individual Offsetを大きい正の値に設定することで、隣接セルの品質を実際の品質より良く見せかけることができるため、品質の良い隣接セルへ移動局がハンドオーバされる契機を早めることが可能となる。しかし、実際の品質より良い品質に見せかけるようにCell Individual Offsetが設定されたセルへ移動局が移動した後、さらに他のセルへ移動しようとする場合、実際の品質より良い品質に見せかけるようにサービングセルに対してCell Individual Offsetが設定されているために、隣接セルへのハンドオーバがなかなか開始されないであろう。
干渉の防止または低減の目的だけでなく、Cell Individual Offsetは、ハンドオーバの契機を早めたり遅くしたりするために使用される。他の目的でCell Individual Offsetが使用される場合でも、一旦、ハンドオーバした後に、そのセルに設定されたCell Individual Offsetが不要となることは考えられる。
この問題を回避するために、Cell Individual Offsetが設定されたセルへ移動後、そのサービングセルから別セルへ移動する際にサービングセルのCell Individual Offsetが不要であれば、Cell Individual Offsetを無効にするよう移動局へ通知することが考えられる。しかし、Cell Individual Offsetを通知するメッセージに加えて、Cell Individual Offsetの無効を指令するメッセージを送信すれば、無線区間における信号が増加する懸念がある。無線区間の信号が増えると、無線区間の信号が移動局へ届かなくなる可能性が増える。無線信号が移動局へ届かなかった場合、ネットワークの意図する制御ができず、サービス性能が低下する懸念がある。
そこで、本発明は、サービングセルと隣接セルの組み合わせに応じて、適切にハンドオーバを決定することが可能であって、無線区間の信号数を削減することができる無線制御装置を提供する。
本発明に係る無線制御装置は、移動局が現在通信しているサービング基地局から前記移動局で受信された電波の品質である第1の品質と、前記サービング基地局の近隣にある隣接基地局から前記移動局で受信された電波の品質である第2の品質を示す測定レポートを前記移動局から受信する測定レポート受信部と、前記サービング基地局のサービングセルと前記隣接基地局の隣接セルの組合せに設定されたオフセット値で、前記第1の品質または第2の品質を補正する品質補正部と、前記第1の品質と前記品質補正部で補正された前記第2の品質との比較、または前記品質補正部で補正された前記第1の品質と前記第2の品質との比較に基づいて、前記移動局を前記サービング基地局から前記隣接基地局へハンドオーバすべきか否かを決定するハンドオーバ決定部とを備える。
本発明においては、サービングセルと隣接セルの組み合わせに応じたオフセット値を用いて、無線制御装置が第1の品質(サービング基地局から移動局で受信された電波の品質)または第2の品質(隣接基地局から移動局で受信された電波の品質)を補正することにより、適切にハンドオーバを決定するができる。また、移動局がオフセット値を用いて品質を補正するのではなく、無線制御装置がオフセット値を用いて品質を補正するため、移動局にオフセット値を通知する必要はない。このため、無線区間の信号数を削減することが可能である。
本発明に係る無線制御装置は、サービングセルと隣接セルの組合せごとに設定されたオフセット値を記憶する記憶部を備え、前記オフセット値は、前記サービングセルから前記サービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と異なる周波数帯を移動局との通信に使用する隣接セルに向けて移動局が移動するときに、前記サービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と同じ周波数帯を移動局との通信に使用し前記サービング基地局と異なる無線アクセス技術に属する基地局に接近する場合に、他の場合に比べて、前記第2の品質を良好に補正するか前記第1の品質を劣悪に補正するように設定されていてもよい。
この場合、サービング基地局と異なる無線アクセス技術に属するが、サービングセルと同じ周波数帯を使用する基地局に移動局が接近する場合、サービング基地局から隣接基地局への異なる周波数のハンドオーバを早めて、異なる無線アクセス技術の基地局に起因する干渉を防止または低減することができる。また、移動局が一旦、ハンドオーバを行った後に、サービング基地局から他の基地局へのハンドオーバが妨げられることが防止される。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムを示すブロック図である。 前記無線通信システムにおける移動局の移動を示す概念図である。 前記無線通信システムで管理されるセルの組合せとオフセット値の関係を示す表である。 前記無線通信システムで実行されるハンドオーバのための処理の概略を示すシーケンスダイアグラムである。 前記無線通信システムにおける無線ネットワーク制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおける基地局の構成を示すブロック図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施の形態を説明する。
第1の実施の形態
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムは、3G通信システムとLTE通信システムの複合システムである。3G通信システムは、3Gシステムにおける無線制御装置であるRNC(無線ネットワーク制御装置)20、3G通信が可能である複数の基地局NB1,NB2,NB3,NB4を備える。基地局NB1,NB2,NB3,NB4は3GのNode Bである。基地局NB1,NB2,NB3,NB4はRNC20に接続されており、RNC20はコアネットワーク30に接続されている。基地局NB1,NB2,NB3,NB4は、それぞれセルCN1,CN2,CN3,CN4を有する。
LTE通信システムは、各々がLTEシステムにおける無線制御装置でもある複数の基地局eNB1,eNB2を備える。基地局eNB1,eNB2は、LTEでのeNB(evolved Node B)であって、コアネットワーク30に接続されている。このようにして、3G通信システムとLTE通信システムは、コアネットワーク30を介して接続されている。基地局eNB1,eNB2は、それぞれセルCe1,Ce2を有する。
図1に示す移動局(UE)10は3Gのみの通信能力を有する。つまり、移動局10は3G専用の移動局である。
図2において、縦軸は、セルCN1,CN2,CN3,CN4およびセルCe1で使用される周波数帯を示す。LTEセルCe1と3GセルCN3では同じ周波数帯が使用され、3GセルCN1,CN2では同じ周波数帯が使用されるが、その周波数帯はLTEセルCe1と3GセルCN3で使用される周波数帯と異なる。3GセルCN4では、セルCN1,CN2,CN3およびセルCe1で使用される周波数帯とは異なる周波数帯が使用される。
より厳密にいえば、LTEセルCe1と3GセルCN3では、上りリンクで同じ周波数帯が使用され、下りリンクでも同じ周波数帯が使用される。3GセルCN1,CN2では、上りリンクで同じ周波数帯が使用され、下りリンクでも同じ周波数帯が使用されるが、これらの周波数帯はLTEセルCe1と3GセルCN3の上りリンクと下りリンクで使用される周波数帯と異なる。3GセルCN4では、上りリンクと下りリンクともに、セルCN1,CN2,CN3およびセルCe1で使用される周波数帯とは異なる周波数帯が使用される。
移動局10は現在、3GセルCN3に位置しており、3G基地局NB3と通信していると想定する。上記のように、3GセルCN3では、LTEセルCe1と同じ周波数帯が使用される。移動局10が移動して3G基地局NB1に接近していると想定する。地理的には3G基地局NB1とLTE基地局eNB1は近いため、移動局10が基地局NB1(ひいてはLTE基地局eNB1)に接近すると、移動局10の下りリンクの受信電波は、現在使用している3GセルCN3の下りリンク周波数帯と同じであるLTEセルCe1の下りリンク周波数帯の電波の干渉を受ける。このため、下りリンクの受信品質の劣化が顕著になることがありうる。また、3GセルCN3での通信のための移動局10からの上りリンクの電波が、LTEセルCe1にある他の移動局からの上りリンクの電波に干渉して、その通信品質の劣化が顕著になることもありうる。
このような場合、異なる周波数帯を使用する3GセルCN1の3G基地局NB1に早めに移動局10をハンドオーバ(異周波ハンドオーバ、inter-frequency handover)することが望ましい。しかし、この目的のために、3GセルCN1の品質が実際の品質より良いように見せかけるオフセット値(Cell Individual Offset)が常に設定されていると、3GセルCN1から移動局10が脱出するとき、3G基地局NB1から他の3G基地局へのハンドオーバの開始が遅れてしまう。
他方、移動局10が3GセルCN3から、LTEセルに地理的に遠い3GセルCN2またはCN4に移動する場合には、LTEセルの悪影響は考えられない。
移動局10が3GセルCN4から、3GセルCN1またはCN2に移動する場合にも、LTEセルの悪影響は考えられない。3GセルCN1の品質が実際の品質より良いように見せかけるオフセット値(Cell Individual Offset)が常に設定されていると、3GセルCN2の3G基地局NB2にハンドオーバする方が実際の品質が改善される場合でも、移動局10は3GセルCN1の3G基地局NB1にハンドオーバされる懸念がある。
そこで、この実施の形態では、図3に示すように、サービングセルと隣接セルの組合せごとにオフセット値が設定されている。RNC(無線制御装置)20は、これらのオフセット値を記憶しており、移動局10から報告される測定レポートに示された1つまたは複数の隣接基地局から移動局10で受信された電波の品質にオフセット値を加算して、移動局10がどの基地局と通信すべきかを判定する。そして、隣接基地局からの受信品質がサービング基地局からの受信品質より良好であれば、RNC20はハンドオーバを、関連する基地局と移動局10に指示する。
図4を参照し、この無線通信システムで実行されるハンドオーバのための処理を説明する。移動局10は、例えば定期的に品質測定を行う。品質測定では、移動局10は、サービング基地局から受信される電波の品質と、サービング基地局の近隣にある隣接基地局から受信される電波の品質を測定する。測定される品質は、例えば、伝搬損失すなわちpath lossでよい。伝搬損失は、無線区間での品質の減衰量であるため、一般に、これが小さいほど移動局はセルの中心に近く、受信品質が良い。あるいは、測定される品質は、例えば、通信品質の指標であるEc/No(雑音電力に対する所望電力の比)、受信電力の指標であるRSCP(received signal code power)、またはその他の品質であってもよい。
移動局10は、測定されたこれらの品質を示す測定レポート(measurement report)をサービング基地局に送信する。サービング基地局は測定レポートを受信すると、これをRNC20に転送する。
RNC20は、サービングセルと隣接セルの組合せに設定されたオフセット値と、測定レポートに示された品質に基づいて、移動局10がどの基地局と通信すべきかを判定する(ハンドオーバ判定)。具体的には、例えば、下記の不等式(1)を満たす隣接セルがあるか否かをRNC20は判定する。
Mn + Ocn < Ms ...(1)
ここで、Mnは測定レポートで示された隣接セルの隣接基地局からの伝搬損失(絶対値)である。Ocnは図3に示されたオフセット値である。Msは測定レポートで示されたサービングセルのサービング基地局からの伝搬損失(絶対値)である。これらのパラメータは、ワットで示されてもよいが、デシベルで示されてもよい。
例えば、移動局10が3GセルCN3に現在ある場合には、伝搬損失MsはサービングセルCN3の基地局NB3から移動局10への伝搬損失であり、伝搬損失Mnは隣接セルCN1,CN2またはCN4の隣接基地局NB1,NB2またはNB4から移動局10への伝搬損失である。図3に示すように、サービングセルがセルCN3で隣接セルがセルCN1である場合には、オフセット値は-3dBである。したがって、サービングセルがセルCN3で隣接セルがセルCN1である場合には、伝搬損失Mnにオフセット値Ocn(-3dB)を加えることで、実際の伝搬損失よりも、セルCN1での伝搬損失を小さく見せかけることが可能である(セルCN1での受信品質を良好に見せかけることが可能である)。
サービングセルがセルCN3で隣接セルがセルCN2である場合には、オフセット値は0dBである。サービングセルがセルCN3で隣接セルがセルCN4である場合には、オフセット値は0dBである。これらの場合には、実際のセルCN2またはCN4での伝搬損失が、実際のサービングセルCN3での伝搬損失と直接比較される。
不等式(1)を満たす隣接セルがなければ、移動局10は伝搬損失が最小である現在のサービングセルでサービング基地局との通信を続行すべきである。この場合、RNC20は、移動局10にもいずれの基地局にもハンドオーバの指示を与えない。移動局10は現在のサービングセルでの通信を続行する。RNC20は、移動局10からの次の測定レポートを受信すると、ハンドオーバ判定を行う。
不等式(1)を満たす隣接セルがあれば、移動局10はその隣接セルで隣接基地局との通信を行うべきである。すなわち、ハンドオーバを行うべきであり、その隣接基地局がターゲット基地局(移動先である隣接基地局)であるべきである。この場合、RNC20は、サービング基地局を介して、移動局10にハンドオーバの指示を与える。このハンドオーバの指示は、ターゲット基地局の通知を指定する。また、RNC20は、サービング基地局(移動元の基地局)およびターゲット基地局(移動先である隣接基地局)にハンドオーバの指示を与える。移動局10へのハンドオーバの指示の例として、図4に示すphysical channel reconfigurationメッセージをRNC20は移動局10に送信してもよいし、他のメッセージを送信してもよい。ハンドオーバのための処理が完了すると、移動局10は、図4に示すphysical channel reconfiguration completeメッセージをRNC20に送信してもよいし、他のメッセージを送信してもよい。
不等式(1)を満たす複数の隣接セルがある場合には、RNC20は、最低のMn + Ocnに対応する隣接基地局をターゲット基地局として選択する。RNC20は、サービング基地局を介して、移動局10にハンドオーバの指示を与え、かつ、サービング基地局およびターゲット基地局にハンドオーバの指示を与える。
以上のように、サービングセルと隣接セルの組合せに設定されたオフセット値のために、サービングセルがセルCN3である場合、セルCN2またはCN4(基地局NB2またはNB4)へのハンドオーバに比べて、セルCN1(基地局NB1)へのハンドオーバが引き起こされやすくなっている。したがって、移動局10が3GセルCN3から、干渉の悪影響が起こりうるLTEセルCe1に地理的に近い3GセルCN1へ移動する場合には、セルCN1(基地局NB1)へのハンドオーバが早めに実行される。
他方、図3に示すように、サービングセルがセルCN1で隣接セルがセルCN2またはCN4である場合には、オフセット値は0dBである。したがって、不等式(1)に従ってハンドオーバをすべきか否か判定する場合、セルCN1,CN2,CN4のいずれも公平に取り扱われる。一旦、3GセルCN1の基地局NB1と通信を開始した移動局10が他の基地局NB2,NB4へハンドオーバがされにくいという事態は防止される。但し、サービングセルがセルCN1で隣接セルがセルCN3である場合には、オフセット値は+2dBである。したがって、移動局がセルCN1からセルCN3へ移動する場合には、基地局NB1から基地局NB3へのハンドオーバは起こりにくい。
また、サービングセルがセルCN4で隣接セルがセルCN1またはCN2である場合には、オフセット値は0dBである。したがって、不等式(1)に従ってハンドオーバを判定する場合、セルCN1,CN2,CN4のいずれも公平に取り扱われる。但し、サービングセルがセルCN4で隣接セルがセルCN3である場合には、オフセット値は+3dBである。したがって、移動局がセルCN4からセルCN3へ移動する場合には、基地局NB4から基地局NB3へのハンドオーバは起こりにくい。
以上のように、移動局のサービングセルからの移動方向が、サービングセルで使用される周波数帯と同じ周波数帯が使用されるサービングセルと異なるRATの基地局に接近する方向である場合に、異周波ハンドオーバを早めるようにオフセット値が設定されている。また、移動局のサービングセルからの移動方向が、サービングセルで使用される周波数帯と同じ周波数帯が使用されるサービングセルと異なるRATの基地局に接近する方向ではない場合に、ハンドオーバを早めるようにオフセット値が設定されていない。すなわち、サービング基地局と異なるRATの干渉の悪影響がない方向に移動局が移動する場合には、ハンドオーバを早めるようにオフセット値が設定されていない。換言すれば、オフセット値は、サービングセルからサービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と異なる周波数帯を移動局との通信に使用する隣接セルに向けて移動局が移動するときに、サービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と同じ周波数帯を移動局との通信に使用しサービング基地局と異なるRATに属する基地局に接近する場合に、他の場合に比べて、隣接セルでの品質を良好に補正するように設定されている。
したがって、移動局10が、サービング基地局が使用する周波数帯と同じ周波数帯を使用するサービング基地局と異なるRATの基地局に接近することにより、干渉の悪影響のおそれがある場合に、移動局10の異周波ハンドオーバを早めることが可能である。すなわち、サービング基地局と異なるRATに属するが、サービングセルと同じ周波数帯を使用する基地局に移動局が接近する場合、サービング基地局から隣接基地局への異なる周波数のハンドオーバを早めて、異なるRATの基地局に起因する干渉を防止または低減することができる。また、移動局10が一旦、異周波ハンドオーバを行った後に、サービング基地局から他の基地局へのハンドオーバが妨げられることも防止される。
また、特定のセルの組合せに対してハンドオーバを早めるようにオフセット値が設定されることにより、干渉の問題を解決することに限らず、他の目的のために、移動局が特定のセルから他の特定のセルに移動する場合に、ハンドオーバを早めることが可能である。例えば、移動局が高速で移動する場合に移動局が通信に利用する特定のセルの組合せに対してハンドオーバを早めるようにオフセット値を設定してもよい。これにより、移動局が高速で移動する場合に、ハンドオーバを早めることが可能である。このようなセルの組合せは、例えば、高速道路または高速鉄道に沿って配置されたセルを含む。早められるハンドオーバは、異周波ハンドオーバとは限らず、同周波ハンドオーバ(intra-frequency handover)でありうる。
逆に、特定のセルの組合せに対してハンドオーバを遅らせるようにオフセット値を設定してもよい。例えば、サービングセルがセルCN4で、隣接セルがセルCN3である場合に、オフセット値が+3dBに設定されていることにより、移動局がセルCN4からセルCN3へ移動する場合には、基地局NB4から基地局NB3へのハンドオーバは起こりにくい。セルCN3はLTEセルCe1と同じ周波数帯を使用しており、移動局がセルCN4からセルCN3にハンドオーバされると、セルCN3の近隣のLTEセルCe1の基地局eNB1からの電波による干渉のおそれがあるが、基地局NB4から基地局NB3への異周波ハンドオーバを抑制することで、この問題を低減することができる。
また、サービングセルがセルCN1で、隣接セルがセルCN3である場合に、オフセット値が+2dBに設定されていることにより、移動局がセルCN1からセルCN3へ移動する場合には、基地局NB1から基地局NB3へのハンドオーバは起こりにくい。セルCN3はLTEセルCe1と同じ周波数帯を使用しており、移動局がセルCN1からセルCN3にハンドオーバされると、セルCN3の近隣のLTEセルCe1の基地局eNB1からの電波による干渉のおそれがあるが、基地局NB1から基地局NB3への異周波ハンドオーバを抑制することで、この問題を低減することができる。
すなわち、オフセット値は、サービングセルからサービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と異なる周波数帯を移動局との通信に使用する隣接セルに向けて移動局が移動するときに、隣接セルで移動局との通信に使用される周波数帯と同じ周波数帯を移動局との通信に使用し隣接基地局と異なるRATに属する基地局が移動局の近隣に所在することになる場合に、他の場合に比べて、隣接セルでの品質を劣悪に補正するように設定されていてもよい。これにより、隣接基地局と異なるRATに属するが、隣接セルと同じ周波数帯を使用する基地局の近隣に移動局が所在することになる場合、サービング基地局から隣接基地局への異なる周波数のハンドオーバを遅くして、異なるRATの基地局に起因する干渉を防止または低減することができる。
あるいは、移動局が低速で移動する場合に移動局が通信に利用する特定のセルの組合せに対してハンドオーバを遅らせるようにオフセット値を設定してもよい。これにより、移動局が低速で移動する場合に、ハンドオーバを遅らせることが可能である。遅らせられるハンドオーバは、異周波ハンドオーバとは限らず、同周波ハンドオーバでありうる。
このように、サービングセルと隣接セルの組み合わせに応じたオフセット値を用いて、隣接基地局から移動局で受信された電波の品質をRNC20が補正することにより、適切にハンドオーバを決定することができる。また、移動局がオフセット値を用いて品質を補正するのではなく、RNC20がオフセット値を用いて品質を補正するため、移動局にオフセット値を通知する必要はない。このため、無線区間の信号数を削減することが可能である。
RNC20は、3G基地局NB1,NB2,NB3,NB4に、オフセット値を通知してもよいし、通知しなくてもよい。
ハンドオーバ判定で使用される不等式は、不等式(1)に限定されない。例えば、下記の不等式(2)を満たす隣接セルがあるか否かをRNC20は判定してもよい。
Mn + Ocn - Hys < Ms ...(2)
ここで、Hysは、ハンドオーバの後の短期間に以前のサービングセルへのハンドオーバが引き起こされることを防止するためのヒステリシスパラメータである。つまり、Hysは上述の非特許文献1〜3に記載されたhysteresis parameterと同じ目的で使用され、当業者にはHysの技術的意義が理解されることであろう。Hysは、ワットで示されてもよいが、デシベルで示されてもよい。
不等式(2)を満たす隣接セルがあれば、RNC20はその隣接セルの隣接基地局をターゲット基地局とするハンドオーバを指示する。不等式(2)を満たす複数の隣接セルがある場合には、RNC20は、最低のMn + Ocn - Hysに対応する隣接基地局をターゲット基地局とするハンドオーバを指示する。
また、不等式(1)または(2)の左辺または右辺に他の目的のオフセット値を加算または減算してもよいし、左辺と右辺の両方に他の目的のオフセット値を加算または減算してもよい。
不等式(1)および(2)は、移動局10が測定する品質が伝搬損失である場合に、使用される。移動局10が測定する品質がEc/NoまたはRSCPである場合には、例えば、下記の不等式(3)または(4)を満たす隣接セルがあるか否かをRNC20は判定する。
Mn' + Ocn' > Ms' ...(3)
Mn' + Ocn' + Hys' > Ms' ...(4)
式(3)および(4)において、Mn'は測定レポートで示された隣接セルの隣接基地局からのEc/NoまたはRSCPである。Ocn'はサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値である。Ms'は測定レポートで示されたサービングセルのサービング基地局からのEc/NoまたはRSCPである。式(4)のHys'は、ハンドオーバの後の短期間に以前のサービングセルへのハンドオーバが引き起こされることを防止するためのヒステリシスパラメータである。これらのパラメータは、ワットで示されてもよいが、デシベルで示されてもよい。
不等式(3)または(4)を満たす隣接セルがあれば、RNC20はその隣接セルの隣接基地局をターゲット基地局とするハンドオーバを指示する。不等式(3)または(4)を満たす複数の隣接セルがある場合には、RNC20は、最大のMn + Ocn + Hysに対応する隣接基地局をターゲット基地局とするハンドオーバを指示する。
また、不等式(3)または(4)の左辺または右辺に他の目的のオフセット値を加算または減算してもよいし、左辺と右辺の両方に他の目的のオフセット値を加算または減算してもよい。
不等式(3)、(4)またはそれらの変形を使用する場合、例えば、サービングセルがセルCN3で隣接セルがセルCN1である組合せには、オフセット値を+3dBに設定し、他のセルの組合せにはオフセット値を0dbに設定すると想定する。サービングセルがセルCN3で隣接セルがセルCN1である場合には、受信品質Mnにオフセット値Ocn(+3dB)を加えることで、実際の受信品質よりも、セルCN1での受信品質を高く見せかけることが可能である。他のセルの組合せについては、このような見せかけは起こらない。したがって、上記と同様に、特定のセルの組合せについて、ハンドオーバが早めに実行される。
不等式(3)、(4)またはそれらの変形を使用する場合、例えば、サービングセルがセルCN4で隣接セルがセルCN3である組合せには、オフセット値を-3dBに設定し、他のセルの組合せにはオフセット値を0dbに設定すると想定する。サービングセルがセルCN4で隣接セルがセルCN3である場合には、受信品質Mnにオフセット値Ocn(-3dB)を加えることで、実際の受信品質よりも、セルCN1での受信品質を低く見せかけることが可能である。他のセルの組合せについては、このような見せかけは起こらない。したがって、上記と同様に、特定のセルの組合せについて、ハンドオーバが遅めに実行される。
図5は、無線通信システムにおけるRNC20の構成を示すブロック図である。RNC20は、信号送受信部42、品質判定部44、メモリ46、およびターゲットセル決定部48を備える。
信号送受信部42は、3G基地局と通信する通信回路であり、3G基地局を介して移動局10と通信する。信号送受信部(測定レポート受信部)42は、サービング基地局から移動局で受信された電波の品質と、サービング基地局の近隣にある隣接基地局から移動局で受信された電波の品質を示す測定レポートを移動局から受信する。
品質判定部44およびターゲットセル決定部48は、RNC20の図示しないCPU(central processing unit)がコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することによって実現される機能ブロックである。メモリ(記憶部)46には、上述のサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値が記憶されている。品質判定部44は、移動局10から報告される測定レポートに示されたサービング基地局NBsからの移動局10での受信品質および測定レポートに示された隣接基地局NBnからの移動局10での受信品質を判定する。また、品質判定部(品質補正部)44は、メモリ46からオフセット値を読み出して、隣接基地局NBnからの移動局10での受信品質に、サービング基地局NBsと隣接基地局NBnの組合せに対応するオフセット値を加算し、その結果をターゲットセル決定部48に通知する。すなわち、品質判定部44は、サービング基地局NBsと隣接基地局NBnの組合せに対応するオフセット値で、隣接基地局NBnからの移動局10での受信品質を補正する。
ターゲットセル決定部48は、移動局10がどの基地局と通信すべきかを判定する(ハンドオーバ判定)。すなわち、ターゲットセル決定部(ハンドオーバ決定部)48は、上記のように、サービング基地局NBsからの移動局10での受信品質と、品質判定部44で補正された隣接基地局NBnからの移動局10での受信品質との比較に基づいて、移動局10をサービング基地局から隣接基地局へハンドオーバすべきか否か、およびどの隣接基地局へハンドオーバすべきか否か決定する。
ハンドオーバ判定の結果、現在のサービングセルでサービング基地局との通信を続行すべきである場合には、ターゲットセル決定部48は、移動局10にもいずれの基地局にもハンドオーバの指示を与えない。ハンドオーバ判定の結果、ハンドオーバすべき場合には、ターゲットセル決定部48は、ターゲット基地局を指定したハンドオーバの指示を信号送受信部42から送信させる。信号送受信部42は、サービング基地局NBsを介してハンドオーバの指示を移動局10に送信する。また、信号送受信部42は、ハンドオーバの指示をサービング基地局NBsおよびターゲット基地局である隣接基地局NBnに送信する。
サービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値は、RNC20の外部にあって3G通信システムのオペレータに操作される操作インタフェース50によりメモリ46に記憶させられる。メモリ46に記憶されたサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値は、操作インタフェース50の操作により更新することができる。また、ハンドオーバの成功率またはその他の要因に応じて、メモリ46に記憶されたサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値を自動的に更新してもよい。
第2の実施の形態
第1の実施の形態においては、3GシステムでのIntra-RATハンドオーバをRNC20が判断する。他方、LTEシステムでのIntra-RATハンドオーバを基地局eNB1,eNB2,...の各々が判断してもよい。以下、この実施の形態を第2の実施の形態と呼ぶ。
3G基地局NB1,NB2,NB3,NB4とLTE基地局eNB1,eNB2,...とを交換し、3GセルCN1,CN2,CN3,CN4とLTEセルCe1,Ce2とを交換して、第1の実施の形態の説明を読むことで、第2の実施の形態の効果は理解されることであろう。すなわち、サービングセルと隣接セルの組み合わせに応じたオフセット値を用いて、隣接基地局から移動局で受信された電波の品質を基地局eNB1,eNB2,...の各々が補正することにより、適切にハンドオーバを決定することができる。また、移動局がオフセット値を用いて品質を補正するのではなく、基地局eNB1,eNB2,...の各々がオフセット値を用いて品質を補正するため、移動局にオフセット値を通知する必要はない。このため、無線区間の信号数を削減することが可能である。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるLTE基地局の構成を示すブロック図である。LTE基地局(無線制御装置)eNBは、信号送受信部62、信号送受信部63、品質判定部64、メモリ66、およびターゲットセル決定部68を備える。
信号送受信部62は、移動局10と通信する通信回路であり、信号送受信部63は、隣接するLTE基地局eNBnと通信する通信回路である。信号送受信部(測定レポート受信部)62は、サービング基地局(この実施の形態では当該LTE基地局eNBである)から移動局で受信された電波の品質と、サービング基地局の近隣にある隣接基地局eNBnから移動局で受信された電波の品質を示す測定レポートを移動局から受信する。
品質判定部64およびターゲットセル決定部68は、LTE基地局eNBの図示しないCPUがコンピュータプログラムを実行し、そのコンピュータプログラムに従って機能することによって実現される機能ブロックである。メモリ(記憶部)66には、上述のサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値が記憶されている。LTE基地局eNBのメモリ66に記憶されるオフセット値は、このLTE基地局eNBがサービング基地局である場合のサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値でよく、他のLTE基地局がサービング基地局である場合のサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値を記憶する必要はない。
品質判定部64は、移動局10から報告される測定レポートに示されたサービング基地局eNBからの移動局10での受信品質および測定レポートに示された隣接基地局eNBnからの移動局10での受信品質を判定する。また、品質判定部(品質補正部)64は、メモリ66からオフセット値を読み出して、隣接基地局eNBnからの移動局10での受信品質に、サービング基地局NBと隣接基地局eNBの組合せに対応するオフセット値を加算し、その結果をターゲットセル決定部68に通知する。すなわち、品質判定部64は、サービング基地局eNBと隣接基地局eNBnの組合せに対応するオフセット値で、隣接基地局eNBnからの移動局10での受信品質を補正する。
ターゲットセル決定部68は、移動局10がどの基地局と通信すべきかを判定する(ハンドオーバ判定)。すなわち、ターゲットセル決定部(ハンドオーバ決定部)68は、サービング基地局eNBからの移動局10での受信品質と、品質判定部64で補正された隣接基地局eNBnからの移動局10での受信品質との比較に基づいて、移動局10をサービング基地局から隣接基地局へハンドオーバすべきか否か、およびどの隣接基地局へハンドオーバすべきか否か決定する。
ハンドオーバ判定の結果、現在のサービングセルでサービング基地局との通信を続行すべきである場合には、ターゲットセル決定部68は、移動局10にもいずれの基地局にもハンドオーバの指示を与えない。ハンドオーバ判定の結果、ハンドオーバすべき場合には、ターゲットセル決定部68は、ターゲット基地局を指定したハンドオーバの指示を信号送受信部62および信号送受信部63から送信させる。信号送受信部62は、ハンドオーバの指示を移動局10に送信する。信号送受信部63は、ハンドオーバの指示をターゲット基地局である隣接基地局eNBnに送信する。
サービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値は、基地局eNBの外部にあってLTE通信システムのオペレータに操作される操作インタフェース70によりメモリ66に記憶させられる。メモリ66に記憶されたサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値は、操作インタフェース70の操作により更新することができる。また、ハンドオーバの成功率またはその他の要因に応じて、メモリ66に記憶されたサービングセルと隣接セルの組合せに対するオフセット値を自動的に更新してもよい。
他の変形
上記の実施の形態においては、3GシステムおよびLTEシステムのセルが混在する状況を例に取り上げた。しかし、例えば、GSMのような2G(第2世代)のシステムのセルと3Gシステムのセルが混在する状況、2GシステムのセルとLTEシステムのセルが混在する状況、ならびに2Gシステムのセル、3GシステムのセルおよびLTEシステムのセルが混在する状況においても、本発明は利用することができる。
また、同じ3Gシステムであっても、W-CDMAシステムのセルとCDMA2000システムのセルが混在する状況においても、本発明は利用することができる。
さらに、サービングセルの近隣に同じRATのセルだけが存在する状況でも本発明は利用することができる。例えば、移動局の予想される移動速度に応じて、オフセット値を設定する場合には、異なるRATのセルの存在に関係なく、予想される移動速度に応じて、ハンドオーバを早めたり遅くしたりすることができる。
上記の実施の形態においては、無線制御装置(RNC20またはLTE基地局eNB1,eNB2,...)がIntra-RATハンドオーバを判断する。しかし、無線制御装置は、オフセット値と移動局での測定品質に基づいて、Inter-RATハンドオーバすべきか否か、およびどの隣接基地局へハンドオーバすべきか否かを判断してもよい。例えば、移動局の予想される移動速度に応じて、オフセット値を設定する場合には、予想される移動速度に応じて、異なるRATのセルへハンドオーバすることができる。
上記の実施の形態では、オフセット値を用いて、無線制御装置が第2の品質(隣接基地局から移動局で受信された電波の品質)を補正(加算)し、補正されていない第1の品質と補正された第2の品質との比較に基づいて、ハンドオーバを決定する(不等式(1)〜(4)参照)。しかし、無線制御装置は、オフセット値を用いて、第1の品質(サービング基地局から移動局で受信された電波の品質)を補正(減算)し、補正された第1の品質と補正されていない第2の品質との比較に基づいて、ハンドオーバを決定してもよい。すなわち、サービング基地局から隣接基地局へのハンドオーバを早めたい場合には、第2の品質を良好に補正する代わりに、第1の品質を劣悪に補正するようにしてよい。サービング基地局から隣接基地局へのハンドオーバを遅くしたい場合には、第2の品質を劣悪に補正する代わりに、第1の品質を良好に補正するようにしてよい。
上記の実施の形態では、基地局は、一般ユーザが共通的に使用するような小送信電力〜大送信電力の基地局でもよいし、CSG(Closed Subscriber Group)にユーザが制限される基地局であってもよい。基地局がCSGの基地局である場合には、固有のユーザごとにハンドオーバを判断してもよい。
上記の実施の形態では、各基地局に1つのセルが設けられているが、基地局に複数のセル(セクタ)が設けられる場合にも、本発明は利用することができる。
RNC20および基地局において、CPUが実行する各機能は、CPUの代わりに、ハードウェアで実行してもよいし、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array),DSP(Digital Signal Processor)等のプログラマブルロジックデバイスで実行してもよい。
10 移動局、20 RNC(無線ネットワーク制御装置、RNC(無線制御装置)、30 コアネットワーク、NB1,NB2,NB3,NB4 3G基地局、eNB1,eNB2,eNB LTE基地局(無線制御装置)、CN1,CN2,CN3,CN4 3Gセル、Ce1,Ce2 LTEセル、42 信号送受信部(測定レポート受信部)、44 品質判定部(品質補正部)、46 メモリ(記憶部)、48 ターゲットセル決定部(ハンドオーバ決定部)、50 操作インタフェース、62 信号送受信部(測定レポート受信部)、63 信号送受信部、64 品質判定部(品質補正部)、66 メモリ(記憶部)、68 ターゲットセル決定部(ハンドオーバ決定部)、70 操作インタフェース。

Claims (2)

  1. 移動局が現在通信しているサービング基地局から前記移動局で受信された電波の品質である第1の品質と、前記サービング基地局の近隣にある隣接基地局から前記移動局で受信された電波の品質である第2の品質を示す測定レポートを前記移動局から受信する測定レポート受信部と、
    前記サービング基地局のサービングセルと前記隣接基地局の隣接セルの組合せに設定されたオフセット値で、前記第1の品質または前記第2の品質を補正する品質補正部と、
    前記第1の品質と前記品質補正部で補正された前記第2の品質との比較、または前記品質補正部で補正された前記第1の品質と前記第2の品質との比較に基づいて、前記移動局を前記サービング基地局から前記隣接基地局へハンドオーバすべきか否かを決定するハンドオーバ決定部と
    を備える無線制御装置。
  2. サービングセルと隣接セルの組合せごとに設定されたオフセット値を記憶する記憶部を備え、
    前記オフセット値は、前記サービングセルから前記サービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と異なる周波数帯を移動局との通信に使用する隣接セルに向けて移動局が移動するときに、前記サービングセルで移動局との通信に使用される周波数帯と同じ周波数帯を移動局との通信に使用し前記サービング基地局と異なる無線アクセス技術に属する基地局に接近する場合に、他の場合に比べて、前記第2の品質を良好に補正するか前記第1の品質を劣悪に補正するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の無線制御装置。
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